JP2022016785A - プロテクタ及びワイヤハーネス - Google Patents
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Abstract
【課題】プロテクタ内の第1電線とは別の第2電線を保持可能としたプロテクタ及びワイヤハーネスを提供する。【解決手段】プロテクタ10は、第1電線11を内部に収容可能なプロテクタ本体14と、プロテクタ本体14の外側の位置でプロテクタ本体14に取り付けられた別体部材15と、を備える。別体部材15は、プロテクタ本体14に対して別体をなす。別体部材15は、第1電線11とは別の第2電線12に取り付けられた電線固定部材13が固定される固定部41を有している。【選択図】図5
Description
本開示は、プロテクタ及びワイヤハーネスに関するものである。
特許文献1には、ワイヤハーネス用のプロテクタが開示されている。このプロテクタは筒状をなし、その内部に電線が挿通されている。
ところで、プロテクタ内の電線とは別の第2の電線をプロテクタの外部近傍に配置するとき、プロテクタの周辺における車体パネルの形状や周辺部品による制約によって、当該第2の電線の固定点を車体パネル自体に設定することが難しい場合がある。本発明者は、そのような場合に、第2の電線を如何にして保持させるかを検討していた。
そこで、プロテクタ内の第1電線とは別の第2電線を保持可能としたプロテクタ及びワイヤハーネスを提供することを目的とする。
本開示のプロテクタは、第1電線を内部に収容可能なプロテクタ本体と、前記プロテクタ本体の外側の位置で前記プロテクタ本体に取り付けられた別体部材と、を備え、前記別体部材は、前記第1電線とは別の第2電線に取り付けられた電線固定部材が固定される固定部を有している。
また、本開示のワイヤハーネスは、上記のプロテクタと、前記プロテクタ本体の内部に収容された第1電線と、前記第1電線とは別の第2電線と、前記第2電線に取り付けられ、前記別体部材の前記固定部に固定された電線固定部材と、を備える。
本開示によれば、プロテクタ内の第1電線とは別の第2電線を保持可能としたプロテクタ及びワイヤハーネスを提供することが可能となる。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
本開示のプロテクタは、
[1]第1電線を内部に収容可能なプロテクタ本体と、前記プロテクタ本体の外側の位置で前記プロテクタ本体に取り付けられた別体部材と、を備え、前記別体部材は、前記第1電線とは別の第2電線に取り付けられた電線固定部材が固定される固定部を有している。この構成によれば、プロテクタ本体に取り付けた別体部材によって、第2電線をプロテクタ本体の外側の位置で保持可能となる。
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
本開示のプロテクタは、
[1]第1電線を内部に収容可能なプロテクタ本体と、前記プロテクタ本体の外側の位置で前記プロテクタ本体に取り付けられた別体部材と、を備え、前記別体部材は、前記第1電線とは別の第2電線に取り付けられた電線固定部材が固定される固定部を有している。この構成によれば、プロテクタ本体に取り付けた別体部材によって、第2電線をプロテクタ本体の外側の位置で保持可能となる。
[2]前記別体部材は、前記プロテクタ本体の外周を包囲する態様で前記プロテクタ本体に取り付けられる包囲部を有している。
この構成によれば、別体部材の包囲部は、プロテクタ本体の外周を包囲するように取り付けられる。このため、プロテクタ本体の形状変更を伴わずに、別体部材の包囲部を既存のプロテクタ本体に取り付けることが可能となる。従って、プロテクタ本体の汎用性を高めることが可能となる。また、この構成によれば、プロテクタ本体に別体部材を固定するにあたり、プロテクタ本体に貫通孔を形成し、別体部材の一部をその貫通孔を通じてプロテクタ本体の内部に入り込ませなくてもよい。このため、プロテクタ本体の内部に収容された第1電線に別体部材が干渉することを防止できる。つまり、第1電線を保護できる。また、プロテクタ本体に固定用の前記貫通孔を形成する必要がないため、プロテクタ本体の強度低下を回避可能である。
この構成によれば、別体部材の包囲部は、プロテクタ本体の外周を包囲するように取り付けられる。このため、プロテクタ本体の形状変更を伴わずに、別体部材の包囲部を既存のプロテクタ本体に取り付けることが可能となる。従って、プロテクタ本体の汎用性を高めることが可能となる。また、この構成によれば、プロテクタ本体に別体部材を固定するにあたり、プロテクタ本体に貫通孔を形成し、別体部材の一部をその貫通孔を通じてプロテクタ本体の内部に入り込ませなくてもよい。このため、プロテクタ本体の内部に収容された第1電線に別体部材が干渉することを防止できる。つまり、第1電線を保護できる。また、プロテクタ本体に固定用の前記貫通孔を形成する必要がないため、プロテクタ本体の強度低下を回避可能である。
[3]前記別体部材は、前記包囲部から延びる延設部を有し、前記固定部は、前記延設部に設けられている。
この構成によれば、別体部材において、包囲部から延びる延設部に第2電線を保持することが可能となる。
この構成によれば、別体部材において、包囲部から延びる延設部に第2電線を保持することが可能となる。
[4]前記プロテクタ本体は、前記第1電線を収容する本体部と、前記本体部の開口を覆う蓋部と、を有し、前記プロテクタ本体は、前記本体部と前記蓋部とによって筒状をなし、前記別体部材の前記包囲部の周方向の一部が前記蓋部に重なっている。
この構成によれば、プロテクタ本体の本体部に第1電線を収容した後、蓋部を閉めればよく、第1電線の収容作業が簡単になる。また、本体部と蓋部とにより、プロテクタ本体単体で筒状をなすため、例えば車両の仕様で別体部材が不要となる場合でもプロテクタ本体を使い回すことが可能となり、プロテクタ本体の汎用性がより向上される。また、別体部材の包囲部の周方向の一部がプロテクタ本体の蓋部に重なる。このため、プロテクタ本体の蓋部が意図せず開いてしまうことを、別体部材の包囲部によって防止することが可能となる。
[5]前記本体部を第1本体部とし、前記蓋部を第1蓋部として、前記別体部材の前記包囲部は、前記プロテクタ本体を収容する第2本体部と、前記第2本体部の開口を覆う第2蓋部と、を有している。
この構成によれば、別体部材をプロテクタ本体に取り付ける際、別体部材の第2本体部にプロテクタ本体を収容した後、第2蓋部を閉めればよく、別体部材の取り付け作業が簡単になる。
[6]前記第1蓋部と前記第2蓋部とが互いに重なっている。
この構成によれば、プロテクタ本体の第1本体部に対する第1電線の組付方向と、別体部材の第2本体部に対するプロテクタ本体の組付方向とを同一方向とすることが可能となり、その結果、組付作業が容易となる。
この構成によれば、プロテクタ本体の第1本体部に対する第1電線の組付方向と、別体部材の第2本体部に対するプロテクタ本体の組付方向とを同一方向とすることが可能となり、その結果、組付作業が容易となる。
[7]前記第1本体部は、前記第1蓋部の閉状態を保持する第1ロック部を有し、前記第2本体部は、前記第2蓋部の閉状態を保持する第2ロック部を有し、前記第2本体部は、切り欠き部を有し、前記第1ロック部は、前記切り欠き部内に配置されている。
この構成によれば、第1本体部の第1ロック部と第2本体部の切り欠き部との係合により、プロテクタ本体に取り付けられた別体部材の移動規制が可能となる。その結果、プロテクタ本体に対して第2電線を安定して保持することが可能となる。
[8]前記第2ロック部は、一対設けられ、前記一対の第2ロック部は、前記切り欠き部の両側に設けられている。
この構成によれば、一対の第2ロック部同士の間隔を確保しつつ、それら第2ロック部の間に切り欠き部が設けられる。このため、一対の第2ロック部の間の部位を無駄なく活用でき、その結果、別体部材の小型化に寄与できる。
この構成によれば、一対の第2ロック部同士の間隔を確保しつつ、それら第2ロック部の間に切り欠き部が設けられる。このため、一対の第2ロック部の間の部位を無駄なく活用でき、その結果、別体部材の小型化に寄与できる。
[9]また、本開示のワイヤハーネスは、上記のプロテクタと、前記プロテクタ本体の内部に収容された第1電線と、前記第1電線とは別の第2電線と、前記第2電線に取り付けられ、前記別体部材の前記固定部に固定された電線固定部材と、を備える。この構成によれば、プロテクタ本体に取り付けた別体部材によって、第2電線をプロテクタ本体の外側の位置で保持可能となる。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示のプロテクタ及びワイヤハーネスの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。各図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張または簡略化して示す場合がある。また、各部分の寸法比率については各図面で異なる場合がある。また、本明細書における「直交」は、厳密に直交の場合のみでなく、本実施形態における作用ならびに効果を奏する範囲内で概ね直交の場合も含まれる。
本開示のプロテクタ及びワイヤハーネスの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。各図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張または簡略化して示す場合がある。また、各部分の寸法比率については各図面で異なる場合がある。また、本明細書における「直交」は、厳密に直交の場合のみでなく、本実施形態における作用ならびに効果を奏する範囲内で概ね直交の場合も含まれる。
図面中の互いに直交するXZ軸におけるX軸は、プロテクタ本体14において別体部材15が取り付けられる被取付部位の幅方向Xを表し、Z軸はプロテクタ本体14の同被取付部位の高さ方向Zを表している。なお、以下の説明では、便宜上、プロテクタ10の高さ方向Zの一方側を上側とし、その反対を下側として表現する場合があるが、高さ方向Zの上側が天方向に向く姿勢でプロテクタ10が車両に搭載されるという意味ではなく、「上」及び「下」の表現がプロテクタ10の車両への搭載姿勢を限定するものではない。
図1に示すように、本実施形態のワイヤハーネスWは、プロテクタ10と、プロテクタ10内に配置される第1電線11と、プロテクタ10外に配置される第2電線12と、を備えている。また、図5に示すように、ワイヤハーネスWは、第2電線12をプロテクタ10に固定するための電線固定部材13を備えている。
第1電線11は、少なくとも1本の電線が筒状の外装部材に通された構成をなしている。また、第2電線12は、少なくとも1本の電線が筒状の外装部材に通された構成をなしている。第1電線11と第2電線12とは、例えば、互いに並走するように配置される。
図1に示すように、プロテクタ10は、プロテクタ本体14と、第2電線12をプロテクタ本体14に固定するための別体部材15と、を有している。なお、プロテクタ本体14は、第1電線11に対する経路規制及び保護を目的として設けられている。
(プロテクタ本体14の構成)
図3に示すように、プロテクタ本体14は、第1本体部21と、第1蓋部22とを有している。プロテクタ本体14は、例えば合成樹脂にて形成されている。第1本体部21及び第1蓋部22は、例えば、互いに一体に形成されている。
図3に示すように、プロテクタ本体14は、第1本体部21と、第1蓋部22とを有している。プロテクタ本体14は、例えば合成樹脂にて形成されている。第1本体部21及び第1蓋部22は、例えば、互いに一体に形成されている。
第1本体部21は、底壁23と、底壁23から延びる一対の側壁24,25とを有している。各側壁24,25は、例えば、高さ方向Zに沿って延びている。一対の側壁24,25は、幅方向Xにおいて互いに対向する。第1電線11は、側壁24,25の間に通される。プロテクタ本体14において、第1電線11の挿通方向は、幅方向Xに対して直交している。各側壁24,25の高さ方向Zにおいて、底壁23とは反対側の端部は開放端となっている。なお、以下の説明では、各側壁24,25の高さ方向Zの開放端側を上側とし、その反対側を下側とする。
図3及び図5に示すように、プロテクタ本体14は、例えば、第1本体部21と第1蓋部22とを繋ぐヒンジ部26を有している。ヒンジ部26は、例えば、側壁24の上端部に設けられている。第1蓋部22は、ヒンジ部26を軸として開位置と閉位置との間を回動可能である。第1蓋部22は、閉位置において、第1本体部21における各側壁24,25の開放端側を塞ぐ。すなわち、第1蓋部22は、第1本体部21の上部開口を覆う。第1蓋部22が閉じた状態において、プロテクタ本体14は、底壁23と一対の側壁24,25と第1蓋部22とによって筒状をなす。
図2及び図3に示すように、第1蓋部22は、第1フック部27を有している。第1蓋部22が閉位置にある状態で、第1フック部27は、側壁25に設けられた第1ロック部28に引っ掛かる。これにより、第1蓋部22が閉位置で保持される。なお、第1ロック部28は、側壁25の外側面に設けられている。また、第1ロック部28は、側壁25から幅方向Xに沿って外側に突出している。
図1に示すように、プロテクタ本体14は、図示しない取付対象への固定のための取付部29を有している。当該取付対象は、例えば、車体パネルである。取付部29は、例えば、第1本体部21の側壁24,25などに設けられている。なお、プロテクタ本体14に取り付けられた別体部材15は、取付対象としての車体パネルから離間、または、別体部材15の一部が接触している。
(別体部材15の構成)
図2及び図3に示すように、別体部材15は、例えば合成樹脂材からなる射出成形品である。別体部材15は、包囲部30と、包囲部30から延出する延設部31と、を有している。
図2及び図3に示すように、別体部材15は、例えば合成樹脂材からなる射出成形品である。別体部材15は、包囲部30と、包囲部30から延出する延設部31と、を有している。
包囲部30は、第2本体部32と、第2蓋部33とを有している。第2本体部32及び第2蓋部33は、例えば、互いに一体に形成されている。
第2本体部32は、底壁34と、底壁34から延びる一対の側壁35,36とを有している。各側壁35,36は、例えば、高さ方向Zに沿って延びている。一対の側壁35,36は、幅方向Xにおいて互いに対向する。各側壁35,36の高さ方向Zの上端部は開放端となっている。
第2本体部32は、底壁34と、底壁34から延びる一対の側壁35,36とを有している。各側壁35,36は、例えば、高さ方向Zに沿って延びている。一対の側壁35,36は、幅方向Xにおいて互いに対向する。各側壁35,36の高さ方向Zの上端部は開放端となっている。
包囲部30は、例えば、第2本体部32と第2蓋部33とを繋ぐヒンジ部37を有している。ヒンジ部37は、例えば、側壁35の上端部に設けられている。第2蓋部33は、ヒンジ部37を軸として開位置と閉位置との間を回動可能である。第2蓋部33は、閉位置において、第2本体部32における各側壁35,36の開放端側を塞ぐ。すなわち、第2蓋部33は、第2本体部32の上部開口を覆う。第2蓋部33が閉じた状態において、包囲部30は、底壁34と一対の側壁35,36と第2蓋部33とによって筒状をなす。
第2蓋部33は、第2フック部38を有している。第2蓋部33が閉位置にある状態で、第2フック部38は、側壁36に設けられた第2ロック部39に引っ掛かる。これにより、第2蓋部33が閉位置で保持される。なお、第2ロック部39は、側壁36の外側面に設けられている。また、第2ロック部39は、側壁36から幅方向Xに沿って外側に突出している。
第2ロック部39は、例えば2つ設けられている。第2フック部38は、第2ロック部39と同数設けられている。2つの第2ロック部39は、第1電線11の挿通方向に沿って並んで設けられている。
図2及び図5に示すように、筒状の包囲部30は、筒状のプロテクタ本体14の外周を包囲する態様で、プロテクタ本体14に取り付けられる。包囲部30がプロテクタ本体14に取り付けられた状態では、プロテクタ本体14は、一対の側壁35,36の間に挿入されている。同状態において、プロテクタ本体14の底壁23と別体部材15の底壁34とは、高さ方向Zに重なっている。また、プロテクタ本体14の各側壁24,25と別体部材15の各側壁35,36とは、それぞれ対応するもの同士で幅方向Xに重なっている。また、各側壁24,25及び各側壁35,36の上端は互いに同一方向を向いている。第1蓋部22及び第2蓋部33は、それぞれ閉じた状態のとき、高さ方向Zに重なっている。
図1及び図3に示すように、包囲部30がプロテクタ本体14に取り付けられた状態では、例えば、プロテクタ本体14の第1ロック部28と別体部材15の第2ロック部39とは、第1電線11の挿通方向に沿って並んでいる。本実施形態では、プロテクタ本体14の第1ロック部28は、例えば、別体部材15の一対の第2ロック部39の間に配置される。
また、別体部材15の側壁36において、一対の第2ロック部39の間には切り欠き部36aが形成されている。切り欠き部36aは、側壁36の上端から下側に窪む凹状をなしている。切り欠き部36aには、プロテクタ本体14の第1ロック部28が挿入される。そして、第1ロック部28は、第1電線11の挿通方向であるプロテクタ本体14の長さ方向において、切り欠き部36aの縁部に当接可能である。すなわち、第1ロック部28と切り欠き部36aとの係合により、プロテクタ本体14の長さ方向における別体部材15の移動規制が可能となる。
図1及び図5に示すように、延設部31は、包囲部30の側壁36に設けられている。延設部31は、例えば、包囲部30及びプロテクタ本体14に対して幅方向Xの外側に位置している。延設部31は、例えば、幅方向Xに沿って側壁36から外側に延出している。また、延設部31は、例えば、側壁36の下端部から延出している。
延設部31は、第2電線12の固定のための固定部41を有している。固定部41は、例えば、延設部31を貫通する貫通孔である。固定部41としての貫通孔は、例えば、高さ方向Zに沿って延設部31を貫通している。
(電線固定部材13の構成)
図5に示すように、別体部材15の固定部41には、第2電線12に取り付けられた電線固定部材13が固定されている。電線固定部材13は、合成樹脂にて構成されている。電線固定部材13は、別体部材15の固定部41に固定される被固定部51と、第2電線12を保持する保持部52とを備えている。
図5に示すように、別体部材15の固定部41には、第2電線12に取り付けられた電線固定部材13が固定されている。電線固定部材13は、合成樹脂にて構成されている。電線固定部材13は、別体部材15の固定部41に固定される被固定部51と、第2電線12を保持する保持部52とを備えている。
電線固定部材13の被固定部51としては、例えば、矢じり型のクリップなど、固定部41としての貫通孔に固定可能な周知の構造を用いることができる。
保持部52は、例えば、結束バンドのような構成をなしている。具体的には、保持部52は、ヘッド部53と、ヘッド部53から延びるバンド部54とを備える。ヘッド部53は、バンド部54の長さ方向の端部に設けられている。ヘッド部53は、被固定部51と一体をなしている。バンド部54は、第2電線12の外周に巻き付けられるとともに、ヘッド部53に固定されている。これにより、第2電線12が保持部52に保持される。すなわち、第2電線12は、電線固定部材13を介して別体部材15に固定される。
保持部52は、例えば、結束バンドのような構成をなしている。具体的には、保持部52は、ヘッド部53と、ヘッド部53から延びるバンド部54とを備える。ヘッド部53は、バンド部54の長さ方向の端部に設けられている。ヘッド部53は、被固定部51と一体をなしている。バンド部54は、第2電線12の外周に巻き付けられるとともに、ヘッド部53に固定されている。これにより、第2電線12が保持部52に保持される。すなわち、第2電線12は、電線固定部材13を介して別体部材15に固定される。
図1及び図4に示すように、プロテクタ本体14は、例えば、幅方向Xに屈曲する屈曲部60を有している。プロテクタ本体14の第1本体部21は、屈曲部60において、第1ロック部28を有している。一方、別体部材15の第2蓋部33は、切り欠き部61を有している。切り欠き部61は、例えば、第2蓋部33におけるヒンジ部37側の近傍の角部に設けられている。この切り欠き部61によって、第2蓋部33が屈曲部60の第1ロック部28、及び当該第1ロック部28に引っ掛かる第1フック部27に干渉することが抑制されている。
次に、本実施形態のワイヤハーネスWの組付態様について説明する。
第1電線11をプロテクタ本体14に組み付ける際には、第1電線11を、プロテクタ本体14の第1本体部21に対して高さ方向Zの上側から収容する。その後、第1蓋部22を閉める。これにより、第1電線11をプロテクタ本体14の長さ方向の端部から挿入しなくても済む。第1電線11をプロテクタ本体14の長さ方向の端部から挿入すると、第1電線11の挿入する際の抵抗が大きく、作業性が悪化するおそれがある。その点、本実施形態のように第1電線11を、第1本体部21に対して高さ方向Zの上側から収容可能な構成では、第1電線11をプロテクタ本体14に容易に組み付けることが可能である。
第1電線11をプロテクタ本体14に組み付ける際には、第1電線11を、プロテクタ本体14の第1本体部21に対して高さ方向Zの上側から収容する。その後、第1蓋部22を閉める。これにより、第1電線11をプロテクタ本体14の長さ方向の端部から挿入しなくても済む。第1電線11をプロテクタ本体14の長さ方向の端部から挿入すると、第1電線11の挿入する際の抵抗が大きく、作業性が悪化するおそれがある。その点、本実施形態のように第1電線11を、第1本体部21に対して高さ方向Zの上側から収容可能な構成では、第1電線11をプロテクタ本体14に容易に組み付けることが可能である。
別体部材15をプロテクタ本体14に取り付ける際には、プロテクタ本体14を、別体部材15の第2本体部32に対して高さ方向Zの上側から収容する。その後、第2蓋部33を閉める。このように、第1本体部21に対する第1電線11の組付方向と、第2本体部32に対するプロテクタ本体14の組付方向とは同一方向である。
本実施形態の作用について説明する。
第1電線11は、筒状のプロテクタ本体14の内部に収容される。すなわち、プロテクタ本体14によって、第1電線11の経路規制及び第1電線11の保護がなされる。また、第2電線12は、電線固定部材13及び別体部材15を介してプロテクタ本体14に固定されている。これにより、電線固定部材13を、プロテクタ本体14の取付対象である車体パネルに固定する必要がなくなり、設計自由度の向上を図ることが可能となる。
第1電線11は、筒状のプロテクタ本体14の内部に収容される。すなわち、プロテクタ本体14によって、第1電線11の経路規制及び第1電線11の保護がなされる。また、第2電線12は、電線固定部材13及び別体部材15を介してプロテクタ本体14に固定されている。これにより、電線固定部材13を、プロテクタ本体14の取付対象である車体パネルに固定する必要がなくなり、設計自由度の向上を図ることが可能となる。
本実施形態の効果について説明する。
(1)プロテクタ本体14に対して別体をなす別体部材15は、第1電線11とは別の第2電線12に取り付けられた電線固定部材13が固定される固定部41を有している。この構成によれば、プロテクタ本体14に取り付けた別体部材15によって、第2電線12をプロテクタ本体14の外側の位置で保持可能となる。
(1)プロテクタ本体14に対して別体をなす別体部材15は、第1電線11とは別の第2電線12に取り付けられた電線固定部材13が固定される固定部41を有している。この構成によれば、プロテクタ本体14に取り付けた別体部材15によって、第2電線12をプロテクタ本体14の外側の位置で保持可能となる。
(2)別体部材15は、プロテクタ本体14の外周を包囲する態様でプロテクタ本体14に取り付けられる包囲部30を有している。この構成によれば、プロテクタ本体14の形状変更を伴わずに、別体部材15の包囲部30を既存のプロテクタ本体14に取り付けることが可能となる。従って、プロテクタ本体14の汎用性を高めることが可能となる。また、本構成によれば、プロテクタ本体14に別体部材15を固定するにあたり、別体部材15の一部をプロテクタ本体14の内部に入り込ませなくてもよい。具体的には、例えば、プロテクタ本体14の側壁24,35などに貫通孔を開けて、別体部材15の一部がその貫通孔に入り込む構成にしなくてもよい。このため、プロテクタ本体14の内部に収容された第1電線11に別体部材15が干渉することを防止できる。つまり、第1電線11を保護できる。また、本構成では、プロテクタ本体14に当該貫通孔を開けなくて済むため、当該貫通孔を開けることによるプロテクタ本体14の強度低下を回避することが可能となる。さらに、プロテクタ本体14に当該貫通孔を開けることによるプロテクタ本体14の成形金型の複雑化も回避することが可能となる。
(3)別体部材15は、包囲部30から延びる延設部31を有している。そして、固定部41は、延設部31に設けられている。この構成によれば、別体部材15において、包囲部30から延びる延設部31に第2電線12を保持することが可能となる。
(4)プロテクタ本体14は、第1電線11を収容する第1本体部21と、第1本体部21の開口を覆う第1蓋部22と、を有している。プロテクタ本体14は、第1本体部21と第1蓋部22とによって筒状をなす。この構成によれば、第1電線11をプロテクタ本体14に組み付ける際、プロテクタ本体14の第1本体部21に第1電線11を収容した後、第1蓋部22を閉めればよく、第1電線11の収容作業が簡単になる。
また、第1本体部21と第1蓋部22とにより、プロテクタ本体14単体で筒状をなす。このため、例えば車両の仕様で別体部材15が不要となる場合でもプロテクタ本体14を使い回すことが可能となり、プロテクタ本体14の汎用性がより向上される。
また、別体部材15の包囲部30の周方向の一部がプロテクタ本体14の第1蓋部22に重なっている。このため、プロテクタ本体14の第1蓋部22が意図せず開いてしまうことを、別体部材15の包囲部30によって防止することが可能となる。
(5)別体部材15の包囲部30は、プロテクタ本体14を収容する第2本体部32と、第2本体部32の開口を覆う第2蓋部33と、を有している。この構成によれば、別体部材15をプロテクタ本体14に取り付ける際、別体部材15の第2本体部32にプロテクタ本体14を収容した後、第2蓋部33を閉めればよく、別体部材15の取り付け作業が簡単になる。
(6)第1蓋部22と第2蓋部33とが互いに重なっている。この構成によれば、プロテクタ本体14の第1本体部21に対する第1電線11の組付方向と、別体部材15の第2本体部32に対するプロテクタ本体14の組付方向とを同一方向とすることが可能となり、その結果、組付作業が容易となる。
(7)第1本体部21は、第1蓋部22の閉状態を保持する第1ロック部28を有している。第2本体部32は、第2蓋部33の閉状態を保持する第2ロック部39を有している。また、第2本体部32は、切り欠き部36aを有している。そして、第1本体部21の第1ロック部28は、第2本体部32の切り欠き部36a内に配置されている。この構成によれば、第1本体部21の第1ロック部28と第2本体部32の切り欠き部36aとの係合により、プロテクタ本体14に取り付けられた別体部材15の移動規制が可能となる。その結果、プロテクタ本体14に対して第2電線12を安定して保持することが可能となる。
(8)第2本体部32において、一対の第2ロック部39は、切り欠き部36aの両側に設けられている。詳しくは、プロテクタ本体14の長さ方向において、第2ロック部39、切り欠き部36a、第2ロック部39の順に配置されている。第2蓋部33の閉状態を安定して保持するために、一対の第2ロック部39同士の間隔をあけることが望ましい。そして、切り欠き部36aの形成位置を、一対の第2ロック部39の間に設定することで、一対の第2ロック部39の間の部位を無駄なく活用することができ、その結果、プロテクタ本体14の長さ方向に沿った別体部材15の小型化に寄与できる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・別体部材15の第2ロック部39の配置位置や数などの構成は上記実施形態に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、第2本体部32の側壁36にヒンジ部37を設け、第2本体部32の側壁35に第2ロック部39を設けてもよい。また、第2ロック部39の数を1つ、または3つ以上としてもよい。
・別体部材15の第2ロック部39の配置位置や数などの構成は上記実施形態に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、第2本体部32の側壁36にヒンジ部37を設け、第2本体部32の側壁35に第2ロック部39を設けてもよい。また、第2ロック部39の数を1つ、または3つ以上としてもよい。
・上記実施形態の別体部材15では、第2本体部32の各側壁35,36の開放端が高さ方向Zの上側を向いているが、これに特に限定されるものではない。例えば、各側壁35,36の開放端が高さ方向Zの下側を向く構成としてもよい。また、例えば、各側壁35,36の開放端が幅方向Xの側方を向く構成としてもよい。また、上記実施形態の別体部材15から第2蓋部33を省略してもよい。
・上記実施形態において、別体部材15が取り付けられる部位におけるプロテクタ本体14の第1蓋部22を省略してもよい。この場合、第1蓋部22が省略された部位において、第1本体部21の各側壁24,25の開放端側が別体部材15の第2蓋部33によって覆われる構成としてもよい。また、別体部材15においても第2蓋部33を省略した場合には、プロテクタ本体14の第1蓋部22が省略された部位において、第1本体部21の各側壁24,25の開放端側が別体部材15の第2本体部32によって覆われる構成としてもよい。すなわち、別体部材15の第2本体部32が、プロテクタ本体14の第1本体部21に対する蓋部を構成する。
・上記実施形態では、延設部31が幅方向Xに沿って設けられたが、これ以外に例えば、延設部31を高さ方向Zに沿って設けてもよい。この場合、固定部41としての貫通孔を、幅方向Xに沿って延設部31を貫通するように設けてもよい。
・上記実施形態では、別体部材15の固定部41を貫通孔とし、その貫通孔に電線固定部材13の一部が挿入されて固定される。しかしながら、これ以外に例えば、電線固定部材13側に孔を設け、その孔に対して、別体部材15の固定部41としての突起が挿入されて固定される構成としてもよい。
・上記実施形態のプロテクタ本体14では、第1本体部21と第1蓋部22とが一体をなすが、これに特に限定されるものではなく、第1本体部21と第1蓋部22とを互いに別体として構成してもよい。
・上記実施形態の別体部材15では、第2本体部32と第2蓋部33とが一体をなすが、これに特に限定されるものではなく、第2本体部32と第2蓋部33とを互いに別体として構成してもよい。
・プロテクタ本体14に対する別体部材15の取付構造は上記実施形態に限定されるものではなく、プロテクタ本体14の形状などに応じて適宜変更可能である。
・今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
・今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 プロテクタ
11 第1電線
12 第2電線
13 電線固定部材
14 プロテクタ本体
15 別体部材
21 第1本体部(本体部)
22 第1蓋部(蓋部)
23 底壁
24 側壁
25 側壁
26 ヒンジ部
27 第1フック部
28 第1ロック部
29 取付部
30 包囲部
31 延設部
32 第2本体部
33 第2蓋部
34 底壁
35 側壁
36 側壁
36a 切り欠き部
37 ヒンジ部
38 第2フック部
39 第2ロック部
41 固定部
51 被固定部
52 保持部
53 ヘッド部
54 バンド部
60 屈曲部
61 切り欠き部
W ワイヤハーネス
X 幅方向
Z 高さ方向
11 第1電線
12 第2電線
13 電線固定部材
14 プロテクタ本体
15 別体部材
21 第1本体部(本体部)
22 第1蓋部(蓋部)
23 底壁
24 側壁
25 側壁
26 ヒンジ部
27 第1フック部
28 第1ロック部
29 取付部
30 包囲部
31 延設部
32 第2本体部
33 第2蓋部
34 底壁
35 側壁
36 側壁
36a 切り欠き部
37 ヒンジ部
38 第2フック部
39 第2ロック部
41 固定部
51 被固定部
52 保持部
53 ヘッド部
54 バンド部
60 屈曲部
61 切り欠き部
W ワイヤハーネス
X 幅方向
Z 高さ方向
Claims (9)
- 第1電線を内部に収容可能なプロテクタ本体と、
前記プロテクタ本体の外側の位置で前記プロテクタ本体に取り付けられた別体部材と、
を備え、
前記別体部材は、前記第1電線とは別の第2電線に取り付けられた電線固定部材が固定される固定部を有している、プロテクタ。 - 前記別体部材は、前記プロテクタ本体の外周を包囲する態様で前記プロテクタ本体に取り付けられる包囲部を有している、請求項1に記載のプロテクタ。
- 前記別体部材は、前記包囲部から延びる延設部を有し、
前記固定部は、前記延設部に設けられている、請求項2に記載のプロテクタ。 - 前記プロテクタ本体は、前記第1電線を収容する本体部と、前記本体部の開口を覆う蓋部と、を有し、
前記プロテクタ本体は、前記本体部と前記蓋部とによって筒状をなし、
前記別体部材の前記包囲部の周方向の一部が前記蓋部に重なっている、請求項2又は請求項3に記載のプロテクタ。 - 前記本体部を第1本体部とし、前記蓋部を第1蓋部として、
前記別体部材の前記包囲部は、前記プロテクタ本体を収容する第2本体部と、前記第2本体部の開口を覆う第2蓋部と、を有している、請求項4に記載のプロテクタ。 - 前記第1蓋部と前記第2蓋部とが互いに重なっている、請求項5に記載のプロテクタ。
- 前記第1本体部は、前記第1蓋部の閉状態を保持する第1ロック部を有し、
前記第2本体部は、前記第2蓋部の閉状態を保持する第2ロック部を有し、
前記第2本体部は、切り欠き部を有し、
前記第1ロック部は、前記切り欠き部内に配置されている、請求項6に記載のプロテクタ。 - 前記第2ロック部は、一対設けられ、
前記一対の第2ロック部は、前記切り欠き部の両側に設けられている、請求項7に記載のプロテクタ。 - 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のプロテクタと、
前記プロテクタ本体の内部に収容された第1電線と、
前記第1電線とは別の第2電線と、
前記第2電線に取り付けられ、前記別体部材の前記固定部に固定された電線固定部材と、を備えたワイヤハーネス。
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Family Applications (1)
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JP2020119721A Pending JP2022016785A (ja) | 2020-07-13 | 2020-07-13 | プロテクタ及びワイヤハーネス |
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JP2016185015A (ja) * | 2015-03-26 | 2016-10-20 | 住友電装株式会社 | プロテクタ及びプロテクタ付電線 |
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2020
- 2020-07-13 JP JP2020119721A patent/JP2022016785A/ja active Pending
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