JP2022012862A - 液体吐出ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

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Naoki Nakajo
和彦 江島
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真人 金子
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Abstract

Figure 2022012862000001
【課題】電気接続部を封止するための封止材の使用量を抑制しつつ、素子基板の破損を抑えることができる液体吐出ヘッドを提供する。
【解決手段】液体吐出ヘッド10が、液体を吐出する素子基板4と、素子基板4と電気的に接続される電気配線基板5と、素子基板4を支持する支持部材1と、素子基板4と電気配線基板5との電気接続部を封止する封止材8と、を有する。支持部材1に設けられた凹部内に素子基板4が配置されている。支持部材1には溝部12が設けられており、溝部12の少なくとも一部が凹部内に位置しており、溝部12は、電気接続部を含む接続部内包領域13と、電気接続部を含まない接続部外領域14との間に位置している。
【選択図】図5

Description

本発明は、液体吐出ヘッドおよびその製造方法に関する。
液体吐出ヘッドは、複数の吐出口とエネルギー発生素子とを有する素子基板を備えている。エネルギー発生素子を駆動するための電気信号や電力を液体吐出装置本体から液体吐出ヘッドに伝達するために、可撓性を有する電気配線基板が一般的に用いられる。素子基板に設けられた接続端子と電気配線基板に設けられたインナーリードとが電気的に接続される。電気接続部は封止材によって覆われて保護される。封止材は電気接続部の隙間等の細部を速やかに充填する必要があるので、比較的粘度の低い封止材が一般的に使われる。電気接続部を覆う封止材は、素子基板の側面とできるだけ接触しない方が好ましい。その理由の一つは、環境変化等によって封止材が膨張または収縮した時に、素子基板に外力を加えるからである。液体吐出ヘッドの小型化の要求に伴って、素子基板に設けられた複数の液体供給口間の距離や、液体供給口から素子基板の端部までの距離が短くなっている。このような素子基板に対して封止材から外力が加わった場合、素子基板の変形が起こり得る。
特許文献1に記載の構成では、素子基板の平面形状である長方形の短辺に実質的に沿って複数の接続端子が配列されているが、長辺に沿って接続端子は配列されていない。この素子基板は、支持部材に設けられた凹部内に配置されるとともに、凹部の底面によって支持される。すなわち、素子基板の下面は支持部材の凹部の底面上に載置されて支持され、素子基板の側面は、凹部の内周面に対して間隔をおいて対向している。凹部の底面には、素子基板の平面形状である長方形の長辺に沿って延びる溝部が設けられている。電気接続部を封止する封止材の一部が溝部内に入り込むことによって、封止材は、素子基板の平面形状である長方形の長辺側の側面にはあまり接触しない。
特開2012-187805号公報
特許文献1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、電気接続部を覆う封止材を硬化させるために熱処理を行うと、封止材は加熱されて粘度が低下し、電気接続部を覆う位置から溝部内に流れ込む可能性がある。その結果、封止材によって電気接続部を十分に封止できず、例えばインナーリードが露出して、破損し易く電気的接続が損なわれ易い状態になる。熱処理後も電気接続部の十分な封止状態を保つには、封止材の粘度が低下しても溝部内に封止材が流れ込まないように、熱処理前に溝部のほぼ全体を封止材で充満させておく必要があり、多量の封止材が必要になる。また、凹部の内周面と素子基板の側面との間の空間や溝部の寸法の誤差を考慮すると、より多くの封止材を充填しておくことが必要である。その場合、封止材と素子基板の側面との接触面積が大きくなり、封止材からの外力により素子基板の変形が発生することが懸念される。また、記録速度を上げる目的で多数のエネルギー発生素子が配列されて長尺化した素子基板を備えた液体吐出ヘッドでは、溝部の体積が大きく、より多くの封止材が必要である。
本発明の目的は、電気接続部を封止するための封止材の使用量を抑制しつつ、素子基板の破損を抑えることができる液体吐出ヘッドとその製造方法を提供することである。
本発明の液体吐出ヘッドは、液体を吐出する素子基板と、前記素子基板と電気的に接続される電気配線基板と、前記素子基板を支持する支持部材と、前記素子基板と前記電気配線基板との電気接続部を封止する封止材と、を有し、前記支持部材に設けられた凹部内に前記素子基板が配置されており、前記支持部材には溝部が設けられており、前記溝部の少なくとも一部が前記凹部内に位置しており、前記溝部は、前記電気接続部を含む接続部内包領域と、前記電気接続部を含まない接続部外領域との間に位置していることを特徴とする。
本発明によると、電気接続部を封止するための封止材の使用量を抑制しつつ、素子基板の破損を抑えることができる液体吐出ヘッドとその製造方法を提供することができる。
本発明を適用可能な液体吐出ヘッドの斜視図と分解斜視図である。 図1に示す液体吐出ヘッドの素子基板の平面図と底面図である。 本発明の第1の実施形態の液体吐出ヘッドの斜視図である。 図3に示す液体吐出ヘッドの支持部材の平面図である。 図4に示す支持部材の拡大平面図と、素子基板を積層した状態の拡大平面図である。 図3に示す液体吐出ヘッドの製造工程の一部を示す平面図と断面図である。 図6に示す工程に続く工程を示す平面図と断面図である。 図7に示す工程に続く工程を示す平面図と断面図である。 図8に示す工程に続く工程を示す平面図と断面図である。 本発明の第2の実施形態の液体吐出ヘッドの支持部材の平面図である。 図10に示す支持部材を含む液体吐出ヘッドの製造工程の一部を示す平面図と断面図である。 図11に示す工程に続く工程を示す平面図と断面図である。 図12に示す工程に続く工程を示す平面図と断面図である。 本発明の第3の実施形態の液体吐出ヘッドの支持部材の平面図である。 図14に示す支持部材を含む液体吐出ヘッドの製造工程の一部を示す平面図と断面図である。 図15に示す工程に続く工程を示す平面図と断面図である。 比較例の液体吐出ヘッドの製造工程の一部を示す平面図である。 本発明の液体吐出ヘッドの変形例の要部を示す平面図である。 本発明の液体吐出ヘッドの他の変形例の要部を示す平面図である。 本発明の第4の実施形態の液体吐出ヘッドの平面図と断面図である。 図20に示す液体吐出ヘッドの製造工程の一部を示す平面図と断面図である。 図21に示す液体吐出ヘッドの製造工程における封止材の流動をシミュレーションした結果を示す図である。 従来の液体吐出ヘッドの一例の要部を示す平面図である。 従来の液体吐出ヘッドの他の例の製造工程の一部を示す平面図と断面図である。 本発明の第5の実施形態の液体吐出ヘッドの要部の平面図と断面図である。 本発明の第6の実施形態の液体吐出ヘッドの支持部材の溝部の位置を示す平面図である。 支持部材の溝部の位置と、封止材の熱収縮時に加わる応力との関係をシミュレーションした結果を示すグラフである。 参考例の液体吐出ヘッドの製造工程の一部を示す平面図と断面図である。 本発明の第7の実施形態の液体吐出ヘッドの製造工程の一部を示す平面図と断面図である。 本発明の第8の実施形態の液体吐出ヘッドの製造工程の一部を示す平面図と断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
[液体吐出ヘッドの基本構造]
最初に、本発明を適用可能な液体吐出ヘッド10の基本構造を説明する。図1~2は、液体吐出ヘッド10の全体構成を示す図である。図1(a)は液体吐出ヘッド10の斜視図、図1(b)はその分解斜視図である。図1に示す液体吐出ヘッド10は、液体吐出を行う素子基板4と、素子基板4と電気的に接続される電気配線基板5と、素子基板4を支持する支持部材1と、支持部材1が取り付けられた筐体3と、を有する。図2(a)は、液体吐出ヘッド10を構成する素子基板4の吐出口形成面側を示す平面図であり、図2(b)は、素子基板4の液体供給口形成面側を示す底面図である。
素子基板4は、基板44と、吐出口43が形成された吐出口形成部材45との積層体からなる。基板44には、液体を吐出するためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子として、電気熱変換素子(不図示)が設けられている。さらに、基板44には、電気熱変換素子につながる配線と、その配線と電気配線基板5を接続する接続端子41が複数配置されている。
電気配線基板5は、コンタクト部52と、樹脂フィルムに挟まれた電気配線(不図示)と、樹脂フィルムの端面から露出するリード配線であるインナーリード51を有している。このような可撓性を有する電気配線基板5の一例として、TAB(Tape Automated Bonding)方式のテープが挙げられる。コンタクト部52は、複数のコンタクトパッドで構成されており、液体吐出ヘッド10が記録装置本体に装着される際に、記録装置本体側のコネクタピン(不図示)と接触して電気的に接続される。電気配線基板5に形成される電気配線は、コンタクト部52とインナーリード51とを接続している。電気配線基板5のインナーリード51が接続端子41とボンディングによって接続されて、電気配線基板5から素子基板4へ電気信号及び電力を供給可能である。このインナーリード51が接続端子41にボンディングされた領域を電気接続部という。電気接続部は、レイアウトの効率化のために、基板44の平面形状である長方形の短辺の近傍に、この短辺に沿って設けられる。インク等の液体からこの電気接続部を保護するために、樹脂材である封止材8が電気接続部を覆うように塗布されて充填される。
次に、液体の経路について説明する。基板44には、長溝状の液体供給口42を含む液体流路が形成されている。インナーリード51が接続端子41にボンディングされて形成されている電気接続部には流路を形成できないため、液体流路、特に液体供給口42は、基板44の接続端子41よりも内側に形成される。本実施形態の液体供給口42は、異方性エッチング等で形成された四角錐台であるが、直方体でもよい。この素子基板4の液体流路に、支持部材1の液体流路11から液体が供給される。基板44上に形成された吐出口形成部材45には、複数の電気熱変換素子に対応した吐出口43が形成されている。吐出口43と液体供給口42とが連通している。これらの吐出口43と液体供給口42とを含む液体流路はフォトリソグラフィ技術により形成されている。電気熱変換素子によってエネルギーを付与された液体が、液体流路を通って吐出口43から吐出される。
[第1の実施形態]
第1の実施形態の液体吐出ヘッド10は、図3に示すように、黒色の液体(インク)を吐出する素子基板4aと、黒色以外の3色(シアン、マゼンタ、イエロー)の液体(インク)を吐出する素子基板4bと、を有している。液体吐出ヘッド10では、筺体3に接続される液体供給部(不図示)から、筺体3、第1の支持部材2aを通って、素子基板4a、4bの液体流路にインクが供給される。素子基板4a、4bに供給されたインクは、電気熱変換素子に電気配線基板5から電力を供給して駆動することによって吐出される。
本実施形態の支持部材1は、第1の支持部材2aと第2の支持部材2bからなる。第1の支持部材2aおよび第2の支持部材2bの構成について、図4、5を用いて説明する。図4は第1の支持部材2aに第2の支持部材2bが接合された状態を表す平面図である。図5(a)は、図4に示す第1の支持部材2aおよび第2の支持部材2bの一部を拡大した平面図である。図5(b)は、第1の支持部材2aおよび第2の支持部材2bに記録素子基板4aと電気配線基板5とが接合された状態を表す平面図である。第1の支持部材2aに接着剤を塗布し、第2の支持部材2bを第1の支持部材2aに対して位置合わせしつつ、第1の支持部材2a上の接着剤の上に載置して、接着剤によって第2の支持部材2bを第1の支持部材2aに接合する。
第1の支持部材2aおよび第2の支持部材2bの材料としては、Alに代表されるセラミック材料あるいは樹脂材料を幅広く用いることができる。本実施形態ではセラミック材料を、第1の支持部材2aおよび第2の支持部材2bの材料として用いている。第1の支持部材2aは、素子基板4に液体を供給する液体流路11を備えている。第2の支持部材2bには開口部21が設けられており、この開口部21によって凹部19が構成されている。第1の支持部材2aの表面の一部が凹部19の底面を構成し、第2の支持部材2bの開口部21の内周面が凹部19の内壁面を構成している。この凹部19内に素子基板4が配置されている。素子基板4の下面が、凹部19の底面である第1の支持部材2aの表面に当接する。第1の支持部材2aに接着剤を塗布し、素子基板4を第1の支持部材2aに対して位置合わせしつつ、第1の支持部材2a上の接着剤の上に載置して、接着剤によって素子基板4を第1の支持部材2aに接合する。素子基板4の側面46は、凹部19の内壁面である第2の支持部材2bの開口部21の内周面と間隔をおいて対向する。第2の支持部材2bには、記録素子基板4を接着する接着剤とは別の接着剤によって電気配線基板5が接合される。前述したように2つの素子基板4a、4bを有する構成では、第1の支持部材2aに、各素子基板4a、4bに液体を供給する液体流路11がそれぞれ設けられている。また、第2の支持部材2bに2つの開口部21が設けられ、各開口部21によりそれぞれ形成される各凹部19内に、前述したように素子基板4a、4bがそれぞれ配置される。このように素子基板4a、4bを凹部19内に収容することにより、電気配線基板5のインナーリード51と素子基板4a、4bの接続端子41とをほぼ同じ高さにして、両者の電気接続部の信頼性を向上させることができる。
図5(a)、5(b)に示すように、第1の支持部材2aには、電気接続部の近傍に溝部12が形成されている。溝部12は、素子基板4a、4bの平面形状である四角形の辺に沿って延びるのではなく、その辺に交差するように、例えばその辺に直交するように延びている。図3に示す例では、素子基板4aの平面形状が長方形であり、溝部12はその長方形の長辺に直交するように延びている。この溝部12は、第1の支持部材2aおよび素子基板4の、接続端子41とインナーリード51との電気接続部を含む領域(接続部内包領域)13と、電気接続部を含まない領域(接続部外領域)14との間に位置する。なお、溝部12は第1の支持部材2aの外周端縁まで延びているわけではなく、接続部内包領域13と接続部外領域14とは溝部12よりも外周側において繋がっており、両領域13、14が溝部12によって実際に完全に切り離されるわけではない。本実施形態では、第1の支持部材2aの各部分はすべて一体成形されている。しかし、素子基板4が配置されている部分とその近傍においては、溝部12によって両領域13、14が隔てられている。少なくとも接続端子41とインナーリード51との電気接続と、その電気接続部を封止する封止材8の流動に関連する部位においては、接続部内包領域13と接続部外領域14とは分離されている。
溝部12の少なくとも一部が、凹部内、すなわち開口部21内に位置している。そして、図示されている例では、溝部12の一部は第2の支持部材2bに覆われ、他の一部は素子基板4に覆われている。溝部12の容積は、電気接続部の下部(特にインナーリード51の位置とその下方の部分)を封止するのに必要な封止材8の体積に対して十分小さいことが好ましい。一例としては、各溝部12の容積は、1.80mm×0.25mm×0.20mm=0.09mmである。このように、本実施形態の溝部12は、素子基板4aの平面形状である四角形の1辺に沿って長く延びる形状ではなく、素子基板4aの平面形状である四角形の辺に対して交差(例えば直交)するように延びているため、溝部12の容積が小さい。それにより、封止材8の使用量が少なくても、溝部12への封止材8の流れ込みにより電気接続部の封止が不十分になることが抑制できる。そして、溝部12が接続部内包領域13と接続部外領域14とを実質的に隔てているので、封止材8は、電気接続部を含む接続部内包領域13のみに保持されて有効に使用される。電気接続部が存在しない接続部外領域14に封止材8が流出して封止材8の一部が無駄になることが抑えられる。
一般に、素子基板4は、液体流路の液体供給口42の近傍で側面46に外力を受けると変形し易い。従って、素子基板4の変形を抑えるためには、封止材8からの力が液体流路の液体供給口42の近傍で素子基板4の側面46に加わらないことが好ましい。そのため、図5に示すように、溝部12の少なくとも接続部内包領域13側の境界部16が、液体流路の液体供給口42の同じ側の端部42aよりも、素子基板4の電気接続部が設けられる側面46の近くに位置することが好ましい。一例としては、素子基板4の電気接続部が設けられる辺から、溝部12の境界部16までの間隔を1.5mmとした。この構成によると、電気接続部を覆う封止材8は、接続部内包領域13および溝部12内にとどまり、液体流路の液体供給口42に近接する部分にはあまり到達しない。従って、素子基板4の液体流路の液体供給口42の近傍の側面46に対して、封止材8が力を加えるおそれは小さく、封止材8からの力による素子基板4の変形が抑えられる。
以上説明した第2の支持部材2bの開口部21および溝部12の構造は、素子基板4aが収容される開口部21においても、素子基板4bが収容される開口部21においても同様である。
[液体吐出ヘッドの製造方法]
以下、本実施形態の液体吐出ヘッド10の製造方法について説明する。特に、第2の支持部材2bを第1の支持部材2aに接合する接合工程から、電気接続部を封止した封止材8を硬化させる加熱工程までの各工程について説明する。図6~9は、本実施形態の液体吐出ヘッド10の製造工程を順番に説明する図である。図6(a)、7(a)、8(a)、9(a)は平面図である。図6(b)、7(b)、8(b)、9(b)は、図4に示す切断線A-Aに沿った断面図である。図6(c)、7(c)、8(c)、9(c)は図4に示す切断線B-Bに沿った断面図である。
まず、熱硬化型の接着剤6を、第1の支持部材2a上にゴム版による転写で塗布する。その後、第2の支持部材2bを、治具を用いてハンドリングして第1の支持部材2a上に位置決めしつつ配置し、接着剤6によって第2の支持部材2bを第1の支持部材2aに接合する(図6参照)。第1の支持部材2aには溝部12が形成され、第2の支持部材2bには開口部21が形成されている。溝部12と開口部21とは少なくとも部分的に重なり合っている。第1の支持部材2aに形成された溝部12の一部が第2の支持部材2bによって覆われ、残りの部分が開口部21を介して露出していてもよい。または、溝部12の全体が開口部21の内部に位置し、溝部12の一部の内周面が開口部21の内周面と重なり合っていてもよい。
続いて、熱硬化型の接着剤7を、ニードルの走査によって第1の支持部材2aの液体流路11の周囲に塗布する。その後、素子基板4を、冶具を用いてハンドリングして第1の支持部材2aに位置決めしつつ配置し、接着剤7によって素子基板4を第1の支持部材2aに接合する(図7参照)。溝部12と素子基板4とは少なくとも部分的に重なり合っている。第1の支持部材2aに形成された溝部12の一部が素子基板4によって覆われ、他の一部が第2の支持部材2bによって覆われ、残りの部分が露出していてもよい。または、溝部12の一部の内周面が素子基板4の平面形状の輪郭の一部と重なり合っていてもよい。このように素子基板4が第1の支持部材2a上に接合されることによって、第1の支持部材2aの液体流路11と素子基板4の内部の液体流路の液体供給口42とが連通し、液体の供給が可能になる。また、本実施例では、素子基板4aの平面形状の長方形の短辺の近傍に、この短辺に実質的に平行に複数の接続端子41が配列されており、長辺に沿って配列されてはいない。従って、電気接続部は、素子基板4aの平面形状の長方形の短辺の近傍に設けられる。そして、第1の支持部材2aの溝部12によって、第1の支持部材2a上に積層された素子基板4aの短辺に沿う部分と、長辺に沿う部分とが実質的に隔てられる。これは、電気接続部を含む接続部内包領域(短辺に沿う部分)13と、電気接続部を含まない接続部外領域(長辺に沿う部分)14とが、溝部12によって実質的に隔てられることを意味する。
第2の支持部材2bおよび素子基板4を第1の支持部材2a上に接合した後に、電気配線基板5を第2の支持部材2bに接着剤(図示せず)を用いて接合する。そして、素子基板4の接続端子41と電気配線基板5のインナーリード51とを電気的に接続する(図8参照)。これらの接合工程で用いられる接着剤は、耐インク性の良好なものが好ましく、例えば、エポキシ樹脂を主成分とする熱硬化性接着剤を使用することができる。
続いて、インナーリード51をインク等の液体や外力から保護するために、封止材8を 注入する(図9参照)。封止材8は、図9(a)に示す電気接続部と溝部12との間の空間であるポケット部15に塗布される。塗布後、封止材8は毛管力によって素子基板4の接続端子41側の側面(短辺側の側面)と、第2の支持部材2bの開口部21の内周面および境界部16との間の領域に流れ込む。このとき、ポケット部15と接続部外領域14との間には上述した溝部12が形成されているため、封止材8は溝部12の境界部16でメニスカスを生じ、封止材8は溝部12の内部および接続部外領域14へ流れていかない。仮にメニスカスが破れて封止材8が溝部12に流れ込んだとしても、溝部12は接続部外領域14に比べて非常に小さいため、封止材8の接続部外領域14への広がりは十分小さく抑えられる。すなわち、封止材8は実質的に接続部内包領域13のみに収まり、接続部外領域14へはほとんど広がらないので、素子基板4aとの接触部分は十分小さい。
さらに、インナーリード51の上に追加の封止材(第2の封止材、不図示)を塗布する。すなわち、本実施形態では、封止工程を、インナーリード51の下方の空間に封止材8を充填する工程と、インナーリード51と接続端子41の上方を封止材で覆う工程との、2段階の工程として行う。ただし、本発明では、これらの工程を1工程として同時に行ってもよい。追加の封止材は、主に封止材8の上方に設けられ、封止材8と同様に実質的に接続部内包領域13のみに収まり、接続部外領域14へはほとんど広がらず、素子基板4aとあまり接触しない。
最後に、第1の支持部材2aを高温環境に一定時間おいて、接着剤6、7と封止材8および追加の封止材とを熱硬化させる。封止材8および追加の封止材は、加熱から硬化までの間に粘度が下がり、移動しやすい状態になる。しかし、溝部12が形成されているので、封止材8は溝部12との境界部16でメニスカスを生じ、接続部外領域14にはあまり広がらない。従って、電気接続部の封止に最低限必要な量の封止材8を用いても、その封止材8はほとんど接続部内包領域13にとどまるため、電気接続部の良好な被覆状態を保つことができる。仮にメニスカスが破れて封止材8が溝部12に流れ込んだとしても、溝部12の容積はインナーリード51の下方の空間の体積に対して十分小さく抑えられているため、インナーリード51の下方に位置する封止材8が不足することはない。これにより、多量の封止材8を用いなくても電気接続部の良好な被覆状態を保つことができる。なお、接合工程から加熱工程までの工程に関する上記の説明は、素子基板4aにも素子基板4bにも当てはまる。
なお、本実施形態では、溝部12は、素子基板4aの平面形状である長方形の長辺に直交するように設けられている。しかし、溝部12を素子基板4aの平面形状である長方形の短辺に直交するように設けられてもよい。その場合、溝部12は、電気接続部に隣接して位置することになる。いずれの場合であっても、溝部12は、接続部内包領域13と接続部外領域14との間に位置し、両領域13、14を実質的に分離して隔てる。
液体吐出ヘッド10は、着脱可能なカートリッジ状のインク収容部(不図示)を有していてもよいが、液体吐出ヘッド10とインク収容部とが一体である構成にも本発明は適用可能である。
[第2の実施形態]
図10~13を参照して本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態と重複している部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。図10は本実施形態の第1の支持部材2aに第2の支持部材2bが接合された状態を表す平面図である。図11~13は、図10に示す状態の後の各工程を示す。図11(a)、12(a)、13(a)は拡大平面図であり、図11(b)、12(b)、13(b)は、図10に示す切断線C-Cに沿った断面図である。
本実施形態では、図10~13に示すように、素子基板4の平面形状である長方形の長辺の両端部にそれぞれ複数(図示されている例では2つ)の溝部17、18が並んで設けられている。長辺の端部に並んで設けられている複数の溝部17、18は、互いに同じ幅および同じ形状を有している。すなわち、本実施形態では、同一の幅および同一の形状を有する第1の溝部17と第2の溝部18が第1の支持部材2aに形成されている。図10に示すように、第1の支持部材2aに第2の支持部材2bが接合される。さらに、図11に示すように、第1の支持部材2aおよび第2の支持部材2bに、素子基板4および電気配線基板5が接合され、素子基板4の接続端子41と電気配線基板5のインナーリード51とが電気的に接続される。それから、図12に示すように、電気接続部と第1の溝部17との間の空間であるポケット部15に封止材8が塗布される。ポケット部15に塗布された封止材8は、第1の溝部17の境界部16でメニスカスを生じ、第1の溝部17の内部および接続部外領域14へは広がらない。仮にメニスカスが破れて封止材8が第1の溝部17に流れ込み、さらに接続部外領域14へ広がろうとしても、図13に示すように、第2の溝部18の境界部16でメニスカスが生じ、第2の溝部18の内部および接続部外領域14へは広がらない。このように、本実施例では2つの溝部17、18によって、封止材8の接続部外領域14への広がりをより確実に抑制できる。
[第3の実施形態]
図14~16を参照して本発明の第3の実施形態について説明する。なお、第1~2の実施形態と重複している部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。図14は本実施形態の第1の支持部材2aに第2の支持部材2bが接合された状態を表す平面図である。図15~16は、図14に示す状態の後の各工程を示す。図15(a)、16(a)は拡大平面図であり、図15(b)、16(b)は、図14に示す切断線D-Dに沿った断面図である。
本実施例では、第2の実施形態と同様に、素子基板4の平面形状である長方形の長辺の両端部にそれぞれ複数(図示されている例では2つ)の溝部17、18が並んで設けられている。図14~16に示すように、長辺の端部に並んで設けられている複数の溝部17、18は、互いに形状が異なる。すなわち、幅が狭く浅い第1の溝部17と幅が広く深い第2の溝部18とが第1の支持部材2aに形成されている。第1の溝部17は第2の溝部18よりも容積が小さく、図15(b)、16(b)に示すように、電気接続部側の内周面が傾斜面である形状を有している。図14に示すように第1の支持部材2aに第2の支持部材2bが接合され、図15に示すように素子基板4および電気配線基板5がさらに接合され、接続端子41とインナーリード51とが電気的に接続される。それから、図16に示すように、電気接続部と第1の溝部17との間の空間であるポケット部15に封止材8が塗布される。ポケット部15に塗布された封止材8は、第1の溝部17内に流れ込み、第1の溝部17の内周面で封止材8の流動は抑えられる。仮に封止材8の一部が第1の溝部17を越えて流動した場合には、封止材8は第2の溝部18の境界部16でメニスカスを生じ、封止材8の流動が止められる。その結果、封止材8は第2の溝部18の内部および接続部外領域14へは広がらない。本実施形態では、第1の溝部17の境界部16にはメニスカスは発生せず、第1の溝部17内に封止材8を積極的に流し込んで、封止材8の流動に対する抵抗を生じて抑制するだけである。従って、第1の溝部17を第2の溝部18より小さい容積にすることができる。そのため、2つの溝部17、18が並んで位置する構成であっても、封止材8の量を増やす必要はない。
[比較例との対比]
以下、図17を参照して比較例について説明する。本比較例では、素子基板4の平面形状である長方形の長辺の近傍に、この長辺に沿って延びる溝部120を有している。この溝部120は、接続部外領域14のほぼ全体に亘って、一対の電気接続部の間を延びており、素子基板4および第2の支持部材2bに覆われていない。
図17(a)~17(c)に示すように、電気接続部と溝部120との間の空間であるポケット部15に、毛管力によって電気接続部を充填するのに必要な量の封止材8が塗布される(図17(a)参照)。溝部120が素子基板4にも第2の支持部材2bにも覆われていないため、封止材8は、溝部120に到達すると、溝部120と開口部21および記録素子基板4との間に沿って、毛管力で溝部120の周囲に広がる(図17(b)参照)。このように封止材8が接続部外領域14において広く広がるため、電気接続部を十分に充填するために必要な封止材8の量を確保するには、多量の封止材8が必要になる。さらに、封止材8を加熱して硬化させる工程において、封止材8が加熱されてから硬化するまでの間に粘度が下がり、移動しやすい状態になって、溝部120の境界部でのメニスカスが破れて封止材8が溝部120に流れ込む場合がある(図17(c)参照)。溝部120の容積は電気接続部の下方の空間の体積に比べて大きいため、電気接続部の封止材8が流出して不足してしまう。
これに対し、前述した本発明の第1~3の実施形態によると、溝部12によって封止材8の流れがせき止められ、記録素子基板4の平面形状である長方形の長辺に沿う接続部外領域14に封止材8が流出することが抑えられる。そのため、封止材8の使用量を少なく抑えつつ、封止材8の広がりを抑制して、封止材8と素子基板4との接触部分を小さくすることと、電気接続部の被覆状態を良好に保つことが可能である。
[変形例]
以下、本発明の第1~3の実施形態の液体吐出ヘッド10の変形例について、図18、19を参照して説明する。前述した液体吐出ヘッド10では、例えば図5(a)に示すように、溝部12の平面形状は矩形であり、第2の支持部材2bおよび記録素子基板4aが溝部12の一部を覆うように配置されている。ただし、製造上の都合でこのような構成が困難な場合、または封止材8を塗布する電気接続部と溝部12の間の空間(ポケット部15)を広く確保したい場合に、以下のような構成を採用することもできる。すなわち、図18に示す変形例では、溝部12の平面形状は円形または楕円形であり、第2の支持部材2bおよび記録素子基板4aは、その輪郭の一部が溝部12の内周面の一部と重なる構成である。また、図19に示す変形例では、溝部12の平面形状は、素子基板4の平面形状である長方形の長辺に対して傾斜した平行四辺形である。第2の支持部材2bと素子基板4は、その輪郭の一部が溝部12の外周部の一部と重なる構成である。図18に示す変形例の溝部12の半円状の境界部16や、図19に示す変形例の溝部12の傾斜した境界部16の少なくとも一部が、素子基板4の液体流路の液体供給口42の端部42aよりも電気接続部の近くに位置するようにする。それにより、素子基板4の外部からの応力に弱い部分である液体流路の液体供給口42の近傍の側面46に、封止材8から応力が加わることを抑制できる。また、第2の支持部材2bから素子基板4aにわたって境界部16が存在しているため、封止材8の流れをせき止め、加熱時の電気接続部からの封止材8の流れ出しを抑制できる。
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態を説明する。図20(a)は本実施形態の素子基板4の周辺部を拡大表示した平面図であり、図20(b)、20(c)は、図20(a)のA-A線断面図とB-B線断面図である。本実施形態の支持部材1は、第1~2の実施形態とは異なり、1枚の基板からなり、この基板に凹部19が形成されている。支持部材1と素子基板4との接合は、支持部材1の凹部19内の底面に接着剤を塗布した後に、素子基板4を位置合わせして配置することにより行われる。さらに、支持部材1には、素子基板4を接着する際の接着剤とは別の接着剤にて電気配線基板5が接着固定される。
支持部材1は、樹脂成形により形成されており、一例としては、剛性を向上させるためにガラスフィラーを35質量%混合している変性ポリフェニレンエーテルからなる。この支持部材1は、素子基板4が載置される凹部19を有し、凹部19は、その周囲に位置する、電気配線基板5が接着されて固定される部分よりも凹んだ形状である。これは、電気配線基板5のインナーリード51と素子基板4の接続端子41とをほぼ同じ高さにして、両者の電気接合部の信頼性を向上させるためである。
支持部材1の凹部19の底面には、第1の実施形態と同様に複数の溝部12が形成されている。溝部12は、素子基板4の平面形状である長方形の長辺と交差する(例えば直交する)ように延びている。溝部12は、封止材8が塗布されて充填された時に、素子基板4の長辺側の側面46と支持部材1の凹部19の内周面との間の隙間部22に封止材が流れ込まないようにする。本実施形態では4つの溝部12が、素子基板4の2つの長辺の両端部付近にそれぞれ設けられている。溝部12は長辺側の側面46の中央付近ではなく端部付近に設けられることが、後述する素子基板4の割れ抑制の観点から望ましい。
素子基板4の支持部材1への接合や、封止材8の塗布および充填について、素子基板4の周辺部の状態を示す図21を用いて説明する。図21(a-1)は素子基板4が支持部材1に接合される前、図21(a-2)は素子基板4が支持部材1に接合された後、図21(a-3)は封止材8が塗布されて充填された後の素子基板4の周辺部を拡大して示す平面図である。図21(b-1)~(b-3)と図21(c-1)~(c-3)は、それぞれ図21(a-1)~(a-3)のA-A線断面図とB-B断面図である。
まず、支持部材1の素子基板4との接合領域に接着剤が塗布される。次に、素子基板4を、支持部材1の接着剤が塗布された領域に位置合わせして接合する。ここで、接合面の剥がれ抑制の観点から、素子基板4の、液体供給口に対向する部分を除く全面が支持部材1に接合されることが望ましい。そのためには、素子基板4の下面の支持部材1への接合面が段差や傾斜等を含まず、同一の平坦面内に収まる構成であることが好ましい。それから、支持部材1に、接着剤を介して電気配線基板5を接合し、電気配線基板5のインナーリード51と素子基板4の接続端子41とを接続する。
次に、主にインナーリード51と接続端子41との電気接続部を保護するために、封止材が2段階に分けて塗布されて充填される。初めに、素子基板4の四隅と支持部材1の凹部19の内周面との間(図21(a-2)に矢印にて図示)に一定量の封止材8を塗布する。封止材8は毛管力によりインナーリード51の下方および隙間部22に向かって流れ込もうとする。隙間部22へ向かって流れる封止材8の先端は、溝部12の境界部(開口を形成する稜線)16に到達すると、封止材8自体の表面張力が作用してメニスカスが生じ、流動は停止する。その結果、溝部12よりも先の領域(接続部外領域14)には封止材8は流れ込まない。封止材8はインナーリード51の下方に向かって流動し、インナーリード51の下方の空間に充填される。この現象を流体シミュレーションによって確認した結果を図22に示す。図22は、素子基板4の一つの隅部の周辺部をモデル化し、封止材8を一定の流量で所定の量だけ充填した際の封止材8の流動状態を示している。図22(a)は封止材8の充填開始から0.4秒後の状態を示し、図22(b)は封止材8の充填開始から0.8秒後の状態を示し、図22(c)は封止材8の充填開始から1.2秒後の状態を示すそれぞれのシミュレーション結果である。封止材8の流れの先端部が溝部12の境界部16に到達すると、図22(b)に示すように、封止材8の流れの先端部はその場で停止して、溝部12内には流れ込まずに、充填された分だけ徐々に高さが高くなる。一方、図22(c)に示すように、インナーリード51の下方へは封止材8が流れ込み、充填されていく。
封止材8の表面張力は40mN/m以上であることが望ましい。仮に、封止材8の表面張力がこれよりも小さいと、封止材8が溝部12の境界部16に到達しても、封止材8自体の表面張力によって留まろうとする力が弱い。従って、封止材8のメニスカスが形成されたとしても、充填が進むにつれて、後方から流れてくる封止材8に押されてメニスカスが破壊し、封止材8が溝部12に流れ込み、さらに隙間部22へも流れ込んでしまう可能性がある。インナーリード51の下方の空間に封止材8が充填された後に、第2段階として、主にインナーリード51上に追加の封止材が塗布される。このように2段階に分けて封止材8の塗布および充填を行うことによって、インナーリード51および接続端子41の電気接続部が封止材8で完全に覆われる。封止材8はエポキシ樹脂等の熱硬化性の樹脂であり、封止材8を塗布および充填した後に、液体吐出ヘッド10を炉の中で加熱して封止材8を硬化させる。それから、液体吐出ヘッド10を炉の中から取り出し、硬化温度から室温まで冷却すると、封止材8が熱収縮する。
従来は、封止材8の熱収縮に起因して、素子基板4に液体供給口42の端部42aを起点として割れが発生してしまう場合があった。特に、封止材8の線膨張係数が大きいほど、熱収縮が大きいので割れが発生しやすい。また、封止材8のヤング率が大きいほど、熱収縮時に素子基板4を引張る力が強く、素子基板4が割れ易い。図23(a)は、溝部12が無い従来の液体吐出ヘッドの素子基板の周辺部を拡大して示す平面図である。図23(b)、23(c)は、図23(a)のA-A線断面図とB-B線断面図である。溝部12が無い場合、封止材8を素子基板4の四隅と支持部材1の凹部19の内周面との間に充填すると、封止材8は毛管力によってインナーリード51の下方だけでなく隙間部22にも流れ込む。その結果、封止材8の熱収縮時に、特に素子基板4の長辺側の側面46が外側(図23(a)の矢印方向)に引張られて、供給口端部を起点とした割れが発生する場合がある。
また、図24に示すように、溝部120が、封止材8の流動方向に平行に延びて、素子基板4の側面46から離れて設けられている場合には、素子基板4の破損の可能性がある。図24(a-1)は素子基板4が支持部材1に接合される前、図24(a-2)は素子基板4が支持部材1に接合された後、図24(a-3)は封止材8が塗布されて充填された後の素子基板4の周辺部を拡大して示す平面図である。図24(b-1)~(b-3)と図24(c-1)~(c-3)は、図24(a-1)~(a-3)のA-A線断面図とB-B断面図である。図24に示す構成において、素子基板4の四隅の側面46と支持部材1の凹部19の内周面との間(図24(a-2)の矢印にて示す位置)に封止材8が充填されて溝部120に到達すると、溝部120より先には封止材8が流れ込まない。しかし、図24(a-2)に示す素子基板4の側面46と溝120との間の領域(接続部外領域14)が封止材8の流動経路となる。溝部120において封止材8の流れが止められる分、接続部外領域14へ流れ込む封止材8の流速が増大し、流れの方向が乱れた状態になる。その結果、接続部外領域14を封止材8が流れ、接続部外領域14から隣接する溝部120へ封止材8が流れ込み易くなる。最終的に溝部120が封止材8で充填され、素子基板4の破損の要因になるおそれがある。
これに対し、図20、21に示す本実施形態では、第1の実施形態と同様に、素子基板4の平面形状である長方形の長辺側の側面46に近接し、この長辺側の側面46と直交するように延びる溝部12が設けられている。すなわち、溝部12は、封止材8の流動方向に対して直交する方向に延びており、接続部外領域14を封止材8が流れることが抑えられ、封止材8が隙間部22へ流れ込む経路が生じにくくなっている。このように、本実施形態によると、隙間部22に封止材8が充填されにくく、それに伴って、封止材8の熱収縮により素子基板4に加わる力が抑えられ、前述したような素子基板4の割れが発生する可能性が低下する。
なお、本実施形態では、素子基板4の平面形状である長方形の2つの長辺の両端部にそれぞれ溝部12が配置され、合計4つの溝部12が設けられている。ただし、2つの長辺の両端部にそれぞれ複数の溝部12が並べて配置された構成にすることもできる。このような構成では、封止材8の塗布および充填の際に、何らかの理由で素子基板4の溝部12に封止材8が流入したとしても、並べて配置された他の溝部12によって封止材8のさらなる流動を抑えることができる。それにより、封止材8の隙間部22への流入が抑えられるので、素子基板4の割れの可能性を低減できる。
[第5の実施形態]
本発明の第5の実施形態について説明する。図25(a)は、本実施形態の素子基板4の周辺部を拡大して示す平面図である。図25(b)、25(c)は、図25(a)のA-A線断面図とB-B線断面図である。本実施形態では、第1の実施形態と同様に溝部12の一部が素子基板4に覆われている。この構成によると、封止材8が溝部12に到達した時に封止材8の流動を止める効果を高めることができる。封止材8が溝部12の手前に到達すると、素子基板4の側面46からそのまま直下の溝部12の側面へと流れていくおそれがあるが、溝部12が素子基板4に覆われている部分で封止材8の表面張力によりメニスカスが形成される。本実施形態によると、溝部12と素子基板4との間にメニスカスが生じて封止材8が保持される分だけ、溝部12へ流れ込みにくい。従って、本実施形態によると、封止材8が溝部12内に流れ込まず、溝部12を越えて接続部外領域14(図21(a-3))に流れることを抑制する効果がより大きい。
[第6の実施形態]
本発明の第6の実施形態について説明する。図26は、本実施形態の素子基板4の周辺部を拡大して示す平面図である。本実施形態では、溝部12が、素子基板4の平面形状である長方形の長辺に沿う方向、すなわち接続部外領域14の延びる方向において、液体供給口42の同じ側の端部42aよりも内側に位置している。液体供給口42の端部42aと溝部12の境界部16との間の間隔は1mm未満である。封止材8が流れてきて溝部12の境界部16に到達すると、封止材8の流れは停止する。この流れの停止位置である溝部12の境界部16が素子基板4の中央に近いほど、封止材8が熱収縮する際に素子基板4を引張る力が強くなり、素子基板4の割れが生じ易い。図27に、溝部12の境界部16の、液体供給口42の端部42aからの距離と、封止材8の熱収縮時に液体供給口42の端部42aに集中する最大主応力との関係をシミュレーションした結果を示す。横軸に示す液体供給口42の端部42aに集中する最大主応力は、溝部12の境界部16と液体供給口42の端部42aとの位置が一致している時の数値を1とした比で表している。図27から、溝部12の境界部16の、液体供給口42の端部42aからの距離が大きいほど、応力が大きく素子基板4の割れが生じる可能性が高いことがわかる。この応力は、溝部12の境界部16の、液体供給口42の端部42aからの距離が0mmから3mmまで大きくなるにつれて、特に急激に上昇する。さらに、この距離が5mmになると、距離の増大に伴う応力変化は小さくなるが、距離が0mmである場合に比べて8倍以上に大きい応力に達する。これは、図23に示すように溝部12が無い構成において隙間部22の全領域に封止材8が充填された場合の応力とほぼ等しい。本実施形態では、溝部12が無い構成に加わる応力の1/3以下程度の応力になるように、溝部12の境界部16の、液体供給口42の端部42aからの距離を1mm未満に規定する。それにより、素子基板4の割れを生じる可能性を低く抑えている。
[第7の実施形態]
図28には本発明の参考例が示されている。図28(a-1)は素子基板4が支持部材1に接合される前、図28(a-2)は素子基板4が支持部材1に接合された後、図28(a-3)は封止材が塗布されて充填された後の素子基板4の周辺部を拡大して示す平面図である。図28(b-1)~(b-3)と図28(c-1)~(c-3)は、それぞれ図28(a-1)~(a-3)のA-A線断面図とB-B断面図である。
素子基板4を支持部材1に接合する際に、支持部材1の凹部19の底面に接着剤7を塗布するが、塗布条件のばらつきによって塗布量が多くなってしまう場合がある。図28(a-2)、(b-2)、(c-2)に示すように、素子基板4を支持部材1に接合するために押し込まれると、接着剤7が素子基板4の側面46からはみ出してしまう。この状態で封止材8を塗布して充填し、封止材8の流れの先端部が溝部12に到達すると、溝部12の位置にはみ出した接着剤7の表面の部分7aを封止材8が伝わって溝部12内に流れ込む。溝部12が封止材8によって満たされると、溝部12を超えて封止材8がさらに流れ、図28(a-2)、(b-2)、(c-2)に示すように隙間部22が封止材8で覆われる。このように、接着剤7の塗布量が多い場合には、溝部12を設けても隙間部22全体にわたって封止材8が流れ込んでしまい、素子基板4の割れが発生し易い。
これに対し、図29に示す本発明の第7の実施形態では、接着剤のはみ出しに起因して素子基板4が割れ易くなるという問題を解決する。図29(a-1)は本実施形態の素子基板4が支持部材1に接合される前、図29(a-2)は素子基板4が支持部材1に接合された後、図29(a-3)は封止材が塗布されて充填された後の素子基板4の周辺部を拡大して示す平面図である。図29(b-1)~(b-3)と図29(c-1)~(c-3)は、それぞれ図29(a-1)~(a-3)のA-A線断面図とB-B断面図である。
本実施形態では、支持部材1に、溝部12に加えて、素子基板4の長辺側の側面46に沿う細溝部20が設けられている。この構成によると、素子基板4を支持部材1に接合するための接着剤のはみ出しが、細溝部20で吸収される。すなわち、素子基板4を支持部材1に接合するために押し込まれても、図29(b-2)に示すように、素子基板4の下面と細溝部20とで囲まれる空間が接着剤で満たされることにより、素子基板4の側面46から外側への接着剤のはみ出しが抑えられる。その結果、封止材8を塗布して充填する時に、封止材8の流れの先端部が溝部12の境界部16に到達すると、封止材8の流れが停止し、隙間部22への流れ込みが抑えられる。このように、本実施形態によると、素子基板4と支持部材1との接合面への接着剤の塗布量が多い場合でも、封止材8が隙間部22に充填されにくいため、素子基板4の割れの可能性を抑えることができる。
[第8の実施形態]
本発明の第8の実施形態について説明する。図30(a-1)は本実施形態の素子基板4が支持部材1に接合される前、図30(a-2)は素子基板4が支持部材1に接合された後、図30(a-3)は封止材8が塗布されて充填された後の素子基板4の周辺部を拡大して示す平面図である。図30(b-1)~(b-3)と図30(c-1)~(c-3)は、それぞれ図30(a-1)~(a-3)のA-A線断面図とB-B断面図である。
本実施形態では、第7の実施形態と同様に、素子基板4と支持部材1との接合面への接着剤の塗布量が多い場合でも接着剤が素子基板4の側面46からはみ出すことを抑えるために、支持部材1に細溝部20が設けられている。本実施形態では、素子基板4の短辺方向に延びる複数の細溝部20が、素子基板4の長辺方向に並んで配置されている。各細溝部20は、素子基板4の短辺方向において溝部12に近接する位置から、液体流路11に連通するまで延びている。
本実施形態によると、素子基板4を支持部材1に接合するために押し込まれても、図30(b-2)に示すように、余分な接着剤は複数の細溝部20に浸入するため、素子基板4の側面46からのはみ出しが抑えられる。その結果、封止材8を塗布して充填する時に、封止材8の流れの先端部が溝部12の境界部16に到達すると、封止材8の流れが停止し、隙間部22への流れ込みが抑えられる。それにより、素子基板4の割れの可能性を抑えることができる。細溝部20は液体流路11に連通しているため、細溝部20内の空気が液体流路11に抜け易く、接着剤が浸入し易い。さらに、各細溝部20は、溝部側の位置(溝部12に近接する位置)から液体流路11との連通部に向かうにつれて深くなるように形成されて、接着剤が液体流路11側に導かれ易くすることも可能である。このように、素子基板4の長辺側の側面46と逆方向に位置する液体流路11へ接着剤が導かれると、素子基板4の長辺側の側面46に力が加わって破損を引き起こすことが抑えられる。
1 支持部材
4 素子基板
5 電気配線基板
8 封止材
10 液体吐出ヘッド
12 溝部
13 接続部内包領域
14 接続部外領域
19 凹部

Claims (20)

  1. 液体を吐出する素子基板と、前記素子基板と電気的に接続される電気配線基板と、前記素子基板を支持する支持部材と、前記素子基板と前記電気配線基板との電気接続部を封止する封止材と、を有し、
    前記支持部材に設けられた凹部内に前記素子基板が配置されており、
    前記支持部材には溝部が設けられており、前記溝部の少なくとも一部が前記凹部内に位置しており、
    前記溝部は、前記電気接続部を含む接続部内包領域と、前記電気接続部を含まない接続部外領域との間に位置していることを特徴とする、液体吐出ヘッド。
  2. 前記溝部は、前記素子基板の側面に直交するように延びていることを特徴とする、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記溝部は、前記素子基板の側面に対して傾斜して延びていることを特徴とする、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記素子基板の平面形状は長方形であり、前記長方形の短辺に沿って前記電気接続部が設けられており、前記長方形の長辺に沿って前記接続部外領域が位置していることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記溝部は、前記長辺の両端部にそれぞれ設けられて、前記長辺に交差するように延びていることを特徴とする、請求項4に記載の液体吐出ヘッド。
  6. 前記長辺の両端部にそれぞれ複数の前記溝部が並んで設けられていることを特徴とする、請求項5に記載の液体吐出ヘッド。
  7. 前記長辺の両端部にそれぞれ並んで設けられている複数の前記溝部は、互いに同じ幅を有していることを特徴とする、請求項6に記載の液体吐出ヘッド。
  8. 前記長辺の両端部にそれぞれ並んで設けられている複数の前記溝部は、互いに異なる幅を有し、前記電気接続部に近い方の前記溝部が、前記電気接続部から遠い方の前記溝部よりも幅が狭いことを特徴とする、請求項6に記載の液体吐出ヘッド。
  9. 前記素子基板は、前記長辺に平行に延びる液体供給口を有していることを特徴とする、請求項4から8のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  10. 前記素子基板の前記長辺に平行な方向において、前記溝部の境界部は、前記液体供給口の端部よりも内側に位置することを特徴とする、請求項9に記載の液体吐出ヘッド。
  11. 前記素子基板の前記長辺に平行な方向における、前記溝部の境界部と前記液体供給口の端部との間の間隔は1mm未満であることを特徴とする、請求項10に記載の液体吐出ヘッド。
  12. 前記溝部と連通し、前記溝部と交差する方向に延びる細溝部をさらに有することを特徴とする、請求項9から11のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  13. 前記素子基板の前記短辺に平行な方向において前記溝部と前記支持部材の液体流路との間を延び、前記液体流路に連通する複数の細溝部をさらに有することを特徴とする、請求項9から11のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  14. 前記細溝部は、前記素子基板の前記短辺に平行な方向における前記溝部側の位置から、前記液体流路に連通する部分に向かうにつれて深くなっていることを特徴とする、請求項13に記載の液体吐出ヘッド。
  15. 前記溝部の一部は前記素子基板によって覆われていることを特徴とする、請求項1から14のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  16. 前記支持部材は、第1の支持部材と、開口部を有し前記第1の支持部材に重ね合わせられる第2の支持部材とを有し、前記凹部の側面は前記第2の支持部材の開口部の内周面からなり、前記凹部の底面は前記第1の支持部材の表面の一部からなることを特徴とする、請求項1から15のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  17. 前記溝部の一部は前記第2の支持部材によって覆われていることを特徴とする、請求項16に記載の液体吐出ヘッド。
  18. 前記溝部の平面形状は円形または楕円形であることを特徴とする、請求項1から17のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  19. 液体を吐出する素子基板と、前記素子基板と電気的に接続される電気配線基板と、前記素子基板を支持する支持部材と、を有する液体吐出ヘッドの製造方法であって、
    前記支持部材に設けられた凹部内に前記素子基板を配置し、
    前記素子基板と前記電気配線基板とを電気的に接続し、
    前記素子基板と前記電気配線基板との電気接続部を封止するための封止材を塗布し、
    塗布された前記封止材を、前記電気接続部を覆うように広げるとともに、前記封止材の流動を、前記電気接続部を含む接続部内包領域と前記電気接続部を含まない接続部外領域との間に位置している溝部において停止させることを特徴とする、液体吐出ヘッドの製造方法。
  20. 前記封止材の前記溝部への浸入を抑制することを特徴とする、請求項19に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
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