JP2022001470A - トラックの荷台構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】サイドパネルへ加わる外部入力が過大荷重や衝撃力であるとき、これを柔軟に受け止めてサイドパネルの永久変形を抑制し、荷台耐久性の向上を図ること。【解決手段】上面が開放された箱形状による荷台2であって、床パネル21と、パネル外面にサイドパネル補強枠7が固定される左右のサイドパネル22,22とを有するトラックの荷台構造である。サイドパネル22は、床パネル21と交わる領域に、縦方向から横方向へと徐々に角度変化させた湾曲パネル部22dを有する。サイドパネル補強枠7は、上端補強枠71と、縦方向補強枠72と、を備える。縦方向補強枠72は、上端補強枠71の下面位置から湾曲パネル部22dより前までの領域に固定される第1屈曲枠補強部72bと、湾曲パネル部22dの領域に密着状態で固定される湾曲平板による湾曲プレート補強部72dと、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、スクラップなどの様々な荷物を積載して輸送するトラックの荷台構造に関する。
従来、トラックの荷台構造としては、床パネルと、床パネルの両側端から垂直に立設する左右のサイドパネルを有し、左右のサイドパネルのそれぞれのパネル外面に格子状の補強枠を固定し、サイドパネルのパネル剛性を高めるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−192671号公報
特許文献1の先行技術にあっては、縦方向補強枠として、枠全長にわたって同じコ字断面形状の枠材を、サイドパネルの上端から下端までの全長域に固定し、閉断面形状を全長域にて確保することで断面係数を高くし、サイドパネルの剛性を高めている。このため、サイドパネルに加わる外部入力の最大許容値である上限入力値が高められるが、サイドパネルに加わる外部入力が上限入力値を超える過大荷重や衝撃力であると、パネル変形が弾性変形域の変形量を超えて塑性変形域の変形量に達する。よって、サイドパネルへ過大荷重や衝撃力が加わる経験をすると、過大荷重や衝撃力が除かれても変形が残る永久変形状態になってしまうし、応力集中によってサイドパネルに亀裂や破損が発生しやすくなり、荷台の耐久寿命が短くなってしまう、という課題があった。
本発明は、上記課題に着目してなされたもので、サイドパネルへ加わる外部入力が過大荷重や衝撃力であるとき、これを柔軟に受け止めてサイドパネルの永久変形を抑制し、荷台耐久性の向上を図るトラックの荷台構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、上面が開放された箱形状による荷台であって、床パネルと、床パネルの左右両側位置に配置される左右のサイドパネルとを有し、サイドパネルのそれぞれのパネル外面にサイドパネル補強枠が固定される。このトラックの荷台構造において、サイドパネルは、床パネルと交わる領域に、サイドパネルを延長する縦方向から床パネルへ向かう横方向へと徐々に角度変化させた湾曲パネル部を有する。サイドパネル補強枠は、サイドパネルの上端面位置に固定され、荷台前端から荷台後端まで荷台前後方向に延びる上端補強枠と、上端補強枠の下面位置に枠上端が固定され、枠下端が床パネルとの結合固定位置まで延びる縦方向補強枠と、を備える。縦方向補強枠は、上端補強枠の下面位置から湾曲パネル部より前までの領域に固定される屈曲枠補強部と、パネル湾曲板部の領域に密着状態で固定される湾曲平板による湾曲プレート補強部と、を有する。
上記課題解決手段を採用した結果、サイドパネルへ加わる外部入力が過大荷重や衝撃力であるとき、これを柔軟に受け止めてサイドパネルの永久変形を抑制し、荷台耐久性の向上を図ることができる。
実施例1の荷台構造が適用されたセミトレーラトラックの荷台トレーラを示す側面図(a)及び平面図(b)である。 実施例1の荷台構造を示す図1(a)のA−A線断面図である。 実施例1の荷台構造の詳細を示す分解図である。 比較例1の荷台構造を示す断面図である。 比較例1の荷台構造においてサイドパネルに過大荷重や衝撃力が作用したときの荷重−変形特性を示す作用説明図である。 実施例1の荷台構造においてサイドパネルに過大荷重や衝撃力が作用したときの荷重−変形特性を示す作用説明図である。 実施例2の荷台構造を示す断面図である。 実施例2の荷台構造の詳細を示す分解図である。 比較例2の荷台構造を示す断面図である。 実施例1,2に示した縦方向補強枠(下端部幅広)以外の変形例による縦方向補強枠(下端部円)を用いる荷台構造の詳細を示す分解図である。 実施例1,2に示した床パネルとサイドパネルと縦方向補強枠の溶接固定構成(突合せ+重ね合わせ)以外の変形例による溶接固定構成(重ね合わせ+突合せ)を示す断面図である。
以下、本発明のトラックの荷台構造を実施するための形態を、図面に示す実施例1及び実施例2に基づいて説明する。
実施例1における荷台構造は、図外のエンジンを搭載したトラクタ(牽引車)と、荷台トレーラ(被牽引車)との連結/切り離しができる連結トラックであるセミトレーラトラック(トラックの一例)の荷台トレーラに適用したものである。以下、実施例1の構成を、「荷台トレーラの構成」、「荷台構造の詳細構成」に分けて説明する。
[荷台トレーラの構成(図1、図2)]
図1及び図2に基づいて荷台トレーラTの構成を説明する。荷台トレーラTは、図1に示すように、シャシフレーム1、荷台2、後輪3、リヤバンパー4、トラクタ連結ピン5を備えている。
シャシフレーム1は、荷台トレーラTの荷台前後方向に延設して一対配置され、フレーム上面に荷台2が、図外の弾性支持機構を介して架装される。
荷台2は、図1に示すように、床パネル21と、床パネル21の左右両側位置に配置される左右のサイドパネル22,22と、フロントパネル23と、リアパネル24を有し、上面が開放された長尺箱形状とされる。なお、荷台2を構成する各パネル21,22,22,23,24は、高張力鋼板を素材として形成される。
床パネル21には、図2に示すように、パネル下面に床パネル21を補強する床パネル補強枠6が固定される。床パネル補強枠6は、床パネル21のパネル下面全体に井桁状に設けられる縦根太61及び横根太62により構成される。
左右のサイドパネル22,22には、図1及び図2に示すように、それぞれのパネル外面にサイドパネル22,22を補強するサイドパネル補強枠7が固定される。サイドパネル補強枠7は、サイドパネル22の上端面位置に固定され、荷台前端から荷台後端まで荷台前後方向に延びる上端補強枠71と、上端補強枠71の下面位置に枠上端が固定され、枠下端が床パネル21との結合固定位置まで延びる縦方向補強枠72と、を備える。
ここで、図1(a)には4個の縦方向補強枠72をサイドパネル22に設置固定したものを例示している。しかし、縦方向補強枠72の設置数としてはこれに限られるものではなく、例えば、荷台2の前後方向長さやサイドパネル補強要求の要求レベルに応じて設置数を決め、1個又は複数個の縦方向補強枠72を適切な間隔にてサイドパネル22に設置固定するものであれば良い。
フロントパネル23には、図1に示すように、パネル内外面にフロントパネル23を補強するフロントパネル補強枠8が固定される。フロントパネル補強枠8は、フロントパネル23の外面上端位置に固定され、荷台幅方向に延びた両枠端が上端補強枠71,71に固定される上端補強枠81と、フロントパネル23の内面位置に固定され、枠下端が床パネル21との結合固定位置まで延びる縦方向補強枠82と、を備える。
リアパネル24には、図1に示すように、パネル内外面にリアパネル24を補強するリアパネル補強枠9が固定される。リアパネル補強枠9は、リアパネル24の外面上端位置に固定され、荷台幅方向に延びた両枠端が上端補強枠71,71に固定される上端補強枠91と、リアパネル24の内面位置に固定され、枠下端が床パネル21との結合固定位置まで延びる縦方向補強枠92と、を備える。なお、4個の上端補強枠71,71,81,91により、荷台2の上端部を方形状に囲んでいる。
後輪3は、シャシフレーム1との間に介装される図外のリーフスプリング式サスペンション機構などに対して回転可能に支承される。リヤバンパー4は、シャシフレーム1の後端位置に取り付けられる。トラクタ連結ピン5は、図外のトラクタとの連結部材であり、シャシフレーム1の前部下面に下方に向けて突設される。
[荷台構造の詳細構成(図3)]
図3に基づいて荷台構造の詳細構成を説明する。上面が開放された長尺箱形状による荷台2の縦断面図を示したときの荷台構造は、床パネル21と、サイドパネル22と、サイドパネル補強枠7を構成する上端補強枠71及び縦方向補強枠72とを備える。
床パネル21は、パネル長をフロントパネル23の位置からリアパネル24の位置までの全長にわたって荷台前後方向に延ばした設定とし、パネル幅を左右のサイドパネル22,22の位置より内側にオフセットさせた設定としている(図1(b)を参照)。荷台幅より少し狭く設定した床パネル21の両端面には、サイドパネル22の湾曲パネル部22dの端面が突合せ溶接により内面を同一面位置として固定される。また、床パネル21の両側下面部には、縦方向補強枠72の湾曲プレート補強部72dの端部が重ね合わせ溶接により固定される。
サイドパネル22は、パネル板をプレス成形することで構成したもので、上端鉛直パネル部22aと、第1傾斜パネル部22bと、第2傾斜パネル部22cと、湾曲パネル部22dと、を有する。上端鉛直パネル部22aは、サイドパネル22の上端から鉛直に下方へ延びる部分であり、上端補強枠71がパネル外面の上端部に固定される。第1傾斜パネル部22bは、上端鉛直パネル部22aの下端に接続され、パネル下端位置から荷台外側方向に向かって一定の傾斜角度により緩やかに上り傾斜する部分である。第2傾斜パネル部22cは、第1傾斜パネル部22bの下端に接続され、パネル下端位置から荷台内側方向に向かって一定の傾斜角度により緩やかに下り傾斜する部分である。湾曲パネル部22dは、第2傾斜パネル部22cの下端に接続され、サイドパネル22を延長する縦方向から床パネル21へ向かう横方向へと徐々に角度変化させた部分である。
ここで、湾曲パネル部22dとしては、図3に示すように、断面形状を円弧形状に湾曲させたものが好ましい。しかし、円弧形状以外に、断面形状を多角形状として円弧を近似して湾曲させたものであっても含まれる。
上端補強枠71は、断面コ字形状であって、サイドパネル22の上端鉛直パネル部22aの上端面位置に溶接により固定され、荷台前端から荷台後端まで荷台前後方向に延びる補強枠である。この上端補強枠71は、サイドパネル22の上端部位の剛性を高める補強機能を担う。
縦方向補強枠72は、上端補強枠71の下面位置に枠上端が固定され、枠下端が床パネル21との結合固定位置まで延びるもので、第1屈曲枠補強部72bと、傾斜プレート補強部72cと、湾曲プレート補強部72dと、を有する。この縦方向補強枠72は、サイドパネル22の剛性を高める補強機能を担うと共に、“キープシェイププレート”と呼ばれるように、サイドパネル22に加わる外部入力に対してサイドパネル22の断面形状を維持する形状維持機能を併せて担う。
第1屈曲枠補強部72bは、上端補強枠71の下面位置から第2傾斜パネル部22cの開始位置までの領域(上端鉛直パネル部22aの一部と第1傾斜パネル部22bの全部)に溶接により固定される。第1屈曲枠補強部72bは、図3の矢印Bによる枠内に示すように、上端補強枠71へ固定される位置での断面をコ字断面形状とし、上端補強枠71から湾曲パネル部22dの開始前位置へ向かうにしたがって屈曲させた枠高さh(コ字断面において両側からの突出する枠部の高さ)を徐々に低くする可変断面形状による設定としている。つまり、第1屈曲枠補強部72bは、上端鉛直パネル部22aの一部と対向する領域の断面形状を一定のコ字断面形状とし、第1傾斜パネル部22bと対向する領域の断面形状を、コ字断面形状から枠高さをゼロ(平板断面形状)にするまで徐々に低くする可変断面形状としている。
傾斜プレート補強部72cは、主に形状維持機能を担う平板によるプレート補強部であって、第2傾斜パネル部22cの領域に密着状態で全周溶接などにより第2傾斜パネル部22cと一体化した状態で溶接固定される。
湾曲プレート補強部72dは、傾斜プレート補強部72cと同様に形状維持機能を担う湾曲平板によるプレート補強部であって、湾曲パネル部22dの領域に密着状態で全周溶接などにより湾曲パネル部22dと一定化した状態で固定される。この湾曲プレート補強部72dは、図3の矢印Cによる枠内に示すように、上端側のプレート幅を傾斜プレート補強部72cと同一の第1幅W1に設定し、床パネル21に固定される下端側のプレート幅を第1幅W1よりも広い第2幅W2(>W1)に設定している。そして、第1幅W1と第2幅W2を繋ぐプレート領域のプレート幅を、第1幅W1から第2幅W2に向かって円弧曲線にて繋ぐことで徐々にプレート幅が拡大する可変プレート幅W3に設定している。
なお、左右のサイドパネル22,22と縦方向補強枠72は、高張力鋼板を素材として成形され、図3の矢印Dによる枠内に示すように、縦方向補強枠72の板厚寸法t2を、左右のサイドパネル22,22の板厚寸法t1(<t2)より長く設定している。これにより、縦方向補強枠72の設置数を最小限に抑えながら、左右のサイドパネル22,22に対する所望の補強機能と形状維持機能を併せて達成できるようにしている。
次に、トラックの荷台補強の背景技術について説明する。そして、実施例1における作用を、「荷台耐久性の向上作用」、「他の特徴作用」に分けて説明する。
[トラックの荷台補強の背景技術(図4、図5)]
例えば、実施例1に示したサイドパネルに、サイドパネル補強枠として、断面形状がコ字断面形状であって枠全長にわたって同様の断面形状による枠材を用いたものを比較例1とする。この比較例1の場合、図4に示すように、サイドパネル補強枠のうち縦方向補強枠(荷台上下方向の補強枠)は、サイドパネルの上端から下端までの全長域に固定し、閉断面形状を全長域にて確保することで断面係数を高くし、サイドパネルのパネル剛性を高めている。このため、サイドパネルに加わる外部入力の最大許容値である上限入力値が高められ、サイドパネルに加わる外部入力が上限入力値以下であると、補強されたサイドパネルにより外部入力が受け止められてパネル変形が抑えられる。
しかし、サイドパネルに加わる外部入力が上限入力値を超える過大荷重や衝撃力である経験をすると、パネル変形が弾性変形域の変形量を超えて塑性変形域の変形量に達し、過大荷重や衝撃力が除かれても変形が残る永久変形状態になってしまう。
即ち、比較例1のサイドパネル補強構造の場合、縦方向補強枠によりサイドパネルのパネル剛性を高めているため、図5の荷重−変形特性の弾性変形域での傾き勾配に示すように、床パネルに対してサイドパネル全体を支持する支持弾性係数(=ばね定数)が高くなる。つまり、サイドパネルに加わる荷重が上降伏点まで上昇するのに対して、図4の矢印Eに示す方向への変形量が小さく抑えられ、荷重−変形特性において弾性変形域が狭くなる。よって、サイドパネルに弾性変形域の限界である上降伏点を超える過大荷重Fiが作用すると、図5に示すように、サイドパネルの変形量が塑性変形域の変形量Liとなる。塑性変形域の変形量Liになってから過大荷重Fiが取り除かれると、弾性変形域の傾きに沿って変形量Laまで戻ることになり、この変形量Laは形状復帰できない永久変形量になる。
ここで、サイドパネルに過大荷重や衝撃力が入力される場合とは、例えば、上面が開放された箱形状による荷台に対してスクラップなどの荷物を積み込むとき、荷台に投入した荷物の上からショベルなどを押し込み、追加での積み込み可能な空間を確保する作業が見受けられる。この場合、ショベルなどを押し込むときにサイドパネルへ作用する外部入力が、想定外の過大荷重や衝撃力になることがある。これ以外にも荷物が急激に移動する高横加速度での旋回走行時や悪路走行時などにおいても想定外の過大荷重や衝撃力になることがある。
また、サイドパネルへ過大荷重や衝撃力が加わると、図4の矢印Fに示すように、床パネルとサイドパネルとを接続する最大応力域に応力が集中する。この応力集中によりサイドパネルの強度限界を超えてしまうと応力集中部分から亀裂や破損が発生する。よって、サイドパネルへ過大荷重や衝撃力が加わると、永久変形により荷台変形量が大きくなるのに加え、亀裂や破損が発生しやすくなり、その結果、荷台の耐久寿命が短くなってしまうという課題があった。
[荷台耐久性の向上作用(図6)]
上記背景技術の課題を検証すると、背景技術はトラックの荷台耐久性の向上対策として、サイドパネルのパネル剛性を高めることのみに着目し、パネル補強によりサイドパネルが受け止めることができる上限入力値を高めることで対応している。
これに対し、本発明者は、背景技術の課題解決手法を検証した結果、サイドパネルに加わる過大荷重や衝撃力に対しては、パネル剛性により受け止めるよりも柔軟な変形により受け止める方がトラックの荷台耐久性の向上対策としてより有効であることを知見した。この知見に基づいて、
(A) サイドパネルの縦方向補強枠に形状維持機能を与える。
(B) サイドパネルの縦方向補強枠の断面形状を異ならせる。
(C) サイドパネルの縦方向補強枠をスプリングのように柔軟に構成する。
(D) サイドパネルへ過大荷重や衝撃力が加わった場合、サイドパネルと共に縦方向補強枠が変形して力を受け止める。
(E) サイドパネルの縦方向補強枠の最大応力域の断面係数を低くし、弾性変形しやすくすることで永久変形を抑制する。
という点に着目した。
上記着目点に基づいて本発明は、上面が開放された箱形状による荷台2を備える荷台構造において、サイドパネル22は、床パネル21と交わる領域に、サイドパネル22を延長する縦方向から床パネル21へ向かう横方向へと徐々に角度変化させた湾曲パネル部22dを有する。サイドパネル補強枠7は、サイドパネル22の上端面位置に固定され、荷台前端から荷台後端まで荷台前後方向に延びる上端補強枠71と、上端補強枠71の下面位置に枠上端が固定され、枠下端が床パネル21との結合固定位置まで延びる縦方向補強枠72と、を備える。縦方向補強枠72は、上端補強枠71の下面位置から湾曲パネル部22dより前までの領域に固定される第1屈曲枠補強部72bと、湾曲パネル部22dの領域に密着状態で固定される湾曲平板による湾曲プレート補強部72dと、を有する構成を採用した。
即ち、本発明の場合、図3に示すように、サイドパネル補強枠7のうち縦方向補強枠72は、サイドパネル22の上端から下端までの全長域に固定しているが、上部領域(第1屈曲枠補強部72b)と、下部領域(傾斜プレート補強部72c、湾曲プレート補強部72d)とで機能を分けた設定としている。つまり、第1屈曲枠補強部72bによる上部領域は、閉断面形状を維持することで断面係数を高くし、サイドパネル22のパネル剛性を高めている。一方、傾斜プレート補強部72cと湾曲プレート補強部72dによる下部領域は、それぞれ第2傾斜パネル部22cと湾曲パネル部22dへの密着状態を保ちながら板同士を固定することで断面係数を低く抑え、サイドパネル22の下部領域を合わせ板による板スプリング構成としている。よって、サイドパネル22に加わる外部入力が過大荷重や衝撃力であったとき、入力方向にしたがってサイドパネル22が柔軟に変形することで外部入力が受け止められる。
このように、実施例1のサイドパネル補強構造の場合、サイドパネル22に大きな力が作用すると、板スプリング構成となっている部分が柔軟に変形することで力を受け止める構造としている。このため、図6の荷重−変形特性の弾性変形域での傾き勾配に示すように、床パネル21に対してサイドパネル22の全体を支持する支持弾性係数(ばね定数)が低くなる。つまり、サイドパネル22に加わる外部入力に対して、図2の矢印Gに示す方向への変形量が大きくなり、荷重−変形特性において弾性変形域が比較例1に比べて拡大する。よって、サイドパネル22に過大荷重Fiが作用すると、図6に示すように、弾性変形域の限界点である上降伏点を超えることなく、サイドパネル22の変形量が弾性変形域の変形量Liとなる。そして、弾性変形域の変形量Liになってから過大荷重Fiが取り除かれると、弾性変形域の傾きに沿って変形量=0まで戻るというスプリングバック作用によりサイドパネル22の形状が元の形状に復帰し、サイドパネル22の形状を維持する形状維持機能が発揮される。
また、サイドパネル22へ過大荷重や衝撃力が加わると、図2の矢印Hに示すように、床パネル21とサイドパネル22とを接続する最大応力域に応力が集中する。しかし、応力集中があっても最大応力域が板スプリング構成の領域に一致することで柔軟に変形し、応力集中部分からの亀裂や破損の発生が抑制される。この結果、サイドパネル22へ加わる外部入力が過大荷重や衝撃力であるとき、これを柔軟に受け止めてサイドパネル22の永久変形を抑制し、荷台耐久性の向上が図られる。
[他の特徴作用]
実施例1では、湾曲プレート補強部72dは、床パネル21に固定される下端側のプレート幅を、上端側の第1幅W1よりも広い第2幅W2に設定している。そして、第1幅W1と第2幅W2を繋ぐプレート領域のプレート幅を、第1幅W1から第2幅W2に向かって徐々にプレート幅が拡大する可変プレート幅W3に設定している。
例えば、サイドパネル22が外部入力による変形で応力集中が作用するとき、湾曲プレート補強部72dに沿う応力分布は、湾曲プレート補強部72dの上端側の応力レベルが低く、床パネル21に向かうにしたがって応力レベルが高くなる。よって、湾曲プレート補強部72dのプレート幅を全長にわたって同じ幅にすると、最大応力が作用する位置が床パネル21に近い位置になり、最大応力の作用位置から先に亀裂や破損が発生するおそれがある。これに対し、床パネル21に固定される下端側のプレート幅を第1幅W1よりも広い第2幅W2に設定し、その間を可変プレート幅W3で繋ぐことで、湾曲プレート補強部72dに沿う応力分布の均一化が図られる。よって、サイドパネル22が外部入力による変形で応力集中が作用するとき、最大応力レベルの低減によりサイドパネル22の湾曲パネル部22dに亀裂や破損が発生するのが抑制される。
実施例1では、第1屈曲枠補強部72bは、上端補強枠71へ固定される位置での断面をコ字断面形状とし、上端補強枠71から湾曲パネル部22dの開始前位置へ向かうにしたがって屈曲させた枠高さhを徐々に低くする可変断面形状による設定としている。
例えば、第1屈曲枠補強部72bを全長にわたって同じコ字断面形状とし、傾斜プレート補強部72cを平板断面形状にすると、サイドパネル22が外部入力により変形したとき、断面係数が急変する第1屈曲枠補強部72bと傾斜プレート補強部72cとの境目に応力が集中し、この境目部分から亀裂や破損が発生するおそれがある。これに対し、第1屈曲枠補強部72bの断面係数を徐々に低下させて平板断面形状に繋ぐことで、断面係数の変化が緩和される。よって、サイドパネル22が外部入力により変形したとき、縦方向補強枠72のコ字断面形状から平板断面形状への移行する領域での応力集中が緩和され、サイドパネル22の断面形状移行領域にて亀裂や破損が発生するのが抑制される。
実施例1では、サイドパネル22は、上端鉛直パネル部22aと、第1傾斜パネル部22bと、第2傾斜パネル部22cと、湾曲パネル部22dと、を有する。そして、縦方向補強枠72は、第1屈曲枠補強部72bと、第2傾斜パネル部22cの領域に密着状態で固定される平板による傾斜プレート補強部72cと、湾曲パネル部22dの領域に密着状態で固定される湾曲平板による湾曲プレート補強部72dと、を有する構成としている。
即ち、サイドパネル22は、第1傾斜パネル部22bと第2傾斜パネル部22cによって荷台外側に山形状で膨出する構成としている。このため、パネル内側からの入力に対して外向きに作用する力の方向が分散し、垂直面のサイドパネルに比べ、サイドパネル22自体の荷台耐久性が高くなる。加えて、第2傾斜パネル部22cに固定される平板の傾斜プレート補強部72cと、湾曲パネル部22dに固定される湾曲平板の湾曲プレート補強部72dによる板スプリング構成としている。このため、湾曲プレート補強部72dのみによる板スプリング構成に比べ、板スプリングのばね定数が低くて柔軟に変形しやすくなる。よって、サイドパネル22へ加わる外部入力が過大荷重や衝撃力であるとき、入力分散作用と柔軟な変形作用との相乗作用によってサイドパネル22の永久変形を有効に抑制し、より一層の荷台耐久性向上が図られる。
次に、効果を説明する。実施例1のセミトレーラトラックの荷台構造にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 上面が開放された箱形状による荷台2であって、床パネル21と、床パネル21の左右両側位置に配置される左右のサイドパネル22,22とを有し、サイドパネル22,22のそれぞれのパネル外面にサイドパネル補強枠7が固定されるトラックの荷台構造において、
サイドパネル22は、床パネル21と交わる領域に、サイドパネル22を延長する縦方向から床パネル21へ向かう横方向へと徐々に角度変化させた湾曲パネル部22dを有し、
サイドパネル補強枠7は、サイドパネル22の上端面位置に固定され、荷台前端から荷台後端まで荷台前後方向に延びる上端補強枠71と、上端補強枠71の下面位置に枠上端が固定され、枠下端が床パネル21との結合固定位置まで延びる縦方向補強枠72と、を備え、
縦方向補強枠72は、上端補強枠71の下面位置から湾曲パネル部22dより前までの領域に固定される第1屈曲枠補強部72bと、湾曲パネル部22dの領域に密着状態で固定される湾曲平板による湾曲プレート補強部72dと、を有する。
このため、サイドパネル22へ加わる外部入力が過大荷重や衝撃力であるとき、これを柔軟に受け止めてサイドパネル22の永久変形を抑制し、荷台耐久性の向上を図ることができる。
(2) 湾曲プレート補強部72dは、下端が床パネル21に固定され、上端側のプレート幅を湾曲プレート補強部72dの接続部位(傾斜プレート補強部72c)と同一の第1幅W1に設定し、下端側のプレート幅を第1幅W1よりも広い第2幅W2に設定し、
第1幅W1と第2幅W2を繋ぐプレート領域のプレート幅を、第1幅W1から第2幅W2に向かって徐々にプレート幅が拡大する可変プレート幅W3に設定する。
このため、サイドパネル22が外部入力による変形で応力集中が作用するとき、最大応力レベルの低減によりサイドパネル22の湾曲パネル部22dに亀裂や破損が発生するのを抑制することができる。
(3) 屈曲枠補強部(第1屈曲枠補強部72b)は、上端補強枠71へ固定される位置での断面をコ字断面形状とし、上端補強枠71から湾曲パネル部22dの開始前位置へ向かうにしたがって屈曲させた枠高さhを徐々に低くする可変断面形状による設定とする。
このため、サイドパネル22が外部入力により変形したとき、縦方向補強枠72のコ字断面形状から平板断面形状への移行する領域での応力集中が緩和され、サイドパネル22の断面形状移行領域にて亀裂や破損が発生するのを抑制することができる。
(4) サイドパネル22は、上端補強枠71が固定される上端鉛直パネル部22aと、荷台外側方向に向かって傾斜する第1傾斜パネル部22bと、荷台内側方向に向かって傾斜する第2傾斜パネル部22cと、第2傾斜パネル部22cの下端に接続される湾曲パネル部22dと、を有し、
縦方向補強枠72は、上端補強枠71の下面位置から第2傾斜パネル部22cの開始位置までの領域に固定される第1屈曲枠補強部72bと、第2傾斜パネル部22cの領域に密着状態で固定される平板による傾斜プレート補強部72cと、湾曲パネル部22dの領域に密着状態で固定される湾曲平板による湾曲プレート補強部72dと、を有する。
このため、サイドパネル22へ加わる外部入力が過大荷重や衝撃力であるとき、入力分散作用と柔軟な変形作用との相乗作用によってサイドパネル22の永久変形を有効に抑制し、より一層の荷台耐久性向上を図ることができる。
実施例2は、サイドパネル22’を、直線パネル部22eと湾曲パネル部22dを有するパネル構成とした例である。
図7及び図8に基づいて荷台構造の詳細構成を説明する。上面が開放された長尺箱形状による荷台2の縦断面図を示したときの荷台構造は、床パネル21と、サイドパネル22’と、サイドパネル補強枠7を構成する上端補強枠71及び縦方向補強枠72’とを備える。
サイドパネル22’は、パネル板をプレス成形することで構成したもので、直線パネル部22eと、湾曲パネル部22dと、を有する。直線パネル部22eは、鉛直方向に延びる平板であり、上端部の外側に上端補強枠71が固定される。湾曲パネル部22dは、直線パネル部22eの下端に接続され、直線パネル部22eを延長する鉛直方向から床パネル21へ向かう水平方向へと徐々に角度変化させた部分である。
縦方向補強枠72’は、上端補強枠71の下面位置に枠上端が固定され、枠下端が床パネル21との結合固定位置まで延びるもので、第2屈曲枠補強部72eと、湾曲プレート補強部72dと、を有する。
第2屈曲枠補強部72eは、上端補強枠71の下面位置から湾曲パネル部22dの開始位置までの領域(直線パネル部22e)に溶接により固定される。第2屈曲枠補強部72eは、上端補強枠71へ固定される位置での断面をコ字断面形状とし、上端補強枠71から湾曲パネル部22dの開始位置までの区間の中間位置までの領域はコ字断面形状を維持する。そして、中間位置から湾曲パネル部22dの開始位置までの領域は、屈曲させた枠高さhを徐々に低くする可変断面形状による設定としている。
湾曲プレート補強部72dは、サイドパネル22’の形状維持機能を担う湾曲平板によるプレート補強部であって、湾曲パネル部22dの領域に密着状態で全周溶接などにより湾曲パネル部22dと一定化した状態で固定される。なお、他の構成は実施例1と同様であるため、図面に同一符号を付して説明を省略する。
次に、トラックの荷台補強の背景技術について説明する。そして、実施例2における荷台耐久性の向上作用を説明する。
[トラックの荷台補強の背景技術(図9)]
例えば、床パネルに対して直交して立ち上がるサイドパネルに、サイドパネル補強枠として、断面形状がコ字断面形状であって枠全長にわたって同様の断面形状による枠材を用いたものを比較例2とする。この比較例2の場合、図9に示すように、サイドパネル補強枠のうち縦方向補強枠は、サイドパネルの上端から下端までの全長域に固定し、閉断面形状を全長域にて確保することで断面係数を高くし、サイドパネルのパネル剛性を高めている。
このため、比較例2のサイドパネル補強構造の場合、比較例1と同様に、サイドパネルに加わる外部入力が上限入力値を超える過大荷重や衝撃力であると、パネル変形が弾性変形域の変形量を超えて塑性変形域の変形量に達し、過大荷重や衝撃力が除かれても変形が残る永久変形状態になってしまう。
また、サイドパネルへ過大荷重や衝撃力が加わると、図9の矢印Iに示すように、床パネルとサイドパネルとを直交して接続するコーナー部分に応力が集中する。応力集中によりサイドパネルの強度限界を超えてしまうと、応力集中部分から亀裂や破損が発生する。よって、サイドパネルへ過大荷重や衝撃力が加わると、永久変形により荷台変形量が大きくなるのに加え、比較例1に比べてより亀裂や破損が発生しやすくなり、荷台の耐久寿命が短くなってしまう、という課題があった。
[荷台耐久性の向上作用]
上記課題に対して実施例2では、サイドパネル22’は、直線パネル部22eと、湾曲パネル部22dと、を有する。そして、縦方向補強枠72’は、第2屈曲枠補強部72eと、湾曲パネル部22dの領域に密着状態で固定される湾曲平板による湾曲プレート補強部72dと、を有する構成としている。
即ち、サイドパネル22’は、パネル内側からの入力を受け止める直線パネル部22eと、床パネルとサイドパネルとを直交するコーナー部分への応力集中を緩和する湾曲パネル部22dと、を有する。加えて、湾曲パネル部22dに固定される湾曲平板の湾曲プレート補強部72dによる板スプリング構成としている。このため、実施例1と同様に、サイドパネル22の形状維持機能が発揮されるのに加え、応力集中部分からの亀裂や破損の発生が抑制される。よって、簡潔なパネル基本形状による荷台2としながら、サイドパネル22’へ加わる外部入力が過大荷重や衝撃力であるとき、これを柔軟に受け止めてサイドパネル22’の永久変形を抑制し、荷台耐久性の向上が図られる。
次に、効果を説明する。実施例2のセミトレーラトラックの荷台構造にあっては、実施例1の(1)〜(3)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(5) サイドパネル22’は、鉛直方向に延びる平板であり、上端部の外側に上端補強枠71が固定される直線パネル部22eと、直線パネル部22eの下端に接続される湾曲パネル部22dと、を有し、
縦方向補強枠72’は、上端補強枠71の下面位置から湾曲パネル部22dの開始位置までの領域に固定される第2屈曲枠補強部72eと、湾曲パネル部22dの領域に密着状態で固定される湾曲平板による湾曲プレート補強部72dと、を有する。
このため、簡潔なパネル基本形状による荷台2としながら、サイドパネル22’へ加わる外部入力が過大荷重や衝撃力であるとき、これを柔軟に受け止めてサイドパネル22’の永久変形を抑制し、荷台耐久性の向上を図ることができる。
以上、本発明のトラックの荷台構造を実施例1,2に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、サイドパネル22として、上端鉛直パネル部22aと、第1傾斜パネル部22bと、第2傾斜パネル部22cと、湾曲パネル部22dと、を有する例を示した。実施例2では、サイドパネル22’として、直線パネル部22eと、湾曲パネル部22dと、を有する例を示した。しかし、サイドパネルとしては、少なくとも湾曲パネル部を有するものであれば、それ以外の構成は実施例1,2に限られない。
実施例1では、縦方向補強枠72として、第1屈曲枠補強部72bと、傾斜プレート補強部72cと、湾曲プレート補強部72dと、を有する例を示した。実施例2では、縦方向補強枠72’として、第2屈曲枠補強部72eと、湾曲プレート補強部72dと、を有する例を示した。しかし、縦方向補強枠としては、少なくとも屈曲枠補強部と、湾曲プレート補強部を有するものであれば、それ以外の構成は実施例1,2に限られない。
実施例1,2では、縦方向補強枠72,72’の湾曲プレート補強部72dとして、床パネル21に近い側の幅を広くする下端部幅広による構成の例を示した。しかし、縦方向補強枠の湾曲プレート補強部としては、下端部幅広による構成に限られるものではなく、図10に示すように、縦方向補強枠72の湾曲プレート補強部72dの幅を変更することなく、下端形状を円形状端面Rとしたものであっても良い。この場合、湾曲プレート補強部72dの下端が円形状端面Rになることで割れや亀裂の発生を抑制することができる。ここで、図10の左端の湾曲プレート補強部72dの図は湾曲成形する前の形状を示す。なお、実施例1,2で示した下端部幅広による構成と組み合わせ、湾曲プレート補強部72dの下端部に有する方形状端面(図3を参照)を円形状端面Rとし、下端部幅広の構成によるメリットと下端部円の構成によるメリットを併せて有する例としても勿論良い。
実施例1,2では、サイドパネル22の端面と床パネル21の端面とを突合せ溶接し、縦方向補強枠72,72’の湾曲プレート補強部72dの端部を床パネル21と重ね合わせ溶接する構成例を示した。しかし、溶接固定構成としては、図11(a),(b)に示すように、サイドパネル22を床パネル21の上面に重ね合わせ溶接する。そして、湾曲プレート補強部72dの端面を縦根太61に突合せ溶接する例としても良い(図11(a))。又は、湾曲プレート補強部72dの端面を床パネル21の端面に突合せ溶接する例としても良い(図11(b))。
実施例1,2では、本発明の荷台構造をセミトレーラトラックの荷台トレーラに適用する例を示した。しかし、本発明の荷台構造は、上面が開放された箱形状による荷台を備えるトラックであれば、一般的な貨物トラックやフルトレーラトラックやダンプトラックなどの様々な種類やタイプのトラックに対して適用することができる。
1 シャシフレーム
2 荷台
21 床パネル
22,22’ サイドパネル
22a 上端鉛直パネル部
22b 第1傾斜パネル部
22c 第2傾斜パネル部
22d 湾曲パネル部
22e 直線パネル部
7 サイドパネル補強枠
71 上端補強枠
72,72’ 縦方向補強枠
72b 第1屈曲枠補強部(屈曲枠補強部)
72c 傾斜プレート補強部
72d 湾曲プレート補強部
72e 第2屈曲枠補強部(屈曲枠補強部)

Claims (5)

  1. 上面が開放された箱形状による荷台であって、床パネルと、前記床パネルの左右両側位置に配置される左右のサイドパネルとを有し、前記サイドパネルのそれぞれのパネル外面にサイドパネル補強枠が固定されるトラックの荷台構造において、
    前記サイドパネルは、前記床パネルと交わる領域に、前記サイドパネルを延長する縦方向から前記床パネルへ向かう横方向へと徐々に角度変化させた湾曲パネル部を有し、
    前記サイドパネル補強枠は、前記サイドパネルの上端面位置に固定され、荷台前端から荷台後端まで荷台前後方向に延びる上端補強枠と、前記上端補強枠の下面位置に枠上端が固定され、枠下端が前記床パネルとの結合固定位置まで延びる縦方向補強枠と、を備え、
    前記縦方向補強枠は、前記上端補強枠の下面位置から前記湾曲パネル部より前までの領域に固定される屈曲枠補強部と、前記パネル湾曲板部の領域に密着状態で固定される湾曲平板による湾曲プレート補強部と、を有する
    ことを特徴とするトラックの荷台構造。
  2. 請求項1に記載されたトラックの荷台構造において、
    前記湾曲プレート補強部は、下端が前記床パネルに固定され、上端側のプレート幅を前記湾曲プレート補強部が接続される部位と同一の第1幅に設定し、下端側のプレート幅を前記第1幅よりも広い第2幅に設定し、
    前記第1幅と前記第2幅を繋ぐプレート領域のプレート幅を、前記第1幅から前記第2幅に向かって徐々にプレート幅が拡大する可変プレート幅に設定する
    ことを特徴とするトラックの荷台構造。
  3. 請求項1又は2に記載されたトラックの荷台構造において、
    前記屈曲枠補強部は、前記上端補強枠へ固定される位置での断面をコ字断面形状とし、前記上端補強枠から前記湾曲パネル部の開始前位置へ向かうにしたがって屈曲させた枠高さを徐々に低くする可変断面形状による設定とする
    ことを特徴とするトラックの荷台構造。
  4. 請求項1から3までの何れか一項に記載されたトラックの荷台構造において、
    前記サイドパネルは、前記上端補強枠が固定される上端鉛直パネル部と、荷台外側方向に向かって傾斜する第1傾斜パネル部と、荷台内側方向に向かって傾斜する第2傾斜パネル部と、前記第2傾斜パネル部の下端に接続される前記湾曲パネル部と、を有し、
    前記縦方向補強枠は、前記上端補強枠の下面位置から前記第2傾斜パネル部の開始位置までの領域に固定される第1屈曲枠補強部と、前記第2傾斜パネル部の領域に密着状態で固定される平板による傾斜プレート補強部と、前記湾曲パネル部の領域に密着状態で固定される湾曲平板による湾曲プレート補強部と、を有する
    ことを特徴とするトラックの荷台構造。
  5. 請求項1から3までの何れか一項に記載されたトラックの荷台構造において、
    前記サイドパネルは、鉛直方向に延びる平板であり、上端部の外側に前記上端補強枠が固定される直線パネル部と、前記直線パネル部の下端に接続される前記湾曲パネル部と、を有し、
    前記縦方向補強枠は、前記上端補強枠の下面位置から前記湾曲パネル部の開始位置までの領域に固定される第2屈曲枠補強部と、前記湾曲パネル部の領域に密着状態で固定される湾曲平板による湾曲プレート補強部と、を有する
    ことを特徴とするトラックの荷台構造。
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