JP2021532250A - ヘマタイト顔料 - Google Patents

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Abstract

i)1.5未満、好ましくは1.3未満、最も好ましくは1.2未満の、アスペクト比AR、ii)28.5以上、特には29〜33の、CIELAB a*値、iii)CIELAB a*値の71%以下、好ましくはCIELAB a*値の70%以下の、CIELAB b*値、iv)39以上、特には40〜43、好ましくは40〜41のCIELAB L*値、の特性を有する、ヘマタイト顔料:

Description

本発明は、新規なヘマタイト顔料、それらを製造するためのプロセス、及びその使用に関する。
酸化鉄は多くの産業分野で採用されている。したがって、それらはたとえば、セラミックス、建築材料、プラスチックス、ペイント、表面コーティング、及び紙における着色顔料として使用され、各種の触媒又は担体物質のベースとして役立ち、そして汚染物質を吸着又は吸収することにも使用できる。磁性酸化鉄は、磁性記録媒体、トナー、磁性流体に採用されたり、或いは、医療分野においては、たとえば磁気共鳴断層撮影法のための造影剤に採用されたりしている。
酸化鉄は、鉄塩の沈殿、加水分解、及び分解反応によって得ることができる(非特許文献1)。Lauxプロセス、Copperasプロセス、沈降プロセス、焼成プロセス、及びPennimanレッドプロセスが、工業的には群を抜いて最大の重要性を有している。
しかしながら、微粉状のヘマタイト(これは、変態形の(modification)α−Feに相当する)を水系で製造するのは、かなり複雑である。熟成工程を使用し、核として、微粉状の酸化鉄である、マグヘマイト変態形、γ−Fe、又はレピドクロサイト、γ−FeOOHを使用することによって、たとえば、(特許文献1)のように直接水性沈殿法でヘマタイトを製造することも可能となる。
酸化鉄赤色顔料を製造するためのさらなる方法は、Pennimanレッドプロセスであって、この方法は、硝酸塩プロセス又は直接法レッドプロセスとも呼ばれている(参照、(特許文献2)又は(特許文献3))。この場合、酸化鉄顔料は、金属の鉄を溶解させ、鉄塩及び核としての酸化鉄を添加して酸化させることによって製造される。したがって、(非特許文献2)には、高温で鉄に希硝酸を作用させるプロセスが開示されている。これによって、ヘマタイト核懸濁液(hematite nucleus suspension)が生成する。自体公知の方法で、これを析出させる(built up)と、赤色顔料懸濁液が得られ、所望するならば、慣用される方法を用いてこの懸濁液から顔料を単離させる。
しかしながら、このプロセスで製造された赤色顔料は、市販されている130標準(130 standard)の彩度(color saturation)と同程度の、比較的低い彩度しか有さず、そのため、主として建築産業で使用されている。130標準は、参照標準のBayferrox(登録商標)130(LANXESS Deutschland GmbH(Germany)製)に相当し、酸化鉄顔料の測色において慣用されている。
(特許文献4)には、優れた赤色性を有し、そして加熱処理の際の結晶粒成長が高度に安定しているヘマタイト顔料を得るための手段が報告されている。しかしながら、それらの顔料は、リン及びシリカを含む緩衝層によって分離された、より小さな結晶粒を含む複雑な構造をベースとしている。ペイントシステムにそれらを組み入れることは示されてなく、報告されている色値は、バルクの粉体についてのものである。
(特許文献5)には、改良された色値を有するヘマタイト顔料が報告されている。しかしながら、それらの赤色顔料の色値も、さらに改良することが可能である。
国際公開第2009/100767A号パンフレット 欧州特許出願公開第1106577A号明細書 米国特許第6,503,315号明細書 米国特許出願公開第20140134216号明細書 米国特許出願公開第20170253745A1号明細書
Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry,VCH Weinheim2006,Chapter3.1.1.,Iron Oxide Pigments,pp.61〜67 SHEN,Qing;SUN,Fengzhi;Wujiyan Gongye1997,(6),5〜8(CH),Wujiyan Gongye Blanjlb,(CA 128:218378n)
したがって、本発明の目的は、特に、通常極めて高く、それによって、色の見えに影響し、より強いオレンジ性向を与える(giving a more orange cast)b色値に関連して、改良された色を有するヘマタイトを製造するための新規なプロセスを提供することであった。
驚くべきことには、以下に述べる特性を有するヘマタイト顔料が、後ほど規定される製造プロセスによって初めて調製できることが、見出された。
ヘマタイト顔料
本発明におけるヘマタイト顔料は、以下の特性を有している:
i)1.5未満、好ましくは1.3未満、最も好ましくは1.2未満の、アスペクト比AR、
ii)28.5以上、特には29〜33の、CIELAB a値、
iii)CIELAB a値の71%以下、好ましくはCIELAB a値の70%以下の、CIELAB b値、及び
iv)39以上、特には40〜43、好ましくは40〜41のCIELAB L値。
ヘマタイト顔料は、ヘマタイト変態のα−Feを有する酸化鉄顔料である。本発明におけるヘマタイト顔料が、1.0重量%未満、好ましくは0.5重量%未満の水含量を有しているのが好ましい。
特性i)
アスペクト比ARは、アスペクト比を測定又は定量する(measure or determine)ための文献記載の各種の方法によって定量することができる。膨大な数の研究(Baudet et al.,1993;Jennings and Parslow,1988;Lohmander,2000;Pabst et al.,2000、Pabst et al.,2001、Pabst et al.,2006a、Pabst et al.,b,2007:Slepetys and Cleland,1993)が、レーザーアンサンブル回折及び単一粒子光散乱(静的及び動的)がどのようにしてアスペクト比を測定するための機会を与えているかを記述している。
アスペクト比ARはさらに、走査型又は透過型電子顕微鏡画像からの、コンピュータで計算した統計的に関連する(statistically relevant)粒子数及びそれらの分布特性(平均、標準偏差)から、求めることもできる。ARを求めるには、好ましくは、それぞれの粒子に楕円をあてはめて、ARを得るが、それは、楕円の長軸の長さの、楕円の単軸の長さに対する比率である。
完全な球形は、1.0のARを有している。したがって、好ましいアスペクト比ARは、1.0から1.5未満まで、好ましくは1.0から1.3未満まで、最も好ましくは1.0から1.2未満までである。
特性ii)、iii)、及びiv)
CIELAB系のa値及びb値は、チキソトロープ効果を有する所定のアルキド樹脂の中で、DIN EN ISO 11664−4:2011−07及びDIN EN ISO 787−25:2007)の方法を使用する、酸化鉄顔料について慣用される表面コーティング試験法で測定する。
好ましいa値は、28.5〜33、特には29〜33、より特には30〜32である。
好ましいb値は、16からaの0.71倍までの間、特には16からaの0.70倍までの間である。
値は、チキソトロープ効果を有する所定のアルキド樹脂の中で、DIN EN ISO 11664−4:2011−07及びDIN EN ISO 787−25:2007)の方法を使用する、酸化鉄顔料について慣用される表面コーティング試験で測定する。
本発明のヘマタイト顔料は、好ましくは100〜600nmの範囲、より好ましくは150〜500nmの範囲内、最も好ましくは200〜400nmの範囲の平均粒子サイズを有している。
本発明の顔料のBET比表面積は、好ましくは10〜60m/g、特には10〜40m/g、より好ましくは10〜20m/gの範囲である。BET比表面積は、DIN−ISO 9277に記載の方法によって求めることができる。
好ましいヘマタイト顔料は、0.5重量%未満、特には0から1重量%未満まで、特には0から0.5重量%未満までのリン含量を有している。さらに、本発明においては、1重量%未満、好ましくは0から1重量%未満まで、特には0.5重量%未満のケイ素含量を有するヘマタイトが好ましい。
0.5重量%未満、好ましくは0.001重量%〜0.4重量%、より好ましくは0.001〜0.1重量%のクロム含量を有する本発明におけるヘマタイト顔料で、極めて良好な色特性を達成することが可能である。
プロセス
本発明におけるヘマタイト顔料は、以下の工程を含むプロセスによって調製することができる:
a)水の中にゲータイト含有顔料及びアルカリ金属リン酸塩を懸濁させ、それによって、1.5未満、好ましくは1.3未満、最も好ましくは1.2未満のアスペクト比ARを有するゲータイト含有顔料を得る工程、
b)工程a)の懸濁液から固形分を単離する工程、及び
c)工程b)の単離した固形分を、酸素の存在下、750〜1000℃の温度で処理する工程。
Ad a)ゲータイト含有顔料
ゲータイト含有顔料には、唯一の酸化鉄としてゲータイト(これは、α−FeOOHである)を含んでいてもよいし、或いは、ゲータイトとヘマタイト(後者は、α−Feである)との混合物を含んでいてもよい。
工程a)で使用するゲータイト含有顔料は、好ましくは、90重量%より高い、好ましくは95重量%より高い、特には98重量%より高い、より好ましくは99.5重量%より高いゲータイトと、任意成分としてのヘマタイトとからなっている。
好ましい実施態様においては、そのゲータイト含有顔料には、唯一の酸化鉄としてゲータイトを含むか、又は、酸化鉄としてゲータイトとヘマタイトとの混合物を含むが、その場合、前記混合物中のゲータイト対ヘマタイトの好ましい重量比は、(1000:1)〜(1:1000)、好ましくは(10:1000)〜(400:1000)である。
ゲータイトとヘマタイトとのそれらに代わるまた別の好ましい混合物は、酸化鉄として、(1000:300)から、特には(1000:1)〜(1000:100)、より好ましくは(1000:1)〜(1000:50)のゲータイト対ヘマタイトの重量比を有している。
酸化鉄化合物としてのゲータイト対ヘマタイトについてのまた別の、それらに代わる本発明の実施態様においては、CuKα線を用いた粉体X線回折スペクトルの33.0度<2θ<33.5度でのピークでのヘマタイトのXRPD強度画分パラメーターを使用して、ヘマタイトからの寄与が、好ましくは95%未満、特には30%から90%未満までの、強度を有しているのが好ましい。
粉体X線回折の33.0度<2θ<33.5度での粉体スペクトルの強度に対するヘマタイトの寄与の測定は、以下のようにして実施する。顔料の粉体サンプルのX線回折スペクトルを、CuKα線を用い、22度<2θ<35度の範囲で測定する。たとえば、多項式関数又はGoehnerの方法[R.P.Goehner:Anal.Chem.,50(1978),1223]を用いてバックグラウンドに当てはめることによってバックグラウンドを適切に除去した後で、24.0度<2θ<24.5度にあるすべてのピークの強度に306をかけ算し、そして33.0度<2θ<33.5度にあるピークの強度で割り算をする。24.0度<2θ<24.5度にピークがまったく無い場合には、33.0度<2θ<33.5度でのピークに対するヘマタイトの寄与は、0%である。
純粋なゲータイトでは、このパラメーターは0%であり、そして純粋なヘマタイトでは、このパラメーターは100%である。
本発明のプロセスで使用される好ましいゲータイト含有顔料は、後述の方法に従って摩砕した後で定量して、0.6未満、好ましくは0.5未満のデルタbを有している。
本発明の好ましい実施態様においては、使用されるゲータイト含有顔料が、次の性質を有している:
i)53〜60、特には56〜60、より好ましくは58〜59のCIELAB L値、及び
ii)39〜48、特には42〜48、より好ましくは43〜47のCIELAB b値。
CIELAB特性の測定は、先に述べたのと同じ方法で実施するのが好ましい。デルタb値は、それぞれの顔料について、摩砕の前後に測定したそれぞれのb値の差であり、この場合、その摩砕方法は、好ましくは0.5gの顔料サンプルを用い、10mmのめのうのボールを用い、振動ボールミル中2000minー1の周波数で2分間実施する顔料の処理が好ましい。
工程a)において使用するのに好ましいゲータイト含有顔料は、1.5未満のアスペクト比ARを有し、好ましくは1.0から1.5未満まで、好ましくは1.3未満、最も好ましくは1.2未満のアスペクト比ARである。
好ましいゲータイト含有顔料にはさらに、0.5重量%以下、好ましくは0.001重量%〜0.4重量%、より好ましくは0.001〜0.1重量%の含量でクロムが含まれる。
下記の特性を有するゲータイト含有顔料を使用するのも好ましい:
i)1.5未満、好ましくは1.3未満のアスペクト比AR、
ii)56〜60のCIELAB L値、
iii)42〜48のCIELAB b値、及び
iv)好ましくは、100〜600nmの範囲の平均粒子サイズ。
下記の特性を有するゲータイト含有顔料を使用するのも好ましい:
i)1.5未満、好ましくは1.3未満、最も好ましくは1.2未満、特には1.1未満のアスペクト比AR、
ii)58〜59のCIELAB L値、
iii)43〜47のCIELAB b値、及び
iv)0.6未満、好ましくは0.5未満のデルタb(記載した方法に従って摩砕した後で定量)。
デルタb値は、それぞれの顔料について、摩砕の前後に測定したそれぞれのb値の差であり、この場合、その摩砕方法は、好ましくは0.5gの顔料サンプルを用い、10mmのめのうのボールを用い、振動ボールミル中2000minー1の周波数で2分間実施する顔料の処理が好ましい。
好ましい成分a)のゲータイト含有顔料はさらに、以下の工程を含むプロセスに従って得ることもできる:
a1)水の中に硝酸第二鉄(III)を溶解させる工程、
a2)工程a1)において得られた溶液を、55〜65℃の範囲の温度で、特には10時間以上かけて処理する工程、
a3)工程a2)において得られた懸濁液からゲータイトを単離する工程、
a4)工程a3)で単離されたゲータイトを水の中に懸濁させる工程、及び
a5)工程a3)の懸濁液を、120〜300℃の温度、自生(autogenous)圧力下に、特には1時間以上かけて、熱水的に(hydrothermally)処理する工程。
工程a1)
工程a1)で好適に使用される硝酸第二鉄は、Fe(NO・9HOである。さらにより好ましい硝酸第二鉄は、99重量%より高い、特には99,9重量%より高い純度を有している。硝酸第二鉄の濃度は、0.01〜0.12M、好ましくは0.05〜0.1M、特には0.055〜0.09M、さらにより好ましくは0.06〜0.065Mの範囲であるべきである。
場合によっては、工程a1)の水にCr3+イオンを添加するのが有利であることが見出された。Cr3+濃度の好ましい範囲は、1mg/L〜25mg/Lである。Cr3+イオンは、各種の方法、たとえばCr(NO・9HOを添加することによって、添加することができる。別な方法として、適切な量のCr3+が既に存在しているFe(NO・9HOの原料を、特定する(identify)ことも可能である。最後に、必要な量以上のCr3+を含むFe(NO・9HOの原料は、濃硝酸からFe(NO・9HOを再結晶させることによって、そのクロム含量を低減させることも可能であろう。
工程a1)で硝酸第二鉄を溶解させるために使用される水は、アルカリ及びアルカリ土類を合わせて、2ppmより低い含量であるのが好ましい。
工程a1)は、好ましくは15〜25℃、特には20〜25℃の温度で実施される。その温度を、工程a2)で使用される値にまで上げる前に、工程a1)により得られた溶液を、ある程度の時間、好ましくは5〜20時間、好ましくは10〜29時間置いておくのが有利であることが見出された。
工程a2)
工程a1)の後で、その水溶液の温度を上昇させて、55〜65℃の範囲とする。その温度は、特には2.5K/分以下、好ましくはもっと低い速度で、なめらかに昇温させるのが好ましい。そこで起きる反応は、次の一般化学式に従うと考えられる:
Fe(NO・9HO(aq)→FeOOH(s)+3HNO(aq)+7H
そのようにして達成された温度での反応時間は、好ましくは10時間以上、特には20時間以上、より好ましくは24時間以上とするべきである。溶液の蒸発に伴う反応器の中の容積変化は、10容積%未満に維持するのが好ましい。これは、密閉式の反応容器により達成することができる。工程a2)の間に、水性懸濁液が得られる。
工程a3)
工程a2)の処理の後で、形成された顔料が沈降し、反応器の底へ沈む。その固形分を、好ましくは懸濁液から濾過により単離し、水で洗浄し、場合によっては乾燥させる。その固形分は、その導電率が1000μS/c未満になるまで水で洗浄するのが好ましい。
工程a4)
工程a3)の処理で単離された顔料を、好ましくは水に加えて、その水性懸濁液を基準にして、10重量%以下、好ましくは5重量%以下、特には2重量%以下、より特には0.15〜0.3重量%の固形分含量を有する水性懸濁液を形成させる。
工程a5)
工程a5)で調製された懸濁液を、次いで、好ましくはオートクレーブ中、自生圧力下に、120〜300℃、好ましくは150〜300℃、最も好ましくは160〜280℃の範囲の温度にまで加熱して、処理する。通常、その温度が高いほど、そのゲータイト酸化物を含む顔料中のヘマタイトの量が多くなる。
このいわゆる熱水処理は、好ましくは1時間以上、より好ましくは12〜24時間かけて実施される。特には、その処理を、24時間後には終了させる。
その懸濁液は、熱水処理の間撹拌するのが好ましい。そのオートクレーブは、特にはTeflonライニングした、ステンレススチール製であるのが好ましい。
その固形分を、好ましくは懸濁液から濾過し、水で洗浄し、場合によっては乾燥させる。
工程a)においては、ゲータイト含有顔料は、特には、懸濁液を基準にして、0.5〜10重量%の量、好ましくは2〜5重量%の量で使用する。
工程a)においては、そのアルカリ金属リン酸塩が無水のアルカリ金属リン酸塩であるのが好ましい。そのアルカリ金属リン酸塩は、ヘキサメタリン酸ナトリウム(別名、ポリリン酸ナトリウム)であってよい。ヘキサメタリン酸ナトリウムと、全面的又は部分的に置き換えて使用することが可能なその他のリン酸塩としては、ピロリン酸四ナトリウム、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、及びリン酸三ナトリウム、並びにそれらに相当するカリウム化合物が挙げられる。好ましいアルカリ金属リン酸塩は、メタリン酸ナトリウムである。
懸濁液の固形分含量が、1〜10.5重量%、好ましくは5重量%以下、特には1〜2重量%であるのが好ましい。
そのアルカリ金属リン酸塩は、懸濁液に、その懸濁液を基準にして、0.5〜10重量%、好ましくは2〜5重量%の量で添加するのが好ましい。
アルカリ金属リン酸塩を溶解させた後で、そのpHを、好ましくは4〜7、より好ましくは4.5〜6の範囲に調節する。pHをモニターして、必要があれば、酸、非限定的に挙げれば、たとえばリン酸を添加することによって、4〜7、より好ましくは4.5〜6の範囲になるように調節するのが好ましい。
そのようにして形成された懸濁液は、室温で、好ましくは少なくとも10分間、より好ましくは少なくとも1時間、さらにより好ましくは少なくとも12時間、最も好ましくは少なくとも24時間保持する。
工程c)
その懸濁液から固形分を、好ましくは、適切な方法たとえば、濾過法又は沈降法により捕集し、場合によっては(好ましくはという訳ではない)、水を用いて洗浄し、次いで乾燥させる。
単離した固形分の加熱処理は、炉の中で、好ましい酸素源としての空気中で実施するのが好ましいが、その際に温度を、好ましくは100℃/分以下、特には10℃/分以下の速度で、750℃〜1000℃の間、より好ましくは750℃〜900℃の間の温度にまで昇温させる。その固形分は、この温度で少なくとも10分かけて焼成し、その後で、オーブンから取り出すことによって冷却するのが好ましいが、好ましくは10℃/分未満の速度で冷却するのがより好ましい。冷却に続けて、その焼成した固形分を穏やかに摩砕して、大きい凝集物をすべて破砕するのがよい。
本発明の顔料の使用
本発明はさらに、上で定義された本発明の顔料の、インキ、ペイント、コーティング、建築材料、プラスチック、及び紙産業の製品、食品において、ワニス若しくはコイルコーティングの焼付けにおいて、砂粒(sand granule)において、ケイ灰煉瓦(sand−lime brick)、エナメル及び釉かけにおいて、そして、医薬産業の製品、特に錠剤における着色のための使用にも関する。特には、本発明の顔料は、ペイント及びコーティングにおいて好適に使用される。
方法:L、a、及びbの測定
所定のアルキド樹脂(好ましくはSetal(登録商標)F48)の中で、DIN EN ISO 11664−4:2011−07及びDIN EN ISO 787−25:2007)に従って顔料の色を測定するためには、その顔料を、中油(mid−oil)アルキドをベースとするコーティング系の中に分散させる。練り顔料(mill base)を使用して、ペイントフィルムを調製し、それを乾燥させ、比色分析で(colorimetrically)参照系と比較して評価する。
その測定系についての詳細は、以下において記す。
顔料は、マラー(プレートタイプ)を使用して、風乾性のラッカー系の中に分散させる。そのラッカー系(ラッカー)は、以下の成分からなっている。
95.26% Setal(登録商標)F48(Nuplex製のバインダー、中油、ガソリン/キシレン混合物アルキドの樹脂38対乾性植物性脂肪酸をベースとする風乾性化合物7;、不揮発分含量約55%、不揮発分中のオイル顔料/トリグリセリド約48%、不揮発留分中の無水フタル酸約26%)
0.78% 2−ブタノンオキシム、ミネラルスピリッツ中55%(スキニング剤)
1.30% Octa Soligen(登録商標)カルシウム(濡れ剤、分岐状のC〜C19−脂肪酸のカルシウム塩、炭化水素混合物中(4%のCaを含む)、Borchers AG)
0.22% コバルト Octa Soligen(登録商標)6(乾燥物質、分岐状のC〜C19脂肪酸のコバルト(2+)塩、炭化水素混合物中(6%のCoを含む)、Borchers AG)
0.87% ジルコニウム Octa Soligen(登録商標)6(乾燥物質、ジルコニウム分岐状のC〜C19脂肪酸、炭化水素混合物中(6%のZrを含む)、Borchers AG)
1.57% グリコール酸n−ブチルエステル(=Hydroxyessigsaeurebutylester)
それらの成分を高速で混合して、コーティングを仕上げる。DIN EN ISO 8780−5(1995年4月)に記載のプレートタイプ(Muller)を、先に記載したようにして使用する。有効直径24cmのプレートを有するENGELSMANN JEL(登録商標)25/53マラーを適用する。下側プレートの速度を約75とし、最初に加重バーの上に2.5kgのおもりを取り付けることによって、プレートの間の力が0.5kNとなるであろう。DIN EN ISO 8780−5(1995年4月)のセクションに従って、100回転、2.5kgの加重で、1ステージで、0.4gの顔料及び1.00gのペイントを、記載された方法で分散させる。Mullerを開き、ラッカーを、下側プレートの、中心の外側にすばやく集める。最後に、1.00gのラッカーを添加し、プレートを重ね合わせる。無加重で50回転のステージ2回の後、その調製法は完了する。
その顔料着色されたラッカーを、吸収剤を含まない厚紙の上に、フィルムアプリケーター(少なくとも150ミクロン、250ミクロンより広いギャップ)を用いてコーティングする。次いで、そのワニス処理した厚紙(スプレッド)を、室温で少なくとも12時間かけて乾燥させる。そのスプレッドの測色をする前に、約65℃(±5℃)で1時間乾燥させ、そして冷却する。
光沢を測定するためのアルキドエナメルにおける調製
マラー(プレート:Farbenausreibmachine)を用いて、風乾性のラッカー系の中に、顔料及び光沢剤を分散させる。光沢剤としては、市販のTronox RKB 2の二酸化チタン顔料を使用する。そのラッカー系(ラッカー)は、先に説明したものに相当する。
コーティング系の成分を高速で混合して、コーティングを仕上げる。
顔料着色されたラッカー及びラッカーコーティングを先に述べたようにして、0.1500gの試験顔料、0.7500gのTronox(登録商標)RKB 2二酸化チタン顔料、及び2.0グラムのアルキド樹脂と共に秤量する。
色彩計
グロストラップ無しのd/8測定ジオメトリー(measuring geometry)を有する分光光度計(「色彩計」)を使用した。この測定ジオメトリーは、ISO 7724/2−1984(E)セクション4.1.1の中、DIN 5033パート7(1983年7月)セクション3.2.4の中、及びDIN 53236(1983年1月)セクション7.1.1の中に記載されているものである。
データフラッシュ(DATAFLASH)(登録商標)2000測定器(Datacolor International Corp.(USA)製)を採用した。色彩計は、ISO 7724/2−1984(E)セクション8.3の記載に従って、白色セラミック作業標準に対する較正を行った。理想的艶消し白体に対する作業標準の反射データを色彩計の中に取り込むと、それによって、白色作業標準を用いた較正の後では、すべての色彩測定値が、理想的艶消し白体に関連づけられる。黒点較正は、色彩計メーカーから提供された中空黒体を用いて実施した。
測色
測色の結果は、反射スペクトルである。色彩パラメーターの計算に関する限りにおいては、測定をするために使用された照明は重要ではない(蛍光性サンプルの場合を除く)。反射スペクトルから、各種所望の色彩パラメーターを計算することができる。この場合に使用する測色パラメーターのL、a、及びbは、DIN 6174(CIELAB値)に従い、光源D65に対して、計算する。
グロストラップがもし存在するならば、電源を切っておく。色彩計及び試験片の温度は、約25℃±5℃であった。
顔料の摩砕安定性の試験(ゲータイトについて)
0.5gの顔料粉体を、振動ボールミル(Sartorius製のDismembrator Rタイプ)の中で、10mmのめのうのボールを用い、2000minー1の振動数で2分間かけて摩砕した。純色(full shade)のペイントのドローダウンは先に述べたようにして調製した。
測色
測色は、色彩計のSpectraflash 600 plusを用いて実施する。設定値は、先に述べたようにする。
粒子サイズ及びアスペクト比の測定:
単離されるか若しくは連続した粒子の単一層のSEM画像を、適切なPCプログラム(たとえば、ImageJ)を使用して解析することにより、円相当面積(circle equivalent area)粒子サイズxを求める。第一に、画像を適切に予備加工して、粒子とバックグラウンドとの間に高いコントラストを確保する。第二に、その画像に閾値設定して(threshold)、バイナリーイメージを得、それによって、バックグラウンドを白色、粒子を黒色とする。次いで、つながっている粒子を、それらの間に手書きで白線を引くか、又は好ましくは自動処理機能(たとえば、Watershedアルゴリズム)を使用して、分離する。最後に、単一粒子に相当するそれぞれの黒色の領域を解析し、それによって、その面積を求め、そしてそれに楕円をあてはめる(長軸及び短軸の長さ、xmajor及びxminor)。粒子サイズxは、次式により求められる:
Figure 2021532250
その楕円のアスペクト比は、次式により求められる:
Figure 2021532250
及びARの分布は、十分な数の粒子を測定し、それらの数又は質量に従ってそれらを計数して、それぞれ数加重又は質量加重の分布を形成させることによって求めることができる。
BET表面積
BET表面積は、マルチポイント法(multi−point method)に従った窒素の吸着により求めた。測定の前に、サンプルを乾燥窒素気流の中に120℃で12時間置いて、脱気した。測定温度は77Kであった。
XRD粉体回折
X線回折(XRD)は、Bruker AXS D8 Advance回折計を使用して実施した。その装置には、VANTEC−1検出計と、Niフィルターが備わっていた。Cu K−アルファ線(波長=154.06pm)を使用した。X線回折図は、Bragg−Brentano光学系で、20度<2θ<80度の範囲で記録した。そのステップ幅は、0.014度で、蓄積時間はそれぞれのステップあたり、1秒であった。粉体X線回折の33.0度<2θ<33.5度での粉体スペクトルの強度に対するヘマタイトの寄与の測定は、以下のようにして実施する。バックグラウンドの信号データを多項式関数にあてはめ、それを生データから引くことによってバックグラウンドを除いてから、24.0度<2θ<24.5度のそれぞれのピークの強度に306をかけ算し、33.0度<2θ<33.5度でのピークの強度で割り算する。24.0度<2θ<24.5度にピークがまったく無い場合には、33.0度<2θ<33.5度でのピークに対するヘマタイトの寄与が0%であるとした。
実験
実施例1:出発物質:硝酸第二鉄九水和物
100gの硝酸第二鉄九水和物を、60℃で45gの60%硝酸の中に溶解させ、それに続けて7℃で、24時間かけて再結晶させ、その結晶を分離し、真空下で乾燥させた。
実施例2:調節された粒子サイズを有する球状のゲータイト粒子の典型的な合成
実施例1の手順に従って、硝酸第二鉄九水和物を再結晶させた。5本の100mLポリエチレンビンに、62mM濃度の硝酸第二鉄水溶液(溶媒:超純水)を充填し、各種の量の硝酸クロム(III)を添加した。表1に、それぞれのビンの中の硝酸第二鉄濃度及びクロム含量をまとめた。それらの溶液を室温で24時間かけてエージングさせてから、60℃に予熱しておいたオーブンに移し、そこで24時間保持した。生成した固形分を洗浄し、重力沈降によって回収して、より小さなサイズに濃縮した。次いで、その懸濁液を、最高3000RCFで遠心分離にかけ、その上澄みを抜き出し、純水に置き換えた。この手順を3回繰り返した。次いで、その固形分を、60℃で24時間、乾燥オーブンの中に入れておいた。それぞれのサンプルについて、走査型電子顕微鏡法で画像撮影した。統計的に有意な数の粒子を画像解析することによって求められる、質量加重した粒子サイズ分布の平均値及び標準偏差並びに平均粒子アスペクト比(AR)を表1に示す。平均サイズ(xc1,3)は、クロム濃度が増大するにつれて、単調に減少していくことが見られる。ARの平均値は、1.15より低く、これは、それらの粒子が球状であることを示唆している。
Figure 2021532250
実施例3:リットルスケールで短反応時間の場合の、球状ゲータイト粒子の典型的な合成
実施例1の手順により再結晶させた硝酸第二鉄九水和物を使用して、1Lの、62mM硝酸第二鉄水溶液(溶媒:超純水)を形成させた。溶解させてから24時間以内に、その溶液を密封した1リットルの低密度ポリエチレンのビンの中に入れ、予め60℃に予熱しておいてオーブンに入れた。24時間後に、そのビンをオーブンから取り出した。固形分を洗浄し、重力沈降によって回収して、より小さなサイズに濃縮した。次いで、その懸濁液を、最高3000RCFで遠心分離にかけ、その上澄みを抜き出し、純水に置き換えた。この手順を3回繰り返した。次いで、その固形分を、60℃で24時間、乾燥オーブンの中に入れておいた。それぞれのサンプルについて、走査型電子顕微鏡法で画像撮影した。質量加重した分布の平均値及び標準偏差は390±33nmであったが、それに対して、アスペクト比(AR)の平均値及び標準偏差は、1.11±0.07であった。BET比表面積を測定すると、80m/gであった。先に記したようにしてSetal(登録商標)F48で測定した顔料の純色のL、a、bの色値は、それぞれ、54.4、19.0、及び39.6であった。
実施例4:リットルスケールで長反応時間の場合の、球状ゲータイト粒子の典型的な合成
実施例3の手順を繰り返したが、唯一異なった点は、硝酸第二鉄溶液を、60℃で96時間保持した事である(実施例3では24時間であった)。生成した粉体の質量加重した分布の平均値及び標準偏差は371±31nmであったが、それに対して、アスペクト比(AR)の平均値及び標準偏差は、1.20±0.16であった。BET比表面積を測定すると、44m/gであった。先に記したようにしてSetal(登録商標)F48で測定した顔料の純色のL、a、bの色値は、それぞれ、57.0、18.2、及び42.9であった。
実施例5:球状ゲータイトの熱水処理
典型的な手順においては、実施例2、3又は実施例4に従って作成した球状ゲータイト粒子を、超純水の中に、0.2重量%の濃度で再分散させ、そしてTeflonライニングしたオートクレーブの中に入れた。そのオートクレーブを密封し、最高30時間かけて、120℃〜300℃の間で加熱した。冷却してから、固形分を洗浄し、重力沈降によって回収して、より小さなサイズに濃縮した。次いで、その懸濁液を、最高3000RCFで遠心分離にかけ、その上澄みを抜き出し、純水に置き換えた。この手順を3回繰り返した。次いで、その固形物を乾燥させた。表2に、表1の実施例2のサンプル2Aと同一の条件で作成し、次いで、各種の温度で、各種の時間熱水処理したサンプルについて、粉体X線回折粉体スペクトルの33.0度<2θ<33.5度での強度に対するヘマタイトの寄与を示す。表3に、実施例3及び4に従って作成し、次いで熱水処理した顔料の、Setal(登録商標)F48で測定した純色のL、a、b色値を示す。摩砕をした後で、試験サンプルの5F顔料について測定したところ、純色のL、a、b色値は、それぞれ58.2、17.9、45.4であった。
Figure 2021532250
Figure 2021532250
実施例6:球状酸化鉄粒子のリン酸塩処理
典型的な手順においては、実施例2、3、4、又は5に従って作成した球状酸化鉄粒子を、水中に、20g/Lの濃度で分散させた。その分散体に、ヘキサメタリン酸ナトリウムの濃厚水溶液を、撹拌下(500rpm)、ヘキサメタリン酸ナトリウムの最終濃度が20g/Lなるように添加した。標準的なpHプローブを用いてそのpHを測定し、0.1Mリン酸溶液の適切量を加えて、pHを5.5にまで下げた。その懸濁液を24時間撹拌した。次いで、その懸濁液を、最高3000RCFで遠心分離し、その上澄みを除いた。次いで、その固形物を、オーブン中、60℃で10時間かけて乾燥させた。
実施例7:球状酸化鉄粒子の焼成
典型的な手順においては、実施例2、3、4、5、又は6に従って作成された球状酸化鉄粒子を、セラミックるつぼの中に入れ、炉の中で、空気中400℃〜800℃の間の温度で1時間〜10時間の時間をかけて焼成した。炉の加熱温度及び冷却速度は、10℃/分になるように設定した。
実施例8:本発明の実施態様に従って作成された顔料粉体と、本発明ではないサンプルとの色特性の比較
実施例7に従って顔料粉体を作成したが、ここで、従属実施例3、4、5、又は6のパラメーターを変化させた(表4)。すべての場合において、最初の球状ゲータイト粒子は、実施例3又は4に従って作成された。クロム添加の場合においては、実施例2からの関連のサンプルを、実施例3におけるように、スケールアップした。
表5に、モルホロジー特性及び色特性を示す。本発明の各種の実施態様を代表する顔料は、BFX 110Mの業界標準顔料、それに加えて他の標準顔料よりも、顕著に改良された色値を有しているということを見ることができる(表6)。
Figure 2021532250
Figure 2021532250
Figure 2021532250

Claims (14)

  1. ヘマタイト顔料であって、
    i)1.5未満、好ましくは1.3未満、最も好ましくは1.2未満の、アスペクト比AR、
    ii)28.5以上、特には29〜33の、CIELAB a値、
    iii)CIELAB a値の71%以下、好ましくはCIELAB a値の70%以下の、CIELAB b値、
    iv)39以上、特には40〜43、好ましくは40〜41のCIELAB L値、
    を有する、ヘマタイト顔料。
  2. 100〜600nmの範囲の平均粒子サイズを有する、請求項1に記載のヘマタイト。
  3. 1重量%未満のリン含量を有する、請求項1〜2の少なくとも1項に記載のヘマタイト。
  4. 1重量%未満のケイ素含量を有する、請求項1〜3の少なくとも1項に記載のヘマタイト。
  5. 0.5重量%以下のクロム含量を有する、請求項1〜4の少なくとも1項に記載のヘマタイト。
  6. 請求項1に記載のヘマタイトを製造するためのプロセスであって、
    a)水の中にゲータイト含有顔料及びアルカリ金属リン酸塩を懸濁させ、それによって、1.5未満、好ましくは1.3未満、最も好ましくは1.2未満のアスペクト比ARを有するゲータイト含有顔料を得る工程、
    b)工程a)の懸濁液から固形分を単離する工程、及び
    c)工程b)の単離した固形分を、酸素の存在下、750〜1000℃の温度で処理する工程、
    を含む、プロセス。
  7. 工程a)で使用する前記ゲータイト含有顔料が、90重量%より高い、好ましくは95重量%より高い、特には98重量%より高い、より好ましくは99.5重量%より高いゲータイト、又はゲータイトとヘマタイトとの混合物とからなっている、請求項6に記載のプロセス。
  8. 前記ゲータイト含有顔料が、唯一の酸化鉄としてゲータイトを含むか、又は、酸化鉄としてゲータイトとヘマタイトとの混合物を含み、前記混合物中のゲータイト対ヘマタイトの重量比が、(1000:1)〜(1:1000)、好ましくは(10:1000)〜(400:1000)である、請求項6又は請求項7に記載のプロセス。
  9. 前記ゲータイト含有顔料が、酸化鉄として、ゲータイトとヘマタイトとの混合物を含み、前記混合物中のゲータイト対ヘマタイトの重量比が、(1000:300)から、特には(1000:1)から(1000:100)まで、より好ましくは(1000:1)から(1000:50)までである、請求項6又は請求項7に記載のプロセス。
  10. 前記ゲータイト含有顔料が、酸化鉄として、ゲータイト、又はゲータイトとヘマタイトとの混合物を含み、CuKα線を用いた粉体X線回折スペクトルの33.0度<2θ<33.5度でのピークでのヘマタイトのXRD強度画分パラメーターでのヘマタイトからの寄与を含む強度が、95%未満、特には30%から90%未満までである、請求項6又は請求項7に記載のプロセス。
  11. 工程a)において使用される前記ゲータイト含有顔料が、記載された方法に従って摩砕の後に測定して、0.6未満、好ましくは0.5未満のデルタbを有する、請求項6〜10の少なくとも1項に記載のプロセス。
  12. 工程a)において使用される前記ゲータイト含有顔料が、1.5未満、好ましくは1.3未満、最も好ましくは1.2未満のアスペクト比ARを有する、請求項6〜11の少なくとも1項に記載のプロセス。
  13. 工程a)において使用される前記ゲータイト含有顔料が、
    a1)水の中に硝酸第二鉄(III)を溶解させる工程、
    a2)工程a1)において得られた溶液を、55〜65℃の範囲の温度で、特には10時間以上かけて処理する工程、
    a3)工程a2)において得られた前記懸濁液からゲータイトを単離する工程、
    a4)工程a3)で単離された前記ゲータイトを水の中に懸濁させる工程、及び
    a5)工程a4)の前記懸濁液を、120〜300℃の温度、自生圧力下に、特には1時間以上かけて、熱水的に処理する工程、
    を含むプロセスによって得られる、請求項6〜11の少なくとも1項に記載のプロセス。
  14. 請求項1〜5の少なくとも1項に記載のヘマタイト顔料の使用であって、インキ、ペイント、コーティング、建築材料、プラスチック、及び紙産業の製品、食品において、ワニス若しくはコイルコーティングの焼付けにおいて、砂粒、ケイ灰煉瓦、エナメル及び釉かけにおいて、そして、医薬産業の製品、特に錠剤における着色のための、使用。
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