JP2021527735A - 新規な長時間作用型ゴム老化防止剤およびそれを含むタイヤ用ゴム組成物 - Google Patents

新規な長時間作用型ゴム老化防止剤およびそれを含むタイヤ用ゴム組成物 Download PDF

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Abstract

新規な長時間作用型ゴム老化防止剤およびそれを含むタイヤ用ゴム組成物。前記老化防止剤は、少なくとも2つの化合物を含み、各化合物は、式I、II、III−aまたはIII−bの化合物から選ばれる。各化合物は他の化合物と異なる式を持っており、且つ老化防止剤が2つの化合物のみで構成される場合、各化合物は同時に式III−aおよびIII−bの化合物ではない。前記老化防止剤は、熱酸化老化およびオゾン老化に対する改善された長期耐性を備えるゴム組成物を提供するために用いられる。
Figure 2021527735

【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
対象出願は、2018年6月12日に提出された中国出願番号CN201810619457.9の優先権を主張する。中国の優先権出願の内容および主題は、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、ゴム老化防止剤およびタイヤ用ゴム組成物、特に、新規で且つ長時間の作用効果を有する複合ゴム老化防止剤およびそれを含むタイヤ用ゴム組成物に関する。
タイヤは現代の自動車の重要な部品であり、一般に、走行中のさまざまな形態の変形、荷重、力、および高温または低温がかけられる複雑で過酷な条件下で使用される。その性能は、走行中の自動車の経済性と安全性に影響を直接に与える。
タイヤのベルトプライとサイドウォールはタイヤの2つの重要な部分であり、どちらも非常に高い耐久性が要求される。ベルトプライはゴムと補強材で構成される。タイヤが転がっている時にベルトプライの一部が一定の頻度で圧縮されるため、ベルトプライのゴム組成物には、割れの進展および熱酸化老化に対して非常に高い耐性が要求される。割れと熱酸化老化に耐えるためには、効果的な長時間作用型老化防止剤を使用して、長期耐久性を確保する必要がある。タイヤのサイドウォールは、タイヤ、特にラジアルタイヤの性能を決定するもう1つの重要な部分である。タイヤのサイドウォールは日光、雨、高温、オゾンなどによる長期的な損傷にさらされており、且つタイヤは走行中において周期的にゆがむ。タイヤの長期使用を保証するために、サイドウォールのゴム組成物には、ゆがみ、熱酸化老化、およびオゾン老化に対して優れた耐性を有することが要求される。従って、ゴム組成物に適用するために、高性能の長時間作用型老化防止剤を選択する必要がある。
p−フェニレンジアミン類に属する老化防止剤、例えば、N、N’−ビス(1,4−ジメチルアミル)−p−フェニレンジアミン(77PD)、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(IPPD)、N−1,3−ジメチルブチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(6PPD)、およびジフェニルキシリルp−フェニレンジアミンとフェニルトリルp−フェニレンジアミンの混合物(3100)は長い間、タイヤ用ゴム組成物、特にベルトプライとサイドウォール用ゴム組成物に適用するために選択されている。これらのp−フェニレンジアミン老化防止剤は、ゴム組成物を熱酸化老化とオゾン老化の両方から保護するが、良好な持続性を示さない。
本発明は、ゴム老化防止剤およびそれを含むゴム組成物を開示する。本発明にかかるゴム組成物は、熱酸化老化およびオゾン老化に対して改善された長期耐性を示し、タイヤの全体またはその一部のゴムマトリックスに特に有用である。
本発明にかかる老化防止剤は、少なくとも2つの化合物を含み、各化合物は、式Iの化合物、式IIの化合物、式III−aの化合物、または式III−bの化合物から選ばれ、選ばれた化合物は異なる式を有し、且つ老化防止剤に2つの化合物しか含まれない場合、選択された化合物は同時に式III−aおよびIII−bの化合物ではない:
Figure 2021527735
ただし、R1はC1−C12アルキル基またはC3−C8シクロアルキル基であり;R2とR3は同一または異なるもので、それぞれ独立にC1−C12アルキル基とC3−C8シクロアルキル基から選ばれる。
本発明において、R1はオルト位またはパラ位にあっても良い。さらに、本発明において、R1はパラ位にあるC3−C8シクロアルキル基またはC1−C12アルキル基であるか、或いはオルト位にあるC1−C12アルキル基であっても良い。好ましくは、R1はオルト位にあるメチル基またはブチル基であるか、或いはパラ位にあるメチル基、シクロヘキシル基または2,4,6−トリメチルオクチル基である。
本発明において、R2はオルト位にあっても良く、R3はメタ位またはパラ位にあっても良い;R2とR3は両方とも、同一か異なるかにかかわらず、C1−C6アルキル基であっても良い。
本発明の式III−aの化合物において、R2はオルト位にあるC1−C4アルキル基であっても良く、R3はメタ位にあるC1−C4アルキル基であっても良い。好ましくは、式III−aにおいて、R2はオルト位にあるメチル基であり、R3はメタ位にあるメチル基またはエチル基である。
本発明の式III−bの化合物において、R2はオルト位にあるC1−C4アルキル基であっても良く、R3はパラ位にあるC1−C6アルキル基であっても良い。好ましくは、R2はオルト位にあるメチル基またはエチル基であり、R3はパラ位にあるエチル基、イソブチル基または1,3−ジメチルブチル基である。
本発明の1つの実施形態において、老化防止剤は式Iの化合物および式IIの化合物を含み、ただし、式IIの化合物に対する式Iの化合物の質量比は1:3〜3:1、好ましくは1:2〜2:1である。
本発明のもう1つの実施形態において、老化防止剤は式IIの化合物、および式III−aまたはIII−bの化合物を含み、ただし、式III−aまたはIII−bの化合物に対する式IIの化合物の質量比は1:3〜3:1、好ましくは1:2〜2:1である。
本発明のもう1つの実施形態において、老化防止剤は式Iの化合物および式III−aの化合物を含み、ただし、式III−aの化合物に対する式Iの化合物の質量比は1:3〜3:1、好ましくは1:2〜2:1である。
本発明のもう1つの実施形態において、老化防止剤は式Iの化合物、式IIの化合物、および式III−aまたはIII−bの化合物を含み、ただし、式I、II、およびIII−aまたはIII−bの化合物の総質量に基づき、式Iの化合物の質量百分率は5〜20%であり、式IIの化合物の質量百分率は45〜85%であり、式III−aまたは式III−bの化合物の質量百分率は5〜45%である。
本発明のもう1つの実施形態において、老化防止剤は式Iの化合物、式IIの化合物、および式III−aまたはIII−bの化合物を含み、ただし、式I、II、およびIII−aまたはIII−bの化合物の総質量に基づき、式Iの化合物の質量百分率は8〜18%であり、式IIの化合物の質量百分率は48〜82%であり、式III−aまたはIII−bの化合物の質量百分率は8〜42%である。
本発明のもう1つの実施形態において、老化防止剤は式Iの化合物、式IIの化合物、および式III−bの化合物を含み、ただし、式I、II、およびIII−bの化合物の総質量に基づき、式Iの化合物の質量百分率は10〜17%であり、式IIの化合物の質量百分率は50〜80%であり、式III−bの化合物の質量百分率は10〜40%である。
本発明のもう1つの実施形態において、老化防止剤は式Iの化合物、式IIの化合物、および式III−bの化合物を含み、ただし、R1は式IIの化合物のオルト位またはパラ位にあるC1−C4アルキル基であり、R3は式III−bの化合物のメタ位またはパラ位にあるC1−C6アルキル基である。
本発明のもう1つの実施形態において、老化防止剤は式Iの化合物、式IIの化合物、および式III−bの化合物を含み、ただし、式IIの化合物において、R1はオルト位にあるメチル基、或いはパラ位にあるメチル基またはブチル基であり、式III−bの化合物において、R3はパラ位にあるエチル基またはイソブチル基、あるいはメタ位にある1,3−ジメチルブチル基である。
本発明において、老化防止剤はさらに、p-フェニレンジアミン老化防止剤、例えば、N、N’−ビス(1,4−ジメチルアミル)−p−フェニレンジアミン(77PD)、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(IPPD)、N−1,3−ジメチルブチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(6PPD)、またはジフェニルキシリルp−フェニレンジアミンとフェニルトリルp−フェニレンジアミンの混合物(3100)を含んでも良い。
本発明はさらに、本発明にかかる老化防止剤を含むゴム組成物を提供する。本発明にかかるゴム組成物は、ジエンエラストマー、補強充填剤および架橋剤をさらに含んでも良い。本発明にかかるゴム組成物には、老化防止剤を、ジエンエラストマーの100質量部に対して0.1〜5質量部の量で使用しても良い。
本発明はさらに、本発明にかかるゴム組成物をゴム成分として用いて製造されるゴム製品を提供する。本発明にかかるゴム製品は、タイヤであっても良い。特に、本発明にかかるゴム製品は、タイヤのベルトプライとサイドウォールであっても良い。
本発明はさらに、本発明にかかる老化防止剤の、熱酸化老化およびオゾン老化に対するゴムの耐性を促すための使用を提供する。
本発明の範囲において、上記の本発明の技術的特徴および以下に(例えば、実施例において)詳細に説明される技術的特徴は、互いに組み合わせて好ましい技術的解決法を形成することができると理解すべきである。
本発明は、老化防止用組成物に用いられるジエンエラストマー組成物および老化防止剤を提供する。より具体的には、本発明は、タイヤのゴムマトリックスの全体または一部を製造するためのジエンエラストマー組成物、特にタイヤ用のサイドウォールゴム組成物およびベルトプライゴム組成物を提供する。
本発明にかかる老化防止剤は、少なくとも2つの化合物を含み、各化合物は、式Iの化合物、式IIの化合物、式III−aの化合物、または式III−bの化合物から選ばれ、ただし、選ばれた化合物は異なる式を有し、且つ老化防止剤に2つの化合物しか含まれない場合、それらの化合物は同時に式III−aおよびIII−bの化合物ではない:
Figure 2021527735
ただし、R1、R2およびR3は同一または異なるもので、それぞれ独立にC1−C12アルキル基とC3−C8シクロアルキル基から選ばれる。老化防止剤は、式Iの化合物、式IIの化合物、および式III−aの化合物からなる老化防止剤(ただし、R1はオルト位にあるメチル基であり、R2およびR3はそれぞれオルト位にあるメチル基である)ではない可能性がある。
本発明で用いられるアルキル基は、直鎖または分岐のアルキル基であっても良い。本発明で用いられるアルキル基は、1〜12個の炭素原子の長さであっても良い。例えば、アルキル基は直鎖または分岐のC1−C6アルキル基である。別の例として、アルキル基は、メチル基、エチル基、n−ブチル基、イソブチル基、1,3−ジメチルブチル基、または2,4,6−トリメチルオクチル基であっても良い。本発明で用いられるシクロアルキル基の例は、シクロブチル基、シクロアミル基、シクロヘキシル基などを含む。
本発明にかかる式IIの化合物において、R1はオルト位、メタ位またはパラ位にあっても良い。好適なR1は、C1−C12アルキル基またはC3−C8シクロアルキル基であっても良い。例えば、R1はメチル基、ブチル基、2,4,6−トリメチルオクチル基、またはシクロヘキシル基であっても良い。別の例として、R1はオルト位にあるC1−C6アルキル基(好ましくはC1−C4アルキル基)、或いはパラ位にあるC1−C12アルキル基またはC3−C8シクロアルキル基であっても良い。さらに別の例として、R1はオルト位にあるメチル基、パラ位にあるシクロヘキシル基、パラ位にあるメチル基、パラ位にある2,4,6−トリメチルオクチル基、或いはオルト位にあるブチル基であっても良い。
式III−aおよびIII−bの化合物において、R2およびR3はそれぞれオルト位、メタ位またはパラ位にあっても良い。ある実施形態において、R2およびR3はそれぞれ独立にC1−C6アルキル基である。式III−bにおいて、R2とR3が異なる炭素原子に結合していることは分かる。さらに、R2はC1−C4アルキル基であっても良い。ある実施形態において、R2はオルト位にあり、R3はメタ位またはパラ位にある。
式III−aの化合物において、R2はオルト位にあるC1−C4アルキル基であっても良く、R3はメタ位にあるC1−C4アルキル基であっても良い。好ましくは、R2はオルト位にあるメチル基であり、R3はメタ位にあるメチル基またはエチル基である。
式III−bの化合物において、R2はオルト位にあるC1−C4アルキル基であっても良く、R3はメタ位またはパラ位にあるC1−C6アルキル基であっても良い。例えば、R2はオルト位にあるメチル基であり、R3はパラ位にあるイソブチル基である。別の例として、R2はオルト位にあるメチル基であり、R3はメタ位にある1,3−ジメチルブチル基である。さらに別の例として、R2はオルト位にあるエチル基であり、R3はパラ位にあるエチル基である。
本発明の一つの実施形態において、老化防止剤は、式Iの化合物および式IIの化合物を含む。好ましくは、式IIの化合物におけるR1はC3−C8シクロアルキル基であり、より好ましくはシクロヘキシル基である。好ましくは、老化防止剤における式IIの化合物に対する式Iの化合物の質量比は1:3〜3:1、より好ましくは1:2〜2:1である。
本発明のもう一つの実施形態において、老化防止剤は、式Iの化合物および式III−aの化合物を含む。好ましくは、老化防止剤における式III−aの化合物に対する式Iの化合物の質量比は1:3〜3:1、より好ましくは1:2〜2:1である。
本発明のさらにもう一つの実施形態において、老化防止剤は、式IIの化合物と、式III−aおよびIII−bの化合物の一方または両方とを含む。例えば、老化防止剤は、式IIの化合物および式III−bの化合物を含む。該実施形態において、式IIの化合物のR1は、好ましくはC1−C12アルキル基であり、より好ましくは2,4,6−トリメチルオクチル基である。式III−aの化合物において、R2はオルト位にあるC1−C4アルキル基、好ましくはメチル基であり、R3はメタ位にあるC1−C4アルキル基、好ましくはエチル基である。式III−bの化合物において、R2はオルト位にあるC1−C4アルキル基であり、R3はメタ位またはパラ位にあるC1−C6アルキル基である。本発明にかかる老化防止剤の一つの好ましい実施形態において、R1は式IIの化合物のパラ位にある2,4,6−トリメチルオクチル基であり;且つ式III−bの化合物において、R2はオルト位にあるメチル基であり、R3はパラ位にあるイソブチル基であるか;或いは、R2はオルト位にあるメチル基であり、R3はメタ位にある1,3−ジメチルブチル基であるか;或いはR2はオルト位にあるエチル基であり、R3はオルト位にあるエチル基である。好ましくは、式III−aまたはIII−bの化合物に対する式IIの化合物の質量比は1:3〜3:1、好ましくは1:2〜2:1である。
本発明のさらにもう一つの実施形態において、老化防止剤は、式Iの化合物と、式IIの化合物と、式III−aおよびIII−bの化合物の一方または両方とを含む。好ましくは、式IIの化合物において、R1はオルト位にあるC1−C4アルキル基、例えばメチル基である;式III−aの化合物において、R2はオルト位にあるC1−C4アルキル基、例えばメチル基であり、R3はメタ位にあるC1−C4アルキル基、例えばエチル基である;式III−bの化合物において、R2はオルト位にあるC1−C4アルキル基であり、R3はメタ位またはパラ位にあるC1−C6アルキル基である。該実施形態において、本発明にかかる老化防止剤は、式Iの化合物、式IIの化合物、および式III−bの化合物を含んでも良く、ただし、R1はオルト位にあるメチル基であるが、R2はオルト位にあるメチル基であり、R3はパラ位にあるイソブチル基である;或いは、R2はオルト位にあるメチル基であり、R3はメタ位にある1,3−ジメチルブチル基である;或いは、R2はオルト位にあるエチル基であり、R3はオルト位にあるエチル基である。本発明にかかる老化防止剤の好ましい実施形態において、式Iの化合物、式IIの化合物、および式III−aおよび/またはIII−bの化合物の総質量に基づき、式Iの化合物の質量百分率は5〜20%であり、式IIの化合物の質量百分率は45〜85%であり、式III−aの化合物および/または式III−bの化合物の質量百分率(両方とも存在する場合はそれらの質量百分率の合計)は5〜45%である。好ましくは、式Iの化合物の質量百分率は8〜18%であり、式IIの化合物の質量百分率は48〜82%であり、式III−aまたは式III−bの化合物の質量百分率は8〜42%である。好ましくは、老化防止剤は式Iの化合物、式IIの化合物、および式III−bの化合物を含み、ただし、式Iの化合物、式IIの化合物、および式III−bの化合物の総質量に基づき、式Iの化合物の質量百分率は10〜17%であり、式IIの化合物の質量百分率は50〜80%であり、式III−bの化合物の質量百分率は10〜40%である。
本発明にかかる老化防止剤は新規な複合老化防止剤として、本分野で公知の老化防止剤3100と相違している。しかし、本発明にかかる老化防止剤はさらに、p-フェニレンジアミン老化防止剤などの本分野で公知の追加の老化防止剤、例えば、N、N’−ビス(1,4−ジメチルアミル)−p−フェニレンジアミン(77PD)、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(IPPD)、N−1,3−ジメチルブチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(6PPD)、およびジフェニルキシリルp−フェニレンジアミンとフェニルトリルp−フェニレンジアミンの混合物(3100)を含んでも良い。これらの公知の老化防止剤は、通常の量で本発明にかかる老化防止剤に添加することができる。特に、以下の要件を満たす量は通常、下記のものである:公知の老化防止剤を含む本発明にかかる老化防止剤組成物がゴム組成物に組み込まれる場合、追加の公知の老化防止剤は、ジエンエラストマーの100質量部あたり0.1〜1.5質量部である。
本発明にかかる老化防止剤は、熱酸化老化およびオゾン老化に対するより優れた長期耐性を備えるゴム組成物を提供する。このように、本発明はさらに、本発明にかかる老化防止剤を含むゴム組成物を提供する。通常、ゴム組成物は、ジエンエラストマー、補強充填剤および架橋剤をさらに含む。通常、ジエンエラストマーの100質量部に対して、ゴム組成物における老化防止剤の量は、0.1〜5質量部、例えば0.1〜2.0質量部または1.2〜5.0質量部である。
ゴム組成物は、他の通常の成分をさらに含んでも良い。該他の通常の成分としては、充填剤、加工助剤、マイクロクリスタリンワックス、硫黄、促進剤などが挙げられるがこれらに限定されない。
充填剤は、酸化チタン、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、粘土、タルクなどであっても良い。充填剤は通常、粗ゴムの100重量部あたり40〜60重量部の量で用いられる。
加工助剤は、例えば加工性を向上させるために用いられる軟化剤であっても良い。軟化剤は、加工油、潤滑剤、パラフィン、流動パラフィン、石油アスファルトおよびワセリンなどの石油軟化剤;ヒマシ油、亜麻仁油、菜種油、ココナッツ油、ワックス(ビーワックス、カルナウバワックス、ラノリンなど)、トールオイル、リノール酸、パルミン酸、ステアリン酸、ラウリン酸などの脂肪油軟化剤であっても良い。加工助剤は通常、粗ゴムの100重量部あたり10〜18重量部の量で用いられる。
硫黄は通常、粗ゴムの100重量部あたり1〜3重量部の量で用いられる。
促進剤は通常、加硫促進剤であり、スルホンアミド、チアゾール、チウラム、チオ尿素、グアニジン、ジチオカルバメート、アルジミン、アルデヒドアンモニア、イミダゾリン、およびキサントゲン酸加硫促進剤のうちの少なくとも1つであっても良い。促進剤は通常、粗ゴムの100重量部あたり0.5〜1.3重量部の量で用いられる。
また、必要に応じて、例えばDMP(フタル酸ジメチル)、DEP(フタル酸ジエチル)、DBP(フタル酸ジブチル)、DHP(フタル酸ジヘプチル)、DOP(フタル酸ジオクチル)、DINP(フタル酸ジイソノニル)、DIDP(フタル酸ジイソデシル)、BBP(フタル酸ブチルベンジル)、DWP(フタル酸ジラウリル)およびDCHP(フタル酸ジシクロヘキシル)などの可塑剤を、汚染物質タイプのゴムに用いることができる。可塑剤は本分野で通常の量で用いられる。
本発明にかかる汚染物質タイプのゴム製品は、常法で製造することができる。例えば、二段階混合プロセスを製造に適用することができる。第一段階の混合は、粗ゴム、充填剤、加工助剤および老化防止剤を混合する密閉式混合機で行われ、ゴムは130℃以上の温度で排出される。第二段階の混合(第一段階からの混合ゴムを硫黄および促進剤と混合する)は、オープンミルで行われ、シートは70℃の温度で排出される。加硫条件:145℃×30分間。
本発明はさらに、本発明にかかるゴム組成物をゴム成分として用いて製造されるゴム製品を提供する。例えば、ゴム製品はタイヤ、例えばタイヤの全体またはその一部であっても良い。ある実施形態において、ゴム製品は、タイヤのベルトプライとサイドウォールである。タイヤのベルトプライとして、ゴム製品は、ゴム組成物に加えて、本分野で汎用される補強材をさらに含んでも良い。
本発明はさらに、本発明にかかる老化防止剤の、熱酸化老化およびオゾン老化に対するゴムの耐性を促すための使用を提供する。本発明はさらに、本発明にかかるゴム組成物の、タイヤを製造またはリトレッドするための使用を提供する。
本発明はさらに、式II、III−aおよびIII−bの化合物、並びに老化防止剤を製造するためのそれらの使用を提供する。特に、本発明は、式II、III−aおよびIII−bの化合物を含む:
Figure 2021527735
ただし、R1、R2およびR3は、任意の実施形態を参照にして以上のように説明された。
好ましくは、式IIの化合物は、R1がオルト位にあるメチル基である化合物を含まない。例えば、式IIの化合物において、R1はパラ位にあるC3−C8シクロアルキル基またはC1−C12アルキル基であり、或いはオルト位にあるC2−C4アルキル基である。
好ましくは、式III−aの化合物において、R2およびR3は共にオルト位にあるメチル基ではない。例えば、ある実施形態において、式III−aの化合物において、R2はオルト位にあるC1−C4アルキル基であり、R3はメタ位にあるC1−C4アルキル基である。
好ましくは、式III−bの化合物において、R2およびR3は異なる炭素原子に結合し、R2はオルト位にあるC1−C4アルキル基であり、R3はメタ位C1−C6アルキル基またはパラ位にあるC1−C4アルキル基である。
本発明はさらに、式II、III−aおよび/またはIII−bの化合物を含む組成物、例えば老化防止剤を提供する。
CN106608827Aを参照することにより、本明細書には、CN106608827Aの全体が組み込まれる。式I、II、III−aおよびIII−bの化合物は、CN106608827Aによって開示された方法を参照して調製してもよい。例えば、R’−NHC64NH2は、水素受容体および触媒の存在下で、シクロヘキサノンおよび/またはアルキル若しくはシクロアルキルで置換されたシクロヘキサノンと反応させることができる。例えば、CN106608827Aの実施例1に記載された方法を利用して、本発明の式Iの化合物を調製することができ、また、CN106608827Aの実施例6に記載された方法を利用して、N−フェニル−N’−トリルp−フェニレンジアミンを調製することができる。式I、II、III−aおよびIII−bの化合物において、R1、R2およびR3が異なる置換基である場合、本発明にかかる化合物は、同様または類似の条件下で相応の原料および水素受容体を使用して調製することができる。
特定の実施例を参照して本発明をさらに説明する。これらの実施例は例示に過ぎず、本発明の範囲を制限する意図はない。特に明記しない限り、実施例で使用された方法および材料は、本分野における通常の方法および材料である。
実施例1:ゴム組成物の調製
特に以下の工程を用いて、表1に示す配合によりゴム組成物を調製した。
1. 補強充填剤(カーボンブラックN375)、活性化剤(酸化亜鉛、ステアリン酸)および老化防止系(3100、6PPD、老化防止剤(I)、老化防止剤(II)、老化防止剤(III))を混合機(例えば密閉式混合機)内のジエンエラストマー(天然ゴムNR)に添加し、110℃〜190℃の最高温度に達するまで、混合物全体を1つまたは複数の段階で熱機械的に混練した。
2. 混合物全体を100℃未満の温度に冷却し、架橋系(硫黄および促進剤DZ)を添加し、その後に110℃未満の最高温度に達するまで混合物全体を混練した。
3. このようにして得られた最終組成物を、物理的または機械的特性を測定するためにシート形(厚さ2〜3mm)にカレンダー加工した。
加硫条件は以下のようであった:加硫温度は145℃であり、時間は30分間であった。
Figure 2021527735
備考:(1)C−4における老化防止剤(II)中のR1は、オルト位にあるメチル置換基である;
(2)C−5における老化防止剤(III)はIII−aであり、ただし、R2はオルト位にあるメチル置換基であり、R3はメタ位にあるエチル置換基である;
(3)C−6における老化防止剤(II)中のR1は、パラ位にあるシクロヘキシル置換基である;
(4)C−7における老化防止剤(II)中のR1は、パラ位にある2,4,6−トリメチルオクチル置換基である;老化防止剤(III)はIII−bであり、ただし、R2はオルト位にあるメチル置換基であり、R3はパラ位にあるイソブチル置換基である;
(5)C−8における老化防止剤(II)中のR1は、オルト位にあるメチル置換基である;老化防止剤(III)はIII−bであり、ただし、R2はオルト位にあるメチル置換基であり、R3はパラ位にあるイソブチル置換基である;
(6)C−9における老化防止剤(II)中のR1は、パラ位にあるメチル置換基である;老化防止剤(III)はIII−bであり、ただし、R2はオルト位にあるメチル置換基であり、R3はR2の反対側でメタ位にある1,3−ジメチルブチル置換基である;
(7)C−11における老化防止剤(II)中のR1は、オルト位にあるブチル置換基である;老化防止剤(III)はIII−bであり、ただし、R2およびR3は両方ともエチル基であり、それぞれオルト位とパラ位にある;
(8)C−12における老化防止剤(III)はIII−aであり、ただし、R2はオルト位にあるメチル置換基であり、R3はメタ位にあるメチル置換基である。
実施例2:特性試験
1. 未加硫ゴムの特性試験
加硫前のゴム材料の特性は、GB/T 16584−1996「ゴム−ローターレス加硫計による加硫特性の測定」に準じて試験を行った。
2. 加硫ゴムの特性試験
加硫後のゴム材料の引張特性を、GB/T 528−2009「加硫ゴムまたは熱可塑性ゴムの引張応力および歪み特性の測定」に準じて測定した。老化前の引張特性試験結果を表2に示す。
加硫ゴム材料に、GB/T 3512−2014「加硫ゴムまたは熱可塑性ゴムの加速熱風老化および耐熱性の試験」に準じて熱風老化試験を受けた。老化後の引張特性試験結果を表2に示す。
Figure 2021527735
実施例から分かるように、各種の組成物の物理的特性は、老化前の参照サンプルの物理的特性と類似したが、100℃で72時間の熱酸化老化後、本発明の老化防止系を含むゴム組成物は、より優れた引張特性および熱酸化老化に対するより優れた長期耐性を示した。
実施例3:オゾン試験
ゴム材料の耐オゾン性を、ISO 1431−1:2004「ゴム、加硫または熱可塑性−オゾンクラックに対する耐性」に準じてオゾン老化試験チャンバーで試験をした。オゾンの体積濃度を50pphmとし、温度を(40±2)℃とし、湿度を(60±5)%とした。静的試験では、予備伸びを20%とし、サンプルのクラックを観察するために試験を80時間連続で行った。動的試験では、予備伸びを10%とし、周波数を0.5Hzとし、サンプルのクラックを観察するために試験を60時間連続で行った。
結果は下表3および4に示す。
Figure 2021527735
Figure 2021527735
動的/静的オゾン老化試験によって示されたように、本発明にかかる老化防止系を含むゴム組成物は、参照サンプルC−1およびC−2に比べて、動的/静的オゾン老化に対するより優れた長期耐性を示した。
上記の試験によれば、本発明にかかる老化防止系を含むゴム組成物は、従来の老化防止剤を使用する対照ゴム組成物に比べて、改善された耐久性を示すことは証明された。

Claims (11)

  1. 少なくとも2つの化合物を含む老化防止剤であって、各化合物は、式Iの化合物、式IIの化合物、式III−aの化合物、または式III−bの化合物から選ばれる、老化防止剤:
    Figure 2021527735
    ただし、選ばれた化合物は異なる式を有する化合物であり、且つ老化防止剤に2つの化合物しか含まれない場合、選択された化合物は同時に式III−aおよびIII−bの化合物ではなく、
    1はC1−C12アルキル基またはC3−C8シクロアルキル基であり;
    2およびR3は同一または異なるもので、それぞれ独立にC1−C12アルキル基およびC3−C8シクロアルキル基からなる群から選ばれる;
    ただし、R1はオルト位にあるメチル基であり、R2およびR3はそれぞれオルト位にあるメチル基である場合には、老化防止剤は式Iの化合物、式IIの化合物、および式III−aの化合物からなる老化防止剤ではない。
  2. 1は、オルト位にあるC1−C12アルキル基、パラ位にあるC1−C12アルキル基またはパラ位にあるC3−C8シクロアルキル基である;および/または
    2およびR3はそれぞれ独立にC1−C6アルキル基である;好ましくは、式III−aの化合物において、R2はオルト位にあるC1−C4アルキル基であり、R3はメタ位にあるC1−C4アルキル基である;好ましくは、式III−bの化合物において、R2はオルト位にあるC1−C4アルキル基であり、R3はメタ位またはパラ位にあるC1−C6アルキル基である、
    請求項1に記載の老化防止剤。
  3. 1は、オルト位またはパラ位にあるメチル基、オルト位にあるブチル基、パラ位にあるシクロヘキシル基、またはパラ位にある2,4,6−トリメチルオクチル基である;および/または
    式III−aの化合物において、R2はオルト位にあるメチル基であり、R3はメタ位にあるメチル基またはエチル基である;および/または
    式III−bの化合物において、R2はオルト位にあるメチル基であり、R3はパラ位にあるイソブチル基またはメタ位にある1,3−ジメチルブチル基である;或いは、R2はオルト位にあるエチル基であり、R3はパラ位にあるエチル基である、
    請求項1に記載の老化防止剤。
  4. 老化防止剤は、式Iの化合物および式IIの化合物を含み、式IIの化合物に対する式Iの化合物の質量比は、好ましくは1:3〜3:1、好ましくは1:2〜2:1の範囲内にある;或いは
    老化防止剤は、式IIの化合物と、式III−aおよびIII−bの化合物の一方または両方とを含み、式III−aおよびIII−bの化合物の一方または両方の総量に対する式IIの化合物の質量比は、好ましくは3:1〜1:3、好ましくは1:2〜2:1の範囲内にある;或いは
    老化防止剤は、式Iの化合物と、式IIの化合物と、式III−aおよびIII−bの化合物の一方または両方とを含み、好ましくは、老化防止剤は、式Iの化合物、式IIの化合物、および式III−bの化合物を含み;好ましくは、全ての化合物の総質量に基づき、式Iの化合物の質量百分率は5〜20%、好ましくは8〜18%の範囲内にあり、式IIの化合物の質量百分率は45〜85%、好ましくは48〜82%、より好ましくは50〜80%の範囲内にあり、式III−aおよびIII−bの化合物の一方または両方の質量百分率は5〜45%、好ましくは8〜42%、より好ましくは10〜40%の範囲内にある;或いは
    老化防止剤は、式Iの化合物および式III−aの化合物を含み、好ましくは、式III−aの化合物に対する式Iの化合物の質量比は3:1〜1:3、好ましくは2:1〜1:2の範囲内にある、
    請求項1に記載の老化防止剤。
  5. 老化防止剤は、式Iの化合物、式IIの化合物、および式III−bの化合物を含み;
    1はオルト位にあるメチル基であり;R2はオルト位にあるメチル基であり、且つR3はパラ位にあるイソブチル基であり;全ての化合物の総質量に基づき、式Iの化合物の質量百分率は8〜12%の範囲内にあり、式IIの化合物の質量百分率は78〜82%の範囲内にあり、式III−bの化合物の質量百分率は8〜12%の範囲内にある;或いは
    1はパラ位にあるメチル基であり;R2はオルト位にあるメチル基であり、且つR3はメタ位にある1,3−ジメチルブチル基であり;全ての化合物の総質量に基づき、式Iの化合物の質量百分率は15〜18%の範囲内にあり、式IIの化合物の質量百分率は64〜68%の範囲内にあり、式III−bの化合物の質量百分率は15〜18%の範囲内にある;或いは
    1はオルト位にあるブチル基であり;R2はオルト位にあるエチル基であり、且つR3はパラ位にあるエチル基であり;式Iの化合物の質量百分率は8〜12%の範囲内にあり、式IIの化合物の質量百分率は48〜52%の範囲内にあり、式III−bの化合物の質量百分率は38〜42%の範囲内にある、
    請求項1に記載の老化防止剤。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の老化防止剤を含むゴム組成物であって、
    好ましくは、老化防止剤の含有量は、前記ゴム組成物に含まれるジエンエラストマー100質量部あたり、0.1〜5質量部、好ましくは0.1〜2.0質量部または0.5〜5.0質量部の範囲内にある、
    ゴム組成物。
  7. 請求項6に記載のゴム組成物をゴム成分として用いて製造されるゴム製品;好ましくは、前記ゴム製品はタイヤ、或いはタイヤのベルトプライまたはサイドウォールである。
  8. 式II、III−aまたはIII−bで表される構造を有する化合物:
    Figure 2021527735
    ここで、R1はC3−C8シクロアルキル基またはC1−C12アルキル基であり;
    2およびR3は同一または異なるもので、それぞれ独立にC1−C12アルキル基またはC3−C8シクロアルキル基から選ばれ;
    ただし、R1はオルト位にあるメチル基ではなく、且つ式III−aにおいて、R2およびR3は同時にオルト位にあるメチル基ではない。
  9. 1は、オルト位にあるC2−C4アルキル基、パラ位にあるC1−C12アルキル基またはパラ位にあるC3−C8シクロアルキル基であり;
    式III−aの化合物において、R2はオルト位にあるC1−C4アルキル基であり、R3はメタ位にあるC1−C4アルキル基であり;
    式III−bの化合物において、R2はオルト位にあるC1−C4アルキル基であり、R3はメタ位またはパラ位にあるC1−C6アルキル基である、
    請求項8に記載の化合物。
  10. 請求項8または9に記載の化合物、或いは請求項1〜5のいずれかに記載の老化防止剤の、熱酸化老化およびオゾン老化に対するゴムの耐性を促すための使用。
  11. 請求項6に記載のゴム組成物の、タイヤを製造またはリトレッドするための使用。
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