JP2021523729A - フムリノン類を含むホップ苦味組成物を含むビール - Google Patents

フムリノン類を含むホップ苦味組成物を含むビール Download PDF

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Abstract

本発明は、フムリノン類を含むホップ苦味組成物を含む、苦味のある光安定性のビールに関する。本発明はまた、フムリノン類を含む光安定性の天然ホップ苦味組成物を添加することを含む、光安定性のビールを製造するための方法であって、前記の光安定性の天然ホップ苦味組成物が、発酵前、発酵の間、発酵後、または完成ビールに添加される方法に関する。

Description

本発明は、ビールおよび他の飲料に苦味のフレーバーを加えるための組成物および方法に関する。本発明は、ホップ抽出物中にまたはビール中に存在し、および/またはホップまたはビールの醸造、加工または貯蔵(熟成)の間に起こる天然のプロセスから生じる化合物を含む組成物の使用に関する。醸造者は、現在入手可能な代替物よりもこれらの組成物を使用することを好み得、なぜならばそれらは、過酷な化学試薬の使用を必要としないプロセスを通して得ることができる天然に存在する化合物を含むためである。
ビールに苦味付けをする伝統的な方法は、ケトル煮沸の間に添加されるホールフレッシュホップ、ホール乾燥ホップまたはホップペレットを使用する。超臨界二酸化炭素を用いてホップを抽出することによって製造されるホップ抽出物、または触媒の存在下でホップを加熱することによって製造される異性化ホップペレットは、醸造者によっても採用されてきた、より最近の苦味付けの革新である。ホップペレットはまた、醸造プロセスにおいて後に添加することもでき、ドライホッピングの場合には、ホップは発酵の間に麦汁に、またはろ過の前に完成ビールに添加される。これらの方法は、ホップ中に存在する苦味化合物の利用が乏しく、このことはコストに不利に強い影響を及ぼす。さらに、ドライホッピングの間に添加されるベジテイティブ物質(vegetative matter)は液体を吸収し、従ってビールからこれらの固体を分離すると、醸造者にとって製品ロスが生じる。
このようにして製造されたビールまたは他の麦芽飲料は光に対して不安定であり、日光臭またはスカンク臭をもたらす3−メチル−2−ブテン−1−チオール(3−MBT)の光誘発性の形成を避けるために、暗褐色の瓶または缶に入れられなければならない。これは、イソアルファ酸の光誘発性の分解から生じ、当該物質はホップ抽出物中に天然に存在する。ビール中に天然に存在するリボフラビンは、光増感剤であり、UVおよび/またはより高エネルギーの可視光に暴露されると励起状態に入る。イソアルファ酸の分解は、分子がリボフラビンに電子を供与して励起状態をクエンチするときに起こる。今しがた酸化されたイソアルファ酸上に生じるラジカルが、分子のアシロイン基(ケトンに隣接するヒドロキシル基)上に局在化し、これが、4−メチル−3−ペンテノイルラジカルを生成するノーリッシュ開裂を受ける。ここで、当該ラジカルは、そのカルボニル基を開裂することが知られており、それにより3−メチル−2−ブテニルラジカル(これは、醸造プロセスにおいて一般に存在する内因性の硫黄含有分子から開裂されるスルフヒドリルラジカルとの反応を受けやすい)を生成する。硫黄の起源には、タンパク質の構成要素として、より短いペプチドとしてまたは遊離アミノ酸としてビールに存在するアミノ酸、例えばシステインおよびメチオニンが含まれ得る。この反応は、3−MBTの生成および特徴的な日光臭をもたらす。瓶をボール箱に入れるか、またはそれらを遮光性の紙もしくは箔の覆いで完全に包むことが、これらの飲料を日光フレーバーおよび日光臭から保護する別の高価な方法である。
完全に光安定性のビールまたは他の麦芽飲料は、いわゆる改良型(advanced)または変性された(modified)ホップ酸を使用して製造することができる。これらの苦味料を用いて製造されたビールは、スカンク臭の生成のおそれなしに、非着色のフリントガラス瓶に入れることができる。ジヒドロ−(ロー)−イソアルファ酸類、テトラヒドロ−イソアルファ酸類およびヘキサヒドロ−イソアルファ酸類は、光安定性のイソアルファ酸類の還元生成物である。これらの改良型ホップ酸では、3−MBTの形成を担うイソアルファ酸分子の部分が、攻撃を受けやすいアシロイン基上のカルボニル基の水素化ホウ素ナトリウムを用いた還元、または水素および貴金属触媒を用いたオレフィン二重結合の水素化、またはそれらの組み合わせによって改変されている。
これらの改良型ホップ製品のうちの2つ、テトラヒドロ−イソアルファ酸類およびヘキサヒドロ−イソアルファ酸類は、光安定性であることに加えて、ビールを注いだときに生成される泡の質および量を高める特性を有する。それらはまた、飲料の口当たりにも強い影響を及ぼす。これらの特性のために、これらの化合物は、今日、醸造産業において広く使用されている。ジヒドロ−イソアルファ酸類は、イソアルファ酸類と比較して、ビール中で泡増強特性を示さない。
消費者及び規制当局はますます、合成又は半合成材料よりも天然材料に対して優先志向を示している。従って、ビールおよび他の飲料のための苦味料として天然材料を使用する組成物および方法を提供する需要が存在する。
フムリノン類は、ホップ中のアルファ酸の自然酸化の産物である。ドライホップされたビールでは、これらの化合物は苦味を与える酸のかなりの部分を構成する。AlgazzaliおよびShellhammerは、等濃度で添加した場合、トランス−フムリノン類が十分に苦く、イソアルファ酸類の苦味強度の66%を与えることを実証した。
同様に、フムリノン類は攻撃を受けやすいアシロイン基を呈し、この基はイソアルファ酸類では開裂し、3−MBTの産生および特徴的な日光臭をもたらすことに留意すべきである。
Huvaere等は、イソアルファ酸類について提案されたものとは異なる分解経路を介してではあるが、フムリノン類が光の存在下でも、3−メチル−2−ブテニル基の欠失から生じる生成物に分解し得ることを観察した。
従って、天然に存在し、製造するのに安価であり、そしてビールにおいて所望の特性、例えば苦味、有利な口当たりおよび泡安定化を示す光安定性苦味料を同定することに関して、未だ満たされていないニーズが存在する。
本発明の目的は、イソアルファ酸類の非存在下でフムリノン類を含む組成物を使用して光安定性のビールを製造する方法を提供することである。
本発明のさらなる目的は、フムリノン類を単独で、または他の光安定性苦味物質(テトラヒドロ−イソアルファ酸類、ジヒドロ−イソアルファ酸類、ヘキサヒドロ−イソアルファ酸類、フルポン類、ホップ硬質樹脂、キニンおよび茶ポリフェノール類を含むがこれらに限定はされない)と組み合わせて含む組成物を使用して、光安定性のビールを製造する方法を提供することである。
本発明のさらなる目的は、フムリノン類を含む組成物を使用して光安定性のビールを製造するための方法であって、前記ビールが変性されたホップ酸、例えばジヒドロ−(ロー)−イソアルファ酸類、テトラヒドロ−イソアルファ酸類およびヘキサヒドロ−イソアルファ酸類に匹敵する安定な苦味を呈する前記方法を提供することである。
本発明のさらなる目的は、ホップ中またはビール中に天然に存在することが知られているフムリノン類を含む組成物を提供して、消費者に、光安定性で、魅力的で、心地よい味のビールの製造に使用されるべき天然の選択肢を提供することである。
本発明のさらなる目的は、ドライホップされたビールのフレーバーおよびアロマを達成するための便利でノンベジテイティブ(non−vegitative)な方法を醸造者に提供するために、フムリノン類を含む組成物を提供することである。
本発明のさらなる目的は、苦味を提供するために、他の飲料、例えば茶類、コーヒー類、ハーバルティー類、脱カフェイン茶、脱カフェインコーヒー、カフェインフリーコーラ類または他のソフトドリンクにフムリノン類を添加するためのプロセスにおいて使用されるための組成物を提供することである。
本発明は、フムリノン組成物を利用して麦芽飲料に苦味付けをするための方法であって、前記組成物がそのような麦芽飲料に苦味を与えるために醸造プロセスの様々な段階で添加できる方法に関する。
本発明の一態様は、光安定性ビールを製造する方法における、イソアルファ酸類非存在下での(イソアルファ酸類の光誘発性分解によって知覚可能な量の3−メチル−2−ブテン−1−チオール(3−MBT)を産生するレベル未満の、完成ビールにおけるイソアルファ酸含有量)、フムリノン組成物の使用に関する。
本発明のさらに別の態様は、ホップからの天然に存在する光安定性苦味物質を含むフムリノン組成物の、イソアルファ酸類の非存在下での(イソアルファ酸類の光誘発性分解によって検出可能な量の3−メチル−2−ブテン−1−チオール(3−MBT)を産生するレベル未満の、完成ビールにおけるイソアルファ酸含有量)、前記のホップからの光安定性苦味物質が麦芽飲料の泡の質(量、安定性および形態)も改善する、光安定性のビールを製造するための方法における使用に関する。
本発明のさらなる態様は、前述の方法のいずれかによって製造することができるビールに関する。
本発明のさらなる態様は、前記のフムリノン組成物の、ビタービール類、シードル類、ミード類、他の麦芽飲料、ならびにホップ由来の苦味が所望される他のアルコール性および非アルコール性飲料への使用に関する。
本発明のさらなる態様は、前記のフムリノン組成物の、苦味のある他の飲料、例えば茶類、コーヒー類、ハーバルティー類、脱カフェイン茶、脱カフェインコーヒー、カフェインフリーコーラ類または他のソフトドリンクへの使用に関する。
本発明の別の態様は、ビール類、シードル類、ミード類、他の麦芽飲料、ならびにホップ由来の苦味が所望される他のアルコール性および非アルコール性飲料において利用するためのフムリノン類を提供する実用的かつ有効な方法に関する。
本発明の一実施形態では、フムリノン類を含む組成物が飲料に添加される。得られる飲料は、前記飲料の知覚される苦味の顕著な増加を特徴とする。
一態様では、本発明は、麦芽飲料、シードル、ミード、茶、コーヒーまたはソフトドリンクに風味付けをするためのフムリノン組成物を提供する。
別の態様では、本発明は、麦芽飲料、シードル、ミード、茶、コーヒーまたはソフトドリンクにおける苦味の知覚を調節するための風味付け系を提供し、ここで成分は、フムリノン類および他の苦味物質(イソアルファ酸類、テトラヒドロ−イソアルファ酸類、ジヒドロ−イソアルファ酸類、ヘキサヒドロ−イソアルファ酸類、フルポン類、ホップ硬質樹脂、キニンおよび茶ポリフェノール類を含むがこれらに限定されない)の組み合わせを含む。
別の態様では、本発明は、麦芽飲料、シードル、ミード、茶、コーヒーまたはソフトドリンクの全体のフレーバープロファイルを調節するための風味付け系を提供し、ここで成分は、フムリノン類および本技術分野で公知の他の風味剤からなる群から選択される苦味および芳香化合物の組み合わせを含む。風味剤には、バニラ抽出物、チョコレート風味料、スパイスおよびハーブ精油またはオレオレジン風味料、フルーツ風味料、ベリー風味料、柑橘類風味料、木材風味料(wood flavorings)、燻製風味料、およびトロピカルフルーツ風味料が含まれるが、これらに限定されない。
別の態様では、本発明は、麦芽飲料、シードル、ミード、茶、コーヒーまたはソフトドリンクのための泡安定性を高める成分を提供し、前記成分はフムリノン類を含む。
別の態様では、本発明は、麦芽飲料、シードル、ミード、茶、コーヒーまたはソフトドリンクのための飲料の微生物安定性を高める機能性成分を提供し、前記成分はフムリノン類を含む。
別の態様では、本発明は、麦芽飲料、シードル、ミード、茶、コーヒーまたはソフトドリンクに、フムリノン類および他の苦味物質(イソアルファ酸類、テトラヒドロ−イソアルファ酸類、ジヒドロ−イソアルファ酸類、ヘキサヒドロ−イソアルファ酸類、フルポン類、ホップ硬質樹脂、キニンおよび茶ポリフェノール類を含むがこれらに限定されない)の組み合わせを通して、複雑で均整のとれた苦味を提供する。
本発明の別の態様は、フムリノン類を含む天然ホップ苦味組成物を含む、苦みのある光安定性のビールに関する。
本発明のさらなる態様は、非天然物として特徴付けられる物質を含まないそのようなビールに関する。
本発明のさらなる態様は、ジヒドロ−イソアルファ酸類、テトラヒドロ−イソアルファ酸類、またはヘキサヒドロ−イソアルファ酸類を含まないそのようなビールに関する。
本発明の代替的な態様は、フムリノン類を含む天然ホップ苦味組成物を含む、苦味のある光安定性のビールに関し、前記ビールはさらに、ジヒドロ−イソアルファ酸類、テトラヒドロ−イソアルファ酸類、ヘキサヒドロ−イソアルファ酸類、アルファ酸類またはフルポン類から選択される1種または複数のホップ生成物を含む。
本発明の代替的な態様は、フムリノン類を含む天然ホップ苦味組成物を含む、苦味のある光安定性のビールに関し、前記ビールはさらに、フムリノン類およびジヒドロ−イソアルファ酸類の合計におけるフムリノン類の割合が5〜95モル%であるようにジヒドロ−イソアルファ酸類を含む。
本発明の代替的な態様は、フムリノン類を含む天然ホップ苦味組成物を含む、苦味のある光安定性のビールに関し、前記ビールはさらに、フムリノン類およびジヒドロ−イソアルファ酸類の合計におけるフムリノン類の割合が10〜90モル%であるようにジヒドロ−イソアルファ酸類を含む。
本発明の代替的な態様は、フムリノン類を含む天然ホップ苦味組成物を含む、苦味のある光安定性のビールに関し、前記ビールはさらに、フムリノン類およびジヒドロ−イソアルファ酸類の合計におけるフムリノン類の割合が20〜80モル%であるようにジヒドロ−イソアルファ酸類を含む。
本発明の代替的な態様は、フムリノン類を含む天然ホップ苦味組成物を含む、苦味のある光安定性のビールに関し、前記ビールはさらに、フムリノン類およびジヒドロ−イソアルファ酸類の合計におけるフムリノン類の割合が30〜70モル%であるようにジヒドロ−イソアルファ酸類を含む。
本発明の代替的な態様は、フムリノン類を含む天然ホップ苦味組成物を含む、苦味のある光安定性のビールに関し、前記ビールはさらに、フムリノン類およびフルポン類の合計におけるフムリノン類の割合が5〜95モル%であるようにフルポン類を含む。
本発明の代替的な態様は、フムリノン類を含む天然ホップ苦味組成物を含む、苦味のある光安定性のビールに関し、前記ビールはさらに、フムリノン類およびフルポン類の合計におけるフムリノン類の割合が10〜90モル%であるようにフルポン類を含む。
本発明の代替的な態様は、フムリノン類を含む天然ホップ苦味組成物を含む、苦味のある光安定性のビールに関し、前記ビールはさらに、フムリノン類およびフルポン類の合計におけるフムリノン類の割合が20〜80モル%であるようにフルポン類を含む。
本発明の代替的な態様は、フムリノン類を含む天然ホップ苦味組成物を含む、苦味のある光安定性のビールに関し、前記ビールはさらに、フムリノン類およびフルポン類の合計におけるフムリノン類の割合が30〜70モル%であるようにフルポン類を含む。
本発明の代替的な態様は、フムリノン類を含む天然ホップ苦味組成物を含む、苦味のある光安定性のビールに関し、前記ビールはさらに、フムリノン類および変性されたホップ酸の合計におけるフムリノン類の割合が5〜95モル%であるように変性されたホップ酸を含む。
本発明の代替的な態様は、フムリノン類を含む天然ホップ苦味組成物を含む、苦味のある光安定性のビールに関し、前記ビールはさらに、フムリノン類および変性されたホップ酸の合計におけるフムリノン類の割合が10〜90モル%であるように変性されたホップ酸を含む。
本発明の代替的な態様は、フムリノン類を含む天然ホップ苦味組成物を含む、苦味のある光安定性のビールに関し、前記ビールはさらに、フムリノン類および変性されたホップ酸の合計におけるフムリノン類の割合が20〜80モル%であるように変性されたホップ酸を含む。
本発明の代替的な態様は、フムリノン類を含む天然ホップ苦味組成物を含む、苦味のある光安定性のビールに関し、前記ビールはさらに、フムリノン類および変性されたホップ酸の合計におけるフムリノン類の割合が30〜70モル%であるように変性されたホップ酸を含む。
別の態様では、本発明は、ビールのノンベジテイティブなドライホッピングのための使い勝手のよい方法であって、ホップ油類と組み合わせたフムリノン類の添加を含む方法を提供する。任意選択的に、前記方法はさらに、他のホップ物質(イソアルファ酸類、ホップ硬質樹脂およびポリフェノール性物質を含むがこれらに限定されない)の添加を含む。
別の態様では、本発明は、フムリノン類およびホップ油類の組み合わせの添加を含む、ビールのノンベジテイティブなドライホッピングのための使い勝手のよい方法であって、フムリノン類およびホップ油類の合計におけるホップ油類の割合が0.1〜100モル%である方法を提供する。
別の態様では、本発明は、フムリノン類およびホップ油類の組み合わせの添加を含む、ビールのノンベジテイティブなドライホッピングのための使い勝手のよい方法であって、フムリノン類およびホップ油類の合計におけるホップ油類の割合が0.5〜50モル%である方法を提供する。
別の態様では、本発明は、フムリノン類およびホップ油類の組み合わせの添加を含む、ビールのノンベジテイティブなドライホッピングのための使い勝手のよい方法であって、フムリノン類およびホップ油類の合計におけるホップ油類の割合が1〜25モル%である方法を提供する。
図1は、本発明に包含される天然苦味化合物の代表的な例を示す。
発明の詳細な説明
本発明は、麦芽飲料に苦味を与えるために醸造プロセスの様々な段階で添加できる天然苦味化合物に関する。本明細書において、本発明に包含される天然苦味化合物には、フムリノン類およびそれらの立体異性体が含まれる。代表的な化合物を図1に示す。
本明細書において、改良型ホップ酸という語句には、ジヒドロ−イソアルファ酸類、テトラヒドロ−イソアルファ酸類および/またはヘキサヒドロ−イソアルファ酸類が含まれる。
本明細書において、光安定性のおよび光安定性という語句は、一部の天然苦味化合物の特性であって、ある波長の光に暴露されたときに知覚可能な3−MBTの形成に対してそれらを耐性にする特性を指す。
本明細書において、ノンベジテイティブなドライホッピングという語句は、真性のドライホップ特性を有するビールを与えるために、ホップ抽出物および改良型ホップ加工物(advanced hop products)を使用する方法を表す。前記方法は、液体吸収植物(ベジテイティブ)物質の不在によってビール損失を節約し、所望の苦味およびアロマを有するビールを再現可能に製造するためのより便利な方法を提供する。
本発明者らは、フムリノン類が、モデル系およびビールの両方において、光に暴露された場合に知覚可能な3−MBTの形成を妨げることを発見した。イソアルファ酸類とフムリノン類との間の構造的相同性のために、当業者は、フムリノン類は光安定性でないと予期するであろう。具体的には、イソアルファ酸類とフムリノン類の両方が、4−メチルペンタ−3−エノイル基を共有しており、これは、イソアルファ酸類が光の存在下で分解して最終的に3−MBTを生成するラジカル機構に関与している。さらに、Huvaere等は、3−MBTの形成を示唆するであろうフムリノン類の光分解産物も観察した。驚くべきことに、本技術分野では、フムリノン類が3−MBTの形成に対して抵抗性であり、従って光安定性ビールの製造に適しているとは認識されていない。
シス−フムリノン類が、イソアルファ酸類よりも著しく苦く、同等の濃度でイソアルファ酸の苦味の約120%を提供することも発見された。この増加した苦味は、少なくともトランス−フムリノン類に関して、これらの化合物がイソアルファ酸類の苦味強度の約66%を示すことが予期され得る現在の理解を考慮すると予期できないことである。
さらに、シス−およびトランス−フムリノン類の苦味特性は異なることが見出される。トランス−フムリノン類は、口当たりのよい苦味を有するとして特徴付けられているが、本発明者らはシス−フムリノン類がそれらの苦味プロフィールにおいて、より不快でかつより長引くことを見出した。苦味のこのような差異は、当業者が、フムリノン類の慎重なブレンディングを通して、フムリノン類の2種の立体異性体のみを使用して、または本明細書に含まれる他の苦味要素と組み合わせて、所望の苦味プロフィールを調整することを可能にする。
さらにまた、フムリノン類を用いた醸造において、本明細書におけるシス−フムリノン類組成物が、ケトル煮沸の間に添加された場合、ビール中で非常に良好な利用率(utilization)(>90%)を有することが発見された。このことは、フムリノン類はケトル煮沸後に行われる添加の後にビール中に相当の濃度で観察されることのみが知られているので、驚くべきことである。この観察は、醸造プロセスを通してこれらの化合物を最良に利用する方法に関して、より多くの選択肢を醸造者に与える。
さらに、シス−フムリノン類対イソアルファ酸類の増加した苦味は、醸造プロセスを通したそれらの優れた利用率と組み合わせて、シス−フムリノン類を、醸造プロセスを通したより費用効果の高い苦味付けのための選択肢にする。
本発明は、ホップおよびビール中に天然に存在する組成物(これらはホールホップで苦味付けされた麦芽飲料中に存在し得る天然成分であるため、それらの使用に特別なラベル付けを必要としない)を提供するという点で醸造産業に有用である。前記組成物は、イソアルファ酸類の光誘発性分解による3−MBTの形成が大幅に低減されるかまたは回避される光安定性飲料を製造するために使用することができる。
光安定性の苦味を提供することに加えて、本発明の組成物は、ホップなしで醸造されたビールと比較して、麦芽飲料が注がれた場合に生じる泡の体積および安定性を高める。
さらなる風味付け物質およびアロマ物質を、代替の風味付けを提供するために本発明の組成物に添加することができる。添加される材料は、ホップ油成分、他の精油成分または他の天然風味料であってよい。前記組成物は、苦味(様々なレベルで)のみ、または苦味+所望のホップアロマもしくはフレーバー(様々なレベルで)または他のアロマもしくはフレーバー(様々なレベルで)を添加するために使用することができる。前記組成物の一部は、光安定性の麦芽飲料の製造において使用することができる。前記組成物の一部は、麦芽飲料の泡を増強するために使用することができ、これは光安定性であっても、または光安定性でなくてもよい。
風味料という語句には、ホップからの精油、バニラ抽出物、チョコレート風味料、スパイスおよびハーブ精油またはオレオレジン風味料、フルーツ風味料、ベリー風味料、柑橘類風味料、木材風味料、燻製風味料、およびトロピカルフルーツ風味料が含まれるが、これらに限定されない。
ドライホッピングでは、トランス−フムリノン類がこれらのビールにおいて知覚される苦味のかなりの割合を担っていることが観察されている。従って、トランス−フムリノン類を組み入れることが、真正のドライホップされた特性を有するビールを醸造するためには必須である。この特徴を達成するためには、大量のホップペレットをビールに添加しなければならない。このプロセスで添加された乾燥植物物質はビールを吸収し、その結果、ビール醸造者にとって相当な製品損失が常に生じる。この製品損失に対する解決策は、本明細書におけるフムリノン組成物を使用することである。これらの組成物は溶液であり、ビールに本質的に可溶性であるので、余分なろ過ステップは必要ない。完全なドライホップされた特性を達成するために、ホップ精油画分をさらに含むフムリノン組成物を利用することができる。さらに、前記のトランス−フムリノン類は、任意選択的にイソアルファ酸類、シス−フムリノン類、フルポン類、および/または他のホップ分画と組み合わされて、より一層真正なドライホップされた特性を生成する。
本発明に包含される天然苦味化合物の利用は、飲料に苦味特性を提供する。
本発明に包含される天然苦味化合物の利用は、増強された泡形成、および飲料の表面上のこの泡の安定化、飲料が消費されている容器の側面上の泡のレーシング、および/または望ましい口当たりを提供する。
本発明に包含される天然苦味化合物の利用は、イソアルファ酸の光誘発性分解による3−メチル−2−ブテン−1−チオール(3−MBT)の周知の形成が大幅に低減されるかまたは回避される、光安定性の苦味を提供する。
本発明の組成物において使用される化合物は、当技術分野で知られているプロセスを使用してホップから製造および/または単離することができる。

以下の例は、本発明をその範囲を限定することなく例証する。
例1−ホップ酸の相対的光安定性を実証するためのモデル系
ホップ酸を分解して日光臭分解生成物を製造するプロセスに必須な条件および材料をシミュレートするための系を開発した。
3mgのシステインおよび12mgのリボフラビンを含有するフラスコに、これらの2種の化合物のストック溶液がそれぞれ15ppmおよび60ppmのこれらの2つの化合物を含有するように、200mLの精製水を添加する。前記ストック溶液を2つの瓶に分ける。一方の瓶に、イソアルファ酸類の水溶液を十分に添加して、前記溶液を150ppmのイソアルファ酸濃度にする。他方の瓶に、フムリノン類の水溶液を十分に添加して、前記溶液を150ppmのフムリノン濃度にする。前記瓶をライトボックスに入れ、十分な光に暴露して、イソアルファ酸類含有試料中に有意な3−MBT特性を生じさせる。嗅覚分析による2つの試料の比較は、イソアルファ酸含有試料とは対照的に、フムリノン含有試料では、知覚可能な3−MBTが形成されないことを実証する。
例2−ビールまたは他の発酵飲料の製造におけるフムリノン類の発酵前添加
伝統的な醸造穀物、例えば大麦麦芽(ただしこれに限定されない)から生成された麦汁に、フムリノン類を含む組成物の適切な量を添加する。ホップで風味を付けられた麦汁を引き続き、当業者に公知の伝統的なプロセス(煮沸、不溶性種の分離、ホップで風味を付けられた麦汁の冷却、発酵、コンディショニング、ろ過および他の操作を含み得る)によって、完成ビールに変換する。得られる飲料は、顕著な苦味、液体の表面上の安定化した泡によって特徴付けられ、光の存在下で知覚可能なレベルの3−MBTの形成を受けにくい。
あるいは、フムリノン類を含む適切な量の組成物の添加は、天然フレーバーの添加を伴い、これは得られる飲料の全体的なフレーバーを変化させる。得られる飲料は、顕著な苦味、液体の表面上の安定化した泡によって特徴付けられ、光の存在下で知覚可能なレベルの3−MBTの形成を受けにくい。
あるいは、フムリノン類を含む適切な量の組成物の添加は、ジヒドロ−イソアルファ酸類、テトラヒドロ−イソアルファ酸類、ヘキサヒドロ−イソアルファ酸類、アルファ酸類またはフルポン類から選択される1種または複数のホップ生成物の添加を伴う。得られる飲料は、顕著な苦味、液体の表面上の安定化した泡によって特徴付けられ、光の存在下で知覚可能なレベルの3−MBTの形成を受けにくい。
例3−他の添加されるホップを用いたビールまたは他の発酵飲料の製造におけるフムリノン類の発酵前添加
伝統的な醸造穀物、例えば大麦麦芽(ただしこれに限定されない)から生成された麦汁に、伝統的なホップ、例えばホール−コーンホップ類、ホップペレットまたはホップ抽出物、ならびに適切な量のフムリノン類組成物を添加する。ホップで風味を付けられた麦汁を引き続き、当業者に公知の伝統的なプロセス(煮沸、不溶性種の分離、ホップで風味を付けられた麦汁の冷却、発酵、コンディショニング、ろ過および他の操作を含み得る)によって、完成ビールに変換する。得られる飲料は、顕著な苦味および液体の表面上の安定化した泡によって特徴付けられるが、光の存在下で3−MBTの形成を受けやすい。
あるいは、フムリノン類を含む適切な量の組成物の添加は、天然のフレーバーの添加を伴い、これは得られる飲料の全体的なフレーバーを変化させる。得られる飲料は、光の存在下において3−MBTを形成することなく、顕著な苦味および液体の表面上の安定化した泡によって特徴付けられる。
あるいは、フムリノン類を含む適切な量の組成物の添加は、ジヒドロ−イソアルファ酸類、テトラヒドロ−イソアルファ酸類、ヘキサヒドロ−イソアルファ酸類、アルファ酸類またはフルポン類から選択される1種または複数のホップ生成物の添加を伴う。得られる飲料は、光の存在下において3−MBTを形成することなく、顕著な苦味および液体の表面上の安定化した泡によって特徴付けられる。
例4−ビールまたは他の発酵飲料の製造におけるフムリノン類の発酵後添加
当業者に公知の伝統的なプロセスによって生成された発酵飲料に、フムリノン類を含む適切な量の組成物を添加する。フムリノン類を含む組成物の添加は、当業者に公知の方法による飲料の最終ろ過の前または後のいずれかに行われる。得られる飲料は、顕著な苦味、液体の表面上の安定化した泡によって特徴付けられ、そして、ホップ苦味の他の光不安定性の起源が発酵飲料の製造において使用されていない場合、光の存在下で知覚可能なレベルの3−MBTの形成を受けにくい。伝統的なホップ添加物、例えばホール−コーンホップ類、ホップペレットまたはホップ抽出物が発酵飲料の形成中に使用された場合、得られる飲料生成物は、顕著な苦味および液体の表面上の安定化した泡によって特徴付けられるが、光の存在下において3−MBTの形成を受けやすい。
あるいは、フムリノン類を含む適切な量の組成物の添加は、天然フレーバーの添加を伴い、これは得られる飲料の全体的なフレーバーを変化させる。得られる飲料は、光の存在下において3−MBTを形成することなく、顕著な苦味および液体の表面上の安定化した泡によって特徴付けられる。
あるいは、フムリノン類を含む適切な量の組成物の添加は、ジヒドロ−イソアルファ酸類、テトラヒドロ−イソアルファ酸類、ヘキサヒドロ−イソアルファ酸類、アルファ酸類またはフルポン類から選択される1種または複数のホップ生成物の添加を伴う。得られる飲料は、光の存在下において3−MBTを形成することなく、顕著な苦味および液体の表面上の安定化した泡によって特徴付けられる。
例5−完成飲料へのフムリノン類の添加
当業者に公知の標準的なプロセスによって製造された完成飲料に、フムリノン類を含む適切な量の組成物を添加する。得られる飲料は、顕著な苦味、液体の表面上の安定化した泡によって特徴付けられ、そして、ホップ苦味の他の光不安定性の起源が飲料の製造において使用されていない場合、光の存在下で3−MBTの形成を受けにくい。
あるいは、フムリノン類を含む適切な量の組成物の添加は、天然フレーバーの添加を伴い、これは得られる飲料の全体的なフレーバーを変化させる。得られる飲料は、ホップ苦味の他の光不安定性の起源が飲料の製造において使用されていない場合、光の存在下で3−MBTを形成することなく、顕著な苦味および液体の表面上の安定化した泡によって特徴付けられる。
あるいは、フムリノン類を含む適切な量の組成物の添加は、ジヒドロ−イソアルファ酸類、テトラヒドロ−イソアルファ酸類、ヘキサヒドロ−イソアルファ酸類、アルファ酸類またはフルポン類から選択される1種または複数のホップ生成物の添加を伴う。得られる飲料は、ホップ苦味の他の光不安定性の起源が飲料の製造において使用されていない場合、光の存在下で3−MBTを形成することなく、顕著な苦味および液体の表面上の安定化した泡によって特徴付けられる。
例6−伝統的なドライホッピングとノンベジテイティブドライホッピングとの比較
3種のドライホップされたIPAスタイルのビールを醸造して、本明細書に開示されるフムリノン組成物を使用することの光安定性およびビール損失への影響を例証する。3種全てのビールのための麦汁は、同じ穀物リストおよび水質を用いて製造する。各ビールは同じ酵母を用いて発酵させる。
第1のビールに、ケトル煮沸中に、1バレル当たり1ポンドのペレットと同等の用量でセンテニアルホップペレットを添加する。ワールプールに続いて得られた麦汁を発酵槽に移し、そこで5日間の発酵後、1バレル当たり2ポンドに相当する第2用量のセンテニアルホップペレットを添加する。合計8日間の発酵の後、完成したビールをろ過によって得、ビール損失および光安定性を測定する。
第2のビールに、完成ビールにおける10BUに相当する用量でフムリノン組成物を添加する。ワールプールに続いて得られた麦汁を発酵槽に移し、そこで5日間の発酵後、1バレル当たり2ポンドに相当する用量のセンテニアルホップペレットを添加する。合計8日間の発酵の後、完成したビールをろ過によって得、ビール損失および光安定性を測定する。
第3のビールに、ある用量のフムリノン組成物を、完成ビールにおける10BUに相当する用量で添加する。ワールプールに続いて得られた麦汁を発酵槽に移し、そこで発酵の5日目に第2用量のフムリノン組成物を添加する。この用量は、20BUの苦味およびセンテニアルホップに特徴的なホップアロマを与える。8日間の発酵の後、完成したビールをろ過によって得、ビール損失および光安定性に関して測定する。
全てのビールを、味および嗅覚特性について評価する。各ビールが、嗅覚および味覚の観点から特徴的なドライホップの苦味を示すことが見出される。
Figure 2021523729
実証されたように、ペレットを用いたドライホッピングは、3−MBTの形成に向かう不安定なビールをもたらす。これは、ケトルおよびドライホッピング添加の両方に関して、本明細書に開示されるフムリノン組成物を使用することによって回避することができる。
さらに、ビール1および2で観察されるように、ホップペレットを利用している間、有意なビール損失が見られる。ビール3と比較すると、本明細書に開示されるフムリノン組成物を利用することにより、費用のかかるビール損失を回避しながら、醸造者が伝統的なドライホッピングの苦味およびアロマを達成できることが示される。
* * * * *
本発明は、本明細書に記載された特定の実施態様による範囲に限定されるものではない。実際、本明細書に記載される実施態様に加えて、種々の改変が前述の説明から当業者に明らかになるだろう。そのような改変は、添付の特許請求の範囲の範囲内にあることが意図される。
本明細書において引用される全ての特許、出願、刊行物、試験方法、文献および他の資料は、参照によって本明細書に組み込まれる。
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Claims (15)

  1. フムリノン類を含むホップ苦味組成物を含む、苦味のある光安定性のビール。
  2. 光不安定性のホップ組成物を実質的に含まない、請求項1に記載のビール。
  3. イソアルファホップ酸を実質的に含まない、請求項2に記載のビール。
  4. 非天然物として特徴付けられる物質を含まない、請求項1に記載のビール。
  5. ジヒドロ−イソアルファ酸、テトラヒドロ−イソアルファ酸またはヘキサヒドロ−イソアルファ酸を含まない、請求項1に記載のビール。
  6. ジヒドロ−イソアルファ酸、テトラヒドロ−イソアルファ酸、ヘキサヒドロ−イソアルファ酸、アルファ酸類またはフルポン類から選択される1種または複数のホップ生成物をさらに含む、請求項1に記載のビール。
  7. 前記フムリノン類がシス−フムリノン類である、請求項1に記載のビール。
  8. 前記フムリノン類がトランス−フムリノン類である、請求項1に記載のビール。
  9. 前記フムリノン類がシス−フムリノン類およびトランス−フムリノン類の混合物である、請求項1に記載のビール。
  10. フムリノン類を含む光安定性の天然ホップ苦味組成物を添加することを含む、光安定性のビールを製造するための方法であって、前記の光安定性の天然ホップ苦味組成物が、発酵前、発酵の間、発酵後、または完成ビールに添加される方法。
  11. フムリノン類およびホップ精油の組み合わせを添加することを含む、ビールのノンベジテイティブ(non−vegetative)なドライホッピングのための方法であって、前記組み合わせが、発酵前、発酵の間、発酵後、または完成ビールに添加される方法。
  12. 前記ビールにおける合計のフムリノン類の濃度が少なくとも1ppmでありかつ200ppm未満である、請求項10または11に記載の方法。
  13. 前記ビールにおける合計のフムリノン類の濃度が少なくとも2ppmでありかつ100ppm未満である、請求項10〜12のいずれか1つに記載の方法。
  14. 前記ビールにおける合計のフムリノン類の濃度が少なくとも1ppmでありかつ200ppm未満である、請求項1〜9のいずれか1つに記載のビール。
  15. 前記ビールにおける合計のフムリノン類の濃度が少なくとも2ppmでありかつ100ppm未満である、請求項1〜9または14のいずれか1つに記載のビール。
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