JP2021521405A - 凍結乾燥プロセス及び機器健全性モニタリング - Google Patents

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Abstract

凍結乾燥プロセスを制御するシステム及び方法において、診断サーバー718は、凍結乾燥システム710、711から時系列データを受信するために接続される。診断サーバーは、調節された凍結乾燥システム数学モデルを使用して、時系列データを分析し、システムイベントを予測するとともに凍結乾燥プロセスを変更する。分析サーバー730は、診断サーバーとのセキュア通信のために接続され、凍結乾燥システム数学モデルを作成し調節する。機器プロバイダーサービス及び診断クラウド735は、時系列データに学習アルゴリズムを適用して、診断ツールを強化し、診断ツールを使用して、予防メンテナンス及び診断サービスを第1の生産サイトのオペレーターに提供することができる。【選択図】図7

Description

本開示は、包括的には、凍結乾燥機器、及び、製品を凍結乾燥するためにそのような機器を使用するプロセスに関する。より詳細には、本開示は、凍結乾燥システムをモニタリングするためのシステム及び方法に関する。本開示は、履歴的重要性能指標(historical key performance indicator)時系列の分析とともにエンジニアリング入力を使用する統計モデルの作成を含む。統計モデルは、凍結乾燥システムにおける故障及び他のイベントを予測するように設計される。統計モデルは、特定の凍結乾燥システム設備(installation)とともに使用するために、その設備から収集されるデータを使用して調節することができる。特定の凍結乾燥システム設備は、その後、調節された統計モデルを使用してリアルタイムにモニタリングされる。
凍結乾燥は、溶媒又は懸濁媒体、典型的には、水を、製品から除去するプロセスである。凍結乾燥は、昇華によって溶媒を除去するために医薬品の製造において広く使用される低圧低温凝縮ポンピングプロセスである。水を除去するための凍結乾燥プロセスにおいて、製品中の水は凍結されて氷を形成し、真空下でその氷が昇華され、蒸気が凝縮器に流れる。水蒸気は凝縮器内で氷として凝縮され、その後、凝縮器から除去される。凍結乾燥プロセスの間、製品の完全性が保存され、比較的長期間にわたって製品の安定性を保証することができるため、凍結乾燥は製薬業界において特に有用である。凍結乾燥製品は、必ずしもそうではないが、通常、生物学的物質である。
医薬品の凍結乾燥は、凍結乾燥チャンバー内の減菌状態を必要とする無菌プロセスである場合が多い。製品と接触する凍結乾燥システムの全ての構成要素が無菌性であることを保証するのが重要である。
製薬業界において使用される典型的な凍結乾燥プロセスは、バルク製品又はバイアル内に収容される製品を処理する。図1に示すバルク凍結乾燥システム100の一例において、バルク製品112のバッチは、凍結乾燥チャンバー110内の凍結乾燥機トレイ121内に配置される。凍結乾燥機シェルフ123は、トレイ121を支持し、プロセスによる要求に応じて、トレイ及び製品に及びそれらから熱を移動させるために使用される。代替的に、製品を収容する製品収容バイアルがシェルフ上に配置される。シェルフ123内の導管を流れる熱伝達流体を使用して、熱を除去又は付加することができる。
真空下で、凍結製品112は、シェルフ内の導管を流れる熱伝達流体を使用してわずかに加熱されて、製品内の氷の昇華を引き起こす。氷の昇華によって生じる水蒸気は、通路115を通って流れ、水蒸気の凝縮温度よりも低く維持された凝縮コイル又は他の表面122を収容する凝縮チャンバー120に入る。冷却液が、熱を除去するためにコイル122を通して流され、コイル上の氷として水蒸気を凝縮させる。
凍結乾燥チャンバー110及び凝縮チャンバー120はともに、凝縮チャンバー120の排気部に接続された真空ポンプ150によって、プロセス中、真空下に維持される。チャンバー110、120内に収容される非凝縮性ガスは、真空ポンプ150によって除去され、高圧出口152において排気される。
典型的な凍結乾燥機は、大きい局所熱応力を通してサイクル動作し、運転温度は−50℃〜121℃に及び、圧力は10Pa〜0.2MPaに及ぶ。ASME規格セクションVIIIに基づいて、局所疲労損傷比は、最大5000回の運転サイクルの場合、20%ほどの高さとなる可能性がある。さらに、凍結乾燥機のシェルフは、定置洗浄(clean-in-place)/定置減菌(sterilize-in-place)サイクル、バイアルの装填/取り出し及び閉栓中に移動する。さらに、これらの機械の耐用寿命は、時として三十年を超える可能性がある。時として数百万米国ドルを超え得る、各バッチで製造される製品の価値と組み合わせて、製品完全性(product integrity)を試験することは、きわめて重要である。この要件の核心には、凍結乾燥機の健全性のリアルタイム試験についての必要性が存在する。本開示は、機器予防メンテナンスが予め規定されたスケジュールで実施される現行技術水準を、組み込み式冗長性がある状態で、故障に対するシグネチャを追跡するための複数の配備センサーによるリアルタイム健全性モニタリングによって置換することを扱う。
典型的な凍結乾燥機の寿命が長く、製造過程のバッチ(in-process batch)の価値が高いにもかかわらず、現在のシステムにおける機器の状況は、スケジュールについての科学的合理性がほとんどない状態で、予防メンテナンスプラン及び予め規定された検査プログラムを通してのみモニタリングされる。したがって、製造会社は、非常に保守的なメンテナンスプログラムを使用することが多く、そのプログラムは、典型的な会社に非常に大きいダウンタイムの犠牲を払わせる場合がある。例えば、その年のスケジュール済みの総合ダウンタイムが33%である場合、典型的な運転は、最大スループットを余儀なくされる場合がある。一方、低品質のメンテナンスプログラムは、規定外変動(excursion)、出荷(release)を差し控えられたバッチ、遅延、又は更に不合格(rejection)をもたらし、数バッチ分の製品を犠牲にする場合がある。
ターゲット凍結乾燥システムを制御する方法が開示される。該方法は、前記ターゲット凍結乾燥システム上に配置された複数のセンサーから時系列データを受信することと、前記時系列データを使用して汎用凍結乾燥システム数学モデルを調節して、前記汎用凍結乾燥システム数学モデルのパラメーターを調整し、前記ターゲット凍結乾燥システムを表現する調節された凍結乾燥システム数学モデルを作成することと、前記複数のセンサーからモニタリングデータを受信することと、前記モニタリングデータを分析するために、前記調節された凍結乾燥システム数学モデルを使用して、前記ターゲット凍結乾燥システムのシステムイベントを予測することと、前記ターゲット凍結乾燥システムの前記システムイベントを予測することに基づいて、前記ターゲット凍結乾燥システムによって実施される凍結乾燥プロセスを変更することとを含む。
さらに、凍結乾燥システムのためのモニタリングシステムが開示される。該システムは、第1の凍結乾燥システム(710、711)上に配置された複数のセンサーからローカルエリアネットワーク(717)を通して時系列データを受信するために接続された第1の診断サーバー(718)を備え、前記第1の診断サーバー及び前記第1の凍結乾燥システムは第1の生産場所(715)で同じ場所に設置され、前記第1の診断サーバーは、プロセッサ及びコンピューター可読記憶デバイスを備え、該コンピューター可読記憶デバイスは、該コンピューター可読記憶デバイス上に記憶されたコンピューター可読命令を有し、該コンピューター可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、以下の操作、すなわち、(a)前記ローカルエリアネットワークを通して前記複数のセンサーから時系列データの第1のシーケンスを受信することと、(b)汎用凍結乾燥システム数学モデルのパラメーターを調整することによって、前記汎用凍結乾燥システム数学モデルを調節して、前記第1の凍結乾燥システムを表現する調節された凍結乾燥システム数学モデルを作成するように、時系列データの前記第1のシーケンスをデータ分析機能(720)に提供することと、(c)前記ローカルエリアネットワークを通して前記複数のセンサーから時系列データの第2のシーケンスを受信すること、(d)時系列データの前記第2のシーケンスを分析するために、前記調節された凍結乾燥システム数学モデルを使用して、前記第1の凍結乾燥システムのシステムイベントを予測することと、(e)前記第1の凍結乾燥システムの前記システムイベントを前記予測することに基づいて、前記第1の凍結乾燥システムによって実施される凍結乾燥プロセスを変更することとを前記第1の診断サーバーに実施させる。
当業者であれば、本発明のそれぞれの特徴を、一緒に又は別々に、任意の組み合わせ又は部分組み合わせで適用することができる。
本発明の例示的な実施形態は、添付図面とともに以下の詳細な説明において更に述べられる。
従来の凍結乾燥システムを示す図である。 バルク凍結乾燥システム内の真空チャンバー及び凝縮器チャンバーについての圧力の実際の時系列のグラフ表現である。 典型的な凍結乾燥機システムプロセスサイクル中に行われる幾つかの時系列測定のグラフ表現である。 5年期間にわたって測定された凍結乾燥チャンバーポンプのダウンタイムを示す棒グラフである。 本開示の実施形態による冷凍システム及び関連するセンサーの概略図である。 経時的な圧縮機モーターによって消費される電圧及び電流のグラフ表現である。 本開示の一態様による凍結乾燥プロセスモニタリングシステムの例示的なネットワークアーキテクチャである。 本開示の一態様による凍結乾燥プロセスをモニタリングする方法を示すフローチャートである。 本開示の一態様によるコンピューター要素の概略図である。
ここで開示する技法は、凍結乾燥機又はその補助機器内に配備されたセンサー又は計器からの測定値を分析することによって凍結乾燥システムをモニタリングする。センサーは、個々に又は組み合わせて、製造又は研究所プロセスの故障、又は凍結乾燥機若しくは任意の他の製薬機器の重要構成要素の故障に対するシグネチャを反映することができる時系列を測定する。技法は、測定パラメーターにアルゴリズムを適用して、リアルタイム分析を実施し、故障に対するシグネチャを検出することができる。ここで開示する技法の使用は、バッチ生産のためのダウンタイムを低減し、メンテナンス運用の冗長性の必要性も低減する。研究所環境において、技法は、新しい又は改善された凍結乾燥機器及びプロセスの開発において更に使用することができる。
開示される技法は、凍結乾燥システムにおける3つの関心領域、すなわち、システム機器、プロセスパラメーター、及び中間及び/又は最終製品、のうちの1つ以上においてデータを収集し、及び/又はイベントを予測することができる。時系列データは、これらの関心領域のうちの任意の関心領域から収集することができ、技法は、データが収集される同じ関心領域内のシステムイベントを予測することができる、又は、別の関心領域内のシステムイベントを予測することができる。システムイベントは、システム機器、プロセスパラメーター、及び中間及び/又は最終製品のうちの1つ以上に影響を及ぼすイベントである。
例えば、システム機器の関心領域において、凍結乾燥機を機能させるときの重要なシステムは、冷凍システム及び油圧システムを含む。冷凍システムは、冷媒充填容積(refrigerant charge volume)、汚染、入口及び出口における吐出温度(discharge temperature)及び冷却水温度、並びに振動を含む種々のパラメーターをモニタリングするために、今日では定期的な人間の介入を必要とする。同様に、油圧システムに関して、モニタリングは、オイル温度、オイルレベル、及びシステム圧力を含む。かなり頻繁に、モニタリングに関連する複雑さ及びロジスティクスを回避するために、冗長性がシステムに組み込まれる。ここで開示するモニタリングシステムにおいて、故障に対する典型的なシグネチャは、センサーを使用して読み取られ、遠隔にあるものとすることができるサーバー上に位置するアルゴリズムを通してリアルタイムに分析される。さらに、通信は、要求される場合、顧客から提示される認証要求に基づくアクセスポイントのみを使用することによってデータプライバシー要件を考慮する。
以下は、典型的な凍結乾燥システムにおける幾つかの例示的なセンサータイプ及びこれらのセンサータイプによってモニタリングされるパラメーターである。各パラメーターは、単独で又は他のセンサーと組み合わせて、故障に対するそれ自身の特徴的なシグネチャを有することができる。例は、凍結乾燥システムにおける3つの関心領域、すなわち、システム機器、プロセスパラメーター、及び中間及び/又は最終製品、のうちの任意の関心領域に影響を及ぼす場合があるパラメーターを測定するときに使用することができるセンサータイプを含む。
圧力計は、吐出圧力スイッチ及び変換器、吸引圧力スイッチ、オイルフィルター圧力スイッチ及び変換器、給水圧力スイッチ及び変換器、オイルクーラー給水圧力スイッチ及び変換器、モーター給水圧力スイッチ及び変換器、液体ラインフィルター出口圧力変換器、シェルフフロークーラー冷媒出口圧力変換器、並びに凝縮器コイル又はフロークーラー冷媒出口圧力変換器を含む。
温度計は、圧縮機吸引温度、シェルフフロークーラー冷媒出口温度、凝縮器コイル又はフロークーラー冷媒出口温度、オイルクーラー温度、オイル出口温度、水凝縮器冷媒出口温度、及び冷媒サブクーラー冷媒出口温度をモニタリングするために使用される。
フローセンサーは、水凝縮器冷却水フロースイッチ、水凝縮器冷却水フローメーター、モータージャケット冷却水フロースイッチ、モータージャケット冷却水フローメーター、オイルクーラー水フロースイッチ、オイルクーラー水フローメーター、及び冷媒のぞき窓(sight glass)フローモニタリングを含む。
加速度計、速度変換器、及び変位計等の振動計は、圧縮機及び真空ポンプの振動を測定するときに使用される。
電力計は、圧縮機及び真空ポンプによって引き出される3相電力を測定する。単一電力計を使用することができる。代替的に、別個の電圧及び電流センサーを使用することができる。
レベルセンサー及びスイッチは、水凝縮器冷媒レベル、吸引アキュムレータレベル、及び圧縮機オイルレベルをモニタリングする。
赤外レーザーセンサー又は別の撮像/外観センサー(appearance sensor)は、製品内の残留水分の存在又は汚染の存在を評価するときに使用することができる。近赤外、赤外、又はx線センサーは、凍結乾燥プロセス中及びその後に、バイアル及びストッパーの完全性を評価するために使用することができる。
質量分析計は、凍結乾燥プロセス中に存在するガスを分析するときに使用することができる。例えば、真空乾燥チャンバー内のガスを分析して、乾燥ステージ中の残留水分含量を測定する、熱伝達流体漏洩を検出する、及び、大気からの漏洩を検出することができる。
システム故障を予測すること
凍結乾燥機システムごとに、凍結乾燥機プロセス又はシステムについての差し迫った故障を示す重要性能指標の群について閾値が決定される。凍結乾燥機システムの重要性能指標は、その後、リアルタイムにモニタリングされ、重要性能指標が閾値を超えると、凍結乾燥機システムは、製品セービングモード(又は、生産バッチの間にある場合、メンテナンスモード)に置かれる。
製薬業界で使用するための商用凍結乾燥機は、典型的に、顧客の仕様に応じて単一製品又は製品の群を処理するためにカスタム設計される。そのため、医薬品製造施設に設置されるような商用凍結乾燥機は、設計及び構成が幅広く変動する。類似する設備は珍しい。個々の商用凍結乾燥機は、典型的に、特有のチャンバー容積及び構成、材料ハンドリング要素、真空ポンピングシステム、及び冷凍機器を有する。
しかしながら、設備間の変動性があるにもかかわらず、凍結乾燥機システム故障モードとセンサーデータの特徴的なシグネチャとの間に基本的関係が存在する。それらの基本的関係は、単一システムから又は複数の医薬品製造施設内に設置された複数システムから、上述したセンサー等のセンサーによって取得された履歴的時系列測定値を分析することによって特定することができる。特定された関係は、個々のセンサー読み値、センサー読み値の時間関数、2つ以上の異なるセンサー読み値の組み合わせ等を含むことができる。
データ分析技法は、システム故障等のイベントに相関する特徴を特定するために使用することができる。それらのデータ分析技法は、回帰分析法、データ相関分析等を含むことができる。履歴的時系列測定値は、故障等の重大なイベントが起こった時点に、手作業でラベル付けすることができる。代替的に、それらの重大なイベントは、履歴的時系列データ自体を使用して分析中に決定することができる。例えば、チョーク流れ(choke flow)故障(以下で述べる)の発生は、凍結乾燥チャンバー内の圧力センサー測定値の突然の増加によって特定することができる。データ分析技法は、その後、チョーク流れ故障の発生を予測する他のセンサーを特定するために使用することができる。
過去の経験からの人間の専門家の知識は、付加的に又は代替的に、故障を予測することができるセンサー読み値時系列におけるパターン及び関係を特定するために使用することができる。
測定されたセンサー時系列のセットに基づいて種々の故障モードの確率を決定するために、履歴的時系列測定値から汎用統計モデルを作成することができる。
凍結乾燥機システム故障モードとセンサーデータの特徴的なシグネチャとの間の特定された関係について、特定の凍結乾燥機システムについての故障の予測を支配する規則を、その特定のシステムからの測定データを使用して作成することができる。基本的で汎用的な関係がほとんどのシステムにわたって有効であるが、特有の閾値及び他のパラメーターを含む個々の規則が、それぞれの特有の凍結乾燥機システムのために作成されなければならないことが見出されてきた。特有の閾値及び他のパラメーターは、基本的で汎用的な関係を使用して、特有の凍結乾燥機システムからのデータにデータ分析法を適用することによって決定される。そのようなデータ分析法は、クラウドにおいて等の遠隔の場所にあるサーバーによって、又は、機器構築者施設のサーバーによってデータに適用することができる。代替的に、データ分析法は、凍結乾燥機システムが設置される施設において現場のコンピューティングリソースによってデータに適用することができる。データ分析法は、特有の凍結乾燥システムとともに使用するために汎用統計モデルを調節する。
データ分析法は、出荷前に機械構築者施設において又は顧客において、システムが起動すると自動的に適用することができる。特定のシステムをモニタリングするときに、初期的に、汎用統計モデルとともに保守的な閾値及び他の値を使用することができる。その後、特定のシステムを正確に表現するために汎用規則を調節する又は適応させるために機械学習技法を使用することができる。
特定のシステムは、その後、調節された規則を使用してモニタリングされて、プロセス/システム故障が予測されるとともに、製品を保護する処置をとるのに十分な事前警告が提供される。例えば、プロセスは停止することができ、凍結乾燥システムは、プロセスが再始動するまで製品を保存するために選択された状況下に製品が維持される製品保護モードに置くことができる。製品保護モード状況は、故障又はシャットダウン時のプロセス状況に基づいてリアルタイムに選択することができる。
以下の例は、上述した技法の例証として提示される。凍結乾燥システムの他の特徴及び他の技術に適用される他の実装態様が可能である。
例:チョーク流れを予測すること
凍結乾燥機プロセスチョーキングは、凍結乾燥機が過装填状態にあり、プロセスチャンバー内で真空に維持することができないプロセス故障モードである。チョーキングは、あまりにも多くの製品又は非常に高い水分含量を含む製品が乾燥のためにチャンバー内に設置されるか、又は、熱がアグレッシブな(aggressive:強引な)レートで製品に付加され、真空ポンプが扱うには高すぎるレートで水分の昇華がもたらされる非常にアグレッシブなプロセスサイクルから生じ得る。
プロセスチョーキングは、チャンバー内のターゲット真空圧力(例えば、8Pa)の偏差をもたらす可能性があり、これは、製品のバッチ全体の喪失につながる。プロセスチョーキングの開始が十分に早期に検出される場合、プロセスを製品保護モードに置くことが可能であり、製品保護モードにおいて、シェルフ温度が急速に下がり、製品から熱が除去され、昇華レートが低減する。プロセスチャンバー内の真空圧力の直接測定も、真空ポンプ故障の検出も、チョーク流れの十分に早期の警告を提供せず、バッチ全体が喪失する前にシステムを製品保護モードに置くことがしばしば可能でないことが見出されている。
幾つかのデータシグネチャは、システムを製品保護モードに置くのに十分な時間内でチョーク流れを予測するときに役立つものとして特定されてきた。図2に示すように、凝縮器(図1の要素120)内の圧力の急速な降下210は、真空ポンプのチョーキングによって引き起こされる真空チャンバー110内の圧力の増加220の前に起こる。
凝縮器圧力の時間関数をモニタリングし、圧力の急速な減少210を検出することによって、開示するシステムは、チョーキングイベントを予測し、圧力が真空チャンバー内でセットポイントを超えて増加する前にシステムを製品保護モードに置くことができ、それにより、バッチがセーブされる。
特定の凍結乾燥機システム内のチョーク流れイベントを予測するための特有のパラメーターは、凍結乾燥機システムの特定の構成に依存する。そのような特有のパラメーターは、特定のシステム上で測定された時系列データにデータ分析技法を適用することによって決定することができる。例えば、特徴的な閾値凝縮器圧力降下又は凝縮器圧力時系列の特徴的な閾値傾斜は、そのシステムからの時系列データを分析することによって学習することができる。一事例において、傾斜閾値は0.2μバール/分であることが見出された。チョーク流れが実際に起こる前に、それらの閾値のうちの1つ以上を超えると、製品保護モードに入ることができる。
チョーク流れを予測するときに有用であることが見出された別のパラメーターは、真空チャンバー内に抽気される窒素のレートである。減菌状態の窒素ガスは、真空ポンプを一定速度で運転している間、真空チャンバー圧力を制御する手段として真空チャンバー内に抽気される。真空チャンバー内への窒素抽気レートは、パーセント抽気弁開放の関数として測定することができる。真空チャンバー内への窒素抽気レートが大幅に降下する場合、それは、チャンバー内にあまりにも多くの水分が存在し、システムチョーキングが差し迫っているという指示とすることができる。プロセスチョーキングを予測するために、その特徴を多くのシステムで使用することができるが、特定のシステムで使用される窒素抽気レートの実際の閾値は、特定のシステムからのデータにデータ分析技法を適用することによって決定されるとともに、特定のシステム上で測定された時系列データに対してデータ分析技法を実施することによって決定されなければならない。
例:サイクル終了ポイントを検出すること
典型的な凍結乾燥機システムプロセスサイクル中に行われた幾つかの時系列測定が、図3のチャート300に示される。トレース310は、ピラニ真空計(Pirani gauge)によって測定された真空チャンバー圧力を示し、ピラニ真空計は、チャンバーの内部の気相組成に敏感な熱伝導率型圧力計である。トレース320は、気相組成と無関係に真の圧力を測定するキャパシタンスマノメーターによって測定された真空チャンバー圧力を示す。トレース330はチャンバー内のシェルフ温度を示す。残りのトレース340は、チャンバー内の個々の製品温度の熱電対測定値を示し、熱電対測定値は、全体的にシェルフ温度330に追従することを見ることができる。
初期乾燥フェーズ中に、シェルフ温度330は、トレース310の降下で示すように、チャンバー内の水分が低下するまで一定に保持される。トレース320に対するトレース310の接近は、両方の圧力計が、チャンバー内の少量の気相溶媒を示す同じ圧力を測定していることを示す。時刻360にて、シェルフ温度が上がって、製品からの溶媒の昇華が完了する。サイクルのその時点で、凍結乾燥機システムは、典型的に、全ての溶媒が製品から除去されることを保証するため長期間にわたって運用される。その保守的なアプローチは、実効サイクルタイムを大幅に増加させる可能性があり、凍結乾燥機システムの総合効率を減少する。
シェルフ温度が時刻360にて上がった後、トレース310は、トレース320から再び逸脱し、ピーク370を形成し、更なる溶媒が製品から昇華したことを示す。トレース310、320は、最終的に再結合し、チャンバー内に溶媒蒸気が実質的に存在しないことを示し、それは、更なる昇華が実質的に起こらないことを示す。
2つの圧力測定値のその再結合は、凍結乾燥プロセスが完了したという確実な指標であることが見出されている。プロセスの終了の判定は、製品が完全に乾燥していることを保証するために更なる時間の間プロセスを保守的に運用する必要性をなくす。
上記で論じたプロセスチョーキングの検出の場合と同様に、プロセスの終了を判定するときに使用される特定の閾値及びパラメーターは、凍結乾燥機システムごとに異なり得る。それらのパラメーターは、その特定のシステムからの測定値トレースを分析することによってシステムによって学習されなければならない。
例:真空ポンプメンテナンス問題を検出すること
凍結乾燥プロセス中に、真空ポンプは、乾燥チャンバーを、一例において、8Paのセットポイント真空圧力まで排気しなければならない。セットポイントに達するまでのポンプ起動からの経過時間は、真空ポンプ健全性の指示であることが見出されてきた。例えば、図4の棒グラフ400において、ポンプダウンタイムは、概して、30分未満である。2016年12月に、40分を超えるポンプダウンタイムの2つの発生が存在した。真空ポンプがその時にメンテナンスを必要とした又は何らかの関連する機器が故障していた、と推測することができる。
40分を超えるポンプダウンタイムは、グラフ400に示す凍結乾燥システムに関する問題を示す場合があるが、そのポンプダウンタイムは、より大きいチャンバー容積、より小さい真空ポンプ、又は真空ポンプダウンタイムを増加させる別の設計特徴を有する凍結乾燥システムにとって通常である場合がある。通常より長いポンプダウンタイムがシステム問題の指標であることが知られているが、それぞれの特有の凍結乾燥システムは、その特有のシステムが問題を有することを示す閾値パラメーターを学習しなければならない。
それを超えると処置がとられる閾値ポンプダウンタイムに加えて、技法は、ポンプダウンタイムがサイクルごとに増加するレートを更にモニタリングすることができる。わずか数サイクルにわたるポンプダウンタイムの大きい変化は、問題が生じていることを示すことができる。絶対的なポンプダウンタイムの場合と同様に、システムは、通常の変化レート、及び、それを超えると処置がとられる閾値レートを学習する。
例:冷凍システム健全性
凍結乾燥機の冷凍システムは、典型的に、幾つかの圧縮機、熱伝達流体膨張タンク及びパイピング、熱交換器、フィルター、及び凝縮器を備える。種々の構成要素の運転温度及び圧力は、組み立て体が設計どおりに運転しているか否かに関する情報を提供する。図5に示す例示的な概略図500に示すように、温度センサーTE〜TE及び圧力センサーPT〜PTは、主圧縮機510及び中間ステージ冷却用熱交換器512を含む構成要素の入口及び出口において種々の温度及び圧力を測定するように配置される。
一例において、中間ステージ冷却用熱交換器512に続くTE温度センサーは、開示するシステムによってモニタリングされて、冷媒の異常な変化又は冷媒容積の喪失が予測される。その温度測定値は、熱交換器の入口に給送する膨張弁514の故障を予測するために使用することもでき、その故障は電気的に検証することができる。
新たに設置される凍結乾燥システムは、TE温度センサーからのデータ、及び冷凍システムの現在の健全性を示す他のセンサーからのデータを自動的に蓄積し始めることができる。その新たに設置されるシステムに特有の閾値及び他のパラメーターを決定するために、データ分析法を上記データに自動的に適用することができる。例えば、通常温度範囲を、TE温度センサーのために決定することができ、その範囲からの偏差は、冷凍システム故障を予測する。データ分析法は、凍結乾燥システムの寿命にわたって使用されて、摩耗、修理、メンテナンス、及び交換等のシステムの変化、並びに、使用される冷媒又は圧縮機オイルのタイプの変化等のプロセスそれ自体の変化について閾値及び他のパラメーターを調整することもできる。
理想的な範囲の境界に向かう傾向がある温度又は圧力の値は、冷凍システムの悪化状況を示す。それらの状況のセットは、健全性モニタリングシステムに組み込まれる。故障を予測すると、モニタリングシステムは、適切な警報を発生し、製品を製品保護モードに置く。
別の例において、凍結乾燥機の凝縮器冷却温度及び容量は、低容積の冷媒によって影響を受ける。凍結乾燥機性能に影響を及ぼす冷媒のその不足は、冷凍組み立て体内の圧縮機上に配置された温度及び圧力サンサーによって検出することができる。冷媒の不足は、温度センサーTE4、TE8、TE3、及びTE9並びに圧力変換器PT2、PT1、及びPT3の偏差を示すことになる。
高い水温、水品質の低下、又は低い給水流量は全て、オイル温度又は圧縮機ジャケット温度の偏差を引き起こす場合があり、それは、熱伝達流体温度の望ましくない変動につながる場合がある。圧縮機からの水出口の温度をモニタリングすることによって、検出される異常は、閉塞した熱交換器又はオイルフィルター、弁故障又はファウリング(fouling)によって引き起こされる給水問題を示すことができる。それらの異常は、給水ライン内の圧力変換器又は熱電対を使用して検出することができる。
センサー読み値の時間関数における異常を、モニタリングすることもできる。例えば、増加又は減少の閾値レートは、閉塞した熱交換器を予測するために圧縮機水出口温度のセンサー測定値に適用することができる。
モニタリングシステムは、個々の凍結乾燥設備についての異常を規定する閾値を決定することができる。例えば、特定の凍結乾燥システムに特有の閾値及び他のパラメーターを決定するために、そのシステムにおいて収集されるデータにデータ分析法を自動的に適用することができる。閾値及び他のパラメーターは、システムの変化に対処するために、経時的に自動的に更に調整することができる。
例:電力消費データ及び振動データの使用
3相電圧及び電流をモニタリングするための電力計は、圧縮機及びポンプ等の回転機器上に永久的に搭載される。電圧及び電流データは関連する。すなわち、電圧が増加するにつれて、電流要件が減少し、したがって、構成要素の電力負荷が一定に保たれる。図6に示す例示的なグラフ600は、典型的なモーターについての電流及び電圧消費データを示す。凍結乾燥システム内の或る特定の構成要素の電力出力(power draw)は、システムが現在置かれているステージ、すなわち、起動、凍結、又は乾燥、に依存する。電力計は、負荷要件が特定のステージについて通常より増加又は減少する異常を捉える。例えば、圧縮機の場合、増加した電力消費は、オイル品質の喪失又はオイル内の微粒子の指標とすることができる。
電力消費は凍結乾燥サイクルのステージとともに変動するため、データ分析法は、凍結乾燥サイクルの各ステージについて別個の電力消費閾値及び他のパラメーターを自動的に計算することができる。閾値は、プロセスサイクルに相関する時間関数として計算することができる。例えば、真空ポンプについての電力消費は、乾燥サイクルの休止中よりもポンプダウン中に大きいものとすることができる。閾値は、代替的に、別のセンサーからの測定値に基づくテーブル又はグラフから選択することができる。プログラマブルロジックコントローラーのステップカウントは、例えば、プロセスサイクルの現在のステージを決定するときに使用することができ、閾値は、その決定に基づいて真空ポンプ電力消費について選択される。別の例において、真空チャンバー内の圧力測定値は、プロセスの現在のステージを決定するために使用される。
圧縮機及び真空ポンプ上に搭載される加速度計又は他の振動センサーは、内部構成要素間の摩擦の指標を提供する。不十分なオイル品質又は通常の経時的な摩耗によって引き起こされる圧縮機内の軸受け摩耗は、測定振動の周波数及び振幅を変化させることになる。電力計と結合して、加速度計は、不必要な予防メンテナンスを回避するための情報を提供することができる。特定のシステムに特有の閾値及び他のパラメーターを決定するために、振動測定値と電力消費測定値との組み合わせにデータ分析法を自動的に適用することができる。
例:プロセス又は機器故障を予測する製品特徴
水分含量又は汚染等の製品特徴を記述するデータは、機器故障又はプロセスパラメーター規定外変動等のシステムイベントを検出又は予測するときに使用することができる。一例において、製品の水分含量は、プロセス中に経時的に及び/又はプロセスの終了時に、赤外センサーを使用して測定される。システムイベントを示す水分含量についての特定の閾値及びパラメーターは、凍結乾燥システムごとに異なり得る。それらのパラメーターは、その特定のシステムからのデータを分析することによってシステムによって学習されなければならない。異常に高い製品の水分含量は、基礎にある機器又はプロセス問題を判定するために、バッチ運用中に収集される他のデータを、モニタリング技法に調査させることができる。
ネットワークアーキテクチャ
凍結乾燥機分析及びモニタリングシステムのための例示的なネットワークアーキテクチャ700が図7に示される。凍結乾燥機システム710は、アイソレーター711等の他の関連機器とともに、生産場所715に位置し、そこで、それらは、凍結乾燥製品を製造するときに使用される。診断サーバー718は、製造機器710、711上に配置されたセンサーからのデータを、ローカルエリアネットワーク717を通して受信するために接続される。ローカルエリアネットワークは、ヒューマンマシンインターフェース(HMI:human-machine interface)716にも接続する。
現場の診断サーバー718、HMI716、及び機器710、711は、生産場所715で同じ場所に設置され、ファイヤウォール及び/又は他のデータセキュリティシステム719によって保護される。生産場所715は、単一工場建物とすることもできるし、単一生産場所に位置する建物の群を含むこともできる。凍結乾燥機710、アイソレーター711、及び診断サーバー718を含む生産場所715の機器及びサーバーは、専用の商用電気通信回路を使用することなく、イーサネットネットワーク又はWiFiネットワーク等のローカルエリアネットワークとの相互接続を可能にするのに十分に近接する。
生産場所715は、単一の凍結乾燥機710及びアイソレーター711のみを有するものとして示されるが、そのサイトは、関連機器とともに複数の凍結乾燥システムを含むことができる。凍結乾燥システムのそれぞれは、ローカルエリアネットワーク717を通して現場の診断サーバー718に接続することができる。
診断サーバー718は、顧客アクセスポイント725を介して分析機能(analytics function)720に接続される。1つ以上の顧客サイトに位置する複数の診断サーバーは、単一顧客アクセスポイント725に接続することができる。分析機能720は、生産サイト715を運用する同じエンティティによって、又は、データ分析サービスを提供する第3者によって運用される1つ以上の遠隔サーバー730に接続することができる。
分析機能720の遠隔サーバー730は、認証を必要とするセキュア読み取り/書き込みアクセス接続731を介して、インターネット等のワイドエリアネットワークを通して顧客アクセスポイント725に接続することができる。例えば、トンネリング/カプセル化プロトコルを利用する仮想プライベートネットワークは、専用の商用電気通信回路を介して分析機能720及び顧客アクセスポイント725を接続するために使用することができる。他の実施形態において、分析機能720を、生産場所715でローカルに実施することができる。
分析機能720は、付加的に又は代替的に、機器プロバイダーサービス及び診断クラウド735に接続することができる。機器プロバイダーサービス及び診断クラウド735は、VPNアクセス接続736を介して顧客アクセスポイントに接続することができる。機器プロバイダーサービス及び診断クラウドは、生産サイトから受信されるデータに基づいて生産サイトのオペレーターに予防メンテナンスサービス及び診断サービスを提供することができる。それらのサービスは、そのデータに学習アルゴリズムを適用することによって訓練された知識ベース診断ツールを利用することができる。生産サイトのオペレーターは、例えば、それらの診断ツールに対するアクセスと引き換えに、それらのサイトからのデータが、他の生産サイトのオペレーターが利用可能な診断ツールを訓練するときに使用されることを可能にすることを選択することができる。生産サイトのオペレーターは、代替的に、生産サイトのオペレーターが排他的に利用可能な診断ツールにおいてのみ、そのデータを機器プロバイダーサービス及び診断クラウド735に使用させることを選択することもできるし、いずれのデータも機器プロバイダーサービス及び診断クラウド735と自動的に共有しないように選択することもできる。
生産サイト715は、単一の凍結乾燥機710及びアイソレーター711のみを有するものとして示されるが、そのサイトは、関連機器とともに複数の凍結乾燥システムを含むことができる。凍結乾燥システムのそれぞれは、ローカルエリアネットワークを通して現場の診断サーバー718に接続することができる。上記で述べたように、凍結乾燥システム710、アイソレーター711等は、概して、カスタム設計され、チャンバー容積、材料ハンドリング等のような特定の特徴が大幅に変動する。分析機能720は、それらの設備からのセンサーデータを時系列として受信し、センサーデータは、故障、シャットダウン、及び他の重大なイベントを示すために注釈を付けることができる。そのデータに基づいて、分析機能720は、データ時系列と重大イベントとの間の相関及び時系列自身の間の相関を表現する凍結乾燥機器の汎用モデルを規定することができる。それらのモデルは、全体的な関係を規定するが、設備特有ではない。特に、モデルは、個々の凍結乾燥機システムについての関係を規定するパラメーターを含まない場合がある。汎用モデルは、代替的に又は付加的に、凍結乾燥システムの既存の人間知識を使用して規定することができる。
分析機能を、述べたように、機器プロバイダーによって又は第3者によって実施することができる。幾つかの事例において、生産を運用する顧客は、そのデータを共有しないことを好む場合があり、遠隔で又は現場で、自身のサーバーを使用して分析機能を実施することができる。
モデルが個々の特有の凍結乾燥システムをモニタリングするときに有用であるために、モデルは、それらのシステムの特有の特徴を記述するパラメーターで補完されなければならない。それらのパラメーターを、凍結乾燥システム710が生産サイト715に設置された後、モニタリングシステムによって学習することができる。一例において、診断サーバー718は、それぞれの個々の凍結乾燥システムについてセンサーから時系列データを収集し、個々の凍結乾燥システムを記述するために汎用モデルを調節するときに使用するパラメーターを計算するソフトウェアを初期的に備える。それらのパラメーターは、その後、システムをモニタリングするときに、及び、問題及び故障を検出し予測するときに使用される。
個々の凍結乾燥機システムをモニタリングするモデルパラメーターは、診断サーバー718によって現場で計算することができる。代替的に、測定データを、モデルパラメーターの計算のために分析機能720に送信することができる。モデルパラメーターを計算するプロセスは、生産施設における機器の設置後に自動的に始動し進行することができる。モデルパラメーターを、周期的に又は必要に応じて更新して、凍結乾燥機システムの変化を考慮することができる。
凍結乾燥システムは、その後、システムに関連する複数のセンサーから時系列データを受信し、調節されたシステムモデルを使用することによってモニタリングされて、問題又は故障が予測される。故障又は他のイベントが予測されると、警報を、システムのオペレーターに送信することができ、システムを、製品セービングモードに置くことができる。
図8のダイヤグラム800で示す、凍結乾燥システムをモニタリングする例示的な方法は、ターゲット凍結乾燥システム上に配置された複数のセンサーから時系列データを受信すること(810)を含む。汎用凍結乾燥システム数学モデルは、時系列データを使用して調節されて(820)、汎用凍結乾燥システム数学モデルのパラメーターが調整され、ターゲット凍結乾燥システムを表現する調節された凍結乾燥システム数学モデルが作成される。
モニタリングデータが、複数のセンサーから受信される(830)。ターゲット凍結乾燥システムのシステムイベントは、モニタリングデータを分析するために、調節された凍結乾燥システム数学モデルを使用して予測される(840)。ターゲット凍結乾燥システムのシステムイベントを予測することに基づいて、ターゲット凍結乾燥システムによって実施される凍結乾燥プロセスは変更される(850)。
コンピューターハードウェア
図9に示すように、上述したプロセス及びシステムを実装するときに使用される種々のネットワーク要素及び他のコンピューターハードウェア500は、他のネットワーク要素及びコントローラー570並びセンサー590と通信するための入力/出力能力とともに、1つ以上のプロセッサ520を備える。或る特定のネットワーク要素は、コンピューター可読記憶デバイス540も備え、コンピューター可読記憶デバイス540は、コンピューター可読記憶デバイス540上に記憶されたコンピューター可読命令を有し、コンピューター可読命令は、プロセッサによって実行されると、種々の操作をプロセッサに実施させる。プロセッサは、専用プロセッサとすることもできるし、メインフレームコンピューター、デスクトップ若しくはラップトップコンピューター、又は、データを処理することが可能な任意の他のデバイス若しくはデバイスの群とすることもできる。プロセッサは本開示によるソフトウェアを使用して構成される。
ハードウェア要素のそれぞれは、メモリ530も含み、メモリ530は、プロセッサにおけるプログラムの実行中に使用されるデータを記憶し、またプログラムワークエリアとしても使用されるデータメモリとして機能する。メモリは、プロセッサにおいて実行されるプログラムを記憶するためのプログラムメモリとして機能することもできる。プログラムは、任意の有形の不揮発性コンピューター可読記憶デバイス上で、操作を実施するためにプロセッサが実行するための、記憶デバイス上に記憶されたコンピューター可読命令として存在することができる。
概して、プロセッサは、特定のタスクを実施する又は特定のアブストラクトデータ型を実装する、ルーチン、オブジェクト、コンポーネント、データ構造等を含むプログラムモジュールによって構成される。本明細書で使用される用語「プログラム(program)」は、単一プログラムモジュール又は協働して働く複数のプログラムモジュールを含意することができる。本開示は、パーソナルコンピューター(PC)、手持ち式デバイス、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースプログラマブル家電製品、ネットワークPC、ミニコンピューター、メインフレームコンピューター等を含む、種々のタイプのコンピューター上に実装することができるとともに、通信ネットワークを通してリンクする遠隔処理デバイスによってタスクが実施される分散コンピューティング環境を使用することができる。分散コンピューティング環境において、モジュールは、ローカルと遠隔との両方のメモリ記憶デバイスに位置することができる。
上記方法を実装するための例示的な処理モジュールは、別個のメモリに記憶することができ、処理モジュールは、ROM、又は、他のタイプのハード磁気ドライブ、光ストレージ、テープ、若しくはフラッシュメモリ等のコンピューター可読記憶デバイスから、1つのプロセッサ又は複数のプロセッサの主メモリに読み込まれる。メモリ媒体に記憶されるプログラムの場合、モジュール内の命令のシーケンスの実行は、本明細書で述べるプロセス操作をプロセッサに実施させる。本開示の実施形態は、ハードウェア及びソフトウェアの任意の特定の組み合わせに限定されない。
本明細書で使用する用語「コンピューター可読媒体(computer-readable medium)」は、1つ以上のプロセッサに命令を提供する又は提供することに関与する有形の非一時的な機械符号化媒体を指す。例えば、コンピューター可読媒体は、1つ以上の光又は磁気メモリディスク、フラッシュドライブ及びカード、読み出し専用メモリ又はDRAM(典型的に、主メモリを構成する)等のランダムアクセスメモリとすることができる。用語「有形媒体(tangible media)」及び「非一時的媒体(non-transitory media)」はそれぞれ、有形でなく、非一時的でない伝搬信号等の一時的信号を排除する。キャッシュされた情報は、コンピューター可読媒体上に記憶されていると考えられる。コンピューター可読媒体の一般的な便宜的な手段は当該技術分野においてよく知られており、ここで詳細に述べる必要はない。
本開示の特定の実施形態が示され述べられたが、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、種々の他の変更及び修正を行うことができることが当業者に明らかになるであろう。したがって、本開示の範囲内に入る全てのそのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲において包含することが意図される。

Claims (27)

  1. ターゲット凍結乾燥システムを制御する方法であって、
    前記ターゲット凍結乾燥システム上に配置された複数のセンサーから時系列データを受信することと、
    前記時系列データを使用して汎用凍結乾燥システム数学モデルを調節して、前記汎用凍結乾燥システム数学モデルのパラメーターを調整し、前記ターゲット凍結乾燥システムを表現する調節された凍結乾燥システム数学モデルを作成することと、
    前記複数のセンサーからモニタリングデータを受信することと、
    前記モニタリングデータを分析するために、前記調節された凍結乾燥システム数学モデルを使用して、前記ターゲット凍結乾燥システムのシステムイベントを予測することと、
    前記ターゲット凍結乾燥システムの前記システムイベントを予測することに基づいて、前記ターゲット凍結乾燥システムによって実施される凍結乾燥プロセスを変更することと、
    を含む、方法。
  2. 前記ターゲット凍結乾燥システムのシステムイベントを予測することは、前記ターゲット凍結乾燥システムのチャンバー内のプロセス偏差を予測することを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記時系列データ及び前記モニタリングデータはそれぞれ、前記ターゲット凍結乾燥システムの少なくとも凝縮器内の圧力測定値を含み、
    前記ターゲット凍結乾燥システムのシステムイベントを予測することは、前記調節された凍結乾燥システム数学モデルを使用して、前記圧力測定値を分析し、前記ターゲット凍結乾燥システムの前記チャンバー内のチョーキング状況を予測することを含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記時系列データ及び前記モニタリングデータはそれぞれ、前記ターゲット凍結乾燥システムの凍結乾燥チャンバー圧力を制御するための抽気弁の開放の測定値を含み、
    前記ターゲット凍結乾燥システムのシステムイベントを予測することは、前記調節された凍結乾燥システム数学モデルを使用して、前記開放の前記測定値を分析し、前記ターゲット凍結乾燥システムの前記チャンバー内のチョーキング状況を予測することを含む、請求項2に記載の方法。
  5. 前記時系列データ及び前記モニタリングデータはそれぞれ、前記ターゲット凍結乾燥システムの凍結乾燥チャンバー圧力の熱伝導率型圧力測定値を含み、前記凍結乾燥チャンバー圧力のキャパシタンスマノメーター圧力測定値を更に含み、
    前記ターゲット凍結乾燥システムのシステムイベントを予測することは、前記調節された凍結乾燥システム数学モデルを使用して、前記熱伝導率型圧力測定値及び前記キャパシタンスマノメーター圧力測定値を分析し、前記ターゲット凍結乾燥システムのサイクル終了ポイントを検出することを含む、請求項2に記載の方法。
  6. 前記ターゲット凍結乾燥システムのシステムイベントを予測することは、前記ターゲット凍結乾燥システムの機器の故障を予測することを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記時系列データ及び前記モニタリングデータはそれぞれ、前記ターゲット凍結乾燥システムの凍結乾燥チャンバーについての真空ポンプダウンタイム測定値を含み、
    前記ターゲット凍結乾燥システムのシステムイベントを予測することは、前記調節された凍結乾燥システム数学モデルを使用して、前記真空ポンプダウンタイム測定値を分析し、真空ポンプ故障を予測することを含む、請求項6に記載の方法。
  8. 前記時系列データ及び前記モニタリングデータはそれぞれ、前記ターゲット凍結乾燥システムの冷凍システム圧縮機についての電力消費測定値を含み、
    前記ターゲット凍結乾燥システムのシステムイベントを予測することは、前記調節された凍結乾燥システム数学モデルを使用して、前記電力消費測定値を分析し、前記冷凍システムで使用されるオイルの品質の劣化を検出するか、又は、冷凍システム構成要素の摩耗を検出することを含む、請求項6に記載の方法。
  9. 前記時系列データ及び前記モニタリングデータはそれぞれ、前記ターゲット凍結乾燥システムの冷凍システム圧縮機についての温度及び/又は圧力測定値を含み、
    前記ターゲット凍結乾燥システムのシステムイベントを予測することは、前記調節された凍結乾燥システム数学モデルを使用して、前記温度及び/又は圧力測定値を分析し、前記冷凍システムで使用される低レベルの冷媒を検出することを含む、請求項6に記載の方法。
  10. 前記時系列データ及び前記モニタリングデータはそれぞれ、前記ターゲット凍結乾燥システムの凍結乾燥製品の測定値を含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記時系列データ及び前記モニタリングデータはそれぞれ、前記ターゲット凍結乾燥システムの製品の含水量測定値を含み、
    前記ターゲット凍結乾燥システムのシステムイベントを予測することは、前記調節された凍結乾燥システム数学モデルを使用して、前記含水量測定値を分析し、機器故障又はプロセスパラメーター偏差を含むシステムイベントを予測することを含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記ターゲット凍結乾燥システムのシステムイベントを予測することは、前記ターゲット凍結乾燥システムの故障を予測することを含み、
    前記ターゲット凍結乾燥システムによって実施される前記凍結乾燥プロセスを変更することは、前記凍結乾燥プロセスが中断され、製品が使用可能状態に維持される製品セービングモードに前記ターゲット凍結乾燥システムを置くことを含む、請求項1に記載の方法。
  13. 複数の凍結乾燥システムから時系列データを受信することによって、前記汎用凍結乾燥システム数学モデルを作成することと、前記時系列データの回帰分析又はデータ相関分析を実施して、複数のセンサーからのデータ間の関係を決定することとを更に含む、請求項1に記載の方法。
  14. 前記汎用凍結乾燥システム数学モデルを前記調節することは、前記時系列データの時間関数を使用し、
    前記システムイベントを前記予測することは、前記モニタリングデータの時間関数を使用する、請求項1に記載の方法。
  15. 前記汎用凍結乾燥システム数学モデルを前記調節することは、前記センサーのうちの2つ以上からの前記時系列データの組み合わせを使用し、
    前記システムイベントを前記予測することは、前記センサーのうちの2つ以上からの前記モニタリングデータの組み合わせを使用する、請求項1に記載の方法。
  16. 前記汎用凍結乾燥システム数学モデルを前記調節することは、前記ターゲット凍結乾燥システムから遠隔で実施される、請求項1に記載の方法。
  17. モニタリングシステムであって、
    第1の凍結乾燥システム(710、711)上に配置された複数のセンサーからローカルエリアネットワーク(717)を通して時系列データを受信するために接続された第1の診断サーバー(718)を備え、前記第1の診断サーバー及び前記第1の凍結乾燥システムは第1の生産場所(715)で同じ場所に設置され、前記第1の診断サーバーは、プロセッサ及びコンピューター可読記憶デバイスを備え、該コンピューター可読記憶デバイスは、該コンピューター可読記憶デバイス上に記憶されたコンピューター可読命令を有し、該コンピューター可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、以下の操作、すなわち、
    前記ローカルエリアネットワークを通して前記複数のセンサーから時系列データの第1のシーケンスを受信することと、
    汎用凍結乾燥システム数学モデルのパラメーターを調整することによって、前記汎用凍結乾燥システム数学モデルを調節して、前記第1の凍結乾燥システムを表現する調節された凍結乾燥システム数学モデルを作成するように、時系列データの前記第1のシーケンスをデータ分析機能に提供することと、
    前記ローカルエリアネットワークを通して前記複数のセンサーから時系列データの第2のシーケンスを受信することと、
    時系列データの前記第2のシーケンスを分析するために、前記調節された凍結乾燥システム数学モデルを使用して、前記第1の凍結乾燥システムのシステムイベントを予測することと、
    前記第1の凍結乾燥システムの前記システムイベントを前記予測することに基づいて、前記第1の凍結乾燥システムによって実施される凍結乾燥プロセスを変更することと、
    を前記第1の診断サーバーに実施させる、モニタリングシステム。
  18. 前記第1の診断サーバーとワイドエリアネットワークを通してセキュア通信のために接続される分析サーバー(530)を更に備え、前記分析サーバーは、第2の生産場所で第2の凍結乾燥システムとともに同じ場所に設置された第2の診断サーバーと前記ワイドエリアネットワークを通してセキュア通信のために更に接続され、前記分析サーバーは、プロセッサ及びコンピューター可読記憶デバイスを備え、該コンピューター可読記憶デバイスは、該コンピューター可読記憶デバイス上に記憶されたコンピューター可読命令を有し、該コンピューター可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、以下の操作、すなわち、
    前記第2の凍結乾燥システム上に配置された複数のセンサーから時系列データを受信することと、
    前記時系列データの回帰分析又はデータ相関分析を実施して、前記第2の凍結乾燥システム上に配置された前記複数のセンサーからのデータ間の関係を決定することによって、前記汎用凍結乾燥システム数学モデルを作成することと、
    を前記分析サーバーに実施させる、請求項17に記載のモニタリングシステム。
  19. 前記分析サーバーは、前記汎用凍結乾燥システム数学モデルを調節するために前記データ分析機能を更に実施する、請求項18に記載のモニタリングシステム。
  20. 前記分析サーバーは、前記ワイドエリアネットワークを通して前記第1の診断サーバーと、及び、1つ以上の仮想プライベートネットワークを介して前記第2の診断サーバーと接続される、請求項18に記載のモニタリングシステム。
  21. 前記第1の診断サーバーとワイドエリアネットワークを通してセキュア通信のために接続される機器プロバイダーサービス及び診断クラウド(535)を更に備え、前記機器プロバイダーサービス及び診断クラウドは、第2の生産場所で第2の凍結乾燥システムとともに同じ場所に設置された第2の診断サーバーと前記ワイドエリアネットワークを通してセキュア通信のために更に接続され、前記機器プロバイダーサービス及び診断クラウドは、プロセッサ及びコンピューター可読記憶デバイスを備え、該コンピューター可読記憶デバイスは、該コンピューター可読記憶デバイス上に記憶されたコンピューター可読命令を有し、該コンピューター可読命令は、前記プロセッサによって実行されると、以下の操作、すなわち、
    前記第1の凍結乾燥システム及び前記第2の凍結乾燥システム上に配置された複数のセンサーから時系列データを受信することと、
    前記時系列データに学習アルゴリズムを適用して、診断ツールを強化することと、
    前記診断ツールを使用して、予測メンテナンス及び診断サービスを前記第1の生産サイトのオペレーターに提供することと、
    を前記分析サーバーに実施させる、請求項17に記載のモニタリングシステム。
  22. 前記分析サーバーは、前記第1の生産場所を運用する同じエンティティによって運用される、請求項17に記載のモニタリングシステム。
  23. 前記分析サーバーは、前記第1の凍結乾燥システムのプロバイダーによって運用される、請求項17に記載のモニタリングシステム。
  24. 時系列データの前記第1のシーケンス及び前記第2のシーケンスはそれぞれ、前記第1の凍結乾燥システムのチャンバー内の圧力測定値を含み、
    前記第1の凍結乾燥システムのシステムイベントを予測することは、前記調節された凍結乾燥システム数学モデルを使用して、前記圧力測定値を分析し、前記第1の凍結乾燥システムのチョーキング状況を予測することを含む、請求項17に記載のモニタリングシステム。
  25. 時系列データの前記第1のシーケンス及び前記第2のシーケンスはそれぞれ、前記第1の凍結乾燥システムの凍結乾燥チャンバー圧力を制御するための抽気弁の開放の測定値を含み、
    前記第1の凍結乾燥システムのシステムイベントを予測することは、前記調節された凍結乾燥システム数学モデルを使用して、前記開放の測定値を分析し、前記第1の凍結乾燥システムのチョーキング状況を予測することを含む、請求項17に記載のモニタリングシステム。
  26. 時系列データの前記第1のシーケンス及び第2のシーケンスはそれぞれ、前記第1の凍結乾燥システムの凍結乾燥チャンバー圧力の熱伝導率型圧力測定値を含み、前記凍結乾燥チャンバーのキャパシタンスマノメーター圧力測定値を更に含み、
    前記第1の凍結乾燥システムのシステムイベントを予測することは、前記調節された凍結乾燥システム数学モデルを使用して、前記熱伝導率型圧力測定値及び前記キャパシタンスマノメーター圧力測定値を分析し、前記第1の凍結乾燥システムのサイクル終了ポイントを検出することを含む、請求項17に記載のモニタリングシステム。
  27. 時系列データの前記第1のシーケンス及び第2のシーケンスはそれぞれ、前記第1の凍結乾燥システムの凍結乾燥チャンバーについての真空ポンプダウンタイム測定値を含み、
    前記第1の凍結乾燥システムのシステムイベントを予測することは、前記調節された凍結乾燥システム数学モデルを使用して、前記真空ポンプダウンタイム測定値を分析し、真空ポンプ故障を予測することを含む、請求項17に記載のモニタリングシステム。
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