JP2021513723A - X線源を保護する方法及びx線源 - Google Patents

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Abstract

本発明の概念は、X線源を保護するための方法に関し、流れ軸に沿って移動する液体ジェットを形成するように構成された液体ジェット生成器と、X線放射を生成するために液体ジェットと相互作用する電子ビームを提供するように構成された電子源と、を備え、方法は、液体ジェットを生成することと、液体ジェットの性能を示す品質尺度を監視することと、品質尺度に基づいて液体ジェットの動作不良を識別することと、動作不良が識別された場合、X線源を保護するためのセーフモードにX線源を入らせることと、を備える。本発明の概念は更に、対応するデバイスに関する。【選択図】図1

Description

本明細書に記載の本発明の概念は、概して、電子衝撃X線源に関し、特に、そのようなX線源を保護する方法に関する。
液体ジェットを照射することによってX線を発生させるためのシステムが、本出願人の国際出願PCT/EP2012/061352及びPCT/EP2009/000481に記載されている。これらのシステムでは、液体ジェットに衝突する電子ビームを生成するために、高電圧カソードを含む電子銃が利用される。ターゲットは、インジウム、スズ、ガリウム、鉛、又はビスマスなどの低融点の液体金属あるいはその合金によって形成され、真空チャンバ内に提供されることが好ましい。液体ジェットを提供するための手段は、ヒーター及び/又はクーラー、加圧手段(例えば、機械的ポンプ又は化学的に不活性な推進ガスの供給源)、ノズル及びレセプタクル又はジェットの末端で液体を収集するための収集装置を含み得る。電子ビームと液体ジェットとの間の相互作用によって生成されたX線放射は、真空チャンバを環境大気から分離する窓を通って真空チャンバを出ることができる。
X線源の動作中、液体ジェットからのデブリ及び蒸気を含む自由粒子は、窓及びカソード上に堆積する傾向がある。これは、堆積デブリが窓を覆い隠し、カソードの効率を低下させ得るので、システムの性能の漸進的な劣化を引き起こす。したがって、耐用年数が長く、保守間隔が長い改善されたX線源が必要とされている。
本発明の概念の目的は、改善されたX線源を提供することである。
本発明の概念の第1の態様によれば、X線源を保護する方法が提供され、X線源は、流れ軸に沿って移動する液体ジェットを形成するように構成された液体ジェット生成器と、X線放射を生成するために液体ジェットと相互作用する電子ビームを提供するように構成された電子源とを備え、方法は、液体ジェットを生成することと、液体ジェットの性能を示す品質尺度を監視することと、品質尺度を基準尺度と比較することと、比較に基づいて液体ジェットの動作不良を識別することと、動作不良が識別された場合、X線源を保護するためのセーフモードにX線源を入らせることと、を備える。
液体ターゲット生成器は、相互作用領域を通って伝播する液体ジェットを形成するように構成することができ、電子源は、電子ビームがX線放射を生成するために相互作用領域内の液体ジェットと相互作用するように、相互作用領域に向けられた電子ビームを生成するように構成され得る。
本発明の概念は、X線源の液体ジェットの性能を示す品質尺度を監視することによってX線源が改善され得るという認識に基づく。これにより、品質尺度に基づいて動作不良が識別された場合に、X線源は、X線源を保護するためのセーフモードに入るようになされる。セーフモードは、動作不良の液体ジェットによって生じた、例えば液体金属などの重大な汚染が、X線源のX線窓、電子ビームチューブ、電子ビーム開口部、ノズル、及び/又はカソードなどのX線源の他の部分に到達することを完全に防止又は軽減し得る。そのような重大な汚染は、ある期間にわたってX線源の性能を低下させることがあり、又はX線源を動作不能にすることがある。更に、重大な汚染の量を減少させるために、液体ジェットの動作不良が動作不良の発生後に迅速に識別される場合が好ましい。好ましくは、動作不良は、重大な汚染が発生する前に識別される。X線源は、動作不良が補正されるまで、又は動作不良の結果が回避又は軽減され得るまで、セーフモードに保たれ得る。場合によっては、X線源は、例えば、相互作用領域におけるX線の生成を中断することなく液体ジェットが遮蔽される場合には、セーフモードにある間、動作し続けてもよい。一般に、液体ジェットの動作不良は、回避されるのが好ましい状態であり、X線源をセーフモードに入らせることによって、動作不良の結果を回避又は軽減することができる。
当業者によって容易に理解されるように、通常の動作条件下でX線源を動作させるとき、液体ジェットの生成によって引き起こされる何らかの形態の汚染が予想される。しかしながら、本開示の文脈において言及される汚染は、液体ジェットの動作不良によって引き起こされる重大な汚染として理解されるべきである。そのような重大な汚染は、X線源の動作を厳しく制限することがあり、X線源の動作の予期せぬ停止につながることがある。本開示の文脈において、「汚染」という用語は、以下、そのような重大な汚染を指す。汚染は、ノズルの出口で、及び/又は液体ジェットが収集装置に収容された液体に衝突する点で生成される浮遊した液滴のミストを含み得る。汚染はまた、液体ジェットからの液体の飛沫を含み得る。一般に、汚染は、蒸気、ミスト、及び/又は飛沫の形態で低圧チャンバ内に分配される液体ジェットから生じるデブリを含み得る。本開示で言及される汚染効果又は汚染状態は、X線源の少なくとも一部の汚染が発生するX線源の効果又は状態として定義され得る。
液体ジェットの「動作不良」という用語は、本開示の文脈において、液体ジェットの望ましくない状態、液体ジェットの異常状態、液体ジェットの所望の性能からの逸脱、液体ジェットの不規則性、及び/又はある時点でX線源の少なくとも一部の汚染を引き起こし得る液体ジェットの状態として解釈され得る。液体ジェットの動作不良は、必ずしも常に汚染効果を伴う必要はないことを理解されたい。対照的に、液体ジェットの動作不良は、液体ジェットの前の状態(pre-state)であり得、これは、継続が可能である場合、液体ジェットの汚染状態をもたらし得る。更に、動作不良は、まれな、異常な、又は珍しい事象に限定されないことを理解されたい。言い換えれば、液体ジェットの動作不良は、例えば、液体ジェットがまだ安定化されていない液体ジェットの生成の初期段階中に一般的であり得る。更に、液体ジェットの動作不良は、例えば電子ビーム及び/又は電子源などのX線源の他の部分によって、特に、例えば電子ビームの較正及び/又は電子源の電力設定によって引き起こされ得る。したがって、液体ジェットは、X線源の他の部分によって影響を受ける可能性があり、他の部分は、液体ジェットの動作不良を引き起こす可能性がある。
「液体ジェットの動作不良を識別する」という用語は、液体ジェットの想定される動作不良を含むものと理解されたい。言い換えれば、液体ジェットの動作不良が疑われる場合、液体ジェットの動作不良が識別されれば十分である。更に、ある期間にわたって品質尺度を監視し、該期間中の品質尺度の変化を識別することによって、動作不良を識別することができる。該期間中の品質尺度の変化は、不良性能が識別されるためには変化閾値を超える必要があり得る。このような構成の利点は、品質尺度の絶対値を必ずしも知る必要がないことである。更に、品質尺度の絶対閾値又は間隔は、必ずしも知られている必要はない。
液体ジェットの品質尺度又は性能は、品質尺度の公称トレンドを確立するために経時的に調査され得る。別の言い方をすれば、品質尺度は、経時的な品質尺度の発展又は変化についての知識を得るために、繰り返し観測され得る。公称トレンドは、例えば、特定の範囲内にある一連の測定点、特定の偏差を有する一連の測定点、又は経時的な相対的増加若しくは減少を表す観測値によって特徴付けられ得る。したがって、公称トレンドは、動作不良を識別するために品質尺度の偏差を導出することができる基準を提供し得る。監視された品質尺度は、動作中に動的に確立された公称トレンドと、又は前の機会に確立され、後の参照のために記憶された公称トレンドと比較され得ることが理解される。
公称トレンドは、一連の観測された品質尺度の上限及び/又は下限を定義する閾値によっても特徴付けられ得る。観測された品質尺度と基準尺度との間の差が閾値を超える場合、動作不良が識別され得る。閾値は、品質尺度の観測された変動に基づいてもよく、例えば、閾値は、一連の観測された品質尺度の2つの標準偏差に設定されてもよい。
基準尺度は、既知の状況下で、例えば、X線源の製造、セットアップ、較正、又は動作中に、品質尺度の直接測定を介して取得され得る。基準尺度はまた、特定のX線源を用いて行われる直接測定なしに決定されてもよく、例えば、別のX線源を用いて行われる測定、又はいくつかのX線源に対して行われる測定の平均が使用されてもよい。基準尺度は、理論的計算を実行することによって、任意の特定の測定値とは無関係に確立され得る。
「液体ジェット」という用語は、本出願の文脈において、例えばノズルを通して放出され、X線を生成するためのシステムを通して伝播する液体の流れ又はフローを指すことができる。液体ジェットは一般に、液体の本質的に連続的なフロー又は流れから形成されてもよいが、液体ジェットは、追加的に又は代替的に、複数の液滴を含んでもよく、又は複数の液滴から形成されてもよいことが理解されよう。特に、液滴は、電子ビームとの相互作用時に生成され得る。液滴のグループ又はクラスタのそのような例は、「液体ジェット」という用語にも包含され得る。
典型的には、液体ターゲット材料は、好ましくは比較的低い融点を有する金属である。このような金属の例は、インジウム、ガリウム、スズ、鉛、ビスマス及びこれらの合金を含む。
ここで、本開示において言及される品質尺度についてより詳細に説明する。品質尺度の組み合わせが監視され、言い換えれば、液体ジェットの性能を示す少なくとも1つの品質尺度が監視され得ることを理解されたい。場合によっては、品質尺度閾値又は間隔が参照され得る。そのような品質尺度閾値又は間隔は、予め決定されてもよく、及び/又は適応的であってもよい。適応的な閾値又は間隔とは、閾値又は間隔がX線源の動作の進行中に変更され得ることを意味する。このような閾値又は間隔の利点は、X線源がわずかな動作不良及び/又は障害に対して感度が低いことであり得る。適応閾値又は間隔を有する別の利点は、品質尺度を監視するために使用される手段の較正又は調整の必要性が低減されることであり得る。
本開示から理解されるように、品質尺度は液体ジェットの性能を示すが、必ずしも液体ジェットを介して直接監視される必要はない。対照的に、液体ジェットの性能は、例えば、収集装置、液体ジェット生成器、電子源、及び/又は圧力チャンバなどのX線源の様々な部分からデータを収集する、例えば監視装置により品質尺度によって示されてもよい。
更に、例えば形状、速度、及び圧力などの物理的特性又は量に関連付けられた品質尺度に言及するとき、それは、該品質尺度が物理的特性又は量自体であってもよく、及び/又は該品質尺度が物理的特性又は量に間接的に関連付けられ得ることとなる、ということが理解されるべきである。
品質尺度は、液体ジェットの形状に関連付けられ得る。液体ジェットの形状は、流れ軸に沿った形状、及び/又は液体ジェットの横断面の形状を指し得る。場合によっては、液体ジェットが流れ軸に沿って均一及び/又は対称的な形状を有することが好ましい場合がある。したがって、品質尺度は、液体ジェットの形状、特に、流れ軸に沿った液体ジェットの形状の規則性に関連付けられ得る。この点に関して、形状閾値又は形状間隔が存在してもよく、形状閾値を超える場合、又は品質尺度が形状間隔から外れる場合、液体ジェットの動作不良が識別され得る。そのような閾値又は間隔は、例えば、形状不規則性の大きさ及び/又は形状不規則性の頻度を反映してもよい。
品質尺度は、液体ジェットの幅に関連付けられ得る。液体ジェットの形状と同様に、液体ジェットの幅は、流れ軸に沿って均一であることが好ましい。したがって、品質尺度は、液体ジェットの幅、特に、流れ軸に沿った液体ジェットの幅の規則性に関連付けられ得る。これに関して、第1の幅閾値又は第1の幅間隔が存在してもよく、第1の幅閾値を超える場合、又は品質尺度が第1の幅間隔から外れる場合、液体ジェットの動作不良が識別されてもよい。あるいは、幅の公称トレンドを確立するために、液体ジェットの幅が複数の測定で観測される。公称トレンドは、例えば、システムの起動に関連して、例えば、経時的に増加又は減少する幅を表すことができる。一例では、液体ジェットの幅は、特定の期間にわたって連続的に増大する傾向を表すことができ、そのような期間中のそのような傾向からの逸脱は、動作不良として識別される。
特に、液体ジェットの一部に沿って液体ジェットの幅を監視することが有利であり得る。この点に関して、流れ軸に沿った部分の長さに関する第2の幅閾値又は間隔が存在し得る。これにより、第1の幅閾値及び第2の幅閾値の両方を超える場合、又は品質尺度が第1の幅間隔及び第2の幅間隔の両方から外れる場合、液体ジェットの動作不良を識別することができる。
品質尺度は、流れ軸に沿った液体ジェットの速度に関連付けられ得る。例えば、流れ軸に沿った液体ジェットの速度が速度閾値又は速度間隔内にある場合が好ましい場合がある。流れ軸に沿った液体ジェットの速度が速度閾値を超える場合、又は品質尺度が速度間隔から外れる場合、液体ジェットの動作不良が識別され得る。言い換えれば、液体ジェットの動作不良は、流れ軸に沿った液体ジェットの速度に関連付けられた品質尺度が、上限速度閾値を超える、及び/又は下限速度閾値を超える、及び/又は速度間隔から外れる場合に識別され得る。上記の幅の例と同様に、公称トレンドを確立するために、速度の変化が経時的に観測され得る。傾向は、例えば、起動手順、保守、動作温度などに関する、X線源の特定の動作条件に関連付けられ得る。
品質尺度は、液体ジェット生成器内の圧力に関連付けられ得る。液体ジェット生成器は、液体ジェットを形成するために、液体ジェット生成器のノズルを通して放出される前に液体金属が保持される空間として定義され得る。液体金属が保持される空間は、液体ジェットがノズルから放出された後にそれを収集するように配置された収集装置に、液体ジェット生成器を接続する経路を含み得る。言い換えれば、液体ジェット生成器は、収集装置と液体連通していてもよく、液体ジェット生成器は、例えば液体金属のような液体が収集装置から液体ジェット生成器に移送されることを可能にするように構成された経路を備えてもよい。以下、この経路を再循環経路と呼ぶことがある。液体ジェット生成器内の圧力が、圧力閾値又は圧力間隔未満であるか、又はその範囲内である場合が好ましい可能性がある。液体ジェット生成器内の圧力が圧力閾値を超える場合、又は品質尺度が圧力間隔から外れる場合、液体ジェットの動作不良が識別され得る。
液体ジェット生成器内の圧力は、ノズルが適切に機能しているかどうかを示すことができる。例えば、ノズルが部分的に詰まっている場合、液体ジェット生成器内の圧力は、閾値を超えて増加し得る。部分的に詰まったノズルは、液体ジェットの性能に影響を及ぼすことがあり、場合によっては、液体ジェットの動作不良を引き起こすことがある。したがって、閾値を超える圧力は、動作不良として識別され、X線源がセーフモードに入ることをもたらし得る。同様に、液体ジェット生成器内の圧力は、液体ジェット生成器のフィルタが適切に機能しているかどうかを示すことができる。このようなフィルタは、ノズルに液体金属が到達する前にそれらから粒子状汚染物質を除去するために、液体ジェット生成器のノズルと共に配置され得る。さらなる実施形態は、液体から固体汚染物質を除去するために使用される別個のフィルタ経路を含んでもよい。フィルタ経路は、定期的な保守の一部として利用されてもよい。フィルタ経路は、動作不良が識別された場合に入るセーフモードの一部として利用されてもよい。フィルタ経路は、液体の流れを、フィルタ経路を通過しノズルを通過せずに通常の経路に戻るように、制御する2つの弁を切り替えることによって、利用されてもよい。このようにして、汚染物質は、ノズルを詰まらせるリスクなしに液体から除去され得る。
品質尺度は、流れ軸に垂直な液体ジェットの移動に関連付けられ得る。この点に関して、流れ軸に対して垂直な液体ジェットの移動の振幅及び周波数のいずれか又は両方が重要であり得ることに留意されたい。流れ軸に垂直な液体ジェットの移動の振幅は、移動振幅閾値又は移動振幅間隔によって品質尺度に反映され得る。言い換えれば、流れ軸に垂直な液体ジェットの移動が移動振幅閾値を超える場合、又は品質尺度が移動振幅間隔から外れる場合、液体ジェットの動作不良が識別され得る。同様に、流れ軸に垂直な液体ジェットの移動の頻度は、移動頻度閾値又は移動頻度間隔によって品質尺度に反映され得る。移動頻度閾値又は移動頻度間隔は、移動振幅閾値又は移動振幅間隔と組み合わされてもよい。言い換えれば、液体ジェットに垂直な液体ジェットの移動が移動振幅閾値を超える場合、又は品質尺度が移動振幅間隔から外れるが、設定された時間期間中に設定された回数を超えてこれを行わない場合、移動頻度閾値を超えないことがあり、及び/又は品質尺度を移動頻度間隔内に保つことがあり、したがって動作不良を特定することができない。
ここで、本開示で言及される監視装置についてより詳細に説明する。品質尺度は、音響センサ、加速度計、光学センサ、電子検出器、X線検出器、及び誘導コイル装置のうちの少なくとも1つを備える監視装置を介して監視され得る。
一般に、監視装置が経時的に品質尺度を監視するように構成される場合、及び/又は品質尺度が少なくとも2つのセンサ読み取り値間の差として監視される場合が好ましいことがある。少なくとも2つのセンサ読み取り値は、例えば、少なくとも2つの加速度計、少なくとも2つの音響センサ、少なくとも2つの誘導コイル装置などの、同じタイプの少なくとも2つのセンサから生じ得る。一例では、第1の加速度計は、液体ジェットの動作不良による影響を受けると予想されるように配置され、第2の加速度計は、液体ジェットの動作不良による影響を受けないと予想されるように配置される。これにより、例えばファン、ポンプ、及び/又は外部環境によって引き起こされるバックグラウンドノイズの影響を受けにくい構成が達成され得る。
特に、音響センサは、液体ジェットによって生じる、及び/又は液体ジェットとX線源の他の部分との間の相互作用によって生じるアコースティックエミッションを検出するように構成され得る。例えば、特徴的なサウンドパターンが音響センサによって検出された場合、及び/又は音圧閾値を超える音圧が検出された場合、液体ジェットの動作不良が識別され得る。音響センサは、音響振動がX線源の表面を通る伝播を介して音響センサに到達し得るように、X線源の表面と接触するように配置され得る。音響センサはまた、低圧チャンバの外側に配置されてもよい。
加速度計は、音響センサと同様に機能することができ、加速度計は、液体ジェットによって生じる振動を検出するように構成され得る。振動閾値を超えた場合、及び/又は特徴的な振動パターンが検出された場合、液体ジェットの動作不良が識別され得る。
光学センサは、液体ジェットの画像を取り出すように構成され得る。これにより、例えば、液体ジェットの形状、幅、速度、及び/又は移動を決定することができる。光学センサは、非撮像光学センサであってもよい。光学センサは、液体ジェットと相互作用した電磁放射を検出するように構成され得る。このような相互作用は、散乱、透過、反射などを備える。電磁放射を提供するために、放射放出装置が低圧チャンバ内に配置され得る。発光装置は、例えば、レーザ生成装置又は放射線源であってもよい。放射放出材料は、液体ジェット内に含まれてもよい。
X線検出器は、電子ビームと液体ジェットとの相互作用によって生成されたX線を検出するように構成され得る。このようなX線の特性を分析することによって、液体ジェットの性能が間接的に推定され得る。例えば、より少ない電子が液体ジェットと相互作用するように液体ジェットの幅が低減される場合、生成されるX線の流量及び/又は強度が低減され得る。更に、液体ジェットの形状が公称の円形形状から逸脱する場合、投影されたX線スポットの幅が変化する可能性があり、したがって、X線スポットのサイズを監視することによって、ジェットの安定性に関する尺度を得ることができる。
電子検出器は、電子源から見て相互作用領域の背後に配置されてもよい。電子検出器は、液体ジェットと相互作用していないが、代わりに、例えば、液体ジェットの脇を、又はギャップを通過した電子を検出するように構成され得る。これにより、液体ジェットの形状、幅、及び/又は移動が決定され得る。監視装置はまた、ジェットから散乱された電子を検出するように構成された電子検出器を備えることができ、このプロセスは、電子後方散乱と呼ばれ得る。特定の方向に散乱される電子の量は、ジェット表面に依存し、したがって、ジェットの動作不良が、液体ジェットの表面又は形状の変化などの液体ジェットの変化を引き起こす場合、これは、散乱電子の量の変化として記録され得る。
誘導コイル装置は、送信コイルと受信コイルとの間の誘導結合として液体ジェットを利用するように構成された、送信コイル及び受信コイルを備えることができ、送信コイルは、送信コイルを通じて電流を通すように構成され、受信コイルは、誘導電流を受け取るように構成される。
一構成では、送信コイル及び受信コイルは、流れ軸に沿って互いに対して変位される。このような構成は、液体ジェットの形状及び/又は幅の変化を検出することができる。
一構成では、少なくとも1対の送信コイル及び受信コイルが、流れ軸に対して実質的に1つの横断面に配置される。送信コイル及び受信コイルは、液体ジェットの両側に配置されることが好ましい。このような構成は、流れ軸に垂直な液体ジェットの移動を検出することができる。
第1及び第2の対を配置することが好ましい場合があり、各対は、流れ軸に対して実質的に1つのそれぞれの横断面に配置された送信コイル及び受信コイルを備える。それぞれの横断面は、同一の横断面であってもよい。第1の対は、第1の軸に沿って配置されてもよく、第2の対は、第1の軸に実質的に垂直な第2の軸に沿って配置されてもよい。このような構成は、流れ軸に垂直な任意の方向における液体ジェットの移動を検出することができる。
更なる構成は、液体ジェットの周りに配置された1つの送信コイル及び複数の受信コイルを備える。液体ジェットの形状、幅、及び/又は位置の変化は、受信コイルにおける相対信号強度を監視することによって検出され得る。
更に、誘導コイル装置の感度は、ロックイン増幅器の使用によって改善され得る。このような構成では、送信コイルに所定の周波数の交流電流を供給することができる。この場合、受信コイルは、同じ所定の周波数の誘導電流を受け取る。ロックイン増幅器は、結果的に、誘導コイル装置に接続されてもよく、ロックイン増幅器は、例えば誘導電流などの信号を所定の周波数で増幅するように構成される。これにより、信号対雑音比が改善され得る。
セーフモードに入ることは、流れ軸に沿って液体ジェットの速度を低減することと、電子源の電力出力を低減することと、液体ジェットの生成を終了することと、液体ジェットの動作不良によって生じた汚染からX線源の少なくとも一部を遮蔽することと、液体ジェット生成器のフィルタを変えることと、のうちの少なくとも1つを備え得る。本方法の一実施形態は、液体ジェットの生成を終了することと、フィルタ及び/又はノズルを交換するようにオペレータに促すことと、を備え得る。好ましくは、交換は、低圧チャンバを通気することなく行われる。古いノズル及び/又はフィルタを取り外す前に弁を閉じることができる。交換動作は、空気をシステムに導入することができる。好ましくは、この空気は、真空チャンバに向かってバルブを開く前に排気される。さらなる実施形態は、フィルタ交換ツールを提供することによって交換動作を自動化することを備え得る。
一実施形態は、ジェット生成器の起動中にジェット経路の周りにシールドを展開することを備え得る。シールドは、特定の時間量の後に、又は監視された品質尺度が特定の範囲内にあるか、もしくは特定の閾値を通過したときに、除去されてもよい。
本発明の概念の第2の態様によれば、流れ軸に沿って移動する液体ジェットを形成するように構成された液体ジェット生成器と、X線放射を生成するために液体ジェットと相互作用する電子ビームを提供するように構成された電子源と、液体ジェットの性能を示す品質尺度を監視するように構成された監視装置と、品質尺度に基づいて液体ジェットの動作不良を識別するように構成された処理ユニットと、を備えるX線源が提供され、X線源は、動作不良が識別された場合にX線源を保護するためのセーフモードに入るように構成される。
処理ユニットは、必ずしもX線源に配置される必要はないことに留意されたい。対照的に、処理ユニットは、X線源に通信可能に結合された外部処理ユニットであってもよく、したがって、通信接続を介してX線源に処理能力を与える。処理ユニットはまた、X線源に通信可能に接続されたクラウド処理ユニットであってもよく、したがって、通信接続を介してX線源に処理能力を与える。
監視装置は、液体ジェット及び/又は液体ジェットの生成によって生じたアコースティックエミッションを検出するように構成された音響センサを備えることができる。
監視装置は、液体ジェットによって、及び/又は液体ジェットの生成によって生じた振動を検出するように構成された加速度計を備え得る。
監視装置は、光学センサを備え得る。光学センサは、液体ジェット、収集装置、ノズル、及び/又は液体ジェットの性能を示すことができるX線源の任意の他の部分を監視するように構成され得る。
監視装置は、液体ジェットを通過する電子ビームの少なくとも一部又は液体ジェットから散乱した電子の少なくとも一部を受け取るように構成された電子検出器を備え得る。
監視装置は、電子ビームと液体ジェットとの間の相互作用によって生成されたX線を検出するように構成されたX線検出器を備え得る。
監視装置は、送信コイルと受信コイルとの間の誘導結合として液体ジェットを利用するように構成された、送信コイル及び受信コイルを備える誘導コイル装置を備えることができ、送信コイルは、電流を通すように構成され、受信コイルは、誘導電流を受け取るように構成される。
監視装置は、液体ジェット生成器内の圧力を検出するように構成された圧力センサを備え得る。
品質尺度は、液体ジェットの形状、液体ジェットの幅、液体ジェットの速度、液体ジェット生成器内の圧力、及び流れ軸に対する液体ジェットの移動のうちの少なくとも1つに関連付けられ得る。
X線源は、遮蔽装置を更に備えることができ、処理ユニットは、X線源がセーフモードにあるとき、X線源の少なくとも一部が液体ジェットの動作不良によって生じた汚染から遮蔽されるように、遮蔽装置を位置決めするように構成される。遮蔽装置は、液体ジェットの近傍に配置されることができる1つ又は複数の保護プレート又はスクリーンであり得る。特に、遮蔽装置は、液体ジェットを少なくとも部分的に取り囲むように構成され得る。
遮蔽装置は、例えば電子源、X線窓、収集装置、及び/又は監視装置の任意の部分などのX線源の個々の部分を少なくとも部分的に遮蔽するように構成され得ることも想定される。このような構成では、遮蔽装置は、遮蔽されるそれぞれの部品の各々の近傍に配置される場合が好ましいことがある。
遮蔽装置は、例えば、粒子トラップ、粒子が吸着又は堆積され得る表面、及び/又はイオントラップなどの、汚染物質を捕捉することができる手段又はツールとして理解され得る。
遮蔽装置はまた、液体ジェットがその開口部を通過することを可能にするように構成された開口部を備えてもよい。そのような構成では、遮蔽装置は、遮蔽装置の下流側で汚染を受けるように構成することができる。
処理ユニットは、X線源がセーフモードにあるとき、液体ジェットの生成を終了するように構成され得る。
X線源は、フィルタ交換ツールを更に備え、処理ユニットは、X線源がセーフモードにあるとき、液体ジェット生成器のフィルタを変えるためにフィルタ交換ツールを動作させるように構成される。
処理ユニットは、X線源がセーフモードにあるとき、流れ軸に沿って液体ジェットの速度を低減するように構成され得る。
処理ユニットは、X線源がセーフモードにあるとき、電子源の電力出力を低減するように構成され得る。
本発明の概念によるX線源は、液体ジェットの端部で液体ジェットを収集するための収集装置を更に備え得る。X線源の連続動作を可能にするために、例えば液体ジェットの液体金属を回収することが望ましい場合がある。したがって、収集装置は、液体ジェット生成器と液体連通していてもよい。液体ジェット生成器は、好ましくは、液体ジェット生成器のノズルから液体金属を押し出すように構成された加圧装置と、ヒーター及び/又はクーラーを備え得る。更に、X線源は、電子ビームと液体ジェットとの相互作用を介して生成されたX線が、液体ジェット生成器、電子源、及び相互作用領域が設けられたX線源の低圧チャンバから出ることを可能にする適切な透過特性を有するX線窓を備え得る。
一例として、特に液体ジェットの生成に関するX線源の動作を以下に説明する。
再循環経路の第1の部分に含まれる液体の圧力は、高圧ポンプを使用して、少なくとも10バール、好ましくは少なくとも50バール以上に上昇される。
加圧液体はノズルに導かれるが、導管を通るいかなる伝導も、状況によっては無視できる程度の圧力損失を伴うことになり、加圧液体は、依然として10バールを超える、好ましくは50バールを超える圧力でノズルに到達する。
液体は、液体ジェットを生成するために、ノズルから、相互作用領域が位置する真空チャンバ又は低圧チャンバ内に放出される。
放出された液体は、相互作用領域を通過した後に収集装置に収集される。
収集された液体の圧力は、流れ方向において収集装置と高圧ポンプとの間に位置する再循環経路の第2の部分において、高圧ポンプのための吸引側圧力(入口圧力)まで上昇する(すなわち、システムの通常動作中、液体は収集装置から高圧ポンプに向かって流れる)。高圧ポンプの入口圧力は、高圧ポンプの信頼性のある安定した動作を提供するために、少なくとも0.1バール、好ましくは少なくとも0.2バールである。
ステップは、典型的には連続的に繰り返される。言い換えれば、入口圧力の液体は、高圧ポンプに再び供給され、これは、液体を少なくとも10バールに再び加圧し、その結果、相互作用領域への液体ジェットの供給及び生成が連続的に行われる。本発明の概念のその他の目的、特徴、および利点は、以下の詳細な説明から、添付の請求項から、並びに図面から明らかとなるだろう。一態様に関して説明した特徴は、他の態様にも組み込むことができ、特徴の利点は、それが組み込まれるすべての態様に適用可能である。
一般に、特許請求の範囲で使用されるすべての用語は、本明細書で別段に明示的に定義されない限り、技術分野におけるそれらの通常の意味に従って解釈されるべきである。更に、「第1の」、「第2の」、及び「第3の」などの用語の使用は、本明細書では、いかなる順序、量、又は重要性も示さず、むしろ、1つの要素を別の要素から区別するために使用される。「a/an/the(要素、デバイス、構成要素、手段、ステップなど)」への全ての言及は、特に明記しない限り、該要素、デバイス、構成要素、手段、ステップなどの少なくとも1つの例を指すものとしてオープンに解釈されるべきである。本明細書に開示される任意の方法のステップは、明示的に述べられない限り、開示される正確な順序で行われる必要はない。
本発明の概念の上記の並びに追加の目的、特徴及び利点は、添付の図面を参照して、本発明の概念の異なる実施形態の以下の例示的かつ非限定的な詳細な説明を通してよりよく理解されるであろう。
図1は、X線源を斜視図で概略的に示す。 図2aは、誘導コイル装置の一例を側面図で概略的に示す。 図2bは、誘導コイル装置の一例を側面図で概略的に示す。 図3aは、誘導コイル装置の一例を横断面図で概略的に示す。 図3bは、誘導コイル装置の一例を横断面図で概略的に示す。 図3cは、誘導コイル装置の一例を横断面図で概略的に示す。 図4aは、遮蔽装置の一例を側面図で概略的に示す。 図4bは、遮蔽装置の一例を側面図で概略的に示す。 図4cは、遮蔽装置の一例を側面図で概略的に示す。 図5は、X線源を保護する方法のフローチャート図である。図面は、必ずしも縮尺通りではなく、概して、本発明の概念を解明するために必要な部分のみを示しており、他の部分は省略されてもよく、又は単に示唆されてもよい。 図6aは、フィルタ及びフィルタ交換ツールを概略的に示す。 図6bは、フィルタ及びフィルタ交換ツールを概略的に示す。
発明の詳細な説明
次に、図1を参照して、本発明の概念によるX線源100を説明する。
図1に示すように、低圧チャンバ又は真空チャンバ102は、格納装置104と、低圧チャンバ102を環境大気から分離するX線透過窓106とによって画定され得る。X線源100は、流れ軸Fに沿って移動する液体ジェット110を形成するように構成された液体ジェット生成器108を備える。液体ジェット生成器108は、相互作用領域112に向かっておよびそれを通して伝搬する液体ジェット110を形成するために、例えば液体金属などの液体が放出されることができるノズルを備えることができる。液体ジェット110は、相互作用領域112を通って、流れ方向に対して液体ジェット生成器108の下に配置された収集装置113に向かって伝播する。X線源100は、相互作用領域112に向けられた電子ビーム116を提供するように構成された電子源114を更に備える。電子源114は、電子ビーム116を生成するためのカソードを備え得る。相互作用領域112において、電子ビーム116は、X線放射118を生成するために液体ジェット110と相互作用し、これは、X線透過窓106を介してX線源100から透過される。X線放射118は、ここでは、電子ビーム116の方向に対して実質的に垂直にX線源100の外に向けられる。
液体ジェットを形成する液体は、収集装置113によって収集され、その後、ポンプ120によって再循環経路122を介して液体ジェット生成器108に再循環され、そこで液体は、液体ジェット110を連続的に生成するために再利用され得る。
監視装置124は、ここではX線源100の一部として示されている。図は、本発明の概念の概略図に過ぎず、本発明の概念の範囲内で、監視装置124の他の可能な位置が可能であることに留意されたい。監視装置124は、液体ジェット110の性能を示す品質尺度を監視するように構成される。更に、監視装置は、例えば、音響センサ、加速度計、光学センサ、電子検出器、X線検出器、及び誘導コイル装置のうちの少なくとも1つなどのいくつかの個々の構成要素を備え得ることを理解されたい。そのような個々の構成要素は、明確化のために図1には示されていない。
ここでは、処理ユニット126もX線源100の一部として示されている。監視装置と同様に、処理ユニット126は、ここでは任意で低圧チャンバ102内に配置され、当業者は、処理ユニット126の他の可能な構成が本発明の概念の範囲内で可能であることを理解する。
更に図1を参照すると、X線源100は、ここでは、液体ジェット110を通過する電子ビーム116の少なくとも一部を受け取るように構成された電子検出器128を備える。ここで、電子検出器128は、電子源114から見て相互作用領域112の後方に配置されている。液体ジェット110が移動又は形状を変化させる場合、電子ビーム116の少なくとも一部は、液体ジェット110を通過し、電子検出器128と相互作用し得る。したがって、電子検出器128は、液体ジェット110の性能を示す品質尺度を監視することができる。電子検出器128の形状は、ここでは単に概略的に示されており、電子検出器128の他の形状が本発明の概念の範囲内で可能であり得ることを理解されたい。
依然として図1を参照すると、X線源は、遮蔽装置130を備え得る。遮蔽装置130は、ここでは、X線透過窓106に関連して配置される。しかしながら、遮蔽装置130はまた、本開示において先に説明したように、例えば、液体ジェット110、電子源114、及び/又は電子検出器128に関連して配置されてもよい。遮蔽装置130は、X線源がセーフモードにあるときに、X線透過窓106及び/又はX線源の他の部分が汚染から遮蔽されるように、摺動及び/又は移動するように構成され得る。
ここで図2a〜図2bを参照すると、誘導コイル装置232が示されている。誘導コイル装置232は、送信コイル234と受信コイル236とを備え、送信コイル234と受信コイル236との間の誘導結合として、液体ジェット生成器208のノズル238から放出される液体ジェット210を利用するように構成される。送信コイル234及び受信コイル236は、ここでは、互いに対して流れ軸Fに沿って変位され、送信コイル234は、受信コイル236の上流に配置される。しかしながら、送信コイル234及び受信コイル236の位置は、誘導コイル装置232の機能を維持しながら置き換えることができる。更に、液体ジェットが送信コイル234及び/又は受信コイル236のコイルによって取り囲まれるように、送信コイル234及び/又は受信コイル236を配置することも可能であり得る。
電流は、例えば、DC生成器(図示せず)などの電流生成器によって、送信コイル234を通過させることができる。次いで、液体ジェット210は、誘導結合として作用し、したがって、受信コイル236に電流を誘導することができる。受信コイル236に誘導された電流は、液体ジェット210の品質尺度に関連する信号と見なされ得る。液体ジェット210の品質尺度に関連する信号を、受信コイル236に誘導される電流と送信コイル234を通過する電流との間の差及び/又は比として定義することも可能であり得る。図2aに見られるように、液体ジェット210は、流れ軸に沿って実質的に均一な形状を有し、これは、受信コイル236に第1の信号を生じさせ得る。図2bでは、液体ジェット210の一部分242は、図2aに示される液体ジェットと比較してより大きい横断面を有する。液体ジェット210の横断面のそのような拡大は、液体ジェット210の動作不良と見なすことができ、例えば、ノズル238、液体ジェット生成器208、及び/又は液体ジェット210に関連する様々な要因によって引き起こされ得る。液体ジェット210が流れ軸Fに沿って伝搬するにつれて、基準から外れた横断面を有する部分242は、送信コイル234及び受信コイル236を通過し、受信コイル236において信号を生じさせ、信号は、液体ジェット210の品質尺度を決定するために利用され得る。図示の例では、品質尺度は、液体ジェット210の形状及び/又はサイズに関連付けられ得る。
次に、図3a〜図3cを参照して、誘導コイル装置の可能な構成について説明する。
最初に図3aを参照すると、誘導コイル装置332が横断面図で示されている。誘導コイル装置332は、共に第1の対のコイルを形成する第1の送信コイル344及び第1の受信コイル346を備える。第1の送信コイル344及び第1の受信コイル346は、液体ジェット310の両側の横断面において、1つの同じ軸、ここではx軸に沿って配置される。これにより、第1の対のコイルは、x軸に沿ったベクトル成分を有する液体ジェット310の移動を検出することが可能となり得る。より具体的には、第1の送信コイル344に電流を流すことができ、液体ジェット310は、第1の送信コイル344と第1の受信コイル346との間の誘導結合として作用することができ、したがって、第1の受信コイル346に電流を誘導する。液体ジェット310の相対位置、及び/又は液体ジェット310の形状、及び/又は液体ジェット310の断面サイズは、第1の受信コイル346に誘導される電流の変化を引き起こし得る。
依然として図3aを参照すると、誘導コイル装置332は、第2の対のコイルを一緒に形成する第2の送信コイル348及び第2の受信コイル350を更に備え得る。第2の送信コイル348及び第2の受信コイル350は、液体ジェット310の両側の横断面において、1つの同じ軸、ここではy軸に沿って配置される。第2の対のコイルは、第1の対のコイルが配置される軸に実質的に垂直な軸に沿って配置されることに留意されたい。これにより、第2の対のコイルは、y軸に沿ったベクトル成分を有する液体ジェット310の移動を検出することが可能であり得る。より具体的には、第2の送信コイル348に電流を流すことができ、液体ジェット310は、第2の送信コイル348と第2の受信コイル350との間の誘導結合として作用することができ、したがって、第2の受信コイル350に電流を誘導する。液体ジェット310の相対位置、及び/又は液体ジェット310の形状、及び/又は液体ジェット310の断面サイズは、第2の受信コイル350に誘導される電流の変化を引き起こし得る。
2対のコイルは、一緒になって、液体ジェット310の移動、及び/又は形状の変化、及び/又はサイズの変化を検出することができる誘導コイル装置を形成し得る。
ここで図3bを参照すると、液体ジェット310は、図3aに示す液体ジェットの初期位置に対して移動している。ここで、液体ジェット310は、x軸及びy軸の両方に沿ったベクトル成分を有する方向に移動している。したがって、この移動は、第1の送信コイル344及び第1の受信コイル346を備える第1の対のコイルを介して、並びに第2の送信コイル348及び第2の受信コイル350を備える第2の対のコイルを介して検出され得る。
ここで図3cを参照すると、液体ジェット310は、図3aに示すようなそのそれぞれの断面形状及びサイズとは異なる断面形状及びサイズを有する。断面形状及びサイズの変化は、第1の送信コイル344及び第1の受信コイル346を備える第1の対のコイルを介して、並びに第2の送信コイル348及び第2の受信コイル350を備える第2の対のコイルを介して検出され得る。
図4a〜図4cを参照して、遮蔽装置を説明する。
最初に図4aを参照すると、通常の動作条件及びX線源の性能中の液体ジェット410が示されている。液体ジェット410は、相互作用領域412を通って流れ軸Fに沿って伝播する。電子源(図示せず)によって生成された電子ビーム416は、相互作用領域412に向けられ、電子ビーム416は、X線放射を生成するために、液体ターゲット410と相互作用する。
ここで図4bを参照すると、液体ジェット410の動作不良が識別されており、X線源がセーフモードに入るようにされている。遮蔽装置452bは、液体ジェット410の生成によって引き起こされる任意の汚染の少なくとも一部を捕捉することができるように配置されている。遮蔽装置452bは、図示のように、液体ジェット410の直径よりも大きい直径を有するチューブであってもよい。チューブの直径は、好ましくは、チューブと液体ジェット410との間の接触を可能にすることなく、液体ジェット410の移動及び拡大を可能にするように選択される。遮蔽装置の内側壁は、疎な表面(phobic surface)を備えることができ、したがって、液体ジェット内の材料が内側壁を濡らす能力を減少させる。図示の構成では、電子源は、電子ビームの生成を停止させることが好ましい。その結果、X線放射はもはや生成されない。遮蔽装置452bは、液体ジェット410の動作不良が修正されるまで展開されたままであってもよい。
ここで図4cを参照すると、液体ジェット410の動作不良が識別されており、X線源がセーフモードに入るようにされている。遮蔽装置452cは、液体ジェット410の生成によって引き起こされる任意の汚染の少なくとも一部を捕捉することができるように配置されている。遮蔽装置452cは、図示のように、液体ジェット410の直径よりも大きい直径を有するチューブであってもよい。遮蔽装置452cは、X線放射418を生成するために、電子ビーム416が相互作用領域412において液体ジェット410と相互作用することを可能にする開口部454を備える。したがって、X線源は、セーフモードにある間、動作し続ける、すなわち、X線放射を生成し続けることができる。
遮蔽装置は、X線源がセーフモードにないとき、ノズルの上流及び/又は収集装置の下流に格納され得る。セーフモードに入ると、遮蔽装置は、流れ軸Fに沿って遮蔽装置を摺動させることによって所定の位置に移動され得る。
図4b〜図4cに関連して開示される遮蔽装置は、チューブとして示される。しかしながら、1つ又はいくつかのスクリーン又はプレートを備える遮蔽装置を利用することも可能であり得る。1つ又はいくつかのスクリーン又はプレートは、液体ジェットを封入するチューブを形成するために凹状であってもよい。そのような遮蔽装置は、X線源の低圧チャンバ内に格納されてもよく、セーフモードに入ると、1つ又はいくつかのスクリーン又はプレートは、液体ジェットの生成によって引き起こされる汚染からX線源の少なくとも一部を遮蔽する位置に移動されてもよい。このような構成の利点は、1つ又はいくつかのスクリーン又はプレートが、流れ軸Fに実質的に垂直な方向の位置に移動させることができることである。
次に、図5を参照して、X線源を保護する方法を説明する。明確さ及び簡潔さのために、方法は「ステップ」に関して説明される。ステップは、必ずしも時間的に区切られた又は互いに別個のプロセスである必要はなく、2つ以上の「ステップ」が同時に並行して実行されてもよいことが強調される。
X線源は、流れ軸に沿って移動する液体ジェットを形成するように構成された液体ジェット生成器と、X線放射を生成するために液体ジェットと相互作用する電子ビームを提供するように構成された電子源とを備える。ステップ556において、液体ジェットが生成される。ステップ558において、液体ジェットの性能を示す品質尺度が監視される。ステップ560において、液体ジェットの動作不良が品質尺度に基づいて識別される。ステップ562において、該動作不良が識別された場合に、X線源は、X線源を保護するためのセーフモードに入るようになされる。
ここで図6aを参照すると、液体ジェット生成器608がプロセスフロー図に概略的に示されている。ここで、液体金属は、ノズル638と共に配置されたフィルタ610を通過する。フィルタ610は、液体金属がノズル638に到達する前に粒子状汚染物質が除去されるように、液体金属から粒子状汚染物質を除去するように構成され得る。したがって、フィルタ610は、ノズル638の上流に配置される。フィルタ交換ツール612は、フィルタ610と共に配置されてもよい。フィルタ交換ツール612は、液体ジェット生成器608のフィルタ610を自動的に交換するために操作され得る。
ここで図6bを参照すると、液体ジェット生成器608の別の例がプロセスフロー図に概略的に示されている。ここで、液体金属は、3方向弁630を介してフィルタバイパス経路640内に方向転換され得る。液体金属から粒子状汚染物質を除去するように構成されたフィルタ645は、フィルタバイパス経路640内に配置される。通常動作中、3方向弁630は、ポンプ620から圧送された液体金属をフィルタ610及びノズル638に向けて送る。しかしながら、セーフモードに入るとき、又は保守手順の一部として、バルブは、液体金属をフィルタバイパス経路640に導き、そこで、液体金属は、フィルタ645を通って流れ、ポンプ620の入口ポートに戻る。したがって、液体金属は、3方向弁630を介してノズル638に再誘導される前に、フィルタ645を数回通過することができる。このようにして、例えば真空チャンバ内の圧力上昇の発生中に形成された可能性がある過剰な粒子状物質を、フィルタ610又はノズル638を詰まらせるリスクなしに液体金属から除去することができる。フィルタ交換ツール(図示せず)は、液体ジェット生成器608のフィルタ610及び/又はフィルタ645を自動的に交換するために、操作され得る。
当業者は、上述の例示的な実施形態に決して限定されない。それどころか、添付の特許請求の範囲内で多くの修正及び変形が可能である。特に、2つ以上の液体ジェット又は2つ以上の電子ビームを含むX線源及びシステムが、本発明の概念の範囲内で考えられる。更に、本明細書に記載のタイプのX線源は、医療診断、非破壊試験、リソグラフィ、結晶分析、顕微鏡検査、材料科学、顕微鏡表面物理学、X線回折による蛋白質構造決定、X線光分光(XPS)、限界寸法小角X線散乱(CD−SAXS)、及びX線蛍光(XRF)によって例示されるがこれらに限定されない特定の用途に合わせたX線光学系及び/又は検出器と有利に組み合わせられてもよい。更に、開示された例に対する変形は、図面、本開示、及び添付の特許請求の範囲の研究から、特許請求された発明を実施する際に当業者によって理解され、達成され得る。特定の手段が互いに異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせを有利に使用することができないことを示すものではない。
100 X線源
102 低圧チャンバ
104 格納装置
106 X線透過窓
108 液体ジェット生成器
110 液体ジェット
112 相互作用領域
114 電子源
116 電子ビーム
118 X線放射
120 ポンプ
122 再循環経路
124 監視装置
126 処理ユニット
128 電子検出器
130 遮蔽装置
208 液体ジェット生成器
210 液体ジェット
232 誘導コイル装置
234 送信コイル
236 受信コイル
238 ノズル
332 誘導コイル装置
344 第1の送信コイル
346 第1の受信コイル
348 第2の送信コイル
350 第2の受信コイル
410 液体ジェット
412 相互作用領域
416 電子ビーム
418 X線放射
452b 遮蔽装置
452c 遮蔽装置
454 開口部
556 液体ジェットを生成するステップ
558 品質尺度を監視するステップ
560 動作不良を識別するステップ
562 セーフモードに入るステップ
608 液体ジェット生成器
610 フィルタ
612 フィルタ交換ツール
620 ポンプ
630 3方向弁
638 ノズル
640 フィルタバイパス経路
645 フィルタ
当業者は、上述の例示的な実施形態に決して限定されない。それどころか、添付の特許請求の範囲内で多くの修正及び変形が可能である。特に、2つ以上の液体ジェット又は2つ以上の電子ビームを含むX線源及びシステムが、本発明の概念の範囲内で考えられる。更に、本明細書に記載のタイプのX線源は、医療診断、非破壊試験、リソグラフィ、結晶分析、顕微鏡検査、材料科学、顕微鏡表面物理学、X線回折による蛋白質構造決定、X線光分光(XPS)、限界寸法小角X線散乱(CD−SAXS)、及びX線蛍光(XRF)によって例示されるがこれらに限定されない特定の用途に合わせたX線光学系及び/又は検出器と有利に組み合わせられてもよい。更に、開示された例に対する変形は、図面、本開示、及び添付の特許請求の範囲の研究から、特許請求された発明を実施する際に当業者によって理解され、達成され得る。特定の手段が互いに異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせを有利に使用することができないことを示すものではない。
以下に、出願当初の特許請求の範囲二木氏兄事項をそのまま付記しておく。
[1] X線源を保護する方法であって、
流れ軸に沿って移動する液体ジェットを形成するように構成された液体ジェット生成器と、
X線放射を生成するために前記液体ジェットと相互作用する電子ビームを提供するように構成された電子源と、
前記液体ジェットの性能を示す品質尺度を監視するように構成された監視装置と、
前記液体ジェット生成器、前記電子源、及び前記監視装置に動作可能に接続された処理ユニットと、
を備え、
前記方法は、前記処理ユニットによって、
前記液体ジェットを生成することと、
前記品質尺度を監視することと、
前記品質尺度を基準尺度と比較することと、
前記比較に基づいて前記液体ジェットの動作不良を識別することと、
前記動作不良が識別された場合、前記X線源を保護するためのセーフモードに前記X線源を入らせることと
を備える、方法。
[2] 前記品質尺度を基準尺度と比較することは、前記品質尺度と前記基準尺度との間の差を決定することを備え、前記動作不良は、前記差が閾値を超える場合に識別される、[1]に記載の方法。
[3] 前記品質尺度を基準尺度と比較することは、前記品質尺度の公称トレンドを確立することを備え、前記動作不良を識別することは、前記公称トレンドからの前記品質尺度の偏差を検出することを備える、[1]に記載の方法。
[4] 前記動作不良は、前記偏差が前記公称トレンドの2つの標準偏差を超える場合に識別される、[3]に記載の方法。
[5] 前記品質尺度は、前記液体ジェットの形状を示す、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の方法。
[6] 前記品質尺度は、前記液体ジェットの幅を示す、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の方法。
[7] 前記品質尺度は、前記流れ軸に沿った前記液体ジェットの速度を示す、[1]〜[6]のいずれか一項に記載の方法。
[8] 前記品質尺度は、前記液体ジェット生成器内の圧力を示す、[1]〜[7]のいずれか一項に記載の方法。
[9] 前記品質尺度は、前記液体ジェットの前記流れ軸に垂直な移動を示す、[1]〜[8]のいずれか一項に記載の方法。
[10] 前記セーフモードに入ることは、
前記流れ軸に沿って前記液体ジェットの速度を低減すること、
前記電子源の電力出力を低減すること、
前記液体ジェットの生成を終了すること、
前記液体ジェットの動作不良によって生じた汚染から前記X線源の少なくとも一部を遮蔽すること、又は
前記液体ジェット生成器のフィルタを変えること、
のうちの少なくとも1つを備える、[1]〜[9]のいずれか一項に記載の方法。
[11] X線源であって、
流れ軸に沿って移動する液体ジェットを形成するように構成された液体ジェット生成器と、
X線放射を生成するために前記液体ジェットと相互作用する電子ビームを提供するように構成された電子源と、
前記液体ジェットの性能を示す品質尺度を監視するように構成された監視装置と、
前記品質尺度を基準尺度と比較し、前記比較に基づいて前記液体ジェットの動作不良を識別するように構成された処理ユニットと
を備え、
前記X線源は、前記動作不良が識別された場合に前記X線源を保護するためのセーフモードに入るように構成される、
X線源。
[12] 前記監視装置は、前記液体ジェット及び/又は前記液体ジェットの前記生成によって生じたアコースティックエミッションを検出するように構成された音響センサを備える、[11]に記載のX線源。
[13] 前記監視装置は、前記液体ジェットによって、及び/又は前記液体ジェットの生成によって生じた振動を検出するように構成された加速度計を備える、[11]又は[12]に記載のX線源。
[14] 前記監視装置は光学センサを備える、[11]〜[13]のいずれか一項に記載のX線源。
[15] 前記監視装置は、前記液体ジェットを通過する前記電子ビームの少なくとも一部を受け取るように構成された電子検出器を備える、[11]〜[14]のいずれか一項に記載のX線源。
[16] 前記監視装置は、前記電子ビームと前記液体ジェットとの間の相互作用によって生成されたX線を検出するように構成されたX線検出器を備える、[11]〜[15]のいずれか一項に記載のX線源。
[17] 前記監視装置は、送信コイルと受信コイルとの間の誘導結合として前記液体ジェットを利用するように構成された、前記送信コイル及び前記受信コイルを備える誘導コイル装置を備え、前記送信コイルは、電流を通すように構成され、前記受信コイルは、誘導電流を受け取るように構成される、[11]〜[16]のいずれか一項に記載のX線源。
[18] 遮蔽装置を更に備え、前記処理ユニットは、前記X線源が前記セーフモードにあるとき、前記X線源の少なくとも一部が前記液体ジェットの前記動作不良によって生じた汚染から遮蔽されるように、前記遮蔽装置を位置決めするように構成される、[11]〜[17]のいずれか一項に記載のX線源。
[19] フィルタ交換ツールを更に備え、前記処理ユニットは、前記X線源が前記セーフモードにあるとき、前記液体ジェット生成器のフィルタを変えるために前記フィルタ交換ツールを動作させるように構成される、[11]〜[18]のいずれか一項に記載のX線源。

Claims (19)

  1. X線源を保護する方法であって、
    流れ軸に沿って移動する液体ジェットを形成するように構成された液体ジェット生成器と、
    X線放射を生成するために前記液体ジェットと相互作用する電子ビームを提供するように構成された電子源と、
    前記液体ジェットの性能を示す品質尺度を監視するように構成された監視装置と、
    前記液体ジェット生成器、前記電子源、及び前記監視装置に動作可能に接続された処理ユニットと、
    を備え、
    前記方法は、前記処理ユニットによって、
    前記液体ジェットを生成することと、
    前記品質尺度を監視することと、
    前記品質尺度を基準尺度と比較することと、
    前記比較に基づいて前記液体ジェットの動作不良を識別することと、
    前記動作不良が識別された場合、前記X線源を保護するためのセーフモードに前記X線源を入らせることと
    を備える、方法。
  2. 前記品質尺度を基準尺度と比較することは、前記品質尺度と前記基準尺度との間の差を決定することを備え、前記動作不良は、前記差が閾値を超える場合に識別される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記品質尺度を基準尺度と比較することは、前記品質尺度の公称トレンドを確立することを備え、前記動作不良を識別することは、前記公称トレンドからの前記品質尺度の偏差を検出することを備える、請求項1に記載の方法。
  4. 前記動作不良は、前記偏差が前記公称トレンドの2つの標準偏差を超える場合に識別される、請求項3に記載の方法。
  5. 前記品質尺度は、前記液体ジェットの形状を示す、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記品質尺度は、前記液体ジェットの幅を示す、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記品質尺度は、前記流れ軸に沿った前記液体ジェットの速度を示す、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記品質尺度は、前記液体ジェット生成器内の圧力を示す、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記品質尺度は、前記液体ジェットの前記流れ軸に垂直な移動を示す、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記セーフモードに入ることは、
    前記流れ軸に沿って前記液体ジェットの速度を低減すること、
    前記電子源の電力出力を低減すること、
    前記液体ジェットの生成を終了すること、
    前記液体ジェットの動作不良によって生じた汚染から前記X線源の少なくとも一部を遮蔽すること、又は
    前記液体ジェット生成器のフィルタを変えること、
    のうちの少なくとも1つを備える、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. X線源であって、
    流れ軸に沿って移動する液体ジェットを形成するように構成された液体ジェット生成器と、
    X線放射を生成するために前記液体ジェットと相互作用する電子ビームを提供するように構成された電子源と、
    前記液体ジェットの性能を示す品質尺度を監視するように構成された監視装置と、
    前記品質尺度を基準尺度と比較し、前記比較に基づいて前記液体ジェットの動作不良を識別するように構成された処理ユニットと
    を備え、
    前記X線源は、前記動作不良が識別された場合に前記X線源を保護するためのセーフモードに入るように構成される、
    X線源。
  12. 前記監視装置は、前記液体ジェット及び/又は前記液体ジェットの前記生成によって生じたアコースティックエミッションを検出するように構成された音響センサを備える、請求項11に記載のX線源。
  13. 前記監視装置は、前記液体ジェットによって、及び/又は前記液体ジェットの生成によって生じた振動を検出するように構成された加速度計を備える、請求項11又は12に記載のX線源。
  14. 前記監視装置は光学センサを備える、請求項11〜13のいずれか一項に記載のX線源。
  15. 前記監視装置は、前記液体ジェットを通過する前記電子ビームの少なくとも一部を受け取るように構成された電子検出器を備える、請求項11〜14のいずれか一項に記載のX線源。
  16. 前記監視装置は、前記電子ビームと前記液体ジェットとの間の相互作用によって生成されたX線を検出するように構成されたX線検出器を備える、請求項11〜15のいずれか一項に記載のX線源。
  17. 前記監視装置は、送信コイルと受信コイルとの間の誘導結合として前記液体ジェットを利用するように構成された、前記送信コイル及び前記受信コイルを備える誘導コイル装置を備え、前記送信コイルは、電流を通すように構成され、前記受信コイルは、誘導電流を受け取るように構成される、請求項11〜16のいずれか一項に記載のX線源。
  18. 遮蔽装置を更に備え、前記処理ユニットは、前記X線源が前記セーフモードにあるとき、前記X線源の少なくとも一部が前記液体ジェットの前記動作不良によって生じた汚染から遮蔽されるように、前記遮蔽装置を位置決めするように構成される、請求項11〜17のいずれか一項に記載のX線源。
  19. フィルタ交換ツールを更に備え、前記処理ユニットは、前記X線源が前記セーフモードにあるとき、前記液体ジェット生成器のフィルタを変えるために前記フィルタ交換ツールを動作させるように構成される、請求項11〜18のいずれか一項に記載のX線源。
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