JP7039055B2 - 蒸気の監視 - Google Patents

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Description

本明細書に開示される発明は、一般的に、液体陽極を備える電子衝撃X線源に関する。詳細には、本発明は、電子ビームと液体ターゲットの間の相互作用から生成される、推定される粒子の数に基づいてX線源を制御するための技法に関する。
液体ターゲットを照射することによりX線を発生させるためのシステムは、本出願者の国際出願第PCT/EP2009/000481号に記載される。これらのシステムでは、液体ターゲット上に入射する電子ビームを生成するために高電圧陰極を備える電子源が利用される。ターゲットは、好ましくは、真空チャンバの内側に提供される液体金属のジェットによって形成される。動作期間に、液体ジェットの部分が電子ビームに当てられる空間における位置は、相互作用領域または相互作用点と呼ばれる。電子ビームと液体ジェットの間の相互作用によって発生したX線放射は、環境の大気から真空チャンバを隔てるX線窓を通して真空チャンバを離れることができる。
X線源の動作期間に、液体ジェットからのデブリおよび蒸気を含む自由粒子が、窓および陰極上に堆積する傾向がある。このことは、堆積したデブリが窓をくすませ、陰極の効率を低下させ得るために、システムの性能のゆるやかな劣化を引き起こす。PCT/EP2009/000481では、窓に堆積される汚染物質を蒸発させるために熱源を採用する。
そのような技術が真空チャンバ中の汚染物質により引き起こされる問題を緩和し得るが、液体ターゲットから生成される粒子の数の改善された監視および制御を可能にする、改善されたX線源が依然として求められている。
上記の欠点の少なくとも一部に対処するX線技術を提供することが、本発明の目的である。詳細な目的は、液体ターゲットから発生される蒸気の量の改善された監視および制御を可能にする、方法およびX線源を提供することである。
したがって、第1の態様によれば、X線放射を発生させるための方法が提供される。方法は、液体ターゲットを用意することと、X線放射を発生させるために電子ビームが液体ターゲットと相互作用するように、液体ターゲットへと電子ビームを向けることとを備える。さらに、電子ビームと液体ターゲットの間の相互作用から生成される粒子の数が推定される。この推定は、推定される粒子の数が所定の限度未満となるように、電子ビーム、および/または電子ビームが液体ターゲットと相互作用する液体ターゲットの領域中の温度を制御するために使用することができる。
第2の態様によれば、液体ターゲットを提供するように構成される液体ターゲット発生源と、X線放射を発生させるために電子ビームが液体ターゲットと相互作用する、液体ターゲットへと向けられた電子ビームを提供するように適合された電子発生源と、電子ビームと液体ターゲットの間の相互作用から生成される粒子の数を測定するように適合された装置とを備える、X線源が提供される。さらに、電子発生源は、測定される粒子の数に基づいて制御可能であってよい。追加または代替として、液体ターゲット発生源は、電子ビームが液体ターゲットと相互作用する液体ターゲットの領域中の温度を制御するように動作可能であってよい。
本態様は、一般的に、X線源の動作期間に発生した蒸気の監視および制御に関し、それにより、X線源の動作を制御してそれに応じて調整することが可能になる。X線ターゲットの蒸発は、臨界パラメータが蒸気圧である、よく知られている現象である。蒸気が昇華によって発生され得る、固体ターゲットの場合には、このことが、ターゲット劣化の原因となる場合がある。しかし、液体ターゲットは再生する可能性を有し、したがって、X線源の性能を損なうことなく、ある程度の蒸発が可能にされ得る。蒸発により、材料がターゲットを離れて、たとえば原子、液滴、またはデブリなどの自由粒子の形でチャンバを通って移動する。それらは、最終的に、たとえば、X線窓、電子発生源、およびX線源の動作および性能に対して重大である他の部品などの様々な表面に堆積または吸着する場合がある。したがって、動作期間に発生した蒸気の量、およびチャンバ中に存在する蒸気の量を監視および制御することが対象である。
液体の蒸発の程度は、とりわけ、液体ターゲットの材料の蒸気圧、液体ターゲットの温度、および特に液体ターゲットの加熱される表面積のサイズに依存するため、ターゲットからの蒸発は、電子ビームにより液体に誘起される熱を変えることによって制御され得る。誘起される熱は、たとえば、相互作用領域におけるスポットサイズ、ビームの電流、またはビームの焦点を変化させることによって変えられ得る。代替または追加として、相互作用領域における液体ターゲットの温度は、たとえば、液体ターゲットの材料を冷却すること、または、相互作用領域に異なる温度の新しい材料を供給することによって制御され得る。こうして、電子ビームと液体ターゲットの間の相互作用から生成される粒子の数の測定値または示度を得ること、およびそれに応じて電子ビームまたは液体ターゲットを調整することによって、蒸発速度を所望のレベルに保たれ得る。
蒸気は、電子ビームと液体ターゲットの間の相互作用の際に発生される、正に帯電した粒子またはイオンなどの荷電粒子を備え得る。粒子の数、したがって蒸発は、したがって、電流として測定され得る。しかし、堆積速度、すなわち、ある時間期間の間に表面上に堆積される材料の量を測定することを含む、他の代替形態が考えられる。別の代替形態または追加オプションは、電子ビームとチャンバ中に存在する粒子との間の相互作用から発生したX線放射を検出することである。これは、たとえばダイオードなどのX線センサによってたとえば実現され得る。さらなる代替形態および例は、本発明の実施形態に関して下で記載されることになる。
本出願の文脈では、「粒子」、「汚染物質」、および「蒸気」といった用語は、X線源の動作期間に発生したデブリ、液滴、および原子を含む自由粒子のことを呼び得る。これらの用語は、本出願を通して交換可能に使用され得る。こうして粒子は、液体ターゲットの材料の蒸気への相転移に起因して発生され得る。蒸発と沸騰は、そのような転移の2つの例である。沸騰は、液体の沸点以上で発生し得、一方蒸発は、所与の圧力についての沸点より低い温度で発生し得る。ターゲットの表面における蒸気圧が、たとえば、チャンバ中の環境圧力によって平衡されないときに、蒸発が発生し得る。さらに、たとえばデブリなどの粒子は、たとえば、液体を飛び散らすこと、強い衝撃または乱流によって発生され得る。したがって、請求項において参照される粒子は、必ずしも蒸発プロセスから生じた粒子に限定されないことが了解される。本発明の概念は、たとえば、時間単位毎にターゲットを離れる材料の量として測定され得る、液体ターゲットからの蒸発速度の推定、および/または時間における所与の点において(たとえば、粒子の形で)チャンバ中に存在する材料の量の推定に関係し得ることが了解されよう。
ターゲットのための液体は、たとえば、インジウム、スズ、ガリウム、鉛、もしくはビスマス、またはそれらの合金などの、好ましくは低い融点を有する液体金属であり得ることが理解されよう。液体のさらなる例は、たとえば、水およびメタノールを含む。
「液体ターゲット」または「液体陽極」という用語は、本出願の文脈では、たとえばノズルを通して押され、真空チャンバの内部を通して伝播する、液体ジェット、流れ、または液体の流動のことを呼び得る。一般的にジェットは液体の本質的に連続した流動または流れで形成され得るが、ジェットは、追加または代替として、複数の液滴を備え得ること、または複数の液滴で形成されさえし得ることが理解されよう。特に、液滴は、電子ビームとの相互作用の際に発生され得る。液滴のグループまたはクラスタのそのような例は、「液体ジェット」または「ターゲット」という用語によってやはり包含され得る。液体ターゲットの代替実施形態は、複数のジェット、定常的もしくは回転式のいずれかの液体のプール、固体表面を流れる液体、または固体表面によって制限される液体を含み得る。
電子ビームと液体ターゲットの間の相互作用から生成されるデブリの量に対応すると考えられ得る粒子の数の推定は、散乱電子からの寄与をなくすことによって改善され得る。散乱電子からの寄与の除去は、いくつかの例では、正に帯電した粒子により発生した電流から散乱電子により発生した電流を引くことによって達成され得る。代替または追加として、散乱電子からの寄与の除去は、正に帯電した粒子の数を測定するセンサまたは装置に電子が到達するのを妨害するまたは防止することによって達成され得る。散乱電子は、こうして、正に帯電した粒子の測定との干渉から妨害され得、それによって、X線放射の発生から生成される粒子の数またはデブリの量の、改善されより正確な推定を可能にする。
「なくすこと」という用語は、チャンバ中に存在し得る散乱電子の効果を補償するまたは減少させるプロセスのことを呼び得ることが了解されよう。本開示は、したがって、必ずしも散乱電子からの寄与の完全な除外または除去に限定されない。その代わり、X線放射を発生するための改善された技術は、チャンバ中の荷電粒子の測定に対する電子の寄与を考慮に入れることによって達成され得ることが理解される。
一実施形態によれば、電子ビームと液体ターゲットの間の相互作用から生成される推定される数の粒子は、液体ターゲットの蒸発速度の測定値であり得る。蒸発速度を知ることによって、X線源の動作は、それに応じて、好ましい範囲内に蒸発を保つため調整され得る。
一実施形態によれば、電子ビームと液体ターゲットの間の相互作用から生成される推定される数の粒子は、たとえば、チャンバ中の粒子の形で、チャンバ中に存在する液体ターゲット材料の量の測定値であり得る。したがって、推定される粒子の数は、液体ターゲットから蒸発した材料の合計または累積した量を示すために使用され得る。
一実施形態によれば、粒子の数は、電子ビームと液体ターゲットの間の相互作用から正に帯電した粒子により発生した電流を測定することによって推定され得る。これは、たとえば、正に帯電した粒子の少なくとも一部を引きつけるように、負の電位に接続されるように適合され得る粒子トラップ、および引きつけられた粒子により発生したトラップ電流を測定するための測定デバイスによって達成され得る。代替実施形態は、グランドに接続されるトラップ、すなわち、負のバイアスなしのトラップを備え得る。この実施形態は、粒子を引きつけ得る電位がないため、正に帯電した粒子をトラップへ導く軌道を正に帯電した粒子が与えられ得るという事実に依拠する。一方、トラップがチャンバ筐体から電気的に分離される必要がない場合があるため、実装はより簡単であり得る。
一実施形態によれば、たとえば液体ターゲットとの相互作用から生じ得る散乱電子を偏向、収集、またはブロックするための装置は、正に帯電した粒子の測定と干渉する電子の数を減少させるために採用され得る。これは、たとえば、散乱電子を上述の粒子トラップから離れるように偏向することによって達成され得る。
一実施形態によれば、散乱電子により発生した電流が測定され得る。これは、たとえば、正に帯電した粒子を偏向するように、場合によっては、散乱電子を引きつけるように、正の電位に接続されるように適合される粒子反射電極によって実現され得る。有利には、反射電極の形状は、電子が衝突し得る表面積を最適化する目的で選択され得る。これは、できるだけ多くの電子が反射電極上に入射することが可能となるように選択され得る反射電極の位置にも当てはまる。引きつけられたまたは入射する電子により発生した反射電極電流は、粒子反射電極に接続される測定デバイスにより測定され得る。
こうして、いくつかの実施形態によれば、上記のように、X線源の粒子センサは、粒子トラップ、粒子反射電極、ならびにトラップ電流および反射電極電流を測定するための1つまたはいくつかの測定デバイスを備え得る。粒子センサは、トラップ電流および反射電極電流に基づいて粒子の数を推定するように構成される処理デバイスまたは処理回路をさらに備え得る。
トラップ電流の大きさが、粒子トラップと相互作用する荷電粒子の量の示度を与え得るにもかかわらず、これらの測定値は、上で議論したように、後方散乱された電子によって乱され、X線源の動作の精度および性能を低減し得る。この問題は、反射電極電流を測定することによって対処され得、反射電極電流は、チャンバ中の後方散乱された電子の数の測定値として、したがって、トラップ電流に基づいて粒子の数を推定するとき考慮されるべき補正係数として使用され得る。言い換えると、粒子反射電極に吸収される電流は、トラップ電流に対する後方散乱された電子からの寄与を推定するために使用され得、これは、次いで、相互作用領域における粒子発生(または蒸気発生)の速度の測定値である。補正係数に起因して、粒子発生のより正確な推定が得られ得る。
粒子トラップは、電場によって正に帯電した粒子が加速され得る面を有する、たとえば、導電性プレートまたはシールドなどの、導電性要素として実現され得る。電場は、たとえば、粒子トラップに印可される電位差によって発生され得る。電位差は、したがって、正に帯電した粒子がトラップに引きつけられ、好ましくは、トラップに堆積または吸着されるように選択されるべきである。電位差は、したがって、グランドに対してまたは正に帯電した粒子に対して負の符号を有し得、本出願の文脈では、負の電位とも呼ばれ得る。しかし、粒子トラップは、グランドに接続されること、すなわちゼロ電位で設けられることも同様に可能であることが理解されよう。そのような場合には、粒子との相互作用を向上させる、言い換えると、静電気引力がないことを補償するためにできるだけ多くの粒子によってトラップが打たれるよう、物理的な形状および位置を有するトラップを設けることが有利であり得る。
粒子トラップは、ある量の材料がトラップ上に累積したときに交換されるように適合され得る。したがって、粒子トラップは、要求される性能を確かにするように、定期的に交換され得る消耗品と考えられ得る。
粒子反射電極は、粒子トラップと同様に構成され得る、たとえば導電性プレートまたはシールドなどの導電性要素として実現され得る。しかし、粒子反射電極は、正に帯電した粒子が反射電極から離れるように加速され、または偏向され得るように構成されるべきである。これは、反射電極から正に帯電した粒子をそらす電場をもたらす電位差によって達成され得る。電位差は、したがって、グランドに対してまたは正に帯電した粒子に対して正の符号を有するように選択され得、本出願の文脈では、正の電位とも呼ばれ得る。粒子反射電極は、さもなければ粒子が電子発生源に向けて進むことを可能にする、軌道から粒子を偏向させるために使用され得る。
X線源の安全で安定した動作を確かにするために設定された限界値であり得る所定の限度より下にチャンバ中の推定される粒子の数が維持されるように、電子ビームが制御され得る。これは、たとえば、電子発生源に動作可能に接続されて、発生した電子ビームのたとえば電流および/または強度を変えるように構成されるコントローラまたは回路によって実現され得る。代替または追加として、電子ビームの制御は、電子ビームの焦点またはスポットサイズを変えるため、および/または相互作用領域に対して電子ビームを偏向させるための電気-光システムを含み得る。制御の目的は、相互作用領域中の粒子の発生をある限度または閾値より下に保ち、それによって、たとえば窓の汚染の速度を所望のレベルに維持することであり得る。
電子ビームを制御することに対する代替または補足は、所与の電子ビーム構成について、液体ターゲットがより少ない蒸気を発生し得るように、液体ターゲットを制御することであり得る。これは、たとえば、(ターゲットが液体ジェットの場合に)電子ビームの方向に対して基本的に垂直な方向におけるターゲットの速度を増やすことにより、またはターゲット材料の混合を誘起することによって実現され得る。この方法では、ターゲットにより低い温度の新しい材料が加えられ、したがって、より少ない蒸気が生成される結果となり得る。
電子ビームおよび/または液体ターゲットは、チャンバ中の推定される粒子の数に基づいて制御され得る。制御についての入力または基準データとして推定される粒子レベルを使用して、上記と同様の様態で、制御が影響を受け得る。したがって、粒子の数を所定の限度より下に保つように、推定される粒子の数は、チャンバ中の蒸発速度、ならびに電子ビームおよび/またはそれに応じて調整される液体ターゲットを検証または監視するために使用され得る。
限度は、たとえば、特定システムについての許容粒子レベル、所望の保守間隔、X線源の動作モード、または性能要件の経験的な研究に基づいて決定され得る。
粒子が電子発生源または陰極に向かって移動するのを防止するように、粒子反射電極および/または粒子トラップは、電子ビームの経路のごく近傍に配置され得る。いくつかの例では、相互作用領域を収めるチャンバは、電子発生源が置かれる領域から分離される、または密閉され得る。2つの領域は、とりわけ、電子ビームの経路の一部を少なくとも部分的に囲繞するアパーチャまたはアパーチャ手段を介して連通し得る。そのような構成では、電子発生源が置かれる領域に粒子が入るのを防止するように、反射電極および/または粒子トラップが、アパーチャの直接近傍に配置され得る。
一実施形態によれば、粒子反射電極は、電子発生源と粒子トラップの間に配置され得る。したがって、反射電極は、電子発生源に向かう途中でトラップを逃れることに成功した任意の粒子を偏向させるバックアップとして機能し得る。さらに、粒子反射電極は、粒子を粒子トラップに向けるように構成される電場を提供し得る。これは、粒子トラップが接地され、したがってそれ自体で粒子を引きつけることができない場合に特に重要であり得る。
一実施形態によれば、粒子トラップ、粒子反射電極、および、電子発生源と粒子反射電極の間に配置され得るアパーチャは、相互作用領域で発生した粒子から電子発生源を保護するために配置され得る。この方法では、電子発生源に向かう途中で粒子が通過する必要がある3つの障害物が設けられる。
有利には、粒子反射電極は、粒子トラップのごく近傍に配置され得る。このことが、さもなければ粒子トラップにおいて測定されるトラップ電流を乱すおそれがある、後方散乱された電子を粒子反射電極が吸収または捕らえることを可能にする。
いくつかの実施形態によれば、少なくともアパーチャ手段の表面またはアパーチャを少なくとも部分的に囲む表面は、アパーチャから後方散乱される電子の数を減少させるために、電子吸収材料でコーティングされ得る。代替または追加として、電子吸収材料は、粒子反射電極の表面または表面部分に設けられ得る。電子吸収材料は、粒子トラップと相互作用する後方散乱された電子の数の減少を可能にし、したがって、チャンバ中の粒子の数の推定の精度を改善し得る。
電子吸収材料は、アパーチャを囲む、および/または粒子反射電極を形成する材料と比較して、電子を吸収するまたは電子が材料から散乱するのを防止する改善された能力を有する材料と理解され得る。グラファイトは、薄層またはコーティングの形で設けられ得る電子吸収材料の例である。
一実施形態によれば、散乱電子からの寄与をなくすための手段は、X線源のチャンバ中において、電子などの荷電粒子を検知または特徴づけるための装置または方法論を含み得る。散乱電子からの寄与を特徴づけるための好適な技法は、たとえば、電子の情報を取り出すために垂直な電場および磁場を利用するウィーンフィルタ、および電荷結合デバイスなどの半導体ベースセンサを含み得る。
代替または追加として、散乱電子からの寄与は、基準データの表を調べることによって推定され得る。表は、たとえば、電子発生源の電流および加速電圧、ターゲットにおける電子ビームのスポットサイズ、ターゲット上の熱負荷などといった、ある種のシステムパラメータまたは動作パラメータについての、散乱電子からの推定される寄与を示すデータを備え得る。これらのデータは、前の校正プロセスで決定され、および/または計算を通して推定され得る。このことは、X線源のコントローラが特定の動作条件と相関するデータを要求して、電子ビームとターゲットの間の相互作用から生成される粒子の数を決定するときに、補正係数としてデータを使用することを可能にする。
一実施形態によれば、X線源の粒子センサは、相互作用領域中で生成される粒子によって形成される、堆積した材料の量を測定するための測定要素を備え得る。測定要素は、粒子トラップおよび粒子反射電極に加えて、または代替として使用され得る。たとえば、測定要素は、たとえば層の形で材料が堆積し得る表面を備え得る。たとえば層の厚さとして測定される材料の量が、チャンバ中の材料の量を推定するために使用され得る。堆積される材料の量は、たとえば、同じ時間期間の間にチャンバ中に存在する材料の総量を推定するように、ある時間期間にわたって監視され得る。さらに、層の厚さは、たとえば窓を汚染する材料の厚さの示度として使用され得る。この目的のため、測定要素の表面を、窓の内面の近く、および/または同じ方向に向けることが有利であり得る。窓の交換の早すぎるまたは遅すぎる危険が減少され得るために、X線窓の汚染の推定レベルは、X線源のより効果的な保守を可能にする。
しかし、たとえば、電子ビームの経路、アパーチャ手段、粒子反射電極、および/または粒子トラップの近くまたは周りなどといった、チャンバ中の他の位置に測定要素が置かれ得ることが理解されよう。測定要素が、アパーチャ手段、粒子トラップおよび粒子反射電極のいずれかの構造的に一体化された部分を形成すること、またはこれらの要素のいずれかから形成されることがさらに考えられる。
一実施形態によれば、測定要素は、振動するように適合され得る。したがって、測定要素上に堆積される材料の厚さまたは量は、共振周波数が振動する要素の質量および物理的な寸法で変わる傾向があるという事実を利用し、測定要素の共振周波数を測定することによって推定され得る。
一実施形態によれば、測定要素は、圧電要素から形成され得る。そのような要素の例は、たとえば、水晶監視デバイス(QCM)を含む。QCMは、振動するように駆動され得る金属化圧電結晶を使用する。圧電要素は、高精度で高感度の測定値を提供し得るという点で有利である。
代替または追加として、粒子センサは、液体ターゲットの異なる成分について蒸気化速度を決定するため質量分析器を備え得る。たとえば、ターゲットが2つの要素を備え、これらのうちの1つが蒸気中で大きな比率を占める場合に、残りのターゲット材料の組成が変化したことが推測され得るといった、ターゲットの組成における変化を検出するために、この追加情報が使用され得る。X線源は、ターゲットに備えられる要素を含有する別個の材料コンテナ、および質量分析器からの結果に基づいて適正なターゲットの組成を確かにする制御システムを備え得る。
別の代替形態または追加形態は、電子ビームとチャンバ中に存在する粒子との間の相互作用によって生成されるX線放射を検出するために配置される少なくとも1つのX線ダイオードを粒子センサに備えさせることとなる。この検出を達成するため、ダイオードは、強度に平行にされる、すなわち、電子ビームと液体ターゲットの間の相互作用から生じる放射をフィルタ除去し得る。さらに、ダイオードは、エネルギー弁別を備えること、すなわち、電子ビームと液体ターゲットに備えられる要素の間の相互作用から生じるX線放射を主に検出するように構成されることができる。X線ダイオードを使用する利点は、真空チャンバの外側に設置され得ることであって、このことが、システム設計全体の複雑さを減らす。
理想的なシステムでは、電子ビームは、絶対真空中で液体ターゲットと相互作用し得る。しかし実際には、何らかの環境気体が存在することが多い。気体の量は、最初のシステムの使用期間に減少して、ある時間後に安定状態に達する傾向があり、この場合、システム内の異なる構成要素から発生した気体の量は、ポンプ容量によって平衡され得る。環境気体の存在は、電子ビームと液体ターゲットの間の相互作用からの蒸気生成の速度を監視する意図を邪魔し得る。環境気体は電子ビームとの直接相互作用によって、また、後方散乱された電子との相互作用によってイオン化され得、ここで、たいていの場合に後者のプロセスがより大きいイオン化断面積を呈する。測定信号への環境気体からの寄与は、最小化または補償され得る。環境気体からのイオン電流への寄与を推定するため、基準測定が実施され得る。そのような測定の一例は、非常にデフォーカスした電子ビームを使用することであり、したがって、液体ターゲットに比較的少量のエネルギーを堆積し、それによって、全く、またはほとんど蒸気を発生させない。この構成のために測定された信号は、ここで、環境気体から生じると仮定されて、後の測定のためのオフセット補正として使用され得る。あるいは、たとえば、遅い速度のイオンがイオントラップに到達するのを防止するウィーンフィルタを設けることによるアクティブフィルタ処理を実現するために、環境気体は電子ビームと液体ターゲットの間の相互作用から発生した蒸気と比較して遅い速度で動くという知識が使用され得る。蒸気を検出するために質量分析器が使用される場合、成分がターゲット中に存在しない要素であるという条件で、環境気体の寄与が直接測定され得る。さらに別の実施形態は、ターゲットから発生した蒸気により影響を受けないように配置される別個の真空センサを備え得、ここで前記センサは、環境気体の寄与について粒子センサからの結果を補償するために使用され得る信号を提供し得る。
液体ターゲットが液体ジェットとして提供される実施形態によれば、X線源は、閉ループ循環システムを備えるシステムをさらに備え得る、または閉ループ循環システムを備えるシステムに配置され得る。循環システムは、回収貯蔵器とターゲット発生器の間に置かれ得、液体ジェットの回収した液体および/または追加液体をターゲット発生器に循環させるように適合され得る。閉ループ循環システムは、液体が再使用され得るため、X線源の連続動作を可能にする。閉ループ循環システムは、以下の例にしたがって動作され得る。
・閉ループ循環システムの第1の部分に含有される液体の圧力は、高圧ポンプを使用して、少なくとも10バール、好ましくは少なくとも50バール以上に上げられる。
・加圧液体は、ノズルに導かれる。導管を通った任意の伝導は、何らかの、場合によっては本状況下で無視できる圧力損失をともなうが、加圧液体は、依然として10バールを越える、好ましくは50バールを越える圧力でノズルに到達する。
・液体ジェットを発生するために、液体が、ノズルから、相互作用領域が置かれる真空チャンバに噴出される。
・噴出した液体は、相互作用領域を通過後、回収貯蔵器に集められる。
・回収した液体の圧力は、流れの方向において、回収貯蔵器と高圧ポンプの間に置かれる閉ループ循環システムの第2の部分で、高圧ポンプにとっての吸引側圧力(入口圧力)に上げられる(すなわち、システムの通常動作期間に、液体は、回収貯蔵器から高圧ポンプに向かって流れる)。高圧ポンプにとっての入口圧力は、高圧ポンプの信頼でき安定な動作を実現するために、少なくとも0.1バール、好ましくは少なくとも0.2バールである。
相互作用領域への液体ジェットの供給が、連続した閉ループの様式で実施されるように、本ステップは、典型的には、次いで連続的に繰り返される。すなわち、入口圧力における液体が、少なくとも10バールなどに液体を再び加圧する高圧ポンプに再び送られる。
いくつかの実装形態では、X線源は、システム中の液体の循環期間に1つまたは複数のフィルタを液体が通過され得るシステム中に配置され得る。たとえば、通常の流れ方向で、回収貯蔵器と高圧ポンプの間に、比較的粗いフィルタが配置され得、通常の流れ方向で、高圧ポンプとノズルの間に、比較的細かいフィルタが配置され得る。粗いフィルタと細かいフィルタは、別個に、または組み合わせて使用され得る。液体のフィルタ処理を含む実施形態は、固体汚染物質が捕捉され、システムの他の部分に損害を引き起こす前に循環から取り除かれ得る限り有利である。
開示される技術は、上で概説された方法をX線源に実施させるような様態で、プログラム可能コンピュータを制御するための、コンピュータ可読命令として具現化され得る。そのような命令は、命令を記憶する不揮発性コンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品の形で分配され得る。
上記の第1の態様による方法について上記された実施形態中の特徴のいずれかは、本発明の第2の態様によるX線源と組み合わされ得、逆も同様であることが理解されよう。
以下の詳細な開示、図面、および添付される請求項を調べれば、本発明のさらなる目的、特徴、および利点が明らかとなろう。以下に記載されるもの以外の実施形態を作るために、本発明の異なる特徴が組み合わされ得ることを、当業者は理解されよう。
本発明は、ここで、添付図面を参照して、例示の目的で記載される。
本発明のいくつかの実施形態によるX線源の概略断面図。 後方散乱された電子の影響が図示される図1によるX線源の部分図。 一実施形態による、アパーチャ、粒子トラップ、および粒子反射電極の断面斜視図。 一態様によるシステムの概略図。 本発明の実施形態によるX線放射を発生させるための方法を概略的に図示する図。
すべての図は、概略であり、必ずしも原寸に比例せず、一般的に本発明を明らかにするために必要な部分だけを示しており、他の部分は、省略、または単に示唆され得る。
本発明の一実施形態によるX線源100は、ここで、図1を参照して記載される。図1に示されるように、真空チャンバ120は、筐体122および環境の大気から真空チャンバ120を隔てるX線透過窓124によって画定され得る。X線134は、電子ビーム132からの電子がターゲットJと相互作用し得る相互作用領域Tから発生され得る。
電子ビーム132は、相互作用領域Tに向けられた高電圧陰極を備える電子銃130などの電子発生源130によって発生され得る。電子ビーム132は、電子発生源130と相互作用領域Tの間の軌道または経路をたどり得、ここで、軌道は、電子光学手段および/または電子発生源の構成によって調整され得る。電子発生源は、さらに、たとえばビーム電流、強度、幅、高さ、および電子エネルギーといった、電子ビームのパラメータが調整されることを可能にするように制御可能であり得る。さらに電子発生源は、複数の電子ビームを提供するように配置され得る。
本実施形態によれば、ターゲットは、たとえば、相互作用領域Tと交差する液体ジェットJから形成され得る。液体ジェットJは、相互作用領域Tに向かって相互作用領域Tを通って伝播するジェットJを形成するように、たとえば液体金属などのたとえば流体が放出され得るノズルを備えるターゲット発生器110によって発生され得る。あるいは、液体ターゲットJは、たとえば、複数のジェット、定常的または回転式であり得る液体貯蔵器またはプール、またはチャンバ内の表面上に浮かび得るもしくは自由であり得る液体カーテンもしくはシートから形成され得る。いくつかの例では、ジェットJは、貯蔵器またはプールによって回収され得る。
X線源100は、液体ジェットJの材料を回収するための回収貯蔵器112とターゲット発生器110の間に置かれる閉ループ循環システム(図示せず)をさらに備え得る。閉ループシステムは、ターゲットジェットJを発生させるため、圧力を少なくとも10バール、好ましくは少なくとも50バール以上に上げるように適合される高圧ポンプによって、回収した液体金属をターゲット発生器110に循環させるように適合され得る。
さらに、X線源は、チャンバ中に存在する、および/または液体ターゲットから生成される粒子の数を測定するための粒子センサを備え得る。粒子センサは、たとえば、電流を測定する1つまたはいくつかの電気センサとして、および/またはチャンバ内の特定の面上に堆積される材料の量を測定するためのセンサとして実装され得る。本図では、粒子センサの実装のいくつかの例が示される。図示された例のうちの各1つは、別個に、または互いに組み合わせて使用され得る。第1の例では、粒子センサは、チャンバ120の中に存在する粒子を集めるための粒子トラップ140を備える。粒子トラップ140は、たとえば、粒子トラップ140にたとえば負の電位差などの電位を印可するための電源160に接続され得る導電性要素から形成され得る。図1は、電子ビーム132を囲繞するように配置されるアパーチャを有し、それによって、電子発生源130に向かう途中で、相互作用領域Tからたとえば正に帯電したデブリおよび蒸気などの荷電粒子を捕捉するプレートとして形成される粒子トラップ140の断面を示す。粒子は、粒子が堆積または吸着され得る粒子トラップ140の表面に向かって加速され得る。プレートは、たとえば、ステンレススチールまたは他の導電材料から形成され得る。
粒子センサの第2の例では、粒子反射電極150が設けられ得る。粒子反射電極は、反射電極150の近傍の正に帯電した粒子を偏向または反発させるための電位で動作する導電性要素から形成され得る。反射電極は、いくつかの例では、粒子トラップ140と同様に、すなわち、電子ビーム132を囲繞するアパーチャを有するプレートを備えて構成され得、好ましくは、粒子トラップ140と組み合わせて使用され得る。そのような例が本図に図示され、そこでは、反射電極は、電子ビーム132の経路に沿って、粒子トラップ140と電子発生源130の間に置かれる。粒子トラップ140と同様に、反射電極は、粒子反発効果を達成するために必要な電位差を生成する電源160に電気的に接続され得る。反射電極は、たとえば、ステンレススチールまたは他の導電材料から形成され得る。
粒子反射電極は、チャンバ120中で発生した粒子(デブリおよび蒸気など)から電子発生源130を保護するために、チャンバ領域120およびX線源130の陰極領域121の範囲を定める、プレートまたは壁要素192に配置され得るアパーチャ手段190と組み合わされ得る。したがって、粒子トラップをなんとか通過した粒子がアパーチャ190に(そして最終的に電子発生源130に)到達するのを防止するように、粒子反射電極150は、アパーチャ190と粒子トラップの間に配置され得る。
さらなる実施形態は、イオントラップに到達するイオン反射電極から後方散乱された電子の数を減らすため、粒子反射電極と粒子トラップの間のアパーチャを含み得る。アパーチャは、したがって、イオンの測定値に対する、少なくとも一部の散乱電子からの寄与をなくすための手段として機能し得る。電場は、イオンをイオントラップに導くために設けられ得、それに応じて、イオントラップ中に大きいイオン電流を可能にするために変更され得る。
粒子センサの第3の例では、測定要素172は、相互作用領域Tに生成される粒子によって形成される堆積される材料の量を測定するために設けられ得る。測定要素172は、たとえば、堆積される材料の厚さ(または量)にしたがって共振周波数が変えられ得る、たとえば結晶監視デバイスなどの発振デバイスであり得る。図1に図示される本例では、測定要素172は、X線窓124上に堆積された可能性がある材料の量の示度、したがって窓124を交換または清掃する時間の示度を提供するために、X線窓124の近傍に配置されて相互作用領域Jに面する水晶監視デバイス(QCM)であり得る。測定要素172は、粒子トラップ140および粒子反射電極150の代わりに、またはこれらの要素と組み合わせて使用され得る。
本図では、粒子トラップ140、粒子反射電極150、およびアパーチャ190が電子ビーム132の経路に沿って整列されるが、他の構成が同様に考えられる。粒子トラップ140および/または反射電極150の代わり(または追加)の場所は、たとえば、X線窓124のごく近傍、または相互作用領域Tを含み得る。
電源160は、チャンバ120の外側に配置されて、電気的な貫通接続を介して、粒子トラップ140および粒子反射電極150に接続され得る。電源160は、粒子トラップ140と粒子反射電極150の両方に共通であって、両方に必要な電圧を供給することが可能であり得る、または粒子トラップ140用に1つ、粒子反射電極150用に1つの、2つの別個の、好ましくは個別に制御可能な電源160を備え得る。電源160は、粒子トラップ140と粒子反射電極150それぞれで、所望の電位差を発生させるように適合されるコントローラ回路(図示せず)によって動作され得る。電位差は、たとえば、チャンバ中で粒子が発生される速度、ならびにトラップにより捕捉される材料のタイプおよび量に基づいて変えられ得る。
X線源100は、粒子トラップ140中で発生したトラップ電流IT、および粒子反射電極150中で発生した反射電極電流IRを測定するため、たとえば電流計170などの手段をさらに備え得る(または動作可能に接続され得る)。トラップ電流ITは、粒子トラップ140により捕捉される(正に帯電した粒子またはイオンなどの)粒子の数の測定値として使用され得、したがって、チャンバ120の中に現在存在するまたは発生した蒸気の量(または粒子の数)の示度を与え得る。一方、反射電極電流IRは、正にバイアスされた粒子反射電極150により引きつけられるまたは捕捉される後方散乱された電子の数の測定値として使用され得る。この測定値は、トラップ電流ITに対する後方散乱された電子からの寄与に対応する補正係数を決定するために使用され得、チャンバ120中の粒子の数のより正確な推定のために使用され得る。言い換えると、反射電極電流IRは、推定される粒子の数に対する散乱電子からの寄与をなくす、または少なくとも減少させるために使用され得る。電源160と電流計170は、共通ユニットの中で組み合わされ得ることが理解されよう。一例では、電源160は、粒子トラップ140および/または反射電極150を比較的一定のバイアスに保つように構成され得る。このことが、トラップ電流ITおよび/または反射電極電流IRが、入射する粒子および/または電子により引き起こされるバイアスにおける変動または擾乱として検出されることを可能にする。
図2は、図1を参照して上記されたものと同様に構成され得る、X線源100中の粒子反射電極150およびアパーチャ190の表面に対して順に後方散乱される、チャンバ120中に存在する後方散乱された電子BSの効果を図示する。後方散乱された電子BSの流入は、測定されるトラップ電流ITおよび反射電極電流IRに対する電子の寄与を推定するために使用され得る、電流IBSと考えられ得る。測定されるトラップ電流ITは、粒子トラップ150にトラップされるイオンにより発生される正の電流Iionと、粒子反射電極150から再び後方散乱され、粒子トラップ140と相互作用する後方散乱された電子BSから生じる電子の負の寄与k1・IBSの和として推定され得る。係数k1は、この場合、粒子反射電極から再び後方散乱されてトラップにより捕捉される電子BSの部分を表す。したがって、トラップ電流ITは、次式のように表され得る。
Figure 0007039055000001
さらに、反射電極電流IRは、k2・IBSと示される、粒子反射電極150によって吸収される後方散乱された電子BSの数、およびアパーチャ190を囲繞する表面192で後方散乱し、反射電極によって吸収される後方散乱された電子BSの数を考慮することによって推定され得る。この寄与は、k3・IBSと示され得る。したがって、反射電極電流IRは、次式のように表され得る。
Figure 0007039055000002
上式で、k2は、粒子反射電極150で吸収される後方散乱された電子の部分、k3は、アパーチャ手段190から後方散乱され次いで粒子反射電極で吸収される部分である。
トラップ電流ITの推定は、粒子反射電極150から後方散乱される電子の部分、すなわちk1を減らすことによって改善され得る。このことが、粒子反射電極150から後方散乱される電子からの寄与と比較して、正の電流Iionからの相対的な寄与が増加されることを可能にする。これは、粒子反射電極150上に、たとえばコーティングの形で、電子吸収材料152を設けることによって達成され得る。結果として、粒子反射電極によって吸収される後方散乱される電子の部分を表す係数k2が増加され得る。
トラップ電流ITの推定は、k3をk2に対して減らすことによって、やはりさらに改善され得る。これは、アパーチャ手段190から後方散乱される、後方散乱された電子BSの部分が減らされ得るように、アパーチャ手段190上に電子吸収材料194を配置することによって達成され得る。
上記の例は、後方散乱された電子BSの効果の直接測定を開示する。しかし、測定されるトラップ電流ITおよび反射電極電流IRへの電子の寄与は、他の例によれば、たとえばルックアップテーブルによって検索される基準データによって提供され得ることが理解される。基準データは、たとえば、以前の測定または校正に基づき得る。
図3は、粒子トラップ140、粒子反射電極150、およびアパーチャ手段190の例をさらに詳細に図示する、図1に関連して上で議論したX線源の部分を示す。本実施形態によれば、アパーチャ手段190は、電子ビームの経路に沿ってアパーチャ190と整列され得る粒子トラップ140と粒子反射電極150を支持するための筐体または壁部分192を備え得る。粒子反射電極150および/または粒子トラップ140は、たとえば、リング形状またはプレート形状であり得、電子ビームの周りに配置されるアパーチャまたは開口を形成し得る。粒子トラップ140および粒子反射電極150は、導管162、164などの電気コネクタによって、それぞれの電源および電流測定デバイス(図示せず)に電気的にさらに接続され得る。本例で示されるように、粒子トラップ140は、相互作用領域Tの見通し線から幾何学的に隠され得る。これは、たとえば、粒子トラップ140と相互作用領域の間に配置されるフランジまたはアパーチャ構造によって達成され得る。そのような位置に粒子トラップ140を配置することによって、相互作用領域Tから生じる後方散乱された電子により少なくさらされ得る。さらに、粒子トラップ140は、電子への露出をさらに減らし、したがって、測定される粒子トラップ電流ITの品質を高めるように、特に粒子反射電極150と比較して、相対的に小さい表面積を備え得る。一実施形態では、粒子トラップ140は、比較的小さい表面積を有する場合でさえ、また相互作用領域Tからの見通し線に対していくぶん隠れた位置に配置される場合でさえ荷電粒子を引きつけるように、負の電位に接続され得る。
図4は、以前の図に関連して上記された実施形態によるX線源100、処理デバイス(または処理回路)180、およびコントローラ(または制御回路)182を備えるX線を発生させるためのシステムを概略的に図示する。処理デバイス180は、たとえば、推定されるトラップ電流ITおよび反射電極電流IRなどの、測定デバイス170および/または測定要素172(図1に図示される)からの情報を受け取り、たとえばチャンバ中に存在する粒子の数を推定するために受け取ったデータを処理するように構成され得る。推定は、たとえば、図2に関連して上で議論されたような補正係数を使用した計算を備え得る。
処理デバイス180からの結果は、次いで、それに応じて電子発生源を制御するように構成され得るコントローラ182に出力され得る。コントローラは、推定される粒子の数がたとえば所定の限度を超える場合に、発生した粒子の数を減らすために、たとえば、電子ビームの強度または液体ターゲットの温度を制御し得る。システムは、フィードバックループにしたがって動作し得、フィードバックループでは、X線源100の電子ビームと金属ジェットの間の相互作用によって発生した蒸気が、処理デバイス180によって決定されて、X線源の動作を調整するためにコントローラ182によって使用され得る。調整した動作は、処理デバイス180によって決定され、コントローラ182への送信などがなされ得る、蒸気生成の速度における変化をもたらし得る。
図5は、本発明の実施形態にしたがってX線放射を発生させるための方法の概要である。方法は、たとえば、図4について上記のコントローラ182および処理デバイス180によって実施されて、上記の実施形態のいずれか1つと同様に構成され得るX線源100を制御するために使用され得る。方法は、液体ターゲットを用意することと(10)、X線放射134を発生させるために電子ビーム132が液体ターゲットと相互作用するように、液体ターゲットへと電子ビーム132を向けることと(20)を備える。方法は、電子ビームと液体ターゲットの間の相互作用から生成される粒子の数を推定することと(30)、推定される粒子の数が所定の限度未満となるように電子ビームを制御すること(40)とをさらに備える。
本図で開示される特定の例では、粒子の数を推定するステップ(30)は、粒子トラップ140に負の電位を印可すること(31)と、粒子反射電極150に正の電位を印可すること(33)とを備え得る。次いで、粒子トラップと相互作用する正に帯電した粒子によって発生したトラップ電流ITを測定すること(32)、および粒子反射電極と相互作用する散乱電子によって発生した反射電極電流IRを測定すること(34)によって、チャンバ120中の粒子の数が、トラップ電流ITおよび反射電極電流IRに基づいて推定され得る。粒子の数は、蒸発速度が比較的遅いレベルに保たれるように、たとえば、電子ビーム132の電流、焦点、もしくはスポットサイズ、または液体ターゲットJの温度を制御すること(40)のためコントローラ182への入力として使用され得る。
一実施形態によれば、粒子の数を推定するステップ(30)は、(追加または代替として、)たとえば振動する測定要素上の堆積される材料の量を測定すること(36)を備え得、堆積される材料が相互作用領域中で生成される粒子によって形成される。
一実施形態によれば、粒子の数を推定するステップ(30)は、(追加または代替として、)たとえば内壁の一部に堆積される材料の量を、前記壁に配置される2つの電極間の電気抵抗を測定することによって、測定すること(36)を備え得る。堆積される材料が、2つの電極を接続する絶縁面上に膜を形成するとすれば、抵抗値は、膜厚に、したがって堆積される材料の量に反比例することになる。ターゲットを離れた材料が液滴の形である場合、これらが電極上に堆積し、したがって、電極間の伝導のための経路を作って、事実上、電気抵抗値を(測定精度内で)ゼロに近づけさせ得る。
当業者は、本発明が上記の例および構成に決して限定されないことを了解する。反対に、添付される請求項の範囲内で、多くの修正形態および変形形態が可能である。たとえば、粒子トラップおよび粒子反射電極は、他の幾何学的な位置に配置され得る。粒子トラップおよび粒子反射電極は、チャンバ中の粒子の数を推定するための上に記載した方法と組み合わせて、たとえば、X線窓が汚染されるのを保護するため、またはチャンバ内の他の部分および要素を保護するために使用され得る。さらに、粒子トラップおよび粒子反射電極に印可される電圧が一定である必要はなく、粒子の移動度を制限もしくは制御すること、および/または汚染の数を測定することに効果的であるという条件で、異なる方法で変化され得る。特に、時間変化する電位が実現され得、これは、安全でない領域(たとえば、アパーチャまたは窓の近傍)から粒子をそらし、粒子が生成される速度を推定するより洗練された方法を可能にし得る。さらに、電子ビームと液体ターゲットの間の相互作用から発生したデブリまたは粒子を能動的にイオン化するための手段が含まれ、したがって、イオントラップに向かうデブリまたは粒子の部分を増加させ得る。そのようなイオン化ツールを利用するX線源は、参照によって本明細書に組み込まれる、出願人の欧州出願第16175573.1号に開示される。さらに、1つより多くの液体ジェットまたは1つより多くの電子ビームを備えるX線源およびシステムが、本発明の概念の範囲内で考えられる。
さらに、本明細書に記載されるタイプのX線源は、限定しないが、医療診断、非破壊検査、リソグラフィ、結晶解析、顕微鏡検査、材料科学、表面物性顕微鏡検査、X線回折によるタンパク質構造決定、X線写真分光法(XPS)、限界寸法小角X線散乱(CD-SAXS)、およびX線蛍光(XRF)で例示される特定の用途に適合されるX線光学系および/または検出器と有利に組み合わされ得る。加えて、図面、開示、および添付される請求項の検討から特許請求される発明を実行する際に、開示される例に対する変形形態が、当業者によって理解および実施され得る。ある種の手段が、互いに異なる従属請求項に記載されるという単なる事実は、これの手段の組合せが有利に使用され得ないことは示していない。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載の事項を、そのまま、付記しておく。
[1] チャンバ(120)中に液体ターゲット(J)を用意すること(10)と、
X線放射(134)を発生させるために電子ビームが前記液体ターゲットと相互作用するように、前記液体ターゲットへと前記電子ビーム(132)を向けること(20)と、
前記チャンバ中の正に帯電した粒子の数を測定して、推定される粒子の数に対して散乱電子からの寄与をなくすことによって、前記電子ビームと前記液体ターゲットの間の相互作用から生成される粒子の数を推定すること(30)とを備え、
前記推定される粒子の数が所定の限度未満となるように、前記電子ビームを制御すること、および/または前記電子ビームが前記液体ターゲットと相互作用する前記液体ターゲットの領域中の温度を制御すること(40)
をさらに備える、X線放射を発生するための方法。
[2] 前記電子ビームと前記液体ターゲットの間の相互作用から生成される、前記推定される粒子の数が、前記液体ターゲットの蒸発速度の測定値である、[1]に記載の方法。
[3] 前記電子ビームと前記液体ターゲットの間の相互作用から生成される前記推定される粒子の数が、前記チャンバ中に粒子として存在する液体ターゲット材料の量の測定値である、[1]に記載の方法。
[4] 散乱電子からの寄与をなくすことが、前記液体ターゲットとの相互作用から生じる散乱電子により生ずる電流を測定すること(34)を備える、[1]から[3]のいずれか一項に記載の方法。
[5] 散乱電子からの寄与をなくすことが、正に帯電した粒子の数を測定するために、粒子センサ(140、150、172)から離れるように前記散乱電子を偏向することを備える、[1]から[3]のいずれか一項に記載の方法。
[6] 前記電子ビームを制御するステップが、前記電子ビームの電流、スポットサイズ、および焦点のうちの少なくとも1つを変えることを備える、[1]から[5]のいずれか一項に記載に記載の方法。
[7] 前記液体ターゲットをジェットとして形成することを備える、[1]から[6]のいずれか一項に記載の方法。
[8] 前記相互作用の領域中の前記液体ターゲットの温度を制御するステップが、前記ジェットの速度を変えることを備える、[7]に記載の方法。
[9] チャンバ(120)と、
前記チャンバ中に液体ターゲット(J)を提供するように構成される液体ターゲット発生源と、
X線放射(134)を発生させるために電子ビームが前記液体ターゲットと相互作用して前記液体ターゲットへと向けられた前記電子ビーム(132)を提供するように適合された電子発生源(130)と、
前記電子ビームと前記液体ターゲットの間の相互作用から生成される粒子の数を測定するように適合された装置と
を備え、前記装置が、
前記チャンバ中の正に帯電した粒子の数を測定するように適合される粒子センサ(140、150、172)、および
前記測定した正に帯電した粒子の数に対する散乱電子からの寄与をなくすための手段
を備え、
ここで、
前記電子発生源が前記測定した粒子の数に基づいて制御可能であり、および/または
前記液体ターゲット発生源が、前記液体ターゲットの領域中の温度を制御するように動作可能であり、この領域中で、前記電子ビームが、前記測定した粒子の数に基づいて、前記液体ターゲットと相互作用するものである、X線源(100)。
[10] 散乱電子からの寄与をなくすための前記手段が、前記散乱電子を前記粒子センサから離れるように偏向させるため、または前記粒子センサへの途中で前記散乱電子をトラップするための装置を備える、[9]に記載のX線源。
[11] 前記粒子センサが、
前記電子ビームと前記液体ターゲットとの間の相互作用から生成される正のイオンをトラップするため、および結果として得られる電流を測定するための装置と、ここで、前記装置が前記電流に対する電気的寄与を引くための手段をさらに備えるものであり、
前記電子ビームと前記液体ターゲットとの間の相互作用から生成される粒子によって形成される堆積される材料の量を測定するための測定要素(172)と、
X線放射を測定するためのX線ダイオードと、
質量分析器と、を含む群から選択される、[10]に記載のX線源。
[12] 正のイオンをトラップするための前記装置が、
前記液体ターゲットとの相互作用から生成される正に帯電した粒子を収集するように適合される粒子トラップ(140)と、
前記液体ターゲットとの相互作用から生成される正に帯電した粒子を偏向するように、正の電位に接続されるように適合される粒子反射電極(150)と、
前記粒子トラップと相互作用する前記正に帯電した粒子によって発生したトラップ電流(IT)を測定するため、および前記粒子反射電極と相互作用する前記散乱電子によって発生した反射電極電流(IR)を測定するための測定デバイス(170)と、
前記トラップ電流および前記反射電極電流に基づいて粒子の数を推定するように構成される処理デバイス(180)と、を備える、[11]に記載のX線源。
[13] 前記粒子トラップが、正に帯電した粒子を引きつけるように、負の電位に接続されるように適合される、[12]に記載のX線源。
[14] 前記粒子トラップおよび前記粒子反射電極が、前記電子ビームの経路に沿って配置されている、[12]または[13]に記載のX線源。
[15] 前記電子ビームの経路を囲繞するアパーチャ(190)をさらに備え、ここで、前記粒子反射電極が前記電子発生源と前記粒子トラップの間に配置され、前記アパーチャが前記電子発生源と前記粒子反射電極の間に配置されているものである、[12]から[14]のいずれか一項に記載のX線源。
[16] 表面が少なくとも部分的に前記アパーチャを囲繞し、および/または前記粒子反射電極の表面が電子吸収材料(192、152)でコーティングされている、[15]に記載のX線源。
[17] 前記電子吸収材料がグラファイトである、[16]に記載のX線源。
[18] 前記測定要素が振動する測定要素を備える、[11]に記載のX線源。
[19] 前記測定した粒子の数に基づいて、前記電子ビームおよび/または前記液体ターゲット発生源を制御するように適合されるコントローラ(182)をさらに備える、[9]から[18]のいずれか一項に記載のX線源。
[20] 前記液体ターゲットが液体ジェットの形で設けられている、[9]から[19]のいずれか一項に記載のX線源。

Claims (15)

  1. チャンバ(120)中に液体ターゲット(J)を用意すること(10)と、
    X線放射(134)を発生させるために電子ビームが前記液体ターゲットと相互作用するように、前記液体ターゲットへと前記電子ビーム(132)を向けること(20)と、
    前記チャンバ中の正に帯電した粒子の数を測定し、および散乱電子により生ずる電流を測定することにより、推定される粒子の数に対して前記散乱電子からの寄与をなくすことによって、前記電子ビームと前記液体ターゲットの間の相互作用から生成される粒子の数を推定すること(30)と、
    前記推定される粒子の数が所定の限度未満となるように、前記電子ビームを制御すること、および/または前記電子ビームが前記液体ターゲットと相互作用する前記液体ターゲットの領域中の温度を制御すること(40)と、
    を備える、X線放射を発生するための方法。
  2. 前記電子ビームと前記液体ターゲットの間の相互作用から生成される、前記推定される粒子の数が、前記液体ターゲットの蒸発速度の測定値である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記電子ビームと前記液体ターゲットの間の相互作用から生成される前記推定される粒子の数が、前記チャンバ中に粒子として存在する液体ターゲット材料の量の測定値である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記電子ビームを制御するステップが、前記電子ビームの電流、スポットサイズ、および焦点のうちの少なくとも1つを変えることを備える、請求項1からのいずれか一項に記載に記載の方法。
  5. 前記液体ターゲットをジェットとして形成することを備える、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記相互作用の領域中の前記液体ターゲットの温度を制御するステップが、前記ジェットの速度を変えることを備える、請求項に記載の方法。
  7. チャンバ(120)と、
    前記チャンバ中に液体ターゲット(J)を提供するように構成される液体ターゲット発生源と、
    X線放射(134)を発生させるために電子ビームが前記液体ターゲットと相互作用して前記液体ターゲットへと向けられた前記電子ビーム(132)を提供するように適合された電子発生源(130)と、
    前記電子ビームと前記液体ターゲットの間の相互作用から生成される粒子の数を測定するように適合された装置と、を備え、
    前記装置が、
    前記チャンバ中の正に帯電した粒子の数を測定するように適合される粒子センサ(140、150、172)、および
    前記チャンバ中の散乱電子によって生ずる電流を測定するとともに、この電流に基づいて、前記測定した正に帯電した粒子の数に対する散乱電子からの寄与をなくすための手段を備え、
    ここで、
    前記電子発生源が前記測定した粒子の数に基づいて制御可能であり、および/または
    前記液体ターゲット発生源が、前記液体ターゲットの領域中の温度を制御するように動作可能であり、この領域中で、前記電子ビームが、前記測定した粒子の数に基づいて、前記液体ターゲットと相互作用するものである、X線源(100)。
  8. 前記粒子センサが、
    前記液体ターゲットとの相互作用から生成される正に帯電した粒子を収集するように適合される粒子トラップ(140)と、
    前記液体ターゲットとの相互作用から生成される正に帯電した粒子を偏向するように、正の電位に接続されるように適合される粒子反射電極(150)と、
    前記粒子トラップと相互作用する前記正に帯電した粒子によって発生したトラップ電流(IT)を測定するため、および前記粒子反射電極と相互作用する前記散乱電子によって発生した反射電極電流(IR)を測定するための測定デバイス(170)と、
    前記トラップ電流および前記反射電極電流に基づいて粒子の数を推定するように構成される処理デバイス(180)と、を備える、請求項に記載のX線源。
  9. 前記粒子トラップが、正に帯電した粒子を引きつけるように、負の電位に接続されるように適合される、請求項に記載のX線源。
  10. 前記粒子トラップおよび前記粒子反射電極が、前記電子ビームの経路に沿って配置されている、請求項またはに記載のX線源。
  11. 前記電子ビームの経路を囲繞するアパーチャ(190)をさらに備え、ここで、前記粒子反射電極が前記電子発生源と前記粒子トラップの間に配置され、前記アパーチャが前記電子発生源と前記粒子反射電極の間に配置されているものである、請求項から1のいずれか一項に記載のX線源。
  12. 表面が少なくとも部分的に前記アパーチャを囲繞し、および/または前記粒子反射電極の表面が電子吸収材料(192、152)でコーティングされている、請求項1に記載のX線源。
  13. 前記電子吸収材料がグラファイトである、請求項1に記載のX線源。
  14. 前記測定した粒子の数に基づいて、前記電子ビームおよび/または前記液体ターゲット発生源を制御するように適合されるコントローラ(182)をさらに備える、請求項から1のいずれか一項に記載のX線源。
  15. 前記液体ターゲットが液体ジェットの形で設けられている、請求項から1のいずれか一項に記載のX線源。
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