JP2021508669A - ピラゾール又はピリミジノンの新しい製造方法 - Google Patents

ピラゾール又はピリミジノンの新しい製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2021508669A
JP2021508669A JP2019552909A JP2019552909A JP2021508669A JP 2021508669 A JP2021508669 A JP 2021508669A JP 2019552909 A JP2019552909 A JP 2019552909A JP 2019552909 A JP2019552909 A JP 2019552909A JP 2021508669 A JP2021508669 A JP 2021508669A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluorinated
compound
formula
group
nitrogen atoms
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019552909A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6911143B2 (ja
Inventor
▲き▼龍 崔
▲き▼龍 崔
宏軍 杜
宏軍 杜
文挺 呉
文挺 呉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujian Yongjing Technology Co Ltd
Original Assignee
Fujian Yongjing Technology Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujian Yongjing Technology Co Ltd filed Critical Fujian Yongjing Technology Co Ltd
Publication of JP2021508669A publication Critical patent/JP2021508669A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6911143B2 publication Critical patent/JP6911143B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D231/00Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings
    • C07D231/02Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings not condensed with other rings
    • C07D231/10Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings not condensed with other rings having two or three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D231/14Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings not condensed with other rings having two or three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D231/00Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings
    • C07D231/02Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings not condensed with other rings
    • C07D231/10Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings not condensed with other rings having two or three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D231/14Heterocyclic compounds containing 1,2-diazole or hydrogenated 1,2-diazole rings not condensed with other rings having two or three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
    • C07D231/18One oxygen or sulfur atom
    • C07D231/20One oxygen atom attached in position 3 or 5
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D239/00Heterocyclic compounds containing 1,3-diazine or hydrogenated 1,3-diazine rings
    • C07D239/02Heterocyclic compounds containing 1,3-diazine or hydrogenated 1,3-diazine rings not condensed with other rings
    • C07D239/24Heterocyclic compounds containing 1,3-diazine or hydrogenated 1,3-diazine rings not condensed with other rings having three or more double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D239/28Heterocyclic compounds containing 1,3-diazine or hydrogenated 1,3-diazine rings not condensed with other rings having three or more double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, directly attached to ring carbon atoms
    • C07D239/46Two or more oxygen, sulphur or nitrogen atoms
    • C07D239/47One nitrogen atom and one oxygen or sulfur atom, e.g. cytosine

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

本発明は、前記化合物の環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化の5員又は6員複素環化合物(好ましくはピラゾール又はピリミジノン)の製造におけるアミン化合物の使用に関する。また、本発明は、さらにピラゾール又はピリミジノンの製造方法に関する。前記ピラゾール又はピリミジノンは、フッ素化されていてもフッ素化されていなくてもよい(非フッ素)。特に、本発明は、フッ素化ピラゾール又はピリミジノンの製造方法に関する。前記フッ素化ピラゾール又はピリミジノンは、それぞれ製薬及び農業応用において非常に重要な構造単位である。例えば、抗真菌剤は、このようなフッ素化ピラゾールを主要な構造単位とするビフェニルビキサフェン、フルキサピロキサド、フルインダピル、セダキサン、イソピラザム及びベンゾビンジフピル、又はフロラスラム、クロランスラムメチル(ジクロスラム)である。

Description

本発明は、化合物の環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化の5員又は6員複素環化合物(好ましくはピラゾール又はピリミジノン)の製造におけるアミン化合物の使用に関する。また、本発明は、さらにピラゾール又はピリミジノンの製造方法に関する。前記ピラゾール又はピリミジノンは、フッ素化されていてもフッ素化されていなくてもよい(非フッ素)。特に、本発明は、フッ素化ピラゾール又はピリミジノンの製造方法に関する。前記フッ素化ピラゾール又はピリミジノンは、それぞれ製薬及び農業応用において非常に重要な構造単位である。例えば、抗真菌剤は、このようなフッ素化ピラゾールを主要な構造単位とするビフェニルビキサフェン、フルキサピロキサド、フルインダピル、セダキサン、イソピラザム及びベンゾビンジフピル、又はフロラスラム、クロランスラムメチル(ジクロスラム)である。
通常、重要な非フッ素化ピラゾールは、DMPO(2,4−ジヒドロ−2,5−ジメチル−3H−ピラゾール−3−オン)である。
製薬及び農薬産業におけるフッ素含有活性成分の増加により、新しいフッ素化構造単位に対する需要が高くなる。それらの入手可能性は、主に適切な化学物質と入手可能なバルクフッ素含有出発物質によって制限されている。特に農薬業界ではコストが高いため、合成ルートの選択は経済的な側面に大きく左右されている。したがって、環境プロファイルは多くの場合「二次的要因」として扱われるか、最終的には脇に置かれる。DFmmP(3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチル又は3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸)エチルは、急成長中の新しい殺菌剤ファミリーの重要な構造単位である。前記新しい殺菌剤ファミリーは、例えば、現在環境に優しくない経路で製造されたSyngentaのセダキサン、BASFのフルキサピロキサド、及びBayerのビフェニルビキサフェンである。ここで、本発明は、コスト競争力があり、従来技術の前記方法よりも環境に対する影響が低く、環境に優しい経路を提供することを目的とする。
J.Jaunzems及びM.Braunは、有機方法研究と開発(Organic Process Research & Development)(OPRD 2014, 18, 1055−1059)には、新しい殺菌剤ファミリーの重要な構造単位3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチル(DFmmP)の原子有効経路を説明し、以下の反応スキームA(化1)によって示した。
Ethanol:エタノール
スキームAにおいて、化合物(1)はテトラフルオロエチレン(TFE)であり、化合物(2)は中間体化合物を示し、化合物(3)はエチル−2,2−ジフルオロ酢酸エステル(EDFA)であり、化合物(4)はジフルオロアセト酢酸エチルであり、(5)はα,β−不飽和ケトン化合物を示し、Ox=酸化、TEOF=オルトギ酸トリエチル、MeNHNH=モノエチルヒドラジン(MMH)である。
このスキームにおける化合物(6)は、DFMPA(3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸、「DFPA」と記す場合もある)を示し、また、DFMPA(6)への中間体化合物は、この合成において常に化合物DFmmP(3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチル)である。例えば、以下の反応スキームB(化2)に示される。
Water:水
in situ:その場
DFmmP:3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチル、又は3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチル
DFMPA:3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸
例えば、WO2014/038224A1、WO2008/022777A1及びWO2012/025469A1から、従来のバッチ又は連続型の反応器では、多くの製造方法が知られている
WO2014038224には、バッチ法により92.8%の収率でEMPDFAA(2−エトキシメチレン−4,4−ジフルオロアセト酢酸エチル又は3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチル)からDFmmPを合成し、反応器には、含水MMH(例えば、水中でMMHを使用する)、40−95wt%の有機溶剤が含まれることが開示されている。工業生産の場合、非常に長い反応時間(滞留時間)と必要な溶媒リサイクルのため、プロセスは条件付きでのみ実行可能である。不都合なことに、MMH(モノメチルヒドラジン)と誘導体は最終的に反応廃液になる。含水MMHが使用されているため、記載されたDFMMPの92.8%の収率は疑わしい。また、著者によると、材料には2.6%の不要な位置異性体が混入している。
WO2008/022777A2には、テトラフルオロエチルアミン(TFEA)から目的ピラゾール化合物の二フッ化部分を合成することが開示されている。
従って、WO2008/022777A2には、ルイス酸の存在下でα−フルオロアミンとアクリル酸誘導体との反応によりビナミジニウム塩(vinamidinium salt)を得た後、ヒドラジンと反応させることで3−ジハロメチルピラゾール−4−カルボン酸誘導体を製造する方法、特に、中間体であるビナミジニウム塩それ自体が開示されている。
WO2012/025469A1には、例えば、ペンタフルオロブタン(365mfc)中の無水MMHをバッチ法における溶媒として用いる1−H−ピラゾール−4−カルボン酸エステルの改良方法が開示されている。従って、WO2012/025469A1は、少なくとも1種のハロゲンを含む有機溶媒の存在下、例えば、ペンタフルオロブタン(365mfc)中で、式(I)の1−H−ピラゾール−4−カルボン酸エステルを方法することが開示されている。式中、−R1は、H又は有機残基であり、−R2はH又は有機残基であり、−R3はH、1から12個の炭素原子を有するアルキル基、少なくとも1−12個の炭素原子を有するハロゲンアルキル基、アラルキル基、アリール基、ハロゲンである。当該方法は、式(7)の化合物との反応を含む。ここで、R4はC1−C8−アルキル基、C3−C8−シクロアルキル基、C2−C8−アルケニル基、ベンジル基又はフェニル基であり、R1及びR3は上記と同義であり、式R2NHNH2のヒドラジンを有し、ここで、R2は上記と同義である。
しかし、工業規模に適した方法はほとんどない。原因は以下の通りである。まず、テトラフルオロエチレンを原料として使用する方法において、得られたピラゾールには元の4つのフッ素原子のうちの2つのみ保留され、特に対応するヒドラジン前駆体とピラゾール環を形成するのが放熱過程である。また、工業規模での安全上の理由から、プロセス経路は含水モノメチルヒドラジン(含水MMH、通常メチルヒドラジンの40%水溶液のみ)でのみ実行される。例えば、MMHは、1,1−ジメチルヒドラジンの代わりに、酸化剤である二酸化二窒素とともに貯蔵可能なロケット燃料としても使用されるためである。また、MMHに関して、MMH(メチルヒドラジン)の分類は、2018年9月11日に欧州化学物質庁(ECHA)のリスク評価委員会(RAC)によって次のように修正された。メチルヒドラジンは発がん性Carc 1Bに分類される。ピラゾールへの適切な前駆体の環化でおそらく形成及び記述されるような反応のMMH残留物は、水中で有利に回避されなければならない。出典:GESTIS物質データベース:http://gestis.itrust.de/nxt/gateway.dll/gestis_de/510635.xml?f=templates$fn=default.htm$3.0。ここで、例えば、MMH(メチルヒドラジン)は、危険な化学反応に関与する危険な化合物として説明されている。鉛、酸化鉄、酸化銅、及びマンガンと接触すると爆発の危険性がある。この物質は、フッ素、強酸化剤、硝酸、過酸化水素、三フッ化塩素、多孔質材料、及び二酸化窒素と危険に反応する可能性がある。
また、非対称ヒドラジンの環化では、ほぼ常に、中間体として生成されたピラゾールエステルの現場でのけん化の後、少量であるが、興味深いことに、所望のピラゾール生成物よりも水溶性のピラゾール位置異性体が形成される。理論に拘束されるつもりはないが、望ましくない位置異性体のより良い水溶性は、親油性アルキル基であるという事実による可能性がある。親油性アルキル基、例えば、パーフルオロアルキル、CF、CFH、CFCl、CFHがN置換親油性アルキルラジカルと共に配置されるため、分子はより高い分極を受ける。また、位置異性体のこのよりよい水溶性のために、反応水及び廃水はヒドラジン及び誘導体で汚染される可能性がある。説明のために、望ましくない及び望ましい位置異性体を、代表的な置換基とともにスキームC(化5)に以下に表示する。
望ましい位置異性体 望ましくない位置異性体
本明細書では、残基R1、R2、及びR3は、以下でさらに定義される意味を有する。
以下の代表的な方法によって示されるように、ピラゾールの製造プロセスは、従来技術において既に知られている。
従来技術には多くの欠点がある。
本明細書で前述した既知の方法はいずれもピラゾールシンの工業的収率を提供しない。また、既知の方法は、選択性が低く、溶媒除去及び溶媒リサイクルのためのエネルギー消費が大きいため、リソース及びエネルギーの節約にはならない。DFMMPが分離される場合、DFMPA(ただし、(廃棄物)水に残留する不要な位置異性体ではない)が、原料としての水中のMMHの使用により、反応混合物を含む多くの水から結晶化する場合であっても、蒸留により精製される必要がある。
したがって、本発明の目的は、工業的に実行可能な、例えば、ピラゾールの製造方法を提供することである。この方法によれば、ピラゾールの工業的収率に容易に拡張でき、特にどのプロセスがターゲット製品の改善された(例えば良い)選択性と低エネルギー消費が達成される。特に、本発明の目的は、ピラゾールの製造のためのそのような改善された及び/又は最適化されたプロセスを提供することでもある。生成されたピラゾールは、例えば、低エネルギー消費のみの方法により容易に精製及び/又は単離でき、精製及び/又は単離のプロセスは蒸留を必要としないことが好ましい。
本発明の目的は、特許請求の範囲及び/又は実施形態で定義されるように解決され、以下で詳細に説明される。特に、本発明は、好ましい実施形態に係る本発明の方法(即ち、ピラゾールの製造方法)において、1つ又は複数のマイクロリアクターが用いられ、及び/又は好ましい実施例では、1種又は複数種の相分離法を使用する。
本発明の第1態様において、式(I)R4−NH−Xのアミン化合物及び/又はその一水和物を用いるにより従来技術の問題が開示される。
式中、R4は、H又は分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基を示し、
Xは、NH基又はC(=NH)−OR5基を示し、ここで、R5は、分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基を示す。
前記化合物の環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化の5員又は6員複素環化合物の製造方法は、
前記アミン化合物を少なくとも1つの上部横寸法が約1cm以下、好ましくは上部横寸法が約5mm以下の連続流通反応器、好ましくは少なくとも1つのマイクロリアクターにフィーディングするステップと、
そこで前記アミン化合物と、前記環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化の5員又は6員複素環化合物の、カルボニル基を含む3環炭素原子前駆体化合物と、を反応させるステップと、を含む。
本発明の方法は、従来技術と比較して以下の利点を有する。本発明によれば、一般的に使用する水の量を少なくすること、好ましい実施形態では、無水ヒドラジン、特に、例えば、メチルヒドラジン(MMH)を使用するにより、反応廃水の汚染、ひいては廃水を含む水の汚染が回避される。また、安全上の理由から、無水メチルヒドラジン(MMH)は、ピラゾール形成反応で一度だけ少量存在する必要があります。これは、本発明が十分に順守する要件であり、本発明では、先行技術において、無水メチルヒドラジン(MMH)は、特に高価で高価な反応器でのみ反応することができる。
好ましい実施形態において、本発明に係る使用及び方法では、マイクロリアクターを用いる。しかし、本発明のより一般的な実施形態において、マイクロリアクターを用いる前記好ましい実施形態に加えて、例えば、横寸法の上限が約1cm以上の管型連続流通反応器を用いてもよい。従って、横寸法が約5mm以下又は約4mm以下であるこのような連続流通反応器とは、本発明の好ましい実施形態、例えば、マイクロリアクターを指す。
本発明の前記実施形態において、例えば好ましくは、管型連続流通反応器の最小横寸法は約>5mmであってもよいが、通常約1cm以下である。従って、例えば、好ましくは、管型連続流通反応器の横寸法は、約>5mm−約1cmの範囲内、又はこの範囲内の任意の値であってもよい。例えば、例えば好ましくは管状連続流通反応器の横寸法は、約5.1mm、約5.5mm、約6mm、約6.5mm、約7mm、約7.5mm、約8mm、約8.5mm、約9mm、約9.5mm、約10mm、又は前記値の間の任意値であってもよい。
本発明の前記実施形態において、好ましくはマイクロリアクターを使用する。マイクロリアクターの最小横寸法は、約0.25mm以上、好ましくは約0.5mm以上であってもよいが、マイクロリアクターの最大横寸法は、約5mm以下である。従って、例えば、マイクロリアクターの横寸法の範囲は、約0.25mm−約5mmであってもよいが、好ましくは約0.5mm−約5mmであり、この範囲内の任意値であってもよい。例えば、マイクロリアクターの横寸法は、約0.25mm、約0.3mm、約0.35mm、約0.4mm、約0.45mm、約5mm、又は前記値の間の任意値であってもよい。
上記のように、本発明の実施形態において、横寸法が約1cm以下の管型連続流通反応器を使用することが好ましい。このような連続流通反応器は、例えばプラグフロー式反応器(PFR)である。
プラグフロー式反応器(PFR)は、連続管型反応器、CTR又はプラグフロー式反応器とも呼ばれ、是用于在連続的、流動的な円筒状システム中で化学反応を行う反応器である。PFR反応器モデルは、このように設計された化学反応器の挙動を予測するために用いられ、それにより、重要な反応器の変量、例えば、反応器のサイズを推測することができる。
PFRを流れる流体は、一連の無限に薄い緊密な「プラグ(plug)」にモデル化されて反応器を流れることができる。前記プラグは、それぞれ均一な組成を有し、反応器において軸方向に沿って移動し、且つ各プラグは、前後のプラグと異なる組成を有する。主要な仮定は、流体がプラグフローにつれてPFRを経過して軸方向(前又は後)ではなく、径方向(即ち、横方向)において完璧に混合することである。
従って、本明細書において、本発明で用いられる反応器タイプを定義するための用語、例えば「連続流通反応器」、「プラグフロー式反応器」、「管型反応器」、「連続流通反応器システム」、「プラグフロー式反応器システム」、「管型反応器システム」、「連続流通システム」、「プラグフローシステム」、「管型システム」は、互いに同義であり、交換することができる。
反応器又はシステムは、複数のパイプとして配置することができ、(例えば)線状、環形、蛇状、環状、旋回管型又はそれらの組み合わせであってもよい。(例えば)旋回管型である場合、反応器又はシステムは、「旋回管型反応器」又は「旋回管型システム」とも呼ばれる。
径方向、即ち横方向において、このような反応器又はシステムは、約1cm以下の内径又は内部断面サイズ(即ち、それぞれ縦寸法又は横寸法)を有する。従って、一実施例において、反応器又はシステムの横寸法は、約0.25mm−約1cm、好ましくは約0.5mm−約1cm、より好ましくは約1mm−約1cmのであってもよい。
さらなる実施例において、反応器又はシステムの横寸法は、約>5mm−約1cm又は約5.1mm−約1cmの範囲内であってもよい。
横寸法が約5mm以下又は約4mm以下である場合、反応器は、「マイクロリアクター」と呼ばれる。さらなるマイクロリアクターの実施例において、反応器又はシステムの横寸法は、約0.25mm−約5mm、好ましくは約0.5mm−約5mm、より好ましくは約1mm−約5mmの範囲であってもよい。或いは、反応器又はシステムの横寸法は、約0.25mm−約4mm、好ましくは約0.5mm−約4mm、より好ましくは約1mm−約4mmの範囲であってもよい。
反応物が固体である場合、不活性溶媒を使用することができる。したがって、例えばヒドラジンx HCl(ヒドラジン塩酸塩)などの原材料を使用する場合、その固体原材料を不活性溶媒に溶解する。好ましい溶媒は、アセトニトリルである。
本発明は、1つ又は複数の、好ましくは、管型連続流通反応器中でフッ素化若しくは非フッ素化ピラゾールを製造する実施例に関する。前記管型連続流通反応器は、ヒドラジン前駆体及びα,β−不飽和ケトン化合物、必要に応じて無水ヒドラジン前駆体を有する。
好ましい実施例において、本発明は、1つ又は複数のマイクロリアクター中で、ヒドラジン前駆体及びα,β−不飽和ケトン化合物を用いて無水ヒドラジン前駆体とともにフッ素化若しくは非フッ素化ピラゾールを製造する。
本発明のいくつかの実施例において、好ましくは、1つ又は複数の管型連続流通反応器、より好ましくは、1つ又は複数のマイクロリアクター中でフッ素化若しくは非フッ素化ピラゾールを製造する。好ましくは、無水ヒドラジン前駆体とα,β−不飽和ケトンとを反応させることでフッ素化若しくは非フッ素化ピラゾールを形成する。
好ましくは、1つ又は複数の管型連続流通反応器、より好ましくは、1つ又は複数のマイクロリアクター中で、フッ素化若しくは非フッ素化ピラゾール、フッ素を含む及び含まない、好ましくはフッ素を含むピラゾール(フッ素化ピラゾール)を製造する。環化は、前記反応器又はシステム内で制御された連続反応であり、無水ヒドラジン前駆体を使用して任意に実行される。
例えばフッ素を含むピラゾール:DFMMP、及び例えばフッ素を含まないDMPOなどのピラゾールの可能な出発材料及び構造に関する情報は、本明細書で以下により詳細に説明される。
本発明の一実施形態において、原料は、DMPOであり、MMHとの反応は、in situで生成されたケテン又はマイクロリアクター内のジケテンと行われ、本明細書及び特許請求の範囲及び/又は実施形態に記載されているように特に主張される。
一実施形態において、本発明の方法により製造された好ましいフッ素化ピラゾールは、DFmmP(3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチル)である。
一実施形態において、本発明の方法により製造された好ましい非フッ素化ピラゾールは、DMPO(2,4−ジヒドロ−2,5−ジメチル−3H−ピラゾール−3−オン)である。
MMH蒸留の実験的説明も本明細書に記載されており、又は当業者に知られているように実施することができる。
例として、マイクロリアクターでの本発明に係るピラゾールの連続合成の反応スキームを示すが、これに限定されることを意図していない。得られたピラゾール化合物は、必要に応じて、結晶化、噴霧乾燥及び/又は蒸留などの精製工程に供されてもよい。また、抽出物を混合するためのミキサーは、(示されるように)別個のミキサーであってもよく、追加的又は代替的にマイクロリアクターに組み込まられでもよい。スキームにおいて抽出物として示されるヒドラジンは、好ましい実施形態において無水ヒドラジンであり、即ち、無水ヒドラジンに限定することを意図していない。 例としてマイクロリアクターでMMH(無水;>99.0%)を使用して実行された概略プロセスを示すが、この好ましい実施形態に限定されるものではない。この実施形態において、蒸留により得られた生成物DFmmPを精製する。 例としてマイクロリアクターでMMH(無水;>99.0%)を使用して実行された概略プロセスを示すが、この好ましい実施形態に限定されるものではない。この実施形態において、蒸留により得られた生成物CDFmmPを精製する。
本発明は、従来技術と比較して以下の利点を有する。本発明によれば、一般的に使用する水の量を少なくすること、好ましい実施形態では、無水ヒドラジン、特に、例えば、メチルヒドラジン(MMH)を使用するにより、反応廃水の汚染、ひいては廃水を含む水の汚染が回避される。また、安全上の理由から、無水メチルヒドラジン(MMH)は、ピラゾール形成反応で一度だけ少量存在する必要があります。これは、本発明が十分に順守する要件であり、本発明では、先行技術において、無水メチルヒドラジン(MMH)は、特に高価で高価な反応器でのみ反応することができる。
例として、本発明は、マイクロリアクターの使用を参照することによりさらに説明する。しかし、それによって、本発明は、本発明の好ましい実施形態についてのみ説明する。例えば、管型連続流通反応器は、約1cmと長い上部横寸法を有する。従って、好ましくは、約5mm以下又は約4mm以下の上部横寸法を有するこのような連続流通反応器は、本発明の好ましい実施形態、例えば、好ましくは、マイクロリアクターである。
連続操作のマイクロリアクターシステムを使用することにより、発熱によって発生する熱の理想的な除去と低い局所濃度の両方の基準が達成される。興味深いことに、マイクロリアクターでの適切な反応条件の選択、特に温度、不要な位置異性体の形成は完全に回避できる。
本発明によるいくつかの例示的な構造を以下のスキームC(化6)に示し、本発明の使用及びプロセスによって非常に良好な収率で得られる所望の位置異性体の構造例を示す。望ましくない位置異性体と比較して、本発明を使用する場合、その形成は広く抑制されるか、少なくとも本質的に減少する。
望ましい位置異性体 望ましくない位置異性体
ここで、R1は、例えば、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、パーフルオロアルキル基であり、用語「アルキル基」は、それぞれ独立してC1−C4−アルキル残基を示す。
R2は、H、CO−アルキル基、CO−ハロゲン化アルキル基、COH、F、Clであり、ここで、用語「アルキル基」は、それぞれ独立してC1−C4−アルキル残基を示す。
R3は、H、ハロゲン、アルキル基、ハロゲン化アルキル基であり、ここで、用語「アルキル基」は、それぞれ独立してC1−C4−アルキル残基を示す。
一実施形態において、本発明の方法により製造された好ましいフッ素化ピラゾールは、DFmmP(3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチル)である。
一実施形態において、本発明の方法により製造された好ましい非フッ素化ピラゾールは、DMPO(2,4−ジヒドロ−2,5−ジメチル−3H−ピラゾール−3−オン)である。
本発明により製造されたピラゾールは、薬物及び農業応用に用いられる非常に重要な合成構造単位である。例えば、ピラゾールは、抗真菌剤、例えば、ビフェニルビキサフェン、フルキサピロキサド、フルインダピル、セダキサン、イソピラザム及びベンゾビンジフピルの合成に用いられる非常に重要な合成構造単位である。望ましくない位置異性体の形成は、可能な限り回避又は少なくとも減少させる必要があり、好ましくは、望ましくない位置異性体の形成は実質的に回避又は少なくとも実質的に減少させる必要があり、より好ましくは、望ましくない位置異性体の形成は完全に回避される。抗真菌剤であるビフェニルビキサフェン、フルキサピロキサド、フルインダピル、セダキサン、イソピラザム及びベンゾビンジフピルのさまざまな位置異性体を次のスキームD(化7)に示す。
以下のスキームE−Q(化8〜化21)には、1つ又は複数のマイクロリアクターにおいて、MMH、好ましくは無水MMHを用いて、本発明による新規な方法により調製できるピラゾールを例示的に示す。
この反応は、ドイツ特許公開DE10057194に記載されているが、水中35%MMHを使用している。
一般にメチルピラゾール及び誘導体の調製は、ドイツ特許公開DE 4328228(BASF)に記載されているが、反応はスキームF(化9)に示すように2段階で行われる。
メチルヒドラジンと無水MMHの場合に反応が行われる場合、本発明の特定の実施形態では、単一段階でマイクロリアクターにより縮合が行われる。本発明の特定の実施形態において、無水MMHを有するメチルヒドラジンの場合、縮合反応は、マイクロリアクター内で、さらなる試薬の添加なしで実施される。ヒドラジンの場合、本発明の特定の実施形態では、マイクロリアクターでは、ヒドラジン水和物の代わりに、NH−NHxHCl塩が使用される。NH−NHxHCl塩は、室温でクロトンアルデヒドと一緒に溶媒トルエン又はアセトニトリルに前もって取り込まれる。マイクロリアクターでは、反応時間がバッチ反応器の2時間から、約30秒から最大で約5分の範囲まで短縮される。
メチルビニルケトンを使用する場合、《日本化学会通報》(Bulletin of the Chemical Society of Japan)(1991), 64(2), 719−20には、50%の望ましい異性体と17%の望ましくない異性体の位置異性体比で製造する方法が説明されている。マイクロリアクターで制御された反応を適用することにより、次のスキームG(化10)に示すように、望ましくない2,5−ジメチルピラゾールの形成がなくなる。
Faming Zhuan Shenqing(2018)、CN107674028Aには、MMHとアセト酢酸エステルの反応が記載されている。所望の生成物である2,4−ジヒドロ−2,5−ジメチル−3H−ピラゾール−3−オン(DMPO)は96%の収率で生成されるが、含水MMHが使用され、反応時間が約2時間であることが記載されている。マイクロリアクターでは、次のスキームH(化11)に示すように、数分の短縮された反応時間(例えば、反応時間が1分にまで短縮される)で反応を実行できる。
WO2016/605460(第52頁)には、無水MMHと定量的変換で約10時間の反応時間がかかるDMPOの合成が開示されている。また、以下のスキームI(化12)に示すようなTHFからMPOへのヒドラジンとの反応が記載されている。
《リン、硫黄、シリコン及び関連要素》(Phosphorus, Sulfur and Silicon and the Related Elements)((2017),192(1),34−41、Wen, Yanpeng; Zhang, Shuang; Hou, Guangfeng; Yu, Yinghui; Gao, Jinsheng)は、同様に《有機化学》(《中国有機化学学報》(Chinese Journal of Organic Chemistry)(2016), 36(3), 642−647)に発表された。
CN107652237(Faming Zhuan Shenqing(2018))には、収率91%のMPO合成が開示されている。《国際医薬科学審査と研究雑誌》(International Journal of Pharmaceutical Sciences Review and Research(2016),39(2),53−57)及び《合成通信》(Synthetic Communications(2018),48(10),1190−1198)には、収率90%のMPO合成が開示されている。
MPO及びDMPOは、CN107652237A(Faming Zhuan Shen Shenqing(2018)、2018年2月2日)に記載のように、及び以下のスキームJ(化13)に示すように、ジケテンから溶媒として水中で調製することもできる。
3−ブロモ及び3−クロロ−ピラゾールの製造の一般的な反応原理は、《有機化学学報》(Journal of Organic Chemistry)(2018),83(5),2830−2839に記載されているが、5−フルオロピラゾール及びエダクト(2,2,2−トリフルオロエチレン)−ジエチルプロピレンジアセテートが記載されていない。この反応は、本発明の方法により以下のスキームK(化14)に従って行うことができる。
Oxidation:酸化
F−agent:F剤
amine:アミン
本発明の方法により上記スキームKに従って合成されたこの3−ハロゲン化ピラゾールは、WO2017/012965(Bayer)では植物の成長を増大させるために用いられており、WO2008/101976では殺菌剤の前駆体として用いられている。
JP2017039722及びJP2015155399には、対応するCFH−誘導体の農業活性成分の前駆体としての使用が開示されている。これは、以下のスキームL(化15)に示されるように、本発明と類似する方法により調製される。
Oxidation:酸化
F−agent:F剤
amine:アミン
例えば、WO2012/065945及びWO2012065932(Bayer)において、チオホルムアミドは、例えば殺菌剤の原料として用いられている。こららは、Pとの反応により製造される。本発明によれば、以下のスキームM(化16)に示されるように、類似してDFFmmP及びTFFmmPから製造され、さらにカルボキサミド構造を有する活性化合物に変換される。
CN101824000(Faming Zhuan Shenqing(2010))には、ETFBOとMMHの反応が記載されている。次のスキームN(化17)に示すように、両方の異性体が形成されたが、これは本発明の方法により回避することができる。
WO2007/043677には、CF−ピラゾールを農業用化学品の原料として用いることが開示されている。初期の出版物は、Schlosserらの《有機化学学報》(Journal of Organic Chemistry)(2002)(17),2913−2920, Pavlik、James WらのJournal of Heterocyclic Chemistry(2002),39(5),1025−1027、及びWO2013/167586である。
WO2010/037688には、ETFBOとヒドラジンの塩酸塩とのバッチ式反応が開示されている。次のスキームO(化18)に示すように、反応時間は還流メタノール中で15時間であり、本発明に従ってプロセスを実施することもできる。
また、ヒドラジンとの反応は、フロラスラムとジクロスラムの中間体を生成するために必要である。本発明の合成は、フロラスラムのスキームP(化20)に示されている。スキームQ(化21)は、本発明のクロランスラム−メチル(ジクロスラム)の合成を示す。
フロラスラム ロランスラムメチル(ジクロスラム)
Florasulam:フロラスラム
Cloransulam−methyl:クロランスラムメチル
本発明に従って実施され得るさらなる反応は、いくつかの特許刊行物、例えば、WO2018/024644、WO2009/135808、WO2009/106230、対応するEP2133341及びWO2012/025469に記載されており、基礎反応及び調製された分子が詳述されており、それらの参考文献はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
WO2018/024644(Solvay):
WO2009/135808(BASF):
本発明の方法でマイクロリアクターを使用することにより、本明細書に記載の望ましくないベンズアルデヒドメチルヒドラゾンの形成は、本発明のマイクロリアクタープロセスでMMHを直接及び無水で使用できるため回避される。
WO2009/106230、EP2133341(Bayer):
この特許公開には、所望のピラゾール位置異性体に対する高い位置選択性を得るためにヒラゾン誘導体としてMMHを使用することが記載されている。本発明に係るマイクロリアクター及び無水MMHを使用する場合、このヒドラゾンへのMMHの誘導体化は必要ではなく、合成工程を節約することができる。
WO2012/025469(Solvay):
最大約9:1の位置異性体の形成を達成するために、高価なイオン液体と、例えば365mfcなどの溶媒が反応成分として使用される。これらの溶媒は、反応後に除去及び再循環する必要があるため、困難で高価である。
反応器の詳細
本発明の一実施形態において、「マイクロリアクター」、「微細構造反応器」又は「マイクロチャネル反応器」とは、典型的な横寸法が約1mm以下の有限な空間で化学反応を行う装置であり、一般的なものはマイクロチャネルを使う。通常、本明細書において、用語「マイクロリアクター」、「微細構造反応器」又は「マイクロチャネル反応器」とは、典型的な横寸法が約5mm以下又は約4mm以下の有限な空間で化学反応を行う装置を指す。
マイクロリアクター及びその中で物理的過程が発生する他の装置(例えばマイクロ熱交換器)について、マイクロプロセス工学分野において研究を行なった。前記マイクロリアクターは、通常連続流通反応器(回分式反応器に対して)をである。マイクロリアクターは、通常の拡大反応器と比較して、エネルギー効率、反応速度及び収率、安全性、信頼性、拡大可能性、その場/オンデマンド生産が大幅に改善され、プロセス制御がより精細になる。
「フローケミストリー」においてマイクロリアクターを用いて化学反応を行う。
マイクロリアクターを用いるフローケミストリーにおいて、回分式ではなく、連続的なフローで化学反応を行う。回分式生産は、製造において用いられる技術であり、一連のワークステーションで段階的に所望の目的物を生産し、異なるバッチの生成物を得る。回分式生産、バッチ生産(ワンタイム生産)及び大規模生産(フロー生産又は連続生産)は、3つの主な生産方法である。フローケミストリーにおいて、化学反応は、連続的なフローで行われる。この場合、各ポンプにより流体をパイプにポンピングし、各パイプが互いに接続されているため、流体は互いに接触する。これらの流体が反応性であると、反応が起きる。フローケミストリーは、大量の原料を用いて大規模製造を行う成熟した技術である。しかし、「フローケミストリー」という用語は、実験室規模の応用に対して作ったばかりの用語である。
連続流通反応器(例えば、マイクロリアクターとして用いられる)は、通常管状であり、非反応性材料で作製される。当該非反応性材料は、従来技術において知られているものであり、試薬及び/又は反応物の特定の目的及び特性に依存する。混合方法は、拡散法であり、例えば、反応器の直径が狭い(例えば、<1mm)場合に拡散法を使用し、例えば、マイクロリアクター及びスタティックミキサーにおいて拡散法を使用する。連続流通反応器は、反応条件(熱伝達、時間及び混合)を良好に制御することができる。反応器内の試薬の滞留時間、即ち、反応が加熱又は冷却される時間は、反応器体積及びそれを通過する流速により計算される(滞留時間=反応器体積/流速)。従って、比較的長い滞留時間を達成するために、試薬をより遅くポンピングする、及び/又は体積がより大きな反応器を使用することができる。これにより、生産性は、数ミリリットル/分間から数リットル/時間に増加することができる。
フロー式反応器の例には、回転ディスク反応器(Colin Ramshaw)、回転管反応器、マルチセルフロー式反応器、振動流反応器、マイクロリアクター、熱交換反応器、吸引式反応器が含まれる。吸引式反応器において、1つポンプにより1種の試薬をポンピングし、反応物を吸引する。プラグフロー式反応器及び管型流通反応器がさらに含まれる。
本発明の一実施形態において、マイクロリアクターを使用することが特に好ましい。
本発明の任意の実施例において、マイクロリアクターではなく、必要に応じて別の連続流通反応器を使用してもよい。(例えば)ハロゲン化又はフッ素化で用いられる触媒(ハロゲン化促進触媒、例えば、ハロゲン化触媒又は好ましくはハロゲン化触媒)組成物が反応過程において粘稠になりやすいか、又は前記触媒その自体が粘稠である場合、マイクロリアクターの代わりに、別の連続流通反応器を使用することが好ましい。この場合には、連続流通反応器は、下部の横寸法が上記マイクロリアクターの横寸法(即ち、約1mm)よりも大きいが、上部の横寸法が約5mm以下又は約4mm以下の有限な空間で化学反応を行う装置である。従って、本発明の任意の実施例において連続流通反応器を使用する。用語「連続流通反応器」は、好ましくは、有限な空間中で化学反応を行う装置(典型的には、横寸法が約1mm−約5mm又は約4mmである)を指す。本発明のこのような実施例において、前記横寸法を有するプラグフロー式反応器及び/又は管型流通反応器を連続流通反応器として使用することが特に好ましい。また、本発明のこのような実施例において、マイクロリアクターを使用する実施例と比較して、前記横寸法を有する連続流通反応器、好ましくはプラグフロー式反応器及び/又は管型流通反応器は、より高い流速を有することが特に好ましい。例えば、このより高い流速は、本明細書に記載のマイクロリアクターの典型的な流速の約2倍以下、約3倍以下、約4倍以下、約5倍以下、約6倍以下、約7倍以下、又は約1倍−約7倍、約1倍−約6倍、約1倍−約5倍、約1倍−約4倍、約1倍−約3倍、約1倍−約2倍のいずれかの流速である。本発明のこの実施例において、好ましい前記連続流通反応器、より好ましいプラグフロー式反応器及び/又は管型流通反応器を使用して、本発明書に記載のマイクロリアクターの製造材料を調製する。例えば、このような製造材料は、炭化ケイ素(SiC)及び/又は合金(例えば、本明細書に記載のマイクロリアクターの高耐食性のニッケル−クロム−モリブデン−タングステン合金、例えばHastelloy(登録商標))である。
本発明では、前記横寸法を有するマイクロリアクター又は連続流通反応器を使用することにより、分離工程を簡単化することができるとともに、時間やエネルギーが係る(例えば)中間蒸留工程が必要とされない。特に、本発明では、前記横寸法を有するマイクロリアクター又は連続流通反応器を使用することにより、相分離だけにより分離することができるとともに、未反応成分は、適宜な時又は必要な時に反応過程に再循環されてもよいか、又は生成物として用いられてもよい。
プラグフロー式反応器又は管型流通反応器及びその操作条件は、当業者にはよく知られている。
本発明において上部の横寸法が約5mm以下又は約4mm以下の連続流通反応器、特にマイクロリアクターを使用することが好ましいが、場合によって、収率損失及びより長い滞留時間、より高い温度によりマイクロリアクターの使用が回避されるため、プラグフロー式反応器又は管型流通反応器を使用する。これにより、収率損失の問題が解決され、つまり、詰まり(望ましくない駆動方式による粒子の形成)が抑制される。これは、パイプの直径又はプラグフロー式反応器のチャンネルがマイクロリアクターよりも大きいためである。
プラグフロー式反応器又は管型流通反応器を使用する欠点は、主観的な見方もなされることができる。一方、ある場所又は生産施設内のある方法の制限下で、この欠点は適切なものであり、収率損失が重要ではないと認められ、或いは他の利点又は制限に鑑みて許容できる場合がある。
以下、マイクロリアクターを使用する実施形態により本発明をより詳しく説明する。本発明で使用されるマイクロリアクターは、好ましくはセラミック又は高級ステンレス鋼(Inox或Hastelloy)連続流通反応器であり、より好ましくはSiC(炭化ケイ素)連続流通反応器であり、トン規模で物質を生産することができる。熱交換器とSiCとを組み合わせて製造することにより、操作されにくいフローケミストリーの応用に対して最適化制御を行うことができる。コンパクトなモジュラー製造及び流れ生産用の反応器は、異なる方法に対して柔軟性を有し、一連の生産体積(5−400l/h)を使用することができ、空間に制限がある場合であっても化学製品の収量を増加させ、比類のない化学的適合性及び熱制御を有する。
セラミック(SiC)マイクロリアクターは、(例えば)拡散接合に有利な3MSiC反応器であり、特にろう付け及び金属がなく、FDAに承認された材料又は他の薬物管理機関(例えば、EMA)に承認された材料に優れた熱伝達、質量伝達、優れた化学的適合性を提供する。炭化ケイ素(SiC)は、カーボランダム(carborundum)とも呼ばれ、ケイ素及び炭素を含み、当業者に知られているものである。例えば、合成SiC粉末は、大量に生産され、加工されて多くの用途に用いられている。
従って、例えば、本発明の一実施形態において、生産、好ましくは工業生産に適しているマイクロリアクターは、SiC(炭化ケイ素、例えば、Dow Corningが提供したType G1SiC、又はChemtrixが提供したMR555 Plantrix SiC)を含むか、又はSiCで作製された「SiC−マイクロリアクター」であるが、これに制限されない。これにより、(例えば)約5−約400kg/時間の生産性が提供される。或いは、例えば、本発明の他の実施例において、工業生産に適しているマイクロリアクターは、Ehrfeldが提供したHastelloy Cを含むか、又はそれで作製されたものであるが、これに制限されない。
生産規模のフロー式反応器に対する機械的要求及び化学的要求を満たすために、3M(商標)SiC(レベルC)でPlantrixモジュールを製造する。特許で保護されている3M(EP1637271B1及び外国特許)拡散接合技術により製造された反応器は、全体として密閉され、溶接線/接合スポットがなく、ろう付け用フラックスを使用する必要がない。Chemtrix MR555 Plantrixについては、2017年にChemtrix BVによって印刷されたマニュアル「CHEMTRIXのPlantrix(登録商標)MR555シリーズに関する拡大可能なフローケミストリー技術情報」に記載され、その技術情報の全体は引用により本明細書に組み込まれる。
上記実施例に加えて、本発明の他の実施例において、当業者に知られている他の製造業者のSiCを使用することができる。
従って、本発明において、ChemtrixのProtrixをマイクロリアクターとして使用してもよい。Protrix(登録商標)は、3M(登録商標)炭化ケイ素で製造されたモジュール化の連続流通反応器であり、優れた耐薬品性及び熱伝達を提供する。3M(登録商標)SiC(レベルC)で製造されたProtrix(登録商標)モジュールは、フロー式反応器に対する機械的要求及び化学的要求を満たすことができる。特許で保護されている3M(EP1637271B1及び外国特許)拡散接合技術により製造された反応器は、全体として密閉され、溶接線/接合スポットがなく、ろう付け用フラックスを使用する必要がない。この製造技術は、完全なSiC反応器(熱膨張係数=4.1x10−6−l)を得るための製造方法である。
0.2−20ml/minの流速及び25 bar以下の圧力に設定することにより、Protrix(登録商標)は、実験室規模の連続フロー方法に適用でき、さらにPlantrix(登録商標)MR555(x340倍率)に移転して物質の生産を行うことができる。Protrix(登録商標)反応器は、独特なフロー式反応器であり、以下の利点を有する。拡散接合による3M(登録商標) SiCモジュールは、統合した熱交換器を有し、比類のない熱制御及び優れた耐薬品性を提供し、標準ヒュームフードにおいてグラムレベルで極端な反応条件下で安全に操作することができ、試薬の添加量、生産力又は反応時間からみて、生産を効率的かつ柔軟に実行することができる。Protrix(登録商標)フロー式反応器の一般的なパラメーターは以下の通りである。可能な反応タイプは、(例えば)A+B→P1+Q(又はC)→Pであり、用語「A」、「B」、「C」は反応物を示し、「P」、「P1」は生成物を示し、「Q」はクエンチャーを示し、生産量(ml/min)は約0.2−約20であり、チャンネルサイズ(mm)は1x1(予熱ゾーン及び混合器ゾーン)、1.4x1.4(停留通道)であり、試薬供給は1−3であり、モジュールサイズ(幅x高さ)(mm)は110x260であり、フレームサイズ(幅x高さx長さ)(mm)は約400x300x250であり、モジュール/フレーム数は1−4である。Chemtrix Protrix(登録商標)反応器の技術情報については、2017年にChemtrix BVによって出版されたマニュアル「CHEMTRIXのProtrix(登録商標)に関する拡大可能なフローケミストリー技術情報」に記載され、その技術情報の全体は引用により本明細書に組み込まれる。
工業生産、プロセス開発及び小規模生産に適用可能なDow CorningのType G1SiCマイクロリアクターは、以下のサイズにより特徴付けられる。典型的な反応器サイズ(長さx幅x高さ)は88cmx38cmx72cmであり、典型的な流体モジュールサイズは188mmx162 mmである。Dow CorningのType G1SiCマイクロリアクターの特徴は、優れた混合及び熱交換、特許で保護されているHEART設計、小さい内部容積、長い滞留時間、高柔軟性、多用途、高耐薬品性のため高pH化合物、特にフッ化水素酸が適用すること、混合型ガラス/SiC溶液が製造材料として使用されること、他の先端的なフロー反応器とのシームレスな拡大である。Dow CorningのType G1SiCマイクロリアクターの典型的な技術パラメーターは以下の通りである。流速は約30ml/min−約200ml/minであり、操作温度は約−60℃−約200℃であり、操作圧力は約18barg(barg:ゲージ圧の単位、即ち、barで環境圧力又は大気圧よりも高い圧力)以下であり、用いられる材料は炭化ケイ素、PFA(ペルフルオロアルコキシアルカン)、ペルフルオロエラストマーであり、流体モジュール内の容積は10 mlであり、必要に応じて管理機関、例えばFDA又はEMAにより承認されている。Dow CorningのType G1SiCマイクロリアクターの反応器は、多用途であり、その配置がカスタマイズすることができる。また、前記反応器上の任意の位置に注入スポットを増設することができる。
Hastelloy(登録商標)Cは、式NiCr21Mo14Wで表される合金であり、「合金22」又は「Hastelloy(登録商標)C−22」とも呼ばれてもよい。前記合金は、耐食性が高いニッケル−クロム−モリブデン−タングステン合金であり、酸化性酸、還元性酸及び混合酸に対して優れた耐性を有することが知られている。前記合金は、用于排煙脱硫工場、化学工業、環境保護システム、廃棄物焼却工場、廃水処理工場に用いられている。前記実施例以外、本発明の他の実施例において、当業者に知られている他の製造業者のニッケル−クロム−モリブデン−タングステン合金を用いてもよい。合金成分の合計を100%とする場合、ニッケル−クロム−モリブデン−タングステン合金の典型的な組成(重量%)は、約51.0%以上、例えば約51.0%−約63.0%のNi(ニッケル)を主成分とし、Cr(クロム)が約20.0−約22.5%、Mo(モリブデン)が約12.5−約14.5%、W(タングステン又はウルフラム)が約2.5−約3.5%、Fe(鉄)が約6.0%以下、例えば約1.0%−約6.0%、好ましくは約1.5%−約6.0%、より好ましくは約2.0%−約6.0%である。或いは、Co(コバルト)は、合金成分の合計100%に対して約2.5%以下、例えば約0.1%−約2.5%の含有量で合金に存在してもよい。また、V(バナジウム)は、合金成分の合計100%に対して約0.35%以下、例えば約0.1%−約0.35%の含有量で合金に存在してもよい。さらに、合金成分の合計100%に対して、少量(即ち0.1%以下)の他の元素は、独立して(例えば)C(カーボン)、Si(シリコン)、Mn(マンガン)、P(リン)及び/又はS(硫黄)であり得る。少量(即ち0.1%以下)の他の元素が存在する場合には、前記元素(例えば)C(カーボン)、Si(シリコン)、Mn(マンガン)、P(リン)及び/又はS(硫黄)は、合金成分の合計100%に対してそれぞれ独立して約0.1%以下、例えば約0.01−約0.1%、好ましくは約0.08%以下、例えば約0.01−約0.08%の含有量で存在してもよい。例えば、前記元素(例えば)C(カーボン)、Si(シリコン)、Mn(マンガン)、P(リン)及び/又はS(硫黄)は、合金成分の合計100%に対してそれぞれ独立してC≦0.01%、Si≦0.08%、Mn≦0.05%、P≦0.015%、S≦0.02%の含有量で存在してもよい。通常、上記合金組成物には、Nb(ニオブ)、Ti(チタン)、Al(アルミ)、Cu(銅)、N(窒素)及びCe(セリウム)のいずれかが微量でも存在しない。
Hastelloy(登録商標)C−276合金は、極めて低い炭素含有量及びケイ素含有量により溶接の問題を緩和する鍛造ニッケル−クロム−モリブデン材料であるため、化学方法及び関連工業において広く用いられており、多くの腐食性化学薬品に対する耐性について、50年にわたる追跡記録により実証された。他のニッケル合金と同様に、可塑性を有し、成形及び溶接が容易であり、塩化物を含む溶液中の応力腐食割れ(オーステナイト系ステンレス鋼が受けやすい分解の態様)に対して優れた耐性を有する。そのクロム含有量及びモリブデン含有量が高いため、酸化性酸及び非酸化性酸に耐えることができ、塩化物及び他のハロゲン化物の存在下で孔食及び隙間腐食に対して顕著な耐性を示す。総成分100%に対して、重量%で一般的な組成は、Ni(ニッケル)57%(残部)、Co(コバルト)2.5%以下、Cr(クロム)16%、Mo(モリブデン)16%、Fe(鉄)5%、W(タングステン(tungsten)又はウルフラム(wolfram))4%であり、より少量の他の成分は、Mn(マンガン)1%以下、V(バナジウム)0.35%以下、Si(シリコン)0.08%以下、C(カーボン)0.01以下、Cu(銅)0.5%以下である。
本発明の別の実施例において、例えば、前記生産、好ましくは前記工業生産に適したマイクロリアクターは、SiC(炭化ケイ素、例えば、Dow CorningによってType G1SiCとして、又はChemtrixによってMR555 Plantrixとして提供されるSiC)で構成されるか、又は作製されたSiC−マイクロリアクターであるが、これに制限されない。これにより、(例えば)約5−約400kg/時間の生産性が提供される。
本発明によれば、本発明のフッ素化生成物の生産、好ましくは工業生産において、1つ又は複数のマイクロリアクター、好ましくは1つ又は複数のSiC−マイクロリアクターを使用することができる。本発明のフッ素化生成物の生産、好ましくは工業生産において1つ以上のマイクロリアクター、好ましくは1つ以上のSiC−マイクロリアクターを使用する場合、これらのマイクロリアクター、好ましくはSiC−マイクロリアクターは、並列配置及び/又は直列配置して使用することができる。例えば、2つ、3つ、4つ又はより多くのマイクロリアクター、好ましくは2つ、3つ、4つ又はより多くのSiC−マイクロリアクターは、並列配置及び/又は直列配置して使用することができる。
反応及び/又は拡大条件を使用可能な実験室研究について、例えば、Chemtrix社の反応器Plantrixはマイクロリアクターとして使用することができるが、これに限定されない。
例えば、工業フロー式反応器(「IFR」、例えばPlantrix(登録商標)MR555)は、ステンレス鋼フレームに置かれた(非浸入式)SiCモジュール(例えば3M(登録商標) SiC)から構成され、標準Swagelokコネクタを用いて前記フレームによりフィードラインと作動媒体との接続を構築する。作動媒体(熱流体又は熱流)と共に使用するときに、統合熱交換器を用いてモジュール内でプロセス流体を加熱又は冷却し、鋸歯状又は双鋸歯状の中間チャンネルの構造中で反応させる。前記構造は、プラグフローを得るとともに高熱交換能力を有するように設計される。基本IFR(例えばPlantrix(登録商標)MR555)システムは、1つのSiCモジュール(例えば3M(登録商標)SiC)及び1つの混合器(MRX)から構成され、前記混合器はA+B→Pタイプの反応を行うことができる。モジュールの数を増加することで反応時間及び/又はシステム生産性を増加することができる。クエンチャーQ/Cモジュールを増設することにより、反応タイプはA+B→P1+Q(又はC)→Pに拡大され、仕切られることで2つの温度領域が得られる。本明細書において、用語「A」、「B」及び「C」は反応物、「P」及び「P1」は生成物、「Q」はクエンチャーを示す。
工業用フロー式反応器(「IFR」、例えばPlantrix(登録商標) MR555)の典型的なサイズは、(例えば)ミリメートルでチャンネルサイズが4x4(「MRX」、混合器)及び5x5(「MRH−I/MRH−II」;MRHは滞留モジュールを示す)であり、モジュールサイズ(幅x高さ)が200mmx555mmであり、フレームサイズ(幅x高さ)が322mmx811mmである。工業用フロー式反応器(「IFR」、例えばPlantrix(登録商標)MR555)の典型的な生産量は、(例えば)約50l/h−約400l/hである。また、用いられる流体の特性及び過程条件に応じて、工業用フロー式反応器(「IFR」、例えばPlantrix(登録商標)MR555)の生産量は、(例えば)>400l/hであってもよい。滞留モジュールは、直列に配置することができる。これにより、必要な反応体積又は生産性が得られる。直列に配置可能なモジュールの数は、流体の特性及び目的流速に依存する。
工業用フロー式反応器(「IFR」、例えばPlantrixe MR555)の典型的な操作条件又は過程条件は、(例えば)温度範囲が約−30℃−約200℃、圧力差(作動過程)が<70℃、試薬供給が1−3、最大操作圧力(作動流体)が約200℃の温度で約5bar、最大操作圧力(プロセス流体)が約≦200℃の温度で約25barである。
本発明の方法で用いられるハロゲン化触媒は、好ましくはフッ素化触媒である。ハロゲン化は、化合物又は物質に1つ又は複数のハロゲンを付加する化学反応である。ハロゲン化の経路及び化学量論は、有機基質の構造特徴、官能基、及び特定のハロゲンに依存する。無機化合物(例えば金属)もハロゲン化することができる。フッ素化は、化合物又は物質に導入されるハロゲンがF(フッ素)であるハロゲン化である。ハロゲン化及び/又はフッ素化、並びにこれらの反応に用いられるハロゲン化触媒及び/又はフッ素化触媒は、当業者にとって周知のものである。例えば、オレフィンへのハロゲン(例えば塩素及び/又はフッ素)の導入は、活性物質とする中間ハロゲン塩イオンにより行われ、「ハロゲン塩イオン」は、有機化学において、ハロゲン原子を含む正に帯電したいかなる塩化合物(イオン)であり、例えば、本明細書においてフッ素原子である。
ハロゲン化触媒及び/又はフッ素化触媒は、当業者にとって周知のものであり、本発明においてSb、As、Bi、Al、Zn、Fe、Mg、Cr、Ru、Sn、Ti、Co、Ni、好ましくはSbに基づくものである。より好ましくは、フッ素化触媒、特にSbフッ素化触媒は、活性物質HSbF を提供する。
第1実施形態(1)において、本発明は、式(I)R4−NH−Xのアミン化合物及び/又はその一水和物、並びに使用に関する。
式中、R4は、H又は分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基を示し、
Xは、NH基又はC(=NH)−OR5基であり、R5は、分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基を示し、
前記化合物の環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物の製造方法は、
前記アミン化合物を少なくとも1つの上部横寸法が約1cm以下、約5mm以下の連続流通反応器、好ましくは少なくとも1つのマイクロリアクターにフィーディングするステップと、
そこで前記アミン化合物と環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物の、カルボニル基を含む3環炭素原子前駆体化合物とを反応させるステップと、を含む。
第2実施形態(2)において、本発明は、前記化合物の環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物の製造方法に関する。この方法は、以下のステップ(a)からステップ(f)を含む。
ステップ(a)において、式(I)R4−NH−Xのアミン化合物及び/又はその一水和物を提供する。
R4は、H又は分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基であり、
Xは、NH基又はC(=NH)−OR5基であり、ここで、R5は分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基である。
ステップ(b)において、環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物の、カルボニル基を含む3環炭素原子前駆体化合物を提供する。
ステップ(c)において、ステップ(a)のアミン化合物とステップ(b)の前駆体化合物を、別々に又は混合物として少なくとも1つの上部横寸法が約5mm以下又は約4mm以下の連続流通反応器、好ましくは少なくとも1つのマイクロリアクターにフィーディングする。
ステップ(d)において、前記ステップ(a)のアミン化合物と前記ステップ(b)の前駆体化合物とを環化作用下で反応させ、環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物を含む反応混合物を得る。
ステップ(e)において、前記連続流通反応器、好ましくは前記マイクロリアクターからステップ(d)で得られた前記反応混合物を取り出し、環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物を得る。
ステップ(f)において、任意にステップ(e)で得られた環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物を精製及び/又は分離し、精製及び/又は分離された環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物を得る。
第1実施形態(1)又は第2実施形態(2)の変形において、本発明は、実施形態(1)の式(I)のアミン化合物及び/又はその一水和物の使用、又は実施形態(2)に係る実施形態(1)の環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物の製造方法に関する。
アミン化合物は、式(Ia)R4−NH−NHのヒドラジン化合物及び/又はその一水和物であり(ここで、R4は、H又は分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基)、好ましくはヒドラジン又はメチルヒドラジンである。
或いは、アミン化合物は、式(Ib)R4−NH−C(=NH)−OR5のアミノイミド酸アルキルエステル化合物であり(ここで、R4は、H又は分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基であり、R5は、分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基である。)、好ましくは式HN−C(=NH)−OCH[HN−C(=NH)−OMe]のアミノイミド酸メチルエステル、又は式HN−C(=NH)−OCHCH[HN−C(=NH)−OEt]のアミノイミド酸エチルエステルである。
より好ましくは、第1実施形態(1)又は第2実施形態(2)の前記変形において、アミン化合物は、式(Ia)R4−NH−NHのヒドラジン化合物及び/又は一水和物であり(ここで、R4は、H又は分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基である。)、好ましくはヒドラジン又はメチルヒドラジンを表し、水を含まない。
第3実施形態(3)において、本発明は、実施形態(1)に記載の化合物の製造方法に関する。ここで、化合物は、前記化合物(ピラゾール化合物)の環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員複素環化合物であって、式(1)のフッ素化若しくは非フッ素化ピラゾール化合物である。
ここで、R1は、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、パーフルオロアルキル基であり、
R2は、H、CO−アルキル基、CO−ハロゲン化アルキル基、COH、Cl、F、COClであり、
R3は、H、ハロゲン、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、ヒドロキシル基(−OH)であり、ここで、ヒドロキシル基(−OH)は、ケト−エノール互変異性を経て、且つヒドロキシル基(−OH)、それが結合した炭素原子、及び隣接する炭素原子と共にエノール型(C=CH−OH)を構成し、前記エノール型は、ケト型(CH−C=O)と平衡化するか、又は部分的若しくは完全にケト型(CH−C=O)に変換する。
R4は、H、アルキル基である。
R1からR3のそれぞれにおいて、用語「アルキル基」は、独立してC1−C4−アルキル残基を示し、用語「ハロゲン化」は、独立してF、Cl、Br及びJ、好ましくはF又はCl、より好ましくはFからなる群より選択されるハロゲン原子である。
前記方法は、以下のステップ(a)からステップ(f)を含む。
ステップ(a)において、式(I)R4−NH−Xのアミン化合物及び/又はその一水和物を提供する。
R4は、H又は分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基であり、
Xは、NH基である。
ステップ(b)において、式(1)のフッ素化若しくは非フッ素化ピラゾール化合物の、カルボニル基を含む3環炭素原子前駆体化合物を提供する。
ステップ(c)において、ステップ(a)のアミン化合物及びステップ(b)の前駆体化合物を、別々に又は混合物として上部横寸法が約5mm以下の少なくとも1つの連続流通反応器、好ましくは少なくとも1つのマイクロリアクターにフィーディングする。
ステップ(d)において、前記ステップ(a)のアミン化合物と前記ステップ(b)の前駆体化合物は、環化作用下で反応させ、式(1)のフッ素化若しくは非フッ素化ピラゾール化合物を含む反応混合物を得る。
ステップ(e)において、前記連続流通反応器、好ましくは前記マイクロリアクターからステップ(d)で得られた前記反応混合物を取り出し、式(1)のフッ素化若しくは非フッ素化ピラゾール化合物を得る。
ステップ(f)において、任意にステップ(e)で得られた式(1)のフッ素化若しくは非フッ素化ピラゾール化合物を精製及び/又は分離し、精製及び/又は分離された式(1)のフッ素化若しくは非フッ素化ピラゾール化合物を得る。
R2及びR3については:示されている置換基の一部は、環化後に後続の誘導体化プロセスによって形成され得る。
例えば、R2のCOCl基については、工業的に最も重要なR2は現在、カルボン酸クロリド(COCl)であり、次の段階において環化段階で生じるカルボン酸基をSOCl2と反応させることにより、生成される。
また、商業的に重要な化合物は5−フルオロピラゾール(R3=F)である。従って、次の段階で、ピラゾールの環化段階から生じる適切な置換基R3はフッ素(F)で置き換えられてもよい。 同様に、塩素をピラゾールのR3位に導入することも同様に可能である。
本発明による環化反応後の工程で起こり得るそのような誘導体化は、代表的な例示であるが限定することを意図しないように、以下にスキームR(化24)及びS(化25)に示される。
EP2325173、WO2011/061205及びWO2013/171134に示されるマイクロリアクターがない場合のR3=ハロゲンの「誘導体化」の式例
Fluorination:フッ素化
Fluorinating agent:フッ素化剤
WO2011/061205に示されるR2=COCl、R3=Fの「誘導体化」の式例
Fluorination:フッ素化
Fluorinating agent:フッ素化剤
第4実施形態(4)において、本発明は、実施形態(1)に記載の化合物の製造方法に関する。ここで、化合物は、前記化合物(ピリミジノン化合物)の環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化6員複素環化合物であって、式(2)のフッ素化若しくは非フッ素化ピリミジノン化合物である。
式中、R5は、分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基、好ましくは、メチル基又はエチル基、より好ましくはメチル基であり、
R6は、H、分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基、好ましくはH、メチル基又はエチル基、より好ましくはH又はメチル基、最も好ましくはHであり、
R7は、H、ハロゲン、分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基、好ましくはH、F、Cl、メチル基又はエチル基、より好ましくはH、F、Cl又はメチル基、最好ましくはHであり、
R8は、H又はヒドロキシル基(−OH)であり、好ましくは、R7がFである場合、R8はHであり、R7がHである場合、R8はヒドロキシル基(−OH)である。
前記方法は、以下のステップ(a)からステップ(f)を含む。
ステップ(a)において、式(I)R4−NH−Xのアミン化合物及び/又はその一水和物を提供する。
式中、R4は、H又は分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基であり、
Xは、C(=NH)−OR5基であり、ここで、R5は、分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基であり、
ステップ(b)において、環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化6員複素環化合物の、カルボニル基を含む3環炭素原子前駆体化合物を提供する。
ステップ(c)において、ステップ(a)のアミン化合物及びステップ(b)の前駆体化合物を、別々に又は混合物として少なくとも1つの上部横寸法が約5mm以下又は約4mm以下の連続流通反応器、好ましくは少なくとも1つのマイクロリアクターにフィーディングする。
ステップ(d)において、前記ステップ(a)のアミン化合物と前記ステップ(b)の前駆体化合物を環化作用下で反応させ、式(2)のフッ素化若しくは非フッ素化ピリミジノン化合物を含む反応混合物を得る。
ステップ(e)において、前記連続流通反応器、好ましくは前記マイクロリアクターからステップ(d)で得られた前記反応混合物を取り出し、式(2)のフッ素化若しくは非フッ素化ピリミジノン化合物を得る。
ステップ(f)において、ステップ(e)で得られた式(2)のフッ素化若しくは非フッ素化ピリミジノン化合物をさらに精製及び/又は分離し、式(2)の精製及び/又は分離されたフッ素化若しくは非フッ素化ピリミジノン化合物を得る。
第5実施形態(5)において、本発明は、実施形態(1)に記載の式(I)のアミン化合物及び/又はその一水和物の使用、実施形態(2)−(4)のいずれか1項に記載の環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物の製造方法に関する。フィーディング及び反応は、ステップ(c)における少なくとも1つのマイクロリアクター中で以下の1つ又は複数の条件下で行われる。
流速:約10ml/h−約400l/h
温度:約30℃−約150℃
圧力:約5bar−約50bar
滞留時間:約1秒−約60分間、好ましくは約1分間−約60分間
第6実施形態(6)において、本発明は、実施形態(1)又は実施形態(5)に記載の式(I)のアミン化合物及び/又はその一水和物の使用、又は実施形態(2)−(5)のいずれか1項に記載の環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物の製造方法に関する。この製造方法において、ステップ(c)における前記連続流通反応器のうちの少なくとも1つ、好ましくは、マイクロリアクターのうちの少なくとも1つは、独立してSiC−連続流通反応器、SiC−マイクロリアクターである。
第7実施形態(7)において、本発明は、実施形態(6)に記載の式(I)のアミン化合物及び/又はその一水和物の使用用途、又は実施形態(6)に記載の環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物の製造方法に関する。この製造方法において、ステップ(d)における少なくとも1つのマイクロリアクターは、独立してSiC−マイクロリアクターであり、好ましくは、ステップ(d)における少なくとも1つのマイクロリアクターは、実施形態(1)に記載のステップ(d)におけるSiC−マイクロリアクターである。
第8実施形態(8)において、本発明は、実施形態(1)又は実施形態(5)−(7)のいずれか1項に記載の式(I)のアミン化合物及び/又はその一水和物の使用、又は実施形態(2)−(7)のいずれか1項に記載の環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物の製造方法に関する。
ここで、環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物の製造に用いられるカルボニル基を含む3環炭素原子前駆体化合物は、
(i)好ましくは、実施形態(3)で定義された式(1)のフッ素化若しくは非フッ素化ピラゾール化合物である環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員複素環化合物を製造する場合、以下の化合物からなる群より選択されるカルボニル基を含む3環炭素原子前駆体化合物であり、
(ii)好ましくは、実施形態(4)で定義された式(2)のフッ素化若しくは非フッ素化ピリミジノン化合物である環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化6員複素環化合物を製造する場合、以下の化合物からなる群より選択されるカルボニル基を含む3環炭素原子前駆体化合物である。
ここで、独立した各「OEt」は、「OMe」に置換されてもよい。
第8実施形態(8)の変形において、本発明は、実施形態(1)又は実施形態(5)−(7)のいずれか1項に記載の式(I)のアミン化合物及び/又はその一水和物の使用、或いは実施形態(2)−(7)のいずれか1項に記載の環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物の方法に関する。
ここで、環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物の製造に用いられるカルボニル基を含む3環炭素原子前駆体化合物は、
(i)好ましくは、実施形態(3)で定義された式(1)のフッ素化若しくは非フッ素化ピラゾール化合物である環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員複素環化合物を製造する場合、以下の化合物からなる群より選択されるカルボニル基を含む3環炭素原子前駆体化合物である。
(a)式(A)を有する化合物
式中、
Ra及びRbは、それぞれ独立してH、O−C1−C4アルキル基(好ましくはOMe又はOEt)、C1−C4アルキル基(好ましくはCH(メチル)又はCHCH(エチル基))、C1−C4ハロゲン化アルキル基(好ましくはCF、CHF、CCl、CClF、CHClF、CHF、CClF、CFBr)、分岐若しくは非分岐及び/又は置換若しくは非置換のC1−C4アルキル基、分岐若しくは非分岐及び/又は置換若しくは非置換のC1−C4ハロゲン化アルキル基である。
(b)式(B)を有する化合物
Rc及びRdは、それぞれ独立してH、O−C1−C4アルキル基(好ましくはOMe又はOEt)、C1−C4アルキル基(好ましくはCH(メチル)又はCHCH(エチル基))、C1−C4ハロゲン化アルキル基(好ましくはCF、CHF、CCl、CClF、CHClF、CHF、CClF、CFBr)、分岐若しくは非分岐及び/又は置換若しくは非置換の前記C1−C4アルキル基、分岐若しくは非分岐及び/又は置換若しくは非置換のC1−C4ハロゲン化アルキル基であり、
Re及びR’eは、それぞれHであり、又はRe及びR’eは一緒になって式=CH−Rxの二重結合残基を形成し、ここで、Rxは、O−C1−C4アルキル基(好ましくはOMe又はOEt)、C1−C4アルキル基(好ましくはCH(メチル)又はCHCH(エチル基))、C1−C4ハロゲン化アルキル基(好ましくはCF、CHF、CCl、CClF、CHClF、CHF、CClF、CFBr)、分岐若しくは非分岐及び/又は置換若しくは非置換のC1−C4アルキル基、分岐若しくは非分岐及び/又は置換若しくは非置換のC1−C4ハロゲン化アルキル基、−NRyRzであり、ここで、Ry及びRzは、独立して分岐若しくは非分岐の及び/又は置換若しくは非置換のC1−C4アルキル基(好ましくはCH(メチル基)又はCHCH(エチル基))、分岐若しくは非分岐の及び/又は置換若しくは非置換のC1−C4ハロゲン化アルキル基(好ましくはCF、CHF、CCl、CClF)であり、又はRy及びRzは、一緒になって分岐若しくは非分岐の及び/又は置換若しくは非置換のC4−C7アルキル残基を示すとともに、それらが結合したNと1つの窒素原子を含む5−6員ヘテロアルキル環を形成する。
(c)下式(Ca−Ce)からなる群より選択される1つを有する化合物
第9実施形態(9)において、本発明は、実施形態(1)又は実施形態(5)−(8)のいずれか1項に記載の式(I)のアミン化合物及び/又はその一水和物の使用、又は実施形態(2)−(8)のいずれか1項に記載の環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物の製造方法に関する。
ここで、製造された環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物は、
(i)好ましくは、実施形態(3)で定義された式(1)のフッ素化若しくは非フッ素化ピラゾール化合物である環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員複素環化合物である場合、以下の化合物からなる群より選択され、
(ii)好ましくは実施形態(4)で定義された式(2)のフッ素化又は非フッ素化ピリミジノン化合物である環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化6員複素環化合物である場合、以下の化合物からなる群より選択される。
第10実施形態(10)において、本発明は、実施形態(1)又は実施形態(5)−(9)のいずれか1項に記載の式(I)のアミン化合物及び/又はその一水和物の使用、又は実施形態(2)−(9)のいずれか1項に記載の環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物の製造方法に関する。
アミン化合物は、式(Ia)R4−NH−NHのヒドラジン化合物及び/又はその一水和物であり(ここで、R4は、H又は分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基である。)、好ましくはヒドラジン又はメチルヒドラジンであり、或いは、
アミン化合物は、式(Ib)R4−NH−C(=NH)−OR5のアミノイミド酸アルキルエステル化合物であり(ここで、R4は、H又は分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基であり、R5は、分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基である。)、好ましくは式HN−C(=NH)−OCH[HN−C(=NH)−OMe]のアミノイミド酸メチルエステル、又は式HN−C(=NH)−OCHCH[HN−C(=NH)−OEt]のアミノイミド酸エチルエステルである。
より好ましくは、アミン化合物は、式(Ia)R4−NH−NHのヒドラジン化合物及び/又はその一水和物であり(ここで、R4は、H又は分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基である。)、好ましくはヒドラジン又はメチルヒドラジンであり、水を含まない。
したがって、本発明の方法の利点は、高変換率及び/又は高選択性、特に高変換率と高選択性の両方である。
図1は、本発明のプロセスによる化合物の製造のためのプロセススキームの例示的な実施形態である。図1に2つのマイクロリアクターが示されているが、上記のように、第1反応器及び/又は第2反応器は、独立して前記上部横寸法が約5mm以下又は約4mm以下の連続流通反応器と組み合わせたマイクロリアクターであってもよく、マイクロリアクターが用いられない上記のような上部横寸法が約4mm以下の連続流通反応器であってもよく、例えば、独立して上部横寸法が5mm以下又は約4mm以下のプラグフロー式反応器及び/又は上部横寸法が5mm以下又は約4mm以下の管型流通反応器であってもよい。
図1に示される例示的な実施形態において、工業生産に適した第1マイクロリアクターは、(例えば)Dow CorningによってType G1SiC又はChemtrix MR555 Plantrixとして提供されたSiC(5−400kg/時間)又は(例えば)EhrfeldによってHastelloy Cとして提供されたSiCで作製されたものである。
実験室での研究、例えば、適用可能な反応及び/又はアップスケーリング条件では、例えば、Chemtrix社の反応器Plantrixも第1及び/又は第2マイクロリアクターとして適用できる。
本発明の方法により得られた化合物の工業的用途については、かつて誘導体化合物を調製するための原料、並びに様々な農薬及び医薬品の中間体の原料として用いられていた。
以下、実施例にて本発明を説明するが、この実施例は本発明の範囲を制限しない。
〔実施例〕
US3219550に記載のように、FMCから純度が98%の無水メチルヒドラジンを製造した。Chemtrixマイクロリアクター型Protrixは、SiCで作製され、体積が27mlである。ハステロイ及びステンレス鋼1.7571などのステンレス鋼マイクロリアクターも使用できる。
(実施例1)
ジフルオロアセト酢酸エチルとオルトギ酸メチルとの反応(前駆体の製造)
EEMDFAAの製造は、例えば、WO2009/106619に記載のように行われた。
(実施例2)
2−エトキシメチレン−4,4−ジフルオロアセト酢酸エチル(EEMDFAA)と3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチル(DFmmP)とのマイクロリアクターでの反応(本発明)。
前記Chemtrix 27ml SiCマイクロリアクター中で、15分間ごとに100g(0.45mol)EEMDFAA及び20.73g(0.45mol)MMH>98%を400ml総体積/時間の速度で連続的に加えた。マイクロリアクターは、起動前に多くとも30℃に焼戻しされ、起動段階のための予熱の後、さらなる反応過程において冷却が必要である。収量は定量的である。
図2は、例としてマイクロリアクターでMMH(無水、>99.0%)を使用して実行された概略プロセスを示しているが、この好ましい実施形態に限定されるものではない。この実施例において、蒸留により得られた生成物DFmmPを生成した。
位置異性体なしで形成されたDFMMPは、マイクロリアクターの後に得られる反応生成物とともに黄色がかった油として収集容器に収集され、次いで真空(10−3Torr)で固体蒸留を行なった。得られた白色固体DFmmPは、融点が59℃、純度が>99.0%(GC)であった。分離収率は97%であった。
(実施例3)
(2,2,2−トリフルオロエチリデン)−プロパン二酢酸ジエチル(《米国化学会誌》(Journal of the American Chemical Society)(1951)73,3684−6及びUS5935966に記載のように製造される)と無水MMHとの反応(本発明)
Chemtrix 27ml SiCマイクロリアクターにおいて、15分間ごとに100g(0.42mol)TFEPDEE(71ml)及び19.35g(0.42mol)MMH>99%(22ml)を372ml総体積/時間の速度で連続的に加えた。マイクロリアクターは、起動前に多くとも30℃に焼戻しされ、起動段階のための予熱の後、さらなる反応過程において冷却が必要である。収量は定量的である。得られた黄色液体粗生成物は、97%のTFPOHを含み、10−3Torrの高真空下での精密蒸留により純度が>99%の黄色液体(GC)を得た。
TFEPDEEは、Tetrahedron(2011),67(26),4845−4851に従って製造され、97%の純度で使用された。
(実施例4)
2−エトキシメチレン−3−オキソ−4,4,4−トリフルオロ酪酸エチル(EMOTFBEE、《米国化学会誌》(Journal of the American Chemical Society)(1951)73,3684−6及びUS5935966に記載のように製造される)と無水MMHとの反応(本発明)
Chemtrix 27ml SiCマイクロリアクターには、15分間ごとに100g(0.42mol)のEMOTFBEE(72ml)及び19.35g(0.42mol)のMMH>99%(22mL)を、376mlの総体積/時間の速度で連続的に加えた。マイクロリアクターは、起動前に多くとも30℃に焼戻しされ、起動段階のための予熱の後、さらなる反応過程において冷却が必要である。収量は定量的である。マイクロリアクターを出た物質(黄色液体)は、98%GC純度を有する所望の生成物TFmmPを含む。N2で吹き付けることにより、エタノール及び水が除去され、生成物が硬化する。
(実施例5)
2−エトキシメチレン−3−オキソ−4,4,4−トリフルオロ酪酸エチルとNH2−NH2xH2Oとの無溶媒反応
27ml Chemtrix SiCマイクロリアクターには、15分間ごとに100g(0.42mol)EMOTFBEE(72mL)及び21.03g(0.42mol)ヒドラジン水和物(21mL)を、372mlの総体積/時間の速度で連続的に加えた。マイクロリアクターは、起動前に多くとも100℃に焼戻しされ、起動段階のための予熱の後、さらなる反応過程において冷却が必要である。収量は定量的である。部分的にゆっくり固化する液体として最初に得られた原料には、97%の3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチルを含み、N2で吹き付けることにより、>98%の純度が得られる(エタノール及び水が除去された)。この場合測定された融点は146°Cである。
(実施例6)
トリフルオロ酢酸エチル(ETFAA)と無水MMHとの反応(本発明)
27ml Chemtrix SiCマイクロリアクターには、15分間ごとに100g(0.54mol)ETFAA(79ml)及び24.8g(0.54mol)MMH>99%(28ml)を428ml総体積/時間の速度で連続的に加えた。マイクロリアクターは、起動前に多くとも100℃に焼戻しされ、起動段階のための予熱の後、さらなる反応過程において冷却が必要である。収量は定量的である。マイクロリアクターを出た物質(浅黄色液体)は、純度が97%GCの所望の生成物1−メチル−5−ヒドロキシル−3−トリフルオロメチルピラゾール(TFDMPOH)を含む。N2で吹き付けることにより、エタノール及び水が除去され、生成物が硬化する。Journal of Heterocyclic Chemistry(1990),27(2),243−5(14%偽位置異性体)と違い、マイクロリアクター内で生成物1−メチル−5−ヒドロキシル−3−トリフルオロメチルピラゾール(TFDMPOH)を選択的に形成する。
(実施例7)
トリフルオロ酢酸エチル(ETFAA)ヒドラジン一水和物との反応(本発明)
Chemtrix 27ml SiCマイクロリアクターには、15分間ごとに100g(0.54mol)ETFAA(79ml)及び27.03g(0.54mol)ヒドラジン水和物(27ml)を、424ml総体積/時間の速度で連続的に加えた。マイクロリアクターは、起動前に多くとも120℃に焼戻しされ、起動段階のための予熱の後、さらなる反応過程において冷却が必要である。収量は定量的である。マイクロリアクターの後、無色の液体として出た材料は、純度が98%GCの所望の生成物3−トリフルオロメチル−2−ピラゾリン−5−オン(TFPO)(EtOH及び水はすでに大部分が揮発した)を含む。100°CでN2で部分溶融物を吹き付けることにより、残留のエタノール及び水が除去され、生成物が硬化する。融点は210℃である。
(実施例8)
アセト酢酸エチル(EAA)とヒドラジン一水和物との反応(本発明)
27ml Chemtrix SiCマイクロリアクターには、15分間ごとに70.28g(0.54mol)EAA(65.5ml)及び27.03g(0.54mol)ヒドラジン水和物(27ml)を、370ml総体積/時間の速度で連続的に加えた。マイクロリアクターは、起動前に多くとも120℃に焼戻しされ、起動段階のための予熱の後、さらなる反応過程において冷却が必要である。収量は定量的である。通常、マイクロリアクターの後も無色のスラリーとして残る最初材料は、純度が96%GCの所望の生成物3−メチル−1H−4,5−ジヒドロピラゾール−5−オン(MPO)を含む。N2で吹き付けることにより、エタノール及び水が除去され、生成物が完全に硬化する。融点は226℃である。より均一な結晶を得るには、再結晶化が適切であるが、生産には必要がない。
(実施例9)
アセトアセテート(EAA)とヒドラジン一水和物との反応(本発明)
27ml Chemtrix SiCマイクロリアクターには、15分間ごとに70.28g(0.54mol)EAA(65.5ml)及び24.8g(0.54mol)MMH>99%(28ml)を、374ml総体積/時間の速度で連続的に加えた。マイクロリアクターは、起動前に多くとも40℃に焼戻しされ、起動段階のための予熱の後、さらなる反応過程において冷却が必要である。1,3−ジメチル−2−ピラゾリン−5−オン(DMPO)への変換が定量的である。融点は116℃である。
DMPOは、例えば、バイエルの除草剤ベンゾフェナップとピラスルホトール、及び三井のピラゾリン酸塩に使用される。
(実施例10)
4,5−ジフルオロ−2−メトキシ−ピリミジンとヒドラジンxH2Oとの反応
4,5−ジフルオロ−2−メトキシ−ピリミジン(実施例11及び12のピリミジン)はフロラスラムの前駆体であり、EP0343752、US19910744149/US5163995及びCN104725323と同様に純度97%で調製及び使用される。
27ml Chemtrix SiCマイクロリアクターにおいて、100g(0.68mol)DFMOPを50mlのMeOHに溶解し、15分間ごとに34.04g(0.68mol)ヒドラジン水和物とともにマイクロリアクターに加えた。マイクロリアクターは、起動前に多くとも70℃に焼戻しされ、起動段階のための予熱の後、さらなる反応過程においてさらに冷却が必要である。5−フルオロ−4−ヒドラジニル−2−メトキシピリミジン(FHMP)への変換が定量的である。真空で溶媒とHFを非常に慎重に除去する。より良い結晶を得るために、残りの残留物FHMPをMeOHから再結晶させる。或いは、FHMPは、フロラスラムのMe−OH/HF混合物を除去した後、直接使用できる。
(実施例11)
実施例10と同様に実施する5−フルオロ−2,4−ジメトキシピリミジンの使用
100g(0.63mol)FDMF及び31.53g(0.63mol)ヒドラジン水和物を用いた。変換は定量的であった。
(実施例12)
実施例10と同様に実施する4−クロロ−5−フルオロ−2−メトキシピリミジンの使用
100g(0.61mol)4−クロロ−5−フルオロ−2−メトキシピリミジン(CFMOP)及び31.53g(0.63mol)ヒドラジン水和物を用いた。変換は定量的であった。
(実施例13)
クロロジフルオロアセト酢酸エチルとオルトギ酸メチルとの反応(前駆体の製造)
EEMClDFAAの調製は、以下に示すわずかな修正を加えて実施されたが、原則としてWO2012010692及びOrganic Process Re−search&Development(2014),18(8),1055−1059に記載のように実施された。
酢酸エチルの生産のように、4−クロロ−4,4−ジフルオロ−3−オキソ−酪酸エチル(19g、95mmol)、オルトギ酸トリエチル(28g、190mmol)及び無水酢酸(29g、284mmol)の溶液を100−120℃に加熱し、低沸点物を連続的に除去した。5時間後、製品の蒸留中に可変収量が観察されたが、低揮発性成分は、真空収量でほぼ定量的に除去された。0.01Torrの真空下で2−(エトキシメチレン)−4−クロロ−4,4−ジフルオロ−3−オキソ酪酸エチルを蒸留し、93%のEEMClDFAAを得た。
(実施例14)
2−エトキシメチレン−4,4−クロロジフルオロアセト酢酸エチル(EEMClDFAA)と3−(クロロジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸エチル(CDFmmP)とのマイクロリアクター内での反応(本発明)。
前記Chemtrix 27ml SiCマイクロリアクターには、15分間ごとに100g(0.39mol)EEMClDFAA及び17.97g(0.39mol)MMH>98%を、400ml総体積/時間の速度で連続的に加えた。マイクロリアクターは、起動前に多くとも90℃に焼戻しされ、起動段階のための予熱の後、さらなる反応過程において冷却が必要である。収量は定量的である。
図3は、一例として、この好ましい実施形態に限定されることを意図するものではないが、マイクロリアクター内でMMH(無水、>98.0%)で実施された概略プロセスを示している。この実施例において、蒸留により得られた生成物CDFmmPを生成した。
CDFMMPは位置異性体なしで形成され、収集容器内のマイクロリアクターの後、結晶粒子を含む黄色がかったオイルとして得られた反応生成物とともに収集された後、真空(10−3Torr)で蒸留された(目詰まりを避けるために加熱コンデンサーを使用する)。150°Cの転移温度(195°Cで加熱するための油浴)でCDFMMPが最終的に冷却後に白色固体として得られました。分離収率は98%であった。

Claims (11)

  1. 式(I)R4−NH−Xのアミン化合物及び/又はその一水和物の使用であって、
    R4は、H又は分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基であり、
    Xは、NH基又はC(=NH)−OR5基であり、R5は、分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基であり、
    前記化合物の環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物の製造方法は、前記アミン化合物を上部横寸法が約1cm以下、好ましくは上部横寸法が約5mm以下の少なくとも1つの連続流通反応器、好ましくは少なくとも1つのマイクロリアクターにフィーディングするステップと、そこで前記アミン化合物と環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物の、カルボニル基を含む3環炭素原子前駆体化合物とを反応させるステップと、を含む使用。
  2. 前記化合物の環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物の製造方法であって、
    式(I)R4−NH−Xのアミン化合物及び/又はその一水和物を提供するステップ(a)と、
    (式中、R4は、H又は分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基であり、
    Xは、NH基又はC(=NH)−OR5基であり、R5は、分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基である。)
    前記環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物の、カルボニル基を含む3環炭素原子前駆体化合物を提供するステップ(b)と、
    ステップ(a)の前記アミン化合物とステップ(b)の前記前駆体化合物を、別々に又は混合物として少なくとも1つの上部横寸法が約5mm以下又は約4mm以下の連続流通反応器、好ましくは少なくとも1つのマイクロリアクターにフィーディングするステップ(c)と、
    ステップ(a)の前記アミン化合物とステップ(b)の前記前駆体化合物とを環化作用下で反応させ、環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物を含む反応混合物を得るステップ(d)と、
    前記連続流通反応器、好ましくは前記マイクロリアクターからステップ(d)で得られた前記反応混合物を取り出し、前記環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物を得るステップ(e)と、
    ステップ(e)で得られた環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物をさらに精製及び/又は分離し、精製及び/又は分離された環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物を得るステップ(f)と、
    を含む製造方法。
  3. 前記アミン化合物は、式(Ia)R4−NH−NHのヒドラジン化合物及び/又はその一水和物であり(ここで、R4は、H又は分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基である。)、好ましくは、ヒドラジン又はメチルヒドラジンであり、或いは、
    前記アミン化合物は、式(Ib)R4−NH−C(=NH)−OR5のアミノイミド酸アルキルエステル化合物であり(R4は、H又は分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基であり、R5は、分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基である。)、好ましくは式HN−C(=NH)−OCH[即ち、HN−C(=NH)−OMe]のアミノイミド酸メチルエステル又は式HN−C(=NH)−OCHCH[即ち、HN−C(=NH)−OEt]のアミノイミド酸エチルエステルであり、
    より好ましくは、前記アミン化合物は、式(Ia)R4−NH−NHのヒドラジン化合物及び/又はその一水和物であり(R4は、H又は分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基である。)、好ましくはヒドラジン又はメチルヒドラジンであり、水を含まない、請求項1に記載の式(I)のアミン化合物及び/又はその一水和物の使用、又は請求項1に記載の前記環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物の製造方法。
  4. 前記化合物は、フッ素化若しくは非フッ素化5員複素環化合物であり、前記フッ素化若しくは非フッ素化5員複素環化合物は、前記化合物(ピラゾール化合物)の環系に2つの窒素原子を有し、式(1)のフッ素化若しくは非フッ素化ピラゾール化合物であり、
    (式中、R1は、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、パーフルオロアルキル基であり、
    R2は、H、CO−アルキル基、CO−ハロゲン化アルキル基、COH、Cl、F、COClであり、
    R3は、H、ハロゲン、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、ヒドロキシル基(−OH)であり、前記ヒドロキシル基(−OH)は、ケト−エノール互変異性を経て、前記ヒドロキシル基(−OH)は、それが結合して炭素原子及び隣接する炭素原子と共にエノール型(C=CH−OH)を構成し、前記エノール型は、ケト型(CH−C=O)と平衡化し、又はエノール型(C=CH−OH)は、ケト型(CH−C=O)に部分又は完全に変換し、
    R4は、H、アルキル基であり、
    R1からR3のそれぞれにおいて、用語「アルキル基」は、独立してC1−C4−アルキル残基を示し、用語「ハロゲン化」は、独立してF、Cl、Br及びJからなる群より選択されるハロゲン原子、好ましくは、F又はCl、より好ましくは、Fである。)
    前記方法は、
    式(I)R4−NH−Xのアミン化合物及び/又はその一水和物を提供するステップ(a)と、
    (式中、R4は、H又は分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基であり、
    Xは、NH基である。)
    式(1)のフッ素化若しくは非フッ素化ピラゾール化合物の、カルボニル基を含む3環炭素原子前駆体化合物を提供するステップ(b)と、
    ステップ(a)の前記アミン化合物とステップ(b)の前記前駆体化合物を、別々に又は混合物として少なくとも1つの上部横寸法が約5mm以下の連続流通反応器、好ましくは、少なくとも1つのマイクロリアクターにフィーディングするステップ(c)と、
    ステップ(a)の前記アミン化合物とステップ(b)の前記前駆体化合物とを環化作用下で反応させ、式(1)のフッ素化若しくは非フッ素化ピラゾール化合物を含む反応混合物を得るステップ(d)と、
    前記連続流通反応器、好ましくは、前記マイクロリアクターからステップ(d)で得られた前記反応混合物を取り出し、式(1)のフッ素化若しくは非フッ素化ピラゾール化合物を得るステップ(e)と、
    ステップ(e)で得られた式(1)のフッ素化若しくは非フッ素化ピラゾール化合物をさらに精製及び/又は分離し、精製及び/又は分離された式(1)のフッ素化若しくは非フッ素化ピラゾール化合物を得るステップ(f)と、
    を含む、請求項1に記載の化合物の製造方法。
  5. 前記化合物は、前記化合物の環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化6員複素環化合物(ピリミジノン化合物)であって、式(2)のフッ素化若しくは非フッ素化ピリミジノン化合物であり、
    (式中、R5は、分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基、好ましくはメチル基又はエチル基、より好ましくはメチル基であり、
    R6は、H、分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基、好ましくはH、メチル基又はエチル基、より好ましくはH又はメチル基、最好ましくはHであり、
    R7は、H、ハロゲン、分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基、好ましくはH、F、Cl、メチル基又はエチル基、より好ましくはH、F、Cl又はメチル基、最好ましくはHであり、
    R8は、H又はヒドロキシル基(−OH)であり、好ましくは、R7がFである場合、R8はHであり、R7がHである場合、R8はヒドロキシル基(−OH)である。)
    前記方法は、
    式(I)R4−NH−Xのアミン化合物及び/又はその一水和物を提供するステップ(a)と、
    (式中、R4は、H又は分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基であり、
    Xは、C(=NH)−OR5基であり、R5は、分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基である。)
    環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化6員複素環化合物の、カルボニル基を含む3環炭素原子前駆体化合物を提供するステップ(b)と、
    ステップ(a)の前記アミン化合物とステップ(b)の前記前駆体化合物を、別々に又は混合物として少なくとも1つの上部横寸法が約5mm以下又は約4mm以下の連続流通反応器、好ましくは少なくとも1つのマイクロリアクターにフィーディングするステップ(c)と、
    ステップ(a)の前記アミン化合物とステップ(b)の前記前駆体化合物とを環化作用下で反応させ、式(2)のフッ素化若しくは非フッ素化ピリミジノン化合物を含む反応混合物を得るステップ(d)と、
    前記連続流通反応器、好ましくは前記マイクロリアクターからステップ(d)で得られた前記反応混合物を取り出し、式(2)のフッ素化若しくは非フッ素化ピリミジノン化合物を得るステップ(e)と、
    ステップ(e)で得られた式(2)のフッ素化若しくは非フッ素化ピリミジノン化合物をさらに精製及び/又は分離し、式(2)の精製及び/又は分離されたフッ素化若しくは非フッ素化ピリミジノン化合物を得るステップ(f)と、
    を含む、請求項1に記載の化合物の製造方法。
  6. 前記フィーディング及び反応は、ステップ(c)における少なくとも1つのマイクロリアクター内で、以下の1つ又は複数の条件下で行われる、請求項1に記載の式(I)のアミン化合物及び/又はその一水和物の使用、請求項2から4のいずれか1項に記載の環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物の製造方法。
    流速:約10ml/h−約400l/h
    温度:約30℃−約150℃
    圧力:約5bar−約50bar
    滞留時間:約1秒−約60分間、好ましくは、約1分間−約60分間
  7. ステップ(c)において、前記連続流通反応器のうちの少なくとも1つ、好ましくは前記マイクロリアクターのうちの少なくとも1つは、独立してSiC−連続流通反応器、好ましくはSiC−マイクロリアクターである、請求項1又は請求項5に記載の式(I)のアミン化合物及び/又はその一水和物の使用、又は請求項2から5のいずれか1項に記載の環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5又は6員複素環化合物の製造方法。
  8. ステップ(d)における前記マイクロリアクターのうちの少なくとも1つは、独立してSiC−マイクロリアクターであり、好ましくは、ステップ(d)における前記マイクロリアクターのうちの少なくとも1つは、請求項1に限定されたステップ(d)におけるSiC−マイクロリアクターである、請求項6に記載の式(I)のアミン化合物及び/又はその一水和物の使用、又は請求項6に記載の環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物の製造方法。
  9. 前記環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物の製造に用いられるカルボニル基を含む3環炭素原子前駆体化合物は、
    (i)好ましくは、請求項3に記載の式(1)のフッ素化若しくは非フッ素化ピラゾール化合物である環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員複素環化合物を製造する場合、以下の化合物からなる群より選択されるカルボニル基を含む3環炭素原子前駆体化合物であり、
    (ii)好ましくは、請求項4に記載の式(2)のフッ素化若しくは非フッ素化ピリミジノン化合物である環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化6員複素環化合物を製造する場合、以下の化合物からなる群より選択されるカルボニル基を含む3環炭素原子前駆体化合物である、
    (式中、独立した各「OEt」は、「OMe」で置換されてもよい。)
    請求項1、請求項5から7のいずれか1項に記載の式(I)のアミン化合物及び/又はその一水和物の使用、又は請求項2から7のいずれか1項に記載の環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物の製造方法。
  10. 製造された環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物は、
    好ましくは、請求項3に記載の式(1)のフッ素化若しくは非フッ素化ピラゾール化合物である(i)環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員複素環化合物である場合、以下の化合物からなる群より選択され、
    (ii)好ましくは、請求項4に記載の式(2)のフッ素化若しくは非フッ素化ピリミジノン化合物である環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化6員複素環化合物である場合、以下の化合物からなる群より選択される、
    請求項1、請求項5から8のいずれか1項に記載の式(I)のアミン化合物及び/又はその一水和物の使用、又は請求項2から8のいずれか1項に記載の環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物の製造方法。
  11. 前記アミン化合物は、式(Ia)R4−NH−NHのヒドラジン化合物及び/又はその一水和物であり(ここで、R4は、H又は分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基である。)、好ましくはヒドラジン又はメチルヒドラジンであり、或いは、
    前記アミン化合物は、式(Ib)R4−NH−C(=NH)−OR5のアミノイミド酸アルキルエステル化合物であり(ここで、R4は、H又は分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基であり、R5は、分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基である。)、好ましくは式HN−C(=NH)−OCH[即ち、HN−C(=NH)−OMe]のアミノイミド酸メチルエステル又は式HN−C(=NH)−OCHCH[即ち、HN−C(=NH)−OEt]のアミノイミド酸エチルエステルであり、
    より好ましくは、前記アミン化合物は、式(Ia)R4−NH−NHのヒドラジン化合物及び/又はその一水和物であり(ここで、R4は、H又は分岐若しくは非分岐のC1−C4アルキル基である。)、好ましくはヒドラジン又はメチルヒドラジンであり、水を含まない、請求項1、請求項5から9のいずれか1項に記載の式(I)のアミン化合物及び/又はその一水和物の使用、又は請求項2から9のいずれか1項に記載の環系に2つの窒素原子を含むフッ素化若しくは非フッ素化5員又は6員複素環化合物の製造方法。
JP2019552909A 2018-11-07 2019-07-02 ピラゾール又はピリミジノンの新しい製造方法 Active JP6911143B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE102018127849 2018-11-07
DE102018127849.7 2018-11-07
PCT/CN2019/094375 WO2020093715A1 (en) 2018-11-07 2019-07-02 New process for manufacture of pyrazoles or pyrimidones

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021508669A true JP2021508669A (ja) 2021-03-11
JP6911143B2 JP6911143B2 (ja) 2021-07-28

Family

ID=67513456

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019552909A Active JP6911143B2 (ja) 2018-11-07 2019-07-02 ピラゾール又はピリミジノンの新しい製造方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US11299463B2 (ja)
EP (1) EP3650443A1 (ja)
JP (1) JP6911143B2 (ja)
CN (1) CN110452173A (ja)
WO (1) WO2020093715A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022233129A1 (en) 2021-05-05 2022-11-10 Fujian Yongjing Technology Co., Ltd New process for the synthesis of 5-fluoro-3- (difuoromethyl) -5-fluoro-1-methyl-1h-pyrazole-4-carboxylic acid derivatives and the free acid thereof
GB202112498D0 (en) * 2021-09-02 2021-10-20 Bae Systems Plc Improved flow synthesis

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09501686A (ja) * 1993-08-23 1997-02-18 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト ピラゾールおよびその誘導体の製造方法
WO2012025469A1 (en) * 2010-08-24 2012-03-01 Solvay Sa Improved process for the preparation of esters of 1-h-pyrazole-4-carboxylic acids
WO2014038224A1 (ja) * 2012-09-05 2014-03-13 タマ化学工業株式会社 1-置換-3-フルオロアルキルピラゾール-4-カルボン酸エステルの製造方法
JP2016126019A (ja) * 2015-01-06 2016-07-11 ウオーターズ・テクノロジーズ・コーポレイシヨン 高圧液体クロマトグラフィおよびその他のタイプの検出のための自動試料採取および反応システム

Family Cites Families (31)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3219550A (en) 1961-06-21 1965-11-23 Fmc Corp Dehydration of methylhydrazine
US5010195A (en) 1988-05-25 1991-04-23 The Dow Chemical Company Herbicidal alkoxy-1,2,4-triazolo(1,5-c)primidine-2-sulfonamides
US5935966A (en) 1995-09-01 1999-08-10 Signal Pharmaceuticals, Inc. Pyrimidine carboxylates and related compounds and methods for treating inflammatory conditions
DE10057194C2 (de) 2000-11-17 2002-10-24 Degussa Verfahren zur Herstellung von Pyrazolen
DE102004044942A1 (de) 2004-09-16 2006-03-30 Esk Ceramics Gmbh & Co. Kg Verfahren zum verformungsarmen Diffusionsschweißen von keramischen Komponenten
BRPI0617221B1 (pt) 2005-10-14 2016-07-12 Sumitomo Chemical Co composto de hidrazida, seu uso, pesticida e método de controlar uma peste
DE102006039909A1 (de) 2006-08-25 2008-03-13 Bayer Cropscience Ag Verfahren zum Herstellen von 3-Dihalomethyl-pyrazol-4-carbonsäurederivaten
CL2008000512A1 (es) 2007-02-22 2008-08-29 Bayer Cropscience Sa Compuestos derivados de n-(3-fenilpropil)carboxamida; procedimiento de preparacion de dichos compuestos; composicion fungicida; y metodo para combatir de forma preventiva o curativa los hongos fitopatogenos de cultivos.
EP2133341A1 (de) 2008-02-25 2009-12-16 Bayer CropScience AG Verfahren zur regioselektiven Synthese von 1-Alkyl-3-haloalkyl-pyrazol-4-carbonsäure-Derivaten
AR072447A1 (es) 2008-02-29 2010-09-01 Basf Se Proceso para preparar 2- alcoximetilen-4,4-difluoro-3-oxobutiratos de alquilo
CN102015654B (zh) 2008-05-05 2014-03-12 巴斯夫欧洲公司 制备1,3,4-取代的吡唑化合物的方法
CN106083710B (zh) 2008-09-30 2021-03-12 索尔维公司 用于合成卤化的环状化合物的方法
EP2325173A1 (de) 2009-11-19 2011-05-25 Bayer CropScience AG Verfahren zum Herstellen von 5-Fluor-1-alkyl-3-fluoralkyl-1H-pyrazol-4-carbonsäurechloriden
CN101824000B (zh) * 2010-03-02 2012-07-18 江苏中丹药物研究有限公司 1-甲基-3-三氟甲基吡唑的合成方法
CN103068805A (zh) 2010-07-23 2013-04-24 索尔维公司 1-取代-3-氟烷基-吡唑-4-羧酸酯的制备方法
EP2640191A1 (en) 2010-11-15 2013-09-25 Bayer Intellectual Property GmbH 5-halogenopyrazole(thio)carboxamides
CN103339104A (zh) 2010-11-15 2013-10-02 拜耳知识产权有限责任公司 十氢-1,4-桥亚甲基萘甲酰胺
EP2662359A1 (en) 2012-05-08 2013-11-13 Solvay Sa Ionic Liquids, Method for manufacturing thereof, and Electrochemical Devices Comprising the Same
EP2850066B1 (de) 2012-05-14 2016-03-16 Bayer CropScience AG Verfahren zum herstellen von 1-alkyl-3-fluoralkyl-1h-pyrazol-4-carbonsäurechloriden
US8871947B2 (en) * 2013-02-04 2014-10-28 KingChem LLC Preparation of alkyl 3-difluoromethyl-1-methyl-1H-pyrazole-4-carboxylic acid ester
JP2015155399A (ja) 2014-01-14 2015-08-27 日産化学工業株式会社 オキシム置換ピラゾールアミド化合物及び有害生物防除剤
WO2015155713A1 (en) * 2014-04-09 2015-10-15 Isagro S.P.A. Process for the regioselective synthesis of 1,3, 4 -substituted pyrazoles
CN104725323A (zh) 2014-10-16 2015-06-24 江苏华益科技有限公司 一种2-甲氧基-4-肼基-5-氟嘧啶的合成工艺
US20180170942A1 (en) 2015-06-16 2018-06-21 Nantbio, Inc. Polycyclic derivatives targeting ral gtpases and their therapeutical applications
EP3325467A1 (de) 2015-07-17 2018-05-30 Bayer CropScience Aktiengesellschaft Substituierte heteroarylcarbonsäurehydrazide oder deren salze und ihre verwendung zur steigerung der stresstoleranz in pflanzen
JP2017039722A (ja) 2015-08-19 2017-02-23 日産化学工業株式会社 アルキニルピリジン置換ピラゾールアミド化合物及び有害生物防除剤
CN106317025B (zh) * 2016-07-28 2019-03-05 浙江工业大学 一种含三氟甲基吡唑的三唑类化合物及其制备方法和其应用
US20210371386A1 (en) 2016-08-02 2021-12-02 Solvay Sa Manufacture of hydrazinyl compounds useful in the manufacture of pyrazole carboxylic acid and derivatives, hydrazinyl compounds and their use
CN106800535A (zh) * 2017-01-13 2017-06-06 联化科技(台州)有限公司 一种吡唑类化合物的制备方法
CN107652237A (zh) 2017-11-15 2018-02-02 天津瑞岭化工有限公司 一种吡唑啉酮及其衍生物的合成方法
CN107674028A (zh) 2017-11-15 2018-02-09 天津瑞岭化工有限公司 一种吡唑啉酮类化合物的合成方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09501686A (ja) * 1993-08-23 1997-02-18 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト ピラゾールおよびその誘導体の製造方法
WO2012025469A1 (en) * 2010-08-24 2012-03-01 Solvay Sa Improved process for the preparation of esters of 1-h-pyrazole-4-carboxylic acids
WO2014038224A1 (ja) * 2012-09-05 2014-03-13 タマ化学工業株式会社 1-置換-3-フルオロアルキルピラゾール-4-カルボン酸エステルの製造方法
JP2016126019A (ja) * 2015-01-06 2016-07-11 ウオーターズ・テクノロジーズ・コーポレイシヨン 高圧液体クロマトグラフィおよびその他のタイプの検出のための自動試料採取および反応システム

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
ORGANIC PROCESS RESEARCH & DEVELOPMENT, vol. 8, JPN6021005343, 2004, pages 28 - 32, ISSN: 0004447792 *

Also Published As

Publication number Publication date
US11299463B2 (en) 2022-04-12
WO2020093715A1 (en) 2020-05-14
CN110452173A (zh) 2019-11-15
EP3650443A1 (en) 2020-05-13
US20200140390A1 (en) 2020-05-07
JP6911143B2 (ja) 2021-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2668153B1 (en) Method for preparing 2-aminobenzamide derivatives
CN111349018B (zh) 通过直接氟化来氟化无机或有机化合物的工艺
JP6911143B2 (ja) ピラゾール又はピリミジノンの新しい製造方法
CA2666746A1 (en) Process for preparing difluoromethylpyrazolyl carboxylates
CN109354569A (zh) 一种1,3-二溴-4-氟苯的制备方法
AU2006227484B2 (en) Conversion of 2-pyrazolines to pyrazoles using bromine
AU2015216279B2 (en) Method for continuously producing ketomalonic acid compound using flow reactor
JP5412742B2 (ja) 4−パーフルオロイソプロピルアニリン類の製造方法
US20080269512A1 (en) Large Scale Method for the deoxofluorination of ketones
HRP20010798A2 (en) Processes for preparing pesticidal intermediates
JP6669962B2 (ja) α,α−ジフルオロアセトアルデヒドの製造方法
CN107353211A (zh) 烯胺化物的合成方法及芳香醛类化合物的合成方法
US20220372000A1 (en) New Process for the Synthesis of 5-Fluoro-3-(Difuoromethyl)-5-Fluoro-1-Methyl-1H-Pyrazole-4-Carboxylic Acid Derivatives and the Free Acid Thereof
US20090054656A1 (en) Method for producing nicotinic acid derivative or salt thereof
KR20160039250A (ko) 할로겐화 유기 비중합체 화합물의 탈할로겐화수소 반응을 위한 방법
WO2014203855A2 (ja) 2-アミノ-2-ヒドロキシイミノ-n-アルコキシアセトイミドイルシアニドの製造方法およびその製造中間体
EP3670487A1 (en) Process for the preparation of substituted phenoxyphenyl ketones
WO2016104755A1 (ja) ジヒドロピラジノン誘導体の製造方法
WO2003014067A1 (en) PROCESS FOR PRODUCING ß-OXONITRILE COMPOUND OR ALKALI METAL SALT THEREOF
CN110272389B (zh) 一种合成4-多氟烷基-3,5-二羰基吡唑化合物的方法
JP4526385B2 (ja) 4,6−ジクロロ−5−フルオロピリミジンの調製方法
EP1000929B1 (en) Process for preparing o-nitrobenzonitriles
WO2022190047A1 (en) Process for consecutive continuous-flow reductions in the synthesis of medicinally relevant piperazine derivatives using a tubular reactor with alternating diameter
EP3046908B1 (en) Process for preparing 5-fluoro-1-alkyl-3-fluoroalkyl-1h-pyrazole-4-carbaldehyde
JP2004161703A (ja) 2−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)ベンゾニトリルの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190924

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210224

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210513

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210622

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210707

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6911143

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150