JP2021188561A - 内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関において、プレート部材を締結する締結部材の状態を容易に確認できるようにする。【解決手段】クランクケース30と、クランクケース30に支持されるクランク軸31と、クランク軸31に固定されてクランク軸31と一体に回転するプレート部材61と、プレート部材61をクランク軸31に対しクランク軸31の軸方向に締結する締結部材65とを備え、プレート部材61が、クランク軸31のジャーナル部51を回転自在に支持するクランクケース30の支持壁42に対しクランクケース30の内側に配置される内燃機関において、支持壁42には、クランク軸31の回転中心に対し径方向にオフセットされた締結部材65に対し、クランク軸31の軸方向視において重なる確認孔75が設けられる。【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関に関する。
従来、クランクケースに支持されるクランク軸と、クランク軸と一体に回転するプレート部材(パルサーリング)と、プレート部材をクランク軸に対し締結する締結部材とを備え、プレート部材が、クランク軸のジャーナル部を回転自在に支持するクランクケースの支持壁に対しクランクケースの内側に配置される内燃機関が知られている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2018/179889号
しかしながら、上記従来の内燃機関では、プレート部材をクランク軸に対し締結する締結部材が、クランクケースの支持壁に対しクランクケースの内側に配置されるため、内燃機関を分解しないと締結部材を視認できない。このため、締結部材の緩みチェック等の締結部材の状態の確認が難しくなる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、内燃機関において、プレート部材を締結する締結部材の状態を容易に確認できるようにすることを目的とする。
内燃機関は、クランクケース(30)と、前記クランクケース(30)に支持されるクランク軸(31)と、前記クランク軸(31)に固定されて前記クランク軸(31)と一体に回転するプレート部材(61)と、前記プレート部材(61)を前記クランク軸(31)に対し前記クランク軸(31)の軸方向に締結する締結部材(65)とを備え、前記プレート部材(61)が、前記クランク軸(31)のジャーナル部(51)を回転自在に支持する前記クランクケース(30)の支持壁(42)に対し前記クランクケース(30)の内側に配置される内燃機関において、前記支持壁(42)には、前記クランク軸(31)の回転中心に対し径方向にオフセットされた前記締結部材(65)に対し、前記クランク軸(31)の軸方向視において重なる確認孔(75)が設けられることを特徴とする。
また、上述の構成において、前記確認孔(75)は、前記締結部材(65)を締結する工具(77)を挿入して前記締結部材(65)を回すことが可能な大きさ及び位置に設けられても良い。
また、上述の構成において、前記クランク軸(31)には、前記確認孔(75)に対し前記クランク軸(31)の軸方向外側の位置に、発電用のローター(57)が固定され、前記ローター(57)には、前記クランク軸(31)の軸方向視において前記締結部材(65)に重なる肉抜き孔(60a,60c,60e)が設けられても良い。
さらに、上述の構成において、前記肉抜き孔(60a,60c,60e)及び前記確認孔(75)は、前記締結部材(65)を締結する工具(77)を挿入して前記締結部材(65)を回すことが可能な大きさ及び位置に設けられても良い。
また、上述の構成において、前記クランクケース(30)は、車両の車体フレーム(10)に固定され、前記クランクケース(30)には、前記確認孔(75)が設けられた前記支持壁(42)を前記クランク軸(31)の軸方向外側から覆うクランクケースカバー(49)が取り付けられ、前記車体フレーム(10)は、前記クランク軸(31)の軸方向視で前記クランクケースカバー(49)に重ならない位置に配置され、前記クランクケースカバー(49)は、前記クランクケース(30)を前記車体フレーム(10)に搭載した状態で、前記クランクケース(30)に着脱可能であっても良い。
また、上述の構成において、前記確認孔(75)が前記クランク軸(31)の軸方向視において前記締結部材(65)に重なる状態で、前記確認孔(75)は、前記確認孔(75)の上下の中間部(75a)が前記締結部材(65)に対し上方に位置するように配置されても良い。
また、上述の構成において、前記支持壁(42)には、オイルが流通可能なオイル孔(73)が、前記支持壁(42)を前記クランク軸(31)の軸方向に貫通して設けられ、前記オイル孔(73)は、前記クランク軸(31)の下方に設けられ、前記確認孔(75)は、前記クランク軸(31)の上方に設けられても良い。
さらに、上述の構成において、前記クランク軸(31)を回転させるピストンを収容するシリンダー部(32)がボルト(71)によって前記クランクケース(30)に締結され、前記支持壁(42)は、前記ボルト(71)が締結される締結部(30c)を一対備え、前記締結部(30c)は、前記シリンダー部(32)のシリンダー軸線(32e)の軸方向に延び、前記クランク軸(31)の軸方向視において、前記確認孔(75)は、一対の前記締結部(30c)の間に配置されても良い。
また、上述の構成において、前記内燃機関は、前記クランク軸(31)の軸方向に複数の気筒が配列される多気筒の内燃機関であり、前記クランクケース(30)は、複数の前記気筒を互いに連通させる連通孔(78)を備え、前記確認孔(75)は、前記連通孔(78)と同軸に配置されても良い。
内燃機関は、クランクケースと、クランクケースに支持されるクランク軸と、クランク軸に固定されてクランク軸と一体に回転するプレート部材と、プレート部材をクランク軸に対しクランク軸の軸方向に締結する締結部材とを備え、プレート部材が、クランク軸のジャーナル部を回転自在に支持するクランクケースの支持壁に対しクランクケースの内側に配置され、支持壁には、クランク軸の回転中心に対し径方向にオフセットされた締結部材に対し、クランク軸の軸方向視において重なる確認孔が設けられる。
この構成によれば、クランクケースの支持壁に対しクランクケースの内側に配置されるプレート部材の締結部材を、締結部材に重なる確認孔から確認できる。このため、締結部材の状態を容易に確認できる。
また、上述の構成において、確認孔は、締結部材を締結する工具を挿入して締結部材を回すことが可能な大きさ及び位置に設けられても良い。
この構成によれば、確認孔に挿入される工具によって、締結部材を増し締めでき、メンテナンス性が良い。
また、上述の構成において、クランク軸には、確認孔に対しクランク軸の軸方向外側の位置に、発電用のローターが固定され、ローターには、クランク軸の軸方向視において締結部材に重なる肉抜き孔が設けられても良い。
この構成によれば、クランク軸に発電用のローターが固定される場合であっても、ローターの肉抜き孔及び確認孔から締結部材の状態を確認できる。
さらに、上述の構成において、肉抜き孔及び確認孔は、締結部材を締結する工具を挿入して締結部材を回すことが可能な大きさ及び位置に設けられても良い。
この構成によれば、肉抜き孔及び確認孔に挿入される工具によって、締結部材を増し締めでき、メンテナンス性が良い。
また、上述の構成において、クランクケースは、車両の車体フレームに固定され、クランクケースには、確認孔が設けられた支持壁をクランク軸の軸方向外側から覆うクランクケースカバーが取り付けられ、車体フレームは、クランク軸の軸方向視でクランクケースカバーに重ならない位置に配置され、クランクケースカバーは、クランクケースを車体フレームに搭載した状態で、クランクケースに着脱可能であっても良い。
この構成によれば、クランクケースを車体フレームに搭載した状態で、クランクケースカバーを外すことで確認孔にアクセスでき、締結部材の状態の確認が容易である。
また、上述の構成において、確認孔がクランク軸の軸方向視において締結部材に重なる状態で、確認孔は、確認孔の上下の中間部が締結部材に対し上方に位置するように配置されても良い。
この構成によれば、確認孔が締結部材に重なる状態で、確認孔が締結部材に対し上方に位置するため、確認孔を介して締結部材を見下ろすことができ、締結部材を見易い。
また、上述の構成において支持壁には、オイルが流通可能なオイル孔が、支持壁をクランク軸の軸方向に貫通して設けられ、オイル孔は、クランク軸の下方に設けられ、確認孔は、クランク軸の上方に設けられても良い。
この構成によれば、クランク軸の下方にオイル孔が設けられるため、オイルを流通させ易い。また、クランク軸の上方に確認孔が設けられるため、確認孔にオイルが付着し難い。このため、確認孔から締結部材の状態を確認し易い。
さらに、上述の構成において、クランク軸を回転させるピストンを収容するシリンダー部がボルトによってクランクケースに締結され、支持壁は、ボルトが締結される締結部を一対備え、締結部は、シリンダー部のシリンダー軸線の軸方向に延び、クランク軸の軸方向視において、確認孔は、一対の締結部の間に配置されても良い。
この構成によれば、一対の締結部によってシリンダー部をクランクケースに締結できるとともに、支持壁において一対の締結部の間のスペースを利用して確認孔を効率良く配置できる。
また、上述の構成において、内燃機関は、クランク軸の軸方向に複数の気筒が配列される多気筒の内燃機関であり、クランクケースは、複数の気筒を互いに連通させる連通孔を備え、確認孔は、連通孔と同軸に配置されても良い。
この構成によれば、確認孔が連通孔と同軸であるため、確認孔を連通孔と一緒に形成でき、確認孔を容易に形成できる。
本発明の実施の形態に係る自動二輪車の左側面図である。 図1のII−II断面図である。 図2のIII−III断面図である。 図2のIV−IV断面図である。 図2のIV−IV断面図においてローターを図示した図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、説明中、前後左右および上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。また、各図に示す符号FRは車体前方を示し、符号UPは車体上方を示し、符号LHは車体左方を示す。
図1は、本発明の実施の形態に係る自動二輪車1の左側面図である。
自動二輪車1は、車体フレーム10に内燃機関11が支持され、前輪2を操舵可能に支持するフロントフォーク12が車体フレーム10の前端に操舵可能に支持され、後輪3を支持するスイングアーム13が車体フレーム10の後部に設けられる車両である。
自動二輪車1は、乗員がシート14に跨るようにして着座する鞍乗り型車両であり、シート14は、車体フレーム10の後部の上方に設けられる。
車体フレーム10は、車体フレーム10の前端に設けられるヘッドパイプ15と、ヘッドパイプ15から後方に延びるメインフレーム16と、車体フレーム10の前端部から後下方に延びるダウンフレーム17と、メインフレーム16の後端から下方に延びるセンターフレーム18と、センターフレーム18の上部から後方に延びる左右一対のシートフレーム19とを備える。
フロントフォーク12は、ヘッドパイプ15によって左右に操舵可能に支持される。操舵用のハンドル21は、フロントフォーク12の上端部に取り付けられる。前輪2は、フロントフォーク12の下端部に設けられる車軸2aに支持される。
スイングアーム13の前端部は、センターフレーム18の下部に支持されるピボット軸23に支持される。スイングアーム13は、ピボット軸23を中心に上下に揺動する。
後輪3は、スイングアーム13の後端部に設けられる車軸3aに支持される。
スイングアーム13と車体フレーム10との間には、リアクッション24が掛け渡される。
内燃機関11は、メインフレーム16の下方で、車両前後方向においてダウンフレーム17とセンターフレーム18との間に配置され、車体フレーム10に固定される。
内燃機関11は、クランクケース30と、クランクケース30に回転自在に支持されるクランク軸31と、クランクケース30の前部の上部から上方に延びるシリンダー部32とを備える。
クランクケース30は、車体フレーム10に固定される。
シリンダー部32は、クランクケース30の上面から上方に延出するシリンダー32aと、シリンダー32aの上面に結合されるシリンダーヘッド32bと、シリンダーヘッド32bの上面を覆うヘッドカバー32cとを備える。
クランク軸31の回転を検出するセンサー33は、クランクケース30に取り付けられる。
クランクケース30の後部は、変速機(不図示)を収納する変速機ケース部30aである。内燃機関11の出力は、上記変速機と後輪3とを接続する例えばチェーン等の駆動力伝達部材34によって後輪3に伝達される。
内燃機関11の排気管35は、シリンダーヘッド32bの前面から下方に引き出され、内燃機関11の下方を通って後方に延びる。
シート14は、シートフレーム19の上方に配置され、シートフレーム19によって支持される。
燃料タンク36は、内燃機関11の上方においてシート14とヘッドパイプ15との間に配置され、メインフレーム16に支持される。
図2は、図1のII−II断面図である。図3は、図2のIII−III断面図である。図4は、図2のIV−IV断面図である。なお、図4では、後述のローター57は不図示である。ここで、II−II断面は、クランク軸31の中心を通り後述のシリンダー軸線32eに平行な断面である。III−III断面は、クランク軸31に直交し、後述のクランクウェブ50を通る断面である。IV−IV断面は、クランク軸31に直交し、後述のローター57を通る断面である。
図1〜図4を参照し、内燃機関11は、クランク軸31の軸方向に複数の気筒が配列される多気筒の内燃機関である。クランク軸31は、車幅方向(左右方向)に水平に延びており、各気筒は、車幅方向に並べて配置される。
詳細には、内燃機関11は、直列4気筒のエンジンであり、第1の気筒41、第2の気筒(不図示)、第3の気筒(不図示)、及び第4の気筒(不図示)が、クランク軸31の軸方向に並べて配置される。
シリンダー32a内には、ピストン(不図示)を収容する円筒状のシリンダーボア32dが各気筒毎に設けられる。シリンダーボア32dの中心線は、シリンダー32aのシリンダー軸線32eである。シリンダー軸線32eは、車両側面視でやや前傾の姿勢で上下方向に延びる。上記ピストンは、シリンダー軸線32eの軸方向に往復運動する。
図2では、4つの気筒の配列において一端側(左端側)に設けられる第1の気筒41が図示される。
クランクケース30は箱状であり、クランク軸31は、クランクケース30内に収納される。
クランクケース30は、クランク軸31の軸方向の一端側(左端側)におけるクランクケース30の外側壁を構成する支持壁42と、クランク軸31の軸方向の他端側(右端側)におけるクランクケース30の外側壁を構成する他側支持壁(不図示)とを備える。
支持壁42及び上記他側支持壁は、クランク軸31に直交する壁である。
クランク軸31は、クランクケース30内において、各気筒のクランク室に収納される。
各クランク室は、支持壁42、上記他側支持壁、及び、支持壁42と上記他側支持壁との間に設けられる複数の内側支持壁によってクランク軸31の軸方向に区画される。
図2では、上記内側支持壁のうち、第1の気筒41のクランク室41aを区画する内側支持壁43が図示される。内側支持壁43はクランク軸31に直交する壁である。
第1の気筒41のクランク室41aは、支持壁42と内側支持壁43とによってクランク軸31の軸方向に区画される。また、内側支持壁43は、内側支持壁43に対しクランク室41aの軸方向に離間して配置される他の内側支持壁(不図示)との組によって上記第2の気筒のクランク室(不図示)をクランク軸31の軸方向に区画する壁でもある。
クランクケース30は、下側ケース45と、下側ケース45に上方から合わさる上側ケース46とを結合させて箱状に形成される。下側ケース45と上側ケース46との合わせ面47(図4)は、クランク軸31の軸方向視(車両側面視)でシリンダー軸線32eに直交する面である。
シリンダー部32のシリンダー32aは、上側ケース46の前部の上部に一体に形成される。
図2及び図4を参照し、クランクケース30は、支持壁42からクランク軸31の軸方向外側に延出する周壁部48を備える。周壁部48は、クランク軸31を周囲から囲むように環状に配置される。周壁部48は、下側ケース45及び上側ケース46に跨って設けられる。
クランクケース30には、支持壁42をクランク軸31の軸方向外側から覆うクランクケースカバー49が取り付けられる。クランクケースカバー49は、周壁部48の端面48aに締結され、周壁部48が区画する開口を塞ぐ。クランクケースカバー49は、図1に示すように、車両側面視では、周壁部48(図4)の外形に沿う略円板状である。
内燃機関11では、支持壁42、周壁部48、及びクランクケースカバー49によって発電機室44が区画される。
クランクケース30は、クランク軸31を支持する軸支持孔を、支持壁42、複数の上記内側支持壁、及び上記他側支持壁にそれぞれ備える。
図2では、上記軸支持孔のうち、支持壁42に設けられる軸支持孔42aと、内側支持壁43に設けられる軸支持孔43aとが図示されている。軸支持孔42a及び軸支持孔43aは、合わせ面47によってそれぞれ上下に2等分される。
クランク軸31は、上記各クランク室にそれぞれ配置されるクランクウェブと、クランク軸31の回転中心となる複数のジャーナル部とを備える。
図2では、複数の上記クランクウェブのうち、第1の気筒41のクランク室41aに配置されるクランクウェブ50が図示されている。
上記ジャーナル部は、クランク軸31の回転中心となる軸部であり、上記軸支持孔に支持される。これらジャーナル部は、互いに隣接するクランク室に配置されるクランクウェブ同士をクランク軸31の軸方向に接続する。
図2では、複数のジャーナル部のうち、支持壁42の軸支持孔42aに支持されるジャーナル部51、及び、内側支持壁43の軸支持孔43aに支持されるジャーナル部52が図示されている。
ジャーナル部51は、軸受け53aを介し軸支持孔42aに支持される。ジャーナル部52は、軸受け53bを介し軸支持孔43aに支持される。クランク軸31の軸線31aは、ジャーナル部51,52の中心を通る直線である。
支持壁42には、支持壁42内を上下に延びる油路42bが設けられる。油路42bは、支持壁42の下部から軸支持孔42aまで延びる。内燃機関11を潤滑するオイルは、油路42b内を上方に移動してジャーナル部51に供給される。
クランクウェブ50は、ジャーナル部51,52に対し径方向外側に偏心して配置されるクランクピン部50aを備える。上記ピストンをクランク軸31に接続するコンロッド54の一端部は、クランクピン部50aに接続され、コンロッド54の他端部は、上記ピストンに接続される。
クランク軸31は、ジャーナル部51からクランク軸31の軸方向外側に延出する軸端部55を備える。軸端部55は、支持壁42に対しクランクケース30の外側に延びて、発電機室44内に位置する。軸端部55は、ジャーナル部51と同軸に配置される。
発電機室44には、クランク軸31の回転によって発電する発電機56が収納される。
発電機56は、軸端部55に固定されるローター57と、ローター57に近接して設けられるステーター(不図示)とを備える。このステーターは、電磁コイルであり、例えばクランクケースカバー49の内面に固定される。
図5は、図2のIV−IV断面図においてローター57を図示した図である。
図2、図4、及び図5を参照し、ローター57は、軸端部55の外周部に嵌合する筒状の固定部57aと、固定部57aから径方向外側に延出する円板状の板部57bと、板部57bの外周部からクランク軸25の軸方向の外側に延出する筒状部57cとを備える。
ローター57は、クランク軸31と同軸に配置されるとともにクランク軸31に固定され、クランク軸31と一体に回転する。ローター57は、発電用であるとともに、内燃機関11のフライホイールでもある。
ローター57は、固定部57aを軸方向に押圧するように軸端部55に締結されるローター固定ボルト58によってクランク軸31に固定される。
ローター57の板部57bは、クランク軸31に直交する円板状であり、クランクケース30の支持壁42に対し略平行に設けられるとともに、支持壁42に対しクランク軸31の軸方向外側に離間して配置される。
ローター57の筒状部57cは、クランク軸31の軸端部55を周囲から囲うように設けられる円筒状である。筒状部57cは、クランク軸31と同軸に配置される。筒状部57cの内周面には、発電用の磁石(不図示)が配置される。この磁石は、ローター57が回転すると、上記ステーターの周囲を回転する。
ローター57の板部57bには、板部57bをクランク軸31の軸方向に貫通する複数の肉抜き孔60a,60b,60c,60d,60e,60fが設けられる。肉抜き孔60a,60b,60c,60d,60e,60fは、ローター57の周方向に等間隔をあけて複数設けられる。肉抜き孔60a,60b,60c,60d,60e,60fは、略円形の孔である。本実施の形態では、肉抜き孔60a,60b,60c,60d,60e,60fは、60°毎に6箇所に設けられる。
図2及び図3を参照し、クランク軸31には、クランク軸31と一体に回転するプレート部材61が固定される。プレート部材61は、センサー33によって検出されるパルサープレートである。
プレート部材61は、クランク軸31に直交する円板状であり、クランク軸31と同軸に配置される。
プレート部材61は、第1の気筒41のクランク室41a内で、クランクウェブ50に固定され、クランクウェブ50と一体に回転する。
詳細には、プレート部材61は、支持壁42に対しクランク室41aの内側から面するクランクウェブ50の外側面50bに締結される。外側面50bは、クランク軸31の軸線31aに直交する面である。
プレート部材61は、外側面50bに締結される円板状のプレート本体部62と、プレート本体部62の外周部に設けられる被検出部63とを備える。
プレート本体部62の中心部には、プレート本体部62を貫通する円形の孔部62aが設けられる。
プレート部材61は、クランクウェブ50の外周に設けられる段部に、孔部62aを介して嵌合する。
被検出部63は、クランクウェブ50よりも径方向外側に突出する。
被検出部63は、凹凸歯によって構成される。詳細には、凹凸歯は、プレート本体部62の外周から径方向外側に突出する複数の歯部63aと、隣接する歯部63a,63aの間に形成される凹部63bとを備える。歯部63a及び凹部63bは、プレート部材61の周方向(回転方向)に交互に配置される。歯部63aは、プレート部材61の周方向に等間隔で複数配置される。
また、被検出部63は、等間隔に配置される歯部63aの一部を切り欠くことで隣接する歯部63a,63aの間隔を不等間隔とした不等間隔部63cを1箇所に備える。不等間隔部63cでは、凹部63bが他の凹部63bよりも周方向に長い。
プレート部材61は、プレート本体部62をクランク軸31の軸方向に貫通する固定孔64を複数備える。
プレート部材61は、クランク軸31の軸方向外側から各固定孔64に挿通される締結部材65によって、クランクウェブ50に締結される。
クランクウェブ50の外側面50bには、ねじ穴部50cが設けられる。締結部材65は、クランク軸31の軸方向に延びるボルトであり、クランク軸31の軸方向外側からねじ穴部50cに締結される。プレート部材61は、締結部材65の頭部65aとクランクウェブ50の外側面50bとの間に挟まれる。
プレート部材61の固定孔64は、プレート部材61の周方向に略等間隔で複数配置されるが、少なくとも一つの固定孔64は、周方向に不等間隔となるように配置される。本実施の形態では、固定孔64は、略120°毎に3箇所に設けられる。また、クランクウェブ50のねじ穴部50cは、固定孔64に対応する位置に配置される。
これにより、プレート部材61を不適切な向きで配置した場合には、締結部材65をねじ穴部50cに締結できなくなるため、プレート部材61の誤組みを防止できる。
なお、少なくとも一か所の固定孔64及びねじ穴部50cをプレート部材61の径方向にずらすことで、プレート部材61の誤組みを防止しても良い。
プレート部材61のプレート本体部62には、プレート本体部62をクランク軸31の軸方向に貫通する開口部67が設けられる。開口部67は、孔部62aの内周の一部を外周側に向けて切り欠くようにして形成される切り欠き部であり、孔部62aに連通する。開口部67は、プレート部材61の周方向において、互いに隣接する一対の固定孔64の間の位置にある。
また、プレート本体部62において、孔部62aを挟んで開口部67とは反対側には、複数の肉抜き開口部68が設けられる。
図2及び図3を参照し、クランクウェブ50は、クランク軸31の軸線31aを挟んでクランクピン部50aとは反対側に、錘部50dを備える。錘部50dは、クランク軸31の軸方向視において、クランクウェブ50におけるクランクピン部50a側の部分よりも大型であり、クランクピン部50a側の部分よりも重い。クランク軸31の軸方向視において、クランクウェブ50の重心は、軸線31aよりも錘部50d側にある。
クランクウェブ50の外側面50bにおいて錘部50dの部分には、クランク軸31を識別するための記号50eが表示されている。記号50eは刻印である。
プレート部材61の開口部67は、記号50eに重なっており、記号50eは、開口部67から外側に露出する。このため、プレート部材61がクランク軸31に固定された状態であっても、作業者等は記号50eを開口部67から視認して確認できる。
プレート部材61は、クランク軸31の重心を錘部50d側に偏らせる錘としても機能する。プレート部材61の開口部67は、プレート部材61の中央の孔部62a側に寄せて配置される。このため、例えば開口部67をプレート部材61の外周側に配置した場合に比して、クランク軸31の重心を錘部50d側に効率良く偏らせることができる。このため、クランク軸31の単体の重量を低減できる。
センサー33は、プレート部材61の被検出部63を非接触で検出するセンサーである。
センサー33は、棒状の検出器ケース33aと、検出器ケース33aの一端部に設けられる検出部33bと、検出器ケース33aの他端部に設けられる接続部33cとを備える。
検出部33bは、例えばピックアップコイルであり、歯部63a及び凹部63bの凹凸による磁束の変化を検出し、この磁束の変化をプレート部材61の回転として検出する。
プレート部材61は、クランク軸31と同速度で一体に回転するため、プレート部材61の回転数はクランク軸31の回転数に等しい。すなわち、センサー33は、クランク軸31の回転を検出する。
クランクケース30の外側に位置する接続部33cには、センサー33を自動二輪車1の制御部(不図示)に接続するハーネス69(図1)が接続される。
自動二輪車1の上記制御部は、検出部33bが検出したプレート部材61の回転の情報から、クランク軸31の回転数を算出する。また、上記制御部は、不等間隔部63cを検出することで、クランク軸31の回転の位相を検出する。
センサー33は、クランクケース30の上部の後部に固定され、クランク軸31に対し後上方に位置する。
詳細には、クランクケース30の後壁30bにおいて第1の気筒41のクランク室41aの後壁を構成する部分には、センサー33が固定されるセンサー固定孔部70が設けられる。センサー固定孔部70は、後上方に向けて開口する筒状部である。
センサー33は、支持壁42に対しクランク軸31の軸方向内側に配置される。
センサー33は、センサー固定孔部70に後上方から挿入され、検出部33bは、クランク室41a内で被検出部63に対し後上方から対向する。センサー33は、検出器ケース33aの外周部がセンサー固定孔部70に嵌合して後壁30bに固定される。
図4を参照し、シリンダー部32のシリンダーヘッド32b(図1)は、シリンダー軸線32eと平行に設けられる複数のボルト71によってクランクケース30に固定される。
ボルト71は、ボルト71の下端部がクランクケース30の締結部30cに締結されるスタッドボルトである。
支持壁42では、締結部30cは、クランク軸31の上方において、クランク軸31の前側及び後側に一対で設けられる。締結部30cは、シリンダー軸線32eの軸方向に延びるねじ穴部である。締結部30cは、支持壁42の外側面では、ボルト71の軸方向に延びる膨出部を形成する。締結部30cは、ボルト71の下端部が締結される雌ねじ部を内部に備える。
クランクケース30の支持壁42の下部には、支持壁42をクランク軸31の軸方向に貫通するオイル孔73が設けられる。オイル孔73は、クランク軸31のジャーナル部51(図2)の下方で、前後に並んで複数設けられる。オイル孔73は、下側ケース45に設けられる。
オイル孔73は、周壁部48で囲まれる部分に設けられており、第1の気筒41のクランク室41aと発電機室44とを連通させる。
重力によってクランク室41aの下部に溜まるオイルは、オイル孔73を通ってクランク室41aと発電機室44との間を行き来する。
また、クランクケース30の支持壁42の後部には、支持壁42をクランク軸31の軸方向に貫通する孔74が設けられる。孔74は、クランク室41aと発電機室44とを連通させる。孔74は、オイル孔73の上方で、ジャーナル部51よりも後方に位置する。
孔74は、下側ケース45及び上側ケース46に跨って設けられる。
図2及び図4を参照し、クランクケース30の支持壁42には、支持壁42をクランク軸31の軸方向に貫通する確認孔75が設けられる。確認孔75は、周壁部48で囲まれる部分に設けられており、第1の気筒41のクランク室41aをクランクケース30の外側に連通させる。すなわち、確認孔75は、クランク室41aを発電機室44に連通させる。
確認孔75は、支持壁42の上部に設けられており、クランク軸31のジャーナル部51及びオイル孔73に対し上方に位置する。確認孔75は、孔74に対し前上方に位置する。確認孔75は、上側ケース46に設けられる。
また、確認孔75は、クランク軸31の軸方向視で、シリンダー軸線32eに重なる位置に設けられるとともに、前側の締結部30cと後側の締結部30cとの間に位置する。
確認孔75は、略円形の孔である。
図2〜図5を参照し、プレート部材61の締結部材65は、クランク軸31が回転すると、クランク軸31の回転中心であるジャーナル部51(図2)の周囲を周回する。締結部材65は、ジャーナル部51に対しクランク軸31の径方向外側にオフセットして設けられる。
確認孔75は、締結部材65の周回の軌道上にある。確認孔75は、締結部材65が所定の周回位置に来ると、締結部材65にクランク軸31の軸方向外側から重なる。
詳細には、図4に示すように、クランク軸31の軸方向視で、締結部材65がシリンダー軸線32eに重なる位置に来ると、確認孔75は締結部材65に重なる。
確認孔75は締結部材65よりも大径の孔であるため、確認孔75が締結部材65に重なると、締結部材65は、全体が確認孔75からクランクケース30の外側に露出する。
このため、確認孔75から締結部材65を視認して、締結部材65の緩み等の締結部材65の状態を確認できる。
プレート部材61は、3つの締結部材65によって締結されるが、確認孔75は、所定の周回位置において3つの締結部材65の全てにそれぞれ重なる。
図5を参照し、ローター57の板部57bは、確認孔75をクランク軸31の軸方向外側から覆う。ローター57は、クランク軸31に固定されており、プレート部材61と一体に回転する。すなわち、ローター57はプレート部材61に対し相対回転しない。
ローター57の板部57bに設けられた肉抜き孔60a,60b,60c,60d,60e,60fのうち、肉抜き孔60a,60c,60eは、クランク軸31の軸方向視において、3つの締結部材65にそれぞれクランク軸31の軸方向外側から重なる位置に配置される。
これにより、確認孔75が、肉抜き孔60aに対応する締結部材65に重なると、肉抜き孔60aも確認孔75に重なり、締結部材65は、確認孔75及び肉抜き孔60aを介し、クランクケース30の外側に露出する。このため、作業者等は、肉抜き孔60a及び確認孔75を介し、締結部材65を視認して確認できる。
なお、上記肉抜き孔の個数(本実施の形態では6個)は、締結部材65の個数(本実施の形態では3個)の整数倍であると良い。これにより、肉抜き孔を周方向に略均等に配置して重量バランスを良好にできるとともに、肉抜き孔を締結部材65に重なる位置に配置できる。
肉抜き孔60aは、確認孔75よりも小径であり、肉抜き孔60aの全体が確認孔75に重なることができる。
肉抜き孔60aは、クランク軸31の軸方向視で、締結部材65の頭部65aよりも大径である。また、頭部65aは、全体が肉抜き孔60aに重なることができる。これにより、頭部65aの全体が肉抜き孔60aから外側に露出するため、締結部材65の視認性が良い。
図5には、締結部材65を締結する工具77が仮想線で示される。工具77は、例えば、締結部材65の頭部65aの外周に嵌合する筒状のソケットレンチである。
確認孔75及び肉抜き孔60aは、工具77の外径よりも大径である。作業者等は、肉抜き孔60a及び確認孔75に外側から工具77を挿入し、締結部材65を工具77によって回転させて増し締めできる。このため、ローター57を取り外したり、クランクケース30を分解したりしなくとも、容易に締結部材65を増し締めできる。
また、図4に示すように、ローター57をクランク軸31から取り外した状態で、締結部材65を確認及び増し締めしても良い。確認孔75が締結部材65に重なった状態において、確認孔75の上下の中間部75aは、締結部材65に対し上方に位置する。このため、作業者等が確認孔75から締結部材65を見る際に、締結部材65を見下ろし易く、確認孔75を容易に視認できる。
さらに、図3及び図4を参照し、図4の状態からクランク軸31が回転して、クランクウェブ50の記号50eが確認孔75に重なると、記号50eは、プレート部材61の開口部67及び確認孔75を介し、クランクケース30の外側に露出する。このため、記号50eを容易に確認できる。
図5の状態からクランク軸31が回転し、確認孔75が、肉抜き孔60cに対応する締結部材65に重なると、肉抜き孔60cも確認孔75に重なり、締結部材65は、確認孔75及び肉抜き孔60cを介し、クランクケース30の外側に露出する。このため、作業者等は、肉抜き孔60c及び確認孔75を介し、締結部材65を視認して確認できる。
ここで、肉抜き孔60cは、一部のみが締結部材65に重なり、締結部材65は一部のみが肉抜き孔60cから外側に露出するが、作業者等は、肉抜き孔60c及び確認孔75から締結部材65を視認して確認できる。また、工具77として、スパナやドライバー等の狭いスペースで使いやすい工具を用い、肉抜き孔60c及び確認孔75を介して締結部材65を増し締めしても良い。
また、肉抜き孔60cに対応する締結部材65は、締結部材65が確認孔75に重なった状態で図4の様にローター57が取り外されると、全体が確認孔75からクランクケース30の外側に露出する。この状態では、確認孔75から工具77を挿入して容易に締結部材65を増し締めできる。
同様に、図5の状態からクランク軸31が回転し、確認孔75が、肉抜き孔60eに対応する締結部材65に重なると、肉抜き孔60eも確認孔75に重なり、締結部材65は、確認孔75及び肉抜き孔60eを介し、クランクケース30の外側に露出する。このため、作業者等は、肉抜き孔60e及び確認孔75を介し、締結部材65を視認して確認できる。
ここで、肉抜き孔60eは、一部のみが締結部材65に重なり、締結部材65は一部のみが肉抜き孔60eから外側に露出するが、作業者等は、肉抜き孔60e及び確認孔75から締結部材65を視認して確認できる。また、工具77として、スパナやドライバー等の狭いスペースで使いやすい工具を用い、肉抜き孔60c及び確認孔75を介して締結部材65を増し締めしても良い。
また、肉抜き孔60eに対応する締結部材65は、締結部材65が確認孔75に重なった状態で図4の様にローター57が取り外されると、全体が確認孔75からクランクケース30の外側に露出する。この状態では、確認孔75から工具77を挿入して容易に締結部材65を増し締めできる。
図2を参照し、クランクケース30の上記内側支持壁には、互いに隣接する気筒のクランク室を互いに連通させる連通孔78がそれぞれ設けられる。
図2では、内側支持壁43の連通孔78が図示されており、他の連通孔は不図示である。
内側支持壁43の連通孔78は、第1の気筒41のクランク室41aと第2の気筒のクランク室(不図示)とをクランク軸31の軸方向に連通させる。
連通孔78は、第2の気筒のクランク室と第3の気筒のクランク室とを仕切る内側支持壁(不図示)、及び、第3の気筒のクランク室と第4の気筒のクランク室とを仕切る内側支持壁(不図示)にも設けられる。
内燃機関11の上記ピストンが往復運動する際、連通孔78を介して空気が複数のクランク室間を行き来できるため、ピストンの運動の抵抗を減らすことができ、効率良く内燃機関11を運転できる。
全ての連通孔78と確認孔75とは、同軸の位置関係で設けられる。また、クランク軸31の軸方向視で、確認孔75と連通孔78とは同一形状である。
すなわち、クランク軸31の軸方向視で、確認孔75は、連通孔78にクランク軸31の軸方向外側から重なる。
確認孔75及び全ての連通孔78は、クランクケース30の上側ケース46の鋳造後に、機械加工によって上記内側支持壁を切削して形成される孔である。この機械加工では、クランク軸31の軸方向に移動する切削工具によって確認孔75及び連通孔78が形成される。
確認孔75及び全ての連通孔78は、同軸の位置関係で配置されるため、機械加工によって確認孔75及び連通孔78を容易に形成できる。なお、鋳造によって確認孔75及び連通孔78を形成しても良い。
図1及び図2を参照し、確認孔75から締結部材65を確認する場合には、クランクケースカバー49がクランクケース30の周壁部48から取り外される。これにより、発電機室44が開かれ、確認孔75から締結部材65が外側に露出することが可能となる。
クランクケース30は、車体フレーム10によって支持されているが、クランク軸31の軸方向視(車両側面視)において、車体フレーム10は、クランクケースカバー49に対しクランク軸31の軸方向外側から重なっていない。これにより、車体フレーム10がクランクケースカバー49の取り外しの邪魔にならず、クランクケースカバー49を締結及び締結解除するだけで容易にクランクケースカバー49を着脱できる。このため、クランクケース30を車体フレーム10に搭載した状態で、クランクケースカバー49を容易に着脱できる。
以上説明したように、本発明を適用した実施の形態によれば、内燃機関11は、クランクケース30と、クランクケース30に支持されるクランク軸31と、クランク軸31に固定されてクランク軸31と一体に回転するプレート部材61と、プレート部材61をクランク軸31に対しクランク軸31の軸方向に締結する締結部材65とを備え、プレート部材61が、クランク軸31のジャーナル部51を回転自在に支持するクランクケース30の支持壁42に対しクランクケース30の内側に配置され、支持壁42には、クランク軸31の回転中心に対し径方向にオフセットされた締結部材65に対し、クランク軸31の軸方向視において重なる確認孔75が設けられる。
この構成によれば、クランクケース30の支持壁42に対しクランクケース30の内側に配置されるプレート部材61の締結部材65を、締結部材65に重なる確認孔75から確認できる。このため、締結部材65の状態を容易に確認できる。
また、確認孔75は、締結部材65を締結する工具77を挿入して締結部材65を回すことが可能な大きさ及び位置に設けられる。
この構成によれば、確認孔75に挿入される工具77によって、締結部材65を増し締めでき、メンテナンス性が良い。
また、クランク軸31には、確認孔75に対しクランク軸31の軸方向外側の位置に、発電用のローター57が固定され、ローター57には、クランク軸31の軸方向視において締結部材65に重なる肉抜き孔60a,60c,60eが設けられる。
この構成によれば、クランク軸31に発電用のローター57が固定される場合であっても、ローター57の肉抜き孔60a,60c,60e及び確認孔75から締結部材65の状態を確認できる。
さらに、肉抜き孔60a,60c,60e及び確認孔75は、締結部材65を締結する工具77を挿入して締結部材65を回すことが可能な大きさ及び位置に設けられる。
この構成によれば、肉抜き孔60a,60c,60e及び確認孔75に挿入される工具77によって、締結部材65を増し締めでき、メンテナンス性が良い。
また、クランクケース30は、自動二輪車1の車体フレーム10に固定され、クランクケース30には、確認孔75が設けられた支持壁42をクランク軸31の軸方向外側から覆うクランクケースカバー49が取り付けられ、車体フレーム10は、クランク軸31の軸方向視でクランクケースカバー49に重ならない位置に配置され、クランクケースカバー49は、クランクケース30を車体フレーム10に搭載した状態で、クランクケース30に着脱可能である。
この構成によれば、クランクケース30を車体フレーム10に搭載した状態で、クランクケースカバー49を外すことで確認孔75にアクセスでき、締結部材65の状態の確認が容易である。
また、確認孔75がクランク軸31の軸方向視において締結部材65に重なる状態で、確認孔75は、確認孔75の上下の中間部75aが締結部材65に対し上方に位置するように配置される。
この構成によれば、確認孔75を介して締結部材65を見下ろすことができ、締結部材65を見易い。
また、支持壁42には、オイルが流通可能なオイル孔73が、支持壁42をクランク軸31の軸方向に貫通して設けられ、オイル孔73は、クランク軸31の下方に設けられ、確認孔75は、クランク軸31の上方に設けられる。
この構成によれば、クランク軸31の下方にオイル孔73が設けられるため、オイルを流通させ易い。また、クランク軸31の上方に確認孔75が設けられるため、確認孔75にオイルが付着し難い。このため、確認孔75から締結部材65の状態を確認し易い。
さらに、クランク軸31を回転させるピストンを収容するシリンダー部32がボルト71によってクランクケース30に締結され、支持壁42は、ボルト71が締結される締結部30cを一対備え、締結部30cは、シリンダー部32のシリンダー軸線32eの軸方向に延び、クランク軸31の軸方向視において、確認孔76は、一対の締結部30cの間に配置される。
この構成によれば、一対の締結部30cによってシリンダー部32をクランクケース30に締結できるとともに、支持壁42において一対の締結部30cの間のスペースを利用して確認孔75を効率良く配置できる。
また、内燃機関11は、クランク軸31の軸方向に複数の気筒が配列される多気筒の内燃機関であり、クランクケース30は、複数の気筒を互いに連通させる連通孔78を備え、確認孔75は、連通孔78と同軸に配置される。
この構成によれば、確認孔75が連通孔78と同軸であるため、確認孔75を連通孔78と一緒に形成でき、確認孔75を容易に形成できる。
なお、上記実施の形態は本発明を適用した一態様を示すものであって、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
上記実施の形態では、クランク軸31の軸方向に複数の気筒が配列される多気筒の内燃機関を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、単気筒の内燃機関、及び、気筒がV字状に配置されるV型の内燃機関等に本発明を適用しても良い。
また、上記実施の形態では、内燃機関11が自動二輪車1に搭載される構造を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、前輪または後輪を2つ備える3輪の鞍乗り型車両、4輪以上を備える鞍乗り型車両、及びその他の車両の内燃機関に適用可能である。
1 自動二輪車(車両)
10 車体フレーム
11 内燃機関
30 クランクケース
30c 締結部
31 クランク軸
32 シリンダー部
32e シリンダー軸線
42 支持壁
49 クランクケースカバー
51 ジャーナル部
57 ローター
60a,60c,60e 肉抜き孔
61 プレート部材
65 締結部材
71 ボルト
73 オイル孔
75 確認孔
75a 中間部
77 工具
78 連通孔

Claims (9)

  1. クランクケース(30)と、前記クランクケース(30)に支持されるクランク軸(31)と、前記クランク軸(31)に固定されて前記クランク軸(31)と一体に回転するプレート部材(61)と、前記プレート部材(61)を前記クランク軸(31)に対し前記クランク軸(31)の軸方向に締結する締結部材(65)とを備え、前記プレート部材(61)が、前記クランク軸(31)のジャーナル部(51)を回転自在に支持する前記クランクケース(30)の支持壁(42)に対し前記クランクケース(30)の内側に配置される内燃機関において、
    前記支持壁(42)には、前記クランク軸(31)の回転中心に対し径方向にオフセットされた前記締結部材(65)に対し、前記クランク軸(31)の軸方向視において重なる確認孔(75)が設けられることを特徴とする内燃機関。
  2. 前記確認孔(75)は、前記締結部材(65)を締結する工具(77)を挿入して前記締結部材(65)を回すことが可能な大きさ及び位置に設けられることを特徴とする請求項1記載の内燃機関。
  3. 前記クランク軸(31)には、前記確認孔(75)に対し前記クランク軸(31)の軸方向外側の位置に、発電用のローター(57)が固定され、
    前記ローター(57)には、前記クランク軸(31)の軸方向視において前記締結部材(65)に重なる肉抜き孔(60a,60c,60e)が設けられることを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関。
  4. 前記肉抜き孔(60a,60c,60e)及び前記確認孔(75)は、前記締結部材(65)を締結する工具(77)を挿入して前記締結部材(65)を回すことが可能な大きさ及び位置に設けられることを特徴とする請求項3記載の内燃機関。
  5. 前記クランクケース(30)は、車両の車体フレーム(10)に固定され、
    前記クランクケース(30)には、前記確認孔(75)が設けられた前記支持壁(42)を前記クランク軸(31)の軸方向外側から覆うクランクケースカバー(49)が取り付けられ、
    前記車体フレーム(10)は、前記クランク軸(31)の軸方向視で前記クランクケースカバー(49)に重ならない位置に配置され、
    前記クランクケースカバー(49)は、前記クランクケース(30)を前記車体フレーム(10)に搭載した状態で、前記クランクケース(30)に着脱可能であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の内燃機関。
  6. 前記確認孔(75)が前記クランク軸(31)の軸方向視において前記締結部材(65)に重なる状態で、前記確認孔(75)は、前記確認孔(75)の上下の中間部(75a)が前記締結部材(65)に対し上方に位置するように配置されることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の内燃機関。
  7. 前記支持壁(42)には、オイルが流通可能なオイル孔(73)が、前記支持壁(42)を前記クランク軸(31)の軸方向に貫通して設けられ、
    前記オイル孔(73)は、前記クランク軸(31)の下方に設けられ、前記確認孔(75)は、前記クランク軸(31)の上方に設けられることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の内燃機関。
  8. 前記クランク軸(31)を回転させるピストンを収容するシリンダー部(32)がボルト(71)によって前記クランクケース(30)に締結され、
    前記支持壁(42)は、前記ボルト(71)が締結される締結部(30c)を一対備え、前記締結部(30c)は、前記シリンダー部(32)のシリンダー軸線(32e)の軸方向に延び、
    前記クランク軸(31)の軸方向視において、前記確認孔(75)は、一対の前記締結部(30c)の間に配置されることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の内燃機関。
  9. 前記内燃機関は、前記クランク軸(31)の軸方向に複数の気筒が配列される多気筒の内燃機関であり、
    前記クランクケース(30)は、複数の前記気筒を互いに連通させる連通孔(78)を備え、
    前記確認孔(75)は、前記連通孔(78)と同軸に配置されることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の内燃機関。
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