JP2021187979A - 不定形耐火物用フェノール樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】保存安定性と高炉等の高温下での即硬化性とのバランスに優れる不定形耐火物用の樹脂組成物を提供する。【解決手段】成分(A):ノボラック型フェノール樹脂、成分(B):溶剤および成分(C):ヘキサメトキシメチロールメラミンを含む、不定形耐火物用フェノール樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、不定形耐火物用フェノール樹脂組成物に関する。
高炉の大型化、高圧操業など操業条件が過酷な状況となってきており、マッド材に要求される品質は、より高いものとなってきている。
マッド材に有機バインダーを配合する技術として、特許文献1(特開2018−158870号公報)に記載のものがある。同文献には、耐火骨材、有機バインダー及び硬化剤を含有してなる高炉出銑孔閉塞用マッド材において、有機バインダーが、特定の重量平均分子量の範囲内にあるノボラック型樹脂であり、硬化剤がノボラック型樹脂に対して特定量のヘキサメチレンテトラミンである構成とすることが記載されている。同文献に記載の技術によれば、マッド材の接着強度が早期に発現し、同時に粘度の経時変化を抑制することが可能となり、良好な閉塞を行うことができるマッド材を提供することができるとされている。
以上、不定形耐火物がマッド材である場合を例示した。このように、不定形耐火物用の組成物にフェノール樹脂を配合することがある。
特開2018−158870号公報
上記特許文献に記載の技術について本発明者らが検討したところ、保存安定性と高炉等の高温下での即硬化性とのバランスに優れる不定形耐火物用の樹脂組成物を提供するという点で改善の余地があることが明らかになった。
本発明によれば、
以下の成分(A)〜(C)を含む、不定形耐火物用フェノール樹脂組成物が提供される。
(A)ノボラック型フェノール樹脂
(B)溶剤
(C)ヘキサメトキシメチロールメラミン
なお、これらの各構成の任意の組み合わせや、本発明の表現を方法、装置などの間で変換したものもまた本発明の態様として有効である。
たとえば、本発明によれば、前記本発明における不定形耐火物用フェノール樹脂組成物からなるマッド材用バインダが提供される。
また、本発明によれば、前記本発明における不定形耐火物用フェノール樹脂組成物を含む不定形耐火物、および、前記不定形耐火物からなるマッド材が提供される。
また、本発明によれば、前記本発明における不定形耐火物用フェノール樹脂組成物のマッド材への使用が提供される。
本発明によれば、保存安定性と高炉等の高温下での即硬化性とのバランスに優れる不定形耐火物用の樹脂組成物を提供することができる。
以下に、本発明の実施形態について説明する。なお、数値範囲の「〜」は、断りがなければ、以上から以下を表し、両端の数値をいずれも含む。また、本実施形態において、組成物は、各成分を単独でまたは2種以上組み合わせて含むことができる。
(不定形耐火物用フェノール樹脂組成物)
本実施形態において、不定形耐火物用フェノール樹脂組成物(以下、適宜単に「フェノール樹脂組成物」または「樹脂組成物」とも呼ぶ。)は、以下の成分(A)〜(C)を含む。
(A)ノボラック型フェノール樹脂
(B)溶剤
(C)ヘキサメトキシメチロールメラミン
本実施形態におけるフェノール樹脂組成物は、上記成分を組み合わせて含むことにより、保存安定性と高炉等の高温下での即硬化性とのバランスに優れている。この理由は必ずしも明らかではないが、ノボラック型フェノール樹脂とヘキサメトキシメチロールメラミンの反応速度が遅いためと考えられる。
(成分(A))
成分(A)はノボラック型フェノール樹脂であり、具体的には、フェノール類とアルデヒド類とを酸性触媒下で重縮合反応させることによって得られるものである。
ここでフェノール類として、たとえば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、キシレノール、p−ターシャリーブチルフェノール、p−オクチルフェノール、p−ノニルフェノール、p−クミルフェノールおよび他のアルキルフェノール類からなる群から選択される1種または2種以上が挙げられる。中でも、通常、炭化率の高いほうが焼成後に高強度を得られやすいことから、不定形耐火物用としては、フェノールおよびクレゾールの少なくとも1つが好ましい。
また、アルデヒド類として、たとえば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、ベンズアルデヒドなど、またこれらのアルデヒドの発生源となる物質、あるいはこれらのアルデヒド類の溶液からなる群から選択される1種または2種以上が挙げられる。中でも、フェノール樹脂合成時の反応性が高いことから、不定形耐火物用としては、ホルムアルデヒドおよびパラホルムアルデヒドの少なくとも1つが好ましい。
成分(A)は、上述のフェノール類とアルデヒド類とを、酸性触媒の存在下で反応させて得ることができる。
酸性触媒としては、たとえば、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸などの無機酸;およびパラトルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、蓚酸、マレイン酸、蟻酸、酢酸、琥珀酸などの有機酸からなる群から選択される少なくとも1種が挙げられる。
成分(A)は、通常、フェノール類(P1)とアルデヒド類(F1)とを、モル比(F1/P1)=0.3〜1.0で仕込み、上記酸性触媒を用いて常法により縮合脱水させて製造することができる。
フェノール樹脂組成物中の成分(A)の含有量は、固定炭素量をより好ましいものとする観点から、成分(A)と成分(B)との合計に対して好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは70質量%、さらにより好ましくは75質量%以上である。
また、粘度をより好ましいものとする観点から、フェノール樹脂組成物中の成分(A)の含有量は、成分(A)と成分(B)との合計に対して具体的には100質量%未満であり、好ましくは99質量%以下であり、より好ましくは95質量%以下、さらに好ましくは90質量%以下、さらにより好ましくは85質量%以下である。
(成分(B))
成分(B)は、溶剤である。
溶剤として、たとえば、多価アルコール、フルフリルアルコール、低級アルコール等のアルコール類;酢酸エチルや脂肪族カルボン酸エステル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン等のケトン化合物;ナフタレン化合物;セロソルブ類;カルビトール類;およびインデン核化合物からなる群から選択される1種または2種以上を用いることができる。これらの中でも、溶解性向上の観点から、多価アルコールが好ましい。多価アルコールとしては、たとえば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコールおよびグリセリンからなる群から選択される1または2以上の化合物を用いることができる。
フェノール樹脂組成物中の成分(B)の含有量は、粘度をより好ましいものとする観点から、成分(A)と成分(B)との合計に対して好ましくは1質量%以上であり、より好ましくは5質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上、さらにより好ましくは15質量%以上である。
また、反応性向上の観点から、フェノール樹脂組成物中の成分(B)の含有量は、成分(A)と成分(B)との合計に対して好ましくは50質量%以下であり、より好ましくは40質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下、さらにより好ましくは25質量%以下である。
(成分(C))
成分(C)は、ヘキサメトキシメチロールメラミンである。
フェノール樹脂組成物中の成分(C)の含有量は、フェノール樹脂組成物の高温下での即硬化性を向上する観点から、成分(A)100質量部に対して、好ましくは1質量部以上であり、より好ましくは3質量部以上、さらに好ましくは5質量部以上、さらにより好ましくは10質量部以上、よりいっそう好ましくは15質量部以上である。
また、フェノール樹脂組成物の保存安定性を向上する観点から、フェノール樹脂組成物中の成分(C)の含有量は、成分(A)100質量部に対して、好ましくは50質量部以下であり、より好ましくは40質量%以下、さらに好ましくは30質量部以下、さらにより好ましくは25質量部以下である。
成分(C)は、具体的には硬化剤として機能する。成分(C)は、たとえば成分(A)および(B)を含む樹脂ワニスに添加されて組成物中に配合される。
フェノール樹脂組成物は、成分(A)〜(C)以外の成分を含んでもよい。かかる成分の具体例として、水分、遊離フェノール類などが挙げられる。
本実施形態におけるフェノール樹脂組成物は、保存安定性および高炉等の高温下での即硬化性のバランスに優れるため、たとえば、マッド材等の炉の補修材料のバインダとして好適に用いることができ、より好ましくはマッド材用である。また、フェノール樹脂組成物は、たとえば流し込み施工される耐火物や、取り鍋、ノズル、混銑車などの補修、その他の不定形耐火物に使用することもできる。
(不定形耐火物)
本実施形態において、不定形耐火物は、上述のフェノール樹脂組成物を含む。さらに具体的には、不定形耐火物は、耐火性骨材と、フェノール樹脂組成物からなるバインダとを含む。
耐火性骨材の具体例として、アルミナ、マグネシア、輪状黒鉛からなる群から選択される1種または2種以上が挙げられる。耐火性骨材の形状としては、たとえば粉体状、繊維状が挙げられる。
不定形耐火物は、たとえば、本実施形態におけるフェノール樹脂組成物、耐火性骨材および適宜多の成分を所定の配合で混練することにより得ることができる。
本実施形態においては、マッド材等の不定形耐火物が、上述のフェノール樹脂組成物を含むため、たとえば、保管時の経時変化、充填性および早期の強度発現性の各効果のバランスに優れる不定形耐火物を得ることもできる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(製造例1)
本例では、ノボラック型フェノール樹脂を合成し、かかる樹脂を含むノボラック型フェノール樹脂ワニスを調製した。
まず、撹拌装置、冷却管及び温度計を備えた反応容器に、フェノール(P)1000部(質量部、以下同じ。)、および蓚酸10部を仕込み、内温を100℃まで昇温した後、37%ホルマリン(F)518部(F/Pモル比=0.6)を120分間かけて逐添した後、60分間還流反応をおこなった。その後、所望の水分量、遊離フェノール量になるまで減圧下で脱水、脱フェノールを行った後、内容物を取り出し、室温25℃で固形上のノボラック型フェノール樹脂800部を得た。
得られたノボラック型フェノール樹脂をエチレングリコールに溶解させ、不揮発分すなわちノボラック型フェノール樹脂含有量が80%のノボラック型フェノール樹脂ワニス(表1中、「ノボラック樹脂ワニス」)を得た。
(実施例1〜4、比較例1〜3)
本例では、不定形耐火物用フェノール樹脂組成物の調製および評価をおこなった。
(樹脂組成物の作製)
製造例1で得られたノボラック型樹脂ワニスに、硬化剤としてヘキサメチレンテトラミンまたはヘキサメトキシメチロールメラミンを表1の配合量で溶解させ、各例のフェノール樹脂組成物を得た。
(保存安定性)
樹脂組成物の保存安定性の指標として、以下の方法で40℃保存下の粘度上昇率を測定した。
すなわち、JISK6910に従い、25℃で各例の樹脂組成物の粘度を測定した。調製直後の粘度をA、40℃下で1週間保管した後の粘度をBとしたとき、B/Aを粘度上昇率とし、粘度上昇率が120%以下のものを合格とした。
評価結果を表1に示す。
(高温下での即硬化性)
樹脂組成物の即硬化性の指標として、以下の方法で220℃でのゲル化時間を測定した。
すなわち、JISK6910に従い、平板法にて220℃で各例の樹脂組成物のゲル化時間を測定した。ゲル化時間が300秒以下のものを合格とした。
評価結果を表1に示す。
Figure 2021187979
*1 ノボラック樹脂ワニス:製造例1で得られた樹脂ワニス
表1より、各実施例の組成物は、40℃保存下の粘度上昇抑制、および、220℃でのゲル化時間短縮の各効果のバランスに優れていた。

Claims (3)

  1. 以下の成分(A)〜(C)を含む、不定形耐火物用フェノール樹脂組成物。
    (A)ノボラック型フェノール樹脂
    (B)溶剤
    (C)ヘキサメトキシメチロールメラミン
  2. 当該不定形耐火物用フェノール樹脂組成物中の前記成分(C)の含有量が、前記成分(A)100質量部に対して1質量部以上50質量部以下である、請求項1に記載の不定形耐火物用フェノール樹脂組成物。
  3. マッド材用である、請求項1または2に記載の不定形耐火物用フェノール樹脂組成物。
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