JP2021186672A - 高性能マイクロニードルアレイ - Google Patents

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Abstract

【課題】マイクロニードルアレイの微細針の基板上の位置に関係なく、微細針全般がより皮膚に挿入しやすいマイクロニードルアレイを提供する。【解決手段】基板と、該基板の片面に配置した複数のマイクロニードルとを備え、該複数のマイクロニードル先端部は高低差を有し、針長さは80μm以上2000μm以下であるマイクロニードルアレイ。前記複数のマイクロニードルの高低差は、前記基板の凹凸に基づいていることが好ましい。【選択図】図3

Description

本発明は、針の先端部が高低差を有するマイクロニードルアレイの技術に関する。
薬物を人の体内に投与する手法として、経口的投与と経皮的投与がよく用いられている。最近マイクロニードルアレイを利用した、苦痛を伴わない経皮的投与法が注目されてきた(非特許文献1)。
微小な針、すなわちマイクロニードルを用いて角質層を穿孔することにより、塗布法より薬物透過効率を格段に向上させることができる。このマイクロニードルを基板上に多数集積したものがマイクロニードルアレイである。また、マイクロニードルアレイに、マイクロニードルアレイを皮膚に付着させるための粘着シートや粘着面を保護する離型シートなどを付加して使用しやすい製品としたものをマイクロニードルパッチという。
マイクロニードルの素材としては、当初、金属やシリコンが用いられていたが、その後、各種高分子素材が加工性の点から注目されてきた。特に、素材として糖質などの体内で代謝により消失する物質を用いてマイクロニードルを作製すれば、仮にニードルが折れ皮膚内に残存したとしても事故とはならない。
特許文献および学術文献等で知られているマイクロニードルパッチは、マイクロニードルアレイが立つ底面は平面であり、その上に長さが均一な微細針が均一な密度で垂直に立っているものである。本発明者らが現在まで作製し特許出願に至っているマイクロニードルパッチも、その範疇であった(特許文献1、2)。特許文献1及び2に開示されているマイクロニードルは、(円)錐型、(円)錐台型又はコニーデ型であり、マイクロニードルとマイクロニードルのピッチは、0.4〜1.0mmが好ましいと記載されている。また、近年特許出願されているマイクロニードル製剤及びその製造方法に関しても、マイクロニードルの皮膚への穿刺を確実にする目的(特許文献3、4)、マイクロニードルへの薬剤の担持を均一にする目的(特許文献5、6)等で、様々な改良がなされている。
特許文献3では、針状体デバイス(マイクロニードルアレイ)は、突起部が角錐形状であり、角錐形状の2つの側面で形成される刃が基板表面上の所定の位置を中心点とする円の接線方向となるように配置されることが記載されている。
特許文献4では、ヒアルロン酸等を含有する溶解型マイクロニードル製剤は、隣り合う針部の距離は実質的に等しく、1mm当たり約1〜10本の針が並んでおり、針部の密度は、1cm当たり、100〜10000本が好ましいことが記載されている。
特許文献5のマイクロニードルアレイの製造方法により製造されるマイクロニードルアレイは、痛みを伴うことなく所定の薬剤を投与し得る見地から、針の密度は1〜200本/cmが好ましいことが記載されている。
特許文献6のマイクロニードルデバイスの製造方法により製造されるマイクロニードルデバイスは、針の横列について1mm当たり約1〜10本の密度となるように間隔を空けて設けられ、横列内の針の空間に対して等しい距離だけ互いに離れており、1cm当たり、100〜10000本の針密度を有することが記載されている。
このように、特許文献1、2、4〜6のマイクロニードルは基板上に等間隔に設けられ、単位面積当たりの針密度も一定である。一方、特許文献3では、針状体デバイス(マイクロニードルアレイ)の基板は平面であり、針状体の刃は円の接線方向に配置され、その配置パターンは、円中心から外周に向かって放射線状(図3)、円中心から外周に向かって広がる渦巻線状(図4)、中心軸から偏心した線状(図5(a))、非線対称な複数の線状(図5(b))等が開示されているが、接線方向に隣り合う刃は等間隔であり、針状体の基板全体にバランスよくほぼ均等に配置されている。
マイクロニードルの針密度と針の皮膚透過性に関しては、900本/cmのニードルを有するマイクロニードルアレイは、400本/cmのニードルを有するマイクロニードルアレイに比べて皮膚透過性が悪いとの記述がある(非特許文献2)。
本発明者らが先に出願した特許出願(特願2019−219179号)においては、基板の周辺部と中央部においてマイクロニードルの針間隔及び針密度が異なるマイクロニードルアレイが提供される。しかしながら、本特許出願においては、基板は中央部、周辺部共に同一の高さ(厚さ)であり、基板の高低差はない。
特開2009−273872号公報 特開2010−029634号公報 特開2017−074196号公報 特開2016−175853号公報 特開2015−109963号公報 特開2017−047075号公報
権英淑、神山文男「マイクロニードル製品化への道程」、薬剤学、社団法人日本薬剤学会、平成21年9月、第69巻、第4号、p.272−276. G.Ya, et al., Evaluation needle length and density of microneedle arrays in the pretreatment of skin for transdermal drug delivery, International Journal of Pharmaceutics 391 (2010) 7-12
これまでのマイクロニードルパッチをテストのために動物皮膚へ投与するに当たっては、アプリケータによりマイクロニードルパッチの背後から高速で打ち付け、その衝撃によるエネルギーをマイクロニードルパッチに与え、皮膚への微細針挿入を実現する。現在までに知られているアプリケータのマイクロニードルパッチを衝撃する面は平面である。このようなシステムを用いて動物あるいは人へ投与する過程において、本発明者らは以下の現象に気づいた。
1.針の密度が高すぎると、動物及び人皮膚への挿入が困難になる(現象1)。
本発明者らの知見によれば、針密度が1500本/cmより大きくなると、針の皮膚透過が困難になりがちであった。
本発明者らに先立ち、非特許文献2に、900本/cmのニードルを有するマイクロニードルアレイは、400本/cmのニードルを有するマイクロニードルアレイに比べて皮膚透過性が悪いとの記述がある。
2.上記現象1を詳細に解析すると、マイクロニードルアレイの中央部は、周辺部と比較して、より皮膚挿入が困難である(現象2)。
特許出願(特願2019−219179号)は、現象2の観察に基づき、アレイ周辺部の針密度を中心部に比べて高めるという設計思想に基づいたマイクロニードルアレイである。これにより、マイクロニードルアレイの中央部に位置する微細針が皮膚に挿入し難い問題点の解消を図った。
マイクロニードルアレイを皮膚に接触し、押し付ける時、皮膚面がアレイに沿って窪むため、マイクロニードルアレイが均等に皮膚に挿入できず、入る深さの差が生じる問題も発生した。本発明の課題は、マイクロニードルアレイの微細針の基板上の位置に関係なく、微細針全般がより皮膚に挿入しやすいマイクロニードルアレイを提供することにある。
3.さらなる検討において、本発明者らは、マイクロニードルアレイの基板の形状に着目し、針密度が高い基板面を高く(厚みを大きく)、針密度が低いか針の存在しない基板面を低く(厚みを小さく)することで、基板に高低差を付ける(基板の形状に凹凸を付ける)ことにより、マイクロニードルの皮膚挿入に有利であるとの予備的結果を得た(現象3)。
マイクロニードルの皮膚挿入性をさらに向上させるため、本発明者らは、現象3(基板に高低差を付ける(基板の形状に凹凸を付ける))に関するモデル実験を、皮膚の代わりにパラフィルムを用いて実施した。パラフィルム(厚さ140μm)を8枚重ね、その上から2種のマイクロニードルアレイを投与した。第1のマイクロニードルアレイ(本発明品、図1A)の断面を観察すると、基板の一部が凸部であり凸部の高さが1000μmであり、凸部にのみマイクロニードルが林立している。本発明品を上部から観察すると、基板の凸部面が基板上に同心円状にある円形のマイクロニードルアレイであった。凸部に囲まれた中央部は基板平面と同じ高さで、中央部にはマイクロニードルは存在しない。本発明品の基板の直径10mm、針長さは900μmであった。第2のマイクロニードルアレイ(比較品、図1B)は、基板が一定の厚さを有し(凹凸のない)、マイクロニードルの針総本数、針密度、基板上の針の位置が本発明品とほぼ同等に設計されたマイクロニードルパッチであった。アプリケータ(国際公開第2018/124290号、又は特開2017-185162号公報)により衝撃し、パラフィルムへの挿入挙動を詳細に調べた。パラフィルムを皮膚代替物としてマイクロニードルの挿入挙動を解析することは,既に文献(Int. J. Pharmaceutics 480(2015)152-157)により知られており、皮膚挿入挙動との信頼すべき相関がある。
その結果、基板平面に比べて1000μm高い基板凸部にマイクロニードルを有するマイクロニードルアレイは、基板が一定の厚さを有する(凹凸のない)マイクロニードルアレイよりも挿入総針本数を増大させることを見い出した。本発明者らは、皮膚接触の針先端部に高低差を設けて、目的に応じて凸部を設けることにより、所期の目的を達成することに想到し、本発明を完成するに至った。本発明は、以下に示す通りである。
〔1〕 基板と、該基板の片面に配置した複数のマイクロニードルとを備え、該複数のマイクロニードル先端部は高低差を有し、針長さは80μm以上2000μm以下であるマイクロニードルアレイ。
マイクロニードル先端部の高低差は、基板上に立つ複数のマイクロニードル自体の長さを異にすることによって実現しても、あるいは基板上にさらに基板凸部を設けてその上に複数のマイクロニードル(その長さが同一であってもよい)を立てて実現してもよい。本発明における高低差は、基板上に同一長さのマイクロニードルがあったとし、その先端部に比べて、基板凸部上のマイクロニードルの先端部が高いことによっても示すことができる。
〔2〕 前記複数のマイクロニードルの高低差が針長さの不均一に基づいている、〔1〕に記載のマイクロニードルアレイ。
〔3〕 前記複数のマイクロニードルの高低差が前記基板の凹凸に基づいている、〔1〕に記載のマイクロニードルアレイ。
〔4〕 前記複数のマイクロニードルの配置が前記基板面で偏在しており、前記基板の凹凸が該マイクロニードルの配置されている基板面で高く、配置されていない基板面で低いことに基づいている、〔3〕に記載のマイクロニードルアレイ。
〔5〕 前記基板の凸部に配置されている複数のマイクロニードル先端部が前記基板の凹部に配置される場合に比べて高いものである、〔4〕に記載のマイクロニードルアレイ。
〔6〕 前記複数のマイクロニードルの配置が前記基板面で偏在しており、前記基板の凹凸が該マイクロニードルの密に配置されている基板面で高く、該マイクロニードルの疎に配置されている基板面で低いことに基づいている、〔3〕に記載のマイクロニードルアレイ。
〔7〕 前記基板面が円形であり、同心円状に基板に凹凸を有し、中心の凸部又は凹部の径(a)が周辺の凹部又は凸部の幅(b)よりも大きい、〔3〕〜〔6〕のいずれかに記載のマイクロニードルアレイ。
〔8〕 前記中心の凸部又は凹部の径(a)と前記周辺の凹部又は凸部の幅(b)との関係がa≧2bである、〔7〕に記載のマイクロニードルアレイ。
〔9〕 前記基板の凸部が複数存在する、〔3〕〜〔8〕のいずれかに記載のマイクロニードルアレイ。
〔10〕 前記基板の凹部が複数存在し、前記基板面と同じ高さである、〔3〕〜〔9〕のいずれかに記載のマイクロニードルアレイ。
〔11〕 前記基板の凹部が複数存在し、前記基板面よりも高く前記基板の凸部よりも低い窪み部を少なくとも1つ含む、〔3〕〜〔9〕のいずれかに記載のマイクロニードルアレイ。
〔12〕 前記凸部が複数の窪み部を含み、それにより前記凸部が複数存在する、〔11〕に記載のマイクロニードルアレイ。
〔13〕 前記基板の凸部と凹部の高低差が0.1〜20mmである〔3〕〜〔12〕のいずれかに記載のマイクロニードルアレイ。
〔14〕 前記基板の凸部と凹部の高低差が0.5〜10mmである〔13〕に記載のマイクロニードルアレイ。
〔15〕 基板と、該基板の片面に配置した複数のマイクロニードルとを備えるマイクロニードルアレイにおいて、該複数のマイクロニードルの配置は該基板面で偏在しており、針密度が高い基板面は、針密度が低いか針の存在しない基板面よりも、該複数のマイクロニードルの針長さの方向に高く、それにより該基板は凹凸を有していることを特徴とするマイクロニードルアレイ。
〔16〕 前記基板面が円形であり、同心円状に基板に凹凸を有し、中心の凸部又は凹部の径(a)が周辺の凹部又は凸部の幅(b)よりも大きい、〔15〕に記載のマイクロニードルアレイ。
〔17〕 前記中心の凸部又は凹部の径(a)と前記周辺の凹部又は凸部の幅(b)との関係がa≧2bである、〔16〕に記載のマイクロニードルアレイ。
〔18〕 前記基板の凸部が複数存在する、〔15〕〜〔17〕のいずれかに記載のマイクロニードルアレイ。
〔19〕 前記基板の凹部が複数存在し、前記基板面と同じ高さである、〔15〕〜〔18〕のいずれかに記載のマイクロニードルアレイ。
〔20〕 前記基板の凹部が複数存在し、前記基板面よりも高く前記基板の凸部よりも低い窪み部を少なくとも1つ含む、〔15〕〜〔19〕のいずれかに記載のマイクロニードルアレイ。
〔21〕 前記凸部が複数の窪み部を含み、それにより前記凸部が複数存在する、〔20〕に記載のマイクロニードルアレイ。
〔22〕 前記基板の凸部と凹部の高低差が0.1〜20mmである〔15〕〜〔21〕のいずれかに記載のマイクロニードルアレイ。
〔23〕 前記基板の凸部と凹部の高低差が0.5〜10mmである〔22〕に記載のマイクロニードルアレイ。
〔24〕 基板と、該基板の片面に配置した複数のマイクロニードルとを備えるマイクロニードルアレイにおいて、該基板面は円形で面積は0.5〜5cmであり、同心円状に凹凸を有し、該複数のマイクロニードルは該凸部に配置されており、中心の凹部の直径は周辺の凸部の幅よりも大きく、該凸部の基板面からの高さは500〜10000μmであり、該マイクロニードルの針長さは80〜900μmであり、針本数は100〜1000本/cmであるマイクロニードルアレイ。
〔25〕 〔1〕〜〔24〕のいずれかに記載のマイクロニードルアレイにさらに粘着シートを有するマイクロニードルパッチ。
〔26〕 前記粘着シートの粘着面に付着している離型シートをさらに有する、〔25〕に記載のマイクロニードルパッチ。
本発明の第一の態様のマイクロニードルアレイ(例えば、図2A及び2B)は、針の先端部に高低差を付けることにより、針の先端部が同一の高さを有する従来のマイクロニードルアレイ(例えば、図1B)に比べて、皮膚への挿入を容易にすることができる。
本発明の第三の態様のマイクロニードルアレイ(例えば、図1A)は、基板面に凹凸を設けることにより、基板面が同一平面を構成するマイクロニードルアレイ(例えば、図1B)に比べて、より数多くの針を確実に皮膚に穿刺することができ、それにより、単位面積あたりの薬物含量をより大きくし、かつ、薬物を確実に経皮送達することができる。
本発明の第二の態様のマイクロニードルアレイ(例えば、図3A、3B及び3C)は、基板面に凹凸を設け、中心部の凹部と周辺部の凸部とで又は中心部の凸部と周辺部の凹部とで針の先端部に高低差を付けることにより、基板面が同一平面を構成するマイクロニードルアレイ(例えば、図1B)に比べて、より数多くの針を確実に皮膚に穿刺することができ、それにより、単位面積あたりの薬物含量をより大きくし、かつ、薬物を確実に経皮送達することができる。
これらの効果は、パラフィルムを用いた試験でも検証され、かつヒトボランティアへの経皮投与でも確認された。その理由としては以下が考えられる。ヒト皮膚の最外層は、外界からの攻撃に対応するため強度のある表皮に覆われている。マイクロニードルアレイをアプリケータで投与する時、皮膚は針の圧迫により緊張して伸びた後破断して針が皮膚挿入される。
第一の態様では、針長さを調整して針先端部に高低差を付けることで、高い針先端部は低い針先端部よりも皮膚に接触しやすくすることにより、マイクロニードルアレイを経皮投与した際の皮膚緊張は、針が同一の高さで配置されている場合に比べて、高い針先端部が衝撃時皮膚内部に食い込む度合いが強くそれゆえ皮膚緊張がより大きくなり、したがって針の挿入を助けることがマイクロニードルの皮膚挿入を容易にするのであると考えられる。
第二及び第三の態様では、基板面に凹凸を設けて凸部の基板面上の針をより皮膚に接触しやすくすることにより、マイクロニードルアレイを経皮投与した際の皮膚緊張は、針が同一の基板面上に配置されている場合に比べて、凸部の基板面が衝撃時皮膚内部に食い込む度合いが強くそれゆえ皮膚緊張がより大きくなり、したがって針の挿入を助けることがマイクロニードルの皮膚挿入を容易にするのであると考えられる。
第三の態様において、基板面の凹部は実質的に皮膚投与時において積極的役割は無く、従って凹部を無くした態様もありうる。その態様を図4C及び4Dに示す。
本発明品(図1A)と比較品(図1B)を模式的に表した断面図 本発明の第一の態様を模式的に表した断面図(図2A、図2B) 本発明の第二の態様を模式的に表した断面図(図3A、図3B、図3C) 本発明の第三の態様の一具体例を模式的に表した断面図(図4A)及び平面図(図4B)。また、凹部を無くした態様の断面図(図4C)及び平面図(図4D)を示す。 本発明の第三の態様を模式的に表した断面図(図5A)と第二の態様を模式的に表した断面図(図5B)。両者とも針密度が不均一となるように配置されている。 本発明の第二の態様の具体的設計図(図6A)及び本発明の第三の態様の具体的設計図(図6B)。それぞれ、中心部の幅(a)と周辺部の幅(b)とがa>bとなるように設計されており、図6Bではa≧2bとなるように設計されている。 本発明の第三の態様の具体的設計図。断面図(図7A)は同一であるが、平面図では基板の凸部が繋がっていない2種の変形例が示されている(図7B及び図7C)。cは凸部の高さを示し、0.1mm以上に設計されている(図7D)。 実施例1で製造したマイクロニードルアレイの写真 比較例1で製造したマイクロニードルアレイの写真 実施例1で製造したマイクロニードルアレイの針の形状を示す顕微鏡写真 実施例2で製造したマイクロニードルアレイの針の形状を示す顕微鏡写真 本発明のマイクロニードルアレイの種々の形態を表す模式図。図12(1)及び図12(2)は、断面図及び平面図で示し、一定の密度でマイクロニードルが林立している基板の凸部がマイクロニードルを有さない基板の凹部で分画されている。図12(3)及び図12(4)は、一定の密度でマイクロニードルが林立している基板部のバリエーションを示す。 比較例のマイクロニードルアレイの種々の形態を表す断面図。図13(1)は凹凸のない一定の厚さの基板に一定の針密度でマイクロニードルが配置された形態、図13(2)は凸部のみを有する基板の凸部に一定の針密度でマイクロニードルが配置された形態、図13(3)は凸部のみを有する基板の凸部にマイクロニードルが不均一な針密度で配置された形態を示す。
本発明において、マイクロニードル、微細針及び針という用語は、特に区別することなく互換的に使用される。
本発明のマイクロニードルアレイは、基板と、該基板の片面に配置した複数のマイクロニードルとを備え、該複数のマイクロニードル先端部は高低差を有することを特徴とする。
マイクロニードルアレイの基板
マイクロニードルアレイの基板の材料、形状及び大きさは、特に限定されず、従来用いられてきたものを使用することができる。
基板とマイクロニードルの基剤は同一であることを基本とするが、異なる基剤であってもよい。
前記基剤としては、シリコン、二酸化ケイ素、セラミック、ガラス、金属(ステンレス、チタン、ニッケル、モリブテン、クロム、コバルト等)及び合成又は天然の樹脂素材等が挙げられる。合成又は天然の樹脂素材としては、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ(乳酸−グリコール酸)共重合体、カプロノラクトン、ポリウレタン、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール等の水溶性もしくは生体分解性ポリマー、又はナイロン、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸、エチレンビニルアセテート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリオキシメチレン、ポリエチレンテレフタレート、COP(サイクリックオレフィンポリマー)等の生体非分解性ポリマーが挙げられる。ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、ヒアルロン酸誘導体、プルラン、デキストラン、デキストリン、コンドロイチン硫酸等の多糖類であってもよい。基剤は、これらの中から1種又は2種以上を混合して使用することができる。
基板面の形状は、任意の形状とすることができる。一例として、円形、楕円形、三角形、四角形、多角形等を基本とし、適用部位(皮膚)に合わせてさらに変形したものであってもよい。基板面の大きさは、直径(長径)又は一辺(長辺)の長さで代表して表すと、通常0.2〜10cmであり、0.5〜5cmが好ましい。
基板面の面積は、通常0.05〜100cmであり、取扱い易さの観点から、0.1〜10cm程度が好ましく、0.5〜5cm程度がより好ましい。
基板の厚さは、配置されるマイクロニードルの針長さの方向の断面の長さで表される。凹凸を有する基板全体の厚さは、基剤の材質にもよるが、通常、0.3〜25mmであり、0.6〜15mmが好ましい。
基板の凸部と凹部の高低差(図7Dのcで示す高さ)は、通常、0.1〜20mmであり、0.5〜10mmが好ましい。
前記基板面が円形の場合、同心円状に基板に凹凸を設けることができる。この場合、中心の凸部又は凹部の径(a)が周辺の凹部又は凸部の幅(b)よりも大きいことが好ましい。
前記(a)と前記(b)との関係は、皮膚中央部が周辺より大きく窪んで針挿入が困難な点から、a≧2bであることがより好ましい。
前記基板面が四角形、多角形等の場合、外周に凸部を設け、その内側に凹部を設けることができる。
前記凸部及び凹部は、1つの基板上に複数存在していてもよい。
前記複数の凹部は、前記基板面と同じ高さであってもよく、前記基板面よりも高く前記凸部よりも低い窪み部を少なくとも1つ含んでいてもよい。前記窪み部が複数存在し、凸部が該複数の窪み部を含む場合、それにより前記凸部が分割されて複数存在していてもよい。
前記窪み部の高さは、押し付ける時の皮膚緊張の観点から、前記基板面よりも100μm以上10000μm以下に定める必要がある。
マイクロニードルの形状
マイクロニードルアレイを構成するマイクロニードルは、薬物の経皮吸収を確実にするため、針長さが80μm以上2,000μm以下であり、好ましくは150〜1,000μmである。
針の先端部頂点の大きさを直径として表すと、皮膚への刺し入れの容易性と皮膚への薬物残りを低減させるため、80μm以下であり、40μm以下が好ましい。
個々のマイクロニードルとしては、底面が円である円柱状もしくは円錐状、底面が楕円である楕円柱状もしくは楕円錐状、底面が三角形である三角柱もしくは三角錐、底面が四角形である四角柱状もしくは四角錐状、又は底面が多角形である多角柱もしくは多角錐が挙げられる。底面の大きさは、楕円の場合、長径を直径として表し、短径は楕円を形成できる限りにおいて長径より短い。三角形ないし多角形の場合、一辺を代表として表してもよく、対角線を代表として表してもよい。マイクロニードルが円錐状である場合には、その底面における直径は、100〜400μm程度であり、150〜300μm程度が好ましい。針形状は皮膚挿入を考えると鋭い方が好ましく、アスペクト比が1以上であるのが好ましく、アスペクト比が2以上であるのがより好ましい。
本発明におけるマイクロニードルは、段差を有していてもよい。ここに段差とは、マイクロニードルのある点から先端方向に向かって、マイクロニードルの断面積が不連続的に縮小し、断面が図10及び11に示すような階段状を呈しているものをいう。段差付マイクロニードルにおいて、先端部の長さを50〜500μmとし、残りを底部とすることが好ましい。先端部と底部との段差の縁の大きさは10μmより大きく100μmより小さくすることが好ましい。14〜50μmとするのがより好ましい。
なお、段差の縁は工作精度の範囲でマイクロニードルの軸に対し直交する面(基板に平行な面)である。また段差の縁の大きさとは、段差の部分における先端部と底部の半径の差をいう。先端部及び底部は、マイクロニードルの形状に応じて異なる。
好ましい態様として、本発明のマイクロニードルの形状は円錐形であるが、形状は4角錐、3角錐なども可能である。マイクロニードルの全長(針長さ)は80〜1000μm程度が好ましい。段差付マイクロニードルにおいて、先端部の長さを50〜500μmとし、残りを底部とすることが好ましい(2段針)、あるいは、3段針においては残りを中間部および底部とする。先端部と中間部および中間部と底部との段差の縁の大きさは、10μmより大きく100μmより小さくすることが好ましい。14〜50μmとするのがより好ましい。
基板上のマイクロニードルの配置
本発明のマイクロニードルアレイは、上面から基板面全体を見渡したときに、針密度が均一であってもよい。針の存在する領域と針の存在しない領域とを有するマイクロニードルアレイの場合は、針密度が不均一である。
本発明のマイクロニードルアレイは、基板と、該基板の片面に配置した複数のマイクロニードルとを備え、該複数のマイクロニードル先端部は高低差を有することを特徴とする。
本発明のマイクロニードルアレイの第一の態様は、複数のマイクロニードルの高低差が針長さの不均一に基づくものである。
本発明のマイクロニードルアレイの第二の態様は、複数のマイクロニードルの高低差が針の配置される基板の凹凸に基づくものである。この場合、針長さは均一であっても不均一であってもよい。
本発明のマイクロニードルアレイの第三の態様は、複数のマイクロニードルの配置が基板面で偏在しており、基板の凹凸が該マイクロニードルの配置されている基板面で高く、配置されていない基板面で低いことに基づいているものである。
前記第三の態様において、複数のマイクロニードルの配置が基板面で偏在しており、基板の凹凸が該マイクロニードルの密に配置されている基板面で高く、該マイクロニードルの疎に配置されている基板面で低いことに基づいているものであってもよい。本発明において、マイクロニードルが疎に配置されているとは、マイクロニードルが全く存在しない(針の数が0である)部分が存在することを含む概念である。この場合、マイクロニードルが全く存在しない(針の数が0である)凹部が存在することにより、マイクロニードルが密に配置されている凸部におけるマイクロニードル先端部は高低差を有していないものであってもよい(例えば、図1A、図4、図5A、図6B、図7、図8)。
本態様においては中央部において基板をも有しないマイクロニードルアレイも含まれる。すなわち、ドーナッツ型あるいは穴あきコイン型ともいうべきものである。中央部は周辺から分離された別個の基板凹部であってもよいが、中央部から外側に向かう針が存在しない凹部があってもよい。この部分を回廊部という(例えば、図12(1)の右下図における凹部4)。
マイクロニードルの針密度は、針の確実な皮膚穿刺性の観点から、基板の周辺部に比べて中央部において疎であることが好ましい。
好適な例として、マイクロニードルの針密度は50〜1500本/cmであり、より好ましくは、100〜1000本/cmである。本発明におけるマイクロニードルは土台部(基板の凸部であり、好ましくは基板の周辺部に位置する)に集中して配置されることが好ましい。基板部、中央部、回廊部に存在させてもいいが、土台部よりも針密度を小さくする。具体的には、0〜149本/cmである。
マイクロニードルの針間隔は、基板の中央部の面積と周辺部の面積との割合、並びにマイクロニードルの針密度から適切な間隔を設定することができる。針の密度は、針間の間隔≧200μmで良い。さらに≧300μmが好ましい。針の配列は四角配列、三角配列、平行四辺形配列などがあるが、これらの限りではない。
基板の面が円の場合、マイクロニードルアレイの皮膚挿入が困難な領域を観察した結果に基づけば、基板の中央部は円の中心から半径の1/2あるいは2/3又はそれ以下の円周の内部であり、基板の周辺部は該中央部の外側であることが好ましく、そのような位置に土台部を設置しマイクロニードルを立てる。
マイクロニードルアレイの好ましい態様
本発明の好ましいマイクロニードルアレイの態様は以下の特徴を有する:
基板面は円形で面積は0.5〜5cmであり、同心円状に凹凸を有する;
複数のマイクロニードルは凸部に配置されている;
中心の凹部の直径は周辺の凸部の幅よりも大きく、凸部の基板面からの高さは500〜10000μmである;及び
マイクロニードルの針長さは80〜900μmであり、針本数は100〜1000本/cmである。
好適な具体例として、実施例1−3で製造されたものが挙げられる。
マイクロニードルパッチ
本発明のマイクロニードルパッチは、前記マイクロニードルアレイにさらに粘着シートを有してもよい。粘着シートは、典型的には、フィルムの基材としてポリウレタン、ポリエチレン、ポリエステル、紙等を使用し、厚さ5〜50μm程度に成形したフィルム上に、アクリル系ないしはゴム系粘着剤を5〜100μm程度塗布したものである。粘着シートの形状は特に制限はないが、マイクロニードルアレイの形状に類似させて円形、楕円形、勾玉形、四角形等が好ましい。
本発明のマイクロニードルパッチは、粘着シートの粘着面を保護し、柔軟なマイクロニードルアレイを保持して取扱いが容易なように、粘着シートの粘着面に付着している離型シートをさらに有するものであってもよい。
離型シートについては、公知の離型シートを使用することができる。例えば、特開2014−028108号公報に開示されている保護離型シートも使用することができる。
マイクロニードルに保持される薬物
本発明のマイクロニードルアレイは、マイクロニードルの基剤が水溶性高分子である場合、基剤中に薬物を含有するものであってもよい。あるいは、本発明のマイクロニードルアレイは、マイクロニードルの先端部に薬物塗布層を有するものであってもよく、この場合の針部の材質は、水溶性高分子であっても不溶性プラスチックであってもよい。
ここに薬物とは、皮膚に働きかけ、あるいは皮膚を透過し、何らかの有益な作用を生じる化合物を全て含む。本発明の目的に適した薬物の例としては、例えば、生理活性ペプチド類とその誘導体、核酸、オリゴヌクレオチド、各種の抗原蛋白質、バクテリア、ウイルスの断片等が挙げられる。上記生理活性ペプチド類とその誘導体としては、例えば、カルシトニン、副腎皮質刺激ホルモン、副甲状腺ホルモン(PTH)、hPTH(1→34)、インスリン、エキセンディン、セクレチン、オキシトシン、アンギオテンシン、β−エンドルフィン、グルカゴン、バソプレッシン、ソマトスタチン、ガストリン、黄体形成ホルモン放出ホルモン、エンケファリン、ニューロテンシン、心房性ナトリウム利尿ペプチド、成長ホルモン、成長ホルモン放出ホルモン、ブラジキニン、サブスタンスP、ダイノルフィン、甲状腺刺激ホルモン、プロラクチン、インターフェロン、インターロイキン、G−CSF、グルタチオンパーオキシダーゼ、スーパーオキシドディスムターゼ、デスモプレシン、ソマトメジン、エンドセリン、及びこれらの塩等が挙げられる。抗原蛋白質としては、インフルエンザ抗原、HBs表面抗原、HBe抗原のウイルス抗原蛋白質等が挙げられる。
薬物とは、化粧品であってもよい。
マイクロニードルの基剤が水溶性高分子であって基剤中に薬物を含有するマイクロニードルアレイの場合、基剤中の薬物の濃度は、0.1質量%以上90質量%以下であり、0.5質量%以上80質量%以下が好ましく、1.0質量%以上60質量%以下がより好ましい。
マイクロニードルの先端部に薬物塗布層を有するマイクロニードルアレイの場合、薬物塗布層の下端は、針の根元から50μm以上であり、上端は薬物の塗布量に応じて任意の高さであってもよい。好ましくは、上端は、マイクロニードルの先端であるが、必ずしも先端の際まで塗布されなければならないものではない。薬物塗布層の長さは、典型的には40μm以上800μm以下であり、150μm以上600μm以下が好ましい。
薬物塗布層の下端と上端は、薬物が塗布されたマイクロニードルの下端と上端とをマイクロニードルアレイの基板から垂直方向にそれぞれ測定して求めた値である。薬物塗布層の長さは、薬物が塗布されたマイクロニードルの下端と上端との差で表す。
他方、薬物塗布層は、薬物塗布液及び塗布回数に応じて、厚みは異なる。
マイクロニードルの先端を薬物水溶液に浸漬してマイクロニードル先端に薬物を塗布するに際しては、薬物水溶液中に基材物質を溶解させておき、塗布後乾燥時に薬物が基材物質とともにマイクロニードルに保持されていることが望ましい。基材物質としては、薬物の安定性を損なわない物質であることが必要であり、例えば、ヒアルロン酸、デキストリン、デキストラン、コンドロイチン硫酸Na、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースNa塩、などの高分子多糖類、コラーゲンなどのタンパク質、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、などの水溶性合成高分子、などの高分子物質、グルコース、蔗糖、マルトース、トレハロース、などの低分子糖類、若しくはそれらの混合物が挙げられる。前記基材物質、及び水溶性塩を添加した薬物水溶液が適当である。
ここで、水溶性塩とは、塩化ナトリウム、塩化亜鉛、などの水溶性塩が好適である。
基材物質の薬物水溶液中の濃度は、2質量%から60質量%が望ましい。2質量%より低い濃度では、薬物水溶液の粘度が小さく浸漬時の塗布付着量が少ない。また60質量%以上では、薬物水溶液の濃度が大きすぎて薬物塗布が安定しない。基材中の高分子と低分子糖類の割合は、薬物の性質に応じて変えうる。薬物が高分子医薬の場合、基剤はすべて低分子糖類であってもよい。
薬物水溶液には必要に応じ、酸化防止剤や界面活性剤等を加えてもよい。また、グリセリン、エチレングリコール及びその低分子重合体を加えて薬物の皮膚内溶解をさらに高めてもよい。
マイクロニードルアレイの製造方法
(1)金型の加工
本発明のマイクロニードルアレイの製造に用いる金型は、シリコン基板を用いたウエットエッチング加工又はドライエッチング加工、金属若しくは樹脂を用いた精密機械加工(放電加工、レーザー加工、ホットエンボス加工、射出成型加工等)、機械切削加工等により製造することができる。
(2)マイクロニードルアレイの成形工程
水溶性高分子を素材とするマイクロニードルアレイは、鋳型(金型)を用いて大量生産することができる。例えば、水溶性高分子、必要に応じて薬物及びその他の成分を含む水溶液を流延し、乾燥した後剥離する方法が挙げられる(特開2009−273872号公報[0031]−[0033])。基板とマイクロニードルの基剤は同一であることを基本とするが、異なる基剤であってもよい。この場合におけるマイクロニードルの成形は、薬物及びその他の成分を含む水溶液を鋳型に適当量流延し乾燥させ、マイクロニードル部を成形する。その後、マイクロニードル部の基剤と異なった基剤を溶解させた水溶液あるいは有機溶媒を流延し乾燥させて、基板部を作る。
射出成形可能な高分子を素材とするマイクロニードルは、素材を金型を用いて射出成形し製造すればよい(特開2003−238347号公報[0017]、[0018])。射出成形用金型は、ステンレス鋼、耐熱鋼、超合金等を用いることができる。金型にはマイクロニードルの形状を作るため1平方cm当たり100個〜1500個のマイクロニードルに対応する凹部を有する。凹部を作るには、レーザー、放電加工等の微細加工手段を使用できる。
射出成形可能な高分子(例えば、熱可塑性樹脂)を素材とするマイクロニードルアレイの製造方法の一態様として、熱可塑性樹脂材料からなるペレットを、マイクロニードル射出成形用金型を装着した射出成形機に供給し、シリンダー温度230〜280℃、金型温度60〜130℃、射出圧1000〜1500KPaで射出成形する方法が挙げられる。
熱可塑性樹脂材料として、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、若しくはこれらの共重合体を単独あるいは混合物として使用できる。さらに、本発明の目的を阻害しない範囲内において、無機フィラー、他の熱可塑性樹脂、などを配合した組成物を使用できる。
好適な一具体例として、ポリグリコール酸100質量部に対して、0〜20質量部の無機フィラー、0〜30質量部の他の熱可塑性樹脂、などを配合した組成物(コンパウンド)を用いることができる。無機フィラーまたは他の熱可塑性樹脂が20質量部を超過すると、得られる射出成形物の耐衝撃強度、強靭性が不足し、また、溶融加工性が低下するおそれがある。
無機フィラーとしては、シリカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用できる。
他の熱可塑性樹脂としては、ε−カプロラクトンの単独重合体及び共重合体、TPX、等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用できる。他の熱可塑性樹脂は、例えば、ポリグリコール酸100質量部に対して、通常0〜30質量部の割合で使用される。
射出成型により得られたマイクロニードルアレイは、冷却後に金型から取り出される。
取り出されたマイクロニードルアレイは、上述したように、針の先端部に薬物を塗布することができる。例えば、特開2017−137311号公報又は特開2018−108375号公報に記載のマイクロニードル塗布液を用いて塗布することができる。
本発明の実施例を以下に示すが、本発明は実施例に限定されるわけではない。
実施例1
金型を射出成形機(ファナック(株))に取付け、ポリグリコール酸を溶融して射出成形を行なった。シリンダー温度235℃、射出圧力1350kPa、金型温度120℃で射出成形し、乳白色の楕円形のマイクロニードルアレイを取り出した。アレイ長径:12.3mm、短径:11.5mmであった(図8)。
本マイクロニードルアレイの詳細は以下のようである。
アレイの基板上針が立つ土台部(凸部)外径:10.5mm、土台部(凸部)内径:6.00mm、回廊部幅:1.2mm、回廊部及び中央部(凹部)の基板面からの高さ:0.5mm、土台(凸部)面の高さ:1.3mm。
針長さ:0.6mm、針総本数:280本(図10)。
実施例2
針長さが0.9mmである(図11)こと以外は実施例1と同様にして、マイクロニードルアレイを作製した。
実施例3
土台部(凸部)内径:7.00mm、針長さ:0.9mm、針総本数:230本である以外は実施例1と同様にして、マイクロニードルパッチを作製した。
比較例1
金型を射出成形機(ファナック(株))に取付け、ポリグリコール酸を溶融して射出成形を行なった。シリンダー温度235℃、射出圧力1350kPa、金型温度120℃で射出成形し、乳白色の直径約10mmのマイクロニードルアレイを取り出した。アレイ長径:12.3mm、短径:11.5mmであった(図9)。
本マイクロニードルアレイの詳細は以下のようである。
アレイの基板上針が立つ土台部(凸部)外形:10.5mm、土台部(凸部)の外周に針を有し内径6.00mm以内には針がない。土台(凸部)面の高さ:1.3mm。針長さ:0.6mm。針総本数:310本。
比較例2
比較例1において、土台部(凸部)の全面に均一に針を有し、針総本数が190本であること以外は比較例1と同様にして、マイクロニードルパッチを作製した。
比較例3
重量平均分子量10万の高分子量ヒアルロン酸(キッコーマンバイオケミファ社製、商品名FUH−SU)4質量部を水96質量部に溶解して得られたヒアルロン酸水溶液を鋳型上に流延し、乾燥成形してマイクロニードルアレイを得た。マイクロニードルアレイは、基板上にマイクロニードルが林立し、基板の高低差のないタイプであった。マイクロニードル長さが0.8mm、根元の直径が0.2mm、先端直径が0.03mmである円錐台状であり、マイクロニードルの間隔は0.8mmで、格子状に均一に配列されており、基板の形状は円形であった。総針数は120本であった。
試験例1 積層パラフィルム皮膚モデルへのマイクロニードルアレイの投与試験
実施例1〜3及び比較例1〜3の本マイクロニードルアレイをバネ式アプリケータに取り付けた。アプリケータのバネ定数は0.516N/mmであった。パラフィルム(LMS社製、厚さ:170μm)を厚さ1cmのシリコン板上に5枚重ねて皮膚モデルとし、その上からアプリケータによりマイクロニードルアレイを衝撃投与した。マイクロニードルアレイをパラフィルムからはがし、表面から4枚目の針の貫通状況を顕微鏡で観察した、4枚目を貫通していることは、皮膚から概略520μm深さまで針が到達することを予測させるものである。各群2例を実施し平均の到達割合を求めた。結果を表1に示す。
Figure 2021186672
比較例1及び2は針が立つ面(凸部の針平面)が基板平面に比べて高いが、窪んだ基板の中央部ないしは回廊部(凹部)をもたない。比較例1は針密度差を持つが、比較例2は持たないマイクロニードルアレイである。アレイの直径はいずれも10.5mmであった。実施例のように、窪んだ基板の中央部及び回廊部(凹部)をもマイクロニードルを設定することにより、より数多くの針が確実に皮膚穿刺されることを予測させる結果が得られた。
実施例4
実施例1、2、比較例1により作製したマイクロニードル先端を、定量用のモデル化合物としてレスベラトロールを0.02質量%含有し固形基剤としてカルボキシメチルセルロースを2質量%、デキストラン70を15質量%含む水溶液に含浸塗布させた。その後、乾燥させることにより先端部にレスベラトロール含有固形物を塗布した。試薬はいずれも和光純薬から購入した。塗布条件を調節することにより各マイクロニードルアレイ上に0.5〜0.6mgの固形物を塗布した。
上記マイクロニードルアレイをヒトボランティア4名の上腕にアプリケータにより投与し1時間後にアレイを回収した。回収アレイをエタノールに浸漬し残存するレスベラトロールをエタノール中に回収した。残存レスベラトロールの濃度をHPLC及び蛍光検出により定量し、体内へ移行したレスベラトロールの割合を算定した。HPLC条件を下記に示す。
得られた結果を表2に示す。
Figure 2021186672
表2より、実施例のマイクロニードルアレイは、比較例のマイクロニードルアレイに比べて、薬物の経皮移行に優れることがわかった。
1 マイクロニードル
2 基板
3 基板の凸部
4 基板の凹部

Claims (26)

  1. 基板と、該基板の片面に配置した複数のマイクロニードルとを備え、該複数のマイクロニードル先端部は高低差を有し、針長さは80μm以上2000μm以下であるマイクロニードルアレイ。
  2. 前記複数のマイクロニードルの高低差が針長さの不均一に基づいている、請求項1に記載のマイクロニードルアレイ。
  3. 前記複数のマイクロニードルの高低差が前記基板の凹凸に基づいている、請求項1に記載のマイクロニードルアレイ。
  4. 前記複数のマイクロニードルの配置が前記基板面で偏在しており、前記基板の凹凸が該マイクロニードルの配置されている基板面で高く、配置されていない基板面で低いことに基づいている、請求項3に記載のマイクロニードルアレイ。
  5. 前記基板の凸部に配置されている複数のマイクロニードル先端部が前記基板の凹部に配置される場合に比べて高いものである、請求項4に記載のマイクロニードルアレイ。
  6. 前記複数のマイクロニードルの配置が前記基板面で偏在しており、前記基板の凹凸が該マイクロニードルの密に配置されている基板面で高く、該マイクロニードルの疎に配置されている基板面で低いことに基づいている、請求項3に記載のマイクロニードルアレイ。
  7. 前記基板面が円形であり、同心円状に基板に凹凸を有し、中心の凸部又は凹部の径(a)が周辺の凹部又は凸部の幅(b)よりも大きい、請求項3〜6のいずれか1項に記載のマイクロニードルアレイ。
  8. 前記中心の凸部又は凹部の径(a)と前記周辺の凹部又は凸部の幅(b)との関係が
    a≧2bである、請求項7に記載のマイクロニードルアレイ。
  9. 前記基板の凸部が複数存在する、請求項3〜8のいずれか1項に記載のマイクロニードルアレイ。
  10. 前記基板の凹部が複数存在し、前記基板面と同じ高さである、請求項3〜9のいずれか1項に記載のマイクロニードルアレイ。
  11. 前記基板の凹部が複数存在し、前記基板面よりも高く前記基板の凸部よりも低い窪み部を少なくとも1つ含む、請求項3〜9のいずれか1項に記載のマイクロニードルアレイ。
  12. 前記凸部が複数の窪み部を含み、それにより前記凸部が複数存在する、請求項11に記載のマイクロニードルアレイ。
  13. 前記基板の凸部と凹部の高低差が0.1〜20mmである請求項3〜12のいずれか1項に記載のマイクロニードルアレイ。
  14. 前記基板の凸部と凹部の高低差が0.5〜10mmである請求項13に記載のマイクロニードルアレイ。
  15. 基板と、該基板の片面に配置した複数のマイクロニードルとを備えるマイクロニードルアレイにおいて、該複数のマイクロニードルの配置は該基板面で偏在しており、針密度が高い基板面は、針密度が低いか針の存在しない基板面よりも、該複数のマイクロニードルの針長さの方向に高く、それにより該基板は凹凸を有していることを特徴とするマイクロニードルアレイ。
  16. 前記基板面が円形であり、同心円状に基板に凹凸を有し、中心の凸部又は凹部の径(a)が周辺の凹部又は凸部の幅(b)よりも大きい、請求項15に記載のマイクロニードルアレイ。
  17. 前記中心の凸部又は凹部の径(a)と前記周辺の凹部又は凸部の幅(b)との関係が
    a≧2bである、請求項16に記載のマイクロニードルアレイ。
  18. 前記基板の凸部が複数存在する、請求項15〜17のいずれか1項に記載のマイクロニードルアレイ。
  19. 前記基板の凹部が複数存在し、前記基板面と同じ高さである、請求項15〜18のいずれか1項に記載のマイクロニードルアレイ。
  20. 前記基板の凹部が複数存在し、前記基板面よりも高く前記基板の凸部よりも低い窪み部を少なくとも1つ含む、請求項15〜19のいずれか1項に記載のマイクロニードルアレイ。
  21. 前記凸部が複数の窪み部を含み、それにより前記凸部が複数存在する、請求項20に記載のマイクロニードルアレイ。
  22. 前記基板の凸部と凹部の高低差が0.1〜20mmである請求項15〜21のいずれか1項に記載のマイクロニードルアレイ。
  23. 前記基板の凸部と凹部の高低差が0.5〜10mmである請求項22に記載のマイクロニードルアレイ。
  24. 基板と、該基板の片面に配置した複数のマイクロニードルとを備えるマイクロニードルアレイにおいて、該基板面は円形で面積は0.5〜5cmであり、同心円状に凹凸を有し、該複数のマイクロニードルは該凸部に配置されており、中心の凹部の直径は周辺の凸部の幅よりも大きく、該凸部の基板面からの高さは500〜10000μmであり、該マイクロニードルの針長さは80〜900μmであり、針本数は100〜1000本/cmであるマイクロニードルアレイ。
  25. 請求項1〜24のいずれか1項に記載のマイクロニードルアレイにさらに粘着シートを有するマイクロニードルパッチ。
  26. 前記粘着シートの粘着面に付着している離型シートをさらに有する、請求項25に記載のマイクロニードルパッチ。

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