JP7306666B2 - 撥水コーティングマイクロニードルアレイ - Google Patents

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Description

本発明は、マイクロニードルに薬物を定量的に塗布するに際し薬物のマイクロニードルへの塗布を確実、容易にする技術に関する。
薬物を人の体内に投与する手法として、経口的投与と経皮的投与がよく用いられている。注射は代表的な経皮的投与法である。しかし、注射は医師・看護師のような専門家の手を煩わせねばならず、苦痛を伴い、多くの人にとって歓迎すべからざる手法である。これに対し、最近マイクロニードルアレイを利用した、苦痛を伴わない経皮的投与法が注目されてきた(非特許文献1)。
薬物の経皮的投与の際、皮膚角質層は薬物透過のバリアとして働き、単に皮膚表面に薬物を塗布するだけでは透過性は必ずしも十分ではない。これに対し、微小な針、すなわちマイクロニードルを用いて角質層を穿孔することにより、塗布法より薬物透過効率を格段に向上させることができる。このマイクロニードルを基板上に多数集積したものがマイクロニードルアレイである。また、マイクロニードルアレイに、マイクロニードルアレイを皮膚に付着させるための粘着シートや粘着面を保護する離型シートなどを付加して使用しやすい製品としたものをマイクロニードルパッチという。
マイクロニードルの素材としては、当初、金属やシリコンが用いられていたが、その後、各種高分子素材が加工性の点から注目されてきた。特に、素材として糖質などの体内で代謝により消失する物質を用いてマイクロニードルを作製すれば、仮にニードルが折れ皮膚内に残存したとしても事故とはならない。
マイクロニードル素材が糖質であるとき、糖質中に薬物を含ませてマイクロニードルを作製すれば、刺入されたマイクロニードルが体内で溶解されることにより、容易に薬物を皮内や皮下に投与することができる(特許文献1)。特に、ヒアルロン酸やコラーゲンなどの生体溶解性高分子物質からなるマイクロニードルは、皮膚に適用すると皮膚内水分が針部に拡散し、皮膚に差し込まれた針部が膨潤し、その後溶解する。針部の溶解によるヒアルロン酸やコラーゲンの皮膚内拡散により抗しわ作用を発現し、あるいは、針部に前もって溶解させている薬物や有価物質を皮膚内に放散する(特許文献2、3)。
しかし、マイクロニードルアレイに含有させる薬物には非常に高価なものや微量しか得られないものもある。そのような高価貴重な薬物を素材に含有させてマイクロニードルアレイを作製すると、薬物はマイクロニードル部分のみならず基板部分にも含まれることとなる。このマイクロニードルアレイを皮膚に刺入すると、マイクロニードル部分に含まれる薬物は体内に取り込まれ拡散するが、基板部分に存在する薬物は利用されることなく廃棄され、高価な薬物の利用効率が低い結果となる。
高価な薬物を効率的に利用する試みは、すでにいくつか知られている。薬物溶液を用いてマイクロニードル表面を薬物で被覆する方法(特許文献4-7)、薬物を粒状化しマイクロニードルが柔らかい内に遠心分離して薬物をマイクロニードル先端に集める方法(特許文献8)が報告されている。この薬物をマイクロニードル表面に被覆する方法や薬物溶液からマイクロニードル先端に付着させる方法は、薬物の加熱を必要としたり、あるいはせっかく付着した薬物がマイクロニードルの刺入に際し剥がれ落ちてしまうという問題点があった。これに対し、マイクロニードル素材の溶媒に薬物を溶かしておくことにより、付着した薬物とマイクロニードル本体を一体化し、剥がれ落ちを防止する方法が提案された(特許文献9)。
マイクロニードル先端を薬物溶液に浸漬して、薬物をマイクロニードル先端に付着させる方法は簡便であるので、実用化が容易である(特許文献4-7、9)。マイクロニードル先端の薬物保持量を高めるために、針状体の側面を凹凸形状にする製造方法も知られている(特許文献10)。多段の段差を有する微細針形状突起物及びその製造方法も知られている(特許文献11)。しかし、マイクロニードル先端に薬物を定量的かつばらつき少なく塗布するのは非常に困難である。
親水性素材からなるマイクロニードルを単に薬物水溶液に浸漬すると、薬物水溶液が毛管現象により針を上昇し、針の底部から基板部に達し薬物は広く分配されるため、マイクロニードル先端部に薬物を定量的に装填することが不可能となる。1枚のマイクロニードルアレイには数百本のマイクロニードルが間隙20μm~1,000μmで密に林立しており、毛管現象により薬物水溶液は極めて容易に上昇する。従って、マイクロニードルアレイを薬物水溶液に一定の深さまで浸漬し、薬物を定量的に保持させることは、これまで多くの試みがなされてきたが極めて困難である。
毛管現象を防止するため、マイクロニードル先端部以外をマスキングして薬物を塗布する方法が提案されている(特許文献5)。多数の穴にへらで薬剤を充填し、その穴にマイクロニードルを挿入して薬物付着量の定量性を高める方法(特許文献7)も提案されている。しかし、これらの方法実施は非常に煩雑である。
特開2003-238347号公報 特開2009-273872号公報 特開2010-029634号公報 特開2008-029710号公報 特表2007-521090号公報 特表2008-520370号公報 国際公開第2008-139648号 特表2009-507573号公報 特開2011-224308号公報 特開2008-023149号公報 特開2009-039171号公報
権英淑、神山文男「マイクロニードル製品化への道程」、薬剤学、社団法人日本薬剤学会、平成21年9月、第69巻、第4号、p.272-276.
マイクロニードルに薬物を保持させる方法として、マイクロニードルの先端を薬物溶液に浸漬して薬物をマイクロニードル先端に塗布することは原理的には簡単である。しかし、この方法では、マイクロニードルの周囲に沿って薬物溶液(水溶液を想定)が毛管現象により上昇し、定量的薬物装填が極めて困難である。これらの欠点を克服する新しい手段が求められている。
上記課題を解決するため、本発明者らは、針部に撥水コーティングしたマイクロニードルに薬物を塗布することを見出し、先端部に薬物を定量的に保持したマイクロニードルアレイを完成させるに至った。本発明は、以下に示す通りである。
〔1〕 撥水コーティングされてなるマイクロニードル、及び該マイクロニードルの先端部に薬物塗布層を含むマイクロニードルアレイ。
〔2〕 マイクロニードルアレイの基剤が、金属、シリカ、ガラス、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ナイロン、ヒアルロン酸、ヒドロキシプロピルセルロース、及びポリビニルピロリドンからなる群より選ばれる親水性物質である、〔1〕に記載のマイクロニードルアレイ。
〔3〕 マイクロニードルアレイの基剤が、ナイロン、ポリカーボネート、ポリ乳酸、ポリ(乳酸-グリコール酸)共重合体、ポリグリコール酸、ポリエチレンテレフタレート、サイクリックオレフィンポリマー及びそれらの混合物からなる群より選ばれる高分子である、〔1〕に記載のマイクロニードルアレイ。
〔4〕 マイクロニードルアレイの基剤が、ヒアルロン酸、デキストラン、ポリビニルピロリドン、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、及びそれらの混合物からなる群より選ばれる生体非溶解性高分子である、〔1〕に記載のマイクロニードルアレイ。
〔5〕 撥水コーティングが、飽和フルオロアルキル基、アルキルシリル基、又は炭素原子数が20以上の長鎖アルキル基を有する撥水性物質を含む、〔1〕~〔4〕のいずれかに記載のマイクロニードルアレイ。
〔6〕 鋳型を用いてマイクロニードルアレイを成形する工程、
成形したマイクロニードルアレイのマイクロニードルを撥水コーティングする工程、及び
撥水コーティングされたマイクロニードルの先端を薬物水溶液に浸漬し、薬物を保持させる工程を含む、先端部に薬物塗布層を含むマイクロニードルアレイの製造方法。
〔7〕 撥水コーティング工程が、飽和フルオロアルキル基、アルキルシリル基、又は炭素原子数が20以上の長鎖アルキル基を有する撥水性物質を用いて行われる、〔6〕に記載の製造方法。
マイクロニードルに撥水コーティングすることにより、薬物水溶液が毛管現象で上昇することがなく安定的薬物塗布が可能になる。これにより薬物を定量的に保持することが可能となる。
撥水コーティングしたのちに薬物塗布したマイクロニードルは撥水コーティングのないマイクロニードルに薬物塗布したマイクロニードルに比較し、次の2つの顕著な効果を有する。
(1)薬物の溶液にマイクロニードルを浸漬するに際し、薬物水溶液が毛管現象により上昇しマイクロニードル基板を濡らすことが極めて少ない。そのため、安定した大量薬物のマイクロニードルへの塗布が可能となる。
(2)薬物塗布マイクロニードルを皮膚投与すると、薬物と疎水性表面との相互作用が少ないため、皮膚内溶解時間を早めることが出来る。そのため、患者へのマイクロニードル医薬投与時間を短縮することが可能となり、QOLの向上に大きく寄与する。
すなわち、マイクロニードルを撥水コーティングするという簡単な製造工程で、薬物入りマイクロニードルの物性を大きく改善できる。
段差を有するマイクロニードルの一例 撥水処理なしマイクロニードル。塗布溶液は基板部まで毛管現象により上昇し、マイクロニードル部の中央のほとんどが赤色となっている。 撥水処理マイクロニードル。塗布溶液は先端部に留まっている。 撥水処理マイクロニードル(図3)の拡大図。先端に赤色色素が塗布されていることがわかる。
マイクロニードルの形状
マイクロニードルアレイを構成するマイクロニードルは、薬物の経皮吸収を確実にするため、針長さが100μm以上2,000μm以下であり、好ましくは200~1,000μmである。
針の先端部頂点の大きさを直径として表すと、皮膚への刺し入れの容易性と皮膚への薬物残りを低減させるため、80μm以下であり、30μm以下が好ましい。
個々のマイクロニードルとしては、底面が円である円柱状もしくは円錐状、底面が楕円である楕円柱状もしくは楕円錐状、底面が三角形である三角柱もしくは三角錐、底面が四角形である四角柱状もしくは四角錐状、又は底面が多角形である多角柱もしくは多角錐が挙げられる。底面の大きさは、楕円の場合、長径を直径として表し、短径は楕円を形成できる限りにおいて長径より短い。三角形ないし多角形の場合、一辺を代表として表してもよく、対角線を代表として表してもよい。これらの形状のマイクロニードルは、段差を有していてもよい。
ここに段差とは、マイクロニードルのある点から先端方向に向かって、マイクロニードルの断面積が不連続的に縮小し、断面が図1に示すような階段状を呈しているものをいう。図1は、2つの段差を有する3段針である。段差を有するマイクロニードルの形状を図1を参照しながら説明する。段差付マイクロニードルにおいて、先端部1の長さを50~500μmとし、残りを中間部3および底部4とすることが好ましい。先端部と中間部および中間部と底部との段差の縁2の大きさは10μmより大きく100μmより小さくすることが好ましい。14~50μmとするのがより好ましい。5はマイクロニードルアレイの基板を示す。
なお、段差の縁2は工作精度の範囲でマイクロニードルの軸に対し直交する面(基板に平行な面)である。また段差の縁2の大きさとは、段差の部分における先端部と底部の半径の差をいう。先端部及び底部は、マイクロニードルの形状に応じて異なる。
好ましい態様として、本発明のマイクロニードルの形状は円錐形である。マイクロニードルの全長(針長さ)は70~1000μm程度が好ましい。段差付マイクロニードルにおいて、先端部1の長さを50~500μmとし、残りを底部とすることが好ましい(2段針)、あるいは、3段針においては残りを中間部および底部とする。先端部と中間部および中間部と底部との段差の縁2の大きさは、10μmより大きく100μmより小さくすることが好ましい。14~50μmとするのがより好ましい。
マイクロニードルアレイの基剤及びマイクロニードルの撥水コーティング
マイクロニードルが撥水コーティングされていないと、マイクロニードルに沿って薬物水溶液が毛管現象により上昇し基板部にまで到達し、基板をも濡らすため、マイクロニードル先端部分のみに薬物を定量的に保持することが不可能となる。ここでのマイクロニードルは親水性物質からなるマイクロニードルの場合である。親水性物質の代表例としては金属、シリカ、ガラス、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ナイロン、ヒアルロン酸、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、などである。
本発明のマイクロニードルアレイの基剤は、生体非溶解性高分子であってもよい。ここで、生体非溶解性高分子とは、マイクロニードルに成型し皮膚に刺し入れした後に少なくとも15分間は完全溶解しない性質を有する高分子をいう。本発明においては、射出成形又はプレス成形が容易な高分子が好ましく、ナイロン、ポリカーボネート、ポリ乳酸、ポリ(乳酸-グリコール酸)共重合体、ポリグリコール酸、ポリエチレンテレフタレート、COP(サイクリックオレフィンポリマー)及びそれらの混合物からなる群より選ばれる高分子が挙げられる。
あるいは、本発明のマイクロニードルアレイの基剤は、マイクロニードルに成型し皮膚に刺し入れした後に少なくとも15分間は完全溶解しない性質を有する限りは、ヒアルロン酸、デキストラン、ポリビニルピロリドン、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、及びそれらの混合物からなる群より選ばれる高分子であってもよい。
撥水コーティングを具体的に行うには撥水性物質を用いる。撥水性物質としては以下のような官能基を持つものが代表的である。(1)飽和フルオロアルキル基、(2)アルキルシリル基、(3)炭素原子数が10以上の長鎖アルキル基がそれである。
上記(1)の撥水性物質としては、フッ素系樹脂が挙げられる。
上記(2)の撥水性物質としては、シリコーンオイルが挙げられる。
上記(3)の撥水性物質としては、流動パラフィンが挙げられる。
撥水コーティングされたマイクロニードルアレイは、マイクロニードルの表面全体が疎水化する。本発明のマイクロニードルアレイは、薬物塗布部も疎水化することにより、薬物と針との親和性を可能な限り小さくしている。その目的は、本発明で使用する薬物は一般的に親水性物質であり、マイクロニードルとの親和性を少なくすることにより皮膚投与後の速やかな薬物の針からの離脱である。
マイクロニードルに塗布される薬物及び薬物塗布層
ここに薬物とは、皮膚に働きかけ、あるいは皮膚を透過し、何らかの有益な作用を生じる化合物を全て含む。本発明の目的に適した薬物の例としては、例えば、生理活性ペプチド類とその誘導体、核酸、オリゴヌクレオチド、各種の抗原蛋白質、バクテリア、ウイルスの断片等が挙げられる。 上記生理活性ペプチド類とその誘導体としては、例えば、カルシトニン、副腎皮質刺激ホルモン、副甲状腺ホルモン(PTH)、hPTH(1→34)、インスリン、エキセンディン、セクレチン、オキシトシン、アンギオテンシン、β-エンドルフィン、グルカゴン、バソプレッシン、ソマトスタチン、ガストリン、黄体形成ホルモン放出ホルモン、エンケファリン、ニューロテンシン、心房性ナトリウム利尿ペプチド、成長ホルモン、成長ホルモン放出ホルモン、ブラジキニン、サブスタンスP、ダイノルフィン、甲状腺刺激ホルモン、プロラクチン、インターフェロン、インターロイキン、G-CSF、グルタチオンパーオキシダーゼ、スーパーオキシドディスムターゼ、デスモプレシン、ソマトメジン、エンドセリン、及びこれらの塩等が挙げられる。抗原蛋白質としては、インフルエンザ抗原、HBs表面抗原、HBe抗原等が挙げられる。
薬物とは、化粧品であってもよい。
本発明のマイクロニードルアレイは、撥水コーティングされたマイクロニードル上に薬物塗布層を有する。薬物塗布層は、マイクロニードルの先端部にあり、マイクロニードルの先端を上に向けた場合、薬物塗布層の下端は、針の根元から200μm以上である。薬物塗布層の下端が針の根元から200μm以上であれば、上端は薬物の塗布量に応じて任意の高さであってもよい。好ましくは、上端は、マイクロニードルの先端であるが、必ずしも先端の際まで塗布されなければならないものではない。薬物塗布層の長さは、典型的には100μm以上800μm以下であり、150μm以上600μm以下が好ましい。
薬物塗布層の下端と上端は、薬物が塗布されたマイクロニードルの下端と上端とをマイクロニードルアレイの基板から垂直方向にそれぞれ測定して求めた値である。薬物塗布層の長さは、薬物が塗布されたマイクロニードルの下端と上端との差で表す。
他方、薬物塗布層は、薬物塗布液及び塗布回数に応じて、厚みは異なる。本発明においては、塗布層の厚みを、薬物塗布層の中央近傍の直径で表すことができる。薬物塗布層の中央近傍の直径は、薬物塗布前のマイクロニードルの直径よりも大きくなる。中央近傍塗布層の厚さは目的により、必要塗布薬物量により大きく異なるが10μm~100μmが好ましい。
撥水コーティングされたマイクロニードルの先端を薬物水溶液に浸漬してマイクロニードル先端に薬物を塗布するに際しては、薬物水溶液中に基材物質を溶解させておき、塗布後乾燥時に薬物が基材物質とともにマイクロニードルに保持されていることが望ましい。基材物質としては薬物の安定性を損なわない物質であることが必要であり、例えば、ヒアルロン酸、デキストリン、デキストラン、コンドロイチン硫酸Na、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースNa塩、などの高分子多糖類、コラーゲンなどのタンパク質、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、などの水溶性合成高分子、などの高分子物質、グルコース、蔗糖、マルトース、トレハロース、などの低分子糖類、若しくはそれらの混合物が挙げられる。前記基材物質、及び水溶性塩を添加した薬物水溶液が適当である。
ここで、水溶性塩とは、塩化ナトリウム、塩化亜鉛、などの水溶性塩が好適である。
基材物質が水溶性高分子物質のみであると、マイクロニードル皮膚投与時塗布被膜の皮膚内溶解時間が長いことがある。また、低分子糖類のみからなる皮膜は機械的強度が不十分である。マイクロニードルを浸漬する薬物水溶液の共存物質としては、水溶性高分子と低分子糖類との混合物が選択されるが、それでも薬物の皮膚内溶解時間が長く、そのためマイクロニードル医薬を投与されてから数時間あるいは24時間マイクロニードルを皮膚に貼り付けておく必要があり、患者の利便性をそこなう。水溶性高分子及び/又は低分子糖類に加えて水溶性塩を添加した基材は、薬物の皮膚内溶解時間を著しく短縮し、したがって投与時間を短縮し、患者の利便性を著しく高めることが出来る。
基材物質の薬物水溶液中の濃度は、2質量%から60質量%が望ましい。2質量%より低い濃度では、薬物水溶液の粘度が小さく浸漬時の塗布付着量が少ない。また60質量%以上では、薬物水溶液の濃度が大きすぎて薬物塗布が安定しない。基材中の高分子と低分子糖類の割合は、薬物の性質に応じて変えうる。薬物が高分子医薬の場合、基材はすべて低分子糖類であってもよい。
薬物水溶液には必要に応じ、酸化防止剤や界面活性剤等を加えてもよい。また、グリセリン、エチレングリコール及びその低分子重合体を加えて薬物の皮膚内溶解をさらに高めてもよい。しかしながら、この場合塗布物の機械的強度を弱めるので注意を要する。
マイクロニードルアレイの製造方法
(1)マイクロニードルアレイの成形工程
マイクロニードルアレイは、鋳型(金型)を用いて大量生産することができる。水溶性高分子を素材とするマイクロニードルは、素材水溶液を鋳型に流し、乾燥してから取り出せばよい(特開2009-273872号公報[0031]-[0033])。
射出成形可能な高分子を素材とするマイクロニードルは、素材を金型を用いて射出成形し製造すればよい(特開2003-238347号公報[0017]、[0018])。射出成型用金型は、スレンレス鋼、耐熱鋼、超合金等を用いることができる。典型的な金型はマイクロニードルの形状を作るため1平方cm当たり100個~900個のマイクロニードルに対応する切り込み部分を有する。切り込み部分を作るにはグラインダー等の微細加工手段を使用できる。
金属を用いるマイクロニードルに関しては、既知の方法に従えばよい。例えば、金属(チタン、ステンレス)の薄板にレーザーにより針形状を型抜きした後、針を90度起き上がらせてマイクロニードルとする。
射出成形可能な高分子(例えば、熱可塑性樹脂)を素材とするマイクロニードルアレイの製造方法の一態様として、熱可塑性樹脂材料からなるペレットを、マイクロニードル射出成形用金型を装着した射出成形機に供給し、シリンダー温度230~280℃、金型温度60~130℃、射出圧1000~1500KPaで射出成形する方法が挙げられる。
熱可塑性樹脂材料として、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、若しくはこれらの共重合体を単独あるいは混合物として使用できる。さらに、本発明の目的を阻害しない範囲内において、無機フィラー、他の熱可塑性樹脂、などを配合した組成物を使用できる。
好適な一具体例として、ポリグリコール酸100質量部に対して、0~20質量部の無機フィラー、0~30質量部の他の熱可塑性樹脂、などを配合した組成物(コンパウンド)を用いることができる。無機フィラーまたは他の熱可塑性樹脂が20質量部を超過すると、得られる射出成形物の耐衝撃強度、強靭性が不足し、また、溶融加工性が低下するおそれがある。
無機フィラーとしては、シリカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用できる。
他の熱可塑性樹脂としては、ε-カプロラクトンの単独重合体及び共重合体、TPX、等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用できる。他の熱可塑性樹脂は、例えば、ポリグリコール酸100質量部に対して、通常0~30質量部の割合で使用される。
(2)撥水コーティング工程
上記工程で成形したマイクロニードルアレイのマイクロニードルを、上記撥水性物質を溶媒に溶解した溶液にマイクロニードルを浸漬させ、風乾することにより行う。ここで溶媒としては、エタノール、メタノール、アセトン等が挙げられる。
(3)薬物保持工程
上記工程で撥水コーティングされたマイクロニードルの先端を薬物水溶液に浸漬し、薬物を保持させる。
マイクロニードルアレイの薬物保持は、マイクロニードルの先端を薬物水溶液に浸漬してマイクロニードル先端に薬物を保持させることにより行う。薬物水溶液は、薬物を溶解させるために水以外の溶媒を含んでいてもよい。また、薬物は完全に溶解していても、溶媒に分散していてもよい。
浸漬時間及び回数は、マイクロニードルの基剤と薬物水溶液との親和性に応じて設定することができ、薬剤の塗布部の中央近傍の直径が所望の値となるように塗布する。塗布後は、溶媒が蒸発するまで乾燥させる。乾燥は自然乾燥あるいは乾燥空気、窒素ガス、等を吹き付けて強制乾燥させてもよい。塗布に当たっては薬物溶液溜に薬物水溶液を満たし、上からマイクロニードルアレイを浸漬して薬物を針に付着させる。装置はマイクロニードルアレイの浸漬深さを厳密に規定するために20ミクロン程度の精度で浸漬深さを制御できるものである必要がある。
このようにして、先端部に薬物塗布層を含むマイクロニードルアレイを製造することができる。
本発明の実施例を以下に示すが、本発明は実施例に限定されるわけではない。
本発明の実施例は全て円錐形のマイクロニードルを使用しているが、四角錐や三角錐などの円錐形でないマイクロニードルに対しても同様に適用できる。
本実施例の射出成形可能な素材を用いた段差付マイクロニードルは、合金工具鋼を用いてマイクロニードルアレイを成形するためのキャビティを有する金型を作製し、ファナック社製射出成型機に金型をセットし、射出温度250℃で射出成型した。本実施例においてはすべて段差付きマイクロニードルを用いたが、段差なしマイクロニードルであっても同様な効果が期待できるのは無論である。
ポリグリコール酸を素材とし、段差付マイクロニードルを備えたマイクロニードルアレイを射出成形法により製造した。ポリグリコール酸(クレダックス、(株)クレハ)を原料として、射出温度が250℃であった。段差付マイクロニードルの構成を図1に示す。図中1が先端部、2が段差の縁、3が底部、4が基板である。先端部長さは300μm、底部長さは300μm、段差の縁の大きさは30μm、針間隙は400μmであった。
撥水処理は以下のように行った。シリコーンオイル(NuSil Technology社製、MED-460)をエタノールで50%に希釈した溶液にマイクロニードルを浸漬し、風乾させた。
マイクロニードルアレイ(直径1cm)のマイクロニードルの先端部の先端から150μmまでの部分を、基材及び赤色色素(評価用物質)の水溶液に0.1秒浸した。マイクロニードルを上昇させ30秒間空気中で乾燥させ、2回目の浸漬を行った。計5回の浸漬操作を行い、試料とした。水溶液中の基材はカルボキシメチルセルロース(Ashland社製、7LP EP)9.0質量%であった。顕微鏡観察あるいは吸光度分析において薬物のマイクロニードルへの付着状態を見やすくするために、赤色色素(富士フィルム和光純薬株式会社製、ニューコクシン)を0.3質量%添加した。
段差付マイクロニードルに赤色色素入りカルボキシメチルセルロースを付着させたときの写真を図2~4に示す。図は白黒写真であるため、図で黒く見える部分は赤色である。撥水処理なしマイクロニードルでは、塗布溶液が基板部まで毛管現象により上昇し、マイクロニードル部の中央のほとんどが赤色となっていることがわかる(図2)。一方、撥水処理マイクロニードルでは、塗布溶液は先端部に留まっており(図3)、拡大写真により、マイクロニードルの先端部に赤色色素が塗布されていることが確認された(図4)。
実施例1と同様の浸漬水溶液を使用し、マイクロニードルの先端部の先端から100μmまでの部分を浸漬させ、その操作回数は1回であった。本操作に先立つ撥水処理は、フッ素系コーティング剤(フッソテクノコート、(株)ウイルソン製)を用いて行った。比較のために、撥水処理を行わないマイクロニードルを用いた。この操作は、先端部から100μm浸漬であり、未処理でも浸漬水溶液が上昇することはなかった。剃毛したラット(Wistar/ST雄性ラット8週齢)の腹部に撥水処理マイクロニードル及び未処理マイクロニードルを投与し、20分後に取り出した。投与後のマイクロニードルから赤色色素を水で抽出し、波長507nmにおける吸光度の値から赤色色素のマイクロニードルへの残存を評価した。
撥水処理マイクロニードル及び未処理マイクロニードルを、それぞれ3枚評価した。未投与の撥水処理マイクロニードル及び未処理マイクロニードルの赤色色素の残存量を100%として、投与後のマイクロニードルにおける赤色色素の残存量を評価した。
本試験においての赤色色素の残存量
撥水処理済みマイクロニードル:11、20、16%
撥水処理なしマイクロニードル:46、35、61%
上記結果より、マイクロニードルの薬物層形成前に撥水コーティングの前処理を行うだけで、マイクロニードルからの薬物放出が促進される傾向があることがわかった。
1 先端部
2 段差の縁
3 中間部
4 底部
5 基板

Claims (7)

  1. 撥水コーティングされてなり、表面全体が疎水化されているマイクロニードル、及び該表面全体が疎水化されているマイクロニードルの先端部に薬物塗布層を含むマイクロニードルアレイであって、
    該薬物塗布層は、薬物及び基材物質を含み、
    該基材物質は、ヒアルロン酸、デキストリン、デキストラン、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩、コラーゲン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、グルコース、蔗糖、マルトース、及びトレハロース、並びにそれらの混合物からなる群より選ばれるものである、マイクロニードルアレイ
  2. マイクロニードルアレイの基剤が、金属、シリカ、ガラス、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ナイロン、ヒアルロン酸、ヒドロキシプロピルセルロース、及びポリビニルピロリドンからなる群より選ばれる親水性物質である、請求項1に記載のマイクロニードルアレイ。
  3. マイクロニードルアレイの基剤が、ナイロン、ポリカーボネート、ポリ乳酸、ポリ(乳酸-グリコール酸)共重合体、ポリグリコール酸、ポリエチレンテレフタレート、サイクリックオレフィンポリマー及びそれらの混合物からなる群より選ばれる高分子である、請求項1に記載のマイクロニードルアレイ。
  4. マイクロニードルアレイの基剤が、ヒアルロン酸、デキストラン、ポリビニルピロリドン、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、及びそれらの混合物からなる群より選ばれる生体非溶解性高分子である、請求項1に記載のマイクロニードルアレイ。
  5. 撥水コーティングが、飽和フルオロアルキル基、アルキルシリル基、又は炭素原子数が20以上の長鎖アルキル基を有する撥水性物質を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載のマイクロニードルアレイ。
  6. 鋳型を用いてマイクロニードルアレイを成形する工程、
    成形したマイクロニードルアレイのマイクロニードルを撥水コーティングする工程、それにより、マイクロニードルの表面全体は疎水化される、及び
    撥水コーティングされ、表面全体が疎水化されたマイクロニードルの先端を薬物水溶液に浸漬し、薬物を保持させる工程を含み、
    該薬物水溶液は、薬物及び基材物質を含有し、該基材物質の該薬物水溶液中の濃度は、2質量%~60質量%であり、
    該基材物質は、ヒアルロン酸、デキストリン、デキストラン、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩、コラーゲン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、グルコース、蔗糖、マルトース、及びトレハロース、並びにそれらの混合物からなる群より選ばれるものであり、
    表面全体が疎水化されているマイクロニードルの先端部に薬物塗布層を含むマイクロニードルアレイの製造方法。
  7. 撥水コーティング工程が、飽和フルオロアルキル基、アルキルシリル基、又は炭素原子数が20以上の長鎖アルキル基を有する撥水性物質を用いて行われる、請求項6に記載の製造方法。
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