JP2021184460A - 半導体素子の製造方法および半導体素子 - Google Patents

半導体素子の製造方法および半導体素子 Download PDF

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Abstract

【課題】基板を割断する際に基板の欠けを抑制できる半導体素子の製造方法および半導体素子を提供すること。【解決手段】半導体素子の製造方法は、第1面側から基板の内部にレーザ光を照射して、基板の内部に第1方向に沿って並ぶ複数の第1改質部を形成する第1照射工程と、第1改質部から第2方向にずれた位置に第1面側からレーザ光を照射して、複数の第1改質部の第2方向における隣の位置に第1方向に沿って並ぶ複数の第2改質部を形成する第2照射工程と、第1面側からレーザ光を第1方向に沿って照射して、第1改質部よりも第1面側であって、基板の厚さ方向において複数の第1改質部に重なる位置に第1方向に沿って並ぶ複数の第3改質部を形成する第3照射工程とを備える。第3改質部の第2方向における隣であって、且つ基板の厚さ方向において第2改質部に重なる位置には改質部を形成しない。【選択図】図5A

Description

本発明は、半導体素子の製造方法および半導体素子に関する。
一般に、半導体素子は、基板の上に半導体層を形成したウェハをダイシングすることによって得られる。ウェハをダイシングする方法としては、基板内部にレーザ光を集光させて改質領域を形成し、この改質領域から伸展する亀裂を起点にウェハを分割する方法が知られている。例えば、特許文献1には、第1の直線および第2の直線に沿ったレーザビーム照射により、ダイシングストリート内で平行に並ぶ2列の改質領域を形成するレーザダイシング方法が記載されている。
特開2013−48207号公報
特許文献1の方法では、2列の改質領域のそれぞれから基板の表面に達する亀裂が発生するため、基板を割断する際に基板に欠けが発生する懸念がある。
本発明は、基板を割断する際に基板の欠けを抑制できる半導体素子の製造方法および半導体素子を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、半導体素子の製造方法は、第1面と第2面とを有する基板の前記第1面に平行な第1方向に沿って前記第1面側から前記基板の内部にレーザ光を照射して、前記基板の内部に前記第1方向に沿って並ぶ複数の第1改質部と、前記第1改質部から少なくとも前記第1面に向けて伸びる亀裂とを形成する第1照射工程と、前記第1照射工程の後、前記第1改質部から、前記第1方向に交差し前記第1面に平行な第2方向にずれた位置に前記第1面側からレーザ光を照射して、前記複数の第1改質部の前記第2方向における隣の位置に前記第1方向に沿って並ぶ複数の第2改質部を形成する第2照射工程と、前記第2照射工程の後、前記第1面側からレーザ光を前記第1方向に沿って照射して、前記第1改質部よりも前記第1面側であって、前記基板の厚さ方向において前記複数の第1改質部に重なる位置に前記第1方向に沿って並ぶ複数の第3改質部を形成する第3照射工程と、前記第3照射工程の後、前記第2面側から前記基板を押圧部材で押圧して、前記基板を割断する工程と、を備える。前記第3改質部の前記第2方向における隣であって、且つ前記基板の厚さ方向において前記第2改質部に重なる位置には改質部を形成しない。
本発明の半導体素子の製造方法および半導体素子によれば、基板を割断する際に基板の欠けを抑制できる。
本発明の実施形態のウェハの模式平面図である。 本発明の実施形態のウェハの模式断面図である。 本発明の第1実施形態の半導体素子の製造方法における第1照射工程を示す模式断面図である。 本発明の第1実施形態の半導体素子の製造方法における第1照射工程を示す模式平面図である。 本発明の第1実施形態の半導体素子の製造方法における第2照射工程を示す模式断面図である。 本発明の第1実施形態の半導体素子の製造方法における第2照射工程を示す模式平面図である。 本発明の第1実施形態の半導体素子の製造方法における第3照射工程を示す模式断面図である。 本発明の第1実施形態の半導体素子の製造方法における第3照射工程を示す模式平面図である。 本発明の実施形態の半導体素子の製造方法における割断工程を示す模式断面図である。 本発明の実施形態の半導体素子の製造方法における割断工程を示す模式平面図である。 本発明の実施形態の半導体素子の製造方法における割断工程を示す模式平面図である。 本発明の第2実施形態の半導体素子の製造方法におけるレーザ光の照射工程を示す模式断面図である。 本発明の第3実施形態の半導体素子の製造方法におけるレーザ光の照射工程を示す模式断面図である。 本発明の第4実施形態の半導体素子の製造方法におけるレーザ光の照射工程を示す模式断面図である。 本発明の一実施形態により製造された半導体素子の模式断面図である。
以下、図面を参照し、実施形態について説明する。なお、各図面中、同じ構成には同じ符号を付している。
本発明の実施形態の半導体素子の製造方法は、ウェハを準備する工程と、レーザ光の照射工程と、ウェハを割断する工程とを備える。
図1は、実施形態のウェハWの模式平面図である。図2は、ウェハWにおけるダイシングストリートDが形成された部分の模式断面図である。
ウェハWは、基板10と半導体層20とを有する。基板10は、第1面11と、第1面11とは反対側の第2面12とを有する。半導体層20は基板10の第2面12に設けられている。
基板10は、例えば、サファイア基板である。第1面11は、例えば、サファイアのc面である。なお、第1面11は、c面に対して半導体層20を結晶性よく形成できる範囲で傾斜していても良い。図1において、X方向およびY方向は、基板10の第1面11に対して平行な面内において互いに直交する2方向を表す。例えば、X方向はサファイアのm軸方向に沿い、Y方向はサファイアのa軸方向に沿う。
半導体層20は、例えば、InAlGa1−x−yN(0≦x、0≦y、x+y<1)で表される窒化物半導体を含む。半導体層20は、活性層を含む。活性層は、例えば、光を発する活性層である。活性層が発する光のピーク波長は、例えば、280nm以上650nm以下である。活性層が発する光のピーク波長は、280nm以下または650nm以上の波長であってもよい。
ウェハWには複数のダイシングストリートDが例えば格子状に形成されている。ダイシングストリートDは、ウェハWの割断により個片化される複数の半導体素子間の境界領域であり、ウェハWの割断の影響が半導体素子におよばない裕度(幅)をもって設定されている領域である。また、ダイシングストリートDは、後述する改質部を基板10内に形成するためのレーザ光の走査領域でもある。
例えば、ダイシングストリートDには半導体層20が形成されていない。ダイシングストリートDによって、基板10の第2面12上で複数の半導体層20が分離している。なお、半導体層20は、ダイシングストリートDで分離されず、基板10の第2面12の全面に形成されていてもよい。
実施形態の半導体素子の製造方法は、ウェハWを準備する工程の後、レーザ光の照射工程を備える。
レーザ光は、第1面11側から基板10の内部に照射されつつ、複数のダイシングストリートDのそれぞれに沿って走査される。図1に示すX方向およびY方向のうち、まずは一方の方向に延びるダイシングストリートDに沿ってレーザ光が走査され、この後、他方の方向に延びるダイシングストリートDに沿ってレーザ光が走査される。
レーザ光は、例えばパルス状に出射される。レーザ光のパルス幅としては、100fsec〜1000psecが挙げられる。レーザ光源として、例えば、Nd:YAGレーザ、チタンサファイアレーザ、Nd:YVOレーザ、または、Nd:YLFレーザなどが用いられる。レーザ光の波長は、基板10を透過する光の波長である。レーザ光は、例えば、500nm以上1200nm以下の範囲にピーク波長を有する。
レーザ光の照射工程は、第1照射工程と、第2照射工程と、第3照射工程とを備える。
[第1実施形態]
<第1照射工程>
図3Aは、第1実施形態における第1照射工程を示す模式断面図である。
図3Bは、第1実施形態における第1照射工程を示す模式平面図である。
図3Aおよび図3Bにおいて、レーザ光の走査方向を第1方向d1とする。第1方向d1は、基板10の第1面11に平行な方向である。図1に示すX方向に沿ってレーザ光を走査する際には第1方向d1はX方向に平行となり、図1に示すY方向に沿ってレーザ光を走査する際には第1方向d1はY方向に平行となる。第1方向d1に交差する方向を第2方向d2とする。例えば、第2方向d2は第1方向d1に直交する。
第1実施形態の第1照射工程において、第1方向d1に沿って基板10の第1面11側から基板10の内部にレーザ光を照射する。レーザ光は基板10の内部の所定の深さの位置において集光され、その位置にレーザ光のエネルギーが集中する。このレーザ光の照射部(集光部)に、レーザ光照射を受けていない部分よりも脆化した改質部が形成される。また、例えば、改質部は、レーザ光照射を受けていない部分よりも光透過性が低い部分である。ここで、基板10内において第1面11側からレーザ光を照射する際に設定する位置と、実際に改質部が形成される位置は、ずれることがある。その場合、ずれる量を考慮してレーザ光を照射する位置を調整することができる。この第1照射工程により、第1改質部aが形成される。また、第1改質部aにはひずみが発生し、そのひずみが解放されることで第1改質部aから亀裂crが発生する。第1改質部aから基板10の内部を少なくとも第1面11に向けて伸びる亀裂crが形成される。第1改質部aを形成するためのレーザ光の出力(パルスエネルギー)は、例えば、0.1μJ以上20.0μJ以下が好ましく、1.0μJ以上15.0μJ以下がより好ましく、2.0μJ以上10.0μJ以下がさらに好ましい。
ダイシングストリートDの範囲内において第1方向d1に沿ってレーザ光を離散的に走査し、図3Bに示すように、基板10の内部に第1方向d1に沿って並ぶ複数の第1改質部aが形成される。複数の第1改質部aは、例えば、第1方向d1に沿って離散的に形成される。または、第1方向d1で隣り合う第1改質部aの一部同士が接し(または重なり)、第1方向d1に延びる連続したライン状に複数の第1改質部aが形成されてもよい。
<第2照射工程>
図4Aは、第1実施形態における第2照射工程を示す模式断面図である。
図4Bは、第1実施形態における第2照射工程を示す模式平面図である。
第1照射工程の後、第2照射工程が行われる。第2照射工程において、第1改質部aから第2方向d2にずれた位置に第1面11側からレーザ光を照射する。この第2照射工程により、基板10の内部に第2改質部bが形成される。
第2改質部bを形成するときのレーザ光の基板10の厚さ方向における照射位置は、第1改質部aを形成するときのレーザ光の基板10の厚さ方向における照射位置とほぼ同じ位置である。したがって、第2改質部bの基板10の厚さ方向における位置は、第1改質部aの基板10の厚さ方向における位置とほぼ同じである。ここで言うほぼ同じとは、10μm以下のずれが許容でき、5μm以下のずれが好ましい。第1改質部aと第2改質部bとは、ダイシングストリートDの範囲内において第2方向d2で隣り合っている。ここで、「第1改質部aと第2改質部bとは、ダイシングストリートDの範囲内において第2方向d2で隣り合っている」とは、第1改質部aと第2改質部bの少なくとも一部が第2方向d2において隣り合っていればよい。例えば、第1改質部aと第2改質部bは第2方向d2において離れている。または、第1改質部aの一部と、第2改質部bの一部とが第2方向d2において接するまたは重なってもよい。第1改質部aの一部と第2改質部bの一部とが重なる場合、改質部が形成されている領域のうち第1改質部aの一部と第2改質部bの一部とが重なっている領域の強度が、改質部が形成されている領域のうち第1改質部aの一部と第2改質部bの一部とが重なっていない領域の強度よりも高くなる可能性がある。従って、第1改質部aと第2改質部bは第2方向d2において離れている場合、基板10の内部において、改質部同士が重ならず改質部が密に形成されないため、後述するウェハWの割断工程において、ウェハWを割断するために必要な力を小さくすることができる。第1改質部aと第2改質部bは第2方向d2において離れている場合、第1改質部aと第2改質部bの最短距離は0.1μm以上2μm以下が好ましい。
第1改質部aから第2方向d2にずれた位置において第1方向d1に沿ってレーザ光を離散的に走査する。図4Bに示すように、第1方向d1に沿って並ぶ複数の第1改質部aの第2方向d2における隣の位置に、第1方向d1に沿って並ぶ複数の改質部bが形成される。
複数の第1改質部aが第1方向d1に沿って離散的に形成される場合、それぞれの第1改質部aの第1方向d1の位置に合わせて、複数の第2改質部bも第1方向d1に沿って離散的に形成されてもよい。または、第1方向d1で隣り合う第1改質部aの一部同士が接し(または重なり)、第1方向d1に延びる連続したライン状に複数の第1改質部aが形成される場合、複数の第2改質部bも、第1方向d1で隣り合う一部同士が接し(または重なり)、第1方向d1に延びる連続したライン状に形成されてもよい。複数の第1改質部aと複数の第2改質部bは、いずれか一方が第1方向d1に延びる連続したライン状に形成されてもよい。
第1改質部aの第2方向d2における隣に第2改質部bを形成することで、第1改質部aから生じた亀裂crの伸展を促進することができる。亀裂は、改質部の形成時に生じるひずみが解放されることにより、その改質部から生じる。また、改質部が形成され亀裂がすでに生じている領域の近傍に新たに改質部を形成した場合、ひずみが解放される際に生じる力は、新たに形成した改質部から新たに生じる亀裂の他に、すでに生じている亀裂に対しても働くと推測される。つまり、第2改質部bを形成するときに生じたひずみが解放されるときの力が、すでに形成された第1改質部aから伸びた亀裂に対して働くことで、第1改質部aから基板10の第1面11に向けて伸びる亀裂の伸展が促進されると推測される。第2改質部bを形成するためのレーザ光の出力は、例えば、0.1μJ以上20.0μJ以下が好ましく、1.0μJ以上15.0μJ以下がより好ましく、2.0μJ以上10.0μJ以下がさらに好ましい。
<第3照射工程>
図5Aは、第1実施形態における第3照射工程を示す模式断面図である。
図5Bは、第1実施形態における第3照射工程を示す模式平面図である。
第2照射工程の後、第3照射工程が行われる。第3照射工程において、基板10の第1面11側からレーザ光を第1方向d1に沿って照射する。この第3照射工程により、基板10の内部に第3改質部cが形成される。第3改質部cを形成するときのレーザ光の基板10の厚さ方向における照射位置は、第1改質部aを形成するときのレーザ光の基板10の厚さ方向における照射位置よりも第1面11に近い。したがって、第3改質部cの基板10の厚さ方向における位置は、第1改質部aの基板10の厚さ方向における位置よりも第1面11に近い。さらに、第3改質部cは、基板10の厚さ方向において第1改質部aに重なる位置に形成される。第1改質部aと第3改質部cとは、基板10の厚さ方向において離れている。
第3照射工程において、第1方向d1に沿ってレーザ光を離散的に走査し、基板10の内部における第1改質部aよりも第1面11側であって、且つ基板10の厚さ方向において複数の第1改質部aに重なる位置に、第1方向d1に沿って並ぶ複数の第3改質部cが形成される。
複数の第1改質部aが第1方向d1に沿って離散的に形成される場合、複数の第3改質部cも第1方向d1に沿って離散的に形成されてもよい。または、第1方向d1で隣り合う第1改質部aの一部同士が接し(または重なり)、第1方向d1に延びる連続したライン状に複数の第1改質部aが形成される場合、複数の第3改質部cも、第1方向d1で隣り合う一部同士が接し(または重なり)、第1方向d1に延びる連続したライン状に形成されてもよい。また、複数の第1改質部aと複数の第3改質部cは、いずれか一方が第1方向d1に延びる連続したライン状に形成されてもよい。
第3改質部cが形成されることでひずみが生じ、そのひずみが解放されることで第3改質部cから亀裂crが発生する。第3改質部cは、基板10の厚さ方向において第1改質部aに重なる位置にある。そのため、第3改質部cから第2面12に向けて伸びる亀裂crがある場合、その亀裂crは第1改質部aから第1面11に向けて伸展していた亀裂crとつながることができる。
第3改質部cから第1面11に向けて伸びる亀裂crは、第1面11に達する。または、第3改質部cから第1面11に向けて伸びる亀裂crは、第1面11に近い位置まで達する。いずれにしても、第3改質部cから第1面11に向けて伸展する亀裂crは、第3改質部cよりも第1面11から遠い位置(第2面12に近い位置)にある第2改質部bから第1面11に向けて伸展する亀裂crよりも、第1面11に近い位置まで達する。第2改質部bから伸展する亀裂は第1面11に達しない、もしくは、達しにくい。
以上説明した第1照射工程、第2照射工程、および第3照射工程は、図1に示す複数のダイシングストリートDのそれぞれに対して行われる。
<ウェハWの割断工程>
第3照射工程の後、ウェハWを割断する工程が行われる。
図6は、ウェハWの割断工程を示す模式断面図である。
ウェハWにおける半導体層20が形成された側の面がシート30に接着される。そして、シート30を介して第2面12側から基板10を押圧部材40で押圧する。押圧部材40は、例えば、ダイシングストリートDに沿って延びるブレード形状の部材であり、この押圧部材40の押圧力を第2面12側から受けた基板10は、第3改質部cから伸展し第1面11に達するまたは第1面11の近くに達する亀裂を起点として割れ始める。すなわち、第1面11に開口する断面V字状の溝15がダイシングストリートDに沿って形成され、この溝15が第2面12まで到達し、ウェハWは割断される。なお、ウェハWの割断は、第3改質部cから伸展し第1面11に達するまたは第1面11の近くに達する亀裂を起点として割れ始める方法であれば、他の方法であってもよい。
例えば、まずX方向に沿って延びるダイシングストリートDに沿ってウェハWを割断し、図7Aに示すように、ウェハWをX方向に延びる複数のバー50に分離する。
この後、Y方向に沿って延びるダイシングストリートDに沿ってバー50を割断し、図7Bに示すように、ウェハWは複数の半導体素子1に個片化される。なお、先にY方向に沿った割断を行い、その後、X方向に沿った割断を行ってもよい。
個片化された個々の半導体素子1の側面には、前述した改質部a、cが、改質部が形成されない部分よりも表面粗さが大きい領域として露出する。
以上説明した第1実施形態によれば、第1改質部aの隣に第2改質部bを形成することで、第1改質部aから生じた亀裂の第1面11に向けた伸展を促進することができる。これにより、厚い基板10においても割断しやすくなる。基板10の厚さは、例えば、100μm以上1500μm以下であり、好ましくは150μm以上1200μm以下であり、より好ましくは300μm以上1000μm以下である。
1本のダイシングストリートDの範囲内の第2方向d2における第1改質部aと第2改質部bの中心間の距離は、第2改質部bを形成するときに生じたひずみが解放されるときの力が、すでに形成されている第1改質部aから伸びた亀裂に対して働き、第1改質部aから基板10の第1面11に向けて伸びる亀裂を伸展させることが可能な範囲内に設定される。例えば、第1改質部aと第2改質部bの第2方向d2における中心間の距離は、2μm以上10μm以下が好ましい。
第3改質部cの第2方向d2における隣であって、且つ基板10の厚さ方向において第2改質部bに重なる位置には改質部を形成しない。1本のダイシングストリートDの範囲内において、第3改質部cの第2方向d2における隣には改質部がない。第3改質部cの第2方向d2における隣であって、基板10の厚さ方向において第1改質部aから第2改質部bまでの範囲内に重なる位置には改質部がない。
このため、第3改質部cから第1面11に達するまたは第1面11の近くに達する亀裂の第2方向d2における隣の位置には、第1面11に達するまたは第1面11の近くに達する亀裂が形成されにくい。第2改質部bからの亀裂は、第3改質部cからの亀裂よりも第1面11の近くに達しない。1本のダイシングストリートDの範囲内において、第1面11に達するまたは第1面11の近くに達する亀裂を第3改質部cから伸展する亀裂に制限し、第1面11側からの割れ始めに寄与する亀裂の数を少なくすることができる。例えば、第1面11側からの割れ始めに寄与する亀裂を第3改質部cから伸展する1本の亀裂に制限することができる。これにより、第1面11に向けて伸展する亀裂を容易に形成しつつも、基板10が第1面11側から割れ始める際の基板10の欠けが抑制される。
第3照射工程の後、改質部が形成できる条件で第1面11側からレーザ光を照射する第4照射工程を備えることもできる。第4照射工程は、第3改質部cと同じ位置にレーザ光を照射する工程である。この第4照射工程により、第3改質部cから第1面11に向けて伸びる亀裂の伸展を促進させ、第1面11に亀裂を達しやすくできる。亀裂が第1面11に達することで基板10は第1面11側から割れやすくなる。この場合でも、第3改質部cの第2方向d2における隣には改質部が形成されないため、1本のダイシングストリートDの範囲内で第1面11に達する亀裂は第3改質部cから伸展する亀裂に制限することができ、基板10の欠けを抑制できる。改質部が形成できる条件とは、例えば、第3照射工程と同じ条件である。第3改質部cと同じ位置には、第4照射工程によって第3改質部cに一部または全部がさらに改質されない場合があり、一部または全部がさらに改質される場合がある。また、第3改質部cに加え、新たな改質部が形成される場合がある。
基板10の第2面12には半導体層20が設けられているので、レーザ光の照射による半導体層20の熱ダメージを抑制するため、第1照射工程におけるレーザ光の照射位置は第2面12から所定距離(半導体層20が熱ダメージを受けない距離)以上離れた位置にすることが好ましい。
また、押圧部材40により第2面12側から押圧力を与えて、割れ始めるのは第1面11側からなので、第3改質部cが第1面11に近いと第3改質部cからの亀裂が第1面11に達しやすくなり、割断しやすくなる。
したがって、図5Aに示すように、第1改質部aから第2面12までの距離s1が、第3改質部cから第1面11までの距離s2よりも大きくなるように、第1改質部aおよび第3改質部cを形成することが好ましい。基板10の厚みが300μm以上1000μm以下の場合において、距離s1の大きさは例えば100μm以上300μm以下であり、距離s2の大きさは例えば50μm以上200μm以下である。ただし、基板10の厚みが300μm以下の場合においても、第1改質部aから第2面12までの距離s1が、第3改質部cから第1面11までの距離s2よりも大きくなるように、第1改質部aおよび第3改質部cを形成することが好ましい。
[第2実施形態]
図8は、本発明の第2実施形態の半導体素子の製造方法におけるレーザ光の照射工程を示す模式断面図である。
本実施形態では、第3照射工程の前に、第1照射工程と第2照射工程とを繰り返して、第2方向d2で隣り合う第1改質部と第2改質部との対を、基板10の厚さ方向において複数対形成する。
最も第2面12に近い位置に、第2方向d2において隣り合う第1改質部a1と第2改質部b1の第1対が形成される。第1対よりも第1面11に近い位置に、第2方向d2において隣り合う第1改質部a2と第2改質部b2の第2対が形成される。第2対よりも第1面11に近い位置に、第2方向d2において隣り合う第1改質部a3と第2改質部b3の第3対が形成される。第3対よりも第1面11に近い位置に、第2方向d2において隣り合う第1改質部a4と第2改質部b4の第4対が形成される。各対は、第1実施形態の第1改質部aおよび第2改質部bと同様、第1方向d1に沿って並んでいる。
第3改質部cは、第4対の第1改質部a4よりも第1面11に近い位置に形成される。第3改質部cおよび第1改質部a1〜a4は基板10の厚さ方向において重なり、第3改質部cの中心および第1改質部a1〜a4の各中心は、基板10の厚さ方向において同一線(図8において仮想的に1点鎖線で表す)上に位置する。
第2改質部b1〜b4は基板10の厚さ方向において重なり、第2改質部b1〜b4の各中心は同一線(図8において仮想的に1点鎖線で表す)上に位置する。
同じ深さへの第1照射工程および第2照射工程は続けて行われ、また、深い改質部ほど先に形成される。すなわち、第1照射工程と第2照射工程が交互に繰り返され、第1改質部a1、第2改質部b1、第1改質部a2、第2改質部b2、第1改質部a3、第2改質部b3、第1改質部a4、第2改質部b4の順に形成される。この後、第3照射工程により、第3改質部cを形成する。
第2実施形態においても、第3改質部cの第2方向d2における隣であって、且つ基板10の厚さ方向において第2改質部b1〜b4に重なる位置には改質部を形成しない。
第2実施形態によれば、第1改質部a1〜a4と第2改質部b1〜b4の対を、基板10の厚さ方向において複数対形成することで、厚い基板10でも基板10の厚さ方向に亀裂を伸展させやすく、容易に割断することが可能となる。また、第3改質部cの第2方向d2における隣であって、且つ基板10の厚さ方向において第2改質部b1〜b4に重なる位置に改質部を形成しないことで、基板10が第1面11側から割れ始める際の基板10の欠けが抑制される。
第1面11側から基板10の内部に照射されるレーザ光の出力を基板10の厚さ方向において一定とした場合、第1面11から遠い位置ほど基板10内における吸収などによりレーザ光の集光部のエネルギーが低くなりやすい。その結果、第1改質部a1〜a4と第2改質部b1〜b4の複数対において、第1面11から遠い(第2面12に近い)対ほど改質部のサイズが小さくなりやすい。したがって、図8に示すように、第1面11から遠い対ほど、第1改質部a1〜a4と第2改質部b1〜b4の第2方向d2の離隔距離が大きくなる。すなわち、第1面11から遠い対ほど、第2改質部b1〜b4が隣の第1改質部a1〜a4の亀裂の伸展促進に与える影響が弱くなりやすい。第2実施形態において、第3改質部cに最も近い第1改質部と第2改質部の対の間の第2方向d2における最短距離は、0.1μm以上2μm以下が好ましい。また、第1面11に最も遠い第1改質部と第2改質部の対の第2方向d2における最短距離は、0.1μm以上6μm以下が好ましい。このような、第1面11に最も遠い第1改質部と第2改質部の対の間の第2方向d2の距離の範囲にすることで、第2改質部が隣の第1改質部の亀裂の伸展促進に影響を与えやすくすることができる。
[第3実施形態]
図9は、本発明の第3実施形態の半導体素子の製造方法におけるレーザ光の照射工程を示す模式断面図である。図9において各改質部の第2方向d2における中心を通り、基板10の厚さ方向に沿って延びる線を仮想的に1点鎖線で表す。
第3実施形態は、以下の点で図8に示す第2実施形態と異なる。すなわち、第3実施形態においては、第1改質部a1〜a4と第2改質部b1〜b4の複数対において、第2面12に近い対ほど、第1改質部a1〜a4の中心と、第2改質部b1〜b4の中心との第2方向d2における距離が小さい。
第3実施形態では、第2改質部b1〜b4を形成する第2照射工程において、第2改質部b1〜b4のサイズが小さくなりやすい第1面11から遠い位置ほど、レーザ光の照射位置(集光位置)を第1改質部a1〜a4に近づける。第1面11側から基板10の内部に照射されるレーザ光の出力は基板10の厚さ方向において一定とする。これにより、第1改質部a1〜a4と第2改質部b1〜b4の第2方向d2の離隔距離の基板10の厚さ方向の位置によるばらつきが小さくなり、第1面11から遠い第2改質部において隣の第1改質部の亀裂の伸展促進に与える影響が弱くなるのを抑制できる。
[第4実施形態]
図10は、本発明の第4実施形態の半導体素子の製造方法におけるレーザ光の照射工程を示す模式断面図である。図10において各改質部の第2方向d2における中心を通り、基板10の厚さ方向に沿って延びる線を仮想的に1点鎖線で表す。
第4実施形態は、第1改質部a1〜a4と第2改質部b1〜b4の複数対において第2面12に近い対ほどレーザ光の出力を高くして、第1改質部a1〜a4および第2改質部b1〜b4を形成すること以外は、第2実施形態と同じである。
第1面11から遠い位置ほど、レーザ光の集光部のエネルギーが低くなりやすく、第1改質部a1〜a4から亀裂を伸展させるエネルギー、および第2改質部b1〜b4が隣の第1改質部a1〜a4の亀裂の伸展を促進させるエネルギーが不足しやすい。そこで、第4実施形態では、第1面11から遠い位置ほどレーザ光の出力を大きくして、第1改質部a1〜a4および第2改質部b1〜b4を形成する。これにより、第1面11から遠い位置における亀裂の伸展不足を抑制できる。
図8〜図10に示す第2〜第4実施形態において、例えば、基板10の厚さは700μmであり、第1改質部a1および第2改質部b1を第1面11からの距離が550μmの位置に形成し、第1改質部a2および第2改質部b2を第1面11からの距離が420μmの位置に形成し、第1改質部a3および第2改質部b3を第1面11からの距離が300μmの位置に形成し、第1改質部a4および第2改質部b4を第1面11からの距離が210μmの位置に形成し、第3改質部cを第1面11からの距離が120μmの位置に形成する。ここで、基板内10において第1面11側からレーザ光を照射する際に設定する位置と、実際に改質部が形成される位置は、ずれることがある。その場合、ずれる量を考慮してレーザ光を照射する位置を調整することができる。
第2実施形態および第3実施形態において、第1改質部a1〜a4、第2改質部b1〜b4、および第3改質部cを形成するためのレーザ光の出力は、例えば、6.0μJである。
第4実施形態において、例えば、第3改質部cを形成するためのレーザ光の出力は6.0μJであり、第1改質部a4および第2改質部b4を形成するためのレーザ光の出力は7.0μJであり、第1改質部a3および第2改質部b3を形成するためのレーザ光の出力は8.0μJであり、第1改質部a2および第2改質部b2を形成するためのレーザ光の出力は9.0μJであり、第1改質部a1および第2改質部b1を形成するためのレーザ光の出力は10.0μJである。
第2実施形態および第4実施形態において、第1改質部a1と第2改質部b1との第2方向d2における中心間距離、第1改質部a2と第2改質部b2との第2方向d2における中心間距離、第1改質部a3と第2改質部b3との第2方向d2における中心間距離、および第1改質部a4と第2改質部b4との第2方向d2における中心間距離は、例えば、6.0μmである。
第3実施形態において、例えば、第1改質部a1と第2改質部b1との第2方向d2における中心間距離は4.0μmであり、第1改質部a2と第2改質部b2との第2方向d2における中心間距離は4.5μmであり、第1改質部a3と第2改質部b3との第2方向d2における中心間距離は5.0μmであり、第1改質部a4と第2改質部b4との第2方向d2における中心間距離は5.5μmである。
図8〜図10に示す第2〜第4実施形態においても、第3照射工程の後、第3改質部cに重なる位置に、第1面11側からレーザ光を照射する第4照射工程を備えることもできる。
また、第2〜第4実施形態においては、第1改質部a1〜a4のうち最も第2面12に近い第1改質部a1から第2面12までの距離が、第3改質部cから第1面11までの距離よりも大きくなるように、第1改質部a1〜a4および第3改質部cを形成することで、レーザ光照射による半導体層20への熱ダメージを抑制でき、第3改質部cから第1面11に亀裂を達しやすくして割断を容易にすることができる。
第2〜第4実施形態において、第1改質部a1〜a4と第2改質部b1〜b4の対は、4対示したが、2対、3対、または5対以上、基板10の厚さ方向に重ねてもよい。
また、第1〜第4実施形態においては、第3改質部cと第1面11との間には他の改質部が形成されないことが好ましい。また、第3改質部cと第1改質部a及び第2改質部bの間には他の改質部が形成されないことが好ましい。
図11において、本発明の一実施形態により製造された半導体素子1の断面図を示す。図11に示す半導体素子1には、基板10の第1面11と、第1面11と反対側の第2面12と、第2面12に形成された半導体層20と、半導体層20に形成された第1電極51及び第2電極52が示されている。また、半導体層20は第1半導体層201と、活性層202と、第3半導体層203とを第2面12側から順に備える。活性層202は、換言すると第2半導体層202である。第1半導体層201は例えばn型であり、第3半導体層203は例えばp型である。第1電極51は第1半導体層201に接続するように形成されており、第2電極52は第3半導体層203に接続するように形成されている。基板10の側面には、改質部aが露出している第1領域および、改質部cが露出している第2領域がある。例えば、基板10において、改質部は、改質部が形成されていない部分よりも光透過性が低い部分である。第1領域は、第1面11及び第2面12から離れた位置で、第1面11に平行な第1方向(図11において紙面を貫く方向)に沿って延びる。第2領域は、第1領域と第1面11の間であって第1面11から離れた位置で、前記第1方向に沿って延びる。基板10の側面のうち第1領域と第2領域が形成されていない部分は、比較的表面粗さが小さい平坦領域であり、第1領域および第2領域の表面粗さは、平坦領域の表面粗さよりも大きい。基板10の側面の表面粗さは、例えば、レーザ顕微鏡により測定することができる。例えば、第1領域および第2領域の表面粗さは、Rzが3μm以上7μm以下である。例えば、平坦領域の表面粗さは、Rzが0.1μm以上2.5μm以下である。また、基板10の一方の側面の改質部aの隣には基板10内部に改質部bが形成されており、複数の改質部bは、基板10の内部であって、第1領域から、第1方向に交差し第1面11に平行な第2方向にずれた位置に、第1方向に沿って並ぶ。基板10の他方の側面の改質部aの隣には基板10内に改質部bが形成されていない。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。本発明の上述した実施形態を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての形態も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものである。
1…半導体素子、10…基板、11…第1面、12…第2面、20…半導体層、30…シート、40…押圧部材、a,a1〜a4…第1改質部、b,b1〜b4…第2改質部、c…第3改質部、D…ダイシングストリート、W…ウェハ、51…第1電極、52…第2電極

Claims (9)

  1. 第1面と第2面とを有する基板の前記第1面に平行な第1方向に沿って前記第1面側から前記基板の内部にレーザ光を照射して、前記基板の内部に前記第1方向に沿って並ぶ複数の第1改質部と、前記第1改質部から少なくとも前記第1面に向けて伸びる亀裂とを形成する第1照射工程と、
    前記第1照射工程の後、前記第1改質部から、前記第1方向に交差し前記第1面に平行な第2方向にずれた位置に前記第1面側からレーザ光を照射して、前記複数の第1改質部の前記第2方向における隣の位置に前記第1方向に沿って並ぶ複数の第2改質部を形成する第2照射工程と、
    前記第2照射工程の後、前記第1面側からレーザ光を前記第1方向に沿って照射して、前記第1改質部よりも前記第1面側であって、前記基板の厚さ方向において前記複数の第1改質部に重なる位置に前記第1方向に沿って並ぶ複数の第3改質部を形成する第3照射工程と、
    前記第3照射工程の後、前記第2面側から前記基板を押圧部材で押圧して、前記基板を割断する工程と、
    を備え、
    前記第3改質部の前記第2方向における隣であって、且つ前記基板の厚さ方向において前記第2改質部に重なる位置には改質部を形成しない半導体素子の製造方法。
  2. 前記第3照射工程の後、前記第3改質部と同じ位置に前記第1面側からレーザ光を照射する第4照射工程を備える請求項1に記載の半導体素子の製造方法。
  3. 前記第1照射工程の前に、前記基板と、前記第2面に設けられた半導体層とを有するウェハを準備する工程を備える請求項1または2に記載の半導体素子の製造方法。
  4. 前記第1改質部から前記第2面までの距離が、前記第3改質部から前記第1面までの距離よりも大きくなるように前記第1改質部および前記第3改質部を形成する請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体素子の製造方法。
  5. 前記第3照射工程の前に、前記第1照射工程と前記第2照射工程を繰り返して、前記第2方向で隣り合う前記第1改質部と前記第2改質部との対を、前記基板の厚さ方向において複数対形成する請求項1〜4のいずれか1つに記載の半導体素子の製造方法。
  6. 前記複数対において前記第2面に近い対ほど前記第1改質部の中心と前記第2改質部の中心との前記第2方向における距離が小さい請求項5に記載の半導体素子の製造方法。
  7. 前記複数対において前記第2面に近い対ほどレーザ光の出力を高くして前記第1改質部および前記第2改質部を形成する請求項5または6に記載の半導体素子の製造方法。
  8. 前記複数対の前記第1改質部と前記第2改質部は、第1の対の前記第1改質部と前記第2改質部と、前記第1の対の前記第1改質部と前記第2改質部よりも第2面に近い第2の対の前記第1改質部と前記第2改質部と、を含み、
    前記複数対の前記第1改質部と前記第2改質部に、100fsec〜1000psecのパルス幅でレーザ光を照射し、
    前記第1の対の前記第1改質部と前記第2改質部に照射されるレーザ光の出力は、7μJのパルスエネルギーであり、
    前記第2の対の前記第1改質部と前記第2改質部に照射されるレーザ光の出力は、前記第1の対の前記第1改質部と前記第2改質部に照射されるレーザ光の出力よりも高く、8μJのパルスエネルギーである、請求項7に記載の半導体素子の製造方法。
  9. 第1面と、第2面と、少なくとも1つの側面と、を有する基板と、
    前記第2面に形成された半導体層と、
    を備え、
    前記基板の前記少なくとも1つの側面は、
    1以上の平坦領域と、
    前記第1面及び前記第2面から離れた位置で、前記第1面に平行な第1方向に沿って延びる、前記平坦領域よりも表面粗さが大きい第1領域と、
    前記第1領域と前記第1面の間であって前記第1面から離れた位置で、前記第1面に平行な第1方向に沿って延びる、前記平坦領域よりも表面粗さが大きい第2領域と、を有し、
    前記基板は、前記基板の内部であって、前記第1領域から、前記第1方向に交差し前記第1面に平行な第2方向にずれた位置に、前記第1方向に沿って並ぶ複数の改質部を有する、半導体素子。

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