JP2021179244A - 真空断熱材および冷蔵庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】断熱性能の低下を抑制できる真空断熱材を提供する。【解決手段】実施形態の真空断熱材32は、芯材と、包袋と、を持つ。芯材は、板状であり、厚さ方向から見て多角形である。包袋は、1枚の膜で形成され、膜を気密に封止する封止部を有する。包袋は、内部に減圧状態で芯材を収容する。【選択図】図4

Description

本発明の実施形態は、真空断熱材および冷蔵庫に関する。
冷蔵庫の外箱と内箱との間に真空断熱材が配置される場合がある。真空断熱材は、外包材で形成された包袋の内部に芯材を挿入し、包袋を減圧した後、包袋の開口を封止して形成される。
包袋は、芯材を挿入しやすくするため、大気圧下の芯材の外形よりも大きい。このため、減圧後に芯材が圧縮されると、芯材の外周部より外側には、外包材同士が互いに接着された封止部と、外包材同士が接着されることなく密着した非接着部と、を含む密着部が延びている。
例えば、芯材が平面視矩形状とされ、四辺からそれぞれ密着部が延びている場合、密着部を折り畳む際に、密着部に多重の折り曲げが生じる。
多重の折り曲げによって、外包材にストレスが生じるとガスバリア性が低下するおそれがある。この結果、真空断熱材の断熱性能が経年的に低下するおそれがある。
特開2014−119079号公報
本発明が解決しようとする課題は、断熱性能の低下を抑制できる真空断熱材および冷蔵庫を提供することである。
実施形態の真空断熱材は、芯材と、包袋と、を持つ。芯材は、板状であり、厚さ方向から見て多角形である。包袋は、1枚の膜で形成され、膜を気密に封止する封止部を有する。包袋は、内部に減圧状態で芯材を収容する。
第1の実施形態の冷蔵庫を示す正面図。 図1におけるF2−F2線に沿う断面図。 第1の実施形態の冷蔵庫における左側壁の内部の放熱パイプおよび真空断熱材の配置例を示す断面図。 第1の実施形態の真空断熱材の例を示す斜視図。 第1の実施形態の真空断熱材の展開状態の例を示す平面図。 第1の実施形態の真空断熱材の展開状態の例を示す右側面図。 図5におけるF7−F7線に沿う断面図。 第1の実施形態の真空断熱材の製造方法の例を示す斜視図。 第2の実施形態の真空断熱材の例を示す斜視図。 図9におけるF10−F10線に沿う断面図。 第2の実施形態の変形例(第1変形例)の真空断熱材の例を示す断面図。 第3の実施形態の真空断熱材の例を示す斜視図。 第3の実施形態の冷蔵庫の例を示す断面図。 第3の実施形態の冷蔵庫の製造方法の例を示す模式図。 第3の実施形態の変形例(第2変形例)の真空断熱材の例を示す斜視図。 図15におけるF16−F16線に沿う断面図。 第3の実施形態の変形例(第2変形例)の真空断熱材の製造方法の例を示す断面図。 第4の実施形態の真空断熱材の例を示す斜視図。 第4の実施形態の真空断熱材の展開状態を示す平面図。
以下、実施形態の真空断熱材および冷蔵庫を、図面を参照して説明する。
以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。
本明細書では、特に断らない限り、冷蔵庫の正面に立つユーザから冷蔵庫を見た方向を基準に、上下左右を定義している。また、冷蔵庫から見て冷蔵庫の正面に立つユーザに近い側を「前」、遠い側を「後ろ」と定義している。本明細書において「横幅方向」とは、上記定義における左右方向を意味する。本明細書において「奥行方向」とは、上記定義における前後方向を意味する。「上下方向」とは、冷蔵庫の高さ方向を意味している。
(第1の実施形態)
第1の実施形態の真空断熱材および冷蔵庫を説明する。
図1は、実施形態の冷蔵庫を示す正面図である。図2は、図1におけるF2−F2線に沿う断面図である。
図1に示す実施形態の冷蔵庫1の全体構成について説明する。ただし、冷蔵庫1は、以下に説明する構成の全てを有する必要はなく、いくつかの構成が適宜省略されてもよい。
図1に示すように、冷蔵庫1は、例えば、冷蔵庫本体5および複数の扉11を有する。
冷蔵庫本体5は筐体10を含む。図2に示すように、筐体10は、例えば、内箱10aと、外箱10bと、発泡断熱材10cと、本実施形態の複数の真空断熱材30と、を含む。
内箱10aは、筐体10の内面を形成する部材であり、例えば合成樹脂製である。
外箱10bは、筐体10の外面を形成する部材であり、例えば金属製である。外箱10bは、内箱10aよりも一回り大きく形成されており、内箱10aの外側に配置されている。外箱10bは、筐体10の前面を除く外面部を形成する略直方体である。
ただし、外箱10bの下端部の後側には、後述する機械室26を形成するための凹部が形成されている。
図1に示すように、筐体10は、上壁21、下壁22、左側壁23、右側壁24、および後壁25(図2参照)を有する。上壁21および下壁22は、略水平に広がっている。左側壁23、右側壁24は、下壁22の左右の端部から上方に起立し、上壁21の左右の端部に繋がる。図2に示すように、後壁25は、下壁22の後端部から上方に起立し、上壁21の後端部に繋がる。
発泡断熱材10cは、例えば発泡ウレタンのような発泡体からなる断熱材であり、内箱10aと外箱10bとの間に充填されている。
複数の真空断熱材30は、それぞれ、板状の芯材と、芯材を大気圧に比べて減圧状態で密閉して収容する包袋を形成する外包材と、を有する。複数の真空断熱材30は、内箱10aと外箱10bとの間に配置されている。
例えば、図2に示すように、上壁21を構成する内箱10aおよび外箱10bには、複数の真空断熱材30の一例である真空断熱材31が配置されている。真空断熱材31は、内箱10aと外箱10bとの間の隙間よりも薄い板状であり、上壁21における外箱10bの壁面部21aの内面に接着などによって固定されている。真空断熱材31の平面視の形状は、例えば、矩形である。
上壁21における内箱10aの内面には、断熱性をさらに向上するため、シート状に形成されたシート断熱材10dが貼り付けられている。上壁21において、内箱10aと外箱10bとの間において真空断熱材31およびシート断熱材10dを除く内部空間には、発泡断熱材10cが充填されている。これにより、上壁21は断熱性を有する。
複数の真空断熱材30は、左側壁23、右側壁24、および後壁25の内部にも適宜配置されている。図3には、左側壁23における複数の真空断熱材30の例である真空断熱材32、33が示されている。真空断熱材32、33は、左側壁23における左側の壁面部23aの略全体を覆っている。真空断熱材32、33の外形、個数は、全体として壁面部23aを略覆うことができる外形、個数であれば、特に限定されない。
図3に示す例では、真空断熱材32は、真空断熱材31と同様、冷蔵庫1の右側から見た側面視の形状が矩形である。真空断熱材32は、外形線が奥行方向および上下方向に延びる姿勢で、左側壁23における左側の壁面部23a上に固定されている。真空断熱材32における奥行方向の長さは、壁面部23aの奥行方向の長さよりも少し短い。真空断熱材32の上下方向の長さは、壁面部23aにおいて、後述する機械室26よりも上側を略二等分した程度の長さである。真空断熱材32は、上下方向に隣接して2枚配置されている。
真空断熱材33は、冷蔵庫1の右側から見た側面視の形状が矩形である。真空断熱材33は、下側の真空断熱材32の下方に隣接して配置され、後述する機械室26の前側(図3における左側)の壁面部23aを略覆っている。
複数の真空断熱材30と外箱10bとの間には、温度が上昇した冷媒が内部に流れる放熱パイプが配置されている。例えば、図3に示すように、真空断熱材32、33と壁面部23aとの間には、放熱パイプ56が配置されている。
図2に示すように、筐体10の内部には、複数の貯蔵室27が形成されている。複数の貯蔵室27は、例えば、冷蔵室27A、野菜室27B、製氷室27C(図1参照)、小冷凍室27D、および主冷凍室27Eを含む。本実施形態では、最上部に冷蔵室27Aが配置され、冷蔵室27Aの下方に野菜室27Bが配置され、野菜室27Bの下方に製氷室27Cおよび小冷凍室27Dが配置され、製氷室27Cおよび小冷凍室27Dの下方に主冷凍室27Eが配置されている。筐体10は、各貯蔵室27の前面側に、各貯蔵室27に対して食材の出し入れを可能にする開口を有する。
筐体10は、第1仕切部28と、第2仕切部29と、を有する。第1仕切部28および第2仕切部29は、例えば、それぞれ略水平方向に沿う仕切壁である。第1仕切部28は、冷蔵室27Aと野菜室27Bとの間に位置し、冷蔵室27Aと野菜室27Bとの間を仕切っている。
第2仕切部29は、野菜室27Bと、製氷室27C(図1参照)および小冷凍室27Dとの間に位置し、野菜室27Bと、製氷室27C(図1参照)および小冷凍室27Dとの間を仕切っている。
複数の貯蔵室27の開口は、複数の扉11によって開閉可能に覆われている。図1に示すように、複数の扉11は、例えば、左冷蔵室扉11Aa、右冷蔵室扉11Ab、野菜室扉11B、製氷室扉11C、小冷凍室扉11D、および主冷凍室扉11Eを含む。
左冷蔵室扉11Aaおよび右冷蔵室扉11Abは、冷蔵室27Aの開口を閉じる。野菜室扉11Bは、野菜室27Bの開口を閉じる。製氷室扉11Cは、製氷室27Cの開口を閉じる。小冷凍室扉11Dは、小冷凍室27Dの開口を閉じる。主冷凍室扉11Eは、主冷凍室27Eの開口を閉じる。
左右に隣り合って設けられた左冷蔵室扉11Aaおよび右冷蔵室扉11Abは、観音開き式の一対の扉である。
野菜室扉11B、製氷室扉11C(図1参照)、小冷凍室扉11D、および主冷凍室扉11Eは、例えば、引き出し式の扉である。
複数の扉11は、それぞれの内部に適宜の断熱材を含む。適宜の断熱材には、上述した発泡断熱材10c、シート断熱材10d、および真空断熱材30の少なくとも1つが含まれてもよい。例えば、真空断熱材30が含まれる場合、各扉11の正面視および厚さ方向における真空断熱材30の配置位置は特に限定されない。
筐体10の後側には、筐体10とともに冷蔵庫本体5を形成する種々の部材が配置されている。冷蔵庫本体5を形成する部材としては、例えば、冷媒が循環するパイプ、冷却ユニット15A、15B、流路形成部材14A、14B、冷却ファン16A、16B、および制御基板17などが挙げられる。
冷蔵庫本体5において、筐体10の後側の下部には、例えば、圧縮機、凝縮器、蒸発皿などが配置された機械室26が設けられている。
冷却ユニット15Aは、冷蔵室27Aの後側に配置されており、冷蔵室27Aおよび野菜室27Bを冷却する。
冷却ユニット15Bは、主冷凍室27Eの後側に配置されており、製氷室27C、小冷凍室27D、および主冷凍室27Eを冷却する。
流路形成部材14Aは、冷却ユニット15Aから供給される冷気をそれぞれ冷蔵室27A、野菜室27Bに流す流路を形成する。
流路形成部材14Bは、冷却ユニット15Bから供給される冷気を製氷室27C、小冷凍室27D、および主冷凍室27Eに流す流路を形成する。
冷却ファン16Aは、冷却ユニット15Aで形成された冷気を流路形成部材14Aで囲まれた流路に送風し、野菜室27Bおよび冷蔵室27Aの内部に循環する冷気の流れを形成する。
冷却ファン16Bは、冷却ユニット15Bで形成された冷気が流路形成部材14Bで囲まれた流路を送風し、製氷室27C、小冷凍室27D、および主冷凍室27Eの内部に循環する冷気の流れを形成する。
制御基板17は、冷蔵庫1の全体を統括的に制御する。例えば、制御基板17は、複数の貯蔵室27に設けられた温度センサの検出結果に基づき、冷却ユニット15A、15B、冷却ファン16A、16B、および圧縮機等の動作を制御する。本実施形態では、制御基板17は冷蔵室27Aの上方における後側の外箱10b上に配置されている。
次に、複数の真空断熱材30に共通する詳細構造について真空断熱材32の例で説明する。
図4は、第1の実施形態の真空断熱材の例を示す斜視図である。図5は、第1の実施形態の真空断熱材の展開状態の例を示す平面図である。図6は、第1の実施形態の真空断熱材の展開状態の例を示す右側面図である。図7は、図5におけるF7−F7線に沿う断面図である。
図4に示すように、真空断熱材32は、全体として矩形の外形を有する板状である。冷蔵庫1の内部では、真空断熱材32は壁面部23aに沿って配置されているが、以下では、特に断らない限り、真空断熱材32の厚さ方向tから見ることを平面視と称する。
真空断熱材32は、本体部40、第1密着部41(密着部)、第2密着部42、および凸部43を有する。
本体部40は、真空断熱材32において、断熱性能を有する部位であり、真空断熱材32の外形と略同様の板状に形成されている。本体部40は、厚さ方向tにおいて、第1表面40eおよび第2表面40fを有する。厚さ方向tから見た第1表面40eおよび第2表面40fの形状は矩形である。
第1表面40eまたは第2表面40fには、左側壁23に装着されるまでに、放熱パイプ56を挿通する凹溝が形成される。凹溝の形成手段は特に限定されない。例えば、凹溝は、後述する芯材44に予め形成されていてもよいし、真空断熱材32が形成された後に、プレス加工などによって形成されてもよい。以下では簡単のため、凹溝の図示および説明は省略する。
図5に第1密着部41を本体部40に対して平面視外方に展開した状態(以下、展開状態と称する)を示すように、本体部40の平面視の外縁の形状は、矩形である。
以下、真空断熱材32の平面視の外形の一辺に沿う方向を第1方向X、第1方向Xに交差する辺に沿う方向を第2方向Yと称する。第1方向Xは、真空断熱材32を左側壁23に配置する場合に冷蔵庫1における奥行方向および上下方向のどちらに対応してもよい。
本体部40は、第1表面40eと第2表面40fとの間に、第1側面40a、第2側面40b、第3側面40c、および第4側面40dを有する。第1側面40a、第2側面40b、第3側面40c、および第4側面40dは、本体部40の周方向においてこの順に接続している。第1側面40aと第3側面40cとは、第2方向Yにおいて互いに対向し、第1方向Xに延びている。第2側面40bと第4側面40dとは、第1方向Xにおいて互いに対向し、第2方向Yに延びている。
図6に示すように、本体部40の内部には、芯材44が収容されている。真空断熱材32の内部は、大気圧よりも減圧状態とされている。
芯材44の材料は、減圧状態で断熱性能を有していれば、特に限定されない。例えば、芯材44は、内部に隙間を有しない材料で形成されていてもよいし、弾性を有しない材料で形成されてよい。
本実施形態では、芯材44は、内部に隙間を有する多孔体であり、全体として弾性変形可能である。このため、芯材44は、本体部40の内部では、真空断熱材32の厚さ方向tに圧縮されている。芯材44は、本体部40内で圧縮された状態であっても、内部に隙間を有する状態である。これにより、本体部40の内部には、減圧されることで断熱性が高い略直方体の空間が形成されている。
芯材44としては、例えば、ガラスファイバ、ガラスウールなどが用いられる。
大気圧下の芯材44の平面視形状は、本体部40の外形よりもわずかに小さい矩形である。大気圧下の芯材44の厚さは、例えば、圧縮状態の芯材44の厚さの2〜3倍程度である。
本体部40において、芯材44における厚さ方向tの表面は、それぞれ第1表面40eと第2表面40fとの各内面に密接している。芯材44における第1方向Xの表面は、それぞれ第2側面40bと第4側面40dとの各内面に密接している。芯材44における第2方向Yの表面は、それぞれ第1側面40aと第3側面40cとの各内面に密接している。
図5に示すように、第1密着部41は、第1方向Xにおける本体部40の各外周部から、本体部40の外側にそれぞれ延びている。配置位置を区別する場合には、第2側面40bから延びる第1密着部41を第1密着部41A、第4側面40dから延びる第1密着部41を第1密着部41Bと表記する。
図6に示すように、各第1密着部41は膜同士が密着して形成されている。各第1密着部41は、本体部40よりも薄く、かつ柔軟である。このため、各第1密着部41は折り曲げ容易である。
図6に示すように、本実施形態では、各第1密着部41の延出方向の基端は、本体部40の厚さ方向tにおける中央部に位置する。ここで、本体部40の厚さ方向tにおける中央部とは、本体部40の厚さを厳密に二等分する位置(厚さ中心)には限定されない。例えば、厚さ方向の中央部の位置は、厚さ中心に対して、ずれていてもよい。
図4には、各第1密着部41が本体部40の表面に向かって折り曲げられ、本体部40の表面に沿って折り畳まれた状態が描かれている。折り畳まれた各第1密着部41は、例えば、接着テープTによって本体部40の厚さ方向における第1表面40eに固定されている。本実施形態では、厚さ方向における第1表面40eと反対側の第2表面40fは、第1密着部41A、41Bのいずれにも覆われていない。
図5に示すように、第2密着部42は、第1表面40e、第2側面40b、および第4側面40dと、第1表面40e側の第1密着部41A、41Bの表面と、から、本体部40および各第1密着部41の外側に延びている。第2密着部42は、第1方向Xを長手方向として延びている。第2密着部42は、第1密着部41と同様膜同士が密着して形成されている。このため、第2密着部42は、第1密着部41と同じ厚さを有し、第1密着部41と同様、本体部40よりも柔軟である。
第2密着部42は、延出方向の基端で折り曲げられており、第1表面40eと、第1密着部41A、41Bの表面と、に沿うように配置されている。
第2方向Yにおける第2密着部42の位置は、折り曲げられた状態で、第1表面40eと重なる位置であれば、特に限定されない。図5に示す例では、第2密着部42は、第2方向Yにおいて、第1表面40eの略中央に配置されている。
凸部43は、第1側面40aおよび第3側面40cから外側に突出した突起である。凸部43は、厚さ方向tから見ると、第1側面40aおよび第3側面40cに沿って延びている。
凸部43は、第2方向Yにおける本体部40の外部では、第1密着部41A、41Bにおける第2方向Yの端部を形成している。配置位置を区別する場合には、第1側面40a側の凸部43を凸部43A、第3側面40c側の凸部43を凸部43Bと表記する。
各凸部43の突出高さは、例えば、自重によって本体部40の側面に沿うように屈曲しない程度の大きさである。
本実施形態では、凸部43の突出高さは第1密着部41A、41Bのいずれの延出方向の長さより短い。
図4には、各凸部43は、それぞれ、各第1密着部41の間に途切れることなく1条で延びる例が示されている。ただし、凸部43は、本体部40における同一側面上に2条以上形成されてもよい。凸部43は、本体部40における同一側面の全体を横断していなくてもよい。
図7に示すように、真空断熱材32の外面は、外包材F(膜)で形成されている。例えば、本体部40は、外包材Fの一部が芯材44の表面を被覆して形成されている。第1密着部41は、本体部40を除く外包材Fが互いに密着して形成されている。
外包材Fは、芯材44が内部に収容できる包袋である。外包材Fの袋形状は、内部を減圧し、開口を気密に封止可能であれば、特に限定されない。
本実施形態では、外包材Fは、ガスバリア性を有し、外包材F同士が接着可能な1枚の多層膜である。本実施形態では、接着方法として熱溶着が用いられている。
例えば、外包材Fは、少なくとも、表面層L1、ガスバリア層L2、およびシーラント層L3を含む。表面層L1、ガスバリア層L2、およびシーラント層L3は、外包材Fにおける厚さ方向においてこの順に配置されている。ただし、表面層L1およびガスバリア層L2の間と、ガスバリア層L2およびシーラント層L3の間と、には、例えば中間層、印刷層、接着剤層など適宜の機能を有する1層以上の機能層が設けられていてもよい。表面層L1、ガスバリア層L2、およびシーラント層L3は、1層には限定されず、2層以上設けられてもよい。
表面層L1は、外包材Fにおける厚さ方向の一方の表面を形成する。表面層L1は、外包材Fが互いに接着されて包袋に形成される際、包袋の外表面を形成する。表面層L1としては、例えば、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ナイロンなどの樹脂膜が用いられる。
ガスバリア層L2は、表面層L1およびシーラント層L3よりも高いガスバリア性を有していれば、特に限定されない。例えば、ガスバリア層L2としては、アルミニウムなどの無機物質の蒸着膜、エチレン−ビニルアルコール共重合体などが用いられる。
シーラント層L3は、熱溶着可能な樹脂層である。シーラント層L3としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などが用いられる。本実施形態では、シーラント層L3は、平面視において溶着された部位の内側では、包袋を形成する外包材Fの内面を形成している。
本体部40における第2側面40bおよび第4側面40dの外側では、外包材F同士が、各シーラント層L3が互いに向かい合うように密着し、各第1密着部41を形成している。各第1密着部41は、端封止部41a(封止部)と非接着部41bとを有する。
端封止部41aは、第1密着部41を形成する第1方向Xにおける外包材Fの外縁部において、各シーラント層L3が互いに熱溶着された熱溶着部41cを有している。端封止部41aは、外包材Fで形成された包袋の第1方向Xの端部を気密に封止している。
非接着部41bは、互いに向かい合うシーラント層L3が、本体部40と端封止部41aとの間で接着されることなく密着した部位である。
本実施形態では、第1密着部41の延出方向の基端は、非接着部41bの基端でもある。
図示は省略するが、第2密着部42も、第1密着部41と同様に、外包材F同士が、各シーラント層L3が互いに向かい合うように密着して形成されている。
図5に示すように、第2密着部42は、第1密着部41の端封止部41aおよび非接着部41bに対応して、背封止部42a(封止部)および非接着部42bを有する。
背封止部42aは、外包材Fを厚さ方向tにおいて第1表面40e側で互いに向かい合わせて熱溶着することによって形成されている。このため、背封止部42aは、端封止部41aと同様の断面構造を有する。背封止部42aは、各端封止部41aの間において、外包材Fの合わせ目を気密に封止している。
非接着部42bは、第1表面40e、第2側面40b、および第4側面40dと、第1表面40e側の第1密着部41A、41Bの表面と、背封止部42aとの間に形成されている以外は、非接着部41bと同様に形成されている。
非接着部42bにおいて、各端封止部41aと重なる部位は、端封止部41aの形成時に熱溶着されている。このため、真空断熱材32において、第1方向Xにおける非接着部42bの両端部は、気密に封止されている。
本実施形態では、外包材Fは、1枚のフィルムで形成され、端封止部41aと背封止部42aとからなる封止部によって、封止された平袋である。このような包袋は、ピロー袋、合掌袋などとも呼ばれている。背封止部42aは、厚さ方向tから見て芯材44の表面と重なるように第1方向X(一方向)に延びている。2つの端封止部41aは、背封止部42aと交差する方向に延びている。
本実施形態の封止部は、平面視H字形の三方(三箇所)に形成されている。このため、封止部は厚さ方向tから見て閉じていない。
図6に示すように、凸部43は、本体部40の外方に延出した外包材Fの内面同士が互いに接着することなく密着して形成されている。凸部43は、突出方向の先端に外包材Fの内面同士が接着された部位を有していない。
次に、本実施形態の真空断熱材の製造方法について、真空断熱材32を製造する場合の例で説明する。
図8は、第1の実施形態の真空断熱材の製造方法の例を示す斜視図である。
真空断熱材32を製造するには、芯材44と、外包材Fで形成された包袋45と、を準備する。
例えば、芯材44は、芯材44を構成する材料からなる母材を直方体形状に切断したり、成形したりすることによって形成できる。
包袋45は、以下のようにして形成できる。
まず矩形に切断された外包材Fまたは一方向に長い長尺の外包材Fを準備する。外包材Fを、U字形に曲げて、端部を互いに熱溶着し、背封止部42aを形成する。長尺の外包材Fの場合には、短手幅方向の両端部を合わせて熱溶着する。これにより、外包材Fによる筒体が得られる。
この後、背封止部42aと十字形に交差するように、筒体を熱溶着して端封止部41aを形成する。熱溶着時または熱溶着後に、必要に応じて筒体を切断することにより、図8に示す包袋45が得られる。包袋45は、端封止部41aと背封止部42aとによって二方が封止されている。包袋45は、端封止部41aと第1方向Xにおいて対向する端部に開口部Oを有する。
長尺の外包材Fを用いる場合には、包袋45は、周知のピロー袋の連続製造装置を用いて製造されてもよい。
包袋45における背封止部42aは、図8のように、背封止部42aが外包材Fの外側に向かって起立していてよいし、端封止部41aを形成する際に、外包材Fの外周面に沿う方向に折り曲げられていてもよい。
背封止部42aが起立している場合には、背封止部42aは、各第1密着部41が折り畳まれるまでに、外包材Fの外周面に沿う方向に折り曲げられる。
芯材44および包袋45が準備できた後、包袋45内に芯材44を挿入する。包袋45の開口部Oから内部の空気を吸引し、包袋45内を大気圧よりも減圧する。これにより、包袋45が芯材44の外周部に密着する。芯材44は、大気圧との差圧によって厚さ方向に圧縮される。
包袋45内の気圧が、目標の真空度に達した後、開口部Oを熱溶着して封止する。これにより、開口部Oにも端封止部41aが形成される。
このとき、芯材44の表面に密接する外包材Fによって、第1表面40e、第2表面40f、第1側面40a、第2側面40b、第3側面40c、および第4側面40dが形成される。この結果、本体部40が形成される。
包袋45の開口部Oは、大気圧下の芯材44が容易に挿入できるように、厚さ方向の断面積よりも広く開口している。このため、芯材44が圧縮されると、芯材44に密接できない外包材Fの余剰部が生じる。
第2側面40bおよび第4側面40dと、各端封止部41aとの間には、端封止部41aの厚さ方向に互いに対向する余剰部が生じる。この余剰部は、互いに接着されることなく密着し、非接着部41bを形成する。この結果、第1密着部41A、41Bが形成される。
第1表面40eと背封止部42aとの間には、背封止部42aの厚さ方向tに対向する余剰部が生じる。この余剰部は、互いに接着されることなく密着し、非接着部42bを形成する。この結果、第2密着部42が形成される。
芯材44の第2方向Yの側面に対向する外包材Fの余剰部は、各側面の外方に突出してU字形に屈曲し、互いに密着し合う。この結果、凸部43が形成される。
ただし、余剰部の大きさ、減圧条件などによっては、凸部43は、厚さ方向tにおける複数箇所に形成されたり、第1方向Xにおいて途絶したりしてもよい。
凸部43を形成する余剰部は、開口部Oの面積を芯材44の厚さ方向の断面積に近づけることによって低減できる。例えば、芯材44を挿入する際に、芯材44を厚さ方向tに圧縮して挿入すれば、開口部Oの面積が少なくて済み、凸部43が形成されにくくなる。
このようにして図5に示すような展開状態の真空断熱材32が形成される。
この後、図5に示すように第2側面40bに沿う折り曲げ線BL1に沿って各第1密着部41の基端の非接着部41bを折り曲げる。さらに、第4側面40dに沿う折り曲げ線BL2に沿って非接着部41bを折り曲げる。これにより、各第1密着部41が本体部40の表面に向けて折り畳まれる。この後、接着テープTによって第1密着部41を第1表面40eに固定する。
このようにして図4に示す真空断熱材32が製造される。
本実施形態の真空断熱材32によれば、厚さ方向tから見た本体部40の外周部から延出する第1密着部41は、第1方向Xに対向する2箇所に設けられている。
各第1密着部41は、折り畳まれるため、真空断熱材32の第1方向Xの長さは、同方向における本体部40の長さに略等しい。このため、第1方向Xにおける真空断熱材32の設置範囲と断熱可能な幅とが略一致するので、第1方向Xにおける断熱効率に優れる。
各第1密着部41が折り畳まれた状態では、第1密着部41は本体部40における第1方向Xの側面に沿っている。このため、真空断熱材32における第1方向Xの外面は、本体部40の外面と同様、平滑である。例えば、真空断熱材32が冷蔵庫1の筐体10に配置され発泡断熱材10cが充填される際(以下、発泡断熱材10cの充填時)に、真空断熱材32の第1方向Xの側面における発泡断熱材10cの流動性が良好になる。
第2方向Yに対向する外周部には、凸部43が突出している。凸部43の突出長さは自重によって本体部40の側面に折り曲げられない程度なので、凸部43の形状は、真空断熱材32の配置向きによらず安定している。
このため、凸部43は折り畳まれなくても、発泡断熱材10cの充填時に、凸部43の近傍の発泡断熱材10cの流れが阻害されにくい。凸部43の突出長さが短いほど、発泡断熱材10cの流動性は良好になる。
凸部43の突出長さは、第1密着部41の延出長さよりも短いので、第1密着部41のように折り畳まなくても、真空断熱材32の平面視における第2方向Yの幅が大きくなりすぎることがない。
本実施形態では、各第1密着部41が、第1方向Xにおいて離れた2箇所に形成されており、各第1密着部41は、互い交差しない折り曲げ線BL1、BL2のみによって折り曲げられる。
もし、凸部43の突出長さが長すぎるなどして、本体部40に向かって折り畳む必要があると、外包材F同士が重なった部位に互いに交差する折り曲げ線が生じ、折り曲げ線の交点の近傍には大きな応力が生じる。外包材Fは、全体として柔軟性を有しているが、過大な応力が生じると、ガスバリア層L2にクラックが入ったり、ガスバリア層L2が損傷したりする可能性がある。
クラックが入ったガスバリア層L2は、ガスバリア性が低下するので、経年的に真空断熱材32の真空度が悪化し、断熱性能が低下するおそれがある。
密着部が、本体部40の全周に形成されて、四方が折り畳まれる場合も同様である。
本実施形態によれば、折り曲げ線同士が交差しないので、折り曲げ部において、ガスバリア性を低下させるような高応力が発生することを抑制できる。この結果、真空断熱材32の断熱性能の低下を抑制できる。
凸部43における延出方向の先端は、1枚の外包材Fが折り曲げられた折り曲げ部であるが、例えば、折り曲げ線BL1、BL2のように2枚の外包材Fが積層した部位の折り曲げ部に比べると外包材Fに生じる応力は低い。このため、凸部43の先端と、折り曲げ線BL1、BL2と、の交差は許容できる。
同様に、第2密着部42の基端における折り曲げ部も、折り返される側の外包材Fが折り曲げられるだけで、他方の外包材Fは屈曲しないので、外包材Fに生じる応力は凸部43の先端と同様である。このため、第2密着部42と折り曲げ線BL1、BL2と、の交差も許容できる。
以上説明したように、本実施形態の真空断熱材によれば、外包材Fが、1枚のフィルムで形成され、2つの端封止部41aと1つの背封止部42aとで三方(三箇所)が封止部され、端封止部41a同士が芯材44を挟んで離れている平袋の包袋45が用いられている。このため、第1方向Xに形成される第1密着部41A、41Bを折り畳んで、真空断熱材32の外形をコンパクト化しても、折り曲げ線同士が互いに交差しないので、外包材Fに生じる応力を低減できる。この結果、断熱性能の低下を抑制できる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態の真空断熱材を説明する。
図9は、第2の実施形態の真空断熱材の例を示す斜視図である。図10は、図9におけるF10−F10線に沿う断面図である。
図9、10に示すように、本実施形態の真空断熱材32Aは、第1の実施形態の真空断熱材32の本体部40、芯材44に代えて、本体部40A、芯材44Aを有する。
真空断熱材32Aは、真空断熱材32に代えて冷蔵庫1に用いることができる。
以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
本体部40Aは、第1表面40eにおいて本体部40Aの内側に陥没した凹所40gが形成されていることと、第1側面40aおよび第3側面40cには外方へ突出する突出部が形成されていないことと、を除くと、本体部40と同様である。
凹所40gは、第1方向Xに直交する断面の形状(以下、断面形状)が矩形であり、第2側面40bから第4側面40dの間で同断面が第1方向Xに延びている角型の溝部である。
凹所40gの断面形状は、減圧時に第1の実施形態における各凸部43を形成する余剰部の外包材Fを吸収できる形状とする。例えば、図10に示すように、第1の実施形態における凸部43A、43Bの突出長さが、それぞれdA、dBのとき、凹所40gの深さhは、dAとdBの和に等しい。
凹所40gの溝底には、溝底に沿って折り曲げられた第2密着部42が配置されている。
芯材44Aは、凹所40gを形成する外包材Fの内面に密接する凹溝44gが形成されている以外は、芯材44と同様である。
凹溝44gの形状は、芯材44Aの圧縮時に凹所40gに沿って凹所40gを形成する外包材Fに密接する形状であれば特に限定されない。例えば、凹溝44gの断面形状としては、溝幅が凹所40gの幅と同程度であり、溝深さが凹所40gの深さを芯材44Aの圧縮率で割った深さを有する角型であってもよい。
本実施形態の真空断熱材32Aは、芯材44、芯材44Aを用いる以外は、第1の実施形態と同様にして製造できる。
芯材44Aを製造するには、例えば、厚さ方向における芯材44の一方の表面に凹溝44gを形成する。凹溝44gの形成方法としては、芯材44を切除する方法、芯材44の表面をローラや成形型などによってプレス成形する方法などを挙げることができる。
芯材44Aおよび包袋45が準備できた後、凹溝44gと第2密着部42とが互いに対向する位置関係において、芯材44Aを包袋45に挿入する。
この後、第1の実施形態と同様に、包袋45の開口部Oから内部の空気を吸引し、包袋45内を大気圧よりも減圧する。
このとき、外包材Fが、凹溝44gを含む芯材44Aの外周部に密着する。芯材44Aは、大気圧との差圧によって厚さ方向に圧縮される。第1表面40eの中央部は、凹溝44gの内部に向かって押圧される。このとき、第1の実施形態では凸部43を形成した、第1側面40aおよび第3側面40cにおける余剰部の分の外包材Fが、凹溝44gに引き込まれる。この結果、第1側面40aおよび第3側面40cが厚さ方向tに引っ張りを受けて、凸部43を形成することなく芯材44Aの側面に沿って密接する。
この後、第1の実施形態と同様に開口部Oを熱溶着して封止し、形成された各第1密着部41を折り畳む。
このようにして、図9に示す真空断熱材32Aが製造される。
本実施形態の真空断熱材32Aは、凸部43を有しない以外は、第1の実施形態の真空断熱材32と同様なので、第1の実施形態と同様に、断熱性能の低下を抑制できる。
特に本実施形態では、第1密着部41の折り畳まれる際に折り曲げられる凸部43が存在しないので、断熱性能が低下する可能性をさらに低減できる。
本実施形態によれば、第1側面40aおよび第3側面40cの外方に凸部43が突出しないので、第1側面40aおよび第3側面40cが他の真空断熱材の側面と近接するように、配置できる。このため、他の真空断熱材に隣接して配置する場合に、隣接領域の断熱性能が低くなることを防止できる。
さらに、本実施形態によれば、第1側面40aおよび第3側面40cの外方に凸部43が突出しないので、第1側面40aおよび第3側面40cを発泡断熱材10cの流動経路に向けて配置すると、発泡断熱材10cの流動性が良好になる。このため、発泡断熱材10cを充填不良が抑制される点で、冷蔵庫の断熱性能を向上することができる。
(第1変形例)
第2の実施形態の変形例(第1変形例)の真空断熱材を説明する。
図11は、第2の実施形態の変形例(第1変形例)の真空断熱材の例を示す断面図である。
図11に示すように、本変形例の真空断熱材32Bは、第2の実施形態の真空断熱材32Aの本体部40Aに代えて、本体部40Bを有する。
真空断熱材32Bは、真空断熱材32Aに代えて冷蔵庫1に用いることができる。
以下、第2の実施形態と異なる点を中心に説明する。
本体部40Bは、凹所40gが第2表面40fにおいて本体部40Bの内側に陥没するように形成されていることを除くと、本体部40と同様である。
このため、本変形例では、第2密着部42は、第1の実施形態と同様、第1表面40eに沿って折り曲げられている。
本変形例の真空断熱材32Bは、芯材44Aを裏返して、包袋45に挿入する以外は、第2の実施形態と同様にして製造できる。
本変形例の真空断熱材32Bは、第2の実施形態と同様、凹所40gを有している。真空断熱材32Bは、第1側面40aおよび第3側面40cから凸部43が突出していない点で、第2の実施形態と同様の作用を有する。
特に本変形例では、冷蔵庫1に配置する際に、凹所40gを、放熱パイプ56を挿通させる溝として用いることができる。第2の実施形態の真空断熱材32Aの凹所40gも放熱パイプ56を挿通させる溝として利用できるが、第2密着部42の折り畳み状態によっては、深さがばらつくおそれがある。これに対して、本変形例によれば、凹所40gの深さが一定になるので、放熱パイプ56に負荷がかかりにくくなる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態の真空断熱材を説明する。
図12は、第3の実施形態の真空断熱材の例を示す斜視図である。図13は、第3の実施形態の冷蔵庫の例を示す断面図である。
図12に示すように、本実施形態の真空断熱材34は、厚さ方向tから見て五角形の外形を有する以外は、第1の実施形態の真空断熱材32と同様である。
図3に二点鎖線で示すように、真空断熱材34は、第1の実施形態における2枚の真空断熱材32と、真空断熱材33とに代えて左側壁23に配置して、本実施形態の冷蔵庫1Cを形成することができる。
以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
図12に示すように、真空断熱材34は、第1の実施形態における本体部40、芯材44、および第1密着部41に代えて、本体部50、芯材54、および第1密着部51(密着部)を有する。
本体部50は、真空断熱材34において、断熱性能を有する部位であり、真空断熱材34の外形と略同様の五角形の板状に形成されている。本体部50は、厚さ方向tにおいて、五角形の第1表面50fおよび第2表面50gを有する。
第2表面50gには、真空断熱材32と同様、左側壁23に装着されるまでに、放熱パイプ56を挿通する凹溝が形成される。
以下、真空断熱材34の厚さ方向tから見た外形に関して、冷蔵庫1における配置に基づいて、奥行方向Dおよび上下方向Hを用いて説明する場合がある。
本体部50は、第1表面50fと第2表面50gとの間に、第1側面50a、第2側面50b、第3側面50c、第4側面50d、および第5側面50eを有する。第1側面50a、第2側面50b、第3側面50c、第4側面50d、および第5側面50eは、本体部50の周方向においてこの順に接続している。
第1側面50aと第4側面50dとは、奥行方向Dにおいて互いに対向し、上下方向Hに延びている。第3側面50cと第5側面50eとは、上下方向Hにおいて互いに対向し、奥行方向Dに延びている。第2側面50bは、第1側面50aから第3側面50cに向かって斜めに傾斜している。
本体部50の内部は、真空断熱材32と同様の減圧状態とされ、厚さ方向tに圧縮された芯材54が収容されている。
芯材54は、厚さ方向tから見て、本体部50と同様の五角形であり、本体部50の内面に密接している。芯材54の材料は、芯材44と同様である。
第1密着部51は、奥行方向Dにおける本体部50の各外周部から、本体部50の外側にそれぞれ延びている。各第1密着部51は、第1の実施形態と同様、端封止部41aと非接着部41bとを有する。
各第1密着部51の配置位置を区別する場合には、第4側面50dから延びる第1密着部51を第1密着部51A、第1側面50aから延びる第1密着部51を第1密着部51B、第2側面50bから延びる第1密着部51を第1密着部51Cと表記する。
第1密着部51Cは、二点鎖線で示す展開状態では、第1密着部51Bに連続しており、上下方向Hに延びる端封止部41aを含んでいる。
本実施形態における第2密着部42は、上下方向Hにおける中央部において第1密着部51A、第1表面50f、および第1密着部51Bに跨がって延びている。
芯材54を収容する包袋は、第1の実施形態における第1方向Xが奥行方向Dに、第2方向Yが上下方向Hに、それぞれ対応し、各方向の長さが異なる以外は、包袋45と同様のピロー袋である。
第1密着部51Aは、第4側面50dに沿って折り曲げられ、第1表面50fに向かって折り畳まれた状態で接着テープTによって第1表面50fに固定されている。
第1密着部51Cは、第2側面50bに沿って折り曲げられ、第1表面50fに向かって折り畳まれた状態で接着テープTによって第1表面50fに固定されている。
本実施形態における凸部43は、第3側面50cおよび第5側面50eから外側に突出している。配置位置を区別する場合には、第3側面50c側の凸部43を凸部43A、第5側面50e側の凸部43を凸部43Bと表記する。
真空断熱材34は、芯材54と、芯材54より大きい以外は包袋45と同様の包袋と、を用いる以外は、第1の実施形態の真空断熱材32と同様に製造できる。
真空断熱材34においては、第1密着部51A、51Cは折り畳まれ、第1密着部51Bは折り畳まれていない。このため、折り曲げ線同士が交差していないので、第1の実施形態の真空断熱材32と同様、断熱性能の低下を抑制できる。
ここで、真空断熱材34を用いた冷蔵庫1Cの製造時における作用を説明する。
まず、真空断熱材34は、厚さ方向から見た外形が五角形のため、1枚で、左側壁23の壁面部23aを覆うことができる。このため、部品点数が削減され製造工数が低減できる。
さらに、本実施形態では、発泡断熱材10cの充填が容易になる。
図13は、第3の実施形態の冷蔵庫の例を示す断面図である。図14は、第3の実施形態の冷蔵庫の製造方法の例を示す模式図である。
図13に示すように、冷蔵庫1Cにおいて、真空断熱材34の第2表面50gは、左側壁23の壁面部23aに接着されている。第2表面50gには、第2の実施形態と同様の凹所40gが形成されている。凹所40gは厚さ方向から見ると、放熱パイプ56の延在経路に沿って延びている。凹所40gの内部には、放熱パイプ56が挿通されている。
本実施形態における凹所40gは、凹所40gの深さに応じて、第1密着部51A、51Bにおいて、延出方向における各非接着部41bの長さを低減している。これにより、折り畳まれていない第1密着部51Bの延出長さは、端封止部41aの長さに近くなっている。
真空断熱材34の第1側面50aは、冷蔵庫1Cにおける後側(図示上側)の後壁25の壁面部25aと、壁面部25aを固定する左側壁23の固定部23bと、の各内面に対向している。第1密着部51Bは、壁面部23aに沿って奥行方向Dに延びている。
第4側面50dと、本体部50に向かって折り畳まれた第1密着部51Aとは、冷蔵庫1Cにおける前側(図示下側)の内箱10aの内面に対向している。
壁面部23a、25aなどの外箱10bと、内箱10aとの間において、真空断熱材34を除く空間には、発泡断熱材10cが充填されている。
本実施形態では、真空断熱材34および発泡断熱材10cを囲む外箱10bおよび内箱10aは、真空断熱材34および発泡断熱材10cを内部に収容する断熱材収容部Sを構成している。
真空断熱材34において、発泡断熱材10cの流動方向の上流側の上流側側面は、第4側面50dと折りたたまれた第1密着部51Aとによって、芯材54の側面に沿う平滑面が形成されている。これに対して流動方向の下流側の下流側側面は、芯材54の側面に沿う第1側面50aから外方に突出する第1密着部51Bからなる突出部が形成されている。
図14に示すように、本実施形態では、壁面部25aに発泡断熱材10cの原液Mを注入する注入口61と、原液Mの発泡時のアウトガスを排出する排出口62とが、設けられている。
発泡断熱材10cは、前面を下に向けた状態の筐体10に充填される。
注入口61から原液Mを注入すると、原液Mは、第1表面50fと内箱10aの間を通して筐体10の前面側に流れる。原液Mは、筐体10の前側の内面に達する頃に、発泡し始め、膨張する発泡体fとして後壁25に向かって上方に流動する。
このとき、真空断熱材34には、発泡体fの流動方向の上流側である前側(図示下側)の上流側側面に最も強い発泡圧が加わる。本実施形態における上流側側面は、第4側面50dおよび第1密着部51Aによる平滑面が形成されているので、発泡体fに対する抵抗が軽減される。この結果、発泡体fは真空断熱材34の表面に沿って円滑に流動する。
一方、発泡体fの流動方向の下流側である側筐体10の後側(図示上側)では、発泡体fの広がりによって発泡圧が低くなるので、発泡体fは、第1密着部51Bのような突出部を押し倒すことなく、第1密着部51Bに案内されて円滑に充填されていく。
この結果、発泡体fの充填ムラが抑制され、内箱10aと外箱10bとの間に均等に発泡断熱材10cが充填される。
本実施形態の真空断熱材34では、下流側側面において第1密着部51Bを折り畳まないことによって、折り曲げ線の交差を防止できるので、断熱性能の低下を抑制できる。
さらに、平滑面が形成された側面が発泡体fの流動方向の上流側に、発泡体fの流動を案内する突出部を有する側面が下流側に、それぞれ配置されているので、発泡断熱材10cを良好に充填できる。
(第2変形例)
第3の実施形態の変形例(第2変形例)の真空断熱材を説明する。
図15は、第3の実施形態の変形例(第2変形例)の真空断熱材の例を示す斜視図である。図16は、図15におけるF16−F16線に沿う断面図である。
図15に示すように、本変形例の真空断熱材34Aは、第2密着部42が上下方向に延び、第1密着部51に代えて第1密着部52(密着部)を有する点が、第3の実施形態の真空断熱材34と異なる。真空断熱材34Aの厚さ方向tから見た外形は、真空断熱材34と同様の五角形である。芯材54は真空断熱材34と共通である。
図3に二点鎖線で示すように、真空断熱材34Aは、第3の実施形態の真空断熱材34と同様に、第3の実施形態の冷蔵庫1Cに用いることができる。
以下、第3の実施形態と異なる点を中心に説明する。
第1密着部52は、上下方向Hにおける本体部50の各外周部から、本体部50の外側にそれぞれ延びている。各第1密着部52は、第1の実施形態と同様、端封止部41aと非接着部41bとを有する。
各第1密着部52の配置位置を区別する場合には、第5側面50eから延びる第1密着部51を第1密着部51A、第3側面50cから延びる第1密着部52を第1密着部52B、第2側面50bから延びる第1密着部52を第1密着部52Cと表記する。
第1密着部52Cは、二点鎖線で示す展開状態では、第1密着部52Bから第2側面50bに沿って屈曲している。
本実変形例における第2密着部42は、奥行方向Dにおける中央部において第1密着部52A、第1表面50f、および第1密着部52に跨がって延びている。
芯材54を収容する包袋は、第1の実施形態における第1方向Xが上下方向Hに、第2方向Yが奥行方向Dに、それぞれ対応し、各方向の長さが異なる以外は、包袋45と同様のピロー袋である。
第1密着部52Aは、第4側面50dに沿って折り曲げられ、第1表面50fに向かって折り畳まれた状態で接着テープTによって第1表面50fに固定されている。
第1密着部52B、52Cは、それぞれ第3側面50c、第2側面50bに沿って折り曲げられ、第1表面50fに向かって折り畳まれた状態で接着テープTによって第1表面50fに固定されている。
本変形例における凸部43は、第1側面50aから外側に突出している。本変形例における凸部43は、芯材54の第1側面50aと対向する外包材Fの余剰部の内面が互いに密着して形成されている。
図16に示すように、第4側面50dには、凸部は形成されていない。このため、第4側面50dは、厚さ方向tの全体にわたって、芯材54の第4側面54dに密接している。
第2表面50gには、放熱パイプ56が相通される経路に沿って、凹所40gが形成されている。凹所40gを形成するため、芯材54には、第1変形例と同様にして、凹溝54gが形成されている。
真空断熱材34Aの製造方法を説明する。
図17は、第3の実施形態の変形例(第2変形例)の真空断熱材の製造方法の例を示す断面図である。
図17に示すように、真空断熱材34Aは、芯材54と、包袋55と、を用いる以外は、第1の実施形態および第1変形例と略同様にして製造できる。以下、第1の実施形態および第1変形例と異なる点を中心に説明する。
芯材54は、外形が相違する以外は、第1変形例における芯材44と同様に製造できる。
包袋55は、外包材Fで形成された包袋45と略同様のピロー袋である。ただし、包袋55の開口部は、第1密着部52Aに対応する部位に形成されている。包袋55における開口部と反対側の端部は、第1密着部52B、52Cの各端封止部41aに対応する屈曲形状に封止されている。
圧縮前の芯材54は、包袋55に挿入された後、奥行方向Dにおいて第4側面54dが包袋55の内面に近接するように、片寄せされる。これにより、減圧時に包袋55が第4側面54dの全体に迅速に密接しやすくなる。
包袋55に芯材54が挿入された後、包袋55の内部の減圧が開始される。包袋55は芯材54の外周部に密着し、大気圧との差圧によって厚さ方向tに圧縮される。
このとき、第1変形例と同様、凹溝54gの内面に沿って包袋55が折り曲げられるため、奥行方向Dにおける余剰部が低減される。特に、第4側面54dは、包袋55の内面に近接されているので、包袋55は、余剰部が形成されることなく第4側面54dの全体に密接する。
第2の実施形態と同様、凹溝54gの深さを適宜設定することによって、第1側面54aにも余剰部が生じないようにしてもよい。しかし、本変形例では、芯材54を挿入しやすいように、包袋55の開口部を大きくしているので、第1側面54aに対向する包袋55の余剰部によって、凸部43が形成される。
本変形例の第4側面50dは、第1密着部51が延びていない芯材54の外周部である第4側面54dにおいて、厚さ方向tの全体にわたって包袋55の内面が第4側面54dに沿って密接し、外側に平滑な表面を有する平滑被覆部を形成している。
この後、第1の実施形態と同様に、包袋55の開口部を熱溶着して封止し、形成された各第1密着部52を折り畳む。
このようにして、図15に示す真空断熱材34Aが製造される。
真空断熱材34Aにおいては、第1密着部52B、52Cが折り畳まれる際に、それぞれの折り曲げ線が互いに交差する。ただし、折り曲げ線の交差によって形成される平面視の角部が鈍角であるため、直角以下の角度の角部が形成される場合に比べて、交差部位における応力が低くなる。
本変形例によれば、第3の実施形態に比べると折り曲げ線が交差する部位から断熱性能が低下する可能性はあるが、折り曲げ線が2箇所以上で互いに交差する場合、または折り曲げ線の交差によって平面視で直角以下の角度の角部が形成される場合に比べると、断熱性能が低下する可能性は低減されている。
本変形例の真空断熱材34Aが冷蔵庫1Cにおける左側壁23内に配置される場合、真空断熱材34と同様、第4側面50dが発泡断熱材10cの流動方向の上流側、第1側面50aが同じく下流側に配置された状態で、第2表面50gが壁面部23aに接着される。
このため、真空断熱材34Aの上流側側面は、第4側面50dによって芯材54の側面に沿う平滑面が形成されている。これに対して流動方向の下流側の下流側側面は、第1側面50aから外方に突出する凸部43からなる突出部が形成されている。
この結果、第3の実施形態と同様、発泡断熱材10cを良好に充填できる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態の真空断熱材を説明する。
図18は、第4の実施形態の真空断熱材の例を示す斜視図である。図19は、第4の実施形態の真空断熱材の展開状態を示す平面図である。
図18に示すように、本実施形態の真空断熱材34Bは、背封止部42aを有しない平袋からなる包袋に芯材54が挿入された点が、第3の実施形態の真空断熱材34と異なる。真空断熱材34Bの厚さ方向tから見た外形は、真空断熱材34と同様の五角形である。
図3に二点鎖線で示すように、真空断熱材34Bは、第3の実施形態の真空断熱材34と同様に、第3の実施形態の冷蔵庫1Cに用いることができる。
以下、第3の実施形態と異なる点を中心に説明する。
図19に展開状態の平面視の真空断熱材34Bを示すように、第3の実施形態における第1密着部51に代えて、第1密着部53(密着部)を有する。
第1密着部53は、本体部50の第2側面50b、第3側面50c、第4側面50d、および第5側面50eから、本体部50の外側にそれぞれ延びている。各第1密着部53は、第1の実施形態と同様、端封止部41aと非接着部41bとを有する。
第1側面50aには、第2変形例と同様、本体部50の外方に向かって凸部43が突出している。
各第1密着部53の配置位置を区別する場合には、第2側面50b、第3側面50c、第4側面50d、および第5側面50eから延びる第1密着部53を、それぞれ第1密着部53B、53C、53D、53Eと表記する。
各第1密着部53は、本体部50の外周部に沿って略平行に延びている。このため、第1密着部53の外縁は、厚さ方向tから見て本体部50と同様の五角形である。
展開状態の真空断熱材34Bは、1枚の外包材Fが凸部43の位置で折り曲げられ、凸部43を除く四方(四箇所)の外縁部に端封止部41aが形成された平袋を用いる以外は、第3の実施形態と同様に製造できる。開口部は第1密着部53B、53C、53D、53Eのいずれに形成されてもよいが、例えば、第1密着部53Eを形成する端部に形成されてもよい。
展開状態の真空断熱材34Bが得られた後、各第1密着部53は、折り曲げ線BL3、BL4、BL5、BL6に沿って折り曲げられ、第1表面50fに向かって折り畳まれ、接着テープTによって第1表面50fに固定されている。
折り曲げ線BL3、BL4、BL5、BL6は、それぞれ第5側面50e、第2側面50b、第3側面50c、および第4側面50dに沿う直線である。
折り畳み順序は特に限定されないが、図18に示す例では、折り曲げ線BL3、BL4、BL5、BL6の順とされてもよい。
本実施形態における真空断熱材34Bは、折り畳まれた各第1密着部53と、第5側面50e、第2側面50b、第3側面50c、および第4側面50dとによって、真空断熱材34Bの四方の側面が平滑面になっている。
これに対して、第1側面50aから突出する凸部43は、第2変形例と同様、折り畳まれていない。
本実施形態の真空断熱材34Bは、芯材54と、1枚のフィルムで形成され、四方(四箇所)に形成された封止部を有し、かつ内部に減圧状態で芯材54を収容する包袋と、で形成されている。ただし、封止部には、背封止部が含まれない点が第2変形例と異なる。
真空断熱材34Bにおいては、折り曲げ線が3箇所で交差しているので、第3の実施形態に比べると折り曲げ線が交差する部位から断熱性能が低下する可能性はある。しかし、第1密着部53Aをさらに折り曲げて、折り曲げ線が5箇所で交差する場合に比べると、断熱性能が低下する可能性は低減されている。
本実施形態の真空断熱材34Bが冷蔵庫1Cにおける左側壁23内に配置される場合、真空断熱材34と同様、第4側面50dが発泡断熱材10cの流動方向の上流側、第1側面50aが同じく下流側に配置された状態で、第2表面50gが壁面部23aに接着される。
このため、真空断熱材34Bの上流側側面は、第4側面50dおよび第1密着部53Dによって芯材54の側面に沿う平滑面が形成されている。これに対して流動方向の下流側の下流側側面は、第1側面50aから外方に突出する凸部43からなる突出部が形成されている。
この結果、第3の実施形態の第2変形例と同様、発泡断熱材10cを良好に充填できる。
上記各実施形態および各変形例では、厚さ方向からみた真空断熱材および芯材の外形が矩形または五角形の例で説明したが、厚さ方向から真空断熱材および芯材の外形は、矩形以外の多角形もよい。
上記各実施形態および各変形例では、密着部の延出方向の基端が真空断熱材の厚さ方向の中央部に位置する例で説明した。しかし、密着部の基端の位置は、中央部には限定されない。例えば、密着部の基端は、第1表面または第2表面と同一平面上に位置していてもよい。
上記第4の実施形態を除く各実施形態および各変形例では、背封止部を有する場合に、密着部を背封止部同士が重なるように第1表面に向かって折り畳むとして説明した。しかし、背封止部を含む密着部は、第2表面に向かって折り畳まれてもよい。この場合、背封止部が180度に折り曲げられることがないので、背封止部への負荷を低減できる。
以上、説明した少なくとも一つの実施形態によれば、板状であり、厚さ方向から見て多角形の芯材と、1枚の膜で形成され、膜を気密に封止する封止部を有し、内部に減圧状態で芯材を収容する包袋と、を持つので、断熱性能の低下を抑制できる真空断熱材および冷蔵庫を提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1,1C…冷蔵庫、10…筐体、10a…内箱、10b…外箱、10c…発泡断熱材、23…左側壁、23a,25a…壁面部、25…後壁、30,31,32,32A,32B,33,34,34A、34B…真空断熱材、40,40A,40B,50…本体部、40a,50a…第1側面、40b,50b…第2側面、40c,50c…第3側面、40d,50d…第4側面、40e,50f…第1表面、40f,50g…第2表面、40g…凹所、41,41A,41B,51,51A,51B,51C,52,52A,52B,52C,53,53A,53B,53C,53D,53E…第1密着部(密着部)、41a…端封止部(封止部)、41b,42b…非接着部、41c…熱溶着部、42…第2密着部、42a…背封止部(封止部)、43,43A,43B…凸部、44,44A,54…芯材、44g,54g…凹溝、45,55…包袋、54a…第1側面、54d…第4側面、56…放熱パイプ、61…注入口、62…排出口、BL1,BL2,BL3,BL4,BL5,BL6…折り曲げ線、f…発泡体、F…外包材(膜)、L2…ガスバリア層、M…原液、O…開口部、S…断熱材収容部

Claims (10)

  1. 板状であり、厚さ方向から見て多角形の芯材と、
    1枚の膜で形成され、前記膜を気密に封止する封止部を有し、内部に減圧状態で前記芯材を収容する包袋と、
    を備える、
    真空断熱材。
  2. 前記封止部は、
    前記厚さ方向から見て前記芯材の表面と重なるように一方向に延びる背封止部と、
    前記背封止部と交差する方向に延びる2つの端封止部と、
    を含む、
    請求項1に記載の真空断熱材。
  3. 前記包袋は、
    前記芯材の厚さ方向から見た前記芯材の外周部と前記封止部との間に形成され前記包袋の内面同士が接着されることなく密着した非接着部をさらに含んでおり、
    前記非接着部と前記封止部とは、前記外周部から外方に延びており、前記包袋の内面同士が互いに密着した密着部を形成している、
    請求項1または2に記載の真空断熱材。
  4. 前記密着部は、前記芯材の厚さ方向の表面に向かって折り畳まれている、
    請求項3に記載の真空断熱材。
  5. 前記包袋は、前記芯材と密接することなく前記包袋の内面同士が密着して前記外周部から外方に突出しており、突出方向の先端に前記内面同士が接着された部位を有しない、凸部を有しており、
    前記凸部の突出量は、前記外周部からの前記密着部の延出長さよりも短い、
    請求項3または4に記載の真空断熱材。
  6. 前記厚さ方向における前記芯材の表面に、前記密着部が延びていない前記芯材の外周部に沿う方向に延びる凹溝が形成されている、
    請求項3〜5のいずれか1項に記載の真空断熱材。
  7. 前記包袋は、前記密着部が延びていない前記芯材の外周部において、前記厚さ方向の全体にわたって前記包袋の内面が前記芯材の表面に沿って密接し、外側に平滑な表面を有する平滑被覆部を有する、
    請求項3〜6のいずれか1項に記載の真空断熱材。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の真空断熱材を備える、
    冷蔵庫。
  9. 前記真空断熱材を覆う発泡断熱材と、
    前記真空断熱材と、前記発泡断熱材と、を内部に収容する断熱材収容部と、
    をさらに備え、
    前記真空断熱材は、
    前記断熱材収容部における前記発泡断熱材の流動方向における上流側と下流側とに、それぞれ前記芯材の側面に沿って延びる上流側側面と下流側側面とを有しており、前記上流側側面は、前記芯材の側面に沿う平滑面であり、前記下流側側面は外方に突出する突出部が形成されている、
    請求項8に記載の冷蔵庫。
  10. 請求項6に記載の真空断熱材と、
    前記真空断熱材の前記凹溝に挿通され、冷媒を放熱させる放熱パイプと、
    を備える、
    冷蔵庫。
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