JP2021178942A - 新規エポキシ樹脂及びエポキシ樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱性、機械的特性に優れる硬化物を与えることができ、電子材料や各種コンポジット材料として有用な新規エポキシ樹脂、及びそのエポキシ樹脂組成物を提供する。【解決手段】フルオレン構造を有し、その9位に2個の芳香族炭化水素基が結合し、更にそれらの芳香族炭化水素基に、下記式(1−1)で表される基が、それぞれの芳香族炭化水素基に1個ずつエーテル結合を介して結合したエポキシ樹脂。[式(1−1)中、R4とR5はアルキレン基を示す。R6は、エポキシ基、ビニル基、及び水酸基とエーテル基またはエステル基との両方を有するエチル基のいずれかを示し、R6の少なくとも1つはエポキシ基である。xは1〜5の整数を示す。yは0〜5の整数を示す。zは1〜50の整数を示す。]【選択図】なし

Description

本開示は、新規エポキシ樹脂、及び該エポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物に関する。より詳細には、耐熱性及び機械的特性に優れる硬化物を与えることができる新規エポキシ樹脂、及び該エポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物に関する。
エポキシ樹脂は、一般に、耐熱性、機械的特性、電気的性質などの各種性質に優れた硬化物を形成するため、接着剤、塗料、積層板、成形品などの電子材料や各種コンポジット材料として広く利用されている。
そのようなエポキシ樹脂として、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノール(トリメチロールプロパン)の1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物[例えば、商品名「EHPE3150」((株)ダイセル製)等]は、反応性が高く、耐熱性、耐候性、電気的性質等に優れる硬化物を与えるため、例えば、光半導体の封止剤や基板等の電子材料や粉体塗料等の硬化剤、ガラス繊維の収束剤等の各種コンポジット材料として使用されている(例えば、特許文献1、2)
特開昭60−161973号公報 特開2014−156591号公報
本開示の発明の目的は、耐熱性、機械的特性に優れる硬化物を与えることができ、電子材料や各種コンポジット材料として有用な新規エポキシ樹脂を提供することである。
また、本開示の発明の他の目的は、前記新規エポキシ樹脂を含有し、耐熱性、機械的特性に優れる硬化物を与えることができ、電子材料や各種コンポジット材料として有用なエポキシ樹脂組成物を提供することである。
本開示の発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、特定の開始剤に1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサンを付加させたエポキシ樹脂が、耐熱性、機械的特性に優れる硬化物を与えることができ、電子材料や各種コンポジット材料として有用であることを見出し、本開示の発明を完成させた。
すなわち、本開示の発明は、下記式(1)で表されるエポキシ樹脂を提供する。
Figure 2021178942
[式(1)中、環Aは、同一又は異なって、芳香族炭化水素環を示す。R1は、同一又は異なって、シアノ基、ハロゲン原子、又はアルキル基を示す。R2は、同一又は異なって、炭化水素基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基又は置換アミノ基を示す。jは、同一又は異なって、0〜4の整数を示す。kは、同一又は異なって、0又は1以上の整数を示す。R3は、同一又は異なって、下記式(1−1)で表される基を示す。]
Figure 2021178942
[式(1−1)中、R4は炭素数2〜4のアルキレン基を示す。R5は炭素数3〜6のアルキレン基を示す。R6は、下記式(1a)〜(1c)で表される基のいずれかを示し、式(1−1)におけるR6の少なくとも1つは式(1a)で表される基である。xは0〜5の整数を示す。yは0〜5の整数を示す。zは1〜50の整数を示す。xが2以上の整数の場合、複数のR4は同一であってもよいし、異なっていてもよい。yが2以上の整数の場合、複数のR5は同一であってもよいし、異なっていてもよい。zが2以上の整数の場合、複数のR6は同一であってもよいし、異なっていてもよい。]
Figure 2021178942
Figure 2021178942
Figure 2021178942
[式(1c)中、R7は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアリールカルボニル基を示す。]
前記エポキシ樹脂において、環Aはベンゼン環であってもよい。
前記エポキシ樹脂において、xは1であってもよい。
前記エポキシ樹脂において、yは0であってもよい。
また、本開示の発明は、前記エポキシ樹脂を含有する、エポキシ樹脂組成物を提供する。
前記エポキシ樹脂組成物は、さらに、硬化剤と、硬化促進剤とを含有していてもよい。
前記エポキシ樹脂組成物は、さらに、硬化触媒を含有していてもよい。
前記エポキシ樹脂組成物は、さらに、前記式(1)で表されるエポキシ樹脂以外のエポキシ化合物を含有していてもよい。
前記エポキシ樹脂組成物において、前記エポキシ化合物は、脂環式エポキシ化合物であってもよい。
前記エポキシ樹脂組成物において、前記脂環式エポキシ化合物は、シクロヘキセンオキシド基を有する化合物であってもよい。
前記エポキシ樹脂組成物において、前記脂環式エポキシ化合物は、下記式(I)で表される化合物であってもよい。
Figure 2021178942
[式(I)中、Xは単結合又は連結基(1以上の原子を有する2価の基)を示す。]
前記エポキシ樹脂組成物は、コンポジット樹脂組成物であってもよい。
また、本開示の発明は、前記エポキシ樹脂組成物の硬化物を提供する。
また、本開示の発明は、前記硬化物を備える、電子製品を提供する。
本開示のエポキシ樹脂は上記構成を有するため、該エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物を硬化させることにより、耐熱性、機械的特性に優れる硬化物を形成することができる。従って、本開示のエポキシ樹脂は、電子材料や各種コンポジット材料として極めて有用である。
図1は実施例1で得られたエポキシ樹脂の1H−NMRスペクトルである。
<エポキシ樹脂>
本開示のエポキシ樹脂(以下、「エポキシ樹脂(A)」と称する場合がある。)は、下記式(1)で表されるものである。
Figure 2021178942
式(1)中、環Aは、同一又は異なって、芳香族炭化水素環を示す。環Aで表される芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、又は縮合多環式芳香族炭化水素環が含まれる。縮合多環式芳香族炭化としては、縮合二環式炭化水素環(例えば、インデン環、ナフタレン環などのC8-20縮合二環式炭化水素環、好ましくはC10-16縮合二環式炭化水素環)、縮合三環式炭化水素環(例えば、アントラセン環、フェナントレン環など)などの縮合二乃至四環式炭化水素環などが挙げられる。好ましい芳香族炭化水素環としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環などが挙げられ、ベンゼン環、ナフタレン環が好ましく、ベンゼン環がより好ましい。なお、フルオレンの9位に置換する2つの環Aは、異なる環であってもよく、同一の環であってもよい。
なお、環Aが縮合多環式芳香族炭化水素環である場合、フルオレンの9位に置換する環Aの置換位置は、特に限定されず、例えば、フルオレンの9位に置換するナフチル基は、1−ナフチル基、2−ナフチル基などであってもよく、特に2−ナフチル基であるのが好ましい。
式(1)中、R1は、同一又は異なって、シアノ基、ハロゲン原子、又はアルキル基を示し、アルキル基が好ましい。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子など挙げられる。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などのC1-6アルキル基(好ましくは、C1-4アルキル基、特にメチル基)などが挙げられる。なお、フルオレン(又はフルオレン骨格)を構成する2つのベンゼン環に置換するR1は同一であってもよく、異なっていてもよい。また、フルオレンを構成するベンゼン環に対するR1の結合位置(置換位置)は、特に限定されない。
式(1)中、jは、同一又は異なって、0〜4の整数を示し、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1、さらに好ましくは0である。なお、jが2以上の整数の場合、式(1)中の複数のR1は同一であってもよいし、異なっていてもよい。また、フルオレンを構成する2つのベンゼン環において、jは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
式(1)中、R2は、同一又は異なって、炭化水素基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基又は置換アミノ基を示す。なお、2つの環Aに置換するR2は同一であってもよく、異なっていてもよい。また、環Aに対するR2の結合位置(置換位置)は、特に限定されない。
炭化水素基としては、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基などのC1-20アルキル基、好ましくはC1-8アルキル基、さらに好ましくはC1-6アルキル基など)、シクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロへキシル基などのC5-10シクロアルキル基、好ましくはC5-8シクロアルキル基、さらに好ましくはC5-6シクロアルキル基など)、アリール基[例えば、フェニル基、アルキルフェニル基(メチルフェニル基(又はトリル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基など)、ジメチルフェニル基(キシリル基)など)、ナフチル基などのC6-10アリール基、好ましくはC6-8アリール基、特にフェニル基など]、アラルキル基(ベンジル基、フェネチル基などのC6-10アリール−C1-4アルキル基など)などが挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基などのC1-20アルコキシ基、好ましくはC1-8アルコキシ基、さらに好ましくはC1-6アルコキシ基などが挙げられる。シクロアルコキシ基としては、シクロへキシルオキシ基などのC5-10シクロアルキルオキシ基など)などが挙げられる。アリールオキシ基としては、フェノキシ基などのC6-10アリールオキシ基などが挙げられる。アラルキルオキシ基としては、ベンジルオキシ基などのC6-10アリール−C1-4アルキルオキシ基などが挙げられる。アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基などのC1-20アルキルチオ基、好ましくはC1-8アルキルチオ基、さらに好ましくはC1-6アルキルチオ基などが挙げられる。シクロアルキルチオ基としては、シクロへキシルチオ基などのC5-10シクロアルキルチオ基などが挙げられる。アリールチオ基としては、フェニルチオ基などのC6-10アリールチオ基などが挙げられる。アラルキルチオ基としては、ベンジルチオ基などのC6-10アリール−C1-4アルキルチオ基などが挙げられる。アシル基としては、アセチル基などのC1-6アシル基などが挙げられる。アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基などのC1-4アルコキシ−カルボニル基などが挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。置換アミノ基としては、N,N−ジメチルアミノ基などのN,N−ジC1-6アルキルアミノ基などが挙げられる。
2としては、炭化水素基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アシル基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、置換アミノ基が好ましく、より好ましくは、炭化水素基[例えば、アルキル基(例えば、C1-6アルキル基)]、アルコキシ基(C1-4アルコキシ基など)、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子など)などである。
式(1)中、kは、同一又は異なって、0又は1以上の整数を示し、好ましくは0〜8の整数、より好ましくは0〜6の整数、さらに好ましくは0〜4の整数、さらに好ましくは0〜2の整数、さらに好ましくは0である。なお、kが2以上の整数の場合、式(1)中の複数のR2は同一であってもよいし、異なっていてもよい。また、2つの環Aにおいて、kは同一であってもよいし、異なっていてもよい。
式(1)中、R3は、同一又は異なって、下記式(1−1)で表される基を示す。2つの環Aにおいて、R3は同一であってもよいし、異なっていてもよい。
Figure 2021178942
上記式(1−1)中、R4は炭素数2〜4のアルキレン基を示し、例えば、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、ブチレン基、テトラメチレン基等が挙げられ、製造しやすさから、エチレン基、プロピレン基が好ましい。xは0〜5の整数を示し、好ましくは1〜3の整数、より好ましくは1又は2、さらに好ましくは1である。なお、xが2以上の整数の場合、式(1−1)中の複数のR4は同一であってもよいし、異なっていてもよい。
上記式(1−1)中、R5は炭素数3〜6のアルキレン基を示し、例えば、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン等が挙げられ、製造しやすさから、テトラメチレン基、ペンタメチレン基が好ましい。yは0〜5の整数を示し、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1、さらに好ましくは0である。yが2以上の整数の場合、式(1−1)中の複数のR5は同一であってもよいし、異なっていてもよい。
式(1−1)中、zは、1〜50の整数を示す。式(1)におけるzの和(総和)は、3〜100の整数である。
式(1−1)中、R6は、式中に示されるシクロヘキサン環上の置換基であり、下記式(1a)〜(1c)で表される基のいずれかを示す。上記シクロヘキサン環上のR6の結合位置は特に限定されないが、通常、酸素原子と結合するシクロヘキサン環の2つの炭素原子の位置を1位、2位とした場合、4位又は5位の炭素原子である。また、本開示のエポキシ樹脂(A)が複数のシクロヘキサン環を有する場合、それぞれのシクロヘキサン環におけるR6の結合位置は同一であってもよいし、異なっていてもよい。
Figure 2021178942
Figure 2021178942
Figure 2021178942
式(1−1)におけるR6の少なくとも1つは、式(1a)で表される基(エポキシ基)である。即ち、本開示のエポキシ樹脂(A)は、分子内に少なくとも1つのエポキシ基を有する。なお、zが2以上の整数の場合、式(1−1)中の複数のR6は同一であってもよいし、異なっていてもよい。また、本開示のエポキシ樹脂(A)が2以上のR6を有する場合、式(1)中の複数のR6は同一であってもよいし、異なっていてもよい。
式(1c)中、R7は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアリールカルボニル基を示す。上記アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基などの炭素数1〜20の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基などが挙げられる。上記アルキルカルボニル基としては、例えば、メチルカルボニル基(アセチル基)、エチルカルボニル基、n−プロピルカルボニル基、イソプロピルカルボニル基、n−ブチルカルボニル基、イソブチルカルボニル基、s−ブチルカルボニル基、t−ブチルカルボニル基などのアルキルカルボニル基などが挙げられる。上記アリールカルボニル基としては、例えば、ベンゾイル基、ナフトイル基などが挙げられる。
上述のアルキル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基が有していてもよい置換基としては、例えば、炭素数0〜20(より好ましくは炭素数0〜10)の置換基などが挙げられる。上記置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;ヒドロキシ基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、イソブチルオキシ基等のアルコキシ基(好ましくはC1-6アルコキシ基、より好ましくはC1-4アルコキシ基);アリルオキシ基等のアルケニルオキシ基(好ましくはC2-6アルケニルオキシ基、より好ましくはC2-4アルケニルオキシ基);フェノキシ基、トリルオキシ基、ナフチルオキシ基等の、芳香環にC1-4アルキル基、C2-4アルケニル基、ハロゲン原子、C1-4アルコキシ基等の置換基を有していてもよいアリールオキシ基(好ましくはC6-14アリールオキシ基);ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基等のアラルキルオキシ基(好ましくはC7-18アラルキルオキシ基);アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、(メタ)アクリロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアシルオキシ基(好ましくはC1-12アシルオキシ基);メルカプト基;メチルチオ基、エチルチオ基等のアルキルチオ基(好ましくはC1-6アルキルチオ基、より好ましくはC1-4アルキルチオ基);アリルチオ基等のアルケニルチオ基(好ましくはC2-6アルケニルチオ基、より好ましくはC2-4アルケニルチオ基);フェニルチオ基、トリルチオ基、ナフチルチオ基等の、芳香環にC1-4アルキル基、C2-4アルケニル基、ハロゲン原子、C1-4アルコキシ基等の置換基を有していてもよいアリールチオ基(好ましくはC6-14アリールチオ基);ベンジルチオ基、フェネチルチオ基等のアラルキルチオ基(好ましくはC7-18アラルキルチオ基);カルボキシ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基(好ましくはC1-6アルコキシ−カルボニル基);フェノキシカルボニル基、トリルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等のアリールオキシカルボニル基(好ましくはC6-14アリールオキシ−カルボニル基);ベンジルオキシカルボニル基等のアラルキルオキシカルボニル基(好ましくはC7-18アラルキルオキシ−カルボニル基);アミノ基;メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のモノ又はジアルキルアミノ基(好ましくはモノ又はジ−C1-6アルキルアミノ基);アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等のアシルアミノ基(好ましくはC1-11アシルアミノ基);エチルオキセタニルオキシ基等のオキセタニル基含有基;アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基等のアシル基;オキソ基;これらの2以上が必要に応じてC1-6アルキレン基を介して結合した基などが挙げられる。
本開示のエポキシ樹脂(A)におけるR6の全量(100モル%)に対する、式(1a)で表される基(エポキシ基)の割合は、特に限定されないが、40モル%以上(例えば、40〜100モル%)が好ましく、より好ましくは60モル%以上、さらに好ましくは80モル%以上である。上記割合が40モル%未満であると、硬化物の耐熱性や機械的特性などが不十分となる場合がある。なお、上記割合は、例えば、1H−NMRスペクトル測定や、オキシラン酸素濃度測定などにより算出することができる。
本開示のエポキシ樹脂(A)の一実施形態としては、環Aがベンゼン環であり、xが1であり、yが0である基であるエポキシ樹脂が好ましい。
本開示のエポキシ樹脂(A)は、特に限定されないが、下記式(2)で表される水酸基含有フルオレン化合物を開始剤として(即ち、当該化合物の水酸基(活性水素)を出発点として)、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン(3−ビニル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン)を開環重合(カチオン重合)させ、その後、酸化剤によりエポキシ化することによって製造される。
Figure 2021178942
上記式(2)中、R3aは、同一又は異なって、下記式(2−1)で表される基を示す。2つの環Aにおいて、R3aは同一であってもよいし、異なっていてもよい。上記式(2)中、環A、R1、R2、j、及びkの定義、例示、好ましい態様は、上記式(1)中における環A、R1、R2、j、及びkと同じである。
Figure 2021178942
上記式(2−1)中、R4、R5、x、及びyの定義、例示、好ましい態様は、上記式(1−1)中におけるR4、R5、x、及びyと同じである。
式(2)で表される水酸基含有フルオレン化合物は、公知の方法により製造することができる。例えば、上記式(2)においてR3aが水素原子である化合物などを出発原料として、例えば、特開2009−155256に記載の方法に従い、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のC2-4アルキレンオキサイドを開環付加・重合させることにより、式(2−1)において、xか1〜5の整数、yが0である式(2)で表される水酸基含有フルオレン化合物を製造することができる。C1-4アルキレンオキサイドの開環重合は、種類の異なるアルキレンオキサイドを使用してもよく、種類の異なるアルキレンオキサイドを段階的に重合してもよい。例えば、エチレンオキサイドを開環重合した後にプロピレンオキサイドを開環重合することにより、xが2以上の整数であり、複数のR4が異なる式(2)で表される水酸基含有フルオレン化合物を製造することができる。
さらに、必要に応じて、式(2−1)におけるyが0である式(2)で表される水酸基含有フルオレン化合物に、常法に従い、δ―バレロラクトン、ε−カプロラクトン等のラクトン化合物を開環付加・重合することにより、式(2−1)におけるyが1〜5である式(2)で表される水酸基含有フルオレン化合物を製造することができる。
式(2)で表される水酸基含有フルオレン化合物としては、市販品を使用することもできる。式(2)で表される水酸基含有フルオレン化合物の市販品としては、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン[商品名「BPEF」、大阪ガスケミカル(株)製]、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン[商品名「BPF」、大阪ガスケミカル(株)製]、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン[商品名「BCF」、大阪ガスケミカル(株)製]などを使用することができる。
特に、エポキシ樹脂(A)は、成形時の離型性の観点で、フッ素原子を含むカチオン重合触媒の存在下、式(2)で表される水酸基含有フルオレン化合物を開始剤として、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサンを開環重合させ、その後、酸化剤によりエポキシ化することによって製造されるエポキシ樹脂であることが好ましい。
上記1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサンは、公知乃至慣用の方法により製造でき、特に限定されないが、例えば、ブタジエンの2量化反応によって得られる4−ビニルシクロヘキセンを、過酢酸等の酸化剤を使用して部分エポキシ化することによって得られる。また、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサンとしては、市販品(例えば、商品名「セロキサイド2000」((株)ダイセル製))を使用することもできる。
上記1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサンの使用量は、エポキシ樹脂(A)における1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサンの所望の重合度(式(1−1)におけるz)に応じて適宜選択可能であるが、例えば、式(2)で表される水酸基含有フルオレン化合物が有する水酸基に対して1〜20当量、好ましくは2〜15当量、より好ましくは3〜10当量となる範囲から適宜選択することができる。
上記フッ素原子を含むカチオン重合触媒としては、フッ素原子を有するブレンステッド酸やルイス酸等が挙げられ、特に限定されないが、例えば、3フッ化ホウ素、3フッ化ホウ素エーテラート(例えば、3フッ化ホウ素のジエチルエーテル錯体等)等が挙げられる。フッ素原子を含むカチオン重合触媒の使用量は、特に限定されないが、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン100重量部に対して、0.01〜10重量部(より好ましくは0.1〜5重量部)の範囲から適宜選択できる。
1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサンを開環重合させる際の温度(反応温度)は、特に限定されないが、−70〜200℃が好ましく、より好ましくは−30〜100℃である。なお、反応時間は、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサンの転化率等に応じて適宜調整することができる。
1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサンの開環重合は、溶媒中で進行させることもできる。当該溶媒としては、活性水素を有するものを使用することはできない。即ち、溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;ジエチルエーテル等のエーテル;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素;酢酸エチル等のエステル等を使用できる。なお、溶媒は1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
上述の式(2)で表される水酸基含有フルオレン化合物を開始剤とした1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサンの開環重合により、下記式(3)で表される化合物(ビニル基を有する樹脂)が生成する。当該化合物は、そのまま次の反応(エポキシ化)に付すこともできるし、精製した上で次の反応に付すこともできる。精製手段としては、特に限定されず、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の分離手段や、これらを組み合わせた分離手段等の公知乃至慣用の方法を利用できる。
Figure 2021178942
上記式(3)中、R3bは、同一又は異なって、下記式(3−1)で表される基を示す。2つの環Aにおいて、R3bは同一であってもよいし、異なっていてもよい。上記式(3)中、環A、R1、R2、j、及びkの定義、例示、好ましい態様は、上記式(1)中における環A、R1、R2、j、及びkと同じである。
Figure 2021178942
上記式(3−1)中、R4、R5、x、y、及びzの定義、例示、好ましい態様は、上記式(1−1)中におけるR4、R5、x、y、及びzと同じである。
上述の開環重合は、より具体的には、例えば、特開昭60−161973号公報に記載の方法に従って実施することができる。
次に、式(3)で表される化合物が有するビニル基を酸化剤によりエポキシ化することによって、エポキシ樹脂(A)(式(1)で表されるエポキシ樹脂)が得られる。
上記酸化剤としては、過酸化水素や有機過酸等の公知乃至慣用の酸化剤を使用することができ、特に限定されないが、例えば、有機過酸としては、過ギ酸、過酢酸、過安息香酸、トリフルオロ過酢酸等が挙げられる。中でも、過酢酸は工業的に安価に入手可能であり、かつ安定度も高いため、好ましい。なお、酸化剤は1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
式(3)で表される化合物を有機過酸により反応(エポキシ化)させる際には、公知乃至慣用の触媒を使用することもできる。上記触媒としては、例えば、炭酸ナトリウム等のアルカリや、硫酸等の酸等が挙げられる。
上記反応(エポキシ化)は、使用する装置や原料の物性に応じて、溶媒使用の有無を決定したり、反応温度を調整して行うことができる。
上記反応を進行させる際の温度(反応温度)は、使用する酸化剤の反応性によって適宜定めることができ、特に限定されないが、例えば、酸化剤として過酢酸を使用する場合には、0〜70℃とすることが好ましい。反応温度が0℃未満の場合には、反応の進行が遅くなり過ぎる場合があり、一方、反応温度が70℃を超えると、過酢酸の分解が起きやすくなる場合がある。
上記反応においては、原料の粘度低下や酸化剤の希釈による安定化等を目的として、溶媒を使用することができる。酸化剤として過酢酸を使用する場合には、例えば、溶媒として、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素;ジエチルエーテル等のエーテル;酢酸エチル等のエステル;アセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン等を使用することができる。
上記反応における式(3)で表される化合物が有するビニル基に対する酸化剤の使用量(仕込みモル比)は、特に限定されないが、例えば、酸化剤として過酢酸を使用する場合には、ビニル基に対して、1〜1.5倍モルの使用量とすることが好ましい。
上記反応により、式(3)で表される化合物が有するビニル基の一部又は全部がエポキシ化され、式(1a)で表される基(エポキシ基)に変換されることにより、式(1)で表されるエポキシ樹脂(エポキシ樹脂(A))が生成する。なお、式(1)における式(1c)で表される基は、例えば、式(3)で表される化合物のビニル基と有機過酸の反応により生成する有機酸(例えば、酢酸)や、系中に存在する水、アルコールなどが、式(1a)で表される基と反応(副反応)することなどにより生成する。なお、式(1)における式(1a)〜(1c)で表される基の割合(比)は、例えば、酸化剤の種類、酸化剤の使用量(酸化剤とビニル基のモル比)、反応条件などにより適宜調整できる。
上記反応により得られたエポキシ樹脂(A)は、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の分離手段や、これらを組み合わせた分離手段等の公知乃至慣用の方法により精製することができる。
なお、エポキシ樹脂(A)は、式(1)で表されるエポキシ樹脂の1種より構成されるものであってもよいし、式(1)で表されるエポキシ樹脂の2種以上により構成されるものであってもよい。
エポキシ樹脂(A)の標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は、特に限定されないが、300〜100000が好ましく、より好ましくは1000〜10000である。重量平均分子量が300未満であると、硬化物の機械的特性や耐熱性が不十分となる場合がある。一方、重量平均分子量が100000を超えると、粘度が高くなり成形時の流動性が低下する場合がある。なお、重量平均分子量は、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定できる。
エポキシ樹脂(A)のエポキシ当量は、特に限定されないが、50〜1000が好ましく、より好ましくは100〜500である。エポキシ当量が50未満であると、硬化物が脆くなってしまう場合がある。一方、エポキシ当量が1000を超えると、硬化物の機械的特性が不十分となる場合がある。なお、エポキシ当量は、例えば、JIS K7236:2001に準じて測定することができる。
エポキシ樹脂(A)は、特に限定されないが、フッ素原子を含有していてもよい。例えば、上記開環重合をフッ素原子を含むカチオン重合触媒の存在下で進行させた場合に、得られるエポキシ樹脂(A)がフッ素原子を含有する傾向がある。エポキシ樹脂(A)におけるフッ素原子の含有量は、特に限定されないが、100〜30000ppmが好ましく、より好ましくは2000〜15000ppmである。フッ素原子の含有量が100ppm未満であると、硬化物の離型性が不十分となる場合がある。一方、フッ素原子の含有量が30000ppmを超えると、金属や他の樹脂等との界面における剥離が発生しやすくなる場合がある。なお、フッ素原子の含有量は、例えば、燃焼イオンクロマトグラフィー等によって測定することができる。なお、エポキシ樹脂(A)においてフッ素原子が含まれる形態は、例えば、エポキシ樹脂の構成元素として含まれる態様や、エポキシ樹脂とは別の成分(不純物等)の構成元素として含まれる態様等が挙げられ、特に限定されないが、例えば、式(1)で表されるエポキシ樹脂における炭素原子に結合した水素原子の少なくとも1個と置換した態様で含まれていてもよい。式(1)で表されるエポキシ樹脂におけるC−F結合の存在は、例えば、1H−NMRスペクトル測定等により確認される。
<エポキシ樹脂組成物>
本開示のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂(A)を必須成分として含有し、エポキシ樹脂(A)が、上記式(1)で表されるエポキシ樹脂である硬化性樹脂組成物である。本開示のエポキシ樹脂組成物は、上記必須成分以外にも、必要に応じてその他の成分を含有していてもよい。また、本開示のエポキシ樹脂組成物においてエポキシ樹脂(A)は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
本開示のエポキシ樹脂組成物におけるエポキシ樹脂(A)の含有量(配合量)は、特に限定されないが、エポキシ樹脂組成物の全量(100重量%)に対して、2〜90重量%が好ましく、より好ましくは4〜80重量%、さらに好ましくは6〜70重量%である。エポキシ樹脂(A)の含有量が2重量%未満であると、硬化物の耐熱性及び機械的特性が不十分となる場合がある。一方、エポキシ樹脂(A)の含有量が90重量%を超えると、粘度が高くなりすぎて取り扱い性が低下する場合がある。
本開示のエポキシ樹脂組成物に含まれるエポキシ化合物(エポキシ樹脂)の全量(100重量%)に対するエポキシ樹脂(A)の割合は、特に限定されないが、2重量%以上(例えば、2〜100重量%)が好ましく、より好ましくは4重量%以上、さらに好ましくは6重量%以上である。エポキシ樹脂(A)の割合が2重量%未満であると、硬化物の耐熱性及び機械的特性(強度、伸度など)が不十分となる傾向がある。
[その他のエポキシ化合物]
本開示のエポキシ樹脂組成物は、本開示の発明の効果を損なわない範囲で、エポキシ樹脂(A)以外のエポキシ化合物(「その他のエポキシ化合物」と称する場合がある)を含んでいてもよい。上記その他のエポキシ化合物としては、公知乃至慣用のエポキシ化合物が挙げられ、特に限定されないが、例えば、芳香族グリシジルエーテル系エポキシ化合物[例えば、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ビフェノール型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、ビスフェノールAのクレゾールノボラック型エポキシ化合物、ナフタレン型エポキシ化合物、トリスフェノールメタンから得られるエポキシ化合物等]等の芳香族エポキシ化合物;脂肪族グリシジルエーテル系エポキシ化合物[例えば、脂肪族ポリグリシジルエーテル等]等の脂肪族エポキシ化合物;(i)脂環(脂肪族炭化水素環)を構成する隣接する2個の炭素原子と酸素原子とで構成されるエポキシ基(脂環エポキシ基)を有する化合物、(ii)脂環にエポキシ基が直接単結合で結合している化合物(エポキシ樹脂(A)を除く)、(iii)水素化芳香族グリシジルエーテル系エポキシ化合物等の脂環式エポキシ化合物等が挙げられる。なお、その他のエポキシ化合物は1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
上述の(i)脂環エポキシ基を有する化合物としては、公知乃至慣用のものの中から任意に選択して使用することができる。中でも、上記脂環エポキシ基としては、シクロヘキセンオキシド基が好ましい。即ち、(i)脂環エポキシ基を有する化合物としては、硬化物の透明性、耐熱性の観点で、シクロヘキセンオキシド基を有する化合物が好ましく、特に、下記式(I)で表される化合物(脂環式エポキシ化合物)が好ましい。
Figure 2021178942
式(I)中、Xは単結合又は連結基(1以上の原子を有する2価の基)を示す。上記連結基としては、例えば、2価の炭化水素基、カルボニル基、エーテル結合、エステル結合、カーボネート基、アミド基、これらが複数個連結した基等が挙げられる。
式(I)中のXが単結合である化合物としては、3,4,3',4'−ジエポキシビシクロヘキサン等が挙げられる。
上記2価の炭化水素基としては、炭素数が1〜18の直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基、2価の脂環式炭化水素基等が挙げられる。炭素数が1〜18の直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、メチルメチレン基、ジメチルメチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基等が挙げられる。上記2価の脂環式炭化水素基としては、例えば、1,2−シクロペンチレン基、1,3−シクロペンチレン基、シクロペンチリデン基、1,2−シクロヘキシレン基、1,3−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキシレン基、シクロヘキシリデン基等の2価のシクロアルキレン基(シクロアルキリデン基を含む)等が挙げられる。
上記連結基Xとしては、特に、酸素原子を含有する連結基が好ましく、具体的には、−CO−、−O−CO−O−、−COO−、−O−、−CONH−;これらの基が複数個連結した基;これらの基の1又は2以上と2価の炭化水素基の1又は2以上とが連結した基等が挙げられる。2価の炭化水素基としては上記で例示したものが挙げられる。
上記式(I)で表される脂環式エポキシ化合物の代表的な例としては、下記式(I−1)〜(I−10)で表される化合物等が挙げられる。なお、下記式(I−5)、(I−7)中のl、mは、それぞれ1〜30の整数を表す。下記式(I−5)中のRは炭素数1〜8のアルキレン基であり、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、s−ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基等の直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基が挙げられる。これらの中でも、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基等の炭素数1〜3の直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基が好ましい。下記式(I−9)、(I−10)中のn1〜n6は、それぞれ1〜30の整数を示す。
Figure 2021178942
Figure 2021178942
(ii)脂環にエポキシ基が直接単結合で結合している化合物としては、例えば、下記式(II)で表される化合物が挙げられる。上記化合物としては、具体的には、上記式(I−1)で表される3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート、商品名「セロキサイド2021P」((株)ダイセル製)などが挙げられる。
Figure 2021178942
式(II)中、R’はp価の有機基を示す。pは、1〜20の整数を示す。qは、1〜50の整数を示し、式(II)におけるqの和(総和)は、3〜100の整数である。R”は、上記式(1−1)におけるR6と同じく、上記式(1a)〜(1c)で表される基のいずれかを示す。但し、式(II)におけるR”の少なくとも1つは式(1a)で表される基である。pが2以上の場合、それぞれの( )内(丸括弧内)の基におけるqは同一でもよく異なっていてもよい。上記化合物としては、具体的には、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノール(トリメチル―ルプロパン)の1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物、商品名「EHPE3150」((株)ダイセル製)などが挙げられる。
(iii)水素化グリシジルエーテル系エポキシ化合物としては、例えば、2,2−ビス[4−(2,3−エポキシプロポキシ)シクロへキシル]プロパン、2,2−ビス[3,5−ジメチル−4−(2,3−エポキシプロポキシ)シクロへキシル]プロパン等のビスフェノールA型エポキシ化合物を水素化した化合物(水素化ビスフェノールA型エポキシ化合物);ビス[o,o−(2,3−エポキシプロポキシ)シクロへキシル]メタン、ビス[o,p−(2,3−エポキシプロポキシ)シクロへキシル]メタン、ビス[p,p−(2,3−エポキシプロポキシ)シクロへキシル]メタン、ビス[3,5−ジメチル−4−(2,3−エポキシプロポキシ)シクロへキシル]メタン等のビスフェノールF型エポキシ化合物を水素化した化合物(水素化ビスフェノールF型エポキシ化合物);水添ビフェノール型エポキシ化合物;水添フェノールノボラック型エポキシ化合物;水添クレゾールノボラック型エポキシ化合物;ビスフェノールAの水添クレゾールノボラック型エポキシ化合物;水添ナフタレン型エポキシ化合物;トリスフェノールメタンから得られるエポキシ化合物の水添エポキシ化合物等が挙げられる。
本開示のエポキシ樹脂組成物におけるその他のエポキシ化合物の含有量(配合量)は、特に限定されないが、エポキシ樹脂組成物に含まれるエポキシ化合物(エポキシ樹脂)の全量(100重量%)に対して、70重量%未満(例えば、0重量%以上、70重量%未満)が好ましく、より好ましくは60重量%未満である。その他のエポキシ化合物の含有量が70重量%以上であると、硬化物の耐熱性及び機械的特性が不十分となる場合がある。一方、その他のエポキシ化合物の含有量(配合量)は、特に限定されないが、エポキシ樹脂組成物に含まれるエポキシ化合物(エポキシ樹脂)の全量(100重量%)に対して、10重量%以上が好ましく、より好ましくは20重量%以上である。その他のエポキシ化合物の含有量が20重量%未満であると、粘度が高くなりすぎて取り扱い性が低下する場合がある。
[硬化剤]
本開示のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂(A)に加えて、硬化剤(以下、硬化剤(B)と称する場合がある)を含有していてもよい。硬化剤(B)は、エポキシ樹脂(A)等のエポキシ基を有する化合物と反応してエポキシ樹脂組成物を硬化させる働きを有する化合物である。硬化剤(B)としては、エポキシ樹脂用硬化剤として公知乃至慣用の硬化剤を使用することができ、特に限定されないが、例えば、酸無水物系硬化剤、アミン系硬化剤、イミダゾール系硬化剤、ポリメルカプタン系硬化剤等が挙げられる。なお、硬化剤(B)は1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。中でも、硬化剤(B)としては、酸無水物系硬化剤が好ましい。
上記酸無水物系硬化剤としては、例えば、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ドデセニル無水コハク酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸等の25℃で液状の酸無水物や、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物等の25℃で固体状の酸無水物等が挙げられる。なお、上記酸無水物系硬化剤は1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
硬化剤(B)としては、市販品を使用することもできる。例えば、上記酸無水物系硬化剤の市販品として、商品名「リカシッド MH−700」、「リカシッド MH−700F」、「リカシッドHH」(以上、新日本理化(株)製);商品名「HN−5500」(日立化成工業(株)製)等が挙げられる。
本開示のエポキシ樹脂組成物における硬化剤(B)の含有量(配合量)は、特に限定されないが、エポキシ樹脂組成物中に含まれるエポキシ基を有する化合物の全量100重量部に対して、50〜200重量部が好ましく、より好ましくは70〜150重量部である。より具体的には、硬化剤(B)は、本開示のエポキシ樹脂組成物に含まれる全てのエポキシ基を有する化合物におけるエポキシ基1当量あたり、0.5〜1.5当量となる割合で使用することが好ましい。硬化剤(B)の含有量が50重量部未満であると、硬化の進行が不十分となり、硬化物の強靭性が不足したり、硬化物の耐黄変性が低下する場合がある。一方、硬化剤(B)の含有量が200重量部を超えると、同様に硬化が不十分となり硬化物が着色して色相が悪化しやすくなる場合がある。
[硬化促進剤]
本開示のエポキシ樹脂組成物は、さらに、硬化促進剤(以下、硬化促進剤(C)と称する場合がある)を含んでいてもよい。上記硬化促進剤(C)は、エポキシ樹脂(A)等のエポキシ基を有する化合物が硬化剤(B)により硬化する際に、硬化速度を促進する機能を有する化合物である。上記硬化促進剤(C)としては、公知乃至慣用の硬化促進剤を使用することができ、例えば、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)又はその塩(例えば、フェノール塩、オクチル酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ギ酸塩、テトラフェニルボレート塩);1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5(DBN)又はその塩(例えば、フェノール塩、オクチル酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ギ酸塩、テトラフェニルボレート塩);ベンジルジメチルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン等の3級アミン;2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール;リン酸エステル、トリフェニルホスフィン等のホスフィン類;テトラフェニルホスホニウムテトラ(p−トリル)ボレート等のホスホニウム化合物;オクチル酸亜鉛やオクチル酸スズ等の有機金属塩;金属キレート等が挙げられる。なお、硬化促進剤は1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
また、硬化促進剤としては、例えば、商品名「U−CAT SA 506」、「U−CAT SA 102」、「U−CAT 5003」、「U−CAT 18X」、「12XD」(開発品)(以上、サンアプロ(株)製);商品名「TPP−K」、「TPP−MK」(以上、北興化学工業(株)製);商品名「PX−4ET」(日本化学工業(株)製)等の市販品を使用することもできる。
本開示のエポキシ樹脂組成物における硬化促進剤(C)の含有量(配合量)は、特に限定されないが、エポキシ樹脂組成物中に含まれるエポキシ基を有する化合物の全量100重量部に対して、0.1〜8重量部が好ましく、より好ましくは0.3〜5重量部である。硬化促進剤(C)の含有量が0.1重量部未満であると、硬化が不十分となる場合がある。一方、硬化促進剤(C)の含有量が8重量部を超えると、保存性が悪くなったり、硬化物が着色して色相が悪化しやすくなる場合がある。
[硬化触媒]
本開示のエポキシ樹脂組成物は、上述の硬化剤(B)の代わりに、硬化触媒(以下、硬化触媒(D)と称する場合がある)を含んでいてもよい。硬化剤(B)を用いた場合と同様に、硬化触媒(D)を用いることにより、エポキシ樹脂(A)等のエポキシ基を有する化合物の硬化反応を進行させ、硬化物を得ることができる。上記硬化触媒(D)としては、特に限定されないが、例えば、紫外線照射又は加熱処理を施すことによりカチオン種を発生して、重合を開始させることができるカチオン触媒(カチオン重合開始剤)を使用できる。
紫外線照射によりカチオン種を発生するカチオン触媒としては、例えば、ヘキサフルオロアンチモネート塩、ペンタフルオロヒドロキシアンチモネート塩、ヘキサフルオロホスフェート塩、ヘキサフルオロアルゼネート塩などが挙げられる。これらのカチオン触媒は単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。上記カチオン触媒としては、例えば、商品名「UVACURE1590」(ダイセル・サイテック(株)製)、商品名「CD−1010」、「CD−1011」、「CD−1012」(以上、米国サートマー製)、商品名「イルガキュア264」(チバ・ジャパン(株)製)、商品名「CIT−1682」(日本曹達(株)製)等の市販品を好ましく使用することもできる。
加熱処理を施すことによりカチオン種を発生するカチオン触媒としては、例えば、アリールジアゾニウム塩、アリールヨードニウム塩、アリールスルホニウム塩、アレン−イオン錯体などが挙げられる。これらのカチオン触媒は単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。上記カチオン触媒としては、例えば、商品名「PP−33」、「CP−66」、「CP−77」(以上、(株)ADEKA製)、商品名「FC−509」(スリーエム製)、商品名「UVE1014」(G.E.製)、商品名「サンエイド SI−60L」、「サンエイド SI−80L」、「サンエイド SI−100L」、「サンエイド SI−110L」、「サンエイド SI−150L」(以上、三新化学工業(株)製)、商品名「CG−24−61」(チバ・ジャパン(株)製)等の市販品を好ましく使用することができる。上記カチオン触媒としては、さらに、アルミニウムやチタンなどの金属とアセト酢酸若しくはジケトン類とのキレート化合物とトリフェニルシラノール等のシラノールとの化合物、又は、アルミニウムやチタンなどの金属とアセト酢酸若しくはジケトン類とのキレート化合物とビスフェノールS等のフェノール類との化合物などを用いることもできる。
硬化触媒(D)の使用量(含有量)は、特に限定されないが、エポキシ樹脂組成物中に含まれるエポキシ基を有する化合物の全量(100重量部)に対して、0.01〜15重量部が好ましく、より好ましくは0.01〜12重量部、さらに好ましくは0.05〜10重量部、特に好ましくは0.1〜10重量部である。硬化触媒(D)を上記範囲内で使用することにより、耐熱性、耐光性に優れた硬化物を得ることができる。
[添加剤]
本開示のエポキシ樹脂組成物は、上述の成分以外にも、本開示の発明の効果を損なわない範囲で各種添加剤を含有していてもよい。上記添加剤として、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の水酸基を有する化合物を含有させると、反応を緩やかに進行させることができる。その他にも、粘度や透明性を損なわない範囲内で、消泡剤、レベリング剤、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランや3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤、界面活性剤、シリカ、アルミナなどの無機充填剤、難燃剤、着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、イオン吸着体、顔料、蛍光体(例えば、YAG系の蛍光体微粒子、シリケート系蛍光体微粒子等の無機蛍光体微粒子等)、離型剤等の慣用の添加剤を使用することができる。これらの添加剤の使用量としては、エポキシ樹脂組成物全量に対して5重量%以下程度である。
本開示のエポキシ樹脂組成物は、特に限定されないが、上述の各成分を、必要に応じて加熱した状態で配合及び混練することにより調製することができる。上記混練の方法は、特に限定されず、例えば、ディゾルバー、ホモジナイザー等の各種ミキサー、ニーダー、ロール、ビーズミル、自公転式撹拌装置等の公知乃至慣用の混練手段を使用できる。
本開示のエポキシ樹脂組成物は、取り扱い性、加工性の点で、常温(25℃)で液状を呈することが好ましく、粘度(25℃)が、100000mPa・s以下(例えば、200〜100000mPa・s)であることが好ましく、なかでも、50000mPa・s以下(例えば、200〜50000mPa・s)であることがより好ましい。また、ガラス転移温度としては、120〜200℃が好ましく、なかでも、130〜180℃がより好ましい。
なお、上記粘度は、実施例に記載の測定方法により測定できる。
なお、本開示のエポキシ樹脂組成物をさらに加熱して、該エポキシ樹脂組成物におけるエポキシ基を有する化合物の一部を反応させることによって、Bステージ化したエポキシ樹脂組成物(Bステージ状態のエポキシ樹脂組成物物)を得ることもできる。
<硬化物>
本開示のエポキシ樹脂組成物(又はBステージ状態のエポキシ樹脂組成物)を加熱によって硬化させることにより、耐熱性、機械的特性(特に、強度、伸度)に優れる硬化物(「本開示のの硬化物」と称する場合がある)を得ることができる。硬化の際の加熱温度(硬化温度)としては、特に限定されないが、45〜200℃が好ましく、より好ましくは100〜190℃、さらに好ましくは100〜180℃である。また、硬化の際に加熱する時間(硬化時間)としては、特に限定されないが、30〜600分が好ましく、より好ましくは45〜540分、さらに好ましくは60〜480分である。硬化温度と硬化時間が上記範囲の下限値より低い場合は、硬化が不十分となり、逆に上記範囲の上限値より高い場合は、樹脂成分の分解が起きる場合があるので、何れも好ましくない。硬化条件は種々の条件に依存するが、硬化温度が高い場合は硬化時間を短くし、硬化温度が低い場合は硬化時間を長くする等により、適宜調整することができる。また、加熱硬化処理は1段階で行ってもよいが、硬化発熱による硬化途中の割れを防ぐために、段階的に温度を上げながら行ってもよい。
本開示の硬化物の硬化度は、例えば90%以上が好ましく、より好ましくは95%以上、更に好ましくは97%以上である。本開示の硬化物の硬化度の硬化度が90%未満である場合は、耐熱性、機械的特性が不十分となる場合がある。
尚、本開示の硬化物の硬化度は、本開示のエポキシ樹脂組成物の発熱量、及び本開示の硬化物の発熱量をDSCにより測定し、以下の式から算出できる。
硬化度(%)=[1−(硬化物の発熱量/エポキシ樹脂組成物の発熱量)]×100
上記硬化度は、より具体的には、実施例に記載の測定方法により測定できる。
本開示の硬化物(例えば、硬化度90%以上の硬化物)のガラス転移温度(Tg)は、100℃以上(例えば、100〜250℃)が好ましく、より好ましくは140℃以上(例えば、140〜250℃)である。ガラス転移温度が100℃未満であると、使用態様によっては硬化物の耐熱性が不十分となる場合がある。硬化物のガラス転移温度は、各種熱分析(DSC(示差走査熱量計)、TMA(熱機械分析装置)等)や動的粘弾性測定等により測定でき、より具体的には、実施例に記載の測定方法により測定できる。
本開示の硬化物(例えば、硬化度90%以上の硬化物)のガラス転移温度以下における線膨張係数(α1)は、40〜100ppm/℃が好ましく、より好ましくは70〜95ppm/℃である。また、本開示の硬化物(例えば、硬化度90%以上の硬化物)のガラス転移温度以上における線膨張係数(α2)は、90〜170ppm/℃が好ましく、より好ましくは90〜160ppm/℃である。尚、硬化物の線膨張係数α1、α2は、TMA等により測定でき、より具体的には、実施例に記載の測定方法により測定できる。
本開示の硬化物(例えば、硬化度90%以上の硬化物)の5%重量減少温度(Td5)は、特に限定されないが、330℃以上(例えば、330〜450℃)が好ましく、より好ましくは340℃以上、さらに好ましくは350℃以上である。5%重量減少温度が330℃以上であることにより、硬化物の耐熱性がより向上する傾向がある。
本開示の硬化物(例えば、硬化度90%以上の硬化物)の曲げ強度は、特に限定されないが、40MPa以上(例えば、40〜200MPa)が好ましく、より好ましくは70MPa以上(例えば、40〜200MPa)である。
また、本開示の硬化物(例えば、硬化度90%以上の硬化物)の曲げ弾性率は、特に限定されないが、1500MPa以上(例えば、1500〜2000MPa)が好ましく、より好ましくは1800MPa以上である。
さらに、本開示の硬化物(例えば、硬化度90%以上の硬化物)の曲げ伸度は、特に限定されないが、2.0%以上(例えば、2.0〜20%)が好ましく、より好ましくは2.5%以上(例えば、2.5〜20%)である。
なお、上記硬化物の曲げ強度、曲げ弾性率、曲げ伸度は、例えば、JIS K6911に準拠して(例えば、曲げ速度2mm/分の条件で)、測定することができ、より具体的には、実施例に記載の測定方法により測定できる。
本開示のエポキシ樹脂組成物は硬化させることにより、耐熱性、機械的特性に優れる硬化物(本開示の硬化物)を形成できるため、電子材料や各種コンポジット材料として好適に使用することができる。
すなわち、本開示のエポキシ樹脂組成物及びその硬化物(本開示の硬化物)は、例えば、電子部品の層間の絶縁材、プリント基板用のソルダーレジスト、カバーレイなどのレジスト材料、半導体封止材料、カラーフィルター、印刷インキ、封止剤(半導体封止剤など)、塗料、コーティング剤、接着剤などのあらゆる電気・電子材料として有用である。また、成型材料、接着剤、塗料、電気絶縁材、積層板、コーティング、インク、塗料、シーラント、レジスト、複合材料、基材、シート、フィルム、光学素子、光学レンズ、光学部材、光造形、電子ペーパー、タッチパネル、太陽電池基板、光導波路、導光板、ホログラフィックメモリなどの分野にも用いることができる。
また、本開示のエポキシ樹脂組成物に各種無機フィラー、有機フィラーや強化繊維等を配合した各種コンポジット材料を上記の電気・電子材料などとして使用することもできる。
無機フィラーとしては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、クレー、カオリン、リン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、マイカ、タルク、シリカ、石英粉末、ガラス粉、珪藻土、ネフェリンサイナイト、クリストバライト、ウォラストナイト、水酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、アルミナ、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ドロマイト、炭化珪素、窒化硅素、窒化硼素、金属粉末、黒鉛、カーボンブラック、ヒドロキシアパタイト銀、ゼオライト銀等を挙げることができる。有機フィラーとしては、例えば、架橋ポリメタクリル酸メチル等の各種ポリマーの粒状物等を挙げることができる。これらは一種を単独で、又は二種以上を組み合わせて使用することができる。
強化繊維としては、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ボロン繊維、黒鉛繊維、炭化珪素繊維、高強度ポリエチレン繊維、タングステンカーバイド繊維、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール繊維(PBO繊維)などが挙げられる。これらは一種を単独で、又は二種以上を組み合わせて使用することができる。
本明細書に開示された各々の態様は、本明細書に開示された他のいかなる特徴とも組み合わせることができる。
以下に、実施例に基づいて本開示の発明をより詳細に説明するが、各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は、一例であって、本開示の発明の主旨から逸脱しない範囲内で、適宜、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。本開示は、実施形態によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。なお、表1におけるエポキシ樹脂組成物の各成分の配合量の単位は、重量部である。
生成物の1H−NMRスペクトルの測定は、JNM−ECZ400S(日本電子(株)製)、溶媒:重クロロホルム、測定条件:20℃により行った。
また、生成物の重量平均分子量(Mw)の測定は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によりHLC−8420GPC(東ソー(株)製)、溶媒:THF、測定条件:40℃、流量:0.350mL/min、分子量:標準ポリスチレン換算の条件で行った。
比較例1
[トリメチロールプロパンを開始剤としたエポキシ樹脂の製造]
室温、窒素雰囲気下、2Lのガラス製反応器に、トリメチロールプロパン[東京化成(株)製]50.0g(0.373モル)と1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン[(株)ダイセル製]694.2g(5.59モル)および酢酸エチル282.3g入れて攪拌した。次に温度を50℃に上げてトリメチロールプロパンを溶解させた。溶解後、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体[ステラケミファ(株)製]の酢酸エチル溶液(15%)88.1g(正味量:13.2g)を4時間かけて滴下した。滴下後、1時間攪拌させ反応が終了したら45℃まで温度を下げて、酢酸エチル387gおよび水558gを入れて水洗を行った。水洗後、有機層を分離した。
分離した有機層(固形分濃度51.31%)の250gを60℃に昇温し、窒素雰囲気下、過酢酸の酢酸エチル溶液(29%)277.6g(1.06モル)を2時間かけて滴下した。滴下後、5時間攪拌させ反応が終了したら、45℃に温度を下げ、水洗を行った。得られた有機層を分離し、酢酸エチルをエバポレーターで除去し、目的物(EHPE3150)が140g得られた。JIS K2207の環球法に基づいて測定した軟化点は、76℃であった。
実施例1
[ビスフェノキシエタノールフルオレンを開始剤としたエポキシ樹脂の製造]
室温、窒素雰囲気下、2Lのガラス製反応器に、ビスフェノキシエタノールフルオレン[大阪ガスケミカル(株)製]30.0g(0.068モル)と1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン[(株)ダイセル製]127.4g(1.026モル)および酢酸エチル59.7g入れて攪拌した。次に温度を50℃に上げてビスフェノキシエタノールフルオレンを溶解させた。溶解後、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体[ステラケミファ(株)製]の酢酸エチル溶液(15%)16.2g(正味量:2.43g)を1時間かけて滴下した。滴下後、1時間攪拌させ反応が終了したら45℃まで温度を下げて、酢酸エチル84.0gおよび水118.1gを入れて水洗を行った。水洗後、有機層を分離した。
分離した有機層294.1gを60℃に昇温し、窒素雰囲気下、過酢酸の酢酸エチル溶液(28%)333.7g(1.23モル)を2時間かけて滴下した。滴下後、5時間攪拌させ反応が終了したら、45℃に温度を下げ、水洗を行った。得られた有機層を分離し、酢酸エチルをエバポレーターで除去し、目的物(エポキシ樹脂(1))が170g得られた。JIS K2207の環球法に基づいて測定した軟化点は、82℃であった。
得られたエポキシ樹脂(1)の1H−NMRスペクトルを図1に示す。ケミカルシフト(δ)7.8〜6.7ppm(16H)にフルオレン骨格及びフェニル基に帰属されるピーク、2.7ppm(2H),2.5ppm(1H)にエポキシ基に帰属されるピークがそれぞれ観察された。
エポキシ樹脂(1)のGPCにより測定された標準ポリスチレン換算の重量平均分子量は1256であった。
実施例2、比較例2、3
表1の組成に従い、各エポキシ樹脂及び硬化触媒を混ぜ入れ、自公転式攪拌装置(商品名「あわとり錬太郎AR−250」、((株)シンキー製)を使用して均一に配合し、脱泡してエポキシ樹脂組成物を得た。
上記で得られたエポキシ樹脂組成物を成型機に注型し、表1に示す硬化条件で加熱することによって硬化させ、硬化物を製造した。
[評価]
実施例2、比較例2、3で得られたエポキシ樹脂組成物、硬化物について、以下の評価を行った。
[粘度]
実施例2、比較例2、3で得られたエポキシ樹脂組成物の25℃における粘度(mPa・s)をE型粘度計(型番「VISCOMETER TV−22」、(株)東機産業社製)を用いて測定した。結果を表1に示す。
[硬化度]
実施例2、比較例2、3で得られたエポキシ樹脂組成物及び硬化物を用いて、硬化度(%)を測定した。結果を表1に示す。
示差走査型熱量測定装置(DSC6200、(株)日立ハイテクサイエンス製)を用いて昇温速度5℃/分で測定した際の、硬化前の発熱量と、硬化後の残発熱を比較することで、硬化度(%)を計算した。
[耐熱性(TMA)]
実施例2、比較例2、3で得られた硬化物のガラス転移温度(Tg(TMA))を、TMA測定装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)製「TMA/SS100)を使用し、JIS K7197に準拠した方法により、窒素雰囲気下にて、昇温速度5℃/分で、測定温度範囲30〜300℃における熱膨張率を測定した後、ガラス転移点も前及び後の曲線に接線を引き、これらの接線の交点から求めた。結果を表1に示す。
また、実施例2、比較例2、3で得られた硬化物の線膨張係数は、上記で求めたガラス転移温度より低温側の直線の勾配をα1、ガラス転移温度より高温側の直線の勾配をα2として求めた。結果を表1に示す。
[耐熱性(Tg−DTA)]
実施例2、比較例2、3で得られた硬化物の熱分解温度(5%重量減少温度(Td5))を、示差熱熱重量同時測定装置(TG/DTA)[セイコーインスツルメント(株)製]で測定した。なお、測定は、窒素流通下、25℃から10℃/分の昇温速度で400℃まで昇温することにより行った。結果を表1に示す。
[曲げ物性]
実施例2、比較例2、3で得られた硬化物(厚さ4mm×幅10mm×長さ80mm)をサンプルとして、テンシロン万能試験機((株)オリエンテック製)を使用して、エッジスパン:67mm、曲げ速度2mm/分の条件で、3点曲げ試験を行うことにより、硬化物の曲げ強度、曲げ弾性率、及び曲げ伸度を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2021178942
実施例2は、エポキシ樹脂(1)を配合しない比較例2、エポキシ樹脂(1)に代えてEHPE3150を45重量部配合した比較例3に比べて、ガラス転移温度(Tg)が上昇し、また、曲げ弾性率の低下がなく、曲げ強度と曲げ伸度(特に、曲げ伸度)が大幅に改善した。
以上のように、本開示のエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物は、EHPE3150を含む比較例のエポキシ樹脂組成物よりも優れた耐熱性及び/又は機械的特性を示す硬化物を与えることが分かる。
なお、表1中の成分は、以下の通りである。
[エポキシ化合物]
セロキサイド2021P:商品名「セロキサイド2021P」(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート、(株)ダイセル製)
EHPE3150:比較例1で製造したエポキシ樹脂
エポキシ樹脂(1):実施例1で製造したエポキシ樹脂
[硬化触媒]
SI−100L:商品名「サンエイドSI−100L」(三新化学工業(株)製)

Claims (14)

  1. 下記式(1)で表されるエポキシ樹脂。
    Figure 2021178942
    [式(1)中、環Aは、同一又は異なって、芳香族炭化水素環を示す。R1は、同一又は異なって、シアノ基、ハロゲン原子、又はアルキル基を示す。R2は、同一又は異なって、炭化水素基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基又は置換アミノ基を示す。jは、同一又は異なって、0〜4の整数を示す。kは、同一又は異なって、0又は1以上の整数を示す。R3は、同一又は異なって、下記式(1−1)で表される基を示す。]
    Figure 2021178942
    [式(1−1)中、R4は炭素数2〜4のアルキレン基を示す。R5は炭素数3〜6のアルキレン基を示す。R6は、下記式(1a)〜(1c)で表される基のいずれかを示し、式(1−1)におけるR6の少なくとも1つは式(1a)で表される基である。xは0〜5の整数を示す。yは0〜5の整数を示す。zは1〜50の整数を示す。xが2以上の整数の場合、複数のR4は同一であってもよいし、異なっていてもよい。yが2以上の整数の場合、複数のR5は同一であってもよいし、異なっていてもよい。zが2以上の整数の場合、複数のR6は同一であってもよいし、異なっていてもよい。]
    Figure 2021178942
    Figure 2021178942
    Figure 2021178942
    [式(1c)中、R7は、水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、置換若しくは無置換のアルキルカルボニル基、又は置換若しくは無置換のアリールカルボニル基を示す。]
  2. 環Aがベンゼン環である、請求項1に記載のエポキシ樹脂。
  3. xが1である、請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂。
  4. yが0である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂を含有する、エポキシ樹脂組成物。
  6. さらに、硬化剤と、硬化促進剤とを含有する、請求項5記載のエポキシ樹脂組成物。
  7. さらに、硬化触媒を含有する、請求項5記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. さらに、前記式(1)で表されるエポキシ樹脂以外のエポキシ化合物を含有する、請求項5〜7のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  9. 前記エポキシ化合物が、脂環式エポキシ化合物である、請求項8記載のエポキシ樹脂組成物。
  10. 前記脂環式エポキシ化合物が、シクロヘキセンオキシド基を有する化合物である請求項9に記載のエポキシ樹脂組成物。
  11. 前記脂環式エポキシ化合物が、下記式(I)で表される化合物である請求項9又は10に記載のエポキシ樹脂組成物。
    Figure 2021178942
    [式(I)中、Xは単結合又は連結基(1以上の原子を有する2価の基)を示す。]
  12. コンポジット樹脂組成物である、請求項5〜11のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物の硬化物。
  14. 請求項13記載の硬化物を備える、電子製品。
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