JP7171619B2 - 脂環式エポキシ化合物製品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高純度の脂環式エポキシ化合物製品に関する。本願は、2018年1月12日に日本に出願した特願2018-3224号、及び2018年11月20日に日本に出願した特願2018-217675号の優先権を主張し、その内容をここに援用する。
LED等の光半導体素子を光源とする光半導体装置は、現在、各種の屋内又は屋外表示板、画像読み取り用光源、交通信号、大型ディスプレイ用ユニット等、様々な用途に使用されている。このような光半導体装置は、一般に、光半導体素子が樹脂(封止樹脂)により封止された構造を有している。そして、上記封止樹脂は、光半導体素子を水分や衝撃等から保護するための役割を担っている。
近年、光半導体装置の高出力化や短波長化が進んでおり、例えば、青色・白色光半導体装置においては、光半導体素子から発せられる熱による封止樹脂の黄変が問題となっている。黄変した封止樹脂は、光半導体素子から発せられた光を吸収するため、光半導体装置から出力される光の光度が低下してしまうためである。そのため、耐熱性及び透明性に優れた樹脂が求められている。
一方、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートは透明性に優れた硬化物を形成することが知られている。しかし、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートを主成分とするエポキシ化合物製品に硬化剤又は硬化触媒を添加して得られる硬化性組成物は、十分な耐熱性が得られず熱により透明性が低下することが問題であった。
特開2013-18921号公報
従って、本発明の目的は、耐熱性及び透明性に優れた硬化物を形成する用途に使用する脂環式エポキシ化合物製品を提供することにある。
本発明の他の目的は、前記脂環式エポキシ化合物製品の製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、耐熱性及び透明性に優れた硬化物を形成する、封止剤、接着剤、又はコーティング剤を提供することにある。
本発明の他の目的は、耐熱性及び透明性に優れた硬化物を備えた光学部材を提供することにある。
尚、本明細書において「製品」とは工業的に製造され、市場に流通し得る形態のものを意味し、化学物質そのものを意味するものではない。その意味においては目的物を主成分として含む(言い換えると、目的物を100重量%近く含む)組成物である。
本発明者等は上記課題を解決するため鋭意検討した結果、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートを主成分として含む脂環式エポキシ化合物製品に、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートの製造工程において生成する特定の副生物が特定の割合で混入すると、得られる硬化物の耐熱性及び透明性が低下すること、前記特定の副生物の生成を抑制し、且つ生成した前記副生物を除去することができれば、得られる硬化物の耐熱性及び透明性が向上することを見いだした。
更に、従来、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートの精製方法としては、3,4-シクロヘキセニルメチル(3,4-シクロヘキセン)カルボキシレートと有機過酸との反応生成物を水洗処理に付し、その後、薄膜蒸発器を用いて溶媒等の低沸点成分を留去して(すなわち、脱低沸処理に付して)、精製された3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートを缶出液として得る方法が知られているが(例えば、特開平9-67356号公報)、前記方法では、耐熱性や透明性が低下する原因となる特定の副生物の生成を抑制することができないことがわかった。
そして、脱低沸処理を施した後に、特定の蒸留条件下で脱高沸処理を施すと、前記特定の副生物の生成を抑制することができること、このようにして得られる3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート製品は、耐熱性、透明性、及び色相に優れた硬化物を形成することができることを見いだした。
本発明はこれらの知見に基づいて完成させたものである。
すなわち、本発明は、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートの純度が98.5重量%以上であり、
下記式(a)で表される化合物、下記式(b)で表される化合物、下記式(c)で表される化合物、及び下記式(d)で表される化合物の各含有量が0.5重量%以下である脂環式エポキシ化合物製品を提供する。
Figure 0007171619000001
本発明は、また、波長450nmの光の光線透過率が86%以上であり、且つハーゼン色数が14以下である前記脂環式エポキシ化合物製品を提供する。
本発明は、また、下記工程を経て、前記脂環式エポキシ化合物製品を得る、脂環式エポキシ化合物製品の製造方法を提供する。
工程1:3,4-シクロヘキセニルメチル(3,4-シクロヘキセン)カルボキシレートと有機過酸を反応させて、反応生成物を得る。
工程2:反応生成物に脱低沸処理を行う。
工程3:実段数が14段以上の蒸留塔を使用し、蒸留温度が190℃以下の条件下で、反応生成物に脱高沸処理を行う。
本発明は、また、前記脂環式エポキシ化合物製品を含む硬化性組成物を提供する。
本発明は、また、更に、硬化剤(B)と硬化促進剤(C)とを含む前記硬化性組成物を提供する。
本発明は、また、更に、硬化触媒(D)を含む前記硬化性組成物を提供する。
本発明は、また、前記硬化性組成物の硬化物を提供する。
本発明は、また、前記硬化性組成物を含む封止剤を提供する。
本発明は、また、前記硬化性組成物を含む接着剤を提供する。
本発明は、また、前記硬化性組成物を含むコーティング剤を提供する。
本発明は、また、前記硬化物を備えた光学部材を提供する。
本発明の脂環式エポキシ化合物製品は、高純度で、且つ特定の不純物(すなわち、式(a)で表される化合物、式(b)で表される化合物、式(c)で表される化合物、及び式(d)で表される化合物)の含有量が極めて低い。そのため、耐熱性、透明性、及び色相に優れた硬化物を形成することができる。従って、本発明の脂環式エポキシ化合物製品は、工業用途(例えば、封止剤、接着剤、コーティング剤、又はこれらの原料等)に好適に使用することができる。
本発明の光学部材の一例である、光半導体装置の概略図(断面図)である。
[脂環式エポキシ化合物製品]
本発明の脂環式エポキシ化合物製品は、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート(=下記式(i)で表される化合物)を含有し、その純度(若しくは、含有量)が98.5重量%以上である。すなわち、本発明の脂環式エポキシ化合物製品は、高純度な3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートである。3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートの純度(若しくは、含有量)は、耐熱性及び透明性に特に優れた硬化物を得ることができる点において、好ましくは99.0重量%以上である。
Figure 0007171619000002
また、本発明の脂環式エポキシ化合物製品は、下記式(a)で表される化合物、下記式(b)で表される化合物、下記式(c)で表される化合物、及び下記式(d)で表される化合物の各含有量が0.5重量%以下である。
本発明の脂環式エポキシ化合物製品としては、より好ましくは、下記式(a)で表される化合物の含有量が0.4重量%以下、下記式(b)で表される化合物の含有量が0.1重量%以下、下記式(c)で表される化合物の含有量が0.5重量%以下、且つ下記式(d)で表される化合物の含有量が0.3重量%以下である。
Figure 0007171619000003
また、本発明の脂環式エポキシ化合物製品における、前記式(a)~(d)で表される化合物の合計含有量は、例えば1.0重量%以下であることが好ましい。
更に、本発明の脂環式エポキシ化合物製品は、耐熱性及び透明性に特に優れた硬化物が得られる点において、不純物のなかでも特に分子量が100以下の化合物、及び分子量が270以上の化合物(前記式(a)~(d)で表される化合物を含む不純物)の含有量(合計含有量)が1.5重量%以下であることが好ましく、特に好ましくは1.3重量%以下、最も好ましくは1.2重量%以下、とりわけ好ましくは1.0重量%以下である。
本発明の脂環式エポキシ化合物製品は、上記の通り、3,4-シクロヘキセニルメチル(3,4-シクロヘキセン)カルボキシレートを高純度に含有し、且つ、前記式(a)~(d)で表される化合物の各含有量が極めて低い。
そのため、本発明の脂環式エポキシ化合物製品は透明性に優れ、光路長10mmのセル(10mm角形石英セル)中の、本発明の脂環式エポキシ化合物製品(製品厚み:10mm)の波長450nmの光の光線透過率は、例えば86%以上、好ましくは87%以上である。
また、本発明の脂環式エポキシ化合物製品は着色度が低く、ハーゼン色数(APHA)は、例えば14以下、好ましくは13以下、特に好ましくは12以下、最も好ましくは10以下である。
本発明の脂環式エポキシ化合物製品の25℃における粘度は、例えば50~1000mPa・s、好ましくは100~500mPa・s、更に好ましくは150~300mPa・s、特に好ましくは200~300mPa・sである。
尚、本発明における粘度は、デジタル粘度計(型番「DVU-E II型」、(株)トキメック製)を用いて、ローター:標準1°34’×R24、温度:25℃、回転数:0.5~10rpmの条件で測定される。
(脂環式エポキシ化合物製品の製造方法)
本発明の脂環式エポキシ化合物製品は、下記工程を経て製造することができる。尚、工程2と工程3は何れを先に行ってもよい。
工程1:3,4-シクロヘキセニルメチル(3,4-シクロヘキセン)カルボキシレートと有機過酸を反応させて反応生成物を得る工程(エポキシ化工程)
工程2:反応生成物に脱低沸処理を行う工程(脱低沸工程)
工程3:実段数が14段以上の蒸留塔を使用し、蒸留温度が190℃以下の条件下で、反応生成物に脱高沸処理を行う工程(脱高沸工程)
また、工程1終了後、工程2(工程3-工程2の順で行う場合には、工程3)前には、得られた反応生成物を水洗して反応に使用した有機過酸やその分解物を除去する工程(水洗工程)を設けてもよい。
(エポキシ化工程)
エポキシ化工程は、下記式(i’)で表される3,4-シクロヘキセニルメチル(3,4-シクロヘキセン)カルボキシレートに有機過酸を反応させて、反応生成物を得る工程である。本工程において、下記式(i)で表される3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートを含む反応生成物が得られる。
Figure 0007171619000004
前記有機過酸としては、例えば、過ギ酸、過酢酸、過プロピオン酸、m-クロロ過安息香酸、トリフルオロ過酢酸、過安息香酸等から選択される少なくとも1種が好ましい。
有機過酸の使用量は、3,4-シクロヘキセニルメチル(3,4-シクロヘキセン)カルボキシレート1モルに対して、例えば0.5~3モルである。
エポキシ化反応は、溶媒の存在下で行うことができる。前記溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、ジエチルベンゼン、p-シメン等の芳香族炭化水素;シクロヘキサン、デカリン等の脂環族炭化水素;n-ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン等の脂肪族炭化水素;シクロヘキサノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、フルフリルアルコール等のアルコール;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン;酢酸エチル、酢酸n-アミル、酢酸シクロヘキシル、プロピオン酸イソアミル、安息香酸メチル等のエステル;エチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコール、及びその誘導体;クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、クロルベンゼン等のハロゲン化合物;1,2-ジメトキシエタン等のエーテル等が挙げられる。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
溶媒の使用量は、3,4-シクロヘキセニルメチル(3,4-シクロヘキセン)カルボキシレートの、例えば0.2~10重量倍程度である。
エポキシ化反応には、必要に応じて、有機過酸の安定剤(例えば、リン酸水素アンモニウム、ピロリン酸カリウム、トリポリリン酸-2-エチルヘキシル等)や、重合禁止剤(例えば、ハイドロキノン、ピペリジン、エタノールアミン、フェノチアジン等)等も使用することができる。
エポキシ化反応の反応温度は、例えば0~70℃である。反応雰囲気としては反応を阻害しない限り特に限定されず、例えば、空気雰囲気、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気等が挙げられる。
(水洗工程)
水洗工程は、エポキシ化工程を経て得られた反応生成物中に含まれる、有機過酸やその分解物である有機酸を水洗により除去する工程である。
水の使用量としては、反応生成物の例えば0.1~3倍(v/v)程度である。水洗には、ミキサーセトラ-タイプ等の平衡型抽出器や、抽出塔、遠心抽出器等を用いることができる。
(脱低沸工程)
脱低沸工程は、反応生成物中に含まれる、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートよりも低沸点の成分(例えば、溶媒、水分等)を留去する工程である。本工程に付すことにより、脂環式エポキシ化合物製品中に混入する、分子量が100以下の化合物の含有量を極めて低く低減することができる。
蒸留には薄膜蒸発器や蒸留塔を使用することができる。蒸留は加熱温度50~200℃の範囲、圧力1~760torrの範囲の条件下で行うことが好ましい。蒸留は圧力や温度を変えて、2段階又はそれ以上の段階で行うこともできる。
反応生成物を脱低沸工程に付す際には、重合禁止剤を添加することが、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートの開環重合反応を抑制する上で好ましい。重合禁止剤の添加量はその種類および蒸留温度によって若干異なるが、反応生成物に対して例えば1~10000ppm(とりわけ、10~2000ppm)の範囲であることが好ましい。
脱低沸工程において、反応生成物から3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートよりも低沸点の成分が蒸発して除去されることにより、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートと、それよりも高沸点の成分の混合物が、缶出液として得られる。
(脱高沸工程)
脱高沸工程は、脱低沸工程を経て得られた缶出液である、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートと、それよりも高沸点の成分の混合物から、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートを蒸発させて留出させる工程である。本工程に付すことにより、脂環式エポキシ化合物製品中に混入する、前記式(a)~(d)で表される化合物を含む、分子量が270以上の化合物の含有量を極めて低く低減することができる。
前記缶出液を蒸留塔に導入し、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートを塔頂留出物として回収し、高沸点成分が含まれる塔底液は、系外に排出することが好ましい。
脱高沸処理は、蒸留温度が190℃以下(好ましくは130~190℃、特に好ましくは140~190℃)の条件下で行うことが好ましい。
脱高沸処理は、蒸留塔の塔底温度が220℃以下(好ましくは160~220℃、特に好ましくは170~200℃、最も好ましくは170~190℃)の条件下で行うことが好ましい。
脱高沸処理は、蒸留塔の塔頂温度が190℃以下(好ましくは130~190℃、特に好ましくは140~170℃)で行うことが好ましい。
脱高沸処理は、上記条件下で行うことが好ましい。これにより、下記[1]~[4]の効果が合わせて得られ、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートを高純度に含有し、波長450nmの光の光線透過率が86%以上、且つハーゼン色数が14以下であり、耐熱性及び透明性に特に優れた硬化物を形成する用途に好適に使用することができる脂環式エポキシ化合物製品が得られるからである。
[1]3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートに、有機過酸の分解物である有機酸が反応して式(a)で表される化合物が副生することを抑制する
[2]式(a)で表される化合物の副生を抑制することで、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートの収率低下を抑制する
[3]副生した式(a)で表される化合物に、有機過酸の分解物である有機酸が反応して式(c)で表される化合物や、式(d)で表される化合物が副生することを抑制する
[4]未反応のまま残存した3,4-シクロヘキセニルメチル(3,4-シクロヘキセン)カルボキシレートに、有機過酸の分解物である有機酸が反応して式(b)で表される化合物が副生することを抑制する
また、蒸留塔としては、例えば、充填塔、棚段塔等を使用することができる。蒸留塔の実段数は、例えば14段以上であり、式(a)~(d)で表される化合物の混入を抑制して、製品の純度をより一層向上することができる点において、好ましくは14~100段、特に好ましくは14~50段である。
蒸留は、加熱温度200℃以下(好ましくは160℃以下)、圧力10torr以下(好ましくは1torr以下)の条件下で行うことが、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートが分解して着色度が上昇したり、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートのエポキシ基が開環重合してゲル化するのを抑制することができる点で好ましい。
還流比は、例えば0.1~50.0(好ましくは1~10)の範囲内であれば特に制限されないが、還流比を高くし過ぎるとエネルギーコストが高くなる傾向があり、反対に還流比を低くし過ぎると、式(a)~(d)で表される化合物が製品に混入し易くなる傾向がある。
[硬化性組成物]
本発明の硬化性組成物は、上述の脂環式エポキシ化合物製品を含む。
本発明の硬化性組成物は、硬化性化合物(A)として、上述の脂環式エポキシ化合物製品に含まれる3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートを含むが、それ以外にも他の硬化性化合物を1種又は2種以上含有していても良い。他の硬化性化合物としては、例えば、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート以外のエポキシ化合物、オキセタン化合物、ビニルエーテル化合物等のカチオン重合性化合物が挙げられる。
3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート以外のエポキシ化合物には、脂環式エポキシ化合物、芳香族エポキシ化合物、及び脂肪族エポキシ化合物等が含まれる。
また、前記脂環式エポキシ化合物には、以下の化合物が含まれる。
(1)分子内に脂環を構成する隣接する2つの炭素原子と酸素原子とで構成されるエポキシ基(本明細書においては、「脂環エポキシ基」と称する場合がある。脂環エポキシ基には、例えば、シクロヘキセンオキシド基等が含まれる)を有する化合物(3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートを除く)
(2)脂環にエポキシ基が直接単結合で結合している化合物
(3)分子内に脂環及びグリシジルエーテル基を有する化合物(グリシジルエーテル型エポキシ化合物)
前記脂環エポキシ基を有する化合物(1)としては、例えば、下記式(1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0007171619000005
(式中、Xは単結合又は連結基を示す)
上記式(1)中、Xは単結合又は連結基(1以上の原子を有する二価の基)を示す。上記連結基としては、例えば、二価の炭化水素基、炭素-炭素二重結合の一部又は全部がエポキシ化されたアルケニレン基、カルボニル基、エーテル結合、エステル結合、カーボネート基、アミド基、これらが複数個連結した基等が挙げられる。尚、式(1)中のシクロヘキセンオキシド基には、置換基(例えば、アルキル基等)が結合していてもよい。
上記二価の炭化水素基としては、炭素数が1~18の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基、二価の脂環式炭化水素基等が挙げられる。炭素数が1~18の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、メチルメチレン基、ジメチルメチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基等が挙げられる。上記二価の脂環式炭化水素基としては、例えば、1,2-シクロペンチレン基、1,3-シクロペンチレン基、シクロペンチリデン基、1,2-シクロヘキシレン基、1,3-シクロヘキシレン基、1,4-シクロヘキシレン基、シクロヘキシリデン基等のシクロアルキレン基(シクロアルキリデン基を含む)等が挙げられる。
上記炭素-炭素二重結合の一部又は全部がエポキシ化されたアルケニレン基(「エポキシ化アルケニレン基」と称する場合がある)におけるアルケニレン基としては、例えば、ビニレン基、プロペニレン基、1-ブテニレン基、2-ブテニレン基、ブタジエニレン基、ペンテニレン基、ヘキセニレン基、ヘプテニレン基、オクテニレン基等の炭素数2~8の直鎖状又は分岐鎖状のアルケニレン基等が挙げられる。特に、上記エポキシ化アルケニレン基としては、炭素-炭素二重結合の全部がエポキシ化されたアルケニレン基が好ましく、より好ましくは炭素-炭素二重結合の全部がエポキシ化された炭素数2~4のアルケニレン基である。
上記式(1)で表される化合物の代表的な例としては、(3,4,3’,4’-ジエポキシ)ビシクロヘキシル、ビス(3,4-エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、1,2-エポキシ-1,2-ビス(3,4-エポキシシクロヘキサン-1-イル)エタン、2,2-ビス(3,4-エポキシシクロヘキサン-1-イル)プロパン、1,2-ビス(3,4-エポキシシクロヘキサン-1-イル)エタンや、下記式(1-1)~(1-7)で表される化合物等が挙げられる。下記式(1-4)中のLは炭素数1~8のアルキレン基であり、なかでも、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基等の炭素数1~3の直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基が好ましい。下記式(1-4)、(1-6)中のn1、n2は、それぞれ1~30の整数を示す。
Figure 0007171619000006
前記脂環エポキシ基を有する化合物(1)には、上記式(1)で表される化合物以外にも、例えば、下記式(1-8)、(1-9)で表される、分子中に脂環エポキシ基を3個以上有する化合物や、下記式(1-10)~(1-12)で表される、分子中に脂環エポキシ基を1個有する化合物も含まれる。下記式(1-8)、(1-9)中のn3~n8は、それぞれ1~30の整数を示す。
Figure 0007171619000007
Figure 0007171619000008
前記脂環にエポキシ基が直接単結合で結合している化合物(2)としては、例えば、下記式(2)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 0007171619000009
式(2)中、R'は、p価のアルコールの構造式からp個の水酸基を除いた基(すなわち、p価の有機基)であり、p、n9はそれぞれ自然数を表す。p価のアルコール[R'(OH)p]としては、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)-1-ブタノール等の多価アルコール(炭素数1~15の多価アルコール等)等が挙げられる。pは1~6が好ましく、n9は1~30が好ましい。pが2以上の場合、それぞれの[ ]内(外側の角括弧内)の基におけるn9は同一でもよく異なっていてもよい。上記式(2)で表される化合物としては、具体的には、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)-1-ブタノールの1,2-エポキシ-4-(2-オキシラニル)シクロヘキサン付加物[例えば、商品名「EHPE3150」((株)ダイセル製)等]等が挙げられる。
前記グリシジルエーテル型エポキシ化合物(3)としては、例えば、脂環式アルコール(特に、脂環式多価アルコール)のグリシジルエーテルが挙げられる。より詳しくは、例えば、水素化ビスフェノールA型エポキシ化合物、水素化ビスフェノールF型エポキシ化合物、水素化ビフェノール型エポキシ化合物、水素化フェノールノボラック型エポキシ化合物、水素化クレゾールノボラック型エポキシ化合物等が挙げられる。
前記芳香族エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ビフェノール型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物等が挙げられる。
前記脂肪族エポキシ化合物としては、例えば、q価の環状構造を有しないアルコール(qは自然数である)のグリシジルエーテル;一価又は多価カルボン酸[例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ステアリン酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、イタコン酸等]のグリシジルエステル;エポキシ化亜麻仁油、エポキシ化大豆油、エポキシ化ひまし油等の二重結合を有する油脂のエポキシ化物;エポキシ化ポリブタジエン等のポリオレフィン(ポリアルカジエンを含む)のエポキシ化物等が挙げられる。
前記オキセタン化合物としては、例えば、3,3-ビス(ビニルオキシメチル)オキセタン、3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタン、3-エチル-3-(2-エチルヘキシルオキシメチル)オキセタン、3-エチル-3-(ヒドロキシメチル)オキセタン、3-エチル-3-[(フェノキシ)メチル]オキセタン、3-エチル-3-(ヘキシロキシメチル)オキセタン、3-エチル-3-(クロロメチル)オキセタン、3,3-ビス(クロロメチル)オキセタン、1,4-ビス[(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、ビス([1-エチル(3-オキセタニル)]メチル)エーテル、4,4’-ビス[(3-エチル-3-オキセタニル)メトキシメチル]ビシクロヘキシル、4,4’-ビス[3-エチル-(3-オキセタニル)メトキシメチル]ビフェニル、1,4-ビス[(3-エチル-3-オキセタニル)メトキシメチル]シクロヘキサン、1,4-ビス([(3-エチル-3-オキセタニル)メトキシ]メチル)ベンゼン、3-エチル-3([(3-エチルオキセタン-3-イル)メトキシ]メチル)オキセタン、キシリレンビスオキセタン等を挙げることができる。
前記ビニルエーテル化合物としては、例えば、フェニルビニルエーテル等のアリールビニルエーテル;n-ブチルビニルエーテル、n-オクチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル;シクロヘキシルビニルエーテル等のシクロアルキルビニルエーテル;2-ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、2-ヒドロキシブチルビニルエーテル等のヒドロキシル基を有するビニルエーテル;ハイドロキノンジビニルエーテル、1,4-ブタンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル等の多官能ビニルエーテルなどが挙げられる。
前記硬化性組成物に含まれる硬化性化合物(A)全量(100重量%)に占める3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートの割合は、例えば50重量%以上(例えば50~100重量%)、好ましくは60重量%以上、特に好ましくは70重量%以上、最も好ましくは80重量%以上である。
本発明の硬化性組成物は、硬化性化合物(A)以外にも、例えば、硬化剤(B)と硬化促進剤(C)、又は硬化触媒(D)を含有することが好ましい。
本発明の硬化性組成物全量における、硬化性化合物(A)、硬化剤(B)、及び硬化促進剤(C)の合計含有量の占める割合は、例えば60重量%以上、好ましくは70重量%以上、特に好ましくは80重量%以上、最も好ましくは90重量%以上、とりわけ好ましくは95重量%以上である。
また、本発明の硬化性組成物全量における、硬化性化合物(A)及び硬化触媒(D)の合計含有量の占める割合は、例えば60重量%以上、好ましくは70重量%以上、特に好ましくは80重量%以上、最も好ましくは90重量%以上、とりわけ好ましくは95重量%以上である。
従って、本発明の硬化性組成物全量における、硬化性化合物(A)、硬化剤(B)、硬化促進剤(C)、及び硬化触媒(D)以外の化合物の含有量は、例えば50重量%以下、好ましくは40重量%以下、特に好ましくは20重量%以下、最も好ましくは5重量%以下である。
(硬化剤(B))
前記硬化剤(B)としては、例えば、酸無水物類(酸無水物系硬化剤)、アミン類(アミン系硬化剤)、ポリアミド樹脂、イミダゾール類(イミダゾール系硬化剤)、ポリメルカプタン類(ポリメルカプタン系硬化剤)、フェノール類(フェノール系硬化剤)、ポリカルボン酸類、ジシアンジアミド類、有機酸ヒドラジド等のエポキシ樹脂用硬化剤として公知乃至慣用の硬化剤を使用することができる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記酸無水物類としては、例えば、メチルテトラヒドロ無水フタル酸(4-メチルテトラヒドロ無水フタル酸、3-メチルテトラヒドロ無水フタル酸等)、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸(4-メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、3-メチルヘキサヒドロ無水フタル酸等)、ドデセニル無水コハク酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、無水フタル酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物、無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、無水ナジック酸、無水メチルナジック酸、水素化メチルナジック酸無水物、4-(4-メチル-3-ペンテニル)テトラヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、無水アジピン酸、無水セバシン酸、無水ドデカン二酸、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸無水物、ビニルエーテル無水マレイン酸共重合体、アルキルスチレン-無水マレイン酸共重合体等が挙げられる。なかでも、取り扱い性の観点から、25℃で液状の酸無水物[例えば、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ドデセニル無水コハク酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸等]が好ましい。
前記アミン類としては、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレンジアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ポリプロピレントリアミン等の脂肪族ポリアミン;メンセンジアミン、イソホロンジアミン、ビス(4-アミノ-3-メチルジシクロヘキシル)メタン、ジアミノジシクロヘキシルメタン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、N-アミノエチルピペラジン、3,9-ビス(3-アミノプロピル)-3,4,8,10-テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン等の脂環式ポリアミン;m-フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、トリレン-2,4-ジアミン、トリレン-2,6-ジアミン、メシチレン-2,4-ジアミン、3,5-ジエチルトリレン-2,4-ジアミン、3,5-ジエチルトリレン-2,6-ジアミン等の単核ポリアミン;ビフェニレンジアミン、4,4-ジアミノジフェニルメタン、2,5-ナフチレンジアミン、2,6-ナフチレンジアミン等の芳香族ポリアミン等が挙げられる。
前記ポリアミド樹脂としては、例えば、分子内に第一級アミノ基及び第二級アミノ基のいずれか一方又は両方を有するポリアミド樹脂等が挙げられる。
前記イミダゾール類としては、例えば、2-メチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-ウンデシルイミダゾール、2-ヘプタデシルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、1-ベンジル-2-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾリウムトリメリテート、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾリウムトリメリテート、2-メチルイミダゾリウムイソシアヌレート、2-フェニルイミダゾリウムイソシアヌレート、2,4-ジアミノ-6-[2-メチルイミダゾリル-(1)]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2-エチル-4-メチルイミダゾリル-(1)]-エチル-s-トリアジン等が挙げられる。
前記ポリメルカプタン類としては、例えば、液状のポリメルカプタン、ポリスルフィド樹脂等が挙げられる。
前記フェノール類としては、例えば、ノボラック型フェノール樹脂、ノボラック型クレゾール樹脂、p-キシリレン変性フェノール樹脂、p-キシリレン・m-キシリレン変性フェノール樹脂等のアラルキル樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、トリフェノールプロパン等が挙げられる。
前記ポリカルボン酸類としては、例えば、アジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、トリメリット酸、カルボキシ基含有ポリエステル等が挙げられる。
硬化剤(B)としては、なかでも、得られる硬化物の耐熱性、透明性の観点から、酸無水物類(酸無水物系硬化剤)が好ましく、例えば、商品名「リカシッド MH-700」、「リカシッド MH-700F」(以上、新日本理化(株)製)、商品名「HN-5500」(日立化成工業(株)製)等の市販品を使用することができる。
硬化剤(B)の含有量(配合量)は、硬化性組成物に含まれるエポキシ基を有する化合物の全量100重量部に対して、50~200重量部が好ましく、より好ましくは80~150重量部である。より具体的には、硬化剤(B)として酸無水物類を使用する場合、本発明の硬化性組成物に含まれる全てのエポキシ基を有する化合物におけるエポキシ基1当量あたり、0.5~1.5当量となる割合で使用することが好ましい。硬化剤(B)の含有量を50重量部以上とすることにより、硬化を十分に進行させることができ、得られる硬化物の強靭性が向上する傾向がある。一方、硬化剤(B)の含有量を200重量部以下とすることにより、着色が抑制され、色相に優れた硬化物が得られる傾向がある。
(硬化促進剤(C))
本発明の硬化性組成物が硬化剤(B)を含む場合には、さらに硬化促進剤(C)を含むことが好ましい。硬化促進剤(C)は、エポキシ基(オキシラニル基)を有する化合物が硬化剤(B)と反応する際に、その反応速度を促進する効果を有する。
前記硬化促進剤(C)としては、例えば、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン-7(DBU)又はその塩(例えば、フェノール塩、オクチル酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ギ酸塩、テトラフェニルボレート塩等)、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン-5(DBN)又はその塩(例えば、フェノール塩、オクチル酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ギ酸塩、テトラフェニルボレート塩等);ベンジルジメチルアミン、2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、N,N-ジメチルシクロヘキシルアミン等の三級アミン;2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-エチル-4-メチルイミダゾール等のイミダゾール;リン酸エステル;トリフェニルホスフィン、トリス(ジメトキシ)ホスフィン等のホスフィン類;テトラフェニルホスホニウムテトラ(p-トリル)ボレート等のホスホニウム化合物;オクチル酸亜鉛、オクチル酸スズ、ステアリン酸亜鉛等の有機金属塩;アルミニウムアセチルアセトン錯体等の金属キレート等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記硬化促進剤(C)としては、例えば、商品名「U-CAT SA 506」、「U-CAT SA 102」、「U-CAT 5003」、「U-CAT 18X」、「U-CAT 12XD」(開発品)(以上、サンアプロ(株)製);商品名「TPP-K」、「TPP-MK」(以上、北興化学工業(株)製);商品名「PX-4ET」(日本化学工業(株)製)等の市販品を使用することができる。
前記硬化促進剤(C)の含有量(配合量)は、硬化剤(B)100重量部に対して、0.01~5重量部が好ましく、より好ましくは0.02~3重量部、さらに好ましくは0.03~3重量部である。硬化促進剤(C)の含有量を0.01重量部以上とすることにより、いっそう効率的な硬化促進効果が得られる傾向がある。一方、硬化促進剤(C)の含有量を5重量部以下とすることにより、着色が抑制され、色相に優れた硬化物が得られる傾向がある。
(硬化触媒(D))
本発明の硬化性組成物は、硬化剤(B)に代えて、硬化触媒(D)を含んでいてもよい。硬化触媒(D)は、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート等のカチオン硬化性化合物の硬化反応(重合反応)を開始及び/又は促進させることにより、硬化性組成物を硬化させる働きを有する。硬化触媒(D)としては、例えば、光照射や加熱処理等を施すことによりカチオン種を発生して、重合を開始させるカチオン重合開始剤(光カチオン重合開始剤、熱カチオン重合開始剤等)や、ルイス酸・アミン錯体、ブレンステッド酸塩類、イミダゾール類等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記光カチオン重合開始剤としては、例えば、ヘキサフルオロアンチモネート塩、ペンタフルオロヒドロキシアンチモネート塩、ヘキサフルオロホスフェート塩、ヘキサフルオロアルセネート塩等が挙げられ、より具体的には、例えば、トリアリールスルホニウムヘキサフルオロホスフェート(例えば、p-フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート等)、トリアリールスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート等のスルホニウム塩(特に、トリアリールスルホニウム塩);ジアリールヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジアリールヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ヨードニウム[4-(4-メチルフェニル-2-メチルプロピル)フェニル]ヘキサフルオロホスフェート等のヨードニウム塩;テトラフルオロホスホニウムヘキサフルオロホスフェート等のホスホニウム塩;N-ヘキシルピリジニウムテトラフルオロボレート等のピリジニウム塩等が挙げられる。また、光カチオン重合開始剤としては、例えば、商品名「UVACURE1590」(ダイセル・サイテック(株)製);商品名「CD-1010」、「CD-1011」、「CD-1012」(以上、米国サートマー製);商品名「イルガキュア264」(BASF社製);商品名「CIT-1682」(日本曹達(株)製)等の市販品を好ましく使用することができる。
前記熱カチオン重合開始剤としては、例えば、アリールジアゾニウム塩、アリールヨードニウム塩、アリールスルホニウム塩、アレン-イオン錯体等が挙げられ、商品名「PP-33」、「CP-66」、「CP-77」(以上(株)ADEKA製);商品名「FC-509」(スリーエム製);商品名「UVE1014」(G.E.製);商品名「サンエイドSI-60L」、「サンエイドSI-80L」、「サンエイドSI-100L」、「サンエイドSI-110L」、「サンエイドSI-150L」(以上、三新化学工業(株)製);商品名「CG-24-61」(BASF社製)等の市販品を好ましく使用することができる。
前記ルイス酸・アミン錯体としては、例えば、BF3・n-ヘキシルアミン、BF3・モノエチルアミン、BF3・ベンジルアミン、BF3・ジエチルアミン、BF3・ピペリジン、BF3・トリエチルアミン、BF3・アニリン、BF4・n-ヘキシルアミン、BF4・モノエチルアミン、BF4・ベンジルアミン、BF4・ジエチルアミン、BF4・ピペリジン、BF4・トリエチルアミン、BF4・アニリン、PF5・エチルアミン、PF5・イソプロピルアミン、PF5・ブチルアミン、PF5・ラウリルアミン、PF5・ベンジルアミン、AsF5・ラウリルアミン等が挙げられる。
前記ブレンステッド酸塩類としては、例えば、脂肪族スルホニウム塩、芳香族スルホニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩等が挙げられる。
前記イミダゾール類としては、例えば、2-メチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-ウンデシルイミダゾール、2-ヘプタデシルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、1-ベンジル-2-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾリウムトリメリテート、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾリウムトリメリテート、2-メチルイミダゾリウムイソシアヌレート、2-フェニルイミダゾリウムイソシアヌレート、2,4-ジアミノ-6-[2-メチルイミダゾリル-(1)]-エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2-エチル-4-メチルイミダゾリル-(1)]-エチル-s-トリアジン等が挙げられる。
前記硬化触媒(D)の含有量(配合量)は、硬化性組成物に含まれるカチオン硬化性化合物100重量部に対して、0.01~5重量部が好ましく、より好ましくは0.02~4重量部、さらに好ましくは0.03~3重量部である。硬化触媒(D)を上記範囲内で使用することにより、硬化性組成物の硬化速度が高まり、硬化物の耐熱性及び透明性がバランスよく向上する傾向がある。
本発明の硬化性組成物は、上記以外にも、必要に応じて添加剤を1種又は2種以上含んでいてもよい。前記添加剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール;消泡剤、レベリング剤、シランカップリング剤、界面活性剤、無機充填剤、難燃剤、着色剤、イオン吸着体、顔料、蛍光体、離型剤等が挙げられる。
本発明の硬化性組成物は、上記の各成分を、必要に応じて加熱した状態で撹拌・混合することにより調製することができる。上記撹拌・混合には、例えば、ディゾルバー、ホモジナイザー等の各種ミキサー、ニーダー、ロールミル、ビーズミル、自公転式撹拌装置等の公知乃至慣用の撹拌・混合手段を使用できる。また、撹拌・混合後、真空下にて脱泡してもよい。
本発明の硬化性組成物の25℃における粘度は、例えば100~50000mPa・s、好ましくは200~45000mPa・s、特に好ましくは300~40000mPa・sである。25℃における粘度を上記範囲に制御することにより、注型や塗工する際の作業性が向上し、硬化物に注型不良や塗工不良に由来する不具合が生じにくくなる傾向がある。
本発明の硬化性組成物は速硬化性を有し、120℃における硬化時間(若しくは、ゲルタイム)は、例えば1750秒以下、好ましくは1730秒以下、より好ましくは1700秒以下である。
硬化の際の加熱温度(硬化温度)は、45~200℃が好ましく、より好ましくは100~190℃、さらに好ましくは100~180℃である。また、加熱時間(若しくは、硬化時間)は、30~600分が好ましく、より好ましくは45~540分である。加熱温度や加熱時間が上記範囲を下回ると硬化が不十分となり、逆に上記範囲を上回ると樹脂成分の分解が起きる場合があるので、いずれも好ましくない。硬化条件は種々の条件に依存するが、例えば、加熱温度を高くした場合は加熱時間を短く、加熱温度を低くした場合は加熱時間を長くする等により、適宜調整することができる。
[硬化物]
本発明の硬化物は、上述の硬化性組成物を硬化させることにより得られる。本発明の硬化物は、透明性及び耐熱性に優れる。
前記硬化物は透明性に優れ、その波長400nmの光の光線透過率[厚み3mm]は、例えば75%以上、好ましくは80%以上、特に好ましくは90%以上である。本発明の硬化性組成物は、透明性に優れた硬化物を形成するため、光半導体装置における光半導体素子の封止剤やダイアタッチペースト剤等として使用した場合に、光半導体装置から発せられる光度がより高くなる傾向がある。
前記硬化物は耐熱性に優れ、そのガラス転移温度(Tg)は、例えば170℃以上、好ましくは175℃以上である。
また、前記硬化物は耐熱性に優れ、高温環境下でも光線透過率を高く維持することができる。例えば、当該硬化物を120℃で300時間加熱した後の、400nmの光の光線透過率の維持率(下記式で求められる)は、例えば65%以上、好ましくは80%以上、特に好ましくは85%以上、最も好ましくは90%以上である。
光線透過率の維持率=(加熱後の硬化物の光線透過率)/(加熱前の硬化物の光線透過率)×100
本発明の硬化性組成物は、例えば、封止剤、接着剤、コーティング剤、電気絶縁材、積層板、インク、シーラント、レジスト、複合材料、透明基材、透明シート、透明フィルム、光学素子、光学レンズ、光造形、電子ペーパー、タッチパネル、太陽電池基板、光導波路、導光板、ホログラフィックメモリ等の各種用途に使用することができる。
<封止剤>
本発明の封止剤は、上記硬化性組成物を含むことを特徴とする。本発明の封止剤は、光半導体装置における光半導体(光半導体素子)を封止する用途に好ましく使用できる。本発明の封止剤を使用すれば、透明性及び耐熱性に優れた硬化物(=封止材)により光半導体素子を封止することができる。
本発明の封止剤全量における、上記硬化性組成物の含有量の占める割合は、例えば50重量%以上、好ましくは60重量%以上、特に好ましくは70重量%以上である。本発明の封止剤は上記硬化性組成物のみから成るものであってもよい。
<接着剤>
本発明の接着剤は、上記硬化性組成物を含むことを特徴とする。本発明の接着剤は、部材等を被着体に接着・固定する用途、詳細には、光半導体装置において光半導体素子を金属製の電極に接着及び固定するためのダイアタッチペースト剤;カメラ等のレンズを被着体に固定したり、レンズ同士を貼り合わせたりするためのレンズ用接着剤;光学フィルム(例えば、偏光子、偏光子保護フィルム、位相差フィルム等)を被着体に固定したり、光学フィルム同士又は光学フィルムとその他のフィルムとを貼り合わせたりするための光学フィルム用接着剤等の、優れた透明性及び耐熱性が要求される各種用途に使用することができる。
本発明の接着剤は、特に、ダイアタッチペースト剤(若しくは、ダイボンド剤)として好ましく使用できる。本発明の接着剤をダイアタッチペースト剤として用いることにより、透明性及び耐熱性に優れた硬化物により光半導体素子が電極に接着された光半導体装置が得られる。
本発明の接着剤全量における、上記硬化性組成物の含有量の占める割合は、例えば50重量%以上、好ましくは60重量%以上、特に好ましくは70重量%以上である。本発明の接着剤は上記硬化性組成物のみから成るものであってもよい。
<コーティング剤>
本発明のコーティング剤は、上記硬化性組成物を含むことを特徴とする。本発明のコーティング剤は、特に、優れた透明性及び耐熱性が要求される各種用途に使用することができる。
本発明のコーティング剤全量における、上記硬化性組成物の含有量の占める割合は、例えば50重量%以上、好ましくは60重量%以上、特に好ましくは70重量%以上である。本発明のコーティング剤は上記硬化性組成物のみから成るものであってもよい。
<光学部材>
本発明の光学部材は、上述の硬化性組成物の硬化物を備えることを特徴とする。前記光学部材としては、例えば、光半導体素子が上述の硬化性組成物の硬化物によって封止された光半導体装置、上述の硬化性組成物の硬化物によって光半導体素子が電極に接着された光半導体装置、及び上述の硬化性組成物の硬化物によって光半導体素子が電極に接着され、なおかつ、当該光半導体素子が上述の硬化性組成物の硬化物によって封止された光半導体装置等が挙げられる。本発明の光学部材は、上述の硬化性組成物の硬化物によって封止され、接着された構成を有するため、耐熱性に優れ、光取り出し効率が高い。
本発明の光学部材は耐熱性に優れ、高温環境下でも光線透過率を高く維持することができる。例えば、当該光学部材を120℃で300時間加熱した後の光線透過率の維持率(下記式で求められる)は、例えば70%以上、好ましくは75%以上である。
光線透過率の維持率=(加熱後の光学部材の光線透過率)/(加熱前の光学部材の光線透過率)×100
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1
(エポキシ化工程)
撹拌機を備えたジャケット付きSUS316製20L反応器に、3,4-シクロヘキセニルメチル(3,4-シクロヘキセン)カルボキシレート5000gを仕込んだ後、昇温して内部温度を25℃とした。その後、過酢酸の30%酢酸エチル溶液13790gを6時間かけて滴下し、続いて、3時間熟成を行った。滴下および熟成中は内部温度を30℃に保持した。こうして、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートを含む反応粗液18790gを得た。
(水洗工程)
得られた反応粗液を酢酸エチルで1.7倍に希釈した液を、遠心抽出機の軽液入口より供給し、水洗液/希釈後の反応粗液=2(重量比)で処理することにより、軽液出口より軽液を968g/分の速度で、重液出口より重液を2191g/分の速度で得た。
(脱低沸工程)
得られた軽液を、伝熱面積0.034m2の強制撹拌式の薄膜蒸発器に100重量部仕込み、操作圧力1mmHg、加熱温度170℃となるように保持して、塔底から缶出液を35重量部得た。
(脱高沸工程)
実段数20段の多孔板塔からなる塔径40mmの脱高沸物蒸留塔の下から15段目に、上記塔底から排出された缶出液を100重量部/hrで仕込み、塔頂温度150℃、塔底温度180℃、圧力0.1mmHg、還流比5となるように保持した。これにより、脱高沸物蒸留塔の塔頂から、留出液を95重量部/hrで留出させた。また、塔底より缶出液を5重量部/hrで排出した。前記塔頂からの留出液を回収して脂環式エポキシ化合物製品1とした。
(評価)
脂環式エポキシ化合物製品1中の3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート純度、式(a)で表される化合物(=化合物(a))、式(b)で表される化合物(=化合物(b))、式(c)で表される化合物(=化合物(c))、及び式(d)で表される化合物(=化合物(d))の各含有量、及び分子量が100以下の化合物と分子量が270以上の化合物の合計含有量を、下記条件でガスクロマトグラフを用いて測定して面積%を算出し、これを重量%に換算した。尚、検出されたピークの分子量は、マススペクトルで解析した。
<測定条件>
測定装置:商品名「HP6890」、Agilent社製
カラム充填剤:(5%フェニル)メチルポリシロキサン
カラムサイズ:長さ15m×内径0.53mmφ×膜厚1.5μm
カラム温度:100℃→(10℃/分で昇温)→250℃(15分保持)
検出器:FID
また、分光光度計(商品名「UV-2400」、10mm角形石英セル、厚み10mm、(株)島津製作所製)を用いて、脂環式エポキシ化合物製品1の、波長450nmの光の光線透過率を測定した。
更に、脂環式エポキシ化合物製品1の着色度を、ハーゼン色数(APHA)を求めることにより評価した。
更にまた、脂環式エポキシ化合物製品1の25℃における粘度を、デジタル粘度計(型番「DVU-E II型」、(株)トキメック製)を用いて、ローター:標準1°34’×R24、温度:25℃、回転数:0.5~10rpmの条件で測定したところ、242mPa・sであった。
実施例2
脱低沸塔の缶出液を、実段数18段の多孔板塔からなる塔径40mmの脱高沸物蒸留塔の下から13段目に仕込んだ以外は実施例1と同様にして脂環式エポキシ化合物製品2を得た。
実施例3
脱低沸塔の缶出液を、実段数15段の多孔板塔からなる塔径40mmの脱高沸物蒸留塔の下から10段目に仕込んだ以外は実施例1と同様にして脂環式エポキシ化合物製品3を得た。
比較例1
脱低沸塔の缶出液を、実段数13段の多孔板塔からなる塔径40mmの脱高沸物蒸留塔の下から8段目に仕込んだ以外は実施例1と同様にして脂環式エポキシ化合物製品4を得た。
比較例2
脱低沸塔の缶出液を、実段数10段の多孔板塔からなる塔径40mmの脱高沸物蒸留塔の下から5段目に仕込んだ以外は実施例1と同様にして脂環式エポキシ化合物製品5を得た。
比較例3
脱低沸塔の缶出液を、実段数1段の多孔板塔からなる塔径40mmの脱高沸物蒸留塔の下から1段目に仕込んだ以外は実施例1と同様にして脂環式エポキシ化合物製品6を得た。
比較例4
脱高沸物蒸留塔の塔頂温度を210℃に変更し、塔底温度を240℃に変更した以外は実施例1と同様にして脂環式エポキシ化合物製品7を得た。
実施例及び比較例で得られた脂環式エポキシ化合物製品の評価結果を下記に示す。
Figure 0007171619000010
実施例4~9、比較例5~12
下記表に示す処方(単位:重量部)によって各成分を配合し、自公転式撹拌装置(商品名「あわとり練太郎AR-250」、(株)シンキー製)を使用して撹拌し、更に脱泡して硬化性組成物を得た。
(硬化性評価)
得られた硬化性組成物の硬化性を、ゲルタイム測定装置(商品名「No.153 ゲルタイムテスター(マグネット式)」、(株)安田精機製作所製)を用いて測定した。尚、実施例4~6及び比較例5~8では120℃で加熱した際の硬化性を評価し、実施例7~9及び比較例9~12では80℃で加熱した際の硬化性を評価した。
硬化性エポキシ樹脂組成物を型に充填し、120℃の樹脂硬化オーブンで5時間加熱することで硬化物を得、得られた硬化物のガラス転移温度、透明性、及び耐熱性を下記方法で評価した。
(ガラス転移温度(Tg)測定)
硬化物のガラス転移温度は、下記条件で求めた。
サンプル:長さ4mm×幅5mm×厚み10mm
測定装置:熱機械測定装置(TMA)、商品名「TMA/SS6000」、セイコーインスツルメント(株)製
測定モード:圧縮(針入)、定荷重測定
測定温度:25℃から300℃まで
昇温速度:5℃/分
(透明性評価)
硬化物(厚み:3mm)の波長400nmの光線透過率(厚み方向;%T)を、分光光度計(商品名「UV-2400」、(株)島津製作所製)を用いて測定した。
(耐熱性評価)
硬化物の耐熱性は、硬化物を120℃で300時間の加熱処理に付して、光線透過率の保持率を下記式から算出し、これを耐熱性の指標とした。
光線透過率の保持率(%)=(加熱処理後の硬化物の光線透過率/加熱処理前の硬化物の光線透過率)×100
また、光半導体のリードフレーム(InGaN素子、3.5mm×2.8mm)に得られた硬化性組成物を注型した後、120℃のオーブンで5時間加熱することで、前記硬化性組成物の硬化物により光半導体素子が封止された光半導体装置を得た(図1参照)。得られた光半導体装置の明るさ、及び耐熱性を評価した。
(明るさ評価)
光半導体装置の明るさ(ルーメン:lm)は、光半導体装置の全光束を全光束測定機(商品名「マルチ分光放射測定システム OL771」、オプトロニックラボラトリーズ社製)を使用して測定した。
(耐熱性評価)
光半導体装置の耐熱性は、光半導体装置を120℃で300時間の加熱処理に付して、光線透過率の保持率を下記式から算出し、これを耐熱性の指標とした。
光線透過率の保持率(%)=(加熱処理後の光半導体装置の光線透過率/加熱処理前の光半導体装置の光線透過率)×100
Figure 0007171619000011
Figure 0007171619000012
表中の略号を以下に説明する。
・MH-700:硬化剤、4-メチルヘキサヒドロ無水フタル酸/ヘキサヒドロ無水フタル酸=70/30、商品名「リカシッド MH-700」、新日本理化(株)製
・18X:硬化促進剤、特殊アミン、商品名「U-CAT 18X」、サンアプロ(株)製
・SI-100L:硬化触媒(熱カチオン重合開始剤)、商品名「サンエイドSI-100L」、三新化学工業(株)製
以上のまとめとして、本発明の構成及びそのバリエーションを以下に付記する。
[1] 3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートの純度が98.5重量%以上であり、式(a)で表される化合物、式(b)で表される化合物、式(c)で表される化合物、及び式(d)で表される化合物の各含有量が0.5重量%以下である脂環式エポキシ化合物製品。
[2] 3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートの純度が98.5重量%以上であり、式(a)で表される化合物の含有量が0.4重量%以下、式(b)で表される化合物の含有量が0.1重量%以下、式(c)で表される化合物の含有量が0.5重量%以下、且つ式(d)で表される化合物の含有量が0.3重量%以下である脂環式エポキシ化合物製品。
[3] 式(a)で表される化合物、式(b)で表される化合物、式(c)で表される化合物、及び式(d)で表される化合物の合計含有量が1.0重量%以下である、[1]又は[2]に記載の脂環式エポキシ化合物製品。
[4] 分子量が100以下の化合物、及び分子量が270以上の化合物の合計含有量が1.5重量%以下(好ましくは1.3重量%以下、特に好ましくは1.2重量%以下、最も好ましくは1.0重量%以下)である、[1]~[3]の何れか1つに記載の脂環式エポキシ化合物製品。
[5] 波長450nmの光の光線透過率が86%以上である、[1]~[4]の何れか1つに記載の脂環式エポキシ化合物製品。
[6] ハーゼン色数が14以下である、[1]~[4]の何れか1つに記載の脂環式エポキシ化合物製品。
[7] 波長450nmの光の光線透過率が86%以上であり、且つハーゼン色数が14以下である、[1]~[4]の何れか1つに記載の脂環式エポキシ化合物製品。
[8] 25℃における粘度が50~1000mPa・s(好ましくは100~500mPa・s、更に好ましくは150~300mPa・s、特に好ましくは200~300mPa・s)である、[1]~[7]の何れか1つに記載の脂環式エポキシ化合物製品。
[9] 下記工程を経て、[1]~[8]の何れか1つに記載の脂環式エポキシ化合物製品を得る、脂環式エポキシ化合物製品の製造方法。
工程1:3,4-シクロヘキセニルメチル(3,4-シクロヘキセン)カルボキシレートと有機過酸を反応させて、反応生成物を得る。
工程2:反応生成物に脱低沸処理を行う。
工程3:実段数が14段以上の蒸留塔を使用し、蒸留温度が190℃以下の条件下で、反応生成物に脱高沸処理を行う。
[10] 工程3における脱高沸処理を、蒸留塔の塔底温度が220℃以下(好ましくは160~220℃、特に好ましくは170~200℃、最も好ましくは170~190℃)の条件下で行う、[9]に記載の脂環式エポキシ化合物製品の製造方法。
[11] 工程3における脱高沸処理を、蒸留塔の塔頂温度が190℃以下(好ましくは130~190℃、特に好ましくは140~170℃)の条件下で行う、[9]又は[10]に記載の脂環式エポキシ化合物製品の製造方法。
[12] 還流比を0.1~50.0(好ましくは1~10)の範囲内とする、[9]~[11]の何れか1つに記載の脂環式エポキシ化合物製品の製造方法。
[13] [1]~[8]の何れか1つに記載の脂環式エポキシ化合物製品を含む硬化性組成物。
[14] 更に、硬化剤(B)と硬化促進剤(C)とを含む、[13]に記載の硬化性組成物。
[15] 更に、硬化触媒(D)を含む、[13]に記載の硬化性組成物。
[16] [13]~[15]の何れか1つに記載の硬化性組成物の硬化物。
[17] [13]~[15]の何れか1つに記載の硬化性組成物を含む封止剤。
[18] [13]~[15]の何れか1つに記載の硬化性組成物を含む接着剤。
[19] [13]~[15]の何れか1つに記載の硬化性組成物を含むコーティング剤。
[20] [16]に記載の硬化物を備えた光学部材。
本発明の脂環式エポキシ化合物製品は、工業用途(例えば、封止剤、接着剤、コーティング剤、又はこれらの原料等)に好適に使用することができる。
1 リフレクター
2 光半導体素子の封止材
3 ボンディングワイヤ
4 光半導体素子
5 ダイボンディング材
6 金属配線

Claims (9)

  1. 下記工程を経て、下記脂環式エポキシ化合物製品を得る、脂環式エポキシ化合物製品の製造方法。
    工程1:3,4-シクロヘキセニルメチル(3,4-シクロヘキセン)カルボキシレートと有機過酸を反応させて、反応生成物を得る。
    工程2:反応生成物に脱低沸処理を行う。
    工程3:実段数が14段以上の蒸留塔を使用し、蒸留温度が190℃以下の条件下で、反応生成物に脱高沸処理を行う。
    脂環式エポキシ化合物製品:3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(3,4-エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートの純度が98.5重量%以上であり、
    下記式(a)で表される化合物、下記式(b)で表される化合物、下記式(c)で表される化合物、及び下記式(d)で表される化合物の各含有量が0.5重量%以下である
    Figure 0007171619000013
  2. 前記脂環式エポキシ化合物製品は、波長450nmの光の光線透過率が86%以上であり、且つハーゼン色数が14以下である、請求項1に記載の脂環式エポキシ化合物製品の製造方法
  3. 請求項1又は2に記載の脂環式エポキシ化合物製品の製造方法により脂環式エポキシ化合物製品を生成し、得られた脂環式エポキシ化合物製品に硬化剤(B)又は硬化触媒(D)を混合する工程を経て、脂環式エポキシ化合物製品を含む硬化性組成物を製造する、硬化性組成物の製造方法
  4. 請求項3に記載の方法で硬化性組成物を生成し、生成した硬化性組成物を硬化させて硬化物を得る、硬化物の製造方法
  5. 請求項3に記載の方法で硬化性組成物を生成し、生成した硬化性組成物を使用して、前記硬化性組成物を含む封止剤を得る、封止剤の製造方法
  6. 請求項3に記載の方法で硬化性組成物を生成し、生成した硬化性組成物を使用して、前記硬化性組成物を含む接着剤を得る、接着剤の製造方法
  7. 請求項3に記載の方法で硬化性組成物を生成し、生成した硬化性組成物を使用して、前記硬化性組成物を含むコーティング剤を得る、コーティング剤の製造方法
  8. 請求項5に記載の方法で封止剤を生成し、生成した封止剤を使用して光半導体素子を封止して、光半導体素子が封止されてなる光半導体装置を製造する、光半導体装置の製造方法
  9. 請求項6に記載の方法で接着剤を生成し、生成した接着剤を使用して光半導体素子を電極に接着して、光半導体素子が電極に接着されてなる光半導体装置を製造する、光半導体装置の製造方法
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