JP2021178690A - 記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被記録媒体の両面に連続して記録する際の生産性の低下を抑制する。【解決手段】インクを吐出して被記録媒体Pに記録を行う記録部9と、記録部9と対向する対向位置を含む被記録媒体Pの搬送経路であって、記録部9による記録時に被記録媒体Pを第1方向に搬送する第1搬送経路FR1と、被記録媒体Pの搬送経路であって、第1方向において記録部9よりも下流の位置で第1搬送経路FR1に接続し、記録部9により記録された被記録媒体Pを搬送する第2搬送経路FR3及び第3搬送経路FR4と、を備える記録装置。【選択図】図2
Description
本発明は、記録装置に関する。
従来から、様々な記録装置が使用されている。このうち、被記録媒体を反転させる反転経路を有し、被記録媒体の両面に記録することが可能な記録装置がある。例えば、特許文献1には、被記録媒体を反転させる反転搬送路を有し、被記録媒体の両面に記録することが可能な画像記録装置が開示されている。
インクを吐出して被記録媒体の両面に記録を行う場合、第1面に吐出されたインクが乾燥する前に第2面に記録を行うと、該インクが搬送経路に接触し、第1面に吐出されたインクが記録装置の搬送経路を汚す虞や、第1面に形成された画像が損傷される虞がある。そこで、被記録媒体の両面に記録を行う場合、第1面に吐出されたインクが乾燥するのを待って第2面に記録を行う必要がある。しかしながら、特許文献1に開示される画像記録装置のような従来の記録装置では、被記録媒体の両面に連続して記録する際、第1面に吐出されたインクが乾燥するのを待って第2面に記録を行うことに伴い、生産性が低下する場合があった。
上記課題を解決するための本発明の記録装置は、インクを吐出して被記録媒体に記録を行う記録部と、前記記録部と対向する対向位置を含む前記被記録媒体の搬送経路であって、前記記録部による記録時に前記被記録媒体を第1方向に搬送する第1搬送経路と、前記被記録媒体の搬送経路であって、前記第1方向において前記記録部よりも下流の位置で前記第1搬送経路に接続し、前記記録部により記録された前記被記録媒体を搬送する第2搬送経路及び第3搬送経路と、を備えることを特徴とする。
最初に、本発明について概略的に説明する。
上記課題を解決するための本発明の第1の態様の記録装置は、インクを吐出して被記録媒体に記録を行う記録部と、前記記録部と対向する対向位置を含む前記被記録媒体の搬送経路であって、前記記録部による記録時に前記被記録媒体を第1方向に搬送する第1搬送経路と、前記被記録媒体の搬送経路であって、前記第1方向において前記記録部よりも下流の位置で前記第1搬送経路に接続し、前記記録部により記録された前記被記録媒体を搬送する第2搬送経路及び第3搬送経路と、を備えることを特徴とする。
上記課題を解決するための本発明の第1の態様の記録装置は、インクを吐出して被記録媒体に記録を行う記録部と、前記記録部と対向する対向位置を含む前記被記録媒体の搬送経路であって、前記記録部による記録時に前記被記録媒体を第1方向に搬送する第1搬送経路と、前記被記録媒体の搬送経路であって、前記第1方向において前記記録部よりも下流の位置で前記第1搬送経路に接続し、前記記録部により記録された前記被記録媒体を搬送する第2搬送経路及び第3搬送経路と、を備えることを特徴とする。
本態様によれば、記録時に被記録媒体を搬送する第1搬送経路に加えて、第2搬送経路及び第3搬送経路を備える。すなわち、被記録媒体に記録を行っている間、複数の搬送経路で被記録媒体に吐出されたインクを乾燥させることができる。このように、効率的に被記録媒体に吐出されたインクを乾燥させることができることで、被記録媒体の両面に連続して記録する際の生産性の低下を抑制することができる。
本発明の第2の態様の記録装置は、前記第1の態様において、前記第2搬送経路及び前記第3搬送経路は、前記第1搬送経路に対して前記第1方向における前記記録部よりも上流の位置でも接続し、前記被記録媒体の面を反転させて前記被記録媒体を前記第1搬送経路に搬送する、反転経路であることを特徴とする。
本態様によれば、第2搬送経路及び第3搬送経路は反転経路である。このため、被記録媒体に吐出されたインクを乾燥させるための別の搬送経路を用意することなく、反転経路を利用して効率的に被記録媒体に吐出されたインクを乾燥させることができる。
本発明の第3の態様の記録装置は、前記第1または第2の態様において、前記被記録媒体を収容するカセットを備え、前記カセットは、前記対向位置における前記第1搬送経路と前記記録部との対向方向において、前記記録部と前記カセットとで前記第1搬送経路を挟む位置に配置され、前記第2搬送経路及び前記第3搬送経路は、前記対向方向において前記第1搬送経路と前記カセットとで挟む位置に配置されることを特徴とする。
本態様によれば、被記録媒体をカセットに効率的に収容することができる。また、第2搬送経路及び第3搬送経路を第1搬送経路とカセットとの間に配置することで装置構成を簡略化できるとともに装置の大型化を抑制できる。
本発明の第4の態様の記録装置は、前記第1から第3のいずれか1つの態様において、前記記録部により記録された前記被記録媒体の搬送経路を切り替えるフラップを備えることを特徴とする。
本態様によれば、記録部により記録された被記録媒体の搬送経路を切り替えるフラップを備える。このため、フラップにより簡単に記録部により記録された被記録媒体の搬送経路を切り替えることができる。
本発明の第5の態様の記録装置は、前記第1から第4のいずれか1つの態様において、前記記録装置の駆動を制御する制御部を備え、前記制御部は、前記記録部により記録された前記被記録媒体の搬送経路の切り替え、並びに、前記被記録媒体の搬送経路における前記被記録媒体の搬送及び搬送の停止を制御することを特徴とする。
本態様によれば、制御部の制御により、記録部により記録された被記録媒体の搬送経路の切り替え、並びに、被記録媒体の搬送経路における被記録媒体の搬送及び搬送の停止を実行できる。
本発明の第6の態様の記録装置は、前記第5の態様において、前記制御部は、前記被記録媒体を3枚連続して第1面及び第2面の両面に記録する際、前記被記録媒体のうちの3枚目である3枚目被記録媒体の第1面の記録時には、前記被記録媒体のうちの1枚目である1枚目被記録媒体を前記第2搬送経路に待機させ、前記被記録媒体のうちの2枚目である2枚目被記録媒体を前記第3搬送経路に待機させることを特徴とする。
本態様によれば、3枚連続して両面に記録する際、3枚目被記録媒体の第1面の記録時には、1枚目被記録媒体を第2搬送経路に待機させ、2枚目被記録媒体を第3搬送経路に待機させる。このため、3枚連続して両面に記録する際、効率的に1枚目被記録媒体、2枚目被記録媒体及び3枚目被記録媒体を乾燥させながら記録動作を実行できる。
本発明の第7の態様の記録装置は、前記第6の態様において、前記被記録媒体の搬送経路における前記被記録媒体の位置を検出するセンサーを備え、前記制御部は、前記1枚目被記録媒体における第2面に記録する際、前記3枚目被記録媒体の第1面の記録時における前記センサーによって検出される前記3枚目被記録媒体の位置に基づいて、前記第2搬送経路中の前記1枚目被記録媒体の搬送を開始することを特徴とする。
本態様によれば、センサーにより被記録媒体の搬送経路における位置を検出できる。また、1枚目被記録媒体における第2面に記録する際、3枚目被記録媒体の第1面の記録時におけるセンサーによって検出される3枚目被記録媒体の位置に基づいて、第2搬送経路中の1枚目被記録媒体の搬送を開始することで、1枚目被記録媒体が3枚目被記録媒体に接触することを抑制しつつ、効率的に1枚目被記録媒体を第1搬送経路に搬送することができる。
本発明の第8の態様の記録装置は、前記第5から第7のいずれか1つの態様において、前記制御部は、前記記録部により記録された前記被記録媒体を待機させることが可能な搬送経路数を超える枚数の前記被記録媒体を連続して第1面及び第2面の両面に記録する際、前記搬送経路数の枚数の前記被記録媒体の第2面の記録が終了する前に、前記搬送経路数を超える枚数目の前記被記録媒体の第1面の記録を行うよう制御することを特徴とする。
本態様によれば、例えば、記録部により記録された被記録媒体を待機させることが可能な搬送経路数が第1搬送経路、第2搬送経路及び第3搬送経路の3つであり、4枚以上の数の被記録媒体に対して両面に記録する場合、1枚目被記録媒体から3枚目被記録媒体の両面の記録が終了する前に4枚目の被記録媒体の第1面の記録を行う。このように記録制御をすることで効率的に記録動作が行え、搬送経路数を超える枚数の被記録媒体に連続して両面の記録を行う場合において、特に効果的に生産性の低下を抑制することができる。
本発明の第9の態様の記録装置は、前記第5から第8のいずれか1つの態様において、前記制御部は、前記被記録媒体に吐出される前記インクの濃度に基づいて、前記記録部により記録された前記被記録媒体の搬送経路の切り替え、並びに、前記被記録媒体の搬送経路における前記被記録媒体の搬送及び搬送の停止を制御することを特徴とする。
被記録媒体に吐出されるインクの濃度が高いほど長い乾燥時間が必要になる。しかしながら、本態様によれば、被記録媒体に吐出されるインクの濃度に基づいて、記録部により記録された被記録媒体の搬送経路の切り替え、並びに、被記録媒体の搬送経路における被記録媒体の搬送及び搬送の停止を制御する。このため、必要に応じて乾燥時間を調整でき、特に効果的に生産性の低下を抑制することができる。
本発明の第10の態様の記録装置は、前記第9の態様において、前記制御部は、前記被記録媒体を複数枚連続して第1面及び第2面の両面に記録する際、各々の前記被記録媒体の第1面に吐出される前記インクの濃度が異なる場合、前記インクの濃度に応じて、第2面を記録する順序を第1面を記録した順序から変更可能であることを特徴とする。
本態様によれば、例えば、インクの濃度が高く乾燥時間が長い被記録媒体の乾燥を待つ間に、インクの濃度が低く乾燥時間が短い被記録媒体の第2面の記録を先に実行することができる。このため、インクの濃度が高い被記録媒体の乾燥時間が長くなりその被記録媒体の乾燥を待つことで生産性が低下することを抑制できる。
以下、本発明を具体的に説明する。
なお、各図においてX軸に沿った方向は装置幅方向であり、被記録媒体の一例である記録用紙Pの搬送方向と交差する方向、即ち幅方向となる。−X方向は装置前面をユーザーと対面させた際にユーザーから見て右方向となり、また+X方向は同左方向となる。また、Y軸に沿った方向は装置奥行き方向であり、+Y方向は装置背面から前面に向かう方向であり、第1方向となる。また、−Y方向は装置前面から背面に向かう方向であり、第2方向となる。また、Z軸に沿った方向は鉛直方向であり、+Z方向は鉛直上方、−Z方向は鉛直下方となる。本実施形態において装置の周囲を構成する側面のうち操作部5が設けられた側面が装置前面となる。
なお、各図においてX軸に沿った方向は装置幅方向であり、被記録媒体の一例である記録用紙Pの搬送方向と交差する方向、即ち幅方向となる。−X方向は装置前面をユーザーと対面させた際にユーザーから見て右方向となり、また+X方向は同左方向となる。また、Y軸に沿った方向は装置奥行き方向であり、+Y方向は装置背面から前面に向かう方向であり、第1方向となる。また、−Y方向は装置前面から背面に向かう方向であり、第2方向となる。また、Z軸に沿った方向は鉛直方向であり、+Z方向は鉛直上方、−Z方向は鉛直下方となる。本実施形態において装置の周囲を構成する側面のうち操作部5が設けられた側面が装置前面となる。
図1において記録装置の一例であるインクジェットプリンター1は、装置本体2の上部に、スキャナー部3を備えて成る、所謂複合機である。以下、インクジェットプリンターを「プリンター」と略称する。装置本体2は、記録用紙Pに記録を行う機能を有し、スキャナー部3は、原稿を読み取る機能を有する。なお、スキャナー部3は、セットされた原稿を自動送りする自動原稿送り機構(ADF:Auto Document Feeder)を備えている。
装置本体2は、記録用紙Pを搬送する搬送経路や記録部の一例である記録ヘッド9を備えており、また、本実施形態では二つの媒体収容カセット、具体的には第1用紙カセット51及び第2用紙カセット52を着脱可能に備えている。
また、装置本体2は、第1用紙カセット51及び第2用紙カセット52への記録用紙Pのセットに加え、装置背面からの記録用紙Pのセット及び給送も可能に構成されている。符号7は装置背面から記録用紙Pをセットする際の不図示のセット口を開閉するカバーである。
装置本体2は、装置前面に、プリンター1の各種操作を行う操作部5を備えている。操作部5は、表示部と複数の操作ボタンを備えて成るとともに、チルト可能に設けられている。操作部5の下側には、記録が行われた記録用紙Pを排出する排出口10が設けられ、排出口10の下側には、排出される記録用紙Pを受ける排出トレイ6が設けられている。排出トレイ6は、図1に示すように装置本体2の内部に収容された状態と、装置本体2から引き出された状態と、を取り得るように設けられている。
続いて図2を参照しつつ記録用紙Pの搬送経路について説明する。なお、図2では第2用紙カセット52の図示は省略する。プリンター1において、記録用紙Pは給送経路に拘わらず反転経路RRを構成する反転ローラー21を介して搬送ローラー対15に搬送され、搬送ローラー対15によって、記録ヘッド9による記録領域に搬送される。
より詳しくは、プリンター1は用紙給送経路として第1用紙カセット51から記録用紙Pを給送する為の用紙給送経路K1と、第1用紙カセット51の下の第2用紙カセット52から記録用紙Pを給送する為の用紙給送経路K2と、装置後方上部から手差しで記録用紙Pを給送する為の用紙給送経路K3と、を備えている。
またプリンター1は用紙搬送経路として、記録ヘッド9と対向する用紙搬送経路であって記録用紙Pに記録を行う際の搬送方向である第1方向(+Y方向)及びその反対の第2方向(−Y方向)に記録用紙Pを搬送可能な第1用紙搬送経路FR1と、記録用紙Pの面を反転させる反転経路RRと、記録が行われた記録用紙Pを反転経路RRに案内する第2用紙搬送経路FR2と、を備えている。さらに、第2用紙搬送経路FR2に対して鉛直下方に位置し、記録が行われた記録用紙Pを反転経路RRに案内する、第2用紙搬送経路FR2とは異なる第3用紙搬送経路FR3を備えているとともに、第3用紙搬送経路FR3に対して鉛直下方に位置し、記録が行われた記録用紙Pを反転経路RRに案内する、第3用紙搬送経路FR3とは異なる第4用紙搬送経路FR4を備えている。なお、本実施形態のプリンター1には設けられていないが、用紙搬送経路のいずれかの場所に、記録が行われた記録用紙Pに吐出されたインクを乾燥させるためのヒーターなど乾燥部を設けてもよい。乾燥部を設けることで記録用紙Pに吐出されたインクの乾燥時間の短縮、記録用紙Pのカールなどの抑制、が可能になる。
なお、本実施形態において第1用紙搬送経路FR1は、搬送ローラー対15と第1排出ローラー対40との間の用紙搬送経路とする。また、第2用紙搬送経路FR2は、従動ローラー14dを経由する、搬送ローラー対15と従動ローラー14aとの間の用紙搬送経路とする。また、第3用紙搬送経路FR3は、反転駆動ローラー44を経由する、第2排出ローラー対46と従動ローラー14aとの間の用紙搬送経路とする。そして、第4用紙搬送経路FR4も、第3用紙搬送経路FR3と同様、反転駆動ローラー44を経由する、第2排出ローラー対46と従動ローラー14aとの間の用紙搬送経路とする。また、反転経路RRは、従動ローラー14aと従動ローラー14cとの間の用紙搬送経路とする。なお、図2において符号FR5は、従動ローラー14cと搬送ローラー対15との間の用紙搬送経路としての第5用紙搬送経路である。
用紙給送経路K1において、記録用紙Pは給送ローラー11により給送される。給送ローラー11は揺動軸12aを中心に揺動する支持部材12に支持され、支持部材12の揺動により給送ローラー11が第1用紙カセット51に収容される記録用紙Pに対して進退する。なお、第1用紙カセット51の下に設けられた第2用紙カセット52にも、不図示であるが同様な給送機構が設けられている。
反転ローラー21は他のローラーに比して最も大径に形成され、記録用紙Pを湾曲反転させる。反転ローラー21の周囲には従動ローラー14a、14b、14c、14d、が設けられている。用紙給送経路K1、K2を介して給送される記録用紙Pは、反転経路RR、及び第5用紙搬送経路FR5を介して搬送ローラー対15に送られる。用紙給送経路K3を介して給送される記録用紙Pは、第5用紙搬送経路FR5を介して搬送ローラー対15に送られる。
第2用紙搬送経路FR2を介して−Y方向に沿って送られる記録用紙Pは、反転経路RR、及び第5用紙搬送経路FR5を介して搬送ローラー対15に送られる。また、第3用紙搬送経路FR3を介して−Y方向に沿って送られる記録用紙Pは、反転経路RR、及び第5用紙搬送経路FR5を介して搬送ローラー対15に送られる。同様に、第4用紙搬送経路FR4を介して−Y方向に沿って送られる記録用紙Pは、反転経路RR、及び第5用紙搬送経路FR5を介して搬送ローラー対15に送られる。
搬送ローラー対15は、回転駆動される搬送駆動ローラー16と、従動回転する搬送従動ローラー17とを備えて構成される。搬送ローラー対15に送られた記録用紙Pは、搬送駆動ローラー16と搬送従動ローラー17とによってニップされ、記録ヘッド9と対向する領域、即ち記録領域に送られ、記録が行われる。
記録ヘッド9を備えるキャリッジ8は、X軸方向に延びるキャリッジガイド軸19にガイドされつつ、図3で表されるキャリッジ駆動用モーター64から動力を得てX軸方向に往復動する。記録ヘッド9は、キャリッジ8の移動動作に伴い、記録用紙Pに対してインクを吐出する。
記録ヘッド9と対向する位置には支持部材18が設けられており、記録ヘッド9により記録の行われる記録用紙Pは、支持部材18によって支持される。支持部材18の下流には、記録の行われた記録用紙Pを下流に送る第1排出ローラー対40が設けられている。ここで、「下流」とは、記録用紙Pの搬送方向における下流を意味し、第1用紙搬送経路FR1においては+Y方向側が下流側に相当する。第1排出ローラー対40は、回転駆動される第1排出駆動ローラー41と、従動回転する第1排出従動ローラー42とを備えて構成されている。第1排出駆動ローラー41は、本実施形態ではゴムローラーであり、第1排出従動ローラー42は、本実施形態では記録用紙Pと点接触する拍車である。第1排出ローラー対40は、記録ヘッド9の下流に最初に位置するローラー対である。
そして第1排出ローラー対40の下流には、第2排出ローラー対46が設けられている。第2排出ローラー対46は、回転駆動される第2排出駆動ローラー47と、従動回転する第2排出従動ローラー48とを備えて構成されている。符号49は、第1排出ローラー対40と第2排出ローラー対46との間に設けられた、記録用紙Pの浮きを抑制する従動ローラーである。第2排出駆動ローラー47は、本実施形態ではゴムローラーであり、第2排出従動ローラー48及び従動ローラー49は、本実施形態では記録用紙Pと点接触する拍車である。
以下、第2用紙搬送経路FR2、第3用紙搬送経路FR3、第4用紙搬送経路FR4、並びに、反転経路RRについて更に説明する。第1面(表面)に記録の行われた記録用紙Pの、前記第1面に対し反対側の第2面(裏面)に記録を行う際、記録の行われた記録用紙Pを、反転経路RRに送る。その際の用紙搬送経路として、第2用紙搬送経路FR2、第3用紙搬送経路FR3及び第4用紙搬送経路FR4のいずれかを選択できる。本実施形態のプリンター1は、第2用紙搬送経路FR2、第3用紙搬送経路FR3、第4用紙搬送経路FR4、並びに、反転経路RRを備え、記録用紙Pの両面に記録することが可能であるが、記録用紙Pの第1面のみに記録して排出トレイ6に排出することも可能である。なお、説明を容易にするため、第2用紙搬送経路FR2、第3用紙搬送経路FR3及び第4用紙搬送経路FR4と、反転経路RRと、を分けて説明しているが、第2用紙搬送経路FR2、第3用紙搬送経路FR3及び第4用紙搬送経路FR4も反転経路の一部を構成するとみなすことができる。
第3用紙搬送経路FR3及び第4用紙搬送経路FR4の経路長は、第2用紙搬送経路FR2の経路長より長く、従って図3で表されるプリンター1の制御部60は、用紙長の閾値を持ち、記録用紙Pの長さが閾値を超える場合には第3用紙搬送経路FR3または第4用紙搬送経路FR4を選択し、記録用紙Pの長さが閾値未満の場合には第2用紙搬送経路FR2を選択することができる。
第2用紙搬送経路FR2を利用する場合、第1面に記録が完了した後、搬送駆動ローラー16、第1排出駆動ローラー41、第2排出駆動ローラー47、のこれらを逆転させる。これにより記録用紙Pは第2用紙搬送経路FR2を−Y方向に沿って搬送され、反転経路RRに到達する。
第3用紙搬送経路FR3または第4用紙搬送経路FR4を利用する場合、第1面に記録が完了した後、記録用紙Pの後端が従動ローラー49に到達するまで+Y方向に沿って搬送し、その後、第2排出駆動ローラー47を逆転させる。従動ローラー49の上流には揺動軸39aを中心に揺動可能なフラップ39が設けられており、第3用紙搬送経路FR3または第4用紙搬送経路FR4に記録用紙Pを送る場合、フラップ39の姿勢を変化させる。これにより記録用紙Pは第3用紙搬送経路FR3または第4用紙搬送経路FR4に送り込まれ、反転経路RRに送られる。なお、記録用紙Pが第3用紙搬送経路FR3または第4用紙搬送経路FR4のいずれに送られるかについての詳細は、後述する。ここで、フラップ39は、制御部60により制御される図3で表されるフラップ駆動源75により駆動される。
第3用紙搬送経路FR3には、搬送ローラー対43が設けられている。搬送ローラー対43は、回転駆動される反転駆動ローラー44と、従動回転する反転従動ローラー45とを備えて構成される。反転駆動ローラー44は、本実施形態ではゴムローラーであり、反転従動ローラー45は、本実施形態では記録用紙Pと点接触する拍車である。
第4用紙搬送経路FR4には、搬送ローラー対143が設けられている。搬送ローラー対143は、回転駆動される反転駆動ローラー144と、従動回転する反転従動ローラー145とを備えて構成される。反転駆動ローラー144は、本実施形態ではゴムローラーであり、反転従動ローラー145は、本実施形態では記録用紙Pと点接触する拍車である。
第2排出ローラー対46を構成する第2排出駆動ローラー47は、第1用紙搬送経路FR1を第1方向に搬送された記録用紙Pを排出口10に向けて送る正転方向とその反対の逆転方向に回転可能な第1駆動ローラーとして機能し、第2排出ローラー対46を構成する第2排出従動ローラー48は、第2排出駆動ローラー47との間で記録用紙Pをニップする。ここで、正転方向は図2において時計回り方向であり、逆転方向は図2において反時計回り方向である。この第2排出ローラー対46は、第1用紙搬送経路FR1と排出口10との間に位置し、第2排出駆動ローラー47の正転により記録用紙Pを排出口10から排出し、第2排出駆動ローラー47の逆転により記録用紙Pを第3用紙搬送経路FR3または第4用紙搬送経路FR4に送る。
以上の記録用紙Pの搬送経路を備えたプリンター1において、給送ローラー11と反転ローラー21は、図3で表される第1搬送用モーター65により駆動され、搬送駆動ローラー16と第1排出駆動ローラー41は図3で表される第2搬送用モーター66により駆動され、第2排出駆動ローラー47、反転駆動ローラー44及び反転駆動ローラー144は図3で表される第3搬送用モーター67により駆動される。
なお、第3搬送用モーター67から反転駆動ローラー44及び反転駆動ローラー144への動力伝達経路には不図示の回転規制機構が設けられており、この回転規制機構により、第3搬送用モーター67の回転方向に拘わらず、反転駆動ローラー44及び反転駆動ローラー144は記録用紙Pを−Y方向に搬送する方向に回転する。この回転規制機構は、例えばワンウェイクラッチを含めた機構や、遊星歯車機構を含めて機構で構成できる。これに対し第2排出駆動ローラー47は、第3搬送用モーター67が正転すれば正転し、第3搬送用モーター67が逆転すれば逆転する。
以下、図3を参照しつつプリンター1における制御系統について説明する。図3は本発明に係るプリンター1の制御系統を示すブロック図である。図3において、制御手段としての制御部60は記録用紙Pの送り制御及び記録制御を含め、その他プリンター1の各種制御を行う。制御部60には操作部5からの信号が入力され、また、操作部5の表示、特にユーザインタフェースを実現する為の信号が制御部60から操作部5に送信される。
制御部60は、キャリッジ駆動用モーター64、第1搬送用モーター65、第2搬送用モーター66、第3搬送用モーター67、のこれらモーターを制御する。本実施形態では、これらモーターは全てDCモーターである。また制御部60は、記録ヘッド9及び上述したフラップ駆動源75を制御する。なお、図示は省略するがプリンター1は各モーターの回転量を検出するセンサーを備えており、制御部60は、このセンサーの検出信号に基づき、各モーターを制御する。
また、制御部60には、第1用紙センサー71、第2用紙センサー72、第3用紙センサー73、第4用紙センサー173、のこれら各センサーからの検出信号も入力され、制御部60はこれら検出信号に基づき必要な制御を行う。なお、図2に示す様に第1用紙センサー71は従動ローラー14cの近傍に設けられたセンサーであり、第2用紙センサー72は搬送ローラー対15の近傍に設けられたセンサーであり、第3用紙センサー73は搬送ローラー対43の近傍に設けられたセンサーであり、第4用紙センサー173は搬送ローラー対143の近傍に設けられたセンサーである。そして、これらの各センサーによって各センサーの配置位置における記録用紙Pの先端或いは後端の通過を検知できる。これらのセンサーは、例えば反射式或いは透過式の光学センサーで構成できる。制御部60は、上記各センサーの検出信号と、各モーター即ち各ローラーの駆動量をもとに、搬送されている記録用紙Pの搬送方向のサイズや、用紙搬送経路における記録用紙Pの先端位置及び後端位置を把握することができる。
制御部60は、CPU61、ROM62、メモリ63を備えている。CPU61はROM62に格納されたプログラム68に従って各種演算処理を行い、プリンター1全体の動作を制御する。記憶部の一例であるメモリ63は読み出し及び書き込みが可能な不揮発性メモリであり、制御部60はプログラム68の実行に伴い必要なデータをメモリ63から読み出し、また、必要なデータをメモリ63に書き込む。
次に、記録用紙Pの両面に連続して記録する際、記録用紙Pが第3用紙搬送経路FR3または第4用紙搬送経路FR4にどのように送られながら記録動作が実行されるかについて、図4から図9を参照して以下に説明する。以下の記録方法は、記録ヘッド9からインクが吐出されて画像が形成された記録用紙Pの該インクを第3用紙搬送経路FR3または第4用紙搬送経路FR4において効率的に乾燥しつつ、効率的に記録用紙Pの両面に連続して記録する記録方法の一例である。
最初に、記録用紙Pの両面に3枚連続して記録する際の記録方法の一例について、図4から図8を参照して以下に説明する。ここで、図4から図7は、本実施形態のプリンター1を用いて行う記録方法の一例を表している。一方、図8は、本実施形態のプリンター1に対して第4用紙搬送経路FR4を備えない構成の参考例のプリンターを用いて行う記録方法の一例であって、図7に対応する図である。なお、本実施形態のプリンター1及び参考例のプリンターでは、1枚の記録用紙Pに対して凡そ3秒の記録時間で記録用紙Pの表面(第1面)または裏面(第2面)に記録することが可能である。図4から図8で表される記録方法は、記録用紙Pに吐出されたインクの乾燥時間を6秒、即ち2枚分の記録用紙Pの片面の記録時間に対応する時間、少なくとも乾燥させてから裏面の記録を行う記録方法の一例である。
図4は、1枚目の記録用紙P1の表面に記録を行っている状態を表している。詳細には、第1用紙搬送経路FR1において、記録用紙P1を略+Y方向に沿う第1方向に搬送しつつ記録用紙P1の表面に記録を行っている状態を表している。記録用紙P1の表面に記録を行う時間は、上記のように、凡そ3秒である。図4のグラフは、第1用紙搬送経路FR1において記録用紙P1の表面に記録している時間が、凡そ3秒かかっていることを表している。
図5は、2枚目の記録用紙P2の表面に記録を行うとともに、記録用紙P1の表面に吐出されたインクを乾燥させている状態を表している。詳細には、第1用紙搬送経路FR1において、記録用紙P2を略+Y方向に沿う第1方向に搬送しつつ記録用紙P2の表面に記録を行い、記録用紙P1を第2排出ローラー対46を基準に略−Y方向に搬送することで第3用紙搬送経路FR3に送り、該記録用紙P1を第3用紙搬送経路FR3で乾燥させている状態を表している。記録用紙P1の表面に記録を開始してから記録用紙P2の表面に記録を完了するまでの時間は、凡そ6秒である。別の表現をすると、記録用紙P1の表面の記録が完了してから記録用紙P2の表面の記録が完了するまでの時間に対応する記録用紙P1の表面に吐出されたインクの乾燥時間は、凡そ3秒である。図5のグラフは、図4の状態からさらに、第1用紙搬送経路FR1において記録用紙P2の表面に記録している時間であって第2用紙搬送経路FR3における記録用紙P1の乾燥時間が、凡そ3秒かかっていることを表している。
図6は、3枚目の記録用紙P3の表面に記録を行うとともに、記録用紙P1の表面に吐出されたインク及び記録用紙P2の表面に吐出されたインクを乾燥させている状態を表している。詳細には、第1用紙搬送経路FR1において、記録用紙P3を略+Y方向に沿う第1方向に搬送しつつ記録用紙P3の表面に記録を行い、記録用紙P1を第3用紙搬送経路FR3において維持し、記録用紙P2を第2排出ローラー対46を基準に略−Y方向に搬送することで第4用紙搬送経路FR4に送り、該記録用紙P2を第4用紙搬送経路FR4で乾燥させている状態を表している。記録用紙P1の表面に記録を開始してから記録用紙P3の表面に記録を完了するまでの時間は、凡そ9秒である。別の表現をすると、記録用紙P1の表面の記録が完了してから記録用紙P3の表面の記録が完了するまでの時間に対応する記録用紙P1の表面に吐出されたインクの乾燥時間は凡そ6秒であり、記録用紙P2の表面の記録が完了してから記録用紙P3の表面の記録が完了するまでの時間に対応する記録用紙P2の表面に吐出されたインクの乾燥時間は凡そ3秒である。図6のグラフは、図5の状態からさらに、第1用紙搬送経路FR1において記録用紙P3の表面に記録している時間であって第2用紙搬送経路FR3における記録用紙P1の乾燥時間及び第3用紙搬送経路FR4における記録用紙P2の乾燥時間が、凡そ3秒かかっていることを表している。
そして、図7で表されるように、図6の状態に続いて、記録用紙P1を第1用紙搬送経路FR1に送り記録用紙P1の裏面に記録を行うとともに、記録用紙P2の表面に吐出されたインク及び記録用紙P3の表面に吐出されたインクを乾燥させる。その後、記録用紙P1を排出トレイ6に排出し、記録用紙P2を第1用紙搬送経路FR1に送り記録用紙P2の裏面に記録を行うとともに、記録用紙P3の表面に吐出されたインクを乾燥させる。そして、その後、記録用紙P2を排出トレイ6に排出し、記録用紙P3を第1用紙搬送経路FR1に送り記録用紙P3の裏面に記録を行い、記録用紙P3を排出トレイ6に排出する。図7で表されるように、記録用紙Pの両面に3枚連続して記録する該記録方法にかかる時間は凡そ18秒となる。
一方、図8で表されるように、第4用紙搬送経路FR4を備えない参考例のプリンターにおいて、記録用紙Pに吐出されたインクの乾燥時間を6秒としつつ記録用紙Pの両面に3枚連続して記録する場合、凡そ24秒かかる。図8で表される記録方法は、参考例のプリンターを用いて行う記録用紙Pの両面に3枚連続して記録する記録方法のうちの最速の方法である。図7及び図8を比較すると明らかなように、記録用紙Pの両面に3枚連続して記録する場合、本実施形態のプリンター1を使用することで、第4用紙搬送経路FR4を備えない参考例のプリンターを使用するよりも、約4分の3の時間で記録を完了することができる。
ここで、一旦まとめると、本実施形態のプリンター1は、インクを吐出して記録用紙Pに記録を行う記録部としての記録ヘッド9を備えている。また、記録用紙Pの搬送経路として、記録ヘッド9と対向する対向位置を含み、記録ヘッド9による記録時に記録用紙Pを第1方向に搬送する第1搬送経路としての第1用紙搬送経路FR1を備えている。さらに、記録用紙Pの搬送経路として、第1方向において記録ヘッド9よりも下流の位置で第1用紙搬送経路FR1に接続し、記録ヘッド9により記録された記録用紙Pを搬送する第2搬送経路及び第3搬送経路としての第3用紙搬送経路FR3及び第4用紙搬送経路FR4を備えている。本実施形態のプリンター1は、このような構成であるため、記録用紙Pに記録を行っている間、複数の搬送経路で記録用紙Pに吐出されたインクを乾燥させることができる。このように、効率的に記録用紙Pに吐出されたインクを乾燥させることができることで、記録用紙Pの両面に連続して記録する際の生産性の低下を抑制することができる。
ここで、「第1方向において記録ヘッド9よりも下流の位置で第1用紙搬送経路FR1に接続し、記録ヘッド9により記録された記録用紙Pを搬送する第2搬送経路及び第3搬送経路」として、第3用紙搬送経路FR3及び第4用紙搬送経路FR4のうちのいずれを第2搬送経路とみなしてもよいし、第3用紙搬送経路FR3及び第4用紙搬送経路FR4のうちのいずれを第3搬送経路とみなしてもよい。また、「第1方向において記録ヘッド9よりも下流の位置で第1用紙搬送経路FR1に接続し、記録ヘッド9により記録された記録用紙Pを搬送する搬送経路」は第2搬送経路及び第3搬送経路の2つに限定されず、このような搬送経路として、第4搬送経路、第5搬送経路…など、さらに多くの搬送経路を有していてもよい。なお、本実施形態のプリンター1においては、第2用紙搬送経路FR2はこのような搬送経路に該当しない。第2用紙搬送経路FR2は、第1方向において記録ヘッド9よりも下流の位置で第1用紙搬送経路FR1に接続していないためである。
本実施形態のプリンター1においては、第3用紙搬送経路FR3及び第4用紙搬送経路FR4は、第1用紙搬送経路FR1に対して第1方向における記録ヘッド9よりも上流の位置でも接続し、記録ヘッド9の面を反転させて記録用紙Pを第1用紙搬送経路FR1に搬送する、反転経路RRの一部を構成するとみなすことができる。記録用紙Pの両面に記録する場合、反転経路が必要となるが、本実施形態のプリンター1のように反転経路を乾燥領域とすることで、記録用紙Pに吐出されたインクを乾燥させるための別の搬送経路を用意することなく、反転経路を利用して効率的に記録用紙Pに吐出されたインクを乾燥させることができる。
上記のように、本実施形態のプリンター1は、記録用紙Pを収容する第1用紙カセット51及び第2用紙カセット52を備えている。そして、第1用紙カセット51及び第2用紙カセット52は、第1用紙搬送経路FR1の記録ヘッド9との対向位置におけるこれら両者の対向方向(Z軸方向)において、記録ヘッド9と第1用紙カセット51及び第2用紙カセット52とで第1用紙搬送経路FR1を挟む位置に配置され、第3用紙搬送経路FR3及び第4用紙搬送経路FR4は、Z軸方向において第1用紙搬送経路FR1と第1用紙カセット51及び第2用紙カセット52とで第3用紙搬送経路FR3及び第4用紙搬送経路FR4を挟む位置に配置されている。このように、記録用紙Pを収容するカセットを備えることで記録用紙Pを効率的に収容することができる。また、このように、第3用紙搬送経路FR3及び第4用紙搬送経路FR4が、記録ヘッド9と第1用紙カセット51及び第2用紙カセット52との間に設けられることで、装置構成を簡略化できるとともに装置の大型化を抑制できる。
また、上記のように、本実施形態のプリンター1は、記録ヘッド9により記録された記録用紙Pの搬送経路を切り替えるフラップ39を備えている。このため、フラップ39により簡単に記録ヘッド9により記録された記録用紙Pの搬送経路を切り替えることができる。なお、本実施形態のプリンター1は、記録ヘッド9により記録された記録用紙Pを第1用紙搬送経路FR1から第3用紙搬送経路FR3に搬送させるか第4用紙搬送経路FR4に搬送させるかを切り替えるフラップを1つ備える構成であるが、このような構成に限定されない。例えば、第1用紙搬送経路FR1から第3用紙搬送経路FR3に搬送させるように搬送経路を切り替える第1フラップと、第3用紙搬送経路FR3をそのまま搬送させるか第3用紙搬送経路FR3から第4用紙搬送経路FR4に搬送させるかを切り替える第2フラップと、を備える構成などとしてもよい。
また、上記のように、本実施形態のプリンター1は、該プリンター1の駆動を制御する制御部60を備えている。ここで、制御部60は、記録ヘッド9により記録された記録用紙Pの搬送経路の切り替え、並びに、記録用紙Pの搬送経路における記録用紙Pの搬送及び搬送の停止を制御する。
具体的には、例えば、図6で表されるように、制御部60は、記録用紙Pを3枚連続して第1面(表面)及び第2面(裏面)の両面に記録する際、記録用紙Pのうちの3枚目である記録用紙P3の表面の記録時には、記録用紙Pのうちの1枚目である記録用紙P1をに待機させ、記録用紙Pのうちの2枚目である記録用紙P2を第4用紙搬送経路FR4に待機させることができる。このため、本実施形態のプリンター1は3枚連続して両面に記録する際、効率的に記録用紙P1、記録用紙P2及び記録用紙P3を乾燥させながら記録動作を実行できる。
本実施形態のプリンター1は、記録用紙Pの搬送経路における記録用紙Pの位置を検出する第1用紙センサー71、第2用紙センサー72、第3用紙センサー73、第4用紙センサー173の各センサーを備えているが、制御部60は、記録用紙P1における裏面に記録する際、記録用紙P1の表面の記録時における第1用紙センサー71及び第2用紙センサー72によって検出される記録用紙P3の位置に基づいて、第3用紙搬送経路FR3中の記録用紙P1の搬送を開始する。このように、記録用紙Pの位置を検出するセンサーを備えることで、センサーにより記録用紙Pの搬送経路における位置を検出できる。また、記録用紙P1における裏面に記録する際、記録用紙P3の表面の記録時における第1用紙センサー71及び第2用紙センサー72によって検出される記録用紙P3の位置に基づいて、第3用紙搬送経路FR3中の記録用紙P1の搬送を開始することで、記録用紙P1が記録用紙P3に接触することを抑制しつつ、効率的に記録用紙P1を第1用紙搬送経路FR1に搬送することができる。
また、制御部60は、記録用紙Pに吐出されるインクの濃度に基づいて、記録ヘッド9により記録された記録用紙Pの搬送経路の切り替え、並びに、記録用紙Pの搬送経路における記録用紙Pの搬送及び搬送の停止を制御することができる。記録用紙Pに吐出されるインクの濃度が高いほど長い乾燥時間が必要になるが、本実施形態のプリンター1は、記録用紙Pに吐出されるインクの濃度に基づいて、記録ヘッド9により記録された記録用紙Pの搬送経路の切り替え、並びに、記録用紙Pの搬送経路における記録用紙Pの搬送及び搬送の停止を制御することができるため、必要に応じて乾燥時間を調整でき、特に効果的に生産性の低下を抑制することができる。なお、被記録媒体に吐出されるインクの濃度の求め方に特に限定はないが、例えば、制御部において画像データから演算することで被記録媒体に吐出されるインクの濃度を求めることができる。
上記において説明した図4から図8では、記録用紙Pの両面に3枚連続して記録する際の記録方法の一例であって、2枚分の記録用紙Pの片面の記録時間に対応する時間ぶん乾燥させてから裏面の記録を行う記録方法の一例を表している。一方、図9には、記録用紙Pの両面に4枚連続して記録する際の記録方法の一例であって、4枚分の記録用紙Pの片面の記録時間に対応する時間ぶん乾燥させてから裏面の記録を行う記録方法の一例があらわされている。
上記のように、本実施形態のプリンター1は、記録ヘッド9により記録された記録用紙Pを待機させることが搬送経路を、第1用紙搬送経路FR1、第3用紙搬送経路FR3及び第4用紙搬送経路FR4と、3つ備えている。このような搬送経路の数を超える枚数の記録用紙Pの両面に連続して記録を行う場合、図9で表されるように、本実施形態のプリンター1は、3枚分の記録用紙Pの両面の記録を行ってから4枚目の記録用紙P4の記録を行うのではなく、3枚分の記録用紙Pの両面の記録が完了する前に4枚目の記録用紙P4の表面の記録を行う。
別の表現をすると、本実施形態のプリンター1において、制御部60は、記録ヘッド9により記録された記録用紙Pを待機させることが可能な搬送経路数を超える枚数の記録用紙Pを連続して第1面及び第2面の両面に記録する際、該搬送経路数の枚数の記録用紙Pの第2面の記録が終了する前に、該搬送経路数を超える枚数目の記録用紙Pの第1面の記録を行うよう制御することができる。例えば、記録ヘッド9により記録された記録用紙Pを搬送可能な搬送経路数が第1用紙搬送経路FR1、第3用紙搬送経路FR3及び第4用紙搬送経路FR4の3つであり、図9で表されるように、4枚以上の数の記録用紙Pに対して両面に記録する場合、記録用紙P1から記録用紙P3の両面の記録が終了する前に記録用紙P4の第1面(表面)の記録を行うことができる。このように記録制御をすることで効率的に記録動作が行え、搬送経路数を超える枚数の記録用紙Pに連続して両面の記録を行う場合において、特に効果的に生産性の低下を抑制することができる。
上記のように、図4から図8では2枚分の記録用紙Pの片面の記録時間に対応する時間ぶん乾燥させてから裏面の記録を行う記録方法の一例を表し、図9では4枚分の記録用紙Pの片面の記録時間に対応する時間ぶん乾燥させてから裏面の記録を行う記録方法の一例を表している。別の表現をすると、記録用紙Pの両面に複数枚連続して記録する際において、いずれも各々の記録用紙Pに対して同じ乾燥時間としている。しかしながら、本実施形態のプリンター1は、例えば、連続して記録する記録用紙Pに吐出されるインクの濃度が各々異なる場合などにおいて、インクの濃度に応じて乾燥時間や記録順序を変えることができる。
上記について別の観点から説明すると、制御部60は、記録用紙Pを複数枚連続して第1面及び第2面の両面に記録する際、各々の記録用紙Pの第1面に吐出されるインクの濃度が異なる場合、インクの濃度に応じて、第2面を記録する順序を第1面を記録した順序から変更可能である。すなわち、本実施形態のプリンター1は、例えば、インクの濃度が高く乾燥時間が長い記録用紙Pの乾燥を待つ間に、インクの濃度が低く乾燥時間が短い記録用紙Pの第2面の記録を先に実行することができる。このため、本実施形態のプリンター1は、インクの濃度が高い記録用紙Pの乾燥時間が長くなりその記録用紙Pの乾燥を待つことで生産性が低下することを抑制できる。
なお、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれることは言うまでもない。
1…プリンター(インクジェットプリンター、記録装置)、2…装置本体、
3…スキャナー部、5…操作部、6…排出トレイ、7…カバー、
9…記録ヘッド(記録部)、10…排出口、11…給送ローラー、12…支持部材、
12a…揺動軸、14a…従動ローラー、14b…従動ローラー、
14c…従動ローラー、14d…従動ローラー、15…搬送ローラー対、
16…搬送駆動ローラー、17…搬送従動ローラー、18…支持部材、
19…キャリッジガイド軸、21…反転ローラー、39…フラップ、39a…揺動軸、
40…第1排出ローラー対、41…第1排出駆動ローラー、
42…第1排出従動ローラー、43…搬送ローラー対、46…第2排出ローラー対、
47…第2排出駆動ローラー、48…第2排出従動ローラー、49…従動ローラー、
51…第1用紙カセット、52…第2用紙カセット、60…制御部、61…CPU、
62…ROM、63…メモリ、64…キャリッジ駆動用モーター、
65…第1搬送用モーター、66…第2搬送用モーター、67…第3搬送用モーター、
68…プログラム、71…第1用紙センサー、72…第2用紙センサー、
73…第3用紙センサー、75…フラップ駆動源、143…搬送ローラー対、
144…反転駆動ローラー、145…反転従動ローラー、173…第4用紙センサー、
FR1…第1用紙搬送経路(第1搬送経路)、FR2…第2用紙搬送経路、
FR3…第3用紙搬送経路(第2搬送経路、第3搬送経路)、
FR4…第4用紙搬送経路(第2搬送経路、第3搬送経路)、
FR5…第5用紙搬送経路、K1…用紙給送経路、K2…用紙給送経路、
K3…用紙給送経路、P…記録用紙(被記録媒体)、P1…記録用紙(被記録媒体)、
P2…記録用紙(被記録媒体)、P3…記録用紙(被記録媒体)、
P4…記録用紙(被記録媒体)、RR…反転経路
3…スキャナー部、5…操作部、6…排出トレイ、7…カバー、
9…記録ヘッド(記録部)、10…排出口、11…給送ローラー、12…支持部材、
12a…揺動軸、14a…従動ローラー、14b…従動ローラー、
14c…従動ローラー、14d…従動ローラー、15…搬送ローラー対、
16…搬送駆動ローラー、17…搬送従動ローラー、18…支持部材、
19…キャリッジガイド軸、21…反転ローラー、39…フラップ、39a…揺動軸、
40…第1排出ローラー対、41…第1排出駆動ローラー、
42…第1排出従動ローラー、43…搬送ローラー対、46…第2排出ローラー対、
47…第2排出駆動ローラー、48…第2排出従動ローラー、49…従動ローラー、
51…第1用紙カセット、52…第2用紙カセット、60…制御部、61…CPU、
62…ROM、63…メモリ、64…キャリッジ駆動用モーター、
65…第1搬送用モーター、66…第2搬送用モーター、67…第3搬送用モーター、
68…プログラム、71…第1用紙センサー、72…第2用紙センサー、
73…第3用紙センサー、75…フラップ駆動源、143…搬送ローラー対、
144…反転駆動ローラー、145…反転従動ローラー、173…第4用紙センサー、
FR1…第1用紙搬送経路(第1搬送経路)、FR2…第2用紙搬送経路、
FR3…第3用紙搬送経路(第2搬送経路、第3搬送経路)、
FR4…第4用紙搬送経路(第2搬送経路、第3搬送経路)、
FR5…第5用紙搬送経路、K1…用紙給送経路、K2…用紙給送経路、
K3…用紙給送経路、P…記録用紙(被記録媒体)、P1…記録用紙(被記録媒体)、
P2…記録用紙(被記録媒体)、P3…記録用紙(被記録媒体)、
P4…記録用紙(被記録媒体)、RR…反転経路
Claims (10)
- インクを吐出して被記録媒体に記録を行う記録部と、
前記記録部と対向する対向位置を含む前記被記録媒体の搬送経路であって、前記記録部による記録時に前記被記録媒体を第1方向に搬送する第1搬送経路と、
前記被記録媒体の搬送経路であって、前記第1方向において前記記録部よりも下流の位置で前記第1搬送経路に接続し、前記記録部により記録された前記被記録媒体を搬送する第2搬送経路及び第3搬送経路と、
を備えることを特徴とする記録装置。 - 請求項1に記載の記録装置において、
前記第2搬送経路及び前記第3搬送経路は、前記第1搬送経路に対して前記第1方向における前記記録部よりも上流の位置でも接続し、前記被記録媒体の面を反転させて前記被記録媒体を前記第1搬送経路に搬送する、反転経路であることを特徴とする記録装置。 - 請求項1または2に記載の記録装置において、
前記被記録媒体を収容するカセットを備え、
前記カセットは、前記対向位置における前記第1搬送経路と前記記録部との対向方向において、前記記録部と前記カセットとで前記第1搬送経路を挟む位置に配置され、
前記第2搬送経路及び前記第3搬送経路は、前記対向方向において前記第1搬送経路と前記カセットとで挟む位置に配置されることを特徴とする記録装置。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の記録装置において、
前記記録部により記録された前記被記録媒体の搬送経路を切り替えるフラップを備えることを特徴とする記録装置。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の記録装置において、
前記記録装置の駆動を制御する制御部を備え、
前記制御部は、前記記録部により記録された前記被記録媒体の搬送経路の切り替え、並びに、前記被記録媒体の搬送経路における前記被記録媒体の搬送及び搬送の停止を制御することを特徴とする記録装置。 - 請求項5に記載の記録装置において、
前記制御部は、前記被記録媒体を3枚連続して第1面及び第2面の両面に記録する際、前記被記録媒体のうちの3枚目である3枚目被記録媒体の第1面の記録時には、前記被記録媒体のうちの1枚目である1枚目被記録媒体を前記第2搬送経路に待機させ、前記被記録媒体のうちの2枚目である2枚目被記録媒体を前記第3搬送経路に待機させることを特徴とする記録装置。 - 請求項6に記載の記録装置において、
前記被記録媒体の搬送経路における前記被記録媒体の位置を検出するセンサーを備え、
前記制御部は、前記1枚目被記録媒体における第2面に記録する際、前記3枚目被記録媒体の第1面の記録時における前記センサーによって検出される前記3枚目被記録媒体の位置に基づいて、前記第2搬送経路中の前記1枚目被記録媒体の搬送を開始することを特徴とする記録装置。 - 請求項5から7のいずれか1項に記載の記録装置において、
前記制御部は、前記記録部により記録された前記被記録媒体を待機させることが可能な搬送経路数を超える枚数の前記被記録媒体を連続して第1面及び第2面の両面に記録する際、前記搬送経路数の枚数の前記被記録媒体の第2面の記録が終了する前に、前記搬送経路数を超える枚数目の前記被記録媒体の第1面の記録を行うよう制御することを特徴とする記録装置。 - 請求項5から8のいずれか1項に記載の記録装置において、
前記制御部は、前記被記録媒体に吐出される前記インクの濃度に基づいて、前記記録部により記録された前記被記録媒体の搬送経路の切り替え、並びに、前記被記録媒体の搬送経路における前記被記録媒体の搬送及び搬送の停止を制御することを特徴とする記録装置。 - 請求項9に記載の記録装置において、
前記制御部は、前記被記録媒体を複数枚連続して第1面及び第2面の両面に記録する際、各々の前記被記録媒体の第1面に吐出される前記インクの濃度が異なる場合、前記インクの濃度に応じて、第2面を記録する順序を第1面を記録した順序から変更可能であることを特徴とする記録装置。
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