JP2009233901A - 記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】紙搬送用モータをPG調整機構の駆動源として利用する構成において、PG調整の際の用紙の不要な動きを防止する。
【解決手段】プリンタ1は、用紙搬送経路中にある駆動ローラ32(第2中間送り部31)、駆動ローラ35(搬送手段5)、駆動ローラ44(排出手段6)、のこれらローラを駆動するPFモータを、記録ヘッド42と用紙との間のギャップ(PG)を切り換えるPG切換装置との駆動源として利用する。PG切り換えは、PFモータの正転/逆転切り換えに同期して正転/逆転切り換えを行う第2中間送り部31から用紙が外れ、PFモータの正転/逆転切り換えに拘わらず一定方向に回転する反転ローラ50により搬送される搬送経路区間に入ったときに実行され、これによりPG調整の際の用紙の不要な動きが防止され、用紙への傷の形成やスキューの発生が防止される。
【選択図】図2

Description

本発明は、ファクシミリやプリンタ等に代表される記録装置に関し、特に第1面(おもて面)と第2面(うら面)への両面に記録を実行することができる記録装置に関する。
ファクシミリやプリンタ等に代表される記録装置においては、特許文献1に示されるように用紙の両面に記録が可能なものがあり、この様な記録装置では第1面(おもて面)への記録が完了した後、当該用紙を搬送経路内に向けて逆送りして引き込み、反転させ、そして再び記録ヘッドの側へと案内する為の反転経路を備えている。
ところで用紙には第1面と第2面とで異なる材質を備えたものがあり、例えば宛名面と通信面とがあるハガキを例にとると、通信面に記録品質を高めるべくコーティングが施されたインクジェット記録用ハガキがある。この様な用紙に両面記録を実行する場合には、最初に記録の行われた第1面と、次に記録を行う第2面とで、記録面と記録ヘッドとの間のギャップ(ペーパーギャップ或いはプラテンギャップとも言われる。以下、「PG」と略称する。)の調整を行うことが好ましい。
特許文献2には、モータの動力を介してPGを調整する機構を備えた記録装置に開示されており、この様なPG調整機構を利用すれば、第1面に記録を実行した後、第2面に記録を開始するまでの間に、ユーザのマニュアル操作を介在させることなくPGを自動的に調整することができる。
特開2007−253467号公報 特開2004−314591号公報
ところで記録装置、特にインクジェットプリンタの場合には、必要最小限の駆動源として用紙搬送用モータとキャリッジ駆動用モータとが設けられるが、コストアップを防止する観点において、PG調整機構を駆動する為の専用のモータを設けることは好ましくない。
一方で、PG調整機構を記録装置の他のモータで駆動する場合、PG調整機構に常時駆動力が伝達されないよう、PG調整機構への動力伝達のオン/オフ切り換えを行う手段を設ける必要があるが、やはりそれ専用の駆動モータを設けることは好ましくない。この様な観点から、PG調整機構の駆動源として用紙搬送用モータを利用し、PG調整機構への動力伝達のオン/オフ切り換えを、キャリッジ(キャリッジ駆動用モータ)を利用して行うことが考えられる。
しかしながら他方で、PG調整機構によるPG調整には、モータの正/逆回転方向の切り換えを伴う場合があり、従ってPG調整機構の駆動源として用紙搬送用モータを利用すると、PG調整の際に用紙搬送用ローラの回転方向も切り換わってしまう。このため、用紙が搬送経路内で上流側方向/下流側方向に交互に動いてしまい、その結果両面記録を実行する場合においてこれから記録しようとする第2面が用紙案内部材と擦れ、傷が形成されてしまう虞がある。また用紙が搬送経路内で上流側方向/下流側方向に交互に動いてしまうことにより、斜行(スキュー)が発生する虞もある。
そこで本発明はこの様な状況に鑑みなされたものであり、その目的は、用紙搬送用モータをPG調整機構の駆動源として利用する構成において、PG調整の際の用紙の不要な動きを防止することにある。
上記課題を解決する為に、本発明の第1の態様に係る記録装置は、被記録媒体に記録を行う記録ヘッドと、被記録媒体搬送用モータを駆動源とするとともに、当該被記録媒体搬送用モータの回転方向切り換えを介し、被記録媒体を前記記録ヘッドの側に搬送する第1搬送方向と、被記録媒体を前記第1搬送方向とは反対側の方向に搬送する第2搬送方向と、を切り換える第1搬送手段と、前記第1搬送手段が前記第2搬送方向を選択する際に前記第1搬送手段の下流側に位置し、記録の行われた被記録媒体を反転させて再び前記記録ヘッドの側へと案内する反転経路と、前記第1搬送手段が前記第2搬送方向を選択する際に前記第1搬送手段の下流側に位置し、前記被記録媒体搬送用モータを駆動源とするとともに当該被記録媒体搬送用モータの回転方向切り換えに拘わらず、被記録媒体を前記記録ヘッドの側へと搬送する搬送方向を維持する第2搬送手段と、前記被記録媒体搬送用モータを駆動源とし、被記録媒体が前記第1搬送手段により搬送される搬送経路区間から外れて前記第2搬送手段により搬送される搬送経路区間にあるときに、前記被記録媒体搬送用モータの回転方向切り換えを介して前記記録ヘッドと被記録媒体との間のギャップを調整するギャップ調整手段と、を備えたことを特徴とする。
本態様によれば、記録ヘッドと被記録媒体との間のギャップ(PG)を調整するギャップ調整手段は、被記録媒体搬送用モータを駆動源とするが、そのPG調整は、被記録媒体が一定方向にのみ搬送される搬送経路区間(上記第2搬送手段により搬送される区間)にあるときに行われるので、PG調整の際に被記録媒体が上流側/下流側に交互に動くこと、即ち被記録媒体の不要な動きを防止することができる。従って被記録媒体の第2面(うら面)が案内部材と擦れて傷が形成されてしまうことを防止でき、またスキューが発生することもない。
本発明の第2の態様に係る記録装置は、第1の態様に係る記録装置において、前記ギャップ調整手段は、第1面とその反対側の第2面とで材質の異なる被記録媒体に記録を実行する際、前記第1面に記録を実行後、前記第2面に記録を実行する前に、前記ギャップを調整することを特徴とする。
本態様によれば、第1面とその反対側の第2面とで材質の異なる被記録媒体の両面に記録を実行する際、各々の記録面に適したギャップで記録を実行することで、より適切な記録品質が得られる。そして第1面に記録を実行した後、第2面に記録を実行する前に搬送経路内で被記録媒体が上流側/下流側に交互に動くと第2面に傷が付着する虞があるが、本態様によればその様な不具合を防止することができ、第2面の記録品質低下を防止できる。
以下、図1乃至図7を参照しつつ本発明の一実施形態について説明する。図1及び図2は本発明に係る「記録装置」の一実施形態であるインクジェットプリンタ(以下「プリンタ」と言う)1の用紙搬送経路を示す側断面図、図3は駆動選択装置10を中心としたプリンタ1の制御系統を示すブロック図、図4はPG切換装置8の構成を示す図、図5はPGの各ポジションとPGの大きさとの関係を示す図、図6(A)、(B)は反転ユニット7が備える歯車輪列の正面図、図7は両面記録時の制御内容を示すフローチャートである。
尚、図1及び図2はプリンタ1の用紙搬送経路上に配置されるローラを図示する為に、ほぼ全てのローラを同一面上に描いているが、その奥行き方向(図1及び図2の紙面表裏方向)の位置は必ずしも一致しているとは限らない(一致している場合もある)。
<<1.プリンタ1の全体構成>>
以下、図1及び図2を参照しつつプリンタ1の全体構成について概説する。プリンタ1は、装置底部に給送装置2を備え、当該給送装置2から、被記録媒体(主として単票紙である記録用紙:以下「用紙P」と言う)を1枚ずつ給送し、記録手段4において記録(インクジェット記録)を行い、装置前方側(図1において右側)に設けられた図示しない排紙スタッカへ向けて排出される構成を備えている。
またプリンタ1は装置後部に反転ユニット7を着脱自在に備えており、最初に記録の行われた用紙Pの第1面に対し反対側の第2面が記録ヘッド42と対向するよう用紙Pを反転させ、再び記録ヘッド42の側へ案内することにより、用紙Pの両面に記録が実行可能となっている。
以下、用紙搬送経路上の構成要素について更に詳説する。
給送装置2は、用紙カセット11と、ピックアップローラ16と、ガイドローラ20と、分離手段21と、第1中間送り部25と、を備えている。
装置前方側から装着及び取り外し可能な用紙カセット11には複数枚の用紙Pを積層状態でセット可能であり、図示を省略するエッジガイドによって収容された用紙Pが給送位置に位置決めされるようになっている。
ピックアップローラ16は、揺動軸18を中心に揺動する揺動部材17に設けられており、PFモータ55(図3)を駆動源として、用紙カセット11にセットされた用紙Pの最上位のものと接して回転することにより、当該最上位の用紙Pを用紙カセット11から送り出す。
用紙カセット11にセットされた用紙Pの先端と対向する位置には分離斜面12が配置されており、ピックアップローラ16の回転により送り出された用紙Pの先端が分離斜面12に摺接しつつ下流側に進むことで、次位以降の用紙Pとの予備的な分離が行われる。
分離斜面12の下流側には自由回転可能なガイドローラ20が設けられ、このガイドローラ20の下流側には、分離ローラ22と駆動ローラ23とを備えて構成された分離手段21が設けられている。
分離ローラ22は、外周面が弾性材によって形成されるとともに駆動ローラ23と圧接可能に設けられ、且つ、トルクリミッタ機構により、所定の回転抵抗が与えられた状態に設けられている。従って重送されようとする次位以降の用紙Pが、当該分離ローラ22と駆動ローラ23との間で止められ、即ち重送が防止される様になっている。尚、駆動ローラ23はPFモータ55(図3)により用紙Pを下流側へ送る方向に回転駆動される。
分離手段21の下流側には、PFモータ55(図3)により回転駆動される駆動ローラ26と、駆動ローラ26との間で用紙Pをニップして従動回転するアシストローラ27と、を備えて構成された第1中間送り部25が設けられており、この第1中間送り部25により、用紙Pが更に下流側へと送られる。尚、符号29は、用紙Pが湾曲反転経路を通過する際の(特に用紙後端が通過する際の)通紙負荷を軽減する従動ローラを示している。
続いて給送装置2(従動ローラ29)の下流側には、PFモータ55(図3)により回転駆動される駆動ローラ32と、駆動ローラ32との間で用紙Pをニップして従動回転するアシストローラ33と、を備えて構成された、本発明の「第1搬送手段」に相当する第2中間送り部31が設けられており、この第2中間送り部31により、用紙Pが更に下流側へと送られる。
尚、この第2中間送り部31は、PFモータ55(図3)の回転方向切り換えにより、用紙Pを記録ヘッド42の側へ搬送する搬送方向(第1搬送方向)と、その反対側の方向に搬送する搬送方向(第2搬送方向)と、を切り換えるようになっている。
第2中間送り部31の下流側には、記録手段4が配置されている。記録手段4は、搬送手段5と、記録ヘッド42と、紙案内前39と、排出手段6と、を備えている。尚、搬送手段5の上流側近傍には、用紙P先端或いは後端の通過を検出する用紙検出センサ(例えば、光学センサにより構成される)34が設けられている。
搬送手段5は、PFモータ55(図3)によって回転駆動される駆動ローラ35と、該駆動ローラ35に圧接して従動回転するよう紙案内上37に軸支される従動ローラ36とを備えて構成されている。搬送手段5に到達した用紙Pは、駆動ローラ35と従動ローラ36とによってニップされた状態で駆動ローラ35が回転することにより、下流側へと精密送りされる。
記録ヘッド42はキャリッジ40の底部に設けられ、当該キャリッジ40は主走査方向(図1の紙面表裏方向)に延びるキャリッジガイド軸41A、41Bにガイドされながら、CRモータ56(図3)によって主走査方向に往復動する様に駆動される。尚、キャリッジ40はインクカートリッジを搭載しない所謂オフキャリッジタイプであり、インクカートリッジ(図示せず)がキャリッジ40から独立して設けられ、インク供給チューブ(図示せず)を介してインクカートリッジから記録ヘッド42へとインクが供給されるように構成されている。
記録ヘッド42と対向する位置には紙案内前39が設けられ、当該紙案内前39によって、用紙Pと記録ヘッド42との間のギャップ(PG)が規定されるようになっている。尚、前記PGは、後述する「ギャップ調整手段」としてのPG切換装置8により、本実施形態では4段階に切り換え可能となっている。
紙案内前39の下流側にある排出手段6は、PFモータ55(図3)によって回転駆動される駆動ローラ44と、当該駆動ローラ44に接して従動回転する従動ローラ45とを備えて構成され、記録手段4によって記録の行われた用紙Pは、排出手段6により、装置前方側に設けられた図示を省略するスタッカへと排出される。以上説明した用紙Pの搬送経路(第1面にのみ記録を行う際の搬送経路)は、図1において破線及び矢印で示される。
続いて反転ユニット7について説明する。反転ユニット7は、第2中間送り部31が用紙搬送方向として第2搬送方向(図2の左方向)を選択する際に、当該第2中間送り部31の下流側に位置している。
この反転ユニット7は、本発明の「第2搬送手段」に相当する、回転駆動される大径の反転ローラ50と、当該反転ローラ50との間で用紙Pをニップして従動回転するアシストーラ51、52と、揺動軸30aを中心に揺動することにより用紙搬送経路を切り換える経路切換部材30と、同じく揺動軸53aを中心に揺動することにより用紙搬送経路を切り換える経路切換部材53と、を備えている。
用紙カセット11から送り出されて第1面に記録の行われた用紙Pは、第2中間送り部31、搬送手段5、排出手段6、のこれらによる用紙逆送り動作によって、第1面に記録が実行された際に用紙後端となっていた側が先端となって、反転ローラ50とアシストローラ52との間に誘い込まれる。尚、このとき経路切換部材30、53は自重によって下方に下がった状態にあり、用紙先端が斜め下方の経路に入り込まないよう、用紙先端を反転ローラ50とアシストローラ52との間に向けて案内する。
反転ローラ50は、PFモータ55(図3)を駆動源とするが、回転方向維持装置90(後述)により一定の回転方向(図1の反時計回り方向)が維持されるよう構成されている。反転ローラ50とアシストローラ52との間に誘い込まれた用紙Pは、反転ローラ50とアシストローラ51との間を通って再び第2中間送り部31に到達し、記録手段4へと導かれ、以降同様に記録が実行される。尚、以上説明した用紙Pの両面に記録を行う際に用紙Pを反転させる用紙搬送経路は、図2において破線及び矢印で示される。
<<2.プリンタ1の駆動系統>>
以上がプリンタ1の概要であり、以下、図3〜図6を参照しながら、プリンタ1の駆動系統について説明する。
図3に示すようにプリンタ1は動力源として2つのモータを備えており、その一つが用紙送り用モータ(以下「PFモータ」と言う)55であり、もう一つがキャリッジ駆動用モータ(以下「CRモータ」と言う)56である。そしてこれら2つのモータは、制御装置9により制御される。
PFモータ55は、駆動ローラ35(搬送手段5)、駆動ローラ44(排出手段6)、駆動ローラ32(第2中間送り部31)、反転ローラ50(反転ユニット7)、のこれらの共通の駆動源であるとともに、駆動選択装置10を介して、給送装置2、PG切換装置8(後述)をはじめとした各種機構へとその動力が伝達される。
より詳しくは、駆動ローラ35(搬送手段5)、駆動ローラ44(排出手段6)、駆動ローラ32(第2中間送り部31)、のこれら用紙搬送経路に設けられるローラは、PFモータ55と一対一に連結されており、PFモータ55の回転方向切り換え(正転/逆転)に伴い、その回転方向を切り換える。即ちPFモータ55の正転時には、上記各ローラは用紙Pを図1及び図2の右方向に搬送し、逆転時には、用紙Pを同図左方向に搬送する。
しかし反転ローラ50(反転ユニット7)へは、回転方向維持装置90を介してPFモータ55の動力が伝達され、これにより反転ローラ50は、PFモータ55の回転方向切り換えに拘わらず、常に用紙Pを下流側に搬送する回転方向(図1及び図2において反時計回り方向)に回転するように構成されている。
図6(A)、(B)は回転方向維持装置90の構成を示すものであり、同図において符号78はプリンタ1の装置本体側に設けられる伝達歯車を示しており、プリンタ1の装置本体に対して着脱自在な反転ユニット7が装置本体に装着されると、伝達歯車78が、反転ユニット7側の入力歯車79と噛合するようになっている。そしてこの入力歯車79から、同図に示す歯車輪列を介して、反転ローラ50の回転軸50aの軸端に取り付けられた歯車85へと動力が伝達されるよう構成されている。
ここで、歯車輪列の中で符号82は太陽歯車を、符号83は太陽歯車82の回転軸86を中心に揺動可能なレバー部材87に軸支されることにより、太陽歯車82の周囲を遊星運動する遊星歯車を示しており、PFモータ55の正転時(図6(A))には、遊星歯車83は歯車84を介して歯車85と間接的に噛合し、これにより反転ローラ50の回転軸50aが同図反時計回り方向に回転する。
そしてPFモータ55の逆転時(図6(B))には、遊星歯車83が歯車85と直接噛合し、これにより図6(A)に示すPFモータ55の正転時と同様に、反転ローラ50の回転軸50aが同図反時計回り方向に回転する。以上のような遊星歯車機構を備えた回転方向維持装置90により、反転ローラ50は、PFモータ55の回転方向切り換えに拘わらず常に用紙Pを下流側に搬送する回転方向に回転する。
続いて図3に戻って駆動選択装置10は、太陽歯車62と、レバー部材61と、遊星歯車63、64と、被伝達歯車65〜69と、を備えており、PFモータ55の動力を、給送装置2、PG切換装置8、機構A〜C、のこれらに選択的に伝達する。尚、機構A〜Cについては、本明細書ではその説明は省略する。
太陽歯車62は、駆動ローラ35の軸端側に配置され、図示を省略するクラッチ手段を介して駆動ローラ35の動力が伝達されて回転するとともに、遊星歯車63へ動力を伝達する。また駆動ローラ35の軸端側にはレバー部材61が設けられており、図示しない摩擦部材を介して駆動ローラ35の動力が伝達されることにより、駆動ローラ35を揺動中心として図3の矢印で示すように時計回り方向/反時計回り方向に揺動可能となっている。
遊星歯車63、64は、レバー部材61に回転可能に軸支され、太陽歯車62の回転に伴い回転するとともに、レバー部材61の揺動動作を伴い、太陽歯車62の周囲を遊星運動するようになっている。
ここで通常、図示を省略するクラッチ手段により、駆動ローラ35から駆動選択装置10への動力伝達は切断されている。しかしレバー部材61は駆動ローラ35の軸線方向(図3の紙面表裏方向)に変位可能に設けられており、レバー部材61に形成されたキャリッジ係合部63aをキャリッジ40が押してレバー部材61が変位することにより(図3の紙面おもて方向)、前記クラッチ手段が駆動ローラ35から駆動選択装置10への動力伝達を行う状態となるよう構成されている。
従ってレバー部材61がキャリッジ40に押されている間は、駆動ローラ35の回転に伴い遊星歯車63、64が太陽歯車62の周囲を遊星運動することができる様になっている。そして遊星歯車64は遊星運動することにより、太陽歯車62の回転中心を中心とした円弧に沿うように配置された被伝達歯車65〜69に選択的に噛合し、これにより各種駆動対象にPFモータ55の動力を伝達する。
尚、駆動対象の選択は、レバー部材61を図3の時計回り方向に揺動させてフレーム70に突き当てた状態(PFモータ55の駆動電流値がしきい値を超えた状態)から、駆動ローラ35を所定の回転量だけ回転させて、遊星歯車64を目的の位置に位置決めすることにより行う。尚、駆動ローラ35の回転量は、図示を省略する回転検出手段により検出可能となっている。また、遊星歯車64の位置(レバー部材61の姿勢)は、図示を省略する保持手段により目的の位置で保持されるようになっている。
続いてPG切換装置8の構成について説明する。PG切換装置8は、記録ヘッド42と用紙Pとの間のギャップ(PG)を調整する装置であり、図4に示すようにキャリッジガイド軸41A(および41B)の両軸端に取り付けられるPG切換カム73と、当該PG切換カム73と係合する規制部材74と、キャリッジガイド軸41A(および41B)の一方側の軸端に取り付けられる歯車75と、を備えて構成されている。
PG切換カム73は、その周囲のカム面73aが、キャリッジガイド軸41A(および41B)の軸心からの距離が周方向に沿って異なるように形成されており、このカム面73aが、規制部材74の規制面74aにより支持された状態となっている。
キャリッジガイド軸41A(および41B)は、その軸端がPG調整方向(図4の上下方向:矢印a方向)に延びる長溝76内に遊挿されており、従ってキャリッジガイド軸41A(および41B)が回転すると、PG切換カム73が規制部材74に対して回転することにより(同図矢印b方向)、キャリッジガイド軸41A(および41B)がPG調整方向に変位するようになっている。尚、符号75で示す歯車は、上述した駆動選択装置10の歯車68から動力を得る歯車であり、即ちキャリッジガイド軸41A(および41B)は、PFモータ55により回転駆動される。
この様に構成されたPG切換装置8は、図5に示すようにPGをその小さい順から”−”、”Typ”、”+”、”++”の4段階に、段階的に切り換えるように構成されている(尚、図4はPGが最も小さい”−”のときの装置状態を示している)。ここで、PG切換カム73にはストッパ部73bが形成されており、このストッパ部73bが規制部材74に当接してPG切換カム73の回転が止められるようになっている。
従ってPGを切り換える際には、先ずストッパ部73bが規制部材74に当接してPG切換カム73の回転が止まるまでPG切換カム73を図4の反時計回り方向に回転させ(図5に示すリセット動作)、この状態(PFモータ55の駆動電流値がしきい値を超えた状態)からPG切換カム73を図4の時計回り方向に所定の回転量だけ回転させることにより、目的とするPGに設定する(図5に示すPG切換動作)。
<<3.両面記録時の制御内容>>
続いて図7を参照しながら、反転ユニット7を利用した両面記録時の制御内容について説明する。特に本実施形態では、最初に記録を行う面が宛名面であり、次に記録を行う面が通信面であるハガキであって、特に通信面にコーティングが施されたハガキ(即ち宛名面と通信面とで記録面の材質が異なるハガキ)への両面記録について説明する。
先ず、用紙カセット11からハガキ用紙の送り出しを行い(ステップS101)、ハガキ用紙を記録開始位置に頭出しし(ステップS102)、第1面(宛名面)への記録を実行する(ステップS103)。
第1面(宛名面)への記録が完了するまでの用紙搬送経路は図1の破線及び矢印で示す通りであり、用紙搬送経路中にある駆動ローラ32(第2中間送り部31)、駆動ローラ35(搬送手段5)、駆動ローラ44(排出手段6)、のこれらローラは、PFモータ55の正転により、いずれも図1の時計回り方向に回転駆動される。
第1面(宛名面)への記録が完了すると、PFモータ55の回転方向が正転方向から逆転方向に切り換えられ、これによりハガキ用紙が反転ユニット7に向けて逆送りされる(ステップS104)。ハガキ用紙が反転ユニット7に向けて逆送りされ、再び記録手段4の側に戻る際の用紙搬送経路は図2の破線及び矢印で示す通りであり、このとき用紙搬送経路中にある駆動ローラ32(第2中間送り部31)、駆動ローラ35(搬送手段5)、駆動ローラ44(排出手段6)、のこれらローラは、図2の反時計回り方向に回転駆動される。
ここで、第1面(宛名面)と第2面(通信面)とで記録面の材質が同じであれば、PGを切り換える必要が無いが(ステップS105でYes)、第2面(通信面)にのみコーティングが施されたインクジェット対応用紙の場合には、高画質記録を行う為に、PGを小さくする必要がある。即ち、第1面(宛名面)と第2面(通信面)とで、PGが異なることとなるので、第1面(宛名面)への記録終了後、第2面(通信面)への記録開始前に、PG切換装置8を稼働させてPG切り換えを行う必要がある(ステップS105でNo)。
ここでPG切換装置8によるPG切り換えを行う為には、駆動選択装置10(図3)においてPG切換装置8を選択する必要があるが、このとき上述したようにPFモータ55の正転/逆転切り換え動作を行う必要がある。またPG切換装置8においても、同様にPFモータ55の正転/逆転切り換え動作を行う必要がある。
そして仮に、ハガキ用紙が第2中間送り部31により搬送される搬送経路区間にあるときに(ハガキ用紙が駆動ローラ32と従動ローラ33とでニップされた状態にあるときに)、PG切り換えが実行されると、PFモータ55の正転/逆転切り換え動作が実行されるので、これに伴いハガキ用紙が上流側方向/下流側方向に交互に動いてしまい、その結果第2面(通信面)が用紙案内部材と擦れ、傷が形成されてしまう虞がある。また同時に、用紙の斜行(スキュー)が生じる虞もある。
そこでプリンタ1の制御装置9は、PG切換装置8によるPG切り換えを、ハガキ用紙が第2中間送り部31から外れて反転ローラ50により搬送される搬送経路区間にあるときに実行する。
より具体的には、ハガキ用紙を反転させる際に、ハガキ用紙後端が第2中間送り部31のやや下流側位置(図2において符号Ycで示す位置)よりも下流側の領域(図2において符号Asで示す領域)、即ち安全領域に入った後に、PG切換装置8によるPG切り換えを実行する(ステップS106でYes→ステップS107)。
尚、このときのPG切り換えは、例えば宛名面をPG”Typ”で記録した場合には、通信面をPG”−”で記録を行うべくPGを一段階下に切り換える。或いは、ヘッド擦れ回避の為に宛名面をPG”+”で記録した場合には、通信面をPG”Typ”で記録を行うべくPGを一段階下に切り換える。
以上によりハガキ用紙は、PFモータ55の回転方向切り換えに拘わらず常に一定方向に回転する反転ローラ50からのみ搬送力を受け、下流側へと進むので、第2面(通信面)が用紙案内部材と擦れて傷が形成されてしまうことを防止でき、また用紙の斜行(スキュー)が生じることもない。
PG切り換えを実行した後は、ハガキ用紙を再び記録開始位置に頭出しし(ステップS108)、第2面(通信面)への記録を実行し(ステップS109)、ハガキ用紙を排出する(ステップS110)。以上により、PFモータ55をPG切換装置8の駆動源として利用する構成において、PG切り換えの際の用紙の不要な動きを防止することができ、前記不要な動きに伴う記録面へのダメージ形成やスキューの発生を防止することができる。
本発明の一実施形態に係るプリンタの用紙搬送経路を示す側断面図。 本発明の一実施形態に係るプリンタの用紙搬送経路を示す側断面図。 駆動選択装置を中心とした制御系統を示すブロック図。 PG切換装置の構成を示す図。 PGの各ポジションとPGの大きさとの関係を示す図。 (A)、(B)は反転ユニットが備える歯車輪列の正面図。 両面記録時の制御内容を示すフローチャート。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ、3 給送装置、4 記録手段、5 搬送手段、6 排出手段、7 反転ユニット、8 PG切換装置、9 制御装置、10 駆動選択装置、11 用紙カセット、12 分離斜面、16 ピックアップローラ、17 揺動部材、18 揺動軸、20 従動ローラ、21 分離手段、22 分離ローラ、23 駆動ローラ、25 第1中間送り部、26 駆動ローラ、27 アシストローラ、29 従動ローラ、30 経路切換部材、31 第2中間送り部、32 駆動ローラ、33 アシストローラ、34 用紙検出センサ、35 駆動ローラ、36 従動ローラ、37 紙案内上、39 紙案内前、40 キャリッジ、41A、41B キャリッジガイド軸、42 記録ヘッド、44 駆動ローラ、45 従動ローラ、50 反転ローラ、50a 回転軸、51、52 アシストローラ、53 経路切換部材、55 用紙送り用モータ(PFモータ)、56 キャリッジ駆動用モータ(CRモータ)、61 レバー部材、62 太陽歯車、63、64 遊星歯車、65〜69 被伝達歯車、70 位置決め部材、73 PG切換カム、73a カム面、73b ストッパ、74 規制部材、74a 規制面、75 歯車、76 長溝、79 伝達歯車、80 入力歯車、81〜85 歯車、86 回転軸、87 レバー部材、90 回転方向維持装置、P 記録用紙

Claims (2)

  1. 被記録媒体に記録を行う記録ヘッドと、
    被記録媒体搬送用モータを駆動源とするとともに、当該被記録媒体搬送用モータの回転方向切り換えを介し、被記録媒体を前記記録ヘッドの側に搬送する第1搬送方向と、被記録媒体を前記第1搬送方向とは反対側の方向に搬送する第2搬送方向と、を切り換える第1搬送手段と、
    前記第1搬送手段が前記第2搬送方向を選択する際に前記第1搬送手段の下流側に位置し、記録の行われた被記録媒体を反転させて再び前記記録ヘッドの側へと案内する反転経路と、
    前記第1搬送手段が前記第2搬送方向を選択する際に前記第1搬送手段の下流側に位置し、前記被記録媒体搬送用モータを駆動源とするとともに当該被記録媒体搬送用モータの回転方向切り換えに拘わらず、被記録媒体を前記記録ヘッドの側へと搬送する搬送方向を維持する第2搬送手段と、
    前記被記録媒体搬送用モータを駆動源とし、被記録媒体が前記第1搬送手段により搬送される搬送経路区間から外れて前記第2搬送手段により搬送される搬送経路区間にあるときに、前記被記録媒体搬送用モータの回転方向切り換えを介して前記記録ヘッドと被記録媒体との間のギャップを調整するギャップ調整手段と、
    を備えたことを特徴とする記録装置。
  2. 請求項1に記載の記録装置において、前記ギャップ調整手段は、第1面とその反対側の第2面とで材質の異なる被記録媒体に記録を実行する際、前記第1面に記録を実行後、前記第2面に記録を実行する前に、前記ギャップを調整することを特徴とする記録装置。
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