JP2021178461A - テスト画像データ生成装置、インクジェット記録装置及びテスト画像データ生成方法 - Google Patents

Abstract

【課題】より容易かつ適切に所望の出力画像への調整を行うことのできるテスト画像データ生成装置、インクジェット記録装置及びテスト画像データ生成方法を提供する。【解決手段】テスト画像データ生成装置は、異なる種別のインクをそれぞれ吐出する複数の記録動作部により記録媒体に記録させる画像の画像データを生成する制御部を備える。制御部は、記録対象の通常画像の画像データに基づいて、複数の記録動作部により各々記録媒体の異なる位置にインクを吐出させることでそれぞれ記録される単種別画像に係るテスト画像データを生成する。【選択図】図５

Description

この発明は、テスト画像データ生成装置、インクジェット記録装置及びテスト画像データ生成方法に関する。

多数のノズルから所定色のインクを吐出した画像などを記録するインクジェット記録装置では、色の組合せによりカラー画像が得られる。そのため、画像記録時には、各色のインクの吐出状態が適正であるか検査され、また必要に応じて調整される。

特許文献１では、専用のテスト画像を記録させ、当該テスト画像に基づいて各種調整を行う技術が開示されている。

特許第６５４１８５８号公報

しかしながら、調整対象とされるインクの吐出状態には、ノズルからの吐出異常、ノズル間の吐出むら、色間の相対的な位置ずれや濃度ずれによる色合いの不具合など、種々の要因がある。また、これらの異常は、テスト画像では不具合と分かるものであっても出力画像の画質に対して影響がなかったり、反対に個々の出力としては正常な範囲だが全体として違和感のある場合が生じるなど、必ずしも状況に即していない場合があるという課題がある。

この発明の目的は、より容易かつ適切に所望の出力画像への調整を行うことのできるテスト画像データ生成装置、インクジェット記録装置及びテスト画像データ生成方法を提供することにある。

上記目的を達成するため、請求項１記載の発明は、
異なる種別のインクをそれぞれ吐出する複数の記録動作部により記録媒体に記録させる画像の画像データを生成する制御部を備え、
前記制御部は、記録対象の通常画像の画像データに基づいて、前記複数の記録動作部により各々前記記録媒体の異なる位置にインクを吐出させることでそれぞれ記録される単種別画像に係るテスト画像データを生成する
ことを特徴とするテスト画像データ生成装置である。

また、請求項２記載の発明は、請求項１記載のテスト画像データ生成装置において、
前記制御部は、前記複数の記録動作部のうち選択された一部により吐出させる種別のインクの前記単種別画像に係る前記テスト画像データを生成することを特徴とする。

また、請求項３記載の発明は、請求項１又は２記載のテスト画像データ生成装置において、
前記制御部は、前記テスト画像データに応じて記録される前記単種別画像のうち少なくとも一部について、取得された範囲設定に基づいて、前記通常画像の範囲のうち前記単種
別画像として記録する部分を選択し、前記単種別画像として記録する前記部分に係る前記テスト画像データを生成することを特徴とする。

また、請求項４記載の発明は、請求項２又は３記載のテスト画像データ生成装置において、
操作受付部を備え、
前記制御部は、前記操作受付部により受け付けられた内容に応じた前記選択を行うことを特徴とする。

また、請求項５記載の発明は、請求項１〜４のいずれか一項に記載のテスト画像データ生成装置において、
前記制御部は、前記単種別画像に対して所定の付加表示を追加した画像に係る前記テスト画像データを生成することを特徴とする。

また、請求項６記載の発明は、請求項５記載のテスト画像データ生成装置において、
前記所定の付加表示には、前記通常画像が含まれ、
前記制御部は、前記単種別画像の先頭、最後尾、又は複数の前記単種別画像の間の少なくともいずれかに前記通常画像を記録する前記テスト画像データを生成することを特徴とする。

また、請求項７記載の発明は、請求項５又は６記載のテスト画像データ生成装置において、
前記複数の記録動作部は、複数のノズルを有する記録ヘッドをそれぞれ複数有し、
前記所定の付加表示には、前記記録ヘッドの各々による画像の記録範囲を示す標識が含まれる
ことを特徴とする。

また、請求項８記載の発明は、
異なる種別のインクをそれぞれ吐出する複数の記録動作部と、
請求項１〜７のいずれか一項に記載のテスト画像データ生成装置と、
を備えることを特徴とするインクジェット記録装置である。

また、請求項９記載の発明は、請求項８記載のインクジェット記録装置において、
記録媒体と前記記録動作部とを相対移動させる移動動作部を備え、
前記制御部は、前記記録動作部及び前記移動動作部の動作を制御して前記記録媒体に画像を記録させる
ことを特徴とする。

また、請求項１０記載の発明は、請求項８又は９記載のインクジェット記録装置において、
前記記録媒体の記録面を撮像する撮像部を備え、
前記制御部は、前記撮像部による前記単種別画像の撮像結果に基づいて前記通常画像の記録に係る検査を行う
ことを特徴とする。

また、請求項１１記載の発明は、
異なる種別のインクをそれぞれ吐出する複数の記録動作部により記録媒体に記録させる画像の画像データを生成する画像データ生成ステップを含み、
前記画像データ生成ステップでは、記録対象の通常画像の画像データに基づいて、前記複数の記録動作部により各々前記記録媒体の異なる位置にインクを吐出させることでそれ
ぞれ記録される単種別画像に係るテスト画像データを生成する
ことを特徴とするテスト画像データ生成方法である。

本発明に従うと、より容易かつ適切に所望の出力画像への調整を行うことができるという効果がある。

インクジェット記録装置の全体構成の概略を説明する正面図である。 ヘッドユニットにおいて搬送面と対向する面を示す底面図である。 インクジェット記録装置の機能構成を示すブロック図である。 異常検出用の画像出力について説明する図である。 画像記録制御処理の制御手順を示すフローチャートである。 異常検出用の画像出力の他の例を示す図である。 単色テスト画像の生成範囲の設定表示画面の表示例を示す図である。 画像記録制御処理の変形例を示すフローチャートである。

以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図１は、本実施形態のテスト画像データ生成装置を含むインクジェット記録装置１００の全体構成の概略を説明する正面図である。

インクジェット記録装置１００は、媒体供出部１０と、記録部２０と、乾燥部３０と、媒体排出部４０などを備える。

媒体供出部１０は、媒体ロール１１と、送り出しローラー１２などを有する。媒体ロール１１には、連続した記録媒体ＰＭ（媒体）、例えばロール紙や布帛などが巻回されている。媒体ロール１１は、搬送部５５（図３参照）による搬送速度に応じた速さで回転して記録媒体ＰＭを搬送部５５の搬送経路へ送出する。送り出しローラー１２は、適宜な張力で記録媒体ＰＭを引き伸ばしながら搬送部５５（記録部２０）へ当該記録媒体ＰＭを送出する。記録媒体ＰＭは、しわやたるみなどが伸ばされて水平に記録部２０へ送られる。なお、記録媒体ＰＭは、巻回可能な連続媒体ではなくてもよく、その場合には、積載された個別の記録媒体ＰＭが順番に送出、排出されてもよい。

記録部２０は、駆動ローラー２１と、従動ローラー２２と、搬送ベルト２３と、エンコーダー２４（搬送計測部）と、ヘッドユニット２５（記録動作部）と、撮像部２６などを備える。

駆動ローラー２１は、図示略の駆動モーターの動作に応じて回転動作し、搬送ベルト２３を所定の速さで周回移動させる。搬送ベルト２３は、無端状（環状）のベルト部材であり、駆動ローラー２１と従動ローラー２２との間に架け渡されている。搬送ベルト２３は、駆動ローラー２１の回転動作に応じて周回移動する。これに伴って、搬送ベルト２３の外周面を搬送面として当該搬送面上に所定範囲で載置された記録媒体ＰＭが搬送経路に沿った所定方向（搬送方向）に搬送移動される。搬送面は、記録媒体ＰＭが粘着可能に、粘着剤などが塗布されていてもよい。また、記録媒体ＰＭを搬送面に粘着させるための図示略の押さえローラーが設けられていてもよい。従動ローラー２２は、搬送ベルト２３の周回移動に応じて回転動作する。

エンコーダー２４は、ロータリーエンコーダーであり、駆動ローラー２１の回転を検出することで、搬送ベルト２３の移動量、すなわち搬送量を計測する。エンコーダー２４は
、回転方向に応じた検出信号を所定の角度の回転ごとに制御部７０（図３参照）に出力する。

ヘッドユニット２５は、搬送ベルト２３上に載置されている記録媒体ＰＭに対して当該記録媒体ＰＭの面内で搬送方向に垂直な（交差する）幅方向について記録媒体ＰＭの記録可能幅（全幅又は両端に所定の余白を含む）にわたって複数の記録素子２５ａ（図３参照）が設けられているラインヘッドを有する。ヘッドユニット２５は、記録素子２５ａからそれぞれインクを吐出することで、帯状（線状）に記録動作を行い、搬送動作との組み合わせにより記録対象の画像（二次元画像）を記録媒体ＰＭ上に記録する。ヘッドユニット２５は、複数、ここでは、４個が搬送方向について異なる位置（所定の位置）に順番に設けられていてよい。これらのヘッドユニット２５は、各々異なる色（異なる種別）のインクをそれぞれ吐出するように設定されていてよく、例えば、Ｃ（シアン）、Ｍ（マゼンタ）、Ｙ（黄色）、Ｋ（黒色）の各色のインクが搬送方向について上流側から順番に吐出される。ヘッドユニット２５に供給されるインクの色は、交換、変更可能であってもよく、また、吐出順も入れ替え可能であってもよい。

撮像部２６は、ヘッドユニット２５よりも搬送方向について下流側で、ヘッドユニット２５により画像が記録される記録媒体ＰＭの面（記録面）を撮像する。撮像部２６は、例えば、一次元撮像センサーを有する。一次元撮像センサーは、ここでは、複数の撮像素子が少なくとも幅方向について搬送ベルト２３の幅にわたって配置されている。記録媒体ＰＭが搬送方向に移動することで、撮像部２６は、記録媒体ＰＭ上を二次元撮像することができる。撮像センサーとしては、ＣＣＤセンサー（Charge Coupled Device）又はＣＭＯＳセンサー（ComplementaryMetal Oxide Semiconductor）などが挙げられる。これらの撮像センサーは、各撮像素子において、光学系（レンズ）を介して記録媒体の表面から受光素子に入力された光量に応じた電荷量や電圧を出力する撮像動作を行う。ここでは、撮像センサーは、ＲＧＢの各波長帯（複数の波長帯）での撮像が可能であり、撮像部２６により、カラー撮像画像を取得することができる。撮像部２６は、図示略の照明部を備えていてもよい。照明部は、撮像部２６による撮像面を略均等に照射する。なお、撮像部２６は、乾燥部３０などの画像定着に係る後処理を行う構成よりも更に搬送方向について下流側で撮像を行うように位置していてもよい。

乾燥部３０は、ヘッドユニット２５（記録部２０）よりも搬送方向について下流側で記録媒体ＰＭ上のインクを乾燥固着させて、画像を定着させる。乾燥部３０は、搬送ローラー３１、３２と、乾燥動作部３５などを有する。

搬送ローラー３１、３２は、記録部２０から送出された記録媒体ＰＭを乾燥部３０内で移動させる。搬送ローラー３２は、インクの乾燥後に記録媒体ＰＭを狭持する２つの搬送ローラーである。この搬送ローラー３２が記録媒体ＰＭを引っ張る力を生じさせ、搬送ベルト２３上に載置、特に、粘着している記録媒体ＰＭを当該搬送ベルト２３から引き剥がして乾燥部３０内に引き込む。

乾燥動作部３５は、記録媒体ＰＭ上のインクを乾燥固着させるための動作を行う。ここでは、乾燥動作部３５は、水系インクの水分を蒸発させるための加熱及び／又は送風を行う。特に限られるものではないが、乾燥部３０は、筐体を有し、乾燥動作部３５は、この筐体内部に設けられて、乾燥動作部３５が生じさせた熱が維持されやすい構造を有する。水蒸気を含む内部の空気は、筐体の隙間から自然排出（記録媒体ＰＭや搬送ベルト２３の移動により生じる風に流されるものを含む）されてもよいし、排気ファンなどにより強制排出されてもよい。

媒体排出部４０は、排出ローラー４１を備え、インクが乾燥固着して乾燥部３０から送
出された記録媒体ＰＭを図示略の底部のトレイなどに振り落とす。排出された記録媒体ＰＭは、適宜後処理装置などに送られて裁断などがなされてもよい。

図２は、ヘッドユニット２５において搬送面と対向する面を示す底面図である。
なお、ここでは、８個のヘッドユニット２５は、いずれも同一の形状、構成であるので、任意のいずれか一つのものについて説明する。

ヘッドユニット２５には、ここでは、複数個、例えば、８個の記録ヘッド２５１が固定されている。各記録ヘッド２５１の底面には、幅方向に複数のノズルＮの開口が所定のノズルピッチで並んでいる。ノズルＮの開口位置は、幅方向について所定の間隔で配列されていれば、搬送方向の位置が異なっていてもよい。特には限られないが、この記録ヘッド２５１では、それぞれノズルＮの開口が千鳥格子状に位置している。この図で示すノズルＮの開口の数やサイズは、説明のためのものであって、後述のように、実際にはこれよりも数が多く、サイズは、ノズルＮの幅方向についての配置範囲の幅に比して十分に小さい。

一のヘッドユニット２５に含まれる８個の記録ヘッド２５１は、ヘッドユニット２５の底面に千鳥格子状に位置している。これに伴って、各記録ヘッド２５１におけるノズルＮの開口の幅方向についての配置範囲は、互いに異なって位置しており、これらに応じて互いに異なる記録範囲にそれぞれ画像記録を行うことができる。隣り合う記録ヘッド２５１におけるノズルＮの幅方向についての配置範囲の端部は、若干重複している。したがって、ヘッドユニット２５では、８個の記録ヘッド２５１の幅方向についての記録範囲の組み合わせにより、幅方向について記録媒体の全幅（両端に若干のマージンがあってもよい）にわたって上記のノズルピッチで、各記録ヘッド２５１に区分された複数のノズルＮからインクを吐出可能なラインヘッド構造となっている。したがって、ヘッドユニット２５の位置を固定したまま記録媒体ＰＭを搬送させて当該記録媒体ＰＭの各位置に一度のインク吐出でインクを着弾させることができるシングルパス方式での画像記録動作が可能である。各色のインクは、各ヘッドユニット２５のノズルＮにより各々微小液滴として吐出される。微小液滴は、それぞれ記録媒体ＰＭに着弾し、微細ドットとなる。これにより、記録媒体ＰＭには、微細ドットの数やドットのサイズ（液滴量）などに応じた濃度及びその組み合わせで表現された混色カラー画像が記録される。

図３は、インクジェット記録装置１００の機能構成を示すブロック図である。

インクジェット記録装置１００は、ヘッドユニット２５及び乾燥動作部３５に加えて、搬送部５５（移動動作部）と、検出部６０と、制御部７０と、記憶部８０と、表示部９１と、操作受付部９２と、通信部９３と、バス９９などを備える。検出部６０は、上述のエンコーダー２４と、撮像部２６などを備える。

ヘッドユニット２５は、上述の各構成に加えてヘッド駆動部５１などを備える。ヘッド駆動部５１は、電気機械変換素子５１１などを有する。電気機械変換素子５１１が印加される電圧、すなわち、駆動信号の出力電圧に応じて変形することで、インク流路、特に、適切に圧力変動を生じさせるためにサイズや形状が定められている圧力室を変形させる。駆動信号の電圧波形パターンは、予め定められており、制御部７０からの制御信号や駆動用画像データ（ハーフトーン画像データ）に応じて各ノズルＮに各々対応する電気機械変換素子５１１に対して当該電圧波形パターンでの駆動信号の出力有無が定められる。駆動信号による電気機械変換素子５１１の変形動作（記録素子２５ａの記録動作）によりノズルＮから押し出されたインクは、適切な量だけインク流路内のインクから分離されてインク液滴として吐出される。電気機械変換素子５１１及びノズルＮが記録素子２５ａに含まれる。各記録素子２５ａは、上述のようにいずれかの記録ヘッド２５１に属している。各
記録ヘッド２５１は、所定個（ここでは８個）ずつ、異なるヘッドユニット２５に属して、ヘッドユニット２５に応じたインク色（種別）のインクを吐出する。

搬送部５５は、記録媒体ＰＭを搬送経路に沿った上述の搬送方向（平面に限らず、途中で向きが変化していてもよい）に移動させてヘッドユニット２５に対して相対移動させる。搬送部５５は、搬送駆動部５５１を備える。搬送駆動部５５１は、記録媒体ＰＭの搬送動作に係る各部を動作させる。搬送動作に係る各部には、媒体供出部１０の媒体ロール１１と送り出しローラー１２、記録部２０の駆動ローラー２１と従動ローラー２２、乾燥部３０の搬送ローラー３１、３２、及び媒体排出部４０の排出ローラー４１、並びにこれらの一部又は全部を回転動作させる回転モーターなどを含む。各回転モーターの駆動タイミングや駆動速度は、同期され、記録媒体ＰＭにかかる張力などの状況などに応じて一部が適宜調整されてよい。なお、記録媒体ＰＭの搬送に係る構成は、無端状のベルトをローラーで周回移動させるものに限られない。例えば、ローラーで直接記録媒体ＰＭを移動させてもよいし、ローラーよりも大きな円筒状の回転ドラムの表面に沿って記録媒体ＰＭを移動させるものであってもよい。

制御部７０は、インクジェット記録装置１００の全体動作を統括制御するハードウェアプロセッサーである。制御部７０は、ＣＰＵ７１（Central Processing Unit）と、ＲＡＭ７２（RandomAccess Memory）と、画像記録制御部７５などを備える。

制御部７０は、画像データ、各部のステータス信号やクロック信号などに基づく画像記録に係る種々の制御処理を行う。また、制御部７０は、各ノズルＮからのインク吐出などに係る動作調整、吐出動作の不良状態の検出やその対応に係る処理、及び画質低下の検出や調整などの処理を行う。画像データの処理には、記録対象の元画像データから、電気機械変換素子５１１を単位として各々インクの吐出動作の有無を規定するハーフトーン画像データに変換（記録させる画像の画像データを生成）する処理を含む。ハーフトーン画像は、搬送方向についてのある位置に対する幅方向についての各位置（インク着弾位置）への各記録素子２５ａによるインク吐出／着弾を示すラインを単位とするデータ（ラスターデータ）を搬送方向についての各位置について複数並べた二次元データである。記録される画像におけるライン間の間隔は、記録媒体ＰＭの搬送速度とインクの吐出周波数とによって定まる。

ＣＰＵ７１は、各種演算処理を行い、インクジェット記録装置１００における記録媒体の搬送、インクの供給、インクの吐出、記録媒体ＰＭの表面（記録画像）の撮像（読取）動作などの制御を行う。また、ＣＰＵ７１は、記録媒体ＰＭに記録されたテスト画像の解析処理を行ってもよい。ＣＰＵ７１は、記憶部８０から読み出されたプログラムに従って上記各処理に係る演算及び制御を行う。

ＲＡＭ７２は、ＣＰＵ７１に作業用のメモリー空間を提供し、一時データを記憶する。一時データの記憶領域は、記憶部８０のＤＲＡＭ領域と適宜分担されてよい。

画像記録制御部７５は、記録対象の画像データ（元画像データ）に基づいて、ヘッドユニット２５における画像記録動作に係る制御を行う。画像記録制御部７５は、ＣＰＵ及びＲＡＭをＣＰＵ７１及びＲＡＭ７２と別個に有していてもよいし、ＣＰＵ７１及びＲＡＭ７２が併用されてもよい。別個のＣＰＵ及びＲＡＭを有する場合には、画像記録制御部７５は、各ヘッドユニット２５内にそれぞれ位置していてもよい。また、画像記録制御部７５の処理の一部又は全部は、ＣＰＵではなく、専用の論理回路などのハードウェアプロセッサーによって行われてもよい。画像記録制御部７５は、生成されたハーフトーン画像データを各記録ヘッド２５１に出力するヘッド駆動データにそれぞれ分割変換する。隣り合う記録ヘッド２５１は、幅方向に一部重複部分を有しているので、当該重複部分で記録ヘ
ッド２５１の出力が適切につなぎ合わされるように、周知のアルゴリズムに従って重複部分のいずれかのノズルからの吐出に割当を行う。また、画像記録制御部７５は、各記録ヘッド２５１からの出力に所望の標識（マーカー）を付すようにヘッド駆動データを修正することができる。

記憶部８０は、プログラム８１、各種設定データ、及び画像記録命令に係るジョブデータ８４などを記憶する。ジョブデータ８４には、記録対象画像データ、その処理済データ及び動作設定に係る情報などが含まれる。プログラム８１には、画像の記録処理に係るプログラム、画質異常の検出プログラム、及び異常判定された画像に対する対処を行う処理プログラムなどが含まれる。設定データとしては、ハーフトーン画像データを各記録ヘッド２５１の駆動データに分割する際のヘッド分割情報８２、及びテスト画像データを生成する際に利用されるテスト画像設定８３などが含まれる。記録ヘッド２５１をヘッドユニット２５に取り付け固定する際に、ノズル幅の数倍以下程度の微小な位置ずれがある場合、検査によってノズルの位置ずれ情報が特定されて、ヘッド分割情報８２に反映される。

記憶部８０は、ここでは、ＤＲＡＭなどの揮発性メモリー及び不揮発性メモリーを含む。ジョブデータや処理データなどの一時データは、揮発性メモリーに記憶されて高速処理され、画像記録動作の終了後には消去されてもよい。プログラムや設定データなどは、不揮発性メモリーにより保持され、インクジェット記録装置１００への電力供給がなされていない間も保持される。一部のプログラムや設定データ、例えば、初期データや基幹プログラムなどは、不揮発性メモリーの代わりに消去書き換え不能なＲＯＭなどに格納されてもよい。

表示部９１は、制御部７０からの制御信号に応じて表示画面にインクジェット記録装置１００のステータスや操作メニューなどの表示を行う。表示画面としては、例えば、液晶画面などが挙げられる。また、表示部９１には、電力供給の有無及び／又はエラーなどの警告を行うＬＥＤランプなどが含まれてもよい。

操作受付部９２は、ユーザーの操作を受け付けて制御部７０に出力する。操作受付部９２は、例えば、タッチセンサーなどを有する。タッチセンサーは、表示部９１の表示画面に重ねて設けられて、タッチパネルとして用いられてもよい。操作受付部９２は、タッチセンサーにより検出されたタッチ操作の位置及び種別の情報を制御部７０に出力する。また、操作受付部９２は、押しボタンスイッチ及び／又はテンキーなどを有していてもよい。

通信部９３は、外部機器との間での通信動作を制御する通信インターフェイスである。通信インターフェイスとしては、例えば、ＬＡＮカードといった各種通信プロトコルに対応したネットワークカードなどが一又は複数含まれる。通信部９３は、制御部７０の制御に基づいて外部機器から記録対象の画像データや画像記録に係る設定を含むジョブデータを取得し、また、外部機器に対してステータス情報などを送信することができる。

バス９９は、制御部７０及び当該制御部７０と信号のやり取りを行う各構成間を電気的に接続し、当該信号を伝送する経路である。
上記のうち、少なくとも制御部７０が本実施形態のコンピューターに含まれ、さらに、記憶部８０、表示部９１、操作受付部９２、通信部９３及びバス９９などがコンピューターに含まれてもよい。

次に、本実施形態のインクジェット記録装置１００における画質異常の検出動作について説明する。インクジェット記録装置１００では、ジョブの開始時、複数枚のジョブの実行中の途中で定期的に、及び／又はユーザーなどによる操作受付部９２への操作入力の受
け付けに応じたタイミングで、異常検出、判定用の画像（テスト画像）を記録する。そして、ユーザーが異常検出用の画像を見て、及び／又は予め定められた基準に基づいて制御部７０（ＣＰＵ７１）が撮像部２６により撮像されたテスト画像（撮像結果）の解析処理を行って、どの種類の異常がどの位置（範囲）に生じているかを確認（検査）する。

図４は、異常検出用の画像出力について説明する図である。
インクジェット記録装置１００では、記録対象の通常画像（すなわちユーザー所望の画像）の記録開始前に、及び複数回の記録動作中の途中で自動で又はユーザーが画質などの異常や不具合を検出した場合に、テスト画像を出力させることができる。本実施の形態では、テスト画像には、通常画像の画像データの各インク色、すなわち、複数のヘッドユニット２５の各々による成分画像（単種別画像）を単色テスト画像として記録媒体の異なる位置に順番に出力するものが含まれる。

図４（ａ）に示すように、ここでは、Ｃ、Ｍ、Ｙ、Ｋの単色でそれぞれ通常画像の各色成分画像（単種別画像）が順番に記録される。専用のテスト画像ではなく、通常画像を記録させることで、単に各ノズルからの吐出などを検出するのではなく、出力対象の通常画像の画質を低下させる異常や不具合があるかを検出する。また、各色を分離して記録することで、どの色を吐出するノズルに異常や不具合が生じているかを容易に特定することができる。

なお、図４（ｂ）に示すように、複数の単色テスト画像の後ろ（最後尾）又は前（先頭）に通常画像（所定の付加表示）を併せて出力させてもよい。単色テスト画像で検出された異常であっても他色のインクと重なった全体で判断すると画質に影響しない場合もあるので、並列に通常画像を記録することで、容易に異常発生位置を比較して問題となるか否かをユーザーが判断することができる。この単種別画像のデータ（テスト画像データ）は、制御部７０により生成されてヘッド駆動部５１に送られ、各電気機械変換素子５１１を動作させる。

図５は、本実施形態のインクジェット記録装置１００で実行される画像記録制御処理の制御部７０による制御手順を示すフローチャートである。画像記録制御処理は、本実施形態のテスト画像データ生成方法を含む。この画像記録制御処理は、通常画像の記録命令を含むジョブデータの入力に応じて起動される。

画像記録制御処理が開始されると制御部７０（ＣＰＵ７１、画像記録制御部７５）は、ジョブデータを取得し、ジョブデータに含まれる通常画像データを処理して駆動用の画像データを生成する（ステップＳ１０１）。制御部７０は、駆動用画像データの各色データを分離し、各単色テスト画像を記録する順番に配列する（ステップＳ１０２；画像データ生成ステップ）。各単色テスト画像の記録時における当該単色テスト画像に係る色以外のインクを吐出する記録ヘッド２５１は、全て非吐出に設定される。

制御部７０は、搬送部５５に制御信号を出力して搬送動作を開始させる（ステップＳ１０３）。制御部７０は、ヘッド駆動部５１へテスト画像データを出力し、エンコーダー２４などの出力信号に応じた適宜なタイミングで各単色テスト画像の記録動作を開始させる（ステップＳ１０４）。

制御部７０は、テスト画像の結果などについての所定の入力が所定時間内にあったか否かを判別する（ステップＳ１０５）。入力は、ここでは、操作受付部９２によるユーザーから受け付けた入力操作であるが、これに限られず、制御部７０が解析処理に基づいて得られた異常検出情報などであってもよい。入力があったと判別された場合には（ステップＳ１０５で“ＹＥＳ”）、制御部７０は、入力内容に応じた処理に移行する。入力がなか
ったと判別された場合には（ステップＳ１０５で“ＮＯ”）、制御部７０は、引き続き通常の画像記録動作へ移行する（ステップＳ１０６）。制御部７０は、記録動作を続け、設定された分量の記録動作の終了後に搬送部５５へ制御信号を出力して搬送動作を停止させる（ステップＳ１０７）。そして、制御部７０は、画像記録制御処理を終了する。

なお、上記では、単色テスト画像の記録動作からそのまま通常の画像記録動作へ移行するものとして説明したが、単色テスト画像の記録動作が終了した段階で一度処理を終了し、改めて通常画像の記録動作に係る制御処理を起動させてもよい。

図６は、異常検出用の画像出力の他の例を示す図である。
単色テスト画像のテスト画像データは、予めテストの必要な範囲の情報が得られている場合には、当該範囲のみについて生成されてもよい。

図６（ａ）に示すように、通常画像データに一部の色（例えば、Ｃ色）のインクの使用部分がない場合や、一部の色の記録異常がないことが予め分かっている場合などには（例えば、単色テスト画像の出力を複数回行う場合など）、当該一部の色のインクによる単色テスト画像のテスト画像データの生成を省略してもよい。

また、図６（ｂ）に示すように、通常画像の一部では使用されていないインク色がある場合には、当該一部について、使用されていないインクによる単色テスト画像のテスト画像データの生成を省略してもよい。ここでは、通常画像の一部が黒色の単色である場合に、当該一部をＣ、Ｍ、Ｙの各インクで記録させないこととしてもよい。

これらのように、不要部分の単色テスト画像のテスト画像データ生成を省略することで、記録媒体の浪費を低減させ、また、場合によって不要なインク消費も低減させることができる。単色テスト画像のテスト画像データ生成の範囲設定は、通常画像データ、直近のテスト結果（テスト画像設定８３に反映されてよい）、及び／又はユーザーによる所定の入力操作の受付などに応じてなされてよい。ユーザーの入力操作を受け付けるための受付画面が表示部９１に表示されてもよい。

図６（ｃ）に示すように、単色テスト画像のテスト画像データは、付加表示として通常画像以外の標識（マーカー）などが併せて記録されるように生成されてもよい。ここでは、図２に示したようなヘッドユニット２５当たり８個の記録ヘッド２５１の幅方向についての位置（記録範囲）を示す標識Ｒが単色テスト画像の先頭に付加されている。この標識Ｒは、例えば、テスト画像データが各記録ヘッド２５１の駆動データに分割された後、単色テスト画像の先頭の所定行手前に挿入可能とされてもよい。この標識Ｒと単色テスト画像とを比較することで、ヘッドユニット２５のいずれの記録ヘッド２５１の記録部分に異常が生じているかをユーザーが容易に知得することができる。

図７は、単色テスト画像の生成範囲の設定表示画面の表示例を示す図である。
表示部９１により表示されるこの表示画面では、操作受付部９２が受け付ける入力操作により、単色テスト画像を出力する色とサイズが選択設定可能である。ここでは、例えば、Ｍ、Ｙ、Ｋの単色テスト画像の出力が選択されている。印刷幅及び印刷長さのサイズは、ここでは、記録対象の単色テスト画像について一括で設定されるように表示されているが、個別設定が選択されることでこれらのサイズに加えて通常画像のうちの設定範囲が各々別個に設定されてもよい。サイズの入力がない場合には、元の設定どおり記録対象画像の全体が設定範囲として設定されてよい。

図８は、上記のような単色テスト画像の調整が可能な画像記録制御処理の変形例を示すフローチャートである。

この画像記録制御処理は、上記の実施形態の画像記録制御処理に対してステップＳ１１１〜Ｓ１１３の処理が追加され、また、ステップＳ１０２の処理がステップＳ１０２ａの処理に置き換えられている。その他の処理は同一であり、同一の処理内容には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。

ステップＳ１０１の処理に続き、制御部７０（ＣＰＵ７１、画像記録制御部７５）は、操作受付部９２及び／又はテスト画像設定８３から検査の必要な範囲の設定データを取得して、取得内容に応じて各単色テスト画像の要否及び必要な場合の記録範囲を特定（選択）する（ステップＳ１１１）。設定データがない場合には、制御部７０は、全ての色の単色テスト画像の全体を記録範囲として特定してよい。

制御部７０は、特定（選択）された一部又は全部の色（種別のインク）及び記録範囲（記録される部分）の単色テスト画像を記録するためのテスト画像データを生成し、配列する（ステップＳ１０２ａ）。制御部７０は、単色テスト画像をヘッド分割情報８２に基づいて各駆動データへ分割変換する（ステップＳ１１２）。このとき、制御部７０は、隣り合う記録ヘッド２５１間の重複部分について、適宜なアルゴリズムに基づいていずれかの記録ヘッド２５１のノズルへ吐出を割り当てる。

制御部７０は、各記録ヘッド２５１の駆動データについて、それぞれ先頭に各記録ヘッド２５１の記録範囲を特定する標識、ここでは、インクを吐出する全てのノズルからインクを吐出させて形成させる直線と、記録ヘッド２５１を特定する数字とが記録可能に付加データを追加する（ステップＳ１１３）。それから、制御部７０の処理は、ステップＳ１０３へ移行する。

以上のように、本実施形態のインクジェット記録装置１００（テスト画像データ生成装置）は、異なる色（種別）のインクをそれぞれ吐出する複数のヘッドユニット２５により記録媒体ＰＭに記録させる画像の画像データを生成する制御部７０を備える。制御部７０は、記録対象の通常画像の画像データに基づいて、複数のヘッドユニット２５により各々記録媒体ＰＭの異なる位置にインクを吐出させることでそれぞれ記録される単色テスト画像に係るテスト画像データを生成する。
このように異なる色のインクを吐出するヘッドユニット２５ごとに通常画像を記録して順番に出力するので、記録対象の通常画像の要求画質に鑑みて、画像に問題があるか、どの色のインクのどのあたりの吐出に問題があるかを容易に判断することができる。したがって、このインクジェット記録装置１００は、より容易かつ適切に所望の出力画像への調整を行うことができる。また、テスト画像データを生成して当該テスト画像に応じた記録動作をヘッド駆動部５１により行わせるので、駆動側には何ら特別な動作機構を必要とせず、構成や動作が複雑にならない。

また、制御部７０は、複数のヘッドユニット２５のうち選択された一部により吐出させる色のインクの単色テスト画像に係るテスト画像データを生成する。すなわち、テストする必要のないヘッドユニット２５のインクにより単色テスト画像を記録しないようにテスト画像データを生成してもよい。これにより、インクジェット記録装置１００は、不要なテスト画像を記録することによる時間、インクや記録媒体ＰＭの浪費を低減することができる。また、テスト画像データを生成してから当該テスト画像データによりテスト画像の記録動作をヘッド駆動部５１に行わせるので、テスト画像データを予め編集することで、出力されるテスト画像を必要に応じて調整しやすい。

また、制御部７０は、テスト画像データに応じて記録される単色テスト画像のうち少なくとも一部について、取得された範囲設定に基づいて、通常画像の範囲のうち単色テスト画像として記録する部分を選択し、当該単色テスト画像として記録する部分に係るテスト
画像データを生成してもよい。単に各色の出力有無だけではなく、単色テスト画像として出力する部分を通常画像の一部に限定してもよい。例えば、通常画像の一部でしか使用されていないインクについて、使用されていない部分のテスト画像を出力しても意味がないので、適宜省略することで、不要な記録媒体や時間の浪費を低減することができる。

また、インクジェット記録装置１００（テスト画像データ生成装置）は、操作受付部９２を備える。制御部７０は、操作受付部９２により受け付けられた内容に応じて、上記単色テスト画像を記録させる色や画像範囲の選択を行ってもよい。上記のように画像データから明らかに不要であると判別可能な部分に限られず、ユーザーがテストするまでもないと判断した部分については、操作受付部９２への入力を介してテスト画像データの生成を省略してもよい。すなわち、インクジェット記録装置１００では、ユーザーの主観や判断に応じて容易にテスト画像データの生成範囲を調整可能であり、必要最小限のテスト画像を容易に得ることができる。

また、制御部７０は、単色テスト画像に対して所定の付加表示を追加した画像に係るテスト画像データを生成してもよい。すなわち、インクジェット記録装置１００では、通常画像に基づく単色テスト画像だけではなく、必要に応じて比較情報や参照情報などの付加表示を行わせるようにテスト画像データを生成することができる。これにより、ユーザーがテスト画像をより容易かつ適切に評価し、効率的に調整の要否を判断することができる。

また、所定の付加表示には、通常画像自体が含まれてもよい。制御部７０は、単色テスト画像の先頭、最後尾、又は複数の単色テスト画像の間の少なくともいずれかに通常画像を記録するテスト画像データを生成する。単色テスト画像で異常があっても通常画像全体としては問題がない場合や、単色テスト画像では、通常画像のどの部分かが分かりにくいような場合の異常に対して参照画像として通常画像を付加表示させることで、より容易かつ適切に出力される通常画像の評価を行うことができる。

また、複数のヘッドユニット２５は、複数のノズルＮを有する記録ヘッド２５１をそれぞれ複数有し、所定の付加表示には、記録ヘッド２５１の各々による画像の記録範囲を示す標識が含まれる。インクジェット記録装置１００では、記録ヘッド２５１単位で問題が生じたり、問題に対する調整を行ったりする場合が多いので、このような付加表示を容易に追加することにより容易に記録ヘッド２５１を特定可能とすることで、容易かつ速やかに調整を行うことができる。

また、本実施形態のインクジェット記録装置１００は、異なる色のインクをそれぞれ吐出する複数のヘッドユニット２５と、上述のテスト画像データ生成装置としての動作を行う制御部７０と、を備える。このインクジェット記録装置１００では、より容易かつ適切に、記録対象の通常画像を予め検査し、調整することができる。

また、インクジェット記録装置１００は、記録媒体ＰＭとヘッドユニット２５とを相対移動させる搬送部５５を備える。制御部７０は、ヘッドユニット２５及び搬送部５５の動作を制御して記録媒体ＰＭに画像を記録させる。
これにより、インクジェット記録装置１００では、効率よく記録媒体ＰＭに画像を記録することができる。

また、インクジェット記録装置１００は、記録媒体ＰＭの記録面を撮像する撮像部２６を備える。制御部７０は、撮像部２６による単色テスト画像の撮像結果に基づいて通常画像の記録に係る検査を行う。すなわち、インクジェット記録装置１００では、ユーザーが目視でテスト画像の評価を行うだけでなく、機械的に判別可能な部分については、撮像結
果を用いて自動判断してもよい。また、ユーザーが判断を行う場合でも、問題があると判断した箇所が機械的に取得されることで、ユーザーの手間を軽減することができる。
ことを特徴とする請求項８又は９記載のインクジェット記録装置。

また、本実施形態のテスト画像データ生成方法は、異なる種別のインクをそれぞれ吐出する複数のヘッドユニット２５により記録媒体ＰＭに記録させる画像の画像データを生成する画像データ生成ステップを含む。この画像データ生成ステップでは、記録対象の通常画像の画像データに基づいて、複数のヘッドユニット２５により各々記録媒体ＰＭの異なる位置にインクを吐出させることでそれぞれ記録される単色テスト画像に係るテスト画像データを生成する。
このようなテスト画像の生成方法により、記録対象の通常画像の要求画質に鑑みて、画像に問題があるか、どの色のインクのどのあたりの吐出に問題があるかを容易に判断することができる。したがって、より容易かつ適切に所望の出力画像への調整を行うことができる。

なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、通常の画像を記録するものとして説明したが、配線回路などの構造や、保護膜などの薄膜などを形成する場合の配線材料（導体）や保護剤などもここでいうインクに含まれ得る。

また、上記実施の形態では、複数色のインクについて、各々別個にテスト画像を記録させるものとして説明したが、同色異質のインク、例えば、艶の具合が異なる２種類の黒色のインクなど、のテスト画像も各々別個に単色テスト画像として記録されるようにテスト画像データが生成されてよい。また、インクの色には、透明なども含み得る。

また、上記実施の形態では、単色テスト画像の範囲が通常画像の範囲の一部のみとなるように範囲設定を行ってテスト画像データを生成してよいものとして示したが、範囲設定はインク色ごとに別個になされてもよい。また、一部の色の単色テスト画像の範囲のみが通常画像の範囲の一部のみとなるように範囲設定がなされてもよい。また、枚葉紙など、連続した記録媒体ＰＭではない場合には、記録媒体の空白スペースが減らせるように、単色テスト画像の順番を入れ替えてもよい。あるいは、単純に単色テスト画像が複数の枚葉紙に跨って記録されてもよい。この場合、複数の記録媒体を跨ぐ前後でそれぞれ若干の重複部分を含んで単色テスト画像が出力されるようにテスト画像データが生成されてもよい。

また、上記実施の形態では、範囲設定として搬送方向について一部を設定したが、幅方向について一部であってもよい。この場合、幅方向の残りが単なる空き領域になると記録媒体の無駄になるので、他の専用テスト画像が出力されたり、ノズル内に滞留したインクを排出する（フラッシングなど）スペースに使われたりしてもよい。

また、上記実施の形態では、単色テスト画像に併せて通常画像を表示させる場合に、複数の単色テスト画像の先頭又は最後尾に通常画像を付加するものとして説明したが、これに限られない。複数の単色テスト画像の間に通常画像が位置していてもよい。また、ヘッドユニット２５の数が大きい場合などには、必要に応じて複数回通常画像が記録されてもよい。

また、上記実施の形態では、付加表示として通常画像を表示させる場合と、記録ヘッド２５１の記録範囲を表示させる場合とを示したが、これらに限られない。その他の任意の付加表示がなされてもよい。

また、上記実施の形態では、直線と数字の組合せによって記録ヘッド２５１の記録範囲を示したが、これに限られない。例えば、記録ヘッド２５１間の境界に十字標識やその他の目盛などが示されてもよい。

また、上記実施の形態では、ヘッドユニット２５が複数の記録ヘッド２５１を有するものとして説明したが、ヘッドユニット２５が単一の記録ヘッド２５１を有していてもよい。

また、上記実施の形態では、ラインヘッドに対して記録媒体ＰＭを移動させながら画像を記録するインクジェット記録装置１００について説明したが、記録媒体ＰＭに対してヘッドユニット２５を走査させるスキャン型のインクジェット記録装置であってもよい。

また、上記実施の形態では、インクジェット記録装置１００が撮像部２６を備え、当該撮像部２６の撮像結果に基づいて記録状態の検査を行ってもよいこととしたが、撮像部２６を備えず、ユーザーがテスト画像の目視により判断するのみであってもよい。
その他、上記実施の形態で示した具体的な構成、処理動作の内容及び手順などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。本発明の範囲は、特許請求の範囲に記載した発明の範囲とその均等の範囲を含む。

１０ 媒体供出部
１１ 媒体ロール
１２ 送り出しローラー
２０ 記録部
２１ 駆動ローラー
２２ 従動ローラー
２３ 搬送ベルト
２４ エンコーダー
２５ ヘッドユニット
２５ａ 記録素子
２５１ 記録ヘッド
２６ 撮像部
３０ 乾燥部
３１、３２ 搬送ローラー
３５ 乾燥動作部
４０ 媒体排出部
４１ 排出ローラー
５１ ヘッド駆動部
５１１ 電気機械変換素子
５５ 搬送部
５５１ 搬送駆動部
６０ 検出部
７０ 制御部
７１ ＣＰＵ
７２ ＲＡＭ
７５ 画像記録制御部
８０ 記憶部
８１ プログラム
８２ ヘッド分割情報
８３ テスト画像設定
８４ ジョブデータ
９１ 表示部
９２ 操作受付部
９３ 通信部
９９ バス
１００ インクジェット記録装置
ＰＭ 記録媒体
Ｎ ノズル
Ｒ 標識

Claims (11)

1. 異なる種別のインクをそれぞれ吐出する複数の記録動作部により記録媒体に記録させる画像の画像データを生成する制御部を備え、
   前記制御部は、記録対象の通常画像の画像データに基づいて、前記複数の記録動作部により各々前記記録媒体の異なる位置にインクを吐出させることでそれぞれ記録される単種別画像に係るテスト画像データを生成する
   ことを特徴とするテスト画像データ生成装置。
2. 前記制御部は、前記複数の記録動作部のうち選択された一部により吐出させる種別のインクの前記単種別画像に係る前記テスト画像データを生成することを特徴とする請求項１記載のテスト画像データ生成装置。
3. 前記制御部は、前記テスト画像データに応じて記録される前記単種別画像のうち少なくとも一部について、取得された範囲設定に基づいて、前記通常画像の範囲のうち前記単種別画像として記録する部分を選択し、前記単種別画像として記録する前記部分に係る前記テスト画像データを生成することを特徴とする請求項１又は２記載のテスト画像データ生成装置。
4. 操作受付部を備え、
   前記制御部は、前記操作受付部により受け付けられた内容に応じた前記選択を行うことを特徴とする請求項２又は３記載のテスト画像データ生成装置。
5. 前記制御部は、前記単種別画像に対して所定の付加表示を追加した画像に係る前記テスト画像データを生成することを特徴とする請求項１〜４のいずれか一項に記載のテスト画像データ生成装置。
6. 前記所定の付加表示には、前記通常画像が含まれ、
   前記制御部は、前記単種別画像の先頭、最後尾、又は複数の前記単種別画像の間の少なくともいずれかに前記通常画像を記録する前記テスト画像データを生成することを特徴とする請求項５記載のテスト画像データ生成装置。
7. 前記複数の記録動作部は、複数のノズルを有する記録ヘッドをそれぞれ複数有し、
   前記所定の付加表示には、前記記録ヘッドの各々による画像の記録範囲を示す標識が含まれる
   ことを特徴とする請求項５又は６記載のテスト画像データ生成装置。
8. 異なる種別のインクをそれぞれ吐出する複数の記録動作部と、
   請求項１〜７のいずれか一項に記載のテスト画像データ生成装置と、
   を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
9. 記録媒体と前記記録動作部とを相対移動させる移動動作部を備え、
   前記制御部は、前記記録動作部及び前記移動動作部の動作を制御して前記記録媒体に画像を記録させる
   ことを特徴とする請求項８記載のインクジェット記録装置。
10. 前記記録媒体の記録面を撮像する撮像部を備え、
    前記制御部は、前記撮像部による前記単種別画像の撮像結果に基づいて前記通常画像の記録に係る検査を行う
    ことを特徴とする請求項８又は９記載のインクジェット記録装置。
11. 異なる種別のインクをそれぞれ吐出する複数の記録動作部により記録媒体に記録させる画像の画像データを生成する画像データ生成ステップを含み、
    前記画像データ生成ステップでは、記録対象の通常画像の画像データに基づいて、前記複数の記録動作部により各々前記記録媒体の異なる位置にインクを吐出させることでそれぞれ記録される単種別画像に係るテスト画像データを生成する
    ことを特徴とするテスト画像データ生成方法。

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