JP2004195878A - 印刷物検査装置及び印刷物検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】印刷物毎の検査が可能であるとともに、裁断用の見当マークや、目立つ位置合わせ用のマークを設けずに高精度に位置ずれの補正及び検査が可能な印刷物検査装置及び印刷物検査方法を提供する。
【解決手段】原稿情報を印刷する際に、イエローの色材で位置照合パターン情報が印刷画像生成部52で合成され、画像印刷部53で印刷される。参照画像取得部61は印刷に用いた原稿画像及び位置照合パターン情報を参照画像情報として取得する。また、検査画像読取部62で印刷物の画像を検査画像情報として読み取り、位置ズレ情報生成部63において、イエローで印刷された位置照合パターンを認識して参照画像情報と検査画像情報の位置ズレ量を検出する。検出した位置ズレ量をもとに位置ズレ修正部64で検査画像情報の位置ズレを修正し、比較照合部65で参照画像情報との照合を行い、印刷物の良否を判定する。
【選択図】 図1
【解決手段】原稿情報を印刷する際に、イエローの色材で位置照合パターン情報が印刷画像生成部52で合成され、画像印刷部53で印刷される。参照画像取得部61は印刷に用いた原稿画像及び位置照合パターン情報を参照画像情報として取得する。また、検査画像読取部62で印刷物の画像を検査画像情報として読み取り、位置ズレ情報生成部63において、イエローで印刷された位置照合パターンを認識して参照画像情報と検査画像情報の位置ズレ量を検出する。検出した位置ズレ量をもとに位置ズレ修正部64で検査画像情報の位置ズレを修正し、比較照合部65で参照画像情報との照合を行い、印刷物の良否を判定する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷装置で印刷された印刷物の状態の良否を検査する技術に関するものであり、特に、印刷に用いられる原稿情報と印刷物を撮像した画像データとを比較することで検査を行う印刷物の検査技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式やインクジェット方式のプリンタを含む印刷装置で印刷された印刷物において、印刷された内容が印刷しようとした内容と一致し、乱丁や落丁がないかどうか、また印刷に使用されるインクやトナーによって印刷物が汚損されていかないか、印刷物に折れや破損等がないかどうか、などといった印刷物の検査は、これまで一部の商業印刷を除いては目視の検査に頼ることがほとんどであった。
【0003】
また、商業印刷においては、一部において印刷物の検査を自動化しており、同一原稿を複数大量に印刷する工程において、例えば一枚目の印刷物の撮像画像を後続の印刷物の撮像画像と比較するなどといった方法がとられていた。
【0004】
しかし、近年プリンタや軽印刷装置の価格低下や印刷速度及び画質等の性能向上に伴って、オフィスなどにおいても比較的小部数の印刷物を大量に印刷するといった機会が増えている。また、クレジットカードや電話回線の利用明細を利用者毎に印刷する場合にも、全ての利用明細は利用者毎に異なるため、一部ずつ異なる内容の印刷物を大量に印刷することになる。特に後者では内容の正確さも要求される印刷物である。しかし、従来は上述のような同一画像の検査のみであったため、このような1ないし数部ずつ大量に印刷された印刷物には対応できず、結局、全て目視検査が必要となっていた。
【0005】
以上のような背景から、印刷物を撮像して得た検査画像データと、予め取得しておいた参照画像データとを比較することで印刷物の状態の良否を判断する手法が開発されてきている。実際に検査画像データと参照画像データとを比較する場合、両画像の画素毎の対応を調べる必要があり、両者の画素位置の対応を検査精度や画像の解像度に応じた精度で調べ、位置合わせを行う必要がある。印刷物が通常の薄い裁断紙であり、均一な平面を保って撮像できる場合、例えばカラー印刷で各色の版の位置合わせに用いられるような見当マーク(トンボなど)が2箇所以上存在すれば、これを用いて位置合わせができる。しかし、見当マークを印刷した場合、裁断工程が必要となることから、商業印刷以外で見当マークを印刷することはまれである。また、平面を保って撮像することは検査装置の工作精度を高める必要があり、装置のコストを上昇させるほか、検査に要する時間も長くなるという問題がある。
【0006】
位置合わせを行うだけであれば、例えば特許文献1に記載されているように蛍光塗料で印刷されたレジスタマークを検出して印刷時のレジ合わせを行い、色ずれを防止する技術がある。しかし、この特許文献1に記載されている技術は印刷物の検査を行うものではない。
【0007】
また、例えば特許文献2に記載されているように、画像中の基準領域のデータによって位置合わせを行うことも考えられている。しかし、基準領域に位置合わせ用のデータを設けておかなければならず、任意の印刷物に対応することができない。また、印刷物に制限が課せられてしまい、意匠的にも問題となる。
【0008】
さらに、特許文献3に記載されているように、印刷物から可視域と近赤外線域の光により読み取った画像を比較し、印刷物の検査を行うことによって、位置ずれが生じていても許容する技術もある。しかし、一般の印刷物において重ねて印刷される各版に位置ずれが生じていては印刷品質として問題であり、このような技術を採用することはできない。
【0009】
検査画像データと参照画像データとを直接比較して、位置ズレも検知する手法の一つとして、例えば特許文献4には、用紙走行方向(副走査方向)やそれに垂直な方向(主走査方向)の画素列の画素密度を加算した投影波形と呼ばれる波形を、検査画像と参照画像の両者から求めて比較することにより、位置合わせを正確に行う方法が記載されている。なお、投影波形の比較は、波形の相関値を用いるほかに、波形の極大値や極小値の位置を対応させる方法などがある。
【0010】
しかし、そもそも検査画像データと参照画像データとは必ずしも一致するわけではなく、印刷物の欠陥による不一致がある場合、位置ズレの補正の際に印刷物の欠陥の可能性を考慮したアルゴリズムが必要とされ、処理の複雑化を免れない。また、投影波形を用いる場合、原稿中に均一なテクスチャや形状が広範囲に存在する場合などは、投影波形が単純になるなどの理由から、位置合わせが困難となり、これを補う方法が必要になるという問題があった。
【0011】
また、特許文献5には、部分毎に位置ずれを補正することが記載されている。しかし、例えば一様にずれている場合などでは同じ位置ずれの補正処理を繰り返して行うことになり、処理量が増大し、検査に時間がかかると言った問題がある。
【0012】
以上のように、印刷物を撮像して得た検査画像データと、その原稿画像から得た参照画像データとを比較することで印刷物の状態の良否を判断する従来の検査装置においては、最適な位置合わせの手法が存在せず、高速に高精度の検査を行うことができないという問題があった。
【0013】
【特許文献1】
実開平7−18844号公報
【特許文献2】
特開2002−63566号公報
【特許文献3】
特開平5−162294号公報
【特許文献4】
特公平7−31134号公報
【特許文献5】
特許第3140838号公報
【特許文献6】
特開平5−14682号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、それぞれの印刷物毎の検査を行うことができるとともに、裁断用の見当マークや、目立つ位置合わせ用のマークを設けずに高精度に位置ずれの補正及び検査が可能な印刷物検査装置及び印刷物検査方法を提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、原稿情報を印刷装置で印刷した印刷物の検査を行う印刷物検査装置及び印刷物検査方法において、検査画像読取手段で印刷物を撮像して検査画像データを取得し、また参照画像取得手段で原稿情報を参照画像データとして取得し、検査画像データ及び参照画像データ中の視覚感度の低い色材、例えばイエローの色材で印刷された特定の画像パターンを認識し、前記参照画像データと前記検査画像データ間の位置合わせを行った後に、前記検査画像データ及び前記参照画像データを比較して印刷物の状態の良否を判定手段で判定することを特徴とするものである。
【0016】
このように本発明では、印刷物を印刷した時の原稿情報を参照画像データとして用い、印刷物を撮像した検査画像データと比較して印刷物の状態の良否を判定するので、それぞれの印刷物毎に印刷されている画像が異なっていても、検査を行うことができる。また、検査画像データ中の視覚感度の低い例えばイエロー成分を位置合わせの指標として用いる。近年、例えば上述の特許文献6などに示されるように、偽造防止やその他副次的な目的で視覚感度の低い例えばイエロー成分によるパターンが周期的に印刷されている。こうした印刷物であれば、そのパターンを直接位置検出の指標として用いることができる。イエロー成分の印刷パターンを用いる場合、白紙上に直径が数十〜百数十μm程度、面積で0.02mm2 以下の円形もしくは矩形のドットを近接せずに印刷した場合でも、通常目視ではほぼ全く感知できないことから、画像密度の低い部分の指標として用いることができる。また、付加的に位置検出のパターンを印刷しなくてよいため、コスト上昇を抑えつつ、高精度の位置合わせ及び検査を実現することが可能である。
【0017】
なお、イエロー成分など、視覚感度の低いパターンを用いる場合、画像密度の高い画像部での位置合わせ精度が低下することが懸念されるが、例えば投影波形等による位置ズレ検出等の従来の位置合わせ手法を併用すれば、比較的良好な位置ズレ補正が可能である。また、参照画像取得手段で取得する参照画像データとして、特定の画像パターンが含まれない画像データと特定の画像パターンの情報を別々に取得することによって、位置ずれ検出と印刷物の状態の良否判定をそれぞれの情報を用いて簡単に行うことができる。
【0018】
こうしたイエロー成分の画像のほか、可視光は乱反射拡散反射する(従って白色である)ものの赤外光を吸収する色材を使用し、赤外領域を撮像した画像を用いることも可能である。これは、通常のフルカラー印刷に用いられるカラーの色材は赤外光を吸収しないことから、黒色の色材が用いられる部分以外で位置特定の指標として用いることができるからである。さらに、紫外光を当てると蛍光を発する蛍光色材を用いたパターンを通常印刷に加えて印刷することも、広く行われてきており、蛍光色材を用いれば、照明光源を変えて撮像する必要があるものの、印刷物全面に位置特定の指標となるパターンを設けることも可能である。
【0019】
このような印刷が施された印刷物の場合には、検査画像読取手段で検査画像データを取得する際に、可視光成分画像及び赤外成分画像として撮像したり、可視光照明下及び紫外光照明下のそれぞれで撮像して検査画像データを取得し、赤外成分画像あるいは紫外光照明下で撮像した検査画像データを用いて位置合わせを行い、その後、印刷物の状態の良否を判定すればよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の印刷物検査装置及び印刷物検査方法の実施の一形態を含むカラー印刷システムの一例を示す概略構成図である。図中、11k,11c,11m,11yは感光体ドラム、12は中間転写ベルト、13は転写部、14は定着部、21は用紙トレイ、31は光学読取部、32は画像処理部、41は印刷物堆積部、42は不良印刷物排出部である。なお、図1に示す例ではシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)のトナーを用い、Yトナーで位置照合パターンを印刷するものとする。
【0021】
図1に示すカラー印刷システムにおいては、原稿情報に従って各色の感光体ドラム11c,11m,11y,11k上に潜像画像が形成され、それぞれCMYKのトナーによって現像されトナー像が形成される。さらに、CMYKのトナー像が形成された各色の感光体ドラム11c,11m,11y,11kから、トナー像を中間転写ベルト12上に転写することで、フルカラーのトナー像が中間転写ベルト12上に形成される。このトナー像は、転写部13において、用紙トレイ21から供給された用紙上に転写され、定着部14にて定着され、印刷物となる。
【0022】
印刷物はさらに搬送され、照明系、光学系、撮像素子などからなる光学読取部31で撮像され、検査画像情報に変換される。一方、印刷物を作成する際に使用した原稿情報(画像)は、参照画像情報として画像処理部32にも送られる。画像処理部32では、検査画像情報及び参照画像情報中の視覚感度の低い色材、ここではイエロー(Y)の画像パターンを認識し、参照画像情報と検査画像情報間の位置合わせを行う。その後、検査画像情報及び参照画像情報を比較し、印刷物の状態の良否を判定する。
【0023】
印刷物はその後、画像処理部32による検査結果に基づいて分別され、正常な印刷物については印刷物堆積部41に排出されて堆積される。また、不良印刷物であると判定されたものについては、不良印刷物排出部42に排出され、廃棄されたり、あるいはオペレータへのフィードバックに用いられる。
【0024】
図2は、本発明の印刷物検査装置及び印刷物検査方法の実施の一形態を含むカラー印刷システムの一例における機能ブロック図である。図中、51は原稿画像生成部、52は印刷画像生成部、53は画像印刷部、54は印刷物分別部、61は参照画像取得部、62は検査画像読取部、63は位置ズレ情報生成部、64は位置ズレ修正部、65は比較照合部である。以下、処理の流れに沿って各部の処理内容などについて説明してゆく。
【0025】
まず、クライアントコンピュータ等からページ記述言語(PDL)の形で印刷装置に送られた印刷情報は、原稿画像生成部51において原稿画像に変換される。もちろん、画像データとして印刷情報が与えられる場合には、そのまま原稿画像として利用してもよい。
【0026】
印刷画像生成部52では、原稿画像生成部51から渡される原稿画像と、イエロー(Y)による所定のパターンの画像とを合成し、印刷画像を形成する。上述のように、偽造防止やその他副次的な目的で視覚感度の低い例えばイエロー成分によるパターンを周期的に印刷しており、このパターンを合成するものである。本発明ではこのパターンを特に位置合わせに用いるため、位置照合パターンと呼ぶことにする。この位置照合パターン情報は用紙サイズと送り方向に対応したパターンであり、予め内部に蓄積されている。印刷画像静止得部52は、用紙サイズ及び送り方向などに従って位置照合パターン情報を取得し、イエロー成分のパターンを生成して、原稿画像のCMYK版(特にY版)と合成して印刷画像を形成する。
【0027】
図3は、位置照合パターンの一例の説明図である。図3(A)が個々のパターンであり、図3(B)は用紙全体に印刷される場合のパターンの配置例を示している。この例では、96画素を1ブロックとし、3画素四方の矩形状のドットを図示のように配置したものである。ここで、印刷時の解像度が600dpiであり、図示の画素も600dpi相当であるとする。このとき、3画素四方のドットは、1辺が0.13mm程度であり、面積は0.017mm2 程度である。この程度のドットは、通常、目視ではほとんど感知できないものであり、画質に対する影響はほとんどない。従来は、目視できない性質を利用して偽造防止やその他の各種の情報の埋め込みに用いており、本発明でもそのようなパターンを利用することができる。また、検査専用の位置合わせパターンとして印刷する場合でも、印刷内容に影響が及ばず、印刷内容の意匠性などを損なうことがない。なお、図3に示した位置照合パターンは一例であって、図3に示したパターンに限らず、種々のパターンを位置照合パターンとして利用することが可能である。
【0028】
図4は、印刷画像の一例の説明図である。図4(A)にはCMYKのすべての色成分を含む原稿画像を示しており、このうち、イエロー成分のみの画像を図4(B)に示している。また、図4(C)には、イエロー成分の画像として生成した位置照合パターンの画像を示している。なお、個々の位置照合パターンは図示の都合上、×印によって示している。この位置照合パターンの画像が図4(B)に示した原稿画像中のイエロー成分の画像に合成され、図4(D)に示す画像が実際に印刷される印刷画像のイエロー成分となる。
【0029】
図2に戻り、画像印刷部53は、図1で説明したような工程を経て、用紙上に印刷画像を印刷し、印刷物を作成する。なお、この時点ではまだ検査を行っていないため、未検査印刷物として示している。
【0030】
一方、原稿画像生成部51において生成された原稿画像と、内部に保持されている位置照合パターン情報は、参照画像取得部61によって取得され、参照画像情報として蓄積される。なお、位置照合パターン情報は、例えば図3に示したようなパターンの場合、繰り返されるパターンの一つの画像情報と、配置される位置情報の形式で送られるのが望ましい。もちろんこれに限らず、例えば図3(B)や図4(C)に示すように用紙全面の画像の形式などでもよい。
【0031】
画像印刷部53で印刷された(未検査)印刷物は、検査画像読取部62で読み取られ、検査画像情報として蓄積される。検査画像読取部62は、図1で説明した光学読取部31等を含んでおり、光学読取部31で撮像された画像を検査画像情報として蓄積する。撮像時の解像度は、要求される検査精度や画像印刷部53の印刷速度に対応する処理速度に対応できる情報量などに左右されるが、電子写真方式の印刷装置の場合、150〜300dpi程度が望ましい。また、カラー画像の検査を行うために、RGBの3色を各色8bit(256階調)程度で量子化可能であるとよい。以上の要求から、撮像素子としては、カラーのライン型CCDが適当である。もちろん、そのほかの撮像素子であってもかまわない。
【0032】
画像印刷部53における印刷物の印刷開始時期と走行速度を元にした演算結果、あるいは接触または非接触型のセンサなどにより用紙端を検知したタイミングから、検査画像読取部62における撮像位置での印刷物通過時期が判断される。この時点より撮像を開始する。撮像された画像信号は、印刷物より多少大きな領域が画像として切り出された後、撮像位置での背景色との比較を行い、用紙端の検出を行う。用紙端が検出された後は、印刷物に対応する部分のみが切り出され、検査画像情報となる。なお、印刷物が大きく傾いた状態で走行する可能性がある場合、撮像された画像も参照画像と比べて大きく傾くことになる。そのため、撮像された画像の用紙端の傾きを調べ、傾きのない検査画像に変換する必要がある。
【0033】
位置ズレ情報生成部63は、検査画像情報中からパターンマッチング等により位置照合パターンを抽出し、参照画像情報中の位置照合パターンと比較する。これにより検査画像情報と参照画像情報の位置ズレ情報が生成される。ここで、位置照合パターンは、原稿画像の画像部、つまり印刷エリアでは検知が難しい場合もあり、この部分は原稿画像中の形状や色情報を検査画像と照合することで、位置ズレ情報を生成することができる。また、従来と同様に投影波形などを算出し、併せて利用して位置ズレ情報を生成することもできる。
【0034】
図5は、原稿画像の一例における位置照合が可能な領域の説明図である。図5(A)は原稿画像を示し、図5(B),(C)は図5(A)に示した原稿画像のイエロー成分及びブラック成分を示している。また、図5(D)は位置照合パターンを用紙全体に配置した画像を示している。
【0035】
検査画像読取部62(光学読取部31)の撮像素子で撮像されたブルー(B)成分の画像は、印刷用紙が白地の場合、イエローとブラックで印刷された画像とほぼ一致することから、図5(B),(C),(D)に示した画像を合成した画像とほぼ一致し、図5(E)に示す画像に近いものとなる。従って、位置照合パターンから位置ズレ情報の生成が可能な領域は、照合パターンが原稿画像に重ならない領域に限られてしまう。従って、原稿画像においてイエロー成分及びブラック成分のない、位置照合パターンが利用可能な領域は、図5(F)においてハッチングを施した領域となる。なお、実際は、印刷に用いられる色材や用紙の下地色、照明、撮像素子等により、撮像されたブルー成分の画像中にシアンやマゼンタの成分の画像も多少含まれるほか、ノイズや印刷不良の影響なども受ける。そのため、位置ズレ情報が生成可能な領域は、図5(F)に示す領域より狭いことが多い。なお、位置ズレ情報の生成処理の詳細については、後述する。
【0036】
位置ズレ修正部64は、検査画像情報と位置ズレ情報から、検査画像情報の位置ズレを修正し、画素単位で参照画像情報との比較が可能な修正検査画像情報を生成する。
【0037】
比較照合部65は、参照画像情報と修正検査画像情報との比較及び照合を画素単位で行い、その差分の大小をもとに、印刷物の状態の良否を判定する。そして判定の結果が検査結果として蓄積される。
【0038】
比較照合部65で得られた検査結果は印刷物分別部54に送られる。印刷物分別部54は、検査結果をもとに、印刷物のうち正常な印刷物と不良印刷物を分別し、排出する。なお、印刷物が不良であった場合、破線で示すように再印刷の指示を行うことも可能である。この場合、連続印刷時や両面印刷時のジョブ管理が複雑となることから、クライアントに不良印刷物の情報を通知するのみにとどめてもよいし、いずれの方法を選択できるように構成することもできる。
【0039】
図6は、位置ズレ情報生成部における位置ズレ情報の生成処理の一例を示すフローチャート、図7は、同じく位置ズレ情報の生成処理過程の一例の説明図である。まず、検査画像情報は、参照画像情報中の位置照合パターンの配置に対応して均等に分割する。ここでは分割された位置照合パターンの数をNとし、分割されたそれぞれの位置照合パターンを指示するための変数をiとする。まずS71において変数iを1に初期化し、順に分割された位置照合パターン毎に以下の処理を行う。
【0040】
S72において、i番目の位置照合パターンに着目し、S73において、パターンマッチングが可能か否かを判定する。図5(F)に示したように、原稿画像の印刷領域と位置照合パターンが重なり、参照画像中で検出不可能であろうと考えられる領域が存在する。このような領域の位置照合パターンについてはパターンマッチングが不可能であると判断し、後述するS79以降の処理を行う。また、それ以外の領域についてはパターンマッチングが可能であると判断し、S74において、パターンマッチングの手法を用いて検査画像情報中の位置照合パターンの検出を行う。なお、参照画像情報中の位置照合パターンの検出は、上述のようにイエロー成分及びブラック成分の画像とほぼ一致することから、検査画像情報中のブルー成分を対象として行えばよい。また、参照画像情報中の位置照合パターンは、検査画像情報の解像度に変換したパターンを用いて検出を行う。例えば、図3に示した位置参照パターンを600dpiで印刷し、印刷物から検査画像情報を200dpiで読み取った場合、パターンマッチングに使用する位置照合パターンは、図7(A)に示すように1/3の大きさのパターンを用いることになる。
【0041】
S74における位置照合パターンの検出は、図7(B)に示すように、参照画像の位置照合パターンが存在する位置を始点として検査画像情報中の位置照合パターンの検索を開始し、その近傍から位置ズレが生じうる範囲までを走査する。S75において、パターンマッチングが成功したか否かを判断し、操作の途中でパターンが検出された場合はそこで検索を中断してS76へ進む。そしてS76において、検出された位置と走査を開始した始点との座標を比較することで位置ズレ情報を求める。図7(C)に示す例では、始点の座標(x0,y0)と検出された位置(x1,y1)の差分値(x1−x0,y1−y0)として位置ズレ情報を求めることができる。また、最後まで検出ができなかった場合は、S75において検出不能と判断し、後述するS79以降の処理を行う。なお、検査画像情報上の位置照合パターンは、それ自身も読取時の位置精度の影響や解像度の違いなどから、1〜数画素程度の変動を生じる可能性がある。そのため、複数のテンプレートを用いるか、位置ズレを許容する別のパターンマッチング手法を用いるとさらによい。
【0042】
一方、S73で位置照合パターンがあらかじめ検出できないと判断された領域、及び、S75で位置照合パターンの検出処理を行った結果、検出不能であった領域については、既存の位置検出方法を適用する。ここでは投影波形を求めて位置ズレ情報を取得する例を示している。
【0043】
まずS79において、参照画像情報と検査画像情報の対応する領域(注目領域)をそれぞれ矩形の画像として切り出す。参照画像情報と検査画像情報は、解像度や色空間等が異なるため、同一のものに変換する必要があり、S80においてこの処理を行う。解像度については、解像度変換処理により同一の解像度に変換するか、座標等を比較する際に解像度比を考慮して行う必要がある。解像度を変換する際には、解像度の低い方に合わせるのが適当である。色空間については同一の色空間にする必要がある。また、検査画像において領域を複数に分割できる明瞭な特性値がある場合、その特性値に変換することが望ましい。例えば、黒文字のみの領域では明度で明瞭に分割できることから明度画像に変換すれば良く、他に色相・彩度などへの変換も有効である。その後、S81において、参照画像情報及び検査画像情報とも、適当な閾値を用いて2値化処理を行う。
【0044】
得られた2値画像について、主走査方向及び副走査方向のそれぞれについて、走査線毎に画素値の総和を求め、投影波形と呼ばれるヒストグラムを作成する。図8は、投影波形の一例の説明図である。例えば注目領域の画像が図8に示すような画像の場合、主走査方向に画素値の総和を求め、その総和を副走査方向に並べることによって、図中の右側に示すように副走査方向投影波形が得られる。また、副走査方向に画素値の総和を求め、その総和を主走査方向に並べることによって、図中の下側に示すように主走査方向投影波形が得られる。
【0045】
S83において、S82で求めた注目領域の参照画像情報と検査画像情報の投影波形を、主走査方向及び副走査方向にそれぞれ比較する。なお、比較の手法としては、投影波形の山や谷の位置の対応を調べる方法や、例えば特許文献4などに示されるように、投影波形を平行移動した際の相関係数の変化を調べる方法などがある。S84で比較が可能か否かを判定し、比較が可能であれば、S76において、比較によって注目領域の位置ズレを検出する。また、比較ができない場合には、その注目領域については位置ズレ情報を求めないまま処理を進める。
【0046】
このような処理を1つの位置照合パターンについて行ってゆく。S77においてすべての位置照合パターンについて処理を行ったか否かを判定するため変数iの値がN以下か否かを判定し、未処理の位置照合パターンが残っているときには、S78で変数iの値に1を加算し、次の位置照合パターンについて上述のような処理を行う。分割したすべての位置照合パターンについて、上述の処理が終了したら、S85以降の処理に進む。
【0047】
以上の処理により、参照画像情報と検査画像情報において、位置照合パターンの中心位置の座標を求め、位置ズレ情報を求めた。しかし、S84で判定したように、上述の手法では検査画像情報での座標を求めることができない場合もある。そのような座標を求めることができなかった位置照合パターンについての処理をS85〜S90において行う。先の処理と同様に、S85において変数iを1に初期化する。S86において、i番目の位置照合パターンに着目し、その位置照合パターンについて位置ズレ情報(座標差分値)が決定されているか否かを判定する。すでに決定されていれば、ここでは何もせずにS89へ進む。位置ズレ情報(座標差分値)が決定されていない場合には、S88において、周辺における既知の座標差分値から直線補間やスプライン補間などにより中心位置での座標差分値を決定する。
【0048】
このようにして、位置ズレ情報(座標差分値)が決定された位置照合パターンについての座標差分値の決定を行ってゆく。S89においてすべての位置照合パターンについて処理を行ったか否かを判定するため変数iの値がN以下か否かを判定し、未処理の位置照合パターンが残っているときには、S90で変数iの値に1を加算し、次の位置照合パターンについて上述のような処理を行う。すべての位置照合パターンについて、上述の処理が終了したら、S91の処理に進む。
【0049】
以上の処理によって、すべての位置照合パターンについて位置ズレ情報(座標差分値)が決定される。最後にS91において、決定した位置照合パターンの中心位置における座標差分値から、全画像内の座標差分値を直線補間やスプライン補間を用いて推定する。これによって、参照画像情報中の全画素に対応する位置の検査画像の画素値を求めることができ、修正検査画像情報を作成することができる。
【0050】
上述の説明では、図3に示したような位置参照パターンをイエローによって印刷する場合を具体例として用いて説明した。しかし本発明は上述の例に限定されるものではなく、原稿画像に応じて検知しやすい位置照合パターンやパターンの配置を変更することも可能である。また、偽造防止に用いられる通常光下で視認できない色材を用いた印刷がなされる場合、その印刷パターンを位置照合パターンとして利用することができる。また、視認できないパターンによって情報を埋め込んだり、その他同様のパターンを位置照合パターンとして利用することができる。
【0051】
もちろん、付加的に位置照合用のパターンを印刷してもよく、これによって位置ズレの補正が容易となる。例えば、赤外光を吸収し、かつ可視光を乱反射拡散反射する色材を用いて位置照合パターンを印刷後、通常のカラー印刷を行うこともできる。通常、赤外領域では黒以外の通常印刷画像が確認できないことから、黒で印刷された領域以外は赤外光による画像の読み取りを行うことによって、位置照合パターンを用いた位置ズレ検出が可能となる。
【0052】
さらに、紫外光源に対して蛍光を発する蛍光色材で位置照合パターンを印刷しておくこともできる。この場合には、撮像時に可視光源と紫外光源を切り替えて撮像すればよい。これにより、画像の全面で位置照合パターンを検出することが可能となり、ほぼすべての位置照合パターンを用いて位置ズレの検出を行うことが可能になる。
【0053】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、それぞれの印刷物毎の検査を行うことができるとともに、印刷面内の視覚感度の低い色材で印刷された特定の画像パターンを用いて位置ズレを検出し、その補正及び検査を行うので、印刷物に裁断工程を必要とする見当マーク等を付加することなく、また、印刷面に目立つ位置合わせマークを設けずに、検査データの位置ズレ補正を行うことができる。そのため、印刷面の意匠性を損なわずに、高精度に位置ズレの補正及び検査を行うことができる。また、他の目的で視覚感度の低い色材で画像パターンが印刷される場合も多く、このような場合にはその画像パターンをそのまま位置ズレ検出及び補正に用いることができる。
【0054】
さらに、位置ズレの検出及び補正に使用可能な特定の画像パターンが周期的に配置されていれば、面内各部の位置ズレ検出が可能であり、高精度な撮像データを得るために撮像手段を高精度化する必要が無い。またこの場合には、原稿画像が単調なテクスチャや形状の場合、投影波形を利用した位置補正が困難な場合でも、非画像部での位置照合結果から補間演算等を行うことによって、全体として比較的良好な位置ズレ補正を行うことが可能であり、正確な印刷物の検査を行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印刷物検査装置及び印刷物検査方法の実施の一形態を含むカラー印刷システムの一例を示す概略構成図である。
【図2】本発明の印刷物検査装置及び印刷物検査方法の実施の一形態を含むカラー印刷システムの一例における機能ブロック図である。
【図3】位置照合パターンの一例の説明図である。
【図4】印刷画像の一例の説明図である。
【図5】原稿画像の一例における位置照合が可能な領域の説明図である。
【図6】位置ズレ情報生成部における位置ズレ情報の生成処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】位置ズレ情報生成部における位置ズレ情報の生成処理過程の一例の説明図である。
【図8】投影波形の一例の説明図である。
【符号の説明】
11k,11c,11m,11y…感光体ドラム、12…中間転写ベルト、13…転写部、14…定着部、21…用紙トレイ、31…光学読取部、32…画像処理部、41…印刷物堆積部、42…不良印刷物排出部、51…原稿画像生成部、52…印刷画像生成部、53…画像印刷部、54…印刷物分別部、61…参照画像取得部、62…検査画像読取部、63…位置ズレ情報生成部、64…位置ズレ修正部、65…比較照合部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷装置で印刷された印刷物の状態の良否を検査する技術に関するものであり、特に、印刷に用いられる原稿情報と印刷物を撮像した画像データとを比較することで検査を行う印刷物の検査技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式やインクジェット方式のプリンタを含む印刷装置で印刷された印刷物において、印刷された内容が印刷しようとした内容と一致し、乱丁や落丁がないかどうか、また印刷に使用されるインクやトナーによって印刷物が汚損されていかないか、印刷物に折れや破損等がないかどうか、などといった印刷物の検査は、これまで一部の商業印刷を除いては目視の検査に頼ることがほとんどであった。
【0003】
また、商業印刷においては、一部において印刷物の検査を自動化しており、同一原稿を複数大量に印刷する工程において、例えば一枚目の印刷物の撮像画像を後続の印刷物の撮像画像と比較するなどといった方法がとられていた。
【0004】
しかし、近年プリンタや軽印刷装置の価格低下や印刷速度及び画質等の性能向上に伴って、オフィスなどにおいても比較的小部数の印刷物を大量に印刷するといった機会が増えている。また、クレジットカードや電話回線の利用明細を利用者毎に印刷する場合にも、全ての利用明細は利用者毎に異なるため、一部ずつ異なる内容の印刷物を大量に印刷することになる。特に後者では内容の正確さも要求される印刷物である。しかし、従来は上述のような同一画像の検査のみであったため、このような1ないし数部ずつ大量に印刷された印刷物には対応できず、結局、全て目視検査が必要となっていた。
【0005】
以上のような背景から、印刷物を撮像して得た検査画像データと、予め取得しておいた参照画像データとを比較することで印刷物の状態の良否を判断する手法が開発されてきている。実際に検査画像データと参照画像データとを比較する場合、両画像の画素毎の対応を調べる必要があり、両者の画素位置の対応を検査精度や画像の解像度に応じた精度で調べ、位置合わせを行う必要がある。印刷物が通常の薄い裁断紙であり、均一な平面を保って撮像できる場合、例えばカラー印刷で各色の版の位置合わせに用いられるような見当マーク(トンボなど)が2箇所以上存在すれば、これを用いて位置合わせができる。しかし、見当マークを印刷した場合、裁断工程が必要となることから、商業印刷以外で見当マークを印刷することはまれである。また、平面を保って撮像することは検査装置の工作精度を高める必要があり、装置のコストを上昇させるほか、検査に要する時間も長くなるという問題がある。
【0006】
位置合わせを行うだけであれば、例えば特許文献1に記載されているように蛍光塗料で印刷されたレジスタマークを検出して印刷時のレジ合わせを行い、色ずれを防止する技術がある。しかし、この特許文献1に記載されている技術は印刷物の検査を行うものではない。
【0007】
また、例えば特許文献2に記載されているように、画像中の基準領域のデータによって位置合わせを行うことも考えられている。しかし、基準領域に位置合わせ用のデータを設けておかなければならず、任意の印刷物に対応することができない。また、印刷物に制限が課せられてしまい、意匠的にも問題となる。
【0008】
さらに、特許文献3に記載されているように、印刷物から可視域と近赤外線域の光により読み取った画像を比較し、印刷物の検査を行うことによって、位置ずれが生じていても許容する技術もある。しかし、一般の印刷物において重ねて印刷される各版に位置ずれが生じていては印刷品質として問題であり、このような技術を採用することはできない。
【0009】
検査画像データと参照画像データとを直接比較して、位置ズレも検知する手法の一つとして、例えば特許文献4には、用紙走行方向(副走査方向)やそれに垂直な方向(主走査方向)の画素列の画素密度を加算した投影波形と呼ばれる波形を、検査画像と参照画像の両者から求めて比較することにより、位置合わせを正確に行う方法が記載されている。なお、投影波形の比較は、波形の相関値を用いるほかに、波形の極大値や極小値の位置を対応させる方法などがある。
【0010】
しかし、そもそも検査画像データと参照画像データとは必ずしも一致するわけではなく、印刷物の欠陥による不一致がある場合、位置ズレの補正の際に印刷物の欠陥の可能性を考慮したアルゴリズムが必要とされ、処理の複雑化を免れない。また、投影波形を用いる場合、原稿中に均一なテクスチャや形状が広範囲に存在する場合などは、投影波形が単純になるなどの理由から、位置合わせが困難となり、これを補う方法が必要になるという問題があった。
【0011】
また、特許文献5には、部分毎に位置ずれを補正することが記載されている。しかし、例えば一様にずれている場合などでは同じ位置ずれの補正処理を繰り返して行うことになり、処理量が増大し、検査に時間がかかると言った問題がある。
【0012】
以上のように、印刷物を撮像して得た検査画像データと、その原稿画像から得た参照画像データとを比較することで印刷物の状態の良否を判断する従来の検査装置においては、最適な位置合わせの手法が存在せず、高速に高精度の検査を行うことができないという問題があった。
【0013】
【特許文献1】
実開平7−18844号公報
【特許文献2】
特開2002−63566号公報
【特許文献3】
特開平5−162294号公報
【特許文献4】
特公平7−31134号公報
【特許文献5】
特許第3140838号公報
【特許文献6】
特開平5−14682号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、それぞれの印刷物毎の検査を行うことができるとともに、裁断用の見当マークや、目立つ位置合わせ用のマークを設けずに高精度に位置ずれの補正及び検査が可能な印刷物検査装置及び印刷物検査方法を提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、原稿情報を印刷装置で印刷した印刷物の検査を行う印刷物検査装置及び印刷物検査方法において、検査画像読取手段で印刷物を撮像して検査画像データを取得し、また参照画像取得手段で原稿情報を参照画像データとして取得し、検査画像データ及び参照画像データ中の視覚感度の低い色材、例えばイエローの色材で印刷された特定の画像パターンを認識し、前記参照画像データと前記検査画像データ間の位置合わせを行った後に、前記検査画像データ及び前記参照画像データを比較して印刷物の状態の良否を判定手段で判定することを特徴とするものである。
【0016】
このように本発明では、印刷物を印刷した時の原稿情報を参照画像データとして用い、印刷物を撮像した検査画像データと比較して印刷物の状態の良否を判定するので、それぞれの印刷物毎に印刷されている画像が異なっていても、検査を行うことができる。また、検査画像データ中の視覚感度の低い例えばイエロー成分を位置合わせの指標として用いる。近年、例えば上述の特許文献6などに示されるように、偽造防止やその他副次的な目的で視覚感度の低い例えばイエロー成分によるパターンが周期的に印刷されている。こうした印刷物であれば、そのパターンを直接位置検出の指標として用いることができる。イエロー成分の印刷パターンを用いる場合、白紙上に直径が数十〜百数十μm程度、面積で0.02mm2 以下の円形もしくは矩形のドットを近接せずに印刷した場合でも、通常目視ではほぼ全く感知できないことから、画像密度の低い部分の指標として用いることができる。また、付加的に位置検出のパターンを印刷しなくてよいため、コスト上昇を抑えつつ、高精度の位置合わせ及び検査を実現することが可能である。
【0017】
なお、イエロー成分など、視覚感度の低いパターンを用いる場合、画像密度の高い画像部での位置合わせ精度が低下することが懸念されるが、例えば投影波形等による位置ズレ検出等の従来の位置合わせ手法を併用すれば、比較的良好な位置ズレ補正が可能である。また、参照画像取得手段で取得する参照画像データとして、特定の画像パターンが含まれない画像データと特定の画像パターンの情報を別々に取得することによって、位置ずれ検出と印刷物の状態の良否判定をそれぞれの情報を用いて簡単に行うことができる。
【0018】
こうしたイエロー成分の画像のほか、可視光は乱反射拡散反射する(従って白色である)ものの赤外光を吸収する色材を使用し、赤外領域を撮像した画像を用いることも可能である。これは、通常のフルカラー印刷に用いられるカラーの色材は赤外光を吸収しないことから、黒色の色材が用いられる部分以外で位置特定の指標として用いることができるからである。さらに、紫外光を当てると蛍光を発する蛍光色材を用いたパターンを通常印刷に加えて印刷することも、広く行われてきており、蛍光色材を用いれば、照明光源を変えて撮像する必要があるものの、印刷物全面に位置特定の指標となるパターンを設けることも可能である。
【0019】
このような印刷が施された印刷物の場合には、検査画像読取手段で検査画像データを取得する際に、可視光成分画像及び赤外成分画像として撮像したり、可視光照明下及び紫外光照明下のそれぞれで撮像して検査画像データを取得し、赤外成分画像あるいは紫外光照明下で撮像した検査画像データを用いて位置合わせを行い、その後、印刷物の状態の良否を判定すればよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の印刷物検査装置及び印刷物検査方法の実施の一形態を含むカラー印刷システムの一例を示す概略構成図である。図中、11k,11c,11m,11yは感光体ドラム、12は中間転写ベルト、13は転写部、14は定着部、21は用紙トレイ、31は光学読取部、32は画像処理部、41は印刷物堆積部、42は不良印刷物排出部である。なお、図1に示す例ではシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)のトナーを用い、Yトナーで位置照合パターンを印刷するものとする。
【0021】
図1に示すカラー印刷システムにおいては、原稿情報に従って各色の感光体ドラム11c,11m,11y,11k上に潜像画像が形成され、それぞれCMYKのトナーによって現像されトナー像が形成される。さらに、CMYKのトナー像が形成された各色の感光体ドラム11c,11m,11y,11kから、トナー像を中間転写ベルト12上に転写することで、フルカラーのトナー像が中間転写ベルト12上に形成される。このトナー像は、転写部13において、用紙トレイ21から供給された用紙上に転写され、定着部14にて定着され、印刷物となる。
【0022】
印刷物はさらに搬送され、照明系、光学系、撮像素子などからなる光学読取部31で撮像され、検査画像情報に変換される。一方、印刷物を作成する際に使用した原稿情報(画像)は、参照画像情報として画像処理部32にも送られる。画像処理部32では、検査画像情報及び参照画像情報中の視覚感度の低い色材、ここではイエロー(Y)の画像パターンを認識し、参照画像情報と検査画像情報間の位置合わせを行う。その後、検査画像情報及び参照画像情報を比較し、印刷物の状態の良否を判定する。
【0023】
印刷物はその後、画像処理部32による検査結果に基づいて分別され、正常な印刷物については印刷物堆積部41に排出されて堆積される。また、不良印刷物であると判定されたものについては、不良印刷物排出部42に排出され、廃棄されたり、あるいはオペレータへのフィードバックに用いられる。
【0024】
図2は、本発明の印刷物検査装置及び印刷物検査方法の実施の一形態を含むカラー印刷システムの一例における機能ブロック図である。図中、51は原稿画像生成部、52は印刷画像生成部、53は画像印刷部、54は印刷物分別部、61は参照画像取得部、62は検査画像読取部、63は位置ズレ情報生成部、64は位置ズレ修正部、65は比較照合部である。以下、処理の流れに沿って各部の処理内容などについて説明してゆく。
【0025】
まず、クライアントコンピュータ等からページ記述言語(PDL)の形で印刷装置に送られた印刷情報は、原稿画像生成部51において原稿画像に変換される。もちろん、画像データとして印刷情報が与えられる場合には、そのまま原稿画像として利用してもよい。
【0026】
印刷画像生成部52では、原稿画像生成部51から渡される原稿画像と、イエロー(Y)による所定のパターンの画像とを合成し、印刷画像を形成する。上述のように、偽造防止やその他副次的な目的で視覚感度の低い例えばイエロー成分によるパターンを周期的に印刷しており、このパターンを合成するものである。本発明ではこのパターンを特に位置合わせに用いるため、位置照合パターンと呼ぶことにする。この位置照合パターン情報は用紙サイズと送り方向に対応したパターンであり、予め内部に蓄積されている。印刷画像静止得部52は、用紙サイズ及び送り方向などに従って位置照合パターン情報を取得し、イエロー成分のパターンを生成して、原稿画像のCMYK版(特にY版)と合成して印刷画像を形成する。
【0027】
図3は、位置照合パターンの一例の説明図である。図3(A)が個々のパターンであり、図3(B)は用紙全体に印刷される場合のパターンの配置例を示している。この例では、96画素を1ブロックとし、3画素四方の矩形状のドットを図示のように配置したものである。ここで、印刷時の解像度が600dpiであり、図示の画素も600dpi相当であるとする。このとき、3画素四方のドットは、1辺が0.13mm程度であり、面積は0.017mm2 程度である。この程度のドットは、通常、目視ではほとんど感知できないものであり、画質に対する影響はほとんどない。従来は、目視できない性質を利用して偽造防止やその他の各種の情報の埋め込みに用いており、本発明でもそのようなパターンを利用することができる。また、検査専用の位置合わせパターンとして印刷する場合でも、印刷内容に影響が及ばず、印刷内容の意匠性などを損なうことがない。なお、図3に示した位置照合パターンは一例であって、図3に示したパターンに限らず、種々のパターンを位置照合パターンとして利用することが可能である。
【0028】
図4は、印刷画像の一例の説明図である。図4(A)にはCMYKのすべての色成分を含む原稿画像を示しており、このうち、イエロー成分のみの画像を図4(B)に示している。また、図4(C)には、イエロー成分の画像として生成した位置照合パターンの画像を示している。なお、個々の位置照合パターンは図示の都合上、×印によって示している。この位置照合パターンの画像が図4(B)に示した原稿画像中のイエロー成分の画像に合成され、図4(D)に示す画像が実際に印刷される印刷画像のイエロー成分となる。
【0029】
図2に戻り、画像印刷部53は、図1で説明したような工程を経て、用紙上に印刷画像を印刷し、印刷物を作成する。なお、この時点ではまだ検査を行っていないため、未検査印刷物として示している。
【0030】
一方、原稿画像生成部51において生成された原稿画像と、内部に保持されている位置照合パターン情報は、参照画像取得部61によって取得され、参照画像情報として蓄積される。なお、位置照合パターン情報は、例えば図3に示したようなパターンの場合、繰り返されるパターンの一つの画像情報と、配置される位置情報の形式で送られるのが望ましい。もちろんこれに限らず、例えば図3(B)や図4(C)に示すように用紙全面の画像の形式などでもよい。
【0031】
画像印刷部53で印刷された(未検査)印刷物は、検査画像読取部62で読み取られ、検査画像情報として蓄積される。検査画像読取部62は、図1で説明した光学読取部31等を含んでおり、光学読取部31で撮像された画像を検査画像情報として蓄積する。撮像時の解像度は、要求される検査精度や画像印刷部53の印刷速度に対応する処理速度に対応できる情報量などに左右されるが、電子写真方式の印刷装置の場合、150〜300dpi程度が望ましい。また、カラー画像の検査を行うために、RGBの3色を各色8bit(256階調)程度で量子化可能であるとよい。以上の要求から、撮像素子としては、カラーのライン型CCDが適当である。もちろん、そのほかの撮像素子であってもかまわない。
【0032】
画像印刷部53における印刷物の印刷開始時期と走行速度を元にした演算結果、あるいは接触または非接触型のセンサなどにより用紙端を検知したタイミングから、検査画像読取部62における撮像位置での印刷物通過時期が判断される。この時点より撮像を開始する。撮像された画像信号は、印刷物より多少大きな領域が画像として切り出された後、撮像位置での背景色との比較を行い、用紙端の検出を行う。用紙端が検出された後は、印刷物に対応する部分のみが切り出され、検査画像情報となる。なお、印刷物が大きく傾いた状態で走行する可能性がある場合、撮像された画像も参照画像と比べて大きく傾くことになる。そのため、撮像された画像の用紙端の傾きを調べ、傾きのない検査画像に変換する必要がある。
【0033】
位置ズレ情報生成部63は、検査画像情報中からパターンマッチング等により位置照合パターンを抽出し、参照画像情報中の位置照合パターンと比較する。これにより検査画像情報と参照画像情報の位置ズレ情報が生成される。ここで、位置照合パターンは、原稿画像の画像部、つまり印刷エリアでは検知が難しい場合もあり、この部分は原稿画像中の形状や色情報を検査画像と照合することで、位置ズレ情報を生成することができる。また、従来と同様に投影波形などを算出し、併せて利用して位置ズレ情報を生成することもできる。
【0034】
図5は、原稿画像の一例における位置照合が可能な領域の説明図である。図5(A)は原稿画像を示し、図5(B),(C)は図5(A)に示した原稿画像のイエロー成分及びブラック成分を示している。また、図5(D)は位置照合パターンを用紙全体に配置した画像を示している。
【0035】
検査画像読取部62(光学読取部31)の撮像素子で撮像されたブルー(B)成分の画像は、印刷用紙が白地の場合、イエローとブラックで印刷された画像とほぼ一致することから、図5(B),(C),(D)に示した画像を合成した画像とほぼ一致し、図5(E)に示す画像に近いものとなる。従って、位置照合パターンから位置ズレ情報の生成が可能な領域は、照合パターンが原稿画像に重ならない領域に限られてしまう。従って、原稿画像においてイエロー成分及びブラック成分のない、位置照合パターンが利用可能な領域は、図5(F)においてハッチングを施した領域となる。なお、実際は、印刷に用いられる色材や用紙の下地色、照明、撮像素子等により、撮像されたブルー成分の画像中にシアンやマゼンタの成分の画像も多少含まれるほか、ノイズや印刷不良の影響なども受ける。そのため、位置ズレ情報が生成可能な領域は、図5(F)に示す領域より狭いことが多い。なお、位置ズレ情報の生成処理の詳細については、後述する。
【0036】
位置ズレ修正部64は、検査画像情報と位置ズレ情報から、検査画像情報の位置ズレを修正し、画素単位で参照画像情報との比較が可能な修正検査画像情報を生成する。
【0037】
比較照合部65は、参照画像情報と修正検査画像情報との比較及び照合を画素単位で行い、その差分の大小をもとに、印刷物の状態の良否を判定する。そして判定の結果が検査結果として蓄積される。
【0038】
比較照合部65で得られた検査結果は印刷物分別部54に送られる。印刷物分別部54は、検査結果をもとに、印刷物のうち正常な印刷物と不良印刷物を分別し、排出する。なお、印刷物が不良であった場合、破線で示すように再印刷の指示を行うことも可能である。この場合、連続印刷時や両面印刷時のジョブ管理が複雑となることから、クライアントに不良印刷物の情報を通知するのみにとどめてもよいし、いずれの方法を選択できるように構成することもできる。
【0039】
図6は、位置ズレ情報生成部における位置ズレ情報の生成処理の一例を示すフローチャート、図7は、同じく位置ズレ情報の生成処理過程の一例の説明図である。まず、検査画像情報は、参照画像情報中の位置照合パターンの配置に対応して均等に分割する。ここでは分割された位置照合パターンの数をNとし、分割されたそれぞれの位置照合パターンを指示するための変数をiとする。まずS71において変数iを1に初期化し、順に分割された位置照合パターン毎に以下の処理を行う。
【0040】
S72において、i番目の位置照合パターンに着目し、S73において、パターンマッチングが可能か否かを判定する。図5(F)に示したように、原稿画像の印刷領域と位置照合パターンが重なり、参照画像中で検出不可能であろうと考えられる領域が存在する。このような領域の位置照合パターンについてはパターンマッチングが不可能であると判断し、後述するS79以降の処理を行う。また、それ以外の領域についてはパターンマッチングが可能であると判断し、S74において、パターンマッチングの手法を用いて検査画像情報中の位置照合パターンの検出を行う。なお、参照画像情報中の位置照合パターンの検出は、上述のようにイエロー成分及びブラック成分の画像とほぼ一致することから、検査画像情報中のブルー成分を対象として行えばよい。また、参照画像情報中の位置照合パターンは、検査画像情報の解像度に変換したパターンを用いて検出を行う。例えば、図3に示した位置参照パターンを600dpiで印刷し、印刷物から検査画像情報を200dpiで読み取った場合、パターンマッチングに使用する位置照合パターンは、図7(A)に示すように1/3の大きさのパターンを用いることになる。
【0041】
S74における位置照合パターンの検出は、図7(B)に示すように、参照画像の位置照合パターンが存在する位置を始点として検査画像情報中の位置照合パターンの検索を開始し、その近傍から位置ズレが生じうる範囲までを走査する。S75において、パターンマッチングが成功したか否かを判断し、操作の途中でパターンが検出された場合はそこで検索を中断してS76へ進む。そしてS76において、検出された位置と走査を開始した始点との座標を比較することで位置ズレ情報を求める。図7(C)に示す例では、始点の座標(x0,y0)と検出された位置(x1,y1)の差分値(x1−x0,y1−y0)として位置ズレ情報を求めることができる。また、最後まで検出ができなかった場合は、S75において検出不能と判断し、後述するS79以降の処理を行う。なお、検査画像情報上の位置照合パターンは、それ自身も読取時の位置精度の影響や解像度の違いなどから、1〜数画素程度の変動を生じる可能性がある。そのため、複数のテンプレートを用いるか、位置ズレを許容する別のパターンマッチング手法を用いるとさらによい。
【0042】
一方、S73で位置照合パターンがあらかじめ検出できないと判断された領域、及び、S75で位置照合パターンの検出処理を行った結果、検出不能であった領域については、既存の位置検出方法を適用する。ここでは投影波形を求めて位置ズレ情報を取得する例を示している。
【0043】
まずS79において、参照画像情報と検査画像情報の対応する領域(注目領域)をそれぞれ矩形の画像として切り出す。参照画像情報と検査画像情報は、解像度や色空間等が異なるため、同一のものに変換する必要があり、S80においてこの処理を行う。解像度については、解像度変換処理により同一の解像度に変換するか、座標等を比較する際に解像度比を考慮して行う必要がある。解像度を変換する際には、解像度の低い方に合わせるのが適当である。色空間については同一の色空間にする必要がある。また、検査画像において領域を複数に分割できる明瞭な特性値がある場合、その特性値に変換することが望ましい。例えば、黒文字のみの領域では明度で明瞭に分割できることから明度画像に変換すれば良く、他に色相・彩度などへの変換も有効である。その後、S81において、参照画像情報及び検査画像情報とも、適当な閾値を用いて2値化処理を行う。
【0044】
得られた2値画像について、主走査方向及び副走査方向のそれぞれについて、走査線毎に画素値の総和を求め、投影波形と呼ばれるヒストグラムを作成する。図8は、投影波形の一例の説明図である。例えば注目領域の画像が図8に示すような画像の場合、主走査方向に画素値の総和を求め、その総和を副走査方向に並べることによって、図中の右側に示すように副走査方向投影波形が得られる。また、副走査方向に画素値の総和を求め、その総和を主走査方向に並べることによって、図中の下側に示すように主走査方向投影波形が得られる。
【0045】
S83において、S82で求めた注目領域の参照画像情報と検査画像情報の投影波形を、主走査方向及び副走査方向にそれぞれ比較する。なお、比較の手法としては、投影波形の山や谷の位置の対応を調べる方法や、例えば特許文献4などに示されるように、投影波形を平行移動した際の相関係数の変化を調べる方法などがある。S84で比較が可能か否かを判定し、比較が可能であれば、S76において、比較によって注目領域の位置ズレを検出する。また、比較ができない場合には、その注目領域については位置ズレ情報を求めないまま処理を進める。
【0046】
このような処理を1つの位置照合パターンについて行ってゆく。S77においてすべての位置照合パターンについて処理を行ったか否かを判定するため変数iの値がN以下か否かを判定し、未処理の位置照合パターンが残っているときには、S78で変数iの値に1を加算し、次の位置照合パターンについて上述のような処理を行う。分割したすべての位置照合パターンについて、上述の処理が終了したら、S85以降の処理に進む。
【0047】
以上の処理により、参照画像情報と検査画像情報において、位置照合パターンの中心位置の座標を求め、位置ズレ情報を求めた。しかし、S84で判定したように、上述の手法では検査画像情報での座標を求めることができない場合もある。そのような座標を求めることができなかった位置照合パターンについての処理をS85〜S90において行う。先の処理と同様に、S85において変数iを1に初期化する。S86において、i番目の位置照合パターンに着目し、その位置照合パターンについて位置ズレ情報(座標差分値)が決定されているか否かを判定する。すでに決定されていれば、ここでは何もせずにS89へ進む。位置ズレ情報(座標差分値)が決定されていない場合には、S88において、周辺における既知の座標差分値から直線補間やスプライン補間などにより中心位置での座標差分値を決定する。
【0048】
このようにして、位置ズレ情報(座標差分値)が決定された位置照合パターンについての座標差分値の決定を行ってゆく。S89においてすべての位置照合パターンについて処理を行ったか否かを判定するため変数iの値がN以下か否かを判定し、未処理の位置照合パターンが残っているときには、S90で変数iの値に1を加算し、次の位置照合パターンについて上述のような処理を行う。すべての位置照合パターンについて、上述の処理が終了したら、S91の処理に進む。
【0049】
以上の処理によって、すべての位置照合パターンについて位置ズレ情報(座標差分値)が決定される。最後にS91において、決定した位置照合パターンの中心位置における座標差分値から、全画像内の座標差分値を直線補間やスプライン補間を用いて推定する。これによって、参照画像情報中の全画素に対応する位置の検査画像の画素値を求めることができ、修正検査画像情報を作成することができる。
【0050】
上述の説明では、図3に示したような位置参照パターンをイエローによって印刷する場合を具体例として用いて説明した。しかし本発明は上述の例に限定されるものではなく、原稿画像に応じて検知しやすい位置照合パターンやパターンの配置を変更することも可能である。また、偽造防止に用いられる通常光下で視認できない色材を用いた印刷がなされる場合、その印刷パターンを位置照合パターンとして利用することができる。また、視認できないパターンによって情報を埋め込んだり、その他同様のパターンを位置照合パターンとして利用することができる。
【0051】
もちろん、付加的に位置照合用のパターンを印刷してもよく、これによって位置ズレの補正が容易となる。例えば、赤外光を吸収し、かつ可視光を乱反射拡散反射する色材を用いて位置照合パターンを印刷後、通常のカラー印刷を行うこともできる。通常、赤外領域では黒以外の通常印刷画像が確認できないことから、黒で印刷された領域以外は赤外光による画像の読み取りを行うことによって、位置照合パターンを用いた位置ズレ検出が可能となる。
【0052】
さらに、紫外光源に対して蛍光を発する蛍光色材で位置照合パターンを印刷しておくこともできる。この場合には、撮像時に可視光源と紫外光源を切り替えて撮像すればよい。これにより、画像の全面で位置照合パターンを検出することが可能となり、ほぼすべての位置照合パターンを用いて位置ズレの検出を行うことが可能になる。
【0053】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、それぞれの印刷物毎の検査を行うことができるとともに、印刷面内の視覚感度の低い色材で印刷された特定の画像パターンを用いて位置ズレを検出し、その補正及び検査を行うので、印刷物に裁断工程を必要とする見当マーク等を付加することなく、また、印刷面に目立つ位置合わせマークを設けずに、検査データの位置ズレ補正を行うことができる。そのため、印刷面の意匠性を損なわずに、高精度に位置ズレの補正及び検査を行うことができる。また、他の目的で視覚感度の低い色材で画像パターンが印刷される場合も多く、このような場合にはその画像パターンをそのまま位置ズレ検出及び補正に用いることができる。
【0054】
さらに、位置ズレの検出及び補正に使用可能な特定の画像パターンが周期的に配置されていれば、面内各部の位置ズレ検出が可能であり、高精度な撮像データを得るために撮像手段を高精度化する必要が無い。またこの場合には、原稿画像が単調なテクスチャや形状の場合、投影波形を利用した位置補正が困難な場合でも、非画像部での位置照合結果から補間演算等を行うことによって、全体として比較的良好な位置ズレ補正を行うことが可能であり、正確な印刷物の検査を行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印刷物検査装置及び印刷物検査方法の実施の一形態を含むカラー印刷システムの一例を示す概略構成図である。
【図2】本発明の印刷物検査装置及び印刷物検査方法の実施の一形態を含むカラー印刷システムの一例における機能ブロック図である。
【図3】位置照合パターンの一例の説明図である。
【図4】印刷画像の一例の説明図である。
【図5】原稿画像の一例における位置照合が可能な領域の説明図である。
【図6】位置ズレ情報生成部における位置ズレ情報の生成処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】位置ズレ情報生成部における位置ズレ情報の生成処理過程の一例の説明図である。
【図8】投影波形の一例の説明図である。
【符号の説明】
11k,11c,11m,11y…感光体ドラム、12…中間転写ベルト、13…転写部、14…定着部、21…用紙トレイ、31…光学読取部、32…画像処理部、41…印刷物堆積部、42…不良印刷物排出部、51…原稿画像生成部、52…印刷画像生成部、53…画像印刷部、54…印刷物分別部、61…参照画像取得部、62…検査画像読取部、63…位置ズレ情報生成部、64…位置ズレ修正部、65…比較照合部。
Claims (11)
- 原稿情報を印刷装置で印刷した印刷物の検査を行う印刷物検査装置において、前記印刷物を撮像し検査画像データとして取得する検査画像読取手段と、前記原稿情報を参照画像データとして取得する参照画像取得手段と、前記検査画像データ及び前記参照画像データを比較し印刷物の状態の良否を判定する判定手段を有し、前記判定手段は、前記検査画像データ及び前記参照画像データ中の視覚感度の低い色材で印刷された特定の画像パターンを認識し、前記参照画像データと前記検査画像データ間の位置合わせを行うことを特徴とする印刷物検査装置。
- 前記特定の画像パターンは、イエローの色材で印刷された画像パターンであることを特徴とする請求項1に記載の印刷物検査装置。
- 前記特定の画像パターンは、面積が0.02mm2 以下の複数のドットからなる画像パターンであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の印刷物検査装置。
- 原稿情報を印刷装置で印刷した印刷物の検査を行う印刷物検査装置において、前記印刷物を可視光成分画像及び赤外成分画像として撮像し検査画像データとして取得する検査画像読取手段と、前記原稿情報を参照画像データとして取得する参照画像取得手段と、前記検査画像データ及び前記参照画像データを比較し前記印刷物の状態の良否を判定する判定手段を有し、前記判定手段は、前記検査画像データ及び前記参照画像データ中の赤外光成分画像に含まれる特定の画像パターンを認識し、前記参照画像データと前記検査画像データ間の位置合わせを行うことを特徴とする印刷物検査装置。
- 原稿情報を印刷装置で印刷した印刷物の検査を行う印刷物検査装置において、前記印刷物を可視光照明下及び紫外光照明下のそれぞれで撮像し検査画像データとして取得する検査画像読取手段と、前記原稿情報を通常色材および蛍光色材のそれぞれの参照画像データとして取得する参照画像取得手段と、前記検査画像データ及び前記参照画像データを比較し前記印刷物の状態の良否を判定する判定手段を有し、前記判定手段は、前記紫外光照明下の検査画像データ及び前記参照画像データ中の蛍光色材成分画像にそれぞれ含まれる特定の画像パターンを認識し、前記参照画像データと前記検査画像データ間の位置合わせを行うことを特徴とする印刷物検査装置。
- 前記判定手段は、前記参照画像データと前記検査画像データとの位置合わせとともに、画像の主走査方向及び副走査方向の投影波形を比較して行う位置合わせを組み合わせて行うことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の印刷物検査装置。
- 前記画像パターンは、特定形状のパターンが特定周期で繰り返されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の印刷物検査装置。
- 前記参照画像取得手段は、前記参照画像データとして、前記特定の画像パターンが含まれない画像データと前記特定の画像パターンの情報を別々に取得することを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の印刷物検査装置。
- 原稿情報を印刷装置で印刷した印刷物の検査を行う印刷物検査方法において、前記印刷物を撮像して検査画像データを取得し、また前記原稿情報を参照画像データとして取得し、前記検査画像データ及び前記参照画像データ中の視覚感度の低い色材で印刷された特定の画像パターンを認識し、前記参照画像データと前記検査画像データ間の位置合わせを行った後に、前記検査画像データ及び前記参照画像データを比較して印刷物の状態の良否を判定することを特徴とする印刷物検査方法。
- 原稿情報を印刷装置で印刷した印刷物の検査を行う印刷物検査方法において、前記印刷物を可視光成分画像及び赤外成分画像として撮像して検査画像データを取得し、また前記原稿情報を参照画像データとして取得し、前記検査画像データ及び前記参照画像データ中の赤外光成分画像に含まれる特定の画像パターンを認識し、前記参照画像データと前記検査画像データ間の位置合わせを行った後に、前記検査画像データ及び前記参照画像データを比較して前記印刷物の状態の良否を判定することを特徴とする印刷物検査方法。
- 原稿情報を印刷装置で印刷した印刷物の検査を行う印刷物検査方法において、前記印刷物を可視光照明下及び紫外光照明下のそれぞれで撮像して検査画像データを取得し、また前記原稿情報を通常色材および蛍光色材のそれぞれの参照画像データとして取得し、前記紫外光照明下の検査画像データ及び前記参照画像データ中の蛍光色材成分画像にそれぞれ含まれる特定の画像パターンを認識し、前記参照画像データと前記検査画像データ間の位置合わせを行った後に、前記検査画像データ及び前記参照画像データを比較して前記印刷物の状態の良否を判定することを特徴とする印刷物検査方法。
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