JP2021176766A - キャップ付きスパウト、スパウト及び容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】容器の輸送、保管等に際して、外力が作用しても、ブリッジ部が破断しにくい構造のキャップ付きスパウト、スパウト及び容器を提供する。【解決手段】筒状の口部12を有するスパウト10と、口部12に装着されるキャップ20とを有するキャップ付きスパウト30であって、キャップ20は、口部12を封止するキャップ本体21と、口部12の外周側において、キャップ本体21の基端部22から隙間23を介して配設されたリング部24と、基端部22とリング部24との間を連結するブリッジ部26とを備え、スパウト10は、口部12にリング部24が重なる領域において、リング部24の内周に向けて突出する複数の突き当て部15a,15b,15cを口部12の外周に有し、口部12の周方向に複数の突き当て部15a,15b,15cが配置される間隔が、口部12の軸線方向に垂直な面内における中心角として、10〜120°である。【選択図】図1

Description

本発明は、キャップ付きスパウト、スパウト及び容器に関する。
容器のスパウトを封止するキャップにおいては、キャップが開封されたことを確認できるようにするため、キャップの基端側に改竄防止用のリングが設けられている。例えば、特許文献1、2には、キャップ本体とリングとの間を接続するブリッジがキャップの開封時に切断される構成が記載されている。また、特許文献3には、リング部の内周部にアンダーカット部を設け、スパウトには回り止め部を設け、キャップ本体を開封する際に、リング部がキャップ本体と共に回転するのを規制する構成が記載されている。
特開2008−285205号公報 特開2009−40442号公報 特開2011−246128号公報
キャップ本体にリング部を連結するブリッジ部の破断強度は、消費者がキャップを開封する際に、過度な抵抗が生じない程度に調整されている。しかし、キャップでスパウトを封止した容器の輸送、保管等に際して、キャップに外力が作用する等したとき、キャップを開封する際の動作でなくても、ブリッジ部が破断する場合があった。輸送、保管等の間にブリッジ部が破断すると、キャップが開封されていなくても、外観から容器が開封されていると疑われる状態になるため、商品価値を損ねる問題があった。
なお、特許文献1には、ラチェットを介してリングが周方向の変位により口部と係合される場合において、リングの内周にリング変形防止リブを設けることが記載されている。しかし、このリング変形防止リブは、開封時にラチェットの係合によるブリッジの破断を確実にすることを目的とする。特許文献3の回り止め部も同様に、周方向の変位によってアンダーカット部と当接することにより、開封時におけるブリッジの破断を確実にすることを目的とする構成であって、非開封時における意図しないブリッジの破断を考慮したものではない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、容器の輸送、保管等に際して、外力が作用しても、ブリッジ部が破断しにくい構造のキャップ付きスパウト、スパウト及び容器を提供することを課題とする。
本発明者らは、容器の輸送、保管等に際して、ブリッジ部が破断する状況を検討した結果、リング部がスパウトの径方向に変形し、例えば平面視で円形のリング部が楕円状になる場合があることの知見を得た。さらに、本発明者らは、リング部の変形が大きい箇所にブリッジ部が存在すると、ブリッジ部が伸縮する等して、ブリッジ部が破断する場合があることの知見を得た。そこで、本発明者らは、鋭意検討した結果、リング部の変形を抑制することにより、ブリッジ部の意図しない破断を抑制することができることを見出して、本発明を完成させた。
前記課題を解決するため、本発明は、筒状の口部を有するスパウトと、前記口部に装着されるキャップとを有するキャップ付きスパウトであって、前記キャップは、前記口部を封止するキャップ本体と、前記口部の外周側において、前記キャップ本体の基端部から隙間を介して配設されたリング部と、前記キャップ本体の基端部と前記リング部との間を連結するブリッジ部とを備え、前記スパウトは、前記口部に前記リング部が重なる領域において、前記リング部の内周に向けて突出する複数の突き当て部を前記口部の外周に有し、前記口部の周方向に前記複数の突き当て部が配置される間隔が、前記口部の軸線方向に垂直な面内における中心角として、10〜120°であることを特徴とするキャップ付きスパウトを提供する。
前記キャップは、前記リング部の内周に、前記口部の外周に向けて突出する係合部を有し、前記スパウトは、前記複数の突き当て部が配置される間隔において前記係合部が係合するフランジ部を前記口部の外周に有してもよい。
前記スパウトは、前記口部の基端側に、内容物を収容する収容部が接合される基部を有してもよい。
前記口部は、前記キャップ本体と螺合するねじ部を有してもよい。
また、本発明は、キャップが装着される筒状の口部を有するスパウトであって、前記キャップは、前記口部を封止するキャップ本体と、前記口部の外周側において、前記キャップ本体の基端部から隙間を介して配設されたリング部と、前記キャップ本体の基端部と前記リング部との間を連結するブリッジ部とを備え、前記スパウトは、前記口部に前記リング部が重なる領域において、前記リング部の内周に向けて突出する複数の突き当て部を前記口部の外周に有し、前記口部の周方向に前記複数の突き当て部が配置される間隔が、前記口部の軸線方向に垂直な面内における中心角として、10〜120°であることを特徴とするスパウトを提供する。
また、本発明は、内容物を収容する収容部と、前記キャップ付きスパウトとを有することを特徴とする容器を提供する。
また、本発明は、内容物を収容する収容部と、前記スパウトとを有することを特徴とする容器を提供する。
本発明によれば、リング部が内周側に変形しても、スパウトの口部の外周に配置される複数の突き当て部が、リング部の内周に突き当てられるため、外力に対するリング部の変形を抑制することができる。これにより、容器の輸送、保管等に際して、外力が作用しても、ブリッジ部の破断を抑制することができる。
実施形態のキャップ付きスパウトの分離状態を例示する正面図である。 実施形態のキャップ付きスパウトの装着状態を例示する正面図である。 図2のIII−III線に沿う断面図である。
以下、好適な実施形態に基づき、図面を参照して本発明を説明する。
図1から図3に、実施形態のキャップ付きスパウトを例示する。図1は、キャップ20をスパウト10から分離したキャップ付きスパウト30の分離状態を示す。図2は、キャップ20をスパウト10に装着したキャップ付きスパウト30の装着状態を示す。図3は、図2の装着状態において、スパウト10の口部12にキャップ20のリング部24が重なる領域を横断する断面図である。
図1に示すように、キャップ付きスパウト30は、口部12を有するスパウト10と、口部12の外周に装着されるキャップ20とを有する。口部12は筒状であり、先端部12aに流路12b(図3参照)が開口している。スパウト10は、キャップ20を開封したとき、口部12内の流路12bを通じて、口部12の先端部12aから、内容物を注出することが可能である。
なお、本明細書において、先端側とは、スパウト10において口部12の流路12bが開口している側である。また、基端側とは、口部12の中心軸に沿った方向における先端側の反対で、内容物が収容される容器に近づく側である。また、以下の説明において、口部12の中心軸線に対する径方向及び周方向を、それぞれ単に径方向及び周方向という場合がある。すなわち、径方向とは、口部12の中心軸線に直交する方向である。また、周方向とは、口部12の中心軸線の周りを取り囲む方向である。また、口部12の中心軸線に沿った方向を、軸線方向という場合がある。なお、図3の断面図は、口部12の軸線方向に垂直な面内を示す。
スパウト10は、パウチ容器、チューブ容器等の本体容器(図示せず)に基部11を接合して、容器を構成することができる。ボトル容器などの成形容器である場合は、成形容器の一部として、基部11及び口部12を含むスパウト10が一体化されていてもよい。基部11は、口部12の基端側に配置される。基部11に接合される容器は、内容物を収容する収容部を有する。本体容器は、自立可能な底部を有してもよい。底部を下方としたとき、収容部に対してスパウト10が突出する向きは特に限定されず、上向き、斜め上向き、横向き、下向き等が挙げられる。本体容器が2以上のスパウト10を有してもよい。
実施形態のキャップ付きスパウト30は、スパウト10にキャップ20が装着された容器を構成するために用いることができる。また、実施形態のスパウト10は、内容物を収容する収容部がスパウト10と一体化された容器を構成するために用いることができる。キャップ付きスパウト30に収容部を一体化させることで、キャップ20付き容器を構成してもよく、スパウト10と収容部を有する容器のスパウト10にキャップ20を装着することで、キャップ20付き容器を構成してもよい。
基部11を本体容器と接合する場合は、スパウト10のうち少なくとも基部11が、ヒートシール、接着剤等を用いて本体容器と接合可能な材質からなることが好ましい。スパウト10の少なくとも外面と、本体容器の少なくとも内面とを、ポリオレフィン等のヒートシール可能な熱可塑性樹脂から構成してもよい。
スパウト10、キャップ20又はボトル容器などの成形容器を成形する材料としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等の各種合成樹脂が挙げられる。合成樹脂は適度な弾性変形が可能なため、スパウト10及びキャップ20の成形材料として好ましい。パウチ容器、チューブ容器、ボトル容器などの容器が、金属、紙、無機化合物、有機化合物等の樹脂以外の材質からなる層を含んでもよい。
パウチ容器(図示せず)に基部11を接合する場合は、口部12を挟んで基部11の両側からフィルム、シート等のパウチ部材を接合してもよい。この場合、パウチ部材が基部11を介して接合する部分と、パウチ部材どうしが直接接合される部分とが隣接することになる。基部11の形状が、パウチ部材どうしが直接接合される部分に向かって徐々に幅が狭くなる形状であることが好ましい。例えば口部12の中心軸に垂直な断面において、互いに対向する2方向に幅が狭くなる舟形形状が挙げられる。
また、いずれか1枚のパウチ部材に貫通孔を形成し、貫通孔に口部12を挿入し、貫通孔の周囲のパウチ部材に基部11の外周を接合してもよい。この場合の基部11はフランジ部13と同様な形状であってもよい。基部11の外周の形状は、口部12の断面形状又は貫通孔の平面形状と同様な形状であってもよく、例えば、円形、楕円形、多角形等が挙げられる。
口部12の外周において、口部12の先端部12aと基部11との間の中間部には、フランジ部13が形成されている。口部12の外周とは、口部12を構成する筒状の壁部を介して、流路12bと対向する外面を有する側である。なお、口部12が流路12bに面する側は、口部12の内周である。フランジ部13は、口部12の周方向のうち、少なくとも一部の区間に形成されればよい。図示例のスパウト10では、フランジ部13が口部12の外周において、周方向に連続して全周にわたり形成されている。
口部12の先端部12aとフランジ部13との間には、口部12の外周から螺旋状に突出するねじ部14が形成されている。ねじ部14は、口部12にキャップ20を装着するために用いられる。ねじ部14を構成するねじ山は、周方向の一部で途切れた箇所を有してもよく、周方向に連続していてもよい。周方向に沿ったねじ部14の長さは特に限定されず、口部12の1周(360°)未満でもよく、1周又は2周以上であってもよい。
キャップ20は、口部12を封止するキャップ本体21と、キャップ本体21の基端部22から隙間23を介して配設されたリング部24とを有する。キャップ本体21は、口部12の先端部12aを覆う天部21aと、口部12の外周を覆う筒部21bとを有する。キャップ本体21の基端部22は、筒部21bのうち、軸線方向に天部21aから離れた側の端部である。
キャップ本体21は、筒部21bの先端側を天部21aで閉塞した有底形状である。特に図示しないが、天部21aが口部12の先端部12aと対向する側に、先端部12aの開口部の周縁部に密着するシール部、先端部12aの開口部に嵌合される凸部等が配置されてもよい。キャップ本体21のうち、筒部21bの基端側は、口部12を受容するように開口されている。筒部21bの内面には、特に図示しないが、口部12のねじ部14と螺合するねじ溝が形成されている。ねじ部14を筒部21bのねじ溝と螺合することにより、キャップ20をスパウト10に装着することができる。
キャップ20は、改竄防止機能(タンパーエビデンス、ピルファープルーフ)を実現するための構造を有する。図2に示す改竄防止構造29は、キャップ本体21の基端側において、口部12の外周に配置されるリング部24を有する。リング部24は、口部12の周方向のうち、少なくとも一部の区間に形成されればよい。図示例のキャップ20では、口部12の外周において、リング部24が周方向に連続して、口部12の全周にわたり形成されている。
キャップ本体21の基端部22とリング部24との間は、ブリッジ部26を介して連結されている。ブリッジ部26は、リング部24の周方向の一部に間隔を介して配置されている。キャップ本体21、リング部24及びブリッジ部26は、それぞれ別の材質から形成することも可能である。図示例のキャップ20では、キャップ本体21、リング部24及びブリッジ部26を、同一の材質から一体に形成することができる。
ブリッジ部26は、基端部22とリング部24との隙間23を拡大した場合には、破断可能である。また、リング部24の内周には、口部12の外周に向けて突出する係合部25(図3参照)が形成されている。係合部25は、リング部24の周方向の少なくとも一部において形成された突起である。図3には、リング部24の周方向の2箇所に形成された係合部25が、後述する突き当て部15a,15bの間隔に配置された例を示している。係合部25の個数、配置、形状等は任意に設定することが可能である。リング部24の周方向に複数の係合部25を配置する場合、係合部25の配置が等間隔でもよく、不均等でもよい。
キャップ20をスパウト10に装着するときは、スパウト10の先端側から基端側に向けてキャップ20を変位させればよい。スパウト10に対するキャップ20の変位には、ねじ部14を用いることができる。係合部25がフランジ部13に対して、フランジ部13の基端側から係合することによって、スパウト10に対するキャップ20の装着が完了する。
フランジ部13は、キャップ20の先端側から基端側に向けた軸線方向の変位に際して、係合部25がフランジ部13を乗り越えやすいように傾斜面13aを有してもよい。この傾斜面13aは、フランジ部13が口部12の先端部12a側に面する側に形成されている。係合部25がフランジ部13を乗り越える際にリング部24に作用する弾性変形は、ブリッジ部26が破断しない程度に設定されている。
係合部25がフランジ部13に係合していることにより、リング部24は、口部12の先端側への変位が阻止されている。このため、係合部25をフランジ部13に係合した後において、ねじ部14に沿って、キャップ本体21を口部12の先端側に変位させたとき、ブリッジ部26が破断される。消費者がキャップ20を開封する動作としては、例えば、キャップ20の外周をつかんでスパウト10に対して回転させる動作が挙げられる。
ブリッジ部26が破断されていない状態であれば、キャップ20が開封されたことのない状態であることを、キャップ付きスパウト30の外観から容易に目視することができる。また、キャップ20が一度でも開封されると、ブリッジ部26が破断される。ブリッジ部26が破断されたまま、キャップ20を再び閉鎖することは可能であるが、ブリッジ部26が再び連結された状態に戻ることはない。
このため、ブリッジ部26が破断された状態であれば、キャップ20が開封済みであることを、キャップ付きスパウト30の外観から容易に目視することができる。開封後のリング部24は、キャップ本体21の基端部22から分離される。さらに、係合部25による係合が解除されたとき、リング部24がフランジ部13から基端側に脱落してもよい。これにより、開封後におけるブリッジ部26の破断をより容易に確認することができる。
改竄防止構造29は、リング部24の先端側において、キャップ本体21の基端部22に向けて突出する凸部28を有する。凸部28は、周方向の片側に斜面28aを有する。キャップ本体21の基端部22は、凸部28に対応する位置に凹部27を有する。凸部28の斜面28aは、ねじ部14を用いてキャップ20を開封する際に、ねじ部14の回転方向に応じて、斜面28aが凹部27に接触する側に配置されている。
キャップ20に弱い外力が作用した場合、例えば意図せずキャップ20同士が接触したとき等においては、凸部28が不必要な回転を阻止するため、ブリッジ部26の破断が抑制される。キャップ20に強い外力が作用した場合、例えばユーザーが開封を意図してキャップ20を回転させたとき等においては、斜面28aに沿って凹部27の滑りが可能となり、キャップ本体21の基端部22が凸部28を乗り越えたときに、軸線方向の隙間23が顕著に拡大し、ブリッジ部26が確実に破断される。
キャップ20でスパウト10を封止した容器の輸送、保管等に際して、キャップ20の外側に外力が作用する等しても、リング部24の破断を抑制する必要がある。例えば、キャップ20に外力が作用する位置がキャップ本体21である場合には、キャップ本体21がねじ部14により口部12と螺合しているため、筒部21bの弾性変形は比較的小さいと考えられる。例えば、キャップ20のうち、リング部24に集中して外力が作用したとき、外力が作用する位置によっては、リング部24の弾性変形が大きくなる恐れがある。
実施形態のスパウト10は、口部12にリング部24が重なる領域において、複数の突き当て部15a,15b,15cを口部12の外周に有する。図3に示すように、突き当て部15a,15b,15cは、リング部24の内周に向けて突出している。突き当て部15a,15b,15cの個数、配置、形状等は任意に設定することが可能である。口部12の周方向における突き当て部15a,15b,15cの配置は、等間隔でもよく、不均等でもよい。
突き当て部15a,15b,15cの形状は特に限定されないが、リブ状、ボス状、ピン状、柱状、板状、棒状、片状、環状、耳状、爪状等の凸形状が挙げられる。それぞれの突き当て部15a,15b,15cの形状は、互いに同一でもよく、あるいは互いに異ならせてもよい。
図示例のスパウト10は、互いに異なる形状を有する3種類の突き当て部15a,15b,15cを、それぞれ2つ有している。図3に示すように、略同一形状の突き当て部15a,15b,15cには、同一の符号が付されている。また、図1に示すように、軸線方向に沿った各突き当て部15a,15b,15cの長さが略同一でもよく、あるいは互いに異ならせてもよい。図示例の場合、突き当て部15a,15bは、突き当て部15cよりも長く形成されている。開封時、又はフランジ部13から脱落した後のリング部24が、突き当て部15a,15bの基端側に接触して、回り止めとなってもよい。
図示例のスパウト10の場合、複数の突き当て部15a,15b,15cは、次のように配置されている。リング部24の内周に略接触している突き当て部15aが、口部12の周方向で略180°となる2箇所に配置されている。また、突き当て部15aに近接する位置で、突出先端がリング部24の内周から若干離れている突き当て部15bが、口部12の周方向で略180°となる2箇所に配置されている。さらに、突き当て部15aから略90°の間隔を介して、突出先端がリング部24の内周から若干離れている突き当て部15cが、口部12の周方向で略180°となる2箇所に配置されている。
突き当て部15a,15b,15cの突出先端とは、口部12の外周から径方向に最も離れた位置における突き当て部15a,15b,15cの先端を指す。突き当て部15a,15b,15cの突出先端とリング部24の内周との隙間の大きさとしては、例えば、0.0mm〜0.3mm程度、0.1mm〜0.2mm程度が挙げられる。
複数の突き当て部15a,15b,15cが適宜の間隔で配置されることにより、リング部24に外力が作用しても、リング部24が口部12の径方向に変形しにくくなる。その結果、リング部24に外力が作用する位置によらず、リング部24の変形に起因するブリッジ部26の伸縮、破断を抑制することができる。周方向における突き当て部15a,15b,15cの間隔は、軸線方向に垂直な面内における中心角である。
口部12の周方向に突き当て部15a,15b,15cが配置される間隔が、周方向において、120°以下が好ましく、10〜120°の範囲内であることが好ましい。これらの角度の具体例としては、特に限定されないが、10°、15°、20°、30°、45°、60°、75°、90°、100°、120°、あるいは、これらの近傍又は中間の値が挙げられる。
突き当て部15a,15b,15cの一つの突出先端が、口部12の周方向に占める寸法は、特に限定されず、適宜設定することが可能である。突き当て部15a,15b,15cを薄いリブ状とする場合、突出先端が周方向に占める寸法は、軸線方向に垂直な面内における中心角として、例えば、1〜5°程度でもよい。突き当て部15a,15b,15cが口部12の周方向に3箇所以上、あるいは4箇所以上に配置されることが好ましい。突出先端が周方向に占める寸法をより大きくする場合、周方向に配置される突き当て部15a,15b,15cの個数を、より少なくすることも可能である。
上述したように、フランジ部13に係合する係合部25をリング部24の内周に配置する場合は、突き当て部15a,15b,15cの配置が、フランジ部13に対する係合部25に干渉しないことが好ましい。すなわち、複数の突き当て部15a,15b,15cが配置される間隔において、係合部25がフランジ部13に係合することが好ましい。
図3に示すように、基部11が舟形形状である場合は、舟形形状の基部11の径が大きい方向(図3では左右方向)と、舟形形状の基部11の径が小さい方向(図3では上下方向)とで、突き当て部15a,15b,15cの間隔を異ならせてもよい。図示例の場合、基部11の径が大きい方向では、基部11の径がリング部24の径より大きく、基部11の径が小さい方向では、基部11の径がリング部24の径より小さくなっている。
舟形形状の基部11の径が小さい方向では、リング部24に外力を作用させる要因が、基部11又は基部11に接合される容器と干渉しにくい。その結果、当該方向からはリング部24に外力が作用しやすくなると考えられる。外力に対する突き当て部15a,15bの耐久性を向上するため、隣接する突き当て部15aと突き当て部15bとの間隔を狭くすることが好ましい。また、突き当て部15a,15bの厚さ(周方向に沿う寸法)又は長さ(軸線方向に沿う寸法)をより大きくしてもよい。
舟形形状の基部11の径が大きい方向では、リング部24に外力を作用させる要因が、基部11又は基部11に接合される容器と干渉しやすい。このため、外力がリング部24に作用する前に基部11又は容器に作用すれば、リング部24に対して外力が作用しにくいと考えられる。しかし、突き当て部15a,15bの間隔が広い箇所でリング部24に外力が作用することを抑制するには、舟形形状の基部11の径が大きい方向にも、突き当て部15cを配置することが好ましい。
突き当て部15a,15b,15cが口部12の外周から突出する方向は、特に限定されず、例えば、口部12の径方向に沿って放射状に突き当て部15a,15b,15cを突出させてもよい。また、突き当て部15a,15b,15cの突出方向が、口部12の径方向から傾斜していてもよい。例えば図示例では、舟形形状の基部11の径が小さい方向に配置された突き当て部15a,15bが、互いに略平行に形成されていてもよい。突き当て部15a,15b,15cが放射状でない場合、その間隔に相当する中心角は、軸線方向に垂直な面内において、口部12の中心軸線の位置と、突き当て部15a,15b,15cの突出先端の位置とを結ぶ線分が成す角度としてもよい。
スパウト10が本体容器と一体化されたボトル容器の場合も、軸線方向に垂直な面内における本体容器の断面形状が、扁平な形状の場合がある。この場合も、スパウト10が舟形形状の基部11を有する場合と同様に、本体容器の断面形状の径が大きい方向と、径が小さい方向とで、突き当て部の間隔を異ならせてもよい。本体容器の断面形状の径が小さい方向では、隣接する突き当て部の間隔を狭くすることが好ましい。また、本体容器の断面形状の径が大きい方向にも、突き当て部を配置することが好ましい。
なお、軸線方向に垂直な面内における基部11、本体容器等の径とは、基部11、本体容器等の断面形状が円形である場合に限らず、断面形状が楕円形、矩形、多角形等の異形状であっても定義することが可能である。例えば、軸線方向に垂直な面内において、口部12の中心軸線の位置(中心位置)を通る直線が、当該断面形状における外面の輪郭線と交差する2点間の距離を径とすることができる。
リング部24の径も、基部11、本体容器等の径と同様に、軸線方向に垂直な面内におけるリング部24の断面形状が円形である場合に限らず、断面形状が楕円形、矩形、多角形等の異形状であっても定義することが可能である。リング部24の径は、特に限定されないが、最大又は最小の径が、例えば5〜100mm程度、さらには10〜30mm程度であってもよい。なお、リング部24等の断面形状が楕円形の場合は、最大の径が長径、最小の径が短径に対応し、断面形状が矩形の場合は、最大の径が長辺又は対角線、最小の径が短辺の長さに対応する。
図示例では、上述したように、係合部25が突き当て部15a,15bの間隔に配置されている。突き当て部15a,15bは、周方向の片側に斜面16(図1参照)を有する。斜面16は、ねじ部14を用いてキャップ20をスパウト10に装着する際に、ねじ部14の回転方向に応じて、係合部25が突き当て部15a,15bに接触する側に配置されている。このため、キャップ20をスパウト10に装着する際には、係合部25が突き当て部15aを乗り越えることができる。突き当て部15bは、口部12の外周から突出する方向が、キャップ20をスパウト10に装着する際の回転方向(図3の時計回り方向)とは反対である。つまり、突き当て部15bが口部12の外周に接続される位置に対して、突き当て部15bの突出先端は、図3の反時計回り方向に位置している。このため、キャップ20をスパウト10に装着する際、係合部25が突き当て部15bを乗り越えにくくなっている。また、キャップ20を開封する際には、突き当て部15a,15bが係合部25の回転を阻止することにより、突き当て部15a,15bがリング部24の回り止めとして機能する。
スパウト10から注出される内容物の性状は、特に限定されず、液体、固体、粉体、粒体、これらの2種以上の混合物など任意である。内容物の種類としては、特に限定されず、飲料品、食料品、調味料、化粧品、医薬品、洗剤、接着剤、家庭用品、工業製品などが挙げられる。
以上、本発明を好適な実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。改変としては、実施形態における構成要素の追加、置換、省略、その他の変更が挙げられる。
上述の実施形態では、キャップ20を開閉する際、スパウト10に対するキャップ20の変位は、ねじ部14を用いた回転運動としたが、本発明は、回転運動に限定されるものではない。ヒンジ等を介した回転運動、弾性変形等を利用した並進運動など、キャップがスパウトに対して適宜の方向に相対的な運動が生じればよい。いずれの運動においても、キャップ本体21を外して口部12の封止を解除する際、リング部24がキャップ本体21の変位に追随せず、ブリッジ部26が破断することにより、改竄防止構造29を機能させることができる。
10…スパウト、11…基部、12…口部、12a…口部の先端部、12b…流路、13…フランジ部、13a…フランジ部の傾斜面、14…ねじ部、15a,15b,15c…突き当て部、16…突き当て部の斜面、20…キャップ、21…キャップ本体、21a…天部、21b…筒部、22…キャップ本体の基端部、23…隙間、24…リング部、25…係合部、26…ブリッジ部、27…凹部、28…凸部、28a…凸部の斜面、29…改竄防止構造、30…キャップ付きスパウト。

Claims (7)

  1. 筒状の口部を有するスパウトと、前記口部に装着されるキャップとを有するキャップ付きスパウトであって、
    前記キャップは、前記口部を封止するキャップ本体と、前記口部の外周側において、前記キャップ本体の基端部から隙間を介して配設されたリング部と、前記キャップ本体の基端部と前記リング部との間を連結するブリッジ部とを備え、
    前記スパウトは、前記口部に前記リング部が重なる領域において、前記リング部の内周に向けて突出する複数の突き当て部を前記口部の外周に有し、前記口部の周方向に前記複数の突き当て部が配置される間隔が、前記口部の軸線方向に垂直な面内における中心角として、10〜120°であることを特徴とするキャップ付きスパウト。
  2. 前記キャップは、前記リング部の内周に、前記口部の外周に向けて突出する係合部を有し、
    前記スパウトは、前記複数の突き当て部が配置される間隔において前記係合部が係合するフランジ部を前記口部の外周に有することを特徴とする請求項1に記載のキャップ付きスパウト。
  3. 前記スパウトは、前記口部の基端側に、内容物を収容する収容部が接合される基部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のキャップ付きスパウト。
  4. 前記口部は、前記キャップ本体と螺合するねじ部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のキャップ付きスパウト。
  5. キャップが装着される筒状の口部を有するスパウトであって、
    前記キャップは、前記口部を封止するキャップ本体と、前記口部の外周側において、前記キャップ本体の基端部から隙間を介して配設されたリング部と、前記キャップ本体の基端部と前記リング部との間を連結するブリッジ部とを備え、
    前記スパウトは、前記口部に前記リング部が重なる領域において、前記リング部の内周に向けて突出する複数の突き当て部を前記口部の外周に有し、前記口部の周方向に前記複数の突き当て部が配置される間隔が、前記口部の軸線方向に垂直な面内における中心角として、10〜120°であることを特徴とするスパウト。
  6. 内容物を収容する収容部と、請求項1〜4のいずれか1項に記載のキャップ付きスパウトとを有することを特徴とする容器。
  7. 内容物を収容する収容部と、請求項5に記載のスパウトとを有することを特徴とする容器。
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