JP2021176281A - 釣りウキ - Google Patents

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Abstract

【課題】釣り糸を取りつけたり取り外したりする作業を必要とせずに、形状又は号数(浮力)の異なる釣りウキに簡便に交換することができる釣りウキを提供する。【解決手段】釣りウキ100は、略四角柱、略円錐、略球体又は縦長の略楕円球体を上下に貫通する貫通穴が形成された浮き筐体10と、前記貫通穴に挿入可能であって、上端近傍に釣り糸を通す糸孔21が形成された釣り糸固定棒20と、前記釣り糸固定棒20の下端に着脱可能に取り付けられる固定具30と、を備え、釣り糸固定棒20を貫通穴に挿入し、かつ釣り糸固定棒20の下端に固定具30を固定した状態で、糸孔21が浮き筐体10の上端よりも上側に位置していることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、釣りウキに関し、より詳細には、釣り糸を取りつけたり取り外したりする作業なく、形状又は号数(浮力)の異なる釣りウキに簡便に交換することができる釣りウキに関する。
釣りウキは、釣り餌に魚のアタリのタイミングを知らせる道具として用いられるが、単純に魚がかかったタイミングを伝えるだけのものではなく、仕掛けをポイントまで飛ばす(運ぶ)役割もあるし、水面に釣りウキが浮いていることで、釣り人に仕掛けの場所を知らせる役割もある。
釣りウキは、釣りたい魚のいる場所(ポイント)によってサイズと号数(浮力)を調整して使用される。例えば、釣りウキのサイズが大きいほど、重い仕掛けを投入することができ、より遠いポイントを攻めることができるし、また釣りウキの号数が大きいほど深いポイントを攻めることができる。ウキの最適号数とタナの関係は極めて微妙な関係であり、その日その時の水質、風や潮の速さ、海面の浮き沈み、波風等の様々なパラメータによって釣りウキの最適な号数は変わってくる。
例えば、仕掛けがタナ(魚が遊泳している層)に届いていなければ、魚はエサを食べることができないので、釣りウキの号数を上げてハリに魚がかかるように調整する必要がある。逆に、釣りウキに反応が出ない場合は、ウキの号数を下げて(落として)感度を上げる必要がある。このように、釣りウキの最適な号数を決めることは釣りたい魚を狙って釣る上で非常に重要なファクターである。
上記の釣りウキの浮力を調整する技術を開示する文献として、特許文献1(特開2003−000122号公報)がある。特許文献1に開示の釣りウキは、釣りウキの外周部分をヤスリで削って丸みを帯びた窪みを作成し、当該窪みに糸を取り付けてその糸にガン玉オモリを取り付けることによって釣りウキの浮力を調整することができる。
特開2003−000122号公報
上記特許文献1に開示の釣りウキは、ガン玉オモリの重さによって浮力を調整することができるが、微妙な浮力の調整をすることはできなかった。また釣りウキにガン玉オモリを取り付ける作業が煩わしかった。また釣りウキをポイントまで飛ばす時にガン玉オモリが釣りウキから外れてしまうこともあるため、浮力を適切に調整することが困難であった。
本発明は、上記の現状に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、釣り糸を取りつけたり取り外したりする作業なく、形状又は号数(浮力)の異なる釣りウキに簡便に交換することができる釣りウキを提供するところにある。
本発明者は、釣りの最中に異なる号数の釣りウキに交換するときに、釣り糸を釣りウキから取り外して、当該釣り糸を別の釣りウキに取り付ける作業が煩わしいことに着目した。特に、夜釣りでは手元が暗いため、透明な釣り糸を取り外す作業も取り付ける作業もライトをつけて行わなければならず、極めて煩雑な作業になっていた。本発明者は、このような作業の煩雑さを解決すべく鋭意検討を重ねた結果、釣り糸を取り外すことなく釣りウキの号数を変更できる構成を見出し、以下の本発明を完成させた。
本発明の釣りウキは、略四角柱、略円錐、略球体又は縦長の略楕円球体を上下に貫通する貫通穴が形成された浮き筐体と、前記貫通穴に挿入可能であって、上端近傍に釣り糸を通す糸孔が形成された釣り糸固定棒と、前記釣り糸固定棒の下端に着脱可能に取り付けられる固定具と、を備え、前記釣り糸固定棒を前記貫通穴に挿入し、かつ前記釣り糸固定棒の下端に前記固定具を固定した状態で、前記糸孔が前記浮き筐体の上端よりも上側に位置していることを特徴とする。
上記の特徴を有する釣りウキは、釣り糸固定棒の上端近傍に設けられた糸孔に釣り糸を通すことによって釣り糸固定棒を介して浮き筐体に釣り糸を取り付けることができる。これにより、従来のように浮き筐体に釣り糸を固定する場合に比べて、釣り糸を取り付ける作業を簡略化することができる。すなわち、釣り糸固定棒から固定具を取り外して釣り糸固定棒を浮き筐体から抜き出して、その釣り糸固定棒を別の浮き筐体に取り付けることができるので、釣り糸を釣り糸固定棒から取り外すことなく、釣り糸固定棒を付け替えるだけで、浮き筐体を簡便に変更することができ、浮き筐体の号数を容易に変更することができる。
従来のウキは、釣り糸が直接取り付けられていたので、ウキから釣り糸を取り外す時には、釣り糸を切断したり、釣り糸の結び目を解いたりする必要があったが、本発明のように釣り糸固定棒に釣り糸が取り付けられていることで、釣り糸固定棒を付け替えるだけの作業で浮き筐体を変更することができるので、釣りウキの号数を簡便に変更することが可能となる。
特に、浮き筐体の内部にLEDライトが設置された電子ウキは、夜間に使用されるので、手元の細かい作業が困難な状態にあることが多く、釣り糸を切断したり、新たに結び直したりする作業が非常に煩わしかった。この点、本発明の釣りウキを用いることで、釣り糸を釣り糸固定棒に一旦取り付けてしまいさえすれば、釣り糸を新たに結んで取り付ける必要なく、釣り糸固定棒の抜き差しだけで電気釣りウキの号数を変更できるので、手元作業が顕著に簡便になるという利点がある。
上記構成において、好ましくは、釣り糸固定棒の上端には、当該釣り糸固定棒の内側に窪んだ形状の凹部が形成されている。
上記のように釣り糸固定棒の上端に、内側に窪んだ形状の凹部が設けられていることで、この凹部に釣り糸をひっかけることができることから、釣り糸固定棒に釣り糸を取り付ける際にも釣り糸を取り付けた後にも釣り糸固定棒に対して釣り糸が遊んでしまうことを防ぐことができ、釣り糸固定棒に釣り糸を安定して固定することが可能となる。これにより釣り糸固定棒に釣り糸を取り付けやすく、また取り外しやすくもなるという優れた効果を示す。
上記構成において、好ましくは、前記貫通穴の内側面及び前記挿入棒の外側面のいずれか一方若しくは両方が摺動性の高い材質で構成されている。
上記のように貫通穴の内側面及び釣り糸固定棒の外側面の両方が摺動性の高い材質で構成されていることにより、釣りウキの貫通穴の内側面と釣り糸固定棒との摩擦が軽減されるため、釣り糸がヨレること等のトラブルを未然に防ぐことができる。
上記構成において、好ましくは、前記釣り糸固定棒の下端には、ネジ山が設けられており、前記固定具には、前記ネジ山に対応するネジ溝が設けられており、前記ネジ山よりも僅かに上側の前記釣り糸固定棒に、弾性体で構成されたワッシャが取り付けられており、前記ワッシャを介して前記固定具と前記釣り糸固定棒とが固定される。
釣り糸固定棒の下端のネジ山に固定具をネジ止め固定することにより、弾性体で構成されたワッシャが釣り糸固定棒と固定具の間に挟まって、釣り糸固定棒に対して固定具をしっかりと固定することができる。またネジ山よりも僅かに上側の釣り糸固定棒に弾性体のワッシャが取り付けられていることにより、当該ワッシャに固定具が接触したときが固定具の締め付けの終点であることがわかる。
上記構成において、好ましくは、前記ワッシャは、前記釣り糸固定棒の直径よりも外形が大きく、かつ前記貫通穴の直径よりも外形が小さい。
このような形状のワッシャを用いることにより、釣り糸固定棒を固定具から取り外したときにワッシャが貫通穴に引っかかることなく、釣り糸固定棒を貫通穴から取り出すことができる。これにより浮き筐体を簡便に交換することが可能となる。
上記構成において、好ましくは、前記固定具は、前記ネジ溝が設けられた側と反対側に、前記貫通穴の穴径よりも一回り小さな突入部と、前記ネジ溝の底部から突入部を貫通する糸通し穴と、を有する。
上記糸通し穴及び突入部は、釣りウキの貫通穴に釣り糸を通す形態で使用されるものであり、突入部は、貫通穴に挿入できるようになっている。また、糸通し穴を通じて固定具に釣り糸を通すことができる。固定具の突入部が浮き筐体の貫通穴に向くように糸通し穴に釣り糸を通すことにより、仕掛けを投入する際や水中で仕掛けが沈下する際に、釣りウキが仕掛けに接触して釣り糸が絡まってしまうことを防止することができる。
また上記のように浮き筐体の貫通穴を通過した釣り糸が固定具の糸通し穴を通過することによって、万が一、仕掛けが魚に取られたとしても、浮き筐体の貫通穴に固定具の突入部が嵌め込まれて浮き筐体が釣り糸から外れることを防止することができる。これにより釣りウキをなくしてしまうことを防止することが可能となる。
上記構成において、好ましくは、前記貫通穴の下端には当該貫通穴の内側に向けて伸びるリブが設けられている。
このように貫通穴の下端に貫通穴の内側に向けて伸びるリブが設けられていることで、釣り糸固定棒を貫通穴に挿入して使用する際に、釣り糸固定棒の側面が貫通穴の内側面に擦れることで発生する摩擦を低減することができる。また釣り糸固定棒を貫通穴に挿入した状態で、浮き筐体に外力が加わった場合でも、釣り糸固定棒がリブに接触するので、釣り糸固定棒の下端近傍が貫通穴の内側面に接触する面積を減らすことができる。釣り糸固定棒を貫通穴に挿入した状態では、釣り糸固定棒の下端に過度の負担がかかりやすいが、上記リブを設けることで、貫通穴の内側面との摩擦が軽減され、釣り糸固定棒の下端の負荷を軽減することが可能となる。
上記リブの効果は、貫通穴に釣り糸固定棒を通す場合のみに限られず、貫通穴に釣り糸を通す場合でも同様の効果を得ることができる。すなわち、貫通穴に釣り糸を通した場合に釣り糸が、貫通穴の内側面よりも内側に向けて伸びるリブに接触することで、釣り糸が貫通穴の内側面に擦れる面積を減らすことができる。これにより釣り糸と貫通穴の内側面との摩擦が軽減され、貫通穴の内側において釣り糸が滑らかに上下に滑りやすくなる。
本発明の釣りウキは、釣り糸を取り付けたり取り外したりする作業をすることなく、号数(浮力)の異なる釣りウキに簡便に交換できるという利点を有する。
本発明の釣りウキの模式図である。 本発明の釣りウキを構成する各部を分解した模式図である。 図2の浮き筐体の下面図である。 図3のX線断面図及び当該断面図におけるAの拡大図である。 図2とは別の側面から釣り糸固定棒を見た概略図である。 釣り糸固定棒にワッシャを取り付ける前後の状態を示す概略図である。 本発明の釣りウキの組み立て手順を説明する図である。 固定具の変形例の側面図、上面図、下面図及びA−A断面図である。 図8の固定具の変形例の使用方法を説明する図である。
以下、本発明について図面を参照しつつ実施形態を用いて詳細に説明する。なお、以下の実施形態の説明では、図面を用いて説明しているが、本願の図面において同一の参照符号を付したものは、同一部分または相当部分を示している。
図1は、本発明の釣りウキを正面から見た正面図であり、図2は、本発明の釣りウキの各構成を分解した模式図である。本発明の釣りウキ100は、図1に示すように、縦長の略楕円球体からなる浮き筐体10と、浮き筐体10を上下に貫通するように取り付けられた釣り糸固定棒20と、釣り糸固定棒20の下端に着脱可能に取り付けられる固定具30とで構成されている。
浮き筐体10は、縦長の略楕円球体を上下に貫通する貫通穴11が形成されている。釣り糸固定棒20は、貫通穴11に挿入可能であって、上端近傍に釣り糸40を通す糸孔21が形成されている。本発明の釣りウキ100は、釣り糸固定棒20を貫通穴11に挿入し、かつ釣り糸固定棒20の下端に固定具30を固定した状態で、糸孔21が浮き筐体10の上端よりも上側に位置している。以下に本発明の釣りウキ100を構成する各部を説明する。
(浮き筐体)
浮き筐体10は、図2に示す通り、縦長の略楕円球体で構成されている。ここで、「略楕円球体」とは、図1及び図2に示すように、完全な楕円球ではなくその上端及び下端が一部切断されているような形状も含むし、部分的に凹みがある形状も含むという意味である。図1及び図2では、縦長の略楕円球体形状の場合を示しているが、このような形状のみに限られず、浮きとしての浮力を確保できるものであれば、略四角柱、略多角柱、略円錐、略球体等の形状を適宜選択することができる。浮き筐体10の形状は、釣りウキ100をポイントまで飛ばしやすい重さが確保されており、かつ水面で浮かぶ程度の浮力を有するように重さと体積が調整されている。
浮き筐体10の外形は、小サイズ(S)、中サイズ(M)、大サイズ(L)の3種類が一般的に用いられるが、このようなサイズのみに限られず、釣り人のニーズに応じて適宜外形を変更することができる。浮き筐体10のサイズが小さいほどアタリの感度は優れるが遠くに飛ばなくなる。一方、浮き筐体10のサイズが大きいほど重い仕掛けを投入することができ、より遠くに飛ばすことができるがアタリの感度が鈍くなってしまう。
浮き筐体10の内側には、浮き筐体10を上下に貫通する貫通穴11が設けられている。本発明の特筆に値する点は、この貫通穴11に釣り糸固定棒20を挿入し、当該釣り糸固定棒20の上端に釣り糸40を取り付けることによって釣り糸に釣りウキ100を取り付けることができる点にある。このように釣り糸40を取り付けることで、釣り糸固定棒20を取り付けたり、取り外したりするだけの作業で、異なるサイズ及び重さの浮き筐体10に変更することができる。つまり、従来のように釣り糸を通して括りつける作業をしなくてよいため、浮き筐体10に対する釣り糸の固定を簡略化することができる。もちろん、従来のように、貫通穴11に釣り糸を通して釣り糸を括りつけることで、浮き筐体10に釣り糸を固定することもできる。
貫通穴11の内側面は、摺動性の高い材質で構成されていることが好ましい。このような材質で構成されていることにより、釣り糸固定棒20を貫通穴11に挿通しやすくなるので、釣り糸固定棒20を容易に交換することができる。また、貫通穴11の内側面と釣り糸固定棒20との摩擦が軽減されるため、釣り糸がヨレること等のトラブルを未然に防ぐことができる。
(リブ)
図3は、図2の浮き筐体の下面図であり、図4は、図3のX線断面図及び当該断面図におけるAの部分拡大図である。貫通穴11の下端には当該貫通穴11の内側に向けて伸びるリブ12が設けられている。図3に示す通り、貫通穴11の断面形状が円形の場合、リブ12の断面形状は貫通穴11よりも一回り小さい円形となる。このように貫通穴11の下端に貫通穴11の内側に向けて伸びるリブ12が設けられていることで、釣り糸固定棒20を貫通穴11に挿入して使用する際に、釣り糸固定棒20の側面が貫通穴11の内側面に擦れることで発生する摩擦を軽減することができ、釣り糸固定棒20を貫通穴11に挿入しやすくなる。また釣り糸固定棒20を貫通穴11に挿入した状態で、浮き筐体10に外力が加わった場合でも、釣り糸固定棒20がリブ12に接触するので、釣り糸固定棒20の下端近傍が貫通穴11の内側面に接触することを防止することができる。釣り糸固定棒20を貫通穴11に挿入した状態では、釣り糸固定棒20の下端に過度の負担がかかりやすいが、上記リブ12を設けることで、貫通穴の内側面との摩擦が軽減され、釣り糸固定棒20の下端の負荷を軽減することが可能となる。
上記リブ12の効果は、貫通穴11に釣り糸固定棒20を通す場合のみに限られず、貫通穴11に釣り糸を通す場合でも同様の効果を得ることができる。すなわち、貫通穴11に釣り糸を通した場合に釣り糸が、貫通穴11の内側面よりも内側に向けて伸びるリブ12に接触することで、釣り糸が貫通穴11の内側面に擦れる面積を減らすことができる。これにより釣り糸と貫通穴11の内側面との摩擦が軽減され、貫通穴11の内側において釣り糸が滑らかに上下に滑りやすくなる。
(釣り糸固定棒)
釣り糸固定棒20は、浮き筐体10の貫通穴11に挿入可能であって、上端近傍に釣り糸を通す糸孔21が形成されている。釣り糸固定棒20の上下方向の長さは、貫通穴11の上下方向の長さよりも僅かに長くなっているので、貫通穴11に釣り糸固定棒20を通した状態で、釣り糸固定棒20の上端及び下端が浮き筐体10の上下に露出するようになっている。
釣り糸固定棒20の下端には、ネジ山25が設けられている。このネジ山25に固定具30のネジ溝を嵌め込むことによって、釣り糸固定棒20の下端に固定具30を取り付けることができる。釣り糸固定棒20の下端に固定具30を取り付けることで、釣り糸固定棒20が浮き筐体10から抜けないようにすることができる。
図5は、図2とは別の側面から釣り糸固定棒20を見た概略図である。上記固定具30を取り付けた状態で、釣り糸固定棒20の上端に設けられた糸孔21が浮き筐体10の上端よりも上側に位置している。この糸孔21に釣り糸40を通すことによって釣り糸固定棒20を介して浮き筐体10に釣り糸40を取り付けることができる。これにより、従来のように浮き筐体10に釣り糸40を固定する場合に比べて、釣り糸40を取り付ける作業を簡略化することができる。すなわち、釣り糸固定棒20から固定具30を取り外して釣り糸固定棒20を浮き筐体10から抜き出して、当該釣り糸固定棒20を別の浮き筐体10に取り付けることができる。これにより釣り糸40を取り外すことなく、釣り糸固定棒20を付け替えるだけで、浮き筐体10を簡便に変更することができ、浮き筐体10の号数を容易に変更することができる。
従来の釣りウキは、釣り糸40が直接取り付けられていたので、釣りウキから釣り糸40を取り外す時には、釣り糸40を切断したり、釣り糸40の結び目を解いたりする必要があった。一方、本発明のように釣り糸固定棒20に釣り糸40が取り付けられていることで、釣り糸固定棒20を付け替えるだけの作業で浮き筐体10を変更することができるので、釣りウキの号数を簡便に変更することが可能となる。
特に、浮き筐体10の内部にLEDライト(図示せず)が設置された電子釣りウキは、夜間に使用されるので、手元の細かい作業が困難な状態にあることが多く、釣り糸40を切断したり、新たに釣り糸40を結び直したりする作業が非常に煩わしかった。この点、本発明の釣りウキ100を用いることで、釣り糸40を釣り糸固定棒20に一旦取り付けてしまいさえすれば、釣り糸40を新たに結んで取り付ける必要なく、釣り糸固定棒20の抜き差しだけで釣りウキ100の号数を変更できるので、手元作業が顕著に簡便になるという利点がある。
釣り糸固定棒20の上端には、当該釣り糸固定棒20の内側に窪んだ形状の凹部23が形成されている。このように釣り糸固定棒20の上端に凹部23が設けられていることで、この凹部23に釣り糸40をひっかけることができることから、釣り糸固定棒20に釣り糸40を取り付ける際にも釣り糸40を取り付けた後にも釣り糸固定棒20に対して釣り糸40が遊んでしまうことを防ぐことができ、釣り糸固定棒20に釣り糸40を安定して固定することが可能となる。これにより釣り糸固定棒20に釣り糸40を取り付けやすくも取り外しやすくもなるという優れた効果を示す。
釣り糸固定棒20の外側面は、摺動性の高い材質で構成されている。このように釣り糸固定棒20の外側面が摺動性の高い材質で構成されていることにより、釣り糸固定棒20を貫通穴31に通しやすくなるので、釣り糸固定棒20を浮き筐体10に簡便に取り付けることが可能となる。
(ワッシャ)
図6は、釣り糸固定棒にワッシャを取り付ける前後の状態を示す概略図である。釣り糸固定棒20のネジ山25よりも僅かに上側にワッシャ取付溝22が設けられている。このワッシャ取付溝22に弾性体で構成されたワッシャ24が取り付けられる。このようにワッシャ取付溝22が設けられていることで、ワッシャ24がズレることを防止することができる。
図6に示すように、釣り糸固定棒20にワッシャ24が取り付けられていることで、釣り糸固定棒20の下端のネジ山25に固定具30をネジ止め固定するときに、弾性体で構成されたワッシャ24が釣り糸固定棒20と固定具30の間に挟まって、釣り糸固定棒20に対して固定具30をしっかりと固定することができる。またネジ山25よりも僅かに上側の釣り糸固定棒20に弾性体のワッシャ24が取り付けられていることで、当該ワッシャ24に固定具30が接触したときが固定具30の締め付けの終点であることがわかるという利点もある。
上記ワッシャ24は、釣り糸固定棒20の直径よりも外形が大きく、かつ貫通穴11の直径よりも外形が小さくなっている。このような形状のワッシャ24を用いることにより、釣り糸固定棒20を固定具30から取り外したときにワッシャ24が貫通穴11に引っかかることなく、釣り糸固定棒20を貫通穴11から取り出すことができる。これにより浮き筐体10を簡便に交換することが可能となる。
(固定具)
固定具30は、釣り糸固定棒20の下端に着脱可能に取り付けられるものであり、内部にネジ溝31が形成されている。このネジ溝31を釣り糸固定棒20のネジ山25にねじ込むことにより釣り糸固定棒20の下端に固定具30を固定することができる。固定具30は、貫通穴11の外形よりも大きくなっていることから、釣り糸固定棒20の下端に固定具30を固定することにより、釣り糸固定棒20が浮き筐体10から抜けることを防止することができる。
(釣りウキの組立手順)
次に、本発明の釣りウキの組立手順を説明する。図7は、本発明の釣りウキ100の組立手順を示す図である。まず、釣り糸固定棒20の下部に設けられたワッシャ取付溝22に弾性体のワッシャ24を取り付ける。次に、ワッシャ24を取り付けた釣り糸固定棒20を浮き筐体10の貫通穴11に挿入する。そして、釣り糸固定棒20の下端のネジ山25に固定具30のネジ溝31をねじ込む。最後に糸孔に釣り糸を通す。このようにして図1に示す釣りウキ100を組み立てる。
本発明の釣りウキ100において、浮き筐体10を交換するときには、釣り糸固定棒20から固定具30を取り外して、当該釣り糸固定棒20を別の浮き筐体10に取り付けるだけの作業で済むことから、従来のように釣り糸40を取り外す作業をすることなく、形状又は号数(浮力)の異なる釣りウキに交換することができる。
(固定具の変形例)
図8は、上記実施形態の固定具の変形例の側面図、上面図、下面図及びA−A断面図である。図8に示す固定具30’は、ネジ溝31が設けられた側と反対側に、前記貫通穴11の穴径よりも一回り小さな突入部33と、ネジ溝31の底部から突入部33を貫通する糸通し穴32とを有していることが異なる他は上記の実施形態の固定具30と同一のものである。上記固定具30’に設けられた糸通し穴32及び突入部33は、釣りウキの貫通穴11に釣り糸を通す形態で使用されるものであり、突入部33は、貫通穴11に挿入できるように、貫通穴11の穴径よりも一回り小さくなっている。また、糸通し穴32を通じて固定具30’に釣り糸を通すことができる。
図9は、図8の固定具の変形例の使用方法を説明する図である。本発明の釣りウキは、貫通穴11に釣り糸を通す場合に使用することができるが、このような形態で使用する場合、図9に示すように、固定具30の突入部33が浮き筐体10の貫通穴11に向くように糸通し穴32に釣り糸を通す。このように固定具30を取り付けることにより、仕掛けを投入する際や水中で仕掛けが沈下する際に、釣りウキが仕掛けに接触して釣り糸が絡まってしまうことを防止することができる。
また、図9に示すように、浮き筐体10からサルカン35までを繋ぐ釣り糸(リーダー糸34)は、固定具30’の糸通し穴32を通過している。そして、仕掛け糸36の先端には釣り針37が仕掛けられている。リーダー糸34と仕掛け糸36との間にはサルカン35が取り付けられている。リーダー糸34と仕掛け糸36との間にサルカン35を取り付けることで、釣り糸の糸ヨレを防ぐことができ、釣り糸の絡みやライン強度の低下を抑えることができる。
例えば、引きが強い魚が釣り針37にかかったときに、リーダー糸34よりも仕掛け糸36の強度が高い場合、サルカン35の接続部分のリーダー糸34側で切れて、固定具30’及び浮き筐体10がリーダー糸34から抜け出て、固定具30’及び浮き筐体10がサルカン35とともに水中(海中)に流れてしまう。このような固定具30’及び浮き筐体10の紛失を防止するという観点から、仕掛け糸36よりもリーダー糸34の強度を高くする。これにより、仮に引きが強い魚が釣り針37に掛かった場合でも、図9の右側に示す通り、サルカン35の接続部分の仕掛け糸36側で仕掛け糸36が切れるようにすることができるので、固定具30’及び浮き筐体10が水中に流されることなく、手元に残すことができる。つまり、魚に取られるのが釣り針37及び仕掛け糸36のみとなるため、魚を逃がした時の被害を最小限にすることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
100 釣りウキ
10 浮き筐体
11 貫通穴
12 リブ
20 釣り糸固定棒
21 糸孔
22 ワッシャ取付溝
23 凹部
24 ワッシャ
25 ネジ山
30 固定具
31 ネジ溝
32 糸通し穴
33 突入部
34 リーダー糸
35 サルカン
36 仕掛け糸
37 釣り針


Claims (7)

  1. 略四角柱、略円錐、略球体又は縦長の略楕円球体を上下に貫通する貫通穴が形成された浮き筐体と、
    前記貫通穴に挿入可能であって、上端近傍に釣り糸を通す糸孔が形成された釣り糸固定棒と、
    前記釣り糸固定棒の下端に着脱可能に取り付けられる固定具と、を備え、
    前記釣り糸固定棒を前記貫通穴に挿入し、かつ前記釣り糸固定棒の下端に前記固定具を固定した状態で、前記糸孔が前記浮き筐体の上端よりも上側に位置している釣りウキ。
  2. 前記釣り糸固定棒の上端には、当該釣り糸固定棒の内側に窪んだ形状の凹部が形成されている請求項1に記載の釣りウキ。
  3. 前記貫通穴の内側面及び前記挿入棒の外側面のいずれか一方若しくは両方が摺動性の高い材質で構成されている請求項1又は2に記載の釣りウキ。
  4. 前記釣り糸固定棒の下端には、ネジ山が設けられており、
    前記固定具には、前記ネジ山に対応するネジ溝が設けられており、
    前記ネジ山よりも上側の前記釣り糸固定棒に、弾性体で構成されたワッシャが取り付けられており、
    前記ワッシャを介して前記固定具と前記釣り糸固定棒とが固定されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の釣りウキ。
  5. 前記ワッシャは、前記釣り糸固定棒の直径よりも外形が大きく、かつ前記貫通穴の直径よりも外形が小さいことを特徴とする請求項4に記載の釣りウキ。
  6. 前記固定具は、前記ネジ溝が設けられた側と反対側に、前記貫通穴の穴径よりも一回り小さな突入部と、前記ネジ溝の底部から突入部を貫通する糸通し穴と、を有する請求項4又は5に記載の釣りウキ。
  7. 前記貫通穴の下端には当該貫通穴の内側に向けて伸びるリブが設けられている請求項1〜6のいずれか一項に記載の釣りウキ。
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