JP2021173219A - エンジン制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の再加速を円滑に行う。【解決手段】車両が減速状態から加速状態に移行する際に実行される制振制御におけるエンジントルクの制限を、エンジントルクの増加率に上限値を設定することでギアの歯打ち音を抑制するガタ詰め期間と、ガタ詰め期間の終了から制振制御の終了までの期間であって、エンジントルクの増加率の上限値としてガタ詰め期間よりも大きい値を設定することでプロペラ軸等の捩りを抑制する捩り抑制期間と、を通じて行う。そして、変速機入力回転数NTに既定の正の定数N1を加えた和をエンジン回転数NEが超える値となったことをもって、ガタ詰め期間を終了して捩り抑制期間を開始するようにした。【選択図】図3

Description

本発明は、エンジン制御装置に関する。
車両が減速状態から加速状態に転じる再加速時には、ドライブトレインに設置されたギア機構におけるギアの被動側と駆動側とが入れ替わり、ギアの歯打ちが発生する。そこで、特許文献1には、車両の再加速の開始後、ギアのガタが詰まるまで駆動源のトルク制限を実施するガタ詰め制御を行うことが記載されている。
特開2019−151256号公報
しかしながら、ギアのガタ詰めの完了の正確な時期を検知することは困難である。そのため、実際にガタ詰めの完了に要する時間よりも長い時間、ガタ詰め制御が実行されて、車両の再加速がその分遅れてしまう場合がある。
上記課題を解決するエンジン制御装置は、トルクコンバータを介して自動変速機に連結されたエンジンに適用されて、同エンジンが搭載された車両が減速状態から加速状態に移行する際にエンジントルクを制限する制振制御を行う。同エンジン制御装置における制振制御は、エンジントルクの増加率に上限値を設定するガタ詰め期間と、ガタ詰め期間の終了から制振制御の終了の終了までの期間であって、エンジントルクの増加率の上限値としてガタ詰め期間よりも大きい値を設定する捩り抑制期間と、を通じて行われる。そして、同エンジン制御装置は、ガタ詰め期間中に、変速機入力回転数に既定の正の定数を加えた和をエンジン回転数が超える値となったことをもって同ガタ詰め期間を終了して捩り抑制期間を開始している。
エンジンと車輪との動力伝達経路に設置されたギアのガタ詰めが開始される前の車両が減速状態にあるときのエンジン回転数は、変速機入力回転数よりも低い回転数となっている。ギアのガタ詰めは、エンジン回転数及び変速機入力回転数がほぼ等しい回転数となったときに開始され、エンジンから車輪に動力が伝達される状態となった後に完了する。このときのエンジン回転数は、変速機入力回転数よりも高い回転数となる。そのため、エンジン回転数が、変速機入力回転数に正の定数を加えた和を超える値となったことをもってギアのガタ詰めが完了したと判定できる。したがって、上記エンジン制御装置では、そのため、上記エンジン制御装置では、実際にギアのガタ詰めが完了した時期に近い適切な時期にガタ詰め制御を終了できるため、車両の再加速が遅れ難くなる。
エンジン制御装置の一実施形態、及びその適用対象のエンジンが搭載された車両の駆動系の構成を模式的に示す図。 同実施形態のエンジン制御装置が再加速時に実行する処理の流れを示すフローチャート。 (a)〜(c)同実施形態のエンジン制御装置における制振制御の実施態様の一例を示すタイムチャート。
以下、エンジン制御装置の一実施形態を、図1〜図3を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、車両Cに搭載されたエンジン10は、トルクコンバータ11を介して自動変速機12に連結されている。そして、自動変速機12の出力側は、プロペラ軸13を介してディファレンシャル14に、更にディファレンシャル14を介して左右の車輪15に連結されている。すなわち、車両Cの駆動系には、エンジン10からトルクコンバータ11、自動変速機12、プロペラ軸13、及びディファレンシャル14を順に通って車輪15へと動力を伝達する動力伝達経路が形成されている。
エンジン10には、気筒16内での燃焼に供される空気の量を調整するためのバルブであるスロットルバルブ17が設けられている。また、エンジン10には、各気筒16に導入された混合気を火花放電により点火する点火装置18が設けられている。
車両Cには、エンジン10の制御用の電子制御装置であるエンジン制御装置20が搭載されている。エンジン制御装置20は、エンジン制御に係る各種の演算処理を行う演算処理装置21と、エンジン制御用のプログラムやデータが記憶された記憶装置22と、を備えている。エンジン制御装置20には、エンジン10の出力軸の回転数であるエンジン回転数NE、自動変速機12の入力軸の回転数である変速機入力回転数NT、自動変速機12のギア段G、アクセルペダルの踏込み量であるアクセル開度ACC、車速Vなどの車両Cの走行状態を示す各種状態量の検出信号が入力されている。そして、エンジン制御装置20は、それらの検出信号に基づき、スロットルバルブ17の開度であるスロットル開度TAや、点火装置18が混合気の点火を行う時期である点火時期SAなどを操作することでエンジン10の運転状態を制御している。
なお、エンジン制御装置20は、既定の制御周期毎に、スロットル開度TA、及び点火時期SAを下記の態様で操作している。点火時期SAの操作に際してエンジン制御装置20はまず、現在のエンジン回転数NE及びエンジン負荷率KLに基づき、MBT点火時期とノック限界点火時期とを演算する。MBT点火時期は、現在のエンジン回転数NE及びエンジン負荷率KLにおいてエンジントルクが最大となる点火時期であり、ノック限界点火時期は、現在のエンジン回転数NE及びエンジン負荷率KLにおいてノッキングを抑制可能な点火時期の進角限界となる時期である。次に、エンジン制御装置20は、MBT点火時期及びノック限界点火時期のうち、より遅い方の時期に対して、既定のリザーブトルク分の遅角補正を行った値を基準点火時期SABの値として演算する。そして、エンジン制御装置20は、ドライバ要求トルクTRD*、空気量要求トルクTRT*、及び点火要求トルクTRS*の中の最小の値分のエンジントルクが得られる時期に点火時期SAを操作する。一方、スロットル開度TAの操作に際してエンジン制御装置20は、ドライバ要求トルクTRD*及び空気量要求トルクTRT*のうちの小さい方の値分のエンジントルクが、点火時期SAを基準点火時期SABとした状態で得られる開度へとスロットル開度TAを操作している。
次に、図2を参照して、車両Cが減速状態から加速状態に移行する再加速時にエンジン制御装置20が実行する制振制御について説明する。エンジン制御装置20は、車両Cの減速中に踏み離された状態にあったアクセルペダルが一定量以上踏み込まれ、かつそのときの車速Vが一定の速度以上である場合に制振制御を開始する。図2に、こうした制振制御におけるエンジン制御装置20の処理手順を示す。
制振制御が開始されると、まずステップS100において、同制振制御の開始時における変速機入力回転数NTとエンジン回転数NEとの差ΔN(=NT−NE)に基づく関数F1を用いて、初期応答期間の継続時間T1の値が設定される。なお、上記回転数の差ΔNが大きいときには、同差ΔNが小さいときよりも長い時間が継続時間T1の値として設定される。なお、関数F1、及び後述の各関数F2〜F9は、エンジン制御装置20の記憶装置22に予め記憶されている。
また、ステップS100では、上記回転数の差ΔN、制振制御開始時におけるドライバ要求トルクTRD*、及び自動変速機12のギア段Gに基づく関数F2を用いて、初期応答トルクTR1の値が設定される。ドライバ要求トルクTRD*は、車両Cの駆動力についてのドライバの要求を満たすために必要なエンジントルクであり、その値はアクセル開度ACCに基づき算出されている。なお、上記回転数の差ΔNに対しては、同差ΔNが大きいときには小さいときよりも大きい値となるように初期応答トルクTR1の値が設定される。また、ドライバ要求トルクTRD*に対しては、同トルクが大きいときには小さいときよりも大きい値となるように初期応答トルクTR1の値が設定される。さらに、ギア段Gに対しては、同ギア段Gが低いときには高いときよりも大きい値となるように初期応答トルクTR1の値が設定される。
続いてステップS110において、初期応答トルクTR1の値が空気量要求トルクTRT*の値として設定される。また、ステップS110では、エンジントルクの最大値である最大トルクTRMAXが点火要求トルクTRS*の値として設定される。
その後、制振制御の開始からの経過時間が継続時間T1に達するまでは、上記制御周期毎にステップS110の処理が繰り返される。そして、上記経過時間が継続時間T1に達すると(S120:YES)、ステップS130に処理が進められる。以下の説明では、制振制御の開始からステップS130に処理が進められるまでの期間を、制振制御における初期応答期間と記載する。
初期応答期間が終了してステップS130に処理が進められると、そのステップS130において、現在の自動変速機12のギア段G、及び変速機入力回転数NTに基づく関数F3を用いて、空気量要求トルクTRT*の更新量ΔTRTの値が演算される。更新量ΔTRTは、ギア段Gに対しては同ギア段Gが低いときには高いときよりも大きい値となり、変速機入力回転数NTに対しては同回転数が高いときには低いときよりも大きい値となるように設定される。
続いて、ステップS140において、更新前の値に更新量ΔTRTを加えた和が更新後の値となるように空気量要求トルクTRT*の値が更新される。また、ステップS140では、空気量実現トルクTRTとギア段Gとに基づく関数F4を用いて係数Kの値が演算される。さらにステップS140では、係数Kを空気量実現トルクTRTに乗算した積が点火要求トルクTRS*の値として設定される。空気量実現トルクTRTは、現在のエンジン負荷率KLにおいて、点火時期SAを現在の基準点火時期SABとした場合にエンジン10が発生するトルクを表している。こうした空気量実現トルクTRTは、スロットル開度TAの変更からその変更に応じた気筒16内の空気量の変化が生じるまでの遅れの分、空気量要求トルクTRT*に遅れを有して追従する値となる。また、係数Kは、1未満の正の値として設定される。なお、係数Kの値は、空気量実現トルクTRTが大きいときには小さいときよりも小さい値となり、ギア段Gに対しては同ギア段Gが低いときには高いときよりも小さい値となるように設定される。
以後、エンジン回転数NEが、変速機入力回転数NTに既定の正の定数N1を加えた和(=NT+N1)を超える値となるまでは、上記制御周期毎にステップS130及びステップS140の処理が繰り返される。そして、エンジン回転数NEが上記和を超える値となると(S150:YES)、ステップS160に処理が進められる。以下の説明では、初期応答期間の終了からステップS160に処理が進められるまでの期間を、制振制御におけるガタ詰め期間と記載する。
なお、図2では省略したが、エンジン制御装置20は、ステップS150において、更新後の空気量要求トルクTRT*の値がドライバ要求トルクTRD*以上の値となった場合には、空気量要求トルクTRT*及び点火要求トルクTRS*の双方の値として最大トルクTRMAXを設定した上で、ステップS160以降の処理を行わずに、そのまま今回の制振制御を終了する。
ガタ詰め期間が終了してステップS160に処理が進められると、そのステップS160において、現在の自動変速機12のギア段Gに基づく関数F5を用いて、継続時間T2の値が設定される。継続時間T2には、ギア段Gが低いときには高いときよりも長い時間が値として設定される。
続いてステップS170において、現在の自動変速機12のギア段Gに基づく関数F6を用いて空気量要求トルクTRT*の更新量ΔTRTの値が演算される。また、ステップS170では、現在の自動変速機12のギア段Gに基づく関数F7を用いて点火要求トルクTRS*の更新量ΔTRSの値が設定される。更新量ΔTRT、及び更新量ΔTRSの値はいずれも、ギア段Gが低いときには高いときよりも大きい値となるように設定される。なお、このステップS170では、ギア段Gが同じであれば、ガタ詰め期間においてステップS130で設定される値よりも大きい値が更新量ΔTRTの値として設定されるようになっている。そして、続くステップS180において、更新前の値に更新量ΔTRTを加えた和が更新後の値となるように、空気量要求トルクTRT*の値が更新される。また、ステップS180では、更新前の値に更新量ΔTRSを加えた和が更新後の値となるように点火要求トルクTRS*の値が更新される。
以後、ガタ詰め期間の終了からの経過時間が継続時間T2に達するまでは、上記制御周期毎にステップS160、ステップS170、及びステップS180の処理が繰り返される。そして、ガタ詰め期間の終了からの経過時間が継続時間T2に達すると(S190:YES)、ステップS200に処理が進められる。
ステップS200に処理が進められると、そのステップS200において、現在の自動変速機12のギア段Gに基づく関数F8を用いて、継続時間T3の値が演算される。継続時間T3には、ギア段Gが低いときには高いときよりも長い時間が値として設定される。
続いて、ステップS210において、現在の自動変速機12のギア段Gに基づく関数F9を用いて、空気量要求トルクTRT*の更新量ΔTRTの値が演算される。また、ステップS210では、上述の関数F7を用いて点火要求トルクTRS*の更新量ΔTRSの値が演算される。ここでも、更新量ΔTRT、及び更新量ΔTRSの値はいずれも、ギア段Gが低いときには高いときよりも大きい値となるように設定される。なお、ギア段Gが同じであれば、ステップS210では、ステップS180で設定される値よりも小さい値が空気量要求トルクTRT*の更新量ΔTRTの値として設定される。そして、続くステップS220において、更新前の値に更新量ΔTRTを加えた和が更新後の値となるように、空気量要求トルクTRT*の値が更新される。また、ステップS220では、更新前の値に更新量ΔTRSを加えた和が更新後の値となるように点火要求トルクTRS*の値が更新される。
以後、今回の制振制御において始めてステップS200に処理が進められてからの経過時間が継続時間T3に達するまでは、上記制御周期毎にステップS200、ステップS210、及びステップS220の処理が繰り返される。そして、上記経過時間が継続時間T3に達すると(S230:YES)、今回の制振制御が終了される。以下の説明では、ガタ詰め期間の終了から制振制御の終了までの期間を、捩れ抑制期間と記載する。
なお、図2では省略したが、エンジン制御装置20は、ステップS180又はステップS220において、更新後の空気量要求トルクTRT*の値がドライバ要求トルクTRD*以上の値となった場合には、空気量要求トルクTRT*及び点火要求トルクTRS*の双方の値として最大トルクTRMAXを設定した上で、以降の処理を割愛してそのまま今回の制振制御を終了する。また、エンジン制御装置20は、ステップS180又はステップS220において、更新後の点火要求トルクTRS*の値が空気量実現トルクTRT以上の値となった場合には、最大トルクTRMAXを点火要求トルクTRS*の値として設定し直した上で、今回の制振制御における点火要求トルクTRS*の値の更新を停止する。
本実施形態の作用及び効果について説明する。
車両Cが減速状態にあるときには車両Cの駆動系の動力伝達経路を通って車輪15からエンジン10へと動力が伝達されるのに対して、車両Cが加速状態にあるときには同動力伝達経路を通ってエンジン10から車輪15へと動力が伝達される。よって、減速状態から加速状態に移行する車両Cの再加速時には、動力伝達経路における動力伝達方向が切り替わる。
このときの動力伝達方向の切り替わりに際しては、動力伝達経路に設けられたディファレンシャル14などのギア機構において、ギアのガタ、すなわちバックラッシュによる歯打ち音が発生する虞がある。また、再加速時の動力伝達方向の切り替わり後に、エンジントルクが急増すると、プロペラ軸13などが捩れ、その捩れが後に開放されることで、前後方向の車体振動が発生する虞がある。本実施形態のエンジン制御装置20では、再加速時のギアの歯打ち音やプロペラ軸13等の捩れによる車体振動を抑えるために、制振制御を行っている。
図3に、本実施形態のエンジン制御装置20による制振制御の実施態様の一例を示す。なお、図3(a)にはアクセル開度ACCの推移が、図3(b)にはエンジン回転数NE及び変速機入力回転数NTの推移が、それぞれ示されている。また、図3(c)には、ドライバ要求トルクTRD*、空気量要求トルクTRT*、点火要求トルクTRS*、空気量実現トルクTRT、及び実際にエンジン10が発生したトルクである実トルクTRのそれぞれの推移が示されている。同図に示すように、制振制御は、初期応答期間、ガタ詰め期間、及び捩れ抑制期間の3つの期間を通じて行われる。
初期応答期間は、制振制御が開始した時刻t1からその後に継続時間T1が経過した時刻t2までの期間となっている。初期応答期間では、動力伝達方向が切り替わるエンジントルクよりも若干小さいトルクまでエンジントルクを増加させる。すなわち、ステップS110では、制振制御の開始時の変速機入力回転数NTとエンジン回転数NEとの差から予測される動力伝達方向が切り替わるまでの時間よりも若干短い時間が継続時間T1の値として設定される。また、ステップS110では、制振制御の開始時の変速機入力回転数NTとエンジン回転数NEとの差、ドライバ要求トルクTRD*、及び自動変速機12のギア段Gから予測される、動力伝達方向の切り替わりが生じるエンジントルクよりも若干小さいトルクが初期応答トルクTR1の値として設定される。
ガタ詰め期間は、初期応答期間が終了した時刻t2からその後の時刻t3までの期間となっている。ガタ詰め期間では、ディファレンシャル14などのギアの歯打ち音を抑制すべく、エンジントルクが制限される。具体的には、ガタ詰め期間が開始する時刻t2に、エンジントルクが低下され、その後もエンジントルクの増加率が一定の値に制限される。また、ガタ詰め期間には、初期応答期間の終了時から空気量要求トルクTRT*を減らさずに点火要求トルクTRS*を小さくすることで、すなわち気筒16に流入する空気量を減らさずに、点火時期SAを調整することでエンジントルクを制限している。そして、これにより、ガタ詰め期間の終了後のエンジントルクの増加を遅滞なく行えるようにしている。
なお、ディファレンシャル14などのギアのガタ詰めが開始される前の車両が減速状態にあるときのエンジン回転数NEは、変速機入力回転数NTよりも低い回転数となっている。ギアのガタ詰めは、エンジン回転数NE及び変速機入力回転数NTがほぼ等しい回転数となったときに開始され、エンジン10から車輪15へと動力が伝達される状態となった後に完了する。このときのエンジン回転数NEは、変速機入力回転数NTよりも高い回転数となる。そこで、本実施形態のエンジン制御装置20は、エンジン回転数NEが変速機入力回転数NTに正の定数N1を加えた和を超える値となったことをもってギアのガタ詰めが完了したと判定して、ガタ詰め期間を終了している。
捩り抑制期間は、ガタ詰め期間の終了した時刻t3から制振制御が終了する時刻t5までの期間となっている。捩り抑制期間には、動力伝達方向の切り替わり後のプロペラ軸13等の捩れ、及びその捩れの開放を、車体振動が生じない程度に抑えるべく、エンジントルクの増加率を制限している。なお、プロペラ軸13等の捩れは、エンジントルクの増加中に蓄積され、その増加が止まると開放される。これに対して本実施形態では、捩り抑制期間の開始から継続時間T2が経過した時刻t4以降には、時刻t4以前よりも空気量要求トルクTRT*の増加率を小さくしている。そして、これにより、プロペラ軸13等の捩れを緩やかに開放することで、車体振動を抑えている。
ガタ詰め期間、捩り抑制期間のいずれにおいても、エンジントルクの増加率に上限値が設定される。ガタ詰め期間におけるエンジントルクの増加率の上限値は、ステップS130において設定される更新量ΔTRTと、ステップS140において設定される係数Kにより定まる値となる。一方、捩り抑制期間におけるエンジントルクの増加率の上限値は、ステップS170やステップS210において設定される更新量ΔTRT、ΔTRSにより定まる値となる。自動変速機12のギア段Gが同じであれば、捩り抑制期間には、エンジントルクの増加率の上限値としてガタ詰め期間よりも大きい値が設定されるようになっている。
以上の本実施形態のエンジン制御装置20によれば、以下の効果を奏することができる。
・本実施形態のエンジン制御装置20は、ガタ詰め期間中に、変速機入力回転数NTに既定の正の定数N1を加えた和をエンジン回転数NEが超える値となったことをもって同ガタ詰め期間を終了して捩り抑制期間を開始している。こうしたエンジン制御装置20では、実際にギアのガタ詰めが完了した時期に近い適切な時期にガタ詰め制御を終了できるため、車両Cの再加速が遅れ難くなる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、ガタ詰め期間におけるエンジントルクの制限を、気筒16に流入する空気量を減らさずに点火時期SAの調整により行うようにしていたが、ガタ詰め期間に空気量を減量してエンジントルクを制限してもよい。
・上記実施形態では、捩り抑制期間において、同期間の開始から継続時間T2が経過する前と後とで、空気量要求トルクTRT*の増加率を変えていたが、捩り抑制期間の終始に亘り、空気量要求トルクTRT*の増加率を固定してもよい。
C…車両
10…エンジン
11…トルクコンバータ
12…自動変速機
13…プロペラ軸
14…ディファレンシャル
15…車輪
16…気筒
17…スロットルバルブ
18…点火装置
20…エンジン制御装置
21…演算処理装置
22…記憶装置

Claims (1)

  1. トルクコンバータを介して自動変速機に連結されたエンジンに適用されて、同エンジンが搭載された車両が減速状態から加速状態に移行する際に、エンジントルクを制限する制振制御を行うエンジン制御装置であって、
    前記制振制御は、前記エンジントルクの増加率に上限値を設定するガタ詰め期間と、前記ガタ詰め期間の終了から前記制振制御の終了までの期間であって、前記エンジントルクの増加率の上限値として前記ガタ詰め期間よりも大きい値を設定する捩り抑制期間と、を通じて行われ、
    前記ガタ詰め期間中に、変速機入力回転数に既定の正の定数を加えた和をエンジン回転数が超える値となったことをもって同ガタ詰め期間を終了して前記捩り抑制期間を開始する
    エンジン制御装置。
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