JP2021172475A - シート排出装置およびそれを備えた原稿搬送装置並びに画像形成装置 - Google Patents

Abstract

【課題】ストッパーの不必要な回動を簡易な構成で規制可能なシート排出装置およびそれを備えた原稿搬送装置並びに画像形成装置を提供する。【解決手段】シート排出装置は、シート排出部と、シート排出部から排出されるシートが積載されるシート積載面を有するシート積載部と、シート積載部に設けられ、シート排出部から排出されるシートの先端を突き当てて整合するストッパーと、を備える。ストッパーは、支持部と、規制部と、付勢機構と、を有する。規制部は、支持部に設けられた回動支軸に回動可能に支持され、シート積載面に沿って略水平に倒伏した退避位置と、シート積載面に対し略垂直に起立した規制位置と、に選択配置される。付勢機構は、退避位置に配置された規制部を規制位置から退避位置に向かう方向に付勢し、規制位置に配置された規制部を退避位置から規制位置に向かう方向に付勢する。【選択図】図５

Description

本発明は、複写機、プリンター等の画像形成装置や、画像形成処理後のシートに所定の後処理を行うシート後処理装置、シート原稿を自動的に搬送する原稿搬送装置に搭載され、シートを排出するシート排出装置、およびそれを備えた原稿搬送装置並びに画像形成装置に関する。

複写機、レーザープリンター等の画像形成装置には、電子写真プロセスにより所望の画像が形成された用紙、或いは、原稿搬送装置により原稿読取部に搬送され、原稿画像の読み取りが行われた後の原稿を排出するための排出トレイが設けられている。通常、排出トレイは一定のスタック量を確保するために、排出口と積載部との間に排出方向に向かって上り勾配となる傾斜面が形成されている。排出口から排出された用紙や原稿は傾斜面に沿って滑り落ち、後端が整合されてスタックされる。

近年、画像形成処理の高速化に伴い用紙の搬送速度が速い画像形成装置が主流となっている。排出される用紙の搬送速度が速くなると、排出された用紙が傾斜面と用紙積載部との間の屈曲部を越えて用紙積載部側へ飛び出す。そのため、用紙が傾斜面に沿って滑り落ちずスタック不良が発生するおそれがあった。

そこで、排出される用紙の整合性を高める方法が種々提案されており、例えば特許文献１には、 画像形成が終了したシートが排出される排出部と、排出部から排出されたシートが載置される載置部が設定された排出トレイと、排出トレイのうち排出部より排出方向前進側に設けられ、排出部から排出されたシートを堰き止めるストッパーと、排出トレイのうちストッパーより排出部側に設けられ、下方側に窪んだ複数の窪み部とを備え、容易に様々なサイズの用紙を摘み出すことができる画像形成装置が開示されている。

また、特許文献２には、装置本体上部に回動可能に設けられた排紙トレイと、排紙トレイ上に回動可能に保持された用紙ストッパーを備えた排紙装置において、用紙ストッパーに設けられたフック（弾性部材）と排紙トレイに形成された突起とで用紙ストッパーの回動を規制する規制手段を構成し、フックと突起との弾性接触による摩擦抵抗によって用紙ストッパーの回動を規制するようにした排紙装置が開示されている。

特開２０１２−１８４１０６号公報 特開２００９−１３７７１９号公報

しかしながら、特許文献１の構成では、ストッパーが排出方向と交差するように開いた状態と、排出方向と平行となるように閉じた状態との間で容易に移動するため、ストッパーの操作性や使用性が低下するという問題点があった。また、特許文献２の構成では、用紙ストッパーに設けられたフックと排紙トレイに形成された突起との弾性接触によって用紙ストッパーの回動を規制するため、フックや突起が摩耗した場合に回動を規制する効果が低下するおそれがあった。

本発明は、上記問題点に鑑み、ストッパーの不必要な回動を簡易な構成で規制可能なシート排出装置およびそれを備えた原稿搬送装置並びに画像形成装置を提供することを目的とする。

上記目的を達成するために本発明の第１の構成は、シート排出部と、シート積載部と、ストッパーと、を備えたシート排出装置である。シート排出部は、シートを排出する。シート積載部は、シート排出方向に対しシート排出部の下流側に配置され、シート排出部から排出されるシートが積載されるシート積載面を有する。ストッパーは、シート積載部に設けられ、シート排出部から排出されるシートの先端を突き当てて整合する。ストッパーは、支持部と、規制部と、付勢機構と、を有する。規制部は、支持部に設けられた回動支軸に回動可能に支持され、シート積載面に沿って略水平に倒伏した退避位置と、シート積載面に対し略垂直に起立した規制位置と、に選択配置される。付勢機構は、規制部に回動負荷を付与する。付勢機構は、退避位置に配置された規制部を規制位置から退避位置に向かう方向に付勢し、規制位置に配置された規制部を退避位置から規制位置に向かう方向に付勢する。

本発明の第１の構成によれば、ストッパーの規制部が規制位置に配置されたときは規制部が付勢機構によって規制位置に向かう方向に付勢される。また、規制部が退避位置に配置されたときは規制部が付勢機構によって退避位置に向かう方向に付勢される。従って、規制部が振動や衝撃によって不用意に移動するおそれがなく、ストッパーの操作性や使用性を向上させることができる。

本発明のシート排出装置を備えた原稿搬送装置３が搭載された画像形成装置１００の内部構成を示す概略図 原稿搬送装置３の内部構造を示す側面断面図 規制部６５が退避位置に配置された状態を示すストッパー６０の斜視図 規制部６５が規制位置に配置された状態を示すストッパー６０の斜視図 原稿排出トレイ３２の原稿積載面３２ａにおけるストッパー装着部８０周辺の部分斜視図 ストッパー６０を裏面側から見た平面図 ストッパー６０を排出方向と直交する方向に切断した断面図 図６におけるベース部６１の幅方向の一方側の部分拡大図 規制位置に配置された規制部６５の側面断面図 退避位置に配置された規制部６５の側面断面図 小サイズの原稿を排出する場合のストッパー６０の配置を示す側面断面図 大サイズの原稿を排出する場合のストッパー６０の配置を示す側面断面図

以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。図１は、本発明のシート排出装置を備えた原稿搬送装置３が搭載された画像形成装置１００の内部構成を示す概略図である。図１に示すように、画像形成装置１００は、いわゆる胴内排紙型のデジタル複合機であって、大まかには、本体ハウジング２０と、その上部に配設された上ハウジング２１とで構成されている。

本体ハウジング２０は、下ハウジング２０ａと、その上方で図１の右側部に沿って位置し、上ハウジング２１に連結される連結ハウジング２０ｂと、から構成されている。下ハウジング２０ａ内には、下部に配設された給紙部４と、給紙部４の側方および上方に配設された用紙搬送部５と、給紙部４の上方に配設された画像形成部６と、画像形成部６の用紙搬送方向下流側（図１の右側）に配設された定着部７とが備えられている。連結ハウジング２０ｂには、定着後の用紙Ｓを搬送して本体ハウジング２０から排出するための用紙排出部が設けられている。また、上ハウジング２１の直下における連結ハウジング２０ｂの左側方には、左側面および正面に向けて大きく開放された胴内排出空間２２が形成されている。

画像形成部６は、電子写真プロセスによって、用紙Ｓ上に所定のトナー像を形成するものであり、回転可能に軸支された像担持体である感光体ドラム１０と、この感光体ドラム１０の周囲にその回転方向に沿って配設される帯電装置１１、露光装置１２、現像装置１３、転写装置１４、クリーニング装置１５、および不図示の除電装置を備えている。

上ハウジング２１内には、画像読取部８が設けられている。画像読取部８は、原稿Ｄ（シートの一例）の画像情報を読み取るものであり、原稿を１枚ずつ読み取らせる場合には、原稿搬送装置３を開いて上ハウジング２１の上面に設けられたコンタクトガラス上に原稿を載置する。また、原稿束を自動的に読み取らせる場合には、原稿束を、閉じた状態の原稿搬送装置３の給紙トレイ上に載置することにより、原稿束から原稿が１枚ずつ自動的に順次コンタクトガラス上に送り込まれる。

上記のように構成された画像形成装置１００の基本的な動作を説明する。先ず、図１の反時計回り方向に回転する感光体ドラム１０の表面が帯電装置１１によって一様に帯電される。そして、引き続き画像読取部８で読み取られた画像情報に基づいて露光装置１２からのビーム光が感光体ドラム１０の周面に照射され、これによって感光体ドラム１０の表面に静電潜像が形成される。この静電潜像に現像装置１３から現像剤としてのトナーが供給されることによりトナー像が形成される。

トナー像の形成と並行して、用紙Ｓが給紙部４から用紙搬送路５に送出され、レジストローラー対９で一旦停止する。そして、レジストローラー対９で停止した用紙Ｓは所定のタイミングでトナー像が形成された感光体ドラム１０に向けて搬送され、ここで転写ローラー等からなる転写装置１４により感光体ドラム１０の表面のトナー像が用紙Ｓに転写される。そして、トナー像が転写された用紙Ｓは感光体ドラム１０から分離され、定着部７に向けて搬送され、定着部７を通過することで加熱、加圧処理されてトナー像が定着される。

用紙Ｓへのトナー像の転写処理が完了した感光体ドラム１０は、クリーニング装置１５で周面に残留している残留トナーが取り除かれた後、除電装置（不図示）で残留電荷を除去する除電処理が施され、その後、帯電装置１１により再び周面に帯電処理が施され、以下同様にして画像形成が行われる。

定着部７を通過した用紙Ｓは、そのまま垂直上方に向かう垂直搬送路１６に沿って連結ハウジング２０ｂ内に搬送される。垂直搬送路１６の上部は連結ハウジング２０ｂ内で左方に向かって上下２つの搬送路に分岐しており、分岐部に配置された切り替えガイド１７によって、下方の搬送路に案内された用紙Ｓは、第１排出ローラー対１８から左方に排出され、胴内排出空間２２の底面に形成された用紙排出トレイ２４上にストックされる。一方、切り替えガイド１７によって上方の搬送路に案内された用紙Ｓは、第２排出ローラー対１９から左方に排出され、補助排出トレイ２５上に排出される。

図２は、原稿搬送装置３の内部構造を示す側面断面図である。画像読取部８の上面には自動読取用ガラス２７ａと手置き原稿用ガラス２７ｂから成るコンタクトガラスが配置されている。原稿搬送装置３は、画像読取部８の背面側（図２の紙面奥側）のヒンジ部（図示せず）において、画像読取部８に対して上下に開閉可能に支持されている。

原稿搬送装置３のカバー部材３１内には、原稿給紙トレイ２９から原稿排出トレイ（シート積載部）３２に至る原稿搬送路ｄが形成されており、原稿搬送路ｄに沿ってピックアップローラー３３、給紙ベルト３４および分離ローラー３５、レジストローラー対３６、搬送ローラー対３７等から成る原稿搬送部材と、原稿Ｄを排出する排出ローラー対（シート排出部）４３と、原稿Ｄの裏面側の画像を読み取る裏面用読取モジュール５０が設けられている。

原稿搬送路ｄはレジストローラー対３６から自動読取用ガラス２７ａに至る間において反転するように湾曲している。また、原稿搬送路ｄには、原稿Ｄの存否或いは通過を検知するための給紙センサー、排出センサーを含む複数の用紙検知センサー（図示せず）が適所に設けられている。

画像読取部８の内部には表面用読取モジュール５１が配置されている。表面用読取モジュール５１は、副走査方向（図２の左右方向）に移動しながら手置き原稿用ガラス２７ｂに載置された原稿画像を読み取る。また、表面用読取モジュール５１は、自動読取用ガラス２７ａの直下に停止した状態で原稿搬送装置３により搬送される原稿Ｄの表面側の画像を読み取る。

次に、原稿搬送装置３を用いたシートスルー方式の原稿搬送動作について説明する。シートスルー方式においては、原稿給紙トレイ２９に画像面を上向きにして複数枚の原稿Ｄをセットする。原稿給紙トレイ２９にセットされた原稿Ｄは、ピックアップローラー３３によって通常上段の複数枚が給紙ベルト３４と分離ローラー３５のニップ部に送られる。そして、分離ローラー３５により複数枚の原稿Ｄのうち最上の１枚のみが分離され、レジストローラー対３６に向けて所定距離だけ搬送された後、ピックアップローラー３３および給紙ベルト３４の回転駆動が停止されて一次給紙が終了する。

一次給紙が終了してから所定時間経過後、二次給紙駆動モーター（図示せず）の作動によりレジストローラー対３６が回転駆動される。原稿Ｄは、レジストローラー対３６により自動読取用ガラス２７ａに向けて搬送される。自動読取用ガラス２７ａに搬送されてきた原稿Ｄは、自動読取用ガラス２７ａに対向配置された原稿押さえ部材５３と当接することによって上方から自動読取用ガラス２７ａに押し付けられる。そして、原稿Ｄの表面側（自動読取用ガラス２７ａ側）の画像が自動読取用ガラス２７ａを通して表面用読取モジュール５１により読み取られる。

自動読取用ガラス２７ａを通過した原稿Ｄは搬送ローラー対３７、排出ローラー対４３に向けて搬送された後、最終的には排出ローラー対４３によって原稿排出トレイ３２上に排出される。

また、両面原稿を読み取る場合は、自動読取用ガラス２７ａの上流側に設けられた裏面用読取モジュール５０で原稿裏面の画像を読み取った後、表面用読取モジュール５１で原稿表面の画像を読み取る。

原稿排出トレイ３２には、排出ローラー対４３によって排出された原稿Ｄの先端を突き当てて整合するためのストッパー６０が配置されている。

図３および図４は、ストッパー６０の斜視図である。図５は、原稿排出トレイ３２の原稿積載面３２ａにおけるストッパー装着部８０周辺の部分斜視図である。ストッパー６０は、ベース部６１と、支持部６３と、規制部６５とを有する。

ベース部６１は矩形平板状であり、図５に示される原稿排出トレイ３２の原稿積載面（シート積載面）３２ａに形成された凹状のストッパー装着部８０内に着脱可能に装着される。ベース部６１の一端部には係合爪６１ａが形成されている。ベース部６１の他端部には、裏面側の２箇所に係合フック６１ｂ（図６参照）が形成されている。

ストッパー６０をストッパー装着部８０に装着する場合、ベース部６１の係合爪６１ａを、原稿排出方向に対しストッパー装着部８０の下流側端部に形成された被係合部８０ａ（図１１参照）に係合する。同時に、ベース部６１の係合フック６１ｂを、原稿排出方向に対しストッパー装着部８０の上流側端部に形成された係合孔８０ｂに係合する。この状態で原稿排出トレイ３２の裏面側からストッパー６０をストッパー装着部８０にビス固定する。

支持部６３は、ベース部６１の上面に原稿排出方向（図３の白矢印方向）に沿って往復移動可能に装着される。規制部６５は、支持部６３の回動支軸６６において回動可能に支持されている。規制部６５は、ベース部６１の上面に沿って倒伏した退避位置（図３参照）と、ベース部６１に対し略垂直に起立した規制位置（図４参照）とに選択配置される。図２に示すように、規制部６５は退避位置に配置されたとき原稿積載面３２ａの下方に収納されている。

図６は、ストッパー６０を裏面側から見た平面図である。図７は、ストッパー６０を排出方向と直交する方向に切断した断面図（図３のＡＡ′矢視断面図）である。図８は、図６におけるベース部６１の幅方向の一方側（図６の上側）の部分拡大図である。

図６および図７に示すように、支持部６３は、原稿排出方向と直交するベース部６１の幅方向（図６の上下方向）の両端縁を抱え込むように係合するフック部６３ａを有する。フック部６３ａは、支持部６３の幅方向の一方側および他方側に２箇所ずつ、計４箇所に設けられている。フック部６３ａとベース部６１の幅方向の端縁とが係合することで、支持部６３はベース部６１上に原稿排出方向に沿って往復移動可能に支持される。

図８に示すように、４箇所のフック部６３ａのうち１箇所（図６の右上）のフック部６３ａには係合突起６７が形成されている。係合突起６７はフック部６３ａに一体形成されており、ベース部６１に対し接近または離間する方向（図８の上下方向）に弾性変形可能である。

ベース部６１には、支持部６３を往復移動させたとき係合突起６７が対向する位置に係合凹部６８ａ〜６８ｆが形成されている。係合凹部６８ａ〜６８ｆは、それぞれ原稿排出トレイ３２上に排出される原稿サイズ（定形サイズ）に対応して形成されている。

図９および図１０は、規制部６５の側面断面図であり、それぞれ規制部６５が規制位置および退避位置に配置された状態を示している。規制部６５の内部にはコイルバネ７０が配置されている。コイルバネ７０は、回動支軸６６と直交する方向に延在しており、コイルバネ７０の一端部（回動支軸６６から遠い側、図９の上端部）はバネ受け部６５ａに固定されている。コイルバネ７０の他端部（回動支軸６６から近い側、図９の下端部）は自由端となっており、押圧部材７１が装着されている。押圧部材７１はコイルバネ７０の付勢力によって回動支軸６６に近づく方向に付勢されている。支持部６３には押圧部材７１が圧接される被押圧部６３ｂが形成されている。コイルバネ７０、押圧部材７１、被押圧部６３ｂは、規制部６５に回動負荷を付与する付勢機構を構成する。

図９に示すように、押圧部材７１の押圧面７１ａは回動支軸６６の軸方向から見て傾斜している。より詳細には、規制部６５が規制位置に配置された状態で、退避位置への移動方向（図９の右方向）に向かって上向きに傾斜している。支持部６３の被押圧部６３ｂの上面は、水平面に対する傾斜が押圧面７１ａよりも大きく、被押圧部６３ｂと押圧面７１ａとは接触点Ｐ１において点接触している。接触点Ｐ１は、回動支軸６６を通る垂線Ｌ１に対して規制位置から退避位置への規制部６５の移動方向の下流側（図９の右側）に位置している。

これにより、接触点Ｐ１において被押圧部６３ｂから押圧面７１ａに作用する抗力Ｆ１は、回動支軸６６を中心として反時計回り方向のモーメントを発生させるため、規制部６５を規制位置に向かう方向（図９の反時計回り方向）に付勢する。その結果、規制位置に配置された規制部６５が退避位置へ容易に移動しないため、原稿排出トレイ３２に排出された原稿を取り出す際の衝撃等によって規制部６５が退避位置に移動してしまう不具合を抑制することができる。

一方、規制部６５が退避位置に配置されている場合、図１０に示すように、支持部６３の被押圧部６３ｂの側面は、水平面に対する傾斜が押圧面７１ａよりも大きく、被押圧部６３ｂと押圧面７１ａとは接触点Ｐ２において点接触している。接触点Ｐ２は、回動支軸６６を通る水平線Ｌ２に対して規制位置から退避位置への規制部６５の移動方向の上流側（図１０の上側）に位置している。

これにより、接触点Ｐ２において被押圧部６３ｂから押圧面７１ａに作用する抗力Ｆ２は、回動支軸６６を中心として時計回り方向のモーメントを発生させるため、規制部６５を退避位置に向かう方向（図１０の時計回り方向）に付勢する。その結果、退避位置に配置された規制部６５が規制位置へ容易に移動しないため、原稿搬送装置３を画像読取部８に対して開閉させて手置き原稿を読み取る場合に、退避位置に配置された規制部６５が規制位置に移動してしまう不具合を抑制することができる。

図１１および図１２は、それぞれ小サイズおよび大サイズの原稿を排出する場合のストッパー６０の配置を示す側面断面図である。原稿排出時にストッパー６０を使用する場合、規制部６５の回動端を把持して原稿積載面３２ａに沿って倒伏した退避位置から原稿積載面３２ａに対し略垂直に起立した規制位置に回動させる。次に、原稿排出トレイ３２に排出される原稿のサイズ（例えばＡ４サイズ、Ａ５サイズ等）に応じて規制部６５の位置を調整する。具体的には、支持部６３のサイズ指示目印（図示せず）が原稿積載面３２ａに刻印された所望のサイズ表示（図示せず）に重なるように、支持部６３を原稿排出方向に沿って往復移動させる。

支持部６３が所望のサイズの原稿に対応する位置に配置されたとき、係合突起６７（図８参照）がベース部６１に形成された係合凹部６８ａ〜６８ｆ（図８参照）のいずれかに係合する。このとき、係合突起６７が係合凹部６８ａ〜６８ｆに係合する際のクリック感（操作感）によって、支持部６３および規制部６５が所望の原稿サイズに対応する位置に位置合わせされたことを容易に認識することができる。

本実施形態の構成によれば、ストッパー６０の規制部６５が規制位置に配置されたときは規制部６５がコイルバネ７０によって規制位置に向かう方向に付勢される。また、規制部６５が退避位置に配置されたときは規制部６５がコイルバネ７０によって退避位置に向かう方向に付勢される。従って、規制部６５が振動や衝撃によって不用意に移動するおそれがなく、ストッパー６０の操作性や使用性を向上させることができる。

また、規制部６５を支持する支持部６３をベース部６１に対して摺動可能としたので、支持部６３を往復移動させるだけで、規制部６５を原稿サイズに応じた位置に簡単に配置することができる。これにより、ストッパー６０の装着位置を変更したり、小サイズ用のストッパー６０を別途用意したりする必要がなくなる。さらに、支持部６３に設けた係合突起６７がベース部６１の係合凹部６８ａ〜６８ｆのいずれかに係合することで、支持部６３および規制部６５が位置合わせされたことを容易に認識することができる。

その他本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、原稿を排出する排出ローラー対４３と、排出された原稿を積載する原稿排出トレイ３２と、を有するシート排出装置と、ピックアップローラー３３、給紙ベルト３４および分離ローラー３５、レジストローラー対３６、搬送ローラー対３７等の原稿搬送部材と、を備えた原稿搬送装置３を例に挙げて説明したが、画像形成装置１００に搭載される第１排出ローラー対１８と、第１排出ローラー対１８から排出された用紙を積載する用紙排出トレイ２４と、を備えたシート排出装置や、画像が形成された用紙にパンチ孔形成やステープル処理、ソート処理等の後処理を行う用紙後処理装置に搭載されるシート排出装置にも全く同様に適用することができる。

本発明は、排出されたシートを積載するシート積載部と、シート積載部に排出されたシートの先端を突き当てて整合するストッパーと、を備えたシート排出装置に利用可能である。本発明の利用により、ストッパーの不必要な回動を簡易な構成で規制可能なシート排出装置およびそれを備えた原稿搬送装置並びに画像形成装置を提供することができる。

３ 原稿搬送装置
６ 画像形成部
８ 画像読取部
３２ 原稿排出トレイ（シート積載部）
３２ａ 原稿積載面（シート積載面）
４３ 排出ローラー対（シート排出部）
６０ ストッパー
６１ ベース部
６３ 支持部
６３ａ フック部
６３ｂ 被押圧部（付勢機構）
６５ 規制部
６６ 回動支軸
６７ 係合突起
６８ａ〜６８ｆ 係合凹部
７０ コイルバネ（付勢機構）
７１ 押圧部材（付勢機構）
８０ ストッパー装着部
１００ 画像形成装置

Claims (8)

1. シートを排出するシート排出部と、
   シート排出方向に対し前記シート排出部の下流側に配置され、前記シート排出部から排出される前記シートが積載されるシート積載面を有するシート積載部と、
   前記シート積載部に設けられ、前記シート排出部から排出される前記シートの先端を突き当てて整合するストッパーと、
   を備えたシート排出装置において、
   前記ストッパーは、
   支持部と、
   前記支持部に設けられた回動支軸に回動可能に支持され、前記シート積載面に沿って略水平に倒伏した退避位置と、前記シート積載面に対し略垂直に起立した規制位置と、に選択配置される規制部と、
   前記規制部に回動負荷を付与する付勢機構と、
   を有し、
   前記付勢機構は、前記退避位置に配置された前記規制部を前記規制位置から前記退避位置に向かう方向に付勢し、前記規制位置に配置された前記規制部を前記退避位置から前記規制位置に向かう方向に付勢することを特徴とするシート排出装置。
2. 前記付勢機構は、
   前記回動支軸と直交するように配置され、前記回動支軸から遠い一端部が前記規制部の内部に固定され、前記回動支軸に近い他端部が自由端であるコイルバネと、
   前記コイルバネの前記他端部に固定され、前記回動支軸に近づく方向に付勢される押圧部材と、
   前記支持部に設けられ、前記押圧部材が圧接される被押圧部と、
   を有し、
   前記規制部が前記規制位置に配置された状態で前記被押圧部から前記押圧部材に作用する抗力は、前記回動支軸を中心として前記退避位置から前記規制位置に向かう方向のモーメントを発生させ、
   前記規制部が前記退避位置に配置された状態で前記被押圧部から前記押圧部材に作用する抗力は、前記回動支軸を中心として前記規制位置から前記退避位置に向かう方向のモーメントを発生させることを特徴とする請求項１に記載のシート排出装置。
3. 前記規制部が前記規制位置に配置された状態で、前記押圧部材と前記被押圧部との接触点が前記回動支軸を通る垂線よりも前記規制位置から前記退避位置への前記規制部の移動方向の下流側に位置し、
   前記規制部が前記退避位置に配置された状態で、前記押圧部材と前記被押圧部との接触点が前記回動支軸を通る水平線よりも前記規制位置から前記退避位置への前記規制部の移動方向の上流側に位置することを特徴とする請求項２に記載のシート排出装置。
4. 前記規制部は、前記退避位置に配置されたとき前記シート積載面よりも下方に収納されることを特徴とする請求項１乃至請求項３のいずれかに記載のシート排出装置。
5. 前記ストッパーは、前記シート積載面に形成されたストッパー装着部に装着されるベース部を備え、
   前記支持部は、前記ベース部に対し前記シート排出方向に沿って往復移動可能に支持されることを特徴とする請求項１乃至請求項４のいずれかに記載のシート排出装置。
6. 前記支持部は、前記ベース部に対し接近または離間する方向に弾性変形可能である係合突起を有し、
   前記ベース部には、前記係合突起が対向する位置に、前記シート積載面上に排出される前記シートのサイズに対応して複数の係合凹部が形成されていることを特徴とする請求項５に記載のシート排出装置。
7. 請求項１乃至請求項６のいずれかに記載のシート排出装置と、
   前記シート排出装置にシート状の原稿を搬送する原稿搬送部材と、
   を備えた原稿搬送装置。
8. シート状の記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
   前記画像形成部により画像が形成された前記記録媒体を排出する請求項１乃至請求項７のいずれかに記載のシート排出装置と、
   を備えた画像形成装置。

Images