JP2021171000A - 乗用型根菜類収穫機 - Google Patents

Abstract

【課題】本発明は、乗用型根菜類収穫機に搭乗する補助作業者が行える根菜の選別可能移動距離を長くして選別処理量が多くなっても精度の高い選別収穫作業が行える乗用型根菜類収穫機とすることを課題とする。【解決手段】引上搬送ベルト１２で引き抜いた根菜を選別部６に送って選別し収穫する乗用型根菜類収穫機において、補助作業者が座る作業席６２の前側に第一選別部６Ａを設けると共に該第一選別部６Ａに引き継いで作業席６２の側部を後方に送る第二選別部６Ｂを設け、第二選別部６Ｂの後端に根菜の収穫袋Ｂを吊り下げ可能にした乗用型根菜類収穫機とする。【選択図】図３

Description

本発明は、圃場に植生する根菜を引き抜いて収穫する乗用型根菜類収穫機に関する。

根菜類の収穫機として、特許文献１に記載の乗用型根菜類収穫機がある。

この乗用型根菜類収穫機は、一人の作業者が機体を操縦しながら圃場を走行させて引抜搬送装置で根菜を引き抜きながら機体後方に搬送し、茎葉を切り落とした根菜を選別搬送装置で横送りしながら補助作業者が選別して機体側部の収穫袋へ袋詰めする作業を行い、袋詰めした収穫袋が満杯になると収穫袋を機体側部の搬送台に複数載せ、やがて機体の前側や側部から収穫袋を圃場に降ろして、さらに収穫作業を続けるようにしている。

特開２００５−３３３９１７号公報

前記従来の乗用型根菜類収穫機では、走行車体の後部に搭乗した補助作業者の前を選別搬送装置で横送りされる根菜を目視して選別しているが、選別可能移動距離が短く、根菜の収穫量が多くなると選別処理が多忙になるので、選別精度を落とさないためには収穫速度を速めることが出来ない。

そこで、本発明は、乗用型根菜類収穫機に搭乗する補助作業者が行える根菜の選別可能移動距離を長くして選別処理量が多くなっても精度の高い選別収穫作業が行える乗用型根菜類収穫機とすることを課題とする。

上記本発明の課題は、次の技術手段により解決される。

請求項１の発明は、引上搬送ベルト１２で引き抜いた根菜を選別部６に送って選別し収穫する乗用型根菜類収穫機において、補助作業者が座る作業席６２の前側に第一選別部６Ａを設けると共に該第一選別部６Ａに引き継いで作業席６２の側部を後方に送る第二選別部６Ｂを設け、第二選別部６Ｂの後端に根菜の収穫袋Ｂを吊り下げ可能にしたことを特徴とする乗用型根菜類収穫機とする。

請求項２の発明は、第二選別部６Ｂの始端側を少なくとも後方と側方へ回動固定可能に垂直軸８で走行車体１５に支持したことを特徴とする請求項１に記載の乗用型根菜類収穫機とする。

請求項３の発明は、第二選別部６Ｂの終端に向かう上昇傾斜角度を変更調節可能にしたことを特徴とする請求項１または請求項２に記載の乗用型根菜類収穫機とする。

請求項１の発明で、作業席６２に座る補助作業者は、前側を横移動する第一選別部６Ａ上の根菜とさらに続けて側部を後方へ移動する第二選別部６Ｂ上の根菜を目で長く追いながら観察して選別できるので、精度の良い選別で不良品の排除が行え、収穫作業の高速化が可能になる。

請求項２の発明で、根菜類の収穫作業時には第二選別部６Ｂを後方に向けて固定して収穫作業続けることで精度良い選別が効率的に行え、収穫袋Ｂが満杯となるとそのまま機体の後方に降ろしたり、第二選別部６Ｂを走行車体１５に支持する垂直軸８で側方へ回動して収穫袋Ｂを機体の側方に降ろしたり出来て、収穫袋Ｂの回収が行い易くなる。

また、第二選別部６Ｂを前方に回動固定すると収穫袋Ｂを機体の前部に降ろして機体を後退して次の収穫作業に移ることも可能になる。

請求項３の発明で、請求項１または請求項２の効果に加えて、第二選別部６Ｂの収穫袋Ｂに向かう上昇傾斜角を小さい角度から収穫が増えるに従って大きくすることで、収穫作業時に第二選別部６Ｂの終端から収穫袋Ｂに投入される根菜の落下衝撃を和らげて根菜の損傷を無くすることが可能になる。

本発明における実施の形態の乗用型根菜類収穫機の左側面図である。 本発明における実施の形態の乗用型根菜類収穫機の右側面図である。 本発明における実施の形態の乗用型根菜類収穫機の平面図である。 本発明における実施の形態の別実施例の一部右側面図である。

以下、本発明の実施形態を図面に示す実施例を参照しながら説明する。なお、実施例の説明においては、機体の前進方向を前、後退方向を後、前進方向に向かって左右方向をそれぞれ左、右というが、本発明の構成を限定するものでは無い。

本発明の構成例に係る乗用型根菜類収穫機の左右の側面図を図１、図２に夫々示す。図１、図２において、乗用型根菜類収穫機（野菜収穫機）１は、左右のクローラ３，３等からなる走行装置によって支持される走行車体１５に、走行および機器操作のための操縦部４、圃場に植生する根菜を取り込む収穫部５、取り込んだ作物を選別作業するための選別部６、選別後の根菜を収容する収容部７等を備えて構成される。

収穫部５には、作物の茎葉部を挟持し根菜を吊下げた状態で後側上方に搬送して圃場から引き抜き搬送する左右一対の引上搬送ベルト１２，１２を設け、該引上搬送ベルト１２，１２の前側に根菜の葉部を引起す引起装置１１を配置し、引上搬送ベルト１２，１２の後部に引上搬送ベルト１２，１２に吊り下げた根菜の茎葉部を切徐する茎葉処理装置１３を設ける。また、切断されて茎葉部から分離して落下する根菜を受けて根菜側に残る茎葉を取り除く残葉処理装置１４等を備える。引上搬送ベルト１２，１２の前端下部には植生する根菜の側部を掘り起こして引き抜き易くするソイラ１６を設けている。

乗用型根菜類収穫機１の平面構成は、図３に示すように、機体の左側には、引上搬送ベルト１２，１２からなる収穫部５を配置し、選別部６を介して、機体の右側後部には、収穫した根菜を収容する収穫袋Ｂをセットする収容部７と、作物を収容した収穫袋Ｂを載置可能な載置部２４とを設ける。

選別部６について説明すると、茎葉処理装置１３下方の選別始端から右側方へ伸ばした第一選別部６Ａとその終端下部から後上方の収容部７上へ伸ばした第二選別部６Ｂで選別部６を構成している。この第一選別部６Ａと第二選別部６Ｂは、搬送突起付きの選別ベルト６１を張設し、茎葉処理装置１３で切り離した根菜を第一選別部６Ａに載せて横送りし、第一選別部６Ａの終端から落下する根菜を第二選別部６Ｂで受けて後上方へ搬送し、その移動間に作業者が不良の根菜を取り除いて選別する。第二選別部６Ｂは垂直軸８で水平回動可能にした基部選別部６Ｂ１とその端部から後上方へ斜設する傾斜選別部６Ｂ２で構成している。基部選別部６Ｂ１は走行車体１５に設ける垂直軸８で回動する支え台９に設け、傾斜選別部６Ｂ２は支え台９に対してシリンダ（油圧シリンダ）１０で傾斜角度を変更可能にしている。

なお、図４に示す如く、支え台９に遊動支持輪１７を設けると、第二選別部６Ｂを走行車体１５へ強固に保持できる。遊動支持輪１７は地面から浮かせて支え台９に根菜の重量が加わると接地するようにする。

第一選別部６Ａは操縦部４の操縦席４１のすぐ後方にあり、操縦者が野菜収穫機を操縦しながら、振り返って第一選別部６Ａの選別ベルト６１上を流れる収穫根菜から不良の根菜を手で選別除去する選別の補助が可能である。

また、第一選別部６Ａの後には補助作業者が座る作業席６２が設けられ、この作業席６２に座った補助作業者が第一選別部６Ａと第二選別部６Ｂの選別ベルト６１上を流れる根菜の選別作業をする。

第二選別部６Ｂの終端まで送られた根菜は収容部７に吊り下げた収穫袋Ｂに落下投入されて収穫され、収穫袋Ｂが満杯になると第二選別部６Ｂを右側方へ回動して収穫袋Ｂを機体の右側方で載置部２４を傾けて圃場に降ろされるようになるが、傾斜選別部６Ｂ２と支え台９の間に設ける油圧シリンダ１０で傾斜選別部６Ｂ２の傾斜角度を小さい角度から根菜の収穫量が増えるに従って大きく傾けることで傾斜選別部６Ｂ２の終端から収穫袋Ｂ中に落下する根菜の落下距離を縮めて衝撃を弱められる。

第二選別部６Ｂと支え台９は走行車体１５に対して垂直軸８で水平回動可能に支持され、収容部７を右側方や前方に回動可能で、収容部７を右側方にすると収穫袋Ｂを走行車体１５の前進走行に邪魔にならない位置に降ろせ、収容部７を前方にすると収穫袋Ｂを降ろした後に走行車体１５を後退して他の収穫地に移動して収穫作業を続けられる。

２０は選別ベルト停止ボタンで第一選別部６Ａと操縦席４１との間に配置することで、例えば、収穫袋Ｂに作物が満杯になると操縦者が選別ベルト停止ボタン２０を押して選別ベルト６１を停止させることができる構成としている。

上記のような選別部６の構成とすることで操縦席４１にいる操縦者が野菜収穫機１を操縦しながら、第一選別部６Ａに振り返って不良作物を除去して選別を助けることができる。

上記構成の野菜収穫機１は、収穫袋Ｂ内に根菜が投入され、収穫袋Ｂが満杯になると、走行車体１５の走行を停止して載置部２４から収穫袋Ｂを走行車体１５の後方に降ろして、再度収容部７に収穫袋Ｂを吊り下げて収穫作業を続けるが、降ろした収穫袋Ｂが次の収穫作業の邪魔になる場合には、第二選別部６Ｂを垂直軸８から側方へ回動したり前方へ回動したりしてその位置で収穫袋Ｂを降ろすことで収穫作業を続け易くなる。

また、補助作業者が作業席６２に乗込む際は、第二選別部６Ｂを側方へ回動して支え台９を踏み台に使用できる。

また、第二選別部６Ｂをモータで駆動し垂直軸８の旋回を電動として、無線制御可能にして操縦者と補助作業者の中間位置に無線制御装置を設けて両方が制御可能にしたり、個別に無線制御装置を設けて両者が機体から離れて制御可能にしたりするも良い。

Ｂ 収穫袋
６ 選別部
６Ａ 第一選別部
６Ｂ 第二選別部
８ 垂直軸
１２ 引上搬送ベルト
１５ 走行車体
６２ 作業席

Claims (3)

1. 引上搬送ベルト（１２）で引き抜いた根菜を選別部（６）に送って選別し収穫する乗用型根菜類収穫機において、補助作業者が座る作業席（６２）の前側に第一選別部（６Ａ）を設けると共に該第一選別部（６Ａ）に引き継いで作業席（６２）の側部を後方に送る第二選別部（６Ｂ）を設け、第二選別部（６Ｂ）の後端に根菜の収穫袋（Ｂ）を吊り下げ可能にしたことを特徴とする乗用型根菜類収穫機。
2. 第二選別部（６Ｂ）の始端側を少なくとも後方と側方へ回動固定可能に垂直軸（８）で走行車体（１５）に支持したことを特徴とする請求項１に記載の乗用型根菜類収穫機。
3. 第二選別部（６Ｂ）の終端に向かう上昇傾斜角度を変更調節可能にしたことを特徴とする請求項１または請求項２に記載の乗用型根菜類収穫機。
   

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