JP2021169112A - 冷却装置、押出加工品、冷却装置の製造方法、押出加工品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、部品の数を少なくすることができる冷却装置等を提供することを目的とする。
ここで、前記第1部および前記第2部の少なくともいずれかに対して、プレス加工が施されることで前記近接部位が成形されても良い。
また、他の観点から捉えると、本発明は、押出加工が施されることにより押出方向の複数の貫通孔を有する直方体状に形成された後に、当該複数の貫通孔間に設けられて当該貫通孔を区画する区画壁の一部が取り除かれて当該複数の貫通孔に連通する連通部が形成されるとともに、当該押出方向における端部が潰された後に、潰された部位に溶接が施されることにより固着している押出加工品である。
ここで、前記区画壁は、前記端部が潰される前に、前記押出方向と同じ方向から切削されることにより取り除かれていても良い。
また、前記区画壁は、前記押出方向に交差する方向から切削されることにより取り除かれていても良い。
また、他の観点から捉えると、本発明は、押出加工が施されることにより押出方向に貫通孔が形成された後、当該貫通孔の開口部が塞がれるように当該押出方向における端部が潰された後に、潰された部位に溶接が施されることにより固着している押出加工品である。
また、前記端部は、プレス加工が施されることで潰されても良い。
また、他の観点から捉えると、本発明は、押出加工が施されることにより押出方向の複数の貫通孔を有する直方体状に形成された後に、当該複数の貫通孔間に設けられて当該貫通孔を区画する区画壁の一部が取り除かれて当該複数の貫通孔に連通する連通部が形成されるとともに、当該押出方向における端部が潰された後に、潰された部位に溶接が施されることにより固着しており、かつ、当該連通部と外部とを連通するように当該押出方向と交差する方向の連通孔が形成された冷却部材と、前記冷却部材に対して溶接にて接合されることにより前記連通孔の開口部を覆う被接合部材と、を備える冷却装置である。
ここで、前記潰された部位に施される溶接および前記被接合部材に施される溶接は、レーザ溶接であり、当該潰された部位および当該被接合部材に対して同じ方向からレーザ光が照射されても良い。
また、他の観点から捉えると、本発明は、内部に区画壁にて区画された複数の流路を形成するように押出加工を施す押出工程と、前記押出工程にて成形された押出材における前記区画壁の一部を取り除く工程と、前記押出材の押出方向における端部を潰す工程と、前記潰す工程にて潰された部位を溶接する溶接工程と、を備える冷却装置の製造方法である。
ここで、前記取り除く工程は、前記端部の外部から、前記押出方向に切削工具を移動させることで前記区画壁を削っても良い。
あるいは、前記取り除く工程は、前記押出方向に交差する方向に切削工具を移動させることで前記区画壁を削っても良い。
また、前記取り除く工程にて形成された、外部と前記流路とを連通する連通孔を覆うカバーを、前記押出材にレーザ溶接にて接合する工程を有し、前記潰された部位に施される溶接は、レーザ溶接であり、当該潰された部位および前記カバーに対して同じ方向からレーザ光を照射しても良い。
また、他の観点から捉えると、本発明は、貫通孔を形成するように押し出し加工を施す押出工程と、前記押出工程にて成形された押出材における前記貫通孔を塞ぐように当該押出材における押出方向の端部を潰す工程と、前記潰す工程にて潰された部位を溶接する工程と、を備える押出加工品の製造方法である。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態に係る液冷式冷却装置1の斜視図である。
図2は、液冷式冷却装置1を構成する部品を分解した図である。
図3は、図1のIII−III部の断面図である。
図4は、図1のIV−IV部の断面図である。
第1の実施形態に係る液冷式冷却装置1は、内部に冷却液が流通する装置本体10と、装置本体10の外部から内部に冷却液を流入させる入口ジョイント30と、装置本体10の内部から外部に冷却液を流出させる出口ジョイント40と、を備えている。
装置本体10は、概形が直方体の部材である。装置本体10は、押出加工にて成形された、JIS A6063合金の押出材を用いて成形されており、押出方向が長手方向となるように成形されている。また、図1に示すように、装置本体10の長手方向および短手方向の長さは、上下方向の長さよりも大きい。なお、JIS A6063合金の質別は、T0又はT6であることを例示することができる。また、その他の質別であっても良いが、装置本体10の硬さが、42(HV(ビッカース硬さ))以上であることが望ましい。
流路11は、図4に示すように、短手方向の中央部よりも手前側と、中央部よりも奥側とに、それぞれ6個形成されている。
連通部15は、押出加工にて成形された押出材にあった流入側壁111aおよび流出側壁112aが除去されることで形成された空間である。除去方法については後で詳述する。
流入側空間121は、押出加工にて成形された押出材にあった上壁13および流入側壁111aの一部が例えば切削加工にて上壁13が貫通された貫通孔121aと、流入側壁111aが除去された下部空間121bとにより形成される。なお、図2に示した例では、流入側壁111aは、上側から下側にかけて全て除去されているが、上側の一部が除去され、下側の部分が残っていても良い。
流出側空間122は、上壁13および流出側壁112aが例えば切削加工にて除去されることで形成された空間であり、上壁13が貫通された貫通孔122aと、流出側壁112aが除去された下部空間122bとにより形成される。なお、図2に示した例では、流出側壁112aは、上側から下側にかけて全て除去されているが、上側の一部が除去され、下側の部分が残っていても良い。
入口ジョイント30は、円筒状であり中心線方向が上下方向となるように配置される入口パイプ31と、入口パイプ31を保持する保持部材32とを有している。
入口パイプ31における、下端側突出部312よりも下端側の部分が、保持部材32に形成された後述する貫通孔321に挿入されている。
保持部材32は、概形が板状の直方体の部材であり、中央部に円形の貫通孔321が形成されている。保持部材32は、JIS A3003合金の板材を用いて成形されている。なお、JIS A3003合金の質別は、質別H12又は質別H18であることを例示することができる。また、その他の質別であっても良いが、保持部材32の硬さが、35(HV)以上であることが望ましい。
出口ジョイント40は、入口ジョイント30と同様の部材であり、円筒状であり中心線方向が上下方向となるように配置される出口パイプ41と、出口パイプ41を保持する保持部材42とを有している。
出口パイプ41における、下端側突出部412よりも下端側の部分が、保持部材42に形成された後述する貫通孔(不図示)に挿入されている。
保持部材42は、概形が板状の直方体の部材であり、中央部に円形の貫通孔(不図示)が形成されている。保持部材42は、保持部材32と同様に、JIS A3003合金の板材を用いて成形されている。なお、JIS A3003合金の質別は、質別H12又は質別H18であることを例示することができる。また、その他の質別であっても良いが、保持部材42の硬さが、35(HV)以上であることが望ましい。
以上のように構成された液冷式冷却装置1には、装置本体10の上面であって、入口ジョイント30および出口ジョイント40が設けられた部位よりも長手方向の外側に、この液冷式冷却装置1により冷却される被冷却物が載せられる。被冷却物は、複数の直方体状の単電池51からなる組電池50であることを例示することができる。
以上のように構成された液冷式冷却装置1は、以下のようにして製造される。
先ず、装置本体10を製造する方法について説明する。
図5、図6は、装置本体10を製造する方法の一例を示す図である。
図5(a)は、押出工程の一例を示す図である。
先ず、図5(a)に示すように、押出加工を施すことにより押出方向の複数の貫通孔160を有する押出材150を成形する。以下、この工程を、押出工程と称する場合がある。
図5(b)は、押出材150における、長手方向および短手方向に平行な平面で切断した断面図の一例である。
図5(d)は、押出材150における、長手方向および短手方向に平行な平面で切断した断面図の一例である。
押出工程の後に、図5(c)に示すように、円板状で外周部に歯が形成された切削工具195を回転させながら長手方向に移動させることで、押出材150に形成された中央壁170および区画壁161の一部を除去する。以下、この工程を、除去工程と称する場合がある。切削工具195の厚さ(上下方向(図5では紙面に直交する方向)の大きさ)は、第1部151と第2部152との間の距離である所定距離よりも小さい。
なお、図5(d)に示した例では、中央壁170および区画壁161は、上下方向において、第1部151と第2部152との間の全てが除去されているが、特にかかる態様に限定されない。12個の貫通孔160を連通する空間が形成されるのであれば、中央壁170および区画壁161は、上下方向の一部が残っていても良い。
除去工程の後、図6(a)に示すように、押出材150における長手方向の端部に対して、上方向および下方向から力を加えることにより、端部を潰して平坦部190を形成する。以下、この工程を、プレス工程と称する場合がある。なお、図6(a)には、上方向および下方向から力を加える態様を例示しているが、特にかかる態様に限定されない。例えば、上方向または下方向のいずれか一方から力を加えることで押出材150の端部を潰しても良い。
プレス工程の後、図6(c)に示すように、プレス工程にて形成された平坦部190に対してレーザ光Lを照射することでレーザ溶接を行う。レーザ溶接を行う際、レーザ光Lを照射しながら、レーザヘッド196を短手方向に移動させることで連続的に照射する。これにより、第1部151と第2部152とが固着する。
また、溶接工程にて溶接する手法は、レーザ溶接に限定されない。アーク溶接、ガス溶接等の他の溶接手法を用いても良い。
つまり、除去工程、プレス工程、溶接工程が施されるとともに、2つの空間12が形成された後の押出材150が装置本体10に相当する。そして、第1部151、第2部152が、それぞれ、上壁13、下壁14に相当する。また、貫通孔160が、流入側流路111、流出側流路112に相当し、区画壁161が、流入側壁111a、流出側壁112aに相当する。また、連通部180が連通部15に相当し、平坦部190が平坦部17に相当する。
第2の実施形態に係る液冷式冷却装置2は、第1の実施形態に係る液冷式冷却装置1に対して、装置本体10に相当する装置本体210の形状が異なる。以下、第1の実施形態と異なる点について説明する。第1の実施形態と第2の実施形態とで、同じものについては同じ符号を用い、その詳細な説明は省略する。
第2の実施形態に係る装置本体210の製造方法は、中央壁170および区画壁161を除去して、12個の貫通孔160を連通する連通部280を形成する手法が、第1の実施形態に係る装置本体10の製造方法と異なる。
第2の実施形態に係る除去工程においては、図5(a)を用いて説明したようにして成形された押出材150に対して、例えば円柱状の切削工具を、上下方向、長手方向および短手方向に移動させて、第1部151、中央壁170および区画壁161の一部を除去して、連通部280を形成する。その際、第1部151に、外部と連通部280とを連通する上下方向の連通孔281(図7(b)参照)が形成される。
除去工程の後、第1の実施形態と同様に、プレス工程を行う。つまり、図7(b)に示すように、押出材150における長手方向の端部に対して、上方向および下方向から力を加えることにより、端部を潰して平坦部290(図7(c)参照)を形成する。
そして、第1の実施形態と同様に、プレス工程の後、平坦部290に対してレーザ光Lを照射することでレーザ溶接を行い、第1部151と第2部152とを固着する。
図9は、第2の実施形態に係る液冷式冷却装置2の断面図である。
液冷式冷却装置2は、装置本体210に形成された連通孔281を覆うカバー250を、装置本体210の長手方向における両端部それぞれに有する。
カバー250は、装置本体210にレーザ溶接にて接合することを例示することができる。例えば、カバー250を装置本体210の上面に載せた状態で、言い換えれば、カバー250と装置本体210とを重ね合わせた状態で、連通孔281の周囲の、カバー250と上壁13とが重なり合っている部分にレーザ光を連続的に照射することで、カバー250と装置本体210とを接合する。
また、装置本体210を完成させるにあたって、平坦部290へレーザ光Lを照射するために押出材150を固定した状態で、平坦部290をレーザ溶接するとともに、2つのカバー250と、入口ジョイント30と、出口ジョイント40とをレーザ溶接にて接合しても良い。このとき、平坦部290へのレーザ光Lの照射、カバー250へのレーザ光Lの照射、入口ジョイント30へのレーザ光Lの照射、出口ジョイント40へのレーザ光Lの照射を、同じ方向から行うことができる。これにより、液冷式冷却装置2を製造するのに要する時間をさらに短くすることができる。
Claims (14)
- 平板状の第1部と、
前記第1部と所定距離以上隔てて対向し、当該第1部との間に流体が流通する流路を形成する平板状の第2部と、
を有し、
前記第1部と前記第2部とは、互いの距離が前記所定距離未満である近接部位を有し、当該近接部位に溶接が施されることにより固着している
冷却装置。 - 前記第1部および前記第2部の少なくともいずれかに対して、プレス加工が施されることで前記近接部位が成形される
請求項1に記載の冷却装置。 - 押出加工が施されることにより押出方向の複数の貫通孔を有する直方体状に形成された後に、当該複数の貫通孔間に設けられて当該貫通孔を区画する区画壁の一部が取り除かれて当該複数の貫通孔に連通する連通部が形成されるとともに、当該押出方向における端部が潰された後に、潰された部位に溶接が施されることにより固着している押出加工品。
- 前記区画壁は、前記端部が潰される前に、前記押出方向と同じ方向から切削されることにより取り除かれている
請求項3に記載の押出加工品。 - 前記区画壁は、前記押出方向に交差する方向から切削されることにより取り除かれている
請求項3に記載の押出加工品。 - 押出加工が施されることにより押出方向に貫通孔が形成された後、当該貫通孔の開口部が塞がれるように当該押出方向における端部が潰された後に、潰された部位に溶接が施されることにより固着している
押出加工品。 - 前記端部は、プレス加工が施されることで潰される
請求項6に記載の押出加工品。 - 押出加工が施されることにより押出方向の複数の貫通孔を有する直方体状に形成された後に、当該複数の貫通孔間に設けられて当該貫通孔を区画する区画壁の一部が取り除かれて当該複数の貫通孔に連通する連通部が形成されるとともに、当該押出方向における端部が潰された後に、潰された部位に溶接が施されることにより固着しており、かつ、当該連通部と外部とを連通するように当該押出方向と交差する方向の連通孔が形成された冷却部材と、
前記冷却部材に対して溶接にて接合されることにより前記連通孔の開口部を覆う被接合部材と、
を備える冷却装置。 - 前記潰された部位に施される溶接および前記被接合部材に施される溶接は、レーザ溶接であり、当該潰された部位および当該被接合部材に対して同じ方向からレーザ光が照射される
請求項8に記載の冷却装置。 - 内部に区画壁にて区画された複数の流路を形成するように押出加工を施す押出工程と、
前記押出工程にて成形された押出材における前記区画壁の一部を取り除く工程と、
前記押出材の押出方向における端部を潰す工程と、
前記潰す工程にて潰された部位を溶接する溶接工程と、
を備える冷却装置の製造方法。 - 前記取り除く工程は、前記端部の外部から、前記押出方向に切削工具を移動させることで前記区画壁を削る
請求項10に記載の冷却装置の製造方法。 - 前記取り除く工程は、前記押出方向に交差する方向に切削工具を移動させることで前記区画壁を削る
請求項10に記載の冷却装置の製造方法。 - 前記取り除く工程にて形成された、外部と前記流路とを連通する連通孔を覆うカバーを、前記押出材にレーザ溶接にて接合する工程を有し、
前記潰された部位に施される溶接は、レーザ溶接であり、当該潰された部位および前記カバーに対して同じ方向からレーザ光を照射する
請求項12に記載の冷却装置の製造方法。 - 貫通孔を形成するように押し出し加工を施す押出工程と、
前記押出工程にて成形された押出材における前記貫通孔を塞ぐように当該押出材における押出方向の端部を潰す工程と、
前記潰す工程にて潰された部位を溶接する工程と、
を備える押出加工品の製造方法。
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