JP2021167032A - 加工装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】切り粉及び霧状の切削水が、着脱領域の上方へ拡散することを低減する。【解決手段】加工装置は、カセット載置ユニットと、チャックテーブル12と、加工ユニットと、加工室カバー22と、洗浄ユニットと、洗浄ユニットとカセット載置ユニットとの間に位置する着脱領域Aと、着脱領域Aに隣接する加工領域Bと、の間でチャックテーブル12を移動させるテーブル移動機構14と、着脱領域に配置されたチャックテーブル12とスピンナテーブルとの間と、着脱領域Aに配置されたチャックテーブル12と収容カセットとの間と、で被加工物11を搬送する搬送機構と、着脱領域Aを覆う様に閉じ、且つ、着脱領域Aを露出させる様に開くシャッター30と、シャッター30の開閉を制御する制御ユニットと、を備える。【選択図】図3
Description
本発明は、チャックテーブルで保持された被加工物を加工する加工ユニットを備える加工装置に関する。
半導体デバイスの製造プロセスでは、例えば、ウェーハの表面に格子状に設定された複数の分割予定ラインで区画される各領域にデバイスを形成した後、当該ウェーハの裏面側を研削装置で研削し、続いて、切削装置で各分割予定ラインに沿ってウェーハを切削する。これにより、ウェーハを、複数のデバイスチップに分割する。
切削装置における所定の空間(切削室)には、スピンドルハウジングが配置されている。スピンドルハウジングには、円柱状のスピンドルが回転可能な態様で保持されている。スピンドルの一端部には、モータ等の回転駆動源が連結されており、スピンドルの他端部には、環状の切り刃を有する切削ブレードが装着されている。
切削装置でウェーハを切削するときには、ウェーハの裏面側をチャックテーブルで保持する。そして、純水等の切削水をウェーハに供給しながら、切削ユニットに対してチャックテーブルを相対的に移動させることで、回転している切削ブレードを被加工物に切り込ませる。
切削に伴い、切り粉が発生する。切り粉は、霧状になった切削水と共に切削室に充満し、切削室を汚染する。また、切り粉及び霧状の切削水は、切削室の外に位置する切削装置の他の構成要素に付着することもある。例えば、切り粉及び霧状の切削水は、オペレータが切削装置の外部から内部を視認するための窓の内側に付着して、切削装置の内部の視認性を低下させる。
切り粉及び霧状の切削水が切削室から、切削装置の内部へ拡散すると、ウェーハそのものや、ウェーハを吸引保持して搬送するための搬送機構も汚染される。搬送機構が汚染されると、ウェーハを正しく吸引保持できなくなり、ウェーハが搬送機構から落下して割れることもある。
これに対して、切削室に排気口を設け、この排気口に排気ダクトの一端を接続し、排気ダクトの他端にファン等の吸引機構を設けることにより、排気ダクトを通じて切り粉及び霧状の切削水を切削室から排出する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、切削室の側壁には、被加工物を吸引保持したチャックテーブルが出入りするための開口が形成されているので、吸引機構を使用しても、切り粉及び霧状の切削水を切削室から完全に吸引除去できず、その一部が、側壁の開口から拡散する可能性がある。
ところで、チャックテーブルは、被加工物を切削するときには、切削室内の所定の領域である加工領域に配置されるが、被加工物をチャックテーブルに対して着脱するときには、切削室の側壁の開口に対して加工領域とは反対側に位置する着脱領域に配置される。
チャックテーブルで吸引保持された被加工物が切削室内で切削されているとき、通常、切削及び洗浄を終えた別の被加工物が、着脱領域の上方を通って搬送される。しかし、洗浄後の被加工物は、切削室の側壁の開口から拡散する切り粉及び霧状の切削水により汚染される可能性がある。
本発明は係る問題点に鑑みてなされたものであり、切り粉及び霧状の切削水が、着脱領域の上方へ拡散することを低減することを目的とする。
本発明の一態様によれば、1以上の被加工物を収容する収容カセットが載置されるカセット載置台を有するカセット載置ユニットと、被加工物を保持するチャックテーブルと、スピンドルと、該スピンドルの一端部に装着された切削ブレードとを有し、該チャックテーブルで保持された被加工物を加工する加工ユニットと、該加工ユニットを覆う加工室カバーと、被加工物を保持するスピンナテーブルを含み、該スピンナテーブルで保持された被加工物を洗浄する洗浄ユニットと、該洗浄ユニットと該カセット載置ユニットとの間に位置する領域であって、被加工物が該チャックテーブルに対して着脱されるときに該チャックテーブルが配置される着脱領域と、該着脱領域に隣接し、且つ、該加工室カバーによって覆われる領域であって、該加工ユニットで被加工物を加工するときに該チャックテーブルが配置される加工領域と、の間で該チャックテーブルを移動させるテーブル移動機構と、該着脱領域に配置された該チャックテーブルと該スピンナテーブルとの間と、該着脱領域に配置された該チャックテーブルと該収容カセットとの間と、で被加工物を搬送する搬送機構と、該着脱領域を覆う様に閉じ、且つ、該着脱領域を露出させる様に開くシャッターと、該シャッターの開閉を制御する制御ユニットと、を備え、該制御ユニットは、該洗浄ユニットで洗浄された被加工物が該洗浄ユニットから該収容カセットに向かう途中で該着脱領域の上方を通過するときに、該シャッターを閉じることで該着脱領域を該シャッターで覆う加工装置が提供される。
好ましくは、該シャッターは、平型蛇腹を有し、該平型蛇腹を所定方向で縮ませることで該着脱領域が露出され、該平型蛇腹を該所定方向で伸ばすことで該着脱領域が覆われる。
また、好ましくは、該シャッターは、芯部と、一部が該芯部に固定され、該芯部の外周部に巻き取られ、且つ、該芯部の外周部から送り出されるシート部材と、を有し、該芯部の外周に該シート部材を巻き取ることで該着脱領域が露出し、該芯部の外周から該シート部材が送り出されることで該着脱領域が覆われる。
本発明の一態様に係る加工装置は、着脱領域を覆う様に閉じ、且つ、着脱領域を露出させる様に開くシャッターを備える。例えば、切削ユニットで被加工物を加工しているときに着脱領域を覆う様にシャッターを閉じることで、切り粉及び霧状の切削水が着脱領域の上方へ拡散することを低減できる。
また、洗浄ユニットで洗浄された被加工物が洗浄ユニットから収容カセットに向かう途中で着脱領域の上方を通過するときに、シャッターを閉じることで着脱領域をシャッターで覆う。これにより、切り粉及び霧状の切削水が、洗浄後の被加工物に付着することを防止できる。
添付図面を参照して、本発明の一態様に係る実施形態について説明する。図1及び図2は、切削装置(加工装置)2の斜視図である。図1及び図2におけるX軸方向(加工送り方向)、Y軸方向(割り出し送り方向)及びZ軸方向(鉛直方向、高さ方向)は、互いに直交する方向である。
切削装置2は、各構成要素を支持する基台4を備える。基台4の前方の角部には、開口4aが設けられている。開口4a内には、昇降機構(不図示)によって昇降するカセットエレベータ6aが設けられている。
カセットエレベータ6aの上面には、カセット載置台6bが設けられている。このカセット載置台6b上には、カセット(収容カセット)6cが載せられる。なお、カセットエレベータ6a及びカセット載置台6bは、カセット載置ユニットを構成する。カセット6cには、1以上の被加工物11が収容される。
図3(A)を参照して、被加工物11等について説明する。被加工物11は、例えば、シリコン等の半導体材料でなる円盤状のウェーハである。なお、被加工物11の材質、形状、構造、大きさ等に制限はない。
被加工物11の表面側には、互いに交差する複数の分割予定ライン(ストリート)が設定されている。複数の分割予定ラインによって区画された各領域の表面側には、IC(Integrated Circuit)等のデバイスが形成されている。
被加工物11の裏面側には、被加工物11の径よりも大きな径を有する粘着テープ(ダイシングテープ)13が貼り付けられる。また、粘着テープ13の外周部分には、金属製の環状のフレーム15の一面が貼り付けられる。これにより、粘着テープ13を介して被加工物11がフレーム15で支持された被加工物ユニット17が形成される。
図1に戻り、カセットエレベータ6aの後方には、X軸方向に沿う長辺を有する矩形状の開口4bが形成されている。開口4b内には、テーブルカバー8と、テーブルカバー8のX軸方向の両側に配置され、それぞれX軸方向に伸縮する蛇腹状カバー10と、が設けられている。
テーブルカバー8上には、チャックテーブル12が設けられている。ここで、再び図3(A)を参照して、チャックテーブル12について説明する。チャックテーブル12は、ステンレス鋼等の金属で形成された円盤状の枠体12bを有する。
枠体12bの上部には、円盤状の凹部が形成されている。この凹部には、セラミックス等で形成された多孔質板12cが固定されている。多孔質板12cは、枠体12bに形成されている流路(不図示)を介してエジェクタ等の吸引源(不図示)に接続されている。
吸引源からの負圧が、流路を介して多孔質板12cに伝達することにより、多孔質板12cの上面には負圧が生じる。それゆえ、多孔質板12cの上面は、被加工物ユニット17(被加工物11)を吸引して保持する保持面12aとして機能する。
チャックテーブル12の側方には、チャックテーブル12の周方向に沿って互いに離れた態様で、複数のクランプ機構12dが設けられている。クランプ機構12dは、フレーム15をZ軸方向で固定する機能を有する。
チャックテーブル12の下面には、モータ等の回転駆動源12eの出力軸が接続されている。この出力軸は、Z軸方向(鉛直方向)に略平行に配置されており、チャックテーブル12の回転軸となる。
回転駆動源12eの下方には、ボールネジ式のテーブル移動機構(加工送りユニット)14が設けられている。テーブル移動機構14は、X軸方向移動テーブル14aを有する。X軸方向移動テーブル14a上面側には、上述の回転駆動源12eが固定されている。
X軸方向移動テーブル14aの下面側には、各々X軸方向に略平行に配置された一対のガイドレール14bが設けられている。なお、図3(B)では、片方のガイドレール14bのみを示す。一対のガイドレール14b上には、X軸方向移動テーブル14aが、スライド可能な態様で取り付けられている。
X軸方向移動テーブル14aの下面側には、ナット部14cが設けられている。ナット部14cには、X軸方向に略平行に配置されたボールネジ14dが、回転可能な態様で連結されている。
ボールネジ14dの一端部には、モータ等の回転駆動源14eが連結されており、ボールネジ14dの他端部には、軸受け14fが連結されている。回転駆動源14eを動作させることにより、チャックテーブル12及び回転駆動源12eはX軸方向に沿って移動する。
カセット6cから被加工物ユニット17(即ち、被加工物11)が搬出されてチャックテーブル12で保持されるとき、チャックテーブル12は、Y軸方向において開口4aに隣接する着脱領域Aに配置される(図4参照)。
着脱領域Aは、チャックテーブル12に被加工物11を載置するとき、及び、チャックテーブル12から被加工物11を取り外すとき(即ち、被加工物11がチャックテーブル12に対して着脱されるとき)に、チャックテーブル12が配置される領域である。
Y軸方向において、開口4aと開口4bとの境界近傍には、プッシュプルアーム16(図4参照)が設けられている。プッシュプルアーム16は、カセット6cから又はカセット6cへ、被加工物ユニット17を搬送する。
プッシュプルアーム16の下方には、長手方向がY軸方向に沿って各々配置された位置合わせ用の一対のガイドレール(不図示)が設けられている。一対のガイドレールは、X軸方向に沿って互いに近づくことで、一対のガイドレール上に載置された被加工物ユニット17のX軸方向の位置を調整する。
再び図1に戻る。位置合わせ用の一対のガイドレールの上方には、被加工物ユニット17をY軸方向及びZ軸方向に沿って搬送するための第1の搬送機構18が設けられている。第1の搬送機構18は、上面視において十字形状のブラケット18aを有する。
ブラケット18aの4つの端部の底面側には、被加工物ユニット17のフレーム15を吸引して保持するための吸着ヘッド18bがそれぞれ設けられている。吸着ヘッド18bは、所定の流路を介してエジェクタ等の吸引源(不図示)に接続されている。
プッシュプルアーム16によりカセット6cから一対のガイドレールへ引き出された被加工物ユニット17は、一対のガイドレールによりX軸方向の位置が調整される。その後、被加工物ユニット17は、第1の搬送機構18により吸引保持され、一対のガイドレールから着脱領域Aに配置されたチャックテーブル12へ搬送される。
次いで、被加工物ユニット17は、着脱領域Aに配置されたチャックテーブル12で吸引保持される。その後、テーブル移動機構14を動作させて、X軸方向において着脱領域Aに隣接する加工領域Bに、チャックテーブル12を配置する(図3(A)、図3(B)及び図4参照)。
加工領域Bに配置されたチャックテーブル12の上方には、被加工物11を切削(加工)するための切削ユニット(加工ユニット)20が設けられている。図1では、1つの切削ユニット20のみを示すが、本実施形態では、Y軸方向で対面する態様で一対の切削ユニット20が配置されている(図4参照)。
図4に示す様に、各切削ユニット20は、筒状のスピンドルハウジング20aを有する。スピンドルハウジング20a内には、円柱状のスピンドル20bの一部が、回転可能な態様で収容されている。
スピンドル20bの一端部には、モータ等の回転駆動源(不図示)が連結されている。スピンドル20bの他端部は、スピンドルハウジング20aから突出しており、この他端部には、環状の切り刃を有する切削ブレード20cが装着されている。
スピンドルハウジング20aには、Z軸方向に沿って切削ユニット20を移動させる切り込みユニット(不図示)が連結されており、切り込みユニットには、Y軸方向に沿って切削ユニット20を移動させる割り出し送りユニット(不図示)が連結されている。
被加工物11を加工するときには、まず、切削ブレード20cを被加工物11の分割予定ライン(不図示)の延長線上に配置する。そして、高速で回転させた切削ブレード20cの下端を、保持面12aと被加工物11の被保持面との間に位置付ける。
その後、テーブル移動機構14で被加工物11と切削ブレード20cとをX軸方向に沿って相対的に移動させると、被加工物11は、分割予定ラインに沿って切削される。なお、切削時には、切削ユニット20から、被加工物11と切削ブレード20cとの接触点(加工点)へ、純水等の切削液が供給される。
加工領域Bに配置されたチャックテーブル12の上方には、チャックテーブル12及び切削ユニット20を覆う様に、アクリル樹脂等の樹脂で形成された加工室カバー22が設けられている。
図1、図3(A)及び図3(B)に示す様に、加工室カバー22の側面のうち、最も着脱領域Aに近い1つの側面の底部には、Y軸方向に沿う長手部を有する矩形状の開口22aが形成されている。開口22aは、チャックテーブル12が通過できる程度の大きさを有する。
チャックテーブル12は、開口22aを通過することで、着脱領域Aと加工領域Bとの間を支障なく移動できる。また、加工室カバー22の側面のうち、開口22aが形成された側面とは別の側面には、排気口(不図示)が形成されている。
排気口には、排気ダクト(不図示)の一端が接続されており、排気ダクトの他端には、ファン等の吸引機構(不図示)が設けられている。切削ユニット20で被加工物11を切削(加工)するときに発生した、切り粉及び霧状の切削水は、基本的には、吸引機構により排気ダクトを介して加工室カバー22の外部へ排出される。
しかし、切り粉及び霧状の切削水は、加工室カバー22内から完全に吸引除去できず、切り粉及び霧状の切削水の一部は、開口22aから着脱領域Aへ拡散する可能性がある。そこで、本実施形態では、着脱領域Aの上方を覆うことができるシャッター30を設ける。
シャッター30は、長手部がY軸方向に沿って配置された四角柱状のエンドプレート32を有する。エンドプレート32は固定端であり、エンドプレート32の一側面は、基台4の垂直壁4cに固定されている。
エンドプレート32の垂直壁4cとは反対側の側面には、樹脂、金属又はこれらの複合部材で形成され、開口4bのY軸方向の長さと略同じ幅を有し、X軸方向に沿って伸縮自在な平型蛇腹34が固定されている。
X軸方向において、平型蛇腹34のエンドプレート32とは反対側には、自由端となる四角柱状のエンドプレート36が固定されている。平型蛇腹34のY軸方向の両端部には、X軸方向に長手部を有するガイドレール(不図示)が配置されている。
また、エンドプレート36には、エンドプレート36をX軸方向に沿って移動させるためのアクチュエータ(不図示)が連結されている。アクチュエータは、例えば、エアシリンダである。アクチュエータの動作により、平型蛇腹34の開閉が制御される。
アクチュエータを動作させて、平型蛇腹34をX軸方向(所定方向)に沿って伸ばすことにより、図3(A)に示す様に、エンドプレート36は、開口22aの上方に位置する加工室カバー22の側面に接触する。
これより、シャッター30は閉じられ、着脱領域Aは、平型蛇腹34により覆われる。図3(A)は、チャックテーブル12が加工領域Bに配置され、シャッター30が閉状態であるときのチャックテーブル12等の一部断面側面図である。
例えば、切削ユニット20で被加工物11を加工しているときに着脱領域Aを覆う様にシャッター30を閉じることで、切り粉及び霧状の切削水が着脱領域Aの上方へ拡散することを低減できる。
また、例えば、アクチュエータを動作させて、平型蛇腹34をX軸方向(所定方向)に沿って縮ませると、図3(B)に示す様に、シャッター30は開けられ、着脱領域Aは露出される。図3(B)は、チャックテーブル12が着脱領域Aに配置され、シャッター30が開状態であるときのチャックテーブル12等の一部断面側面図である。
開口4bの上方には、第1の搬送機構18と干渉しない態様で、第2の搬送機構40が設けられている(図3(A)、図3(B)、図4参照)。第2の搬送機構40は、上面視において十字形状のブラケット40aを有する。
ブラケット40aの4つの端部の底面側には、被加工物ユニット17のフレーム15を吸引して保持するための吸着ヘッド40bがそれぞれ設けられている。吸着ヘッド40bは、所定の流路を介してエジェクタ等の吸引源(不図示)に接続されている。
第2の搬送機構40は、被加工物ユニット17を各吸着ヘッド40bで吸引保持した状態で、着脱領域Aに配置されたチャックテーブル12から、後述する洗浄ユニット50へ、被加工物ユニット17を搬送する。
Y軸方向において開口4bに対して開口4aと反対側の位置には、開口4dが形成されている。開口4dには、加工後の被加工物11を洗浄するための洗浄ユニット50が設けられている。洗浄ユニット50は、スピンナテーブル52を有する。
スピンナテーブル52の下部には、モータ等の回転駆動源(不図示)の出力軸が接続されている。この出力軸は、Z軸方向(鉛直方向)に略平行に配置されており、スピンナテーブル52の回転軸となる。
スピンナテーブル52は、チャックテーブル12と同様に、枠体及び多孔質板を有する。多孔質板の上面には、所定の流路を介して吸引源(不図示)から負圧が作用する。それゆえ、スピンナテーブル52の上面は、被加工物ユニット17を吸引保持する保持面として機能する。
スピンナテーブル52の上方には、噴射口がスピンナテーブル52に向かう様に配置されたノズル54が設けられている。ノズル54は、圧縮エアを供給する気体供給源(不図示)と、純水等の液体を供給する液体供給源(不図示)とに接続されており、スピンナテーブル52の保持面へ、エア及び液体が混合された気液混合流体(二流体)を噴射する。
なお、ノズル54には、金属製のアームの一端部が固定されている。また、アームの他端部には、揺動機構(不図示)が連結されている。揺動機構が動作すると、ノズル54は、スピンナテーブル52上のXY平面において円弧状の経路を往復移動する。
切削後の被加工物11を含む被加工物ユニット17を吸引保持したチャックテーブル12が、再び着脱領域Aに移動した後、被加工物ユニット17は、第2の搬送機構40によりチャックテーブル12からスピンナテーブル52へ搬送される。
洗浄ユニット50は、スピンナテーブル52で被加工物11を吸引保持した状態で、スピンナテーブル52を回転させながら、ノズル54から被加工物11へ気液混合流体を噴射する。これにより、切削後の被加工物11を洗浄する。
洗浄後、被加工物ユニット17は、第1の搬送機構18により、スピンナテーブル52から一対のガイドレールへ搬送される。その後、被加工物ユニット17は、プッシュプルアーム16により、一対のガイドレールからカセット6cへ搬送される。
この様に、カセット6cから搬出された被加工物11は、切削ユニット20で切削された後、洗浄ユニット50で洗浄され、カセット6cへ搬入される。なお、プッシュプルアーム16、第1の搬送機構18、及び、第2の搬送機構40は、被加工物ユニット17(被加工物11)を搬送するための搬送機構を構成する。
図1及び図2に示す様に、切削装置2には、制御ユニット58が設けられている。制御ユニット58は、カセットエレベータ6a、チャックテーブル12、テーブル移動機構14、プッシュプルアーム16、第1の搬送機構18、切削ユニット20、切り込みユニット、割り出し送りユニット、シャッター30、第2の搬送機構40、洗浄ユニット50等の動作を制御する。
制御ユニット58は、例えば、CPU(Central Processing Unit)に代表されるプロセッサ等の処理装置と、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等の主記憶装置と、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ等の補助記憶装置と、を含むコンピュータによって構成されている。
補助記憶装置には、所定のプログラムを含むソフトウェアが記憶されている。このソフトウェアに従い処理装置等を動作させることによって、制御ユニット58の機能が実現される。次に、図4及び図5を参照して、複数の被加工物11を切削する場合の手順について説明する。
図4は、切削装置2の上面図である。なお、図4では、便宜上、第1の搬送機構18を省略している。図5は、複数の被加工物11の加工手順を説明する図である。図5では、縦軸に被加工物ユニット17(即ち、被加工物11)の種類を示し、横軸に時間を示す。
複数の被加工物11を順次加工する際には、まず、プッシュプルアーム16及び第1の搬送機構18が、第1の被加工物ユニット17−1を、カセット6cから着脱領域Aに配置されたチャックテーブル12へ搬出する。
その後、チャックテーブル12は、着脱領域Aから加工領域Bへ移動し、被加工物11は切削ユニット20により切削される。次に、チャックテーブル12は、加工領域Bから着脱領域Aへ戻る。そして、第2の搬送機構40が、着脱領域Aに配置されたチャックテーブル12から洗浄ユニット50へ第1の被加工物ユニット17−1を搬送する。
第1の被加工物ユニット17−1の洗浄ユニット50への搬送が終了した後、プッシュプルアーム16及び第1の搬送機構18が、第2の被加工物ユニット17−2を、着脱領域Aに配置されたチャックテーブル12へ搬出する。
第1の被加工物ユニット17−1の洗浄終了後、第1の被加工物ユニット17−1を洗浄ユニット50からカセット6cへ搬入するために、第1の搬送機構18は、第1の被加工物ユニット17−1を吸引保持した状態で、着脱領域Aを通過する。
このとき、第2の被加工物ユニット17−2は切削中であるが、シャッター30を閉じることで着脱領域Aが覆う。これにより、第2の被加工物ユニット17−2の切削に伴って生じる切り粉及び霧状の切削水が、第1の被加工物ユニット17−1の被加工物11に付着することを防止できる。
第1の被加工物ユニット17−1がカセット6cへ搬入された後、制御ユニット58が、シャッター30を開状態とする。そして、第2の搬送機構40が、着脱領域Aから洗浄ユニット50へ第2の被加工物ユニット17−2を搬送する。
第2の被加工物ユニット17−2の洗浄ユニット50への搬送が終了した後には、第3の被加工物ユニット17−3が、着脱領域Aに配置されたチャックテーブル12へ搬出される。この様にして、複数の被加工物11の加工が順次行われる。
本実施形態では、切削ユニット20で被加工物11を加工しているときに着脱領域Aを覆う様にシャッター30を閉じる。これにより、切り粉及び霧状の切削水が着脱領域Aの上方へ拡散することを低減できる。
それゆえ、加工領域Bと、シャッター30の直下の領域とを、洗浄後の被加工物11が搬送される搬送空間から分離できる。従って、切り粉及び霧状の切削水が、洗浄後の被加工物11に付着することを防止できる。
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、着脱領域Aの上方を覆うことができるシャッター60を有する(図6(A)、図6(B)参照)。シャッター60は、長手部がY軸方向に沿って配置された四角柱状のエンドプレート62を有する。
エンドプレート62は固定端であり、エンドプレート62の一側面は、垂直壁4cに固定されている。エンドプレート62の垂直壁4cとは反対側の側面には、開口4bのY軸方向の長さと略同じ幅を有する樹脂製のシート64aが固定されている。
シート64aのエンドプレート62とは反対側には、Y軸方向に略平行に配置された円柱状の巻付棒(芯部)64が固定されている。巻付棒64には、開口4bのY軸方向の長さと略同じ幅を有する樹脂製のシート64bが固定されている。
シート64bの巻付棒64とは反対側には、自由端となる四角柱状のエンドプレート66が固定されている。シート64a、64bは、巻付棒64に対して巻き取り可能なシート部材を構成する。シート64a、64b及び巻付棒64のY軸方向の両端部には、X軸方向に長手部を有するガイドレール(不図示)が配置されている。
また、エンドプレート66には、エンドプレート66をX軸方向に沿って移動させるためのアクチュエータ(不図示)が連結されている。アクチュエータは、例えば、エアシリンダである。アクチュエータにより、シート部材の開閉が制御される。
アクチュエータを動作させて、シート64a、64bをX軸方向(所定方向)に沿って伸ばすことにより、図6(A)に示す様に、エンドプレート66は、開口22aの上方に位置する加工室カバー22の側面に接触する。
これより、シート64a、64bが巻付棒64の外周部から送り出され、シャッター60は閉じられる。それゆえ、着脱領域Aは、シート64a、64bにより覆われる。図6(A)は、第2の実施形態に係るシャッター60の閉状態を示す一部断面側面図である。
切削ユニット20で被加工物11を加工しているときに着脱領域Aを覆う様にシャッター60を閉じることで、切り粉及び霧状の切削水が着脱領域Aの上方へ拡散することを低減できる。
また、アクチュエータを動作させて、シート64a、64bをX軸方向(所定方向)に沿って縮ませると、シート64a、64bが巻付棒64の外周部に巻き取られ、図6(B)に示す様に、シャッター60は開けられる。これにより、着脱領域Aは露出される。図6(B)は、第2の実施形態に係るシャッター60の開状態を示す図である。
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。例えば、プッシュプルアーム16と、第1の搬送機構18とを一体的に構成することもできる。
2:切削装置
4:基台
4a,4b,4d:開口
4c:垂直壁
6a:カセットエレベータ、6b:カセット載置台、6c:カセット
8:テーブルカバー
10:蛇腹状カバー
12:チャックテーブル、12a:保持面、12b:枠体、12c:多孔質板
12d:クランプ機構、12e:回転駆動源
14:テーブル移動機構、14a:X軸方向移動テーブル、14b:ガイドレール
14c:ナット部、14d:ボールネジ、14e:回転駆動源、14f:軸受け
16:プッシュプルアーム
18:第1の搬送機構、18a:ブラケット、18b:吸着ヘッド
20:切削ユニット、20a:スピンドルハウジング
20b:スピンドル、20c:切削ブレード
22:加工室カバー、22a:開口
30:シャッター
32,36:エンドプレート
34:平型蛇腹
40:第2の搬送機構、40a:ブラケット、40b:吸着ヘッド
50:洗浄ユニット、52:スピンナテーブル、54:ノズル
58:制御ユニット
60:シャッター
62,66:エンドプレート、
64:巻付棒
64a,64b:シート
A:着脱領域
B:加工領域
11:被加工物、13:粘着テープ、15:フレーム、
17:被加工物ユニット
17−1:第1の被加工物ユニット
17−2:第2の被加工物ユニット
17−3:第3の被加工物ユニット
4:基台
4a,4b,4d:開口
4c:垂直壁
6a:カセットエレベータ、6b:カセット載置台、6c:カセット
8:テーブルカバー
10:蛇腹状カバー
12:チャックテーブル、12a:保持面、12b:枠体、12c:多孔質板
12d:クランプ機構、12e:回転駆動源
14:テーブル移動機構、14a:X軸方向移動テーブル、14b:ガイドレール
14c:ナット部、14d:ボールネジ、14e:回転駆動源、14f:軸受け
16:プッシュプルアーム
18:第1の搬送機構、18a:ブラケット、18b:吸着ヘッド
20:切削ユニット、20a:スピンドルハウジング
20b:スピンドル、20c:切削ブレード
22:加工室カバー、22a:開口
30:シャッター
32,36:エンドプレート
34:平型蛇腹
40:第2の搬送機構、40a:ブラケット、40b:吸着ヘッド
50:洗浄ユニット、52:スピンナテーブル、54:ノズル
58:制御ユニット
60:シャッター
62,66:エンドプレート、
64:巻付棒
64a,64b:シート
A:着脱領域
B:加工領域
11:被加工物、13:粘着テープ、15:フレーム、
17:被加工物ユニット
17−1:第1の被加工物ユニット
17−2:第2の被加工物ユニット
17−3:第3の被加工物ユニット
Claims (3)
- 1以上の被加工物を収容する収容カセットが載置されるカセット載置台を有するカセット載置ユニットと、
被加工物を保持するチャックテーブルと、
スピンドルと、該スピンドルの一端部に装着された切削ブレードとを有し、該チャックテーブルで保持された被加工物を加工する加工ユニットと、
該加工ユニットを覆う加工室カバーと、
被加工物を保持するスピンナテーブルを含み、該スピンナテーブルで保持された被加工物を洗浄する洗浄ユニットと、
該洗浄ユニットと該カセット載置ユニットとの間に位置する領域であって、被加工物が該チャックテーブルに対して着脱されるときに該チャックテーブルが配置される着脱領域と、該着脱領域に隣接し、且つ、該加工室カバーによって覆われる領域であって、該加工ユニットで被加工物を加工するときに該チャックテーブルが配置される加工領域と、の間で該チャックテーブルを移動させるテーブル移動機構と、
該着脱領域に配置された該チャックテーブルと該スピンナテーブルとの間と、該着脱領域に配置された該チャックテーブルと該収容カセットとの間と、で被加工物を搬送する搬送機構と、
該着脱領域を覆う様に閉じ、且つ、該着脱領域を露出させる様に開くシャッターと、
該シャッターの開閉を制御する制御ユニットと、を備え、
該制御ユニットは、
該洗浄ユニットで洗浄された被加工物が該洗浄ユニットから該収容カセットに向かう途中で該着脱領域の上方を通過するときに、該シャッターを閉じることで該着脱領域を該シャッターで覆うことを特徴とする加工装置。 - 該シャッターは、
平型蛇腹を有し、
該平型蛇腹を所定方向で縮ませることで該着脱領域が露出され、該平型蛇腹を該所定方向で伸ばすことで該着脱領域が覆われることを特徴とする請求項1記載の加工装置。 - 該シャッターは、
芯部と、
一部が該芯部に固定され、該芯部の外周部に巻き取られ、且つ、該芯部の外周部から送り出されるシート部材と、を有し、
該芯部の外周に該シート部材を巻き取ることで該着脱領域が露出し、該芯部の外周から該シート部材が送り出されることで該着脱領域が覆われることを特徴とする請求項1記載の加工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020070791A JP2021167032A (ja) | 2020-04-10 | 2020-04-10 | 加工装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020070791A JP2021167032A (ja) | 2020-04-10 | 2020-04-10 | 加工装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021167032A true JP2021167032A (ja) | 2021-10-21 |
Family
ID=78080027
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020070791A Pending JP2021167032A (ja) | 2020-04-10 | 2020-04-10 | 加工装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2021167032A (ja) |
-
2020
- 2020-04-10 JP JP2020070791A patent/JP2021167032A/ja active Pending
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