JP2021166132A - 蓄電デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】新規な蓄電デバイスを提供する。【解決手段】蓄電デバイスは、4,4’−ビピリジニウムとジカルボン酸アニオンとを有する複素環式化合物を含む有機骨格層とカルボン酸アニオンに遷移金属元素が配位して骨格を形成する遷移金属元素層とを備える三次元構造体と、三次元構造体と対をなすアニオンと、を備えた金属有機構造体を含む負極と、アニオンの授受が可能な正極活物質を含む正極と、正極と負極との間に介在しアニオンを伝導可能なイオン伝導媒体と、を備えている。【選択図】図3

Description

本開示は、蓄電デバイスに関する。
従来、蓄電デバイスとしては、ケイ素原子で構成された六員環が複数連なった構造を基本骨格とするSi化合物と含窒素化合物とを備えた活物質を有し、この活物質がアニオンを吸蔵及び放出することにより充放電するものが提案されている(特許文献1〜3参照)。また、金属イオンに4,4’−ビピリジンなどの有機化合物が配位した繰返し構造を備えた活物質を有し、繰返し構造内にアニオンを吸蔵及び放出することにより充放電するものが提案されている(特許文献4参照)。また、エネルギー貯蔵デバイスの活物質として、4,4’−ビピリジンの2つの窒素にそれぞれ置換基を導入した構造を有するアルカリ金属有機構造体を用いることが提案されている(例えば特許文献5参照)。
特開2012−221885号公報 特開2012−221886号公報 特開2012−22924号公報 特開2016−154086号公報 特開2019−99543号公報
しかしながら、特許文献1〜5では、アニオンの吸蔵及び放出により充放電できる蓄電デバイスを提供しているものの、こうしたもの以外にも、アニオンの吸蔵及び放出により充放電できる新規な蓄電デバイスを提供することが望まれていた。また、特許文献4,5では、4,4’−ビピリジン骨格を有する金属有機構造体が開示されているが、放電容量が小さいことがあった。
本開示はこのような課題を解決するためになされたものであり、新規な蓄電デバイスを提供することを主目的とする。
上述した目的を達成するために本発明者らは鋭意研究し、4,4’−ビピリジニウムとジカルボン酸アニオンとを有する有機骨格層と、遷移金属元素層とを備えた金属有機構造体が種々の特性を有し、化学的及び構造的に安定であることを見出した。また、こうした金属有機構造体を含む負極と、アニオンの授受が可能な正極活物質を含む正極と、アニオンを伝導可能なイオン伝導媒体と、を備えた蓄電デバイスでは、放電容量が大きいことを見出し、本開示を完成するに至った。
即ち、本開示の蓄電デバイスは、
4,4’−ビピリジニウムとジカルボン酸アニオンとを有する複素環式化合物を含む有機骨格層と前記カルボン酸アニオンに遷移金属元素が配位して骨格を形成する遷移金属元素層とを備える三次元構造体と、前記三次元構造体と対をなすアニオンと、を備えた金属有機構造体を含む負極と、
前記アニオンの授受が可能な正極活物質を含む正極と、
前記正極と前記負極との間に介在し、前記アニオンを伝導可能なイオン伝導媒体と、
を備えたものである。
本開示では、新規な蓄電デバイスを提供することができる。この蓄電デバイスでは、例えば、金属イオンに配位する有機化合物がジカルボン酸アニオンのない4,4’−ビピリジンであるものよりも、放電容量が高い。これは、ジカルボン酸アニオンを有する4,4’−ビピリジニウムのほうが酸化還元活性が高いためと推察される。また、この蓄電デバイスでは、例えば、有機化合物にリチウムイオンが配位したものよりも、放電容量が高い。これは、有機化合物に遷移金属が配位したもののほうが構造が安定していて、酸化還元活性が高いためと推察される。
金属有機構造体の構造の一例を示す模式図。 金属有機構造体の酸化還元の様子の一例を示す模式図。 蓄電デバイス20の構成の概略を表す断面図。 蓄電デバイスの作動原理の一例を示す模式図。 実験例1の熱重量分析(TG)の測定結果。 実験例1、2の試料のXRDプロファイル。 実験例1〜3の試料のIRスペクトル。 実験例1〜3の試料のUVスペクトル。 実験例1〜3の試料の直接遷移バンドギャップの関係図。 実験例1〜3の試料の間接遷移バンドギャップの関係図。 実験例2の試料を用いた電極の単極充放電時の充放電曲線。 実験例4の蓄電デバイスの充放電曲線。 実験例5の蓄電デバイスの充放電曲線。
本開示の蓄電デバイスは、有機骨格層と遷移金属元素層とを備える三次元構造体と、三次元構造体と対をなすアニオンと、を備えた金属有機構造体を負極活物質として含む負極と、上述したアニオンの授受が可能な正極活物質を含む正極と、負極と正極との間に介在し少なくとも上述したアニオンを伝導可能なイオン伝導媒体と、を備えている。アニオンの授受が可能とは、アニオンをその内部に吸蔵及び放出することが可能であるか、アニオンをその表面に吸着及び脱離することが可能であるか、の一方又は両方を満たすことをいう。この蓄電デバイスでは、負極に含まれる金属有機構造体がキャリアイオンとなるアニオンを予め備えており、充電時には負極からアニオンが放出され又は脱離し正極にこのアニオンが吸蔵又は吸着され、放電時には正極からアニオンが放出され又は脱離し負極にこのアニオンが吸蔵又は吸着される。
本開示の蓄電デバイスにおいて、負極は、負極活物質として金属有機構造体を含む。金属有機構造体は、有機骨格層と遷移金属元素層とを備える三次元構造体と、三次元構造体と対をなすアニオンと、を備えている。金属有機構造体は、例えばXRDプロファイルに現れるピーク形状によって三次元構造体であるか否かを判断することができる。
有機骨格層は、4,4’−ビピリジニウムとジカルボン酸アニオンとを有する複素環式化合物を含む。この有機骨格層は、4,4’−ビピリジニウムを含む基本骨格の両端にカルボン酸が直接的に又は間接的に結合した複素環式化合物を含むものとしてもよい。また、有機骨格層において、4,4’−ビピリジニウムを含む基本骨格は、4,4’−ビピリジニウムを1つ以上含んでいてもよいが、4,4’−ビピリジニウムを1つ含むことが好ましい。複素環式化合物において、カルボン酸アニオンは、4,4’−ビピリジニウムを含む基本骨格に分岐を有していてもよいアルキレン鎖又は芳香族炭化水素鎖を介して間接的に結合していることが好ましい。アルキレン鎖は、主鎖の炭素数が1以上3以下のものが好ましく、メチレン基がより好ましい。分岐を有するアルキレン鎖において、分岐は、メチル基及びエチル基のうちの少なくとも1つとしてもよい。アルキレン鎖は、分岐を有するか否かにかかわらず、炭素数が1以上3以下のものとしてもよい。芳香族炭化水素鎖は、1以上3以下のフェニレン基で構成されていることが好ましい。
遷移金属元素層は、有機骨格層のカルボン酸アニオンに遷移金属元素が配位して骨格を形成する部位である。この遷移金属元素層は、例えば、Cu、Fe、Co、Ni及びMnのうち1以上を含むことが好ましく、このうちCuが好ましい。また、この遷移金属元素層に含まれる遷移金属は、2価の遷移金属であることが好ましい。
三次元構造体と対をなすアニオンは、例えば、1価あるいは2価以上のアニオンが挙げられるが、1価のアニオンとしてもよい。このアニオンは、例えば、テトラフルオロボレート(BF4 -)、ヘキサフルオロフォスフェート(PF6 -)、ヘキサフルオロシリケート(SiF6 2-)、ヘキサフルオロアンチモナート(SbF6 -)、パークロレート(ClO4 -)、テトラシアノボレート(B(CN)4 -)、トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロフォスフェート([(C253PF3-)、ジシアンアミド([(CN)2N]-)、トリフルオロメタンスルホネート(CF3SO3 -)、トリフルオロアセタート(CF3CO2 -)、ビス(フルオロスルホニル)イミド(N(FSO22 -)、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(N(CF3SO22 -)、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド(N(C25SO22 -)からなる群より選ばれる1以上であることが好まし。アニオンは、BF4 -、PF6 -、SiF6 2-、SbF6 -、ClO4 -、CF3SO3などとしてもよい。こうしたアニオンでは、F-、Cl-、Br-、I-のようなハロゲンアニオンよりもイオン半径が大きく、複素環式化合物や他のアニオンとの相互作用が比較的小さいため、金属有機構造体の安定性をより高めることができると考えられる。また、イオン半径が大きすぎないため、複素環式化合物の構造の隙間に良好な状態で存在できると考えられる。アニオンは、このうち、BF4 -、PF6 -、CF3SO3 -などとしてもよい。例えば、アニオンがBF4 -であれば、分子量が小さく、且つイオン伝導度が高いため電極活物質単位重量当たりの理論容量を高めることができ好ましい。また、PF6 -、CF3SO3 -であれば、BF4 -に比して分子量が大きく活物質単位重量当たりの理論容量が減少する反面、イオン伝導度が高く低温特性を高めることができると考えられる。
金属有機構造体は、例えば、式(1)で表されるものとしてもよい。式(1)において、A-はアニオンであり、Mは遷移金属であり、Rは分岐を有していてもよいアルキレン鎖又は芳香族炭化水素鎖であり、mは0又は1である。金属有機構造体は、式(2)又は式(3)で表されるものとしてもよい。
Figure 2021166132
Figure 2021166132
金属有機構造体は、4,4’−ビピリジニウムの基本骨格に、少なくとも2つのカルボン酸アニオンが直接的に又は間接的に結合した有機骨格層と、カルボン酸アニオンに含まれる酸素に遷移金属が結合した遷移金属元素層と、を備えた三次元構造体であるものとしてもよい。このような三次元構造体では、遷移金属元素が結合した有機骨格層に空間が生じ、この空間にアニオンが存在すると考えられる。この金属有機構造体は、層状構造体であってもよく、複素環式化合物のπ電子相互作用により層状に形成されていてもよい。この金属有機構造体は、遷移金属が、2つあるいは、4つの金属有機構造体が有するカルボン酸アニオンの酸素と結合した構造としてもよい。図1に、複素環式化合物の三次元構造体と、アニオンと、を備えた金属有機構造体の構造の一例を示す。図1の金属有機構造体では、アニオンはA-とし、遷移金属はM2+とした。また、金属有機構造体は、基本骨格である4,4’−ビピリジニウムの両端の窒素に、カルボン酸アニオンが置換基を有さないメチレン基を介して結合しているものとした。
金属有機構造体は、CuKα線を用いたXRDプロファイルにおいて、5°≦2θ≦30°の範囲に、強度が最大となるピークのピークトップが確認されるものとしてもよい。この金属有機構造体は、所定の空間群に属し、アモルファスのようにブロードではなく、ピークを有する。この金属有機構造体は、XRDプロファイルにおいて、2θ=5〜30°の範囲に強度が最大となるピーク及びその他のピークを示すものとしてもよい。
金属有機構造体は、UVスペクトルから算出されたバンドギャップが0.5eV以上3.0eV以下の範囲としてもよい。この金属有機構造体は、絶縁性を示さず、半導体的特性を有しているものとしてもよい。この金属有機構造体は、直接遷移バンドギャップが1.0eV以上3.0eV以下の範囲としてもよいし、2.0eV以下としてもよいし、1.5eV以下としてもよい。また、この金属有機構造体は、間接遷移バンドギャップが0.5eV以上2.5eV以下の範囲としてもよいし、1.0eV以下としてもよいし、0.75eV以下としてもよい。
金属有機構造体は、キャリアイオンであるアニオンの授受が可能である。この金属有機構造体は、充電時には金属有機構造体の構造内からアニオンが放出されて還元され、放電時には金属有機構造体の構造内にこのアニオンが吸蔵されて酸化されると考えられる。このとき、金属有機構造体では、遷移金属元素に結合した有機骨格層に空間が生じ、この空間にアニオンが吸蔵放出されると考えられる。図2に、充放電時における金属有機構造体の酸化還元の様子の一例の模式図を示す。図2には、遷移金属MをCuとし、アニオンをBF4 -とした金属有機構造体を一例に示した。図2に示すように、BF4 -の放出に伴い、4,4’−ビピリジニウムのビオロゲン骨格では、酸化還元の電荷を補償し、カルボン酸Cuが骨格形成に寄与すると推察される。
金属有機構造体は、以下の製造方法で製造されたものとしてもよい。この製造方法は、前駆体作製工程と、構造体作製工程とを含む。また、構造体作製工程のあとに加熱工程を含むものとしてもよい。
前駆体作製工程では、4,4’−ビピリジニウムにジカルボン酸が接続された複素環式化合物と、アルカリ金属化合物とを溶解した溶液を乾燥して粉末を得る。複素環式化合物は、4,4’−ビピリジニウムを含む基本骨格の両端にカルボン酸が直接的に又は間接的に結合したものを用いることができる。アルカリ金属化合物としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどの水酸化物、塩化物、硫酸塩、硝酸塩などのうち1以上が挙げられる。このうち、リチウム水酸化物を用いることが好ましい。複素環式化合物及びアルカリ金属化合物は、目的とする金属有機構造体に応じて適宜選択すればよい。複素環式化合物の基本骨格は、上述した金属有機構造体における基本骨格と同様とすることができる。カルボン酸と基本骨格との結合は、上述した金属有機構造体におけるカルボン酸アニオンと基本骨格との結合と同様とすることができる。アニオンは、上述した金属有機構造体におけるアニオンと同様とすることができる。
この工程では、溶液を調製してもよいし、すでに調製された溶液を準備してもよい。溶液の溶媒は、特に限定されず、水系溶媒としてもよいし、有機系溶媒としてもよいが、水であることが好ましい。この工程では、複素環式化合物のモル数A(mol)に対するアルカリ金属化合物のアルカリ金属カチオンのモル数B(mol)の比であるモル比B/Aが2.0以上2.5以下の溶液を用いることが好ましい。この範囲では、結晶性の金属有機構造体をより確実に得ることができる。この工程では、複素環式化合物の濃度が0.1mol/L以上、より好ましくは、0.2mol/L以上の溶液を準備することが好ましい。また、この工程では、複素環式化合物の濃度が5mol/L以下の調製溶液を準備することが好ましい。このような濃度範囲では、次工程の処理をより行いやすい。
構造体作製工程では、前駆体作製工程で得られた前駆体の粉末と、遷移金属元素イオンと、アニオンとを溶解した調製溶液を調製したのち、金属有機構造体を得る。金属有機構造体は、4,4’−ビピリジニウムとジカルボン酸アニオンとを有する複素環式化合物を含む有機骨格層とカルボン酸アニオンに遷移金属元素が配位して骨格を形成する遷移金属元素層とを備える三次元構造体と、三次元構造体と対をなすアニオンと、を備える。遷移金属元素イオンとアニオンとは、これらの塩を用いることが好ましい。遷移金属元素としては、例えば、Cu、Fe、Co、Ni及びMnのうち1以上が挙げられ、このうちCuが好ましい。アニオンとしては、例えば、BF4 -、PF6 -、SiF6 2-、SbF6 -、ClO4 -、B(CN)4 -、[(C253PF3-、[(CN)2N]-、CF3SO3 -、CF3CO2 -、N(FSO22 -、N(CF3SO22 -、N(C25SO22 -のうち1以上が挙げられ、このうち、BF4 -、が好ましい。また、これらの塩としては、Cu(BF42などが挙げられる。調製溶液の溶媒は、特に限定されず、水系溶媒としてもよいし、有機系溶媒としてもよいが、水であることが好ましい。この工程では、複素環式化合物のモル数X(mol)に対する遷移金属元素イオンのモル数Y(mol)の比であるモル比Y/Xが2.0以上2.5以下の溶液を用いることが好ましい。この範囲では、結晶性の金属有機構造体をより確実に得ることができる。この工程では、複素環式化合物の濃度が0.1mol/L以上、より好ましくは、0.2mol/L以上とすることが好ましい。また、この工程では、複素環式化合物の濃度が5mol/L以下の調製溶液を準備することが好ましい。このような濃度範囲では、金属有機構造体をより容易に析出することができる。
この工程では、水を溶媒とする調製溶液に対してアルコールを加えることにより、金属有機構造体を生成することが好ましい。この方法によれば、加熱乾燥などによる構造体への影響をより抑制することができる。アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール及びブタノールなどが挙げられ、このうちエタノールが好ましい。
加熱工程では、構造体作製工程で得られた金属有機構造体を40℃以上150℃以下の温度範囲で加熱するものとしてもよい。加熱温度は、40℃以上が好ましく、60℃以上がより好ましく、70℃以上としてもよい。加熱温度が40℃以上では、得られた金属有機構造体を十分乾燥することができる。この加熱温度は、150℃以下が好ましく、120℃以下がより好ましく、100℃以下がより好ましく、80℃以下としてもよい。加熱温度が150℃以下では、金属有機構造体の構造に悪影響を与えにくく、好ましい。また、この加熱工程は、常圧下で行ってもよいし、真空下で行ってもよい、加熱処理を常圧下で行うと、構造への負担が少なく好ましい。また、加熱処理を真空下で行うと、処理時間をより短縮することができ好ましい。この工程において、加熱処理する加熱時間は、金属有機構造体から水などを除去できる適正な時間とすればよく、例えば、1時間以上24時間以下の範囲が好ましく、3時間以上12時間以下の範囲がより好ましい。このようにして、三次元構造体とアニオンとを備える金属有機構造体を作製することができる。
この負極は、例えば、負極活物質である金属有機構造体と必要に応じて導電材と結着材とを混合し、適当な溶剤を加えてペースト状の電極合材としたものを、集電体の表面に塗布乾燥し、必要に応じて電極密度を高めるべく圧縮して形成してもよい。導電材は、電極性能に悪影響を及ぼさない電子伝導性材料であれば特に限定されず、例えば、天然黒鉛(鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛)や人造黒鉛などの黒鉛、アセチレンブラック、カーボンブラック、ケッチェンブラック、カーボンウィスカ、ニードルコークス、炭素繊維、金属(銅、ニッケル、アルミニウム、銀、金など)などの1種又は2種以上を混合したものを用いることができる。これらの中で、導電材としては、電子伝導性及び塗工性の観点より、カーボンブラック及びアセチレンブラックが好ましい。結着材は、活物質粒子及び導電材粒子を繋ぎ止める役割を果たすものであり、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、或いはポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、エチレン−プロピレン−ジエンマー(EPDM)、スルホン化EPDM、天然ブチルゴム(NBR)等を単独で、あるいは2種以上の混合物として用いることができる。活物質、導電材、結着材を分散させる溶剤としては、例えばN−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチルトリアミン、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、エチレンオキシド、テトラヒドロフランなどの有機溶剤を用いることができる。また、水に分散剤、増粘剤等を加え、SBRなどのラテックスで活物質をスラリー化してもよい。増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースなどの多糖類を単独で、あるいは2種以上の混合物として用いることができる。塗布方法としては、例えば、アプリケータロールなどのローラコーティング、スクリーンコーティング、ドクターブレイド方式、スピンコーティング、バーコータなどが挙げられ、これらのいずれかを用いて任意の厚さ・形状とすることができる。この電極の集電体には、銅、ニッケル、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラス、Al−Cd合金などのほか、接着性、導電性及び耐還元性向上の目的で、例えば銅などの表面をカーボン、ニッケル、チタンや銀などで処理したものも用いることができる。これらについては、表面を酸化処理することも可能である。集電体の形状については、箔状、フィルム状、シート状、ネット状、パンチ又はエキスパンドされたもの、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群の形成体などが挙げられる。集電体の厚さは、例えば1〜500μmのものが用いられる。
本開示の蓄電デバイスにおいて、正極は、キャリアイオンであるアニオンの授受が可能な正極活物質を含む。言い換えると、正極は、キャリアイオンであるアニオンによって電荷補償されることが可能な正極活物質を含む。正極活物質は、アニオンの授受が可能なものであれば特に限定されず、例えば、炭素材料や、アニオン交換型導電性高分子、金属酸化物などが挙げられる。炭素材料としては、活性炭、黒鉛、カーボンブラックなどが挙げられる。炭素材料は、例えば活性炭を主成分とするものとしてもよいし、黒鉛を主成分とするものとしてもよい。ここで、「活性炭を主成分とする」とは、活性炭を50質量%以上、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上含むものとすることができる。黒鉛の場合も同様である。活性炭としては、例えば、フェノール樹脂や石炭、木炭、ヤシ殻などを原料とするものを用いることができる。活性炭は、比表面積が1000m2/g以上であることが好ましく、1500m2/g以上であることがより好ましい。比表面積が1000m2/g以上では、放電容量をより高めることができる。この活性炭の比表面積は、作製の容易性から3000m2/g以下であることが好ましく、2000m2/g以下であることがより好ましい。黒鉛としては、天然黒鉛(鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛)や人造黒鉛などが挙げられるが、人造黒鉛であれば、蓄電デバイスの電位をより高めることができ、エネルギー密度を高めることができる点で好ましい。更に、アルカリ賦活した人造黒鉛を用いると、黒鉛の層間が広がりイオンの出入りが容易となり出力特性が向上するため、好ましい。具体的には、NaやKなどのアルカリを黒鉛に添加し、不活性雰囲気中、600℃〜1000℃の高温で処理することにより、アルカリ賦活することができる。アニオン交換型導電性高分子としては、ビオロゲン高分子などが挙げられる。正極活物質として活性炭や黒鉛、アニオン交換型導電性高分子を用いれば、アニオンを可逆的に授受しやすく、好ましい。
この正極は、例えば正極活物質と導電材と結着材とを混合し、適当な溶剤を加えてペースト状の正極材としたものを、集電体の表面に塗布乾燥し、必要に応じて電極密度を高めるべく圧縮して形成してもよい。正極に用いられる導電材、結着材、溶剤などは、それぞれ蓄電デバイス用電極で例示したものを用いることができる。正極の集電体としては、アルミニウム、チタン、ステンレス鋼、ニッケル、鉄、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラスなどのほか、接着性、導電性及び耐酸化性向上の目的で、アルミニウムや銅などの表面をカーボン、ニッケル、チタンや銀などで処理したものを用いることができる。これらについては、表面を酸化処理することも可能である。集電体の形状は、蓄電デバイス用電極と同様のものを用いることができる。
この蓄電デバイスにおいて、イオン伝導媒体は、キャリアイオンであるアニオンを伝導可能なものであればよく、支持塩を含む非水電解液や非水系ゲル電解液などを用いることができる。このイオン伝導媒体は、イオン液体やカーボネート系などの有機溶媒を含むものとしてもよい。カーボネート系の有機溶媒を含むものとすれば、低温での凍結などを防止し、低温での出力特性などの低温特性をより良好にすることができる。また、カーボネート系の有機溶媒を添加すれば、粘度を低下させて出力特性を良好にすることができる。有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネートやプロピレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ブチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネートなどの環状カーボネート類や、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチル−n−ブチルカーボネート、メチル−t−ブチルカーボネート、ジ−i−プロピルカーボネート、t−ブチル−i−プロピルカーボネートなどの鎖状カーボネート類、γ−ブチルラクトン、γ−バレロラクトンなどの環状エステル類、ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酪酸メチルなどの鎖状エステル類、ジメトキシエタン、エトキシメトキシエタン、ジエトキシエタンなどのエーテル類、アセトニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル類、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、などのフラン類、スルホラン、テトラメチルスルホランなどのスルホラン類、1,3−ジオキソラン、メチルジオキソランなどのジオキソラン類などが挙げられる。このうち、環状カーボネート類と鎖状カーボネート類との組み合わせが好ましい。
イオン液体は、常温で溶融しているカチオンとアニオンとの塩であるが、カチオンとしては、イミダゾリウム、アンモニウム、コリン、ピリジニウム、ピペリジニウムなどが挙げられる。イミダゾリウムとしては、1−(ヒドロキシエチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−メチル−3−オクチルイミダゾリウム等が挙げられ、アンモニウムとしては、N,N−ジメチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム等が挙げられ、ピリジニウムとしては、1−ブチル−3−メチルピリジニウムや1−ブチルピリジニウム等が挙げられ、ピペリジニウムとしては、1−エチル−1−メチルピペリジニウム等が挙げられる。また、アニオンとしては、BF4 -、PF6 -、ClO4 -、CF3SO3 -、TFSI-、BETI-、Br-、Cl-、F-などのうち1以上が挙げられる。アニオンをBF4 -とするものとしては、具体的には、ジエチルメチル(2メトキシエチル)アンモニウム・BF4などが挙げられる。アニオンをTFSIとするものとしては、具体的には、N−メチル−N−プロピルピペリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(PP13TFSI)、1−エチル−3−メチル−イミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(EMITFSI)、N,N,N−トリメチル−N−プロピルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(TMPATFSI)、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドなどが挙げられる。このうち、ジエチルメチル(2メトキシエチル)アンモニウム・BF4が好ましい。イオン液体と有機溶媒とを混合して用いる場合、イオン液体の濃度は、0.5M以上2.0M以下が望ましい。
支持塩は、例えば、アルカリ金属カチオンを有するものとしてもよいし、非金属カチオンを有するものとしてもよい。アルカリ金属カチオンは、例えば、Li+、Na+、K+などとしてもよい。非金属カチオンは、四級アンモニウムカチオンとしてもよく、具体的には、テトラエチルアンモニウムカチオン(Et4+)、トリエチル−メチルアンモニウムカチオン、テトラブチルアンモニウムカチオン、ジエチル−メチル−(2−メトキシエチル)アンモニウムカチオン、トリメチル−プロピルアンモニウムカチオンなどの鎖状飽和化合物としてもよい。また、四級アンモニウムカチオンは、イミニウムカチオン、ジアゾニウムカチオンなどの鎖状不飽和化合物としてもよいし、イミダゾリウムカチオン、ピリジニウムカチオンなどの環状不飽和化合物としてもよいし、ピロリジニウムカチオン、ピペリジニウムカチオンなどの環状飽和化合物としてもよい。環状の四級アンモニウムカチオンは、単環型でも多環型でもよく、多環型の場合には縮合多環型やスピロ−(1,1’)−ビピロリジニウムカチオンなどのスピロ型でもよい。四級アンモニウムカチオンは、例えば、分子量が18以上500以下のものとしてもよい。支持塩は、アルカリ金属カチオンを有することが好ましく、Li+を有することがより好ましい。アルカリ金属カチオン(特にLi+)は、溶媒和により、アニオンに比べ移動度が低下するため、結果としてアニオン移動度が高くなり、アニオン移動型の蓄電デバイスに適している。支持塩において、カチオンと対をなすアニオンは、例えば、BF4 -、PF6 -、SiF6 2-、SbF6 -、ClO4 -、B(CN)4 -、[(C253PF3-、[(CN)2N]-、CF3SO3 -、CF3CO2 -、N(FSO22 -、N(CF3SO22 -、N(C25SO22 -などとしてもよい。支持塩は、例えば、LiBF4としてもよいし、Et4NBF4としてもよい。この支持塩は、非水電解液中の濃度が0.1mol/L以上5mol/L以下であることが好ましく、0.5mol/L以上2mol/L以下であることがより好ましい。支持塩の濃度が0.1mol/L以上では、十分な電流密度を得ることができ、5mol/L以下では、電解液をより安定させることができる。なお、支持塩やイオン液体に含まれるアニオンは、金属有機構造体に含まれるアニオンと同種のものが好ましい。この非水電解液には、リン系、ハロゲン系などの難燃剤を添加してもよい。
本開示の蓄電デバイスは、正極と負極との間にセパレータを備えていてもよい。セパレータとしては、蓄電デバイスの使用範囲に耐えうる組成であれば特に限定されないが、例えば、ガラス繊維製のガラスフィルタや、ポリプロピレン製不織布、ポリフェニレンスルフィド製不織布などの高分子不織布、ポリエチレンやポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂の薄い微多孔膜が挙げられる。このうち、ガラスフィルタであれば、例えばBF4系のイオン液体などの電解液との濡れ性が良好であり、アニオンの移動を円滑にすることができる。これらは単独で用いてもよいし、複数を混合して用いてもよい。
本開示の蓄電デバイスの形状は、特に限定されないが、例えばコイン型、ボタン型、シート型、積層型、円筒型、偏平型、角型などが挙げられる。また、電気自動車等に用いる大型のものなどに適用してもよい。この蓄電デバイスの一例を図3に示す。図3は、蓄電デバイス20の構成の概略を表す断面図である。この蓄電デバイス20は、カップ形状の電池ケース21と、この電池ケース21の内部に設けられた正極22と、正極22に対してセパレータ24を介して対向する位置に設けられた負極23と、支持塩を含む非水電解液27と、絶縁材により形成されたガスケット25と、電池ケース21の開口部に配設されガスケット25を介して電池ケース21を密封する封口板26と、を備えている。負極23は上述した金属有機構造体を含み、正極22はキャリアイオンであるアニオンの授受が可能な正極活物質を含んでいる。非水電解液27は、キャリアイオンであるアニオンを伝導可能であり、例えば、アルカリ金属カチオンを有する支持塩や非金属カチオンを有する支持塩を含んでいる。
図4に、本開示の蓄電デバイスの一例であるアニオン放出負極利用キャパシタの作動原理の一例の模式図を示す。アニオン放出負極利用キャパシタでは、充電時には負極からアニオンが放出され正極にこのアニオンが吸着され、放電時には正極からアニオンが脱離し負極にこのアニオンが吸蔵される。
以上詳述した本開示では、新規な蓄電デバイスを提供できる。金属有機構造体では、アニオンの授受が可能である。そのため、アニオンの移動により充放電しアニオンを電荷のキャリアとする新規な蓄電デバイスを提供することができる。こうした効果が得られる理由は、以下のように推察される。例えば、負極に含まれる金属有機構造体は、遷移金属を用いて三次元構造体を形成することで、構造体にネットワークが形成され、アニオン授受可能なパスを構造体内部に形成することで、アニオン授受による可逆な充放電が可能になるものと推察される。また、本開示の蓄電デバイスでは、アニオンをキャリアとして用いる蓄電デバイスであるため、例えばLiイオン電池などに比して、過負荷によるショートなどの発生を著しく低くすることができる。また、蓄電系はキャパシタ的な挙動でアニオンの出し入れを行うため、高出力が期待される。また構成される電極は、いずれも大気中で安定であるため、その製造過程も非常に容易である。更に、遷移金属元素により、三次元構造体を形成するため、特別な工程や特定の工程を経ずに金属有機構造体を作製することができる。なお、アルカリ金属元素により三次元構造体を形成する場合、アルカリ金属イオンとアニオンとが優先的に塩を形成するため、噴霧乾燥法など特定の製造方法による必要があり、目的の結晶合成が比較的困難である。さらにまた、本開示の蓄電デバイスでは、正極及び負極で充放電に関与するのがアニオンであるため、アルカリ金属の析出等のおそれがリチウムイオン電池などよりも極めて低く、より安全性が高い。そして、アニオンの移動のみで充放電反応が進行し電解液中のアニオン濃度の変化が小さいため、リザーブ型電池などよりも電解液の量を少なくすることができ、エネルギー密度をより高めることができる。
なお、本開示は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本開示の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、金属有機構造体の用途を蓄電デバイスの技術分野としたが、特にこれに限定されず、半導体的性質を利用したデバイスに用いられる材料としてもよい。あるいは、本開示の金属有機構造体は、三次元構造体内に存在するネットワークにより生じる比表面積及び細孔を利用した、吸着剤や触媒、触媒担体に用いられる材料としてもよい。
以下には、本開示の蓄電デバイスの負極に用いる金属有機構造体を具体的に合成し、その特性を検討した例を参考例として説明する。また、本開示の蓄電デバイスを具体的に作製し充放電試験を実施した例を実施例として説明する。なお、実験例1〜3が参考例に相当し実験例4,5が実施例に相当する。
1.金属有機構造体の合成及び特性の検討
(ビオロゲンジカルボン酸銅の合成)
[実験例1]
以下の合成スキームに従って、本開示の金属有機構造体の原料であるビオロゲンジカルボン酸、及び本開示の金属有機構造体ビオロゲンジカルボン酸銅を合成した。
Figure 2021166132
(1)7.0gの4,4’−ビピリジンと15.0gのエチルブロモ酢酸とを200mLのアセトニトリルに溶解し24時間加熱環流した。室温まで冷却した後、ろ過してエタノールで洗浄し、合成中間体(1)を得た。
(2)21.0gの合成中間体(1)を120mLの10%塩酸水溶液に溶解し24時間加熱還流し、室温まで冷却し溶媒を留去し、合成中間体(2)を得た。合成中間体(2)は既知の材料である(Dalton Trans., 2010, vol.39, pp7714-7722)。
(3)16.0gの合成中間体(2)を100mLの水に溶解し、13.8gのテトラフルオロホウ酸リチウムを溶解した50mLの水を加え撹拌した。得られた粉末をろ過し、エタノールで洗浄し、合成中間体(3)を得た。
(4)15.42gの合成中間体(3)を150mLの水に溶解し、1.64gの水酸化リチウムを溶解した50mLの水を加え撹拌した。この溶液を室温で蒸発乾固した。得られた粉末4.59gを分取し、60mLの水に溶解した。この溶液に2.37gのテトラフルオロホウ酸銅を加え、撹拌、溶解した。この調製溶液にエタノールを加え、生成した粉末を濾過した。得られた粉末は、青緑色であった。この粉末を実験例1の金属有機構造体とした。
[実験例2、3]
実験例1の金属有機構造体を70℃、6時間、真空乾燥機により2Paで乾燥したものを実験例2の金属有機構造体とした。実験例1の金属有機構造体を120℃、6時間、真空乾燥機により2Paで乾燥したものを実験例3の金属有機構造体とした。
(単結晶X線構造解析)
実験例1の金属有機構造体の粉末に対して単結晶X線構造解析を行った。この測定は、放射線としてCuKα線(波長1.54051Å)を使用し、X線回折装置(リガク製UltimaIV)を用いて行った。また、測定は、X線の単色化にはグラファイトの単結晶モノクロメーターを用い、印加電圧を40kV、電流30mAに設定し、5°/分の走査速度、2θ=5°〜60°の角度範囲で行った。表1に測定結果から求められた結晶系、格子定数、空間群をまとめた。表1に示すように、実験例1は、正方晶系であり、格子定数がa=28.8026(5)Å、c=10.8477(2)Å、V=8999.1(3)Å3、空間群I41/acd(#142)の構造を有することが明らかとなった(図1の構造参照)。
Figure 2021166132
(熱重量分析(TG))
実験例1の金属有機構造体の粉末に対して熱重量分析を行った。熱重量分析は、島津製作所製TGA−50を用い、サンプル量0.0365g、昇温速度10℃/分、温度範囲を20℃〜900℃で行った。図5は、実験例1の熱重量分析(TG)の測定結果である。図5に示すように、実験例1を加熱すると、600℃程度まで重量減少が継続して観察された。また、実験例1では、86℃において12質量%の質量減少がみられた。これは、結晶中に取り込まれた水6分子に対応する質量であった。この測定結果より、実験例1の金属有機構造体は、200℃以下、好ましくは150℃以下、より好ましくは120℃以下、更に好ましくは80℃以下で加熱することが好ましいと推察された。
(X線回折測定)
実験例1、2の金属有機構造体の粉末に対してX線回折測定を行った。この測定は、放射線としてCuKα線(波長1.54051Å)を使用し、X線回折装置(リガク製UltimaIV)を用いて行った。また、測定は、X線の単色化にはグラファイトの単結晶モノクロメーターを用い、印加電圧を40kV、電流30mAに設定し、5°/分の走査速度、2θ=5°〜80°の角度範囲で行った。図6は、実験例1、2の試料のXRDプロファイルである。なお、70℃で真空乾燥した実験例2では、粉末は、青緑から黒色に変化した。図6に示すように、加熱処理により、ピーク強度は変化したが、ピーク位置はほぼ変わらなかった。実験例1,2では、2θが5°〜35°の間にピークが存在した。なお、実験例1の粉末を90℃で加熱処理したものも検討したが、構造がほとんど変化しないことを確認することができた。
(IRスペクトル測定)
実験例1、2に対して、赤外線吸収(IR)スペクトル測定を検討した。この測定は、Thermo Nicolet製のAvatar 360 FT−IRを用いて、600〜4000cm-1の範囲で行った。図7は、実験例1〜3の試料のIRスペクトルである。図7Aには、中間合成体(3)のIRスペクトルも示した。また、図7Bには、乾燥時の加熱温度を40℃,60℃,80℃,100℃に変えた以外は実験例3と同様に得られた金属有機構造体のIRスペクトルも示した。図7Aに示すように、実験例1〜3及び中間合成体(3)では、1000cm-1付近にBF4アニオンに帰属される吸収が確認された。これは中間合成体(3)の合成において、ブロモイオンからBF4アニオンに交換できたことを意味する。また、1400cm-1から1750cm-1にかけて、カルボキシ基に帰属される吸収が確認されるが、実験例1〜3では、中間合成体(3)で確認されたCOOHに帰属される吸収が確認されず、1630cm-1に、COOCuのカルボキシ基に帰属される吸収が確認された。これは、実験例1〜3では、カルボン酸アニオンにCuが配位していることを示す。また、真空乾燥によって得られた実験例2,3では、実験例1に対して、3430cm-1付近の水に相当する吸収ピークの変化が確認された。このため、実験例2,3では、実験例1に比して結晶中の水が消失していることが確認された。結晶中の水の消失に関し、図7A及び図7Bに示すように、加熱温度が40℃、60℃、70℃と高くなるに従って、より多くの水が除去されるため、好ましいことがわかった。また、加熱温度が70℃〜100℃の間では、水に相当する吸収ピークがほとんど変化しなかったことから、加熱温度は、70℃以上100℃以下が好ましいことがわかった。
(UVスペクトル測定)
実験例1、2に対して、紫外線吸収(UV)スペクトル測定を検討した。この測定は、日本分光製V−780を用いて、200〜1600nmの波長範囲で行った。図8は、実験例1〜3の試料のUVスペクトルである。この測定結果を用いて、バンドギャップの見積もりを行った。バンドギャップは、数式(1)を用いた。ここで、数式(1)では、αが吸収係数、νが光周波数、Aが比例定数、Egがバンドギャップ(eV)である。数式(1)において、nは、測定試料の遷移によって決まり、直接遷移では、n=1,数式(2)であり、間接遷移では、n=4,数式(3)である。数式(2)、(3)を用いて、直接遷移バンドギャップと間接遷移バンドギャップを求めた。図9は、実験例1〜3の試料の直接遷移バンドギャップの関係図である。図10は、実験例1〜3の試料の間接遷移バンドギャップの関係図である。図9、10に示すように、UVスペクトルの測定結果から得られる近似直線とX軸との交点からバンドギャップを見積もることができる。得られた値を表2にまとめた。実験例1〜3の金属有機構造体では、乾燥温度を70℃や120℃などの範囲で変更すると、バンドギャップが0.5〜3.0eVの範囲にあることから、実験例1〜3では、半導体的性質を有することが示唆された。この金属有機構造体では、加熱処理温度を変更することによって、バンドギャップを上記範囲内で任意の値に調整することができることがわかった。
Figure 2021166132
(ビオロゲンジカルボン酸Cu電極の作製)
上記手法で作製した実験例2のビオロゲンジカルボン酸Cuを70質量%、粒子状炭素導電材としてカーボンブラック(東海カーボン、TB5500)を25質量%、結着材としてポリフッ化ビニリデン(PTFE,KFポリマ,クレハ製)を5質量%、分散材としてN−メチル−2−ピロリドンを適量添加、分散して電極合材とした。この電極合材10mgをステンレスメッシュに押しつけ、2cm2の円板状の電極とした。
(二極式評価セルの作製)
エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート及びエチルメチルカーボネートを体積比で30:40:30の割合で混合した非水溶媒に、支持電解質のLiBF4を1.0モル/Lになるように添加して非水電解液を作製した。上記の手法にて作製した実験例2のビオロゲンジカルボン酸Cu電極を作用極とし、リチウム金属箔(厚み300μm)を対極として、両電極の間に上記非水電解液を含浸させたセパレータ(東レ東燃製)を挟んで二極式評価セルを作製した。
(充放電試験)
上述した二極式評価セルを用い、20℃の温度環境下、0.05mA(0.1C相当)で1.5Vまで還元し、その後、0.05mAで3.0Vまで酸化し、この還元と酸化の操作を合計10回行った。各操作における還元容量と酸化容量を求め、還元容量を放電容量とし、酸化容量を充電容量とした。1サイクル目の充放電カーブから初期容量Q1(mAh/g)を求め、初期容量Q1(mAh/g)と、10サイクル目の容量Q10(mAh/g)とを用い、Q10/Q1×100の式から容量維持率(%)を算出した。
(結果と考察)
図11は、実験例2の電極を用いた二極式評価セルの単極充放電時の充放電曲線である。表2に各実験例の加熱処理条件、バンドギャップ、充放電特性をまとめた。表2及びX線回折の測定結果から、三次元構造の維持において、加熱処理は、好ましくは150℃以下が好ましく、120℃以下がより好ましく、80℃以下が更に好ましいと推察された。また、図11に示すように、実験例2のビオロゲンジカルボン酸Cu電極を用いた二極式評価セルでは、1.5Vから3.0Vにかけてビオロゲンのレドックスに相当する充放電を確認した。このビオロゲンジカルボン酸Cu電極では、比較的容量が大きく、安定的な充放電を行うことができることが確認された。
実験例1〜3では、結晶性であることやその構造式などから、図1のような構造を有していると推察された。すなわち、金属有機構造体は、基本骨格の両端にカルボン酸アニオンが直接的に又は間接的に結合した有機骨格層と、カルボン酸アニオンに含まれる酸素に遷移金属が結合した遷移金属元素層と、を備えた三次元構造体であると推察された。このような三次元構造体では、例えば遷移金属が結合した有機骨格層に空間が生じ、この空間にアニオンが吸蔵、放出されると考えられる。この三次元構造体は、例えば、芳香族複素環式化合物のπ電子相互作用により層状に形成され、遷移金属元素によって有機骨格層が結合した構造を有し、異なるカルボン酸アニオンの酸素4つと遷移金属元素1つとが結合した構造を備えていると推察された。
Figure 2021166132
2.蓄電デバイスの作製及び充放電試験
[実験例4]
(ビオロゲンジカルボン酸銅電極の作製)
上記手法で作製した実験例2のビオロゲンジカルボン酸Cuを70質量%、粒子状炭素導電材としてカーボンブラック(東海カーボン、TB5500)を25質量%、結着材としてポリフッ化ビニリデン(PTFE,KFポリマ,クレハ製)を5質量%、分散材としてN−メチル−2−ピロリドンを適量添加、分散して電極合材とした。この電極合材10mgをステンレスメッシュに押しつけ、2cm2の円盤状の電極とした。
(活性炭電極の作製)
活性炭(キャタラー製、EXC011G)を90質量%、アセチレンブラック(デンカ製、デンカブラック)を4質量%、カルボキシメチルセルロース(ダイセル製、CMC2200)を1質量%、スチレンブタジエン共重合体(JSR製、TRD102A)を5質量%、混合し、分散剤として水を適量添加し、分散してスラリー状合材とした。このスラリー状合材を10μm厚さの銅箔集電体に単位面積当たりの活性炭が3mg/cm2となるように均一に塗布し、加熱乾燥させて塗布シートを作製した。その後、塗布シートを加圧プレス処理し、2cm2の面積に打ち抜いて円盤状の電極とした。
(Li系非水電解液の作製)
エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート及びエチルメチルカーボネートを体積比で30:40:30の割合で混合した非水溶媒に、支持電解質のLiBF4を1.1モル/Lになるように添加してLi系非水電解液を作製した。
(蓄電デバイスの作製)
ビオロゲンジカルボン酸銅電極を負極とし、活性炭電極を正極とし、両電極の間にLi系非水電解液を含浸させたセパレータ(東レ東燃製)を挟んで蓄電デバイス(二極式評価セル)を作製した。
(充放電試験)
上述した二極式評価セルを用い、20℃の温度環境下、0.049mA(0.1C相当)で2.7Vまで充電し、その後、0.049mAで0.0Vまで放電し、この充電と放電の操作を合計10回行った。1サイクル目の充放電カーブから初期容量Q1(mAh/g)を求め、初期容量Q1(mAh/g)と、10サイクル目の容量Q10(mAh/g)とを用い、Q10/Q1×100の式から容量維持率(%)を算出した。
[実験例5]
Li系非水電解液に代えて、以下のように作製した非Li系非水電解液を用いた以外は、実験例4と同様に蓄電デバイスを作製し、充放電試験を行った。
(非Li系非水電解液の作製)
プロピレンカーボネート溶媒に、支持電解質のテトラエチルアンモニウムテトラフルオロホウ酸(Et4NBF4)を1.0モル/Lになるように添加して非Li系非水電解液を作製した。
[結果と考察]
図12に実験例4の蓄電デバイスの充放電曲線を示し、図13に実験例5の蓄電デバイスの充放電曲線を示した。また、表3に、各実験例の蓄電デバイス構成(負極活物質、正極活物質、支持塩)及び充放電特性(初期容量Q1、容量Q10、容量維持率)をまとめた。図12に示すように、ビオロゲンジカルボン酸銅(以下、CuViBF4とも称する)電極を負極とし、活性炭(以下、ACとも称する)電極を正極とし、Li系非水電解液を用いて作製した蓄電デバイスでは、可逆な充放電反応が確認された。また、図13に示すように、ビオロゲンジカルボン酸銅電極を負極とし、活性炭電極を正極とし、非Li系非水電解液を用いて作製した蓄電デバイスでも、可逆な充放電反応が確認された。このように、Liを含まない電解液を用いた実験例5でも可逆に充放電したことから、負極及び正極における電荷補償に関与するキャリアイオンは主にBF4 -アニオンであると推察された。以上より、実験例4,5の蓄電デバイスの正極及び負極における充放電反応式は、下記式で表されると推察された。なお、下記式においては、右向きの反応が充電に相当し、左向きの反応が放電に相当する。
Figure 2021166132
つまり、実験例4,5の蓄電デバイスにおいて、負極のビオロゲンジカルボン酸銅は充電時にBF4 -アニオンを放出し放電時にBF4 -アニオンを受け取る一方、正極の活性炭は充電時には負極から放出されたBF4 -アニオンを受け取り放電時にはこのBF4 -アニオンを放出すると推察された。その結果、実験例4,5の蓄電デバイスでは、BF4 -アニオンが正負極を行き来するロッキングチェア型のメカニズムで充放電が進行すると推察された。また、本開示の蓄電デバイスでは、実験例4,5に限らず、キャリアイオンであるアニオンが正負極を行き来するロッキングチェア型のメカニズムで充放電が進行すると推察された。
ところで、表3に示すように、Li系非水電解液を用いた実験例4では、初期容量Q1は66mAh/gであり、容量Q10は52mAh/gであり、容量維持率は79%であった。また、非Li系非水電解液を用いた実験例5では、初期容量Q1は87mAh/gであり、容量Q10は50mAh/gであり、容量維持率は57%であった。この結果より、初期容量Q1を高める観点からは、支持塩としてLiカチオン等のアルカリ金属カチオンを有するものを用いることが好ましく、容量維持率を高める観点からは、支持塩としてアンモニウムカチオン等の非金属カチオンを有するものを用いることが好ましいことがわかった。
Figure 2021166132
本開示は、蓄電デバイスの技術分野に利用可能である。
20 蓄電デバイス、21 電池ケース、22 正極、23 負極、24 セパレータ、25 ガスケット、26 封口板、27 非水電解液。

Claims (8)

  1. 4,4’−ビピリジニウムとジカルボン酸アニオンとを有する複素環式化合物を含む有機骨格層と前記カルボン酸アニオンに遷移金属元素が配位して骨格を形成する遷移金属元素層とを備える三次元構造体と、前記三次元構造体と対をなすアニオンと、を備えた金属有機構造体を含む負極と、
    前記アニオンの授受が可能な正極活物質を含む正極と、
    前記正極と前記負極との間に介在し、前記アニオンを伝導可能なイオン伝導媒体と、
    を備えた蓄電デバイス。
  2. 前記正極において、前記正極活物質は活性炭である、請求項1に記載の蓄電デバイス。
  3. 前記イオン伝導媒体は、アルカリ金属カチオンを有する支持塩を含む、請求項1又は2に記載の蓄電デバイス。
  4. 前記イオン伝導媒体は、非金属カチオンを有する支持塩を含む、請求項1又は2に記載の蓄電デバイス。
  5. 前記アニオンは、BF4 -、PF6 -、SiF6 2-、SbF6 -、ClO4 -、B(CN)4 -、[(C253PF3-、[(CN)2N]-、CF3SO3 -、CF3CO2 -、N(FSO22 -、N(CF3SO22 -、N(C25SO22 -のうち1以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の蓄電デバイス。
  6. 前記負極において、前記金属有機構造体は式(1)で表される構造を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の蓄電デバイス。
    Figure 2021166132
  7. 前記負極において、前記遷移金属元素層はCu、Fe、Co、Ni及びMnのうち1以上を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の蓄電デバイス。
  8. 前記負極において、前記金属有機構造体は式(2)又は式(3)で表される構造を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の蓄電デバイス。
    Figure 2021166132
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