JP2021162694A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】定着液の噴霧量が適切に調整できる画像形成装置を実現する。【解決手段】レーザプリンタ(1)において、制御部(100)は、第1電圧生成回路(75)とノズル電極(71B)との間、又は、第2電圧生成回路(76)と対向電極(71C)との間の電流値を補正用の電流値によって補正した電流が、目標電流範囲内となるように第1電圧生成回路と第2電圧生成回路とを制御する。【選択図】図2

Description

本発明は、記録シート上に画像を形成する画像形成装置に関する。
特許文献1には、トナー像が形成された記録シートに定着液を付着させ、トナー像を記録シートに定着させる画像形成装置が開示されている。当該画像形成装置は、定着液を収容する収容部、収容部に連通して設けられる複数のノズル、及び、ノズルから噴霧されて記録シートには付着しなかった定着液を回収するトレイ部を備える。印刷の際には、トナー像が形成された記録シートが、定着装置に搬送され、記録シートに対してノズルから定着液が噴霧される。
特開2019−179147号公報
特許文献1に記載の画像形成装置では、複数の印刷を連続して行う際の記録シートの搬送間等において、記録シートに付着しない定着液が、ノズルから第2電極に向けて直接噴霧される。このような未定着の定着液は、トレイ部で回収される。トレイ部で集められた定着液は、取り外し可能な収容器に収容されるように構成されていた。特許文献1に記載の構成では、画像形成装置に、収容器を脱着できる機構が必要となり画像形成装置の構造が複雑化・大型化し、また、未定着の定着液が無駄となる。
出願人は、トレイ部で回収された定着液を、収容部に対して定着液を供給するタンクに送液する、回収管路を備える画像形成装置を着想し、試作した。試作した画像形成装置において、電源から第1電極に流れる電流値を参照して第1電極の電圧を制御し、定着液の噴霧量の調整をすることを試みた。すると、回収管路が設けられていない画像形成装置の場合と同様の制御によっては、定着液の噴霧量が適正に調整されないという課題が判明した。
本発明は上記課題に着目してなされたものであり、回収された定着液の再利用を可能としつつ、定着液の噴霧量を適切に調整できる画像形成装置を実現することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の態様1に係る画像形成装置は、感光ドラムと、前記感光ドラム上のトナーをシートに転写する転写部材と、前記シートに転写されたトナーを前記シートに定着させるための定着液を噴霧する噴霧ユニットであって、前記定着液を収容可能な筐体と、前記筐体内の前記定着液を帯電させるノズル電極と、前記ノズル電極と間隔を隔てて位置する対向電極と、前記ノズル電極と前記対向電極との間の電位差が所定値以上である場合において、前記筐体内の前記定着液を前記トナーが転写された前記シートに噴霧するノズルと、を有する噴霧ユニットと、前記定着液を前記噴霧ユニットに向けて供給する供給ユニットと、前記ノズルから噴霧された前記定着液であって、前記シートに付着しなかった前記定着液を回収し、前記供給ユニットに前記定着液を送る回収ユニットと、前記ノズル電極に接続され、前記ノズル電極に印加する第1電圧を生成する第1電圧生成回路と、前記対向電極に接続され、前記対向電極に印加する第2電圧を生成する第2電圧生成回路と、前記第1電圧生成回路と前記ノズル電極との間、又は、前記第2電圧生成回路と前記対向電極との間、に流れる電流を検出する電流検出回路と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記ノズルによる前記定着液の噴霧を行う前に、前記電位差が前記所定値未満となるように前記第1電圧生成回路と前記第2電圧生成回路とを制御し、前記電流検出回路が検出する電流の値と、前記所定値未満の電位差と、から、前記ノズル電極から前記供給ユニットおよび前記回収ユニットを経由して前記対向電極へ向かう迂回回路の抵抗値を算出し、前記ノズルによる定着液の噴霧を行う際には、前記所定値以上である電位差と、前記抵抗値と、から補正用の電流値を算出し、前記電位差が前記所定値以上となるように前記第1電圧生成回路と前記第2電圧生成回路とを制御することで、前記ノズルによる前記定着液の噴霧を行い、前記電流検出回路が検出する電流値を前記補正用の電流値によって補正した電流が、目標電流範囲内であるか否かを判定し、前記補正した電流が前記目標電流範囲外である場合に、前記補正した電流が前記目標電流範囲内となるように前記第1電圧生成回路と前記第2電圧生成回路とを制御する。
上記した構成の画像形成装置によれば、制御部は、ノズルによる定着液の噴霧を行っていない状態における、電流検出回路が検出する電流の値と、ノズル電極と対向電極との間の電位差に基づいて、噴霧電流が流れない状態における抵抗値を算出する。また、制御部は、ノズルによる定着液の噴霧を行う際に、噴霧電流が流れない状態における抵抗値と、ノズル電極と対向電極との間の電位差と、から補正用の電流値を算出する。さらに、制御部は、補正用の電流値により補正した電流が目標電流範囲内となるように、第1電圧生成回路と第2電圧生成回路とを制御する。
噴霧電流が流れない状態における抵抗値は、ノズル電極から供給ユニットおよび回収ユニットを経由して対向電極へ向かう迂回回路の抵抗値である。補正用の電流値は、定着液の噴霧を行う際に上記迂回回路に流れる電流値である。補正用の電流値により補正した電流は、定着液の噴霧を行う際の、正味の噴霧電流である。したがって制御部は、補正用の電流値により補正した電流が目標電流範囲内となるように第1電圧生成回路と第2電圧生成回路とを制御することで、正味の噴霧電流の大きさを適切に制御できる。
また、本発明の態様2に係る画像形成装置は、感光ドラムと、前記感光ドラム上のトナーをシートに転写する転写部材と、前記シートに転写されたトナーを前記シートに定着させるための定着液を噴霧する噴霧ユニットであって、前記定着液を収容可能な筐体と、前記筐体内の前記定着液を帯電させるノズル電極と、前記ノズル電極と間隔を隔てて位置する対向電極と、前記ノズル電極と前記対向電極との間の電位差が所定値以上である場合において、前記筐体内の前記定着液を前記トナーが転写された前記シートに噴霧するノズルと、を有する噴霧ユニットと、定着液を前記噴霧ユニットに向けて供給する供給ユニットと、前記ノズルから噴霧された前記定着液であって、前記シートに付着しなかった前記定着液を回収し、前記供給ユニットに前記定着液を送る回収ユニットと、前記ノズル電極に接続され、前記ノズル電極に印加する第1電圧を生成する第1電圧生成回路と、前記対向電極に接続され、前記対向電極に印加する第2電圧を生成する第2電圧生成回路と、前記第1電圧生成回路と前記ノズル電極との間、又は、前記第2電圧生成回路と前記対向電極との間、に流れる電流を検出する電流検出回路と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記ノズルによる前記定着液の噴霧を行う前に、前記電位差が前記所定値未満となるように前記第1電圧生成回路と前記第2電圧生成回路とを制御し、前記電流検出回路が検出する電流の値と、前記所定値未満の電位差と、から、前記ノズル電極から前記供給ユニットおよび前記回収ユニットを経由して前記対向電極へ向かう迂回回路の抵抗値を算出し、前記ノズルによる定着液の噴霧を行う際には、前記所定値以上である電位差と、前記抵抗値と、から補正用の電流値を算出し、前記電位差が前記所定値以上となるように前記第1電圧生成回路と前記第2電圧生成回路とを制御することで、前記ノズルによる前記定着液の噴霧を行い、前記電流検出回路が検出する電流値が、目標電流範囲を前記補正用の電流値によって補正した目標電流範囲内であるか否かを判定し、前記電流が前記補正した目標電流範囲外である場合に、前記電流が前記補正した目標電流範囲内となるように前記第1電圧生成回路と前記第2電圧生成回路とを制御する。
上記した構成の画像形成装置によれば、制御部は、ノズルによる定着液の噴霧を行っていない状態における、電流検出回路が検出する電流の値と、ノズル電極と対向電極との間の電位差に基づいて、噴霧電流が流れない状態における抵抗値を算出する。また、制御部は、ノズルによる定着液の噴霧を行う際に、噴霧電流が流れない状態における抵抗値と、ノズル電極と対向電極との間の電位差と、から補正用の電流値を算出する。さらに、制御部は、電流検出回路が検出する電流値が補正用の電流値により補正した目標電流範囲内となるように、前記第1電圧生成回路と前記第2電圧生成回路とを制御する。
噴霧電流が流れない状態における抵抗値は、ノズル電極から供給ユニットおよび回収ユニットを経由して対向電極へ向かう迂回回路の抵抗値である。補正用の電流値は、定着液の噴霧を行う際に上記迂回回路に流れる電流値である。補正用の電流値により補正した目標電流範囲は、噴霧電流と、上記回路に流れる電流との合計についての目標電流範囲である。したがって制御部は、電流検出回路が検出する電流値が補正用の電流値により補正した目標電流範囲内となるように第1電圧生成回路と第2電圧生成回路とを制御することで、正味の噴霧電流の大きさを適切に制御できる。
また、本発明の態様3に係る画像形成装置は、上記態様1または2において、前記制御部は、前記ノズルによる前記定着液の噴霧を行う前に、前記第2電圧生成回路を用いて前記対向電極に負の電圧を印加し、前記第1電圧生成回路は前記ノズル電極に電圧を印加させずに、前記電位差が前記所定値未満となるように前記第2電圧生成回路を制御する。
上記した構成の画像形成装置によれば、制御部は、ノズルによる定着液の噴霧を行わないように、ノズル電極71Bと対向電極71Cとの間に電位差を生じさせることができる。
また、本発明の態様4に係る画像形成装置は、上記態様1または2において、前記制御部は、前記ノズルによる前記定着液の噴霧を行う前に、前記第1電圧生成回路を用いて前記ノズル電極に正の電圧を印加し、前記第2電圧生成回路は前記対向電極に電圧を印加させずに、前記電位差が前記所定値未満となるように前記第1電圧生成回路を制御する。
上記した構成の画像形成装置によれば、態様3と同様の効果を奏する。
また、本発明の態様5に係る画像形成装置は、上記態様1から4のいずれかにおいて、前記第1電圧生成回路と、前記第2電圧生成回路とを有する電圧生成回路、を有する。
上記した構成の画像形成装置によれば、第1電圧生成回路と第2電圧生成回路とを単一の部材とすることができ、部品点数を削減できる。
また、本発明の態様6に係る画像形成装置は、上記態様1から5のいずれかにおいて、前記供給ユニットは、前記定着液を収容可能なタンクと、前記タンクと接続され、前記タンクに収容された前記定着液の通過を許容する供給管と、を有し、前記回収ユニットは、前記定着液を収容可能な回収トレイと、前記回収トレイと接続され、前記回収トレイ内の前記定着液の通過を許容する回収管と、を有する。
上記した構成の画像形成装置によれば、供給ユニットにより定着液を噴霧ユニットに供給し、回収ユニットにより定着液を回収して供給ユニットに送ることができる。
本発明の各態様に係る画像形成装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを前記画像形成装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより前記画像形成装置をコンピュータにて実現させる画像形成装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明の一態様によれば、回収された定着液の再利用を可能としつつ、定着液の噴霧量を適切に調整できる画像形成装置を実現できる。
実施形態1に係るレーザプリンタを示す図である。 実施形態1に係るレーザプリンタが備える定着装置の具体的な構成を示す図である。 実施形態1に係るレーザプリンタが備える定着装置における迂回回路を示す図である。 実施形態1に係るレーザプリンタが備える定着装置の回路構成の概略を示す図である。 レーザプリンタが用紙に画像を形成する場合における、制御部の処理を示すフローチャートである。 制御部が循環抵抗値を算出する処理を示すフローチャートである。 実施形態1において制御部が定着液の噴霧用に第1電圧生成回路および第2電圧生成回路を制御する処理を示すフローチャートである。 実施形態2において制御部が定着液の噴霧用に第1電圧生成回路および第2電圧生成回路を制御する処理を示すフローチャートである。
〔実施形態1〕
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明においては、まず、レーザプリンタの全体構成を説明した後、本発明の特徴部分を詳細に説明することとする。
以下の説明において、方向は、図1に示す方向で説明する。すなわち、図1において、紙面に向かって右側を「前側」、紙面に向かって左側を「後側」とし、紙面に向かって奥側を「右側」、紙面に向かって手前側を「左側」とする。また、紙面に向かって上下方向を「上下方向」とする。
図1は、本発明の実施形態1に係るレーザプリンタ1(画像形成装置)を示す図である。図1に示すように、レーザプリンタ1は、本体筐体2と、シートの一例としての用紙Pを給紙するフィーダ部3と、用紙Pに画像を形成する画像形成部4とを備えている。
フィーダ部3は、本体筐体2の下部に着脱可能に装着される給紙トレイ31と、給紙トレイ31内の用紙Pを画像形成部4に向けて給紙する給紙機構32とを備えている。給紙機構32は、給紙ローラ32Aと、分離ローラ32Bと、分離パッド32Cと、紙粉取りローラ32Dと、レジストローラ32Eとを備えている。レジストローラ32Eは、用紙Pの先端位置を揃えるローラであり、後述する制御部100によって適宜停止・回転が切り替えられるようになっている。
画像形成部4は、本体筐体2内に収容されており、主に、スキャナユニット5と、プロセスカートリッジ6と、転写ローラTR(転写部材)と、定着装置7とを備えている。
スキャナユニット5は、本体筐体2内の上部に設けられ、図示しないレーザ発光部、ポリゴンミラー、レンズおよび反射鏡などを備えている。このスキャナユニット5では、レーザビームを、後述する感光ドラム61の表面上に高速走査にて照射する。
プロセスカートリッジ6は、本体筐体2に着脱可能となっている。プロセスカートリッジ6は、静電潜像が形成される感光ドラム61と、図示しない帯電器と、現像剤の一例としてのトナーを収容するトナー収容部62と、トナー収容部62内のトナーを感光ドラム61に供給する供給ローラ63および現像ローラ64を備えている。
このプロセスカートリッジ6では、図示せぬ帯電器が、回転する感光ドラム61の表面を一様に帯電する。スキャナユニット5は、感光ドラム61の表面にレーザビームを出射して、感光ドラム61の表面を露光することで、感光ドラム61の表面に画像データに基づく静電潜像を形成する。
次いで、回転駆動される現像ローラ64が、感光ドラム61の静電潜像にトナーを供給して、感光ドラム61の表面上にトナー像を形成する。その後、感光ドラム61の表面上に担持されたトナー像は、用紙Pが感光ドラム61と転写ローラTRの間で搬送される際に、転写ローラTRに引き寄せられて用紙P上に転写される。
定着装置7は、トナー像が形成された用紙P上に定着液Lを噴霧する。具体的には、定着装置7は、帯電された定着液Lを静電噴霧により用紙P上のトナー像に供給することで、用紙P上にトナー像を定着させる装置である。なお、定着装置7の構成については、後で詳述する。
定着装置7の下流側には、定着装置7から排出された用紙Pを挟持して下流側に搬送する一対の下流側搬送ローラRdが設けられている。下流側搬送ローラRdによって搬送された用紙Pは、排紙ローラRに搬送され、この排紙ローラRから排紙トレイ21上に排出される。次に、定着装置7の構成について詳細に説明する。
図2は、定着装置7の具体的な構成を示す図である。図2に示すように、定着装置7は、噴霧ユニット71と、供給ユニット72と、回収ユニット73と、第1電圧生成回路75と、第2電圧生成回路76と、制御部100とを備える。
噴霧ユニット71は、用紙Pに転写されたトナーを用紙Pに定着させるための定着液Lを噴霧する。噴霧ユニット71は、定着液Lを収容可能な筐体71Aと、筐体71A内の定着液Lを帯電させるノズル電極71Bと、ノズル電極71Bと間隔を隔てて位置する対向電極71Cと、ノズル電極71Bと対向電極71Cとの間の電位差が所定の噴霧電位差(所定値)以上である場合において、筐体71A内の定着液Lをトナーが転写された用紙Pに噴霧するノズル71Dと、を有する。
定着液Lは、良好に静電噴霧を行い、かつ、定着を行うために、トナーを溶解させる溶質を誘電率の高い溶媒に分散させたものを使用することが出来る。誘電率の高い溶媒として、安全な水を用いることができる。つまり、本実施形態では、トナーを溶解させる溶質を水に分散するタイプ、いわゆる、水中油滴型のエマルジョンでトナーの溶解を行っている。つまり、溶媒としての水に対して不溶または難溶な溶質を水に分散した定着液を用いている。また、エマルジョンを良好に形成するために界面活性剤を加えても良い。
供給ユニット72は、定着液Lを噴霧ユニット71に向けて供給する。供給ユニット72は、定着液Lを収容可能なタンク72Aと、タンク72Aと接続され、タンク72Aに収容された定着液Lの通過を許容する供給管72Bと、カートリッジ77Aと、供給管77Bと、を有する。
供給管72Bは、定着液Lの供給を制御する第1送液部741を有する。具体的には、供給管72Bには、第1送液部741として、タンク72A側から順に第1ポンプ741Bおよび第1バルブ741Aが設けられている。第1ポンプ741Bは、タンク72Aから筐体71Aへ定着液Lを送り込むことにより、定着液Lを加圧する機能を有し、モータにより制御される。第1バルブ741Aは、タンク72Aから筐体71Aへ供給される定着液Lの流量を電磁バルブにより調整する機能を有している。
回収ユニット73は、ノズル71Dから噴霧された定着液Lであって、用紙Pに付着しなかった定着液Lを回収する。回収ユニット73は、定着液Lを収容可能な回収トレイ73Aと、回収トレイ73Aと接続され、回収トレイ73A内の定着液Lの通過を許容する回収管73Bと、を有する。
噴霧ユニット71のうち、筐体71A、ノズル電極71B、およびノズル71Dは、回収トレイ73Aの上方に配される。特に、ノズル71Dは、下方に向けて定着液Lを噴霧するように配される。一方、対向電極71Cは、回収トレイ73A内に配される。対向電極71Cは、ノズル71Dに向かって伸びる複数の突起を有する。
回収管73Bは、定着液Lをタンク72Aへ送液する第2送液部742を有する。具体的には、回収管73Bには、回収トレイ73A側から、第2送液部742としての第2ポンプ742Bおよび第2バルブ742Aが設けられている。第2ポンプ742Bは、回収トレイ73Aからタンク72Aへ定着液Lを送り込むことにより、定着液Lを加圧する機能を有し、モータにより制御される。第2バルブ742Aは、回収トレイ73Aからタンク72Aへ循環する定着液Lの流量を電磁バルブにより調整する機能を有している。また、回収管73Bの、回収トレイ73Aと第2送液部742との間に、定着液Lから不純物を除去するフィルタFを有する。
カートリッジ77Aは、定着液Lを収容するタンクであり、本体筐体2に着脱可能に取り付けられている。供給管77Bは、カートリッジ77Aと接続され、カートリッジ77Aに収容された定着液Lの通過を許容する。
供給管77Bは、定着液Lの供給を制御する第3送液部743を有する。具体的には、供給管77Bには、第3送液部743として、カートリッジ77A側から順に第3バルブ743Aおよび第3ポンプ743Bが設けられている。第3バルブ743Aは、カートリッジ77Aからタンク72Aへ供給される定着液Lの流量を電磁バルブにより調整する機能を有している。第3ポンプ743Bは、カートリッジ77Aからタンク72Aへ定着液Lを送り込むことにより、定着液Lを加圧する機能を有し、モータにより制御される。
第1電圧生成回路75は、ノズル電極71Bに接続され、ノズル電極71Bに印加する第1電圧を生成する。本実施形態では、第1電圧生成回路75は、ノズル電極71Bに一定の第1電流I1を出力することで第1電圧V1を印加する定電流源である。また、第1電圧生成回路75は、一定の第1電圧V1を出力することも可能である。
第2電圧生成回路76は、対向電極71Cに接続され、対向電極71Cに印加する第2電圧を生成する。本実施形態では、第2電圧生成回路76は、対向電極71Cに一定の第2電圧V2を印加する定電圧源である。このとき、対向電極71Cから第2電圧生成回路76に第2電流I2が流れる。
図2に示す例では、定着装置7は、第1電圧生成回路75と、第2電圧生成回路76とを有する電圧生成回路78を有する。すなわち、第1電圧生成回路75と、第2電圧生成回路76とが、単一の電圧生成回路基板上に構成されている。したがって、レーザプリンタ1の部品点数を削減できる。
制御部100は、第1電圧生成回路75および第2電圧生成回路76を制御する。本明細書では、制御部100が第1電圧生成回路75および第2電圧生成回路76をPWM(Pulse Width Moduration)制御するものとして説明する。ただし、制御部100は、PWM制御以外の制御方法で第1電圧生成回路75および第2電圧生成回路76を制御してもよい。
図2で示す定着装置7は、回収ユニット73で回収された定着液Lを再度利用するために、定着液Lを収容するタンク72Aに、回収トレイ73Aで回収された定着液Lを戻す回収管73Bを備える画像形成装置である。定着装置7において、タンク72Aの入口付近の内壁面に付着した定着液を介して、回収管73B内の定着液とタンク72A内の定着液Lとが繋がってしまう場合があった。この場合、レーザプリンタ1においては、ノズル電極71B、供給管72B、タンク72A、回収管73B、対向電極71Cを経由して形成される迂回回路を介してリーク電流が流れる。
本実施形態では、制御部100は、ノズルNによる定着液Lの噴霧が行われていない際の第1電流I1、または、第2電流I2の値に基づいて、迂回回路の抵抗値(循環抵抗値Rcir)を算出する。以下では、制御部100が第1電流I1に基づいて迂回回路の抵抗値を算出するものとして説明する。
図3は、定着装置7における迂回回路を示す図である。定着装置7において、迂回回路とは、図3に矢印で示すように、ノズル電極71Bから、供給管72B、タンク72A、回収管73B、および回収トレイ73Aを経て、対向電極71Cに至る回路である。通常の状態であれば、回収管73B内の定着液Lとタンク72A内の定着液Lとは互いに離隔しているため、これらの定着液Lは互いに絶縁されており、迂回回路に電流は流れない。しかし、タンク72Aの内壁に定着液Lが付着するなどの理由で、回収管73B内の定着液Lとタンク72A内の定着液Lとが導通する状態になると、迂回回路に電流Icirleakが流れる。
図4は、制御部100により制御される第1電圧生成回路75及び第2電圧生成回路76の概略構成を示す回路図である。図4には、ノズル電極71Bと対向電極71Cとの間の等価電気回路も、併せて示される。
等価電気回路において、ノズル電極71Bと対向電極71Cとの間には、上述の循環抵抗値Rcirを持つ循環抵抗Rcirが存在する。循環抵抗Rcirを流れる電流は、電流Icirleakである。
また、ノズル71Dにより定着液Lの噴霧を行う際には、ノズル電極71Bと対向電極71Cとの間に定着液Lの噴霧に伴う電流Inが流れる。等価電気回路において、噴霧に伴う電流Inは、循環抵抗Rcirに並列接続される抵抗Rsを流れる電流として表される。噴霧に伴う電流Inは、定着液Lの単位時間当たりの噴霧量に応じた電流であるから、所要の噴霧の状態を得るために、レーザプリンタ1は、噴霧に伴う電流Inが定められた目標電流範囲内となるように制御を行う。
第1電圧生成回路75は、スイッチング素子Q1によってトランスT1の一次側に接続された直流電圧VCC1をチョッピングし、トランスT1の二次側に接続された整流平滑回路を通じて電圧変換された直流電力を出力するDC−DCコンバータである。第1電圧生成回路75はノズル電極71Bに正の電圧を印加し得る。
スイッチング素子Q1は、制御部100により生成されるスイッチング制御信号Ss1によって、オン/オフが制御される。第1電圧生成回路75の出力電圧である第1電圧V1が、抵抗Rs_Bl1とシャント抵抗Rs_FBv1により按分されて第1電圧信号Sv1とされる。第1電圧V1は、第1電圧V1の大きさに応じた第1電圧信号Sv1によって、制御部100にモニタされる。
また、第1電圧生成回路75からの出力電流である第1電流I1は、第1電流I1によりシャント抵抗Rs_FBv1に印加される電圧に基づく第1電流信号Si1によって、制御部100にモニタされる。すなわち、シャント抵抗Rs_FBv1が、第1電流信号Si1を生成する電流検出回路を構成する。
同様に第2電圧生成回路76は、スイッチング素子Q2によってトランスT2の一次側に接続された直流電圧VCC1をチョッピングし、トランスT2の二次側に接続された整流平滑回路を通じて電圧変換された直流電力を出力するDC−DCコンバータである。第2電圧生成回路76は対向電極71Cに負の電圧を印加し得る。
スイッチング素子Q2は、制御部100により生成されるスイッチング制御信号Ss2によって、オン/オフが制御される。第2電圧生成回路76の出力電圧である第2電圧V2が、抵抗Rc_Bl2と抵抗Rc_FBv2により按分されて第2電圧信号Sv2とされる。第2電圧V2は、第2電圧V2の大きさに応じた第2電圧信号Sv2によって、制御部100にモニタされる。
また、第2電圧生成回路76からの出力電流である第2電流I2は、シャント抵抗Rc_FBi2に印加される電圧に基づく第2電流信号Si2によって、制御部100にモニタされる。すなわち、シャント抵抗Rc_FBi2が、第2電流信号Si2を生成する電流検出回路を構成する。
制御部100は、こうしてモニタする第1電圧V1の大きさを参照し、スイッチング制御信号Ss1を調整して、第1電圧生成回路75に、所要の大きさの第1電圧V1を出力させる。あるいは制御部100は、第1電流I1または第2電流I2の大きさを参照して、スイッチング制御信号Ss1を調整して、第1電圧生成回路75に、所要の電流値の第1電流I1を出力させる。
また、制御部100は、こうしてモニタする第2電圧V2の大きさを参照し、スイッチング制御信号Ss2を調整して、第2電圧生成回路76に、所要の大きさの第2電圧V2を出力させる。
制御部100は、ノズル71Dによる定着液Lの噴霧を行う前に、ノズル電極71Bと対向電極71Cとの間の電位差が噴霧電位差未満となるように第1電圧生成回路75と第2電圧生成回路76とを制御する。そして、制御部100は、電流検出回路が検出する電流の値と、ノズル電極71Bと対向電極71Cとの間の電位差と、から、迂回回路の抵抗値を算出する。
本実施形態では、制御部100は、ノズル71Dによる定着液Lの噴霧を行う前に、第2電圧生成回路76を用いて対向電極71Cに負の電圧を印加し、第1電圧生成回路75はノズル電極71Bに電圧を印加させずに、ノズル電極71Bと対向電極71Cとの間の電位差が噴霧電位差未満となるように第2電圧生成回路76を制御する。制御部100が第2電圧生成回路76を用いて対向電極71Cに印加する電圧は、例えば−2kVとする。制御部100は、第1電圧生成回路75と第2電圧生成回路76とをこのように制御することで、ノズル71Dによる定着液Lの噴霧を行わないようにノズル電極71Bと対向電極71Cとの間に電位差を生じさせ、迂回回路の抵抗値を算出できる。
また、制御部100は、ノズル71Dによる定着液Lの噴霧を行う前に、第1電圧生成回路75を用いてノズル電極71Bに正の電圧を印加し、第2電圧生成回路76は対向電極71Cに電圧を印加させずに、ノズル電極71Bと対向電極71Cとの間の電位差が噴霧電位差未満となるように第1電圧生成回路75を制御してもよい。この場合、制御部100が第1電圧生成回路75を用いてノズル電極71Bに印加する電圧は、例えば2kVとする。制御部100は、第1電圧生成回路75と第2電圧生成回路76とをこのように制御することでも、ノズル71Dによる定着液の噴霧を行わないようにノズル電極71Bと対向電極71Cとの間に電位差を生じさせ、迂回回路の抵抗値を算出できる。
制御部100は、ノズル71Dによる定着液Lの噴霧を行う際には、ノズル電極71Bと対向電極71Cとの間の電位差が噴霧電位差以上となるように第1電圧生成回路75と第2電圧生成回路76とを制御することで、ノズル71Dによる定着液Lの噴霧を行う。このとき、制御部100は、予め設定された、適切な量の定着液Lを噴霧するための目標電流値に基づいて、電流検出回路が検出する電流値について、目標電流範囲を設定する。
また、制御部100は、ノズル電極71Bと対向電極71Cとの間の電位差と、迂回回路の抵抗値と、から補正用の電流値Ifixを算出する。制御部100は、電流検出回路が検出する電流値を補正用の電流値Ifixによって補正した電流が、目標電流範囲内であるか否かを判定し、目標電流範囲外である場合に、補正した電流が目標電流範囲内となるように第1電圧生成回路75と第2電圧生成回路76とを制御する。
具体的には、制御部100は、電流検出回路が検出する電流値から補正用の電流値Ifixを減算することで、補正後の電流値を算出する。補正後の電流値は、電流検出回路が検出する電流値から、迂回回路に流れる電流値を減算した、ノズル電極71Bと対向電極71Cとの間に流れる正味の電流値である。したがって、補正後の電流値が目標電流範囲内となるように、制御部100が第1電圧生成回路75と第2電圧生成回路76とを制御することで、ノズル電極71Bと対向電極71Cとの間に流れる正味の電流値を目標電流範囲内とし、適切な量の定着液Lを噴霧できる。
制御部100によるレーザプリンタ1の制御について、以下に説明する。以下の説明では、制御部100は、シャント抵抗Rs_FBv1を電流検出回路としてモニタされる第1電流を用いてレーザプリンタ1を制御する。ただし、制御部100は、シャント抵抗Rc_FBi2を電流検出回路としてモニタされる第2電流を用いてレーザプリンタ1を制御してもよい。
図5は、レーザプリンタ1が用紙Pに画像を形成(印刷)する場合における、制御部100の処理を示すフローチャートである。最初に、制御部100は、循環抵抗値Rcirを取得する(SA)。循環抵抗値Rcirを取得する処理の内容については後述する。
制御部100は、定着液Lを噴霧する時の電流の目標とする目標電流範囲を設定する(S1)。目標電流範囲は、目標電流値Isに対して、Is−α以上、Is+α以下の範囲である。目標電流値Isは、予め決定されている値であり、図示しない記憶部に記憶されている。αの値は、印刷条件などに応じて適宜決定される値であり、例えば50mAとする。
次に、制御部100は、第1送液部741、第2送液部742、および第3送液部743を駆動させる信号を出力する(S2)。また、制御部100は、第1電圧生成回路75および第2電圧生成回路76が初期電圧を出力するデューティ比で第1電圧生成回路75および第2電圧生成回路76を動作させるPWM信号を出力する(S3)。例えば制御部100は、ノズル電極71Bと対向電極71Cとの間に5kVの電位差が生じるように、第1電圧生成回路75および第2電圧生成回路76を動作させる。この状態で、制御部100は、適切な量の定着液Lを噴霧するための噴霧高圧定電流制御を実行する(SB)。噴霧高圧定電流制御の内容については後述する。また、制御部100は、ステップSBと合わせて、感光ドラム61の帯電、現像ローラ64による感光ドラム61への現像、および感光ドラム61から用紙Pへのトナーの転写といったプロセス動作を実行する。
制御部100は、印刷が終了したか判定し(S4)、印刷が終了するまでは(S4でNO)ステップSBを継続する。印刷が終了すると(S4でYES)、制御部100は、第1送液部741、第2送液部742、および第3送液部743を停止させる信号を出力する(S5)。また、制御部100は、第1電圧生成回路75および第2電圧生成回路76を停止させる信号を出力する(S6)。
図6は、制御部100が循環抵抗値Rcirを算出する処理を示すフローチャートである。制御部100は、第2電圧生成回路76の出力電圧が−2kVになるデューティ比で第2電圧生成回路76を動作させるPWM信号を出力する(SA1)。このとき、第1電圧生成回路75はノズル電極71Bに電圧を印加しない。この状態で制御部100は一定時間待機する(SA2)。一定時間とは、少なくとも第2電圧生成回路76の出力電流が定常状態になるのに十分な長さの時間であり、例えば3秒とする。
ステップSA2の終了後、制御部100は、ノズル電極71Bの実際の第1電圧V1を第1電圧生成回路75から取得し(SA3)、対向電極71Cの実際の第2電圧V2を第2電圧生成回路76から取得する(SA4)。また、制御部100は、第1電流I1を電流検出回路から取得する(SA5)。ステップSA3〜SA5の順番は任意である。さらに制御部100は、以下の式(1)により循環抵抗値Rcirを算出する(SA6)。
Rcir=(V1−V2)/I1 (1)
ここでの第1電流I1は、迂回回路を流れる電流Icirleakに等しい。
図7は、実施形態1において制御部100が定着液Lの噴霧用に第1電圧生成回路75および第2電圧生成回路76を制御する処理を示すフローチャートである。まず制御部100は、第1電圧V1を第1電圧生成回路75から取得し(SB11)、第2電圧V2を第2電圧生成回路76から取得する(SB12)。さらに制御部100は、第1電流I1を電流検出回路から取得する(SB13)。ステップSB11〜SB13の順番は任意である。また、制御部100は、ステップSB11〜SB13のうち2以上を並行して実行してもよい。
制御部100は、第1電圧V1、第2電圧V2、およびステップSAにおいて算出した循環抵抗値Rcirを用いて、以下の式(2)により補正用の電流値Ifixを算出する(SB14)。
Ifix=(V1−V2)/Rcir (2)
ステップSB14は、ステップSB13よりも先に実行されてもよい。
さらに、制御部100は、第1電流I1および補正用の電流値Ifixを用いて、以下の式(3)により、補正した電流値I1fixを算出する(SB15)。
I1fix=I1−Ifix (3)
制御部100は、補正した電流値I1fixが目標電流範囲内であるか否かを判定する(SB16)。補正した電流値I1fixが目標電流範囲内でない場合(SB16でNO)、制御部100は、補正した電流値I1fixが目標電流範囲内に収まるデューティ比で第1電圧生成回路75および第2電圧生成回路76を動作させるPWM信号を出力する(SB17)。補正した電流値I1fixが目標電流範囲内である場合(SB16でYES)、制御部100は、ステップS17を実行せずに処理を終了する。
以上のとおり、レーザプリンタ1においては、用紙Pに付着しなかった定着液Lを回収して再利用するための流路により、迂回回路が形成される場合がある。実施形態1において、制御部100は、定着液Lの噴霧前に算出した循環抵抗値Rcirを用いて、噴霧時に迂回回路に流れる電流である補正用の電流値Ifixを算出する。さらに、制御部100は、補正用の電流値Ifixにより第1電流I1を補正した電流値I1fixが目標電流範囲内となるように、第1電圧生成回路75と第2電圧生成回路76とを制御する。したがって、回収された定着液の再利用を可能としつつ、定着液の噴霧量を適切に調整できる画像形成装置を実現できる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。実施形態2に係るレーザプリンタ1は、実施形態1に係るレーザプリンタ1と比較して、制御部100における、ノズルによる定着液の噴霧を行う際の処理(噴霧高圧定電流制御の処理)についてのみ相違する。説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
実施形態2において、制御部100は、電流検出回路が検出する電流値が、目標電流範囲を補正用の電流値によって補正した目標電流範囲内であるか否かを判定し、補正した目標電流範囲外である場合に、補正した目標電流範囲内となるように第1電圧生成回路75と第2電圧生成回路76とを制御する。制御部100は、このような制御によっても、ノズル電極71Bと対向電極71Cとの間に流れる正味の電流値を目標電流範囲内とし、適切な量の定着液Lを噴霧できる。
図8は、実施形態2において制御部100が定着液Lの噴霧用に第1電圧生成回路75および第2電圧生成回路76を制御する処理を示すフローチャートである。制御部100は、実施形態1と同様に、ステップSB11〜SB14を実行する。その後、制御部100は、目標電流値Isおよび補正用の電流値Ifixを用いて、以下の式(4)により、補正した目標電流値Isfixを算出する(SB25)。
Isfix=Is+Ifix (4)
制御部100は、補正した目標電流値Isfixに基づいて、補正した目標電流範囲を設定する(SB26)。補正した目標電流範囲を設定する方法は、目標電流値Isの代わりに補正した目標電流値Isfixを用いることを除いて、上述したステップS1における、目標電流範囲を設定する方法と同様である。
制御部100は、第1電流I1が補正した目標電流範囲内であるか否か判定する(SB27)。第1電流I1が補正した目標電流範囲内でない場合(SB27でNO)、制御部100は、補正した目標電流範囲内に第1電流I1が収まるデューティ比で第1電圧生成回路75および第2電圧生成回路76を動作させるPWM信号を出力する(SB28)。第1電流I1が補正した目標電流範囲内である場合(SB27でYES)、制御部100は、デューティ比を変更せずに処理を終了する。
以上のとおり、実施形態2において、制御部100は、第1電流I1が、補正用の電流値Ifixにより補正した補正後目標電流範囲内となるように、第1電圧生成回路75と第2電圧生成回路76とを制御する。したがって、回収された定着液の再利用を可能としつつ、定着液の噴霧量を適切に調整できる画像形成装置を実現できる。
〔ソフトウェアによる実現例〕
レーザプリンタ1の制御ブロック(特に制御部100)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、レーザプリンタ1は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば1つ以上のプロセッサを備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 レーザプリンタ(画像形成装置)
61 感光ドラム
71 噴霧ユニット
71A 筐体
71B ノズル電極
71C 対向電極
71D ノズル
72 供給ユニット
72A タンク
72B 供給管
73 回収ユニット
73A 回収トレイ
73B 回収管
75 第1電圧生成回路
76 第2電圧生成回路
78 高圧基板
100 制御部
Rs_FBv1、Rc_FBi2 シャント抵抗(電流検出回路)
TR 転写ローラ(転写部材)

Claims (6)

  1. 感光ドラムと、
    前記感光ドラム上のトナーをシートに転写する転写部材と、
    前記シートに転写されたトナーを前記シートに定着させるための定着液を噴霧する噴霧ユニットであって、前記定着液を収容可能な筐体と、前記筐体内の前記定着液を帯電させるノズル電極と、前記ノズル電極と間隔を隔てて位置する対向電極と、前記ノズル電極と前記対向電極との間の電位差が所定値以上である場合において、前記筐体内の前記定着液を前記トナーが転写された前記シートに噴霧するノズルと、を有する噴霧ユニットと、
    前記定着液を前記噴霧ユニットに向けて供給する供給ユニットと、
    前記ノズルから噴霧された前記定着液であって、前記シートに付着しなかった前記定着液を回収し、前記供給ユニットに前記定着液を送る回収ユニットと、
    前記ノズル電極に接続され、前記ノズル電極に印加する第1電圧を生成する第1電圧生成回路と、
    前記対向電極に接続され、前記対向電極に印加する第2電圧を生成する第2電圧生成回路と、
    前記第1電圧生成回路と前記ノズル電極との間、又は、前記第2電圧生成回路と前記対向電極との間、に流れる電流を検出する電流検出回路と、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記ノズルによる前記定着液の噴霧を行う前に、前記電位差が前記所定値未満となるように前記第1電圧生成回路と前記第2電圧生成回路とを制御し、前記電流検出回路が検出する電流の値と、前記所定値未満の電位差と、から、前記ノズル電極から前記供給ユニットおよび前記回収ユニットを経由して前記対向電極へ向かう迂回回路の抵抗値を算出し、
    前記ノズルによる定着液の噴霧を行う際には、前記所定値以上である電位差と、前記抵抗値と、から補正用の電流値を算出し、
    前記電位差が前記所定値以上となるように前記第1電圧生成回路と前記第2電圧生成回路とを制御することで、前記ノズルによる前記定着液の噴霧を行い、
    前記電流検出回路が検出する電流値を前記補正用の電流値によって補正した電流が、目標電流範囲内であるか否かを判定し、前記補正した電流が前記目標電流範囲外である場合に、前記補正した電流が前記目標電流範囲内となるように前記第1電圧生成回路と前記第2電圧生成回路とを制御する、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 感光ドラムと、
    前記感光ドラム上のトナーをシートに転写する転写部材と、
    前記シートに転写されたトナーを前記シートに定着させるための定着液を噴霧する噴霧ユニットであって、前記定着液を収容可能な筐体と、前記筐体内の前記定着液を帯電させるノズル電極と、前記ノズル電極と間隔を隔てて位置する対向電極と、前記ノズル電極と前記対向電極との間の電位差が所定値以上である場合において、前記筐体内の前記定着液を前記トナーが転写された前記シートに噴霧するノズルと、を有する噴霧ユニットと、
    定着液を前記噴霧ユニットに向けて供給する供給ユニットと、
    前記ノズルから噴霧された前記定着液であって、前記シートに付着しなかった前記定着液を回収し、前記供給ユニットに前記定着液を送る回収ユニットと、
    前記ノズル電極に接続され、前記ノズル電極に印加する第1電圧を生成する第1電圧生成回路と、
    前記対向電極に接続され、前記対向電極に印加する第2電圧を生成する第2電圧生成回路と、
    前記第1電圧生成回路と前記ノズル電極との間、又は、前記第2電圧生成回路と前記対向電極との間、に流れる電流を検出する電流検出回路と、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記ノズルによる前記定着液の噴霧を行う前に、前記電位差が前記所定値未満となるように前記第1電圧生成回路と前記第2電圧生成回路とを制御し、前記電流検出回路が検出する電流の値と、前記所定値未満の電位差と、から、前記ノズル電極から前記供給ユニットおよび前記回収ユニットを経由して前記対向電極へ向かう迂回回路の抵抗値を算出し、
    前記ノズルによる定着液の噴霧を行う際には、前記所定値以上である電位差と、前記抵抗値と、から補正用の電流値を算出し、
    前記電位差が前記所定値以上となるように前記第1電圧生成回路と前記第2電圧生成回路とを制御することで、前記ノズルによる前記定着液の噴霧を行い、
    前記電流検出回路が検出する電流値が、目標電流範囲を前記補正用の電流値によって補正した目標電流範囲内であるか否かを判定し、前記電流が前記補正した目標電流範囲外である場合に、前記電流が前記補正した目標電流範囲内となるように前記第1電圧生成回路と前記第2電圧生成回路とを制御する、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記制御部は、
    前記ノズルによる前記定着液の噴霧を行う前に、前記第2電圧生成回路を用いて前記対向電極に負の電圧を印加し、前記第1電圧生成回路は前記ノズル電極に電圧を印加させずに、前記電位差が前記所定値未満となるように前記第2電圧生成回路を制御する、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、
    前記ノズルによる前記定着液の噴霧を行う前に、前記第1電圧生成回路を用いて前記ノズル電極に正の電圧を印加し、前記第2電圧生成回路は前記対向電極に電圧を印加させずに、前記電位差が前記所定値未満となるように前記第1電圧生成回路を制御する、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  5. 前記第1電圧生成回路と、前記第2電圧生成回路とを有する電圧生成回路、
    を有する、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記供給ユニットは、前記定着液を収容可能なタンクと、前記タンクと接続され、前記タンクに収容された前記定着液の通過を許容する供給管と、を有し、
    前記回収ユニットは、前記定着液を収容可能な回収トレイと、前記回収トレイと接続され、前記回収トレイ内の前記定着液の通過を許容する回収管と、を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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