JP2021131452A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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貴文 中瀬
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政士 濱谷
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Nobumasa Tanaka
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Abstract

【課題】意図しない経路に電流が流れることを抑制した定着装置、及び画像形成装置を提供する。【解決手段】定着装置(10)は、定着液(L)を帯電させる第1電圧が印加される第1電極(132)と、第1電圧を印加された定着液(L)を、用紙(P)の表面に付着したトナー像に向けて噴霧するノズル(131)と、第2電圧が印加される第2電極(151)と、ノズル(131)に供給される前の定着液(L)を除電する第1除電部材(101,102,103,104,108)と、ノズル(131)から噴霧された後の定着液(L)を除電する第2除電部材(105,106,107)と、を備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、定着装置及び画像形成装置に関する。
従来、トナーが上面に付着した記録材に対し、トナーを溶解又は膨潤させる定着液を付与して、記録材の上面にトナー像を定着する定着装置を備えた画像形成装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の定着装置では、噴霧手段により記録材に向けて定着液を噴霧し、噴霧して得られる液滴を帯電手段により帯電させて、定着液をクーロン力によって集中的にトナーに付着させるようにしている。これにより、トナーを溶解又は膨潤させるのに必要最低限の量の定着液で、記録材にトナーを定着させることを可能としている。
特開2009−69256号公報
特許文献1の画像形成装置のように、定着液を良好に液滴にして素早く記録材に付着させるために、噴霧する定着液に電圧を印加した場合、流動性のある定着液を介して意図しない経路に電流が流れる可能性があるという課題がある。
本発明は、上記した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、意図しない経路に電流が流れることを抑制した定着装置及び画像形成装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の態様1に係る定着装置は、定着液を用いて記録シートの表面に付着したトナー像を記録シートに定着する定着装置であって、前記定着液を帯電させる第1電圧が印加される第1電極と、前記第1電圧を印加された前記定着液を、記録シートの表面に付着したトナー像に向けて噴霧するノズルと、前記ノズルから離れて配置され、前記第1電圧と所定値以上の電位差を有する第2電圧が印加される第2電極と、前記ノズルに供給される前の前記定着液を除電する第1除電部材と、前記ノズルから噴霧された後の前記定着液を除電する第2除電部材と、を備えている。
上記した構成の定着装置によれば、第1除電部材及び第2除電部材を介して、ノズルに供給される前の定着液を除電できるとともに、ノズルから噴霧された後の定着液を除電できる。これにより、流動性のある定着液を介して、意図しない経路に電流が流れることを抑制することができる。
また、本発明の態様2に係る定着装置では、前記ノズルに供給するための前記定着液を収容するタンクを備えていてもよい。前記第1除電部材は、前記タンクに収容される前記定着液に接触してもよい。
上記した構成の定着装置によれば、第1除電部材がタンクに収容された定着液に接触しているので、第1除電部材を介して、帯電した定着液を除電できる。これにより、ノズルに供給される前のタンクに収容された定着液を除電することができる。
また、本発明の態様3に係る定着装置では、前記第1収容部は、前記ノズルに供給するための前記定着液を収容するタンクと、前記タンクに収容される前記定着液を前記ノズルに供給する供給管と、前記供給管を介して前記ノズルに供給される前記定着液の量を調節するバルブと、を備えていてもよい。前記第1除電部材は、前記バルブよりも前記定着液の供給方向上流の前記定着液に接触してもよい。
上記した構成の定着装置によれば、バルブが開かれて、バルブよりも定着液の供給方向上流の定着液がバルブよりも下流の帯電した定着液と接触した後、バルブが閉じられて、バルブよりも上流の定着液がバルブよりも下流の定着液から分離されたとしても、バルブよりも上流の定着液を確実に除電できる。
また、本発明の態様4に係る定着装置では、前記第1除電部材は、前記バルブよりも前記供給方向下流の前記定着液に接触してもよい。
上記した構成の定着装置によれば、バルブが閉じられて、バルブよりも定着液の供給方向下流の定着液がバルブよりも上流の定着液から分離されたとしても、バルブよりも下流の定着液を確実に除電できる。
また、本発明の態様5に係る定着装置では、第1タンクと、第2タンクと、前記第1タンクに収容される前記定着液を前記第2タンクに供給する第1供給管と、前記第2タンクに収容される前記定着液を前記ノズルに供給する第2供給管と、を備えていてもよい。前記第1除電部材は、前記第2タンクよりも前記定着液の供給方向上流の前記定着液に接触してもよい。
上記した構成の定着装置によれば、第2タンクに収容される帯電した定着液が、定着装置に加わる振動等で飛散して第2タンクよりも定着液の供給方向上流の定着液と接触したとしても、第2タンクよりも上流の定着液を確実に除電できる。
また、本発明の態様6に係る定着装置では、前記第1除電部材は、前記第2タンクおよび前記第2タンクよりも前記供給方向下流の前記定着液に接触してもよい。
上記した構成の定着装置によれば、第2タンクおよび第2タンクよりも定着液の供給方向下流の定着液を確実に除電できる。
また、本発明の態様7に係る定着装置では、前記ノズルから噴霧された前記定着液を収容するタンクを備えていてもよい。前記第2除電部材は、前記タンクに収容される前記定着液に接触してもよい。
上記した構成の定着装置によれば、ノズルから噴霧された後にタンクに収容される定着液を除電することができる。
また、本発明の態様8に係る定着装置では、前記ノズルから噴霧された前記定着液を前記タンクに供給する供給管と、前記供給管を介して前記タンクに供給される前記定着液の量を調節するバルブと、を備えていてもよい。
上記した構成の定着装置によれば、バルブが開かれて、バルブよりも定着液の供給方向下流の定着液がバルブよりも上流の帯電した定着液と接触し、その後バルブが閉じられて、バルブよりも下流の定着液がバルブよりも上流の定着液から分離されたとしても、バルブよりも下流の定着液を確実に除電できる。
また、本発明の態様9に係る定着装置では、前記第2除電部材は、前記バルブよりも前記定着液の供給方向上流の前記定着液に接触してもよい。
上記した構成の定着装置によれば、バルブが閉じられて、バルブよりも定着液の供給方向上流の定着液がバルブよりも下流の定着液から分離されたとしても、バルブよりも上流の定着液を確実に除電することができる。
また、本発明の態様10に係る定着装置では、前記第1除電部材及び前記第2除電部材は、前記定着液に接触する導電部と、アースに接続された抵抗体と、を有していてもよい。
上記した構成の定着装置によれば、アースに接続された抵抗体を介して、定着液を良好に除電することができる。また、第1除電部材及び第2除電部材が抵抗体を有することによって、第1電圧や第2電圧を良好に印加することができる。更に、電圧印加が終了したら、スイッチのように制御する必要がなく、徐々に電荷をなくしていくことができる。
また、本発明の態様11に係る定着装置では、前記抵抗体の抵抗値は、100MΩ〜500MΩであってもよい。
上記した構成の定着装置によれば、第1除電部材及び第2除電部材が、除電効果が良好に得られる適切な抵抗値の抵抗体を有することで、第1除電部材及び第2除電部材により定着液を良好に除電できる。
本発明の態様12に係る画像形成装置は、筐体と、記録シートにトナー像を形成する画像形成部と、記録シートに形成されたトナー像を記録シートに定着するための定着液を帯電させる第1電圧が印加される第1電極と、前記第1電圧を印加された前記定着液を、記録シートに形成されたトナー像に向けて噴霧するノズルと、前記ノズルから離れて配置され、前記第1電圧と所定値以上の電位差を有する第2電圧が印加される第2電極と、記録シートの先端が定着領域に到達する前に、前記第1電極に前記トナー像と同極性の前記第1電圧を印加する第1電圧印加部と、記録シートの先端が定着領域に到達する前に、前記第2電極に前記第1電圧と逆極性の前記第2電圧を印加する第2電圧印加部と、前記ノズルに供給される前の前記定着液を除電する第1除電部材と、前記ノズルから噴霧された後の前記定着液を除電する第2除電部材と、を備えている。
上記した構成の画像形成装置によれば、第1除電部材及び第2除電部材を介して、ノズルに供給される前の定着液を除電できるとともに、ノズルから噴霧された後の定着液を除電できる。これにより、流動性のある定着液を介して、意図しない経路に電流が流れることを抑制することができる。
また、本発明の態様13に係る画像形成装置では、前記筐体に着脱可能なタンクであって、前記ノズルに供給するための前記定着液を収容するタンクを備えていてもよい。前記第1除電部材は、前記タンクに収容される前記定着液に接触してもよい。
上記した構成の画像形成装置によれば、第1除電部材によりノズルに供給される前のタンク内の定着液が除電されるので、筐体からタンクを取り外す際に、流動性のある定着液を介して意図しない経路に電流が流れることを抑制できる。
また、本発明の態様14に係る画像形成装置では、前記筐体に着脱可能なタンクであって、前記ノズルから噴霧された前記定着液を収容するタンクを備えていてもよい。前記第2除電部材は、前記タンクに収容される前記定着液に接触してもよい。
上記した構成の画像形成装置によれば、第2除電部材によりノズルから噴霧された後のタンク内の定着液が除電されるので、筐体からタンクを取り外す際に、流動性のある定着液を介して意図しない経路に電流が流れることを抑制できる。
本発明の一態様によれば、意図しない経路に電流が流れることを抑制することができる。
本発明の実施形態1に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。 実施形態1に係る定着装置の概略構成を示す図である。 実施形態1に係る画像形成装置のブロック図である。 実施形態1に係る画像形成装置の印刷動作の流れを示すフローチャートである。 実施形態2に係る定着装置の概略構成を示す図である。
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施形態1に係る定着装置10及び画像形成装置1について、図1〜図4を参照して説明する。
[画像形成装置の概略構成]
図1は、実施形態1に係る画像形成装置1の概略構成を示す図である。画像形成装置1は、モノクロレーザプリンタである。図1に示すように、画像形成装置1は、筐体2と、給紙トレイ20と、排紙トレイ30と、記録シートの一例である用紙Pに画像を形成する画像形成部3と、用紙Pを搬送する搬送部8と、定着装置10とを備えている。以下、説明の便宜上、図1の矢印で示されるように、画像形成装置1の上下方向、及び前後方向を定義する。
給紙トレイ20は、筐体2の下部に着脱自在に配置されている。給紙トレイ20には、複数の用紙Pが収容される。排紙トレイ30は、筐体2の上部に配置されている。給紙トレイ20内に収容された用紙Pは、搬送部8により画像形成部3及び定着装置10へ搬送され、後述する画像形成部3及び定着装置10により所定の処理が施された後、排紙トレイ30へ排出される。
搬送部8は、ピックアップローラ81と、分離ローラ82及び分離パッド83と、紙粉取りローラ84と、レジストローラ85と、搬送ローラ86と、排紙ローラ87とを有している。ピックアップローラ81は、給紙トレイ20内に収容された用紙Pを、分離ローラ82側へ供給する。分離ローラ82及び分離パッド83は、用紙Pを1枚ずつに分離する。紙粉取りローラ84は、用紙Pの表面上の紙粉等を除去する。
レジストローラ85は、用紙Pの先端位置を揃えるためのローラである。搬送ローラ86は、定着装置10よりも搬送方向の下流側に設けられ、定着装置10によりトナー像が定着された用紙Pを、排紙ローラ87側へ搬送する。搬送ローラ86により搬送された用紙Pは、排紙ローラ87により搬送され、排紙トレイ30の上面に排出される。なお、図示しないが、レジストローラ85よりも搬送方向の下流側には、用紙Pの有無を検知する通紙センサが設けられている。
図1に示すように、画像形成部3は、筐体2内に収容されている。画像形成部3は、スキャナユニット5と、カートリッジ6と、転写ローラ60とを有している。スキャナユニット5は、筐体2内の上部に設けられ、図示しないが、レーザ照射部、ポリゴンミラー、レンズ、及び反射鏡等を有している。スキャナユニット5は、後述する感光ドラム61の表面上にレーザビームを照射する。
カートリッジ6は、筐体2内に着脱自在に配置されている。カートリッジ6は、感光ドラム61と、トナー収容部62と、供給ローラ63と、現像ローラ64と、帯電器65とを有している。トナー収容部62は、図示しないトナーが収容されている。供給ローラ63及び現像ローラ64は、トナー収容部62内のトナーを感光ドラム61に供給する。
帯電器65は、感光ドラム61の表面を帯電させる。スキャナユニット5は、感光ドラム61の表面にレーザビームを出射して、感光ドラム61の表面を露光する。これにより、スキャナユニット5は、感光ドラム61の表面に、印刷ジョブにより指定される画像データに基づく静電潜像を形成する。続いて、現像ローラ64が回転駆動されることで、感光ドラム61の静電潜像にトナーが供給され、感光ドラム61の表面上に、正極のトナー像が形成される。
感光ドラム61に対向する位置には、転写ローラ60が配置されている。転写ローラ60には、転写電圧印加部9により負極の転写電圧が印加される(図3参照)。転写ローラ60は、図示しない駆動モータからの駆動力により回転駆動される。
そして、感光ドラム61の表面上に担持されたトナー像は、用紙Pが感光ドラム61と転写ローラ60との間で搬送される際に、負極の転写電圧が印加された転写ローラ60に引き寄せられて用紙Pの表面上に転写される。このようにして、用紙Pへの印刷が行われる。
実施形態1のように、感光ドラム61及び転写ローラ60により用紙Pが挟まれる領域に、転写ニップが形成される。以下、転写ニップの位置を、単に転写位置Wとして説明する。実施形態1の画像形成装置1のように、モノクロレーザプリンタの場合、転写位置Wに、ブラックに対応した1つの感光ドラム61及び1つの転写ローラ60が配置される。なお、カラーレーザプリンタの場合、転写位置Wに、イエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックの4色に対応した4つの感光ドラム61及び4つの転写ローラ60が配置される。
[定着装置]
次に、定着装置10の構成について、図2も参照して詳しく説明する。定着装置10は、帯電された定着液Lを用紙Pの表面上のトナー像に向けて、静電噴霧により噴霧することによって、用紙Pの表面上にトナー像を定着させるための装置である。
定着装置10は、タンク11と、タンク12と、供給管21と、供給管22と、定着ヘッド13と、タンク14と、受液トレイ15と、供給管23とを有している。
定着液Lは、静電噴霧を良好に行い、且つ定着を行うために、トナーを溶解させる溶質を誘電率の高い溶媒に分散させたもの使用する。誘電率の高い溶媒として、例えば、安全な水を用いる。この場合、トナーを溶解させる溶質は、水に分散するタイプ、いわゆる水中油滴型のエマルジョンを用いる。つまり、溶媒としての水に対し、不溶又は難溶な溶質を水に分散した定着液を用いる。
溶質としては、脂肪族モノカルボン酸エステル系として、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ブチル、ラウリン酸イソプロピル、ミリスチン酸エチル、ミリスチン酸ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸エチル、パルミチン酸ブチル、パルミチン酸イソプロピルを用いてもよい。また、脂肪族ジカルボン酸エステル系として、コハク酸ジエチル、コハク酸ジブチルを用いてもよい。また、脂肪族トリカルボン酸エステル系として、oアセチルクエン酸トリエチル、oアセチルクエン酸トリブチルを用いてもよい。脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキル系として、コハク酸ジエトキシエチル、コハク酸ジブトキシエチルを用いてもよい。炭酸エステル系として、炭酸エチレン、炭酸プロピレンを用いてもよい。これらの溶質は、トナーを軟化させる機能を有する。
なお、エマルジョンを良好に形成するために界面活性剤を加えてもよい。界面活性剤としては、例えば、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤を用いてもよい。
タンク11は、定着液Lを収容するためのタンクであり、筐体2に着脱可能に取り付けられている。タンク11は、絶縁材料を用いて形成される。絶縁材料としては、例えば、ポリエステル、エポキシ樹脂、塩化ビニル、合成ゴム、ガラス、セラミックを用いてもよい。タンク11は、供給管22を介して、タンク12と接続されている。タンク12は、供給管21を介して、定着ヘッド13のノズル131と接続されている。タンク11に収容された定着液Lは、供給管22、タンク12、及び供給管21を通って、定着ヘッド13の収容部130内に供給された後、ノズル131から噴霧される。
図2に示すように、除電部材101は、導電部110及び抵抗体R1を有している。導電部110は、タンク11の底部に設けられている。導電部110は、銅やアルミニウム等の金属製の導電材料からなり、タンク11の底部を貫通し、タンク11に収容されている定着液Lと接触している。抵抗体R1は、銅等の金属製であり、一端が導電部110に、他端がアースに接続されている。抵抗体R1の抵抗値は、100MΩ〜500MΩであることが好ましい。タンク11に収容された定着液Lが帯電すると、除電部材101を介して、定着液Lに蓄えられた電荷が自己放電によって時間と共にアースに流れることで、ノズル131に供給される前の定着液Lが除電される。このように、ノズル131に供給される前のタンク11に収容される定着液Lを除電することができる。除電部材101は、第1除電部材の一例である。
供給管22は、タンク11とタンク12とを接続する。供給管22は、絶縁材料を用いて形成される。絶縁材料としては、例えば、ポリエステル、エポキシ樹脂、塩化ビニル、合成ゴム、ガラス、セラミックを用いてもよい。供給管22は、タンク12の上部に接続される。供給管22には、タンク11側から順に、バルブ44及びポンプ43が設けられている。バルブ44は、供給管22を介してタンク11からタンク12へ供給される定着液Lの流量を調整する機能を有し、例えば電磁バルブからなる。ポンプ43は、タンク11からタンク12側へ定着液Lを送り込む機能を有し、例えばモータ(図示しない)により制御される。
実施形態1では、バルブ44よりも定着液Lの供給方向上流において、除電部材101が定着液Lに接触している。このため、バルブ44が開放された状態で、バルブ44よりも上流の定着液Lが、バルブ44よりも下流の帯電した定着液Lと接触した後、バルブ44が閉鎖されたとしても、バルブ44よりも上流の定着液Lを除電できる。
除電部材103は、導電部220及び抵抗体R3を有している。導電部220は、供給管22におけるポンプ43とタンク12との間に設けられている。導電部220は、銅やアルミニウム等の金属製の導電材料からなり、供給管22の底部を貫通し、供給管22を通る定着液Lと接触している。抵抗体R3は、銅等の金属製であり、一端が導電部220に、他端がアースに接続されている。抵抗体R3の抵抗値は、100MΩ〜500MΩであることが好ましい。供給管22内を通る定着液Lは、除電部材103を介して除電される。除電部材103は、第1除電部材の一例である。
タンク12は、供給管22を介してタンク11から供給される定着液Lを収容するためのものである。タンク12は、絶縁材料を用いて形成される。絶縁材料としては、例えば、ポリエステル、エポキシ樹脂、塩化ビニル、合成ゴム、ガラス、セラミックを用いてもよい。供給管22から滴下されてタンク12に収容された定着液Lは、供給管21を通って、定着ヘッド13の収容部130内に供給された後、ノズル131から噴霧される。
除電部材101や除電部材103によって、タンク12に収容される帯電した定着液Lが、定着装置10に加わる振動等で飛散してタンク12よりも上流の定着液Lと接触したとしても、タンク12よりも上流の定着液Lを除電できる。
除電部材102は、導電部120及び抵抗体R2を有している。導電部120は、タンク12の底部に設けられている。導電部120は、銅やアルミニウム等の金属製の導電材料からなり、タンク12の底部を貫通し、タンク12に収容されている定着液Lと接触している。抵抗体R2は、銅等の金属製であり、一端が導電部120に、他端がアースに接続されている。抵抗体R2の抵抗値は、100MΩ〜500MΩであることが好ましい。タンク12に収容された定着液Lは、除電部材102を介して除電される。このように、ノズル131に供給される前のタンク12に収容される定着液Lを除電することができる。除電部材102は、第1除電部材の一例である。
供給管21は、タンク12と定着ヘッド13の収容部130とを接続する。供給管21は、絶縁材料を用いて形成される。絶縁材料としては、例えば、ポリエステル、エポキシ樹脂、塩化ビニル、合成ゴム、ガラス、セラミックを用いてもよい。供給管21には、タンク12側から順に、ポンプ41及びバルブ42が設けられている。ポンプ41は、供給管21を介してタンク12から定着ヘッド13の収容部130内へ供給される定着液Lを送り込む機能を有する。バルブ42は、タンク12から定着ヘッド13へ供給される定着液Lの流量を調整する機能を有する。このように、供給管21は、タンク12に収容される定着液Lを定着ヘッド13のノズル131に供給する。また、供給管22は、タンク11に収容される定着液Lを、タンク12および供給管21を介して、定着ヘッド13のノズル131に供給する。
実施形態1では、バルブ42よりも定着液Lの供給方向上流において、除電部材102や除電部材103が定着液Lに接触している。このため、バルブ42が開放された状態で、バルブ42よりも上流の定着液Lがバルブ42よりも下流の帯電した定着液Lと接触した後、バルブ42が閉鎖されたとしても、バルブ42よりも上流の定着液Lを除電できる。
除電部材104は、導電部210及び抵抗体R4を有している。導電部210は、供給管21におけるバルブ42と定着ヘッド13との間に設けられている。導電部210は、銅やアルミニウム等の金属製の導電材料からなり、供給管21の底部を貫通し、供給管21を通る定着液Lと接触している。抵抗体R4は、銅等の金属製であり、一端が導電部210に、他端がアースに接続されている。抵抗体R4の抵抗値は、100MΩ〜500MΩであることが好ましい。供給管21内を通る定着液Lは、除電部材104を介して除電される。除電部材104は、第1除電部材の一例である。
定着ヘッド13は、収容部130と、複数のノズル131と、第1電極132とを有している。収容部130には、タンク12から供給管21を介して供給された定着液Lが収容される。収容部130内に収容された定着液Lは、複数のノズル131に供給され、第1電極132により第1電圧V1が印加される。第1電圧V1が印加された定着液Lは、複数のノズル131から、定着領域Xに到達した用紙Pの表面に付着したトナー像に向けて噴霧される。
除電部材108は、導電部133及び抵抗体R8を有している。導電部133は、収容部130の側面下部に設けられている。導電部133は、銅やアルミニウム等の金属製の導電材料からなり、収容部130の側面下部を貫通し、収容部130内に収容されている定着液Lと接触している。抵抗体R8は、銅等の金属製であり、一端が導電部133に、他端がアースに接続されている。抵抗体R8の抵抗値は、100MΩ〜500MΩであることが好ましい。収容部130に収容された定着液Lは、除電部材108を介して除電される。除電部材108は、第1除電部材の一例である。
実施形態1では、バルブ42よりも定着液Lの供給方向下流において、除電部材104や除電部材108が定着液Lに接触している。このため、バルブ42が閉鎖され、バルブ42よりも下流の定着液Lがバルブ42よりも上流の定着液Lから分離されたとしても、バルブ42よりも下流の定着液Lを除電できる。
バルブ44よりも定着液Lの供給方向下流において、除電部材102,103,104,108が定着液Lに接触している。このため、バルブ44が閉鎖され、バルブ44よりも下流の定着液Lがバルブ44よりも上流の定着液Lから分離されたとしても、バルブ44よりも下流の定着液Lを除電できる。
タンク12及びタンク12よりも定着液Lの供給方向下流において、除電部材102,104,108が定着液Lに接触している。このため、タンク12およびタンク12よりも下流の定着液Lを確実に除電することができる。
第1電極132は、収容部130内の後側壁部から前側壁部へ延出するように配置されている。第1電極132は、例えば銅等の金属からなる。第1電極132の後端部は、アースに接続された第1電圧印加部16に電気的に接続されている。第1電極132には、第1電圧V1が印加される。
図1及び図2に示すように、定着ヘッド13の前部の下方には、用紙Pの下側を支持する支持部材18が設けられている。支持部材18は、転写位置Wを通過した後の用紙Pを搬送ローラ86側へ案内する。
定着ヘッド13の下方には、ノズル131から噴霧される定着液Lを受け止めて収容するための受液トレイ15が設けられている。受液トレイ15は、収容部150と、第2電極151とを有している。収容部150は、ノズル131から噴霧される定着液Lを受けて収容する。収容部150は、絶縁材料を用いて形成される。絶縁材料としては、例えば、ポリエステル、エポキシ樹脂、塩化ビニル、合成ゴム、ガラス、セラミックを用いてもよい。収容部150は、供給管23を介して、タンク14に接続されている。
第2電極151は、複数の突状部を有し、収容部150の上部にノズル131に対向するように配置されている。第2電極151の後端部は、アースに接続された第2電圧印加部17に電気的に接続されている。第2電極151には、第1電圧V1と所定値以上の電位差を有する第2電圧V2が印加される。なお、第2電極151は、ノズル131から離れた位置に配置されていればよく、ノズル131に対向していなくてもよい。また、第2電極151は、ツェナーダイオードを介してアースに接続されていてもよいし、アースに直接接続されていてもよい。
除電部材105は、導電部152及び抵抗体R5を有している。導電部152は、収容部150の底部に設けられている。導電部152は、銅やアルミニウム等の金属製の導電材料からなり、収容部150の底部を貫通し、収容部150内に収容されている定着液Lと接触している。抵抗体R5は、銅等の金属製であり、一端が導電部152に、他端がアースに接続されている。抵抗体R5の抵抗値は、100MΩ〜500MΩであることが好ましい。ノズル131から噴霧された後の受液トレイ15の収容部150に収容された定着液Lは、除電部材105を介して除電される。除電部材105は、第2除電部材の一例である。
供給管23は、ノズル131から噴霧された定着液Lをタンク14に供給する。供給管23には、受液トレイ15側から順に、バルブ46及びポンプ45が設けられている。バルブ46は、供給管23を介して受液トレイ15からタンク14へ供給される定着液Lの流量を調整する機能を有する。ポンプ45は、受液トレイ15からタンク14内へ供給される定着液Lを加圧する機能を有する。バルブ46及びバルブ46を制御することにより、タンク14内へ供給される定着液Lの圧力を調整可能となっている。
除電部材106は、導電部230及び抵抗体R6を有している。導電部230は、供給管23におけるバルブ46と受液トレイ15との間に設けられている。導電部230は、銅やアルミニウム等の金属製の導電材料からなり、供給管23の側面下部を貫通し、供給管23を通る定着液Lと接触している。抵抗体R6は、銅等の金属製であり、一端が導電部230に、他端がアースに接続されている。抵抗体R6の抵抗値は、100MΩ〜500MΩであることが好ましい。供給管23内を通る定着液Lは、除電部材106を介して除電される。除電部材106は、第2除電部材の一例である。
実施形態1では、バルブ46よりも定着液Lの供給方向上流に、除電部材105や除電部材106が設けられている。このため、バルブ46が閉鎖されて、バルブ46よりも上流の定着液Lがバルブ46よりも下流の定着液Lから分離されたとしても、バルブ46よりも上流の定着液Lを除電できる。
タンク14は、受液トレイ15から供給される定着液Lを収容するためのタンクであり、筐体2に着脱可能に取り付けられている。除電部材107は、導電部140及び抵抗体R7を有している。導電部140は、タンク14の底部に設けられている。導電部140は、銅やアルミニウム等の金属製の導電材料からなり、タンク14の底部を貫通し、タンク14内に収容されている定着液Lと接触している。抵抗体R7は、銅等の金属製であり、一端が導電部140に、他端がアースに接続されている。抵抗体R7の抵抗値は、100MΩ〜500MΩであることが好ましい。タンク14に収容された定着液Lは、除電部材107を介して除電される。このように、ノズル131から噴霧された後のタンク14に収容される定着液Lを除電することができる。除電部材107は、第2除電部材の一例である。
バルブ46よりも定着液Lの供給方向下流において、除電部材107が定着液Lに接触している。このため、バルブ46が開かれて、バルブ46よりも下流の定着液Lがバルブ46よりも上流の帯電した定着液Lと接触し、その後バルブ46が閉じられて、バルブ46よりも下流の定着液Lがバルブ46よりも上流の定着液Lから分離されたとしても、バルブ46よりも下流の定着液Lを確実に除電することができる。
[画像形成装置の電気的構成]
次に、画像形成装置1の電気的構成について、図3を参照して説明する。図3は、実施形態1に係る画像形成装置1のブロック図である。図3に示すように、画像形成装置1は、定着装置10に加え、制御部100と、転写電圧印加部9と、第1電圧印加部16と、第2電圧印加部17、ネットワークインターフェース(I/F)180とを備えている。
制御部100は、画像形成装置1の各部に対する全般的な制御を行う。制御部100は、CPU(Central Processing Unit)100A、ROM(Read Only Memory)100B、及びRAM(Random Access Memory)100C等を備えている。ROM100Bには、画像形成装置1を制御するための各種制御プログラムや各種設定等が記憶されている。RAM100Cは、各種制御プログラムが読み出される作業領域、及び画像データを一時的に記憶する記憶領域として利用される。
制御部100は、画像形成部3、搬送部8、転写電圧印加部9、第1電圧印加部16、第2電圧印加部17、ネットワークI/F180と電気的に接続されている。ネットワークI/F180は、LAN等のネットワークに接続され、画像形成装置1用のドライバが組み込まれた外部装置との接続を可能にしている。制御部100は、ネットワークI/F180を介して印刷ジョブを受信可能である。
転写電圧印加部9は、転写ローラ60に所定の転写電圧を印加する。第1電圧印加部16は、電流制御回路161を有し、第1電極132に第1電圧V1を印加する。電流制御回路161は、PWM(Pulse Width Modulation)制御を行うことによって、第1電極132に印加される電流が所定値となるようにフィードバック制御を行う。これにより、第1電圧印加部16から第1電極132に印加される電圧が第1電圧V1となるようにする。第1電圧V1は、+1kV〜+9kVであることが好ましい。
第2電圧印加部17は、電圧制御回路171を有し、第2電極151に第2電圧V2を印加する。電圧制御回路171は、PWM制御を行うことによって、第2電圧印加部17から第2電極151に印加される電圧が第2電圧V2となるようにフィードバック制御を行う。第2電圧V2は、−4kV〜−1kVであることが好ましい。また、第1電圧V1と第2電圧V2との電位差V1−V2は、5kV〜10kVであることが好ましい。
[印刷動作の流れ]
次に、画像形成装置1の印刷動作の流れについて、図4のフローチャートを参照して説明する。図4は、実施形態1に係る画像形成装置1の印刷動作の流れを示すフローチャートである。画像形成装置1の電源が投入されると、図4に示すフローチャートの一連の処理が制御部100によって実行される。なお、図4に示すフローチャートは一例であり、これに限定されない。
図4に示すように、まず、制御部100は、ネットワークI/F180を介して印刷ジョブが受信されたか否かを判定する(S1)。印刷ジョブが受信されていない場合(S1:NO)、制御部100は、S1を繰り返して行い、印刷ジョブが受信された場合(S1:YES)、第1電圧印加部16を制御することにより、第1電極132に第1電圧V1を印加する(S2)。続いて、制御部100は、第2電圧印加部17を制御することにより、第2電極151に第2電圧V2を印加する(S3)。
次に、制御部100は、用紙Pを搬送して印刷を行う(S4)。すなわち、制御部100は、搬送部8を制御することにより、給紙トレイ20から用紙Pを転写位置Wまで搬送し、画像形成部3を制御することにより、印刷ジョブにより指定される画像データに基づき、用紙Pに画像を形成する。
転写ローラ60により搬送された用紙Pの先端が定着領域Xに到達すると、定着装置10によって、用紙Pの表面に定着液Lが噴霧される。すなわち、定着装置10は、帯電された定着液Lを、用紙Pの表面上に形成されたトナー像に向けて、静電噴霧により噴霧する。これにより、定着装置10は、用紙Pの表面上にトナー像を定着させる。
S4において、1枚の用紙Pへの印刷が完了すると、制御部100は、印刷ジョブに次のページがあるか否かの判定を行う(S5)。次のページがある場合(S5:YES)、S4に戻り、次のページがない場合(S5:NO)、制御部100は、第1電圧印加部16及び第2電圧印加部17を制御することにより、第1電極132への第1電圧V1の印加、及び第2電極151への第2電圧V2の印加を終了する(S6)。なお、S6において、制御部100は、搬送部8と画像形成部3の制御も終了する。以上により、図4に示すフローを終了する。
ここで、実施形態1の定着装置10では、定着装置10のタンク11、タンク12、供給管22、供給管21、受液トレイ15の収容部150、供給管23、タンク14、及び定着ヘッド13の収容部130に、各除電部材101,102,103,104,105,106,107,108が接続されている。このため、S6の後、第1電極132及び第2電極151への電圧の印加が終了すると、定着液Lに蓄えられた電荷が、各除電部材101〜108を介して、自己放電によって時間と共にアースに流れる。このようにして、定着装置10のタンク11、タンク12、供給管22、供給管21、受液トレイ15の収容部150、供給管23、タンク14、及び定着ヘッド13の収容部130に存在する定着液Lが除電される。
[実施形態1の効果]
以上説明した実施形態1における定着装置10では、タンク11、供給管21、タンク12、供給管22及び定着ヘッド13の収容部130に、各除電部材101,104,102,103,108(第1除電部材)がそれぞれ設けられている。このため、定着装置10の各部に存在する、ノズル131に供給される前の定着液Lを、各除電部材101,104,102,103,108を介して除電することができる。また、タンク14、受液トレイ15の収容部150、及び供給管23に、各除電部材107,105,106(第2除電部材)がそれぞれ設けられている。このため、定着装置10の各部に存在する、ノズル131から噴霧された後の定着液Lを、各除電部材107,105,106を介して除電することができる。従って、流動性のある定着液Lを介して、意図しない経路に電流が流れることを抑制できる。
また、除電部材101によりタンク11内の定着液Lが除電されるので、筐体2からタンク11を安全に取り外す際に、流動性のある定着液Lを介して意図しない経路に電流が流れることを防ぐことができる。従って、筐体2からタンク11を安全に取り外すことができる。また、除電部材107によりタンク14内の定着液Lが除電されるので、筐体2からタンク14を安全に取り外す際に、流動性のある定着液Lを介して意図しない経路に電流が流れることを防ぐことができる。従って、筐体2からタンク14を安全に取り外すことができる。
また、アースに接続された各抵抗体R1〜R8を用いて自己放電により定着液Lの除電を行うので、各除電部材101〜108にスイッチ等を設けて制御部100により制御するといった必要がなく、簡易な構成で定着液Lを除電できる。
また、各除電部材101〜108は、100MΩ〜500MΩの除電に適切な抵抗値を有する各抵抗体R1〜R7を有しているので、除電効果を良好に得ることができる。また、各除電部材101〜108が、各抵抗体R1〜R8を有することによって、第1電圧V1や第2電圧V2を、第1電極132及び第2電極151へ良好に印加することが可能となる。
〔実施形態2〕
次に、本発明の実施形態2に係る画像形成装置1の定着装置10Aについて、図5を参照して説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
[定着装置]
図5は、実施形態2に係る定着装置10Aの概略構成を示す図である。図5に示すように、実施形態2では、定着装置10Aにタンク12、供給管22、ポンプ43、バルブ44、除電部材102,103,108が設けられていない点が、実施形態1の定着装置10と異なる。
定着装置10Aは、タンク11と、供給管21と、定着ヘッド13と、受液トレイ15と、タンク14と、供給管23とを有している。
タンク11は、供給管21を介して、定着ヘッド13の収容部130内に接続されている。供給管21には、タンク11側から順に、ポンプ41及びバルブ42が設けられている。ポンプ41は、タンク11から定着ヘッド13の収容部130内へ定着液Lを送り込む機能を有する。バルブ42は、タンク11から定着ヘッド13へ供給される定着液Lの流量を調整する機能を有する。
なお、実施形態1と同様に、タンク11の底部及び供給管21には、除電部材101,104(第1除電部材)が接続されている。また、実施形態1と同様に、タンク14の底部、受液トレイ15の収容部150、及び供給管23には、除電部材107,105,106(第2除電部材)が接続されている。
[実施形態2の効果]
以上説明した実施形態2の定着装置10Aを備えた画像形成装置1においても、実施形態1と同様の効果を得ることができる。すなわち、実施形態2の定着装置10Aでは、タンク11及び供給管21に、各除電部材101,104(第1除電部材)がそれぞれ設けられている。従って、各除電部材101,104を介して、定着装置10の各部に存在する、ノズル131に供給される前の定着液Lを除電することができる。また、タンク14、受液トレイ15、及び供給管23に、各除電部材107,105,106(第2除電部材)がそれぞれ設けられている。従って、各除電部材107,105,106を介して、定着装置10の各部に存在する、ノズル131から噴霧された後の定着液Lを除電することができる。これにより、流動性のある定着液Lを介して、意図しない経路に電流が流れることを抑制できる。
〔その他の実施形態〕
上記した実施形態1における画像形成装置1は、モノクロレーザプリンタであるとしたが、これに限らず、他にも、カラーレーザプリンタ、複合機、FAX装置等、印刷機能を備える装置であれば適用可能である。
また、上記した実施形態1では、記録シートの一例として、厚紙、はがき、薄紙等の用紙Pを例示したが、これに限定されない。記録シートは、例えば、OHPシートであってもよい。
上記した実施形態1では、各除電部材101,102,103,104,105,106,107,108は、各導電部110,120,220,210,152,230,140,133を介して、定着装置10の各部に収容される定着液Lに接触するものとしたが、これに限定されない。例えば、定着液Lと接触するタンク11自体を導電性部材で形成し、抵抗体R1の一端をタンク11自体に接続し、抵抗体R1の他端をアースに接続してもよい。この場合、除電部材は、タンク11及び抵抗体R1を有することになる。また、各除電部材101〜108は、電圧検出回路、及び電流検出回路等を介して、アースに接続されていてもよい。また、上記実施形態1では、絶縁材料で形成されたタンク11,12に、導電部110,120を設けるものとしたが、これに限定されない。
また、定着装置10の各部に接続する除電部材の配置個数、及び配置箇所は、適宜変更可能である。すなわち、除電部材(第1除電部材)は、タンク11、タンク12、供給管21、供給管22、及び定着ヘッド13の収容部130のうち少なくともいずれかに配置されていればよい。また、除電部材(第2除電部材)は、受液トレイ15の収容部150、供給管23、及びタンク14のうち少なくともいずれか1つに配置されていればよい。
上記した実施形態1では、定着装置10がタンク11,12,14や供給管21,22,23を備えるものとしたが、これに限定されない。例えば、定着装置10は、ノズル131に供給される前の定着液Lを大容量収容する収容部を有する定着ヘッドと、ノズル131から噴霧された後の定着液Lを大容量収容する収容部を有する受液トレイを備える一方で、タンク11,12,14や供給管21,22,23を備えていない構成としてもよい。
上記した実施形態1では、第1電圧印加部16により、第1電極132に正極の第1電圧V1を印加し、第2電圧印加部17により、第2電極151に負極の第2電圧V2を印加するものとしたが、これに限定されない。第1電極132に、トナー像と同極性の第1電圧V1が印加され、第2電極151に、第1電圧V1と所定値以上の電位差を有する第2電圧V2が印加されればよく、各電極132,151に印加する電圧値は、適宜変更可能である。また、トナー像が負極であれば、第1電極132に負極の電圧を印加し、第2電極151に正極の第1電圧V1を印加してもよい。
上記した実施形態1では、第1電極132を収容部130の内部に配置したが、これに限らず、例えば収容部130を導電性部材で形成して、この収容部130に対して第1電圧V1を印加してもよい。この場合、収容部130が第1電極として機能する。また、ノズル131のみを導電性部材で形成し、ノズル131に第1電圧V1を印加してもよい。この場合、ノズル131が第1電極として機能する。
上記した実施形態1では、定着装置10に1つの定着ヘッド13が配置される構成としたが、これに限らず、定着装置10に複数の定着ヘッド13が配置されていてもよい。
本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 画像形成装置
2 筐体
3 画像形成部
10 定着装置
11,12 タンク
21,22 供給管
13 定着ヘッド
130 収容部
14 タンク
15 受液トレイ
150 収容部
23 供給管
131 ノズル
42 バルブ
44 バルブ
100 制御部
101,102,103,104,108 除電部材(第1除電部材)
105,106,107 除電部材(第2除電部材)
16 第1電圧印加部
17 第2電圧印加部
132 第1電極
151 第2電極
R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7,R8 抵抗体
P 用紙(記録シート)
L 定着液
V1 第1電圧
V2 第2電圧
X 定着領域

Claims (14)

  1. 定着液を用いて記録シートの表面に付着したトナー像を記録シートに定着する定着装置であって、
    前記定着液を帯電させる第1電圧が印加される第1電極と、
    前記第1電圧を印加された前記定着液を、記録シートの表面に付着したトナー像に向けて噴霧するノズルと、
    前記ノズルから離れて配置され、前記第1電圧と所定値以上の電位差を有する第2電圧が印加される第2電極と、
    前記ノズルに供給される前の前記定着液を除電する第1除電部材と、
    前記ノズルから噴霧された後の前記定着液を除電する第2除電部材と、
    を備えたことを特徴とする定着装置。
  2. 前記ノズルに供給するための前記定着液を収容するタンクを備え、
    前記第1除電部材は、前記タンクに収容される前記定着液に接触することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記ノズルに供給するための前記定着液を収容するタンクと、
    前記タンクに収容される前記定着液を前記ノズルに供給する供給管と、
    前記供給管を介して前記ノズルに供給される前記定着液の量を調節するバルブと、を備え、
    前記第1除電部材は、前記バルブよりも前記定着液の供給方向上流の前記定着液に接触することを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 前記第1除電部材は、前記バルブよりも前記供給方向下流の前記定着液に接触することを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
  5. 第1タンクと、
    第2タンクと、
    前記第1タンクに収容される前記定着液を前記第2タンクに供給する第1供給管と、
    前記第2タンクに収容される前記定着液を前記ノズルに供給する第2供給管と、を備え、
    前記第1除電部材は、前記第2タンクよりも前記定着液の供給方向上流の前記定着液に接触することを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
  6. 前記第1除電部材は、前記第2タンクおよび前記第2タンクよりも前記供給方向下流の前記定着液に接触することを特徴とする請求項5に記載の定着装置。
  7. 前記ノズルから噴霧された前記定着液を収容するタンクを備え、
    前記第2除電部材は、前記タンクに収容される前記定着液に接触することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  8. 前記ノズルから噴霧された前記定着液を前記タンクに供給する供給管と、
    前記供給管を介して前記タンクに供給される前記定着液の量を調節するバルブと、を備えたことを特徴とする請求項7に記載の定着装置。
  9. 前記第2除電部材は、前記バルブよりも前記定着液の供給方向上流の前記定着液に接触することを特徴とする請求項8に記載の定着装置。
  10. 前記第1除電部材及び前記第2除電部材は、前記定着液に接触する導電部と、アースに接続された抵抗体と、を有していることを特徴とする請求項2から9のいずれか1項に記載の定着装置。
  11. 前記抵抗体の抵抗値は、100MΩ〜500MΩであることを特徴とする請求項10に記載の定着装置。
  12. 筐体と、
    記録シートにトナー像を形成する画像形成部と、
    記録シートに形成されたトナー像を記録シートに定着するための定着液を帯電させる第1電圧が印加される第1電極と、
    前記第1電圧を印加された前記定着液を、記録シートに形成されたトナー像に向けて噴霧するノズルと、
    前記ノズルから離れて配置され、前記第1電圧と所定値以上の電位差を有する第2電圧が印加される第2電極と、
    記録シートの先端が定着領域に到達する前に、前記第1電極に前記トナー像と同極性の前記第1電圧を印加する第1電圧印加部と、
    記録シートの先端が定着領域に到達する前に、前記第2電極に前記第1電圧と逆極性の前記第2電圧を印加する第2電圧印加部と、
    前記ノズルに供給される前の前記定着液を除電する第1除電部材と、
    前記ノズルから噴霧された後の前記定着液を除電する第2除電部材と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  13. 前記筐体に着脱可能なタンクであって、前記ノズルに供給するための前記定着液を収容するタンクを備え、
    前記第1除電部材は、前記タンクに収容される前記定着液に接触することを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 前記筐体に着脱可能なタンクであって、前記ノズルから噴霧された前記定着液を収容するタンクを備え、
    前記第2除電部材は、前記タンクに収容される前記定着液に接触することを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
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