JP2023066960A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ノズル内の圧力を検出する圧力センサを設けることなく、ノズル詰まりを検出できる定着装置を提供する。【解決手段】制御部は、ノズル電極に印加する電圧が第1目標電圧値と一致するようにノズル電圧印加回路を制御する第1定電圧制御を行う(S13)と共に、電流検出回路が検出する電流が閾値を超えるか否かを判定する閾値判定(S15)を行うノズル詰まり検出処理(S2,S5,S8)を実行する。制御部は、閾値判定(S15)において、電流検出回路が検出する電流が閾値以下である場合(S15:NO)、ノズル詰まり有りと判定し、表示部にエラー表示する(S17)。【選択図】図6

Description

本開示は、シートにトナー像を定着させるための定着装置、及び定着装置を備えた画像形成装置に関する。
定着装置において、ノズルが詰まり、定着液の噴霧が良好に行えない動作不良が発生することがある。そこで、特許文献1の定着装置では、定着液が収容された収容部内の圧力を検知できる圧力センサを利用して、収容部に定着液が供給されているにも関わらず、噴霧が良好に行えない状態であるノズル詰まりを検出する技術が提案されている。
特開2020-166028号公報
本開示は、上記課題を鑑みたものであり、定着液が収容された筐体内の圧力を検知するための圧力センサを必要とせずに、ノズル詰まりを検出することができる定着装置を実現することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本開示の態様1に係る定着装置は、シート上のトナー像を前記シートに定着させるための定着液を噴霧する噴霧ユニットであって、前記定着液を収容可能な筐体と、前記筐体内の前記定着液を帯電させるノズル電極と、前記ノズル電極と間隔を隔てて配置される対向電極と、前記ノズル電極と前記対向電極との間に生じる電位差によって前記筐体内の前記定着液を噴霧するノズルと、を有し、前記電位差は前記ノズルから前記定着液を噴霧するために必要となる噴霧電位差である、噴霧ユニットと、前記噴霧ユニットに向けて前記定着液を供給する供給ユニットと、前記ノズル電極、前記対向電極にそれぞれ電圧を印加する電圧印加ユニットであって、前記ノズル電極に接続され、前記ノズル電極に電圧を印加するノズル電圧印加回路と、前記ノズル電極に印加された電圧を検出するノズル電圧検出回路と、前記ノズル電極及び前記対向電極に流れる電流のうち少なくとも一方を検出する電流検出回路と、を有する電圧印加ユニットと、制御部と、を備えている。
前記ノズル電圧印加回路が前記ノズル電極に印加する電圧の目標値である第1目標電圧値が、前記噴霧電位差に基づいて予め設定されている。前記制御部は、前記供給ユニットにより前記噴霧ユニットへ前記定着液を供給しつつ、前記ノズル電圧検出回路が検出する電圧に基づいて、前記ノズル電極に印加する電圧が前記第1目標電圧値と一致するように前記ノズル電圧印加回路を制御する第1定電圧制御を行うと共に、前記電流検出回路が検出する電流が閾値を超えるか否かを判定する閾値判定を行うノズル詰まり検出処理を実行し、前記閾値判定において、前記電流検出回路が検出する電流が閾値以下である場合、前記ノズルにノズル詰まりが生じたと判定する。
本開示の態様1によれば、制御部は、供給ユニットにより噴霧ユニットへ定着液を供給しつつ、ノズル電圧印加回路によりノズル電極に印加される電圧が第1目標電圧値と一致するように第1定電圧制御を行う。ノズル詰まりが無い場合に、制御部により第1定電圧制御を実行すると、ノズル電極及び対向電極に流れる電流は、閾値を超えたところで変動しながら推移する。一方、ノズル詰まりが有る場合には、ノズル電極と対向電極との間には定着液の噴霧による見かけ上の電流が流れる電流経路が形成されず、ノズル電極及び対向電極に流れる電流は閾値を超えない。このことから、制御部によって、定着液を噴霧ユニットへ供給しながら第1定電圧制御を行うと共に閾値判定を行って、閾値判定にて電流検出回路が検出する電流が閾値以下である場合に、ノズル詰まりが発生したことを検出できる。
また、本開示の態様2に係る定着装置では、態様1において、前記電圧印加ユニットは、前記対向電極に接続され、前記対向電極に電圧を印加する対向電圧印加回路と、前記対向電極に印加された電圧を検出する対向電圧検出回路と、を更に有している。前記対向電圧印加回路が印加する電圧の目標値である第2目標電圧値は、前記第1目標電圧値と前記第2目標電圧値との差が前記噴霧電位差となるように、予め設定されている。前記制御部は、前記ノズル詰まり検出処理にて、更に、前記対向電圧検出回路が検出する電圧に基づいて、前記対向電極に印加する電圧が前記第2目標電圧値と一致するように前記対向電圧印加回路を制御する第2定電圧制御を行う。
本開示の態様2によれば、制御部により、対向電圧印加回路が対向電極に印加する電圧が第2目標電圧値と一致するように第2定電圧制御を実行した状態で、ノズル詰まりが発生したことを検出できる。
また、本開示の態様3に係る定着装置では、態様1において、前記電圧印加ユニットは、前記対向電極に接続され、前記対向電極に電圧を印加する対向電圧印加回路を、更に有している。前記第1目標電圧値は、前記噴霧電位差の大きさに予め設定されている。前記対向電圧印加回路が印加する電圧の目標値である第2目標電圧値は、ゼロに予め設定されている。
本開示の態様3によれば、第2目標電圧値の大きさが、0kvに予め設定されていることから、制御部によって対向電圧印加回路を制御することで、対向電極に印加する電圧の大きさを制御する必要がない。このため、定着装置は、対向電圧印加回路を制御する場合に比べて、制御部による処理量を削減できる。
また、本開示の態様4に係る定着装置では、態様2または3において、前記制御部は、前記ノズル詰まり検出処理における1回目の前記閾値判定にて、前記電流検出回路が検出する電流が前記閾値以下である場合、前記1回目の前記閾値判定の時点よりも、前記第1目標電圧値と前記第2目標電圧値との差が大きくなるように前記ノズル電圧印加回路と前記対向電圧印加回路を制御すると共に、2回目の前記閾値判定を行う。
本開示の態様4によれば、制御部は、1回目の閾値判定にて、電流検出回路が検出する電流が閾値以下である場合、1回目の閾値判定の時点よりも第1目標電圧値と第2目標電圧値との差が大きくなるようにノズル電圧印加回路と対向電圧印加回路とを制御する。該制御によって、定着装置は、1回目の閾値判定の時点よりも強い噴霧力がノズルに働くことになる。このため、1回目の閾値判定の時点においてノズル詰まりであったとしても、該制御によって、定着装置は、ノズル詰まりを解消する機会を得ることができる。
また、本開示の態様5に係る定着装置では、態様4において、前記供給ユニットは、前記定着液を収容可能なタンクと、前記タンクに収容された前記定着液の通過を許容する供給管と、前記タンクから前記筐体に向けて前記定着液を供給するポンプと、を有している。前記制御部は、前記2回目の閾値判定により前記電流検出回路が検出する電流が所定の閾値以下である場合、前記2回目の閾値判定の時点よりも前記ポンプの駆動力を大きくさせた後、3回目の前記閾値判定を行う。
本開示の態様5によれば、制御部は、2回目の閾値判定により電流検出回路が検出する電流が閾値以下である場合、2回目の閾値判定の時点よりもポンプの駆動力を大きくする。定着装置は、2回目の閾値判定の時点よりも強い噴霧力がノズルに働くことになる。このため、2回目の閾値判定の時点においてノズル詰まりであったとしても、ポンプの駆動力を大きくすることによって、定着装置は、ノズル詰まりを解消する機会を得ることができる。
また、本開示の態様6に係る定着装置では、態様2または3において、前記供給ユニットは、前記定着液を収容可能なタンクと、前記タンクに収容された前記定着液の通過を許容する供給管と、前記タンクから前記筐体に向けて前記定着液を供給するポンプと、を有している。前記制御部は、前記ノズル詰まり検出処理にて、1回目の前記閾値判定により前記電流検出回路が検出する電流が前記閾値以下である場合、前記1回目の閾値判定の時点よりも前記ポンプの駆動力を大きくさせた後、2回目の前記閾値判定を行う。
本開示の態様6によれば、制御部は、1回目の閾値判定により電流検出回路が検出する電流が閾値以下である場合、1回目の閾値判定の時点よりもポンプの駆動力を大きくする。定着装置は、1回目の閾値判定の時点よりも強い噴霧力がノズルに働くことになる。このため、1回目の閾値判定の時点においてノズル詰まりであったとしても、ポンプの駆動力を大きくすることによって、定着装置は、ノズル詰まりを解消する機会を得ることができる。
また、本開示の態様7に係る定着装置では、態様6において、前記制御部は、前記ノズル詰まり検出処理にて、前記2回目の閾値判定により前記電流検出回路が検出する電流が前記閾値以下である場合、前記ノズル電圧印加回路と前記対向電圧印加回路に対して、前記2回目の閾値判定の時点よりも、前記第1目標電圧値と前記第2目標電圧値との差が大きくなるように前記ノズル電圧印加回路と前記対向電圧印加回路を制御すると共に、3回目の前記閾値判定を行う。
本開示の態様7によれば、制御部は、2回目の閾値判定により電流検出回路が検出する電流が閾値以下である場合、2回目の閾値判定の時点よりも第1目標電圧値と第2目標電圧値との差が大きくなるようにノズル電圧印加回路と対向電圧印加回路とを制御する。該制御によって、定着装置は、2回目の閾値判定の時点よりも強い噴霧力がノズルに働くことになる。このため、2回目の閾値判定の時点においてノズル詰まりであったとしても、該制御によって、定着装置は、ノズル詰まりを解消する機会を得ることができる。
本開示の態様8に係る画像形成装置は、態様1から態様7のいずれかの定着装置と、感光ドラムと、前記感光ドラム上の前記トナー像をシートに転写する転写部材と、を備えている。前記感光ドラムと前記転写部材は、前記感光ドラムと前記転写部材の間で前記シートを挟持しながら、前記噴霧ユニットに向けて前記シートを搬送する。
本開示の態様8によれば、態様1と同様の効果を得ることができる。
本開示の態様9に係る画像形成装置では、態様8において、前記制御部は、画像形成処理にて、所定枚数以上の前記シートに画像が形成される毎に、前記ノズル詰まり検出処理を実行する。
本開示の態様9によれば、画像形成装置において、所定枚数以上のシートへの画像形成が行われることで、ノズル詰まりが発生し易いことが想定されるタイミングで、制御部によってノズル詰まり検出処理を実行することで、迅速にノズル詰まりを検出できる。
本開示の態様10に係る画像形成装置では、態様8または9において、前記制御部は、前記画像形成装置の電源がオンされた後の所定のタイミング、及び前記画像形成装置のウォーミングアップ動作後の所定のタイミングのうち少なくともいずれか1つのタイミングで、前記ノズル詰まり検出処理を実行する。
本開示の態様10によれば、画像形成装置は、電源がオンされた後、及びウォーミングアップ動作後の所定のタイミングのうち少なくともいずれか1つのタイミングで、ノズル詰まり検出処理が実行するので、画像形成処理を実行する前に、ノズル詰まりの状態を検出できる。
本開示の一態様によれば、定着液が収容された筐体内の圧力を検知するための圧力センサを必要とせずに、ノズル詰まりを検出できる定着装置を実現できる。
本開示の実施形態1に係る定着装置を備えた画像形成装置の概略構成を示す図である。 実施形態1に係る画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。 実施形態1に係る定着装置の構成を示す模式図である。 実施形態1に係る定着装置の電圧印加ユニットの構成を示す図である。 実施形態1に係る画像形成装置のCPUによる制御の流れの一例を示すフローチャートである。 図5のノズル詰まり検出処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図6の閾値判定におけるノズル電圧及びノズル電流の変化を示す図である。 実施形態1に係る画像形成装置による画像形成処理の流れの一例を示す図である。 実施形態2に係る画像形成装置のCPUによるノズル詰まり検出処理流れの一例を示すフローチャートである。 図9の閾値判定に関する対向電圧、ノズル電圧及びノズル電流の変化を示す図である。 実施形態3に係る画像形成装置のCPUによるノズル詰まり検出処理流れの一例を示すフローチャートである。 実施形態4に係る画像形成装置のCPUによるノズル詰まり検出処理流れの一例を示すフローチャートである。 実施形態5に係る画像形成装置のCPUによるノズル詰まり検出処理流れの一例を示すフローチャートである。
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施形態1の定着装置7を備えた画像形成装置1について、図1~図8を参照して説明する。
[画像形成装置の概略構成]
図1は、本実施形態に係る定着装置7を備えた画像形成装置1の概略構成を示す図である。画像形成装置1は、モノクロレーザプリンタであり、図1に示すように、本体部2と、給送トレイ21と、搬送部3と、画像形成部4と、排出トレイ22とを備えている。以下、説明の便宜上、図1の矢印で示されるように、画像形成装置1の上下方向、及び前後方向を定義する。
給送トレイ21は、本体部2の下部に着脱可能に設けられている。給送トレイ21には、複数枚のシートPが収容されている。シートPは、A4サイズの普通紙である。
搬送部3は、搬送路Rにおいて、シートPを画像形成部4に向けて搬送するためのものである。具体的には、搬送部3は、給紙ローラ31と、レジストローラ32と、搬送ローラ33と、排出ローラ34とを有している。各ローラは、図2の搬送モータ91によって駆動される。
給紙ローラ31は、給送トレイ21内に収容されたシートPを、搬送路Rに沿ってレジストローラ32側へ搬送する。レジストローラ32は、シートPの先端位置を揃えた後、シートPを画像形成部4に向けて搬送する。レジストローラ32よりも搬送路Rの下流側には、シートセンサ110が配置されている。
画像形成部4は、本体部2内に収容され、露光装置5と、プロセスカートリッジ6と、転写ローラTRと、定着装置7とを有している。画像形成部4は、シートPに画像を形成する。露光装置5は、本体部2内の上部に設けられ、図示しないレーザ発光部、ポリゴンミラー、レンズ及び反射鏡等を有する。露光装置5は、感光ドラム61の表面上にレーザビームを高速走査にて照射することで露光を行う。
プロセスカートリッジ6は、本体部2に着脱可能に配置され、感光ドラム61と、トナー収容部62と、供給ローラ63と、現像ローラ64と、図示しない帯電器とを有している。帯電器は、感光ドラム61の表面を一様に帯電する。感光ドラム61の表面は、露光装置5により露光されることで、印刷データに基づく静電潜像が形成される。
供給ローラ63は、トナー収容部62に収容されているトナーを現像ローラ64に供給する。現像ローラ64は、感光ドラム61の表面に形成された静電潜像にトナーを供給することで、感光ドラム61の表面にトナー像を形成する。
感光ドラム61に対向する位置には、転写部材の一例である転写ローラTRが配置されている。転写ローラTRには、図示しない転写電圧印加部により転写電圧が印加される。転写ローラTRは、図示しない駆動モータからの駆動力により回転駆動される。転写ローラTRは、感光ドラム61との間でシートPを搬送することで、感光ドラム61の表面に形成されたトナー像をシートPに転写する。
搬送路Rにおける画像形成部4よりも下流には、定着装置7が配置されている。定着装置7は、トナー像が形成されたシートPに対して定着液Lを静電噴霧することにより、シートPにトナー像を定着させる。
定着装置7におけるシートPの搬送方向の下流側には、シートPを挟持して搬送する一対の搬送ローラ33が設けられている。搬送ローラ33は、シートPを排出ローラ34まで搬送する。排出ローラ34は、本体部2の後方上部に設けられ、シートPを排出トレイ22上へ排出する。排出トレイ22は、本体部2の上部に設けられ、排出されたシートPを支持する。
[画像形成装置の電気的構成]
次に、画像形成装置1の電気的構成について、図2を参照して説明する。図2は、画像形成装置1の電気的構成を示すブロック図である。図2に示すように、画像形成装置1は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)104と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、搬送モータ91と、モータ92と、モータ93と、表示部120と、通信インターフェース(I/F)130とを更に備えている。
ASIC104には、CPU(Central Processing Unit)100が搭載されている。CPU100は、制御部の一例であり、画像形成装置1の各部を制御する。ASIC104は、ROM102、RAM103、搬送モータ91、画像形成部4、バルブ72G,72H(図3参照)、モータ92、モータ93、シートセンサ110、表示部120、及び通信I/F130と電気的に接続されている。制御部としては、論理回路を有するASIC104であってもよい。
ROM102には、画像形成装置1を制御するための各種制御プログラムや各種設定等が記憶されている。CPU100は、ROM102から読み出した制御プログラムに基づいて、搬送モータ91、画像形成部4、バルブ72G,72H、モータ92、モータ93、及び表示部120等を制御する。ROM102には、後述する第1目標電圧値V1g、第2目標電圧値V2g、目標電流値Ig、及び噴霧電位差ΔVg等が予め記憶されている。また、ROM102には、各目標電圧値と対応付けられたPWM信号のデューティ比が記憶されている。
RAM103は、各種制御プログラムが読み出される作業領域、及び印刷ジョブにより指定される印刷データを一時的に記憶する記憶領域として利用される。
シートセンサ110は、シートPが通過することを検知するセンサである。シートセンサ110による検知信号は、CPU100へ出力される。
表示部120は、例えば液晶表示画面を有し、後述する画像形成処理、及びノズル詰まり検出処理等に関する各種の表示を行う。例えば、ノズル部71Dにおいてノズル詰まりが発生した場合、表示部120にエラーが表示される。
通信I/F130は、LAN等のネットワークに接続され、画像形成装置1用のドライバが組み込まれた外部装置との接続を可能にしている。CPU100は、通信I/F130を介して印刷ジョブを受信可能である。
[定着装置の構成]
次に、定着装置7の構成について、図3を参照して詳しく説明する。図3は、定着装置7の構成を示す模式図である。図3に示すように、定着装置7は、噴霧ユニット71と、供給ユニット72と、電圧印加ユニット8と、CPU100とを備えている。
噴霧ユニット71は、転写ローラTRによりシートPに転写されたトナー像を、シートPに定着させるための定着液Lを噴霧する装置である。噴霧ユニット71は、筐体71Aと、ノズル電極71Bと、対向電極71Cと、複数のノズルNが配置されたノズル部71Dと、回収トレイ71Eとを有している。
筐体71Aは、定着液Lを収容するためのケースである。ノズル電極71Bは、筐体71A内の定着液Lを帯電させるためのものである。対向電極71Cは、ノズル電極71Bに対して間隔を隔てて下方に配置されている。対向電極71Cは、回収トレイ71E内に配置される。対向電極71Cは、ノズルNに向かって延びた複数の突起を有している。
ノズル部71Dの各ノズルNは、筐体71A内の定着液Lを対向電極71Cに向かって噴霧する。トナー像が転写されたシートPに対して、ノズルNから定着液Lが噴霧されることで、シートPにトナー像が定着する。各ノズルNから噴霧された定着液Lは、回収トレイ71Eにより回収される。
定着液Lは、静電噴霧及び定着を良好に行うために、トナーを溶解させる溶質を誘電率の高い溶媒に分散させたものを使用する。誘電率の高い溶媒として、安全な水を用いることができる。本実施形態では、トナーを溶解させる溶質を、水に分散するタイプである水中油滴型のエマルジョンで、トナーの溶解を行う。つまり、溶媒としての水に対して、不溶又は難溶な溶質を、水に分散した定着液Lを用いる。
供給ユニット72は、噴霧ユニット71に定着液Lを供給する装置である。供給ユニット72は、供給管72A、供給管72B、供給管72C、供給管72D、タンク72E、カートリッジ72F、バルブ72G、バルブ72H、ポンプ72I、及びポンプ72Jを有している。供給管72A~72Dは、定着液Lの通過を許容する。供給管72Aは、ポンプ72Iと筐体71Aとを接続する。供給管72Bは、タンク72Eとポンプ72Iとを接続する。供給管72Cは、ポンプ72Jとタンク72Eとを接続する。供給管72Dは、カートリッジ72Fとポンプ72Jとを接続する。
カートリッジ72Fは、定着液Lを収容するタンクであり、本体部2に着脱可能に取り付けられている。タンク72Eは、カートリッジ72Fから供給された定着液Lを収容する。バルブ72Gは、供給管72Aに設けられ、ポンプ72Iから筐体71Aへ供給される定着液Lの流量を調整する電磁バルブである。バルブ72Hは、供給管72Dに設けられ、カートリッジ72Fからタンク72Eへ供給される定着液Lの流量を調整する電磁バルブである。
ポンプ72Iは、タンク72Eから筐体71Aへ定着液Lを送り込むことにより、定着液Lを加圧する機能を有し、モータ93によって駆動される。ポンプ72Jは、カートリッジ72Fからタンク72Eへ定着液Lを送り込むことにより、定着液Lを加圧する機能を有し、モータ92によって駆動される。
電圧印加ユニット8は、ノズル電圧印加回路81と、対向電圧印加回路82と有している。ノズル電圧印加回路81は、ノズル電極71Bに接続され、ノズル電極71Bに正の電圧を印加する。ノズル電極71Bは、筐体71A内の定着液Lを正に帯電させることができる。以下、ノズル電圧印加回路81がノズル電極71Bに印加する電圧をノズル電圧V1という。
対向電圧印加回路82は、対向電極71Cに接続され、対向電極71Cに負の電圧を印加する。以下、対向電圧印加回路82が対向電極71Cに印加する電圧を対向電圧V2という。
ノズル電圧印加回路81と対向電圧印加回路82とによる、ノズル電極71Bと対向電極71Cとの間に生じる電位差によって、ノズル電極71Bと対向電極71Cとの間に静電力が生じる。静電力によって、ノズルNは、筐体71A内の正に帯電された定着液Lを静電噴霧する。ノズルNが定着液Lを静電噴霧するために必要となるノズル電極71Bと対向電極71Cとの間の電位差は、12〔kV〕以上であることが好ましい。
なお、対向電圧印加回路82が対向電極71Cに印加する電圧は、負の電圧に限らない。ノズル電極71Bと対向電極71Cとの間の電位差が12〔kV〕以上あれば、対向電圧印加回路82が対向電極71Cに印加する電圧は、ノズル電圧印加回路81がノズル電極71Bに印加する電圧よりも小さな正の電圧であってもよい。対向電極71Cを接地する場合、ノズル電圧印加回路81は、ノズル電極71Bに12〔kV〕以上の電圧を印加してもよい。
以下、ノズルNから定着液Lを噴霧するために必要となるノズル電極71Bと対向電極71Cとの間の電位差を、噴霧電位差ΔVgとする。噴霧電位差ΔVgは、ROM102に予め記憶されている。噴霧電位差ΔVgは、12〔kV〕以上であればよい。
CPU100は、ノズル電圧印加回路81及び対向電圧印加回路82に対して、PWM(Pulse Width Modulation)制御を行う。なお、CPU100は、PWM制御以外の制御方法で、ノズル電圧印加回路81及び対向電圧印加回路82を制御してもよい。
[電圧印加ユニットの構成]
図4は、実施形態1に係る定着装置7の電圧印加ユニット8の構成を示す図である。図4に示すように、電圧印加ユニット8は、電流検出回路80と、定電圧源81Aと、定電圧源82Bと、ノズル電圧印加回路81と、対向電圧印加回路82と、ノズル電圧検出回路84と、対向電圧検出回路86とを備えている。電流検出回路80は、ノズル電流検出回路83と、対向電流検出回路85とを有している。
ノズル電圧印加回路81の一方の端子は、定電圧源81Aの正極に接続されている。定電圧源81Aは、直流電圧である正の定電圧をノズル電圧印加回路81に供給する。ノズル電圧印加回路81は、定電圧源81Aから供給される正の定電圧を正側に昇圧し、ノズル電極71Bに昇圧した電圧であるノズル電圧V1を印加する。定電圧源81Aの負極は、グランドに接続されている。
ノズル電圧印加回路81の他方の端子は、ノズル電流検出回路83の一方の端子に接続されている。ノズル電流検出回路83の他方の端子は、ノズル電極71Bに接続されている。ノズル電流検出回路83は、電流検出回路の一例であり、ノズル電極71Bに流れる電流の値を検出し、検出した値に応じた電気信号をCPU100に送信する。
ノズル電圧検出回路84の一方の端子は、ノズル電極71Bに接続されている。ノズル電圧検出回路84の他方の端子は、グランドに接続される。ノズル電圧検出回路84は、ノズル電圧V1の値を検出し、検出した値に応じた電気信号をCPU100に送信する。
定電圧源82Bは、対向電圧印加回路82に負の定電圧を供給する。対向電圧印加回路82の一方の端子は、定電圧源82Bの負極に接続されている。対向電圧印加回路82は、定電圧源82Bから供給される負の電圧を負側に昇圧し、対向電極71Cに昇圧した電圧である対向電圧V2を印加する。定電圧源82Bの正極は、グランドに接続されている。対向電圧印加回路82の他方の端子は、対向電流検出回路85の一方の端子に接続されている。
対向電流検出回路85の他方の端子は、対向電極71Cに接続されている。対向電流検出回路85は、対向電極71Cに流れる電流の値を検出し、検出した値に応じた電気信号をCPU100に送信する。
対向電圧検出回路86の一方の端子は、対向電極71Cに接続されている。対向電圧検出回路86の他方の端子は、グランドに接続されている。対向電圧検出回路86は、対向電極71Cに印加された対向電圧V2の値を検出し、検出した値に応じた電気信号をCPU100に送信する。
[CPUによる制御の流れ]
図5は、実施形態1に係る画像形成装置1のCPU100による制御の流れの一例を示すフローチャートである。図5に示すフローチャートにおいて、まず、CPU100は、画像形成装置1の電源がオンしたか否かを判定する(S1)。CPU100は、電源がオンしていない場合(S1:NO)、S1に戻り、電源がオンした場合(S1:YES)、後述の図6に示すノズル詰まり検出処理を行う(S2)。
S2の後、CPU100は、通信I/F130を介して、印刷ジョブを受信したか否かを判定する(S3)。CPU100は、印刷ジョブを受信していない場合(S3:NO)、S9へ進み、印刷ジョブを受信した場合(S3:YES)、ウォーミングアップ動作を行う(S4)。具体的に、CPU100は、ウォーミングアップ動作として、感光ドラム61等に付着したトナーを図示しないクリーナにより回収するクリーニング動作、及び、トナー収容部62内において図示しないアジテータを回転させることによりトナーを撹拌する動作等の準備動作を実行する。
S4の後、CPU100は、S2と同様に、ノズル詰まり検出処理を行う(S5)。そして、CPU100は、後述の図7に示す画像形成処理を行う(S6)。
S6の後、CPU100は、所定枚数以上のシートPに画像が形成されたか否かを判定する(S7)。ここで、「所定枚数」は、例えば500枚程度である。これは、500枚以上のシートPへの画像形成が連続して行われた後では、ノズル部71D内に異物等が混入してノズル詰まりが発生し易い状態となっていることを想定している。
CPU100は、所定枚数以上のシートPに画像が形成された場合(S7:YES)、S2と同様に、ノズル詰まり検出処理を行う(S8)。S8の後、CPU100は、S3に戻る。
CPU100は、印刷ジョブを受信していない場合(S3:NO)、又は、画像が形成されたシートPの枚数が所定枚数未満である場合(S7:NO)、電源がオフしたか否かを判定する(S9)。CPU100は、電源がオフしていない場合(S9:NO)、S3へ戻り、電源がオフした場合(S9:YES)、図5に示すフローを終了する。
<ノズル詰まり検出処理>
次に、ノズル詰まり検出処理の流れについて、図6及び図7を参照して説明する。図6は、図5のノズル詰まり検出処理S2,S5,S8の流れの一例を示すフローチャートである。図7は、ノズル電圧及びノズル電流の変化とノズル詰まり状態を示す図である。ここで、「ノズル詰まり」とは、噴霧ユニット71のノズル部71D内に異物等が混入することにより、ノズル部71D内が完全に詰まって、ノズルNから定着液Lを噴霧できない状態のことをいう。以下、ノズル詰まりを検出する方法について説明する。
図6に示すフローチャートにおいて、CPU100は、バルブ72G及びバルブ72Hを開放し(S11)、ポンプ72I及びポンプ72Jの駆動を開始させ(S12)、供給ユニット72による噴霧ユニット71への定着液Lの供給を開始する。具体的には、カートリッジ72F内の定着液Lが、タンク72Eを介して筐体71Aへ供給される。
S12の後、CPU100は、図7のt1において、ノズル電圧印加回路81に対して第1定電圧制御を開始する(S13)。具体的に、CPU100は、ノズル電圧検出回路84が検出する電圧に基づいて、ノズル電圧V1が第1目標電圧値V1gと一致するように、ノズル電圧印加回路81に出力するPWM信号のデューティ比を調整する。ノズル電圧印加回路81は、入力されたPWM信号のデューティ比に応じてノズル電圧V1を印加する。
第1目標電圧値V1gは、ROM102に予め記憶されており、例えば12〔kv〕に設定されている。実施形態1では、第1目標電圧値V1gは、噴霧電位差ΔVgの大きさに設定されている。
第2目標電圧値V2gは、ROM102に予め記憶されており、0〔kv〕に設定されている。対向電圧印加回路82が対向電極71Cに電圧を印加しない、すなわち、ゼロの電圧が対向電極71Cに印加されるようになっている。
S13の後、CPU100は、一定時間が経過したか否かを判定する(S14)。ここで、「一定時間」は、ノズル電圧印加回路81による第1定電圧制御を開始(S13)してからノズル電圧V1が安定するのに要する時間であり、例えば200〔ms〕程度に設定されている。CPU100は、図7のt1から一定時間が経過するまで(S14:NO)、S14を繰り返し、一定時間が経過した後(S14:YES)、図7のt3にて、ノズル電流検出回路83が検出する電流値が所定の閾値を超えたか否かを判定する(S15)。
ここで、ノズル部71Dにおいてノズル詰まりが無い場合、CPU100により第1定電圧制御を実行すると、ノズルNは、正に帯電されてミスト化された定着液Lを、対向電極71Cに向けて噴霧する。ノズル電極71Bと対向電極71Cとの間には、ミスト化された定着液Lの液滴によって見かけ上の電流が流れる電流経路が形成される。
第1定電圧制御によって、ノズル電圧V1は第1目標電圧値V1gに固定され、ノズル電極71Bに流れる電流は、閾値を超えたところで、ノズル電圧V1が第1目標電圧値V1gになるように変動しながら推移する。
図7のt2において、定着液Lの噴霧によってノズル電極71Bに閾値を超えたノズル電流Inが流れる。ノズル電流Inは、図7のt2において、所定の閾値を超えた後は、閾値より大きな電流値で変動しながら推移する。
一方、ノズル詰まりが有る場合には、定着液Lが噴霧されないので、ノズル電極71Bと対向電極71Cとの間には、ミスト化された定着液Lの液滴によって見かけ上の電流が流れる電流経路が形成されない。ノズル電圧印加回路81がノズル電極71Bにノズル電圧V1を印加したとしても、ノズル電極71Bには微弱な電流が流れたとしても閾値を超えるほどのノズル電流Inが流れない。
上述したことを考慮して、CPU100は、図7の実線で示されるように、ノズル電流検出回路83が検出するノズル電流Inが閾値を超えた場合(S15:YES)、ノズル詰まりは無いと判定し(S16)、S18へ進む。一方、CPU100は、図7の点線で示されるように、ノズル電流検出回路83が検出する電流が所定の閾値を以下である場合(S15:NO)、ノズル詰まりが有りと判定し、表示部120にエラー表示を行う(S17)。
CPU100は、S16又はS17の後、ポンプ72I及びポンプ72Jの駆動を停止させて、バルブ72G及びバルブ72Hを閉鎖し(S18)、供給ユニット72による噴霧ユニット71への定着液Lの供給を終了する。そして、CPU100は、ノズル電圧印加回路81に対する第1定電圧制御を終了する(S19)。
以上のようにして、CPU100は、画像形成装置1の電源がオンされた後(S1:YES)の所定のタイミング、画像形成装置1のウォーミングアップ動作(S4)後の所定のタイミング、及び、所定枚数以上のシートPに画像が形成される(S7:YES)毎に、ノズル詰まり検出処理を実行する。
<画像形成処理>
次に、図5の画像形成処理S6の流れについて、図8を参照して説明する。図8は、実施形態1の画像形成装置1による画像形成処理S6の流れの一例を示す図である。図8に示すフローチャートにおいて、CPU100は、搬送モータ91の回転を開始させ(S21)、搬送部3を駆動させる。具体的には、CPU100は、給紙ローラ31によりシートPを搬送路Rへ給送した後、レジストローラ32によりシートPを画像形成部4へ向けて搬送する。
S21の後、CPU100は、ポンプ72I及びポンプ72Jの駆動を開始し、バルブ72G及びバルブ72Hを開放する(S22)。これにより、供給ユニット72による噴霧ユニット71への定着液Lの供給を開始する。
S22の後、CPU100は、シートセンサ110がオンしたか否かを判定する(S23)。シートセンサ110がオンするまでは(S23:NO)、CPU100は、S23を繰り返し、シートセンサ110がオンした場合(S23:YES)、画像形成部4により、シートPへの画像形成を開始する(S24)。
続いて、CPU100は、対向電圧印加回路82に対して定電圧制御を開始する(S25)。具体的に、CPU100は、対向電圧検出回路86が検出する電圧に基づいて、対向電圧V2が第3目標電圧値V3gと一致するように、対向電圧印加回路82を制御する第3定電圧制御を行う。第3目標電圧値V3gは、例えば-4〔kV〕に設定されている。
そして、CPU100は、ノズル電圧印加回路81に対して定電流制御を開始する(S26)。具体的に、CPU100は、ノズル電流検出回路83が検出する電流が目標電流値と一致するように、ノズル電圧印加回路81を制御する定電流制御を行う。このように定電流制御を行うことで、ノズルNから噴霧される定着液Lに対し、ミスト化された定着液Lの液滴一つ一つに電荷を均一に蓄えさせることが可能となり、シート上のトナー像にムラなく均一に定着液Lの液滴を噴霧することができる。
目標電流値Igは、例えば50〔μA〕に設定されている。これにより、ノズルNからシートPに対して定着液Lが安定して噴霧可能である。
S26の後、CPU100は、次の印刷データがあるか否かを判定する(S27)。CPU100は、次の印刷データがある場合には(S27:YES)、S27を繰り返し、次の印刷データがない場合には(S27:NO)、S28へ進む。
CPU100は、S28において、シートPへの画像形成を終了した後、ポンプ72I及びポンプ72Jの駆動を停止し、バルブ72G及びバルブ72Hを閉鎖する(S29)。これにより、供給ユニット72による噴霧ユニット71への定着液Lの供給を終了する。
S29の後、CPU100は、ノズル電圧印加回路81に定電流制御を停止させ(S30)、対向電圧印加回路82に対する定電圧制御を停止させる(S31)。そして、CPU100は、搬送モータ91の回転を停止させて(S32)、画像形成処理S6を終了する。
[実施形態1の効果]
以上説明した実施形態1の定着装置7を備えた画像形成装置1によれば、CPU100は、ノズル詰まり検出処理(S2,S5,S8)において、供給ユニット72により定着液Lを噴霧ユニット71へ供給しながら、ノズル電圧V1が第1目標電圧値V1gと一致するように第1定電圧制御を行う(S13)と共に、ノズル電流検出回路83が検出する電流が閾値を超えるか否かを判定する閾値判定を行う(S15)ことで、ノズル電流検出回路83が検出する電流が閾値を超えない場合に(S15:NO)、ノズル詰まりが有ることを検出できる。これにより、定着液Lが収容された筐体71A内の圧力を検知するための圧力センサを設けることなく、ノズル詰まりを検出できる。
そして、CPU100により、ノズル詰まりが有りと判定されると、表示部120にエラー表示が行われるので(S17)、ユーザは、表示部120のエラー表示を視認することにより、ノズル詰まりの発生を迅速に把握できる。これにより、定着装置7に対して、適切な処置を素早く施すことが可能である。
また、ノズル詰まり検出処理(S2,S5,S8)において、第2目標電圧値V2gの大きさが0〔kv〕に予め設定されていることから、CPU100が対向電圧印加回路82を制御することで、対向電極71Cに印加する電圧の大きさを制御する必要がない。このため、定着装置7は、CPU100により対向電圧印加回路82を制御する場合に比べて、CPU100の処理量を削減できる。
また、CPU100は、画像形成処理(S6)の実行中においては、ノズル電流検出回路83が検出する電流が目標電流値Igと一致するように、ノズル電圧印加回路81を制御する定電流制御を行い(S26)、且つ、対向電圧V2が第3目標電圧値V3gと一致するように、対向電圧印加回路82を制御する第3定電圧制御を行う(S25)。これにより、定着液Lを良好に帯電させて、良好に定着液Lを噴霧できるので、シートPに形成される画像の画質を確保できる。
また、画像形成装置1は、CPU100により、所定枚数以上のシートPに画像が形成される(S7:YES)毎に、ノズル詰まり検出処理(S8)を実行することで、ノズル詰まりの発生を迅速に検出できる。
また、画像形成装置1は、電源がオンされた(S1:YES)後の所定のタイミングでノズル詰まり検出処理(S2)を実行すると共に、ウォーミングアップ動作(S4)後の所定のタイミングでノズル詰まり検出処理(S5)を実行するので、画像形成処理(S6)を実行する前に、ノズル詰まりを検出できる。
以下、本発明の実施形態2~実施形態5について説明する。なお、以下の説明においては、説明の便宜上、上記実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
〔実施形態2〕
実施形態2の定着装置7を備えた画像形成装置1について、図9及び図10を参照して説明する。図9は、実施形態2に係る画像形成装置1のCPU100によるノズル詰まり検出処理S2A、S5A、S9A流れの一例を示すフローチャートである。図10は、対向電圧V2、ノズル電圧V1及びノズル電流Inの変化を示す図である。実施形態2では、CPU100は、実施形態1のノズル詰まり検出処理S2,S5,S8の代わりに、ノズル詰まり検出処理S2A,S5A,S8Aを実行する。
<ノズル詰まり検出処理>
図8に示すフローチャートにおいて、CPU100は、対向電圧印加回路82に対して、第2定電圧制御を開始する(S41)。具体的に、CPU100は、図10のt11にて、対向電圧検出回路86が検出する電圧に基づいて、対向電圧V2が第2目標電圧値V2gと一致するように、対向電圧印加回路82を制御する第2定電圧制御を開始する。第2目標電圧値V2gは、ROM102に予め記憶されている。第2目標電圧値V2gは、例えば-4〔kV〕に設定されている。
S41の後、CPU100は、バルブ72G及びバルブ72Hを開放し(S42)、ポンプ72I及びポンプ72Jの駆動を開始させ(S43)、供給ユニット72による噴霧ユニット71への定着液Lの供給を開始する。
S43の後、CPU100は、ノズル電圧印加回路81に対して、第1定電圧制御を開始する(S44)。具体的に、CPU100は、図10のt12にて、ノズル電圧検出回路84が検出する電圧に基づいて、ノズル電圧V1が第1目標電圧値V1gと一致するように、ノズル電圧印加回路81を制御する第1定電圧制御を開始する。
第1目標電圧値V1gは、例えば+8〔kV〕に設定されている。第1目標電圧値V1gと第2目標電圧値V2gとの差は、噴霧電位差ΔVgと同じ大きさに設定されている。
S44の後、CPU100は、一定時間が経過したか否かを判定する(S45)。CPU100は、一定時間が経過するまで(S45:NO)、S45を繰り返す。CPU100は、図10のt12から一定時間が経過した後(S45:YES)、図10のt14にて、1回目の閾値判定として、ノズル電流検出回路83が検出する電流値が所定の閾値を超えたか否かを判定する(S46)。
CPU100は、ノズル電流検出回路83が検出する電流値が所定の閾値を以下である場合(S46:NO)、モータ93の回転数を大きくすることでポンプ72Iの回転数を上昇させて(S47)、ポンプ72Iの駆動力を大きくさせる。これにより、1回目の閾値判定の時点よりも強い噴霧力がノズルNに働くことになるため、1回目の閾値判定の時点においてノズル詰まりがあったとしても、ノズル詰まりの解消を図ることができる。
S47の後、CPU100は、2回目の閾値判定として、ノズル電流検出回路83が検出する電流値が所定の閾値を超えたか否かを判定する(S48)。CPU100は、2回目の閾値判定にて、ノズル電流検出回路83が検出する電流値が閾値以下である場合(S48:NO)、ノズル詰まり有りと判定し、表示部120にエラー表示を行う(S49)。
一方、CPU100は、図10のt13以降に示されるように、1回目の閾値判定にてノズル電流検出回路83が検出する電流値が所定の閾値を超えた場合(S46:YES)、又は、2回目の閾値判定にてノズル電流検出回路83が検出する電流値が閾値を超えた場合(S48:YES)、ノズル詰まり無しと判定する(S50)。
続いて、CPU100は、ポンプ72I及びポンプ72Jの駆動を停止させ、バルブ72G及びバルブ72Hを閉鎖する(S51)。これにより、供給ユニット72による噴霧ユニット71への定着液Lの供給を終了する。そして、CPU100は、ノズル電圧印加回路81に対する第1定電圧制御、及び対向電圧印加回路82に対する第2定電圧制御を終了する(S52)。このようにして、実施形態2のCPU100によるノズル詰まり検出処理S2A,S5A,S8Aが行われる。
以上説明した実施形態2の定着装置7を備えた画像形成装置1においても、実施形態1と同様の効果を得ることができる。特に、実施形態2の定着装置7では、図9に示すように、CPU100により、対向電圧V2が第2目標電圧値V2gと一致するように、第2定電圧制御(S41)を実行した状態において、ノズル詰まりを検出することができる。
〔実施形態3〕
次に、本発明の実施形態3の定着装置7を備えた画像形成装置1について、図11を参照して説明する。図11は、実施形態3の画像形成装置1のCPU100によるノズル詰まり検出処理流れの一例を示すフローチャートである。実施形態3の画像形成装置1では、CPU100は、実施形態1のノズル詰まり検出処理S2,S5,S8の代わりに、ノズル詰まり検出処理S2B,S5B,S8Bを実行する。
<ノズル詰まり検出処理>
図11に示すフローチャートにおいて、CPU100は、図9のS41~S46と同様に、S51~S56を実行する。すなわち、CPU100は、対向電圧印加回路82に対して第2定電圧制御を開始し(S51)、バルブ72G及びバルブ72Hを開放し(S52)、ポンプ72I及びポンプ72Jの駆動を開始させ(S53)、ノズル電圧印加回路81に対して第1定電圧制御を開始する(S54)。
S54の後、CPU100は、一定時間が経過したか否かを判定する(S55)。CPU100は、一定時間が経過するまで(S55:NO)、S55を繰り返し、一定時間が経過した後(S55:YES)、1回目の閾値判定として、ノズル電流検出回路83が検出する電流値が所定の閾値を超えたか否かを判定する(S56)。
CPU100は、ノズル電流検出回路83が検出する電流値が所定の閾値を以下である場合(S56:NO)、ノズル電圧印加回路81と対向電圧印加回路82を制御して、1回目の閾値判定(S56)の時点よりも、第1目標電圧値V1gと第2目標電圧値V2gとの差を大きくする(S57)。
具体的には、CPU100は、第2目標電圧値V2gを-4〔kv〕から-6〔kv〕に変更する。ノズル電極71Bと対向電極71Cとの電位差ΔVは、を1回目の閾値判定時の12〔kv〕よりも大きい14〔kv〕となる。ノズル電極71Bと対向電極71Cとの電位差ΔVを1回目の閾値判定(S56)の時点よりも大きくすることで、ノズル電極71Bと対向電極71Cとの間に生じる静電力が大きくなる。静電力が大きくなることでノズルNが定着液Lを噴霧する際の噴霧力も大きくなる。
これにより、定着装置7は、1回目の閾値判定(S56)の時点よりも強い噴霧力がノズルNに働くことになるため、1回目の閾値判定の時点において、ノズル詰まりがあったとしても、ノズル詰まりを解消する機会を得ることができる。
S57の後、CPU100は、2回目の閾値判定として、ノズル電流検出回路83が検出する電流値が所定の閾値を超えたか否かを判定する(S58)。CPU100は、2回目の閾値判定にて、ノズル電流検出回路83が検出する電流値が閾値以下である場合(S58:NO)、ノズル詰まり有りと判定し、表示部120にエラー表示を行う(S59)。
一方、CPU100は、1回目の閾値判定にて、ノズル電流検出回路83が検出する電流値が所定の閾値を超えた場合(S56:YES)、又は、2回目の閾値判定にて、ノズル電流検出回路83が検出する電流値が閾値を超えた場合(S58:YES)、ノズル詰まり無しと判定する(S60)。
続いて、CPU100は、ポンプ72I及びポンプ72Jの駆動を停止させ、バルブ72G及びバルブ72Hを閉鎖する(S61)。これにより、供給ユニット72による噴霧ユニット71への定着液Lの供給を終了する。そして、CPU100は、ノズル電圧印加回路81に対する第1定電圧制御、及び対向電圧印加回路82に対する第2定電圧制御を終了する(S62)。
以上のようにして、実施形態3のCPU100によるノズル詰まり検出処理S2B,S5B,S8Bが行われる。この実施形態3の定着装置7を備えた画像形成装置1においても、実施形態2と同様の効果を得ることができる。
〔実施形態4〕
次に、本発明の実施形態4の定着装置7を備えた画像形成装置1について、図12を参照して説明する。図12は、実施形態4に係る画像形成装置1のCPU100によるノズル詰まり検出処理流れの一例を示すフローチャートである。実施形態4の画像形成装置1では、CPU100は、実施形態1のノズル詰まり検出処理S2,S5,S8の代わりに、ノズル詰まり検出処理S2C,S5C,S8Cを実行する。
<ノズル詰まり検出処理>
図12に示すフローチャートにおいて、CPU100は、図9のS41~S46と同様に、S71~S76を実行する。すなわち、CPU100は、対向電圧印加回路82に対して、第2定電圧制御を開始し(S71)、バルブ72G及びバルブ72Hを開放し(S72)、ポンプ72I及びポンプ72Jの駆動を開始させる(S73)。
S73の後、CPU100は、ノズル電圧印加回路81に対して第1定電圧制御を開始し(S74)、一定時間が経過したか否かを判定し(S75)、一定時間が経過するまで(S75:NO)、S75を繰り返し、一定時間が経過した後(S75:YES)、1回目の閾値判定として、ノズル電流検出回路83が検出する電流値が所定の閾値を超えたか否かを判定する(S76)。
CPU100は、1回目の閾値判定にて、ノズル電流検出回路83が検出する電流値が閾値以下である場合(S76:NO)、S57と同様に、ノズル電圧印加回路81と対向電圧印加回路82を制御して、第1目標電圧値V1gと第2目標電圧値V2gとの差を大きくする(S77)。これにより、1回目の閾値判定の時点よりも強い噴霧力がノズルNに働くことになるため、1回目の閾値判定の時点において、ノズル詰まりがあったとしても、ノズル詰まりを解消する機会を得ることができる。
S77の後、CPU100は、2回目の閾値判定として、ノズル電流検出回路83が検出する電流値が所定の閾値を超えたか否かを判定する(S78)。ノズル電流検出回路83が検出する電流値が閾値以下である場合(S78:NO)、S47と同様に、ポンプ72I回転数を上昇させて(S79)、2回目の閾値判定の時点よりもポンプ72Iの駆動力を大きくさせる。これにより、2回目の閾値判定の時点よりも強い噴霧力がノズルNに働くことになるため、2回目の閾値判定の時点においてノズル詰まりがあったとしても、ノズル詰まりを解消する機会を得ることができる。
S79の後、CPU100は、3回目の閾値判定として、ノズル電流検出回路83が検出する電流値が所定の閾値を超えたか否かを判定する(S80)。CPU100は、3回目の閾値判定にて、ノズル電流検出回路83が検出する電流値が閾値以下である場合(S80:NO)、ノズル詰まり有りと判定し、表示部120にエラー表示を行う(S81)。CPU100は、S83に移行する。
一方、CPU100は、1回目の閾値判定にてノズル電流検出回路83が検出する電流値が所定の閾値を超えた場合(S76:YES)、2回目の閾値判定にてノズル電流検出回路83が検出する電流値が所定の閾値を超えた場合(S78:YES)、又は、3回目の閾値判定にてノズル電流検出回路83が検出する電流値が閾値を超えた場合(S80:YES)、ノズル詰まり無しと判定する(S82)。
続いて、CPU100は、ポンプ72I及びポンプ72Jの駆動を停止させ、バルブ72G及びバルブ72Hを閉鎖する(S83)。これにより、供給ユニット72による噴霧ユニット71への定着液Lの供給を終了する。そして、CPU100は、ノズル電圧印加回路81に対する第1定電圧制御、及び対向電圧印加回路82に対する第2定電圧制御を終了する(S84)。
以上のようにして、実施形態4のCPU100によるノズル詰まり検出処理S2C,S5C,S8Cが行われる。この実施形態4の定着装置7を備えた画像形成装置1においても、実施形態2と同様の効果を得ることができる。特に、CPU100により、S77及びS79において、ノズル詰まりの解消を2回試みることによって、ノズル詰まりをより解消し易くできる。
〔実施形態5〕
次に、本発明の実施形態5の定着装置7を備えた画像形成装置1について、図13を参照して説明する。図13は、実施形態5に係る画像形成装置1のCPU100によるノズル詰まり検出処理流れの一例を示すフローチャートである。実施形態5の画像形成装置1では、CPU100は、実施形態1のノズル詰まり検出処理S2,S5,S8の代わりに、ノズル詰まり検出処理S2D,S5D,S8Dを実行する。
<ノズル詰まり検出処理>
図13に示すフローチャートにおいて、CPU100は、図9のS41~S46と同様に、S91~S96を実行する。すなわち、CPU100は、対向電圧印加回路82に対して第2定電圧制御を開始し(S91)、バルブ72G及びバルブ72Hを開放し(S92)、ポンプ72I及びポンプ72Jの駆動を開始させる(S93)。
S93の後、CPU100は、ノズル電圧印加回路81に対して第1定電圧制御を開始し(S94)、一定時間が経過したか否かを判定し(S95)、一定時間が経過するまで(S95:NO)、S95を繰り返し、一定時間が経過した後(S95:YES)、1回目の閾値判定として、ノズル電流検出回路83が検出する電流値が所定の閾値を超えたか否かを判定する(S96)。
CPU100は、1回目の閾値判定にて、ノズル電流検出回路83が検出する電流値が閾値以下である場合(S96:NO)、S47と同様に、ポンプ72I回転数を上昇させて(S97)、ポンプ72Iの駆動力を大きくさせる。これにより、1回目の閾値判定の時点よりも強い噴霧力がノズルNに働くことになるため、1回目の閾値判定の時点においてノズル詰まりがあったとしても、ノズル詰まりの解消を図ることができる。
S97の後、CPU100は、2回目の閾値判定として、ノズル電流検出回路83が検出する電流値が所定の閾値を超えたか否かを判定する(S98)。ノズル電流検出回路83が検出する電流値が閾値以下である場合(S98:NO)、ノズル電圧印加回路81と対向電圧印加回路82を制御して、2回目の閾値判定(S98)の時点よりも、第1目標電圧値V1gと第2目標電圧値V2gとの差を大きくする(S99)。具体的には、CPU100は、対向電圧印加回路82から対向電極71Cに、例えば-6〔kv〕の対向電圧V2が印加されるようにする。これにより、2回目の閾値判定の時点よりも強い噴霧力がノズルに働くことになるため、2回目の閾値判定の時点においてノズル詰まりがあったとしても、ノズル詰まりを解消する機会を得ることができる。
S99の後、CPU100は、3回目の閾値判定として、ノズル電流検出回路83が検出する電流値が所定の閾値を超えたか否かを判定する(S100)。CPU100は、3回目の閾値判定にて、ノズル電流検出回路83が検出する電流値が閾値以下である場合(S100:NO)、ノズル詰まり有りと判定し、表示部120にエラー表示を行う(S101)。CPU100は、S103に移行する。
一方、CPU100は、1回目の閾値判定にてノズル電流検出回路83が検出する電流値が所定の閾値を超えた場合(S96:YES)、2回目の閾値判定にてノズル電流検出回路83が検出する電流値が所定の閾値を超えた場合(S98:YES)、又は、3回目の閾値判定にてノズル電流検出回路83が検出する電流値が閾値を超えた場合(S100:YES)、ノズル詰まり無しと判定する(S102)。
続いて、CPU100は、ポンプ72I及びポンプ72Jの駆動を停止させ、バルブ72G及びバルブ72Hを閉鎖する(S103)。これにより、供給ユニット72による噴霧ユニット71への定着液Lの供給を終了する。そして、CPU100は、ノズル電圧印加回路81に対する第1定電圧制御、及び対向電圧印加回路82に対する第2定電圧制御を終了する(S104)。
以上のようにして、実施形態5のCPU100によるノズル詰まり検出処理S2D,S5D,S8Dが行われる。この実施形態5の定着装置7を備えた画像形成装置1においても、実施形態4と同様の効果を得ることができる。
〔その他の実施形態〕
上記した実施形態の画像形成装置1は、モノクロレーザプリンタであるとしたが、これに限らず、他にも、カラーレーザプリンタや、プリンタ機能及びスキャナ機能等を備えたMFP(Multi-Function Peripheral)であってもよい。
上記した各実施形態の画像形成装置1では、転写部材として、転写ローラTRを用いるものとしたが、これに限らず、他にも転写ベルトであってもよい。また、シートPは普通紙に限らず、他にも厚紙や薄紙であってもよく、シートPのサイズもA4サイズに限らず、他にもA3サイズであってもよい。
図5において、電源オン後(S1:YES)、ウォ―ミングアップ動作後(S4)、及び、所定枚数以上のシートへ画像を形成した場合(S7:NO)の各タイミングにおいて、ノズル詰まり検出処理を行っていたが、限定する必要はない。電源オン後(S1:YES)、ウォ―ミングアップ動作後(S4)、所定枚数以上のシートへ画像を形成した場合(S7:NO)のタイミングのうち少なくとも1つのタイミングで実行すればよい。
上記した各実施形態の画像形成装置1では、ノズル電流検出回路83を用いて、ノズル電極71Bに流れる電流が閾値を超えるか否かを判定する閾値判定を行うものとしたが、これに限定されない。例えば、閾値判定において、対向電流検出回路85を用いて、対向電極71Cに流れる電流が閾値を超えるか否かを判定してもよい。
また、閾値判定において、ノズル電流検出回路83及び対向電流検出回路85の両方を用いてもよい。この場合、CPU100は、ノズル電極71Bに流れる電流、及び対向電極71Cに流れる電流の両方が閾値以下である場合に、ノズル詰まりが有ると判定すればよい。
上記した実施形態2では、ノズル電圧V1を8〔kV〕、対向電圧V2を-4〔kV〕と例示したが、これに限定されない。ノズル電圧V1と対向電圧V2との電位差ΔVが噴霧電位差ΔVgである12〔kV〕以上であればよく、例えば、ノズル電圧V1が12〔kV〕、対向電圧V2が0〔kV〕であってもよい。また、ノズル詰まり検出処理の実行時と、画像形成処理の実行時とで、ノズル電圧V1及び対向電圧V2の値を異なるようにさせてもよい。
図9に示す実施形態2のノズル詰まり検出処理S2A,S5A,S8Aにて、S41~S44の処理は、この順序で実行されなくてもよく、S41~S44の処理の順序を適宜変更させてもよい。
上記実施形態1では、CPU100は、図6のノズル詰まり検出処理S2,S5,S8において、1回の閾値判定(S15)を行うものとしたが、これに限定されない。CPU100は、図6のS11~S13の後、少なくとも1回の閾値判定を実行すればよく、例えば、S14以降に2回の閾値判定を行ってもよい。
上記実施形態2では、CPU100は、図9のS47にて、ノズル詰まりの解消手段の一例として、ポンプ72Iの回転数を上昇させたが、これに限定されない。例えば、CPU100は、図9のS47にて、バルブ72Gの開放度を大きくさせることにより、タンク72Eから筐体71Aへの定着液Lの供給量を増大させてもよい。
上記実施形態3では、CPU100は、図11のS57にて、ノズル詰まりの解消手段の一例として、第2目標電圧値V2gを-4〔kV〕から-6〔kV〕へ変更することにより、定着液Lの噴霧力を増大させたが、これに限定されない。例えば、第1目標電圧値V1gを8〔kV〕から10〔kV〕へ変更してもよく、また、第2目標電圧値V2gを-4〔kV〕から-6〔kV〕へ変更し、且つ、第1目標電圧値V1gを8〔kV〕から9〔kV〕へ変更してもよい。
上記各実施形態の定着装置7は、図3に示すように、カートリッジ72Fとタンク72Eとが供給管72C及び供給管72Dによって接続され、カートリッジ72Fから、タンク72Eを介して、噴霧ユニット71の筐体71Aへ定着液Lが供給される構成としたが、これに限定されない。例えば、定着装置7は、タンク72Eがなく、カートリッジ72Fから筐体71Aへ定着液Lを直接供給する構成であってもよい。
また、定着装置7は、回収トレイ71Eから回収された定着液Lを、回収管を介してタンク72Eに回収する構成であってもよい。この場合、CPU100は、回収トレイ71Eから定着液Lが回収された後に、上述したノズル詰まり検出処理を実行するようにしてもよい。
本開示は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。
1 画像形成装置
7 定着装置
8 電圧印加ユニット
61 感光ドラム
71 噴霧ユニット
71A 筐体
71B ノズル電極
71C 対向電極
71D ノズル部
71E 回収トレイ
72 供給ユニット
72E タンク
72F カートリッジ
72G、72H バルブ
72I、72J ポンプ
80 電流検出回路
81 ノズル電圧印加回路
82 対向電圧印加回路
83 ノズル電流検出回路
84 ノズル電圧検出回路
85 対向電流検出回路
86 対向電圧検出回路
100 CPU
110 シートセンサ
120 表示部
130 通信I/F
N ノズル
P シート

Claims (10)

  1. シート上のトナー像を前記シートに定着させるための定着液を噴霧する噴霧ユニットであって、前記定着液を収容可能な筐体と、前記筐体内の前記定着液を帯電させるノズル電極と、前記ノズル電極と間隔を隔てて配置される対向電極と、前記ノズル電極と前記対向電極との間に生じる電位差によって前記筐体内の前記定着液を噴霧するノズルと、を有し、前記電位差は前記ノズルから前記定着液を噴霧するために必要となる噴霧電位差である、噴霧ユニットと、
    前記噴霧ユニットに向けて前記定着液を供給する供給ユニットと、
    前記ノズル電極、前記対向電極にそれぞれ電圧を印加する電圧印加ユニットであって、前記ノズル電極に接続され、前記ノズル電極に電圧を印加するノズル電圧印加回路と、前記ノズル電極に印加された電圧を検出するノズル電圧検出回路と、前記ノズル電極及び前記対向電極に流れる電流のうち少なくとも一方を検出する電流検出回路と、を有する電圧印加ユニットと、
    制御部と、
    を備え、
    前記ノズル電圧印加回路が前記ノズル電極に印加する電圧の目標値である第1目標電圧値が、前記噴霧電位差に基づいて予め設定されており、
    前記制御部は、
    前記供給ユニットにより前記噴霧ユニットへ前記定着液を供給しつつ、前記ノズル電圧検出回路が検出する電圧に基づいて、前記ノズル電極に印加する電圧が前記第1目標電圧値と一致するように前記ノズル電圧印加回路を制御する第1定電圧制御を行うと共に、前記電流検出回路が検出する電流が閾値を超えるか否かを判定する閾値判定を行うノズル詰まり検出処理を実行し、
    前記閾値判定において、前記電流検出回路が検出する電流が閾値以下である場合、前記ノズルにノズル詰まりが生じたと判定する、定着装置。
  2. 前記電圧印加ユニットは、
    前記対向電極に接続され、前記対向電極に電圧を印加する対向電圧印加回路と、前記対向電極に印加された電圧を検出する対向電圧検出回路と、を更に有し、
    前記対向電圧印加回路が印加する電圧の目標値である第2目標電圧値は、前記第1目標電圧値と前記第2目標電圧値との差が前記噴霧電位差となるように、予め設定されており、
    前記制御部は、
    前記ノズル詰まり検出処理にて、更に、前記対向電圧検出回路が検出する電圧に基づいて、前記対向電極に印加する電圧が前記第2目標電圧値と一致するように前記対向電圧印加回路を制御する第2定電圧制御を行う、請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記電圧印加ユニットは、
    前記対向電極に接続され、前記対向電極に電圧を印加する対向電圧印加回路を、更に有し、
    前記第1目標電圧値は、前記噴霧電位差の大きさに予め設定されており、
    前記対向電圧印加回路が印加する電圧の目標値である第2目標電圧値は、ゼロに予め設定されている、請求項1に記載の定着装置。
  4. 前記制御部は、
    前記ノズル詰まり検出処理における1回目の前記閾値判定にて、前記電流検出回路が検出する電流が前記閾値以下である場合、前記1回目の前記閾値判定の時点よりも、前記第1目標電圧値と前記第2目標電圧値との差が大きくなるように前記ノズル電圧印加回路と前記対向電圧印加回路を制御すると共に、2回目の前記閾値判定を行う、請求項2または3に記載の定着装置。
  5. 前記供給ユニットは、前記定着液を収容可能なタンクと、前記タンクに収容された前記定着液の通過を許容する供給管と、前記タンクから前記筐体に向けて前記定着液を供給するポンプと、を有し、
    前記制御部は、
    前記2回目の閾値判定により前記電流検出回路が検出する電流が所定の閾値以下である場合、前記2回目の閾値判定の時点よりも前記ポンプの駆動力を大きくさせた後、3回目の前記閾値判定を行う、請求項4に記載の定着装置。
  6. 前記供給ユニットは、前記定着液を収容可能なタンクと、前記タンクに収容された前記定着液の通過を許容する供給管と、前記タンクから前記筐体に向けて前記定着液を供給するポンプと、を有し、
    前記制御部は、
    前記ノズル詰まり検出処理にて、1回目の前記閾値判定により前記電流検出回路が検出する電流が前記閾値以下である場合、前記1回目の閾値判定の時点よりも前記ポンプの駆動力を大きくさせた後、2回目の前記閾値判定を行う、請求項2または3に記載の定着装置。
  7. 前記制御部は、
    前記ノズル詰まり検出処理にて、前記2回目の閾値判定により前記電流検出回路が検出する電流が前記閾値以下である場合、
    前記ノズル電圧印加回路と前記対向電圧印加回路に対して、前記2回目の閾値判定の時点よりも、前記第1目標電圧値と前記第2目標電圧値との差が大きくなるように前記ノズル電圧印加回路と前記対向電圧印加回路を制御すると共に、3回目の前記閾値判定を行う、請求項6に記載の定着装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の定着装置と、
    感光ドラムと、
    前記感光ドラム上の前記トナー像をシートに転写する転写部材と、
    を備え、
    前記感光ドラムと前記転写部材は、前記感光ドラムと前記転写部材の間で前記シートを挟持しながら、前記噴霧ユニットに向けて前記シートを搬送する、画像形成装置。
  9. 前記制御部は、
    画像形成処理にて、所定枚数以上の前記シートに画像が形成される毎に、前記ノズル詰まり検出処理を実行する、請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記制御部は、
    前記画像形成装置の電源がオンされた後の所定のタイミング、及び前記画像形成装置のウォーミングアップ動作後の所定のタイミングのうち少なくともいずれか1つのタイミングで、前記ノズル詰まり検出処理を実行する、請求項8または9に記載の画像形成装置。
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