JP2021161459A - 表面性状および塗装耐食性に優れた構造用鋼材および構造物 - Google Patents

表面性状および塗装耐食性に優れた構造用鋼材および構造物 Download PDF

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Abstract

【課題】大気腐食環境下、特には飛来塩分量の多い海上や海岸近傍などの厳しい腐食環境下で使用する場合にも塗装頻度を低減することが可能な優れた耐食性を有し、かつ優れた表面性状を有する、構造用鋼材およびその製造方法ならびに構造物を提供することを目的とする。【解決手段】特定の成分組成と、鋼材の地鉄表面から1mmの部分に存在するCu、Ni、Snの濃化量の合計が10.0%以下であることを特徴とする表面性状および塗装耐久耐食性に優れた構造用鋼材。【選択図】なし

Description

本発明は、表面に塗膜を備える鋼材に関し、主に橋梁などの陸上かつ屋外の大気腐食環境下で用いられ、特に飛来塩分量の多い海上、海岸などの厳しい腐食環境下で使用される構造用鋼材およびその製造方法ならびに構造物に関する。
橋梁などの屋外で用いられる鋼構造物は、通常、何らかの防食処理を施して用いられる。例えば、飛来塩分量が少ない環境では、耐候性鋼が多く用いられている。
ここで、耐候性鋼は、大気暴露環境で使用する場合に、Cu、P、Cr、Niなどの合金元素が濃化した保護性の高いさび層で表面が覆われ、これによって、腐食速度を大きく低下させた鋼材である。このような耐候性鋼を使用した橋梁は、飛来塩分量が少ない環境では、無塗装のまま数十年間の供用に耐え得ることが知られている。
一方、海上や海岸近傍などの飛来塩分量の多い環境では、耐候性鋼において保護性の高いさび層が形成され難く、耐候性鋼を無塗装のまま使用することは困難である。このため、海上や海岸近傍などの飛来塩分量の多い環境では、普通、鋼材に塗装などの防食処理を施した鋼材が用いられている。
しかしながら、このような塗装鋼材では、時間の経過による塗膜の劣化やさびの発生、塗膜の膨れ等により、定期的な塗り替えなどの補修が必要となる。塗り替えに伴う塗装作業は、高所での作業となることが多く、作業自体が困難であるとともに、作業にかかる人件費も必要となる。このため、塗装鋼材を使用する場合には、構造物のメンテナンスコストが増大し、ひいてはライフサイクルコストが増大するという問題がある。
以上のことから、塗り替え塗装の周期の延長、すなわち、塗装頻度の低減を可能とし、構造物のメンテナンスコストを抑制できる耐食性に優れた鋼材、特に塗装耐食性に優れた構造用鋼材の開発が望まれている。
耐食性に優れた鋼材に関する技術として、例えば、特許文献1には、質量%で、C:0.001〜0.15%、Si:2.5%以下、Mn:0.5%超〜2.5%以下、P:0.03%未満、S:0.005%以下、Cu:0.05〜1.0%、Ni:0.01〜0.5%、Cr:0.01〜3.0%、Al:0.003〜2.5%、およびN:0.001〜0.1%、さらにSnおよび/またはSb:0.03〜0.50%を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、Ni/Cu質量比が0.5以下である組成を有することを特徴とする、海浜耐候性に優れた鋼材が開示されている。
特許文献2には、質量%で、C:0.001〜0.15%、Si:2.5%以下、Mn:0.5%を超え2.5%以下、P:0.03%未満、S:0.005%以下、Cu:0.05%未満、Ni:0.05%未満、Cr:0.01〜3.0%、Al:0.003〜0.1%、N:0.001〜0.1%およびSn:0.03〜0.50%を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、Cu/Sn比が1以下である組成を有するスラブの表面温度を1050〜1200℃に加熱した後、900℃以上の温度域で全圧下量のうち70%以上の圧延を行い、かつ、800℃以上の温度域で圧延を終了したのち、冷却することを特徴とする耐食性およびZ方向の靭性に優れた鋼材の製造方法が開示されている。
特許文献3には、質量%で、C:0.01〜0.2%、Si:0.01〜1.0%、Mn:0.05〜3.0%、P:0.05%以下、S: 0.01%以下、Sn:0.01〜0.5%、Cr:1.0%を超え13.0%以下、Al:0.1%以下を含有し、残部Feおよび不純物からなり、かつ、Sn中の固溶Snの割合が95.0%以上であることを特徴とする、耐食性に優れた鋼材が開示されている。
特許文献4には、質量%で、C:0.01〜0.2%、Si:0.01〜1.0%、Mn:0.05〜3.0%、P:0.05%以下、S:0.01%以下、Sn:0.01〜0.5%、Al:0.1%以下を含有し、残部Feおよび不純物からなり、かつ、Sn中の固溶Snの割合が95.0%以上であることを特徴とする、耐食性に優れた鋼材が開示されている。
また、近年、建設機械や建築、橋梁などの分野を中心として鋼板の外観や、鋼板表面の黒皮(スケール)の性状に優れた鋼板の要求が多い。例えば、スケールが付いたままの状態で加工された場合にスケールが脱落すると、加工の金型や鋼板自体にスケールの押し込み傷が発生し、金型寿命の低下や、鋼板の外観を損ない、補修が必要になる。また、スケールが付いたままの状態で塗装がなされた場合に、使用期間中に地鉄とスケールの界面で剥離すると、塗装が剥がれ機器の外観を損なう。このため、スケールと地鉄の密着性が高いことが強く要求されている。
一方で、ショットブラストによりスケールを除去した後、地鉄表面に塗装が施される場合には、地鉄表面に凹凸があると、塗装後にも表面に凹凸が残存し、外観を損なう。このため、スケールを除去した後の地鉄の凹凸が小さいことも強く要求されている。
このような表面性状を向上した鋼材に関し、例えば、特許文献5では、スケール層中の、鋼板とスケール層との界面に、Sn含有量が鋼板のSn含有量の1.4倍以上2.0倍以下であるSn濃化層が存在することを特徴とする熱延鋼板が開示されている。
特許文献6では、表面から板厚方向にスケール層と、サブスケール層と、CuおよびNiの濃化層が存在する鋼板であって、スケール層の平均厚さが1〜15μmであり、サブスケール層の平均厚さが0.2〜3μmで、CuおよびNiの濃化層において、CuおよびNiの各々元素の最大の濃度の合計をM(質量%)としたとき1.2<M/(Cu+Ni)<2.0を具備することを特徴とする表面性状に優れた鋼板が開示されている。
特開2006−118011号公報 特開2010−7109号公報 特開2013−166992号公報 特開2012−255184号公報 特許第6390818号公報 特開2013−82979号公報
しかしながら、Cr等の耐食性を向上させる成分を多量に含有させると、耐食性以外の性能が劣化する場合がある。例えば、特許文献1〜3の技術において、Crの含有量を増加させると、合金コストの増大とともに、鋼材の靱性の劣化を招く。
また、特許文献5に開示される技術では、加熱温度が1200℃以上と高く、スケール厚が厚くなるために表面の凹凸が大きくなってしまう。また、特許文献6に開示される技術では、耐食性に関わる検討がなされておらず、塗装の塗替え寿命の延長効果については不明である。
本発明は、上記の現状に鑑み開発されたものであって、大気腐食環境下、特には飛来塩分量の多い海上や海岸近傍などの厳しい腐食環境下で使用する場合にも塗装頻度を低減することが可能な優れた耐食性を有し、かつ優れた表面性状を有する、構造用鋼材およびその製造方法ならびに構造物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題の解決に向けて鋭意研究を重ね、以下の知見を得た。
(1)耐食性、特に塗装耐食性の向上には、Cu、NiとともにSnを複合添加することが有効である。これらの元素を複合添加することで優れた耐食性が得られる理由は不明であるが、以下のように推定される。
Cu、Niはさび層を緻密化させ、腐食促進因子である塩化物イオンがさび層を透過して地鉄に到達するのを防止する。Snは地鉄表面近傍においてさび層中に存在し、さび粒子を微細化することによって、腐食促進因子である塩化物イオンがさび層を透過して地鉄に到達するのを防止する。また、鋼材表面においてアノード反応を抑制する。ただし、これらの効果は単独含有では不十分であり、これらの元素を複合含有することによる相乗効果により、腐食抑制効果が大きく向上する。
(2)表面性状の観点から本発明者らが鋭意検討した結果、合金元素濃化層中のCu、Ni、Snの濃度が適切な範囲にある場合に、良好なスケール密着性とスケール剥離後の適切な表面凹凸が得られる。この理由は不明であるが、以下のように推定される。
Cu、Ni、Snの濃化層により粒界酸化が進行すること、および、Cuの液相生成により粒界が浸潤されることで表面に凹凸が形成される。一方、濃化層によりFeのスケール側への拡散が阻害されることで表面に凹凸が形成されるのが抑制されるものの、濃化層の効果が強すぎると、濃化層が不連続になった場合に局所的なスケール成長が進み、結果的に表面の凹凸の形成が促進される場合もある。なお、スケール密着性は表面の凹凸に起因するアンカー効果に強く影響を受ける。スケール剥離後の表面の凹凸が小さすぎるとアンカー効果が得られず、良好なスケール密着性が得られない。また、表面の凹凸が大きすぎると、塗装後の表面に凹凸が残存し、外観を損なう。
(3)スケール剥離後の表面凹凸は、以下の製造条件に強く影響される。
1.圧延仕上げ温度:圧延仕上げ温度が低いとスケールの生成量が減少し、生成する合金濃化層中のCu、Ni、Snの濃度が減少し、表面の凹凸が小さくなる。
2.圧延時のデスケーリング回数:圧延時のデスケーリングにより、圧延途中に生成するスケールを除去することで、均一なスケールが生成し、その結果連続的な濃化層が生成することにより、適切な表面凹凸が形成する。
3.高温での圧延の総時間:高温での圧延の総時間が長すぎるとスケールの生成量が増加し、生成する合金濃化層中のCu、Ni、Snの濃度が過度に増大し、表面の凹凸が大きくなる。
本発明は、上記の知見に基づき、さらに検討を重ねて完成させたものである。すなわち、本発明の要旨構成は以下の通りである。
[1]質量%で、
C:0.030%超え、0.200%以下、
Si:0.05%以上、1.00%以下、
Mn:0.20%以上、2.00%以下、
P:0.003%以上、0.030%以下、
S:0.0001%以上、0.0100%以下、
Al:0.001%以上、0.100%以下、
Cu:0.03%以上、0.50%以下、
Ni:0.03%以上、0.50%以下、
Sn:0.005%以上、0.200%以下を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなり、
鋼材表面から1mmの部分に存在するCu、Ni、Snの濃化量の合計が0.15%以上10.0%以下であることを特徴とする表面性状および塗装耐食性に優れた構造用鋼材。
[2]さらに、質量%で、
Mo:0.03%以上、2.00%以下、
W:0.03%以上、2.00%以下、
Co:0.010%以上、1.000%以下、
Sb:0.005%以上、0.200%以下
から選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする[1]に記載の表面性状および塗装耐食性に優れた構造用鋼材。
[3]さらに、質量%で、
Ti:0.001%以上、0.050%以下、
V:0.005%以上、0.200%以下、
Nb:0.005%以上、0.200%以下、
Zr:0.005%以上、0.200%以下から選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする[1]または[2]に記載の表面性状および塗装耐食性に優れた構造用鋼材。
[4]さらに、質量%で、
B:0.0001%以上、0.0050%以下を含有することを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の表面性状および塗装耐食性に優れた構造用鋼材。
[5]さらに、質量%で、
Ca:0.0001%以上、0.0100%以下、
Mg:0.0001%以上、0.0100%以下から選ばれる1種または2種を含有することを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の表面性状および塗装耐食性に優れた構造用鋼材。
[6]前記構造用鋼材の表面に、塗膜を有することを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載の表面性状および塗装耐食性に優れた構造用鋼材。
[7]前記塗膜が防食下地として無機ジンクリッチペイントを有し、下塗りとしてエポキシ樹脂塗料を有し、中塗りとしてふっ素樹脂上塗り用中塗り塗料を有し、上塗りとしてふっ素樹脂塗料上塗りを有することを特徴とする[6]に記載の表面性状および塗装耐食性に優れた構造用鋼材。
[8][1]〜[7]のいずれかに記載の構造用鋼材を用いた表面性状および塗装耐食性に優れた構造物。
[9]前記構造物が橋梁であることを特徴とする[8]に記載の表面性状および塗装耐食性に優れた構造物。
本発明によれば、大気腐食環境下、特には飛来塩分量の多い海上や海岸近傍などの厳しい腐食環境下で使用する場合であっても、塗り替え周期を延長して塗装頻度を低減することが可能であり、かつ表面性状にも優れる構造用鋼材を得ることができる。本発明の構造用鋼材を、橋梁などの屋外の大気腐食環境下、特には飛来塩分量の多い海上や海岸近傍などの厳しい腐食環境下で使用される橋梁などの構造物に用いることにより、かような構造物のメンテナンスコスト、ひいてはライフサイクルコストを低減することが可能となり、さらには、塗装後の外観などに優れ、高い意匠性を確保することが可能となる。
以下、本発明を具体的に説明する。
まず、本発明において母材の成分組成を限定した理由について説明する。なお、鋼の成分組成における元素の含有量の単位はいずれも「質量%」であるが、以下、特に断らない限り単に「%」で示す。
C:0.030%超え、0.200%以下
Cは、鋼材の強度を上昇させる元素である。このため、Cは、構造用鋼としての所定の強度を確保するため、0.030%を超えて含有させる必要がある。一方、C含有量が0.200%を超えると、溶接性および靭性が劣化する。したがって、C含有量は0.030%超え、0.200%以下とする。好ましくは、0.040%以上である。また、好ましくは、0.180%以下である。
Si:0.05%以上、1.00%以下
Siは製鋼時の脱酸に必要な元素である。このような効果は、Si含有量が0.05%以上で得られる。一方、Si含有量が1.00%を超えると、靭性および溶接性が著しく劣化する。したがって、Si添加の効果を得るための含有量は0.05%以上、1.00%以下である。好ましくは0.10%以上である。また、好ましくは0.65%以下である。より好ましくは0.55%以下である。
Mn:0.20%以上、2.00%以下
Mnは、鋼材の強度を上昇させる元素である。このため、Mnは、構造用鋼としての所定の強度を確保するため、0.20%以上含有させる必要がある。一方、Mn含有量が2.00%を超えると、靭性および溶接性が劣化するとともに合金コストが増大する。したがって、Mn含有量は0.20%以上、2.00%以下とする。好ましくは0.50%以上である。また、好ましくは1.75%以下である。
P:0.003%以上、0.030%以下
Pは、鋼材の塗装耐食性の向上に寄与する元素である。このような効果を得る観点から、Pは0.003%以上含有させる必要がある。一方、P含有量が0.030%を超えると、溶接性が劣化する。したがって、P含有量は0.003%以上、0.030%以下とする。
S:0.0001%以上、0.0100%以下
Sは、溶接性および靭性を劣化させる元素である。このため、S含有量は0.0100%以下とする必要がある。ただし、S含有量を0.0001%未満にしようとすると、生産コストが増大する。したがって、S含有量は0.0001%以上、0.0100%以下とする。
Al:0.001%以上、0.100%以下
Alは、製鋼時の脱酸に必要な元素である。このような効果を得るため、Alは0.001%以上含有させる必要がある。一方、Al含有量が0.100%を超えると、溶接性に悪影響を及ぼす。したがって、Al含有量は0.001%以上、0.100%以下とする。好ましくは0.005%以上、より好ましくは0.010%以上である。また、好ましくは0.050%未満、より好ましくは0.030%未満である。
Cu:0.03%以上、0.50%以下
Cuは、本発明の鋼材において重要な元素であり、さび層のさび粒を微細化することで緻密なさび層を形成し、腐食促進因子である酸素や塩化物イオンの地鉄への透過を抑制する効果を有する。また、地鉄表面に濃化することにより、粒界酸化を促進し、表面の凹凸形成を促進する。これらの効果は、Cu含有量が0.03%以上で得られる。一方、Cu含有量が0.50%を超えると、合金コストの上昇を招く。したがって、Cu含有量は0.03%以上、0.50%以下とする。好ましくは、0.04%以上、0.40%以下、より好ましくは、0.05%以上、0.30%以下である。
Ni:0.03%以上、0.50%以下
Niは、本発明の鋼材において重要な元素であり、さび層のさび粒を微細化することで緻密なさび層を形成し、腐食促進因子である酸素や塩化物イオンの地鉄への透過を抑制する効果を有する。また、地鉄表面に濃化することにより、粒界酸化を促進し、表面の凹凸形成を促進する。これらの効果は、Ni含有量が0.03%以上で得られる。一方、Ni含有量が0.50%を超えると、合金コストの上昇を招く。したがって、Ni含有量は0.03%以上、0.50%以下とする。好ましくは、0.04%以上、0.40%以下、より好ましくは、0.05%以上、0.30%以下である。
Sn:0.005%以上、0.200%以下
Snは、本発明の鋼材において重要な元素であり、地鉄表面近傍においてさび層中に存在し、さび粒子を微細化することによって、腐食促進因子である塩化物イオンがさび層を透過して地鉄に到達するのを防止する。また、Snは、鋼材表面においてアノード反応を抑制する。また、地鉄表面に濃化することにより、粒界酸化を促進し、表面の凹凸形成を促進する。これらの効果を十分に得るためには、Sn含有量が0.005%以上とする必要がある。一方、Sn含有量が0.200%を超えると鋼の延性や靭性の劣化を招く。したがって、Sn含有量は0.005%以上、0.200%以下とする。好ましくは0.010%以上、0.100%以下、より好ましくは0.020%以上、0.050%未満である。
以上、基本成分について説明したが、必要に応じて、以下に述べる元素を適宜含有させることができる。
Mo:0.03%以上、2.00%以下
Moは鋼材のアノード反応に伴って溶出し、さび層中にMoO 2−が分布することで、腐食促進因子である塩化物イオンがさび層を透過して地鉄に到達するのを静電的に防止する。また、鋼材表面にMoを含む化合物が沈殿することで、鋼材のアノード反応を抑制する。これらの効果を十分に得るためには、Moを0.03%以上含有させる必要がある。しかしながら、Mo含有量が2.00%を超えると、合金コストの上昇を招く。したがって、Moを含有する場合、Mo含有量は0.03%以上、2.00%以下とする。好ましくは、0.05%以上、1.00%以下、より好ましくは、0.10%以上、0.75%以下である。
W:0.03%以上、2.00%以下
Wはアノード反応に伴って溶出し、さび層中にWO 2−として分布することによって、腐食促進因子の塩化物イオンがさび層を透過して地鉄に到達するのを静電的に防止する。さらに、鋼材表面にWを含む化合物が沈殿することで、鋼材のアノード反応を抑制する。さらに、錆粒子の微細化により塩化物イオンなどの腐食促進因子の透過を抑制し、アノード反応、カソード反応を防止する。これらの効果を十分に得るためには、Wを0.03%以上含有させる必要がある。一方、W含有量が2.00%を超えると、合金コスト上昇を招く。したがって、Wを含有する場合、W含有量は0.03%以上、2.00%以下とする。好ましくは、0.04%以上、1.00%以下、より好ましくは、0.05%以上、0.75%以下である。
Co:0.010%以上、1.000%以下
Coは、さび層全体に分布し、さび粒を微細化することで緻密なさび層を形成し、これにより鋼材の耐候性を向上させる効果を有する。これらの効果を得るためには、Coを0.010%以上含有させる必要がある。しかしながら、Co含有量が1.000%を超えると、合金コストの上昇を招く。したがって、Coを含有する場合、Co含有量は0.010%以上、1.000%以下とする。好ましくは0.03%以上、0.50%以下、より好ましくは0.10%以上、0.35%以下である。
Sb:0.005%以上、0.200%以下
Sbは、地鉄表面近傍においてさび層中に存在し、さび粒子を微細化することによって、腐食促進因子である塩化物イオンがさび層を透過して地鉄に到達するのを防止する。また、Sbは、鋼材表面においてアノード反応を抑制する。これらの効果を十分に得るためには、Sb含有量が0.005%以上とする必要がある。一方、Sb含有量が0.200%を超えると鋼の延性や靭性の劣化を招く。したがって、Sb含有量は0.005%以上、0.200%以下とする。好ましくは0.010%以上0.100%以下、より好ましくは0.020%以上、0.050%未満である。
Ti:0.001%以上、0.050%以下
Tiは、微量の添加で常温強度を高める元素である。これらの効果を得るためには、Tiを0.001%以上含有させる必要がある。しかしながら、Ti含有量が0.050%を超えると、靭性の劣化を招くおそれがある。したがって、Tiを含有する場合、Ti含有量は0.001%以上、0.050%以下とする。好ましくは0.005%以上、0.030%以下である。
V:0.005%以上、0.200%以下
Vは、微量の添加で常温強度を高める元素である。これらの効果を得るためには、Vを0.005%以上含有させる必要がある。しかしながら、V含有量が0.200%を超えると、その効果が飽和する。したがって、Vを含有する場合、V含有量は0.005%以上、0.200%以下とする。好ましくは0.010%以上、0.100%である。
Nb:0.005%以上、0.200%以下
Nbは、微量の添加で常温強度を高める元素である。これらの効果を得るためには、Nbを0.005%以上含有する必要がある。しかしながら、Nb含有量が0.200%を超えると、靭性の劣化を招くおそれがある。したがって、Nbを含有する場合、Nb含有量は0.005%以上、0.200%以下とする。好ましくは、0.010%以上、0.05%以下である。
Zr:0.005%以上、0.200%以下
Zrは、微量の添加で常温強度を高める元素である。これらの効果を得るためには、Zrを0.005%以上含有する必要がある。しかしながら、Zr含有量が0.200%を超えると、その効果が飽和する。したがって、Zr含有量は0.005%以上、0.200%以下とする。好ましくは0.010%以上0.100%以下である。
B:0.0001%以上、0.0050%以下
Bは、強度を高める元素である。この効果を得るためには0.0001%以上含有させる必要がある。しかしながら、B含有量が0.0050%を超えると靭性の劣化を招くおそれがある。したがって、Bを含有する場合、B含有量は0.0001%以上、0.0050%以下とする。好ましくは0.0005%以上、0.0025以下である。
Ca:0.0001%以上、0.0100%以下
Caは、鋼中のSを固定し、溶接熱影響部の靭性を向上させる元素である。この効果を得るためには、0.0001%以上含有させる必要がある。しかしながら、Ca含有量が0.0100%を超えると、鋼中の介在物の量が増加し、かえって靭性の劣化を招く。したがって、Caを含有する場合、Ca含有量は0.0001%以上、0.0100%以下とする。なお、好ましくはCa含有量が0.0005%以上、0.0080%以下である。
Mg:0.0001%以上、0.0100%以下
Mgは、鋼中のSを固定し、溶接熱影響部の靭性を向上させる元素である。この効果を得るためには、0.0001%以上含有させる必要がある。しかしながら、Mg含有量が0.0100%を超えると、鋼中の介在物の量が増加し、かえって靭性の劣化を招く。したがって、Mgを含有する場合、Mg含有量は0.0001%以上、0.0100%以下とする。なお、好ましくは0.0005%以上、00080%以下である。
上記以外の残部は、Feおよび不可避的不純物である。なお、不可避的不純物としては、NやO(酸素)等が挙げられ、N:0.010%以下、O:0.010%以下であれば許容できる。
本発明では、鋼材の地鉄表面から1mmの部分に存在するCu、Ni、Snの濃化量の合計が10.0%以下であることが重要である。Cu、Ni、Snの濃化量の合計を10.0%以下に制御することにより、表面の凹凸を抑制することができ、優れた表面性状を得ることができる。Cu、Ni、Snの濃化量の合計の下限は特に定めるものではないが、表面の凹凸が小さすぎると不都合がある場合は、Cu、Ni、Snの濃化量の合計を0.15%以上とすることが好ましい。
ここで、各元素の濃化量の合計は、より具体的には、鋼材の圧延方向と平行に切断した断面(鋼材表面に垂直な断面)において、電子線マイクロアナライザ(以下、EPMAと称す)の線分析により得られる鋼材の地鉄表面から1mmの部分に存在する各元素の最大濃度の合計である。
すなわち、鋼材の幅(鋼材の圧延方向および厚さ方向と直角の方向)をW(mm)としたとき、まず、鋼材の圧延方向と平行に切断した断面(鋼材表面に垂直な断面)の鋼材の地鉄表面から深さ1mmの領域において、ビーム径:5μm、ピッチ:5μm、測定範囲1mm×1mmの条件で、Cu、Ni、SnのEPMA面分析を実施する。なお、Cu、Ni、SnのEPMA面分析は、1/4×W、1/2×Wおよび3/4×Wの位置の3つの断面視野にて実施する。
ついで、上記EPMA面分析から各断面視野においてCu濃度の最大値(重量%)、Ni濃度の最大値(重量%)、Sn濃度の最大値(重量%)を求め、面分析を行った3か所の平均値を各元素の最大値とし、Cu、Ni、Snの最大値を合計した値を、Cu、Ni、Snの濃化量の合計とする。
また、本発明の一実施形態の構造用鋼材は、鋼材表面を塗装して使用される。ここで、鋼材表面の塗膜としては、特に限定するものではないが、例えば、防食下地層、下塗り層、中塗り層および上塗り層をこの順に有する塗膜や、下塗り層、中塗り層および上塗層をこの順に有する塗膜が挙げられる。
なお、例えば、防食下地層、下塗り層、中塗り層および上塗り層をこの順に有する塗膜であれば、防食下地層は無機ジンクリッチペイント(例えば、SDジンク1500)、下塗り層はエポキシ樹脂塗料(例えば、エポマリンHB(K))、中塗り層はふっ素樹脂上塗り塗料用の中塗り塗料(例えば、セラテクトF中塗)、上塗り層はふっ素樹脂上塗り塗料(例えば、セラテクトF(K)上塗)を用いて形成することが好ましい。
また、製品出荷時には、一次防錆を目的として、鋼材の表面にジンクリッチプライマー層や機能性プライマー層を形成することが好ましい。
なお、ジンクリッチプライマー層とは、JIS K 5552(2002)で規定されるジンクリッチプライマーを用いて形成されたプライマー層である。機能性プライマー層とは、ジンクリッチプライマーに比べ亜鉛含有量を50%程度まで減少させて溶接性や溶断性を向上させた機能性プライマーを用いて形成されたプライマー層である。
次に、上記した構造用鋼材の一実施形態に係る製造方法を説明する。
すなわち、上記した成分組成に調製した鋼を、転炉や電気炉、真空脱ガス等、公知の精錬プロセスを用いて溶製し、連続鋳造法あるいは造塊−分塊圧延法で鋼素材(スラブ)とし、ついでこの鋼素材を必要に応じて再加熱してから熱間圧延することにより、鋼板または形鋼等とすることで製造する。なお、再加熱条件は要求される材質により適宜決定すればよい。
鋼材の厚さは特に限定されるものではないが、好ましくは2〜150mmである。より好ましくは3mm以上、さらに好ましくは4mm以上である。また、より好ましくは100mm以下、さらに好ましくは80mm以下である。
上述したように、優れた表面性状を得るには、表面の凹凸を抑制する、具体的には、スケールの下部、すなわち、地鉄表面から深さ方向に1mmの領域でのCu、Ni、Snの濃化量の合計を10.0%以下に制御することが極めて重要である。ここでCu、Ni、Snの濃化量の合計は、成分組成が同じであっても、製造条件によって大きく変化する。製造方法は特に限定するものではないが、熱間圧延時の仕上げ圧延温度を、650℃以上、850℃以下とすることが好ましい。650℃以上とすることで、変形抵抗の増大を抑制し、圧延を行うことができる。また、スケールの生成量が適度な量となり、適切な表面凹凸が得られる。850℃以下とすることで、スケールの生成が適度な量となりCu、Ni、Snの濃化量が過度に大きくならず、表面の凹凸が過度に大きくなることを防ぐことができる。
また、熱間圧延時のデスケーリング回数を5回以上とすることが好ましい。熱間圧延時のデスケーリング回数を5回以上とすることで、熱間圧延途中に生成するスケールを除去し、最終的なスケール生成量を減少させ、表面の凹凸を小さくする。
850℃以上での熱間圧延を行う総時間は20分以下が好ましい。850℃以上の高温での熱間圧延の総時間が長いと、スケールの生成を過度に促進し、生成する合金濃化層中のCu、Ni、Snの濃度が過度に高くなり、表面の凹凸が大きくなる。
熱間圧延を終了した後の冷却条件は、要求される機械的特性に応じて適宜決定すればよく、空冷あるいは加速冷却条件を決定して実施すればよい。また、その後、焼戻し熱処理を施しても良い。
また、本発明の構造用鋼材を、橋梁などの屋外の大気腐食環境下、特には飛来塩分量の多い海上や海岸近傍などの厳しい腐食環境下で使用される橋梁などの構造物に用いることにより、かような構造物のメンテナンスコスト、ひいてはライフサイクルコストを低減することが可能となり、さらには、塗装後の外観などに優れ、高い意匠性を確保することが可能となる。
表1に示す成分組成を有する鋼(残部はFeおよび不可避的不純物である)を溶製してスラブとし、スラブを1120℃に再加熱してから、表2に示す熱間圧延条件にて熱間圧延を行い、板厚25mmの鋼板を得た。水冷の場合は、表2に記載した水冷停止温度となるまで水冷とし、以降は空冷とした。得られた鋼板について、JIS Z 2241に準拠した1A号あるいは5号引張試験片を用い、全厚の降伏強度あるいは0.2%耐力と、引張強度を測定した。
また、スケールと鋼板の中間領域に存在するCu、Ni、Snが濃化した濃化層中の各元素の濃化量の合計を求めた。なお、濃化量の測定方法は上述した通りである。
また、以下の要領にて、表面性状および塗装耐食性の評価を実施した。
(1)表面性状の評価
各鋼材から、100mm×100mmのサンプルを採取し、10.5%HCl+100g/LFeCl+2g/LFeCl+0.06%イビットの酸洗溶液中で、90℃、12分間酸洗して表面のスケールを除去したのち、JIS B0601(2001)に従い、触針式表面粗さ測定器で表面の粗さRaを測定した。なお、Raが0.5μm以上、2.5μm以下であれば、表面性状に優れる。
(2)塗装耐食性の評価
各鋼材から70mm×50mmの試験片を採取した。この試験片の表面に、JIS Z 0313(2004)に規定される除錆度Saが2.5となるようショットブラストを施し、アセトン中での超音波脱脂を5分間行い、風乾した。ついで、試験片の片面を塗装面とし、防食下地として無機ジンクリッチペイント(関西ペイント株式会社製 SDジンク1500A、厚さ:75μm)を塗布し、ついでミストコートとしてエポキシ樹脂塗料(関西ペイント株式会社製 エポマリン下塗ミストコート用)を塗布し、ついで下塗りとしてエポキシ樹脂塗料(関西ペイント株式会社製 エポマリンHB(K)、厚さ:120μm)を塗布し、ついで中塗りとしてふっ素樹脂上塗り塗料用の中塗り塗料(関西ペイント株式会社製 セラテクトF中塗塗料、厚さ:30μm)を塗布し、ついで上塗りとしてふっ素樹脂塗料上塗り塗料(関西ペイント株式会社製 セラテクトF上塗塗料、厚さ:25μm)を塗布し、防食下地層、下塗り層(ミストコートにより形成された塗膜も含む)、中塗り層および上塗り層からなる塗膜を形成した。なお、試験片の試験面以外の面は、溶剤型のエポキシ樹脂塗料にてシールし、さらにシリコン系のシール剤にて被覆した。塗装後、試験片に形成した塗膜の中央部に、地鉄に到達するように幅:1mm、長さ:40mmの直線のカットを入れ、初期欠陥を設けた。ついで、ISO 16539 2013に準拠し、以下に示す条件にて腐食試験を実施した。
すなわち、試験片表面の人工海塩の付着量が6.0g/mとなるように、人工海塩を純水で所定の濃度に希釈した溶液をスプレーし、試験片に人工海塩を付着させた。ついで、この試験片を用いて、条件1(温度:60℃、相対湿度:35%、保持時間:3時間)から条件2(温度:40℃、相対湿度:95%、保持時間:3時間)および条件2から条件1への各移行時間を1時間とする、合計8時間のサイクルを1サイクルとして、これを1200サイクル繰り返す腐食試験を実施した。なお、人工海塩の付着は、週に1回とした。そして、腐食試験終了後、塗装における初期欠陥部からの膨れ面積(以下、塗装膨れ面積という)を測定し、塗装耐食性を評価した。なお、塗装膨れ面積が500mm以下であれば、塗装耐食性に優れると判断した。
結果を表2に示す。
Figure 2021161459
Figure 2021161459
表2に示したとおり、発明例はいずれも、優れた表面性状と塗装耐食性を兼ね備えている。これに対し、比較例では、表面性状および塗装耐食性の少なくとも一方について、十分な特性が得られていない。

Claims (9)

  1. 質量%で、
    C:0.030%超え、0.200%以下、
    Si:0.05%以上、1.00%以下、
    Mn:0.20%以上、2.00%以下、
    P:0.003%以上、0.030%以下、
    S:0.0001%以上、0.0100%以下、
    Al:0.001%以上、0.100%以下、
    Cu:0.03%以上、0.50%以下、
    Ni:0.03%以上、0.50%以下、
    Sn:0.005%以上、0.200%以下を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなり、
    鋼材の地鉄表面から1mmの部分に存在するCu、Ni、Snの濃化量の合計が10.0%以下であることを特徴とする表面性状および塗装耐食性に優れた構造用鋼材。
  2. さらに、質量%で、
    Mo:0.03%以上、2.00%以下、
    W:0.03%以上、2.00%以下、
    Co:0.010%以上、1.000%、
    Sb:0.005%以上、0.200%以下から選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の表面性状および塗装耐食性に優れた構造用鋼材。
  3. さらに、質量%で、
    Ti:0.001%以上、0.050%以下、
    V:0.005%以上、0.200%以下、
    Nb:0.005%以上、0.200%以下、
    Zr:0.005%以上、0.200%以下から選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の表面性状および塗装耐食性に優れた構造用鋼材。
  4. さらに、質量%で、
    B:0.0001%以上、0.0050%以下を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の表面性状および塗装耐食性に優れた構造用鋼材。
  5. さらに、質量%で、
    Ca:0.0001%以上、0.0100%以下、
    Mg:0.0001%以上、0.0100%以下から選ばれる1種または2種を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の表面性状および塗装耐食性に優れた構造用鋼材。
  6. 前記構造用鋼材の表面に、塗膜を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の表面性状および塗装耐食性に優れた構造用鋼材。
  7. 前記塗膜が防食下地として無機ジンクリッチペイントを有し、下塗りとしてエポキシ樹脂塗料を有し、中塗りとしてふっ素樹脂上塗り用中塗り塗料を有し、上塗りとしてふっ素樹脂塗料上塗りを有することを特徴とする請求項6に記載の表面性状および塗装耐食性に優れた構造用鋼材。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の構造用鋼材を用いた表面性状および塗装耐食性に優れた構造物。
  9. 前記構造物が橋梁であることを特徴とする請求項8に記載の表面性状および塗装耐食性に優れた構造物。
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