JP2021160028A - 打ち込み工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】蓄圧室のガス圧を打ち込みのための推力として利用するガスバネ式の打ち込み工具は、ドライバのラックにホイールを噛み合わせて打撃ピストンを上動させるドライバ戻し機構を有する。打撃ピストンが上死点から下動し始めるときに、ラックを介してホイールの最終係合部に大きな摩擦力が付加される。このため、ホイールの最終係合部について耐摩耗性を高める必要がある。【解決手段】打撃ピストン4の上死点への上動時(D)及び下動時(B)においてドライバ11の第2ラック13に噛み合う第2係合部33aを大きな摩擦力に対する専用の係合部とする。第2ホイール33の第2係合部33aについてのみ高い強度と耐摩耗性を確保する。これにより第1ホイール32の第1係合部32aを含めたホイール機構の全体を高強度化し、若しくは耐摩耗性を高める場合に比して低コスト化を図り、交換時のメンテナンス性を向上させることができる。【選択図】図7

Description

本発明は、釘やステープル等の打ち込み具を木材等に打ち込むための打ち込み工具に関する。
打ち込み工具は、例えばガスバネ式とスプリング式が知られている。特許文献1に開示されたガスバネ式の打ち込み工具は、打ち込み具を打撃するドライバと、ドライバを上方に移動させるためのラックとホイールを有する。ラックは、ドライバに設けられ、ドライバはピストンと一体になっている。ホイールが回転し、ラックとドライバとピストンが後退し、シリンダに連通する蓄圧室のガスの圧力が上昇する。蓄圧室に蓄えられたガスの圧力を利用して、ピストンとドライバが前進してドライバが打ち込み具を打撃する。
ホイールは、周方向に複数の係合部と、係合部に隣接するローラと、係合部を有さない非係合周領域を備える。ドライバを上方に移動させる際、ラックに対して複数の係合部が順に係合し、最後にローラが係合する。ホイールがさらに回転して、ローラがラックから外れる。非係合周領域によってホイールは、ラックとドライバが下方に移動することを許容する。ローラを用いることで、ホイールがラックから小さな摩擦によって解除される。これによりドライバが蓄圧室に蓄えられたガスによってスムーズに下方に移動する。
特許第6260944号公報
しかしラックに係合する最終係合部または最終係合部に相当するローラには、他の係合部に比べて大きな力が加わる。例えば、ドライバをラックとともにホイールによって上方に移動させると、蓄圧室のガスの圧力が上昇する。そのため最終係合部または最終係合部に相当するローラには、他の係合部に比べて大きな力が加わる。スプリング式の際も同様に、ドライバをラックとともにホイールによって上方に移動させると、ドライバに打撃力を付与するためのスプリングに蓄えられる弾性エネルギが上昇する。しかもラックから外れる直前は、最終係合部またはローラの1つのみがラックに係合して、大きな力が加わる。そのため最終係合部の摩耗が他の係合部に比べて大きくなることがある。そこで最終係合部が摩耗し難い機構が要求されている。
本開示の1つの特徴によると、打ち込み工具は、ハウジングに上下動可能に設けられて下方に移動することで打ち込み具を打撃するドライバを有する。ドライバの上方への移動によって打ち込みエネルギを蓄える打ち込み機構を有する。ドライバを上方に移動させるためにドライバに第1ラックと第2ラックが設けられる。第1ラックに第1ホイールが係合される。第2ラックに第2ホイールが係合される。第1ホイールは、第1ラックに係合する複数の第1係合部を備える第1係合周領域と、第1係合部を有さず第1ラックが下方に移動することを許容する第1非係合周領域を具備する。第2ホイールは、第2ラックに係合する1つの第2係合部を具備する。第2係合部は、第1ホイールの第1係合部が第1ラックに係合開始すると同時又は先に第2ラックに係合するドライバの上動初期段階と、第1ホイールの第1係合部が第1ラックから外れると同時又は後に第2ラックから外れるドライバの上動最終段階との2段階で第2ラックに係合されるように第2ホイールに配置されている。
従って、第1及び第2ホイールの回転によりドライバが上方に戻される。第1ホイールの第1係合部が第1ラックに係合開始するドライバの上動初期段階で、第2ホイールの第2係合部が第2ラックに係合される。上動初期段階において、第1ホイールの第1係合部が第1ラックに係合すると同時又は先に、第2係合部が第2ラックに係合される。ドライバが上死点に戻された段階(ドライバの上動最終段階)で第2ホイールの第2係合部が第2ラックに係合される。第2ホイールの第2係合部は、上動初期段階と上動最終段階の2段階で、第2ラックに係合される。ドライバが上死点に至った後、第2ホイールが回転されることで、第2ラックに対する第2係合部の係合状態が解除される。ドライバの上動最終段階で、第1ホイールの第1係合部が第1ラックから外れると同時又は後に、第2係合部が第2ラックから外れる。従って、ドライバが打ち込み機構により下動して打ち込み具が打撃される。第2ホイールの第2係合部について高い耐久性及び耐摩耗性が要求される。これにより第1ホイールの第1係合部も含めた全体について高い強度を確保する場合に比して低コスト化を図ることができる。また、摩耗が進行した場合には、第2ホイールのみ、若しくは第2ホイールの第2係合部のみを交換すれば足り、第1ホイールはそのまま継続使用できることから、メンテナンスコストを低減できる。しかも、第2ホイールの第2係合部は、第2ラックに対する係合開始時の係合部と係合解除時の係合部としての双方の機能を併せ持つ共通係合部として機能する。この点でも低コスト化が図られる。
本開示の他の特徴によると、ドライバの一方の側方に第1ホイールを配置し、他方の側方に前記第2ホイールを配置している。従って、ドライバが第1ホイールと第2ホイールで両側から係合される。これによりドライバの上動動作において片側への変位を抑制できる。
本開示の他の特徴によると、ドライバの一方の側方に、第1ホイールと第2ホイールを配置している。従って、打ち込みノーズ部のコンパクト化が図られる。
本開示の他の特徴によると、第2ホイールの第2係合部は、第2ラックに対して転動するローラ体構造を有する。従って、共通係合部の耐摩耗性が高まる。
本開示の他の特徴によると、第1ホイールと第2ホイールの回転数比が、整数比に設定されている。従って、簡易な構成で確動機構を実現できる。
本開示の他の特徴によると、第2ホイールの回転速度が第1ホイールの回転速度よりも速い。従って、第1ホイールとの協働関係を確保しつつ第2ホイールのコンパクト化が図られる。
本開示の他の特徴によると、第2ホイールの第2係合部の強度が、第1ホイールの第1係合部よりも高い。従って、第1ホイールの第1係合部については第2ホイールの第2係合部に比して強度(耐久性、耐摩耗性)を低下させることが可能となる。これにより低コスト化が図られる。
本開示の他の特徴によると、上動最終段階で、第2ホイールの第2係合部が係合される、第2ラックの係合歯は、第1ホイールの第1係合部が係合される、第1ラックの係合歯よりも強度が高い。従って、必要箇所のみの強度を高めることで、全体の低コスト化を図ることができる。
第1本実施形態に係る打ち込み工具の縦断面図である。本図は打ち込み時の状態を示している。 図1中II−II線断面矢視図であって、減速ギヤ部の横断面図である。 図1中III−III線断面矢視図であって、ドライバ戻し機構の横断面図である。 図2中IV−IV線断面矢視図であって、駆動部の縦断面図である。 第1実施形態に係るドライバ戻し機構の斜視図である。 第1実施形態に係るドライバの斜視図である。 第1実施形態に係るドライバ戻し機構の動作(A)〜(E)を示す図である。 第2実施形態に係る打ち込み工具の縦断面図である。 図8中IX−IX線断面矢視図であって、減速ギヤ部の横断面図である。 図8中X−X線断面矢視図であって、ドライバ戻し機構の横断面図である。 第2実施形態に係るドライバ戻し機構の動作(F)〜(K)を示す図である。 第3実施形態に係る打ち込み工具の縦断面図である。 図12中XIII−XIII線断面矢視図であって、減速ギヤ部の横断面図である。 図12中XIV−XIV線断面矢視図であって、減速ギヤ部の横断面図である。 図12中XV−XV線断面矢視図であって、ドライバ戻し機構の第1ホイール側の横断面図である。 図12中XVI−XVI線断面矢視図であって、ドライバ戻し機構の第2ホイール側の横断面図である。 第3実施形態に係るドライバ戻し機構の斜視図である。 第3実施形態に係るドライバの斜視図である。
次に、本開示の第1〜第3実施形態に係る打ち込み工具1を図1〜図18に基づいて説明する。以下説明する第1〜第3本実施形態では打ち込み工具1として、蓄圧室3aに封入したガスのガス圧を打ち込み具nを打ち込むための推力として利用するガスバネ式の打ち込み工具を例示する。図1〜図4は第1実施形態に係る打ち込み工具1を示している。以下の説明では、打ち込み具nの打ち込み方向を下側とし、反打ち込み方向を上側とする。以下説明するドライバ11が下動して打ち込み具nが打ち込まれ、打ち込み後ドライバ11が上方へ戻される。また、図1において紙面に直交する方向を打ち込み工具1の幅方向とする。
第1実施形態の打ち込み工具1は、円筒形の本体ハウジング2にシリンダ3を内装した工具本体10を備えている。シリンダ3に打撃ピストン4が上下に往復動可能に支持されている。打撃ピストン4の下面中心に、打ち込み具nを打撃するためのドライバ11を備えている。打撃ピストン4とドライバ11が一体でシリンダ3内を上下動可能に設けられている。ドライバ11は下方に長く伸びている。ドライバ11の先端側は、工具本体10の下面側に設けた打ち込みノーズ部5の打ち込み通路5a内に進入している。打ち込みノーズ部5の下端が打ち込み具nが打ち出される射出口5bとなっている。図1〜3では、打撃ピストン4が下動端に至って打ち込み具nが射出口5bから打ち出された段階の状態を示している。このため、図1〜3では、ドライバ11が打ち込み通路5a内を下動して、その先端部が射出口5bから僅かに突き出された状態が示されている。
打ち込みノーズ部5には、多数本の打ち込み具nが装填されたマガジン6が結合されている。本体ハウジング2の側部には、使用者が把持するためのハンドル部7が設けられている。ハンドル部7の基部には、把持した手の指先で引き操作するスイッチレバー8が設けられている。ハンドル部7の先端には、電源としてバッテリパック9が取り付けられている。バッテリパック9は取り外して充電可能であり、かつ他の電動工具の電源として流用することができる。本体ハウジング2、ハンドル部7、スイッチレバー8、バッテリパック9については図1においてのみ示され、図2以降では図示が省略されている。
打ち込みノーズ部5には、打撃ピストン4とドライバ11を一体で上方へ戻すためのドライバ戻し機構20を有する。ドライバ戻し機構20により打撃ピストン4を上方へ戻すことで、打撃ピストン4の上面側の蓄圧室3aのガス圧が高められる。高められた蓄圧室3aのガス圧により打撃ピストン4が下動して打ち込み具nがドライバ11で打撃される。ドライバ11の上方への移動によって打ち込みエネルギ(蓄圧室3aの推力)を蓄えるための構成(ドライバ戻し機構20)が打ち込み工具1の打ち込み機構を構成する。シリンダ3の下部には、打撃ピストン4の下動端での衝撃を吸収するためのダンパ3bが配置されている。
ドライバ戻し機構20は、電動モータ21と減速ギヤ列22とホイール機構30を備えている。電動モータ21はバッテリパック9の電力を電源として起動する。スイッチレバー8の引き操作により電動モータ21が起動する。電動モータ21の回転出力は、2列の遊星歯車列からなる減速ギヤ列22で減速されてホイール機構30に出力される。電動モータ21は円筒形のモータケース21aに収容されている。減速ギヤ列22は、同じく円筒形のギヤケース22aに収容されている。ギヤケース22aの端部にモータケース21aが同軸に結合されている。
ホイール機構30は、機構ケース31を備えている。図2に示すように機構ケース31は、大小2つの円筒が連なった横断面8の字形を有している。機構ケース31は、打ち込みノーズ部5に一体に設けられている。機構ケース31にギヤケース22aが結合されている。ホイール機構30の詳細が図5に示されている。図5では、機構ケース31が省略されている。ホイール機構30は、機構ケース31の他に、第1ホイール32と第2ホイール33と、連動ギヤ列23を有する。機構ケース31内に、第1ホイール32と第2ホイール33と連動ギヤ列23が収容されている。ホイール機構30の駆動軸34が減速ギヤ列22に結合されている。
図1、4に示すように駆動軸34は2個の軸受34aを介して機構ケース31に回転可能に支持されている。駆動軸34に第2ホイール33と第2連動ギヤ25が一体に設けられている。機構ケース31には、駆動軸34と平行に従動軸35が設けられている。従動軸35は2個の軸受35aを介して機構ケース31に回転可能に支持されている。従動軸35に第1ホイール32と第1連動ギヤ24が一体に設けられている。
図3、4に示すように駆動軸34と従動軸35は、ドライバ11の幅方向の一方側と他方側に一定間隔をおいて配置されている。このため、ドライバ11の幅方向の一方側(図3、4において右側)に、第1ホイール32と第1連動ギヤ24が配置され、ドライバ11の幅方向の他方側(図3、4において左側)に、第2ホイール33と第2連動ギヤ25が配置されている。
駆動軸34上の第2連動ギヤ25と、従動軸35上の第1連動ギヤ24には、それぞれ平歯車が用いられて、相互に噛み合わされている。第1連動ギヤ24と第2連動ギヤ25の歯数比は、2:1に設定されている。このため、駆動軸34の回転は2分の1に減速されて従動軸35に伝達される。従って、駆動軸34が2回転して、従動軸35が1回転する。
駆動軸34と従動軸35の回転数比が、2:1に設定されていることで、第1ホイール32と第2ホイール33の回転数比が2:1に設定されている。従って、第2ホイール33が1回転すると、第1ホイール32が1/2回転する。
図3に示すように第1ホイール32には、合計8個の第1係合部32aを有する。各第1係合部32aは円柱体形を有して、両端支持されている。8個の第1係合部32aは、同一円周上に沿って等間隔に配置されている。8個の第1係合部32aは、軸回りのほぼ半周の範囲に配置されている。8個の第1係合部32aが設けられた周方向の範囲が第1係合周領域に相当する。第1係合部32aが配置されていない残りほぼ半周の範囲が第1非係合周領域に相当する。ドライバ11の下動時には、第1ラック12の係合歯12aに第1非係合周領域が対向される。これにより、ドライバ11の下動時に、第1ラック12の係合歯12aに第1ホイール32の第1係合部32aが干渉しないため、ドライバ11のスムーズな下動がなされる。これにより打撃ピストン4の推力が維持される。
第2ホイール33は、1個の第2係合部33aを有する。第2係合部33aは円柱体形を有して、両端支持されている。この1つの第2係合部33aが、上動開始時の係合部と上動解除時の係合部を共通化した共通係合部に相当する。第2ホイール33の第2係合部33aは、軸部を介してローラを回転自在に支持したローラ体構造を有している。第2ホイール33の周方向領域のうち、第2係合部33aが配置された周方向一定の範囲が第2係合周領域に相当する。ドライバ11の上動時に、第2ラック13に第2係合周領域が対向される。第2係合部33aが配置されていない周方向残余の範囲が第2非係合周領域に相当する。ドライバ11の下動時に、第2ラック13に第2非係合周領域が対向される。これにより、ドライバ11の下動時に、第2ラック13の係合歯13a,13bに第2ホイール33の第2係合部33aが干渉しないため、ドライバ11のスムーズな下動がなされる。
図3、5、6に示すようにドライバ11には、第1ホイール32が噛み合う第1ラック12と、第2ホイール33が噛み合う第2ラック13が設けられている。第1ラック12は、ドライバ11の幅方向の一方側の側面(第1ホイール32が配置された側)に沿って設けられている。第1ラック12は、多数(図3、6では8個)の係合歯12aを有する。第2ラック13は、ドライバ11の幅方向の他方側の側面(第2ホイール33が配置された側)に沿って設けられている。図3に示すように第2ラック13は、2つの係合歯13a,13bを有する。
第2ラック13の係合歯13a,13bは、第1ラック12の係合歯12aよりも強度及び耐摩耗性が高められている。例えば、係合歯13a,13bに対する局部的な熱処理や表面処理により、その強度及び耐摩耗性が高められている。
図6に示すように第2ラック13の下側の係合歯13aは、第1ラック12の最下部の係合歯12aよりも下側にずれて配置されている。第2ラック13の上側の係合歯13bは、第1ラック12の最上部の係合歯12aよりも上側へずれて配置されている。第1ホイール32と第2ホイール33の回転により第1ラック12と第2ラック13に対する噛み合い位置が変化してドライバ11が上方へ戻される。
図7には、ドライバ戻し機構20の動作によりドライバ11及び打撃ピストン4が上方へ戻される状態が示されている。図7中(A)に示す待機状態(初期状態)では、打撃ピストン4が上死点よりもやや下方に位置する。ドライバ11の第1ラック12の最下部の係合歯12aに、第1ホイール32の第1係合周領域の最後部の第1係合部32aが下側から係合されている。また、第2ラック13の下側の係合歯13aに、第2ホイール33の第2係合部33aが下側に係合されている。第1ラック12と第2ラック13の双方に対してそれぞれ第1ホイール32と第2ホイール33が同時に係合された状態となっている。
この待機状態において、スイッチレバー8を引き操作するとドライバ戻し機構20が作動を開始する。スイッチレバー8が引き操作されて電動モータ21が起動すると、図中矢印で示すように第2ホイール33が時計回り方向に回転する。また、連動ギヤ列23を介して第1ホイール32が反時計回り方向に回転する。第1ホイール32は、第2ホイール33の半分の回転角速度で反対方向に回転する。
第1ホイール32が反時計回りに回転して第1係合部32aが第1ラック12の最下部の係合歯12aから離脱する。これとともに、第2ホイール33が時計回り方向に回転して第2係合部33aが第2ラック13の下側の係合歯13aに下側から係合されて、ドライバ11及び打撃ピストン4が上動する。これにより、図7中(B)で示すように打撃ピストン4が上死点に戻される。(B)は打ち込み直前の状態(ドライバ11の上動最終段階)を示している。この段階で、打ち込み通路5a内にはマガジン6から1本の打ち込み具nが供給される。
打撃ピストン4が上死点に至った段階で、蓄圧室3aのガス圧が十分に高められた状態となる。このため、この打ち込み直前の状態では、第2ラック13の下側の係合歯13aを介して第2ホイール33の第2係合部33aに大きな負荷(蓄圧室3aの推力と第2ホイール33の回転動力)が付加される。
打撃ピストン4が上死点に至った後、第2ホイール33が(B)に示す打ち込み直前位置からさらに時計回りに回転することで、第2係合部33aが第2ラック13の係合歯13aから外れる。これにより、ドライバ戻し機構20によるドライバ11の戻し動作(第2係合部33aの係合状態)が解除される。この段階で、第2係合部33aに対して大きな摩擦力が発生する。第2係合部33aが第2ラック13の係合歯13aから外れることで、図7中(C)に示すように打撃ピストン4が蓄圧室3aのガス圧を推力として下動する。打撃ピストン4の下動によりドライバ11が打ち込み通路5a内を下動する。ドライバ11の下動途中において、打ち込み通路5a内に供給された1本の打ち込み具nがドライバ11の先端で打撃される。これにより、打ち込み具nが射出口5bから打ち込み材Wに打ち込まれる。
打撃ピストン4の下動中、電動モータ21の起動状態は継続される。このため、ドライバ戻し機構20において第1ホイール32と第2ホイール33がぞれぞれ相互に反対方向に回転する。ドライバ11の下動中の段階では、第1ホイール32の非係合周領域(第1係合部32aが存在しないほぼ半周の範囲)が向けられ、第2ホイール33の非係合周領域(第1係合部32aが存在しない周縁部)がドライバ11の側部に対向される。これにより、第1ホイール32の第1係合部32a、第2ホイール33の第2係合部33aがドライバ11に干渉されることが回避される。これにより、ドライバ11のスムーズな下動が許容される。
第1、第2ホイール32,33の回転状態が続行されつつ、打撃ピストン4が下動端に至って打ち込み動作が完了する。図7中(C)に示す打ち込み完了段階では、再び第2ホイール33の第2係合部33aが第2ラック13の上側の係合歯13bの下側に噛み合わされた状態となる。このように第2ホイール33の第2係合部33aが第2ラック13の下側の係合歯13aから離脱して打撃ピストン4の下動が開示される。その後、打撃ピストン4が下動端に至った段階では、再び第2係合部33aが第2ラック13の上側の係合歯13bに下側から係合された状態となる。このことから、第2ホイール33の第2係合部33aは、打撃ピストン4の下動動作を許容する解除係合部として機能するとともに、ドライバ11の上動動作を開始するための開始係合部として機能する。また、第2係合部33aは、第2ラック13に対する係合開始時と係合解除時との双方において係合部としての機能を併せ持つ共通係合部として機能する。
打撃ピストン4が下動端に至った段階(C)において、電動モータ21の起動状態が続行されてドライバ戻し機構20の動作が継続される。図7中(D)に示す戻し開始段階(ドライバ11の上動初期段階)では、第2ホイール33が第2係合部33aを第2ラック13の上側の係合歯13bに下側から係合させた状態で時計回り方向に回転する。これによりドライバ11が上動開始する。また、第1ホイール32が反時計回り方向に回転して、係合周領域の前側の第1係合部32aが第1ラック12の係合歯12aの下側に係合される。
図7中(E)に示すように第1ホイール32が反時計回りに回転し、第2ホイール33が時計回り方向に回転することで、第2ラック13に対する第2係合部33aの係合状態から第1ラック12に対する第1係合部32aの係合状態へ受け渡しがなされる。
(E)に示す係合状態の受け渡し後、第1ラック12の係合歯12aに対する第1ホイール32の第1係合部32aの係合状態によりドライバ11が上動されて、打撃ピストン4が(A)に示す待機位置に戻される。第1ホイール32の反時計回り方向の回転に連動して、第2ホイール33が時計回り方向に回転する。これにより第2ホイール33の第2係合部33aが、再び第2ラック13の下側の係合歯13aの下側に係合された状態となる。
打撃ピストン4が(A)に示す待機位置に戻された段階で電動モータ21が自動停止されて、1回の打ち込み動作が終了する。この待機状態において、スイッチレバー8を再度引き操作すれば、ドライバ戻し機構20が動作開始されて、待機状態(A)→打ち込み開始(B)→打ち込み完了(C)→戻し開始(D)→ホイール受け渡し(E)の順に一連の動作がなされる。
以上説明した第1実施形態の打ち込み工具1によれば、第1ホイール32と第2ホイール33の回転によりドライバ11が上方に戻される。打撃ピストン4が上死点に戻された段階で第2ホイール33の第2係合部33a(解除係合部)が第2ラック13に係合される。打撃ピストン4が上死点に至った後、第2ホイール33がさらに回転されることで、第2ラック13に対する第2係合部33aの係合状態が解除される。これにより、ドライバ11が打ち込み機構(蓄圧室3aの推力)により下動して打ち込み具nが打撃される。このように第2ラック13に対する係合状態解除時の係合部として機能する、第2ホイール33の第2係合部33aについては、高い耐久性及び耐摩耗性が要求される。
また、第2ホイール33の第2係合部33aは、打撃ピストン4の待機位置への戻し時(戻し開始時(D))にドライバ11を上動させる開始係合部としての機能を併せ持つ。この段階でも第2係合部33aに比較的大きな荷重若しくは摩擦力が付加される。このように、第2ホイール33の第2係合部33aについて、係合開始時と係合解除時の大きな荷重若しくは摩擦力を付加させることで、第1ホイール32の各第1係合部32aに対する負荷を低減できる。これにより、第2ホイール33の第2係合部33aについて必要な強度及び耐摩耗性を確保することで、第1ホイール32を含めた全体について高い強度及び耐摩耗性を確保する場合に比して低コスト化を図ることができる。また、摩耗が進行した場合には、第2ホイール33の第2係合部33aを交換すれば足り、第1ホイール32はそのまま継続使用できることから、メンテナンスコストを低減できる。
また、第1実施形態によると、ドライバ11の幅方向一方の側方に第1ホイール32を配置し、幅方向他方の側方に第2ホイール33を配置している。これにより、ドライバ11が第1ホイール32と第2ホイール33により幅方向の両側から係合されることから、ドライバ11の上動動作において幅方向片側への変位を抑制できる。
さらに、第2ホイール33の第2係合部33aが、開始係合部と解除係合部の機能を併せ持つ共通係合部として機能する。これにより構成の簡略化が図られる。第2係合部33aには、ローラを軸部を介して回転可能に支持したローラ体構造が用いられている。これにより、第2係合部33aの耐摩耗性が一層高められている。
第1実施形態によると、第1ホイール32と第2ホイール33の回転速度比が、1:2(整数比)に設定されている。これにより、ドライバ戻し機構20を簡易な構成で確動性の高い機構とすることができる。特に、第2ホイール33の回転速度が第1ホイール32の回転速度の2倍に設定されている。従って、第1ホイール32との協働関係を確保しつつ第2ホイール33のコンパクト化(小径化)が図られる。
また、第2ホイール33の第2係合部33aが係合される、第2ラック13の係合歯13a,13bは、第1ホイール32の第1係合部32aが係合される、第1ラック12の係合歯12aよりも強度が高い。このように、必要箇所のみの強度を高めることで、全体の低コスト化が図られている。
以上説明した実施形態には種々変更を加えることができる。例えば、第1実施形態では、連動ギヤ列23により、第1ホイール32と第2ホイール33との回転数比を、1:2に設定した構成を例示した。第1ホイール32と第2ホイール33の回転数比は、整数比の範囲内で変更可能である。例えば、図8〜11には、第1ホイール41と第2ホイール42の回転数比を、1:3に設定した第2実施形態に係る打ち込み工具1が示されている。第2実施形態の打ち込み工具1は、ドライバ戻し機構20のホイール機構40について第1実施形態とは異なっている。その他変更を要しない部材及び構成については同位の符号を用いてその説明を省略する。
第2実施形態に係るドライバ戻し機構20は、バッテリパック9の電力を電源とする電動モータ21と、電動モータ21の回転出力を減速させる減速ギヤ列22を有している。この点は第1実施形態と同様である。減速ギヤ列22の出力は、ホイール機構40の駆動軸44に入力される。ホイール機構40は、第1実施形態と概ね同形の機構ケース48を有する。機構ケース48に、第1ホイール41と第2ホイール42と連動ギヤ列43が収容されている。第1ホイール41と第2ホイール42は、ドライバ11の幅方向の一方側と他方側に分かれて配置されている。この点も第1実施形態と同じである。
連動ギヤ列43は、それぞれ平歯車である第1連動ギヤ46と第2連動ギヤ47を有する。駆動軸44に第2連動ギヤ47が結合され、従動軸45に第1連動ギヤ46が結合されている。従動側の第1連動ギヤ46の歯数は、駆動側の第2連動ギヤ47の歯数の3倍に設定されている。このため、従動軸45の回転速度は、駆動軸44の回転速度の1/3に設定されている。
第1実施形態と同じく、駆動軸44に第2ホイール42が結合され、従動軸45に第1ホイール41が結合されている。このため、第1ホイール41の回転速度は、第2ホイール42の回転速度の1/3に設定されている。従って、第1ホイール41が1回転する間に、第2ホイール42は3回転する。駆動軸44と従動軸45は、第1実施形態と同じくそれぞれ軸受を介して機構ケース48に回転可能に支持されている。
図10に示すように第1ホイール41は、合計7個の第1係合部41aを有する。各第1係合部41aは円柱体形を有して、両端支持されている。7個の第1係合部41aは、同一円周上に沿って等間隔に配置されている。7個の第1係合部41aは、軸回りのほぼ半周の範囲よりやや広い範囲であって、第1実施形態の第1ホイール32よりもやや広い範囲にわたって配置されている。従って、7個の第1係合部41aは、第1実施形態に係る8個の第1係合部32aよりも周方向に大きな間隔で配置されている。7個の第1係合部41aが設けられた周方向の範囲が第1係合周領域に相当する。第1係合部41aが配置されていない残りほぼ半周の範囲が第1非係合周領域に相当する。このように第1実施形態に係る第1ホイール32が合計8個の第1係合部32aを有するのに対して、第2実施形態に係る第1ホイール41は合計7個の第1係合部41aを有している。
第1係合部41aの個数及び間隔(第1係合周領域の周方向の範囲)が第1実施形態とは異なることで、第2ホイール42に対する第1ホイール41の回転数比(3:1)が第1実施形態の回転数比(2:1)と異なることに対応している。
第2ホイール42は、1つの第2係合部42aを有する。第2係合部42aは円柱体形を有して、両端支持されている。この1つの第2係合部42aが、開始係合部と解除係合部を共通化した共通係合部に相当する。第2ホイール42の第2係合部42aは、軸部にローラを回転自在に支持したローラ体構造を有している。第2実施形態に係る第2ホイール42は、第1実施形態に係る第2ホイール33と同様の構成を有する。
図10に示すようにドライバ11には、第1ホイール41が噛み合う第1ラック12と、第2ホイール42が噛み合う第2ラック13が設けられている。第1ラック12は、ドライバ11の一方側の側面(第1ホイール41が配置された側)に沿って設けられている。第2実施形態に係る第1ラック12は、合計7個の係合歯12aを有する。この点第1実施形態に係る第1ラック12が合計8個の係合歯12aを有する点で異なっている。第2ラック13は、ドライバ11の他方側の側面(第2ホイール42が配置された側)に沿って設けられている。図10に示すように第2ラック13は、2つの係合歯13a,13bを有する。
第1実施形態と同じく、第2ラック13の係合歯13a,13bは、第1ラック12の係合歯12aよりも強度及び耐摩耗性が高められている。例えば、係合歯13a,13bに対する局部的な熱処理や表面処理により、その強度及び耐摩耗性が高められている。
図10に示すように第2ラック13の下側の係合歯13aは、第1ラック12の最下部の係合歯12aよりも下側にずれて配置されている。第2ラック13の上側の係合歯13bは、第1ラック12の最上部の係合歯12aよりも上側へずれて配置されている。第1ホイール41と第2ホイール42の回転により第1ラック12と第2ラック13に対する噛み合い位置が変化してドライバ11が上方へ戻される。この点も第1実施形態と同様である。
図11には、第2実施形態に係るラック戻し機構20の動作によりドライバ11及び打撃ピストン4が上方へ戻される状態が示されている。図11中(F)に示す待機状態(初期状態)では、打撃ピストン4が上死点よりもやや下方に位置する。ドライバ11の第1ラック12の最下部の係合歯12aに、第1ホイール41の第1係合周領域の最後部の第1係合部41aが下側から係合されている。また、第2ラック13の下側の係合歯13aに、第2ホイール42の第2係合部42aが下側に係合されている。第1ラック12と第2ラック13の双方に対してそれぞれ第1ホイール41と第2ホイール42が同時に係合された状態となっている。
この待機状態(F)において、スイッチレバー8を引き操作するとドライバ戻し機構20が作動を開始する。スイッチレバー8が引き操作されて電動モータ21が起動すると、図中矢印で示すように第2ホイール42が時計回り方向に回転する。また、連動ギヤ列43を介して第1ホイール41が反時計回り方向に回転する。第1ホイール41は、第2ホイール42の1/3の回転速度で反対方向に回転する。
第1ホイール41が反時計回りに回転して第1係合部41aが第1ラック12の最下部の係合歯12aから離脱する。これとともに、第2ホイール42が時計回り方向に回転して第2係合部42aが第2ラック13の下側の係合歯13aに下側から係合されて、ドライバ11及び打撃ピストン4が上動する。これにより、図11中(J)で示すように打撃ピストン4が上死点に戻される。(J)は打ち込み直前の状態を示している。この段階で、打ち込み通路5a内にはマガジン6から1本の打ち込み具nが供給される。
打撃ピストン4が上死点に至った段階で、蓄圧室3aのガス圧が十分に高められた状態となる。このため、この打ち込み直前の状態では、第2ラック13の下側の係合歯13aを介して第2ホイール33の第2係合部33aに大きな負荷(蓄圧室3aの推力と第2ホイール33の回転動力)が付加される。
打撃ピストン4が上死点に至った後、第2ホイール42が(J)に示す打ち込み直前位置からさらに時計回りに回転することで、第2係合部42aが第2ラック13の係合歯13aから外れる。これにより、ドライバ戻し機構20によるドライバ11の戻し動作(第2係合部42aの係合状態)が解除される。この段階で、第2係合部42aに対して大きな摩擦力が発生する。第2係合部42aが第2ラック13の係合歯13aから外れることで、図11中(H)に示すように打撃ピストン4が蓄圧室3aのガス圧を推力として下動する。打撃ピストン4の下動によりドライバ11が打ち込み通路5a内を下動する。ドライバ11の下動途中において、打ち込み通路5a内に供給された1本の打ち込み具nがドライバ11の先端で打撃される。これにより、打ち込み具nが射出口5bから打ち込み材Wに打ち込まれる。
打撃ピストン4の下動中、電動モータ21の起動状態は継続される。このため、ドライバ戻し機構20において第1ホイール41と第2ホイール42がぞれぞれ相互に反対方向に回転する。ドライバ11の下動中の段階では、第1ホイール41の非係合周領域(第1係合部41aが存在しない範囲)が向けられ、第2ホイール42の非係合周領域(第2係合部42aが存在しない周縁部)がドライバ11の側部に対向される。これにより、第1ホイール41の第1係合部41a、第2ホイール42の第2係合部42aがドライバ11に干渉されることが回避される。これにより、ドライバ11のスムーズな下動が許容される。
第1、第2ホイール41,42の回転状態が続行されつつ、打撃ピストン4が下動端に至って打ち込み動作が完了する。図11中(H)に示す打ち込み完了段階では、再び第2ホイール42の第2係合部42aが第2ラック13の上側の係合歯13bの下側に係合された状態となる。このように第2ホイール42の第2係合部42aが第2ラック13の下側の係合歯13aから離脱して打撃ピストン4の下動が開示される。その後、打撃ピストン4が下動端に至った段階では、再び第2係合部42aが第2ラック13の上側の係合歯13bに下側から係合された状態となる。このことから、第2ホイール42の第2係合部42aは、打撃ピストン4の下動動作を許容する解除係合部として機能するとともに、ドライバ11の上動動作を開始するための開始係合部として機能する。また、第2係合部42aは、解除係合部と開始係合部の双方の機能を併せ持つ共通係合部として機能する。
打撃ピストン4が下動端に至った段階(H)において、電動モータ21の起動状態が続行されてドライバ戻し機構20の動作が継続される。図11中(I)に示す戻し開始段階では、第2ホイール42が第2係合部42aを第2ラック13の上側の係合歯13bに下側から係合させた状態で時計回り方向に回転する。これによりドライバ11が上動開始する。また、第1ホイール41が反時計回り方向に回転して、係合周領域の前側の第1係合部41aが第1ラック12の係合歯12aの下側に係合される。
図11中(J)に示すように第1ホイール41が反時計回りに回転し、第2ホイール42が時計回り方向に回転することで、第2ラック13に対する第2係合部42aの係合状態から第1ラック12に対する第1係合部41aの係合状態へ受け渡しがなされる。
(J)に示す係合状態の受け渡し後、第1ラック12の係合歯12aに対する第1ホイール41の第1係合部41aの係合状態によりドライバ11が上動される。この段階が図11中(K)で示されている。(K)で示す状態を経て打撃ピストン4が(F)に示す待機位置に戻される。第1ホイール41の反時計回り方向の回転に連動して、第2ホイール42が時計回り方向に回転する。これにより第2ホイール42の第2係合部42aが、再び第2ラック13の下側の係合歯13aの下側に係合された状態となる。
打撃ピストン4が(F)に示す待機位置に戻された段階で電動モータ21が自動停止されて、1回の打ち込み動作が終了する。この待機状態において、スイッチレバー8を再度引き操作すれば、ドライバ戻し機構20が動作開始されて、待機状態(F)→打ち込み開始(J)→打ち込み完了(H)→戻し開始(I)→ホイール受け渡し(J)→打撃ピストン戻し(K)の順に一連の動作がなされる。
以上説明した第2実施形態の打ち込み工具1によれば、第2ホイール42の第2係合部42aに、第2ラック13に対する係合開始時と係合解除時の大きな荷重若しくは摩擦力を付加させることで、第1ホイール41の各第1係合部41aに対する負荷を低減できる。これにより、第2ホイール42の第2係合部42aについて必要な強度及び耐摩耗性を確保することで、第1ホイール41を含めた全体について高い強度及び耐摩耗性を確保する場合に比して低コスト化を図ることができる。また、摩耗が進行した場合には、第2ホイール42の第2係合部42aを交換すれば足り、第1ホイール41はそのまま継続使用できることから、メンテナンスコストを低減できる。
また、第2実施形態によると、第1ホイール41と第2ホイール42の回転速度比が、1:3(整数比)に設定されている。これにより、第2ホイール42及び第2連動ギヤ47を第1実施形態に係る第2ホイール33及び第2連動ギヤ25よりも小型化(小径化)できる。これにより、ホイール機構40を第1実施形態に係るホイール機構30よりも小型化できる。従って、打ち込み工具1の主として幅方向のコンパクト化が図られる。
さらに、第2実施形態でも、ドライバ11の幅方向一方の側方に第1ホイール41を配置し、幅方向他方の側方に第2ホイール42を配置している。これにより、ドライバ11が第1ホイール41と第2ホイール42により幅方向両側から係合されることから、ドライバ11の上動動作において幅方向片側への変位を抑制できる。
また、第2ホイール42の第2係合部42aが、開始係合部と解除係合部の機能を併せ持つ共通係合部として機能することで構成の簡略化が図られる。第2係合部42aには、軸部材を介してローラ体を回転可能に支持したローラ体構造が用いられることで、その耐摩耗性が一層高められている。
以上説明した第1、第2実施形態にはさらに変更を加えることができる。例えば、第1、第2実施形態では、ドライバ11の幅方向一方の側方に第1ホイール32,41を配置し、幅方向他方の側方に第2ホイール33,42を配置した、ホイール両側配置構造を採用している。これに対して第1ホイールと第2ホイールをドライバ11の幅方向の片側に集中して配置する構成とすることができる。
ホイール片側配置に係る第3実施形態の打ち込み工具1が図12〜図18に示されている。第3実施形態に係る打ち込み工具1は、ホイール機構50について第1、第2実施形態とは異なっている。第1、第2実施形態と同様の部材及び構成については同位の符合を用いてその説明を省略する。
第3実施形態に係るホイール機構50は、機構ケース51を有する。機構ケース51は、打ち込みノーズ部5に結合されている。機構ケース51に、駆動軸52と第1従動軸53と第2従動軸54がそれぞれ軸受52a,53a,54aを介して回転可能に支持されている。減速ギヤ列22を経て電動モータ21の回転出力が駆動軸52に伝達される。
駆動軸52に、第1ホイール55と第1連動ギヤ56が結合されている。図13に示すように第1連動ギヤ56は、第2連動ギヤ57に噛み合わされている。第2連動ギヤ57は、第1従動軸53に結合されている。図13、14に示すように第1従動軸53には、第2連動ギヤ57と第3連動ギヤ58が結合されている。第3連動ギヤ58には第4連動ギヤ59が噛み合わされている。第4連動ギヤ59は、第2従動軸54に結合されている。第2従動軸54には、第4連動ギヤ59と第2ホイール60が結合されている。
このように、第3実施形態では、ホイール機構50がドライバ61に対して幅方向の一方側(片側)に偏って配置されている。第1〜第3連動ギヤ56〜58により駆動軸52の回転数が減速されて第2従動軸54に伝達される。第3実施形態では、第1〜第3連動ギヤ56〜58により、駆動軸52の回転数が1/3に減速されて第2従動軸54に伝達されるよう、各連動ギヤ56〜58の歯数が設定されている。これにより第3実施形態では、第2実施形態と同じく第1ホイール55と第2ホイール60の回転数比は、3:1に設定されている。
また、3つの第1〜第3連動ギヤ56〜58を介在させる結果、第1ホイール55と第2ホイール60の回転方向は相互に同じ方向になっている。この点第1、第2実施形態とは異なっている。
図15に示すように、第1ホイール55は、7個の第1係合部55aを周方向に沿って等間隔に有する。第1係合部55aが配置されたほぼ半周の範囲が第1係合周領域に相当する。第1係合部55aが配置されていない周方向残りの範囲が第1非係合周領域に相当する。図16に示すように、第2ホイール60は1個の第2係合部60aを有する。第2係合部60aを有する一定の範囲が第2係合周領域で、第2係合部60aを有しない残りの範囲が第2非係合周領域に相当する。この点は、第1、第2実施形態と同様である。
図18に示すように打撃ピストン4の下面中心に結合されたドライバ61は、第1ラック62と第2ラック63を有する。図示するように第3実施形態では、第1ラック62と第2ラック63が、ドライバ61の幅方向について同じ側の側部に沿って設けられている。第3実施形態では、第1ラック62と第2ラック63が、ドライバ61の厚み方向(幅方向に直交する方向)について一方側と他方側に分かれて配置されている。
第1ラック62は、図18において厚み方向左側の端縁に沿って配置されている。第1ラック62は、7個の係合歯62aを有する。7個の係合歯62aは、ドライバ61の概ね下側寄りの領域において等間隔に配置されている。
第2ラック63は、図18において厚み方向右側の端縁に沿って配置されている。第2ラック63は、上下2個の係合歯63a,63bを有する。下側の係合歯63aは、第1ラック62が設けられた領域に重複して配置されている。上側の係合歯63bは、第1ラック62が設けられた領域を外れてより上方に配置されている。
以上のように構成した第3実施形態に係るホイール機構50によれば、電動モータ21が起動して駆動軸52が回転すると、第1ホイール55と第2ホイール60が1:3の回転数比で相互に同じ方向に回転する。図16に示すように打撃ピストン4が下動端に至って打ち込みが完了した時点では、第2ラック63の上側の係合歯63bの下側に第2ホイール60の第2係合部60aが係合される。第2ホイール60が図16中時計回り方向に回転して、ドライバ61の上動が開始される。従って、第2係合部60aがドライバ61を上動させ始める開始係合部として機能する。この段階は、第1実施形態の図7中(C)、第2実施形態の図11中(H)に示す段階に相当する。
ドライバ61が下動端から上昇し始めると、第1ホイール55の第1係合部55aが第1ラック62の係合歯62aに係合される。この段階は、第1実施形態の図7中(D)→(E)、第2実施形態の図11中(I)→(J)でそれぞれ示す係合状態の受け渡し段階に相当する。この係合状態で第1ホイール55が図15において反時計回り方向に回転してドライバ61がさらに上動される。第1ホイール55が約1/3回転し、第2ホイール60が約1回転すると、打撃ピストン4が待機位置まで上動される。打撃ピストン4が待機位置に戻されると、第2ホイール60の第2係合部60aが第2ラック63の下側の係合歯63aの下側に係合される。この段階が、第1実施形態の図7中(A)、第2実施形態の図11中(F)で示す待機状態に相当する。
待機状態に至った段階で電動モータ21が停止して、打撃ピストン4が待機位置に保持される。スイッチレバー8を引き操作すると、電動モータ21が起動してドライバ戻し機構20が作動する。これによりドライバ61が上動して打撃ピストン4が上死点に移動する。そのまま電動モータ21の起動状態が維持されてドライバ61が上動されることで、第2ラック63の下側の係合歯63aから第2ホイール60の第2係合部60aが外れる。これにより打撃ピストン4が蓄圧室3aの推力により下動して打ち込み動作がなされる。
以上のように構成した第3実施形態によれば、第1、第2実施形態と同様、第2ホイール60の第2係合部60aに、第2ラック63に対する係合開始時と係合解除時の大きな荷重若しくは摩擦力を付加させることで、第1ホイール55の各第1係合部55aに対する負荷を低減できる。これにより、第2ホイール60の第2係合部60aについて必要な強度及び耐摩耗性を確保することで、第1ホイール55を含めた全体について高い強度及び耐摩耗性を確保する場合に比して低コスト化を図ることができる。また、摩耗が進行した場合には、第2ホイール60の第2係合部60aを交換すれば足り、第1ホイール55はそのまま継続使用できることから、メンテナンスコストを低減できる。
さらに、第3実施形態によれば、ホイール機構50がドライバ61に対して幅方向片側の領域に配置されていることから、打ち込みノーズ部5の幅方向についてさらにコンパクト化を図ることができる。また、第2実施形態と同様、第1ホイール55と第2ホイール60の回転数比が1:3(整数比)に設定されていることから、1:2に設定する場合に比して第2ホイール60の小径化を図ることができる。この点でもホイール機構50のコンパクト化が図られている。
以上説明した第1〜第3実施形態にはさらに変更を加えることができる。例えば、第2ホイール33,42,60の第2係合部33a,42a,60aを、軸部材にローラ体を回転可能に支持したローラ体構造とすることに代えて、耐摩耗性の高い円柱体としても良い。
蓄圧室3aに封入したガスのガス圧を打ち込みの推力として利用するガスバネ式打ち込み工具1を例示したが、圧縮ばねの付勢力を推力として利用する機械バネ式の打ち込み工具についても同様に適用することができる。
n…打ち込み具
1…打ち込み工具
2…本体ハウジング
3…シリンダ
3a…蓄圧室、3b…ダンパ
4…打撃ピストン
5…打ち込みノーズ部
5a…打ち込み通路、5b…射出口
6…マガジン
7…ハンドル部
8…スイッチレバー
9…バッテリパック
10…工具本体
11…ドライバ
12…第1ラック
12a…係合歯
13…第2ラック
13a…係合歯(下側)、13b…係合歯(上側)
20…ドライバ戻し機構
21…電動モータ
21a…モータケース
22…減速ギヤ列
22a…ギヤケース
23…連動ギヤ列
24…第1連動ギヤ
25…第2連動ギヤ
30…ホイール機構(第1実施形態)
31…機構ケース
32…第1ホイール
32a…第1係合部
33…第2ホイール
33a…第2係合部
34…駆動軸
34a…軸受
35…従動軸
35a…軸受
40…ホイール機構(第2実施形態)
41…第1ホイール
41a…第1係合部
42…第2ホイール
42a…第2係合部
43…連動ギヤ列
44…駆動軸
45…従動軸
46…第1連動ギヤ
47…第2連動ギヤ
48…機構ケース
50…ホイール機構(第3実施形態)
51…機構ケース
52…駆動軸
53…第1従動軸
54…第2従動軸
52a,53a,54a…軸受
55…第1ホイール
55a…第1係合部
56…第1連動ギヤ
57…第2連動ギヤ
58…第3連動ギヤ
59…第4連動ギヤ
60…第2ホイール
60a…第2係合部
61…ドライバ
62…第1ラック
62a…係合歯
63…第2ラック
63a…係合歯(下側)、63b…係合歯(上側)
駆動軸34と従動軸35の回転数比が、2:1に設定されていることで、第1ホイール32と第2ホイール33の回転数比が1:2に設定されている。従って、第2ホイール33が1回転すると、第1ホイール32が1/2回転する。
打撃ピストン4の下動中、電動モータ21の起動状態は継続される。このため、ドライバ戻し機構20において第1ホイール32と第2ホイール33がぞれぞれ相互に反対方向に回転する。ドライバ11の下動中の段階では、第1ホイール32の非係合周領域(第1係合部32aが存在しないほぼ半周の範囲)が向けられ、第2ホイール33の非係合周領域(第2係合部33aが存在しない周縁部)がドライバ11の側部に対向される。これにより、第1ホイール32の第1係合部32a、第2ホイール33の第2係合部33aがドライバ11に干渉されることが回避される。これにより、ドライバ11のスムーズな下動が許容される。
第1、第2ホイール32,33の回転状態が続行されつつ、打撃ピストン4が下動端に至って打ち込み動作が完了する。図7中(C)に示す打ち込み完了段階では、再び第2ホイール33の第2係合部33aが第2ラック13の上側の係合歯13bの下側に噛み合わされた状態となる。このように第2ホイール33の第2係合部33aが第2ラック13の下側の係合歯13aから離脱して打撃ピストン4の下動が開始される。その後、打撃ピストン4が下動端に至った段階では、再び第2係合部33aが第2ラック13の上側の係合歯13bに下側から係合された状態となる。このことから、第2ホイール33の第2係合部33aは、打撃ピストン4の下動動作を許容する解除係合部として機能するとともに、ドライバ11の上動動作を開始するための開始係合部として機能する。また、第2係合部33aは、第2ラック13に対する係合開始時と係合解除時との双方において係合部としての機能を併せ持つ共通係合部として機能する。
第1ホイール41が反時計回りに回転して第1係合部41aが第1ラック12の最下部の係合歯12aから離脱する。これとともに、第2ホイール42が時計回り方向に回転して第2係合部42aが第2ラック13の下側の係合歯13aに下側から係合されて、ドライバ11及び打撃ピストン4が上動する。これにより、図11中()で示すように打撃ピストン4が上死点に戻される。()は打ち込み直前の状態を示している。この段階で、打ち込み通路5a内にはマガジン6から1本の打ち込み具nが供給される。
打撃ピストン4が上死点に至った段階で、蓄圧室3aのガス圧が十分に高められた状態となる。このため、この打ち込み直前の状態では、第2ラック13の下側の係合歯13aを介して第2ホイール42の第2係合部42aに大きな負荷(蓄圧室3aの推力と第2ホイール42の回転動力)が付加される。
打撃ピストン4が上死点に至った後、第2ホイール42が()に示す打ち込み直前位置からさらに時計回りに回転することで、第2係合部42aが第2ラック13の係合歯13aから外れる。これにより、ドライバ戻し機構20によるドライバ11の戻し動作(第2係合部42aの係合状態)が解除される。この段階で、第2係合部42aに対して大きな摩擦力が発生する。第2係合部42aが第2ラック13の係合歯13aから外れることで、図11中(H)に示すように打撃ピストン4が蓄圧室3aのガス圧を推力として下動する。打撃ピストン4の下動によりドライバ11が打ち込み通路5a内を下動する。ドライバ11の下動途中において、打ち込み通路5a内に供給された1本の打ち込み具nがドライバ11の先端で打撃される。これにより、打ち込み具nが射出口5bから打ち込み材Wに打ち込まれる。
打撃ピストン4が(F)に示す待機位置に戻された段階で電動モータ21が自動停止されて、1回の打ち込み動作が終了する。この待機状態において、スイッチレバー8を再度引き操作すれば、ドライバ戻し機構20が動作開始されて、待機状態(F)→打ち込み開始()→打ち込み完了(H)→戻し開始(I)→ホイール受け渡し(J)→打撃ピストン戻し(K)の順に一連の動作がなされる。
このように、第3実施形態では、ホイール機構50がドライバ61に対して幅方向の一方側(片側)に偏って配置されている。第1〜第3連動ギヤ56〜58により駆動軸52の回転数が増速されて第2従動軸54に伝達される。第3実施形態では、第1〜第3連動ギヤ56〜58により、駆動軸52の回転数が3倍に増速されて第2従動軸54に伝達されるよう、各連動ギヤ56〜58の歯数が設定されている。これにより第3実施形態では、第1ホイール55と第2ホイール60の回転数比は、1:3に設定されている。
さらに、第3実施形態によれば、ホイール機構50がドライバ61に対して幅方向片側の領域に配置されていることから、打ち込みノーズ部5の幅方向についてさらにコンパクト化を図ることができる。また、第1ホイール55と第2ホイール60の回転数比が1:3(整数比)に設定されていることから、1:2に設定する場合に比して第2ホイール60の小径化を図ることができる。この点でもホイール機構50のコンパクト化が図られている。

Claims (8)

  1. 打ち込み工具であって、
    ハウジングに上下動可能に設けられて下方に移動することで打ち込み具を打撃するドライバと、
    前記ドライバの上方への移動によって打ち込みエネルギを蓄える打ち込み機構と、
    前記ドライバを上方に移動させるために前記ドライバに設けられた第1ラックと第2ラックと、
    前記第1ラックに係合する複数の第1係合部を具備する第1ホイールと、
    前記第2ラックに係合する1つの第2係合部を具備する第2ホイールを有し、
    前記第2係合部は、前記第1ホイールの前記第1係合部が前記第1ラックに係合開始すると同時又は先に前記第2ラックに係合する前記ドライバの上動初期段階と、前記第1ホイールの前記第1係合部が前記第1ラックから外れると同時又は後に前記第2ラックから外れる前記ドライバの上動最終段階との2段階で前記第2ラックに係合されるように前記第2ホイールに配置されている打ち込み工具。
  2. 請求項1に記載の打ち込み工具であって、
    前記ドライバの一方の側方に第1ホイールを配置し、他方の側方に前記第2ホイールを配置した打ち込み工具。
  3. 請求項1に記載の打ち込み工具であって、
    前記ドライバの一方の側方に、前記第1ホイールと前記第2ホイールを配置した打ち込み工具。
  4. 請求項1〜3に何れか1項に記載の打ち込み工具であって、
    前記第2ホイールの前記第2係合部は、前記第2ラックに対して転動するローラ体構造を有する打ち込み工具。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の打ち込み工具であって、
    前記第1ホイールと前記第2ホイールの回転数比が、整数比に設定された打ち込み工具。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の打ち込み工具であって、
    前記第2ホイールの回転速度が前記第1ホイールの回転速度よりも速い打ち込み工具。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載の打ち込み工具であって、
    前記第2ホイールの前記第2係合部の強度が、前記第1ホイールの前記第1係合部よりも高い打ち込み工具。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載の打ち込み工具であって、
    前記上動最終段階で、前記第2ホイールの前記第2係合部が係合される、前記第2ラックの係合歯は、前記第1ホイールの前記第1係合部が係合される、前記第1ラックの係合歯よりも強度が高い打ち込み工具。
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