JP6704824B2 - 打ち込み工具 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば充電式のピンタッカ等の打ち込み工具に関する。
主として木材や石膏ボードの結合に用いられるピンタッカ等の打ち込み工具には、圧縮エア駆動式のシリンダの推力を打ち込み力として利用するものの他に、圧縮ばねの付勢力を打ち込み力として利用するものが提供されている。後者の場合は、電動モータを用いて打撃用のドライバをばね打ち込み力に抗して待機位置まで後退させる駆動源として電動モータが用いられている。以下、後者の形態の打ち込み工具を電動式の打ち込み工具として、前者の圧縮エア駆動式の打ち込み工具を区別する。
係る電動式の打ち込み工具に関する従来の技術が下記の特許文献1に開示されている。下記の特許文献1には、打ち込み具打撃用の打撃ドライバと反動低減用のウエイトとの間にラック・ピニオン機構を介在させて、打ち込み時にウエイトを打ち込み方向とは逆方向に移動させることにより打ち込み時の反動を低減する技術が開示されている。
米国特許第7513407号明細書
しかしながら、上記従来の反動低減構造によれば、打撃ドライバとウエイトがラック・ピニオン機構を介して同期されているとは言え、同時に停止させることは困難であることから、一方が停止した後に他方が慣性力によって僅かに移動する結果、ラックギヤとピニオンギヤの噛み合い歯に大きな衝撃が付加されて当該ラック・ピニオン機構の耐久性が損なわれるおそれがある。特に、上記特許文献1に開示された技術の場合には、打撃ドライバの下死点ダンパが省略されているため、ウエイトが上死点で停止された後において打撃ドライバが慣性力で下動することによりラック・ピニオン機構の噛み合い歯に大きな衝撃が付加される。
本発明は、係る従来の問題を解消するためになされたもので、この種の打ち込み工具において、打ち込み時の反動による衝撃を低減するための機構であって、主としてラック・ピニオン機構の耐久性を高めることを目的とする。
上記の課題は以下の各発明により解決される。第1の発明は、打ち込み方向に移動して打ち込み具を打撃する打撃ドライバと、打撃ドライバとは反対方向に移動するウエイトと、ウエイトと打撃ドライバとの間に介装されて、ウエイトと打撃ドライバを相互に反対方向に移動させるラック・ピニオン機構を備えた打ち込み工具である。第1の発明では、ラック・ピニオン機構は、打撃ドライバ側の駆動側ラックギヤと、ウエイト側の従動側ラックギヤと、駆動側ラックギヤに噛み合わされた駆動側ピニオンギヤと、従動側ラックギヤに噛み合わされた従動側ピニオンギヤを有している。駆動側ピニオンギヤと従動側ピニオンギヤは、相互に同軸かつ一定の角度範囲内で相対回転可能に支持されている。駆動側ピニオンギヤと従動側ピニオンギヤとの間には、両者の相対回転を弾性的に吸収する弾性部材を介在させた構成となっている。
第1の発明によれば、打撃ドライバとウエイトは相互に反対方向に移動し、基本的には一方が移動する状態では他方が反対方向に移動する。しかしながら、打撃ドライバとウエイトの何れか一方が先に移動端に至って停止し、その後に他方が慣性力により移動して移動端に至る場合も想定される。このような場合であっても、駆動側ピニオンギヤと従動側ピニオンギヤが両者間に介在させた弾性部材を変形させて相対回転することにより一方が移動端に至った後における他方の移動が許容され、これにより当該ラック・ピニオン機構の主として噛み合い歯に付加される噛み合い方向の衝撃が弾性的に吸収されて当該ラック・ピニオン機構の耐久性を高めることができる。
第2の発明は、第1の発明において、弾性部材を経て駆動側ピニオンギヤから従動側ピニオンギヤへ回転動力の伝達がなされる構成とした打ち込み工具である。
第2の発明によれば、ピニオンギヤにおいて常時駆動側ピニオンギヤと従動側ピニオンギヤとの間の相対回転が許容される状態で両者間で回転動力の伝達がなされる。
第3の発明は、打ち込み方向に移動して打ち込み具を打撃する打撃ドライバと、打撃ドライバとは反対方向に移動するウエイトと、ウエイトと打撃ドライバとの間に介装されて、ウエイトと打撃ドライバを相互に反対方向に移動させるラック・ピニオン機構を備えた打ち込み工具である。第3の発明では、打撃ドライバが打ち込み方向の移動端に至って停止した後における、ウエイトの反打ち込み方向の移動端への移動動作が許容される構成となっている。
第3の発明によれば、ラック・ピニオン機構を介して基本的には打撃ドライバとウエイトが相互に反対方向に移動する構成を備えている。しかしながら、第3の発明によれば、打撃ドライバが打ち込み方向の移動端に至って停止した後におけるウエイトの反打ち込み方向の移動端までの移動が許容される構成を備えている。このため、打撃ドライバが打ち込み方向の移動端に至って停止した後に、ウエイトが反打ち込み方向の移動端まで移動しても、ラック・ピニオン機構に無理な外力が付加されず、これによりその耐久性を高めることができる。
第4の発明は、第3の発明において、ラック・ピニオン機構は、打撃ドライバ側の駆動側ラックギヤと、ウエイト側の従動側ラックギヤと、駆動側ラックギヤに噛み合わされた駆動側ピニオンギヤと、従動側ラックギヤに噛み合わされた従動側ピニオンギヤを有している。第3の発明では、駆動側ラックギヤと駆動側ピニオンギヤと間、若しくは従動側ラックギヤと従動側ピニオンギヤとの間の少なくとも一方について、次の条件を満たすバックラッシュが設定されている。このバックラッシュは、打撃ドライバが打ち込み方向の移動端に至って停止した後に、ウエイトが反打ち込み方向に移動することにより隣接する噛み合い歯間で噛み合いが移行する間に当該ウエイトが反打ち込み方向の移動端に至ることを許容するに十分な大きさのバックラッシュ(噛み合い歯間の隙間)に設定されている。
第4の発明によれば、駆動側ラックギヤと駆動側ピニオンギヤとの間のバックラッシュ若しくは従動側ラックギヤと従動側ピニオンギヤとの間のバックラッシュにより、打撃ドライバ停止後における慣性力によるウエイト単独の移動動作が許容されて当該ラック・ピニオンに無理な外力が付加されることがなくなり、これによりその耐久性を高めることができる。駆動側ピニオンギヤと従動側ピニオンギヤは、相互に同軸で一定の角度範囲で相対回転可能とされた構成の他、相互に一体化された単一のピニオンギヤであってもよい。
第5の発明は、打ち込み方向に移動して打ち込み具を打撃する打撃ドライバと、打撃ドライバとは反対方向に移動するウエイトと、ウエイトと打撃ドライバとの間に介装されて、ウエイトと打撃ドライバを相互に反対方向に移動させるラック・ピニオン機構を備えた打ち込み工具である。第5の発明では、ウエイトの反打ち込み方向への移動端を規制する移動端ダンパを有し、この移動端ダンパの前には当該ウエイトの移動動作について弾性抵抗を与える補助ダンパを介在させた構成となっている。
第5の発明によれば、ウエイトの反打ち込み方向への移動動作について二段階で弾性抵抗(弾性的な移動抵抗)が与えられてその慣性力が吸収され、これによりラック・ピニオン機構に対して無理な外力が付加されないようにしてその耐久性を高めることができる。
第6の発明は、第5の発明において、移動端ダンパとして弾性ゴム体を用い、補助ダンパとしてリーフスプリングを用いた打ち込み工具である。
第6の発明によれば、ウエイトが反打ち込み方向に移動する過程において、補助ダンパとしてのリーフスプリングが干渉することにより当該ウエイトに弾性的な移動抵抗が与えられてその慣性力が低減され、その後当該ウエイトが移動端ダンパとしての弾性ゴム体に当接して停止時の衝撃が吸収される。このように、ウエイトの反打ち込み方向の移動端における慣性力及び衝撃が二段階で吸収されることにより、ラック・ピニオン機構に無理な外力が付加されないようになり、これによりその耐久性を高めることができる。
第7の発明は、第5又は第6の発明において、ラック・ピニオン機構は、打撃ドライバ側の駆動側ラックギヤと、ウエイト側の従動側ラックギヤと、駆動側ラックギヤに噛み合わされた駆動側ピニオンギヤと、従動側ラックギヤに噛み合わされた従動側ピニオンギヤを有している。第7の発明では、ウエイトが反打ち込み方向へ移動する過程において、補助ダンパの弾性抵抗を受けた時点で、従動側ピニオンギヤに対する従動側ラックギヤの噛み合いが外れる構成となっている。
第7の発明によれば、ウエイトが反打ち込み方向へ移動する過程において、補助ダンパによる弾性抵抗を受けると、従動側ピニオンギヤに対する従動側ラックギヤの噛み合いが外れて動力伝達が遮断される。このため、打撃ドライバ停止後において当該ウエイトが慣性力により単独で移動端まで移動した場合であっても、ラック・ピニオン機構に無理な外力が付加されることなく、これによりその耐久性を高めることができる。駆動側ピニオンギヤと従動側ピニオンギヤは、相互に同軸で一定の角度範囲で相対回転可能とされた構成の他、相互に一体化された単一のピニオンギヤであってもよい。
第8の発明は、第1〜第7の発明において、ラック・ピニオン機構によりなされる打撃ドライバの移動距離とウエイトの移動距離が相互に異なる構成とした打ち込み工具である。
第8の発明によれば、打撃ドライバ及びウエイトの配置の自由度が高まって、打ち込み工具をコンパクトに構成することができるようになる。
第9の発明は、第8の発明において、ラックピニオン機構において、打撃ドライバ側の駆動側ラックギヤに噛み合う駆動側ピニオンギヤの歯数が、ウエイト側の従動側ラックギヤに噛み合う従動側ピニオンギヤの歯数よりも大きく設定されて、ウエイトの移動距離が打撃ドライバの移動距離よりも小さく設定された打ち込み工具である。
第9の発明によれば、打撃ドライバンの必要な移動距離を確保しつつ、打ち込み時の反動を低減するための機構をコンパクトに構成することができる。
本実施形態に係る打ち込み工具の全体側面図である。本図では、内部構造が示されている。 本実施形態に係る打ち込み工具を図1中矢印(II)方向から見た平面図である。 駆動機構と打撃機構の側面図である。 駆動機構と打撃機構の斜視図である。 駆動機構の動作を説明する図である。本図は、ラック・ピニオン機構の初期状態を示している。初期状態では、打撃フレームが後退端の手前まで後退した状態となっている。本図は、図4中(V)-(V)線矢視図であってラック・ピニオン機構を下側から見た図である。 駆動機構の動作を説明する図である。本図は、打撃フレームが後退端位置に至って第2係合部に対する第2駆動ギヤの係合状態が外れる直前の状態を示している。 駆動機構の動作を説明する図である。本図は、打撃フレームが前進端位置に至って打ち込み動作がなされた段階を示している。 駆動機構の動作を説明する図である。本図は、打撃フレームが前進端位置に至った後、第1駆動ギヤが打撃フレームの第1係合部に係合し始めた段階を示している。 駆動機構の動作を説明する図である。本図は、第1駆動ギヤの回転により打撃フレームが前進端位置から後退する途中の段階を示している。 駆動機構の動作を説明する図である。本図は、第2駆動ギヤが打撃フレームの第2係合部に係合して打撃フレームが後退する途中の段階であって、初期位置に至る直前の段階を示している。 駆動機構と打撃機構の側面図である。本図は、打撃ドライバの下動途中の状態を示している。 図11の(XII)部拡大図であって、駆動側ラックギヤに対するピニオンギヤの噛み合い状態を示す側面図である。 図11の(XIII)部拡大図であって、従動側ラックギヤに対するピニオンギヤの噛み合い状態を示す側面図である。 駆動機構と打撃機構の側面図である。本図は、打撃ドライバが下動端に至った後、ウエイトが上動端に至る直前の状態を示している。 図14の(XV)部拡大図であって、従動側ラックギヤに対するピニオンギヤの噛み合い状態を示す側面図である。 ウエイトが上動端に至った段階における、従動側ラックギヤに対するピニオンギヤの噛み合い状態を示す側面図である。 ウエイトが上動端に至った段階における、駆動側ラックギヤに対するピニオンギヤの噛み合い状態を示す側面図である。 ピニオンギヤの分解斜視図である。 第2実施形態に係る打撃機構の側面図である。本図は、ウエイトの上動途中の状態を示している。 第2実施形態に係る打撃機構の側面図である。本図は、ウエイトが補助ダンパに当接した段階を示している。 第2実施形態に係る打撃機構の側面図である。本図は、ウエイトが打ち込み待機位置に至った段階を示している。 第3実施形態に係る打撃機構の側面図である。本図は、ウエイトが補助ダンパに当接した時点であって、ピニオンギヤに対する従動側ラックギヤの噛み合いが外れる直前の状態を示している。 第4実施形態に係る駆動機構と打撃機構の側面図である。 第4実施形態に係るピニオンギヤの斜視図である。 第4実施形態に係るピニオンギヤの分解斜視図である。
次に、本発明の実施形態を図1〜図25に基づいて説明する。図1に示すように、本実施形態の打ち込み工具1は、工具本体部10と、駆動源としての電動モータ21を内装したモータ収容部20と、使用者が把持するグリップ部30と、多数の打ち込み具を装填するためのマガジン40と、電源部50を備えている。工具本体部10は、本体ハウジング11内に、駆動機構60と打撃機構70を内装した構成を備えている。以下の説明では、打ち込み具の打ち込み方向を前側、反打ち込み方向を後側とし、左右方向については使用者を基準として用いる。従って、打撃ドライバ3が前進することにより、打ち込み具Tが打撃されてそのまま被打ち込み材Wに打ち込まれる。
工具本体部10の前部に打ち込みノーズ部2が設けられている。打ち込み具打撃用の打撃ドライバ3が打ち込みノーズ部2の打ち込み通路内を前進することにより打ち込み具Tが打撃されてその先端の射出口4から打ち出される。打ち込みノーズ部2は、工具本体部10に対して前後方向(打ち込み方向)に一定の範囲で変位可能に設けられている。射出口4を被打ち込み材Wに押し付けて打ち込みノーズ部2を相対的に後退させた状態でのみ打ち込み動作がなされる。このため、射出口4から打ち出された1本の打ち込み具Tはそのまま被打ち込み材Wに打ち込まれる。打ち込みノーズ部2の後退動作は、図では見えていないノーズセンサにより検知される。
電動モータ21は、打ち込みノーズ部2を後退動作させた状態で、グリップ部30の上部前面に設けたトリガ形式のスイッチレバー31を指先で引き操作することにより起動させることができる。打撃ドライバ3は、電動モータ21を駆動源とする駆動機構60により後退端位置まで戻される。スイッチレバー31の後方にメインスイッチ32が内装されている。スイッチレバー31の引き操作によりメインスイッチ32がオンして電動モータ21が起動する。スイッチレバー31の引き操作を解除すると、メインスイッチ32がオフして電動モータ21は停止する。また、電動モータ21は、スイッチレバー31を引き操作したままであっても後述する後退端センサ18のオン信号が出力されると、その後一定時間後に自動的に停止される。
本体ハウジング11内にはメインフレーム12が固定されている。メインフレーム12には打撃フレーム13とウエイトベース14がそれぞれ独立して前後に移動可能に設けられている。メインフレーム12の前部と後部との間には、丸棒形状の支軸部12aが掛け渡されている。この支軸部12aを介して打撃フレーム13が前後に平行移動可能に支持されている。打撃フレーム13の上部に打撃ドライバ3の後部が結合されている。打撃フレーム13の後部とメインフレーム12の後部との間であって支軸部12aの周囲には、打撃ばね17が介装されている。この打撃ばね17により打撃フレーム13が前進方向(打ち込み方向)に付勢されている。打撃ばね17の付勢力が打撃ドライバ3の打撃力となり、打ち込み具Tの打ち込み力となる。このため、打撃ばね17には、比較的線径及び巻き径が太い圧縮コイルばねが用いられている。
打撃フレーム13とウエイトベース14との間には、左右一対のラック・ピニオン機構80が介在されている。ラック・ピニオン機構80を介して打撃フレーム13とウエイトベース14は相互に反対方向に変位する。打撃フレーム13に、駆動機構60と打撃機構70が設けられている。ラック・ピニオン機構80については後述する。
図1に示すように駆動機構60は、それぞれ平歯車である第1駆動ギヤ61と第2駆動ギヤ62を備えている。第1駆動ギヤ61と第2駆動ギヤ62はそれぞれ本体ハウジング11の下部に支軸61b,62cを介して回転可能に支持されている。電動モータ21の回転出力は減速されて出力ギヤ21aに出力される。出力ギヤ21aは、第1駆動ギヤ61に噛み合わされている。第1駆動ギヤ61は第2駆動ギヤ62に噛み合わされている。このため、電動モータ21が起動すると第1駆動ギヤ61が回転するとともに、第2駆動ギヤ62が第1駆動ギヤ61とは反対方向に回転する。
第1駆動ギヤ61の上面には、第1係合ローラ61aが回転自在に支持されている。第2駆動ギヤ62の上面には、第2係合ローラ62aが回転自在に支持されている。また、第2駆動ギヤ62の上面には、第2係合ローラ62aに隣接して補助係合部62bが設けられている。第1係合ローラ61aと第2係合ローラ62aは同じ径を有しているが、第1係合ローラ61aは第2係合ローラ62aよりも背が高く(軸方向に長く)設定されている。補助係合部62bは、第2係合ローラ62aと同じ高さ寸法を有している。
図5〜図10に示すように打撃フレーム13の下面には、前後方向に一定の間隔をおいて第1係合部15と第2係合部16がそれぞれ下方へ張り出す状態に設けられている。打撃フレーム13の左側ほぼ半分の領域に第1係合部15が配置され、右側ほぼ半分の領域に第2係合部16が配置されている。両係合部15,16は、相互に平行に配置されている。図1に示すように第1係合部15と第2係合部16の下方への張り出し寸法は異なっている。第1係合部15の張り出し寸法は小さく、第2係合部16の張り出し寸法は大きく設定されている。このため、第1係合部15に対して高い第1係合ローラ61aは係合されるが、低い第2係合ローラ62aは係合されない。第2係合ローラ62aは、下方へ大きく張り出す第2係合部16に対してのみ係合される。
図5に示す初期状態において、打ち込みノーズ部2を被打ち込み材Wに押し付けて相対的に後退させ、この後退させた状態でスイッチレバー31を引き操作することにより電動モータ21が起動する。電動モータ21の起動により第1駆動ギヤ61と第2駆動ギヤ62が回転すると、打撃フレーム13が初期位置から後退して打ち込み動作がなされる。打ち込み後、電動モータ21が一定時間起動し続けることにより、打撃フレーム13が図5に示す初期位置に戻される。1回の打ち込み動作に伴う打撃フレーム13の移動動作の詳細が図5〜図10に示されている。先ず図5は、打撃フレーム13が後退端の手前(初期位置)に位置する初期状態を示している。この初期状態では、打撃ドライバ3が後退端の若干手前に位置している。
また、図5に示す初期状態では、第2係合ローラ62aが第2係合部16の前面側に当接した状態となっている。このため、電動モータ21が起動して第1駆動ギヤ61が反時計回り方向に回転し、第2駆動ギヤ62が時計回り方向に回転することにより、打撃フレーム13がさらに後退する。打撃フレーム13が後退端位置に至る直前の状態が図6に示されている。図6に示す後退端直前の状態では、第2係合部16に対して補助係合部62bが外れる直前の状態となっている。図6に示す後退端直前の状態を経て打撃フレーム13が後退端位置に至ると、補助係合部62bが第2係合部16から外れる。補助係合部62bが第2係合部16から外れた瞬間に、打撃フレーム13が打撃ばね17の付勢力により前進し、従って打撃ドライバ3が打ち込みノーズ部2の打ち込み通路内を前進する。打ち込み通路内を前進する過程において、1本の打ち込み具Tが打撃ドライバ3で打撃されて、そのまま被打ち込み材Wに打ち込まれる。
メインフレーム12の前部には、前進端ダンパ19が取り付けられている。このため図7に示すように打撃フレーム13は前進端ダンパ19に当接して前進端位置に至る。この前進端ダンパ19に当接することにより打撃フレーム13が前進端位置に停止されるとともに、前進端ダンパ19が弾性変形することにより当接時の衝撃が吸収される。
図1に示すように打撃フレーム13の後退端位置は前記した後退端センサ18により検知される。後退端センサ18により打撃フレーム13が後退端位置に至ったことが検知されると、その出力信号に基いて一定時間経過後に電動モータ21が停止し、その間に打撃フレーム13が図5に示す初期位置に戻される。打撃フレーム13が打撃ばね17の付勢力により前進する打ち込み段階では電動モータ21が起動状態であるが、図7に示すように第1及び第2係合ローラ61a,62a及び補助係合部62bが何れも第1及び第2係合部15,16に対して外れた状態であることから、電動モータ21の回転動力は打撃フレーム13側に対して切り離された状態となっている。このため、駆動機構60側の動力を抵抗として受けることなく、打撃ドライバ3は打撃ばね17の付勢力による十分な打撃力で打ち込み具Tを打撃する。
打ち込み具Tの打撃後、引き続き電動モータ21の起動状態が維持されることにより、第1駆動ギヤ61が図8に示すように反時計回りに回転して第1係合ローラ61aが第1係合部15の前面に当接する。この当接状態のまま第1駆動ギヤ61が図9に示すようにさらに反時計回り方向に回転することにより、打撃フレーム13が打撃ばね17に抗して後退し始める。打撃フレーム13を後退させつつ第1駆動ギヤ61がさらに反時計回り方向に回転すると、図10に示すように第1係合ローラ61aが第1係合部15から外れる一方、第2係合ローラ62aが第2係合部16の前面に係合される。このため、そのまま第1駆動ギヤ61が反時計回り方向に回転し、従って第2駆動ギヤ62が図中矢印で示す時計回り方向に回転することにより、第2係合部16が第2係合ローラ62aで後方へ押され、これにより打撃フレーム13が打撃ばね17に抗してさらに後退する。
このように、打撃フレーム13の後退動作を、第1駆動ギヤ61の第1係合ローラ61aから第2駆動ギヤ62の第2係合ローラ62aに受け渡して継続させることにより、当該打撃フレーム13を大きなストロークで後退させることができる。図10に示すように引き続き第1駆動ギヤ61と第2駆動ギヤ62が矢印方向に回転することにより、第2係合部16が第2係合ローラ62aで押され、これにより打撃フレーム13が打撃ばね17に抗してさらに後退して図5に示す初期位置に戻され、この段階で電動モータ21が自動的に停止される。
また、打撃ドライバ3の前進に伴う打撃時及び打ち込み時の反動は、左右一対のウエイト5が打ち込み方向とは反対方向に移動することによって吸収される。図3,4に示すように左右一対のウエイト5は、前記したウエイトベース14に支持されている。ウエイトベース14は、メインフレーム12に対して前後に移動可能に支持されている。ウエイトベース14の左右側部上面にそれぞれ円柱体形状のウエイト5が取り付けられている。両ウエイト5とメインフレーム12の前部との間にはそれぞれリターンばね6が介装されている。このリターンばね6により両ウエイト5は後退する方向に付勢されている。この点、打撃フレーム13を前進方向に付勢する打撃ばね17とは付勢方向が逆方向になっている。
両ウエイト5の後面にはほぼ同径の円柱体形状を有する後退端ダンパ7が取り付けられている。後退端ダンパ7はゴム製で、適度な弾性を有している。両後退端ダンパ7がメインフレーム12の後面に当接されることにより、ウエイト5の後退端位置が規制され、かつリターンばね6の付勢力により当該後退端位置に至った際の衝撃が吸収される。
左右のウエイト5の移動方向と打撃ドライバ3の移動方向は相互に逆方向であり、かつ同期してなされる。これにより、打撃ドライバ3による打ち込み具Tの被打ち込み材Wに対する打ち込みにより発生する当該打ち込み工具1に付加される反動が吸収されるようになっている。左右のウエイト5の移動方向と打撃ドライバ3の移動方向を相互に逆方向とし、かつ同期してなされるようにするために、ウエイトベース14と打撃フレーム13との間に、左右一対のラック・ピニオン機構80が介装されている。左右のラック・ピニオン機構80は同じ構成を有している。以下、主として図に示されている右側のラック・ピニオン機構80について説明する。
ラック・ピニオン機構80は、駆動側ラックギヤ81と従動側ラックギヤ82と、駆動側ラックギヤ81に噛み合わされた駆動側ピニオンギヤ83と、従動側ラックギヤ82に噛み合わされた従動側ピニオンギヤ86を有している。駆動側ラックギヤ81は、打撃フレーム13の側部に沿って取り付けられている。従動側ラックギヤ82は、ウエイトベース14の側部に結合されている。このため、駆動側ラックギヤ81はメインフレーム12の下部に沿って前後に移動可能に配置され、従動側ラックギヤ82はメインフレーム12の上部に沿って前後に移動可能に配置されている。下側の駆動側ラックギヤ81は噛み合い歯を上方に向け、上側の従動側ラックギヤ82は噛み合い歯を下方に向けた向きで取り付けられている。また、駆動側ラックギヤ81と従動側ラックギヤ82は相互に左右にずれて配置されている。駆動側ピニオンギヤ83と従動側ピニオンギヤ86は、メインフレーム12の側部に支軸85を介して相互に同軸で相対回転可能に支持されている。駆動側ピニオンギヤ83と従動側ピニオンギヤ86は、一定の角度範囲内で相互に回転可能に支持されている。
ラック・ピニオン機構80において駆動側ラックギヤ81と従動側ラックギヤ82が駆動側ピニオンギヤ83と従動側ピニオンギヤ86を介して間接的に噛み合わされていることにより、メインフレーム12とウエイトベース14は相互に逆方向に同期して移動する。このため、駆動機構60により打撃フレーム13が図7に示す前進端位置から図10に示す直後の後退端位置まで打撃ばね17に抗して後退する段階では、ウエイト5が後退端位置(後退端ダンパ7に当接した位置)から前進端位置に向かってリターンばね6に抗して前進する。打撃フレーム13が図10に示す直後の後退端位置から前進する段階では、ウエイト5が前進端位置からリターンばね6の付勢力により後退する。
本実施形態では、打撃フレーム13が前進端ダンパ19に当接して前進端位置に至るタイミングと、ウエイト5が後退端ダンパ7に当接して後退端位置に至るタイミングが僅かにずれた場合であって、先に打撃フレーム13が前進端位置に至り、その後僅かな時間をおいてウエイト5が後退端位置に至る場合に、ウエイト5のみが移動することによりラック・ピニオン機構80の特に噛み合い歯に無理な外力が付加されないようにするための工夫がなされている。
図11には、打撃フレーム13が前進端位置に至る直前におけるラック・ピニオン機構80及びその他各部の状態が示されている。この段階では、打撃フレーム13の前端部と前進端ダンパ19との間に隙間が空いている。また、これよりも大きな隙間が後退端ダンパ7とメインフレーム12の後部との間に空いている。この段階における、駆動側ピニオンギヤ83の駆動側ラックギヤ81に対する噛み合い歯の噛み合い状態が図12に示され、従動側ピニオンギヤ86の従動側ラックギヤ82に対する噛み合い歯の噛み合い状態が図13に示されている。
図12に示すように駆動側ラックギヤ81の噛み合い歯81aが駆動側ピニオンギヤ83の噛み合い歯83aに当接して(噛み合って)おり、この当接状態で駆動側ラックギヤ81が矢印F方向に前進することにより駆動側ピニオンギヤ83が矢印C方向に回転する。駆動側ラックギヤ81の噛み合い歯81aと、その後側に位置する駆動側ピニオンギヤ83の噛み合い歯83aとの間には隙間80aが発生している。このため、駆動側ラックギヤ81と駆動側ピニオンギヤ83との間には、隙間80aに相当するバックラッシュ(噛み合い方向のがたつき、以下同じ)が発生している。
図13に示すように従動側ラックギヤ82の噛み合い歯82aの前面に従動側ピニオンギヤ86の噛み合い歯86aが当接しており、この当接状態で従動側ピニオンギヤ86が矢印C方向に回転することにより従動側ラックギヤ82が後退方向に押されて矢印R方向に後退する。当該従動側ラックギヤ82が後退する。従動側ピニオンギヤ86の噛み合い歯86aと、その前側に位置する従動側ラックギヤ82の噛み合い歯82aとの間には隙間80bが発生している。このため、従動側ピニオンギヤ86と従動側ラックギヤ82との間には、隙間80bに相当するバックラッシュが発生している。
図14に示すように打撃フレーム13がさらに前進して前進端ダンパ19に当接することによりその前進動作が停止される。打撃フレーム13が前進端ダンパ19に当接して停止した段階で、ウエイト5は後退端に至っておらず、メインフレーム12の後部と後退端ダンパ7との間に僅かな隙間(空走距離7a)が残されている。
このため、打撃フレーム13が前進端位置(初期位置)に至った段階で、ウエイト5は主としてリターンばね6の付勢力によって空走距離7aだけさらに後退する。この段階では、駆動側ラックギヤ81と駆動側ピニオンギヤ83は図12に示す噛み合い状態を維持したまま移動しない。この段階では、従動側ラックギヤ82のみが従動側ピニオンギヤ86に対して後退する。このため、図13に示す噛み合い状態から図15に示す状態を経て、図16に示すように従動側ラックギヤ82の噛み合い歯82aは、図13に示す段階で当接していた噛み合い歯86aから離間してその回転方向前側の噛み合い歯86aに当接した状態となる。
従動側ラックギヤ82の噛み合い歯82aが従動側ピニオンギヤ86の噛み合い歯86aに対して前側から当接され、そのまま当該従動側ラックギヤ82がさらに矢印R方向に後退することにより当該噛み合い歯86aが後方に押されて従動側ピニオンギヤ86が再び矢印C方向に僅かに回転する。従動側ピニオンギヤ86が矢印C方向に押されて僅かに回転することにより、駆動側ラックギヤ81に対する駆動側ピニオンギヤ83の噛み合い状態が図12に示す状態から図17に示す状態に変位する。図17に示す状態では、駆動側ピニオンギヤ83の噛み合い歯83aが前側に僅かに変位して駆動側ラックギヤ81の隣接する前後の噛み合い歯81a間に位置する状態であって何れの噛み合い歯81aにも当接していない状態となっている。この段階における駆動側ピニオンギヤ83の矢印C方向の空転(噛み合い歯83aの前側へ変位)は、最大で図12に示す段階におけるバックラッシュ80aを相殺する範囲内に設定されている。
このように、本実施形態では、従動側ラックギヤ82の噛み合い歯82aが従動側ピニオンギヤ86の噛み合い歯86aに対して後退方向へ変位(空走)して前側の噛み合い歯86aに当接するまでの間(図13→図15→図16)に加えて、従動側ピニオンギヤ86が従動側ラックギヤ82で押されて空転する間(図12→図17)に、ウエイト5が後退端位置に至るよう、噛み合い歯82a,86a間のバックラッシュ80bが大きめに設定されている。本実施形態では、駆動側ラックギヤ81の噛み合い歯81aと駆動側ピニオンギヤ83の噛み合い歯83aとの間のバックラッシュ80a、従動側ラックギヤ82の噛み合い歯82aと従動側ピニオンギヤ86の噛み合い歯86aとの間のバックラッシュ80bは、通常のインボリュート歯車よりも大きめに設定されている。バックラッシュ80a,80bを通常のインボリュート歯車よりも大きめに設定するために、駆動側ラックギヤ81、従動側ラックギヤ82、駆動側及び従動側ピニオンギヤ83,86の、圧力角、ピッチ及びモジュール等の各要素について適切に設定されている。これにより、打撃フレーム13が前進端位置(初期位置)に至った後であって、駆動側ラックギヤ81の停止状態において、駆動側及び従動側ピニオンギヤ83,86が図12→図13→図15→図16→図17に示す段階を経て矢印C方向に変位(空転)することにより、ウエイト5の空走距離7aの後退動作が吸収されて、当該ラック・ピニオン機構80の各噛み合い歯81a,82a,83a,86aに無理な外力が付加されないようになっている。
打撃フレーム13が前進端位置に至って打ち込み具の打ち込みが完了した後、ラック・ピニオン機構80に無理な外力を付加することなく、ウエイト5が僅かな空走距離7aだけ後退して後退端に至る構成であるので、当該打ち込み工具1に付加される打ち込み時の反動をより確実に吸収することができ、これにより当該打ち込み工具1の打ち込み時の反動に対する耐久性を高めることができ、また作業性を高めることができる。
本実施形態の打ち込み工具1には、打ち込み時の反動をより一層確実に吸収するための工夫がなされている。図18に示すように、駆動側ピニオンギヤ83と従動側ピニオンギヤ86との間に反動吸収機能が持たせられている。前記したように駆動側ピニオンギヤ83と従動側ピニオンギヤ86は、支軸85を介して同軸かつ一定の角度範囲内で相対回転可能に支持されている。また、本実施形態では、駆動側ピニオンギヤ83と従動側ピニオンギヤ86は、同じギヤ径と同じ歯数を有している。駆動側ピニオンギヤ83は駆動側ラックギヤ81に噛み合わされている。従動側ピニオンギヤ86は従動側ラックギヤ82に噛み合わされている。駆動側ピニオンギヤ83と従動側ピニオンギヤ86には、それぞれ円弧形状の保持孔83b,86bが2つずつ設けられている。駆動側ピニオンギヤ83と従動側ピニオンギヤ86のそれぞれにおいて、2つの保持孔83b,86bは、支軸85が挿通される支持孔83c,86cの周囲に相互に対向して配置されている。
支持孔83c,86cに共通の支軸85が挿通されて、駆動側ピニオンギヤ83と従動側ピニオンギヤ86が同軸で相対回転可能に支持されている。駆動側ピニオンギヤ83と従動側ピニオンギヤ86の2つの保持孔83b,86b内には、それぞれ共通の弾性部材84が挿入されている。2つの弾性部材84はそれぞれ駆動側ピニオンギヤ83の保持孔83bと従動側ピニオンギヤ86の保持孔86b間に跨って挿入されている。2つの弾性部材84はゴム製で、適度な弾性を有している。このゴム製の弾性部材84により、駆動側ピニオンギヤ83と従動側ピニオンギヤ86との間には、相対回転方向の弾性能が持たせられている。
駆動側ピニオンギヤ83と従動側ピニオンギヤ86との間に相対回転方向の弾性能が持たせられることにより、移動動作が相互に同期された駆動側ラックギヤ81と従動側ラックギヤ82とについて一方の停止状態における他方の移動動作が弾性的に許容される。駆動側ピニオンギヤ83と従動側ピニオンギヤ86によれば、打撃フレーム13の前進端位置での停止後において、当該駆動側ピニオンギヤ83と従動側ピニオンギヤ86が弾性部材84を弾性変形させて回転方向に相対変位することにより、当該ラック・ピニオン機構80に対する無理な外力の付加を回避しつつ、ウエイト5のより長い空走距離7aを確保することができ、この点で打ち込み時の反動をより一層確実に吸収することができる。
図1に示すようにグリップ部30は、工具本体部10の後部下面から使用者が片手で把持しやすい長さ及び太さで下方へ延びている。グリップ部30の下部に電源部50が設けられている。グリップ部30の下部には平板形状のバッテリ取り付け部51が設けられている。バッテリ取り付け部51はグリップ部30の下部から前方へ張り出す状態に設けられている。バッテリ取り付け部51の前部上面に、モータ収容部20が結合されている。
バッテリ取り付け部51の下面にバッテリパック52が取り付けられている。図では見えていないが、バッテリ取り付け部51の下面には、バッテリパック52を機械的に結合するための左右一対のレール部と、電気的に接続するための正負のターミナル板が配置されている。バッテリパック52は、出力電圧が14.4Vのリチウムイオンバッテリで、バッテリ取り付け部51に対して後方へスライドさせて取り外し可能、前方へスライドさせて取り付け可能なスライド取り付け形式のバッテリパックが用いられている。バッテリパック52はバッテリ取り付け部51から取り外して、別途用意した充電器で充電することにより繰り返し使用することができる。また、このバッテリパック52は、例えば充電式のねじ締め機や切断工具等その他の電動工具の電源としても利用できる汎用性の高いバッテリパックが適用されている。
バッテリ取り付け部51の内部には、電動モータ21の動作を制御する制御回路基板や電源回路基板を内装したコントローラ53が収容されている。バッテリ取り付け部51、バッテリパック52及びコントローラ53により電源部50が構成されている。バッテリ取り付け部51の側部には、U字形のフック54が設けられている。このフック54を作業棚や脚立に引き掛けておくことにより、当該打ち込み工具1を上下反転させてぶら下げた状態で保管しておくことができる。
工具本体部10の本体ハウジング11、モータ収容部20のハウジング、グリップ部30のハウジング及びバッテリ取り付け部51のハウジングは、各部のハウジングを一体に成形した樹脂製の左右半割りハウジングを複数の固定ねじ25で相互に結合した左右半割り構造を有している。
マガジン40は、多数本の打ち込み具Tを相互に並列に仮止めした板状の連結打ち込み具を装填可能なもので、装填した連結打ち込み具を、工具本体部10の打ち込み動作に連動して打ち込みノーズ部2側にピッチ送りして打ち込み通路内に打ち込み具Tを1本ずつ供給する機能を有している。
以上のように構成した本実施形態の打ち込み工具1によれば、ラック・ピニオン機構80の主として噛み合い歯81a,82a,83a,86aに付加される衝撃を低減してその耐久性を高めることができる。本実施形態では、一定の角度範囲内で相対回転可能な駆動側ピニオンギヤ83と従動側ピニオンギヤ86間に、回転方向に弾性変形可能な弾性部材84が介在されている。
係る構成によれば、例えば打撃ドライバ3が先に前進端に至って停止した後、僅かな時間をおいてウエイト5が慣性力により後退して後退端位置に至る場合であっても、駆動側ピニオンギヤ83と従動側ピニオンギヤ86が両者間に介在させた弾性部材84を変形させて相対回転するため、当該ラック・ピニオン機構80の主として噛み合い歯81a,82a,83a,86aに付加される噛み合い方向の衝撃が弾性的に吸収されて当該ラック・ピニオン機構80の耐衝撃性を高めることができる。
しかも、本実施形態では、駆動側ラックギヤ81と駆動側ピニオンギヤ83との間のバックラッシュ(噛み合い歯81a,83a間の隙間)80aと、従動側ラックギヤ82と従動側ピニオンギヤ86との間のバックラッシュ(噛み合い歯82a,86a間の隙間)80bが適切に設定されることによっても当該ラック・ピニオン機構80の耐衝撃性が高められている。このバックラッシュ80a,80bは、打撃ドライバ3が打ち込み方向の移動端に至って停止した後(打撃フレーム13が前進端ダンパ19に当接して停止した後)に、ウエイト5が反打ち込み方向に後退することにより隣接する噛み合い歯間で噛み合いが移行する間に当該ウエイト5が後退端位置に至ることを許容するに十分な大きさであって、通常のインボリュート歯車に比して比較的大きめなバックラッシュに設定されている。
このように、駆動側及び従動側ピニオンギヤ83,86に対する駆動側ラックギヤ81及び従動側ラックギヤ82のバックラッシュ80a,80bにより、打撃ドライバ3の停止後における慣性力によるウエイト5の単独の移動動作が許容されて当該ラック・ピニオン機構80に無理な外力が付加されることがなくなり、これによりその耐久性を高めることができる。
図19〜図21にはウエイト5の後退端への移動動作による衝撃をより確実に吸収するための工夫が施された第2実施形態に係る打撃機構71が示されている。第2実施形態の打撃機構71は、ウエイト5の後退動作における衝撃吸収用の補助ダンパ8を備える点で前記例示した第1実施形態の打撃機構70とは異なっている。変更を要しない部材及び構成については同位の符号を用いてその説明を省略する。
前記した第1実施形態では、後退端ダンパ7はウエイト5の後面に取り付けられていた。第2実施形態では、図19に示すようにウエイト26の後退動作を規制する後退端ダンパ9がメインフレーム12側に取り付けられている。後退端ダンパ9は、左右に一対設けられている。第2実施形態では、補助ダンパ8として1つのリーフスプリング(板ばね)が用いられている。補助ダンパ8は、左右方向の位置について左右の後退端ダンパ9間に配置されている。補助ダンパ8は、前後方向の位置については後退端ダンパ9の前方においてメインフレーム12の底部から上方へ起立する状態に配置されている。
前記したように図6に示す段階を経て打撃フレーム13が打撃ばね17の付勢力により前進して打ち込み動作がなされる。ラック・ピニオン機構80により打撃フレーム13とウエイト26の移動方向は相互に逆方向に同期されているため、打撃フレーム13が前進する段階では、ウエイト26がリターンばね6の付勢力により後退する。ウエイト26は、図19に示す後退途中の段階を経て、図20に示すように補助ダンパ8に当接し、その後図21に示すように後退端ダンパ9に当接する。
ウエイト26の後退動作により、打ち込み時に当該打ち込み工具1が受ける上方へ持ち上げる方向の反動が吸収される。前記したように打撃フレーム13の前進端位置は、前進端ダンパ19に当接することにより規制されるとともに、当接した際の衝撃は当該前進端ダンパ19の弾性変形により吸収される。これに対して、ウエイト26の後退端位置は、後退端ダンパ9に当接することにより規制されるとともに、当接した際の衝撃は当該後退端ダンパ9の弾性変形により吸収される。しかも、ウエイト26が後退端ダンパ9に当接する直前に、ウエイト26の後退動作に伴う慣性力が補助ダンパ8により吸収される。
このようにウエイト26の後退動作時における慣性力及びリターンばね6の付勢力が補助ダンパ8により吸収されて当該ウエイト26の後退動作が減速され、この減速状態で後退端ダンパ9に当接される。ウエイト26の後退動作時の慣性力及びリターンばね6の付勢力が補助ダンパ8と後退端ダンパ9との二段階で吸収されることにより、ラック・ピニオン機構80に付加される衝撃をより確実に低減してその耐久性を高めることができる。
図22には、第3実施形態に係る打撃機構71が示されている。第3実施形態は、上記第2実施形態にさらに変更を加えた構成を備えるもので、従動側ラックギヤ82の前側に噛み合い歯82aが欠落された欠歯部82bが設けられている(ラックが短くなっている)。欠歯部82bの範囲は、図示するようにウエイト26の後退動作中に補助ダンパ8に当接した後に、従動側ピニオンギヤ86に対する噛み合いが外れる範囲に設定されている。第3実施形態では、第2実施形態における右側5つの噛み合い歯82aが欠落されて欠歯部82bとされている。
欠歯部82bによれば、ウエイト26が補助ダンパ8に当接した後に、従動側ピニオンギヤ86に対する従動側ラックギヤ82の噛み合いが外れる(動力伝達経路が遮断される)ことから、そのままウエイト26が慣性力により後退端位置まで移動する間に、無理な外力が従動側ピニオンギヤ86ひいては駆動側ピニオンギヤ83及び駆動側ラックギヤ81に付加されることがなく、この点で、当該ラック・ピニオン機構80の耐久性をより確実に高めることができる。
第3実施形態の場合、補助ダンパ8の弾性力は、リターンばね6のばね付勢力よりも大きな付勢力に設定されている。このため、リターンばね6の付勢力と大きな慣性力とによりウエイト5が後退端位置まで至って慣性力が完全に吸収された後、ウエイト26は補助ダンパ8の付勢力により、図22に示す位置まで戻される。補助ダンパ8の付勢力によりウエイト26が図22に示す位置まで戻されると、従動側ラックギヤ82の前端の噛み合い歯82aが従動側ピニオンギヤ86に噛み合わされた状態となる。このため、その後電動モータ21が起動して駆動側ラックギヤ81が後退し始め、その結果駆動側及び従動側ピニオンギヤ83,86が図示時計回り方向に回転すると、従動側ラックギヤ82の噛み合い歯82aと従動側ピニオンギヤ86の噛み合い歯86aの噛み合い状態により前進し始める。このことから、従動側ラックギヤ82に欠歯部82bを設けたことに起因する動作上の不具合は発生しない。
前記例示した第2実施形態によれば、ウエイト5の後退動作について、補助ダンパとしての補助ダンパ8と後退端ダンパ9の二段階で慣性力が吸収される構成となっている。これにより、ラック・ピニオン機構80に対してより確実に無理な外力が付加されないようにしてその耐久性を高めることができる。
補助ダンパ8として、比較的大きな振幅で弾性変位するリーフスプリングを用いることにより、後退動作時におけるウエイト26の慣性力をより確実に吸収して減速させることができ、この点でラック・ピニオン機構80に対してより確実に無理な外力が付加されないようにすることができる。
また、第3実施形態の打ち込み工具1によれば、ウエイト26が反打ち込み方向へ後退する過程において、補助ダンパ8の弾性抵抗を受けた時点で、従動側ピニオンギヤ86に対する従動側ラックギヤ82の噛み合いが外れる構成となっている。このため、その後ウエイト26が慣性力及びリターンばね6の付勢力により後退端まで後退する間、従動側ピニオンギヤ86と従動側ラックギヤ82との間の動力伝達経路が分離された状態となって、従動側ピニオンギヤ86の噛み合い歯86aひいては駆動側ピニオンギヤ83の噛み合い歯83a及び駆動側ラックギヤ81の噛み合い歯81aに対して無理な外力が付加されなくなり、これにより当該ラック・ピニオン機構80の耐久性をより確実に高めることができる。
以上説明した実施形態にはさらに変更を加えることができる。例えば、ラック・ピニオン機構80について、駆動側ピニオンギヤ83と従動側ピニオンギヤ86との二つのピニオンギヤにより駆動側ラックギヤ81の動力を従動側ラックギヤ82に伝達する構成を例示したが、両ラックギヤ81,82間に一体型のピニオンギヤを用いる構成としてもよい。係る一体型のピニオンギヤを用いた場合であっても、駆動側ラックギヤと従動側ラックギヤとの間に例示したバックラッシュ80a,80bを設定することにより同等の作用効果を得ることができる。
また、駆動側ピニオンギヤ83と従動側ピニオンギヤ86について、同じ径(ギヤ径)と同じ歯数を有する構成を例示したが、相互に異なるギヤ径、歯数を有する構成とすることにより、打撃ドライバ3のストロークとウエイト5(26)のストロークを相互に異なる構成とすることができる。駆動側ピニオンギヤ83に対して従動側ピニオンギヤ86のギヤ径若しくは歯数を小さくすることにより、ウエイト5(26)のストロークを打撃ドライバ3のストロークよりも小さく(減速)することができ、これによりその小型化及び打撃ドライバ3に対する抵抗を小さくすることができる。逆に、駆動側ピニオンギヤ83よりも従動側ピニオンギヤ86のギヤ径若しくは歯数を大きくすることにより、ウエイト5(26)のストロークを打撃ドライバ3のストロークよりも大きく(増速)することができ、これにより当該ウエイト5(26)の衝撃吸収能を高めることができる。
ギヤ径、歯数が相互に異なる駆動側ピニオンギヤと従動側ピニオンギヤを備えた第4実施形態に係るラック・ピニオン機構90が図23に示されている。第4実施形態に係るラック・ピニオン機構90は、駆動側ピニオンギヤ93の歯数が従動側ピニオンギヤ94の歯数よりも大きく設定されたピニオンギヤ96を備えている。その他、変更を要しない部材及び構成については同位の符号を用いてその説明を省略する。
また、第4実施形態では、メインフレーム12の上側に沿って駆動側ラックギヤ91が配置され、下側に沿って従動側ラックギヤ92が配置されて、第1〜第3実施形態とは上下逆になっている。このため、図23に示す第4実施形態の打撃機構74では、ウエイト5及びリターンばね6がピニオンギヤ96の下方に配置されている。以下、説明するピニオンギヤ96とは別に、左右のウエイト5をメインフレーム12の下側に配置することにより左右の張り出しが下側へずれる結果、工具本体部10の主として左右幅方向のコンパクト化を図ることができる。
図23〜図25に示すように、第4実施形態に係るピニオンギヤ96は、駆動側ピニオンギヤ93と従動側ピニオンギヤ94を複数個の弾性部材95を介して同軸に結合した構成を備えている。駆動側ピニオンギヤ93には歯数15の平歯車が用いられ、従動側ピニオンギヤ94には歯数12の平歯車が用いられている。駆動側ピニオンギヤ93は、駆動側ラックギヤ91に噛み合わされている。駆動側ラックギヤ91は、打撃フレーム13の左右側部に沿って結合されている。従動側ピニオンギヤ94は、従動側ラックギヤ92に噛み合わされている。左右一対の従動側ラックギヤ92には、ウエイトベース14の左右側部に沿って結合されている。ウエイトベース14の左右側部下面に、円柱体形状のウエイト5が結合されている。左右のウエイト5とメインフレーム12の前部との間にはそれぞれリターンばね6が介装されている。この点は、第1〜第3実施形態と同様である。
歯数15の駆動側ピニオンギヤ93と歯数12の従動側ピニオンギヤ94により、減速比が1.25のピニオンギヤ96が構成されている。このため、従動側ラックギヤ92の移動距離(ストローク)は、駆動側ラックギヤ91の移動距離(ストローク)の80パーセントに設定されている。第4実施形態においても、駆動側ピニオンギヤ93の駆動側ラックギヤ91に対するバックラッシュ(隙間80a)、従動側ピニオンギヤ94の従動側ラックギヤ92に対するバックラッシュ(隙間80b)については、第1〜第3実施形態と同様適切設定されている。
図25に示すように、第4実施形態に係るピニオンギヤ96では、弾性部材95として、4つの円柱体形状のゴムピンが用いられている。駆動側ピニオンギヤ93には、中心の支持孔93bの周囲に2つの円弧形状の保持孔93aが相互に対向して設けられている。従動側ピニオンギヤ94には、中心の支持孔94bの周囲に2つの円弧形に張り出す係合部94aが相互に対向して一体に設けられている。駆動側ピニオンギヤ93と従動側ピニオンギヤ94の結合状態において、2つの係合部94aはそれぞれ保持孔93a内に進入している。係合部94aの両端部と保持孔93aの両端部との間にはそれぞれ1つの弾性部材95が挟み込まれている。
合計4つの弾性部材95を弾性変形させて、係合部94aが保持孔93a内において周方向へ変位可能な範囲で、駆動側ピニオンギヤ93と従動側ピニオンギヤ94が相対回転可能となっている。4つの弾性部材95を弾性変形させて駆動側ピニオンギヤ93と従動側ピニオンギヤ94が相対回転することにより、駆動側ラックギヤ91と従動側ラックギヤ92とについて一方の停止状態における他方の移動動作が弾性的に許容される。打ち込みによる駆動側ラックギヤ91の停止後において、ウエイト5の空走距離7aが確保されることにより打ち込み時の反動が吸収される。この点は、第1〜第3実施形態に係るラック・ピニオン機構80のピニオンギヤと同様である。
以上のように構成した第4実施形態のピニオンギヤ96によれば、駆動側ピニオンギヤ93の歯数(15)が従動側ピニオンギヤ94の歯数(12)よりも大きく設定されて、ウエイト5の移動距離が打撃ドライバ3の移動距離よりも小さく設定されている。同等の衝撃吸収能を確保しつつ、ウエイト5の移動距離を小さくすることができるので、その配置の自由度が高まるとともに、工具本体10のコンパクト化を図ることができる。
以上説明した第4実施形態では、駆動側ピニオンギヤ93の歯数を従動側ピニオンギヤ94の歯数よりも大きくして駆動側ラックギヤ91の移動距離を減速して従動側ラックギヤ92に伝達する構成を例示したが、逆に駆動側ピニオンギヤの歯数を従動側ピニオンギヤの歯数よりも小さくして駆動側ラックギヤの移動距離よりも従動側ラックギヤの移動距離を大きくする構成(増速)としてもよい。
また、ラック・ピニオン機構に上記例示したような変速機能を持たせるために、駆動側ピニオンギヤと従動側ピニオンギヤの歯数を相互に異ならせる構成とするほか、ギヤ径若しくはモジュールを相互に異ならせることによっても同様の変速機能を持たせることができる。
駆動側と従動側とで、ギヤ径、歯数が異なる変速形のピニオンギヤは、例示したように駆動側と従動側とで個別のピニオンギヤとする構成の他、駆動側と従動側とで一体化されたピニオンギヤについても適用することができる。
また、第1〜第4実施形態では、駆動機構60において、第1駆動ギヤ61と第2駆動ギヤ62により二段階で打撃フレーム13を大きく後退させる構成を例示したが、1つの駆動ギヤで打撃フレームを例示したよりも小さな距離だけ後退させる構成として打ち込み工具の小型化を図ることができる。
また、バッテリパック52を電源とする直流電源式の打ち込み工具1を例示したが、商用100V等の交流電源を電源とする打ち込み工具についても同様に適用することができる。
T…打ち込み具
W…被打ち込み材
1…打ち込み工具(充電式ピンタッカ)
2…打ち込みノーズ部
3…打撃ドライバ
4…射出口
5…ウエイト(第1実施形態)
6…リターンばね
7…後退端ダンパ(第1実施形態)
7a…隙間(空走距離)
8…補助ダンパ(リーフスプリング)
9…後退端ダンパ(第2、第3実施形態)
10…工具本体部
11…本体ハウジング
12…メインフレーム、12a…支軸部
13…打撃フレーム
14…ウエイトベース
15…第1係合部
16…第2係合部
17…打撃ばね
18…後退端センサ
19…前進端ダンパ
20…モータ収容部
21…電動モータ、21a…出力ギヤ
25…固定ねじ
26…ウエイト(第2、第3実施形態)
30…グリップ部
31…スイッチレバー
32…メインスイッチ
40…マガジン
50…電源部
51…バッテリ取り付け部
52…バッテリパック
53…コントローラ
54…フック
60…駆動機構
61…第1駆動ギヤ
61a…第1係合ローラ、61b…支軸
62…第2駆動ギヤ
62a…第2係合ローラ、62b…補助係合部、62c…支軸
70…打撃機構(第1実施形態)
71…打撃機構(第2、第3実施形態)
74…打撃機構(第4実施形態)
80…ラック・ピニオン機構
80a、80b…隙間(バックラッシュ)
81…駆動側ラックギヤ
81a…噛み合い歯
82…従動側ラックギヤ
82a…噛み合い歯、82b…欠歯部(第3実施形態)
83…駆動側ピニオンギヤ
83a…噛み合い歯、83b…保持孔、83c…支持孔
84…弾性部材
85…支軸
86…従動側ピニオンギヤ
86a…噛み合い歯、86b…保持孔、86c…支持孔
90…ラック・ピニオン機構(第4実施形態)
91…駆動側ラックギヤ
92…従動側ラックギヤ
93…駆動側ピニオンギヤ
93a…保持孔、93b…支持孔
94…従動側ピニオンギヤ
94a…係合部、94b…支持孔
95…弾性部材
96…ピニオンギヤ(第4実施形態)

Claims (7)

  1. 打ち込み方向に移動して打ち込み具を打撃する打撃ドライバと、該打撃ドライバとは反対方向に移動するウエイトと、該ウエイトと前記打撃ドライバとの間に介装されて、該ウエイトと前記打撃ドライバを相互に反対方向に移動させるラック・ピニオン機構を備えた打ち込み工具であって、
    前記ラック・ピニオン機構は、前記打撃ドライバ側の駆動側ラックギヤと、前記ウエイト側の従動側ラックギヤと、前記駆動側ラックギヤに噛み合わされた駆動側ピニオンギヤと、前記従動側ラックギヤに噛み合わされた従動側ピニオンギヤを有し、
    前記駆動側ピニオンギヤと前記従動側ピニオンギヤは相互に同軸かつ一定の角度範囲内で相対回転可能に支持されており、
    前記駆動側ピニオンギヤと前記従動側ピニオンギヤとの間に両者の相対回転を弾性的に吸収する弾性部材を介在させた打ち込み工具。
  2. 請求項1記載の打ち込み工具であって、前記弾性部材を経て前記駆動側ピニオンギヤから前記従動側ピニオンギヤへ回転動力の伝達がなされる構成とした打ち込み工具。
  3. 打ち込み方向に移動して打ち込み具を打撃する打撃ドライバと、該打撃ドライバとは反対方向に移動するウエイトと、該ウエイトと前記打撃ドライバとの間に介装されて、該ウエイトと前記打撃ドライバを相互に反対方向に移動させるラック・ピニオン機構を備えた打ち込み工具であって、
    前記ラック・ピニオン機構は、前記打撃ドライバ側の駆動側ラックギヤと、前記ウエイト側の従動側ラックギヤと、前記駆動側ラックギヤに噛み合わされた駆動側ピニオンギヤと、前記従動側ラックギヤに噛み合わされた従動側ピニオンギヤを有しており、
    前記駆動側ラックギヤと前記駆動側ピニオンギヤとの間、若しくは前記従動側ラックギヤと前記従動側ピニオンギヤとの間の少なくとも一方について、前記打撃ドライバが打ち込み方向の移動端に至った後に、前記ウエイトが反打ち込み方向に移動することにより隣接する噛み合い歯間で噛み合いが移行する間に前記ウエイトが反打ち込み方向の移動端に至るためのバックラッシュが設定されて、
    前記打撃ドライバが打ち込み方向の移動端に至って停止した後における、前記ウエイトの反打ち込み方向の移動端への移動動作が許容される構成とした打ち込み工具。
  4. 打ち込み方向に移動して打ち込み具を打撃する打撃ドライバと、該打撃ドライバとは反対方向に移動するウエイトと、該ウエイトと前記打撃ドライバとの間に介装されて、該ウエイトと前記打撃ドライバを相互に反対方向に移動させるラック・ピニオン機構を備えた打ち込み工具であって、
    前記ラック・ピニオン機構は、前記打撃ドライバ側の駆動側ラックギヤと、前記ウエイト側の従動側ラックギヤと、前記駆動側ラックギヤに噛み合わされた駆動側ピニオンギヤと、前記従動側ラックギヤに噛み合わされた従動側ピニオンギヤを有しており、
    前記ウエイトの反打ち込み方向への移動端を規制する移動端ダンパを有し、該移動端ダンパの前に当該ウエイトの移動動作について弾性抵抗を与える補助ダンパを介在させて、
    前記ウエイトが反打ち込み方向へ移動する過程において、前記補助ダンパの弾性抵抗を受けた時点で、前記従動側ピニオンギヤに対する前記従動側ラックギヤの噛み合いが外れる構成とした打ち込み工具。
  5. 請求項記載の打ち込み工具であって、前記移動端ダンパとして弾性ゴム体を用い、前記補助ダンパとしてリーフスプリングを用いた打ち込み工具。
  6. 請求項1〜の何れか1項に記載した打ち込み工具であって、前記ラック・ピニオン機構によりなされる前記打撃ドライバの移動距離と前記ウエイトの移動距離が相互に異なる構成とした打ち込み工具。
  7. 請求項記載の打ち込み工具であって、前記ラック・ピニオン機構において、前記打撃ドライバ側の駆動側ラックギヤに噛み合う駆動側ピニオンギヤの歯数が、前記ウエイト側の従動側ラックギヤに噛み合う従動側ピニオンギヤの歯数よりも大きく設定されて、前記ウエイトの移動距離が前記打撃ドライバの移動距離よりも小さく設定された打ち込み工具。

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