JP2021159121A - 滅菌管理システム、滅菌管理方法、情報処理装置およびプログラム - Google Patents

滅菌管理システム、滅菌管理方法、情報処理装置およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】より精度よく滅菌処理の品質を管理すること。【解決手段】滅菌管理システムは、滅菌処理の実行中に物理的インジケータにより取得された第一測定結果と、処理庫の外部に搬出された化学的インジケータの変色領域から取得された第二測定結果とに基づき滅菌処理の妥当性を示す指標情報を管理する。【選択図】図11

Description

本発明は滅菌対象物に施された滅菌処理の達成度を管理する管理技術に関する。
病院は滅菌対象物(例:医療用器具)の滅菌処理を行う。滅菌処理の達成度を判定するため、滅菌用インジケータが使用されることがある。滅菌用インジケータとしては、化学的インジケータ(Chemical Indicator、以下、CI)および物理的インジケータ(Physical Indicator、以下、PI)などがある。CIは、滅菌剤(蒸気や過酸化水素等)による滅菌処理に品質に応じて変色する変色領域を有する。変色領域を測色することで、滅菌処理の達成度が判定可能となる。PIは、滅菌処理装置による滅菌処理の実行中における処理庫内の温度、圧力または湿度等を指し示す計器類である。これにより、滅菌処理が所望の環境で実行されたことが判定可能となる。
特許文献1によれば、滅菌対象物ごとに固有の識別情報、CIの変色結果およびPIの測定結果を関連付けて管理することが記載されている。これにより、滅菌処理後において、滅菌対象物の固有の識別情報に基づきCIの変色結果およびPIの測定結果が確認可能となる。
特開2008−200126号公報
近年、滅菌処理の品質を高く維持することが重要視されている。特許文献1では、作業者が、CIの変色結果とPIの測定結果とをそれぞれ独立に用いて滅菌処理の達成度を判断しており、品質に改善の余地があった。そこで、本発明は、より精度よく滅菌処理の品質を管理することを目的とする。
本発明は、たとえば、
滅菌処理装置において滅菌対象物に滅菌処理が実行されている場合に、前記滅菌処理装置内に配置された物理的インジケータにより測定された前記滅菌処理装置の環境に関する第一測定結果を取得する第一取得手段と、
前記滅菌処理装置において前記滅菌対象物に前記滅菌処理が実行されている場合に、前記滅菌対象物とともに滅菌処理され、前記滅菌処理の達成度合いに応じて色が変色する変色領域を備えた化学的インジケータを測定することで第二測定結果を取得する第二取得手段と、を有し、
前記第一測定結果と前記第二測定結果とに基づき、前記滅菌処理の妥当性を示す指標情報を管理することを特徴とする滅菌管理システムを提供する。
本発明によれば、より精度よく滅菌処理の品質が管理可能となる。
滅菌ワークフローを示す図。 滅菌管理システムの構成図。 CIを示す図。 測定装置の断面図。 測定装置の断面図。 測定装置の断面図。 測定装置の断面図。 PIの測定結果を示す図。 ジョブ管理テーブルを示す図。 推定される滅菌処理条件を示す図。 推定される滅菌処理条件を示す図。 セット管理テーブルを示す図。 推定される滅菌処理条件を示す図。 推定される滅菌処理条件を示す図。 推定される滅菌処理条件を示す図。 滅菌管理シーケンスを示す図。 ハードウエアを説明する図。 CPUにより実現される機能を示す図。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
<第一実施形態>
[滅菌ワークフロー]
図1は、滅菌処理に関する滅菌ワークフローを示している。本実施形態において、滅菌ワークフローとは、滅菌対象物に対する滅菌処理に関して行われる一連の工程を意味する。
●組立工程
組立工程は、滅菌ステーションにおいて、一つ以上の滅菌対象物をグループ化する工程である。一つのグループは一つまたは複数の滅菌対象物を含む。グループ化は、滅菌対象物が使用される手術と、滅菌対象物の滅菌処理に使用される滅菌処理装置との対応関係に基づき行われ得る。たとえば、同じ手術で使用され、かつ、同じ滅菌処理装置により滅菌処理が行われる滅菌対象物は同じグループにグループ化され得る。
●包装工程
包装工程は、滅菌ステーションにおいて、一つのグループを形成している一つ以上の滅菌対象物と、第1インジケータである包装内部用CIを一つの包装部材により包装する工程である。これにより一つのセットが形成される。つまり、一つのセットは、一つの滅菌対象物のグループと、包装内部用CIとを含む。
●滅菌工程
滅菌工程は、包装されたセットの滅菌処理を滅菌処理装置により行う工程である。本実施形態では、滅菌工程において、複数のセットが滅菌処理装置の中に配置され、定められた滅菌条件で複数のセットが同時に滅菌処理される。以下では、滅菌処理装置により、複数のセットを同時に滅菌処理することは「ジョブ」と呼ばれる。本実施形態では、滅菌処理装置の処理庫内の所定の位置に、第2インジケータであるPCD用CIが配置されてもよい。PCDとは工程試験用具の略称である。PCD用CIは、たとえば、滅菌処理装置内に配置されたPCDの内部に配置される。本実施形態では、定められた滅菌条件で滅菌処理が行われたことを確認するために、滅菌処理装置の処理庫内の温度、湿度または圧力などの環境パラメータが時間情報と共にPIにより測定される。
●保管工程・払出工程
保管工程は、滅菌工程において滅菌処理が行われたセットを保管庫に移動させて保管する工程である。払出工程は、手術等で使用されるセットを、保管庫から手術室等の利用場所に移動させる工程である。
●開封工程・手術工程
開封工程は、利用場所に移動されたセットの包装が開封される工程である。手術工程は、滅菌対象物を利用する利用工程である。開封工程または手術工程、あるいはその両方で滅菌対象物を使用する前に、セットに同封されている包装内部用CIを用いて、滅菌処理の達成度が判定される。滅菌処理の達成度が十分に行われていることを包装内部用CIが示している場合に、手術工程において滅菌対象物が実際に使用される。
●回収工程・洗浄工程
回収工程は、滅菌対象物が利用された後に、滅菌対象物を滅菌ステーションに移動させる工程である。洗浄工程は、滅菌ステーションにおいて滅菌対象物を洗浄する工程である。セットが洗浄工程で洗浄された後で、当該セットは、再度、組立工程に回される。
●インジケータ検査工程
インジケータ検査工程は、滅菌工程の後で実行される工程である。インジケータ検査工程は、滅菌処理装置に配置されたPCD用CIと、PIの測定結果が検査される工程である。具体的に、インジケータ検査工程は、PCD用CIの変色結果と、PIの測定結果とが複合的に考慮されて滅菌処理の達成度が判定される工程である。滅菌処理が不十分であると判定されると、同じジョブで管理されているセットに対する滅菌処理も不十分であることが予想される。したがって、同一ジョブで滅菌処理された一つ以上のセットは使用禁止される。たとえば、これらのセットは保管庫から滅菌処理装置に戻されて、再度、滅菌処理を適用される。
本実施形態における滅菌ワークフローの上記各工程は一例であり、本発明の滅菌ワークフローは上記各工程を含むものに限定されない。たとえば、滅菌ワークフローは、上記各工程以外の工程を含むものであってもよい。さらに、滅菌ワークフローは、複数の工程のうちの少なくとも一つの工程をさらに複数の工程に分割したものであってもよい。さらに、滅菌ワークフローは、複数の工程のうち少なくとも二つの工程を一つの工程に統合したものであってもよい。
[滅菌管理システム]
図2は滅菌管理システム100を示している。なお、参照符号の末尾に付与されている小文字のアルファベットは、共通事項が説明される際には省略されることがある。
ネットワーク17には、サーバ装置14と、複数のパーソナルコンピュータ(以下、PC)15と、滅菌処理装置13と、PI16が接続される。サーバ装置14、PC15、および滅菌処理装置13は、ネットワーク17を介して相互に通信する。サーバ装置14は、滅菌ワークフローに関する管理情報を管理している。PC15は、ネットワーク17を介してサーバ装置14にアクセスし、管理情報に対して情報を追加したり、情報を修正したりする。PC15およびサーバ装置14は、サーバ装置14が保持する管理情報に基づき、各種情報を滅菌管理システム100のユーザに通知する。各種情報の通知は、たとえば、PC15のディスプレイに通知内容を表示したり、PC15のスピーカから音を出力させたり、ユーザが使用する他のPCや、ユーザが所持する携帯端末にメールを送信したりといった、任意の方法で行われる。このように、ユーザに各種情報を通知する態様には様々な方法があるが、以下では、これらは纏めて「滅菌管理システム100が(ユーザに)通知する」と表現される。本発明においては、ユーザとは、滅菌ワークフローの各工程において実際に作業をする作業者や、作業者の監督を行う監督者等、滅菌ワークフローに関係する人を意味する。
PC15は、滅菌ワークフローにおいて、管理情報を参照したり、管理情報に情報を追加したり、管理情報を修正したりする必要がある場所に設置される。PC15aは、たとえば、滅菌工程で使用され、PC15bはインジケータ検査工程で使用され、PC15cは手術工程で使用されてもよい。複数のPC15のうち少なくとも一部のPC15は測定装置1に接続される。測定装置1は、CIの変色領域を測定(測色)する装置である。本実施形態において、測定装置1は、CIの変色領域を測定する光学センサ(例:画像センサ)と、CIの識別情報を読み取る読取装置(例:バーコードリーダ)とを含む。測定装置1は、CIを測定する必要がある場所およびCIの識別情報を読み取る必要がある場所に設置される。測定装置1はPC15とともに同じ場所に設置されてもよい。たとえば、滅菌工程で使用されるPC15aには測定装置1aが接続されていてもよい。インジケータ検査工程で使用されるPC15bには測定装置1bが接続されていてもよい。また、手術工程などで使用されるPC15cには測定装置1cが接続されていてもよい。
ネットワーク17は、病院内で閉じたネットワークに限定されない。たとえば、滅菌ステーションは、病院外に設置されてもよい。この場合、ネットワーク17は、病院と、病院外の滅菌ステーションを接続するネットワークになる。ネットワーク17は、他のネットワークに接続されないローカルエリアネットワーク(LAN)といった、閉じたネットワークであってもよいし、LANとインターネットとを含むものであってもよい。たとえば、ネットワーク17は、インターネットと、インターネットに接続する病院内のLANとにより構成されてもよい。この場合、サーバ装置14は、病院外に設置され、かつ、インターネットに接続されてもよい。
滅菌処理装置13およびPI16もネットワーク17に接続されている。PC15およびサーバ装置14は、滅菌処理装置13から管理情報に追加される情報または管理情報を修正するために必要となる情報を受信する。PC15およびサーバ装置14は、PI16から滅菌処理の実行中に取得された測定結果を取得する。
PI16は滅菌処理装置13を介してネットワーク17に接続されてもよい。滅菌処理装置13およびPI16がネットワーク17に接続されていなくてもよい。この場合、作業者は、滅菌処理装置13およびPI16が出力する情報に基づき、PC15を操作して、管理情報の追加および修正を行う。作業者が、管理情報の入力・更新・表示等を行うためには、PC15を操作する必要があるが、以下では、説明の簡略化のため、PC15を操作するとの記載については省略される。作業者がPC15に情報を入力することは、作業者が滅菌管理システム100に情報を入力とすると表現されてもよい。作業者がPC15に情報を入力することで、滅菌管理システム100が、入力された情報を記録することを、作業者が滅菌管理システム100に情報を記録すると表現されてもよい。作業者に提示される情報をPC15のディスプレイに表示したり、PC15に接続されたプリンタに出力したり、PC15のハードディスク等に記録したりすることは、滅菌管理システム100が(作業者に)情報を提示または出力すると表現されうる。
本実施形態において、各セットには、それぞれ、識別情報が付与される。識別情報は、たとえば、シールに印刷されたシリアル番号またはバーコードであってもよい。識別情報は、ICタグ(例:RFIDタグ)に記録されてもよい。識別情報を有する媒体は、たとえば、セットの包装部材の外装面や、セットの滅菌対象物に貼付されてもよい。識別情報を有する媒体は、セットに同封されるCIに貼付されてもよい。CI自体にシリアル番号等が記録されている場合、セットに同封されるCIのシリアル番号は当該セットの識別情報として利用されてもよい。本実施形態では、セットに同封されるCIのシリアル番号は当該セットの識別情報として取り扱われる。
[化学的インジケータ(CI)]
図3は本実施形態によるCI2を示している。CI2は、シート状の試験紙であり、表面に化学的処理が施された変色領域21を有する。変色領域21の色は、滅菌処理の達成度に応じて変化する。たとえば、変色領域21の色は、初期状態において色C#1である。変色領域21の色は、滅菌処理の達成度に応じて色C#2〜色C#9へと変化する。変色領域21の色は、最終的に、色C#10で一定となる。変色領域21の色が色C#8ないし色C#10であれば、滅菌処理の達成度が合格条件を満たしていると判定される。CI2は、識別情報を保持する識別領域22を有する。図3において、識別情報は、シリアル番号である。なお、上述されたように、識別領域22は、識別情報を示すバーコードを印刷されたシール、または、識別情報を記憶したICタグ(無線タグ)であってもよい。
[CIの測定装置]
図4は測定装置1の一例を示す断面図である。CI2は、測定装置1の測定位置に搬送された包装内部用CIまたはPCD用CIを示している。破線は、測定装置1に挿入される前のCI2を示している。測定装置1の挿入部4に挿入されたCI2は、搬送ローラ対6により測定位置に搬送される。測定部3は、CI2の変色領域21の色を測定する。CI2の測定が完了すると、搬送ローラ対6が逆回転することで、CI2は測定装置1の外部に搬出される。測定部3は、変色領域21の色に関連する光学測定値(例:L*a*b*値や分光反射率)を光7により読み取る。測定部3は、変色領域21に加えて、識別領域22に付与された識別情報を読み取るように構成される。識別領域22にシリアル番号またはバーコードが付与されている場合、測定部3は、識別領域22を光学的に読み取る。識別領域22がICタグである場合、測定部3はICリーダを有している。ICリーダはICタグと通信してICタグに格納されている識別情報を読み出す。測定部3は、変色領域21と識別領域22を撮像素子で撮像することで、変色領域21の色と識別情報を読み取ってもよい。制御部8は測定装置1を制御する制御回路である。制御部8の記憶部9は測定に使用される種々の情報を記憶している。制御部8の演算処理部10は、測定部3により取得されたCI2の識別情報とともに、測定部3による測定結果と、測定結果に基づき算出された色情報をPC15に出力する。
図4が示す測定装置1は、挿入部4からCI2を搬出する。一方、図5が示すように、CI2の測定位置に対して挿入部4とは逆側に設けられた搬出部がCI2を搬出(排出)してもよい。
図4が示す測定装置1は、CI2を測定位置に搬送した後で、固定された測定部3によりCI2を測定する。一方、図6が示すように、測定部3がモータにより移動可能であってもよい。測定部3が所定方向に移動しながら、CI2の変色領域21と識別領域22を読み取ってもよい。図7が示すように、作業者が測定装置1をCI2の上で移動させながら、測定装置1がCI2の変色領域21や識別領域22を読み取ってもよい。このようなハンディータイプの測定装置1は様々なサイズのCI2を利用する場合に有利であろう。
セットの識別情報としてCI2の識別情報を使用しない場合、セットに関連付けられた識別情報が記録された媒体または識別情報の形式に応じた識別情報の読み取りが行われる。たとえば、識別情報がバーコードである場合、PC15に接続されたバーコードリーダが利用される。識別情報がシリアルナンバーである場合、作業者が識別情報をPC15に入力してもよい。
[物理的インジケータ(PI)]
本実施形態において、PI16は、滅菌処理装置13の処理庫内に配置され、滅菌処理装置13の処理庫内の温度、湿度または圧力等の環境情報を取得する計器である。PI16は、取得した環境情報を時間情報とともに取得して記録する。図8は、PI16が出力する測定結果のうち、滅菌処理装置13の処理庫内の温度と時間を示している。PI16から出力される測定結果はPC15に逐次記録されてもよい。滅菌工程が終了した時にPI16に付属しているプリンタがシートに測定結果を印刷してもよい。この場合、PC15は、作業者により入力されるPI16の測定結果を受け付けてもよい。あるいは、PC15はイメージスキャナを使用して、シートに印刷された測定結果を読み込んでもよい。作業者またはPC15は、PI16の測定結果が所定の滅菌条件を満たしていることを確認することで、滅菌処理の達成度が十分であることを判定できる。
[ジョブ管理テーブル]
図9(A)ないし図9(C)はサーバ装置14が保持するジョブ管理テーブルを示している。
・ジョブ番号フィールドにはジョブを特定する情報が記録される。
・滅菌処理装置フィールドには、滅菌を行う個々の滅菌処理装置13を特定する情報が記録される。
・PI情報フィールドは測定結果サブフィールドと判定結果サブフィールドを有する。測定結果サブフィールドには、PI16の測定結果を記録したファイルを特定する情報(ファイル名)が記録される。判定結果サブフィールドには、PI16の測定結果を基に判定された滅菌処理の達成度が記録される。
・CI情報フィールドは識別情報サブフィールド、L*サブフィールド、a*サブフィールド、b*サブフィールド、および判定結果サブフィールドを有する。識別情報サブフィールドにはPCD用CIの識別情報が記録される。L*、a*、b*のサブフィールドには、PCD用CIのL*値、a*値、b*値がそれぞれ記録される。判定結果サブフィールドには、測定装置1の測定結果を基に判定された滅菌処理の達成度が記録される。
・複合情報フィールドは判定指標サブフィールドと判定結果サブフィールドを有する。判定指標サブフィールドには、PI16の測定結果とPCD用CIの色情報から算出された判定指標が記録される。判定結果サブフィールドには、判定指標により判定された滅菌処理の異常発生の可能性が記録される。
たとえば、ジョブ管理テーブルの内容が図9(A)により示された内容であると仮定する。滅菌工程で、"Y1"を識別情報として付与された滅菌処理装置13により滅菌処理が実行される。作業者は、滅菌管理システム100を操作して、ジョブ管理テーブルに新たなジョブレコード(ジョブ番号"J11")を追加する。追加されたジョブレコードは記録対象ジョブレコードと呼ばれてもよい。作業者は当該ジョブレコードの滅菌処理装置フィールドにY1を記録する。作業者は測定装置1にPCD用CIを読み取らせる。ここでは、図3に示された識別情報が"12346789"であるPCD用CIが測定装置1により読み取られる。測定装置1は測定結果として識別情報"12346789"をPC15に出力する。PC15は、識別情報"12346789"に対応するレコードがジョブ管理テーブルに存在しないことを確認する。当該レコードが存在しない場合、図9(B)が示すように、PC15は、記録対象ジョブレコードのCI情報フィールドの識別情報サブフィールドに識別情報"12346789"を記録する。測定装置1は、測定結果として、識別情報とともに変色領域21の色Ct(以下、測定色)をPC15に出力してもよい。PC15は、滅菌処理前の測定色Ctと初期色C#1との間の色差を算出する。色差が一定値以上である場合、PC15はユーザに警告を出力する。この警告は、たとえば、測定対象となったPCD用CIの使用を禁止する通知であってもよい。
滅菌処理が完了すると、滅菌管理システム100は、PI16の測定結果を記録したファイルを特定する情報をPI情報フィールドに記録する。図9(B)では、当該ファイルの名称として"181202J11.csv"が採用されている。
滅菌工程で滅菌処理されたセットは保管工程に渡される。PCD用CIとPI16はインジケータ検査工程に渡される。インジケータ検査工程で、測定装置1はPCD用CIを測定し、測定結果をPC15に出力する。PC15は、測定結果から滅菌処理の達成度を判定し、測定結果と判定結果をCI情報フィールドの各サブフィールドに記録する。
滅菌処理の達成度の判定は、たとえば、次のようなものであってもよい。PC15は、変色領域21が取り得る複数の色C#1〜C#10の内、測定色Ctとの色差が最も小さい色を判定する。測定色Ctとの色差が最も小さい色が色C#8〜C#10のいずれかである場合、PC15は、達成度が目標値に達成している(OK)と判定する。測定色Ctとの色差が最も小さい色が色C#8〜C#10のいずれでもない場合、PC15は、達成度が目標値に達成していない(NG)と判定する。
作業者は、PI16の測定結果に基づき滅菌処理の達成度を判定してもよい。図9(C)が示すように、PC15は、作業者により入力された判定結果を、PI情報フィールドの判定結果サブフィールドに記録する。滅菌の達成度がNGであった場合、PC15は、ユーザに警告を出力する。この警告は、警告の対象となったジョブで滅菌処理されたすべての滅菌対象物を使用禁止とする通知である。
[分析手法]
図10(A)は滅菌工程において変色領域21の色と滅菌条件と関係を示している。この例では、滅菌条件としては、滅菌処理装置13の処理庫内の温度と滅菌処理時間とが採用されている。処理庫内の温度が高ければ高いほど、または、滅菌処理時間が長ければ長いほど、変色領域21の色はC#2、C#3、C#4・・・と変化し、最終的にはC#10となる。図10(A)においてC#1の図示は省略されている。C#2〜C#9は線により示されている。C#10は領域で表されている。
図10(B)が示すように、測定色CtがC#8とC#9との間にあった場合、PC15は、処理庫内の温度と滅菌処理時間が曲線LC上にあると推定してもよい。一方、PI16により別途滅菌処理装置13の処理庫内の温度が滅菌処理時間とともに測定されている。そのため、図11(A)が示す点Pのように、測定結果が表現されうる。変色領域21の変色、測定装置1の測定結果、処理庫内の温度と時間の測定がそれぞれ理想的である場合、点Pは曲線LC上に位置する。つまり、曲線LCは理想曲線である。しかし、実際には、変色領域21の変色、測定装置1の測定、PI16による温度と時間の測定には、それぞればらつきが存在する。そのため、図11(A)が示すように、点Pが曲線LC上にないことが多い。
図11(B)が示すように、これらのばらつきが考慮されて、判定が実行されてもよい。領域ALは、CI2の変色の測定結果が曲線LC上にあるものと概ね見做せるような範囲を示している。領域APは、PI16の測定精度のばらつきを考慮した点Pの取りうる範囲を示している。滅菌処理が正常であれば、領域ALと領域APとは、重複領域ACを有する。
図11(C)が示すように重複領域ACが存在しない場合、CI2、測定装置1、PI16および滅菌処理装置13のうちの少なくとも一つに異常が生じていることを示唆している。領域ACが存在している場合であっても、領域ACの面積が小さければ小さいほど、異常が生じている可能性が高いことを示唆している。
インジケータ検査工程で、滅菌管理システム100は、測定色Ctと、PI16による処理庫内の測定値とから、領域ACの面積を算出する。滅菌管理システム100は、滅菌処理において異常が生じている可能性を示唆する判定指標として領域ACの面積を記録する。領域ACの面積が0である場合、滅菌管理システム100は、CI2、測定装置1、PI16および滅菌処理装置13のいずれかに異常が生じていることをユーザに通知する。滅菌管理システム100は、この判定結果をジョブ管理テーブルに記録する。領域ACの面積が非常に小さい場合、滅菌管理システム100は、CI2、測定装置1、PI16および滅菌処理装置13のいずれかに異常が生じている可能性が高いことをユーザに通知する。滅菌管理システム100は、この判定結果をジョブ管理テーブルに記録する。同じ滅菌処理装置13において領域ACの面積が小さい状態が続く場合もある。この場合、滅菌管理システム100は、PI16および滅菌処理装置13のいずれかに異常が生じている可能性が高いことをユーザに通知する。
従来は、PCD用CIの測定結果と、PI16の測定結果とは独立しており、両方の結果を複合的に考慮して一つの判定結果が得られてはいなかった。一方、本実施形態は、PCD用CIの測定結果とPI16の測定結果とが複合的に考慮される。そのため、PCD用CIの判定結果のみ、または、PI16の判定結果のみでは把握できない滅菌管理システム100の異常が検知可能となる。これにより、滅菌処理の品質が改善する。
本実施形態と以下の各実施形態において、PI16の出力情報として処理庫内の温度と時間情報が一例として採用されている。しかし、本発明はこれに限定されない。たとえば、PI16の出力情報として、処理庫内の圧力、蒸気量およびガス濃度などが採用されてもよい。CI2の色は滅菌処理された後に測色された反応色である。しかし、滅菌処理前(例:滅菌工程)に測定装置1によりPCD用CIを測定することで、初期色が取得されてもよい。さらに、滅菌管理システム100は、初期色と反応色とに基づき滅菌処理条件(滅菌処理環境)を推定してもよい。たとえば、滅菌管理システム100は、初期色と反応色との間の色差から滅菌処理条件を推定してもよい。面積の算出に用いられるグラフは、片対数グラフであってもよいし、両対数グラフであってもよい。
環境パラメータとして2種類の情報が採用されているが、環境パラメータは1種類の情報であってもよいし、3種類以上の情報であってもよい。2種類の情報が採用される場合、判定指標として領域ACの面積が算出される。一方、1種類の情報が採用される場合、判定指標として距離が算出される。n種類(n≧3)の情報が採用される場合、判定指標としてn次元体積が算出される。
<第二実施形態>
滅菌管理システム100は、ジョブを管理し、かつ、セットとジョブとの関係を記録する。そのため、サーバ装置14は、管理情報として、セット管理テーブルとジョブ管理テーブルを有する。第二実施形態において第一実施形態と共通する事項の説明は省略される。
図12(A)ないし図12(D)はセット管理テーブルを示している。番号フィールドは、各セットレコードの番号を示している。各セットレコードは、セットの識別情報毎に設けられる。識別情報フィールドには、セットの識別情報が格納される。セットの識別情報は、当該セットに同封された包装内部用CIの識別情報である。ジョブ番号フィールドには、当該セットが受けるジョブを特定する情報が記録される。CI情報フィールドは、L*サブフィールドとa*サブフィールド、b*サブフィールド、および判定結果サブフィールドを有する。L*、a*、b*の各サブフィールドには、包装内部用CIから取得されたL*値、a*値、b*値がそれぞれ記録される。判定結果サブフィールドには、測定装置1の測定結果を基に判定された滅菌処理の達成度(判定結果)が記録される。複合情報フィールドは、判定指標サブフィールドと判定結果サブフィールドを有する。判定指標サブフィールドには、包装内部用CIから取得された色情報とその他の情報(例:PI16の測定結果)とに基づき算出された判定指標が記録される。判定結果サブフィールドには、判定指標により判定された滅菌処理の異常の可能性を示す情報が記録される。記録される情報は、異常の可能性の有無を表す二値情報でもよいし、可能性の大小に応じた3個以上のランクを持った情報でもよい。たとえば、異常の可能性が、レベル1、レベル2、レベル3・・・というように、3つ以上の分類されてもよい。
たとえば、セット管理テーブルの内容が図12(A)に示された内容であるときに、包装工程が実行されたと仮定する。滅菌管理システム100は、作業者の入力にしたがって、セット管理テーブルに新たなレコード(番号101)を記録対象レコードとして追加する。測定装置1は、作業者の操作にしたがって包装内部用CIを読み取る。包装内部用CIの識別情報は"12345678"であると仮定される。測定装置1は包装内部用CIの識別情報を読み取り、読取結果をPC15に出力する。PC15は、測定装置1から受信された識別情報"12345678"に対応するレコードをセット管理テーブルから検索する。このレコードが存在しない場合、PC15は、記録対象セットレコードの識別情報フィールドに識別情報"12345678"を記録する。作業者は、測定の終了した包装内部用CIをセットに同封する。
図12(B)は、追加された101番のレコードに対応するセットの滅菌処理が、図9(C)に示されたジョブ番号"J11"のジョブによって実行されたことを示している。滅菌管理システム100は、作業者の操作にしたがって、ジョブ管理テーブルに新たなジョブレコード(ジョブ番号"J11")を記録対象ジョブレコードとして追加する。さらに、滅菌管理システム100は、セット管理テーブルの記録対象セットレコードのジョブ番号フィールドに"J11"を記録する。
手術工程で、識別情報"12345678"の包装内部用CIを含むセットが使用される。測定装置1は包装内部用CIを測定して測定結果をPC15に出力する。PC15は、測定色Ctと、識別情報"12345678"を測定装置1から受信する。PC15は、識別情報"12345678"に対応する記録対象レコードをセット管理テーブルから検索する。PC15は、検索結果に基づき当該記録対象レコードが一つのみであることを確認する。図12(C)が示すように、PC15は、測定色Ctと滅菌処理の達成度の判定結果を、記録対象セットレコードのCI情報フィールドに記録する。
PC15は、記録対象レコードからジョブ番号"J11"を読み出し、ジョブ管理テーブルからジョブ番号が"J11"であるレコードを検索する。PC15は、検索により見つかったレコードの各判定結果サブフィールドがOKであるかどうかを確認する。各判定結果サブフィールドがいずれもOKである場合、PC15は、当該セットが使用可能であることをユーザに通知する。いずれかの判定結果サブフィールドがNGであった場合、PC15は、当該セットが使用禁止であることをユーザに通知する。
第二実施形態では、手術工程で、PC15は、測定装置1による包装内部用CIの測定色Ctと当該包装内部用CIが搬入された処理庫内の環境パラメータとから、領域ACの面積を算出する。PC15は、当該包装内部用CIが受けた滅菌処理を、当該包装内部用CIに対応するセットレコードに記録されたジョブ番号から特定する。PC15は、当該ジョブ番号に対応するジョブレコードのPI情報フィールドからPI16の測定結果を取得する。図12(D)が示すように、PC15は、領域ACの面積を、滅菌処理において異常が生じている可能性を示す判定指標として、記録する。PC15は、領域ACの面積が0であるか、非常に小さいか、または、小さい状態が続いていることを示す通知を、第一実施形態と同様に、ユーザに通知してもよい。PC15は、当該セットレコードおよび当該ジョブレコードの複合情報フィールドの判定結果サブフィールドにこの判定結果を記録する。これにより、滅菌管理システム100は、同一のジョブで滅菌されたすべてのセットの使用を禁止する。
従来は、包装内部用CIの測定結果と、PI16の測定結果とは独立しており、両方の結果を複合的に考慮して一つの判定結果が得られてはいなかった。一方、本実施形態は、包装内部用CIの測定結果と、PI16の測定結果とが複合的に考慮される。そのため、包装内部用CIの判定結果のみ、または、PI16の判定結果のみでは把握できない滅菌管理システム100の異常が検知可能となる。これにより、滅菌処理の品質が改善する。
第二実施形態では、包装内部用CIの色情報と比較される情報としてPI16の出力情報が採用されている。しかし、本発明はこれに限定されない。たとえば、包装内部用CIの色情報がPCD用CIの色情報と比較されてもよい。これは、包装内部用CIまたはPCD用CIの異常を検出することに役立つであろう。あるいは、処理庫内における滅菌処理のムラを判別することにも役立つであろう。
<第三実施形態>
CI2の変色領域21の変色についてどの程度ばらつくかを把握することは難しいことがある。この場合、領域ALを求めることもが難しくなりうる。領域ALから領域ACの面積が計算できない場合、領域ACの面積による管理が不可能となってしまう。
ところで、曲線LCと点Pとの間の距離が長ければ長いほど、CI2、測定装置1、PI16および滅菌処理装置13のいずれかに異常が生じている可能性が高い。そこで、第三実施形態では、領域ACの計算の代わりに、曲線LCと点Pとの間の距離Dの算出が採用される。
温度と時間の関係を示すグラフ上で距離Dを算出すると不都合が生じることがある。たとえば、温度の尺度と時間の尺度に依存して、距離Dの大小関係が不正確となる。よって、第三実施形態では以下で説明される方法で環境パラメータが正規化される。これにより、距離Dの信頼性が向上する。
説明の便宜上、PI16による測定温度のばらつきは±0.5℃であり、時間のばらつきは±0.5秒であると、仮定される。図13が示すように、処理庫内の温度のばらつきの幅である1℃と、処理時間のばらつきの幅である1秒が同じ長さになるように、グラフ上での温度の尺度と時間の尺度とが定義される。これは正規化と呼ばれてもよい。
PC15は、正規化された時間と正規化された温度に基づき曲線LCと点Pを算出し、点Pと曲線LCとの間の最短距離である距離Dを算出する。これにより、距離Dと滅菌処理の異常発生の可能性との相関性が高くなる。
第三実施形態では、PC15が、同一滅菌工程で測定装置1により取得されたPCD用CIの測定値と、PI16により取得された処理庫内の測定値とから、距離Dを算出する。さらに、PC15は、距離Dをサーバ装置14に記録する。距離Dが一定値より大きい場合、または、ある別の一定値より大きい状態が続いている場合、PC15は、警告を出力する。この警告は、CI2、測定装置1、PI16および滅菌処理装置13のいずれかに異常が生じている可能性が高いことをユーザに通知する。これにより、滅菌処理の品質が精度よく管理される。
第三実施形態では、PI16による測定結果のばらつきを用いて正規化が実行されている。しかし、本発明はこれに限定されない。たとえば、CIの変色領域21の色がC#8であるときの、処理時間のばらつきの幅と、温度のばらつきの幅とに基づき、正規化が実行されてもよい。
<第四実施形態>
図14(A)は色空間(例:L*a*b*表色系)における変色領域21の色の変化を表す曲線LMを示している。滅菌処理の達成度が上昇すると、変色領域21の色はC#2からC#3、C#4と変化し、最終的にはC#10となる。PC15は、処理庫内の温度と滅菌処理時間を色空間上の点Cに変換する。図14(B)が示すように、点Cは、PI16の測定結果から推定される変色領域21の色を示す点であって、曲線LM上の点である。
一方、PC15は、測定色Ctもこの色空間にマッピングすることができる。図14(B)が示すように、測定装置1によって取得された測定色Ctは点C2によって示される。
変色領域21の変色、測定装置1での測定、PI16による測定がいずれも理想的である場合、点C1と点C2は一致する。しかし、実際には、CIの変色、測定装置1での測定、およびPI16の測定にはばらつきが存在する。そのため、図14(B)が示すように、点C1と点C2は一致しないことがある。
図15(A)が示すように、PI16の測定結果から推定される変色領域21の変色を示す点C1についてばらつきが考慮されると、点C1について領域A1が求められる。領域A1は、実際の測定結果が取りうる範囲を示す。測定装置1による変色の測定結果を示す点C2についてもばらつきが考慮されると、点C2について領域A2が求められる。領域A2は、実際の測定結果が取りうる範囲を示す。
滅菌処理に異常が無ければ、領域A1と領域A2との間には、斜線で示された重複領域A3が存在する。図15(B)に示すように、重複領域A3が存在していない場合、CI2の変色、測定装置1での測定、PI16での測定のいずれかに、想定を超えるばらつきが存在することを意味する。つまり、CI2、測定装置1、PI16および滅菌処理装置13のいずれかに異常が生じていることが示唆される。領域A3が存在している場合でも、領域A3の体積が小さければ小さいほど、異常が生じている可能性が高い。
インジケータ検査工程または手術工程で、PC15は、測定装置1によるPCD用CIまたは包装内部用CIの測定色Ctと、PI16による測定値とから、領域A3の体積を算出する。この体積は、滅菌処理で異常が生じている可能性を示す判定指標である。PC15は判定指標をサーバ装置14に記録する。領域A3の体積が0である場合、非常に小さい場合、または小さい状態が続いている場合がある。これらの場合に、PC15は、第一実施形態と同様の手法で警告を出力する。PC15は、セットレコードおよびジョブレコードの各複合情報フィールドの判定結果サブフィールドにこの情報(NG)を記録する。
変色領域21の変色について、どの程度ばらつくかを把握することが難しい場合、領域A3を求めることも困難となる。この場合、PC15は、領域A3の体積計算の代わりに、点C1と点C2との間の距離DLを算出して管理してもよい。
[その他の実施形態]
図16は滅菌管理シーケンスを示している。Sq1はジョブ登録処理である。滅菌工程においてPC15aはサーバ装置14に対してジョブ登録を実行する。図9(B)が示すように、PC15aは、ジョブ番号、滅菌処理装置13の識別番号、PI16の測定結果のファイル名およびCIの識別情報をサーバ装置14のジョブ管理テーブルに書き込む。また、PC15aは、PI16の測定結果を保存したファイルをサーバ装置14に送信して書き込む。
Sq2は検査結果の登録処理である。インジケータ検査工程でPC15bは検査結果をサーバ装置14に登録する。図9(C)が示すように、PC15bは、PI16の測定結果についての判定結果、CIの測定結果、CIの測定結果についての判定結果、判定指標および判定指標についての判定結果をサーバ装置14のジョブ管理テーブルに書き込む。
Sq3は判定結果の通知処理(例:警告処理)である。手術工程などでPC15cはCIの識別情報を読み取って、この識別情報に対応したレコード(判定結果)をサーバ装置14のジョブ管理テーブルから取得し、判定結果をユーザに通知する。
図17はPC15とサーバ装置14を構成するハードウエアを示している。PC15は、記憶装置1703に記憶されている制御プログラムを実行することで様々な情報処理を実行するCPU1701を有している。たとえば、CPU1701は、測定装置1を制御してCI2の識別情報を読み取らせたり、変色領域42を測定させたりする。CPU1701は通信回路1702を通じてサーバ装置14にデータまたは命令を送信したり、サーバ装置14からデータまたは命令を受信したりする。CPU1701は、入力装置1704を通じてユーザからの入力を受け付ける。CPU1701は、ディスプレイやスピーカ、プリンタなどの出力装置1705からユーザに情報を出力する。なお、CPU1701は、通信回路1702を通じてPI16と通信して測定結果をPI16から直接的に取得してもよい。
サーバ装置14のCPU1711は、PC15およびPI16などから通信回路1712により情報を受信する。CPU1711は、受信された情報に基づきジョブ管理テーブルおよびセット管理テーブルを作成し、記憶装置1713に記憶する。また、CPU1711は、PC15から受信された情報に基づきジョブ管理テーブルおよびセット管理テーブルに記憶されているいずれかのレコードを特定して、PC15に送信してもよい。
図18(A)は滅菌工程で利用されるPC15aのCPU1701が制御プログラムを実行することで実現する機能を示している。受付部1801は、ジョブ番号、滅菌処理装置13の識別情報(装置ID)および測定結果のファイル名などの入力を受け付ける。測定制御部1802は、測定装置1を制御してCI2の識別情報を取得する。登録部1810は、サーバ装置14にアクセスし、ジョブ管理テーブルまたはセット管理テーブルに、ジョブ番号、滅菌処理装置13の識別情報、ファイル名およびCI2の識別情報を登録する。
図18(B)はインジケータ検査工程で利用されるPC15bのCPU1701が制御プログラムを実行することで実現する機能を示している。測定制御部1802は、測定装置1を制御してCI2の識別情報と変色領域42の測定結果を取得する。CI2はPCD用CIと包装内部用CIのいずれであってもよい。CI判定部1803は、変色領域42の測定結果が所定の変色合格条件を満たしているかどうかを判定する。取得部1807は、CI2の識別情報に関連付けられているPI16の測定結果をサーバ装置14から取得する。PI判定部1804は、取得部1807により取得された測定結果が所定の環境合格条件を満たしているかどうかを判定する。あるいは、取得部1807は測定結果を出力装置1705に表示してもよい。この場合、受付部1801は、作業者により入力される測定結果についての判定結果を受け付ける。指標演算部1805は、CI2の測定結果から環境パラメータを推定したり、PI16の測定結果を色空間内の座標データに変換したりする。さらに、指標演算部1805は、CI2の測定結果とPI16の測定結果とを比較するための判定指標を演算する。たとえば、第一および第二実施形態で説明されたように、指標演算部1805は重複領域ACの面積を演算してもよい。第三実施形態で説明されたように、指標演算部1805は正規化処理と、距離Dの演算を実行してもよい。第四実施形態で説明されたように、指標演算部1805は、重複領域A3の体積演算を実行してもよい。複合判定部1806は、判定指標が所定の複合合格条件(上述された閾値など)を満たしているかどうかを判定する。登録部1810は、PI16についての判定結果、CI2の測定結果、CI2についての判定結果、および複合情報をサーバ装置14の所定のレコードに書き込む。所定のレコードは、CI2の識別情報によって特定される。警告部1820は、三つの判定結果のうち一つでも不合格であれば、滅菌対象物の使用を禁止する警告をユーザに通知する。
図18(C)は手術工程などで利用されるPC15cのCPU1701が制御プログラムを実行することで実現する機能を示している。測定制御部1802は、測定装置1を制御してCI2の識別情報を取得する。取得部1807は、CI2の識別情報に対応するレコードをサーバ装置14から取得する。警告部1820は、レコードに含まれる三つの判定結果のうち一つでも不合格であれば、滅菌対象物の使用を禁止する警告をユーザに通知する。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける一つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(たとえば、ASIC)によっても実現可能である。ASICは特定用途集積回路の略称である。
<実施形態から導き出される技術思想>
[観点1、14]
物理的インジケータは、滅菌処理装置内に配置される。サーバ装置14は、滅菌処理装置において滅菌対象物に滅菌処理が実行されている場合に、物理的インジケータにより測定された滅菌処理装置の環境に関する第一測定結果を取得する第一取得手段として機能する。測定装置1は、滅菌処理装置において滅菌対象物に滅菌処理が実行されている場合に、変色領域を備えた化学的インジケータを測定することで第二測定結果を取得する第二取得手段の一例である。変色領域は、滅菌対象物とともに滅菌処理され、滅菌処理の達成度合いに応じて色が変色する。滅菌管理システム100は、第一測定結果と第二測定結果とに基づき滅菌処理の妥当性を示す指標情報(例:複合情報)を管理してもよい。たとえば、滅菌管理システム100は、第一測定結果と第二測定結果との齟齬、または、当該齟齬に基づく滅菌処理の妥当性を示す指標情報を管理してもよい。このように、指標情報を管理することで、物理的インジケータにより取得された測定結果と、化学的インジケータにより取得された測定結果との齟齬を管理することが可能となる。その結果、より精度よく滅菌処理の品質を管理可能となる。
また、サーバ装置14は、滅菌処理装置の処理庫に搬入された滅菌対象物に滅菌処理が実行されているときに処理庫の環境を物理的インジケータにより測定して取得された測定結果を記憶する記憶手段として機能する。測定装置1は、化学的インジケータに設けられた変色領域を測色して測色結果を出力する測色手段として機能する。化学的インジケータは、滅菌処理装置により滅菌対象物に対して滅菌処理が実行される際に滅菌対象物とともに処理庫に配置される。変色領域は、滅菌処理の達成度合いに応じて色が変色する。測定装置1は、処理庫の外部に化学的インジケータが搬出された後に測色を実行する。滅菌管理システム100は、滅菌処理の実行中に物理的インジケータにより取得された測定結果と、処理庫の外部に搬出された化学的インジケータの変色領域から取得された測色結果とに基づき滅菌対象物に適用された滅菌処理の妥当性を管理する。このように本実施形態は、物理的インジケータにより取得された測定結果と化学的インジケータの変色領域から取得された測色結果とを複合して管理してもよい。そのため、本実施形態は、これらを独立して管理するケースと比較して、より精度よく滅菌処理の品質を管理できるようになる。
[観点2]
指標演算部1805は、測色手段が出力する測色結果に基づき、滅菌処理の実行中における処理庫の環境を推定し、推定結果を出力する推定手段として機能する。滅菌管理システム100は、滅菌処理の実行中に取得された測定結果と、処理庫の外部に搬出された化学的インジケータの変色領域から取得された推定結果とに基づき指標情報を管理してもよい。
[観点3]
複合判定部1806は、齟齬または滅菌対象物に適用された滅菌処理の妥当性を判定して指標情報を生成する判定手段として機能してもよい。たとえば、複合判定部1806は、滅菌処理の実行中に取得された測定結果と、処理庫の外部に搬出された化学的インジケータの変色領域から取得された推定結果とに基づき判定を実行してもよい。警告部1820は、判定手段の判定結果を通知する通知手段として機能してもよい。
[観点4]
サーバ装置14は識別情報と関連付けて第一測定結果を記憶する記憶手段として機能してもよい。図3が示すように、化学的インジケータは、当該化学的インジケータまたは、当該化学的インジケータとともに保管される滅菌対象物の識別情報を保持する保持手段(例:シール等)を有してもよい。図9(C)などが示すように、サーバ装置14は、この識別情報と関連付けて測定結果を記憶するように構成されていてもよい。複合判定部1806は、測色手段により変色領域を測色された化学的インジケータの保持手段から取得された識別情報に対応する測定結果を記憶手段から取得してもよい。複合判定部1806は、当該測定結果と推定結果とに基づき齟齬または滅菌処理の妥当性を判定するように構成されてもよい。
[観点5]
複合判定部1806は、第一測定結果が示す環境と推定結果が示す環境との合致度に応じて齟齬または滅菌処理の妥当性を判定してもよい。たとえば、複合判定部1806は、第一実施形態で例示されたように、複合判定部1806は、測定結果が示す環境と推定結果が示す環境との合致度が所定閾値未満である場合に、滅菌処理の達成度が所定基準を満たしていないと判定してもよい。
[観点6]
指標演算部1805は、測定結果と推定結果との距離を演算してもよい。複合判定部1806は、当該距離の大小に応じて齟齬または滅菌処理の妥当性を判定してもよい。たとえば、指標演算部1805は、当該距離が距離閾値以下である場合に合致度が所定閾値以上であると判定してもよい。複合判定部1806は、当該距離が当該距離閾値を超えている場合に合致度が所定閾値未満であると判定してもよい。
[観点7]
図13が例示するように、第一測定結果は、第一環境パラメータ(例:処理庫内の温度)と第二環境パラメータ(例:滅菌処理時間)とにより表現される測定点を有してもよい。指標演算部1805は、第一環境パラメータについての測定ばらつきで第一環境パラメータを正規化してもよい。さらに、指標演算部1805は、第二環境パラメータについての測定ばらつきで第二環境パラメータを正規化してもよい。これにより正規化された測定点が取得される。この場合、第一測定結果と推定結果との距離は、正規化された測定点と推定結果が示す推定点との距離であってもよい。
[観点8、9]
図11(B)などが例示するように、合致度は、測定結果のばらつきを考慮して得られる測定結果についての測定結果領域と、測色結果のばらつきを考慮して得られる推定結果の推定結果領域との重複度であってもよい。重複度は、測定結果領域と推定結果領域とが重なっている領域の面積または体積であってもよい。
[観点10]
指標演算部1805は、測定結果を色空間における測定点に変換する変換手段として機能してもよい。複合判定部1806は、測定点と、色空間における推定点であって推定結果に対応した推定点とに基づき、齟齬または滅菌処理の妥当性を判定してもよい。
[観点11]
複合判定部1806が、滅菌対象物に適用された滅菌処理の達成度が所定基準を満たしていないとする判定結果を出力することがある。この場合に、警告部1820は、当該滅菌対象物の使用について警告を出力するように構成されてもよい。
[観点12]
警告部1820は、齟齬または滅菌処理の妥当性を示す指標情報を通知する通知手段として機能してもよい。これによりユーザは二つの測定結果の齟齬または滅菌処理の妥当性を示す指標情報を容易に知ることができる。
[観点13]
環境を表すパラメータ(環境パラメータ)は、処理庫の温度、圧力、湿度および滅菌処理の実行時間のうちの少なくとも一つを含む。つまり、環境パラメータは滅菌処理の達成度に影響を与えるパラメータであればよい。
[観点15]
滅菌工程は、滅菌処理装置の処理庫に、滅菌対象物と、当該滅菌対象物に対する滅菌処理の達成度合いに応じて色が変色する変色領域を有する化学的インジケータと、を搬入する工程を含む。滅菌工程は、さらに、滅菌処理装置により滅菌処理を実行する工程を含む。滅菌工程は、さらに、滅菌処理の実行中において物理的インジケータにより処理庫の環境を測定して第一測定結果を提示する工程を含む。滅菌工程は、滅菌処理が完了すると、処理庫の外部に滅菌対象物と化学的インジケータとを搬出する工程を含む。インジケータ検査工程などは、滅菌対象物が使用される前に、化学的インジケータの変色領域を測定して第二測定結果を出力する工程を含む。インジケータ検査工程などは、滅菌処理の実行中に取得された第一測定結果と、処理庫の外部に搬出された化学的インジケータの変色領域から取得された第二測定結果とに基づき指標情報を管理する工程を含む。
[観点16、17]
PC15およびサーバ装置14は情報処理装置の一例である。情報処理装置は、観点1で説明された第一取得手段および第二取得手段を有していてもよい。これにより、情報処理装置は指標情報を管理できるようになる。
また、記憶装置1703、1713は、滅菌処理装置の処理庫に搬入された滅菌対象物に滅菌処理が実行されているときに処理庫の環境を物理的インジケータにより測定して取得された測定結果を記憶する記憶手段として機能してもよい。CPU1701、1711は、滅菌処理の実行中に取得された測定結果と、処理庫の外部に搬出された化学的インジケータの変色領域から取得された測色結果とに基づき滅菌対象物に適用された滅菌処理の妥当性を管理してもよい。記憶装置1703、1713にはプログラムが記憶されていてもよい。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
1:測定装置、2:化学的インジケータ(CI)、13:滅菌処理装置、16:物理的インジケータ(PI)、100:滅菌管理システム

Claims (17)

  1. 滅菌処理装置において滅菌対象物に滅菌処理が実行されている場合に、前記滅菌処理装置内に配置された物理的インジケータにより測定された前記滅菌処理装置の環境に関する第一測定結果を取得する第一取得手段と、
    前記滅菌処理装置において前記滅菌対象物に前記滅菌処理が実行されている場合に、前記滅菌対象物とともに滅菌処理され、前記滅菌処理の達成度合いに応じて色が変色する変色領域を備えた化学的インジケータを測定することで第二測定結果を取得する第二取得手段と、を有し、
    前記第一測定結果と前記第二測定結果とに基づき、前記滅菌処理の妥当性を示す指標情報を管理することを特徴とする滅菌管理システム。
  2. 前記第二取得手段は、
    前記変色領域を測色する測色手段と、
    前記測色手段が出力する測色結果に基づき、前記滅菌処理の実行中における前記滅菌処理装置の処理庫の環境を推定し、前記第二測定結果として推定結果を出力する推定手段と、を有し、
    前記滅菌処理の実行中に取得された前記第一測定結果と、前記処理庫の外部に搬出された前記化学的インジケータの変色領域から取得された前記推定結果とに基づき前記指標情報を管理することを特徴とする請求項1に記載の滅菌管理システム。
  3. 前記滅菌処理の実行中に取得された前記第一測定結果と、前記処理庫の外部に搬出された前記化学的インジケータの変色領域から取得された前記推定結果とに基づき前記滅菌対象物に適用された前記滅菌処理の妥当性を判定して前記指標情報を生成する判定手段をさらに有することを特徴とする請求項2に記載の滅菌管理システム。
  4. 前記化学的インジケータは、当該化学的インジケータまたは、当該化学的インジケータとともに保管される前記滅菌対象物の識別情報を保持する保持手段と、
    前記識別情報と関連付けて前記第一測定結果を記憶する記憶手段と、をさらに有し、
    前記判定手段は、前記測色手段により前記変色領域を測色された前記化学的インジケータの前記保持手段から取得された識別情報に対応する前記第一測定結果を前記記憶手段から取得し、当該第一測定結果と前記推定結果とに基づき前記滅菌処理の妥当性を判定するように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の滅菌管理システム。
  5. 前記判定手段は、前記第一測定結果が示す環境と前記推定結果が示す環境との合致度に応じて前記滅菌処理の妥当性を判定することを特徴とする請求項4に記載の滅菌管理システム。
  6. 前記判定手段は、前記第一測定結果と前記推定結果との距離を演算し、当該距離の大小に応じて前記滅菌処理の妥当性を判定することを特徴とする請求項5に記載の滅菌管理システム。
  7. 前記第一測定結果は、第一環境パラメータと第二環境パラメータとにより表現される測定点を有し、
    前記第一測定結果と前記推定結果との距離は、前記第一環境パラメータについての測定ばらつきで前記第一環境パラメータを正規化するとともに、前記第二環境パラメータについての測定ばらつきで前記第二環境パラメータを正規化することで得られる測定点と、前記推定結果が示す推定点との距離であることを特徴とする請求項6に記載の滅菌管理システム。
  8. 前記合致度は、前記第一測定結果のばらつきを考慮して得られる前記第一測定結果についての測定結果領域と、前記測色結果のばらつきを考慮して得られる前記推定結果の推定結果領域との重複度であることを特徴とする請求項5に記載の滅菌管理システム。
  9. 前記重複度は、前記測定結果領域と前記推定結果領域とが重なっている領域の面積または体積であることを特徴とする請求項8に記載の滅菌管理システム。
  10. 前記第一測定結果を色空間における測定点に変換する変換手段をさらに有し、
    前記判定手段は、前記測定点と、前記色空間における推定点であって前記推定結果に対応した推定点とに基づき、前記滅菌処理の妥当性を判定することを特徴とする請求項3に記載の滅菌管理システム。
  11. 前記判定手段の判定結果を通知する通知手段をさらに有し、
    前記通知手段は、前記滅菌対象物に適用された前記滅菌処理が所定基準を満たしていないとする判定結果を前記判定手段が出力すると、当該滅菌対象物の使用について警告を出力するように構成されていることを特徴とする請求項3ないし10のいずれか一項に記載の滅菌管理システム。
  12. 前記滅菌処理の妥当性を示す指標情報を通知する通知手段をさらに有することを特徴とする請求項1ないし10のいずれか一項に記載の滅菌管理システム。
  13. 前記環境を表すパラメータは、前記滅菌処理装置の処理庫の温度、圧力、湿度および前記滅菌処理の実行時間のうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1ないし12のいずれか一項に記載の滅菌管理システム。
  14. 滅菌処理装置において滅菌対象物に滅菌処理が実行されている場合に、前記滅菌処理装置内に配置された物理的インジケータと、
    前記物理的インジケータにより測定された前記滅菌処理装置の環境に関する第一測定結果を取得する第一取得手段と、
    前記滅菌処理装置において前記滅菌対象物に前記滅菌処理が実行されている場合に、前記滅菌対象物とともに滅菌処理され、前記滅菌処理の達成度合いに応じて色が変色する変色領域を備えた化学的インジケータと、
    前記化学的インジケータを測定することで第二測定結果を取得する第二取得手段と、
    前記第一測定結果と前記第二測定結果とに基づく前記滅菌処理の妥当性を示す指標情報を管理することを特徴とする滅菌管理システム。
  15. 滅菌処理装置に、滅菌対象物と、当該滅菌対象物に対する滅菌処理の達成度合いに応じて色が変色する変色領域を有する化学的インジケータと、を搬入する工程と、
    前記滅菌処理装置により前記滅菌処理を実行する工程と、
    前記滅菌処理の実行中において物理的インジケータにより前記滅菌処理装置の環境を測定して第一測定結果を提示する工程と、
    前記滅菌処理が完了すると、前記滅菌処理装置の外部に前記滅菌対象物と前記化学的インジケータとを搬出する工程と、
    前記滅菌対象物が使用される前に、前記化学的インジケータの変色領域を測定して第二測定結果を出力する工程と、
    前記第一測定結果と前記第二測定結果に基づく前記滅菌処理の妥当性を示す指標情報を管理する工程と、
    を有することを特徴とする滅菌管理方法。
  16. 滅菌処理装置において滅菌対象物に滅菌処理が実行されている場合に、前記滅菌処理装置内に配置された物理的インジケータにより測定された前記滅菌処理装置の環境に関する第一測定結果を取得する第一取得手段と、
    前記滅菌処理装置において前記滅菌対象物に前記滅菌処理が実行されている場合に、前記滅菌対象物とともに滅菌処理され、前記滅菌処理の達成度合いに応じて色が変色する変色領域を備えた化学的インジケータを、前記滅菌処理装置の外部に前記化学的インジケータが搬出された後に、測定して得られた第二測定結果を取得する第二取得手段と、を有し、
    前記第一測定結果と前記第二測定結果とに基づく前記滅菌処理の妥当性を示す指標情報を管理することを特徴とする情報処理装置。
  17. 請求項16に記載の情報処理装置としてコンピュータを機能させるプログラム。
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