JP7352399B2 - 滅菌処理の記録を管理する管理システム、情報処理装置、管理方法及びプログラム - Google Patents

滅菌処理の記録を管理する管理システム、情報処理装置、管理方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、滅菌対象物に対する滅菌処理の記録の管理技術に関する。
病院では医療用器具といった滅菌対象物の滅菌処理を行う。この際、滅菌対象物に対する滅菌処理の達成度を判定するため、ケミカルインジケータ(以下、CI)などの、所謂、滅菌用インジケータが使用されている。CIは、滅菌剤(蒸気や過酸化水素等)による滅菌処理に必要な条件の達成度に応じて変色する変色領域を有する。特許文献1は、滅菌処理の記録を管理する管理装置を開示している。特許文献1によると、滅菌対象物に対する滅菌処理の日時、滅菌条件、CIの判定結果を記録している。
特許第3414291号公報
近年、滅菌処理の品質を高く維持することが重要視されている。ここで、滅菌処理の品質は、様々な要因により変化し得る。そのため、滅菌対象物に対する滅菌処理の日時、滅菌条件、CIの判定結果を記録するのみでは、滅菌処理の品質を高く維持することはできない。
本発明は、滅菌処理の品質を維持するための情報を生成できる滅菌処理の管理システム、情報処理装置、管理方法及びプログラムを提供するものである。
本発明の一態様によると、1つ以上の滅菌対象物と、滅菌処理の達成度に応じて色が変化する変色領域を有する第1インジケータと、を含むセットに対して滅菌処理装置が行う滅菌処理の記録を管理する管理システムは、前記セットに対して行った前記滅菌処理それぞれについて、前記滅菌処理を行ったときを示すタイミング情報と、前記滅菌処理を行った前記セットの種類と、前記滅菌処理の際に前記セットが配置された前記滅菌処理装置内の配置領域を示す配置領域情報と、前記セットの前記第1インジケータの変色領域の色に基づき判定される前記滅菌処理の達成度と、の関係を示す滅菌記録情報を保持する保持手段と、前記滅菌記録情報に基づき、前記セットの種類と前記配置領域との組み合わせ毎に、前記滅菌処理の達成度の時間的な推移を示す第1判定情報を生成してユーザに提示する生成手段と、を備えていることを特徴とする。


本発明によると、滅菌処理の品質を維持するため情報を生成することができる。
一実施形態による滅菌ワークフローを示す図。 一実施形態による管理システムの構成図。 一実施形態によるCIを示す図。 一実施形態による測定装置の断面図。 一実施形態による測定装置の断面図。 一実施形態による測定装置の断面図。 一実施形態による測定装置の断面図。 一実施形態による滅菌処理装置の内部をゾーンに分割した状態を示す図。 一実施形態による管理情報テーブルを示す図。 一実施形態による管理システムが提示するグラフを示す図。 一実施形態による管理システムが提示するグラフを示す図。 一実施形態による管理システムが提示するグラフを示す図。 一実施形態による管理情報テーブルを示す図。 一実施形態による管理システムが提示するグラフを示す図。 一実施形態による管理システムが提示するグラフを示す図。 一実施形態による管理情報テーブルを示す図。 一実施形態による滅菌処理装置へのセットの配置を示す図。 一実施形態による管理情報テーブルを示す図。 一実施形態による隣接するセットの種類の対と達成度との関係を示す図。 一実施形態によるセットの種類の組み合わせと達成度との関係を示す図。 一実施形態によるCIを示す図。 一実施形態による管理情報テーブルを示す図。 一実施形態による管理システムの機能ブロック図。 一実施形態による情報処理装置の機能ブロック図。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
<第一実施形態>
図1は、本実施形態による滅菌処理に関する滅菌ワークフローを示している。本実施形態において、滅菌ワークフローとは、滅菌対象物に対する滅菌処理に関して行われる一連の工程を意味する。組立工程は、滅菌ステーションにおいて、1つ以上の滅菌対象物をグループ化する工程である。なお、1つのグループに含まれる滅菌対象物は1つの場合もある。グループ化は、例えば、滅菌対象物が使用される手術と、滅菌対象物の滅菌処理に使用される滅菌処理装置との対応関係に基づき行われる。例えば、同じ手術で使用され、かつ、同じ滅菌処理装置により滅菌処理が行われる滅菌対象物は同じグループにグループ化され得る。包装工程は、滅菌ステーションにおいて、1つのグループの1つ以上の滅菌対象物とCI(第1インジケータ)とを1つの包装部材により包装して1つのセットを形成する工程である。通常、病院等では、複数の同じ種類の滅菌対象物を使用し、よって、同じ滅菌対象物を含む複数のセットが形成され得る。以下、同じ滅菌対象物を含む複数のセットを、同じ種類のセットと呼ぶ。逆に、2つのセットの種類が異なるとは、当該2つのセットに含まれる滅菌対象物の少なくとも1つが異なることを意味する。包装工程においてセットに包装されるCIの種類は、セット内の滅菌対象物及び当該セットの滅菌処理を行う滅菌処理装置の組み合わせ等に応じて決定される。滅菌工程は、包装したセットの滅菌処理を滅菌処理装置により行う工程である。
保管工程は、滅菌工程において滅菌処理が行われたセットを保管庫に移動させて保管する工程である。払出工程は、手術等で使用するセットを、保管庫から手術室等の利用場所に移動させる工程である。開封工程は、利用場所に移動させたセットの包装を開封する工程である。手術工程は、滅菌対象物を利用する利用工程でもある。なお、開封工程または手術工程、あるいはその両方で滅菌対象物を使用する前にセットに同封したCIを用いて、滅菌処理の達成度を判定する。そして、CIにより滅菌処理の達成度が十分に行われていると判定できた場合にのみ、滅菌対象物を実際に使用する。回収工程は、滅菌対象物の利用後、滅菌対象物を滅菌ステーションに移動させる工程である。洗浄工程は、滅菌ステーションにおいて滅菌対象物を洗浄する工程である。セットを洗浄工程で洗浄した後、当該セットは、組立工程に回される。
図2は、上記滅菌ワークフローを管理する管理システム100の構成図である。ネットワークには、サーバ装置14と、複数のパーソナルコンピュータ(以下、PC)15と、滅菌処理装置13と、が接続される。サーバ装置14と、PC15と、滅菌処理装置13は、ネットワークを介して相互に通信できる。サーバ装置14は、滅菌ワークフローに関する管理情報(滅菌記録情報)を管理している。PC15は、ネットワークを介して、サーバ装置14が保持する管理情報への情報の追加、修正等を行うことができる。また、PC15及びサーバ装置14は、サーバ装置14が保持する管理情報に基づき、各種情報を管理システム100のユーザに提示することができる。各種情報の提示は、例えば、PC15のディスプレイに提示内容を表示したり、PC15に接続されるプリンタに提示内容を出力したり、ユーザが使用する図示しないPCに提示内容を示す情報を出力したりといった、任意の方法で行われる。この様に、ユーザに各種情報を提示/表示する態様には様々な方法があるが、以下では、これらを纏めて「管理システム100が(ユーザに情報を)提示/表示する」と表現する。なお、本発明において、ユーザとは、滅菌ワークフローの各工程において実際に作業をする作業者や、作業者の監督を行う監督者等、滅菌ワークフローに関する人を意味する。
PC15は、滅菌ワークフローにおいて、管理情報を参照したり、管理情報に情報を追加したり、管理情報を修正したりする必要がある場所に設置される。また、図1に示す様に、一部のPC15は、測定装置1に接続される。測定装置1は、CIの変色領域を測定する装置である。なお、本実施形態において、測定装置1は、CIの変色領域の測定に加えて、CIの識別情報を読み取る読取装置としても機能できる様に構成される。よって、測定装置1は、CIを測定する必要がある場所に加えて、CIの識別情報を読み取る必要がある場所にも設置され、同じ場所に設置されたPC15に接続される。なお、図1のネットワークは、病院内で閉じたネットワークに限定されない。例えば、滅菌ステーションは、病院外であっても良く、この場合、ネットワークは、病院と、病院外の滅菌ステーションを接続するものになる。また、ネットワークは、他のネットワークに接続しないローカルエリアネットワーク(LAN)といった、閉じたネットワークであっても、LANとインターネットとを含むものであっても良い。例えば、ネットワークは、インターネットと、インターネットに接続する病院内のLANとで構成することができ、この場合、サーバ装置14を、病院外に設置してインターネットに接続することで、管理システム100を構成することができる。
また、本実施形態において、滅菌処理装置13はネットワークに接続されており、PC15及びサーバ装置14は、滅菌処理装置13から管理情報に追加する情報や、管理情報を修正するための情報を取得することができる。しかしながら、滅菌処理装置13をネットワークに接続しない構成とすることもできる。この場合、作業者は、滅菌処理装置13が出力する情報に基づき、PC15を操作して、管理情報の追加・修正等を行う。なお、作業者が管理情報の入力・更新・表示等を行うためには、PC15等を操作する必要があるが、以下では、説明の簡略化のため、PC15を操作するとの記載については省略する。例えば、作業者がPC15を操作して管理システム100に情報を入力することを、作業者が管理システム100に情報を入力とするとも表現する。
本実施形態において、各セットには、それぞれ、識別情報が付与される。識別情報は、例えば、シールに印刷されたシリアル番号やバーコードの形式であり得る。或いは、識別情報は、ICタグに記録され得る。識別情報を有する媒体は、例えば、セットの包装部材の外装面や、セットの滅菌対象物に貼付される。或いは、セットに同封するCIに貼付され得る。また、CI自体にシリアル番号等が記録されている場合、セットに同封するCIのシリアル番号を当該セットの識別情報とすることができる。本実施形態では、セットに同封するCIのシリアル番号を当該セットの識別情報とする。
図3は、本実施形態によるCIを示している。CIは、シート状の試験紙であり、表面に化学的処理が施された変色領域21を有する。変色領域21は、滅菌処理の達成度に応じてその色が変化する。本実施形態において、CIの変色領域21は、初期状態において色値C#1であり、滅菌処理の達成度に応じて色値C#2~色値C#9へと変化し、最終的には色値C#10で一定となる様に構成されているものとする。以下、色値C#k(kは1から10までの整数)となるときの滅菌処理の達成度を達成度#kとする。なお、変色領域21は、色値C#1~C値#10のいずれかとなるのではなく、色値C#1から色値C#10へと連続的に変化する。つまり、変色領域21は、色値C#m(mは、1から9までの整数)と色値C#m+1との間の色も取り得る。本実施形態では、滅菌処理の達成度のレベルを9段階で評価する。具体的には、変色領域21の色が色値C#m~色値C#m+1の範囲内にあると、滅菌処理のレベルをレベル#mと判定する。そして、例えば、レベル#4~#9をOKレベルとし、レベル#1~#3をNGレベルとする。ここで、滅菌処理のレベルがレベル#mとは、滅菌処理の達成度が達成度#m~達成度#m+1の範囲内との意味である。
また、CIは、識別情報を有する識別部22を有する。図3において、識別部22は、CIのシリアル番号をCIの下地上に印刷したものである。なお、上述した様に、識別部22は、バーコードを印刷したものや、ICタグ(無線タグ)をCIに貼附したものとすることもできる。
図4は、一実施形態による測定装置1の断面図である。なお、図4の参照符号2は、測定装置1の測定位置に搬送されたCIを示し、点線は、測定装置1に挿入される前のCIを示している。測定装置1の挿入部4に挿入されたCIは、搬送ローラ対6により測定位置に搬送される。測定部3は、CIの変色領域21の色を測定する。CIの測定後、搬送ローラ対6を逆回転させることで、CIは測定装置1外に排出される。測定部3は、CIの変色領域21の色値に関連する光学測定値、例えば、分光反射率を光7により読み取る。本実施形態において、測定部3は、CIの変色領域21の色値に加えて、CIの識別情報を読み取る様に構成される。識別部22がシリアル番号やバーコードであると、測定部3は、CIの識別部22を光学的に読み取ることができる。なお、識別部22が、ICタグであると、測定部3は、ICリーダを有し、ICタグと通信してICタグに格納された識別情報を読み取る。また、測定部3は、変色領域21と識別部22を撮像素子で撮像することで、変色領域21の色値と識別情報を読み取る構成とすることができる。制御部8は、測定装置1を制御する。制御部8の記憶部9には、測定に使用する種々の情報が格納される。また、制御部8の演算処理部10は、測定部3による測定結果、例えば、分光反射率に基づきCIの変色領域21の色値を判定する。制御部8は、判定した色値を示す色情報と、読み取ったCIの識別情報と、をPC15に出力する。
なお、図4に示す測定装置1は、挿入部4からCIを排出するものであったが、図5に示す様に、CIの測定位置に対して挿入部4とは逆側に排出部を設け、測定後、CIを排出部から排出する構成であっても良い。また、図4に示す測定装置1は、CIを測定位置に搬送後、固定された測定部3によりCIを測定するものであったが、図6に示す様に、測定部3を移動可能な様に構成することができる。つまり、測定部3を所定方向に移動させて、CIの変色領域21や識別部22を読み取る構成とすることもできる。さらに、図7に示す様に、作業者が測定装置1をCIの上で移動させて、CIの変色領域21や識別部22を読み取る構成とすることもできる。その様な構成は、様々なサイズのCIを利用する場合に有利である。
なお、セットの識別情報としてCIの識別情報を使用しない場合、識別情報が記録された媒体や識別情報の形式に応じた識別情報の読み取りが行われてPC15に出力される。例えば、識別情報がバーコードであると、識別情報の読み取りにバーコードリーダを利用できる。また、識別情報がシリアルナンバーである場合、作業者が識別情報を管理システム100に入力する構成とすることもできる。
図8は、滅菌処理装置13の内部を示している。本実施形態では、滅菌処理装置13においてセットが配置される配置領域を分割して複数のサブ領域を定義する。なお、以下の説明において、個々のサブ領域をゾーンと表現する。図8においては、セットの配置領域を上下方向及び左右方向それぞれにおいて2つに分割して4つのゾーンA~Dを定義している。なお、滅菌処理装置13の配置領域をどの様に分割するかは任意であり、ゾーン数も4つに限定されない。例えば、配置領域をさらに前後方向に分割することもできる。なお、滅菌処理装置13内のゾーンの境界を作業者に視認させるため、滅菌処理装置13内にゾーンの境界を示す仕切りを設けたり、テープ等で目印を設けたりすることができる。
図9は、本実施形態において、サーバ装置14が保持する管理情報である管理情報テーブル(滅菌記録テーブル)を示している。番号フィールドは、各レコードの番号を示している。レコードの識別情報フィールドには、セットの識別情報が格納される。本実施形態において、セットの識別情報は、当該セットに同封したCIの識別情報である。各レコードには、識別情報フィールドに格納された識別情報のセットに対する滅菌処理に関連する滅菌関連情報が記録される。以下、滅菌関連情報について説明する。まず、セットフィールドには、対応するセットの種類を特定する情報が格納される。滅菌処理装置フィールドには、セットの滅菌を行う滅菌処理装置13を特定する情報が格納される。作業者フィールドには、セットの滅菌処理を行う作業者を特定する情報が格納される。滅菌日時フィールドには、セットの滅菌処理を行った日時を示す情報が格納される。結果情報フィールドは、滅菌前と滅菌後の2つのサブフィールドを有する。本実施形態においては、セットにCIを同封する前に当該CIの変色領域21を測定装置1で測定し、その測定結果に基づきCIに初期不良が有るか否かを判定する。そして、その判定結果が、滅菌前サブフィールドに格納される。また、セットの滅菌処理後、セットに同封されたCIの変色領域21を測定装置1で測定し、その測定結果に基づき当該滅菌処理の達成度のレベルを判定する。そして、判定した達成度のレベルが滅菌後サブフィールドに格納される。配置位置フィールドには、セットを滅菌処理する際、当該セットを配置した滅菌処理装置13内のゾーンを示す情報が格納される。
例えば、包装工程において、図3に示す識別情報が12345678であるCIを同封するものとする。作業者は、PC15を操作して、管理情報テーブルに新たなレコード(図9の番号101)を記録対象レコードとして追加する。そして、作業者は、管理システム100に、当該包装工程の対象セットの種類を特定する情報と、使用予定の滅菌処理装置を特定する情報と、当該作業者を特定する情報を入力する。これにより、記録対象レコードのセットフィールド、滅菌処理装置フィールド及び作業者フィールドに、これら情報が記録される。作業者は、同封する識別情報が12345678であるCIを測定装置1に読み取らせる。これにより、測定装置1は、測定結果として変色領域21の色値(以下、測定色値)Ctと、識別情報をPC15に出力する。PC15は、識別情報12345678に対応するレコードが管理情報テーブルに存在しないことを確認した後、記録対象レコードの識別情報フィールドに識別情報12345678を記録する。
また、PC15は、CIの変色領域21の初期色の色値C#1と測定色値Ctとの色差が閾値を超えているか否かを判定する。PC15は、色値C#1と測定色値Ctとの色差が閾値を超えていないと、滅菌前サブフィールドにOKを記録する。図9(A)は、この状態を示している。なお、色値C#1と測定色値Ctとの色差が閾値を超えていると、PC15は、滅菌前サブフィールドにNGを記録する。同時に、PC15は、色値C#1と測定色値Ctとの色差が閾値を超えているか否かを表示部に表示する。また、色値C#1とCIの測定色値Ctとの色差が閾値を超えている場合、当該CIについては、後の工程で利用できないことも表示部に表示することができる。作業者は、PC15の表示部に表示された情報をもとに、測定したCIをセットに同封するか、廃棄して異なるCIの測定を行う。
続いて、作業者は、滅菌工程においてセットを滅菌処理装置13に配置する。その際、作業者は、当該セットを配置した滅菌処理装置13のゾーンを管理システム100に入力する。これにより管理システム100は、当該セットに対応するレコードの配置位置フィールドに情報を記録する。その後、作業者は、滅菌処理装置13を操作してセットの滅菌処理を行う。管理システム100は、滅菌処理装置13から滅菌処理の完了日時を取得し、当該セットに対応するレコードの滅菌日時フィールドに記録する。図9(B)は、この状態を示している。その後、手術工程において、セットを使用する際、当該セットに同封されたCIの変色領域21を測定装置1により測定する。これにより、測定装置1は、測定結果として変色領域21の測定色値Ctと、識別情報12345678をPC15に出力する。PC15は、測定色値Ctに基づき滅菌処理の達成度のレベルを判定し、識別情報12345678に対応するレコードの滅菌後サブフィールドに判定したレベルを記録する。図9(C)は、この状態を示している。
なお、セットを配置したゾーンについては、作業者が確認して管理システム100に入力する構成に限定されない。例えば、滅菌処理装置13内に設けたセンサにより滅菌処理装置13においてセットが配置されているゾーンを検出して管理システム100に通知する構成とすることができる。或いは、セットを滅菌処理装置13に配置した後、カメラのような撮像素子で配置状態を撮像し、PC15に撮像した画像を読み取らせ、画像認識技術によりPC15に判定させる構成とすることもできる。
図10は、管理情報に基づき作成されるグラフの例を示している。管理システム100は、例えば、図10に示すグラフをユーザに提示することができる。図10は、セットフィールド及び滅菌処理装置フィールドの値がそれぞれX1及びY1であるレコードの滅菌後フィールドが示すレベルの推移を、セットを配置したゾーン別に示したものである。なお、横軸は、滅菌日時フィールドの値である。図10の2点鎖線の直線は、ゾーンDを除くゾーンA~ゾーンCの点が示すレベルの平均を示している。また、図10の破線の直線は、ゾーンDを除くゾーンA~ゾーンCの点が示すレベルの標準偏差の3倍だけ、平均から小さくしたレベルを示している。図10において、種類X1のセットをゾーンDに配置した際の滅菌処理の達成度は、標準的なデータの分布から離れた状態にあることが分かる。図10より、種類X1のセットを滅菌処理装置13で滅菌処理する場合、ゾーンDに配置することを避け、ゾーンA、B及びCの何れかに配置すべきことが分かる。
よって、作業者が、滅菌工程において、種類X1のセットをY1で特定される滅菌処理装置13のゾーンDに配置したことを管理システム100に入力した場合、管理システム100は警告を発出することができる。当該警告は、種類X1のセットをゾーンDに配置できないことのメッセージを含むものとすることができる。さらに、管理システム100は、種類X1のセットをゾーンDに配置できないことに代えて、或いは、加えて、種類X1のセットを配置できるゾーンをユーザに提示することもできる。なお、使用できないセットの種類とゾーンの組み合わせの決定方法は、所定の基準により行う。例えば、管理システム100は、セットの種類とゾーンの組み合わせに対する達成度の平均値や、最小値や、その他の統計値を求め、当該平均値、最小値、統計値が閾値より小さい組み合わせを、使用できない組み合わせであると判定することができる。なお、使用できない組み合わせを判定するために使用するレコードは、過去所定期間又は過去所定数とすることができる。
なお、セットの種類に拘わらず、ゾーンD等の特定のゾーンでの滅菌処理での達成度のレベルが低い場合、管理システム100は、Y1で特定される滅菌処理装置13に問題があると判定し、Y1で特定される滅菌処理装置13の調整/修理をユーザに促すことができる。なお、図10の破線の直線は、標準偏差の3倍に設定したが、標準偏差の何倍にするかは、求めたい確率に応じ、任意に決められる。
図11は、図10と同様のグラフを示している。管理システム100は、例えば、図11に示すグラフをユーザに提示することができる。図11の2点鎖線で示す近似直線は、ゾーンCのレベルの推移を示す各点を線形近似した直線である。当該近似直線は、例えば、最小二乗法等、種々の統計的手法により求めることができる。なお、本実施形態では、ゾーンCのレベルの推移を一次関数で近似しているが、任意の関係式を使用することができ、よって、近似直線ではなく近似曲線とすることもできる。図11に示す近似直線から、ゾーンCに配置したセットに対する滅菌処理の達成度は、時間の経過と共に低下していることが分かる。また、近似直線を現時点より将来の時点まで延ばすことで、現在の傾向が継続した場合、将来的に滅菌処理のレベルがどの様になるかを判定することができる。例えば、図11においては、レベル#3を閾値とし、閾値に対応する直線(閾値)と、近似直線との交点に対応する日時頃には、ゾーンCに配置したセットに対する滅菌処理のレベルが平均してレベル#3に達すると予測できる。この場合、管理システム100は、予測した日時をユーザに提示できる。よって、現時点では、NGレベルに到達していないものの、将来的にNGとなるおそれがあると予測された場合、ユーザは、NGが出るまでに滅菌処理装置13の調整/修理といった対策を講じることができる。
なお、本実施形態では、滅菌処理装置13の配置領域を分割して複数のゾーンを定義し、管理情報テーブルにゾーンを示す情報を記録していた。しかしながら、より一般的には、配置領域内においてセットを配置した配置位置を示す位置情報を、管理テーブルに記録する構成とすることができる。例えば、配置領域内において、所定の分解能の座標を定義し、配置したセットの所定の位置の座標を位置情報として管理テーブルに記録する構成とすることができる。なお、これは、セットの大きさに比べてゾーンの大きさを小さくしたことにも対応する。
以上、滅菌処理の際、滅菌対象物を配置した配置位置を示す位置情報を記録する。例えば、図8で説明した様に、位置情報は、ゾーンを示すものとすることができる。これにより、管理システム100は、配置位置と滅菌処理の達成度との関係を判定するための情報を生成することができる。また、滅菌日時の情報も記録することで、配置位置それぞれについて、滅菌処理の達成度の推移を判定するための情報を生成することができる。さらに、セットの種類を示す情報を記録することで、セットの種類ごとに、配置位置と滅菌処理の達成度との関係を判定するための判定情報を生成することができる。さらに、滅菌処理を行った滅菌処理装置を特定する情報を記録することで、セットの種類及び滅菌処理装置の組み合わせごとに、配置位置と滅菌処理の達成度との関係を判定するための判定情報を生成することができる。
なお、上記実施形態では、滅菌処理装置13を特定する情報を管理情報テーブルに記録していたが、代わりに、或いは、追加して、滅菌処理装置13の種類を特定する情報を記録することもできる。これにより、セットの種類及び滅菌処理装置の種類の組み合わせごとに、配置位置と滅菌処理の達成度との関係を判定するための判定情報を生成することができる。よって、例えば、セットに対する滅菌処理の達成度が低くなる配置位置への配置を避けるといった対策を講じることができる。また、滅菌処理装置13の調整/修理の必要があるかについても判定することもできる。
さらに、管理システム100は、判定情報に基づき、セットの種類及び配置位置の使用しない組み合わせを判定することができる。組み合わせは、セットの種類、滅菌処理装置及び配置位置の組み合わせであっても、セットの種類、滅菌処理装置の種類及び配置位置の使用しない組み合わせであっても良い。管理システム100は、使用しないと判定した組み合わせが管理情報に入力された場合、ユーザに警告を行うことができる。警告は、入力した組み合わせが使用できないことや、使用できる組み合わせをユーザに伝えるメッセージを含み得る。以上の構成により、滅菌処理の品質を高く維持することが可能になる。
<第二実施形態>
続いて、第二実施形態について第一実施形態との相違点を中心に説明する。本実施形態では、図9の配置位置フィールドに代えて、容積率フィールドを設ける。容積率とは、滅菌処理装置13の配置領域の容積に対する、滅菌処理のために当該滅菌処理装置13に配置した全セットの体積の合計の割合(比)である。例えば、セットの各種類の体積を予め求めておくことで、滅菌処理装置13に配置したセットの総体積については、滅菌処理装置13に配置したセットの種類毎の個数に基づき計算することができる。管理システムは、レコードの容積率フィールドに、当該レコードに対応するセットを滅菌処理装置13で滅菌処理する際の容積率を記録する。
図12は、本実施形態の管理情報に基づき作成されるグラフの例を示している。管理システム100は、例えば、図12に示すグラフをユーザに提示することができる。図12は、セットフィールド及び滅菌処理装置フィールドの値がそれぞれX1及びY1であるレコードの滅菌後フィールドが示すレベルの推移を、容積率の範囲別に示したものである。なお、横軸は、滅菌日時フィールドの値である。図12の2点鎖線の直線は、容積率0~75%の点が示すレベルの平均を示している。また、図12の破線の直線は、容積率0~75%の点が示すレベルの標準偏差の3倍だけ、平均から小さくしたレベルを示している。図12において、容積率75%以上で行った滅菌処理の達成度は、標準的なデータの分布から離れた状態にあることが分かる。図12より、種類X1のセットを、Y1で特定される滅菌処理装置13で滅菌処理する場合、容積率75%未満で行うべきことが分かる。また、作業者が、種類X1のセットをY1で特定される滅菌処理装置13で滅菌処理する際に、容積率フィールドに75%以上の値を入力した場合、管理システム100は、警告をユーザに提示することができる。この警告は、種類X1のセットを、Y1で特定される滅菌処理装置13で滅菌処理する際には容積率を75%未満とすることをユーザに示すメッセージを含むものとすることができる。なお、図12の破線の直線は、標準偏差の3倍に設定したが、標準偏差の何倍にするかは、求めたい確率に応じ、任意に決められる。
以上、滅菌処理の際の容積率を示す情報を記録する。これにより、容積率と滅菌処理の達成度との関係を判定する情報を生成することができる。なお、第一実施形態と同様に、容積率の範囲毎の達成度の推移や、セットの種類、滅菌処理装置13の個体又は種類ごとに、容積率と滅菌処理の達成度の関係を判定する判定情報を生成することもできる。よって、例えば、容積率が高くても滅菌処理の達成度に影響のないセットや、容積率が高くなると滅菌処理の達成度が低くなるセット等を判定することができる。
また、第一実施形態と同様に、管理システム100は、判定情報に基づき、セットの種類と容積率の使用しない組み合わせを判定することができる。組み合わせは、セットの種類と、容積率と、滅菌処理装置の組み合わせであっても、セットの種類と、容積率と、滅菌処理装置の種類の組み合わせであっても良い。管理システム100は、使用しないと判定した組み合わせが管理情報に入力された場合、ユーザに警告を行うことができる。警告は、入力した組み合わせが使用できないことや、使用できる組み合わせをユーザに伝えるメッセージを含み得る。この様に、滅菌処理の達成度を高く維持する様に、セットの種類に応じて滅菌処理装置13で一度に滅菌するセットを選択することができ、滅菌処理の品質を高く維持することが可能になる。なお、容積率の上限値を、ユーザが管理システム100に入力する構成とすることもできる。上限値は、例えば、滅菌処理装置の製造者が推奨する値とすることができる。そして、管理システム100は、容積率フィールドに上限値を超えた容積率が入力されると、ユーザに警告を行うことができる。警告は、入力された容積率が上限値を超えていることをユーザに伝えるメッセージを含み得る。
<第三実施形態>
続いて、第三実施形態について第一実施形態及び第二実施形態との相違点を中心に説明する。図13は、本実施形態の管理情報テーブルを示している。本実施形態において、管理情報テーブルは、配置位置フィールド及び容積率フィールドの両方を有し、滅菌処理においてセットを配置したゾーン及び容積率の両方を記録する。
図14及び図15は、本実施形態の管理情報に基づき作成されるグラフの例を示している。管理システム100は、例えば、図14及び図15に示すグラフをユーザに提示することができる。図14及び図15の横軸は容積率であり、縦軸は滅菌処理の達成度のレベルを示している。なお、図14は、ゾーンAに配置されたセットの容積率と達成度のレベルとの関係を、セットの種類別に示したものである。図15は、ゾーンBに配置されたセットの容積率と達成度のレベルとの関係を、セットの種類別に示したものである。図15より、ゾーンBでは、容積率に拘わらず、滅菌処理の達成度は高いレベルで維持されていることが分かる。一方、ゾーンAでは、種類X2のセットに対する滅菌処理の達成度が、容積率の増加に応じて大きく減少することが分かる。図14及び図15のグラフから、種類X1及びX2のセットを滅菌処理装置13により同時に滅菌する場合、種類X1のセットをゾーンAに配置し、種類X2のセットをゾーンBに配置すべきことが分かる。また、図15より、容積率が所定値、例えば、50%以上の場合において、種類X2のセットをゾーンAに配置したことをユーザが入力した場合、管理システム100は、種類X2のセットをゾーンBに配置すべきこと、又は、種類X2のセットをゾーンAに配置できないことをユーザに提示することができる。
以上、滅菌対象物を配置した配置位置と容積率の両方を記録する。これにより、配置位置及び容積率の組み合わせと、滅菌処理の達成度との関係を判定するための判定情報を生成することができる。さらに、上記実施形態と同様に、セットの種類、滅菌処理装置13の個体又は種類ごとに、配置位置及び容積率の組み合わせと、滅菌処理の達成度との関係を判定するための情報を生成することができる。
また、第一実施形態及び第二実施形態と同様に、管理システム100は、判定情報に基づき、セットの種類、配置位置及び容積率の使用しない組み合わせを判定することができる。組み合わせは、さらに、滅菌処理装置や、滅菌処理装置の種類を含むものであっても良い。管理システム100は、使用しないと判定した組み合わせが管理情報に入力された場合、ユーザに警告を行うことができる。警告は、入力した組み合わせが使用できないことや、使用できる組み合わせをユーザに伝えるメッセージを含み得る。以上の構成により、滅菌処理の品質を低くし得る組み合わせを避け、滅菌処理の品質を高く維持することができる。
<第四実施形態>
続いて、第四実施形態について上記各実施形態との相違点を中心に説明する。通常、滅菌処理装置13での滅菌処理が正常に行われたかを確認するため、セットに同封するCIに加えて、滅菌処理装置13の内部で最も滅菌が行われにくい箇所(以下、コールドスポット)にもCIを配置する。以下、セットに同封されず、滅菌処理装置13の内部に配置されるCIをPCD用CIと表記する。滅菌処理装置13による滅菌処理が完了すると、測定装置1によりPCD用CIを測定し、PCD用CIの変色領域21の測定色値Ctに基づき滅菌処理の達成度が判定される。また、PCD用CIについても初期不良の判定が行われる。
本実施形態においては、コールドスポットに加えて、各ゾーンにPCD用CIを配置する。そして、管理情報には、図16に示す様に、同じゾーンに配置されたPCD用CIの初期不良の判定結果及びPCD用CIに基づき判定される達成度の判定結果も記録する。なお、図16においては、達成度のレベルを記録するのではなく、達成度がOKであるかNGであるかを記録している。例えば、あるゾーンに配置されたPCD用CIから判定される達成度の判定結果と、当該ゾーンに配置されたセットのCIから判定される達成度の判定結果が共にOKであると、滅菌処理には問題が無いと判定することができる。一方、PCD用CIに基づく判定結果がOKであるが、セットのCIに基づく判定結果がNGであると、包装部材外部の滅菌条件は満たされているが、包装部材内部の滅菌条件が満たされていないことが分かる。この場合、セットの組方に問題が有ると推定できる。さらに、PCD用CIに基づく判定結果と、セットのCIから判定される判定結果が共にNGであると、包装部材外部の滅菌条件が満たされていないことが分かる。この場合、滅菌処理装置13の故障や、セットの過積載等に問題が有ると推定できる。
なお、本実施形態では、各ゾーンそれぞれにPCD用CIを配置するとしたが、複数のゾーンの少なくとも1つにPCD用CIを配置する構成とすることもできる。この場合、PCD用CIが配置されたゾーンの内、レコードに対応するセットが配置されたゾーンとの距離が最も近いゾーンのPCD用CIの判定結果が、当該セットに対応するレコードに記録される。より一般的には、セットの配置位置に最も近い位置に配置されたPCD用CIの判定結果が、当該セットに対応するレコードに記録される。
以上、1つ以上のPCD用CIを配置領域内に配置し、PCD用CIにより判定される達成度を記録する。管理システム100は、同じレコードの、CIに基づく達成度とPCD用CIに基づく達成度とを比較して比較結果をユーザに提示する。これにより、セットの組方や包装に問題が有るか否かを判定でき、必要な対策を講じることができる。よって、滅菌処理の品質を高く維持することができる。
<第五実施形態>
続いて、第五実施形態について第一実施形態との相違点を中心に説明する。本実施形態においても、第一実施形態と同様に、滅菌処理装置13においてセットが配置される配置領域を分割して複数のサブ領域(ゾーン)を定義する。なお、各ゾーンのサイズは、1つのゾーンに複数のセットが収まらない様に設定する。図17は、上段及び下段の配置領域をそれぞれ6個のゾーン、つまり、計12個のゾーンP1~P12に分割した状態を示している。
図18は、本実施形態において、サーバ装置14が保持する管理情報である管理情報テーブル(滅菌記録テーブル)を示している。配置位置フィールドには、セットを滅菌処理する際、当該セットを配置した滅菌処理装置13内のゾーンを示す情報が格納される。なお、複数のゾーンに跨って配置されているセットについては、跨っている総てのゾーンを記録する。図18の番号300~306のレコードは、それぞれ、図17の7つのセットのレコードに対応する。例えば、上段左側の種類X1のセットは、ゾーンP1及びP2に配置されており、番号300のレコードに対応する。また、下段左側の種類X3のセットは、ゾーンP7及びP8に配置されており、番号303のレコードに対応する。
また、本実施形態においては、管理情報テーブルに滅菌ジョブ番号フィールドを設ける。そして、1つの同じ滅菌処理装置13により同時に滅菌処理されるセットの滅菌ジョブ番号フィールドには、同じ値を格納する。管理システム100は、滅菌ジョブ番号フィールドの値により、同じ滅菌処理装置13により同時に滅菌処理されたセットを特定することができる。
管理システム100は、配置位置フィールドの値より、同時に滅菌処理された複数のセットについて、どのセットとどのセットが隣接関係にあったかを特定することができる。具体的には、図18の配置位置フィールドの値より、管理システム100は、ゾーンP1及びP2に跨って配置された種類X1のセットと、ゾーンP3及びP4に跨って配置された種類X2のセットが隣接関係にあることを特定できる。その他の隣接関係についても同様である。
管理システム100は、隣接して配置された2つのセットの対のレベルを判定する。本実施形態においては、この対のレベルを、当該対の2つのセットの滅菌処理の達成レベルの小さい方として定義する。例えば、図18の番号300のレコードの滅菌後サブフィールドにレベル#8が格納され、番号301のレコードの滅菌後サブフィールドにレベル#6が格納されているものとする。この場合、ゾーンP1及びP2に跨って配置された種類X1のセットと、ゾーンP3及びP4に跨って配置された種類X2のセットの対のレベルは#6となる。
管理システム100は、各対について、第一実施形態の図10及び図11で説明したのと同様のグラフをユーザに提示することができる。また、管理システム100は、対のレベルの平均値を求めることができる。なお、平均値を求めるために使用するレコードは、過去所定期間又は過去所定数とすることができる。図19は、各対のレベルの平均値を示している。図19に示す様に、種類X1と種類X3の対のレベルの平均値は、他の対のレベルの平均値より低いことが分かる。例えば、管理システム100は、平均値が所定値(閾値)より小さい対を使用しない対と判定することができる。そして、管理システム100は、使用しない対が管理情報に入力された場合、作業者に警告することができる。例えば、閾値を4とすると、管理システム100は、種類X1と種類X3のセットを隣接して配置できないと判定する。管理システム100は、同じ滅菌ジョブ番号を有するレコードへの作業者による入力の際、セットフィールドと配置位置フィールドに入力された値に基づき、滅菌処理装置13における隣接関係を判定する。そして、種類X1と種類X3のセットが隣接して配置されている場合、管理システム100は、種類X1と種類X3のセットを隣接して配置できないことを示す警告をユーザに提示する。
なお、本実施形態では、種類X2のセットの右側に種類X1のセットが有る場合と、種類X2のセットの左側に種類X1のセットが有る場合を区別せず、種類X1と種類X2のセットの対としていた。しかしながら、種類X2のセットの右側に種類X1のセットが有る場合と、種類X2のセットの左側に種類X1のセットが有る場合を異なる対とすることもできる。また、対のレベルを、当該対に含まれる2つのセットのレベルの小さい方としたが、2つのレベルの平均値とすることもできる。また、管理システム100は、隣接関係を配置位置フィールドの値に基づき判定していた。つまり、本実施形態の配置位置フィールドの情報は、隣接関係を特定するための情報であった。しかしながら、隣接するセットの識別情報をレコードに記録することで隣接関係を特定する構成であっても良い。さらに、使用しない対を各対のレベルの平均値に基づき決定することに本発明は限定されず、任意の統計値を使用して決定することができる。
以上、本実施形態では、セットの種類の隣接関係とレベルの関係を判定する判定情報を生成してユーザに提示することができる。なお、第一実施形態と同様に、滅菌処理装置13の個体又は種類ごとに、隣接関係と滅菌処理の達成度の関係を判定する判定情報を生成することもできる。また、第一実施形態と同様に、管理システム100は、判定情報に基づき、使用しない隣接関係を判定することができる。使用しない隣接関係は、滅菌処理装置ごとに、或いは、滅菌処理装置の種類ごとに判定することもできる。管理システム100は、使用しない隣接関係で作業者がセットを配置した場合、作業者に警告することができる。この構成により、滅菌処理の品質を高く維持することが可能になる。
<第六実施形態>
続いて、第六実施形態について第五実施形態との相違点を中心に説明する。本実施形態においては、第五実施形態と同様に、管理情報テーブル(滅菌記録テーブル)に滅菌ジョブ番号フィールドを設ける。なお、配置位置フィールドについては無くても良い。
管理システム100は、滅菌ジョブ番号フィールドの値より、同時に滅菌処理されたセットの種類の組み合わせを特定することができる。具体的には、図18の滅菌ジョブ番号フィールドの値より、管理システム100は、種類X1、X2及びX3の組み合わせを同時に滅菌処理したことを特定できる。つまり、滅菌ジョブ番号フィールドに格納される情報は、同じ滅菌処理装置13により同時に滅菌処理されたセットを特定するための情報である。
管理システム100は、同時に滅菌処理した組み合わせのレベルを判定する。本実施形態においては、組み合わせのレベルを、同時に滅菌処理した各セットのレベルの最も小さいレベルとして定義する。例えば、図18の番号300から306のレコードの滅菌後サブフィールドの最小値がレベル#3であると、図17に示すセットの組み合わせのレベルはレベル#3となる。
管理システム100は、各組み合わせについて、第一実施形態の図10及び図11で説明したのと同様のグラフをユーザに提示することができる。また、管理システム100は、各組み合わせについて、レベルの平均値を求めることができる。なお、平均値を求めるために使用するレコードは、過去所定期間又は過去所定数とすることができる。図20は、各組み合わせのレベルの平均値を示している。図20から、種類X1と種類X3が組み合わせに含まれるとレベルの平均値が低くなることが分かる。例えば、管理システム100は、平均値が所定値(閾値)より小さい組み合わせを判定し、その様な組み合わせを使用しない組み合わせと判定することができる。そして、管理システム100は、レコードに情報が入力された際、滅菌ジョブ番号フィールドに格納された値に基づき、滅菌処理されるセットの組み合わせを判定する。そして、この組み合わせが、使用しない組み合わせに含まれる場合、作業者に警告することができる。具体的には、図20の場合、管理システム100は、種類X1と種類X3のセットが組み合わせに含まれると、ユーザに警告することができる。
なお、本実施形態では、同じ種類のセットが複数あっても、その数については考慮しなかった。しかしながら、セットの数も考慮した組み合わせとすることもできる。この場合、例えば、図17の組み合わせは、X1が2、X2が3、X3が2の組み合わせとなる。これは、セットの種類の組み合わせではなく、セットの組み合わせを判定することに対応する。また、管理システム100は、同時に滅菌するセットの組み合わせを滅菌ジョブ番号フィールドの値に基づき判定していた。つまり、本実施形態の滅菌ジョブ番号フィールドの情報は、組み合わせを特定するための情報であった。しかしながら、同時に滅菌するセットの識別情報をレコードに記録することで組み合わせを特定する構成であっても良い。さらに、使用しない組み合わせを、各組み合わせのレベルの平均値に基づき決定することに本発明は限定されず、任意の統計値を使用して決定することができる。
以上、本実施形態では、同時に滅菌処理するセットの組み合わせとレベルの関係をユーザに提示することができる。また、レベルを低下させる組み合わせを判定し、その様な組み合わせで作業者がセットを配置した場合、作業者に警告することができる。なお、組み合わせは、さらに、滅菌処理装置や、滅菌処理装置の種類を含むものであっても良い。この構成により、滅菌処理の品質を高く維持することが可能になる。
<第七実施形態>
続いて、第七実施形態について第一実施形態から第六実施形態との相違点を中心に説明する。本実施形態においては、図21に示すCIを使用する。図21に示すCIは、変色領域21及び識別部22に加えて、温度により変色する温度検出領域23~25を有する。例えば、温度検出領域23は、125度以上の温度になると変色する領域であり、温度検出領域24は、130度以上の温度になると変色する領域であり、温度検出領域25は、135度以上の温度になると変色する領域である。したがって、滅菌処理装置13内の温度が125度に達しないと、温度検出領域23~25の色はいずれも変化しない。また、滅菌処理装置13内の温度が125度以上、かつ、130度未満であると、温度検出領域23の色のみが変化する。また、滅菌処理装置13内の温度が130度以上、かつ、135度未満であると、温度検出領域23及び24の色が変化し、温度検出領域25の色は変化しない。さらに、滅菌処理装置13内の温度が135度以上になると、温度検出領域23から25の総ての色が変化する。つまり、図21に示すCIを使用することで、滅菌処理装置13による滅菌処理における最高温度を検出することができる。なお、温度検出領域の数は3つに限定されない。
図22は、本実施形態において、サーバ装置14が保持する管理情報である管理情報テーブル(滅菌記録テーブル)を示している。図22によると、図9に示す第一実施形態の管理情報テーブルに"温度"フィールドが追加されている。温度フィールドには、CIの温度検出領域23から25による温度の検出結果が記録される。なお、温度の判定は、測定装置1が、温度検出領域23~25の色を測定することで行うことができる。図22によると、番号400のレコードでは、温度が125度以上、かつ、130度未満であることが示されている。また、番号402のレコードでは、温度が125度未満であることが示されている。
管理システム100は、図22の管理情報テーブルに基づき、ゾーン毎の温度の推移を判定するための情報を生成することができる。また、温度が閾値以下となると滅菌処理に影響がでるため、管理システム100は、温度が閾値以下となるとユーザに警告を提示する構成とすることができる。また、図11と同様に、温度が閾値以下となる日時を予測し、予測した日時をユーザに提示することができる。
なお、本実施形態では、ゾーン毎の温度の推移を判定したが、第二実施形態と組み合わせ、容積率の範囲毎の温度の推移を判定する構成とすることができる。さらに、第三実施形態と組み合わせて、容積率の範囲とゾーンの組み合わせ毎の温度の推移を判定する構成とすることができる。さらに、第五実施形態や第六実施形態と組み合わせて、セットの隣接関係や組み合わせ毎の温度を判定することができる。また、CIの各温度検出領域は、所定の温度が所定時間以上継続した場合に色が変化する様に構成することもできる。
また、温度検出領域25に代えて、或いは、加えて、滅菌剤の濃度を検出する濃度検出領域を設けても良い。より一般的には、1つ以上の所定の物理量を検出する検出領域をCIに設けて、ゾーン等と1つ以上の所定の物理量の関係を判定する構成とすることができる。
<第八実施形態>
続いて、第八実施形態について第一実施形態から第七実施形態との相違点を中心に説明する。包装部材内における滅菌対象物やCIの位置や、滅菌対象物とCIとの相対的な位置関係によってCIの変色領域21の変色に影響が生じ得る。したがって、本実施形態では、包装部材内における滅菌対象物及びCIの配置領域も管理情報テーブルに記録する(配置領域情報)。なお、滅菌処理装置におけるゾーンと同様に、包装部材内を複数の領域に分割し、CIを配置した包装部材内の領域と、1つ以上の滅菌対象物を配置した包装部材内の領域とを記録する。なお、1つ以上の滅菌対象物については、滅菌対象物が配置されている総ての領域を記録する。
上記構成により、管理システム100は、滅菌処理装置内におけるセットの配置位置並びに包装部材内におけるCI及び/又は滅菌対象物の配置領域の組み合わせと、滅菌処理の達成度との関係を判定するための情報を生成することができる。また、滅菌日時の情報も記録することで、上記組み合わせそれぞれについて、滅菌処理の達成度の推移を判定するための情報を生成することができる。さらに、セットの種類を示す情報を記録することで、セットの種類ごとに、上記組み合わせと滅菌処理の達成度との関係を判定するための判定情報を生成することができる。さらに、滅菌処理を行った滅菌処理装置を特定する情報を記録することで、セットの種類及び滅菌処理装置の組み合わせごとに、上記組み合わせと滅菌処理の達成度との関係を判定するための判定情報を生成することができる。判定情報をユーザに提示することで、滅菌処理の品質を高く維持することが可能になる。
<第九実施形態>
続いて、第九実施形態について第八実施形態との相違点を中心に説明する。本実施形態においても、第八実施形態と同様に包装部材におけるCI及び/又は滅菌対象物の配置領域を管理情報テーブルに記録する。そして、本実施形態では、包装部材内におけるCIの配置領域と達成度との関係を判定するための情報を生成する。或いは、包装部材内におけるCIの配置領域及び滅菌対象物の配置領域の組み合わせと達成度との関係を判定するための情報を生成する。さらに、第一実施形態等と同様に、セットの種類、滅菌処理装置、及び、滅菌処理装置の種類のいずれか、或いは、任意の組み合わせ毎に、CIや滅菌対象物の配置領域と達成度の関係を判定するための情報を生成することができる。なお、生成する情報は、例えば、第一実施形態におけるセットを配置したゾーンをCIの配置領域や、CI及び滅菌対象物の配置領域の組み合わせに置き換えたものと同様のものとすることができる。
なお、セットの種類毎に包装部材の種類が異なる場合、セットの種類は包装部材の種類に対応する。しかしながら、同じ種類の包装部材が異なる種類のセットに対して用いられる場合もある。この場合、管理情報テーブルに包装部材の種類も記録することで、包装部材の種類毎に、CIや滅菌対象物の配置領域と達成度との関係を判定するための情報を生成することができる。
また、管理システム100は、例えば、包装部材内におけるCIの配置領域と達成度との関係に基づき、包装部材においてCIを配置すべき領域を決定することができる。この配置すべき領域は、セットの種類、滅菌処理装置及び滅菌処理装置の種類のいずれか、或いは、これらの任意の組み合わせ毎に決定することができる。また、セットの種類に代えて包装部材の種類とすることもできる。なお、配置すべき領域の決定は、第一実施形態における使用しない配置位置の決定と同様に行うことができる。なお、第一実施形態とは異なり、本実施形態では、判定される達成度が最も小さくなる、或いは、CIの配置領域と達成度との関係に基づき判定される閾値より小さくなる包装部材内の領域にCIを配置すべきと決定する。これは、セットに対する滅菌処理の達成度が過大に評価されることを避けるためである。また、管理システム100は、例えば、包装部材内における滅菌対象物の配置領域と達成度との関係に基づき、包装部材において滅菌対象物を配置すべき領域を決定することができる。なお、滅菌対象物を配置すべき包装部材内の領域は、判定される達成度が高くなる包装部材内の領域とする。
また、管理システム100は、上記実施形態と同様に、管理情報に入力されたCIや滅菌対象物の包装部材における配置領域が、配置すべき領域とは異なる領域であると、ユーザに警告を行うことができる。警告は、配置すべき領域をユーザに伝えるメッセージを含み得る。以上の構成により、滅菌処理の品質を高く維持することが可能になる。
<管理システムの機能ブロック>
図23は、図2に示す管理システム100の機能ブロック図である。入出力部106は、例えば、PC15に対応し、ユーザが管理情報に記録する情報の入力を受け付け、かつ、ユーザに提示する情報の出力を行う。測定部101は、測定装置1及びPC15に対応し、CIの変色領域21の色値を測定する。読取部102は、測定装置1及びPC15に対応し、セットの識別情報であるCIの識別情報を読み取る。なお、上述した様に、測定装置1でセットの識別情報を読み取る構成に本発明は限定されない。例えば、セットの識別子としてCIの識別情報を使用せず、例えば、セットの包装部材に識別情報を貼付する場合、ICリーダやバーコードリーダを読取部102として使用することができる。さらに、セットの包装部材に識別情報を貼付する場合、読取部102を設けず、入出力部106を使用して、ユーザがセットの識別情報を入力する構成とすることもできる。保持部103は、サーバ装置14のハードディスクといった記憶部に対応し、滅菌記録情報である管理情報を保持する。管理部104は、サーバ装置14やPC15のプロセッサに対応し、管理情報への情報の追加、管理情報の更新、さらには、必要に応じて管理情報に記録された不要な情報の削除等を、ユーザ操作等に基づき行う。情報生成部105は、サーバ装置14やPC15のプロセッサに対応し、滅菌記録情報に基づき上述した様な種々の情報を生成して入出力部106を介してユーザに提示する。また、情報生成部105は、ユーザに種々の警告を提示する。
<情報処理装置の機能ブロック>
なお、図1の管理システムのPC15は、滅菌記録情報に基づき種々の情報を生成してユーザに提示する情報処理装置でもある。図24は、PC15(情報処理装置)の機能ブロック図である。入出力部152は、PC15のキーボード、マウス、ディスプレイ、プリンタ、記憶装置に対応し、ユーザによる操作入力の受付と、ユーザに提示する情報の出力を行う。通信部153は、サーバ装置14にアクセスして、サーバ装置14が保持する滅菌記録情報を取得するアクセス部である。そして、情報生成部151は、取得した滅菌記録情報に基づき上述した様な種々の情報を生成して入出力部152を介してユーザに提示する。また、情報生成部151は、ユーザに種々の警告を提示する。
[その他の実施形態]
なお、第一実施形態では、滅菌処理装置13の配置領域におけるセットの配置位置を示す位置情報を記録する形態について述べ、第二実施形態では、配置領域の容積率を記録する形態について述べた。また、第五実施形態及び第六実施形態では、隣接関係や、滅菌処理装置13に配置されるセット又はセットの種類の組み合わせを記録する形態について述べた。本発明は、これら情報を記録するものに限定されず、滅菌処理装置13へのセットの載置に関する任意の載置情報を記録する形態とすることができる。つまり、第一実施形態の配置位置、第二実施形態の容積率、第五実施形態の隣接関係、第六実施形態のセット又はその種類の組み合わせを特定する情報はいずれも載置情報の一例である。そして、管理システム100は、載置情報と達成度との関係を判定するための情報を生成する。
また、上記各実施形態において、測定装置1はPC15に接続され、PC15は、測定装置1から取得する変色領域21の色値に基づき滅菌処理のレベルを判定し、判定結果を、サーバ装置14が保持する管理情報に記録していた。しかしながら、測定装置1において滅菌処理のレベルを判定する構成とすることもできる。この場合、測定装置1をネットワークに接続し、測定装置1は、判定した滅菌処理のレベルをサーバ装置14に送信する構成とすることができる。さらに、測定装置1をネットワークに接続するのではなく、測定装置1の図示しない表示部に判定結果を表示する構成とすることもできる。この場合、作業者が、測定装置1の表示部に表示された判定結果を管理システム100に入力する。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
103:保持部、105:情報生成部

Claims (17)

  1. 1つ以上の滅菌対象物と、滅菌処理の達成度に応じて色が変化する変色領域を有する第1インジケータと、を含むセットに対して滅菌処理装置が行う滅菌処理の記録を管理する管理システムであって、
    前記セットに対して行った前記滅菌処理それぞれについて、前記滅菌処理を行ったときを示すタイミング情報と、前記滅菌処理を行った前記セットの種類と、前記滅菌処理の際に前記セットが配置された前記滅菌処理装置内の配置領域を示す配置領域情報と、前記セットの前記第1インジケータの変色領域の色に基づき判定される前記滅菌処理の達成度と、の関係を示す滅菌記録情報を保持する保持手段と、
    前記滅菌記録情報に基づき、前記セットの種類と前記配置領域との組み合わせ毎に、前記滅菌処理の達成度の時間的な推移を示す第1判定情報を生成してユーザに提示する生成手段と、
    を備えていることを特徴とする管理システム。
  2. 前記セットの種類は、前記セットに含まれる前記1つ以上の滅菌対象物により特定されることを特徴とする請求項1に記載の管理システム。
  3. 第1判定情報に基づき前記セットの種類と前記配置領域との組み合わせ毎の前記滅菌処理の達成度の統計値を求め前記統計値が閾値より小さい前記セットの種類及び前記配置領域組み合わせを使用しない組み合わせ判定し、前記滅菌記録情報に使用しないと判定した組み合わせが入力された場合、ユーザに警告を行う警告手段をさらに備えていることを特徴とする請求項に記載の管理システム。
  4. 前記滅菌記録情報は、前記セットに対して行った前記滅菌処理それぞれについて、前記滅菌処理を行った前記滅菌処理装置を特定する情報又は前記滅菌処理装置の種類を特定する情報をさらに含み、
    前記第1判定情報は、同じ滅菌処理装置によって行われた前記滅菌処理について、前記セットの種類と前記配置領域の組み合わせ毎に前記滅菌処理の達成度の時間的な推移を示す、或いは、同じ種類の滅菌処理装置によって行われた前記滅菌処理について、前記セットの種類と前記配置領域の組み合わせ毎に前記滅菌処理の達成度の時間的な推移を示すことを特徴とする請求項に記載の管理システム。
  5. 第1判定情報に基づき前記セットの種類と前記配置領域の組み合わせ毎の前記滅菌処理の達成度の統計値を求め、前記統計値が閾値より小さい前記セットの種類及び前記配置領域組み合わせを使用しない組み合わせと判定することを、前記滅菌処理装置の個体毎、又は、前記滅菌処理装置の種類毎に行い、前記滅菌記録情報に使用しないと判定した組み合わせが入力された場合、ユーザに警告を行う警告手段をさらに備えていることを特徴とする請求項に記載の管理システム。
  6. 前記滅菌記録情報は、前記滅菌処理を行った前記滅菌処理装置において前記セットを配置可能な全領域の容積に対する当該滅菌処理装置で当該滅菌処理が行われた1つ以上のセットの体積の合計の比である容積率を示す容積率情報をさらに含み、
    前記生成手段は、前記滅菌記録情報に基づき、前記セットの種類と前記容積率の連続した範囲との組み合わせ毎に、前記滅菌処理の達成度の時間的な推移を示す第2判定情報を生成してユーザに提示することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の管理システム。
  7. 前記滅菌記録情報は、前記滅菌処理を行った前記滅菌処理装置において前記セットを配置可能な全領域の容積に対する、当該滅菌処理装置で当該滅菌処理が行われた1つ以上セットの体積の合計の比である容積率を示す容積率情報をさらに含み、
    前記生成手段は、前記滅菌記録情報に基づき、前記セットの種類と前記配置領域との組み合わせ毎に、前記容積率と前記滅菌処理の達成度との関係を示す第3判定情報を生成してユーザに提示することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の管理システム。
  8. 前記滅菌処理の際、当該滅菌処理の達成度に応じて色が変化する変色領域を有する第2インジケータが当該滅菌処理を行う前記滅菌処理装置内の1つ以上の位置に配置され
    前記滅菌記録情報は、前記セットに対して行った前記滅菌処理それぞれについて、前記セットの前記滅菌処理装置内の配置領域に最も近い位置に配置された前記第2インジケータの変色領域の色に基づき判定される前記滅菌処理の達成度を示す情報をさらに含むことを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の管理システム。
  9. 前記生成手段は、前記滅菌記録情報が示す、前記セットに対して行った前記滅菌処理の前記第1インジケータにより判定された達成度と、当該セットに対して行った当該滅菌処理の前記第2インジケータにより判定された達成度と、を比較した比較結果を生成してユーザに提示することを特徴とする請求項に記載の管理システム。
  10. 前記滅菌記録情報は、同じ滅菌処理装置によって同時に前記滅菌処理が行われた複数のセットを識別する情報をさらに含み、
    記生成手段は、前記滅菌記録情報の前記配置領域情報に基づき、前記滅菌処理の際に前記滅菌処理装置において隣接して配置された前記セットの種類の対を判定し、前記滅菌記録情報に基づき前記セットの種類の対と前記滅菌処理の達成度の平均値との関係を示す第4判定情報を生成してユーザに提示することを特徴とする請求項1に記載の管理システム。
  11. 前記滅菌処理のために前記滅菌処理装置に配置された複数のセットについて、それらの種類及び配領域が入力されると、当該滅菌処理装置において隣接して配置されている前記セットの種類の対を判定し、前記滅菌処理装置において隣接して配置されている前記セットの種類の対に前記第4判定情報によって前記滅菌処理の達成度の平均値が閾値より小さいと示されている前記セットの種類の対が含まれている場合、ユーザに警告を行う警告手段をさらに備えていることを特徴とする請求項10に記載の管理システム。
  12. 前記滅菌記録情報は、同じ滅菌処理装置によって同時に前記滅菌処理が行われた複数のセットを識別する情報をさらに含み、
    前記生成手段は、前記滅菌記録情報に基づき、前記滅菌処理装置によって同時に前記滅菌処理が行われた前記セットの種類の組み合わせと前記滅菌処理の達成度の平均値との関係を示す第5判定情報を生成してユーザに提示することを特徴とする請求項1に記載の管理システム。
  13. 前記滅菌処理のために前記滅菌処理装置に配置された複数のセットの種類が入力されると、前記入力された前記セットの種類の組み合わせに前記第5判定情報によって前記滅菌処理の達成度の平均値が閾値より小さいと示されている前記セットの種類の組み合わせが含まれているかを判定し、前記第5判定情報によって前記滅菌処理の達成度の平均値が閾値より小さいと示されている前記セットの種類の組み合わせが含まれている場合、ユーザに警告を行う警告手段をさらに備えていることを特徴とする請求項12に記載の管理システム。
  14. 前記第1インジケータは、物理量に応じて色が変化する検出領域を有し、
    前記滅菌記録情報は、前記検出領域における前記物理量の検出結果を含み、
    前記生成手段は、前記滅菌記録情報に基づき、前記滅菌処理装置内の配置領域毎に、前記物理量の時間的な推移を示す第6判定情報を生成してユーザに提示し、
    前記物理量は、温度又は前記滅菌処理に使用する滅菌剤の濃度であることを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の管理システム。
  15. 1つ以上の滅菌対象物と、滅菌処理の達成度に応じて色が変化する変色領域を有する第1インジケータと、を含むセットに対して滅菌処理装置が行う滅菌処理の記録に基づき情報を生成する情報処理装置であって、
    前記セットに対して行った前記滅菌処理それぞれについて、前記滅菌処理を行ったときを示すタイミング情報と、前記滅菌処理を行った前記セットの種類と、前記滅菌処理の際に前記セットが配置された前記滅菌処理装置内の配置領域を示す配置領域情報と、前記セットの前記第1インジケータの変色領域の色に基づき判定される前記滅菌処理の達成度と、の関係を示す滅菌記録情報を保持している装置にアクセスするアクセス手段と、
    前記滅菌記録情報に基づき、前記セットの種類と前記配置領域との組み合わせ毎に、前記滅菌処理の達成度の時間的な推移を示す第1判定情報を生成してユーザに提示する生成手段と、
    を備えていることを特徴とする情報処理装置。
  16. 請求項15に記載の情報処理装置としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
  17. 1つ以上の滅菌対象物と、滅菌処理の達成度に応じて色が変化する変色領域を有する第1インジケータと、を含むセットに対して滅菌処理装置が行う滅菌処理の記録を管理する管理システムにおける管理方法であって、
    前記セットに対して行った前記滅菌処理それぞれについて、前記滅菌処理を行ったときを示すタイミング情報と、前記滅菌処理を行った前記セットの種類と、前記滅菌処理の際に前記セットが配置された前記滅菌処理装置内の配置領域を示す配置領域情報と、前記セットの前記第1インジケータの変色領域の色に基づき判定される前記滅菌処理の達成度と、の関係を示す滅菌記録情報を記録する記録ステップと、
    前記滅菌記録情報に基づき、前記セットの種類と前記配置領域との組み合わせ毎に、前記滅菌処理の達成度の時間的な推移を示す第1判定情報を生成してユーザに提示する生成ステップと、
    を含むことを特徴とする管理方法。
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