JP7258487B2 - 手術セットおよび器具の管理システム - Google Patents

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Description

本発明は、手術セットおよび器具の管理システムに関する。
特開2003-16198号公報には、診察、手術、検査などで使用される小物に個々に識別コードを設け、当該識別コードを読み取る装置を備えた装置が提案されている。管理装置のデータベースには、予め患者に関するデータ、その患者を担当する医師のデータ、鋼製小物の在庫データ等が医療データとして記憶されている。そして、患者に対して手術または治療等の医療行為がなされた後、管理装置のデータベース上に記憶された医療データと読み取ったデータとが比較される。
特開2009-72338号公報には、1回の使用ごとに洗浄し、繰り返し使用する医療機器の管理システムが開示されている。ここでは、内視鏡の状態に応じて表示部の色を変えることが開示されている。
特開2012-215990号公報には、医療器材のピッキング作業を支援するための装置が提案されている。具体的には、医療器材の識別子および医療器材の画像を格納した記憶部と、相互に類似する医療器材の識別子を互いに関連付けて格納する記憶部とを備えている。同公報で提示される装置は、ユーザーによって指定された医療器材の画像と、その医療器材と類似する医療器材の画像とが並べて表示されるように構成されている。
特開2013-116234号公報には、医療器具の所在を管理する装置が開示されている。ここで開示されている装置では、機器情報取得部は、医療施設内の複数箇所に設置されたタグ読取装置から、医療機器に付された識別タグの読取情報を含む機器情報を取得する。ステータス保持部は、取得された機器情報により特定される医療機器の所在を含む医療機器のステータスを保持する。表示制御部は、ステータス保持部に保持される医療機器のステータスを表示装置に表示させる。表示制御部は、医療機器の内、医療行為に使用中の医療機器を非表示にする。
特開2015-197735号公報には、一般医療スタッフの参考となるガイダンス情報を配信することができる装置が提案されている。ここで提案される装置は、熟練医療スタッフによる医療行為の内容を表す医療作業情報をガイダンス情報としている。そして、一般医療スタッフからの要求に応じて、ガイダンス情報を配信している。
実用新案登録第3199614号公報には、手術器具管理システムが開示されている。ここで開示されたシステムは、手術器具に関する外観写真を記録する。バーコード情報を用いて、手術前に準備された手術器具の資産番号一覧を作成する。次に、手術後に回収された手術器具の識別図柄を読み取る。また、手術器具の外観写真を表示させると共に、手術後に回収された手術器具に関する資産番号が、手術前に準備された手術器具に関する資産番号と一致するか否かを判断する。
特開2003-16198号公報 特開2009-72338号公報 特開2012-215990号公報 特開2013-116234号公報 特開2015-197735号公報 実用新案登録第3199614号公報
ところで、手術器具は、手術後、回収、洗浄、組立、封止、滅菌、保管の順で概ね管理されており、滅菌後に保管されている器具が再び手術で用いられている。病院などでは、多くの種類の器具や手術セットを、それぞれ複数保有し、保管されている器具や手術セットを取り出して使用している。さらに、器具や手術セットは、使用によって刃こぼれや、鉗子などの挟み合わせやかみ合わせや可動部の引っ掛かりなどが生じる。このような場合には、外部業者に修理に出される。このように、同種類の器具や手術セットが多数あるような場合に、さらに、外部業者に作業が委託されるような場合もあり、管理が極めて煩雑である。
ここで提案される手術セットおよび器具の管理システムは、第1記憶部と、第2記憶部と、第3記憶部と、第4記憶部とを備えている。第1記憶部は、器具に一対一で関連付けられた器具IDを記憶している。第2記憶部は、複数の器具で構成された手術セットに一対一で関連付けられたセットIDを記憶している。第3記憶部は、器具IDに関連付けて、リペア作業の作業情報を含む当該器具IDで特定される器具の作業履歴を記憶するように構成されている。第4記憶部は、セットIDに関連付けて、リペア作業の作業情報を含む当該セットIDで特定される手術セットの作業履歴を記憶するように構成されている。
かかる手術セットおよび器具の管理システムによれば、リペア作業を含めて器具や手術セットを管理できる。
図1は、手術セットおよび器具の管理システム10の概略図である。 図2は、システム10の適用例を示す概略図である。 図3は、第1記憶部101と第2記憶部102を1つに纏めたデータベース400の構成例を示す図である。 図4は、回収エリアA2での作業情報を記録したテーブル420を示す図である。 図5は、滅菌エリアA5での作業情報を記録したテーブル440を示す図である。 図6は、リペアエリアA7での作業情報を記録したテーブル460を示す図である。 図7は、器具の作業履歴を抽出したデータのテーブル例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る手術セットおよび器具の管理システムを説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら本発明を限定することを意図したものではない。
ここで、手術セットは、一回の手術あるいは手術の一工程で使われる複数の医療器具からなる1つの纏まりである。ここで、医療器具は、適宜に、器具と称される。
手術セットの器具には、例えば、トラカール、鉗子、切開装置、洗浄吸引装置、剪刃(クーパー)、メス、メスホルダー、カニューレ、鑷子、開創器、スケール、ゾンデ、エレバ、ラスパ、吸引管、開胸器、閉胸器、持針器、注射器、金属ボール、膿盆、コップ、ピン、ミラー、やすり、開口器、クレンメ、ハンドピース、ノミ、鋭匙、剥離子、鏡、縫合針、スタンツェ、受水器、針、圧子、ブジー、通気管、骨片打込器、リウエル、ラジオペンチ、ハンマー、角度計、スポイト、浣腸器、シリンジなどがある。
医療器具には、複数の構成部品で構成された器具がある。例えば、腹腔鏡外科手術で用いられるトラカール、鉗子、切開装置、洗浄吸引装置などは、複数の構成部品からなり、手術後に回収され、複数の構成部品に分解される。ここでは、医療器具を構成する部品を構成部品という。また、構成部品がさらに複数の構成部品からなる場合があるが、このような場合は全て構成部品と称する。
このような医療器具および医療器具の構成部品は、それぞれ洗浄作業が決められている。このため、医療器具および器具の構成部品は、手術後に回収されてそれぞれ指定された洗浄作業毎に振分けられて、それぞれ洗浄工程に回送される。洗浄後、複数の構成部品からなる器具は組立てられ、また、手術セット毎、あるいは、医療器具毎に分けられて所定の容器に入れられて封止される。その後、指定された滅菌方法で滅菌されて、次に使用されるまで保管される。このように、手術セットの使用では、手術→回収(振分け)→洗浄→組立(封止)→滅菌→保管→手術という工程が繰り繰り返される。手術セットや手術器具は、手術後、回収、洗浄、組立、封止、滅菌、保管の工程を経る。このため、多くの病院では、多くの種類の手術セットや手術器具を、それぞれ複数保有し、保管されている手術セットや手術器具を取り出して使用している。
ところで、手術セットおよび手術器具は、刃こぼれなどで切れ味が悪くなったり、鉗子のかみ合わせが悪くなったりした場合に、修理に出される場合がある。あるいは、定期的な点検に出され、必要な処置が施される。修理や点検は、病院外の専門の業者によって行われる。専門の業者に出された器具や手術セットは、手術、回収、洗浄、組立、封止、滅菌、保管の工程から外れる。修理や点検作業を含めて器具や手術セットの情報として管理することはされていない。
ここで提案される手術セットおよび器具の管理システムは、例えば、修理や点検について、外部の専門の業者に出された器具や手術セットを含めて手術セットおよび器具を適切にかつ効率良く管理するのに用いられうる。
図1は、手術セットおよび器具の管理システム10(本明細書において、適宜に「システム10」と称される。)の概略図である。図1に示された形態では、システム10は、ハードウェア構成として、リーダー11と、表示装置12と、操作端末13と、処理装置100とを備えている。なお、システム10のハードウェア構成は、図1の形態に限定されない。システム10の各種処理は、例えば、操作端末13と処理装置100において、ソフトウェアとハードウェアとの協働として具現化される。
ここで提案されるシステム10は、図1に示されているように、第1記憶部101~第4記憶部104と、第1処理部201~第10処理部210とを備えている。なお、システム10は、ここで説明される第1記憶部101~第4記憶部104および第1処理部201~第10処理部210に限らず、所要の記憶部と処理部を適宜に備えているとよい。
このうち、第1記憶部101は、器具にそれぞれ一対一で関連付けられた器具IDを記憶している。
第2記憶部102は、複数の器具で構成された手術セットに一対一で関連付けられたセットIDを記憶している。
第3記憶部103は、器具IDに関連付けて、リペア作業の作業情報を含む当該器具IDで特定される器具の作業履歴を記憶するように構成されている。
第4記憶部104は、セットIDに関連付けて、リペア作業の作業情報を含む当該セットIDで特定される手術セットの作業履歴を記憶するように構成されている。
かかるシステム10によれば、器具や手術セットのリペア作業の作業情報が得られる。
このシステム10では、例えば、手術→回収(振分け)→洗浄→組立(封止)→滅菌→保管→手術のサイクルにおける各工程において、器具IDで特定される器具の作業履歴およびセットIDで特定される手術セットの作業履歴が適宜に記録される。さらに、器具や手術セットの作業履歴に、リペア作業の作業情報が適宜に含められるように構成されている。以下、システム10の適用例を例示する。
〈エリアA1~A7〉
図2は、システム10の適用例を示す概略図である。図2に示された形態では、手術エリアA1、回収エリアA2、洗浄エリアA3、組立エリアA4、滅菌エリアA5および保管エリアA6、リペアエリアA7の各エリアA1~A7に区分けされている。
システム10では、各エリアA1~A7に関連付けられて「エリアID」とも称されうる識別IDが割り当てられる。各エリアA1~A7とエリアIDとは、関連付けられてマスターデータに記憶されているとよい。
手術エリアA1は、医師や看護師によって器具や手術セットが使用されるエリアであり、手術や診察が行われるエリアである。
回収エリアA2は、手術エリアA1から手術セットおよび手術器具が回収されるエリアである。ここでは、手術セットは、手術器具毎にばらばらに回収されうる。
洗浄エリアA3は、手術セットおよび手術器具を洗浄するエリアである。ここでは、手術器具は、部品毎に分解されて洗浄されうる。
組立エリアA4は、洗浄された手術セットおよび手術器具を組立て、所定の容器や袋に梱包するエリアである。
滅菌エリアA5は、手術セットおよび手術器具を滅菌するエリアである。手術セットおよび手術器具は、所定の容器や袋に梱包された状態で滅菌される。
保管エリアA6は、滅菌された手術セットおよび手術器具を保管するエリアである。
リペアエリアA7は、器具や手術セットが修理されたり、点検されたりするエリアである。
ここで、リペアエリアA7で実施される作業は、修理に限定されず、点検などのメンテナンス作業も含まれうる。このように、器具や手術セットが修理や点検に出された場合には、システム10では、修理や点検を区別せずにリペアエリアという概念により、手術セットおよび手術器具の状態が区分される。
なお、この実施形態では、手術エリアA1、回収エリアA2、洗浄エリアA3、組立エリアA4、滅菌エリアA5、保管エリアA6およびリペアエリアA7に区分されているが、かかる形態に限定されない。
各エリアA1~A7は、それぞれ所定の作業が行われる場所で規定されうるが、必ずしも所定の作業が行われる場所と一致しない。
例えば、洗浄や組立や滅菌やリペア(修理、点検)などの作業は、手術などとは異なる専門の業者が行う場合がある。このような場合、洗浄エリアA3や組立エリアA4や滅菌エリアA5やリペアエリアA7は、手術エリアA1や回収エリアA2や保管エリアA6などとは異なる施設に設けられうる。手術エリアA1や回収エリアA2や保管エリアA6についてもそれぞれ異なる場所に設けられうる。
このシステム10では、複数の病院で使われる手術セットや器具を纏めて管理することが可能である。このような場合、各エリアA1~A7は、複数の病院においてそれぞれ設置されうる。このように、各エリアA1~A7は、1つの場所に限らない。
特に、リペア作業は、病院外の他の場所で行われる場合がある。例えば、器具や手術セットは、使用によって刃こぼれや、鉗子などの挟み合わせやかみ合わせや可動部の引っ掛かりなどが生じる。このような場合には、外部業者に修理が委託される。
図2に示された形態では、リペアエリアA7は、1つのエリアで設定されているが、リペアエリアA7が設定される場所は、1つの場所に限定されない。実際には、修理や点検などの作業の種類によって委託される業者が異なっている場合がありうる。
この実施形態では、図2に示されているように、各エリアA1~A7には、読取装置としてのリーダー11a~11gや操作端末13a~13gが配置されている。システム10上は、各エリアA1~A7に配置されたリーダー11a~11gや操作端末13a~13gが、各エリアA1~A7に関連付けられているとよい。例えば、リーダー11a~11gや操作端末13a~13gで入力された情報が、各エリアA1~A7で入力された情報として、各エリアA1~A7に割り当てられたID記録されるようにシステム10が構成されているとよい。
〈システム10〉
システム10は、図2に示されているように、処理装置100および各エリアA1~A7に配置された操作端末13a~13gおよびリーダー11a~11gによって具現化されている。操作端末13a~13gおよび処理装置100は、表示装置12a~12hをそれぞれ備えている。本明細書において、リーダー11a~11g、表示装置12a~12hおよび操作端末13a~13gを区別する必要がない場合には、単に「リーダー11」、「表示装置12」および「操作端末13」と称する。
〈リーダー11〉
各エリアA1~A7に配置されたリーダー11a~11gは、手術セットの器具、器具の構成部品に組み込まれた個体情報、あるいは、器具や手術セットを収容する袋や容器に付された個体情報を読み取る装置である。
〈個体情報〉
ここで、個体情報は、所定の形態の二次元シンボルであり得る。例えば、手術セットの器具に用いられる個体情報としては、二次元バーコードや、RFIDのような非接触タグや、器具表面に形成される刻印などで具現化されうる。また、刻印には、レーザー刻印や、打刻による形成ができる。
打刻による二次元シンボルの形成には、例えば、メタルプリンター(例えば、ローランドディー.ジー.株式会社製 MPX-95など)が用いられうる。このようなメタルプリンターによれば、例えば、1mm~4mm角程度の微細な大きさでデータマトリックスを形成することが可能である。打刻による二次元シンボルは、器具表面を凹ますことによって形成されている。器具表面のメッキ被膜などに傷が付きにくく、二次元シンボルを付けたことによって器具が錆び難い。また、メタルプリンターなどの発達によって、二次元シンボルが形成されていない既存の器具にも適用でき、二次元シンボルをユーザーで設定して付与することができる。
また、組立エリアA4、滅菌エリアA5あるいは保管エリアA6では、例えば、器具は適宜に単品で個包装された状態であり、手術セットは纏めて袋や容器に収容された状態である。この場合、器具や手術セットを収容する袋や容器には、二次元シンボルなどの個体情報が付されているとよい。
リーダー11a~11gは、二次元シンボルを検知するための検知部を備えているとよい。二次元シンボルを検知するための検知部には、例えば、カメラやCCDイメージセンサなどが挙げられる。リーダー11a~11gの検知部に、器具や構成部品に付された個体情報(例えば、打刻された二次元シンボル)を向けることで、当該器具や構成部品に割り当てられた個体情報が読み取られる。また、器具や手術セットが袋や容器に入れられている場合には、袋や容器に付された個体情報をリーダー11a~11gに向けることで、当該個体情報が読み取られる。
〈操作端末13,処理装置100〉
図2では、操作端末13a~13gや処理装置100は、ラップトップ型の端末が図示されているが、端末の形態には限定されず、例えば、タブレット型端末や据え置き型の端末であってもよい。
操作端末13a~13gは、処理装置100と協働してこのシステム10の各種処理を具現化するように構成されているとよい。この実施形態では、処理装置100は、このシステム10の各処理の基幹となるホストコンピュータとして機能しうる。操作端末13a~13gは、処理装置100と連携し、このシステム10のクライアントコンピュータとして機能しうる。また、処理装置100や操作端末13a~13gは、通信ネットワーク14を通じて、記憶装置に繋がっているとよい。そして、処理装置100や操作端末13a~13gの記憶装置には、適宜に情報が書き込まれ、かつ、情報が記憶装置から取り出されるように構成されているとよい。
操作端末13a~13gおよび処理装置100は、演算装置(プロセッサ、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-processing unit)とも称される)と、記憶装置(メモリーやハードディスクなど)とを備えている。操作端末13a~13gおよび処理装置100の各機能は、記憶装置に記憶されたソフトウェアとの協働によって処理によって具現化される。例えば、操作端末13a~13gおよび処理装置100の各構成および処理は、所定の演算処理を行う処理モジュールとして、若しくは、データとして、または、それらの一部として具現化されうる。処理モジュールは、具体的には、それぞれプログラムである。
図1では、処理装置100や操作端末13a~13gは、それぞれデータを記憶する記憶領域120と、処理モジュールを記憶する記憶領域140とを備えている。
データを記憶する記憶領域120には、上述した記憶部101~105の他、各種のマスターデータや、リーダー11a~11gや操作端末13a~13gによって取得される各種データなどが記憶される。
処理モジュールを記憶する記憶領域140には、システム10の処理モジュールが適宜に記憶されている。記憶領域140に記憶された処理モジュールは、上述した処理部201~210に限らない。処理装置100や操作端末13a~13gは、例えば、記憶領域140に記憶された処理モジュールを適宜に呼び出して実行するように構成されているとよい。ここで、データを記憶する記憶領域120は、例えば、処理装置100や操作端末13a~13gとは別体のデータサーバーで構成されていてもよい。
操作端末13a~13gおよび処理装置100は、それぞれ単一の装置で具現化してもよいし、複数の装置が協働で処理装置としての機能を奏するものでもよい。つまり、図1では、処理装置100は、1つの装置のように図示されているが、1つの装置であることに限定されない。
操作端末13a~13gおよび処理装置100は、ディスプレイとして機能する表示装置12a~12hを備えている。表示装置12a~12hは、操作端末13a~13gおよび処理装置100に組み込まれたプログラムに従って画像を表示するように構成されている。表示装置12a~12hは、それぞれタッチパネルで構成されていてもよい。表示装置12a~12hがタッチパネルで構成されている場合には、例えば、ユーザーが表示装置12の画面に触れることで操作されるようにシステム10が構成されているとよい。
リーダー11a~11gと、操作端末13a~13gと、処理装置100とは、双方向においてデータ通信可能に接続されているとよい。図2に示された形態では、リーダー11a~11gと、操作端末13a~13gと、処理装置100とは、通信ネットワーク14を通じてデータ通信可能な状態で連携している。各操作端末13a~13g、リーダー11a~11g、および、処理装置100は、例えば、ルーター(図示省略)を通じて構築される無線通信ネットワークやLANケーブルなどの有線通信ネットワークによって相互に情報通信が可能な状態で接続されているとよい。
〈表示装置12〉
図2に示された操作端末13a~13gのディスプレイ12a~12gおよび処理装置100のディスプレイ12hは、それぞれ図1に示された表示装置12として機能する。図2に示された形態では、操作端末13a~13gと処理装置100とは、協働してシステム10の処理装置100(図1参照)として機能する。図1および図2に示された形態では、システム10は、複数の装置によって具現化されている。システム10では、操作端末13a~13gや処理装置100などの複数台のパソコンが連携している。システム10は、離れた複数の場所で異なる複数のユーザーによって同時に並行して利用される。そして、多くの手術セットや器具が複数の工程で並行して管理される。
〈リーダー11等の配置〉
図2では、各エリアA1~A7に、リーダー11、表示装置12および操作端末13がそれぞれ1つずつ配置されているが、リーダー11、表示装置12および操作端末13の配置は、図2で示された形態に限定されない。
各エリアA1~A7は、実際上の場所が重複していてもよい。例えば、手術や診療が行われている場所と同じ場所で回収が行われる場合には、手術エリアA1と回収エリアA2の場所が重複していてもよい。この場合、リーダー11や表示装置12や操作端末13が手術エリアA1と回収エリアA2とで共通していてもよい。また、操作端末13の機能や設定が、例えば、ソフトウェア上の処理によって各エリアA1~A7に応じて切り替えられるように構成されているとよい。例えば、操作端末13は、手術エリアA1に応じた機能および設定と、回収エリアA2に応じた機能および設定とに、予め定められた操作で適宜に切り替えられるように構成されているとよい。
システム10は、さらに多くのリーダー11と表示装置12と操作端末13を備えていてもよい。反対に、全てのエリアA1~A7にリーダー11と表示装置12と操作端末13がそれぞれ配置されていなくてもよい。また、各エリアA1~A7では異なるエリアにおいて、リーダー11、表示装置12および操作端末13が共有されていてもよい。
例えば、小規模の病院では、手術→回収(振分け)→洗浄→組立(封止)→滅菌→保管が限られたスペースで行われている。このような場合は、各エリアA1~A6のリーダー11a~11gや操作端末13a~13fおよび処理装置100の各種機能が、1つのリーダーと1つの操作端末に集約されてもよい。このように、システム10は、スタンドアローン型の装置として構成されうる。また手術室がいくつもある大規模病院などでは、システム10は、処理装置100を各エリアの操作端末13を双方向に通信可能な状態で接続するとよい。この場合、システム10は、処理装置100をホストサーバーとし、各エリアの操作端末13をクライアントとするクライアントサーバー型のシステムとして構築されてもよい。また、システム10は、離れた複数の病院や施設において運用されるクラウド型システムとしても構築されうる。この場合、システム10は、例えば、処理装置100をデータセンターとし、処理装置100に各種データを集約し、webブラウザなどを通じて離れた複数の病院や施設に配置された操作端末13によって、システム10の各種機能が利用可能なシステムとして構築されてもよい。
また、図2に示された形態では、手術エリアA1にリーダー11aや操作端末13aが配置されている。システム10において、手術エリアA1にリーダー11aや操作端末13aが配置されていなくてもよい。例えば、保管エリアA6と回収エリアA2に、リーダー11b、11fや操作端末13b~13fがあれば、手術エリアA1にはリーダー11aや操作端末13aは無くてもよい。この場合、手術エリアA1の作業情報は、保管エリアA6と回収エリアA2とで入力されるように構成されているとよい。
また、洗浄作業や組立作業や滅菌作業やリペア作業などは、病院外の専門の業者によって作業される場合がある。このような外部業者は、システム10に関与しない場合もありうる。このため、洗浄エリアA3や組立エリアA4や滅菌エリアA5やリペアエリアA7などには、リーダー11や表示装置12や操作端末13は、配置されていない場合がありうる。このうち、洗浄エリアA3や組立エリアA4や滅菌エリアA5は、手術→回収(振分け)→洗浄→組立(封止)→滅菌→保管という通常使用のサイクルである。このため、定常的に実施される作業であり、作業内容や費用が予見しうる。
しかし、器具や手術セットの修理のようなリペア作業は、手術→回収(振分け)→洗浄→組立(封止)→滅菌→保管という通常使用のサイクルから外れ、不定期あるいは突発的に発生しうる。このため、リペア作業の作業内容や費用は、予見されにくい。
リペア作業には、例えば、回収エリアA2や組立エリアA4などから手術セットや器具が修理や点検に出される。
リペアエリアA7は、外部の専門業者に設定され、リペアエリアA7にリーダー11や操作端末13が配置され得ない場合もありうる。このため、図2の形態に限定されず、リペアエリアA7には、リーダー11gや操作端末13gが無くてもよい。
例えば、リペアエリアA7では、他のエリアからリペアエリアA7に器具や手術セットが送られる。そして、リペアエリアA7での作業が終了すると、リペアエリアA7から他のエリアに器具や手術セットが戻される。このため、他のエリアに、リーダー11や操作端末13があれば、リペアエリアA7に手術セットや器具が送られたことや、リペアエリアA7から器具や手術セットが返ってきたことが管理されうる。リペアエリアA7での作業内容についての情報は、例えば、器具や手術セットを送るエリアや器具や手術セットが戻されたエリアで入力されうる。作業情報の入力に関し、洗浄エリアA3や組立エリアA4や滅菌エリアA5の作業が外部の業者に委託される場合も同様である。つまり、洗浄エリアA3や組立エリアA4や滅菌エリアA5から戻されたエリアにおいて、作業情報が入力されるように構成されてもよい。
〈システム10の構成〉
このシステム10は、例えば、図1に示されているように、第1記憶部101~第4記憶部104と、第1処理部201~第10処理部210とを備えている。
このシステム10において、各処理部の処理は、処理装置100および操作端末13a~13gのうち何れの装置によって処理されてもよい。また、各記憶部によって記憶された情報は、例えば、ホストコンピュータとしての処理装置100によって管理され、各操作端末13a~13gに共有されるように構成されているとよい。
〈第1記憶部101〉
第1記憶部101は、器具に一対一で関連付けられた器具IDを記憶している。つまり、このシステム10では、手術セットの器具には器具IDが付与されている。器具IDは、一対一で特定の器具に対応している。この実施形態では、器具には、上述のようにリーダー11a~11gで読み取り可能な個体情報が付されている。第1記憶部101には、器具に付された個体情報と、器具IDとが関連付けられて記憶されているとよい。このシステム10は、リーダー11a~11gで個体情報が読み取られた際に器具に一対一で関連付けられた器具IDが特定されるように構成されているとよい。
また、器具はさらに複数の構成部品で構成されている場合がある。このシステム10では、器具を構成する構成部品にも部品IDが付与されている。部品IDは、一対一で特定の器具および器具の構成部品に対応している。このシステム10では、手術セットの器具および器具の構成部品は、それぞれ部品IDでも特定されうる。この場合、部品にも個体情報が付されているとよく、リーダー11a~11gで個体情報が読み取られた際に部品に一対一で関連付けられた部品IDおよび器具IDが特定されるように構成されているとよい。このように、器具や部品に付された個体情報をリーダー11で読み取ることによって、器具や部品が特定される。これにより、同じ器具や部品でも、個体を間違えることなく作業情報を入力することができる。
〈第2記憶部102〉
第2記憶部102は、複数の器具で構成された手術セットに一対一で関連付けられたセットIDを記憶している。つまり、このシステム10では、手術セットに一対一で関連付けられたセットIDが付与されており、セットIDによって手術セットが特定される。
なお、この実施形態では、手術セットに一対一で関連付けられたセットIDと、当該手術セットに属する器具の器具IDと、当該手術セットに属する構成部品の部品IDとをさらに関連付けて記憶している。つまり、セットIDが特定されると、当該セットIDで特定される手術セットに属する器具の器具IDおよび構成部品の部品IDが特定される。また、器具IDが特定されると、当該器具が属する手術セットのセットIDが特定される。
また、器具が構成部品を備えている場合には、器具IDから当該器具に属する構成部品の部品IDが特定される。また、構成部品の部品IDが特定されると、当該構成部品が属する器具の器具IDが特定される。さらに当該器具が手術セットに属している場合には、構成部品の部品IDが特定されると、当該部品IDに関連付けられた手術セットのセットIDが特定される。例えば、第2記憶部102には、器具に付された個体情報と、器具IDと、セットIDとが関連付けられて記憶されているとよい。このシステム10は、リーダー11a~11gで個体情報が読み取られた際に、器具IDおよびセットIDが特定されるように構成されているとよい。さらに、システム10は、部品に付された個体情報がリーダー11a~11gによって読み取られた際に、セットIDが特定されるように構成されているとよい。
上述した第1記憶部101と第2記憶部102は、それぞれ独立したデータベースで構成されてもよい。また、第1記憶部101と第2記憶部102は、1つのデータベースで構成されてもよい。図3は、第1記憶部101と第2記憶部102を1つに纏めたデータベース400の構成例を示す図である。図3では、セットIDを記憶する欄401,手術セット名を記憶する欄402,器具IDを記憶する欄403,器具名を記憶する欄404,部品IDを記憶する欄405,個体情報としてのGS1コードを記憶する欄406,手術セットや器具や部品の画像ファイルを記憶する欄407、所属に関する情報を記憶する欄408,409が設けられており、それぞれが関連付けられて記憶されている。画像ファイルには、手術セット、器具または構成部品の画像が納められている。システム10は、表示装置12(図1参照)を通じて適宜に画像が表示されるように構成されうる。
図3に示されている形態のように、第1記憶部101は、器具IDが付与された器具のうち手術セットを構成する器具には、器具IDに関連付けてセットIDが記憶されているとよい。これにより、手術セットを構成する器具では、器具IDが特定されると、手術セットのセットIDが特定される。
また、所属に関する情報が器具IDやセットIDに関連付けて記憶されている。ここで所属に関する情報は、例えば、病院であれば、外科や内科などの診療科を区別するための情報で規定されうる。また、複数の病院の器具や手術セットを合わせて管理するような場合には、所属に関する情報には、病院を区別するための情報が含まれる。このように、所属に関する情報は、いくつかの階層で複数の情報が含まれていてもよい。例えば、この実施形態では、所属1には、病院、所属2には、診療科の情報が含まれている。所属に関する情報は、これに限らず、例えば、器具や手術セットのメーカーや型式など、病院や診療科などとは異なる観点の情報が含まれていてもよい。このように、所属に関する情報は、器具や手術セットを分類するための情報であり得る。
図3に示されているように、このシステム10では、セットID、器具ID、部品ID、および、これらに関連付けられた個体情報や画像データや所属に関する情報などは、マスターデータとして予め記憶されているとよい。マスターデータとして記憶される情報は、図3に列挙される項目に限定されない。
例えば、作業者を特定するためのユーザーIDなどについても、システム10においてマスターデータとして予め記憶されているとよい。ユーザーIDは、作業者に配布されたネームタグなどに取付けられた二次元コードや、作業者個人の生体認証などを通じて特定されるように構成されているとよい。例えば、ユーザーIDは、リーダー11bで読み取り可能な情報で特定されるように構成されているとよい。また、リーダー11a~11gや操作端末13a~13gや処理装置100にも、個体情報が割り当てられており、システム10においてマスターデータとして予め記憶されているとよい。
また、洗浄方法や、滅菌や保管に用いられる梱包材や、滅菌方法なども、適宜に、システム10においてマスターデータとして予め記憶されているとよい。
〈第3記憶部103、第4記憶部104〉
第3記憶部は、器具IDに関連付けて、リペア作業の作業情報を含む当該器具IDで特定される器具の作業履歴を記憶する。
第4記憶部は、セットIDに関連付けて、リペア作業の作業情報を含む当該セットIDで特定される手術セットの作業履歴を記憶する。
ここで、作業情報は、各作業の情報であり、例えば、作業日時や作業内容や作業者やコストなどの情報が含まれうる。作業情報は、作業毎に記録する項目やフォーマットが定められているとよい。項目やフォーマットが定められていることによって、各作業エリアで入力された作業情報は、適宜に統合されうる。
作業履歴は、作業情報が集計されたデータ群であり、例えば、作業情報が作業日時に基づいて時系列に集計されたデータでありうる。
この実施形態では、予め定められた作業スペースとしての各エリアA1~A6にそれぞれリーダー11a~11gが配置されている。また、器具は、個体情報を有している。第1記憶部101には、器具の個体情報と器具IDとセットIDとが関連付けて記憶されている。器具や手術セットの作業情報は、リーダー11a~11gによって個体情報が読み込まれ、器具や手術セットが特定された上で入力されるとよい。
〈第10処理部210〉
この実施形態では、第10処理部210は、リーダー11a~11gによって個体情報が検知された際に器具IDが特定されると、当該特定された器具IDに関連付けて器具に施された作業の情報が器具の作業履歴に加えられるように構成されている。また、第10処理部210は、リーダー11a~11gによって個体情報が検知された際にセットIDが特定されると、当該特定されたセットIDに関連付けて手術セットに施された作業の情報が手術セットの作業履歴に加えられるように構成されている。このシステム10では、リーダー11a~11gによって個体情報が検知された際に、個体情報によって器具IDとセットIDとを特定される。このため、同じ器具や手術セットでも個体を特定して作業情報を入力することができる。
図2に示されているように、システム10では、各エリアA1~A7にリーダー11a~11gが配置されている。そして、リーダー11a~11gによって、個体情報が検知された際に、個体情報によって器具IDが特定される。このため、各エリアA1~A7において、リーダー11a~11gによって器具IDが特定された器具に実施された作業の作業情報が器具の作業履歴に加えられる。また、個体情報によってセットIDが特定された際には、各エリアA1~A7で手術セットに施された作業の情報が手術セットの作業履歴に加えられる。このように、リーダー11a~11gを介して器具や手術セットが特定されるので、器具や手術セットの作業履歴の入力がより確実に行われる。また、器具や手術セットの作業履歴は、例えば、作業の情報に加えてリーダー11a~11gによって個体情報が検知された時刻が記録されるとよい。これによって、作業履歴の時刻が正確に記録される。また、作業者や作業に用いられた器材や材料などの情報が適宜に加えられてもよい。
なお、ここでは、個体情報が検知された際に、個体情報によって器具IDが特定され、各エリアA1~A7で器具に施された作業の情報が器具の作業履歴に加えられることを例示している。しかしながら、特段、言及されない場合において、器具IDに関連付けて、器具IDで特定される器具の作業履歴を記憶する具体的な手段や、セットIDに関連付けて、セットIDで特定される手術セットの作業履歴を記憶する具体的な手段はかかる形態に限定されない。例えば、各エリアA1~A7では、操作端末13a~13gによって作業者が作業情報または作業情報の一部を手入力するように構成されていてもよい。
〈手術エリアA1の作業情報〉
手術エリアA1では、例えば、保管されている器具や手術セットが手術エリアA1に搬入された際に、リーダー11aによって、個体情報が検知され、器具IDやセットIDが特定される。そして、器具IDやセットIDに関連付けて、搬入された日時や使用された際の情報が記録される。また、手術エリアA1で記憶される作業情報には、例えば、医師などの使用者(作業者)や患者や患者のカルテ番号や手術や診療番号などが含まれていてもよい。これにより、器具や手術セットがどのような手術に使われたかの作業履歴がシステム10において記憶される。器具や手術セットの作業履歴で追跡可能な情報量が多くなる。また、既存の電子カルテの情報が、手術エリアA1での作業情報としてこのシステム10に取り込まれてもよい。また、手術で使用された器具や手術セットの器具IDやセットIDが既存の電子カルテに書き込まれてもよい。このように既存の電子カルテと、このシステム10とが連携するようにシステムが相互に構築されてもよい。
〈回収エリアA2の作業情報〉
回収エリアA2には、例えば、手術エリアA1で使用された器具や手術セットが持ち込まれる。回収エリアA2では、例えば、リーダー11bによって、個体情報が検知され、器具IDやセットIDが特定される。回収エリアA2で記憶される作業情報には、例えば、回収された日時やユーザーIDなどの情報が含まれうる。
回収エリアA2では、例えば、手術セットに含まれる器具の一覧が表示装置12bに表示されるとよい。そして、リーダー11bによって、手術セットに含まれる器具の個体情報が検知しつつ器具が回収されるとよい。そして、手術セットに含まれる器具の個体情報が検知されて器具が表示装置12bにおいて特定されるように構成されているとよい。さらに、回収作業において作業者が表示装置12bに表示された器具を指定すると、例えば、当該手術セットに含まれる器具の一覧から当該個体情報が検知された器具の表示が暗くなるように構成されているとよい。この場合、表示装置12bは、例えば、タッチパネルで構成されているとよい。作業者は表示装置12bの画面において、表示された器具の一覧から回収する器具(換言すると、個体情報で特定された器具)に触れると当該器具の表示が変更されるように構成されているとよい。このような処理によって、当該器具が回収されたことが作業者において容易に視認できるようになっているとよい。そして、手術エリアA1で使用された手術セットに含まれる全ての器具が回収エリアA2において回収されることによって、当該手術セットの回収が終了する。この際、表示装置12bにおいて、当該手術セットの表示が暗く表示されたり、回収終了を意味するアイコンが表示されたりするなどして、当該器具が回収されたことが作業者において容易に視認できるようになっているとよい。
〈洗浄エリアA3の作業情報〉
洗浄エリアA3では、例えば、リーダー11cによって、手術セットに含まれる器具の個体情報が検知されると、器具IDが特定される。かかる特定された器具IDに関連付けて、洗浄エリアA3での作業情報が記憶されるとよい。洗浄エリアA3での作業情報には、例えば、洗浄に用いられた洗浄機や洗剤など洗浄方法の情報やユーザーIDが含まれうる。
また、このシステム10において器具IDと洗浄方法とが予め関連付けて記憶されているとよい。この場合、リーダー11cによって、手術セットに含まれる器具の個体情報が検知されると、洗浄エリアA3の表示装置12cにおいて、当該特定された器具IDに基づいて、当該器具に必要な洗浄処理が画面上表示されるように構成されていてもよい。リーダー11cによって器具IDが特定されるので、器具を取り違えて洗浄処理が行われたり、器具を取り違えて作業情報が入力されたりすることが生じにくい。リーダー11cは、例えば、洗浄機に設けられていてもよい。この場合、器具の個体情報を読み取りつつ、洗浄機に器具を投入するようにしてもよい。また、洗浄機に設定された洗浄条件などの情報が、作業情報として記録されるとよい。ここで、洗浄方法には、用手洗浄、単層式自動洗浄、多層式自動洗浄、超音波洗浄、薬品洗浄などが挙げられ、それぞれ所定の洗浄機や洗剤が所定の方法で用いられるとよい。
また、手術エリアA1での作業情報として既存の電子カルテの情報が取り込まれてもよい。この場合、患者や手術の情報に関連付けて器具の洗浄方法や滅菌方法が予めマスターデータに記憶されているとよい。これにより、手術エリアA1での作業情報に含まれる患者や手術の情報と、マスターデータに基づいて、適宜に、器具に必要な洗浄方法が特定されるように構築されていてもよい。これにより、電子カルテの情報に基づいて器具や手術セットに特別な洗浄が必要になる場合には、その洗浄方法が特定されるようにシステム10が構築されるとよい。同様に、滅菌エリアA5では、電子カルテの情報に基づいて器具や手術セットに特別な滅菌が必要になる場合には、その滅菌方法が特定されるようにシステム10が構築されているとよい。
〈組立エリアA4の作業情報〉
組立エリアA4では、洗浄された部品から器具が組立てられたり、手術セットに含まれる器具が集められて手術セットとして一纏めにされたりする。器具が組立てられるときには、必要な潤滑油などが塗布されたりする。
組立エリアA4では、例えば、リーダー11dによって、手術セットに含まれる器具の個体情報が検知されると、当該器具IDと手術セットのセットIDとが特定される。そして、手術セットに含まれる器具の一覧が表示される。また、この際、組立エリアA4で施す必要がある組立て作業が画面上表示されるとよい。例えば、器具の組み立ての際に塗布する潤滑油などが予め定められているような場合には、そのことが表示されるように構成されているとよい。
また、器具や手術セットは、所定の袋や容器に収容される。その際、梱包材や梱包方法などが合わせて記録されるとよい。ここで、梱包材には、不織布や滅菌バッグやコンテナやトレーなどがある。梱包方法としては不織布でくるんだり、滅菌バッグに収容したり、さらに不織布でくるんだ状態で滅菌バッグに収容することなどがある。手術セットに含まれるべき器具が全て含まれていることがチェックされつつ、梱包されるとよい。この際、表示装置12dにおいて、手術セットに含まれる器具の一覧が表示され、器具が梱包されるにリーダー11dによって器具の個体情報を検知しつつ、梱包されるとよい。そして、器具の一覧において梱包された器具の表示を変化させるとよい。梱包された器具の表示が表示装置12dにおいて変化することによって、作業者は、梱包されていない器具を容易に確認できる。これによって、手術セットに含まれるべき器具が欠落したり、誤って他の器具が手術セットに入ったりするのが防止されうる。
器具や手術セットは、例えば、袋や容器に梱包されて密閉される。手術セットに含まれない器具は個品で梱包される。手術セットは、例えば、一纏めとして梱包される。梱包された袋や容器には、袋や容器を識別するための個体情報が付されているとよい。そして、当該袋や容器に付された個体情報と、収容された器具を特定するための器具IDや手術セットを特定するためのセットIDが関連付けられて記憶されるとよい。例えば、梱包作業において、リーダー11dで、袋や容器に付された個体情報と、袋や容器に収容する器具または手術セットの個体情報とを読み取りつつ、当該器具または手術セットを袋や容器に収容する。この際、システム10は、袋や容器の個体情報と、収容された器具または手術セットの個体情報を関連付けて記憶するとよい。これにより、後工程において、袋や容器に付された個体情報に基づいて、収められた手術セットのセットIDや器具の器具IDが特定されうる。
このように組立エリアA4では、例えば、リーダー11cによって読み取られる袋や容器の個体情報に関連付けて、組立エリアA4での作業情報が記憶される。組立エリアA4での作業情報には、袋や容器に収容された器具の器具IDや手術セットのセットID、作業者や組立作業においてリーダー11cに個体情報が読み取られた日時、作業者を特定するためのユーザーIDなどが含まれうる。また、併せて袋や容器の個体情報と、収容された器具または手術セットの個体情報が、関連付けて記憶されるとよい。
〈滅菌エリアA5の作業情報〉
滅菌エリアA5では、器具や手術セットは袋や容器などの梱包材に収容された状態で取り扱われる。滅菌エリアA5では、例えば、リーダー11eによって、袋や容器に付された個体情報が読み取られる。そして、当該個体情報に基づいて器具や手術セットが特定される。そして、当該器具や手術セットに予め定められた滅菌処理が施される。
この実施形態では、当該器具IDやセットIDに関連付けて滅菌処理が予め記憶されたデータベースが予め用意されている。滅菌エリアA5では、リーダー11eによって、袋や容器に付された個体情報が読み取られ、当該袋や容器に収容された器具の器具IDや手術セットのセットIDが特定される。そして、当該器具IDやセットIDに基づいて、滅菌エリアA5での滅菌処理が特定され、表示装置12eにおいて表示されるようにシステム10が構成されているとよい。
これにより、袋や容器に収容された器具や手術セットに施すべき滅菌処理が、作業者において容易に理解されるようになっているとよい。また、滅菌エリアA5では、例えば、オートクレーブのような滅菌処理機にリーダー11eがさらに備え付けられているとよい。この場合、リーダー11eで、袋や容器に付された個体情報を読み取ってから滅菌処理機に投入されるように構成されているとよい。これにより、予め定められた滅菌処理の条件(温度や処理時間)で滅菌処理が施されるように構成されているとよい。また、システム10は、リーダー11eによって袋や容器に付された個体情報が読み取られたときに、投入されるべき滅菌処理機や滅菌処理機に設定されている滅菌処理の条件が適当でない場合には、アラームが鳴るなどして、作業者のミスが防止されるように構成されていてもとよい。
かかる滅菌エリアA5では、例えば、リーダー11dによって袋や容器に付された個体情報が読み取られる。そして、袋や容器に付された個体情報に関連付けられて器具IDやセットIDが特定される。そして、袋や容器に付された個体情報や器具IDやセットIDに関連付けて滅菌エリアA5での作業情報が記憶される。滅菌エリアA5での作業情報には、例えば、滅菌方法や滅菌処理の条件が含まれているとよい。具体的には、滅菌処理に用いられた滅菌処理機、滅菌の温度や処理時間などの条件、滅菌処理の終了日時、作業者などの情報がさらに含まれうる。
〈保管エリアA6の作業情報〉
保管エリアA6では、滅菌後の器具や手術セットが保管される。保管エリアA6では、リーダー11fによって、袋や容器に付された個体情報が読み取られる。そして、袋や容器に付された個体情報に関連付けて器具IDやセットIDが特定される。収容された器具の器具IDおよび手術セットのセットIDを特定した上で袋や容器を仕分けして適当な場所に保管するとよい。保管エリアA6で記録される作業情報には、例えば、器具や手術セットの保管場所や保管された日時などの情報が含まれているとよい。器具や手術セットの保管場所が記録されていることによって、器具や手術セットの取り出しが容易になる。また、保管された日時が記録されていることによって、器具や手術セットが保管エリアA6に保管されている期間が算出される。
〈リペアエリアA7の作業情報〉
リペアエリアA7では、器具や手術セットの修理や点検などが実施される。リペアエリアA7では、リーダー11gによって、器具や手術セットの個体情報が特定され、器具IDやセットIDが特定される。リペアエリアA7では、例えば、器具や手術セットに実施された修理や点検などの処置や器具や手術セットが搬入された日時や搬出された日時が記録される。さらに、リペアエリアA7で実施された作業内容、作業日時などが記録されるとよい。さらに、リペア作業が必要となった要因に関する情報が含まれていてもよい。
ここで、リペア作業の作業情報には、リペア作業が必要となった要因は、例えば、メスの刃こぼれや、鉗子などの噛み合わせ不良や可動部の引っ掛かり、錆びなどが記録される。さらに、鉗子などの噛み合わせ不良の要因などとして、経年使用、過度な力、落下、メッキ剥がれなどが記録されるとてもよい。なお、これらリペア作業が必要となった要因は、予め作成されたマスターデータにおいて適宜にコード化されているとよい。さらに、リペア作業の作業情報には、リペア作業に要するコストに関する情報が含まれていてもよい。リペア作業に要するコストとしては、例えば、リペア作業を委託した業者が請求した費用が記録されるとよい。
この場合、リペア作業を委託した業者において、作業内容や請求データが電子化されている場合には、システム10は、リペア作業の作業情報として読取るように構成されていてもよい。また、リペア作業に要するコストが、器具や手術セット毎、あるいは、作業内容毎に単価が定められている場合には、単価がマスターデータとして記憶されているとよい。この場合、器具IDやセットID、あるいは、作業内容が特定されると、リペア作業に要するコストが導き出されるように構成されていてもよい。
なお、上述のように、リペアエリアA7には、リーダー11gや操作端末13gが用意されない場合がある。この場合には、他のエリアのリーダー11a~11fや操作端末13a~13fによって、器具や手術セットが特定され、かつ、器具や手術セットに実施された修理や点検などの処置や器具や手術セットが搬入された日時や搬出された日時が記録されるように構成されているとよい。これらの情報は、例えば、リペアエリアA7に器具や手術セットを搬出した搬出元のエリアやリペアエリアA7から器具や手術セットが搬出される搬出先に設置されたリーダー11や操作端末13によって入力されるように構成されているとよい。
〈記録される作業情報の例〉
上述のように、記録される作業情報や記録される項目は、各エリアA1~A7によって異なる。システム10の記憶装置140には、例えば、各エリアA1~A7の作業情報を記憶するための予め定められたフォーマットのテーブル(情報記憶テーブル)が用意されているとよい。各エリアA1~A7の作業情報は、エリアA1~A7毎にそれぞれ用意されたテーブルの各フィールドにそれぞれ記憶されるとよい。
図4は、回収エリアA2での作業情報を記録したテーブル420を示す図である。図5は、滅菌エリアA5での作業情報を記録したテーブル440を示す図である。図6は、リペアエリアA7での作業情報を記録したテーブル460を示す図である。これらのテーブルは各エリアで記録される作業情報の一例を示している。
回収エリアA2では、例えば、手術セットの器具がばらばらの状態で手術エリアA1から回収される。回収エリアA2では、回収場所および作業者を特定し、リーダー11bで器具に付された個体情報を読み取りつつ、回収するとよい。これにより、図4に示されたテーブル420のように、セットID、器具ID、部品ID、回収場所、作業者、作業日時に関する各欄421~426に情報が入力される。なお、回収エリアA2で記録される作業情報の記録は、図4の例に限定されない。回収エリアA2で記録される作業情報の記録には、さらに詳細な情報が含まれうる。
滅菌エリアA5では、例えば、リーダー11eで袋や容器に付与された個体情報が読み取られることによって、袋や容器に収容された手術セットのセットIDや器具の器具IDが特定される。そして、滅菌エリアA5では、セットIDや器具IDで特定された手術セットや器具に対して必要な滅菌方法や滅菌条件が滅菌処理機に設定される。そして、リーダー11eで袋や容器に付与された個体情報が読みとりつつ、滅菌処理機に手術セットや器具をセットするとよい。例えば、滅菌処理では、適切な滅菌が施されたかインジケータが器具や手術セットを梱包した梱包材に取付けられることがある。この場合、インジケータは、所定の条件で色が変化したりする。滅菌エリアA5では、器具や手術セットにインジケータが取付けられるとよい。なお、インジケータは組立エリアA4で取り付けられてもよい。また、滅菌処理機から取り出される際も、袋や容器に付与された個体情報がリーダー11eによって読み取られて滅菌処理の終了時刻が記録されるとよい。
これにより、図5に示されたテーブル440のように、セットID、器具ID、部品ID、梱包材、滅菌方法、滅菌条件、有効期間、作業者、作業日時に関する各欄441~449に情報が入力される。なお、滅菌エリアA5で記録される作業情報の記録は、図5の例に限定されない。滅菌エリアA5で記録される作業情報の記録には、さらに詳細な情報が含まれうる。滅菌エリアA5での作業情報の記録として、例えば、滅菌処理後のインジケータの画像データが含まれていてもよい。
ここで、有効期間の欄447には、滅菌処理の効果が有効とされる期間が入力される。
滅菌処理の有効期間は、滅菌方法と滅菌条件とから有効期間が定まるように構成されていてもよい。この場合、滅菌方法と滅菌条件と有効期間との関係が、システム10のマスターデータとして予め記録されていてもよい。また、滅菌処理の有効期間は、梱包方法と滅菌方法と滅菌条件とから有効期間が定まるように構成されていてもよい。この場合、梱包方法と滅菌方法と滅菌条件と有効期間との関係が、システム10のマスターデータとして予め記録されているとよい。例えば、梱包方法と、滅菌方法と、滅菌条件とが、滅菌エリアA5で入力されると、マスターデータに基づいて有効期間が入力されるように構成されるとよい。
作業日時に関する欄449には、例えば、滅菌処理が終わり滅菌処理機から取り出される際に袋や容器に付与された個体情報がリーダー11eによって読み取られた時の時刻が記録されるとよい。
リペアエリアA7では、例えば、図6に示されているように、リペアエリアA7に搬入された器具や手術セットについての器具IDやセットID、および、リペアエリアA7に搬入された日時、リペアエリアA7での作業情報、作業者(ユーザーID)、リペアエリアA7で作業された日時、リペアエリアA7から搬出された日時、リペア作業が必要となった要因としてのリペア要因、リペア作業に要するコストが記録される各欄461~469に情報が入力される。ここで例示される情報以外にも適宜に情報が入力されてもよい。この実施形態では、作業者(ユーザーID)、リペアエリアA7で作業された日時の情報が入力されるが、これらの情報はなくてもよい。器具や手術セットに対して、リペアエリアA7での作業情報が複数ある場合には、作業毎に入力されてもよい。
このように、システム10では、リペア作業の作業情報を含む器具の作業履歴が、器具IDに関連付けられて記憶される。また、リペア作業の作業情報を含む手術セットの作業履歴が、セットIDに関連付けられて記憶される。このため、システム10は、例えば、リペア中の器具や手術セットの抽出などに利用され、修理の状況を含む器具や手術セットの状態に関する情報を利用者に提供できる。
システム10の処理装置100には、各エリアA1~A7でのリーダー11a~11gで読み取られた個体情報および個体情報に関連付けて記憶された作業情報が収集されるように構成されているとよい。これにより、このシステム10で管理される器具や手術セットの各エリアA1~A6での情報が収集され、一元管理される。そして、例えば、ある特定の器具がいつどのエリアでどのような作業が施されたかの作業情報が時系列に抽出できる。例えば、図4~図6に示された、テーブル420、テーブル440、リペアエリアA7において、器具IDやセットIDの入力は、リーダー11a~11gで読み取られた個体情報に基づいて、器具IDやセットIDのマスターデータが参照されるとよい。
システム10の処理装置100は、例えば、各エリアA1~A7の操作端末13a~13gから各エリアA1~A6で記録された作業情報を収集するように構成されているとよい。これにより、器具IDに関連付けて、当該器具IDで特定される器具の作業履歴が処理装置100に記憶される。また、セットIDに関連付けて、当該セットIDで特定される手術セットの作業履歴が処理装置100に記憶される。
このように、第3記憶部103と第4記憶部104は、各操作端末13a~13gから各エリアA1~A6で記録された作業情報を収集するように構成されているとよい。その結果、当該器具IDで特定される器具の作業履歴を含む情報が、器具IDに関連付けて記憶されるとよい。同様に、当該セットIDで特定される手術セットの作業履歴を含む情報が、セットIDに関連付けて記憶されるとよい。器具の作業履歴や手術セットの作業履歴には、リペア作業の作業情報が含まれているとよい。
なお、器具IDに関連付けて記憶される器具の作業履歴は、器具ID毎に1つのデータベースとして記憶されている必要はない。セットIDに関連付けて記憶される手術セットの作業履歴は、セットID毎に1つのデータベースとして記憶されている必要はない。
システム10は、例えば、処理装置100に記憶された作業情報から器具IDに基づいて作業情報を抽出し、作業時刻に基づいて順に並べることによって、器具IDで特定される器具の作業履歴が適宜に得られる。また、処理装置100に記憶された作業情報からセットIDに基づいて作業情報を抽出し、作業時刻に基づいて順に並べることによって、セットIDで特定される手術セットの作業履歴が適宜に得られる。
図7は、ある器具の作業履歴を抽出したデータのテーブル例を示す図である。図7に示されたテーブル480では、器具ID、エリア(エリアID)、作業者(ユーザID)、搬入日時、作業日時、搬出日時、梱包方法、滅菌方法、有効期間の項目481~489が順に抽出されて一覧表が形成されている。
例えば、図7に示されたテーブル480によれば、器具ID「BM1」で特定される器具は、回収エリアA2で回収された後、k1のタイミングにおいて洗浄エリアA3で洗浄される。その後、k2のタイミングで、リペアエリアA7に搬入され、かつ、所定のリペア作業が実施される。その後、リペアエリアA7から組立エリアA4に搬出され、k3のタイミングで組立作業が実施される。手術セットについても、図7と同様に作業履歴を抽出することができる。これにより、手術セット単位でも、リペア作業を含む作業履歴が得られる。
リペア作業は、上述のように、手術→回収(振分け)→洗浄→組立(封止)→滅菌→保管という通常使用のサイクルから外れ、外部委託されるが、このシステム10によれば、器具や手術セットが修理に出されているか否かなどを把握することが容易になる。
このように、このシステム10は、リペア作業を含む器具や手術セットの作業履歴を得るように構成されうる。
〈システム10の処理〉
システム10は、例えば、以下のような処理部を備えているとよい。
第1処理部201は、器具の作業履歴に基づいて、リペア中の器具を抽出するように構成されている。例えば、手術に使われる器具に不足が生じている場合に、器具不足の原因が、器具が足りていないことが原因であるのか、リペア作業に出されていることが原因なのかが分かるようになる。システム10の利用者は、かかるシステム10から得られる情報を基に、器具を購入すべきか借用すべきかを判断することがしやすくなる。
第2処理部202は、手術セットの作業履歴に基づいて、リペア中の手術セットを抽出するように構成されている。かかる第2処理部202によれば、例えば、システム10の利用者は、かかるシステム10から得られる情報を基に、手術セットが足りていない原因を把握することができ、器具を購入すべきか借用すべきかを判断することがしやすくなる。なお、ここで、第1処理部201は、システム10によって任意の時期が設定されて、設定された時期におけるリペア中の器具を抽出するように構成されてもよい。また、第2処理部202は、システム10によって任意の時期が設定されて、設定された時期におけるリペア中の手術セットを抽出するように構成されてもよい。
このように、第1処理部201や第2処理部202によって、システム10の利用者は、任意の時期におけるリペア中の器具や手術セットを把握することができる。例えば、システム10の利用者は、ある任意の時期において、器具や手術セットが足りず、器具や手術セットが借用された場合などにおいて、当該時期に器具や手術セットが足らなくなった原因を事後的に分析できるようになる。また、リペア中の器具や手術セットの数や割合を把握したり、リペア中の器具や手術セットの数や割合の推移を把握したりすることができる。リペア中の器具や手術セットの数や割合は、例えば、円グラフや棒グラフなどで表され、また、リペア中の器具や手術セットの数や割合の推移は、折れ線グラフなどで表されうる。
第3処理部203は、器具や手術セットのリペア率を算出するように構成されていてもよい。ここで、リペア率は、所定の期間内でリペア作業に出されている期間の割合である。例えば、リペア率=リペアに出されている期間/所定の期間という式で算出されうる。この場合、リペア率が高いほど、器具や手術セットがリペア作業に出されている期間の割合が高く、稼働率が低いことが想定される。
かかる第3処理部203によれば、システム10は、器具や手術セットのリペア率を利用者に提供できる。利用者は、例えば、リペア率が高い器具や手術セットを把握することができる。リペア率が高い器具や手術セットは、ランニングコストが高い。この場合、利用者は、新しい器具や手術セットに買い換えることを検討しうる。また、リペア率が高い器具や手術セットは、リペア率が低い他の器具や手術セットに置き換えてもよいかも知れない。システム10は、そのような判断の根拠を利用者に提供しうる。
また、第3処理部203は、リペア率に基づいて器具や手術セットを抽出するようにさらに構成されていてもよい。例えば、予め定められた割合よりもリペア率が高い器具や手術セットが抽出されるように構成してもよい。反対に、予め定められた割合よりもリペア率が低い器具や手術セットが抽出されるように構成されてもよい。
かかる第3処理部203によれば、システム10の利用者は、リペア率が高い器具や手術セットやリペア率が低い器具や手術セットを把握することが容易になる。
第3処理部203は、リペア率に基づいて器具や手術セットを比較するようにさらに構成されていてもよい。システム10は、例えば、同種の器具や手術セットでもリペア率が異なることなど、器具や手術セット単位でリペア率を比較した情報を利用者に提供できる。
例えば、図3に示されているように、第1記憶部101には、所属に関する情報が器具IDに関連付けて記憶されているとよい。第2記憶部102には、所属に関する情報がセットIDに関連付けて記憶されているとよい。この場合、システム10は、器具、手術セットまたは所属毎に器具または手術セットを抽出するように構成された第4処理部204をさらに備えているとよい。
ここで、所属に関する情報は、例えば、器具や手術セットを所有する病院や診療科でありうる。この場合、システム10は、同種の器具や手術セットでも、病院や診療科によって器具や手術セットのリペア率が異なることを利用者に提供できる。また、所属に関する情報は、病院や診療科に限らず、例えば、器具や手術セットのメーカーや型式に関する情報でもよい。この場合、システム10は、同種の器具や手術セットにおいて、メーカーや型式によってリペア率が異なることを、利用者に提供できる。また、所属に関する情報は、病院や診療科に限らず、例えば、器具や手術セットのメーカーや型式に関する情報でもよい。
第4処理部204は、所属毎に、器具または手術セットのリペア率を算出するように構成されていてもよい。この場合、システム10は、例えば、同種の器具や手術セットでも、病院や診療科やメーカーや型式などの所属によって異なるリペア率に関する情報を、利用者に提供できる。システム10の利用者は、例えば、病院や診療科によって、リペア率が高い場合には、病院や診療科の使用態様に問題がないかチェックしたり、リペア率を改善するための使用方法の見直しを提案したりすることができる。また、メーカーや型式などによってリペア率が高い場合には、購入する器具や手術セットのメーカーや型式の選定に利用されうる。
第4処理部204は、リペア率に基づいて器具や手術セットの所属を抽出するようにさらに構成されていてもよい。この場合、リペア率が高い病院や診療科やメーカーや型式など、リペア率が高い器具や手術セットの所属に関する情報がシステム10の利用者に提供される。システム10の利用者は、リペア率が高い器具や手術セットの所属に関する情報を特定することが容易になる。
この場合、第4処理部204は、リペア率に基づいて所属を比較するようにさらに構成されていてもよい。システム10は、器具や手術セットの所属毎のリペア率を比較した情報を提供できる。このため、システム10の利用者は、器具や手術セットのリペア率が高い所属、つまり、リペア率が高い病院や診療科やメーカーや型式などの把握が容易になる。この場合、所属毎にリペア率を棒グラフで表すなどして、所属毎にリペア率を比較したデータが提供されるように構成されてもよい。また、システム10は、リペア率に限らず、リペア中の器具や手術セットの数や割合が、所属毎に比較されるように構成されていてもよい。この場合、例えば、リペア中の器具や手術セットの数や割合が、所属毎に棒グラフや円グラフで表されるように構成されているとよい。リペア中の器具や手術セットの数や割合の推移が、所属毎に折れ線グラフで表されるように構成されていてもよい。
第5処理部205は、リペア率を算出するための期間Z1を設定する。この場合、リペア率は、期間Z1における器具や手術セットがリペアに要した期間の割合で算出されるようになる。かかる第5処理部205によれば、システム10の利用者は、リペア率を算出するための期間Z1を任意に設定できる。このため、システム10は、任意の期間にけるリペア率を算出でき、利用者に提供できる。この場合、利用者は、修理期間が長引いたために、稼働率の低い器具や手術セットなどを把握することが容易になる。
この実施形態では、図6に示されているように、リペア作業の作業情報には、リペア作業が必要となった要因に関する情報が含まれている。第6処理部206は、リペア作業が必要となった要因毎に、器具や手術セットを抽出するように構成されているとよい。
かかる第6処理部206によれば、リペア作業が必要となった要因毎に器具や手術セットが抽出される。このため、システム10の利用者は、リペア作業が必要となった要因毎に器具や手術セットの分析が可能になる。
さらに、第7処理部207は、器具や手術セットがリペアに要した期間を、リペア作業が必要となった要因毎に仕分けするように構成されている。かかる第7処理部207によれば、システム10の利用者は、リペア作業が必要となった要因毎に、リペアに要する期間の分析が可能になる。
このように、システム10は、リペア要因の分析や作業改善に使える種々の情報を利用者に提供できる。
この実施形態では、図6に示されているように、リペア作業の作業情報には、リペア作業に要するコストに関する情報が含まれている。第8処理部208は、リペア作業の作業情報に基づいて、器具や手術セットのリペアに要したコストを算出するように構成されている。
この場合、第8処理部208は、例えば、予め定められた期間Z2において、リペア作業に要したコストを算出するように構成されているとよい。この場合、期間Z2が、例えば、過去1年と設定される場合には、過去1年に遡って、器具や手術セットのリペア作業に要したコストを合算し、過去1年間において器具や手術セットのリペア作業に要したコストが算出される。期間Z2は、過去1年に限らず、任意の期間が設定されうる。
第8処理部208は、算出されたコストに基づいて器具や手術セットを比較するように構成されていてもよい。つまり、第8処理部208は、いくつかの器具や手術セットについて、リペア作業に要したコストをそれぞれ算出し、それらを比較する機能を備えているとよい。
比較する処理としては、例えば、比較する器具や手術セットと、リペア作業に要したコストを表形式で並べて表示装置12に表示されるように構成されていてもよい。また、リペア作業に要したコストに応じて器具や手術セットが順に並ぶように表示順が変更されるように構成されてもよい。また、リペア作業に要したコストに応じて器具や手術セットの表示欄の色を変えてもよい。また、コストの高い器具や手術セットほど色が濃くなるように色分けしてもよい。
このように、リペア作業に要したコストを器具や手術セット毎にそれぞれ算出し、それらが比較される。これによって、リペア作業に要したコストが高い器具や手術セットに関する情報が抽出されて、システム10の利用者に提供される。利用者は、リペア作業に要したコストが高い器具や手術セットを把握するのが容易になる。
また、システム10は、各器材のリペア作業の作業者毎のリペア作業に要したコストに基づいて、最も安価に修理できる業者を抽出したり、各器材のリペア作業の作業者と、リペア作業に要したコストと一覧表にして表示したりできるように構成されていてもよい。また、システム10は、器材毎の修理コストと購入コストをランニングコストとして集計したり、かかるランニングコストを使用回数で除して一回当たりのコストを算出したりして提示するように構成されていてもよい。
これにより、器材を新規購入するか借用するかの判断材料が提示されうる。
また、システム10は、ユーザーIDを基に作業者毎や外部業者毎に修理コストを集計したり、外部業者間での同一機材の修理コストを比較したり、修理期間を比較したりすることができるように構成されていてもよい。
これにより、最適な業者を選択することが容易になりうる。
このように、システム10は、器具IDに関連付けて、リペア作業の作業情報を含む当該器具IDで特定される器具の作業履歴を記憶するように構成された第3記憶部103と、セットIDに関連付けて、リペア作業の作業情報を含む当該セットIDで特定される手術セットの作業履歴を記憶するように構成された第4記憶部104とを備えている。
かかるシステム10によれば、器具や手術セットのリペア作業の作業情報を含む器具や手術セットの作業履歴が得られる。さらに、システム10は、かかる器具や手術セットの作業履歴を基に、リペア中の器具や手術セットの数や割合、リペア率などが得られるように構成されているとよい。これによって、リペア中の器具や手術セットの数や割合、リペア率などが、システム10の利用者に提供される。
ここでシステム10は、処理装置100に情報が集約されて所定の処理がされる。各操作端末13a~13gは、同様に処理装置100から情報を得て、処理装置100と同様の処理が行えるようにしてもよい。つまり、操作端末13a~13gは、それぞれ単独でシステム10としての機能を奏するように構成されていてもよい。また、操作端末13a~13gは、処理装置100と双方向に通信して連携し、処理装置100で演算された結果を受けて操作端末13a~13gに所要の情報が表示されるようにしてもよい。また、クライアント端末としての操作端末13a~13gは、カメラ付きのタブレット端末で構成されてもよい。この場合、タブレット端末に備え付けられたカメラが、リーダー11a~11gの検知部として機能するように構成されてもよい。また、タブレット端末の画面が、表示装置12a~12hとして機能するように構成されてもよい。
また、このシステム10では、複数の病院で使われる手術セットや器具に関する情報を処理装置100に集約するなどして纏めて管理することが可能である。この場合、各病院に手術エリアA1や回収エリアA2などが設置される。システム10では、各エリアA1~A7の操作端末13a~13gや処理装置100は、通信ネットワーク14を通じて双方向通信可能に接続されているとよい。また、クラウドコンピューティング技術により、器具や手術セットの作業履歴や器具や手術セットの稼働率などが、このシステム10に接続された外部端末21によって利用可能に提供されるとよい。
例えば、図1や図2に示されているように、通信ネットワーク14を通じてシステム10に外部端末21が接続されているとよい。また、器具や手術セットの作業履歴や器具や手術セットの稼働率などは、このシステム10から予め定められた端末に予め定められたタイミングで通信ネットワーク14を通じて配信されるように構築されてもよい。また、リペア中の器具や手術セットの数や、リペア率などのデータは、予め定められたフォーム(ダッシュボードとも称される)で外部端末21に表示されるように構成されているとよい。
外部端末21は、各エリアA1~A7に設置されない端末でありうる。例えば、手術や回収などの作業を行わない、病院の事務管理、経理、在庫管理、または、器具や手術セットの調達を行う部署などに設置された端末などからシステム10にアクセスでき、システム10で管理される器具や手術セットの情報が取得されうる。また、外部端末21は、スマートフォンやタブレットやラップトップパソコンなど、通信ネットワーク14に接続可能な携帯端末であり得る。この場合、任意の場所からシステム10にアクセスすることができ、システム10で管理される器具や手術セットの情報が取得されうる。
システム10は、外部端末21に対する所要の認証処理や機能を制限処理が適宜に組み込まれていてもよい。この場合、システム10は、外部端末21にインストールされているウェブブラウザによって閲覧可能なウエブサイトを用意するように構成されているよい。システム10は、用意されたウエブサイトを通じて外部端末21の認証処理が行われたり、外部端末21からの要求に応じて所定のサービスが提供されたりするように構成されているとよい。
このようにシステム10は、システム10で提供しうる種々のデータが、通信ネットワーク14を介して接続された外部端末21からの要求に応じて、外部端末21に表示されるように構成されうる。システム10で提供しうる種々のデータは、ここで例示されるものに限らない。システム10の記憶装置に記憶された情報、システム10の各種処理によって演算あるいは抽出された情報、あるいは、作成されたグラフや一覧表は、システム10で提供しうるデータになり得る。
以上の通りに、ここで提案される手術セットおよび器具の管理システムの一実施形態を種々説明したが、ここで提案される手術セットおよび器具の管理システムは、上述した実施形態に限定されない。また、ここで提案される手術セットおよび器具の管理システムは、種々変更でき、特段の問題が生じない限りにおいて、各構成要素やここで言及された各処理は適宜に省略され、または、適宜に組み合わされうる。
10 手術セットおよび器具の管理システム
11a-11g リーダー
12a-12g ディスプレイ
12a-12h 表示装置
13a-13g 操作端末
14 通信ネットワーク
21 外部端末
100 処理装置

Claims (18)

  1. 少なくとも一つの演算装置を備えた手術セットおよび器具の管理システムであって、
    器具に一対一で関連付けられた器具IDを記憶した第1記憶部と、
    複数の器具で構成された手術セットに一対一で関連付けられたセットIDを記憶した第2記憶部と、
    前記器具IDに関連付けて、リペア作業の作業情報を含む当該器具IDで特定される器具の作業履歴を記憶する第3記憶部と、
    前記セットIDに関連付けて、リペア作業の作業情報を含む当該セットIDで特定される手術セットの作業履歴を記憶する第4記憶部と、
    前記リペア作業の作業情報を含む当該器具IDで特定される器具の作業履歴やセットIDで特定される手術セットの作業履歴に基づいて、前記器具や手術セットの、予め定められた期間内でリペア作業に出されている期間の割合であるリペア率を算出する処理が実行されるように構成された第3処理部と
    を備えた、
    手術セットおよび器具の管理システム。
  2. 前記第3処理部は、
    前記リペア率に基づいて器具や手術セットを抽出する処理が演算装置において実行されるようにさらに構成された、請求項1に記載された手術セットおよび器具の管理システム。
  3. 前記第3処理部は、
    前記リペア率に基づいて器具や手術セットを比較する処理が演算装置において実行されるようにさらに構成された、請求項1または2に記載された手術セットおよび器具の管理システム。
  4. 前記器具の作業履歴に基づいて、リペア中の器具を抽出する処理が演算装置において実行されるように構成された第1処理部を備えた、請求項1から3までの何れか一項に記載された手術セットおよび器具の管理システム。
  5. 前記手術セットの作業履歴に基づいて、リペア中の手術セットを抽出する処理が演算装置において実行されるように構成された第2処理部を備えた、請求項1から4までの何れか一項に記載された手術セットおよび器具の管理システム。
  6. 前記第1記憶部には、所属に関する情報が前記器具IDに関連付けて記憶されており、
    前記第2記憶部には、所属に関する情報が前記セットIDに関連付けて記憶されており、
    器具、手術セットまたは所属毎に器具または手術セットを抽出する処理が演算装置において実行されるように構成された第4処理部をさらに備えた、
    請求項1から5までの何れか一項に記載された手術セットおよび器具の管理システム。
  7. 前記第4処理部は、所属毎に、器具または手術セットのリペア率を算出する処理が演算装置において実行されるように構成された、請求項6に記載された手術セットおよび器具の管理システム。
  8. 少なくとも一つの演算装置を備えた手術セットおよび器具の管理システムであって、
    器具に一対一で関連付けられた器具IDを記憶した第1記憶部と、
    複数の器具で構成された手術セットに一対一で関連付けられたセットIDを記憶した第2記憶部と、
    前記器具IDに関連付けて、リペア作業の作業情報を含む当該器具IDで特定される器具の作業履歴を記憶する第3記憶部と、
    前記セットIDに関連付けて、リペア作業の作業情報を含む当該セットIDで特定される手術セットの作業履歴を記憶する第4記憶部と、
    器具、手術セットまたは所属毎に器具または手術セットを抽出する処理が演算装置において実行されるように構成された第4処理部と
    を備え、
    前記第1記憶部には、所属に関する情報が前記器具IDに関連付けて記憶されており、
    前記第2記憶部には、所属に関する情報が前記セットIDに関連付けて記憶されており、
    前記第4処理部は、所属毎に、器具または手術セットのリペア率を算出するように構成され
    ここで、前記リペア率は、前記リペア作業の作業情報を含む当該器具IDで特定される器具の作業履歴やセットIDで特定される手術セットの作業履歴に基づいて、前記器具や手術セットの、予め定められた期間内でリペア作業に出されている期間の割合である、手術セットおよび器具の管理システム。
  9. 前記第4処理部は、
    前記リペア率に基づいて器具や手術セットの所属を抽出する処理が演算装置において実行されるようにさらに構成された、請求項7または8に記載された手術セットおよび器具の管理システム。
  10. 前記第4処理部は、
    前記リペア率に基づいて前記所属を比較する処理が演算装置において実行されるようにさらに構成された、請求項7から9までの何れか一項に記載された手術セットおよび器具の管理システム。
  11. 前記リペア率を算出するための期間Z1を設定する処理が演算装置において実行されるように構成された第5処理部をさらに備え、
    前記リペア率は、期間Z1における前記器具や手術セットがリペアに要した期間の割合で算出される、請求項1から10までの何れか一項に記載された手術セットおよび器具の管理システム。
  12. 前記リペア作業の作業情報には、リペア作業が必要となった要因に関する情報が含まれている、請求項1から11までの何れか一項に記載された手術セットおよび器具の管理システム。
  13. 前記リペア作業が必要となった要因毎に、前記器具や手術セットを抽出する処理が演算装置において実行されるように構成された第6処理部をさらに備えた、請求項12に記載された手術セットおよび器具の管理システム。
  14. 器具や手術セットがリペアに要した期間を、前記リペア作業が必要となった要因毎に仕分けする処理が演算装置において実行されるように構成された第7処理部をさらに備えた、請求項12または13に記載された手術セットおよび器具の管理システム。
  15. 前記リペア作業の作業情報には、リペア作業に要するコストに関する情報が含まれており、
    前記リペア作業の作業情報に基づいて、器具や手術セットのリペア作業に要したコストを算出する処理が少なくとも一つの演算装置において実行されるように構成された第8処理部をさらに備えた、
    請求項1から14までの何れか一項に記載された手術セットおよび器具の管理システム。
  16. 前記第8処理部は、
    予め定められた期間Z2において、前記リペア作業に要したコストを算出する処理が演算装置において実行されるように構成された、請求項15に記載された手術セットおよび器具の管理システム。
  17. 前記第8処理部は、
    算出されたコストに基づいて前記器具や手術セットを比較する処理が演算装置において実行されるように構成された、請求項15または16に記載された手術セットおよび器具の管理システム。
  18. 予め定められた作業スペースにそれぞれ配置された複数のリーダーをさらに備え、
    前記器具は、個体情報を有し、
    前記第1記憶部には、
    前記器具の個体情報と器具IDとが関連付けて記憶されており、
    前記第2記憶部には、
    前記器具の個体情報と器具IDとセットIDとが関連付けて記憶されており、
    前記リーダーによって前記個体情報が検知された際に器具IDが特定されると、当該特定された器具IDに関連付けて器具に施された作業の情報が前記器具の作業履歴に加えられ、かつ、前記リーダーによって前記個体情報が検知された際にセットIDが特定されると、当該特定されたセットIDに関連付けて手術セットに施された作業の情報が前記手術セットの作業履歴に加えられる処理が演算装置において実行されるように構成された第10処理部を備えた、
    請求項1から17までの何れか一項に記載された、手術セットおよび器具の管理システム。
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