JP2021155928A - 補強筋、免震上部基礎構造及びフーチング構造体 - Google Patents

補強筋、免震上部基礎構造及びフーチング構造体 Download PDF

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Abstract

【課題】補強筋の施工を容易にし、及びその補強筋を有する免震上部基礎構造、並びにフーチング構造体を提供することを目的とする。【解決手段】補強筋は、第1の円環状の鉄筋と、第1の円環状の鉄筋に接合される少なくとも1本のコの字状の鉄筋とを有する。少なくとも1本のコの字状の鉄筋は、第1の円環状の鉄筋の外側に配置され、一端が第1の円環状の鉄筋の方向に屈曲し、屈曲した先端側で第1の円環状の鉄筋と接合されている。また、補強筋は、第1の円環状の鉄筋に加え、第2の円環状の鉄筋をさらに有していてもよく、第1の円環状の鉄筋と第2の円環状の鉄筋とは同心円状に配置され、かつ少なくとも1本のコの字状の鉄筋の長手方向に離隔して配置され、少なくとも1本のコの字状の鉄筋は、第1の円環状の鉄筋及び第2の円環状の鉄筋の外側に配置され、他端が第2の円環状の鉄筋の方向に屈曲し、他端の屈曲した先端側で第2の円環状の鉄筋とも接合されていてもよい。【選択図】図1

Description

本発明の一実施形態は、鉄筋コンクリート構造物に用いられる補強筋、その補強筋を有する免震上部基礎構造、及びフーチング構造体に関する。
ビルディング等の建造物の耐震性を高めるために、その基礎部分には免震構造が設けられている。免震構造としては、例えば、下部基礎上に設けられた免震装置の上に、プレキャストコンクリート盤(PCa盤)を配置し、アンカー部材により固定された構造(特許文献1参照)、免震装置上に、鉄筋を定着するための定着部が備えられたプレキャストコンクリート盤を設置した構造(特許文献2参照)、主脚部を固定するための鉄筋を埋め込んだプレキャストコンクリート盤を免震装置上に設けた構造(特許文献3参照)、が開示されている。
特開2012−067524号公報(特許第5737554号) 特開2014−091943号公報(特許第5345238号) 特開2011−047201号公報(特許第5232106号)
免震装置の上に設置する免震上部基礎構造は、縦横にベース筋を配設し、また袋状ナットを並べてコンクリートの打設が行われる。さらに、免震上部基礎構造の上にコンクリートを打設してフーチングと呼ばれる建物の基礎構造が形成される。このとき、免震上部基礎構造及びフーチング構造体のコーン状破壊耐力を高めるために、補強筋が適宜配設される場合がある。しかし、複雑に配置されるベース筋に沿って補強筋を配置することは大変であり、また、フーチング構造体の直上の梁の落とし込み作業をする場合は梁主筋と補強筋とが干渉してしまう恐れがあるなど、施工性の点で問題となっている。
本発明の一実施形態は、補強筋の施工を容易にすること、及びその補強筋を有する免震上部基礎構造、並びにフーチング構造体を提供することを目的の一つとする。
本発明の一実施形態に係る補強筋は、第1の円環状の鉄筋と、第1の円環状の鉄筋に接合される少なくとも1本のコの字状の鉄筋とを有する。少なくとも1本のコの字状の鉄筋は、第1の円環状の鉄筋の外側に配置され、一端が第1の円環状の鉄筋の方向に屈曲し、屈曲した先端側で第1の円環状の鉄筋と接合されている。本発明の一実施形態に係る補強筋は、第1の円環状の鉄筋に加え、第2の円環状の鉄筋をさらに有していてもよく、第1の円環状の鉄筋と第2の円環状の鉄筋とは同心円状に配置され、かつ少なくとも1本のコの字状の鉄筋の長手方向に離隔して配置され、少なくとも1本のコの字状の鉄筋は、第1の円環状の鉄筋及び第2の円環状の鉄筋の外側に配置され、他端が第2の円環状の鉄筋の方向に屈曲し、他端の屈曲した先端側で第2の円環状の鉄筋とも接合されていてもよい。
本発明の一実施形態に係る補強筋は、少なくとも2本のコの字状の鉄筋を有し、少なくとも2本のコの字状の鉄筋は、それぞれが、一端及び他端の先端部分が対向するように屈曲し、コの字型の対向する2辺の間の直線部分が相互に交差するように配置され、交差する部分で接合されている。本発明の一実施形態に係る補強筋は、コの字型に屈曲した少なくとも2本のコの字状の鉄筋に加え、円環状の鉄筋をさらに有し、少なくとも2本のコの字状の鉄筋は、屈曲した先端部分で円環状の鉄筋と接合されている。
本発明の一実施形態に係る免震上部基礎構造は、上記の補強筋と、コンクリート部と、コンクリート部に埋設されるベース筋と、下部がコンクリート部に埋設され、上部がコンクリート部から露出する袋状ナットと、袋状ナットのそれぞれの上端に設けられた定着板とを有する。補強筋は、コの字状の鉄筋が袋状ナット及び定着板に隣接するように配置されている。
本発明の一実施形態に係るフーチング構造体は、上記の免震上部基礎構造の上に、複数のコンクリート部及び複数の補強筋を埋設するようにフーチングが設けられている。
本発明の一実施形態によれば、コの字状の鉄筋を円環状の鉄筋を介して接合し、又はコの字状の鉄筋同士を接合して、立体的な構造を有し単独で立設可能な構造とすることで、施工を容易にすることができる。
本発明の一実施形態に係る補強筋の構成を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る補強筋の構成を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る免震上部基礎構造を示し、(A)は平面図であり、(B)は断面模式図である。 本発明の一実施形態に係る免震上部基礎構造の袋状ナット及び定着板、並びに補強筋の詳細を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る免震上部基礎構造の作製方法を説明する断面図であり、(A)は型枠上に袋状ナットが配置され、ベース筋及び補強筋が配筋される段階、(B)は型枠の内側にコンクリートが打設される段階を示す。 本発明の一実施形態に係るフーチング構造体の断面模式図を示す。 本発明の一実施形態に係る免震基礎の施工方法を説明する断面図であり、免震上部基礎構造を免震装置の上に設置する段階を示す。 本発明の一実施形態に係る免震基礎の施工方法を説明する断面図であり、免震上部基礎構造の上に梁主筋を配筋する段階を示す。 本発明の一実施形態に係る免震基礎の施工方法を説明する断面図であり、基礎梁を形成する段階を示す。 本発明の一実施形態に係る免震上部基礎構造を示し、(A)は平面図であり、(B)は断面模式図である。 本発明の一実施形態に係る免震上部基礎構造の断面模式図を示す。 本発明の一実施形態に係る免震上部基礎構造を示し、(A)は平面図であり、(B)は断面模式図である。
以下、本発明の実施形態の内容を、図面等を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様を含み、以下に例示される実施形態の内容に限定して解釈されるものではない。図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、それはあくまで一例であって、本発明の内容を限定するものではない。また、本明細書において、ある図面に記載されたある要素と、他の図面に記載されたある要素とが同一又は対応する関係にあるときは、同一の符号(又は符号として記載された数字の後にa、b等を付した符号)を付して、繰り返しの説明を適宜省略することがある。さらに各要素に対する「第1」、「第2」と付記された文字は、各要素を区別するために用いられる便宜的な標識であり、特段の説明がない限りそれ以上の意味を有しない。
[第1の実施形態]
1.補強筋
本発明の一実施形態に係る補強筋は、コの字状の鉄筋を円環状の鉄筋を介して接合した、又はコの字状の鉄筋同士を接合した立体的な構造を有している。以下、この補強筋の構造を図1及び図2を参照して説明する。
図1(A)は、本実施形態に係る補強筋115の斜視図を示す。補強筋115は、円環状の鉄筋119と、コの字状の鉄筋117を含む。コの字状の鉄筋117は、円環状の鉄筋119の外側に配置される。コの字状の鉄筋117は、線材の一端の側(E1)が円環状の鉄筋119の方向に屈曲されている。コの字状の鉄筋117は、屈曲した先端部分が円環状の鉄筋119と接合されている。また、コの字状の鉄筋117は、線材の一端の側(E1)とは反対の他端の側(E2)が、一端の側(E1)と同じ方向に屈曲している。コの字状の鉄筋117は、線材の一端の側(E1)及び他端の側(E2)で略直角に屈曲されており、それぞれの屈曲部から先端まで所定の長さを有している。
補強筋115は、コの字状の鉄筋117が円環状の鉄筋119を囲むように複数本用いられていることが好ましい。例えば、図1(A)に示すように、複数のコの字状の鉄筋117が円環状の鉄筋119を囲むように(例えば、四方から均等に囲むように)設けられていることが好ましい。コの字状の鉄筋117の本数を増やすことで、後述されるコーン破壊に対する耐性を高めることができる。コの字状の鉄筋117の本数は任意とすることができるが、必要とする耐力と取り付け状況の兼ね合いから本数を決定すればよい。また、コの字状の鉄筋117は、隣り合うもの同士の間隔がセメント及び骨材(粗骨材、細骨材)が十分に流れ込む程度の間隔を有していることが好ましい。複数のコの字状の鉄筋117を配置することで、他端の側(E2側)で屈曲された先の直線状部分を接地部として機能させることができ、補強筋115を安定して立設することができる。
図1(A)は、また、補強筋115が袋状ナット112及び定着板114と重なるように配置され、ベース筋116の上に立設される態様を示す。補強筋115は、複数のコの字状の鉄筋117の先端が袋状ナット112及び定着板114に向けられ、相互に向かい合うように配置されると共に、上端(E1側の先端部分)が円環状の鉄筋119に接合されている。また、複数のコの字状の鉄筋117の下端(E2側の先端部分)の屈曲した先の直線状部分が、ベース筋116と交差するように設置されることで、補強筋115を安定して立設することができる。
図1(B)は、補強筋115に2つの円環状の鉄筋119(119a、119b)を設けた態様を示す。すなわち、図1(B)に示す補強筋115は、コの字状の鉄筋117の一端の側(E1側)に第1の円環状の鉄筋119aを設け、他端の側(E2側)に第2の円環状の鉄筋119bが設けられた態様を示す。複数のコの字状の鉄筋117は、一端の側(E1側)が第1の円環状の鉄筋119aの側に屈曲され、他端の側(E2側)が第2の円環状の鉄筋119bの側に屈曲される。複数のコの字状の鉄筋117は、第1の円環状の鉄筋119a及び第2の円環状の鉄筋119bと接合される。このように、コの字状の鉄筋117の上端側及び下端側が、それぞれ円環状の鉄筋119(119a、119b)と接合されることで、補強筋115の構造安定性を高めることができる。別言すれば、圧縮、捻りなどの外力に対し、変形しにくい補強筋115を得ることができる。この構造において、少なくとも第2の円環状の鉄筋119bの内径は、定着板114の外径より大きいことが好ましい。このような構成により、補強筋115を定着板114の上方から挿入し、袋状ナット112の周囲に複数のコの字状の鉄筋117を隣接させることができる。
なお、補強筋115の大きさは、袋状ナット112及び定着板114のサイズに応じて適宜調整される。補強筋115は、例えば、120mm〜240mmの高さを有する。コの字状の鉄筋117は、D6、D13、D16(日本工業規格:JIS3112における呼び名)と呼ばれる丸鋼及び異形棒鋼が用いられる。円環状の鉄筋119としては、例えば、D6と呼ばれる丸鋼及び異形棒鋼が用いられる。また、円環状の鉄筋119の直径は100mm〜300mmの大きさを有する。なお、図1(A)及び(B)は、円環状の鉄筋119として円形状のものが例示されるが、コの字状の鉄筋117を固定できるものであれば、他の形状(例えば、四角形、五角形、六角形のような角形形状)であってもよい。
図2(A)は、複数のコの字状の鉄筋を用い、それらを組み合わせて形成された補強筋115の一例を示す。図2(A)に示す補強筋115は、第1のコの字状の鉄筋117a及び第2のコの字状の鉄筋117bが、それぞれのコの字状の鉄筋の先端が対向するように一端の側(E3、E5側)及び他端の側(E4、E6側)が屈曲された形状を有する。第1のコの字状の鉄筋117a及び第2のコの字状の鉄筋117bは、コの字型の対向する2辺の間の直線部分が相互に交差するように配置され、その交差する部分で接合されている。
図2(A)に示すように、第1のコの字状の鉄筋117aと第2のコの字状の鉄筋117bとを組み合わせ、コの字型の先端部分をさらに内側に向けて略直角に屈曲させることで、一端の側(E3、E5側)及び他端の側(E4、E6側)で屈曲された先の直線状部分を接地部として機能させることができ、補強筋115を安定して立設することができる。
図2(A)は、また、補強筋115が、袋状ナット112及び定着板114と重なるように配置され、ベース筋116の上に立設される態様を示す。補強筋115は、第1のコの字状の鉄筋117a及び第2のコの字状の鉄筋117bの一端の側(E3、E5側)及び他端の側(E4、E6側)で屈曲された先の直線状部分の先端が、袋状ナット112及び定着板114に向けられ、相互に向き合うように配置されると共に、第1のコの字状の鉄筋117aと第2のコの字状の鉄筋117bが交差する部分が定着板114の上に位置するように配置される。補強筋115は、第1のコの字状の鉄筋117a及び第2のコの字状の鉄筋117bの一端の側(E3、E5側)及び他端の側(E4、E6側)で屈曲された先の直線状部分を、ベース筋116と交差するように設置することができる。補強筋115は、第1のコの字状の鉄筋117a及び第2のコの字状の鉄筋117bの一端の側(E3、E5側)及び他端の側(E4、E6側)に略90度の角度で屈曲する部分を有し、その屈曲部の先に直線状の部分を有することで、複数箇所で接地することができ、ベース筋116の上に安定した状態で立設することができる。
図2(B)は、図2(A)に示す補強筋115に、円環状の鉄筋119が設けられた態様を示す。すなわち、図2(B)に示す補強筋115は、第1のコの字状の鉄筋117a及び第2のコの字状の鉄筋117bの一端の側(E3、E5側)及び他端の側(E4、E6側)で屈曲された先の直線状部分の先端側に円環状の鉄筋119が設けられた態様を示す。この構造において、円環状の鉄筋119の内径は、定着板114の外径より大きいことが好ましい。補強筋115は、このような構造を有することで、定着板114の上方から挿入し、袋状ナット112の周囲に第1のコの字状の鉄筋117a及び第2のコの字状の鉄筋117bの線状部分を隣接させることができる。
このように、補強筋115の下側部分に円環状の鉄筋119を設け、第1のコの字状の鉄筋117a及び第2のコの字状の鉄筋117bと接合することで、補強筋115の構造安定性を高めることができる。別言すれば、圧縮、捻りなどの外力に対し、変形しにくい補強筋115を得ることができる。
図1(A)、図1(B)、図2(A)、及び図2(B)に示すように、コの字状の鉄筋を円環状の鉄筋を介して接合し、又はコの字状の鉄筋同士を接合して、補強筋を立体的な構造にすることで、補強筋の設置が容易となり、施工現場の作業をしやすくすることができる。
2.免震上部基礎構造
補強筋115が設けられた免震装置の上部に設けられる基礎構造(以下、「免震上部基礎構造」という)、及び免震上部基礎構造を用いたフーチング構造体について説明する。以下の説明においては、図1(B)に示す補強筋115が用いられる例を示す。
図3(A)は、免震上部基礎構造100aの平面図を示し、図3(B)は、その断面構造の模式図を示す。免震上部基礎構造100aは、ベースプレート102、ベース筋116、コンクリート部106、袋状ナット112、袋状ナット112の上部に付された定着板114、及び補強筋115を含んで構成される。
ベースプレート102は、複数の貫通孔104を有する。ベースプレート102における貫通孔104は、免震装置の上部フランジに形成されるアンカーボルトを挿通するための貫通孔に合わせて配置される。例えば、貫通孔104は、ベースプレート102の中心を円心として所定の半径を有する円周上の複数箇所に形成される。ベースプレート102は、例えば、鋼鉄によって作製される。ベースプレート102の厚さは任意であるが、12mmから32mm、例えば19mmの厚さを有する。また、図3(A)は、ベースプレート102が矩形である場合を示すが、ベースプレート102の平面的な形状はこれに限定されず、他の多角形又は円形であってもよい。
袋状ナット112は、ベースプレート102上で貫通孔104の配置に合わせて複数個配置される。図3(B)に示すように、袋状ナット112は、ベースプレート102上に立設するように設けられる。袋状ナット112は、あらかじめ溶接によってベースプレート102に固定されていてもよい。袋状ナット112を溶接でベースプレート102上に固定しておくことにより、精度良く配置することができ、免震上部基礎構造100aを免震装置上で安定的に保持することができる。ベースプレート102の上にはコンクリート部106が設けられる。袋状ナット112はコンクリート部106を形成するコンクリートによって下側部分が埋設され、上側部分がコンクリート部106から露出するように設けられる。袋状ナット112の上部には、定着板114が設けられる。定着板114は平板状であり、先端が袋状ナット112の本体から水平に突出するように設けられる。図3(B)に示すように、ベースプレート102は、上面から板厚の1/3〜1/2程度の部分がコンクリート部106に埋め込まれるように設けられてもよい。
図3(B)は、ベースプレート106の一部がコンクリート部106に覆われる状態を示すが、図11に示すようにベースプレート102の上面及び側面の全体がコンクリート部106に埋め込まれてもよい。
ベース筋116は複数本がコンクリート部106の中に配筋される。コンクリート部106の表面からベース筋116までの厚さ(かぶり厚さ)は任意であるが、例えば、30mmから60mmの厚さを有する。複数のベース筋116は、コンクリート部106の中で袋状ナット112と干渉しないように、縦横に交差するように設けられる。複数のベース筋116は、交差部において適宜結束線で結束されてもよい。このように、免震上部基礎構造は鉄筋コンクリートで形成される。
図3(B)に示すように、ベース筋116は、コンクリート部106の周辺部で上方に突出するように屈曲された形状を有する。別言すれば、複数のベース筋116のそれぞれは、コンクリート部106の中で格子状に配筋されると共に、周辺部で上方に突出するように設けられることで、上方が開口した籠状の形状を有する。ベース筋116がコンクリート部106から突出する部分は、フーチング籠筋118とも呼ばれる。図3(B)に示すように、フーチング籠筋118の先端はU字状に折り曲げられていてもよい。
袋状ナット112は、下側部分がコンクリート部106に埋設され、上側部分がコンクリート部106から露出するように設けられる。袋状ナット112の上部がコンクリート部106から露出することにより、定着板114も同様にコンクリート部106から露出する。補強筋115は、下側の部分がコンクリート部106に埋設され、上側の部分がコンクリート部106から露出するように設けられる。
補強筋115は、環状に配置された袋状ナット112のそれぞれに対応して配置される。補強筋115は、袋状ナット112の配置に合わせ、ベース筋116の上に立設するように配置される。図1(B)に示したように、補強筋115は、コの字状の鉄筋117の他端の側(E2側)で屈曲された先の直線状部分がベース筋116と交差するように配置される。補強筋115は、脚柱となるコの字状の鉄筋117が1本以上、好ましくは3本以上、例えば図3(A)に示すように4本設けられていることで、ベース筋116の上に安定して配置することができる。補強筋115は、複数のベース筋116によって支えられるので、コの字状の鉄筋117が隣接する補強筋と干渉しないように、適宜回転させて(コの字状の鉄筋117の位置が互い違いとなるように)配置させることができる。
補強筋115は、コの字状の鉄筋117が袋状ナット112に隣接するように配置される。コの字状の鉄筋117は袋状ナット112に接するのではなく間隙を持って配置される。また、円環状の鉄筋119は、定着板114に接するのではなく間隙を持って配置される。例えば、2本のコの字状の鉄筋117は、一つの袋状ナット112に対し両側を挟むように配置されていてもよい。なお、平面視において、コの字状の鉄筋117は任意の位置に配置することができる。例えば、図3(A)に示すように、平面視において、4本のコの字状の鉄筋117が十字に交差するように四方に配置されていてもよい。4本のコの字状の鉄筋117は、円環状の鉄筋119と接合されているため、袋状ナット112及び定着板114の周囲に安定した状態で配置することができる。
補強筋115は、ベース筋116と結束線で結束されてもよい。例えば、補強筋115は、コの字状の鉄筋117がベース筋116と交差する部分で結束線により結束されてもよい。この場合において、補強筋115は立体的な構造を有しているので、ベース筋116の上に立てておくことができ、結束作業を容易に行うことができる。
図4は、コンクリート部106におけるベース筋116、袋状ナット112、定着板114、補強筋115の配置の詳細を示す。コンクリート部106は、ベース筋116を埋め込み、補強筋115と袋状ナット112の下側部分を埋設するように打設される。補強筋115(コの字状の鉄筋117)と袋状ナット112とは、両者の間にコンクリートを構成するセメント及び骨材(粗骨材、細骨材)が十分に流れ込む程度の間隔を有するように設けられる。例えば、補強筋115(コの字状の鉄筋117)と袋状ナット112との間隔は、30mm〜40mm程度の間隔を有するように設けられる。
袋状ナット112の上端には定着板114が設けられる。補強筋115において、上側の円環状の鉄筋119aは定着板114より高い位置に配置される。また、下側の円環状の鉄筋119bは、定着板114の直径より大きい口径を有する。これにより、補強筋115を定着板114の上から被せるように配置することができる。
図4は、免震上部基礎構造100aが免震装置の上部フランジ126の上に設置され、免震上部基礎構造100aの上にコンクリートが打設されてフーチング131が形成される状態を示す。免震上部基礎構造100aは、アンカーボルト130により上部フランジ126に固定される。
フーチング131は、免震上部基礎構造100aの上に形成されたとき、アンカー部材(袋状ナット112、及び袋状ナットと締結されるアンカーボルト130)に引張応力が作用したときにコンクリートが割れて抜けてしまうコーン状破壊に対する高い耐性が求められる。図4は、コーン状破壊面DFを点線で示している。本実施形態において、フーチング131は、補強筋115のコの字状の鉄筋117の部分がコーン状破壊面DFを交差するように設けられる。免震上部基礎構造100aは、フーチング131が形成された場合において、コーン状破壊面DFと交差するように設けられた補強筋115を有することで、コーン状破壊に対する耐性を高めることができる。
このように、本実施形態に係る免震上部基礎構造100aによれば、補強筋115がコの字状の鉄筋117と円環状の鉄筋119とで構成され、予め接合されていることで、袋状ナット112及び定着板114の配置に合わせて、ベース筋116の上に容易に配置することができる。また、補強筋115は、ベース筋116の上に設置した後、コンクリートを打設する迄の間においても安定した状態を保つことができる。それにより、免震上部基礎構造100aの生産性を高めることができる。なお、図3(A)は、補強筋115として図1(B)に示す構造のものを用いる例を示すが、補強筋はこれに限定されず、図1(A)、図2(A)及び図2(B)に示すものを適用するこができる。
3.免震上部基礎構造の製造方法
図5(A)及び図5(B)を参照して、図3(A)及び図5(B)に示す免震上部基礎構造100aの作製方法を説明する。本実施形態に係る免震上部基礎構造100aは、プレキャストコンクリート(PCa)工法で作製されるものを例示する。以下においては、プレキャストコンクリート(PCa)工法に基づく作製方法について説明する。
図5(A)は、ベースプレート102の上に、貫通孔104に合わせて袋状ナット112が立設して設けられ、ベース筋116が配筋され、袋状ナット112に隣接して補強筋115が配置された段階を示す。袋状ナット112は、予めベースプレート102に溶接されていている。型枠138aは、コンクリート部の底面を形成する下側型枠138a_1と、側面部を形成する側面型枠138a_2とを有している。型枠138aは、下側型枠138a_1が土台136の上に設置され、下側型枠138a_1の上に側面型枠138a_2が設置される。ベースプレート102は、下側型枠138a_1の上に載せられ、側面型枠138a_2の内側に配置される。
ベース筋116は、定着板114が付けられた袋状ナット112が配置された状態で又は配置される前に適宜配筋される。ベース筋116は、例えば、図1(A)に示したように格子状に配筋される。また、ベース筋116は、フーチング籠筋118に相当する部分が上方に伸びるように配筋される。
図5(B)は、型枠138aの中にコンクリートを打設する段階を示す。コンクリートは、ベース筋116、袋状ナット112の下側部分、補強筋115の下側部分を埋設し、袋状ナット112の上側部分、定着板114、補強筋115aの上側部分が露出するように打設される。打設されたコンクリートが硬化することによりコンクリート部106が形成される。ベース筋116はコンクリート部106に埋設され、袋状ナット112及び補強筋115aはコンクリート部に固定される。
コンクリートが硬化した後、型枠138aが除去される。このようなプレキャストコンクリート(PCa)工法によって、図3(A)及び図3(B)に示すような免震上部基礎構造100aが作製される。本実施形態で示すように、プレキャストコンクリート(PCa)工法によって、袋状ナット112の上側部分、定着板114、補強筋115aの上側部分、コの字状の鉄筋117が露出する免震上部基礎構造100aを作製することができる。
本実施形態に係る作製方法によれば、免震上部基礎構造を作製するために作業現場でコンクリートを打設する必要がないので、型枠及び型枠用サポートの設置作業をする必要がなく、煩雑な作業を削減することができる。また、免震上部基礎構造用の鉄筋と、基礎梁用の鉄筋とが混在することを防ぐことができるので、配筋の作業を簡略化することができる。また、補強筋を袋状ナットの上方から被せるようにベース筋上に置くだけでよいので、従来の方法と同様の効果を得ながらも施工性を改善することができる。
本実施形態に係る免震上部基礎構造は、免震装置の直上で作製するのではなく、工場や作業所内で個別に生産することができるため、コンクリートの品質管理が容易であり、品質のばらつきを小さくすることができるという利点を有する。また、免震上部基礎構造100aを工場で作製する場合は、天候等の影響を受けず計画的に生産することができるため、工期を短縮することができる。さらに、現場でコンクリートを打設する工法に比べ、型枠及び型枠サポートの使用量を削減することができ、現場において煩雑な作業を省略することができ、建設コストを削減することができる。
4.フーチング構造体
図6は、本発明の一実施形態に係るフーチング構造体200の断面図を示す。フーチング構造体200は、免震上部基礎構造100aと、その上に設けられた鉄筋コンクリート製のフーチング131を含む。
免震上部基礎構造100aは、アンカーボルト130によって免震装置122に固定される。免震装置122は、免震ゴム部124と上部フランジ126及び下部フランジ128を含む。アンカーボルト130は、上部フランジ126及びベースプレート102を通して袋状ナット112に螺合され、免震装置122と免震上部基礎構造100aとを連結する。免震上部基礎構造100aは、アンカーボルト130によって複数箇所が締結されることで、免震装置122の上に安定的に保持される。なお、免震装置122は、免震下部基礎構造120の上に、下部フランジ128を挿通するアンカーボルト130によって固定される。
免震上部基礎構造100aの上にはフーチング131及び基礎梁132が設けられる。フーチング131及び基礎梁132には、梁主筋(図6では図示せず)を埋設するようにコンクリートが打設されている。フーチング131及び基礎梁132を形成するコンクリートは、免震上部基礎構造100aの上面部と密接するように設けられる。すなわち、フーチング131及び基礎梁132を形成するコンクリートは、免震上部基礎構造100aの上面と密接するように設けられる。これにより、コンクリート部106の平板部108と立ち上がり部110とで形成される凹状の領域に、フーチング131及び基礎梁132を形成するコンクリートが充填される。フーチング籠筋118は、フーチング131の中に伸びることで、免震上部基礎構造100aとフーチング131及び基礎梁132との接合強度を高めている。
免震上部基礎構造100aにおいて、コンクリート部106から突出する袋状ナット112及び定着板114は、フーチング131の中に埋設される。定着板114は袋状ナット112の本体から突出するように設けられているので、フーチング131及び基礎梁132に作用する縦方向の力に対して抵抗力を生じさせる部位となる。
補強筋115は、図4を参照して説明したように、フーチング131に想定されるコーン状破壊面DFを交差するように配置される。補強筋115aは、コーン状破壊面DFと交差するように配置されることでコンクリートの脆性を改善し、コーン状破壊に対する耐性が向上するように作用する。
本実施形態に係るフーチング構造体200によれば、補強筋115がフーチング131に生じ得るコーン状破壊面DFと交差するように設けられることで、アンカーに引張応力が作用した際のコーン状破壊耐性を高めることができる。それにより、免震基礎構造の耐震性を高めることができる。
5.免震基礎の施工方法
図7乃至図9を参照して、本発明の一実施形態に係る免震上部基礎構造100aを用いた免震基礎の施工方法の一例について説明する。
プレキャストコンクリート(PCa)工法で作製された免震上部基礎構造100aは、基礎工事が行われる建設現場の設置場所に搬送される。図7は、免震下部基礎構造120の上に設置された免震装置122の上に、免震上部基礎構造100aがアンカーボルト130によって固定された状態を示す。免震上部基礎構造100aは、コンクリート部106が免震装置122の上部フランジ126の上に設置される。免震上部基礎構造100aは、袋状ナット112とアンカーボルト130とによって、コンクリート部106と金属製の上部フランジ126とが締結されることにより、安定的に保持される。
フーチング及び基礎梁を形成するために、免震上部基礎構造100aの周りに型枠138bが配置される。型枠138bは、支持体144によって所定の位置に適宜支持される。また、梁主筋を配筋するために、型枠138bの基礎梁の底面を形成する部分にはスペーサ143が配置される。
その後、図8に示すように、免震上部基礎構造100aの上に、基礎梁を形成するための梁主筋等を配筋する作業が行われる。梁主筋134a、134bは、それぞれ基礎梁の長手方向に配筋される。梁主筋134a、134bの周囲には、せん断補強筋142が適宜配筋され、結束線で結束される。また、図8では示されないが、フーチング131を形成するための鉄筋の配筋も行われる。
梁主筋134、せん断補強筋142等の配筋が終わった後、フーチング構造体200及び基礎梁132を形成するために免震上部基礎構造100aの上及び型枠138b内にコンクリートが打設される。梁主筋134a、134b及びせん断補強筋142を囲むように、図示されない型枠及び型枠用支持体を設置し、コンクリートが打設される。
図9は、コンクリートが打設されてフーチング構造体200及び基礎梁132が形成された段階を示す。基礎梁用のコンクリートを養生させた後、型枠138cを除去することで、フーチング構造体200及び基礎梁132が形成される。なお、図示されないが、基礎梁は形鋼で形成されてもよい。
本実施形態に係る免震基礎の施工方法によれば、プレキャストコンクリート(PCa)で作製された免震上部基礎構造100aの上にフーチング構造体200及び基礎梁132を密接して形成することが可能となる。フーチング構造体200は、コーン状破壊面と交差するように補強筋115が配筋されていることにより、コーン状破壊耐性を高めることができる。このように、本実施形態に係る免震基礎の施工方法によれば、耐震性の高い基礎構造を形成することができる。
なお、本実施形態は、免震上部基礎構造100aを、プレキャストコンクリート(PCa)工法で作製する一例を示すが、本発明はこれに限定して解釈されるものではない。
[第2の実施形態]
本実施形態は、第1の実施形態に示す免震上部基礎構造に対しベースプレートが省略された態様を示す。以下においては、第1の実施形態と相違する部分を中心に説明する。
図10(A)は、本実施形態に係る免震上部基礎構造100bの平面図を示し、図10(B)は、その断面模式構造を示す。本実施形態に係る免震上部基礎構造100aは、コンクリート部106、袋状ナット112、袋状ナット112、定着板114、ベース筋116、及び補強筋115を含む。
免震上部基礎構造100eは、コンクリート部106の下面にベースプレートが設けられない。そのため、袋状ナット112はコンクリート部106を形成するコンクリートによって保持される。免震上部基礎構造100eは、ベースプレートが設けられないものの、袋状ナット112、定着板114、ベース筋116、及び補強筋115aの配置は、第1の実施形態におけるものと同様である。
本実施形態に係る免震上部基礎構造100bは、ベースプレート102が省略されたことを除き他の構成は第1の実施形態と同様である。よって、本実施形態に係る免震上部基礎構造100bは、第1の実施形態におけるものと同様の作用効果を得ることができ、さらに上述のような利点を有している。また、第1の実施形態と同様に、本実施形態に係る免震上部基礎構造100bを用いて、フーチング構造体200を形成することができる。
[第3の実施形態]
本実施形態は、第1の実施形態に示す免震上部基礎構造に対しコンクリート部の構造が異なる態様を示す。以下においては、第1の実施形態と相違する部分を中心に説明する。
図12(A)は、本実施形態に係る免震上部基礎構造100aの平面図を示し、図12(B)は、その断面構造の模式図を示す。本実施形態に係る免震上部基礎構造100cは、ベースプレート102、コンクリート部106、袋状ナット112、袋状ナット112、定着板114、ベース筋116、及び補強筋115を含んで構成される。
図12(A)及び図12(B)に示すように、コンクリート部106は、平板部108と、平板部108から突出する立ち上がり部110を含む。立ち上がり部110は、コンクリート部106の周縁部に沿って平板部108の四方を囲むように設けられる。なお、平板部108と立ち上がり部110とは説明の都合上異なる部位として説明されるが、これらはコンクリート部106として一つの構造体を形成するように一体に形成されていてもよい。ベース筋116は、コンクリート部106に埋設され、立ち上がり部110で上方に突出してフーチング籠筋118を形成するように設けられる。立ち上がり部110は、平板部108に配筋されたベース筋116が屈曲して設けられることで、強度及び耐久性が高められる。図示さないが、立ち上がり部110には、ベース筋116に加え、枠状のベース筋が設けられていてもよい。
袋状ナット112及び定着板114、並びに補強筋115はコンクリート部106の平板部108に設けられる。別言すれば、袋状ナット112及び定着板114、並びに補強筋115は、コンクリート部106において立ち上がり部110に囲まれた内側の領域に設けられる。このような構成において、立ち上がり部110の高さは、袋状ナット112及び定着板114、並びに補強筋115aの高さより高くなるように設けられる。また、立ち上がり部110の厚さは適宜設定されるが、少なくともフーチング籠筋118のかぶり厚さを満たす程度の幅を有する。
第1の実施形態で示すように、免震上部基礎構造100cの上には、フーチング131、基礎梁132が形成される。この場合、梁主筋134を配筋する場合、また梁として形鋼を用いる場合において立ち上がり部110をスペーサとして用いることができる。別言すれば、袋状ナット112及び定着板114、並びに補強筋115aが、立ち上がり部110より突出しないように設けられることで、梁主筋134などを配筋するときに袋状ナット112及び定着板114、並びに補強筋115が干渉しないようにすることができる。
本実施形態に係る免震上部基礎構造100cは、立ち上がり部110が設けられたことを除き他の構成は第1の実施形態と同様である。よって、本実施形態に係る免震上部基礎構造100cは、第1の実施形態におけるものと同様の作用効果を得ることができ、さらに上述のような利点を有している。さらに、第1の実施形態と同様に、本実施形態に係る免震上部基礎構造100cを用いて、フーチング構造体200を形成することができる。また、図示されないが、第2の実施形態に示すように、免震上部基礎構造100cは、ベースプレート102が設けられていてもよい。
100・・・免震上部基礎構造、102・・・ベースプレート、104・・・貫通孔、106・・・コンクリート部、108・・・平板部、110・・・立ち上がり部、112・・・袋状ナット、114・・・定着板、115・・・補強筋、116・・・ベース筋、117・・・コの字状の鉄筋、118・・・フーチング籠筋、119・・・円環状の鉄筋、120・・・免震下部基礎構造、122・・・免震装置、124・・・免震ゴム部、126・・・上部フランジ、128・・・下部フランジ、130・・・アンカーボルト、131・・・フーチング、132・・・基礎梁、134・・・梁主筋、136・・・土台、138・・・型枠、142・・・せん断補強筋、143・・・スペーサ、144・・・支持体、146・・・挿通孔、148・・・仮留めボルト、200・・・フーチング構造体

Claims (13)

  1. 第1の円環状の鉄筋と、
    前記第1の円環状の鉄筋に接合される少なくとも1本のコの字状の鉄筋と、を有し、
    前記少なくとも1本のコの字状の鉄筋は、
    前記第1の円環状の鉄筋の外側に配置され、
    一端が前記第1の円環状の鉄筋の方向に屈曲し、
    前記屈曲した先端側で前記第1の円環状の鉄筋と接合されている
    ことを特徴とする補強筋。
  2. 前記少なくとも1本のコの字状の鉄筋は、他端が、前記一端と同じ方向に屈曲している
    請求項1に記載の補強筋。
  3. 第2の円環状の鉄筋をさらに有し、
    前記第1の円環状の鉄筋と前記第2の円環状の鉄筋とは、同心円状に配置され、かつ前記少なくとも1本のコの字状の鉄筋の長手方向に離隔して配置され、
    前記少なくとも1本のコの字状の鉄筋は、
    前記第1の円環状の鉄筋及び前記第2の円環状の鉄筋の外側に配置され、
    他端が前記第2の円環状の鉄筋の方向に屈曲し、
    前記他端の屈曲した先端側で前記第2の円環状の鉄筋とも接合されている
    請求項1に記載の補強筋。
  4. 前記少なくとも1本のコの字状の鉄筋は複数のコの字状の鉄筋から成り、
    前記複数の鉄筋は、前記第1の円環状の鉄筋及び前記第2の円環状の鉄筋を囲む
    請求項3に記載の補強筋。
  5. 少なくとも2本のコの字状の鉄筋を有し、
    前記少なくとも2本のコの字状の鉄筋は、
    それぞれが、一端及び他端の先端部分が対向するように屈曲し、
    コの字型の対向する2辺の間の直線部分が相互に交差するように配置され、
    前記交差する部分で接合されている
    ことを特徴とする補強筋。
  6. 円環状の鉄筋をさらに有し、
    前記少なくとも2本のコの字状の鉄筋は、前記屈曲した先端部分で前記円環状の鉄筋と接合されている
    請求項5に記載の補強筋。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の補強筋と、
    コンクリート部と、
    前記コンクリート部に埋設されるベース筋と、
    下部が前記コンクリート部に埋設され、上部が前記コンクリート部から露出する袋状ナットと、
    前記袋状ナットのそれぞれの上端に設けられた定着板と、
    を有し、
    前記補強筋は、前記コの字状の鉄筋が前記袋状ナット及び前記定着板に隣接するように配置される
    ことを特徴とする免震上部基礎構造。
  8. 前記補強筋は、前記袋状ナットと間隙をもって配置される、
    請求項7に記載の免震上部基礎構造。
  9. 前記コンクリート部の底面にベースプレートを有する
    請求項7又は8に記載の免震上部基礎構造。
  10. 前記コンクリート部は、平板部と、前記平板部を囲む立ち上がり部を有し、
    前記袋状ナット及び補強筋は、前記平板部に設けられている、請求項7乃至9のいずれか一項に記載の免震上部基礎構造。
  11. 前記立ち上がり部の高さは、前記補強筋の上端よりも高い、請求項10に記載の免震上部基礎構造。
  12. 請求項7乃至11のいずれか一項に記載の免震上部基礎構造の上に、前記コンクリート部及び前記補強筋を埋設するようにフーチングが設けられている、ことを特徴とするフーチング構造体。
  13. 前記補強筋は、前記コの字状の鉄筋が前記フーチングのコーン状破壊面と交差するように設けられている、
    請求項12に記載のフーチング構造体。
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