JP2021155732A - 粘着剤シートの製造方法及び粘着剤シート - Google Patents

粘着剤シートの製造方法及び粘着剤シート Download PDF

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崇弘 野中
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Abstract

【課題】光硬化型粘着剤シートに紫外線吸収剤を配合する場合であっても、硬化性の悪化による生産性の低下、表裏における物性差や剥離シートの剥離力の変化などの物性変化が生じず、設計が容易な粘着剤シートの製造方法及び該製造方法で得られる粘着剤シートを提供する。【解決手段】本発明の粘着剤シートの製造方法は、支持体S1上に、透明な光硬化型粘着剤ベース材料により形成される粘着剤層10を形成し、前記粘着剤層10に紫外線Uを照射して該粘着剤層を硬化させ、紫外線吸収剤11の溶液12を準備し、前記硬化した粘着剤層10aの一方の面に前記溶液12を塗布して、該溶液12に含まれる前記紫外線吸収剤11を、前記粘着剤層10aの前記一方の面から厚み方向に浸透させ、前記粘着剤層10aを乾燥させる工程を含むことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、透明な粘着剤層を有する粘着剤シートの製造方法及び該製造方法により得られうる粘着剤シートに関する。特に本発明は、透明な光学部材を他の光学部材に接合するために使用できる透明な粘着剤層を有する粘着剤シートの製造方法及び該製造方法により得られうる粘着剤シートに関する。
液晶表示装置又は有機EL表示装置のような画像表示装置は、偏光フィルム、位相差フィルム、カバーガラス等の透明カバー部材、その他種々の透明光学部材が積層された光学部材積層体により構成されている。これらの光学部材間を接合するために透明な粘着剤層からなる接着シートが使用されている。すなわち、接合される2つの光学部材の間に粘着剤シートが配置され、該2つの光学部材は、これらを互いに押し付けることにより接合されて、光学部材積層体が形成される。また、基材フィルムの片面に粘着剤層を設けた粘着剤シートが、前記光学部材の傷や汚れの付着を防止するための表面保護フィルムとして光学製品の製造工程において一般的に使用されている。
また、タッチパネルを備えた画像表示装置では、光学部材の表面に、パターン化されたITO(インジウム・スズ酸化物)などの透明で導電性の印刷層が形成される。さらに周辺部に銀や銅の引回し配線が形成される。また、透明カバー部材の周縁部には、枠状に黒色の隠蔽部を印刷するのが一般的である。このような印刷層や配線を有する光学部材を接合する接着剤シートには、印刷段差に気泡が残らないような段差吸収性が求められる。
このような粘着剤シートとしては、無溶媒型の光硬化型粘着剤シートが広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。光硬化型粘着剤シートは、硬化前は一部が未硬化(半硬化)の状態にあり、流動性が高いため段差吸収性が高く、その後の紫外線照射による光硬化により接着信頼性を向上できるという利点を有する。
一方、画像表示装置においては、入射する紫外線による画像表示装置内の構成部材等の劣化を抑制するために、紫外線カット性が求められることがある。特に、有機EL表示装置では、発光素子として有機化合物が使用されているために液晶表示装置と比較して紫外線による劣化が早く、さらには、偏光フィルムや保護フィルムなどの光学部材の薄型化が進み、紫外線に対する耐光性は低下しており、紫外線吸収層を設けることが必須となっている。例えば、紫外線吸収剤を含有する紫外線吸収層を備える粘着剤シートを使用することが知られている(例えば、特許文献2参照)。
一方、基材を有しないタイプの両面粘着剤シート(本明細書で「基材レス粘着剤シート」と称する場合がある)は、両面が剥離シートで保護された形態で使用される。基材レス粘着剤シートを使用した光学部材の貼り合わせは、まず、片側の剥離シートを粘着剤シートより剥離した後、1つ目の部材へ貼り付け、残るもう1つの剥離シートを剥離し、2つ目の部材を貼り合せる手順で行われる。その際に2つの剥離シートをそれぞれ剥離するのに要する力(剥離力)が似通っていた場合、1つ目の剥離シートを剥離する段階で、反対側(2つ目)の剥離シートも剥がれてしまうという、いわゆる「泣き別れ」の問題が生じる。そのため、基材レス粘着剤シートが備える2つの剥離シートの剥離力はそれぞれ異なるように設計されている。
特開2016−222914号公報 特開2012−211305公報
前記特許文献2の粘着剤シートは、粘着剤組成物に紫外線吸収剤を配合して均一に溶解させた紫外線吸収層で構成されている。しかしながら、粘着剤組成物に紫外線カット性を付与するために十分な量の紫外線吸収剤を配合することにより、粘着剤の物性や硬化性に影響が及ぶという問題がある。特に、紫外線吸収剤を配合した光硬化型粘着剤シートを紫外線照射により硬化させる場合、紫外線吸収剤により紫外線が吸収されてしまい硬化性が悪化して生産性が低下するという問題があった。
また、紫外線吸収剤を均一に溶解させた光硬化型粘着剤シートでは、粘着剤シートの表裏に接着性、粘弾性などの物性差が生じるという問題もある。これは、紫外線が粘着剤層の内部を通過する間に紫外線吸収剤により吸収され、紫外線照射側表面から深くなるほど紫外線照度が低下して、表裏において硬化速度に差が生じるためである。
さらには、粘着剤層に紫外線吸収剤を均一に溶解させた基材レス粘着剤シートでは、2つの剥離シートの剥離力の差の設計が変化するという問題もある。すなわち、紫外線吸収剤による硬化性悪化への対策として、重合開始剤量や紫外線照射光量を増大させると照射側の剥離シートの剥離力が設計よりも大きくなり、その結果、剥離機での剥離が困難になる、2つの剥離シートの剥離力が近くなり泣き別れを起こす、2つ剥離シートの剥離力が逆転するなどの問題が生じうる。また、剥離力が重くなった場合、1つ目の部材へ貼り付け後に残るもう1つの剥離シートを剥離する際に粘着剤シートに力が加わることで伸びて変形してしまうために綺麗に貼り合せできなくなるといった不具合も生じうる。
従って、光硬化型粘着剤シートに紫外線吸収剤を配合する場合には、硬化性を維持しつつ、表裏の物性差や剥離シートの剥離力の変化などの物性変化を少なくするために、紫外線吸収剤の配合量などの粘着剤組成、粘着剤シートの厚み、紫外線照度などの硬化条件などの設計を1から始める必要があった。
特に、近年、画像表示装置の薄型化により、粘着剤層の薄型化、粘着剤組成物に含ませる紫外線吸収剤の濃度を高める要求が高まっており、上述の問題がより顕在化してきている。
本発明は、以上のような事情のもとで考え出されたものであって、光硬化型粘着剤シートに紫外線吸収剤を配合する場合であっても、硬化性の悪化による生産性の低下、表裏における物性差や剥離シートの剥離力の変化などの物性変化が生じず、設計が容易な粘着剤シートの製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、光硬化型粘着剤シートに紫外線吸収剤を配合する場合であっても、硬化性の悪化による生産性の低下、表裏における物性差や剥離シートの剥離力の変化などの物性変化が生じず、設計が容易な粘着剤シートを提供することである。
本発明者らは、前記目的を達成するため鋭意検討した結果、粘着剤層に紫外線を照射して硬化させた後に紫外線吸収剤を粘着剤層に付与することで、粘着剤層の硬化性に与える影響や表裏の物性差、剥離シートの剥離力の変化などの物性変化を最小化して、粘着剤層の物性に優れ、剥離シートの剥離力の変化に伴う前記問題が生じず、且つ優れた紫外線カット性を有する粘着剤シートが得られることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明の第1の側面は、
支持体上に、透明な光硬化型粘着剤ベース材料により形成される粘着剤層を形成し、
前記粘着剤層に紫外線を照射して該粘着剤層を硬化させ、
紫外線吸収剤の溶液を準備し、
前記硬化した粘着剤層の一方の面に前記溶液を塗布して、該溶液に含まれる前記紫外線吸収剤を、前記粘着剤層の前記一方の面から厚み方向に浸透させ、
前記粘着剤層を乾燥させる
工程を含む粘着剤シートの製造方法を提供する。
前記粘着剤層に紫外線吸収剤を含有させる前に前記粘着剤層に紫外線を照射することにより、紫外線吸収剤の影響を受けることがなく、前記粘着剤層を硬化することができる。従って、紫外線吸収剤による硬化性の悪化による生産性の低下、表裏の物性差やなどの前記粘着剤層や剥離シートの剥離力の物性変化を最小限とすることができる。
硬化後の粘着剤層に紫外線吸収剤の溶液を塗布することにより、粘着剤層に、紫外線吸収剤が浸透する。これにより、粘着剤層に十分な紫外線カット性を付与することができる。また、紫外線吸収剤が溶液の状態で浸透することで粘着剤層の透明性が保たれる。
その後、粘着剤層を加熱等により乾燥する。この工程により、粘着剤層は塗布前に近い状態に戻る。すなわち、粘着剤層は一旦硬化されているので、接着性、粘弾性などの物性は前記溶液を塗布する前に近い状態に復元される。
紫外線吸収剤を付与する前に接着剤層を硬化させているため、接着剤組成物の組成や硬化条件、物性、剥離シートの剥離力等の設計等が一旦決まれば、紫外線吸収剤を配合することによる組成や剥離シートの剥離力の再設計の必要はなく、粘着剤層の厚みの変更も容易である。そして、その後の紫外線吸収剤溶液の塗工条件を変更することで、粘着剤層に付与される紫外線吸収機能を制御することができる。このように、粘着剤層や剥離シートの物性制御と紫外線吸収機能の制御を分離できるので、粘着剤層の厚みや紫外線吸収機能、剥離シートの剥離力の変更について1から粘着剤層の設計を行う必要はなく、効率が良い。
本発明の第1の側面の粘着剤シートの製造方法において、前記紫外線吸収剤の溶液は、前記紫外線吸収剤を溶媒に溶解させた溶液であってもよく、前記粘着剤層を乾燥させることによって前記溶液の溶媒を蒸発させる工程を含んでいてもよい。
硬化後の粘着剤層に紫外線吸収剤を溶媒に溶解させた溶液を塗布することにより溶媒が粘着剤層に浸透して粘着剤層が膨潤すると共に、溶媒により膨潤した粘着剤層に、溶媒中に溶解した紫外線吸収剤が浸透する。これにより、粘着剤層に十分な紫外線カット性を付与することができ、また、紫外線吸収剤が溶液で浸透することで粘着剤層の透明性が保たれる。
粘着剤層に浸透した溶媒は加熱等により蒸発し、粘着剤層は膨潤前に近い状態に戻る。すなわち、粘着剤層は一旦硬化されているので、接着性、粘弾性などの物性は前記溶液を塗布する前に近い状態に復元される。
本発明の第1の側面の粘着剤シートの製造方法において、前記紫外線吸収剤の溶液は、さらに、吸収スペクトルの最大吸収波長が380〜430nmの波長領域に存在する色素化合物を含んでいてもよい。また、本発明の第1の側面の粘着剤シートの製造方法は、さらに、吸収スペクトルの最大吸収波長が380〜430nmの波長領域に存在する色素化合物の溶液を準備し、前記硬化した粘着剤層の一方の面に前記溶液を塗布する工程を含んでいてもよい。これらの構成は、紫外線吸収剤よりも長波長側の波長領域(380nm〜430nm)の光に対する吸収機能を粘着剤層に付与し、有機EL素子などの劣化をより効率的に抑制できる点で好ましい。
前記色素化合物の溶液は、前記色素化合物を溶媒に溶解させた溶液であってもよい。
本発明の第1の側面の粘着剤シートの製造方法は、さらに、前記粘着剤層の前記支持体とは反対側の表面に剥離シートを貼り合わせる工程を含んでいてもよい。剥離シートを貼り合わせることにより、粘着剤層表面を保護することができる点で好ましい。
本発明の第1の側面の粘着剤シートの製造方法においては、前記紫外線吸収剤の吸収スペクトルの吸収極大波長が、300〜400nmの波長領域に存在することが好ましい。この構成により、UVAによる画像表示装置、特に有機EL表示装置の劣化を効率的に抑制することができる。
また、本発明の第2の側面は、
支持体と、該支持体上の透明な粘着剤層とを有する粘着剤シートであって、
前記粘着剤層は、透明な光硬化型粘着剤ベース材料からなり相対向する2つの主面を有する単一層であり、
前記粘着剤層には、紫外線吸収剤が溶解しており、
前記単一層の粘着剤層を厚さ方向に等分に2分割した場合における
前記2つの主面の一方の第1の主面が属する領域の前記紫外線吸収剤の濃度と、他方の第2の主面が属する領域の前記紫外線吸収剤の濃度が異なることを特徴とする粘着剤シートを提供する。
本発明の第2の側面の粘着剤シートは、本発明の第1の側面の粘着剤シートの製造方法により得られうるものである。粘着剤層の一方の面に紫外線吸収剤の溶液を塗布して浸透させることにより、粘着剤層の表裏において紫外線吸収剤の濃度差が生じうる。この構成が生じうる粘着剤シートは、上述のように、紫外線吸収剤による硬化性の悪化による生産性の低下、表裏の物性差や剥離シートの剥離力の変化などの物性変化を最小限とすることができる。
なお、本発明の第1の側面の粘着剤シートの製造方法において、粘着剤層の厚さや紫外線吸収剤の浸透時間などの条件によっては、紫外線吸収剤の濃度が粘着剤層の表裏において同じであるか、実質的に同じになり得る。従って、本発明の第1の側面の粘着剤シートの製造方法により、紫外線吸収剤の濃度が粘着剤層の表裏において同じであるか、実質的に同じである粘着剤シートが得られる場合も本発明に含まれる。
本発明の第2の側面の粘着剤シートは、さらに、吸収スペクトルの最大吸収波長が380〜430nmの波長領域に存在する色素化合物が溶解していてもよい。この構成は、紫外線吸収剤よりも長波長側の波長領域(380nm〜430nm)の光に対する吸収機能を粘着剤層に付与し、有機EL素子などの劣化をより効率的に抑制できる点で好ましい。
本発明の第2の側面の粘着剤シートは、前記第1の主面の粘着力(N/10mm)と前記第2の主面の粘着力(N/10mm)の差が1.0N/10mm以下であることが好ましい。この構成により、2つの透明光学部材を接着力の差がなく接合することができる点で好ましい。当該粘着力(N/10mm)の差は、0.5N/10mm以下が好ましく、0.3N/10mm以下がより好ましい。
本発明の第2の側面の粘着剤シートにおいて、前記粘着剤層は、紫外線照射により硬化した粘着剤層であることが好ましい。この構成は、紫外線吸収剤による硬化性の悪化による生産性の低下、表裏の物性差や剥離シートの剥離力の変化などの物性変化を最小限とすることができる点で好ましい。
本発明の第2の側面の粘着剤シートにおいて、前記第2の主面が前記支持体上に面しており、前記第1の主面が属する領域の前記紫外線吸収剤の濃度が、前記第2の主面が属する領域の前記紫外線吸収剤の濃度より高いことが好ましい。この構成は、第1の主面に紫外線吸収剤の溶液を塗布することにより得られうるものである。
本発明の第2の側面の粘着剤シートにおいて、前記単一層の光硬化型粘着剤層が厚さ方向に前記紫外線吸収剤の濃度勾配を有することが好ましい。この構成は、粘着剤層の一方の主面に紫外線吸収剤の溶液を塗布することにより得られうるものである。
本発明の第2の側面の粘着剤シートにおいて、前記支持体が剥離シートからなることが好ましい。この場合において、剥離シートからなる前記支持体が前記粘着剤層の両面に配置されることが好ましい。前記支持体が剥離シートであることにより、剥離した後に透明光学部材と接合することができる点で好ましい。
本発明の第2の側面の粘着剤シートにおいて、前記紫外線吸収剤の吸収スペクトルの吸収極大波長が、300〜400nmの波長領域に存在することが好ましい。この構成により、UVAによる画像表示装置、特に有機EL表示装置の劣化を効率的に抑制することができる。
本発明の第2の側面の粘着剤シートにおいて、前記粘着剤層の厚みは5μm〜500μmであることが好ましい。前記粘着剤層の厚みがこの範囲内にあれば、粘着剤層の厚さ方向に紫外線吸収剤の濃度勾配を形成する上で好適である。前記粘着剤層の厚みは、より好ましくは5μm〜400μm、さらに好ましくは50μm〜400μmである。
本発明の粘着剤シートの製造方法及び粘着剤シートによれば、光硬化型粘着剤シートに紫外線吸収剤を配合する場合であっても、粘着剤層の硬化性の悪化による生産性の低下、表裏における物性差や剥離シートの剥離力の変化などの物性変化が生じにくい。
また、粘着剤層の厚みや紫外線吸収機能、剥離シートの剥離の変更について1から粘着剤層の設計を行う必要はなく、効率が良い。
図1は、本発明の粘着剤シートの製造方法の一実施態様を実施するための工程を示すもので、(a)は粘着剤層形成工程、(b)は粘着剤層硬化工程、(c)は溶液塗布工程、(d)は溶液浸透工程、(e)は乾燥工程をそれぞれ示す概略図である。 図2(a)は本発明による粘着剤シートの一実施形態を示す断面図、図2(b)は本発明による粘着剤シートの別の実施形態を示す断面図である。 図3は、本発明による粘着剤シートを使用する最も単純な実施形態の一例を示す光学部材積層体の断面図である。 図4は、パターン化された透明導電性層が形成された構成に粘着剤層が適用された実施形態を示す断面図である。 図5は、実施例10及び比較例9の粘着剤シートにおけるTOF−SIMS分析の結果を示すグラフである。図5(a)は実施例10、図5(b)は比較例9の結果である。図5において左の縦軸のスケールは、アクリル酸ブチル(BA)及びN−ビニルピロリドン(NVP)の強度、右の縦軸のスケールは、紫外線吸収剤(Tinosorb S)の強度を示す。
以下、本発明の実施形態を図に関連して説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、例示に過ぎない。
図1(a)〜(e)は、本発明の第1の側面の粘着剤シートの製造方法の一実施態様を実施するための工程を概略的に示す図である。
先ず、図1(a)に示すように、支持体S1上に、透明な光硬化型粘着剤ベース材料により形成される粘着剤層10を形成する(粘着剤層形成工程)。
前記支持体としては、特に限定されないが、プラスチックフィルムが好ましい。前記プラスチックフィルムなどの素材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のアクリル系樹脂、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリサルフォン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、商品名「アートン」(環状オレフィン系ポリマー、JSR株式会社製)、商品名「ゼオノア」(環状オレフィン系ポリマー、日本ゼオン株式会社製)等の環状オレフィン系ポリマーなどのプラスチック材料が挙げられる。なお、これらのプラスチック材料は、一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。
前記支持体は、剥離シートであってもよい。前記剥離シートとしては、特に限定されないが、例えば、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系、硫化モリブデン等の剥離処理剤により表面処理されたプラスチックフィルムなどが挙げられる。
前記光硬化型粘着剤ベース材料は、光学用途に使用可能な粘着性を有する透明な材料であれば特に制限はない。例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、エポキシ系粘着剤、及びポリエーテル系粘着剤から適宜選択して使用することができる。透明性、加工性及び耐久性などの観点から、アクリル系粘着剤を用いることが好ましい。前記光硬化型粘着剤ベース材料は、前記の粘着剤のいずれかを単独で、或いは、2種類以上を組み合わせて使用することができる。アクリル系粘着剤のベースポリマーとして用いるアクリル系ポリマーは、特に限定する意味ではないが、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とするモノマーのホモポリマー又はコポリマーであることが好ましい。ここで、「(メタ)アクリル」という表現は、「アクリル」及び「メタクリル」のうちのいずれか一方又は両方を意味するものとして使用されるもので、他の場合も同様である。本発明において、アクリル系ポリマーという用語は、上述の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの他に、これと共重合可能な他のモノマーも含まれる意味で使用される。
前記光硬化型粘着剤ベース材料がアクリル系粘着剤たるアクリル系ポリマーを含有する場合、好ましくは、当該アクリル系ポリマーは、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル、および/または、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステルに由来するモノマーユニットを重量割合で最も多い主たるモノマーユニットとして含む。
前記アクリル系ポリマーのモノマーユニットをなすための、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、即ち、前記アクリル系ポリマーを形成するためのモノマー成分に含まれる直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸イソステアリル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、および(メタ)アクリル酸エイコシルなど、炭素数が1〜20の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。アクリル系ポリマーのための当該(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、一種類の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを用いてもよいし、二種類以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを用いてもよい。本実施形態では、アクリル系ポリマーのための当該(メタ)アクリル酸アルキルエステルとして、好ましくは、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、およびアクリル酸イソステアリルからなる群より選択される少なくとも一種が用いられる。
前記アクリル系ポリマーにおける、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル由来のモノマーユニットの割合は、好ましくは50重量%以上、より好ましくは60重量%以上、より好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上、より好ましくは90重量%以上である。すなわち、当該アクリル系ポリマーを形成するための原料のモノマー成分組成における(メタ)アクリル酸アルキルエステルの割合は、好ましくは50重量%以上、より好ましくは60重量%以上、より好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上、より好ましくは90重量%以上である。
前記光硬化型粘着剤ベース材料に含有されるアクリル系ポリマーは、脂環式モノマーに由来するモノマーユニットを含んでもよい。アクリル系ポリマーのモノマーユニットをなすための脂環式モノマー、即ち、当該アクリル系ポリマーを形成するためのモノマー成分に含まれる脂環式モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル、二環式炭化水素環を有する(メタ)アクリル酸エステル、および、三環以上の炭化水素環を有する(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸シクロペンチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘプチル、および(メタ)アクリル酸シクロオクチルが挙げられる。二環式炭化水素環を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸ボルニルおよび(メタ)アクリル酸イソボルニルが挙げられる。三環以上の炭化水素環を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸トリシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸2−メチル−2−アダマンチル、および(メタ)アクリル酸2−エチル−2−アダマンチルが挙げられる。アクリル系ポリマーのための脂環式モノマーとしては、一種類の脂環式モノマーを用いてもよいし、二種類以上の脂環式モノマーを用いてもよい。本実施形態では、アクリル系ポリマーのための脂環式モノマーとして、好ましくは、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸イソボルニル、およびメタクリル酸イソボルニルからなる群より選択される少なくとも一種が用いられる。
前記アクリル系ポリマーにおける、脂環式モノマー由来のモノマーユニットの割合は、当該アクリル系ポリマーを含んで形成される光硬化型粘着剤ベース材料において適度な柔軟性を実現するという観点から、好ましくは5〜60重量%、より好ましくは10〜50重量%、より好ましくは12〜40重量%である。
前記光硬化型粘着剤ベース材料に含有されるアクリル系ポリマーは、水酸基含有モノマーに由来するモノマーユニットを含んでもよい。水酸基含有モノマーは、モノマーユニット内に少なくとも一つの水酸基を有することとなるモノマーである。光硬化型粘着剤ベース材料内のアクリル系ポリマーが水酸基含有モノマーユニットを含む場合、光硬化型粘着剤ベース材料において接着性や適度な凝集力を得られやすい。
前記アクリル系ポリマーのモノマーユニットをなすための水酸基含有モノマー、即ち、当該アクリル系ポリマーを形成するためのモノマー成分に含まれる水酸基含有モノマーとしては、例えば、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル、ビニルアルコール、およびアリルアルコールが挙げられる。水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシラウリル、および(メタ)アクリル酸(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)メチルが挙げられる。アクリル系ポリマーのための水酸基含有モノマーとしては、一種類の水酸基含有モノマーを用いてもよいし、二種類以上の水酸基含有モノマーを用いてもよい。本実施形態では、アクリル系ポリマーのための水酸基含有モノマーとして、好ましくは、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、およびメタクリル酸4−ヒドロキシブチルからなる群より選択される少なくとも一種が用いられる。
前記アクリル系ポリマーにおける、水酸基含有モノマー由来のモノマーユニットの割合は、好ましくは1重量%以上、より好ましくは2重量%以上、より好ましくは3重量%以上、より好ましくは7重量%以上、より好ましくは10重量%以上、より好ましくは15重量%以上である。前記アクリル系ポリマーにおける、水酸基含有モノマー由来のモノマーユニットの割合は、好ましくは35重量%以下、より好ましくは30重量%以下である。水酸基含有モノマーの割合に関するこれら構成は、当該アクリル系ポリマーを含んで形成される光硬化型粘着剤ベース材料において接着性や適度な凝集力を実現するうえで好適である。
前記光硬化型粘着剤ベース材料に含有されるアクリル系ポリマーは、窒素原子含有モノマーに由来するモノマーユニットを含んでもよい。窒素原子含有モノマーは、モノマーユニット内に少なくとも一つの窒素原子を有することとなるモノマーである。光硬化型粘着剤ベース材料内のアクリル系ポリマーが窒素原子含有モノマーユニットを含む場合、光硬化型粘着剤ベース材料において硬さや良好な接着信頼性を得られやすい。
前記アクリル系ポリマーのモノマーユニットをなすための窒素原子含有モノマー、即ち、当該アクリル系ポリマーを形成するためのモノマー成分に含まれる窒素原子含有モノマーとしては、例えば、N−ビニル環状アミドおよび(メタ)アクリルアミド類が挙げられる。窒素原子含有モノマーたるN−ビニル環状アミドとしては、例えば、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピペリドン、N−ビニル−3−モルホリノン、N−ビニル−2−カプロラクタム、N−ビニル−1,3−オキサジン−2−オン、およびN−ビニル−3,5−モルホリンジオンが挙げられる。窒素原子含有モノマーたる(メタ)アクリルアミド類としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−オクチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジプロピル(メタ)アクリルアミド、およびN,N−ジイソプロピル(メタ)アクリルアミドが挙げられる。アクリル系ポリマーのための窒素原子含有モノマーとしては、一種類の窒素原子含有モノマーを用いてもよいし、二種類以上の窒素原子含有モノマーを用いてもよい。本実施形態では、アクリル系ポリマーのための窒素原子含有モノマーとして、好ましくはN−ビニル−2−ピロリドンが用いられる。
前記アクリル系ポリマーにおける、窒素原子含有モノマー由来のモノマーユニットの割合は、当該アクリル系ポリマーを含んで形成される光硬化型粘着剤ベース材料において、適度な硬さや、接着性、透明性を実現するという観点から、好ましくは1重量%以上、より好ましくは3重量%以上、より好ましくは5重量%以上である。また、前記アクリル系ポリマーにおける、窒素原子含有モノマー由来のモノマーユニットの割合は、当該アクリル系ポリマーを含んで形成される光硬化型粘着剤ベース材料において、充分な透明性を実現するという観点や、硬くなり過ぎることを抑制して良好な接着信頼性を実現するという観点から、好ましくは30重量%以下、より好ましくは25重量%以下である。
前記光硬化型粘着剤ベース材料に含有されるアクリル系ポリマーは、カルボキシ基含有モノマーに由来するモノマーユニットを含んでもよい。カルボキシ基含有モノマーは、モノマーユニット内に少なくとも一つのカルボキシ基を有することとなるモノマーである。光硬化型粘着剤ベース材料内のアクリル系ポリマーがカルボキシ基含有モノマーユニットを含む場合、光硬化型粘着剤ベース材料において良好な接着信頼性が得られることがある。
前記アクリル系ポリマーのモノマーユニットをなすためのカルボキシ基含有モノマー、即ち、当該アクリル系ポリマーを形成するためのモノマー成分に含まれるカルボキシ基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、およびイソクロトン酸が挙げられる。アクリル系ポリマーのためのカルボキシ基含有モノマーとしては、一種類のカルボキシ基含有モノマーを用いてもよいし、二種類以上のカルボキシ基含有モノマーを用いてもよい。本実施形態では、アクリル系ポリマーのためのカルボキシ基含有モノマーとして、好ましくはアクリル酸が用いられる。
前記アクリル系ポリマーにおける、カルボキシ基含有モノマー由来のモノマーユニットの割合は、当該アクリル系ポリマーを含んで形成される光硬化型粘着剤ベース材料において、被着体表面に極性基が存在する場合の当該極性基とカルボキシ基の相互作用の寄与を得て良好な接着信頼性を確保するという観点から、好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは0.5重量%以上である。また、前記アクリル系ポリマーにおける、カルボキシ基含有モノマー由来のモノマーユニットの割合は、当該アクリル系ポリマーを含んで形成される光硬化型粘着剤ベース材料において硬くなり過ぎることを抑制して良好な接着信頼性を実現するという観点から、好ましくは20重量%以下、より好ましくは15重量%以下である。
前記光硬化型粘着剤ベース材料に含有されるアクリル系ポリマーは、共重合性架橋剤たる多官能(メタ)アクリレートに由来する架橋構造を有してもよい。多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、およびビニル(メタ)アクリレートが挙げられる。アクリル系ポリマーのための多官能(メタ)アクリレートとしては、一種類の多官能(メタ)アクリレートを用いてもよいし、二種類以上の多官能(メタ)アクリレートを用いてもよい。本実施形態では、アクリル系ポリマーのための多官能(メタ)アクリレートとして、好ましくは、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、およびトリメチロールプロパントリアクリレートからなる群より選択される少なくとも一種が用いられる。
前記アクリル系ポリマーにおける、多官能(メタ)アクリレート由来のモノマーユニットの割合は、好ましくは0.01重量%以上、より好ましくは0.03重量%以上、より好ましくは0.05重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上である。前記アクリル系ポリマーにおける、多官能(メタ)アクリレート由来のモノマーユニットの割合は、好ましくは1重量%以下、より好ましくは0.5重量%以下である。多官能(メタ)アクリレートの割合に関するこれら構成は、当該アクリル系ポリマーを含んで形成される光硬化型粘着剤ベース材料において適度な硬さや接着性を実現するうえで好適である。
前記光硬化型粘着剤ベース材料が以上のようなアクリル系ポリマーを粘着剤として含有する場合、光硬化型粘着剤ベース材料における当該アクリル系ポリマーの含有率は、例えば85〜100重量%である。
前記光硬化型粘着剤ベース材料は、アクリル系ポリマーを形成するためのモノマーに加えて、光重合開始剤を含有する。前記光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインエーテル系光重合開始剤、アセトフェノン系光重合開始剤、α−ケトール系光重合開始剤、芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤、光活性オキシム系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンジル系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、ケタール系光重合開始剤、およびチオキサントン系光重合開始剤が挙げられる。ベンゾインエーテル系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、および2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オンが挙げられる。アセトフェノン系光重合開始剤としては、例えば、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、および4−(t−ブチル)ジクロロアセトフェノンが挙げられる。α−ケトール系光重合開始剤としては、例えば、2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノン、および1−[4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]−2−メチルプロパン−1−オンが挙げられる。芳香族スルホニルクロリド系光重合開始剤としては、例えば2−ナフタレンスルホニルクロリドが挙げられる。光活性オキシム系光重合開始剤としては、例えば1−フェニル−1,1−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)−オキシムが挙げられる。ベンゾイン系光重合開始剤としては、例えばベンゾインが挙げられる。ベンジル系光重合開始剤としては、例えばベンジルが挙げられる。ベンゾフェノン系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、3,3'−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、およびポリビニルベンゾフェノンが挙げられる。ケタール系光重合開始剤としては、例えばベンジルジメチルケタールが挙げられる。チオキサントン系光重合開始剤としては、例えば、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、およびドデシルチオキサントンが挙げられる。光硬化型粘着剤ベース材料は、一種類の当該光重合開始剤を含有してもよいし、二種類以上の当該光重合開始剤を含有してもよい。光硬化型粘着剤ベース材料における光重合開始剤の含有量は、例えば0.01〜3重量%である。
前記光硬化型粘着剤ベース材料は、必要に応じて、架橋剤、架橋促進剤、シランカップリング剤、粘着付与樹脂、老化防止剤、充填剤、顔料や染料などの着色剤、酸化防止剤、連鎖移動剤、可塑剤、軟化剤、界面活性剤、防錆剤、帯電防止剤などの添加剤を更に含有してもよい。粘着付与樹脂としては、例えば、ロジン誘導体、ポリテルペン樹脂、石油樹脂、および油溶性フェノールが挙げられる。
なお、前記光硬化型粘着剤ベース材料は、紫外線吸収剤を含有しないか、実質的に含有しないことが好ましい。このような構成は、本発明の粘着剤シートを後述の粘着剤層硬化工程に付す場合に硬化性が悪化や表裏の物性差、剥離シートの剥離力の変化などを最小限にできる点で好ましい。光硬化型粘着剤ベース材料の全量(100質量%)における紫外線吸収剤の割合が0.05重量%以下(好ましくは0.01質量%以下)である場合、当該前記光硬化型粘着剤ベース材料は紫外線吸収剤を実質的に含有しないといえる。
前記粘着剤層の形成方法は、特に限定されないが、例えば、前記光硬化型粘着剤ベース材料を支持体上に塗布(塗工)し、得られた粘着剤組成物層を乾燥硬化させることや、前記光硬化型粘着剤ベース材料を支持体上に塗布(塗工)し、得られた粘着剤組成物層に活性エネルギー線を照射して硬化させることが挙げられる。必要に応じて、さらに、加熱乾燥してもよい。
前記光硬化型粘着剤ベース材料の塗布(塗工)には、公知のコーティング法を利用することができ、例えば、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーター、コンマコーター、ダイレクトコーターなどのコーターが挙げられる。
乾燥硬化温度は、40〜200℃が好ましく、より好ましくは50〜180℃、さらに好ましくは70〜170℃である。乾燥硬化時間は、適宜、適切な時間が採用され得るが、例えば5秒〜20分であり、好ましくは5秒〜10分、より好ましくは10秒〜5分である。
上記活性エネルギー線としては、例えば、α線、β線、γ線、中性子線、電子線などの電離性放射線や、紫外線などが挙げられ、特に、紫外線が好ましい。また、活性エネルギー線の照射エネルギー、照射時間、照射方法などは特に限定されず、粘着剤層10の厚さ等に応じて、所望の粘度や粘弾性になるように適宜設定すればよい。
上記で形成された粘着剤層の支持体に面していない主面は、上記活性エネルギー線、及び/又は後述の紫外線照射による硬化を阻害する酸素を遮断するために、さらに別の支持体(剥離シートを含む)で積層されいることが好ましい。
次いで、図1(b)に示すように、前記粘着剤層10に紫外線Uを照射して該粘着剤層10を硬化させる(粘着剤層硬化工程)。図1(b)において10aは粘着剤層10が硬化した粘着剤層である。この段階での粘着剤層は紫外線吸収剤を含有しないか、実質的に含有しないので、紫外線吸収剤による硬化性の悪化による生産性の低下、表裏における物性差や剥離シートの剥離力の変化などの物性変化が生じにくく、信頼性の高い粘着剤層10aにすることができる。
紫外線は、粘着剤層10に直接照射してもよいが、紫外線照射による硬化を阻害する酸素を遮断するために、支持体を介して照射することが好ましい。図1(b)は、紫外線を粘着剤層10に支持体S2を介して照射する実施形態である。支持体を介して紫外線を照射する場合は、粘着剤層10の支持体S1が面する主面と逆側の主面に別の支持体S2(剥離シートを含む)を貼り合わせて、該支持体を介して紫外線を照射する。紫外線照射の照度、時間は、光硬化型粘着剤ベース材料の組成や粘着剤層の厚さなどにより適宜設定される。紫外線照射には、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプなどを用いることができる。
次に、図1(c)に示すように、支持体S2を剥離除去した後に、紫外線吸収剤11の溶液12を粘着剤層10aの一方の面に塗布する(溶液塗布工程)。紫外線吸収剤の溶液は、液状で粘着剤層に塗工可能で浸透するものである限り、特に限定されない。例えば、紫外線吸収剤が液状である場合は、紫外線吸収剤自体をそのまま溶液として塗布してもよい。また、紫外線吸収剤を溶媒に溶解させた溶液であってもよい。或いは、紫外線吸収剤が後掲の色素化合物と混合した溶液であってもよい。図1(c)は、紫外線吸収剤11を溶媒13に溶解させた溶液12を粘着剤層10aの一方の面に塗布する実施形態である。
粘着剤層10aの表面は、溶液12中の紫外線吸収剤11が、粘着剤層10a内に、厚み方向に浸透する(溶液浸透工程)。この状態を図1(d)に示す。溶液12が紫外線吸収剤11を溶媒13に溶解させた溶液である場合は、粘着剤層10aの表面に溶媒13が浸透して膨潤されると共に、紫外線吸収剤11は溶媒中に溶解した状態で粘着剤層10aに浸透する。紫外線吸収剤11は粘着剤層10a内で「溶解」した状態になる。
また、紫外線吸収剤11が粘着剤層10aに浸透する過程で、厚み方向に濃度勾配を形成し得る。従って、溶液12を塗布した面側の紫外線吸収剤11の濃度は、反対側の面側よりも高くなり得る。この状態を図1(d)に示す。
その後、粘着剤層10aを乾燥させることにより、図1(e)に示す粘着剤シート1を得ることができる(乾燥工程)。溶液12が紫外線吸収剤11を溶媒に溶解させた溶液である場合は、乾燥工程により、浸透した溶媒13は蒸発する。粘着剤層10aを乾燥させることにより、粘着剤層10aは塗布する前に近い状態に戻る。従って、表裏における物性差や剥離シートの剥離力の変化などは最小限とすることができる。粘着剤層10aを乾燥させた時点で紫外線吸収剤11の粘着剤層10aへの浸透は止まり、前記の紫外線吸収剤の濃度勾配は固定される。
前記紫外線吸収剤としては、特に限定されないが、例えば、トリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、オキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリチル酸エステル系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤等を挙げることができ、これらを1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、トリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤が好ましく、1分子中にヒドロキシル基を2個以下有するトリアジン系紫外線吸収剤、及び、1分子中にベンゾトリアゾール骨格を1個有するベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤からなる群から選択される少なくとも1種の紫外線吸収剤であることが、溶解性が良好であり、かつ、波長380nm付近での紫外線吸収能力が高いため好ましい。
1分子中にヒドロキシル基を2個以下有するトリアジン系紫外線吸収剤としては、具体的には、2,4−ビス−[{4−(4−エチルヘキシルオキシ)−4−ヒドロキシ}−フェニル]−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン(Tinosorb S、BASF製)、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル]−6−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン(TINUVIN460、BASF製)、2−(4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−ヒドロキシフェニルと[(C10−C16(主としてC12−C13)アルキルオキシ)メチル]オキシランとの反応生成物(TINUVIN400、BASF製)、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−[3−(ドデシルオキシ)−2−ヒドロキシプロポキシ]フェノール)、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンと(2−エチルヘキシル)−グリシド酸エステルの反応生成物(TINUVIN405、BASF製)、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール(TINUVIN1577、BASF製)、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[2−(2−エチルヘキサノイルオキシ)エトキシ]−フェノール(ADK STAB LA46、ADEKA製)、2−(2−ヒドロキシ−4−[1−オクチルオキシカルボニルエトキシ]フェニル)−4,6−ビス(4−フェニルフェニル)−1,3,5−トリアジン(TINUVIN479、BASF社製)等を挙げることができる。
また、1分子中にベンゾトリアゾール骨格を1個有するベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(1−メチル−1−フェニルエチル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール(TINUVIN928、BASF製)、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(TINUVIN PS、BASF製)、ベンゼンプロパン酸及び3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ(C7-9側鎖及び直鎖アルキル)のエステル化合物(TINUVIN384−2、BASF製)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール(TINUVIN900、BASF製)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(1−メチル−1−フェニルエチル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール(TINUVIN928、BASF製)、メチル−3−(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート/ポリエチレングリコール300の反応生成物(TINUVIN1130、BASF製)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール(TINUVIN P、BASF製)、2(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール(TINUVIN234、BASF製)、2−〔5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル〕−4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール(TINUVIN326、BASF製)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール(TINUVIN328、BASF製)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール(TINUVIN329、BASF製)、メチル3−(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートとポリエチレングリコール300との反応生成物(TINUVIN213、BASF製)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ドデシル−4−メチルフェノール(TINUVIN571、BASF製)、2−[2−ヒドロキシ−3−(3、4、5,6−テトラヒドロフタルイミドーメチル)−5−メチルフェニル]ベンゾトリアゾール(Sumisorb250、住友化学工業(株)製)等を挙げることができる。
また、前記ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(ベンゾフェノン系化合物)、オキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤(オキシベンゾフェノン系化合物)としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸(無水及び三水塩)、2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノン、4−ドデシルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン(Seesorb106、シプロ化成(株)製)、2,2'−ジヒドロキシ−4,4−ジメトキシベンゾフェノン等を挙げることができる。
また前記サリチル酸エステル系紫外線吸収剤(サリチル酸エステル系化合物)としては、例えば、フェニル−2−アクリロイルオキシベンゾエート、フェニル−2−アクロリイルオキシ−3−メチルベンゾエート、フェニル−2−アクリロイルオキシ−4−メチルベンゾエート、フェニル−2−アクリロイルオキシ−5−メチルベンゾエート、フェニル−2−アクリロイルオキシ−3−メトキシベンゾエート、フェニル−2−ヒドロキシベンゾエート、フェニル−2−ヒドロキシ−3−メチルベンゾエート、フェニル−2−ヒドロキシ−4−メチルベンゾエート、フェニル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンゾエート、フェニル2−ヒドロキシ−3−メトキシベンゾエート、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート(TINUVIN120、BASF製)等を挙げることができる。
前記シアノアクリレート系紫外線吸収剤(シアノアクリレート系化合物)としては、例えば、アルキル−2−シアノアクリレート、シクロアルキル−2−シアノアクリレート、アルコキシアルキル−2−シアノアクリレート、アルケニル−2−シアノアクリレート、アルキニル−2−シアノアクリレート等を挙げることができる。
前記紫外線吸収剤の吸収スペクトルの最大吸収波長は、300〜400nmの波長領域に存在することが好ましく、320〜380nmの波長領域に存在することがより好ましい。最大吸収波長とは、300〜460nmの波長領域での分光吸収スペクトルにおいて、複数の吸収極大が存在する場合には、その中で最大の吸光度を示す吸収極大波長を意味するものである。
前記紫外線吸収剤の溶液は、更に吸収スペクトルの最大吸収波長が380〜430nmの波長領域に存在する色素化合物を含んでいてもよい。或いは、紫外線吸収剤の溶液とは別に該色素化合物の溶液を粘着剤層10aに塗布してもよい。前記色素化合物の吸収スペクトルの最大吸収波長は、380〜420nmの波長領域に存在することがより好ましい。前記色素化合物の溶液は、前記色素化合物を溶媒に溶解させた溶液であってもよい。
紫外線吸収剤に加えて、吸収スペクトルの最大吸収波長が380〜430nmの波長領域に存在する色素化合物を含む溶液を粘着剤層10aに塗布ことにより、紫外線吸収剤よりも長波長側の波長領域(380nm〜430nm)の光も十分に吸収され、有機EL素子などの劣化をより効率的に抑制できる。
前記色素化合物としては、例えば、有機系色素化合物や無機系色素化合物を挙げることができるが、これらの中でも、ベースポリマー等の樹脂成分への分散性と透明性の維持の観点から、有機系色素化合物が好ましい。
前記有機系色素化合物としては、アゾメチン系化合物、インドール系化合物、けい皮酸系化合物、ピリミジン系化合物、ポルフィリン系化合物、シアニン系化合物等を挙げることができる。
前記有機色素化合物としては、市販されているものを好適に用いることができ、具体的には、前記インドール系化合物としては、BONASORB UA3911(商品名、吸収スペクトルの最大吸収波長:398nm、半値幅:48nm、オリヱント化学工業(株)製)を、けい皮酸系化合物としては、SOM−5−0106(商品名、吸収スペクトルの最大吸収波長:416nm、半値幅:50nm、オリヱント化学工業(株)製)を、ポルフィリン系化合物としては、FDB−001(商品名、吸収スペクトルの最大吸収波長:420nm、半値幅:14nm、山田化学工業(株)製)を、シアニン系化合物としては、メロシアニン化合物(商品名:FDB−009、吸収スペクトルの最大吸収波長:394nm、半値幅:43nm、山田化学工業(株)製)等を挙げることができる。
前記溶媒としては、前記紫外線吸収剤及び/又は前記色素化合物を溶解でき、且つ粘着剤層10aを膨潤し得るものであれば特に限定されないが、水系溶媒は粘着剤層への濡れ性が悪く、添加剤が浸透しにくいため、非水系溶媒が好ましい。非水系溶媒としては、特に限定されないが、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール等のアルコール;トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン;シクロペンタノン、シクロヘキサノン等の脂環式ケトン;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素;シクロヘキサン等の脂環式炭化水素;クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素;ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリルが挙げられ、エステル、アルコール、芳香族炭化水素、ケトンが好ましい。溶媒は1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
前記紫外線吸収剤の溶液中の濃度は、粘着剤層10aに付与すべき所望の紫外線吸収機能に応じて、適宜設定することができ、例えば上限50重量%以下(例えば1〜50重量%、1〜45重量%、1〜40重量%、1〜35重量%、1〜30重量%、1〜25重量%、1〜20重量%、1〜15重量%など)または、下限1%以上(例えば1〜50重量%、2〜50重量%、3〜50重量%、4〜50重量%、5〜50重量%)の範囲から選択することができる。紫外線吸収剤の溶液中の濃度がこの範囲であれば、紫外線吸収剤を溶解しつつ、粘着剤層10aを十分に膨潤させ、粘着剤層10aに適度な紫外線吸収機能を付与し得る。
前記紫外線吸収剤の溶液に前記色素化合物が含まれる場合、或いは、前記色素化合物の溶液を別途塗布する場合、前記色素化合物の濃度は、適宜設定することができ、例えば1〜50重量%、好ましくは2〜40重量%、より好ましくは3〜30重量%、さらに好ましくは5〜20重量%の範囲から選択することができる。色素化合物の溶液中の濃度がこの範囲であれば、色素化合物を溶解しつつ、粘着剤層10aに適度な紫外線よりも長波長領域の吸収機能を付与し得る。
前記溶液12の粘着剤層10aへの塗布(塗工)には、公知のコーティング法を利用することができ、例えば、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーター、コンマコーター、ダイレクトコーターなどのコーターが挙げられる。
前記紫外線吸収剤及び/又は前記色素化合物の溶液の粘着剤層10aの塗布量は、粘着剤層10aに付与すべき所望の紫外線吸収機能に応じて、適宜設定することができ、例えば1〜1000μg/cm2、好ましくは1〜500μg/cm2、より好ましくは1〜100μg/cm2、さらに好ましくは1〜50μg/cm2の範囲から選択することができる。紫外線吸収剤及び/又は前記色素化合物の溶液の塗布量がこの範囲であれば、紫外線吸収剤及び/又は前記色素化合物を溶解しつつ、粘着剤層10aに十分な紫外線及び/又はより長波長領域の吸収機能を付与し得る。
紫外線吸収剤及び/又は前記色素化合物の溶液を粘着剤層10aに塗布後、必要に応じて、静置して紫外線吸収剤及び/又は前記色素化合物を浸透させてもよい。静置時間としては、特に限定はなく、例えば、15分以内から適宜選択することができ、例えば1秒〜10分、好ましくは5秒〜5分の範囲から選択することができる。静置温度としては、室温(10〜30℃程度)で行うことができる。上記の条件で静置した場合に、紫外線吸収剤及び/又は前記色素化合物を粘着剤層10a十分に浸透させることができる。
乾燥工程における加熱乾燥温度は、40〜200℃が好ましく、より好ましくは50〜180℃、さらに好ましくは70〜170℃である。乾燥時間は、適宜、適切な時間が採用され得るが、例えば5秒〜20分であり、好ましくは5秒〜10分、より好ましくは10秒〜5分である。上記の条件で乾燥を行ことにより、粘着剤層10aは塗布する前に近い状態に戻すことができる。
図2(a)は本発明の第2の側面の粘着剤シートの一実施形態を示す断面図、図2(b)は本発明の第2の側面の粘着剤シートの別の実施形態を示す断面図である。
図2(a)を参照すると、本発明の一実施形態による粘着剤シート2Aは、光学的に透明な粘着剤層21と、該粘着剤層21の一方の第1の主面21aには支持体は貼り合わされておらず、該粘着剤層21の他方の第2の主面21bに貼り合わされた剥離シートからなる支持体S1とから構成される。
図2(b)を参照すると、本発明の一実施形態による粘着剤シート2Bは、光学的に透明な粘着剤層21と、該粘着剤層21の一方の第1の主面21aに貼り合わされた剥離シートからなる第1の支持体S2と、該粘着剤層21の他方の第2の主面21bに貼り合わされた剥離シートからなる第2の支持体S1とから構成される。粘着剤シート2Bは、粘着剤シート2Aの第1の主面21aに支持体S2を貼り合わせることにより得ることができる。
図2(a)及び(b)において、点線X−X'は粘着剤層21を厚さ方向に等分に2分割する線である。粘着剤層21の厚みが均一でない場合は、点線X−X'は各地点の厚みを2等分する線である。
図2において、粘着剤層21は、透明な光硬化型粘着剤ベース材料からなり相対向する2つの主面(第1の主面と第2の主面)を有する単一層である。粘着剤層21は、前記の粘着剤層形成工程、及び粘着剤層硬化工程により形成され得るものであり、図1の粘着剤層10aに相当する。従って、粘着剤層21は、好ましくは、紫外線照射により硬化した粘着剤層である。
粘着剤層が「単一層」であるとは、積層構造でないことを意味する。例えば、透明な光硬化型粘着剤ベース材料からなる粘着剤層を形成し、さらにその上に、同一の透明な光硬化型粘着剤ベース材料からなる粘着剤層を形成したものは積層構造であり、単一層ではない。同様に、紫外線吸収剤が溶解した透明な光硬化型粘着剤ベース材料からなる粘着剤層を形成し、さらにその上に、紫外線吸収剤が異なる濃度で溶解した透明な光硬化型粘着剤ベース材料からなる粘着剤層を形成したものは積層構造であり、単一層ではない。
粘着剤層21の厚みは特に限定されるものではないが、通常は5μm〜500μm、好ましくは、5μm〜400μm、さらに好ましくは、50μm〜400μmである。粘着剤層21の厚みがこの範囲内にあれば、粘着剤層21の厚さ方向に紫外線吸収剤の濃度勾配を形成する上で好適である。
粘着剤層21全体の全光線透過率は、特に限定されないが、好ましくはJIS K7361に準拠して測定した値で80%以上、好ましくは90%以上である。粘着剤層21の全光線透過率は、高いほど好ましい。さらにまた、ヘイズ値は、1.5%以下が好ましく、より好ましくは1%以下である。
紫外線吸収剤11は粘着剤層21に溶解している。上記溶液浸透工程で、前記紫外線吸収剤を前記粘着剤層に浸透させることで、紫外線吸収剤を粘着剤層中に溶解している状態とすることができる。ここで「溶解」とは、例えば、前記紫外線吸収剤が前記粘着剤層の透明性を維持できる程度、すなわち紫外線吸収剤の光散乱に起因する白濁などが生じない程度に溶解していることを意味する。具体的には、前記粘着剤層のヘイズ値が1.5%以下、好ましくは1%以下になるように、前記紫外線吸収剤が前記粘着剤層に含まれていることが好ましい。前記色素化合物が粘着剤層21に含まれている場合も、前記色素化合物は粘着剤層に溶解している。
紫外線吸収剤11は、前記の溶液塗布工程、溶液浸透工程、及び乾燥工程により、紫外線吸収剤11が粘着剤層21に浸透することにより形成され、図2に示すように粘着剤層21の厚さ方向に紫外線吸収剤11の濃度勾配が生じ得る。従って、単一層の粘着剤層21を厚さ方向に等分に2分割した場合における前記2つの主面の一方の第1の主面21aが属する領域の前記紫外線吸収剤の濃度と、他方の第2の主面21bが属する領域の前記紫外線吸収剤の濃度が異なるものとなる。紫外線吸収剤の濃度が低い方の領域内に紫外線吸収剤が存在しない場合(紫外線吸収剤の濃度が0)も、本発明の範囲に含まれるものとする。前記色素化合物が粘着剤層21に溶解している場合も、同様に、粘着剤層の表裏の濃度差や濃度勾配が生じうる。
第1の主面が属する領域の前記紫外線吸収剤及び/又は前記色素化合物の濃度、及び第2の主面が属する領域の前記紫外線吸収剤及び/又は前記色素化合物の濃度は、それぞれの領域内にも濃度勾配がある場合、それぞれの領域内の紫外線吸収剤及び/又は前記色素化合物の平均の濃度を意味するものとする。
図2(a)は、前記第2の主面21bが前記支持体S1上に面しており、前記第1の主面21aが属する領域の前記紫外線吸収剤の濃度が、前記第2の主面21bが属する領域の前記紫外線吸収剤の濃度より高いことを示す実施形態であり、前記第1の主面21aに紫外線吸収剤の溶液を塗布し、第1の主面21aから厚み方向の深さにわたって粘着剤層21内に紫外線吸収剤が溶解した状態で浸透することにより得られうるものである。
本発明の第2の側面の粘着剤シートは、表裏の粘着性、粘弾性などの物性差などの物性変化を最小限とすることができる。
例えば、前記第1の主面の粘着力(N/10mm)と前記第2の主面の粘着力(N/10mm)の差が、例えば1.0N/10mm以下であり、好ましくは0.5N/10mm以下、より好ましくは0.3N/10mm以下である。
本発明の第2の側面の粘着剤シートは、液晶画像表示装置や有機EL画像表示措置等に画像表示装置において、透明な光学部材を他の光学部材に接合するために使用できる。前記光学部材としては、偏光フィルム、位相差フィルム、カバーガラス等の透明カバー部材、その他種々の透明光学部材が挙げられる。また、パターン化されたITO膜のような透明導電性層が形成されたガラス基板も本発明の光学部材に含まれうる。また、本発明の第2の側面の粘着剤シートは、前記光学部材の傷や汚れの付着を防止するための表面保護フィルムとしても好適に使用されうる。
図3は、本発明による粘着剤シートを使用する最も単純な実施形態の一例を示す光学部材積層体の断面図である。図3を参照すると、光学部材積層体3は、光学的に透明な第1の光学部材31と、該第1の光学部材31に光学的に透明な粘着剤層21を介して接合された第2の光学部材32とから構成されている。光学部材積層体3は、図2(b)に示す粘着剤シート2Bから、支持体S1、S2を剥がして、第1及び第2の光学部材に貼り合わせたものである。該透明な第1の光学部材31及び第2の光学部材32は、偏光フィルム、位相差フィルム、その他の光学的表示装置に使用される光学フィルム、或いは光学的表示装置の視認側カバーガラスのような透明カバー部材により構成することができる。第1の光学部材31は、粘着剤層21の第1の主面21aに、第2の光学部材32は、粘着剤層21の第2の主面21bに、それぞれ接合される。
図4は、タッチパネルセンサを構成するために、光学部材41の粘着剤層側表面に、例えばパターン化されたITO膜のような透明導電性層42が形成された構成に、粘着剤層21が適用された実施形態を示す断面図である。この場合における光学部材41の例としては、例えば液晶表示装置又は有機EL表示装置における表示パネルのガラス基板を挙げることができる。
図4に示すように、粘着剤層21の主面21bは、光学部材41と透明導電性層42との間の段差を埋めるように、第2光学部材41の粘着剤層側表面と透明導電性層42の両方に接合される。この構成は、図2(b)に示す粘着剤シート2Bの支持体S2を剥離した後に、主面21bに透明導電性層42が形成された光学部材41を接合させ、必要に応じて支持体S1を剥がすことにより得ることができる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(粘着剤シートAの作製)
アクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA)66重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA)19重量部、及びN−ビニル−2−ピロリドン(NVP)15重量部から構成されるモノマー混合物に、光重合開始剤(商品名「イルガキュア184」、BASF社製)0.035重量部、及び光重合開始剤(商品名「イルガキュア651」、BASF社製)0.035重量部を配合した後、粘度(計測条件:BH粘度計No.5ローター、10rpm、測定温度30℃)が約20Pa・sになるまで紫外線を照射して、上記モノマー成分の一部が重合したプレポリマー組成物を得た。
次に、該プレポリマー組成物に、ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)0.15重量部を添加して混合し、アクリル系粘着剤組成物を得た。上記アクリル系粘着剤組成物を、剥離フィルム(商品名「MRF#38」、三菱樹脂株式会社製)の剥離処理された面上に、粘着剤層形成後の厚さが100μmとなるように塗布して、粘着剤組成物層を形成し、次いで、該粘着剤組成物層の表面に、剥離フィルム(商品名「MRN#38」、三菱樹脂株式会社製)を貼り合わせた。その後、照度:5mW/cm2、光量:1500mJ/cm2の条件で紫外線照射を行い、粘着剤組成物層を光硬化させて、粘着剤シートAを形成した。
(粘着剤シートBの作製)
ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)の添加量を0.1重量部としたこと以外は、粘着剤シートAと同様にして、粘着剤シートBを形成した。
(粘着剤シートCの作製)
モノマー混合物として、アクリル酸ブチル(BA)96重量部、及びアクリル酸(AA)4重量部を使用し、ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)に代えてアクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA)0.1重量部使用し、粘着剤層形成後の厚さを23μmとしたこと以外は、粘着剤シートAと同様にして、粘着剤シートCを形成した。
(粘着剤シートDの作製)
モノマー混合物として、アクリル酸ブチル(BA)57重量部、アクリル酸4−ヒドロキシブチル(4HBA)23重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEA)8重量部、及びアクリル酸シクロヘキシル(CHA)12重量部を使用し、ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)に代えてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)0.02重量部使用し、粘着剤層形成後の厚さを150μmとしたこと以外は、粘着剤シートAと同様にして、粘着剤シートDを形成した。
(粘着剤シートEの作製)
モノマー混合物として、アクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA)29重量部、アクリル酸4−ヒドロキシブチル(4HBA)21重量部、アクリル酸イソステアリル(ISTA)29重量部、及びアクリル酸イソボルニル(IBXA)21重量部を使用したこと以外は、粘着剤シートAと同様にして、粘着剤シートEを形成した。
(粘着剤シートFの作製)
モノマー混合物として、アクリル酸2−エチルヘキシル(2EHA)41重量部、アクリル酸4−ヒドロキシブチル(4HBA)1重量部、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)17重量部、及びアクリル酸イソステアリル(ISTA)41重量部を使用し、ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)に代えてトリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)0.02重量部使用したこと以外は、粘着剤シートAと同様にして、粘着剤シートFを形成した。
(実施例1)
粘着剤シートAの一方の主面(「第1面」という)の剥離フィルムを剥離し、露出した第1面に紫外線吸収剤(Tinosorb S、BASF製)の10重量%の濃度の酢酸エチル溶液を、RD Specialties社製のWire Wound Rodタイプ、7番のバーコーターにて塗工した。塗布後、粘着剤シートAを110℃のオーブン中で2分間加熱乾燥して、溶媒を揮発、除去して、該紫外線吸収剤が溶解した粘着剤層を含む粘着剤シートAを得た。
(実施例2)
紫外線吸収剤として、Tinosorb S(BASF製)、色素化合物として、FDB−009(山田化学工業株式会社製、吸収スペクトルの最大吸収波長:394nm)をそれぞれ10重量%ずつ酢酸エチル溶解させた溶液を塗布したこと以外は、実施例1と同様にして、該紫外線吸収剤及び該色素化合物が溶解した粘着剤層を含む粘着剤シートAを得た。
(比較例1)
粘着剤シートAの第1面の剥離フィルムを剥離し、紫外線吸収剤の溶液を塗布しない粘着剤シートAを比較例1とする。
(実施例3)
粘着剤シートBを用いて、紫外線吸収剤(Tinuvin928、BASF製)の12重量%の濃度の酢酸エチル溶液を塗布したこと以外は、実施例1と同様にして、該紫外線吸収剤が溶解した粘着剤層を含む粘着剤シートBを得た。
(実施例4)
粘着剤シートBを用いて、紫外線吸収剤(Tinuvin928、BASF製)の12重量%の濃度のメチルエチルケトン溶液を塗布したこと以外は、実施例1と同様にして、該紫外線吸収剤が溶解した粘着剤層Bを得た。
(実施例5)
粘着剤シートBを用いて、紫外線吸収剤(Seesorb106、シプロ化成(株)製)の15重量%の濃度の酢酸エチル溶液を塗布したこと以外は、実施例1と同様にして、該紫外線吸収剤が溶解した粘着剤層を含む粘着剤シートBを得た。
(比較例2)
粘着剤シートBの第1面の剥離フィルムを剥離し、紫外線吸収剤の溶液を塗布しない粘着剤シートBを比較例2とする。
(実施例6)
粘着剤シートCを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、紫外線吸収剤(Tinosorb S、BASF製)が溶解した粘着剤層を含む粘着剤シートCを得た。
(実施例7)
粘着剤シートCを用いて、紫外線吸収剤(Tinuvin928、BASF製)の12重量%の濃度の酢酸エチル溶液を塗布したこと以外は、実施例1と同様にして、紫外線吸収剤が溶解した粘着剤層を含む粘着剤シートCを得た。
(実施例8)
粘着剤シートCを用いて、紫外線吸収剤(Tinuvin928、BASF製)の12重量%の濃度のメチルエチルケトン溶液を塗布したこと以外は、実施例1と同様にして、紫外線吸収剤が溶解した粘着剤層を含む粘着剤シートCを得た。
(実施例9)
粘着剤シートCを用いて、紫外線吸収剤(Seesorb106、シプロ化成(株)製)の15重量%の濃度の酢酸エチル溶液を塗布したこと以外は、実施例1と同様にして、該紫外線吸収剤が溶解した粘着剤層を含む粘着剤シートCを得た。
(比較例3)
粘着剤シートCの第1面の剥離フィルムを剥離し、紫外線吸収剤の溶液を塗布しない粘着剤シートCを比較例3とする。
(比較例4)
粘着剤シートCを用い、紫外線吸収剤を含まない酢酸エチルを塗布したこと以外は、実施例1と同様にして、紫外線吸収剤を含まない粘着剤シートCを得た。
(実施例10)
粘着剤シートDを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、紫外線吸収剤(Tinosorb S、BASF製)が溶解した粘着剤層を含む粘着剤シートDを得た。
(比較例5)
粘着剤シートDの第1面の剥離フィルムを剥離し、紫外線吸収剤の溶液を塗布しない粘着剤シートDを比較例5とする。
(実施例11)
粘着剤シートEを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、紫外線吸収剤(Tinosorb S、BASF製)が溶解した粘着剤層を含む粘着剤シートEを得た。
(比較例6)
粘着剤シートFの第1面の剥離フィルムを剥離し、紫外線吸収剤の溶液を塗布しない粘着剤シートEを比較例6とする。
(実施例12)
粘着剤シートFを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、紫外線吸収剤(Tinosorb S、BASF製)が溶解した粘着剤層を含む粘着剤シートFを得た。
(比較例7)
粘着剤シートFの第1面の剥離フィルムを剥離し、紫外線吸収剤の溶液を塗布しない粘着剤シートFを比較例7とする。
(比較例8)
粘着剤シートFを用い、紫外線吸収剤を含まない酢酸エチルを塗布したこと以外は、実施例1と同様にして、紫外線吸収剤を含まない粘着剤シートFを得た。
(比較例9)
モノマー混合物として、アクリル酸ブチル(BA)70重量部、アクリル酸4−ヒドロキシブチル(4HBA)14重量部、及びN−ビニル−2−ピロリドン(NVP)16重量部を使用し、さらに、アクリル系粘着剤組成物に紫外線吸収剤(Tinosorb S、BASF製)を0.0009重量部配合したこと以外は、粘着剤シートDと同様にして、該紫外線吸収剤が均一に溶解した粘着剤層を有する粘着剤シートを得た。
上記の実施例1〜12、比較例1〜8で得られた粘着剤シートを用いて以下の評価を行った。
<透過率評価>
実施例、比較例で得られた粘着剤シートの剥離フィルムを剥がし、光の波長別透過率(波長範囲:300〜800nm)を分光光度計(U4100、(株)日立ハイテクサイエンス製)を用いて評価した。380nm、420nmでの透過率(%)を表1に示す。
<粘着力評価>
実施例、比較例で得られた粘着剤シートの剥離フィルムを剥がた。紫外線吸収剤溶液を塗布した面を第1面、逆の主面を第2面とする。
得られた粘着剤シートを幅100mm、長さ100mmにカットし、第1面又は第2面をアルカリガラスに貼り合わせ、逆の面にPETフィルム(厚み:25μm)を貼り合わせて、ハンドローラーにより貼り合わせ、オートクレーブで15分間、加熱加圧(5atm、50℃)した。このようにして得られた試料をオートグラフ(引っ張り速度:60mm/min。剥離角度:180°)を用いて粘着力(N/10mm)を測定した。測定は各条件について3つの試料を作製し、それらの数平均値をとった。第1面及び第2面のアルカリガラスに対する粘着力(N/10mm)とその差を表1に示す。
Figure 2021155732
表1より、紫外線により硬化した粘着剤シートの粘着剤層に紫外線吸収剤の溶液を塗布することにより、粘着剤層に優れた紫外線吸収機能を付与できることが明らかになった。紫外線吸収剤の種類や色素化合物との併用により、紫外域の中でも波長吸収を選択的に制御できることも明らかになった。また、粘着剤層の第1面と第2面の粘着力の差は1.0N/mmであり、硬化した粘着剤シートの粘着剤層に紫外線吸収剤の溶液を塗布することにより、粘着剤層の表裏の粘着力等の物性差を最小限にできることが分かる。
<粘着剤の厚さ方向の紫外線吸収剤の分布の評価>
実施例10及び比較例9の厚さ方向における紫外線吸収剤(Tinosorb S)の分布状態を調べるためにTOF−SIMS分析(Arガスクラスターイオンエッチング法)を行った。サンプルは、作製後1ヵ月保管したものを使用した。
実施例10、比較例9で得られた粘着剤シートの剥離フィルムを剥がし、第1面側から以下の測定条件でTOF−SIMS分析を行った。結果を図5に示す。図5(a)は実施例10、図5(b)は比較例9の結果である。図5において左の縦軸のスケールは、アクリル酸ブチル(BA、C3+H3+O2)及びN−ビニルピロリドン(NVP、C4+H6+N+O)の強度、右の縦軸のスケールは、紫外線吸収剤(Tinosorb S、C30+H32+N3+O5)の強度を示す。
分析装置:TOF−SIMS(アルバック・ファイ製、TRIFT V)
エッチングイオン:Arガスクラスターイオン
照射した1次イオン:Bi3 2+
加速電圧:30kV
測定極性:負イオン
図5(a)より、実施例10の粘着剤シートの粘着剤層は第1面から第2面にかけて紫外線吸収剤(Tinosorb S)の濃度勾配を有することが分かる。一方、図5(b)より、比較例9の粘着剤シートの粘着剤層は第1面から第2面に渡って一定の濃度で紫外線吸収剤(Tinosorb S)が分布していることが分かる。
以下に、本発明のバリエーションを付記する。
〔付記1〕支持体上に、透明な光硬化型粘着剤ベース材料により形成される粘着剤層を形成し、
前記粘着剤層に紫外線を照射して該粘着剤層を硬化させ、
紫外線吸収剤の溶液を準備し、
前記硬化した粘着剤層の一方の面に前記溶液を塗布して、該溶液に含まれる前記紫外線吸収剤を、前記粘着剤層の前記一方の面から厚み方向に浸透させ、
前記粘着剤層を乾燥させる
工程を含むことを特徴とする粘着剤シートの製造方法。
〔付記2〕前記紫外線吸収剤の溶液は、前記紫外線吸収剤を溶媒に溶解させた溶液であり、
前記粘着剤層を乾燥させることによって前記溶液の溶媒を蒸発させる工程を含む、付記1に記載の粘着剤シートの製造方法。
〔付記3〕前記紫外線吸収剤の溶液は、さらに、吸収スペクトルの最大吸収波長が380〜430nmの波長領域に存在する色素化合物を含む、付記1又は2に記載の粘着剤シートの製造方法。
〔付記4〕さらに、吸収スペクトルの最大吸収波長が380〜430nmの波長領域に存在する色素化合物の溶液を準備し、前記硬化した粘着剤層の一方の面に前記溶液を塗布する工程を含む、付記1又は2に記載の粘着剤シートの製造方法。
〔付記5〕前記色素化合物の溶液は、前記色素化合物を溶媒に溶解させた溶液である、付記4に記載の粘着剤シートの製造方法。
〔付記6〕さらに、前記粘着剤層の前記支持体とは反対側の表面に剥離シートを貼り合わせる工程を含む、付記1〜5のいずれか一つに記載の粘着剤シートの製造方法。
〔付記7〕前記紫外線吸収剤の吸収スペクトルの吸収極大波長が、300〜400nmの波長領域に存在することを特徴とする、付記1〜6のいずれか一つに記載の粘着剤シートの製造方法。
〔付記8〕支持体と、該支持体上の透明な粘着剤層とを有する粘着剤シートであって、
前記粘着剤層は、透明な光硬化型粘着剤ベース材料からなり相対向する2つの主面を有する単一層であり、
前記粘着剤層には、紫外線吸収剤が溶解しており、
前記単一層の粘着剤層を厚さ方向に等分に2分割した場合における
前記2つの主面の一方の第1の主面が属する領域の前記紫外線吸収剤の濃度と、他方の第2の主面が属する領域の前記紫外線吸収剤の濃度が異なることを特徴とする粘着剤シート。
〔付記9〕前記粘着剤層に、さらに、吸収スペクトルの最大吸収波長が380〜430nmの波長領域に存在する色素化合物が溶解している、付記8に記載の粘着剤シート。
〔付記10〕前記第1の主面の粘着力(N/10mm)と前記第2の主面の粘着力(N/10mm)の差が1.0N/10mm以下であることを特徴とする、付記8又は9に記載の粘着剤シート。
〔付記11〕前記粘着剤層が、紫外線照射により硬化した粘着剤層である、付記8〜11のいずれか一項に記載の粘着剤シート。
〔付記12〕前記第2の主面が前記支持体上に面しており、前記第1の主面が属する領域の前記紫外線吸収剤の濃度が、前記第2の主面が属する領域の前記紫外線吸収剤の濃度より高いことを特徴とする、付記8〜11のいずれか一つに記載の粘着剤シート。
〔付記13〕前記単一層の光硬化型粘着剤層が厚さ方向に前記紫外線吸収剤の濃度勾配を有することを特徴とする、付記8〜12のいずれか一つに記載の粘着剤シート。
〔付記14〕前記支持体が剥離シートからなることを特徴とする、付記8〜13のいずれか一つに記載の粘着剤シート。
〔付記15〕剥離シートからなる前記支持体が前記粘着剤層の両面に配置されることを特徴とする、付記14記載の粘着剤シート。
〔付記16〕前記紫外線吸収剤の吸収スペクトルの吸収極大波長が、300〜400nmの波長領域に存在することを特徴とする、付記8〜15のいずれか一つに記載の粘着剤シート。
〔付記17〕前記粘着剤層の厚みが、5〜500μmである、付記8〜16のいずれか一つに記載の粘着剤シート。
本発明は、透明な光学部材を他の光学部材に接合するために使用できる透明な粘着剤層を有する粘着剤シートの製造方法及び該製造方法により得られうる粘着剤シートに有用である。
10 粘着剤層(紫外線による硬化前)
10a 粘着剤層(紫外線による硬化後)
S1、S2 支持体(剥離シート)
U:紫外線
11 紫外線吸収剤
12 紫外線吸収剤の溶液
13 溶媒
21 粘着剤層(紫外線による硬化後)
21a 主面(第1面)
21b 主面(第2面)
31、32、41 光学部材
42 透明導電性層

Claims (17)

  1. 支持体上に、透明な光硬化型粘着剤ベース材料により形成される粘着剤層を形成し、
    前記粘着剤層に紫外線を照射して該粘着剤層を硬化させ、
    紫外線吸収剤の溶液を準備し、
    前記硬化した粘着剤層の一方の面に前記溶液を塗布して、該溶液に含まれる前記紫外線吸収剤を、前記粘着剤層の前記一方の面から厚み方向に浸透させ、
    前記粘着剤層を乾燥させる
    工程を含むことを特徴とする粘着剤シートの製造方法。
  2. 前記紫外線吸収剤の溶液は、前記紫外線吸収剤を溶媒に溶解させた溶液であり、
    前記粘着剤層を乾燥させることによって前記溶液の溶媒を蒸発させる工程を含む、請求項1に記載の粘着剤シートの製造方法。
  3. 前記紫外線吸収剤の溶液は、さらに、吸収スペクトルの最大吸収波長が380〜430nmの波長領域に存在する色素化合物を含む、請求項1又は2に記載の粘着剤シートの製造方法。
  4. さらに、吸収スペクトルの最大吸収波長が380〜430nmの波長領域に存在する色素化合物の溶液を準備し、前記硬化した粘着剤層の一方の面に前記溶液を塗布する工程を含む、請求項1又は2に記載の粘着剤シートの製造方法。
  5. 前記色素化合物の溶液は、前記色素化合物を溶媒に溶解させた溶液である、請求項4に記載の粘着剤シートの製造方法。
  6. さらに、前記粘着剤層の前記支持体とは反対側の表面に剥離シートを貼り合わせる工程を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の粘着剤シートの製造方法。
  7. 前記紫外線吸収剤の吸収スペクトルの吸収極大波長が、300〜400nmの波長領域に存在することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の粘着剤シートの製造方法。
  8. 支持体と、該支持体上の透明な粘着剤層とを有する粘着剤シートであって、
    前記粘着剤層は、透明な光硬化型粘着剤ベース材料からなり相対向する2つの主面を有する単一層であり、
    前記粘着剤層には、紫外線吸収剤が溶解しており、
    前記単一層の粘着剤層を厚さ方向に等分に2分割した場合における
    前記2つの主面の一方の第1の主面が属する領域の前記紫外線吸収剤の濃度と、他方の第2の主面が属する領域の前記紫外線吸収剤の濃度が異なることを特徴とする粘着剤シート。
  9. 前記粘着剤層に、さらに、吸収スペクトルの最大吸収波長が380〜430nmの波長領域に存在する色素化合物が溶解している、請求項8に記載の粘着剤シート。
  10. 前記第1の主面の粘着力(N/10mm)と前記第2の主面の粘着力(N/10mm)の差が1.0N/10mm以下であることを特徴とする、請求項8又は9に記載の粘着剤シート。
  11. 前記粘着剤層が、紫外線照射により硬化した粘着剤層である、請求項8〜11のいずれか一項に記載の粘着剤シート。
  12. 前記第2の主面が前記支持体上に面しており、前記第1の主面が属する領域の前記紫外線吸収剤の濃度が、前記第2の主面が属する領域の前記紫外線吸収剤の濃度より高いことを特徴とする、請求項8〜11のいずれか一項に記載の粘着剤シート。
  13. 前記単一層の光硬化型粘着剤層が厚さ方向に前記紫外線吸収剤の濃度勾配を有することを特徴とする、請求項8〜12のいずれか一項に記載の粘着剤シート。
  14. 前記支持体が剥離シートからなることを特徴とする、請求項8〜13のいずれか一項に記載の粘着剤シート。
  15. 剥離シートからなる前記支持体が前記粘着剤層の両面に配置されることを特徴とする、請求項14記載の粘着剤シート。
  16. 前記紫外線吸収剤の吸収スペクトルの吸収極大波長が、300〜400nmの波長領域に存在することを特徴とする、請求項8〜15のいずれか一項に記載の粘着剤シート。
  17. 前記粘着剤層の厚みが、5〜500μmである、請求項8〜16のいずれか一項に記載の粘着剤シート。
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