JP2021154777A - オーバーヘッドコンベア - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で最終的なオーバーヘッドコンベアへの移載時に生じる幅方向の位置ずれを解消して完成前車両を精度よくオーバーヘッドコンベアに搭載する。【解決手段】オーバーヘッドコンベア10は、完成前車両1のアンダーボデー2をその幅方向両側で支持する一対の支持部17,17を備える。一対の支持部17,17は、完成前車両1の自重による下降を利用して完成前車両1を所定の幅方向位置にセンタリング可能とするセンタリング部を有し、センタリング部は、アンダーボデー2の幅方向両側に位置する凹凸部5の幅方向内側5aにそれぞれ当接しながら回転可能な一対のローラ20,20で構成される。【選択図】図5

Description

本発明は、オーバーヘッドコンベアに関する。
例えば自動車の組立工場では、完成前車両を床面よりも高い位置で搬送しながら、この完成前車両に対して各種部品(エンジンユニットやアクスルユニット等)を下方から組付けることがある。このように、完成前車両に対して作業者が上方にアクセス可能な高さ位置で完成前車両を搬送する装置として、オーバーヘッドコンベアが知られている。
例えば特許文献1には、フロアコンベアから一旦テーブルリフタで完成前車両をリフトアップした後、テーブルリフタからオーバーヘッドコンベアに完成前車両を移載する際、完成前車両をテーブルリフタ上に載置してテーブルリフタ上の完成前車両をその幅方向から押圧して、完成前車両の幅方向でのセンタリングを行う装置が開示されている。
特開2003−341566号公報
ところで、フロアコンベアから完成前車両が最終的にオーバーヘッドコンベアに移載された状態において、オーバーヘッドコンベアに対する完成前車両の幅方向の位置ずれ量が大きいと、適正な範囲に完成前車両が載置されていないことが原因で移載不良と判定される事態が起こり得る。特に軽自動車と小型自動車とが混在するような製造ライン(混流ライン)において、相対的にサイズの大きい小型自動車の完成前車両を搬送する場合には、幅方向の位置ずれ量が大きくなる傾向にあるため、幅方向のセンタリングを行うことが肝要となる。
特許文献1には、完成前車両をフロアコンベアからリフトアップするためのテーブルリフタに、完成前車両をセンタリングするセンタリング装置を設けることが記載されている。しかしながら、たとえ特許文献1に記載の如きセンタリング装置を有するテーブルリフタを用いたとしても、実際にテーブルリフタからオーバーヘッドコンベアへの移載時に完成前車両が幅方向にずれて載置される場合には、この位置ずれを補正することができない問題が生じる。完成前車両は大型の重量物であり、水平な姿勢を維持した状態で移載することが難しいため、オーバーヘッドコンベアの支持部が複数ある場合、これら複数の支持部に対して完成前車両が傾いた状態で当接することで、上述した位置ずれが生じ易い。
例えば、特許文献1に記載のセンタリング装置をオーバーヘッドコンベアに適用することも考えられるが、このセンタリング装置は、ボデーが載置されるスライドテーブルと、ボデーの重量がスライドテーブルに作用した際にその重量に応じた液圧を幅方向の押圧力に変換して幅方向外側から完成前車両を押圧可能なシリンダ(液圧シリンダ及びプッシュシリンダ)とで構成されている。そのため、このセンタリング装置をオーバーヘッドコンベアに組み込むとなると、支持部周辺の構造が複雑化及び巨大化し、他の設備との干渉が新たに問題となるおそれがある。特にこの種の製造ラインにおいては、ラインの幅方向両側に近接して多数の関連設備が配置されるため、オーバーヘッドコンベアのシャシーハンガーの幅方向外側にまでセンタリング装置の一部(プッシュシリンダなど)が食み出す構成は現実的ではない。
以上の事情に鑑み、本明細書では、簡易な構成で最終的なオーバーヘッドコンベアへの移載時に生じる幅方向の位置ずれを解消して完成前車両を精度よくオーバーヘッドコンベアに搭載可能とすることを、解決すべき技術課題とする。
前記課題の解決は、本発明に係るオーバーヘッドコンベアによって達成される。すなわち、このコンベアは、完成前車両のアンダーボデーをその幅方向両側で支持する一対の支持部を備え、一対の支持部で支持した状態の完成前車両を搬送するオーバーヘッドコンベアにおいて、一対の支持部は、完成前車両の自重による下降を利用して完成前車両を所定の幅方向位置にセンタリング可能とするセンタリング部を有し、センタリング部は、アンダーボデーの幅方向両側に位置する凹凸部の幅方向内側にそれぞれ当接しながら回転可能な一対のローラで構成される点をもって特徴付けられる。
このように、本発明に係るオーバーヘッドコンベアでは、完成前車両のアンダーボデーをその幅方向両側で支持する一対の支持部に、完成前車両の自重による下降を利用して完成前車両を所定の幅方向位置にセンタリング可能とするセンタリング部を設けるようにした。この構成によれば、動力の付与が必要となる専用の駆動装置を用いずとも、完成前車両を一対の支持部上に配置するだけで、自動的に完成前車両の幅方向の位置決めを図ることができる。また、本発明に係るオーバーヘッドコンベアでは、センタリング部を、アンダーボデーの幅方向両側に位置する凹凸部の幅方向内側にそれぞれ当接しながら回転可能な一対のローラで構成した。ローラのようにセンタリング部の当接面が円筒状をなす場合には、例えば完成前車両の製造ラインに複数の車種が含まれており、車種ごとにローラとの当接面形状が異なるような場合であっても、当接面形状に関わらず、センタリング部の一部(円筒状外周面)に当接した完成前車両を幅方向の所定位置に案内することができる。言い換えると、センタリング部の完成前車両との当接面が円筒形状を有していれば、位置ずれ又は車種ごとの仕様の違いに起因したばらつきを吸収して、確実に完成前車両を幅方向の所定位置に案内することができる。加えて、この際、円筒状外周面を有するセンタリング部の一部を回転可能とすることで、重量物である完成前車両が摩擦又は変形により円筒状の外周面上を滑らない事態を招いたとしても、当該外周面が回転することにより完成前車両を円滑に幅方向の所定位置に案内することが可能となる。もちろん、一対の回転可能なローラであれば、センタリング部を簡易かつ小型に構成することができるので、スペース面でも従来のセンタリング装置に比べて優位である。また、センタリング部を簡易に構成できれば、現状の製造ラインを大幅に変更せずに済むため、センタリング機能の追加を低コストで実施することが可能となる。
また、本発明に係るオーバーヘッドコンベアは、アンダーボデーの前輪側をその幅方向両側で支持する一対の前輪側支持部をさらに備えてもよい。また、この場合、一対の支持部は、アンダーボデーの後輪側をその幅方向両側で支持する一対の後輪側支持部であって、各後輪側支持部のローラはその回転軸方向にスライド可能に構成されてもよい。
完成前車両は大型の重量物であるから、上述のように、アンダーボデーの前輪側をその幅方向両側で支持すると共に、アンダーボデーの後輪側をその幅方向両側で支持するのがよい。言い換えると、一対の前輪側支持部と一対の後輪側支持部、計四つの支持部で完成前車両のアンダーボデーを支持するほうが、完成前車両を安定した姿勢でオーバーヘッドコンベアに搭載し易い。一方で、完成前車両は大型であるから、水平な姿勢を維持した状態で上述した四つの支持部に対して完成前車両のアンダーボデーを同時に当接させることが難しく、例えば先に前輪側支持部に当接した後、後輪側支持部に当接するような動作を生じ易い。そのため、例えば後輪側支持部にローラで構成されたセンタリング部を設けた場合、完成前車両が先に当接した前輪側を起点に回転運動を伴って後輪側が後輪側支持部に当接するため、ローラに完成前車両の後輪側が片当たりする(傾いた姿勢でローラの角部に当接する)事態を招きかねない。そこで、本発明では、各後輪側支持部のローラがその回転軸方向にスライド可能となるように構成した。このようにローラをスライド可能とすることで、完成前車両とローラとの片当たり状態を解消又は緩和して、完成前車両を円滑に幅方向の所定位置に案内することが可能となる。
以上のように、本発明によれば、簡易な構成で最終的なオーバーヘッドコンベアへの移載時に生じる幅方向の位置ずれを解消して完成前車両を精度よくオーバーヘッドコンベアに搭載することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るオーバーヘッドコンベアの側面図である。 図1中のA−A切断線に沿ったオーバーヘッドコンベアの要部断面図である。 図2に示す前輪側支持部の(a)斜視図と、(b)側面図である。 図2に示す後輪側支持部の(a)斜視図と、(b)平面図である。 図1中のB−B切断線に沿ったオーバーヘッドコンベアの要部断面図であって、完成前車両の搭載時における後輪側支持部の作用を説明するための図である。 図1中のB−B切断線に沿ったオーバーヘッドコンベアの要部断面図であって、完成前車両の搭載時における後輪側支持部の作用を説明するための図である。 図2に示す後輪側支持部の側面図であって、完成前車両の搭載時における後輪側支持部の他の作用を説明するための図である。 本発明の他の実施形態に係る後輪側支持部の平面図である。
以下、本発明の一実施形態に係るオーバーヘッドコンベアの内容を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るオーバーヘッドコンベア10の全体構成を示す側面図である。図1に示すように、本実施形態に係るオーバーヘッドコンベア10は、完成前車両1を吊り下げ支持した状態で所定の搬送路上を搬送可能とするもので、搬送路となるレール11上を走行するシャシーハンガー12と、シャシーハンガー12を駆動するモータなどの駆動装置13と、シャシーハンガー12を構成する一対の前輪側アーム14、及び一対の後輪側アーム15と、一対の前輪側アーム14の下端に設けられる一対の前輪側支持部16と、一対の後輪側アーム15の下端に設けられる一対の後輪側支持部17とを具備する。以下、前輪側支持部16と後輪側支持部17の構成を中心に各要素の詳細を説明する。なお、本実施形態以降の説明において、各図中のX方向は、シャシーハンガー12の搬送方向、すなわち搬送される完成前車両1の前後方向、Y方向は、シャシーハンガー12の幅方向、すなわち搬送される完成前車両1の幅方向、Z方向は鉛直方向にそれぞれ対応するものとする。
前輪側支持部16は、図1に示すように、搬送対象となる完成前車両1のうちアンダーボデー2の前輪3側を下方から支持可能とするもので、本実施形態では、一対の前輪側支持部16が、図2に示すように、アンダーボデー2の前輪3側の幅方向両側を支持可能な位置に配設されている。ここで、各前輪側支持部16は、例えば図3(a)に示すように、アンダーボデー2の位置決めを行うためのロケートピン18と、ロケートピン18により位置決め支持される部位のガイド面19,19とを有する。そのため、例えば図3(b)に示すように、一対の前輪側支持部16において、アンダーボデー2の前輪3側に設けられた基準穴などの嵌合穴2aがガイド面19によりロケートピン18に案内され、ロケートピン18に嵌合される。これにより、各前輪側支持部16におけるアンダーボデー2の前後方向及び幅方向の位置決めがなされる。具体的には、完成前車両1の前輪3側が、一対のロケートピン18,18の幅方向中間位置を基準に幅方向に位置決めされる。
なお、上記構成の前輪側支持部16のうち完成前車両1と当接する部分(例えばロケートピン18の先端やガイド面19)は、完成前車両1に変形や傷等の不具合が生じる事態を回避する目的で、比較的軟質の樹脂やゴムで形成することが好ましい。
後輪側支持部17は、図1に示すように、搬送対象となる完成前車両1のうちアンダーボデー2の後輪4側を下方から支持可能とするもので、本実施形態では、一対の後輪側支持部17が、図2に示すように、アンダーボデー2の後輪4側の幅方向両側を支持可能な位置に配設されている。ここで、各後輪側支持部17は、図4(a)に示すように、アンダーボデー2の位置決めを行うためのローラ20を有する。このローラ20は、図4(b)に示すように、支持軸21に対して回転可能に支持される。この際、一対のローラ20,20の幅方向中央位置が、一対のロケートピン18,18の幅方向中間位置と一致するように、各ローラ20の幅方向位置が設定される。本実施形態では、上述した一対のローラ20,20と、各ローラ20を回転可能に支持する支持軸21とで、本発明に係るセンタリング部が構成されている。
また、本実施形態では、各ローラ20は軸方向にスライド可能に構成されている。具体的には図4(b)に示すように、各後輪側支持部17において、ローラ20の支持軸21は一対の保持部22によって保持されると共に、ローラ20と各保持部22との間には、それぞれ所定の前後方向隙間23が設けられている。ローラ20は支持軸21に対してスライド可能な程度に嵌合された状態にある。よって、ローラ20は、何らかの外力を受けた際、当該外力の軸方向成分に応じた向きにスライドし得る。
また、本実施形態では、ローラ20の前後方向一端側又は両端側に弾性部材24が配設されている。図4(b)では、ローラ20の前後方向両端側であって支持軸21の外周に弾性部材24としてのばねが嵌合されている。これにより、例えば完成前車両1の搭載動作に伴いローラ20が前後方向の一方側(例えば後方側)に移動し、搬送後、完成前車両1がローラ20上から移動してローラ20への後方側への負荷が解消することにより、ローラ20が後方側の弾性部材24の弾性復元力で搭載前の位置に復帰し得る。
なお、上記構成も後輪側支持部17のうち完成前車両1と当接する部分(例えばローラ20)は、完成前車両1に変形や傷等の不具合が生じる事態を回避する目的で、比較的軟質の樹脂やゴムで形成することが好ましい。
以下、本実施形態に係るオーバーヘッドコンベア10の動作の一例を、主に図5〜図7に基づいて説明する。
まず、図示しないフロアコンベア上を搬送される完成前車両1を所定の昇降装置(例えば図示しないリフタ)によりフロアコンベア上から上昇させ、前輪側支持部16及び後輪側支持部17により支持可能な高さ位置よりも若干高い位置で保持する。そして、完成前車両1のアンダーボデー2直下の前後方向所定位置(例えば図1に示す位置)に前輪側支持部16と後輪側支持部17が到達すると、上述したリフタ等の昇降装置により完成前車両1を降下させて、各支持部16,17上に移載する。
この際、アンダーボデー2の前輪3側では、前輪3側の所定位置に設けられた基準穴などの嵌合穴2aがロケートピン18に嵌合することで、アンダーボデー2の前輪3側が前後方向及び幅方向に位置決めされた状態で前輪側支持部16に支持される(図3(b)を参照)。
また、アンダーボデー2の後輪4側では、図5に示すように、アンダーボデー2の後輪4側に設けられた凹凸部の幅方向内側、例えばロッカーインナ5の内側面5aに、一方又は双方のローラ20が当接する。図5では、幅方向一方側のローラ20のみがロッカーインナ5の内側面5aに当接した状態を示している。ここで、一対のローラ20は、完成前車両1をセンタリング可能なように、それぞれ所定の幅方向位置に配設され、かつ支持軸21まわりに回転可能に構成されている。よって、図5に示すように、ロッカーインナ5の内側面5aがローラ20の外周面に当接した場合、ロッカーインナ5と当接するローラ20は完成前車両1の自重により時計回りに回転し、このローラ20に当接するロッカーインナ5は下降しながらローラ20の回転方向に案内される。図5に示す場合だと、幅方向両側のロッカーインナ5がともに右下側に向けて移動することで、幅方向他方側(図5の左側)のロッカーインナ5が幅方向他方側(図5の左側)のローラ20に向けて移動し、一対のロッカーインナ5の内側面5aがともに一対のローラ20と当接した位置で、ロッカーインナ5(完成前車両1)が停止する。以上の動作により、アンダーボデー2の後輪4側が幅方向に位置決めされた状態で後輪側支持部17に支持される(図6を参照)。本実施形態では、図2に示すように、前輪側支持部16のロケートピン18,18の幅方向中間位置P1と、後輪側支持部17のローラ20,20の幅方向中間位置P2とが、同一の前後方向軸線X1上にあるように、各ロケートピン18,18と各ローラ20,20がそれぞれ所定の幅方向位置に配設されている。よって、これらロケートピン18,18とローラ20,20とでそれぞれ幅方向に位置決め支持されたアンダーボデー2の前輪3側の幅方向中間位置と後輪4側の幅方向中間位置とが、ともに前後方向軸線X1上にあるように、完成前車両1がオーバーヘッドコンベア10に搭載される。
また、完成前車両1が、前輪駆動車などエンジンが前方側に位置する車種である場合、完成前車両1の重心が前方側に偏っている。そのため、オーバーヘッドコンベア10上への移載時、アンダーボデー2の前輪3側が、アンダーボデー2の後輪4側よりも先にシャシーハンガー12の支持部(前輪側支持部16)に当接する場合が想定され得る。この場合、完成前車両1は、アンダーボデー2の前輪3側のうち先に前輪側支持部16と当接した部分を中心とした回転動作(図7に示す矢印の向きの動作)を行うことがある。そのため、同図に示すように、アンダーボデー2の後輪4側がローラ20の外周面と広く当接するのではなく、ローラ20の端部20aと当接する(いわば方当たりする)事態が懸念される。ここで、本実施形態のように、ローラ20を軸方向にスライド可能に構成しておくことで、仮にアンダーボデー2の後輪4側がローラ20の端部20a当接した場合であっても、ローラ20が後方側にスライドして、アンダーボデー2の後輪4側とローラ20との当接状態を改善することができる。言い換えると、ローラ20の外周面と広く当接させ直すことが可能となる(図7中、二点鎖線で示す状態)。従って、この状態でローラ20が回転することにより完成前車両1を円滑に幅方向の所定位置に案内することが可能となる。
このように、本実施形態に係るオーバーヘッドコンベア10では、完成前車両1のアンダーボデー2をその幅方向両側で支持する一対の後輪側支持部17,17に、完成前車両1の自重による下降を利用して完成前車両1を所定の幅方向位置にセンタリング可能とするセンタリング部(ローラ20、支持軸21)を設けるようにした。この構成によれば、動力の付与を必要となる専用の駆動装置を用いずとも、完成前車両1を一対の後輪側支持部17,17上に配置するだけで、自動的に完成前車両1の幅方向の位置決めを図ることができる。また、本実施形態に係るオーバーヘッドコンベア10では、センタリング部を、アンダーボデー2の幅方向両側に位置する凹凸部の幅方向内側(ここではロッカーインナ5の内側面5a)にそれぞれ当接しながら回転可能な一対のローラ20で構成した。ローラ20のようにセンタリング部の当接面が円筒状をなす場合には、例えば完成前車両1の製造ラインに複数の車種が含まれており、車種ごとにローラ20との当接面形状が異なるような場合であっても、当接面形状に関わらず、センタリング部の一部(円筒状外周面)に当接した完成前車両1を幅方向の所定位置に案内することができる。本実施形態における当接態様に当てはめれば、完成前車両1との当接面がローラ20外周面のように円筒形状を有していれば、ロッカーインナ5の内側面5aの傾斜角度やサイズ、位置等の如何によらず、さらにいえば内側面5aが傾斜面以外の形状をなす場合であっても、内側面5aが幅方向内側を指向する限りにおいて、確実に完成前車両1を幅方向の所定位置に案内することができる。
なお、ローラ20の材質については、上述したように、完成前車両1の変形や損傷を避ける目的で樹脂やゴムなど比較的軟質な材料で形成することが好ましい。その一方で、重量物である完成前車両1がローラ20に当接した際、ローラ20が軟質であると、当接に伴いローラ20が大きく変形し、完成前車両1の自重による下降が妨げられる可能性もある。そこで、本実施形態のように、センタリング部を、支持軸21及び支持軸21に対して回転可能なローラ20で構成することにより、ローラ20の外周面が変形した場合であっても、ローラ20が回転することにより完成前車両1を円滑に幅方向の所定位置に案内することが可能となる。
もちろん、一対の回転可能なローラ20であれば、オーバーヘッドコンベア10のセンタリング部を簡易かつ小型に構成することができるので、スペース面でも従来のセンタリング装置に比べて優位である。また、センタリング部を簡易に構成できれば、現状の製造ラインを大幅に変更せずに済むため、センタリング機能の追加を低コストで実施することが可能となる。
また、本発明に係るオーバーヘッドコンベアは、アンダーボデーの前輪側をその幅方向両側で支持する一対の前輪側支持部をさらに備えてもよい。また、この場合、一対の支持部は、アンダーボデーの後輪側をその幅方向両側で支持する一対の後輪側支持部であって、各後輪側支持部のローラはその回転軸方向にスライド可能に構成されてもよい。
また、本実施形態のように、各後輪側支持部17のローラ20がその回転軸方向にスライド可能となるように構成することによって、仮に図7に示すように、完成前車両1とローラ20とが片当たりを生じる場合であったとしても、ローラ20が方当たりを回避する向き(通常、後方側)にスライドすることによって、完成前車両1とローラ20との当接状態を改善して、ローラ20の外周面に広く当接させ直すことができる。従って、この状態でローラ20が回転することにより完成前車両1を円滑に幅方向の所定位置に案内することが可能となる。また、この際、図7に示すようにローラ20を弾性部材24で軸方向に弾性支持することによって、例えば完成前車両1の搭載動作に伴いローラ20が前後方向の一方側(例えば後方側)に移動した場合、搬送後、完成前車両1がローラ20上から移動してローラ20への後方側への負荷が解消することにより、ローラ20が後方側の弾性部材24の弾性復元力で搭載前の位置に自動的に復帰し得る。よって、完成前車両1を搭載してから搬送して降ろすまでの一連の動作を、繰り返し安定的に実施することが可能となる。
以上、本発明の一実施形態について述べたが、本発明に係るオーバーヘッドコンベアは、その趣旨を逸脱しない範囲において、上記以外の構成を採ることも可能である。
例えば上記実施形態では、ローラ20を外径寸法一定の円筒形状とした場合を例示したが(図4を参照)、もちろんこれ以外の形状とすることも可能である。例えば図8に示すように、ローラ20の長手方向一端側に縮径部25を設けることによって、図7等に示す片当たり状態を回避して、完成前車両1の円滑なセンタリングを図るようにしてもよい。この場合、スライド機能は不要となる。もちろん、スライド可能に構成するのであれば、例えば縮径部25をテーパ面25aと円筒面20bとを滑らかにつなぐR面25bとで構成してもよい。これにより、テーパ面25aから円筒面20bへの移行を円滑に行うことが可能となる。もちろん、縮径部25をテーパ面25a以外の形状をなす面で構成してもかまわない。さらにいえば、ローラ20の外周面全体を例えば樽状など、外径寸法が軸方向で変化する形状の面で構成してもかまわない。
また、上記実施形態では、前輪側支持部16として、ロケートピン18を有する者を例示したが(図3を参照)、もちろんこれには限られない。例えば図示は省略するが、穴形状以外の部位を支持するのであれば、当該部位に対応した形状の支持面を設ければよい。
また、上記実施形態では、後輪側支持部17のローラ20でロッカーインナ5の内側面5aを支持した場合を例示したが、もちろんこれには限られない。完成前車両1の幅方向両側に存在する凹凸部であって、互いに幅方向内側を指向する面を有する限りにおいて、本発明に係るローラ20による支持対象となり得る。
また、以上の説明では、前輪側支持部16の数と、後輪側支持部17の数をともに二つとした場合を例示したが、もちろんこれには限られない。完成前車両1の幅方向両側でアンダーボデー2を支持可能なように配設された一対の後輪側支持部17を有する限りにおいて、前輪側支持部16や後輪側支持部17の数、位置などは任意に設定し得る。
1 完成前車両
2 アンダーボデー
2a 嵌合穴
3 前輪
4 後輪
5 ロッカーインナ
5a 内側面
10 オーバーヘッドコンベア
11 レール
12 シャシーハンガー
13 駆動装置
16 前輪側支持部
17 後輪側支持部
18 ロケートピン
19 ガイド面
20 ローラ
20a 端部
20b 円筒面
21 支持軸
22 保持部
23 前後方向隙間
24 弾性部材
25 縮径部
25a テーパ面
25b R面
P1 幅方向中間位置(ロケートピン)
P2 幅方向中間位置(ローラ)
X1 前後方向軸線

Claims (2)

  1. 完成前車両のアンダーボデーをその幅方向両側で支持する一対の支持部を備え、前記一対の支持部で支持した状態の前記完成前車両を搬送するオーバーヘッドコンベアにおいて、
    前記一対の支持部は、前記完成前車両の自重による下降を利用して前記完成前車両を所定の幅方向位置にセンタリング可能とするセンタリング部を有し、
    前記センタリング部は、前記アンダーボデーの幅方向両側に位置する凹凸部の幅方向内側にそれぞれ当接しながら回転可能な一対のローラで構成されることを特徴とするオーバーヘッドコンベア。
  2. 前記アンダーボデーの前輪側をその幅方向両側で支持する一対の前輪側支持部をさらに備え、
    前記一対の支持部は、前記アンダーボデーの後輪側をその幅方向両側で支持する一対の後輪側支持部であって、
    前記各後輪側支持部の前記ローラはその回転軸方向にスライド可能に構成されている請求項1に記載のオーバーヘッドコンベア。
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