JP2021141123A - リアクトル、コンバータ、及び電力変換装置 - Google Patents

リアクトル、コンバータ、及び電力変換装置 Download PDF

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Kazuhiro Inaba
和宏 稲葉
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Abstract

【課題】大型化することなく、インダクタンスを調整し易いリアクトルを提供する。【解決手段】コイル2と磁性コア3とを備えるリアクトル1であって、コイル2は、筒状の巻回部21、22を有する。磁性コア3は、第一コア部3fと第二コア部3sとを組み合わせた組物である。第一コア部3fは、巻回部21、22の一方の端面に臨む第一エンドコア片33fを有する。第二コア部3sは、巻回部21、22の他方の端面に臨む第二エンドコア片33sを有する。第二コア部3sの飽和磁束密度が第一コア部3fの飽和磁束密度よりも大きく、第一エンドコア片33fにおける巻回部21、22の軸方向に沿った長さをL3f、第二エンドコア片33sにおける巻回部21、22の軸方向に沿った長さをL3sとするとき、第二エンドコア片33sの長さL3sが、第一エンドコア片33fの長さL3fよりも短い。【選択図】図9

Description

本開示は、リアクトル、コンバータ、及び電力変換装置に関する。
特許文献1のリアクトルは、コイルと、磁性コアと、ケースと、冷却管を備える。コイルは、巻線を螺旋状に巻回してなる。磁性コアは、内側コア部と外側コア部とを有する。内側コア部は、コイルの内部に配置される。外側コア部は、内側コア部の両端面と、コイルの両端面及び外周面とを覆う。内側コア部は圧粉成形体で構成され、外側コア部は複合材料の成形体で構成されている。ケースは、コイルと磁性コアとの組合体を内部に収納する。このケースは、磁気シールドとして機能し、ケースの外部へ磁束が漏れることを防止する。ケース内への組合体の収納は、コイルと内側コア部とをケース内に配置し、複合材料の原料をケース内に充填して硬化することで行える。冷却管は、内部に冷媒が流通する。冷却管は、ケースの外周面に接するようにケースの周方向に螺旋状に巻回されている。
特開2013−74062号公報
上記リアクトルは、内側コア部と外側コア部とを異なる材質で構成することで、インダクタンスを調整し易い。一方、上記組合体は、コイルと内側コア部とが外側コア部に埋設されているため、放熱性を調整し難い。上記組合体の表面は、実質的に外側コア部の構成材料のみで構成されているからである。その上、上記組合体は、放熱性が低い。外側コア部は、複合材料で構成されており、熱伝導率が比較的低いからである。そこで、上記リアクトルは、冷却管が巻きつけられたケースに上記組合体を収納することで、上記組合体の放熱性能を高めている。しかし、上記リアクトルは、ケースに冷却管が巻きつけられていることで、大型化する。
そこで、本開示は、大型化することなく、インダクタンスを調整し易いリアクトルを提供することを目的の一つとする。また、本開示は、上記リアクトルを備えるコンバータを提供することを別の目的の一つとする。更に、本開示は、上記コンバータを備える電力変換装置を提供することを他の目的の一つとする。
本開示に係るリアクトルは、
コイルと、
磁性コアとを備えるリアクトルであって、
前記コイルは、筒状の巻回部を有し、
前記磁性コアは、第一コア部と第二コア部とを組み合わせた組物であり、
前記第一コア部は、前記巻回部の一方の端面に臨む第一エンドコア片を有し、
前記第二コア部は、前記巻回部の他方の端面に臨む第二エンドコア片を有し、
前記第二コア部の飽和磁束密度が前記第一コア部の飽和磁束密度よりも大きく、
前記第一エンドコア片における前記巻回部の軸方向に沿った長さをL3f、前記第二エンドコア片における前記巻回部の軸方向に沿った長さをL3sとするとき、
前記第二エンドコア片の長さL3sが、前記第一エンドコア片の長さL3fよりも短い。
本開示に係るコンバータは、本開示のリアクトルを備える。
本開示に係る電力変換装置は、本開示のコンバータを備える。
本開示に係るリアクトルは、大型化することなく、インダクタンスを調整し易い。
本開示に係るコンバータ及び本開示に係る電力変換装置は、大型化することなく、放熱性に優れる。
図1は、実施形態1に係るリアクトルの全体の概略を示す斜視図である。 図2は、実施形態1に係るリアクトルを分解した状態の概略を示す斜視図である。 図3は、実施形態1に係るリアクトルの全体の概略を示す上面図である。 図4は、実施形態2に係るリアクトルの全体の概略を示す上面図である。 図5は、実施形態3に係るリアクトルの全体の概略を示す上面図である。 図6は、実施形態4に係るリアクトルの全体の概略を示す上面図である。 図7は、実施形態5に係るリアクトルの全体の概略を示す斜視図である。 図8は、実施形態5に係るリアクトルを分解した状態の概略を示す斜視図である。 図9は、実施形態5に係るリアクトルの全体の概略を示す上面図である。 図10は、実施形態6に係るリアクトルの全体の概略を示す上面図である。 図11は、実施形態7に係るリアクトルの全体の概略を示す上面図である。 図12は、実施形態8に係るリアクトルの全体の概略を示す上面図である。 図13は、ハイブリッド自動車の電源系統を模式的に示す構成図である。 図14は、コンバータを備える電力変換装置の一例の概略を示す回路図である。
《本開示の実施形態の説明》
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
(1)本開示の一形態に係るリアクトルは、
コイルと、
磁性コアとを備えるリアクトルであって、
前記コイルは、筒状の巻回部を有し、
前記磁性コアは、第一コア部と第二コア部とを組み合わせた組物であり、
前記第一コア部は、前記巻回部の一方の端面に臨む第一エンドコア片を有し、
前記第二コア部は、前記巻回部の他方の端面に臨む第二エンドコア片を有し、
前記第二コア部の飽和磁束密度が前記第一コア部の飽和磁束密度よりも大きく、
前記第一エンドコア片における前記巻回部の軸方向に沿った長さをL3f、前記第二エンドコア片における前記巻回部の軸方向に沿った長さをL3sとするとき、
前記第二エンドコア片の長さL3sが、前記第一エンドコア片の長さL3fよりも短い。
上記リアクトルは、大型化することなく、インダクタンスを調整し易い。上記リアクトルは、飽和磁束密度が大きい第二コア部に備わる第二エンドコア片の上記長さL3sが飽和磁束密度が小さい第一コア部に備わる第一エンドコア片の上記長さL3fよりも短いことで、第一コア部と第二コア部の飽和磁束密度が同じリアクトルに比較して巻回部の軸方向に沿った長さを短くできて小型化を図れるからである。このように第二エンドコア片の上記長さL3sが第一エンドコア片の上記長さL3fよりも短くても、上記リアクトルは、第二エンドコア片を有する第二コア部の飽和磁束密度が第一エンドコア片を有する第一コア部の飽和磁束密度よりも大きいことで、第二コア部の磁束密度と第一コア部の磁束密度とのばらつきを小さくし易いからである。
上記リアクトルは、上述した従来のリアクトルに比較して、放熱性を調整し易い。従来のリアクトルの磁性コアは、熱伝導率が比較的高いコア部を熱伝導率が比較的低いコア部に埋設してなる。即ち、この磁性コアの表面は単一材料で構成されているに等しい。これに対し、上記リアクトルは、磁性コアを構成する第一コア部と第二コア部の飽和磁束密度が異なる。即ち、上記リアクトルは、第一コア部と第二コア部とを互いに異なる材料の成形体で構成できる。そのため、上記リアクトルは、磁性コアの表面を異なる材料で構成できる。
上記リアクトルは、上述した従来のリアクトルに比較して、放熱性を高め易い。上述した従来のリアクトルは、磁性コアの表面が上述のように熱伝導率が比較的低いコア部のみで構成される。これに対し、上記リアクトルは、上述のように磁性コアの表面を異なる材料で構成できることで、磁性コアの表面が放熱性に優れる材料で構成される面を含むことができるからである。
上記リアクトルは、冷却性能に偏りのある冷却部材により冷却されるリアクトルに好適に利用できる。第一コア部と第二コア部のうち放熱性能の高いコア部が冷却部材の冷却性能の低い側に配置され、放熱性能の低いコア部が冷却部材の冷却性能の高い側に配置される。それにより、第一コア部と第二コア部とが均等に冷却されて、磁性コアの最高温度が低減される。このように磁性コアの最高温度が低減されるため、上記リアクトルは低損失である。
上記リアクトルは、上述のように放熱性を調整し易く放熱性を高め易いため、上述した従来のリアクトルのような冷却管を設けなくてもよい。この点からも、上記リアクトルは、大型化し難い。
上記リアクトルは、上述した従来のリアクトルに比較して、製造し易い。上述した従来のリアクトルの製造は、コイルとミドルコア部とを組み合わせた組物に対して複合材料の原料を充填し硬化することで行っていた。その際、複合材料を上記組物の外周に十分に行きわたらせる必要があり、サイドコア部を作製し難かった。これに対し、上記リアクトルは、予め作製した第一コア部と第二コア部とをコイルに組み付けるだけでよい。第一コア部と第二コア部とは、コイルの内外や他のコア部の内外に対して複合材料を充填したりしないため、作製し易い。
(2)上記リアクトルの一形態として、
前記第二コア部の比透磁率が前記第一コア部の比透磁率よりも大きいことが挙げられる。
上記リアクトルは、第一コア部と第二コア部とが上記比透磁率の大小関係を満たすことで、第一コア部と第二コア部との間に大きなギャップ部を介することなくインダクタンスを調整し易い。上記リアクトルは、このように第一コア部と第二コア部との間に大きなギャップ部を介さなくてもよいため、漏れ磁束が巻回部に侵入して巻回部で発生する渦電流損を低減し易い。
また、上記リアクトルは、上述した従来のリアクトルに比較して、大型化することなく、外部への漏れ磁束を抑制し易い。上述した従来のリアクトルは、リアクトルの外部へ磁束が漏れることを防止するためにケースを備えていることで大型化する。これに対し、上記リアクトルは、第二エンドコア片を有する第二コア部の比透磁率が第一エンドコア片を有する第一コア部の比透磁率よりも大きいことで、第二エンドコア片の上記長さL3sが第一エンドコア片の上記長さL3fよりも短くても、外部への磁束の漏れを抑制し易い。よって、上記リアクトルは、漏れた磁束によって周辺機器に影響を与えるなどの問題が抑制される。
(3)上記(2)のリアクトルの一形態として、
前記第一コア部の比透磁率は、5以上50以下であることが挙げられる。
上記リアクトルは、インダクタンスの調整を行い易い。
(4)上記(2)又は上記(3)のリアクトルの一形態として、
前記第二コア部の比透磁率は、50以上500以下であることが挙げられる。
上記リアクトルは、インダクタンスの調整を行い易い。
(5)上記リアクトルの一形態として、
前記磁性コアの少なくとも一部を覆うモールド樹脂部を備えることが挙げられる。
上記リアクトルは、磁性コアを外部環境から保護できる。
(6)上記リアクトルの一形態として、
前記第一コア部の飽和磁束密度をBf、前記第二コア部の飽和磁束密度をBsとするとき、
前記第二エンドコア片の長さL3sは、{前記第一エンドコア片の長さL3f×(前記第一コア部の飽和磁束密度Bf/前記第二コア部の飽和磁束密度Bs)}以上であることが挙げられる。
上記リアクトルは、小型化を図りつつ、第二コア部の磁束密度と第一コア部の磁束密度とのばらつきを小さくし易い。
(7)上記リアクトルの一形態として、
前記第一コア部は、樹脂中に軟磁性粉末が分散した複合材料の成形体で構成され、
前記第二コア部は、軟磁性粉末を含む原料粉末の圧粉成形体で構成されることが挙げられる。
上記リアクトルは、第一コア部が複合材料の成形体で構成され、第二コア部が圧粉成形体で構成されていることで、第一コア部と第二コア部との間に大きなギャップを介することなくインダクタンスを調整し易い上に、放熱性を調整し易い。そして、上記リアクトルは、第二コア部が熱伝導率の比較的高い圧粉成形体で構成されることで、放熱性を高め易い。
(8)上記(7)のリアクトルの一形態として、
前記巻回部の数が二つであり、
二つの前記巻回部は、軸方向が平行となるように並列され、
前記磁性コアは、
二つの前記巻回部における一方の端面の両方に臨む前記第一エンドコア片と、
二つの前記巻回部における他方の端面の両方に臨む前記第二エンドコア片と、
一方の前記巻回部の内部に配置される部分を有する第一ミドルコア部と、
他方の前記巻回部の内部に配置される部分を有する第二ミドルコア部とを有し、
前記第一コア部と前記第二コア部とは、前記巻回部の軸方向に組み合わされ、
前記第一コア部は、前記第一ミドルコア部の少なくとも一部、及び前記第二ミドルコア部の少なくとも一部からなる群より選択される少なくとも一つを有することが挙げられる。
上記リアクトルは、インダクタンスと放熱性とを調整し易い。また、上記リアクトルは、第一コア部と第二コア部とを巻回部に対して巻回部の軸方向に沿って組み合わせることで構築できるため、製造作業性に優れる。
(9)上記(8)のリアクトルの一形態として、
前記第二コア部は、前記第一ミドルコア部の残部、及び前記第二ミドルコア部の残部からなる群より選択される少なくとも一つを有し、
前記第一ミドルコア部の残部における前記巻回部の軸方向に沿った長さをL11s、前記第二ミドルコア部の残部における前記巻回部の軸方向に沿った長さをL12sとするとき、
前記第一ミドルコア部の残部の長さL11s、及び前記第二ミドルコア部の残部の長さL12sは、前記第二エンドコア片の長さL3sの2倍以下であることが挙げられる。
上記リアクトルは、第一ミドルコア片の密度と第二ミドルコア片の密度と第二エンドコア片の密度とのばらつきが小さくなり易い。その理由は、次の通りである。圧粉成形体は、原料粉末を圧縮成形してなる。成形時の加圧方向は、圧粉成形体の形状やサイズによるものの、各ミドルコア片の軸方向に沿った方向となることがある。上記長さL11s、及び上記長さL12sが上記長さL3sの2倍以下であると、第二コア部の成形時、各コア片に作用する圧力のばらつきを小さくし易い。そのため、密度のばらつきの小さい第二コア部が作製され易い。
(10)上記(8)のリアクトルの一形態として、
前記第二コア部は、前記第一ミドルコア部の残部、及び前記第二ミドルコア部の残部からなる群より選択される少なくとも一つを有し、
前記第一ミドルコア部の残部における前記巻回部の軸方向に沿った長さをL11s、前記第二ミドルコア部の残部における前記巻回部の軸方向に沿った長さをL12sとするとき、
前記第一ミドルコア部の残部の長さL11s、及び前記第二ミドルコア部の残部の長さL12sは、前記第二エンドコア片の長さL3sの2倍超であることが挙げられる。
上記リアクトルは、放熱性を高め易い。その理由は、上記長さL11s、及び上記長さL12sが上記長さL3sの2倍超であることで、磁性コアにおいて、熱伝導率の比較的高い圧粉成形体で構成される第二コア部の割合を多くし易いからである。成形時の加圧方向は、上述した各ミドルコア片の軸方向に沿った方向ではなく、各ミドルコア片の軸方向と両ミドルコア片の並列方向の両方向に直交する方向の場合もある。この場合、上記長さL11s、及び上記長さL12sが上記長さL3sの2倍超の第二コア部とすることもできる。また、成形時の加圧方向が上記直交する方向の場合、成形時に切欠部や面取部を第二コア部に設け易い。
(11)上記(7)のリアクトルの一形態として、
前記巻回部の数が一つであり、
前記磁性コアは、
前記巻回部の一方の端面に臨む前記第一エンドコア片と、
前記巻回部の他方の端面に臨む前記第二エンドコア片と、
前記巻回部の内部に配置される部分を有するミドルコア部と、
前記ミドルコア部を挟むように前記巻回部の外周に配置される第一サイドコア部及び第二サイドコア部とを有し、
前記第一コア部と前記第二コア部とは前記巻回部の軸方向に組み合わされ、
前記第一コア部は、前記ミドルコア部の少なくとも一部、前記第一サイドコア部の少なくとも一部、及び前記第二サイドコア部の少なくとも一部からなる群より選択される少なくとも一つを有することが挙げられる。
上記リアクトルは、インダクタンスと放熱性とを調整し易い。また、上記リアクトルは、第一コア部と第二コア部とを巻回部に対して巻回部の軸方向に沿って組み合わせることで構築できるため、製造作業性に優れる。
(12)上記(11)のリアクトルの一形態として、
前記第二コア部は、前記ミドルコア部の残部、前記第一サイドコア部の残部、及び前記第二サイドコア部の残部からなる群より選択される少なくとも一つを有し、
前記ミドルコア部の残部における前記巻回部の軸方向に沿った長さをL1s、前記第一サイドコア部の残部における前記巻回部の軸方向に沿った長さをL21s、及び前記第二サイドコア部の残部における前記巻回部の軸方向に沿った長さをL22sとするとき、
前記ミドルコア部の残部の長さL1s、前記第一サイドコア部の残部の長さL21s、及び前記第二サイドコア部の残部の長さL22sは、前記第二エンドコア片の長さL3sの2倍以下であることが挙げられる。
上記リアクトルは、第二ミドルコア片の密度と第一サイドコア片の密度と第二サイドコア片の密度と第二エンドコア片の密度とのばらつきが小さくなり易い。その理由は、上述したように、上記長さL1s、上記長さL21s、及び上記長さL22sが上記長さL3sの2倍以下であると、第二コア部の成形時、各コア片に作用する圧力のばらつきを小さくし易い。そのため、密度のばらつきの小さい第二コア部が作製され易い。
(13)上記(11)のリアクトルの一形態として、
前記第二コア部は、前記ミドルコア部の残部、前記第一サイドコア部の残部、及び前記第二サイドコア部の残部からなる群より選択される少なくとも一つを有し、
前記ミドルコア部の残部における前記巻回部の軸方向に沿った長さをL1s、前記第一サイドコア部の残部における前記巻回部の軸方向に沿った長さをL21s、及び前記第二サイドコア部の残部における前記巻回部の軸方向に沿った長さをL22sとするとき、
前記ミドルコア部の残部の長さL1s、前記第一サイドコア部の残部の長さL21s、及び前記第二サイドコア部の残部の長さL22sは、前記第二エンドコア片の長さL3sの2倍超であることが挙げられる。
上記リアクトルは、放熱性を高め易い。その理由は、上述したように、上記長さL1s、上記長さL21s、及び上記長さL22sが上記長さL3sの2倍超であると、磁性コアにおいて、放熱性に優れる第二コア部の割合を多くし易いからである。
(14)上記(8)から上記(13)のいずれかのリアクトルの一形態として、
前記磁性コアは、前記第一コア部と前記第二コア部との間に介在されるギャップ部を有し、
前記ギャップ部は、前記巻回部の内部に配置されることが挙げられる。
上記リアクトルは、ギャップ部が巻回部の内部に配置されることで、巻回部の外部に配置される場合に比較して、漏れ磁束が巻回部に侵入して巻回部で発生する渦電流損を低減し易い。
(15)上記(14)のリアクトルの一形態として、
前記ギャップ部における前記巻回部の軸方向に沿った長さは、2mm以下であることが挙げられる。
上記リアクトルは、ギャップ部の長さが短いため、漏れ磁束が少なく、渦電流損の低減効果が高くなり易い。
(16)本開示の一形態に係るコンバータは、
上記(1)から上記(15)のいずれか1つに記載のリアクトルを備える。
上記コンバータは、上記リアクトルを備えるため、大型化することなく、放熱性に優れる。
(17)本開示の一形態に係る電力変換装置は、
上記(16)のコンバータを備える。
上記電力変換装置は、上記コンバータを備えるため、大型化することなく、放熱性に優れる。
《本開示の実施形態の詳細》
本開示の実施形態の詳細を、以下に図面を参照しつつ説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。
《実施形態1》
〔リアクトル〕
図1から図3を参照して、実施形態1のリアクトル1を説明する。リアクトル1は、コイル2と磁性コア3とを備える。コイル2は筒状の巻回部21を有する。本形態のリアクトル1の特徴の一つは、以下の要件(a)から要件(d)を満たす点にある。
(a)磁性コア3が第一コア部3fと第二コア部3sとを組み合わせた組物である。
(b)第一コア部3fと第二コア部3sの飽和磁束密度が特定の大小関係を満たす。
(c)第一コア部3fが、巻回部21の一方の端面に臨む第一エンドコア片33fを有し、第二コア部3sが、巻回部21の他方の端面に臨む第二エンドコア片33sを有する。
(d)第一エンドコア片33fと第二エンドコア片33sの長さが特定の大小関係を満たす。
以下、各構成を詳細に説明する。図3は、説明の便宜上、コイル2を二点鎖線で示している。この点は、後述する実施形態2から実施形態4でそれぞれ参照する図4から図6や、実施形態5から実施形態8でそれぞれ参照する図9から図12でも同様である。
[コイル]
コイル2は、本形態では図1、図2に示すように、一つの中空の巻回部21を有する。巻回部21の数は、本形態のように一つであってもよいし、図7から図9を参照して後述する実施形態5のように二つであってもよい。本形態のリアクトル1は、巻回部21の数が一つであることで、二つの巻回部を巻回部の軸方向と直交する方向に並列する実施形態5のリアクトル1に比較して、巻回部が同じ断面積で同じターン数とする場合、後述する第二方向D2に沿った長さを短くできる。
巻回部21の形状は、矩形筒状であってもよいし、円筒状であってもよい。矩形には、正方形が含まれる。本形態の巻回部21の形状は、図2に示すように、矩形筒状である。即ち、巻回部21の端面形状は、矩形枠状としている。巻回部21の形状が矩形筒状であることで、巻回部が同じ断面積の円筒状である場合に比較して、巻回部21と設置対象との接触面積を大きくし易い。そのため、リアクトル1は、巻回部21を介して設置対象に放熱し易い。その上、巻回部21は、設置対象に安定して設置し易い。巻回部21の角部は丸めている。
本例の巻回部21は、接合部の無い1本の巻線を螺旋状に巻回して構成される。巻線は、公知の巻線を利用できる。本形態の巻線は、被覆平角線を用いている。被覆平角線の導体線は、銅製の平角線で構成されている。被覆平角線の絶縁被覆は、エナメルからなる。巻回部21は、被覆平角線をエッジワイズ巻きしたエッジワイズコイルで構成されている。
巻回部21の一端部21a及び他端部21bはそれぞれ、巻回部21の軸方向の一端側及び他端側において、本形態では巻回部21の外周側へ引き伸ばされている。巻回部21の一端部21a及び他端部21bは、図示は省略しているものの絶縁被覆が剥がされて導体線が露出している。露出した導体線は、本形態では、後述するモールド樹脂部4の外側に引き出され、端子部材が接続される。端子部材の図示は省略する。コイル2にはこの端子部材を介して外部装置が接続される。外部装置の図示は省略する。外部装置は、コイル2に電力供給を行なう電源などが挙げられる。
[磁性コア]
磁性コア3の構成は、コイル2の巻回部21の数に応じて適宜選択できる。本形態の磁性コア3は、図1に示すように、第一エンドコア片33f及び第二エンドコア片33sと、ミドルコア部31と、第一サイドコア部321及び第二サイドコア部322とを有する。磁性コア3において、巻回部21の軸方向に沿った方向を第一方向D1、ミドルコア部31と第一サイドコア部321と第二サイドコア部322の並列方向を第二方向D2、第一方向D1と第二方向D2の両方に直交する方向を第三方向D3とする。
(第一エンドコア片・第二エンドコア片)
第一エンドコア片33fは、巻回部21の一方の端面に臨む。第二エンドコア片33sは、巻回部21の他方の端面に臨む。臨むとは、コア片と巻回部21の端面とが互いに向き合うことをいう。第一エンドコア片33fの形状と第二エンドコア片33sの形状は、図1、図2に示すように、薄い角柱状である。
(ミドルコア部)
ミドルコア部31は、巻回部21の内部に配置される部分を有する。ミドルコア部31の形状は、巻回部21の内周形状に対応した形状であることが挙げられ、本形態では図2に示すように四角柱状である。ミドルコア部31の角部は、巻回部21の角部の内周面に沿うように丸めていてもよい。
ミドルコア部31の第一方向D1に沿った長さは、図3に示すように、巻回部21の軸方向に沿った長さと同等である。ミドルコア部31の第一方向D1に沿った長さとは、後述する第一ミドルコア片31fの長さL1fと第二ミドルコア片31sの長さL1sの合計長さ(L1f+L1s)である。ミドルコア部31の第一方向D1に沿った長さには、後述するギャップ部3gの第一方向D1に沿った長さLgは含まない。他のコア部やコア片の長さについても同様の意義である。
ミドルコア部31の第一方向D1に沿った長さは、本形態では第一サイドコア部321の第一方向D1に沿った長さと第二サイドコア部322の第一方向D1に沿った長さよりも短い。第一サイドコア部321の第一方向D1に沿った長さとは、後述する第一サイドコア片321fの長さL21fと第一サイドコア片321sの長さL21sの合計長さ(L21f+L21s)である。第二サイドコア部322の第一方向D1に沿った長さとは、後述する第二サイドコア片322fの長さL22fと第二サイドコア片322sの長さL22sの合計長さ(L22f+L22s)である。
第一サイドコア片321fと第一サイドコア片321sとの間や、第二サイドコア片322fと第二サイドコア片322sとの間にギャップ部が介在されていても、第一サイドコア部321の第一方向D1に沿った長さや第二サイドコア部322の第一方向D1に沿った長さには、ギャップ部の第一方向D1に沿った長さは含まない。
なお、ミドルコア部31の第一方向D1に沿った長さは、本形態とは異なり第一サイドコア部321の第一方向D1に沿った長さと第二サイドコア部322の第一方向D1に沿った長さと同等でもよい。
ミドルコア部31は、例えば、本形態や図5を参照する後述の実施形態3のように第一ミドルコア片31fと第二ミドルコア片31sの二つのコア片で構成される場合と、図4を参照する後述の実施形態2や図6を参照する後述の実施形態4のように一つの第一ミドルコア片31fで構成される場合と、が挙げられる。
(第一サイドコア部・第二サイドコア部)
第一サイドコア部321と第二サイドコア部322とは、図1、図2に示すように、ミドルコア部31を挟むように互いに向き合って配置される。第一サイドコア部321と第二サイドコア部322とは、巻回部21の外周に配置される。第一サイドコア部321の形状と第二サイドコア部322の形状は、同一形状であり、薄い角柱状である。
第一サイドコア部321の第一方向D1に沿った長さ(L21f+L21s)と、第二サイドコア部322の第一方向D1に沿った長さ(L22f+L22s)は、図3に示すように、巻回部21の軸方向に沿った長さよりも長い。なお、第一サイドコア部321の第一方向D1に沿った長さと、第二サイドコア部322の第一方向D1に沿った長さは、巻回部21の軸方向に沿った長さと同等でもよい。
第一サイドコア部321は、例えば、本形態や実施形態4のように第一サイドコア片321fと第一サイドコア片321sの二つのコア片で構成される場合と、実施形態2や実施形態3のように一つの第一サイドコア片321fで構成される場合と、が挙げられる。
第二サイドコア部322は、例えば、本形態や実施形態4のように第二サイドコア片322fと第二サイドコア片322sの二つのコア片で構成される場合と、実施形態2や実施形態3のように一つの第二サイドコア片322fで構成される場合と、が挙げられる。
本形態において、第一サイドコア部321の断面積と第二サイドコア部322の断面積との合計は、ミドルコア部31の断面積と同じである。即ち、第一サイドコア部321の第二方向D2に沿った長さと第二サイドコア部322の第二方向D2に沿った長さとの合計は、ミドルコア部31の第二方向D2に沿った長さに相当する。
磁性コア3は、第一コア部3fと第二コア部3sとを組み合わせた組物である。第一コア部3fと第二コア部3sの組み合わせは、第一コア部3fの形状と第二コア部3sの形状とを適宜選択することで、種々の組み合わせとすることができる。第一コア部3fの形状と第二コア部3sの形状は、対称であってもよいものの、互いに非対称であることが好ましい。対称とは、形状及びサイズが同一であることをいう。非対称とは、形状が異なることをいう。非対称であることで、第一コア部3fの形状と第二コア部3sの形状の選択肢が広がる。本形態では、第一コア部3fの形状と第二コア部3sの形状とは非対称である。
第一コア部3fと第二コア部3sとは、本形態では図2に示すように第一方向D1に分割される。第一コア部3fと第二コア部3sの組み合わせは、本形態ではE−E型としている。また、上記組み合わせは、実施形態2のようにE−I型としてもよい。更に、上記組み合わせは、実施形態3のようにE−T型としてもよい。そして、上記組み合わせは、実施形態4のようにE−U型としてもよい。その他、図示は省略しているものの、上記組み合わせは、F−F型、F−L型、U−T型などとしてもよい。これらの組み合わせは、インダクタンスと放熱性とをより一層調整し易い。また、リアクトル1は、第一コア部3fと第二コア部3sとを巻回部21に対して巻回部21の軸方向に沿って組み合わせることで構築できるため、製造作業性に優れる。
第一コア部3fと第二コア部3sとの間には、後述するギャップ部3gが介在されていてもよいし、ギャップ部3gが介在されていなくてもよい。
(第一コア部)
第一コア部3fは、少なくとも第一エンドコア片33fを有することが挙げられる。第一コア部3fは、第一エンドコア片33fに加えて、ミドルコア部31の少なくとも一部、第一サイドコア部321の少なくとも一部、及び第二サイドコア部322の少なくとも一部、からなる群より選択される少なくとも一つを有することが挙げられる。
例えば、第一コア部3fが、第一エンドコア片33fと、ミドルコア部31の少なくとも一部とを有する場合、第一コア部3fの形状は、T字状である。第一コア部3fが、第一エンドコア片33fと、第一サイドコア部321の少なくとも一部又は第二サイドコア部322の少なくとも一部とを有する場合、第一コア部3fの形状は、L字状である。第一コア部3fが、第一エンドコア片33fと、ミドルコア部31の少なくとも一部と、第一サイドコア部321の少なくとも一部又は第二サイドコア部322の少なくとも一部とを有する場合、第一コア部3fの形状は、F字状である。第一コア部3fが、第一エンドコア片33fと、第一サイドコア部321の少なくとも一部と、第二サイドコア部322の少なくとも一部とを有する場合、第一コア部3fの形状は、U字状である。第一コア部3fが、第一エンドコア片33fと、ミドルコア部31の少なくとも一部と、第一サイドコア部321の少なくとも一部と、第二サイドコア部322の少なくとも一部とを有する場合、第一コア部3fの形状は、E字状である。
本形態の第一コア部3fの形状は、E字状である。即ち、本形態の第一コア部3fは、第一エンドコア片33fと、ミドルコア部31の少なくとも一部と、第一サイドコア部321の少なくとも一部と、第二サイドコア部322の少なくとも一部とを有する。具体的には、本形態の第一コア部3fは、第一エンドコア片33fと、ミドルコア部31の一部と、第一サイドコア部321の一部と、第二サイドコア部322の一部とを有する。より具体的には、本形態の第一コア部3fは、第一エンドコア片33fと、第一ミドルコア片31fと、第一サイドコア片321fと、第二サイドコア片322fとを有する。
第一コア部3fは、第一エンドコア片33fと第一ミドルコア片31fと第一サイドコア片321fと第二サイドコア片322fとが一体の成形体である。第一エンドコア片33fは、第一ミドルコア片31fと第一サイドコア片321fと第二サイドコア片322fとをつなぐ。第一サイドコア片321fと第二サイドコア片322fとは、第一エンドコア片33fの両端に設けられている。第一ミドルコア片31fは、第一エンドコア片33fの中央に設けられている。第一エンドコア片33fの形状は、上述したように薄い角柱状である。第一ミドルコア片31fの形状は、四角柱状である。第一サイドコア片321f及び第二サイドコア片322fの形状は、薄い角柱状である。
(第二コア部)
第二コア部3sは、第一コア部3fと同様、少なくとも第二エンドコア片33sを有する。第一コア部3fと第二コア部3sとの組み合わせに応じて、第二コア部3sは、第二エンドコア片33sに加えて、ミドルコア部31の残部、第一サイドコア部321の残部、及び第二サイドコア部322の残部、からなる群より選択される少なくとも一つを有していてもよい。
例えば、第二コア部3sが、一つの第二エンドコア片33sで構成される場合、第二コア部3sの形状はI字状である。第二コア部3sが、第二エンドコア片33と、ミドルコア部31の残部とを有する場合、第二コア部3sの形状はT字状である。第二コア部3sが、第二エンドコア片33sと、第一サイドコア部321の残部又は第二サイドコア部322の残部とを有する場合、第二コア部3sの形状はL字状である。第二コア部3sが、第二エンドコア片33sと、ミドルコア部31の残部と、第一サイドコア部321の残部又は第二サイドコア部322の残部とを有する場合、第二コア部3sの形状はF字状である。第二コア部3sが、第二エンドコア片33sと、第一サイドコア部321の残部と、第二サイドコア部322の残部とを有する場合、第二コア部3sの形状はU字状である。第二コア部3sが、第二エンドコア片33sと、ミドルコア部31の残部と、第一サイドコア部321の残部と、第二サイドコア部322の残部とを有する場合、第二コア部3sの形状はE字状である。
本形態の第二コア部3sの形状は、E字状である。即ち、本形態の第二コア部3sは、第二エンドコア片33sと、ミドルコア部31の残部と、第一サイドコア部321の残部と、第二サイドコア部322の残部とを有する。具体的には、本形態の第二コア部3sは、第二エンドコア片33sと、第二ミドルコア片31sと、第一サイドコア片321sと、第二サイドコア片322sとを有する。
第二コア部3sは、第二エンドコア片33sと第二ミドルコア片31sと第一サイドコア片321sと第二サイドコア片322sとが一体の成形体である。第二エンドコア片33sは、第二ミドルコア片31sと第一サイドコア片321sと第二サイドコア片322sとをつなぐ。第一サイドコア片321sと第二サイドコア片322sとは、第二エンドコア片33sの両端に設けられている。第二ミドルコア片31sは、第二エンドコア片33sの中央に設けられている。第二エンドコア片33sの形状は、上述したように薄い角柱状である。第二ミドルコア片31sの形状は、四角柱状である。第一サイドコア片321s及び第二サイドコア片322sの形状は、薄い角柱状である。
(サイズ)
第一コア部3fと第二コア部3sとは、サイズが異なる。具体的には、第一コア部3fの各コア片の第一方向D1に沿った長さと、第二コア部3sの各コア片の第一方向D1に沿った長さとが異なる部分がある。第一コア部3fの各コア片の第二方向D2に沿った長さと、第二コア部3sの各コア片の第二方向D2に沿った長さとは、互いに同一である。第一コア部3fの各コア片の第三方向D3に沿った長さと、第二コア部3sの各コア片の第三方向D3に沿った長さとは、互いに同一である。
第一コア部3fにおいて、第一ミドルコア片31fの第一方向D1に沿った長さL1fと、第一サイドコア片321fの第一方向D1に沿った長さL21fと、第二サイドコア片322sの第一方向D1に沿った長さL22fのうち、少なくとも一つの長さが異なっていてもよいし、全ての長さが同一であってもよい。本形態では、上記長さL21fと上記長さL22fとが、同一であり、上記長さL1fよりも長い。なお、第一コア部3fにおいて、上記長さL21fと上記長さL22fとが、同一であり、上記長さL1fが、上記長さL21fと上記長さL22fよりも長くてもよい。
第二コア部3sにおいて、第二ミドルコア片31sの第一方向D1に沿った長さL1sと、第一サイドコア片321sの第一方向D1に沿った長さL21sと、第二サイドコア片322sの第一方向D1に沿った長さL22sのうち、少なくとも一つの長さが異なっていてもよいし、全ての長さが同一であってもよい。本形態では、上記長さL21sと上記長さL22sとは、同一であり、上記長さL1sよりも長い。なお、第二コア部3sにおいて、上記長さL21sと上記長さL22sとが、同一であり、上記長さL1sが、上記長さL21sと上記L22sよりも長くてもよい。
上記長さL1fと上記長さL1sとは、本形態のように異なっていてもよいし、本形態とは異なり同一でもよい。本形態では、上記長さL1fは、上記長さL1sよりも長い。
第一ミドルコア片31fの第二方向D2に沿った長さと、第二ミドルコア片31sの第二方向D2に沿った長さとは、上述したように互いに同一である。第一ミドルコア片31fの第三方向D3に沿った長さと、第二ミドルコア片31sの第三方向D3に沿った長さとは、上述したように互いに同一である。
上記長さL21fと上記長さL21sとは、本形態のように異なっていてもよいし、本形態とは異なり同一であってもよい。本形態では、上記長さL21fは、上記長さL21sよりも長い。
第一コア部3fの第一サイドコア片321fの第二方向D2に沿った長さと、第二コア部3sの第一サイドコア片321sの第二方向D2に沿った長さとは、上述したように互いに同一である。第一コア部3fの第一サイドコア片321fの第三方向D3に沿った長さと、第二コア部3sの第一サイドコア片321sの第三方向D3に沿った長さとは、上述したように互いに同一である。
上記長さL22fと上記長さL22sとは、本形態のように異なっていてもよいし、本形態とは異なり同一であってもよい。本形態では、上記長さL22fは、上記長さL22sよりも長い。
第一コア部3fの第二サイドコア片322fの第二方向D2に沿った長さと、第二コア部3sの第二サイドコア片322sの第二方向D2に沿った長さとは、上述したように互いに同一である。第一コア部3fの第二サイドコア片322fの第三方向D3に沿った長さと、第二コア部3sの第二サイドコア片322sの第三方向D3に沿った長さとは、上述したように互いに同一である。
第二エンドコア片33sの第一方向D1に沿った長さL3sは、図3に示すように、第一エンドコア片33fの第一方向D1に沿った長さL3fよりも短い。そのため、リアクトル1の第一方向D1に沿った長さを短くできるため、リアクトル1は小型である。
上記長さL3sは、{上記長さL3f×(第一コア部3fの飽和磁束密度Bf/第二コア部3sの飽和磁束密度Bs)}以上であることが好ましい。そうすれば、リアクトル1の小型化を図りつつ、第一コア部3fの磁束密度と第二コア部3sの磁束密度とのばらつきが小さくなり易い。
第一エンドコア片33fの第二方向D2に沿った長さと、第二エンドコア片33sの第二方向D2に沿った長さとは、図3に示すように、互いに同一であり、巻回部21の第二方向D2に沿った長さよりも長い。
第一エンドコア片33fの第三方向D3に沿った長さと、第二エンドコア片33sの第三方向D3に沿った長さとは、図1に示すように、互いに同一であり、巻回部21の第三方向D3に沿った長さよりも短い。第一エンドコア片33fの第三方向D3に沿った長さと、第二エンドコア片33sの第三方向D3に沿った長さとは、巻回部21の第三方向D3に沿った長さよりも長くてもよいし、同じでもよい。
本形態では、後述するように第二コア部3sが圧粉成形体で構成される。圧粉成形体で構成される場合、上記長さL1s、上記長さL21s、及び上記長さL22sは、上記長さL3sの2倍以下であってもよいし、2倍超であってもよい。圧粉成形体は、原料粉末を圧縮成形してなる。成形時の加圧方向は、圧粉成形体の形状やサイズによるものの、第一方向D1に沿った方向、又は第三方向D3に沿った方向が挙げられる。
成形時の加圧方向が第一方向D1に沿った方向の場合、上記長さL1s、上記長さL21s、及び上記長さL22sが上記長さL3sの2倍以下であると、第二コア部3sの成形時、各コア片に作用する圧力のばらつきを小さくし易い。そのため、第二ミドルコア片31sの密度と第一サイドコア片321sの密度と第二サイドコア片322sの密度と第二エンドコア片33sの密度のばらつきが小さくなり易い。成形時の加圧方向が第一方向D1に沿った方向の場合、上記長さL1s、上記長さL21s、及び上記長さL22sは、更に、上記長さL3sの1.8倍以下が好ましく、特に1.6倍以下が好ましい。上記長さL1s、上記長さL21s、及び上記長さL22sは、例えば、上記長さL3sの1倍以上が挙げられる。
成形時の加圧方向が第三方向D3に沿った方向の場合、上記長さL1s、上記長さL21s、及び上記長さL22sが上記長さL3sの2倍以下の第二コア部3sを製造することは勿論、上記長さL3sの2倍超の第二コア部3sを製造することもできる。上記長さL1s、上記長さL21s、及び上記長さL22sは、上記長さL3sの2倍超であると、磁性コア3において、熱伝導率の比較的高い圧粉成形体で構成される第二コア部3sの割合を多くし易いため、リアクトル1は、放熱性を高め易い。また、成形時の加圧方向が第三方向D3に沿った方向の場合、成形時の加圧方向が第一方向D1に沿った方向の場合に比較して、成形時に切欠部や面取部を第二コア部3sに設け易い。成形時の加圧方向が第三方向D3に沿った方向の場合、上記長さL1s、上記長さL21s、及び上記長さL22sは、更に上記長さL3sの2.5倍超、特に3倍超とすることができる。上記長さL1s、上記長さL21s、及び上記長さL22sは、例えば、上記長さL3sの5倍以下が挙げられる。
本形態では、上記長さL1s、上記長さL21s、及び上記長さL22sは、上記長さL3sの2倍以下である。
第一コア部3fと第二コア部3sとは、第一コア部3fの第一サイドコア片321fの端面と第二コア部3sの第一サイドコア片321sの端面とが接し、第一コア部3fの第二サイドコア片322fの端面と第二コア部3sの第二サイドコア片322sの端面とが接するように組み合わされる。このように組み合わされると、上記長さの関係を満たすことから、第一コア部3fの第一ミドルコア片31fの端面と第二コア部3sの第二エンドコア片33sの端面との間に間隔が設けられる。この間隔の第一方向D1に沿った長さが、ギャップ部3gの第一方向D1に沿った長さLgに対応する。
勿論、第一コア部3fと第二コア部3sとは、第一コア部3fの第一サイドコア片321fの端面と第二コア部3sの第一サイドコア片321sの端面との間と、第一コア部3fの第二サイドコア片322fの端面と第二コア部3sの第二サイドコア片322sの端面との間とに間隔が設けられるように組み合わせてもよい。このように組み合わされると、上記長さの関係を満たすことから、第一ミドルコア片31fの端面と第二ミドルコア片31sの端面との間にも間隔が設けられる。この場合、第一ミドルコア片31fの端面と第二ミドルコア片31sの端面との間の間隔は、第一サイドコア片321fの端面と第一サイドコア片321sの端面との間の間隔、及び第二サイドコア片322fの端面と第二サイドコア片322sの端面との間の間隔よりも大きくなる。この第一コア部3fと第二コア部3sは、後述するモールド樹脂部4などによって組み合わされるとよい。上記間隔に充填されるモールド樹脂部4によってギャップ部3gが構成される。
(飽和磁束密度の大小関係)
第一コア部3fと第二コア部3sとは、第一コア部3fの飽和磁束密度<第二コア部3sの飽和磁束密度、を満たす。第一コア部3fと第二コア部3sとが上記飽和磁束密度の大小関係を満たすことで、第二エンドコア片33sの上記長さL3sを第一エンドコア片33fの上記長さL3fよりも短くできる。上記長さL3sが上記長さL3fよりも短くても、第二エンドコア片33sを有する第二コア部3sの飽和磁束密度が第一エンドコア片33fを有する第一コア部3fの飽和磁束密度よりも大きいことで、第二コア部3sの磁束密度と第一コア部3fの磁束密度とのばらつきを小さくし易いからである。
(比透磁率の大小関係)
第一コア部3fと第二コア部3sとは、第一コア部3fの比透磁率<第二コア部3sの比透磁率、を満たすことが好ましい。リアクトル1は、第一コア部3fと第二コア部3sとが、上記比透磁率の大小関係を満たすことで、第一コア部3fと第二コア部3sとの間に大きなギャップ部3gを介することなくインダクタンスを調整し易い。また、リアクトル1は、第一コア部3fと第二コア部3sとの間に上記長さLgの長いギャップ部3gを介さなくてもよいため、漏れ磁束が巻回部21に侵入して巻回部21で発生する渦電流損を低減し易い。上記長さLgの長いギャップ部3gとは、例えば、2mm超をいう。その上、リアクトル1は、第二エンドコア片33sの上記長さL3sが第一エンドコア片33fの上記長さL3fよりも短くても、リアクトル1の外部への漏れ磁束を効果的に抑制できる。よって、リアクトル1からの漏れ磁束がリアクトル1の周辺機器に影響を与えるなどの問題が抑制される。
上記比透磁率の大小関係を満たした上で、第一コア部3fの比透磁率は50以下が好ましく、第二コア部3sの比透磁率は50以上が好ましい。その理由は、インダクタンスの調整を行い易いからである。第一コア部3fの比透磁率は、更に、45以下が好ましく、特に、40以下が好ましい。第一コア部3fの比透磁率は、例えば、5以上が挙げられる。第二コア部3sの比透磁率は、更に100以上が好ましく、特に、150以上が好ましい。第二コア部3sの比透磁率は、例えば、500以下が挙げられる。
(鉄損と熱伝導率の大小関係)
第一コア部3fと第二コア部3sとは、「第一コア部3fの鉄損<第二コア部3sの鉄損」、かつ「第一コア部3fの熱伝導率<第二コア部3sの熱伝導率」、を満たすことが好ましい。この大小関係を満たすことで、リアクトル1の温度が上昇しにくい。第二コア部3sは、鉄損が大きく発熱し易いものの、熱伝導率が大きくて放熱性が高く、第一コア部3fは、熱伝導率が小さく放熱性が低いものの、鉄損が小さく発熱し難いからである。
第一コア部3fの熱伝導率と第二コア部3sの熱伝導率の差は、例えば、1W/m・K以上が好ましく、更に、3W/m・K以上が好ましく、特に、5W/m・K以上が好ましい。熱伝導率の差は、例えば、20W/m・K以下が挙げられる。第一コア部3fの熱伝導率は、例えば、1W/m・K以上が好ましく、更に、2W/m・K以上が好ましく、特に、3W/m・K以上が好ましい。第一コア部3fの熱伝導率は、実用上、例えば、5W/m・K以下が挙げられる。第二コア部3sの熱伝導率は、例えば、5W/m・K以上が好ましく、更に、10W/m・K以上が好ましく、特に、15W/m・K以上が好ましい。第二コア部3sの熱伝導率は、実用上、例えば、20W/m・K以下が挙げられる。
飽和磁束密度は、次のようにして求める。第一コア部と第二コア部のそれぞれからリング状の測定試料を切り出す。各々の測定試料に対して電磁石によって795.8kA/mの磁界を印加し、十分に磁気飽和させたときの磁束密度とする。
比透磁率は、上記各々の測定試料を用いて、次のようにして求める。上記各々の測定試料に一次側:300巻き、二次側:20巻きの巻線を施す。B−H初磁化曲線をH=0(Oe)以上100(Oe)以下の範囲で測定し、このB−H初磁化曲線の傾きの最大値を求め、この最大値を比透磁率とする。なお、ここでの磁化曲線とは、いわゆる直流磁化曲線である。
鉄損は、上記各々の測定試料を用いて、次のようにして求める。BHカーブトレーサを用いて、励起磁束密度Bm:1kG(=0.1T)、測定周波数:10kHzにおける鉄損(W/m)を測定する。
熱伝導率は、第一コア部と第二コア部のそれぞれに対して温度傾斜法やレーザフラッシュ法により測定することで求められる。
(材質)
第一コア部3fと第二コア部3sとは、成形体で構成されている。成形体としては、圧粉成形体、複合材料の成形体のいずれかが挙げられる。第一コア部3fと第二コア部3sとを構成する成形体は、互いに異なる材質で構成されている。互いに異なる材質とは、各コア部の個々の構成要素の材質が異なる場合は勿論、個々の構成要素の材質が同じであっても、複数の構成要素の含有量が異なる場合も含む。例えば、第一コア部3fと第二コア部3sとが圧粉成形体で構成されていても、圧粉成形体を構成する軟磁性粉末の材質や含有量が異なれば、互いに異なる材質で構成されているとする。また、第一コア部3fと第二コア部3sとが複合材料の成形体で構成されていても、複合材料を構成する軟磁性粉末と樹脂の少なくとも一方の材質が異なれば、或いは、軟磁性粉末と樹脂の材質が同じであっても軟磁性粉末及び樹脂の含有量が異なれば、互いに異なる材質で構成されているとする。なお、これらのコア部は、積層体で構成してもよい。
圧粉成形体は、軟磁性粉末を圧縮成形してなる。圧粉成形体は、複合材料に比較して、コア片に占める軟磁性粉末の割合を高くできる。そのため、圧粉成形体は、磁気特性を高め易い。磁気特性としては、飽和磁束密度や比透磁率が挙げられる。また、圧粉成形体は、複合材料の成形体に比較して、樹脂の量が少なく軟磁性粉末の量が多いため、放熱性に優れる。圧粉成形体中の磁性粉末の含有量は、圧粉成形体を100体積%とするとき、例えば、85体積%以上99.99体積%以下であることが挙げられる。
複合材料は、樹脂中に軟磁性粉末が分散されてなる。複合材料は、未固化の樹脂中に軟磁性粉末を分散した流動性の素材を金型に充填し、樹脂を硬化させることで得られる。複合材料は、樹脂中の軟磁性粉末の含有量を容易に調整できる。そのため、複合材料は、磁気特性を調整し易い。その上、複合材料は、圧粉成形体に比較して、複雑な形状でも形成し易い。複合材料の成形体中の軟磁性粉末の含有量は、複合材料を100体積%とするとき、例えば、20体積%以上80体積%以下が挙げられる。複合材料の成形体中の樹脂の含有量は、複合材料を100体積%とするとき、例えば、20体積%以上80体積%以下が挙げられる。
積層体は、複数の磁性薄板を積層してなる。磁性薄板は、絶縁被膜を有する。磁性薄板としては、例えば、電磁鋼板が挙げられる。
軟磁性粉末を構成する粒子は、軟磁性金属の粒子や、軟磁性金属の粒子の外周に絶縁被覆を備える被覆粒子、軟磁性非金属の粒子などが挙げられる。軟磁性金属は、純鉄や鉄基合金などが挙げられる。鉄基合金としては、例えば、Fe−Si合金やFe−Ni合金などが挙げられる。絶縁被覆は、リン酸塩などが挙げられる。軟磁性非金属は、フェライトなどが挙げられる。
複合材料の樹脂は、例えば、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂が挙げられる。熱硬化性樹脂は、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられる。熱可塑性樹脂は、例えば、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリアミド樹脂、液晶ポリマー、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂などが挙げられる。ポリアミド樹脂としては、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン9Tなどが挙げられる。
これらの樹脂は、セラミックスフィラーを含有していてもよい。セラミックスフィラーは、例えば、アルミナ、シリカなどが挙げられる。これらのセラミックスフィラーを含有する樹脂は、放熱性及び電気絶縁性に優れる。
圧粉成形体中や複合材料の成形体中における軟磁性粉末の含有量は、成形体の断面における軟磁性粉末の面積割合と等価とみなす。成形体中における軟磁性粉末の含有量は、次のようにして求める。成形体の断面をSEM(走査型電子顕微鏡)で観察して観察画像を取得する。SEMの倍率は、200倍以上500倍以下とする。観察画像の取得数は、10個以上とする。総断面積は、0.1cm以上とする。一断面につき一つの観察画像を取得してもよいし、一断面につき複数の観察画像を取得してもよい。取得した各観察画像を画像処理して粒子の輪郭を抽出する。画像処理としては、例えば、二値化処理が挙げられる。各観察画像において軟磁性粒子の面積割合を算出し、その面積割合の平均値を求める。その平均値を軟磁性粉末の含有量とみなす。
本形態では、第一コア部3fが複合材料の成形体で構成され、第二コア部3sが圧粉成形体で構成されている。第一コア部3fが複合材料の成形体で構成され、第二コア部3sが圧粉成形体で構成されていることで、第一コア部3fと第二コア部3sとの間に上記長さLgの長いギャップ部3gを介することなくインダクタンスを調整し易い上に、放熱性を調整し易い。そして、リアクトル1は、第二コア部3sが熱伝導率の比較的高い圧粉成形体で構成されることで、放熱性を高め易い。
(ギャップ部)
ギャップ部3gは、第一コア部3f及び第二コア部3sよりも比透磁率が小さい材料からなる部材で構成されている。本形態では、ギャップ部3gは、後述するモールド樹脂部4の一部で構成されている。なお、ギャップ部3gは、本形態とは異なりエアギャップでもよい。
ギャップ部3gの配置箇所は、巻回部21の外部、及び巻回部21の内部の少なくとも一方である。即ち、ギャップ部3gの配置箇所は、本形態の磁性コア3において、第一サイドコア片321fと第一サイドコア片321sの間、第二サイドコア片322fと第二サイドコア片322sとの間、及び第一ミドルコア片31fと第二ミドルコア片31sとの間、の少なくとも一箇所が挙げられる。ギャップ部3gの配置箇所は、本形態のように巻回部21の内部であることが好ましい。即ち、ギャップ部3gは、第一ミドルコア片31fと第二ミドルコア片31sとの間に設けられることが好ましい。ギャップ部3gが巻回部21の内部に設けられることで、巻回部21の外部に設けられる場合に比較して、漏れ磁束が巻回部21に侵入して巻回部21で発生する渦電流損を低減し易い。
ギャップ部3gの上記長さLgは、例えば、2mm以下が好ましい。複数のギャップ部3gを有する場合、上記長さLgは一つのギャップ部3gの長さをいう。即ち、各々のギャップ部3gの長さLgが2mm以下であれば、複数のギャップ部3gの上記長さLgの合計が2mm超であってもよい。特に、巻回部21の内部に配置されるギャップ部3gの上記長さLgは、2mm以下が好ましい。上記長さLgが2mm以下であれば、漏れ磁束が少なく、渦電流損の低減効果が高くなり易い。上記長さLgは、更に1.5mm以下が好ましく、特に1.0mm以下が好ましい。上記長さLgは、例えば、0.1mm以上が挙げられる。上記長さLgは、更に0.3mm以上が好ましい。上記長さLgが0.1mm以上、更に0.3mmであれば、所定のインダクタンスを確保し易い。
[モールド樹脂部]
リアクトル1は、更に、図1に示すようにモールド樹脂部4を有していることが好ましい。図3は、説明の便宜上、モールド樹脂部を省略している。モールド樹脂部4は、磁性コア3の少なくとも一部を覆う。モールド樹脂部4は、磁性コア3の外周を覆い、コイル2の外周を覆っていなくてもよいし、磁性コア3の外周とコイル2の外周の両方を覆っていてもよい。
本形態のモールド樹脂部4は、コイル2と磁性コア3との組合体の外周を覆う。そのため、上記組合体が外部環境から保護される。本形態のモールド樹脂部4は、コイル2と磁性コア3との間と、第一コア部3fと第二コア部3sとの間とに介在されている。この第一コア部3fと第二コア部3sとの間に介在されるモールド樹脂部4がギャップ部3gを構成する。このモールド樹脂部4により、コイル2と磁性コア3とが一体化される。モールド樹脂部4の樹脂は、例えば、上述した複合材料の樹脂と同様の樹脂が挙げられる。モールド樹脂部4の樹脂は、複合材料と同様、セラミックスフィラーを含有していてもよい。
[その他]
リアクトル1は、図示は省略しているものの、ケース、接着層、及び保持部材の少なくとも一つを備えていてもよい。ケースは、コイル2と磁性コア3との組合体を内部に収納する。ケース内の上記組合体は、封止樹脂部により埋設されていてもよい。接着層は、上記組合体を載置面、上記組合体をケースの内底面、上記ケースを載置面などに固定する。保持部材は、コイル2と磁性コア3との間に介在され、コイル2と磁性コア3との間の絶縁を確保する。
〔作用効果〕
本形態のリアクトル1は、第一エンドコア片33fの上記長さL3fよりも第二エンドコア片33sの上記長さL3sが短いため、第一方向D1に沿った長さを小さくできる。また、本形態のリアクトル1は、インダクタンスを調整できる。本形態のリアクトル1の第一コア部3fの飽和磁束密度よりも第二コア部3sの飽和磁束密度が大きいため、第一コア部3fの磁束密度と第二コア部3sの磁束密度とのばらつきを小さくし易いからである。特に、本形態のリアクトル1は、第一コア部3fと第二コア部3sとの間のギャップ部3gの上記長さLgが大きくなることなく、インダクタンスを調整できる。本形態のリアクトル1の磁性コア3が、複合材料の成形体で構成される第一コア部3fと圧粉成形体で構成される第二コア部3sとを組み合わせた組物であるからである。
本形態のリアクトル1は、上述のように磁性コア3の第一コア部3fと第二コア部3sとが異なる材質で構成されることで、放熱性を調整し易く高め易い。また、本形態のリアクトル1は、冷却性能に偏りのある冷却部材により冷却されるリアクトルに好適に利用できる。熱伝導率の高い第二コア部3sが冷却部材の冷却性能の低い側に配置され、熱伝導率の低い第一コア部3fが冷却部材の冷却性能の高い側に配置される。それにより、第一コア部3fと第二コア部3sとが均等に冷却されて、磁性コア3の最高温度が低減される。このように磁性コア3の最高温度が低減されるため、リアクトル1は低損失である。更に、リアクトル1は、上述のように放熱性を調整し易く高め易いため、上述した従来のリアクトルのような冷却管を設けなくてもよいことからも小型化を図り易い。
《実施形態2》
〔リアクトル〕
図4を参照して、実施形態2のリアクトル1を説明する。本形態のリアクトル1は、第一コア部3fと第二コア部3sの組み合わせがE−I型である点が、実施形態1のリアクトル1と相違する。以下の説明は、実施形態1との相違点を中心に行う。実施形態1と同様の構成の説明は省略することもある。これらの点は、後述する実施形態3から実施形態5でも同様である。図4は、説明の便宜上、モールド樹脂部を省略している。この点は、後述する実施形態3、実施形態4でそれぞれ参照する図5、図6や、実施形態5で参照する図9でも同様である。
[磁性コア]
磁性コア3は、実施形態1と同様の第一エンドコア片33f及び第二エンドコア片33sを有する。また、磁性コア3は、実施形態1と異なるミドルコア部31、第一サイドコア部321、及び第二サイドコア部322を有する。
ミドルコア部31は、一つの第一ミドルコア片31fで構成されている。第一サイドコア部321は、一つの第一サイドコア片321fで構成されている。第二サイドコア部322は、一つの第二サイドコア片322fで構成されている。ミドルコア部31の第一方向D1に沿った長さL1fは、第一サイドコア部321の第一方向D1に沿った長さL21fと第二サイドコア部322の第一方向D1に沿った長さL22fよりも短い。
(第一コア部)
第一コア部3fの形状は、E字状である。第一コア部3fは、第一エンドコア片33fと第一ミドルコア片31fと第一サイドコア片321fと第二サイドコア片322fとが一体の成形体である。
第一サイドコア片321fの第一方向D1に沿った長さL21fと第二サイドコア片322fの第一方向D1に沿った長さL22fとは、同一であり、第一ミドルコア片31fの第一方向D1に沿った長さL1fよりも長い。本形態の上記長さL21fと上記長さL22fはそれぞれ、実施形態1の上記長さL21fと上記長さL22fよりも長く、巻回部21の軸方向の長さよりも長い。第一コア部3fは、実施形態1と同様、複合材料の成形体で構成されている。
(第二コア部)
第二コア部3sの形状は、I字状である。第二コア部3sは、第二エンドコア片33sで構成されている。第二エンドコア片33sの第一方向D1に沿った長さL3sは、第一エンドコア片33fの第一方向D1に沿った長さL3fよりも短い。上記長さL3sは、実施形態1と同様、{上記長さL3f×(第一コア部3fの飽和磁束密度Bf/第二コア部3sの飽和磁束密度Bs)}以上であることが好ましい。第二コア部3sは、実施形態1と同様、圧粉成形体で構成されている。
第一コア部3fと第二コア部3sとは、第一コア部3fの第一サイドコア片321fの端面及び第二サイドコア片322fの端面のそれぞれと、第二コア部3sの第二エンドコア片33sの端面とが接するように組み合わされる。このように組み合わされると、上記長さの関係を満たすことから、第一コア部3fの第一ミドルコア片31fの端面と第二エンドコア片33sの端面との間に間隔が設けられる。
第一コア部3fと第二コア部3sの飽和磁束密度の大小関係、比透磁率の大小関係、鉄損の大小関係、及び熱伝導率の大小関係は、実施形態1と同様である。
(ギャップ部)
ギャップ部3gは、実施形態1と同様、図示しないモールド樹脂部の一部で構成されている。ギャップ部3gの配置箇所は、実施形態1と異なり、第一ミドルコア片31fの端面と第二エンドコア片33sの端面との間であり、巻回部21の外部である。ギャップ部3gの第一方向D1に沿った長さLgは、実施形態1と同様、2mm以下である。
〔作用効果〕
本形態のリアクトル1は、実施形態1のリアクトル1と同様、大型化することなく、インダクタンスと放熱性の調整を行い易い。本形態のリアクトル1は、ギャップ部3gが巻回部21の外部に配置されているため、実施形態1のリアクトル1に比較して、漏れ磁束の低減による渦電流損の低減効果が低いものの、第一コア部3fと第二コア部3sとを組み合わせ易い。第二コア部3sは、巻回部21内で第一ミドルコア片31fの端面に臨むコア片を有していないからである。また、本形態のリアクトル1は、実施形態1のリアクトル1に比較して、第二コア部3sの密度分布がより一層生じ難い。第二コア部3sが第二エンドコア片33sのみで構成されているため、第二コア部3sの成形時の圧力がばらつき難いからである。
《実施形態3》
〔リアクトル〕
図5を参照して、実施形態3のリアクトル1を説明する。本形態のリアクトル1は、第一コア部3fと第二コア部3sの組み合わせがE−T型である点が、実施形態1のリアクトル1と相違する。
[磁性コア]
磁性コア3は、実施形態1と同様の第一エンドコア片33f、第二エンドコア片33s、及びミドルコア部31を有する。また、磁性コア3は、実施形態1と異なる第一サイドコア部321、及び第二サイドコア部322を有する。
ミドルコア部31は、第一ミドルコア片31fと第二ミドルコア片31sとで構成されている。第一サイドコア部321は、一つの第一サイドコア片321fで構成されている。また、第二サイドコア部322は、一つの第二サイドコア片322fで構成されている。このミドルコア部31の第一方向D1に沿った長さ(L1f+L1s)は、第一サイドコア部321の第一方向D1に沿った長さL21f又は第二サイドコア部322の第一方向D1に沿った長さL22fよりも短い。
(第一コア部)
第一コア部3fの形状は、E字状である。第一コア部3fは、第一エンドコア片33fと第一ミドルコア片31fと第一サイドコア片321fと第二サイドコア片322fとが一体の成形体である。
第一サイドコア片321fの第一方向D1に沿った長さL21fと第二サイドコア片322fの第一方向D1に沿った長さL22fとは、同一であり、第一ミドルコア片31fの第一方向D1に沿った長さL1fよりも長い。本形態の上記長さL21fと上記長さL22fは、実施形態1の上記長さL21fと上記長さL22fよりも長く、巻回部21の軸方向の長さよりも長い。また、上記長さL1fは、本形態のように後述する第二ミドルコア片31sの第一方向D1に沿った長さL1sと異なっていてもよいし、本形態とは異なり上記長さL1sと同一であってもよい。本形態の上記長さL1fは、実施形態1の上記L1fと同様であり、本形態の上記長さL1sよりも長い。第一コア部3fは、実施形態1と同様、複合材料の成形体で構成されている。
(第二コア部)
第二コア部3sの形状は、T字状である。第二コア部3sは、第二エンドコア片33sと第二ミドルコア片31sとが一体の成形体である。
第二エンドコア片33sの第一方向D1に沿った長さL3sは、第一エンドコア片33fの第一方向D1に沿った長さL3fよりも短い。上記長さL3sは、実施形態1と同様、{上記長さL3f×(第一コア部3fの飽和磁束密度Bf/第二コア部3sの飽和磁束密度Bs)}以上であることが好ましい。本形態の上記長さL1sは、上述したように、実施形態1の上記長さL1sと同様であり、本形態の上記長さL1fよりも短い。上記長さL1sは、実施形態1と同様、上記長さL3sの2倍以下である。第二コア部3sは、実施形態1と同様、圧粉成形体で構成されている。
第一コア部3fと第二コア部3sとは、第一コア部3fの第一サイドコア片321fの端面及び第二サイドコア片322fの端面のそれぞれと、第二コア部3sの第二エンドコア片33sの端面とが接するように組み合わされる。このように組み合わされると、上記長さの関係を満たすことから、第一コア部3fの第一ミドルコア片31fの端面と第二コア部3sの第二ミドルコア片31sの端面との間に間隔が設けられる。
第一コア部3fと第二コア部3sの飽和磁束密度の大小関係、比透磁率の大小関係、鉄損の大小関係、及び熱伝導率の大小関係は、実施形態1と同様である。
(ギャップ部)
ギャップ部3gは、実施形態1と同様、図示しないモールド樹脂部の一部で構成されている。ギャップ部3gの配置箇所は、実施形態1と同様、巻回部21の内部で、第一ミドルコア片31fの端面と第二ミドルコア片31sの端面との間である。ギャップ部3gの第一方向D1に沿った長さLgは、実施形態1と同様、2mm以下である。
〔作用効果〕
本形態のリアクトル1は、実施形態1のリアクトル1と同様、大型化することなく、インダクタンスと放熱性の調整を行い易い。
《実施形態4》
〔リアクトル〕
図6を参照して、実施形態4のリアクトル1を説明する。本形態のリアクトル1は、第一コア部3fと第二コア部3sの組み合わせがE−U型である点が、実施形態1のリアクトル1と相違する。
[磁性コア]
磁性コア3は、実施形態1と同様の第一エンドコア片33f、第二エンドコア片33s、第一サイドコア部321、及び第二サイドコア部322を有する。また、磁性コア3は、実施形態1と異なるミドルコア部31とを有する。
第一サイドコア部321は、第一サイドコア片321fと第一サイドコア片321sとで構成されている。第二サイドコア部322は、第二サイドコア片322fと第二サイドコア片322sとで構成されている。ミドルコア部31は、一つの第一ミドルコア片31fで構成されている。ミドルコア部31の第一方向D1に沿った長さL1fは、第一サイドコア部321の第一方向D1に沿った長さ(L21f+L21s)と第二サイドコア部322の第一方向D1に沿った長さ(L22f+L22s)よりも短い。
(第一コア部)
第一コア部3fの形状は、E字状である。第一コア部3fは、第一エンドコア片33fと第一ミドルコア片31fと第一サイドコア片321fと第二サイドコア片322fとが一体の成形体である。
第一サイドコア片321fの第一方向D1に沿った長さL21fと第二サイドコア片322fの第一方向D1に沿った長さL22fとは、同一である。第一ミドルコア片31fの第一方向D1に沿った長さL1fは、上記長さL21fと上記L22fよりも長い。
上記長さL21fと上記長さL22fはそれぞれ、本形態のように後述する第二コア部3sの第一サイドコア片321sの第一方向D1に沿った長さL21sと第二サイドコア片322fの第一方向D1に沿った長さL22sと異なっていてもよいし、本形態とは異なり上記長さL21sと上記長さL22sと同一であってもよい。本形態の上記長さL21fと上記長さL22fはそれぞれ、実施形態1の上記長さL21fと上記長さL22fと同様であり、本形態の上記長さL21sと上記長さL22sよりも長い。上記L1fは、実施形態1の上記L1fよりも長く、巻回部21の軸方向の長さと同等である。第一コア部3fは、実施形態1と同様、複合材料の成形体で構成されている。
(第二コア部)
第二コア部3sの形状は、U字状である。第二コア部3sは、第二エンドコア片33sと第一サイドコア片321sと第二サイドコア片322sとが一体の成形体である。第二エンドコア片33sの第一方向D1に沿った長さL3sは、第一エンドコア片33fの第一方向D1に沿った長さL3fよりも短い。上記長さL3sは、実施形態1と同様、{上記長さL3f×(第一コア部3fの飽和磁束密度Bf/第二コア部3sの飽和磁束密度Bs)}以上であることが好ましい。本形態の上記長さL21sと上記長さL22sはそれぞれ、上述したように、実施形態1の上記長さL21sと上記長さL22sと同様であり、本形態の上記長さL21fと上記長さL22fよりも短い。上記長さL21sと上記長さL22sは、実施形態1と同様、上記長さL3sの2倍以下である。第二コア部3sは、実施形態1と同様、圧粉成形体で構成されている。
第一コア部3fと第二コア部3sとは、第一コア部3fの第一サイドコア片321fの端面と第二コア部3sの第一サイドコア片321sの端面とが接し、第一コア部3fの第二サイドコア片322fの端面と第二コア部3sの第二サイドコア片322sの端面とが接するように組み合わされる。このように組み合わされると、上記長さの関係を満たすことから、第一コア部3fの第一ミドルコア片31fの端面と第二コア部3sの第二エンドコア片33sの端面との間に間隔が設けられる。
第一コア部3fと第二コア部3sの飽和磁束密度の大小関係、比透磁率の大小関係、鉄損の大小関係、及び熱伝導率の大小関係は、実施形態1と同様である。
(ギャップ部)
ギャップ部3gは、実施形態1と同様、図示しないモールド樹脂部の一部で構成されている。ギャップ部3gの配置箇所は、実施形態1と異なり、第一ミドルコア片31fの端面と第二エンドコア片33sの端面との間であり、巻回部21の外部である。ギャップ部3gの第一方向D1に沿った長さLgは、実施形態1と同様、2mm以下である。
〔作用効果〕
本形態のリアクトル1は、実施形態1のリアクトル1と同様、大型化することなく、インダクタンスと放熱性の調整を行い易い。本形態のリアクトル1は、ギャップ部3gが巻回部21の外部に配置されているため、実施形態1のリアクトル1に比較して、漏れ磁束の低減による渦電流損の低減効果が低いものの、第一コア部3fと第二コア部3sとを組み合わせ易い。第二コア部3sは、巻回部21内で第一ミドルコア片31fの端面に臨むコア片を有していないからである。
《実施形態5》
〔リアクトル〕
図7から図9を参照して、実施形態5のリアクトル1を説明する。本形態のリアクトル1は、コイル2が二つの巻回部21、22を有する点と、第一コア部3fと第二コア部3sの組み合わせがU−U型である点と、が実施形態1のリアクトル1と相違する。
[コイル]
コイル2は、図7、図8に示すように、二つの矩形筒状の巻回部21、22を有する。本形態のリアクトル1は、二つの巻回部21,22を有することで、実施形態1の一つの巻回部21を有するリアクトル1に比較して、巻回部を同じ断面積で同じターン数とする場合、巻回部21,22の軸方向に沿った長さを短くできる。各巻回部21、22は、本形態では、別々の巻線を螺旋状に巻回して構成される。各巻線は上述した通りである。
二つの巻回部21、22は、例えば、次のようにして電気的に接続できる。本形態のように、二つの巻回部21,22とは独立する連結部材23を、二つの巻回部21,22における巻線の導体と接続する。連結部材23は、例えば、巻線と同一部材で構成する。
或いは、二つの巻回部21,22における巻線の導体同士を直接接続する。導体同士を直接接続する場合、一方の巻回部21における巻線の端部側を曲げて、他方の巻回部22における巻線の端部側に引き伸ばすことが挙げられる。導体と連結部材23との接続や導体同士の接続は、溶接や圧接で行える。
なお、二つの巻回部21、22は、接合部の無い1本の巻線を螺旋状に巻回して構成されていてもよい。その場合、二つの巻回部21、22は、コイル2の軸方向の一端側で巻線の一部をU字状に屈曲して構成される接続部を介して電気的に接続される。
巻回部21、22の一端部21a、22aは、露出した導体線に上述の外部装置が接続される。巻回部21、22の他端部21b,22bは、露出した導体線に上述の連結部材23が接続される。
[磁性コア]
本形態の磁性コア3は、図7に示すように、第一エンドコア片33f及び第二エンドコア片33sと、第一ミドルコア部311及び第二ミドルコア部312とを有する。磁性コア3において、巻回部21の軸方向に沿った方向を第一方向D1、第一ミドルコア部311と第二ミドルコア部312の並列方向を第二方向D2、第一方向D1と第二方向D2の両方向に直交する方向を第三方向D3とする。
(第一エンドコア片・第二エンドコア片)
第一エンドコア片33fは、一方の巻回部21における一方の端部と他方の巻回部21における一方の端部の両方に臨む。第二エンドコア片33sは、一方の巻回部21における他方の端部と他方の巻回部21における他方の端部の両方に臨む。
(第一ミドルコア部・第二ミドルコア部)
第一ミドルコア部311は、一方の巻回部21の内部に配置される部分を有する。第二ミドルコア部312は、他方の巻回部21の内部に配置される部分を有する。第一ミドルコア部311及び第二ミドルコア部312の形状は、四角柱状である。
第一ミドルコア部311の第一方向D1に沿った長さと、第二ミドルコア部312の第一方向D1に沿った長さは、図9に示すように、互いに同一である。第一ミドルコア部311の第一方向D1に沿った長さと、第二ミドルコア部312の第一方向D1に沿った長さは、巻回部21の軸方向に沿った長さと同等である。第一ミドルコア部311の第一方向D1に沿った長さと第二ミドルコア部312の第一方向D1に沿った長さには、後述するギャップ部3gの第一方向D1に沿った長さLgは含まない。
第一ミドルコア部311の第一方向D1に沿った長さとは、後述する第一ミドルコア片311fの長さL11fと第一ミドルコア片311sの長さL11sの合計長さ(L11f+L11s)である。第二ミドルコア部312の第一方向D1に沿った長さとは、後述する第二ミドルコア片312fの長さL12fと第二ミドルコア片312sの長さL12sの合計長さ(L12f+L12s)である。
第一ミドルコア部311は、本形態や図12を参照する後述の実施形態8のように第一ミドルコア片311fと第一ミドルコア片311sの二つのコア片で構成される場合がある。また、第一ミドルコア部311は、図10、図11をそれぞれ参照する後述の実施形態6、実施形態7のように一つの第一ミドルコア片311fで構成される場合がある。
第二ミドルコア部312は、本形態や図11、図12をそれぞれ参照する後述の実施形態7,実施形態8のように第二ミドルコア片312fと第二ミドルコア片312sの二つのコア片で構成される場合がある。また、第二ミドルコア部312は、図10を参照する後述の実施形態11のように一つの第二ミドルコア片312fで構成される場合がある。
第一コア部3fと第二コア部3sの組み合わせは、本形態ではU−U型としている。また、上記組み合わせは、実施形態6のようにU−I型としてもよい。更に、上記組み合わせは、実施形態7のようにJ−L型としてもよい。そして、上記組み合わせは、実施形態8のようにJ−J型としてもよい。その他、図示は省略しているものの、上記組み合わせは、L−L型としてもよい。これらの組み合わせは、インダクタンスと放熱性とをより一層調整し易い。また、リアクトル1は、第一コア部3fと第二コア部3sとを巻回部21に対して巻回部21の軸方向に沿って組み合わせることで構築できるため、製造作業性に優れる。
(第一コア部)
第一コア部3fは、第一エンドコア片33fに加えて、第一ミドルコア部311の少なくとも一部、及び第二ミドルコア部312の少なくとも一部、からなる群より選択される少なくとも一つを有することが挙げられる。
例えば、第一コア部3fが、第一エンドコア片33fと、第一ミドルコア部311の少なくとも一部又は第二ミドルコア部312の少なくとも一部とを有する場合、第一コア部3fの形状は、L字状である。第一コア部3fが、第一エンドコア片33fと、第一ミドルコア部311の少なくとも一部と、第二ミドルコア部312の少なくとも一部とを有する場合、第一コア部3fの形状は、U字状又はJ字状である。第一ミドルコア部311と第二ミドルコア部312の第一方向D1に沿った長さが互いに同一の場合、第一コア部3fの形状は、U字状である。第一ミドルコア部311と第二ミドルコア部312の第一方向D1に沿った長さが互いに異なる場合、第一コア部3fの形状は、J字状である。
本形態の第一コア部3fの形状は、U字状である。即ち、本形態の第一コア部3fは、第一エンドコア片33fと、第一ミドルコア部311の少なくとも一部と、第二ミドルコア部312の少なくとも一部とを有する。具体的には、本形態の第一コア部3fは、第一エンドコア片33fと、第一ミドルコア部311の一部と、第二ミドルコア部312の一部とを有する。より具体的には、本形態の第一コア部3fは、第一エンドコア片33fと、第一ミドルコア片311fと、第二ミドルコア片312fとを有する。
第一コア部3fは、第一エンドコア片33fと第一ミドルコア片311fと第二ミドルコア片312fとが一体の成形体である。第一エンドコア片33fは、第一ミドルコア片311fと第二ミドルコア片312fとをつなぐ。第一ミドルコア片311fと第二ミドルコア片312fとは、第一エンドコア片33fの両端に設けられている。
第一コア部3fは、実施形態1と同様、複合材料の成形体で構成されている。
(第二コア部)
第二コア部3sは、第一コア部3fと第二コア部3sとの組み合わせに応じて、第二エンドコア片33sのみで構成されている場合と、第二エンドコア片33sに加えて、第一ミドルコア部311の残部、及び第二ミドルコア部312の残部、からなる群より選択される少なくとも一つを有する場合とがある。
例えば、第二コア部3sが、一つの第二エンドコア片33sで構成される場合、第二コア部3sの形状は、I字状である。第二コア部3sが、第二エンドコア片33sと、第一ミドルコア部311の残部又は第二ミドルコア部312の残部とを有する場合、第二コア部3sの形状は、L字状である。第二コア部3sが。第二エンドコア片33sと、第一ミドルコア部311の残部と、第二ミドルコア部312の残部とを有する場合、第二コア部3sの形状は、U字状又はJ字状である。
本形態の第二コア部3sの形状は、U字状である。即ち、本形態の第二コア部3sは、第二エンドコア片33sと、第一ミドルコア部311の残部と、第二ミドルコア部312の残部とを有する。具体的には、第二コア部3sは、第二エンドコア片33sと、第一ミドルコア片311sと、第二ミドルコア片312sとを有する。
第二コア部3sは、第二エンドコア片33sと第一ミドルコア片311sと第二ミドルコア片312sとが一体の成形体である。第二エンドコア片33sは、第一ミドルコア片311sと第二ミドルコア片312sとをつなぐ。第一ミドルコア片311sと第二ミドルコア片312sとは、第二エンドコア片33sの両端に設けられている。
第二コア部3sは、実施形態1と同様、圧粉成形体で構成されている。
(サイズ)
第一コア部3fと第二コア部3sとは、サイズが異なる。具体的には、第一コア部3fの各コア片の第一方向D1に沿った長さと、第二コア部3sの各コア片の第一方向D1に沿った長さとが異なる部分がある。第一コア部3fの各コア片の第二方向D2に沿った長さ及び第三方向D3に沿った長さと第二コア部3sの各コア片の第二方向D2に沿った長さ及び第三方向D3に沿った長さとは互いに同一である。
第一コア部3fにおいて、第一ミドルコア片311fの第一方向D1に沿った長さL11fと、第二ミドルコア片312fの第一方向D1に沿った長さL12fとが同一である。
第二コア部3sにおいて、第一ミドルコア片311sの第一方向D1に沿った長さL11sと、第二ミドルコア片312sの第一方向D1に沿った長さL12sとが同一である。
上記長さL11fと上記長さL11sとは、本形態のように異なっていても良いし、本形態とは異なり同一でもよい。上記長さL12fと上記長さL12sとは、本形態のように異なっていても良いし、本形態とは異なり同一でもよい。本形態では、上記長さL11f及び上記長さL12fのそれぞれは、上記長さL11s及び上記長さL12sのそれぞれよりも長い。
第一コア部3fにおける第一ミドルコア片311fの第二方向D2に沿った長さ及び第二ミドルコア片312fの第二方向D2に沿った長さと、第二コア部3sにおける第一ミドルコア片311sの第二方向D2に沿った長さ及び第二ミドルコア片312sの第二方向D2に沿った長さとは、上述したように互いに同一である。
第一コア部3fにおける第一ミドルコア片311fの第三方向D3に沿った長さ及び第二ミドルコア片312fの第三方向D3に沿った長さと、第二コア部3sにおける第一ミドルコア片311sの第三方向D3に沿った長さ及び第二ミドルコア片312sの第三方向D3に沿った長さとは、上述したように互いに同一である。
第二エンドコア片33sの第一方向D1に沿った長さL3sは、第一エンドコア片33fの第一方向D1に沿った長さL3fよりも短い。上記長さL3sは、実施形態1と同様、{上記長さL3f×(第一コア部3fの飽和磁束密度Bf/第二コア部3sの飽和磁束密度Bs)}以上であることが好ましい。第一エンドコア片33fの第二方向D2に沿った長さと第二エンドコア片33sの第二方向D2に沿った長さとは、図9に示すように、互いに同一である。第一エンドコア片33fの第三方向D3に沿った長さと第二エンドコア片33sの第三方向D3に沿った長さとは、図7に示すように、互いに同一である。
本形態でも、第二コア部3sは圧粉成形体で構成される。即ち、上述したように、上記長さL11s、及び上記長さL12sは、上記長さL3sの2倍以下であってもよいし2倍超であってもよい。その理由は、実施形態1で説明した理由と同様である。上記長さL11s、及び上記長さL12sの上記長さL3sに対する好適な倍率は、上述と同様である。本形態では、上記長さL11s、及び上記長さL12sは、上記長さL3sの2倍以下である。
第一コア部3fと第二コア部3sとは、本形態では、第一コア部3fの第一ミドルコア片311fの端面と第二コア部3sの第一ミドルコア片311sの端面との間と、第一コア部3fの第二ミドルコア片312fの端面と第二コア部3sの第二ミドルコア片312sの端面との間とに間隔が設けられるように組み合わされる。各々の間隔の第一方向D1に沿った長さが、ギャップ部3gの第一方向D1に沿った長さLgに対応する。
第一コア部3fと第二コア部3sとは、第一コア部3fの第一ミドルコア片311fの端面と第二コア部3sの第一ミドルコア片311sの端面とが接し、第一コア部3fの第二ミドルコア片312fの端面と第二コア部3sの第二ミドルコア片312sの端面とが接するように組み合わされてもよい。
第一コア部3fと第二コア部3sの飽和磁束密度の大小関係、比透磁率の大小関係、鉄損の大小関係、及び熱伝導率の大小関係は、実施形態1と同様である。
(ギャップ部)
ギャップ部3gは、実施形態1と同様、図示しないモールド樹脂部の一部によって構成されている。ギャップ部3gの配置箇所は、実施形態1と同様、コイル2の内部である。具体的には、ギャップ部3gの配置箇所は、巻回部21の内部における第一ミドルコア片311fの端面と第一ミドルコア片311sの端面との間と、巻回部22の内部における第二ミドルコア片312fの端面と第二ミドルコア片312sの端面との間である。
ギャップ部3gの上記長さLgの合計は、実施形態1と同様、2mm以下である。即ち、巻回部21の内部におけるギャップ部3gの上記長さLgと巻回部22の内部におけるギャップ部3gの上記長さLgの合計が、2mm以下である。
〔作用効果〕
本形態のリアクトル1は、実施形態1のリアクトル1と同様、大型化することなく、インダクタンスと放熱性の調整を行い易い。
《実施形態6》
〔リアクトル〕
図10を参照して、実施形態6のリアクトル1を説明する。本形態のリアクトル1は、第一コア部3fと第二コア部3sの組み合わせがU−I型である点が、実施形態5と相違する。以下の説明は、実施形態5との相違点を中心に行う。実施形態5と同様の構成の説明は省略することもある。これらの点は、後述する実施形態7、実施形態8でも同様である。図10は、説明の便宜上、モールド樹脂部を省略している。この点は、後述する実施形態7、実施形態8でそれぞれ参照する図11、図12でも同様である。
[磁性コア]
磁性コア3は、実施形態5と同様の第一エンドコア片33f及び第二エンドコア片33sを有する。また、磁性コア3は、実施形態5と異なる第一ミドルコア部311及び第二ミドルコア部312とを有する。第一ミドルコア部311と第二ミドルコア部312はそれぞれ、一つの第一ミドルコア片311fと第二ミドルコア片312fとで構成されている。
(第一コア部)
第一コア部3fの形状は、U字状である。第一コア部3fは、第一エンドコア片33fと、第一ミドルコア部311と、第二ミドルコア部312とが一体の成形体である。即ち、第一コア部3fは、第一エンドコア片33fと、第一ミドルコア片311fと、第二ミドルコア片312fとで構成される。
第一ミドルコア片311fの第一方向D1に沿った長さL11fと、第二ミドルコア片312fの第一方向D1に沿った長さL12fとは、同一である。本形態の上記L11fと上記L12fとはそれぞれ、実施形態1の上記長さL11fと上記長さL12fよりも長い。第一コア部3fは、実施形態5と同様、複合材料の成形体で構成されている。
(第二コア部)
第二コア部3sの形状は、I字状である。第二コア部3sは、第二エンドコア片33sで構成されている。第二エンドコア片33sの第一方向D1に沿った長さL3sは、第一エンドコア片33fの第一方向D1に沿った長さL3fよりも短い。上記長さL3sは、実施形態5と同様、{上記長さL3f×(第一コア部3fの飽和磁束密度Bf/第二コア部3sの飽和磁束密度Bs)}以上であることが好ましい。第二コア部3sは、実施形態5と同様、圧粉成形体で構成されている。
第一コア部3fと第二コア部3sとは、第一コア部3fの第一ミドルコア片311fの端面及び第二ミドルコア片312fの端面のそれぞれと、第二コア部3sの第二エンドコア片33sの端面との間に間隔が設けられるように組み合わされる。各間隔は互いに等しい。
第一コア部3fと第二コア部3sの飽和磁束密度の大小関係、比透磁率の大小関係、鉄損の大小関係、及び熱伝導率の大小関係は、実施形態5と同様である。
(ギャップ部)
ギャップ部3gは、実施形態5と同様、図示しないモールド樹脂部の一部によって構成されている。ギャップ部3gの配置箇所は、実施形態5と異なり、いずれも巻回部21,22の外部である。具体的には、ギャップ部3gの配置箇所は、第一ミドルコア片311fの端面と第一ミドルコア片311sの端面との間と、第二ミドルコア片312fの端面と第二ミドルコア片312sの端面との間とである。ギャップ部3gの第一方向D1に沿った長さLgの合計は、実施形態5と同様、2mm以下である。
〔作用効果〕
本形態のリアクトル1は、実施形態5のリアクトル1と同様、大型化することなく、インダクタンスと放熱性の調整を行い易い。本形態のリアクトル1は、ギャップ部3gが巻回部21、22の外部に配置されているため、実施形態5のリアクトル1に比較して、漏れ磁束の低減による渦電流損の低減効果が低いものの、第一コア部3fと第二コア部3sとを組み合わせ易い。第二コア部3sは、巻回部21、22の各々の内部で第一ミドルコア片311fの端面及び第二ミドルコア片312fに臨むコア片を有していないからである。また、本形態のリアクトル1は、実施形態5のリアクトル1に比較して、第二コア部3sの密度分布がより一層生じ難い。第二コア部3sが第二エンドコア片33sのみで構成されているため、第二コア部3sの成形時の圧力がばらつき難いからである。
《実施形態7》
〔リアクトル〕
図11を参照して、実施形態7のリアクトル1を説明する。本形態のリアクトル1は、第一コア部3fと第二コア部3sの組み合わせがJ−L型である点が、実施形態5と相違する。
[磁性コア]
磁性コア3は、実施形態5と同様の第一エンドコア片33f及び第二エンドコア片33sを有する。また、磁性コア3は、実施形態5とは異なる第一ミドルコア部311及び第二ミドルコア部312を有する。第一ミドルコア部311は、一つの第一ミドルコア片311fで構成されている。第二ミドルコア部312は、第二ミドルコア片312fと第二ミドルコア片312sの二つのコア片で構成されている。第一ミドルコア部311の第一方向D1に沿った長さL11fと、第二ミドルコア部312の第一方向D1に沿った長さ(L12f+L12s)とは、同一である。
(第一コア部)
第一コア部3fの形状は、J字状である。第一コア部3fは、第一エンドコア片33fと、第一ミドルコア部311と、第二ミドルコア片312fとが一体の成形体である。即ち、第一コア部3fは、第一エンドコア片33fと、第一ミドルコア片311fと、第二ミドルコア片312fとで構成される。
第一ミドルコア片311fの第一方向D1に沿った長さL11fは、第二ミドルコア片312fの第一方向D1に沿った長さL12fと、第二コア部3sにおける第二ミドルコア片312sの第一方向Dに沿った長さL12sとの合計長さと同一である。即ち、上記長さL11fは、上記長さL12fと上記長さL12sのそれぞれよりも長い。上記長さL11fは、実施形態5の上記長さL11fよりも長い。上記長さL12fは、実施形態5の上記長さL12fと同様である。第一コア部3fは、実施形態5と同様、複合材料の成形体で構成されている。
(第二コア部)
第二コア部3sの形状は、L字状である。第二コア部3sは、第二エンドコア片33sと第二ミドルコア片312sとが一体の成形体である。第二エンドコア片33sの第一方向D1に沿った長さL3sは、第一エンドコア片33fの第一方向D1に沿った長さL3fよりも短い。上記長さL3sは、実施形態1と同様、{上記長さL3f×(第一コア部3fの飽和磁束密度Bf/第二コア部3sの飽和磁束密度Bs)}以上であることが好ましい。上記長さL12sは、上記長さL12fよりも短い。上記長さL12sは、実施形態5の上記長さL12sと同様である。上記長さL12sは、実施形態5と同様、上記長さL3sの2倍以下である。第二コア部3sは、実施形態1と同様、圧粉成形体で構成されている。
第一コア部3fと第二コア部3sとは、第一コア部3fの第一ミドルコア片311fの端面と第二コア部の第二エンドコア片33sの端面との間と、第一コア部3fの第二ミドルコア片312fの端面と第二コア部の第二ミドルコア片312sの端面との間とに間隔が設けられるように組み合わされる。各間隔は互いに等しい。
第一コア部3fと第二コア部3sの飽和磁束密度の大小関係、比透磁率の大小関係、鉄損の大小関係、及び熱伝導率の大小関係は、実施形態5と同様である。
(ギャップ部)
ギャップ部3gは、実施形態5と同様、図示しないモールド樹脂部の一部によって構成されている。ギャップ部3gの配置箇所は、実施形態5と異なり、巻回部21の外部と巻回部22の内部とである。具体的には、ギャップ部3gの配置箇所は、第一ミドルコア片311fの端面と第二エンドコア片33sの端面との間と、第二ミドルコア片312fの端面と第二ミドルコア片312sの端面との間とである。ギャップ部3gの第一方向D1に沿った長さLgの合計は、実施形態5と同様、2mm以下である。
〔作用効果〕
本形態のリアクトル1は、実施形態5のリアクトル1と同様、大型化することなく、インダクタンスと放熱性の調整を行い易い。本形態のリアクトル1は、一方のギャップ部3gが巻回部21の外部に配置されているため、実施形態5のリアクトル1に比較して、漏れ磁束の低減による渦電流損の低減効果が低いものの、第一コア部3fと第二コア部3sとを組み合わせ易い。第二コア部3sは、巻回部21の内部で第一ミドルコア片311fの端面に臨むコア片を有していないからである。
《実施形態8》
〔リアクトル〕
図12を参照して、実施形態8のリアクトル1を説明する。本形態のリアクトル1は、第一コア部3fと第二コア部3sの組み合わせがJ−J型である点が、実施形態5と相違する。
[磁性コア]
磁性コア3は、実施形態5と同様の第一エンドコア片33f及び第二エンドコア片33sを有する。また、磁性コア3は、実施形態5と異なる第一ミドルコア部311及び第二ミドルコア部312を有する。
第一ミドルコア部311は、第一ミドルコア片311fと第一ミドルコア片311sの二つのコア片で構成されている。第二ミドルコア部312は、第二ミドルコア片312fと第二ミドルコア片312sの二つのコア片で構成されている。第一ミドルコア部311の第一方向D1に沿った長さ(L11f+L11s)と、第二ミドルコア部312の第一方向D1に沿った長さ(L12f+L12s)とは、同一である。
(第一コア部)
第一コア部3fの形状は、J字状である。第一コア部3fは、第一エンドコア片33fと、第一ミドルコア片311fと、第二ミドルコア片312fとが一体の成形体である。
第一ミドルコア片311fの第一方向D1に沿った長さL11fは、第二ミドルコア片312fの第一方向D1に沿った長さL12fよりも長い。第一コア部3fは、実施形態5と同様、複合材料の成形体で構成されている。
(第二コア部)
第二コア部3sの形状は、J字状である。第二コア部3sは、第二エンドコア片33sと、第一ミドルコア片311sと、第二ミドルコア片312sとが一体の成形体である。
第二エンドコア片33sの第一方向D1に沿った長さL3sは、第一エンドコア片33fの第一方向D1に沿った長さL3fよりも短い。上記長さL3sは、実施形態1と同様、{上記長さL3f×(第一コア部3fの飽和磁束密度Bf/第二コア部3sの飽和磁束密度Bs)}以上であることが好ましい。第一ミドルコア片311sの第一方向D1に沿った長さL11sは、第二ミドルコア片312sの第一方向D1に沿った長さL12sよりも短い。上記長さL11sは、上記長さL11fよりも短い。上記長さL12sは、上記長さL12fよりも短い。上記長さL11s及び上記長さL12sはそれぞれ、上記長さL3sの2倍以下である。第二コア部3sは、実施形態1と同様、圧粉成形体で構成されている。
第一コア部3fと第二コア部3sとは、第一コア部3fの第一ミドルコア片311fの端面と第二コア部3sの第一ミドルコア片311sの端面との間と、第一コア部3fの第二ミドルコア片312fの端面と第二コア部3sの第二ミドルコア片312sの端面との間とに間隔が設けられるように組み合わされる。各間隔は互いに等しい。
第一コア部3fと第二コア部3sの飽和磁束密度の大小関係、比透磁率の大小関係、鉄損の大小関係、及び熱伝導率の大小関係は、実施形態5と同様である。
(ギャップ部)
ギャップ部3gは、実施形態5と同様、図示しないモールド樹脂部の一部によって構成されている。ギャップ部3gの配置箇所は、実施形態5と同様、巻回部21、22の各々の内部である。具体的には、ギャップ部3gの配置箇所は、第一ミドルコア片311fの端面と第一ミドルコア片311sの端面との間と、第二ミドルコア片312fの端面と第二ミドルコア片312sの端面との間とである。ギャップ部3gの第一方向D1に沿った長さLgの合計は、実施形態5と同様、2mm以下である。
〔作用効果〕
本形態のリアクトル1は、実施形態5のリアクトル1と同様、大型化することなく、インダクタンスと放熱性の調整を行い易い。
《実施形態9》
〔コンバータ・電力変換装置〕
実施形態1から実施形態8のリアクトル1は、以下の通電条件を満たす用途に利用できる。通電条件としては、例えば、最大直流電流が100A以上1000A以下程度であり、平均電圧が100V以上1000V以下程度であり、使用周波数が5kHz以上100kHz以下程度であることが挙げられる。実施形態1から実施形態8のリアクトル1は、代表的には電気自動車やハイブリッド自動車などの車両などに載置されるコンバータの構成部品や、このコンバータを備える電力変換装置の構成部品に利用できる。
ハイブリッド自動車や電気自動車などの車両1200は、図13に示すようにメインバッテリ1210と、メインバッテリ1210に接続される電力変換装置1100と、メインバッテリ1210からの供給電力により駆動して走行に利用されるモータ1220とを備える。モータ1220は、代表的には、3相交流モータであり、走行時、車輪1250を駆動し、回生時、発電機として機能する。ハイブリッド自動車の場合、車両1200は、モータ1220に加えてエンジン1300を備える。図13では、車両1200の充電箇所としてインレットを示すが、プラグを備える形態とすることができる。
電力変換装置1100は、メインバッテリ1210に接続されるコンバータ1110と、コンバータ1110に接続されて、直流と交流との相互変換を行うインバータ1120とを有する。この例に示すコンバータ1110は、車両1200の走行時、200V以上300V以下程度のメインバッテリ1210の入力電圧を400V以上700V以下程度にまで昇圧して、インバータ1120に給電する。コンバータ1110は、回生時、モータ1220からインバータ1120を介して出力される入力電圧をメインバッテリ1210に適合した直流電圧に降圧して、メインバッテリ1210に充電させている。入力電圧は、直流電圧である。インバータ1120は、車両1200の走行時、コンバータ1110で昇圧された直流を所定の交流に変換してモータ1220に給電し、回生時、モータ1220からの交流出力を直流に変換してコンバータ1110に出力している。
コンバータ1110は、図14に示すように複数のスイッチング素子1111と、スイッチング素子1111の動作を制御する駆動回路1112と、リアクトル1115とを備え、ON/OFFの繰り返しにより入力電圧の変換を行う。入力電圧の変換とは、ここでは昇降圧を行う。スイッチング素子1111には、電界効果トランジスタ、絶縁ゲートバイポーラトランジスタなどのパワーデバイスが利用される。リアクトル1115は、回路に流れようとする電流の変化を妨げようとするコイルの性質を利用し、スイッチング動作によって電流が増減しようとしたとき、その変化を滑らかにする機能を有する。リアクトル1115として、実施形態1から実施形態8のいずれかのリアクトル1を備える。大型化することなく放熱性に優れるリアクトル1などを備えることで、電力変換装置1100やコンバータ1110も、小型化と放熱性の向上とが期待できる。
車両1200は、コンバータ1110の他、メインバッテリ1210に接続された給電装置用コンバータ1150や、補機類1240の電力源となるサブバッテリ1230とメインバッテリ1210とに接続され、メインバッテリ1210の高圧を低圧に変換する補機電源用コンバータ1160を備える。コンバータ1110は、代表的には、DC−DC変換を行うが、給電装置用コンバータ1150や補機電源用コンバータ1160は、AC−DC変換を行う。給電装置用コンバータ1150のなかには、DC−DC変換を行うものもある。給電装置用コンバータ1150や補機電源用コンバータ1160のリアクトルに、実施形態1から実施形態8のいずれかのリアクトル1などと同様の構成を備え、適宜、大きさや形状などを変更したリアクトルを利用できる。また、入力電力の変換を行うコンバータであって、昇圧のみを行うコンバータや降圧のみを行うコンバータに、実施形態1から実施形態8のいずれかのリアクトル1などを利用することもできる。
本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、上述の実施形態2や実施形態3において、第二コア部3sの第二エンドコア片33sにおける第二方向D2に沿った長さは、第一コア部3fの第一エンドコア片33fにおける第二方向D2に沿った長さよりも短くてもよい。
この場合、第二コア部3sの第二エンドコア片33sにおける第二方向D2に沿った長さは、巻回部21の第二方向D2に沿った長さと同程度とすることが挙げられる。第一コア部3fの第一サイドコア片321f及び第二サイドコア片322fにおける第一方向D1に沿った長さは、第一サイドコア片321f及び第二サイドコア片322fの側面と第二エンドコア片33sの側面とが向き合う程度の長さが挙げられる。具体的には、第一サイドコア片321f及び第二サイドコア片322fにおける第一方向D1に沿った長さは、第一サイドコア片321f及び第二サイドコア片322fの端面と、第二エンドコア片33sにおける巻回部21側とは反対側の端面とが実質的に面一となる程度の長さが挙げられる。
1 リアクトル
2 コイル
21、22 巻回部
21a、22a 一端部
21b、22b 他端部
23 連結部材
3 磁性コア
3f 第一コア部
3s 第二コア部
31 ミドルコア部
31f 第一ミドルコア片
31s 第二ミドルコア片
311 第一ミドルコア部
311f 第一ミドルコア片
311s 第一ミドルコア片
312 第二ミドルコア部
312f 第二ミドルコア片
312s 第二ミドルコア片
321 第一サイドコア部
321f 第一サイドコア片
321s 第一サイドコア片
322 第二サイドコア部
322f 第二サイドコア片
322s 第二サイドコア片
33f 第一エンドコア片
33s 第二エンドコア片
3g ギャップ部
4 モールド樹脂部
D1 第一方向
D2 第二方向
D3 第三方向
L1f、L1s、L11f、L11s、L12f、L12s 長さ
L21f、L21s 長さ
L22f、L22s 長さ
L3f、L3s 長さ
Lg 長さ
1100 電力変換装置
1110 コンバータ
1111 スイッチング素子
1112 駆動回路
1115 リアクトル
1120 インバータ
1150 給電装置用コンバータ
1160 補機電源用コンバータ
1200 車両
1210 メインバッテリ
1220 モータ
1230 サブバッテリ
1240 補機類
1250 車輪
1300 エンジン

Claims (17)

  1. コイルと、
    磁性コアとを備えるリアクトルであって、
    前記コイルは、筒状の巻回部を有し、
    前記磁性コアは、第一コア部と第二コア部とを組み合わせた組物であり、
    前記第一コア部は、前記巻回部の一方の端面に臨む第一エンドコア片を有し、
    前記第二コア部は、前記巻回部の他方の端面に臨む第二エンドコア片を有し、
    前記第二コア部の飽和磁束密度が前記第一コア部の飽和磁束密度よりも大きく、
    前記第一エンドコア片における前記巻回部の軸方向に沿った長さをL3f、前記第二エンドコア片における前記巻回部の軸方向に沿った長さをL3sとするとき、
    前記第二エンドコア片の長さL3sが、前記第一エンドコア片の長さL3fよりも短い、
    リアクトル。
  2. 前記第二コア部の比透磁率が前記第一コア部の比透磁率よりも大きい請求項1に記載のリアクトル。
  3. 前記第一コア部の比透磁率は、5以上50以下である請求項2に記載のリアクトル。
  4. 前記第二コア部の比透磁率は、50以上500以下である請求項2又は請求項3に記載のリアクトル。
  5. 前記磁性コアの少なくとも一部を覆うモールド樹脂部を備える請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のリアクトル。
  6. 前記第一コア部の飽和磁束密度をBf、前記第二コア部の飽和磁束密度をBsとするとき、
    前記第二エンドコア片の長さL3sは、{前記第一エンドコア片の長さL3f×(前記第一コア部の飽和磁束密度Bf/前記第二コア部の飽和磁束密度Bs)}以上である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のリアクトル。
  7. 前記第一コア部は、樹脂中に軟磁性粉末が分散した複合材料の成形体で構成され、
    前記第二コア部は、軟磁性粉末を含む原料粉末の圧粉成形体で構成される請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のリアクトル。
  8. 前記巻回部の数が二つであり、
    二つの前記巻回部は、軸方向が平行となるように並列され、
    前記磁性コアは、
    二つの前記巻回部における一方の端面の両方に臨む前記第一エンドコア片と、
    二つの前記巻回部における他方の端面の両方に臨む前記第二エンドコア片と、
    一方の前記巻回部の内部に配置される部分を有する第一ミドルコア部と、
    他方の前記巻回部の内部に配置される部分を有する第二ミドルコア部とを有し、
    前記第一コア部と前記第二コア部とは、前記巻回部の軸方向に組み合わされ、
    前記第一コア部は、前記第一ミドルコア部の少なくとも一部、及び前記第二ミドルコア部の少なくとも一部からなる群より選択される少なくとも一つを有する請求項7に記載のリアクトル。
  9. 前記第二コア部は、前記第一ミドルコア部の残部、及び前記第二ミドルコア部の残部からなる群より選択される少なくとも一つを有し、
    前記第一ミドルコア部の残部における前記巻回部の軸方向に沿った長さをL11s、前記第二ミドルコア部の残部における前記巻回部の軸方向に沿った長さをL12sとするとき、
    前記第一ミドルコア部の残部の長さL11s、及び前記第二ミドルコア部の残部の長さL12sは、前記第二エンドコア片の長さL3sの2倍以下である請求項8に記載のリアクトル。
  10. 前記第二コア部は、前記第一ミドルコア部の残部、及び前記第二ミドルコア部の残部からなる群より選択される少なくとも一つを有し、
    前記第一ミドルコア部の残部における前記巻回部の軸方向に沿った長さをL11s、前記第二ミドルコア部の残部における前記巻回部の軸方向に沿った長さをL12sとするとき、
    前記第一ミドルコア部の残部の長さL11s、及び前記第二ミドルコア部の残部の長さL12sは、前記第二エンドコア片の長さL3sの2倍超である請求項8に記載のリアクトル。
  11. 前記巻回部の数が一つであり、
    前記磁性コアは、
    前記巻回部の一方の端面に臨む前記第一エンドコア片と、
    前記巻回部の他方の端面に臨む前記第二エンドコア片と、
    前記巻回部の内部に配置される部分を有するミドルコア部と、
    前記ミドルコア部を挟むように前記巻回部の外周に配置される第一サイドコア部及び第二サイドコア部とを有し、
    前記第一コア部と前記第二コア部とは前記巻回部の軸方向に組み合わされ、
    前記第一コア部は、前記ミドルコア部の少なくとも一部、前記第一サイドコア部の少なくとも一部、及び前記第二サイドコア部の少なくとも一部からなる群より選択される少なくとも一つを有する請求項7に記載のリアクトル。
  12. 前記第二コア部は、前記ミドルコア部の残部、前記第一サイドコア部の残部、及び前記第二サイドコア部の残部からなる群より選択される少なくとも一つを有し、
    前記ミドルコア部の残部における前記巻回部の軸方向に沿った長さをL1s、前記第一サイドコア部の残部における前記巻回部の軸方向に沿った長さをL21s、及び前記第二サイドコア部の残部における前記巻回部の軸方向に沿った長さをL22sとするとき、
    前記ミドルコア部の残部の長さL1s、前記第一サイドコア部の残部の長さL21s、及び前記第二サイドコア部の残部の長さL22sは、前記第二エンドコア片の長さL3sの2倍以下である請求項11に記載のリアクトル。
  13. 前記第二コア部は、前記ミドルコア部の残部、前記第一サイドコア部の残部、及び前記第二サイドコア部の残部からなる群より選択される少なくとも一つを有し、
    前記ミドルコア部の残部における前記巻回部の軸方向に沿った長さをL1s、前記第一サイドコア部の残部における前記巻回部の軸方向に沿った長さをL21s、及び前記第二サイドコア部の残部における前記巻回部の軸方向に沿った長さをL22sとするとき、
    前記ミドルコア部の残部の長さL1s、前記第一サイドコア部の残部の長さL21s、及び前記第二サイドコア部の残部の長さL22sは、前記第二エンドコア片の長さL3sの2倍超である請求項11に記載のリアクトル。
  14. 前記磁性コアは、前記第一コア部と前記第二コア部との間に介在されるギャップ部を有し、
    前記ギャップ部は、前記巻回部の内部に配置される請求項8から請求項13のいずれか1項に記載のリアクトル。
  15. 前記ギャップ部における前記巻回部の軸方向に沿った長さは、2mm以下である請求項14に記載のリアクトル。
  16. 請求項1から請求項15のいずれか1項に記載のリアクトルを備える、
    コンバータ。
  17. 請求項16に記載のコンバータを備える、
    電力変換装置。
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