JP2024083070A - リアクトル、コンバータ、および電力変換装置 - Google Patents

リアクトル、コンバータ、および電力変換装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2024083070A
JP2024083070A JP2022197373A JP2022197373A JP2024083070A JP 2024083070 A JP2024083070 A JP 2024083070A JP 2022197373 A JP2022197373 A JP 2022197373A JP 2022197373 A JP2022197373 A JP 2022197373A JP 2024083070 A JP2024083070 A JP 2024083070A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core
coil
reactor
along
outer peripheral
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022197373A
Other languages
English (en)
Inventor
將人 名田
伸一郎 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd, AutoNetworks Technologies Ltd, Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP2022197373A priority Critical patent/JP2024083070A/ja
Priority to PCT/JP2023/043337 priority patent/WO2024122509A1/ja
Publication of JP2024083070A publication Critical patent/JP2024083070A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F37/00Fixed inductances not covered by group H01F17/00
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M3/00Conversion of dc power input into dc power output
    • H02M3/02Conversion of dc power input into dc power output without intermediate conversion into ac
    • H02M3/04Conversion of dc power input into dc power output without intermediate conversion into ac by static converters
    • H02M3/10Conversion of dc power input into dc power output without intermediate conversion into ac by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode
    • H02M3/145Conversion of dc power input into dc power output without intermediate conversion into ac by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode using devices of a triode or transistor type requiring continuous application of a control signal
    • H02M3/155Conversion of dc power input into dc power output without intermediate conversion into ac by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode using devices of a triode or transistor type requiring continuous application of a control signal using semiconductor devices only

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Coils Of Transformers For General Uses (AREA)
  • Dc-Dc Converters (AREA)

Abstract

【課題】放熱性に優れるリアクトルを提供する。【解決手段】らせん状に巻回された巻線で構成されたコイルと、前記コイルの内部と外部とを通るように形成されたコアと、を備え、前記コイルの数は一つであり、前記コアは、前記コイルの内部に配置されたミドルコアと、前記コイルが配置されることなく前記ミドルコアに並列に配置されたサイドコアと、前記ミドルコアの第一端部と前記サイドコアの第一端部とにつながる第一エンドコアと、前記ミドルコアの第二端部と前記サイドコアの第二端部とにつながる第二エンドコアと、を有し、前記ミドルコアの幅は、前記サイドコアの幅よりも広い、リアクトル。【選択図】図1

Description

本開示は、リアクトル、コンバータ、および電力変換装置に関する。
特許文献1のリアクトルは、コイルと磁性コアとを備える。コイルは、らせん状に巻回してなる巻線によって構成された第一巻回部および第二巻回部を有する。磁性コアは、第一ミドルコアと第二ミドルコアと第一エンドコアと第二エンドコアとを有する。第一ミドルコアは第一巻回部の内部に配置されている。第二ミドルコアは第二巻回部の内部に配置されている。第一ミドルコアの幅と第二ミドルコアの幅は同じである。第一ミドルコアの厚さは第一ミドルコアの幅よりも大きい。第一エンドコアは、第一ミドルコアの第一端部と第二ミドルコアの第一端部とをつないでいる。第二エンドコアは、第一ミドルコアの第二端部と第二ミドルコアの第二端部とをつないでいる。
特開2006-351722号公報
放熱性の更なる向上が望まれている。
本開示は、放熱性に優れるリアクトルを提供することを目的の一つとする。
本開示のリアクトルは、
らせん状に巻回された巻線で構成されたコイルと、
前記コイルの内部と外部とを通るように形成されたコアと、を備え、
前記コイルの数は一つであり、
前記コアは、
前記コイルの内部に配置されたミドルコアと、
前記コイルが配置されることなく前記ミドルコアに並列に配置されたサイドコアと、
前記ミドルコアの第一端部と前記サイドコアの第一端部とにつながる第一エンドコアと、
前記ミドルコアの第二端部と前記サイドコアの第二端部とにつながる第二エンドコアと、を有し、
前記ミドルコアの幅は、前記サイドコアの幅よりも広い。
本開示のリアクトルは、放熱性に優れる。
図1は、実施形態1のリアクトルの全体を示す概略斜視図である。 図2は、実施形態1のリアクトルを分解した状態を示す概略斜視図である。 図3は、図1のIII-III断面図である。 図4は、図1のIV-IV断面図である。 図5は、実施形態1のリアクトルにおけるコイルの第一外周形状、第一エンドコアの第二外周形状、ミドルコアの第三外周形状、およびサイドコアの第四外周形状を説明する説明図である。 図6は、ハイブリッド自動車の電源系統を模式的に示す構成図である。 図7は、コンバータを備える電力変換装置の一例を示す回路図である。
《本開示の実施形態の説明》
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
(1)本開示の一形態に係るリアクトルは、
らせん状に巻回された巻線で構成されたコイルと、
前記コイルの内部と外部とを通るように形成されたコアと、を備え、
前記コイルの数は一つであり、
前記コアは、
前記コイルの内部に配置されたミドルコアと、
前記コイルが配置されることなく前記ミドルコアに並列に配置されたサイドコアと、
前記ミドルコアの第一端部と前記サイドコアの第一端部とにつながる第一エンドコアと、
前記ミドルコアの第二端部と前記サイドコアの第二端部とにつながる第二エンドコアと、を有し、
前記ミドルコアの幅は、前記サイドコアの幅よりも広い。
上記(1)のリアクトルは、放熱性に優れる。上記(1)のリアクトルは、サイドコアよりも幅の広いミドルコアにコイルが配置されていることで、サイドコアと同等の幅を有するミドルコアにコイルが配置されているリアクトルWに比較して、コイルの幅が広い。上記(1)のリアクトルを平面状の設置対象に設置する際、コイルの幅の広い面が設置対象に接触する。そのため、上記(1)のリアクトルは、上記リアクトルWに比較して、コイルと設置対象との接触面積を大きくできる。よって、上記(1)のリアクトルは、上記リアクトルWに比較して、コイルの熱を設置対象に伝え易い。
上記(1)のリアクトルは、インダクタンスに優れる。上記(1)のリアクトルは、サイドコアよりも幅の広いミドルコアにコイルが配置されていることで、上記リアクトルWに比較してコイルの断面積を大きくすることができる。そのため、上記(1)のリアクトルは、上記リアクトルWに比較して、コイルの数が一つでありながらインダクタンスを大きくし易い。
上記(1)のリアクトルは、生産性に優れる。コイルの数が一つである上記(1)のリアクトルは、コイルの数が複数である場合に比較してコイルが成形し易いからである。また、コイルの数が一つである上記(1)のリアクトルは、コイルの数が複数である場合に比較して部品点数が少ないからである。
(2)上記(1)のリアクトルにおいて、
前記コイルの軸に沿った第一方向からみた前記コイルの第一外周形状は長方形状であり、
前記コイルの外周面は、前記第一外周形状の長辺の各々に沿っていると共に互いに向かい合っている第一コイル面および第二コイル面を有し、
前記第一エンドコアおよび前記第二エンドコアの外周面の各々は、互いに向かい合っている第一コア面および第二コア面を有し、
前記第一エンドコアおよび前記第二エンドコアの各々の前記第一コア面は、前記第一コイル面と実質的に面一でもよい。
上記(2)のリアクトルは、放熱性に優れる。第一エンドコアの第一コア面および第二エンドコアの第一コア面は第一コイル面と実質的に面一である。上記(2)のリアクトルを平面状の設置対象に設置する際、第一コイル面、第一エンドコアの第一コア面、および第二エンドコアの第一コア面が設置対象に接触する。そのため、上記(2)のリアクトルは、第一エンドコアの第一コア面および第二エンドコアの第一コア面が設置対象に接触することなくコイルの第一コイル面のみが設置対象に接触するリアクトルXに比較して、リアクトルと設置対象との接触面積を大きくできる。よって、上記(2)のリアクトルは、上記リアクトルXに比較して、コイルの熱だけでなく第一エンドコアおよび第二エンドコアの熱も設置対象に伝え易い。
上記(2)のリアクトルは、コイルの端面付近から磁束が漏れ難い。上記(2)のリアクトルでは、第一エンドコアおよび第二エンドコアの第一コア面の各々が第一コイル面と実質的に面一であることで、コイルの端面が第一エンドコアおよび第二エンドコアによって覆われている。そのため、上記(2)のリアクトルは、コイルの端面が第一エンドコアおよび第二エンドコアによって覆われておらず第一エンドコアおよび第二エンドコアから露出しているリアクトルYに比較して、コイルの端面付近からの漏れ磁束を低減し易い。
上記(2)のリアクトルは、リアクトルの第一方向に沿った長さを短くし易い。上記(2)のリアクトルは、第一エンドコアおよび第二エンドコアの体積が一定であれば、上記リアクトルYに比較して、第一エンドコアの第一コア面と第二コア面との間の長さ、および第二エンドコアの第一コア面と第二コア面との間の長さが長い。したがって、上記(2)のリアクトルは、第一エンドコアおよび第二エンドコアの体積が一定であれば、上記リアクトルYに比較して、第一エンドコアおよび第二エンドコアの第一方向に沿った長さを短くし易い。
(3)上記(2)のリアクトルにおいて、
前記第一エンドコアおよび前記第二エンドコアの各々の前記第二コア面は、前記第二コイル面と実質的に面一でもよい。
上記(3)のリアクトルは、実質的に面一な面が第一エンドコアの第一コア面と第二エンドコアの第一コア面と第一コイル面のみであるリアクトルYに比較して、コイルの端面付近から磁束がより漏れ難い。上記(3)のリアクトルは、上記リアクトルYに比較して、コイルの端面が第一エンドコアおよび第二エンドコアによって覆われている領域が広いからである。上記(3)のリアクトルは、上記リアクトルYに比較して、設置対象に接触させる面の選択肢が多い。上記(3)のリアクトルは、第一コイル面、第一エンドコアの第一コア面、および第二エンドコアの第一コア面を設置対象に接触させることもできるし、第二コイル面、第一エンドコアの第二コア面、および第二エンドコアの第二コア面を設置対象に接触させることもできるからである。上記(3)のリアクトルは、第一エンドコアおよび第二エンドコアの体積が一定であれば、上記リアクトルYに比較して、第一エンドコアおよび第二エンドコアの第一方向に沿った長さを更に短くし易いためリアクトルの第一方向に沿った長さを短くし易い。
(4)上記(1)から上記(3)のいずれかのリアクトルにおいて、
前記サイドコアの外周面は、互いに向かい合っている第一コア面および第二コア面を有し、
前記サイドコアの前記第一コア面は、前記第一コイル面と実質的に面一でもよい。
上記(4)のリアクトルは、サイドコアの第一コア面も設置対象に接触させられるため、放熱性に優れる。
(5)上記(4)のリアクトルにおいて、
前記サイドコアの前記第二コア面は、前記第二コイル面と実質的に面一でもよい。
上記(5)のリアクトルは、設置対象に接触させる面の選択肢が多い。上記(5)のリアクトルは、第一コイル面、第一エンドコアの第一コア面、第二エンドコアの第一コア面およびサイドコアの第一コア面を設置対象に接触させることもできるし、第二コイル面、第一エンドコアの第二コア面、第二エンドコアの第二コア面、およびサイドコアの第二コア面を設置対象に接触させることもできるからである。
(6)上記(5)のリアクトルにおいて、
前記巻線の第一端部および第二端部は、前記長辺の各々に沿った方向に引き出されていてもよい。
上記(6)のリアクトルは、平面状の設置対象に設置する際、巻線の第一端部および第二端部が設置対象に干渉することなく、第一コイル面、第一エンドコアの第一コア面、第二エンドコアの第一コア面およびサイドコアの第一コア面を設置対象に接触させることができる。
(7)上記(6)のリアクトルにおいて、
前記第一方向からみた前記第一エンドコアおよび前記第二エンドコアの第二外周形状は長方形状であり、
前記第一エンドコアおよび前記第二エンドコアの各々の前記第一コア面および前記第二コア面は、前記第二外周形状の長辺の各々に沿った面でもよい。
上記(7)のリアクトルは、第一エンドコアの第一コア面および第二エンドコアの第一コア面は広い面であるため、リアクトルと設置対象との接触面積を大きくし易い。上記(7)のリアクトルは、第一エンドコアの第二コア面および第二エンドコアの第二コア面は広い面であるため、リアクトルと設置対象との接触面積を大きくし易い。
(8)本開示の一形態に係るコンバータは、
上記(1)から上記(7)のいずれかのリアクトルを備える。
上記コンバータは、上記リアクトルを備えるため、優れた性能を有する。
(9)本開示の一形態に係る電力変換装置は、
上記(8)のコンバータを備える。
上記電力変換装置は、上記コンバータを備えるため、優れた性能を有する。
《本開示の実施形態の詳細》
本開示の実施形態の詳細を、以下に図面を参照しつつ説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。
《実施形態1》
〔リアクトル〕
図1から図5を参照して、実施形態1のリアクトル1を説明する。リアクトル1は、図1に示すように、コイル2とコア3とを備える。コイル2は、らせん状に巻回された巻線20で構成されている。コア3は、コイル2の内部と外部とを通る磁路を構成する。本実施形態のリアクトル1の特徴の一つは、以下の要件(a)から要件(c)を満たしている点にある。
(a)コイル2の数が一つである。
(b)コア3の平面形状がO字状である。
(c)コイル2とコイル2の内部に配置されているミドルコア31とが特定の形状である。
以下の説明では、次のように定義された第一方向D1、第二方向D2、および第三方向D3を用いることがある。
第一方向D1は、コイル2の軸に沿った方向である。
第二方向D2は、図5に示されるように後述する第一長辺L11に沿った方向である。
第三方向D3は、第一方向D1と第二方向D2の両方に直交する方向である。
第二方向D2に沿った長さを幅という。
第三方向D3に沿った長さを厚さという。
第三方向D3から見たコア3の形状が平面形状である。
[コイル]
図1、図2に示されるように、コイル2の数は一つである。コイル2の数が一つであるリアクトル1は、コイル2の数が複数である場合に比較してコイル2が成形し易い。コイル2の数が一つであるリアクトル1は、コイル2の数が複数である場合に比較して部品点数が少ない。よって、コイル2の数が一つであるリアクトル1は、生産性に優れる。コイル2の数が一つであることで、複数のコイル2を第二方向D2に並列に配置する場合に比較して、リアクトル1の幅を短くできる。コイル2の形状は長方形の筒状である。コイル2の形状が長方形の筒状であることで、コイル2が同じ断面積の円形筒状である場合に比較して、コイル2と平面状の設置対象との接触面積を大きくし易い。そのため、リアクトル1は、コイル2の熱を設置対象に伝え易い。設置対象は例えば冷却ベースである。コイル2の四つの角部は丸めている。図5に示されるように、第一方向D1からみたコイル2の第一外周形状C1は長方形状である。即ち、第一方向D1からみたコイル2の端面形状は長方形状の枠状である。図5には、図4と同様の位置でリアクトル1を切断した状態が示されている。図5に示される第一外周形状C1は、説明の便宜上、コイル2の外周輪郭線と区別するために、コイル2の外周輪郭線よりも大きい二点鎖線で示されている。
コイル2の外周面は、図3に示されるように、互いに向かい合っている第一コイル面251および第二コイル面252を有する。第一コイル面251は、図5に示される長方形状の第一外周形状C1の第一長辺L11に沿っている。第二コイル面252は、図5に示される長方形状の第一外周形状C1の第二長辺L12に沿っている。第一コイル面251と第二コイル面252とは平坦面である。
コイル2を構成する巻線20は、図1、図2に示されるように、接合部の無い一連の巻線である。巻線20は、公知の巻線である。本実施形態の巻線20は、被覆平角線を用いている。被覆平角線の導体線は、銅製の平角線で構成されている。被覆平角線の絶縁被覆は、エナメルからなる。本実施形態のコイル2は、被覆平角線がエッジワイズ巻きされてなる。本実施形態とは異なり、コイル2は、被覆平角線がフラットワイズ巻きされてなっていてもよい。
本実施形態では、巻線20の第一端部21は、コイル2の第一方向D1の第一端部において、図5に示される長方形状の第一外周形状C1の第一長辺L11に沿った方向、即ち図1、図2に示される第一コイル面251に沿った方向に引き出されている。巻線20の第二端部22は、コイル2の第一方向D1の第二端部において、図5に示される長方形状の第一外周形状C1の第二長辺L12に沿った方向、即ち図1、図2に示される第二コイル面252に沿った方向に引き出されている。第一端部21と第二端部22とは、同一方向に引き出されている。第一端部21と第二端部22とは、後述するサイドコア32から遠ざかるように引き出されている。
第一端部21および第二端部22は、図示が省略されているものの、絶縁被覆が剥がされて導体線が露出されている。露出された導体線には、端子部材が接続される。端子部材の図示は省略されている。コイル2にはこの端子部材によって外部装置が接続される。外部装置の図示は省略されている。外部装置は、例えば、コイル2に電力供給を行なう電源である。
[コア]
図1に示されるように、コア3の平面形状はO字状である。コア3は、図1、図2に示されるように、第一エンドコア35と、第二エンドコア36と、ミドルコア31と、サイドコア32とを有する。
(第一エンドコア・第二エンドコア)
第一エンドコア35は、ミドルコア31の第一端部とサイドコア32の第一端部とをつないでいる。第二エンドコア36は、ミドルコア31の第二端部とサイドコア32の第二端部とをつないでいる。第一エンドコア35および第二エンドコア36の形状は、同一形状である。第一エンドコア35および第二エンドコア36の形状は四角柱状である。
本実施形態では図5に示されるように、第一方向D1から見た第一エンドコア35の第二外周形状C2は長方形状である。図5に示される第二外周形状C2は、説明の便宜上、第一エンドコア35の外周輪郭線と区別するために、第一エンドコア35の外周輪郭線よりも大きい二点鎖線で示されている。図示が省略されているものの第一方向D1から見た第二エンドコア36の第二外周形状も長方形状である。第二外周形状C2の四つの角部は角張っているものの、丸められていてもよい。図4、図5に示されるように、第一エンドコア35の幅は、第一エンドコア35の厚さよりも大きい。第二エンドコア36の幅は、第二エンドコア36の厚さよりも大きい。第一エンドコア35の幅と第二エンドコア36の幅は互いに同じである。第一エンドコア35の厚さと第二エンドコア36の厚さは互いに同じである。
第一エンドコア35の外周面は、図3、図4に示されるように、互いに向かい合っている第一コア面351および第二コア面352を有する。第一コア面351は、図5に示される長方形状の第二外周形状C2の第一長辺L21に沿っている。第二コア面352は、図5に示される長方形状の第二外周形状C2の第二長辺L22に沿っている。本実施形態では第一コア面351および第二コア面352の平面形状は、図1、図2に示されるように、第一エンドコア35におけるミドルコア31およびサイドコア32に近位の第一端面から遠位の第二端面に向かって幅が狭くなっている台形状である。
第二エンドコア36の外周面は、図2、図3に示されるように、互いに向かい合っている第一コア面361および第二コア面362を有する。第一コア面361は、長方形状の第二外周形状の第一長辺に沿っている。第二コア面362は、長方形状の第二外周形状の第二長辺に沿っている。本実施形態では第一コア面361および第二コア面362の平面形状は、図1、図2に示されるように、第二エンドコア36におけるミドルコア31およびサイドコア32に近位の第一端面から遠位の第二端面に向かって幅が狭くなっている台形状である。
本実施形態では、第一コア面351および第一コア面361は、図3に示されるように、第一コイル面251と実質的に面一である。実質的に面一であることで、第一コア面351および第一コア面361と第一コイル面251との間の第三方向D3に沿った最大差を小さくでき、上記最大差を0(ゼロ)に近づけることができる。リアクトル1は、上述したように第一端部21および第二端部22が図5に示される長方形状の第一外周形状C1の第一長辺L11および第二長辺L12に沿った方向に引き出され、第一コイル面251と第一コア面351と第一コア面361とが面一である。そのため、リアクトル1は、リアクトル1を平面状の設置対象に設置する際、第一端部21および第二端部22が設置対象に干渉することなく、第一コイル面251、第一コア面351、および第一コア面361を設置対象に接触させることができる。よって、リアクトル1は、第一コア面351および第一コア面361が設置対象に接触することなく第一コイル面251のみが設置対象に接触するリアクトルXに比較して、リアクトル1と設置対象との接触面積を大きくできる。
特に、第一コア面351および第二コア面352は、図5に示される長方形状の第二外周形状C2の第一長辺L21および第二長辺L22に沿っていることで広い面であるため、設置対象との接触面積を大きくできる。リアクトル1は、上記リアクトルXに比較して、コイル2の熱だけでなく第一エンドコア35および第二エンドコア36の熱も設置対象に伝わり易い。そのため、リアクトル1は、上記リアクトルXに比較して、放熱性を向上させ易い。即ち、図3に示される第一コア面351および第一コア面361と第一コイル面251とが実質的に面一であるということは、第一エンドコア35、第二エンドコア36、およびコイル2の厚さが放熱性を担保し易い寸法であるといえる。実質的に面一である第一コア面351、第一コア面361、および第一コイル面251の平面度は、例えば0.4mm以下であってもよく、更に0.2mm以下、0.1mm以下、0.05mm以下であってもよい。ここでいう平面度は、JIS B 0621:1984 幾何偏差の定義および表示に準拠している。
リアクトル1では、第一コア面351および第一コア面361が第一コイル面251と実質的に面一であることで、コイル2の端面が第一エンドコア35および第二エンドコア36によって覆われている。即ち、コイル2の端面が第一エンドコア35および第二エンドコア36に向かい合っている。そのため、リアクトル1は、コイル2の端面が第一エンドコア35および第二エンドコア36によって覆われておらず第一エンドコア35および第二エンドコア36から露出しているリアクトルYに比較して、コイル2の端面付近からの漏れ磁束を低減し易い。よって、リアクトル1は、上記リアクトルYに比較して、コイル2の端面付近から磁束が漏れ難い。本実施形態とは異なり、第一コア面351および第一コア面361は、第一コイル面251と面一でなくてもよい。
本実施形態では、第二コア面352および第二コア面362は、第二コイル面252と実質的に面一である。実質的に面一であることで、第二コア面352および第二コア面362と第二コイル面252との間の第三方向D3に沿った最大差を小さくでき、上記最大差を0(ゼロ)に近づけることができる。リアクトル1は、実質的に面一な面が第一コア面351と第一コア面361と第一コイル面251のみであるリアクトルZに比較して、コイル2の端面付近から磁束がより漏れ難い。リアクトル1は、上記リアクトルZに比較して、コイル2の端面が第一エンドコア35および第二エンドコア36によって覆われている領域が広いからである。即ち、コイル2の端面が第一エンドコア35および第二エンドコア36に向かい合っている領域が広いからである。リアクトル1は、上記リアクトルZに比較して、設置対象に接触させる面の選択肢が多い。リアクトル1は、第一コイル面251、第一コア面351、および第一コア面361を設置対象に接触させることもできるし、第二コイル面252、第二コア面352、および第二コア面362を設置対象に接触させることもできるからである。図3に示される第二コア面352および第二コア面362と第二コイル面252とが実質的に面一であるということは、第一エンドコア35、第二エンドコア36、およびコイル2の厚さが放熱性を担保し易い寸法であるといえる。実質的に面一である第二コア面352、第二コア面362、および第二コイル面252の平面度は、例えば0.4mm以下であってもよく、更に0.2mm以下、0.1mm以下、0.05mm以下であってもよい。本実施形態とは異なり、第二コア面352および第二コア面362は、第二コイル面252と面一でなくてもよい。
(ミドルコア)
ミドルコア31は、図1、図3、図4に示されるように、コイル2の内部に配置されている部分を有する。ミドルコア31の形状は、コイル2の内周輪郭形状に対応した形状である。ミドルコア31の形状は四角柱状である。図5に示されるように、第一方向D1から見たミドルコア31の第三外周形状C3は長方形状である。図5に示される第三外周形状C3は、説明の便宜上、ミドルコア31の外周輪郭線と区別するために、ミドルコア31の外周輪郭線よりも大きい二点鎖線で示されている。第三外周形状C3の四つの角部の各々は、コイル2の内周面の四つの角部の各々に沿うように丸められている。第三外周形状C3の第一長辺L31に沿ってミドルコア31とサイドコア32とが並列に配置されている。
ミドルコア31の幅はミドルコア31の厚さよりも大きい。ミドルコア31の幅はサイドコア32の幅よりも大きい。リアクトル1は、サイドコア32よりも幅の広いミドルコア31にコイル2が配置されていることで、サイドコア32と同等の幅を有するミドルコア31にコイル2が配置されているリアクトルWに比較して、コイル2の幅が広い。リアクトル1を平面状の設置対象に設置する際、コイル2の幅の広い面が設置対象に接触する。そのため、リアクトル1は、上記リアクトルWに比較して、コイル2と設置対象との接触面積を大きくできる。リアクトル1は、上記リアクトルWに比較して、コイル2の熱を設置対象に伝え易い。よって、リアクトル1は放熱性に優れる。リアクトル1は、サイドコア32よりも幅の広いミドルコア31にコイル2が配置されていることで、上記リアクトルWに比較してコイル2の断面積を大きくすることができる。そのため、リアクトル1は、上記リアクトルWに比較して、コイル2の数が一つでありながらインダクタンスを大きくし易い。よって、リアクトル1はインダクタンスに優れる。ミドルコア31の厚さは、第一エンドコア35の厚さよりも小さい。
ミドルコア31の外周面は、互いに向かい合っている第一コア面311と第二コア面312とを有する。第一コア面311は、図5に示される長方形状の第三外周形状C3の第一長辺L31に沿っている。第二コア面312は、図5に示される長方形状の第三外周形状C3の第二長辺L32に沿っている。本実施形態のミドルコア31は、図1から図3に示されるように、第一ミドルコア部31fと第二ミドルコア部31sの二つのコア部で構成されている。本実施形態とは異なり、ミドルコア31は、単一部材で構成されていてもよい。
(サイドコア)
サイドコア32は、図1、図2に示されるように、コイル2が配置されることなくミドルコア31と並列に配置されている。サイドコア32の形状は四角柱状である。図5に示されるように、第一方向D1から見たサイドコア32の第四外周形状C4は長方形状である。図5に示される第四外周形状C4は、説明の便宜上、サイドコア32の外周輪郭線と区別するために、サイドコア32の外周輪郭線よりも大きい二点鎖線で示されている。第四外周形状C4の四つの角部は角ばっているものの、丸められていてもよい。
サイドコア32の幅は、サイドコア32の厚さよりも大きい。本実施形態のサイドコア32の厚さは、ミドルコア31の厚さよりも大きい。本実施形態と異なり、サイドコア32の厚さは、ミドルコア31の厚さと同等であってもよい。本実施形態のサイドコア32の厚さは、第一エンドコア35の厚さおよび第二エンドコア36の厚さと同じである。本実施形態と異なり、サイドコア32の厚さは、第一エンドコア35の厚さおよび第二エンドコア36の厚さよりも小さくてもよい。
サイドコア32の外周面は、図2、図4に示されるように、互いに向かい合っている第一コア面321と第二コア面322とを有する。第一コア面321は、図5に示されるように、長方形状の第四外周形状C4の第一長辺L41に沿っている。第二コア面322は、長方形状の第四外周形状C4の第二長辺L42に沿っている。
本実施形態の第一コア面321は、第一コイル面251と実質的に面一である。即ち、本実施形態の第一コア面321は、図1に示されるように、第一コア面351および第一コア面361とも実質的に面一である。実質的に面一であることで、第一コア面321と第一コイル面251との間の第三方向D3に沿った最大差を小さくでき、上記最大差を0(ゼロ)に近づけることができる。リアクトル1は、第一コア面321も設置対象に接触させられるため、放熱性に優れる。第一コイル面251と実質的に面一である第一コア面321の平面度は、例えば0.4mm以下であってもよく、更に0.2mm以下、0.1mm以下、0.05mm以下であってもよい。本実施形態とは異なり、第一コア面321は、第一コイル面251と面一でなくてもよい。
本実施形態の第二コア面322は、図4に示されるように、第二コイル面252と実質的に面一である。即ち、本実施形態の第二コア面322は、第二コア面352および第二コア面362とも実質的に面一である。実質的に面一であることで、第二コア面322と第二コイル面252との間の第三方向D3に沿った最大差を小さくでき、上記最大差を0(ゼロ)に近づけることができる。リアクトル1は、設置対象に接触させる面の選択肢が多い。リアクトル1は、第一コイル面251、第一コア面351、第一コア面361、および第一コア面321を設置対象に接触させることもできるし、第二コイル面252、第二コア面352、第二コア面362、および第二コア面322を設置対象に接触させることもできるからである。第二コイル面252と実質的に面一である第二コア面322の平面度は、例えば0.4mm以下であってもよく、更に0.2mm以下、0.1mm以下、0.05mm以下であってもよい。本実施形態とは異なり、第二コア面322は、第二コイル面252と面一でなくてもよい。
図1に示されるように、サイドコア32の第一方向D1に沿った長さは、ミドルコア31の第一方向D1に沿った長さよりも長い。ミドルコア31の第一方向D1に沿った長さは、後述するギャップ部3gの第一方向D1に沿った長さは含まない。他のコアの長さについても同様の意義である。ミドルコア31の第一方向D1に沿った長さとは、後述する第一ミドルコア部31fの第一方向D1に沿った長さと第二ミドルコア部31sの第一方向D1に沿った長さの合計長さである。本実施形態のサイドコア32は、第一サイドコア部32fと第二サイドコア部32sの二つのコア部で構成されている。サイドコア32の第一方向D1に沿った長さとは、後述する第一サイドコア部32fの第一方向D1に沿った長さと第二サイドコア部32sの第一方向D1に沿った長さの合計長さである。
本実施形態のコア3は、図1、図2に示されるように、第一コア3fと第二コア3sとを組み合わせた組物である。第一コア3fと第二コア3sの組み合わせは、第一コア3fの形状と第二コア3sの形状とを適宜選択することで、種々の組み合わせとすることができる。第一コア3fの形状と第二コア3sの形状は対称でもよいし互いに非対称でもよい。対称とは、形状およびサイズが同一であることをいう。非対称とは、形状が異なることをいう。本実施形態では、第一コア3fの形状と第二コア3sの形状とは対称である。本実施形態では、第一コア3fと第二コア3sとは第一方向D1に沿って分割される。本実施形態では、第一コア3fと第二コア3sの組み合わせはU-U型である。本実施形態とは異なり図示は省略しているものの、上記組み合わせは、U-I型、J-L型、J-J型、またはL-L型でもよい。リアクトル1は、第一コア3fと第二コア3sとをコイル2に対してコイル2の軸に沿って組み合わせることで構築できる。そのため、リアクトル1は製造作業性に優れる。第一コア3fと第二コア3sとの間には、後述するギャップ部3gが設けられていてもよいし、ギャップ部3gが設けられていなくてもよい。本実施形態とは異なり、コア3は一体物でもよい。
(第一コア)
第一コア3fは、ミドルコア31の少なくとも一部およびサイドコア32の少なくとも一部からなる群より選択される少なくとも一つと、第一エンドコア35とを有する。例えば、第一コア3fが、ミドルコア31の少なくとも一部またはサイドコア32の少なくとも一部と、第一エンドコア35とを有する場合、第一コア3fの平面形状は、L字状である。第一コア3fが、ミドルコア31の少なくとも一部と、サイドコア32の少なくとも一部と、第一エンドコア35とを有する場合、第一コア3fの平面形状は、U字状またはJ字状である。ミドルコア31の一部とサイドコア32の一部の第一方向D1に沿った長さが互いに同一の場合、第一コア3fの平面形状はU字状である。ミドルコア31の一部とサイドコア32の一部の第一方向D1に沿った長さが互いに異なる場合、第一コア3fの平面形状はJ字状である。
本実施形態の第一コア3fの平面形状はU字状である。本実施形態の第一コア3fは、第一ミドルコア部31fと、第一サイドコア部32fと、第一エンドコア35とを有する。第一コア3fは、第一ミドルコア部31fと第一サイドコア部32fと第一エンドコア35とが一体の成形体である。図1、図2では説明の便宜上、第一サイドコア部32fと第一エンドコア35との境界が二点鎖線で示されている。第一エンドコア35は、第一ミドルコア部31fと第一サイドコア部32fとをつないでいる。第一ミドルコア部31fと第一サイドコア部32fとは、第一エンドコア35の幅に沿った方向の両端に設けられている。
(第二コア)
第二コア3sは、第一コア3fと第二コア3sとの組み合わせに応じて、第二エンドコア36のみで構成されている場合と、ミドルコア31の残部およびサイドコア32の残部からなる群より選択される少なくとも一つと第二エンドコア36とを有する場合とがある。例えば、第二コア3sが、一つの第二エンドコア36で構成される場合、第二コア3sの平面形状はI字状である。第二コア3sが、ミドルコア31の残部またはサイドコア32の残部と第二エンドコア36とを有する場合、第二コア3sの平面形状はL字状である。第二コア3sが、ミドルコア31の残部と、サイドコア32の残部と、第二エンドコア36とを有する場合、第二コア3sの平面形状はU字状またはJ字状である。ミドルコア31の残部とサイドコア32の残部の第一方向D1に沿った長さが互いに同一の場合、第二コア3sの平面形状はU字状である。ミドルコア31の残部とサイドコア32の残部の第一方向D1に沿った長さが互いに異なる場合、第二コア3sの平面形状はJ字状である。
本実施形態の第二コア3sの平面形状はU字状である。本実施形態の第二コア3sは、第二ミドルコア部31sと、第二サイドコア部32sと、第二エンドコア36とを有する。第二コア3sは、第二ミドルコア部31sと第二サイドコア部32sと第二エンドコア36とが一体の成形体である。図1、図2では説明の便宜上、第二サイドコア部32sと第二エンドコア36との境界が二点鎖線で示されている。第二エンドコア36は、第二ミドルコア部31sと第二サイドコア部32sとをつないでいる。第二ミドルコア部31sと第二サイドコア部32sとは、第二エンドコア36の幅に沿った方向の両端に設けられている。
本実施形態では、第一ミドルコア部31fの第一方向D1に沿った長さは、第一サイドコア部32fの第一方向D1に沿った長さよりも短い。
本実施形態とは異なり、第一ミドルコア部31fの第一方向D1に沿った長さは、第二ミドルコア部31sの第一方向D1に沿った長さよりも長くてもよい。第一サイドコア部32fの第一方向D1に沿った長さは、第二サイドコア部32sの第一方向D1に沿った長さよりも長くてもよい。第一ミドルコア部31fの第一方向D1に沿った長さは、第一サイドコア部32fの第一方向D1に沿った長さと同等でもよい。
本実施形態では、第一コア3fと第二コア3sとは、第一サイドコア部32fの端面と第二サイドコア部32sの端面とが接するように組み合わされている。このように組み合わされていると、上記長さの関係を満たすことから、第一ミドルコア部31fの端面と第二ミドルコア部31sの端面との間には間隔が設けられている。第一ミドルコア部31fの端面と第二ミドルコア部31sの端面との間にギャップ部3gが構成されている。ギャップ部3gは、第一コア3fおよび第二コア3sよりも比透磁率が小さい材料からなる部材で構成されている。ギャップ部3gは、後述する複合材料の成形体の樹脂と同様の樹脂で構成されている。ギャップ部3gは、上記樹脂中に後述するフィラーが含まれた混合材料で構成されていてもよい。
第一コア3fおよび第二コア3sの各々は、複合材料の成形体または圧粉成形体で構成されている。本実施形態では、第一コア3fは複合材料の成形体で構成され、第二コア3sは圧粉成形体で構成されている。本実施形態とは異なり、第一コア3fおよび第二コア3sの両方は複合材料の成形体で構成されていてもよいし、圧粉成形体で構成されていてもよい。
複合材料の成形体は、樹脂中に軟磁性粉末が分散されてなる成形体である。複合材料の成形体は、未固化の樹脂中に軟磁性粉末を分散した流動性の素材を金型に充填し、樹脂を固化させることで得られる。複合材料の成形体は、樹脂中の軟磁性粉末の含有量を容易に調整できる。そのため、複合材料の成形体は、磁気特性を調整し易い。その上、複合材料の成形体は、圧粉成形体に比較して、複雑な形状でも形成し易い。複合材料の成形体中の軟磁性粉末の含有量は、例えば20体積%以上80体積%以下である。複合材料の成形体中の樹脂の含有量は、例えば20体積%以上80体積%以下である。これらの含有量は、複合材料の成形体の体積を100%とする場合に対する割合である。
圧粉成形体は、軟磁性粉末を圧縮成形してなる成形体である。圧粉成形体は、複合材料の成形体に比較して、コア部に占める軟磁性粉末の割合を高くできる。そのため、圧粉成形体は、磁気特性を高め易い。磁気特性としては、比透磁率や飽和磁束密度が挙げられる。また、圧粉成形体は、複合材料の成形体に比較して、樹脂の量が少なく軟磁性粉末の量が多いため、放熱性に優れる。圧粉成形体中の軟磁性粉末の含有量は、例えば85体積%以上99体積%以下である。この含有量は、圧粉成形体の体積を100%とする場合に対する割合である。
軟磁性粉末を構成する粒子は、例えば、軟磁性金属の粒子、被覆粒子、または軟磁性非金属の粒子である。被覆粒子は、軟磁性金属の粒子と、軟磁性金属の粒子の外周に設けられている絶縁被覆とを備える。軟磁性金属は、例えば、純鉄または鉄基合金である。鉄基合金は、例えば、Fe-Si合金またはFe-Ni合金である。絶縁被覆は、例えばリン酸塩である。軟磁性非金属は、例えばフェライトである。
複合材料の成形体の樹脂は、例えば、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂である。熱硬化性樹脂は、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、またはウレタン樹脂である。熱可塑性樹脂は、例えば、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリアミド樹脂、液晶ポリマー、ポリイミド樹脂、またはフッ素樹脂である。ポリアミド樹脂は、例えば、ナイロン6、ナイロン66、またはナイロン9Tである。
複合材料の成形体はフィラーを含有していてもよい。フィラーは、例えばアルミナまたはシリカである。フィラーは、放熱性および電気絶縁性の向上に寄与する。
複合材料の成形体中における軟磁性粉末の含有量および圧粉成形体中における軟磁性粉末の含有量は、成形体の断面における軟磁性粉末の面積割合と等価とみなす。成形体中における軟磁性粉末の含有量は、次のようにして求める。成形体の断面をSEM(走査型電子顕微鏡)で観察して観察画像を取得する。成形体の断面は、任意の断面である。SEMの倍率は、200倍以上500倍以下とする。観察画像の取得数は、10個以上とする。総断面積は、0.1cm以上とする。一断面につき一つの観察画像を取得してもよいし、一断面につき複数の観察画像を取得してもよい。取得した各観察画像を画像処理して粒子の輪郭を抽出する。画像処理としては、例えば、二値化処理が挙げられる。各観察画像において軟磁性粒子の面積割合を算出し、その面積割合の平均値を求める。その平均値を軟磁性粉末の含有量とみなす。
《実施形態2》
〔コンバータ・電力変換装置〕
実施形態1のリアクトル1は、以下の通電条件を満たす用途に利用できる。通電条件としては、例えば、最大直流電流が100A以上1000A以下程度であり、平均電圧が100V以上1000V以下程度であり、使用周波数が5kHz以上100kHz以下程度であることが挙げられる。実施形態1のリアクトル1は、代表的には電気自動車、ハイブリッド自動車、または燃料電池自動車の車両1200に載置されるコンバータの構成部品や、このコンバータを備える電力変換装置の構成部品に利用できる。
車両1200は、図6に示されるように、メインバッテリ1210と、メインバッテリ1210に接続される電力変換装置1100と、メインバッテリ1210からの供給電力により駆動して走行に利用されるモータ1220とを備える。モータ1220は、代表的には、3相交流モータである。モータ1220は、走行時、車輪1250を駆動し、回生時、発電機として機能する。ハイブリッド自動車の場合、車両1200は、モータ1220に加えてエンジン1300を備える。図6では、車両1200の充電箇所がインレットである例が示されている。図示は省略されているものの、車両1200の充電箇所はプラグを備える形態とすることができる。
電力変換装置1100は、メインバッテリ1210に接続されるコンバータ1110と、コンバータ1110に接続されるインバータ1120とを有する。インバータ1120は、直流と交流との相互変換を行う。この例に示すコンバータ1110は、車両1200の走行時、200V以上300V以下程度のメインバッテリ1210の入力電圧を400V以上700V以下程度にまで昇圧して、インバータ1120に給電する。コンバータ1110は、回生時、モータ1220から出力される入力電圧をメインバッテリ1210に適合した直流電圧に降圧して、メインバッテリ1210に充電させている。入力電圧は直流電圧である。インバータ1120は、車両1200の走行時、コンバータ1110で昇圧された直流を所定の交流に変換してモータ1220に給電する。インバータ1120は、回生時、モータ1220からの交流出力を直流に変換してコンバータ1110に出力している。
コンバータ1110は、図7に示されるように、複数のスイッチング素子1111と、スイッチング素子1111の動作を制御する駆動回路1112と、リアクトル1115とを備え、ON/OFFの繰り返しにより入力電圧の変換を行う。入力電圧の変換とは、ここでは昇降圧を行う。スイッチング素子1111には、電界効果トランジスタ、絶縁ゲートバイポーラトランジスタなどのパワーデバイスが利用される。リアクトル1115は、回路に流れようとする電流の変化を妨げようとするコイルの性質を利用し、スイッチング動作によって電流が増減しようとしたとき、その変化を滑らかにする機能を有する。リアクトル1115として、実施形態1のリアクトル1を備える。このリアクトル1を備えることで、電力変換装置1100やコンバータ1110は優れた性能を有する。
車両1200は、コンバータ1110の他、メインバッテリ1210に接続された給電装置用コンバータ1150と、メインバッテリ1210の高圧を低圧に変換する補機電源用コンバータ1160とを備える。補機電源用コンバータ1160は、補機類1240の電力源となるサブバッテリ1230とメインバッテリ1210とに接続される。コンバータ1110は、代表的には、DC-DC変換を行う。給電装置用コンバータ1150や補機電源用コンバータ1160は、AC-DC変換を行う。給電装置用コンバータ1150のなかには、DC-DC変換を行うものもある。給電装置用コンバータ1150および補機電源用コンバータ1160のリアクトルに、実施形態1のリアクトル1などと同様の構成を備え、適宜、大きさまたは形状などを変更したリアクトルを利用できる。また、入力電力の変換を行うコンバータであって、昇圧のみを行うコンバータおよび降圧のみを行うコンバータに、実施形態1のリアクトル1などを利用することもできる。
本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 リアクトル
2 コイル、20 巻線、21 第一端部、22 第二端部
251 第一コイル面、252 第二コイル面
3 コア、3f 第一コア、3s 第二コア、3g ギャップ部
31 ミドルコア、311 第一コア面、312 第二コア面
31f 第一ミドルコア部、31s 第二ミドルコア部
32 サイドコア、321 第一コア面、322 第二コア面
32f 第一サイドコア部、32s 第二サイドコア部
35 第一エンドコア、351 第一コア面、352 第二コア面
36 第二エンドコア、361 第一コア面、362 第二コア面
D1 第一方向、D2 第二方向、D3 第三方向
C1 第一外周形状、L11 第一長辺、L12 第二長辺
C2 第二外周形状、L21 第一長辺、L22 第二長辺
C3 第三外周形状、L31 第一長辺、L32 第二長辺
C4 第四外周形状、L41 第一長辺、L42 第二長辺
1100 電力変換装置、1110 コンバータ
1111 スイッチング素子、1112 駆動回路
1115 リアクトル、1120 インバータ
1150 給電装置用コンバータ、1160 補機電源用コンバータ
1200 車両、1210 メインバッテリ、1220 モータ
1230 サブバッテリ、1240 補機類
1250 車輪、1300 エンジン
上記(3)のリアクトルは、実質的に面一な面が第一エンドコアの第一コア面と第二エンドコアの第一コア面と第一コイル面のみであるリアクトルに比較して、コイルの端面付近から磁束がより漏れ難い。上記(3)のリアクトルは、上記リアクトルに比較して、コイルの端面が第一エンドコアおよび第二エンドコアによって覆われている領域が広いからである。上記(3)のリアクトルは、上記リアクトルに比較して、設置対象に接触させる面の選択肢が多い。上記(3)のリアクトルは、第一コイル面、第一エンドコアの第一コア面、および第二エンドコアの第一コア面を設置対象に接触させることもできるし、第二コイル面、第一エンドコアの第二コア面、および第二エンドコアの第二コア面を設置対象に接触させることもできるからである。上記(3)のリアクトルは、第一エンドコアおよび第二エンドコアの体積が一定であれば、上記リアクトルに比較して、第一エンドコアおよび第二エンドコアの第一方向に沿った長さを更に短くし易いためリアクトルの第一方向に沿った長さを短くし易い。
(4)上記(または上記(3)のリアクトルにおいて、
前記サイドコアの外周面は、互いに向かい合っている第一コア面および第二コア面を有し、
前記サイドコアの前記第一コア面は、前記第一コイル面と実質的に面一でもよい。

Claims (9)

  1. らせん状に巻回された巻線で構成されたコイルと、
    前記コイルの内部と外部とを通るように形成されたコアと、を備え、
    前記コイルの数は一つであり、
    前記コアは、
    前記コイルの内部に配置されたミドルコアと、
    前記コイルが配置されることなく前記ミドルコアに並列に配置されたサイドコアと、
    前記ミドルコアの第一端部と前記サイドコアの第一端部とにつながる第一エンドコアと、
    前記ミドルコアの第二端部と前記サイドコアの第二端部とにつながる第二エンドコアと、を有し、
    前記ミドルコアの幅は、前記サイドコアの幅よりも広い、
    リアクトル。
  2. 前記コイルの軸に沿った第一方向からみた前記コイルの第一外周形状は長方形状であり、
    前記コイルの外周面は、前記第一外周形状の長辺の各々に沿っていると共に互いに向かい合っている第一コイル面および第二コイル面を有し、
    前記第一エンドコアおよび前記第二エンドコアの外周面の各々は、互いに向かい合っている第一コア面および第二コア面を有し、
    前記第一エンドコアおよび前記第二エンドコアの各々の前記第一コア面は、前記第一コイル面と実質的に面一である、請求項1に記載のリアクトル。
  3. 前記第一エンドコアおよび前記第二エンドコアの各々の前記第二コア面は、前記第二コイル面と実質的に面一である、請求項2に記載のリアクトル。
  4. 前記サイドコアの外周面は、互いに向かい合っている第一コア面および第二コア面を有し、
    前記サイドコアの前記第一コア面は、前記第一コイル面と実質的に面一である、請求項2または請求項3に記載のリアクトル。
  5. 前記サイドコアの前記第二コア面は、前記第二コイル面と実質的に面一である、請求項4に記載のリアクトル。
  6. 前記巻線の第一端部および第二端部は、前記長辺の各々に沿った方向に引き出されている、請求項5に記載のリアクトル。
  7. 前記第一方向からみた前記第一エンドコアおよび前記第二エンドコアの第二外周形状は長方形状であり、
    前記第一エンドコアおよび前記第二エンドコアの各々の前記第一コア面および前記第二コア面は、前記第二外周形状の長辺の各々に沿った面である、請求項6に記載のリアクトル。
  8. 請求項1または請求項2に記載のリアクトルを備える、
    コンバータ。
  9. 請求項8に記載のコンバータを備える、
    電力変換装置。
JP2022197373A 2022-12-09 2022-12-09 リアクトル、コンバータ、および電力変換装置 Pending JP2024083070A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022197373A JP2024083070A (ja) 2022-12-09 2022-12-09 リアクトル、コンバータ、および電力変換装置
PCT/JP2023/043337 WO2024122509A1 (ja) 2022-12-09 2023-12-04 リアクトル、コンバータ、および電力変換装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022197373A JP2024083070A (ja) 2022-12-09 2022-12-09 リアクトル、コンバータ、および電力変換装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024083070A true JP2024083070A (ja) 2024-06-20

Family

ID=91379373

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022197373A Pending JP2024083070A (ja) 2022-12-09 2022-12-09 リアクトル、コンバータ、および電力変換装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2024083070A (ja)
WO (1) WO2024122509A1 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6211028B2 (ja) * 2015-03-11 2017-10-11 三菱電機株式会社 リアクトル装置
JP2017011186A (ja) * 2015-06-24 2017-01-12 株式会社オートネットワーク技術研究所 リアクトル、及びリアクトルの製造方法
JP2022075188A (ja) * 2020-11-06 2022-05-18 スミダコーポレーション株式会社 昇圧リアクトル装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2024122509A1 (ja) 2024-06-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6065609B2 (ja) リアクトル、コンバータ、及び電力変換装置
US20230100669A1 (en) Reactor, converter, and power conversion device
WO2024122509A1 (ja) リアクトル、コンバータ、および電力変換装置
WO2024122508A1 (ja) リアクトル、コンバータ、および電力変換装置
WO2021177190A1 (ja) リアクトル、コンバータ、及び電力変換装置
WO2022054462A1 (ja) リアクトル、コンバータ、及び電力変換装置
WO2023054072A1 (ja) リアクトル、コンバータ、及び電力変換装置
WO2023054071A1 (ja) リアクトル、コンバータ、及び電力変換装置
WO2024005095A1 (ja) リアクトル、磁性コア、コンバータ、および電力変換装置
WO2024005094A1 (ja) リアクトル、磁性コア、コンバータ、および電力変換装置
US20240170193A1 (en) Core piece, reactor, converter, and power conversion apparatus
WO2023026836A1 (ja) リアクトル、コンバータ、及び電力変換装置
WO2022044711A1 (ja) リアクトル、コンバータ、及び電力変換装置
US20230307169A1 (en) Reactor, converter, and power conversion device
WO2022044712A1 (ja) リアクトル、コンバータ、及び電力変換装置
WO2023048104A1 (ja) リアクトル、コンバータ、及び電力変換装置
US11557423B2 (en) Coil and reactor
JP2024092404A (ja) リアクトル、コンバータ、および電力変換装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231208