JP2021128883A - 全固体電池用負極 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い体積比率で固体電解質を含む負極において、入力特性を向上させる。【解決手段】全固体電池用負極は、負極合材を含む。負極合材は、負極活物質、導電材および硫化物固体電解質を含む。負極活物質は、チタン酸化物を含む。負極活物質と硫化物固体電解質との合計体積に対する、負極活物質の体積の百分率は、45%から60%である。負極合材の体積に対する、導電材の体積の百分率は、2%から5%である。【選択図】図2

Description

本開示は、全固体電池用負極に関する。
特開2019−199394号公報(特許文献1)は、Li4Ti512と、硫化物固電解質とを含む負極を開示している。
特開2019−199394号公報
全固体電池が検討されている。全固体電池用負極(以下「負極」と略記され得る。)は、負極活物質と固体電解質とを含む。例えば、入出力特性が重視される用途においては、負極内のイオン伝導が充放電反応の律速段階となりやすい傾向がある。硫化物固体電解質は、高いイオン伝導度を有する傾向がある。硫化物固体電解質を高い体積比率で負極に配合することにより、入出力特性が重視される用途に対応することが考えられる。
しかし、硫化物固体電解質の体積比率が過度に高くなると、負極活物質が硫化物固体電解質によって取り囲まれる。硫化物固体電解質は、電子伝導性を有しない。負極活物質が硫化物固体電解質によって取り囲まれることにより、電子伝導パスが途切れ、入力特性が低下する可能性がある。
電子伝導パスを増加させるため、導電材を負極に配合することも考えられる。しかし、導電材は、イオン伝導性を有しない。導電材により、イオン伝導パスが途切れ、入力特性が低下する可能性もある。
本開示の目的は、高い体積比率で固体電解質を含む負極において、入力特性を向上させることである。
以下、本開示の技術的構成および作用効果が説明される。ただし、本開示の作用メカニズムは、推定を含んでいる。作用メカニズムの正否は、特許請求の範囲を限定しない。
全固体電池用負極は、負極合材を含む。負極合材は、負極活物質、導電材および硫化物固体電解質を含む。負極活物質は、チタン酸化物を含む。負極活物質と硫化物固体電解質との合計体積に対する、負極活物質の体積の百分率は、45%から60%である。負極合材の体積に対する、導電材の体積の百分率は、2%から5%である。
本開示における負極活物質は、チタン酸化物を含む。一般に、酸化物系活物質は、電子伝導性が低い傾向がある。チタン酸化物は、電子伝導に関して特徴的な挙動を示す。すなわち、チタン酸化物は、一旦Liが挿入されると、高い電子伝導性を示すようになる。
本開示の新知見によると、高い電子伝導性を示す負極活物質と、硫化物固体電解質と、導電材とからなる3成分が、特定の体積比率で配合されることにより、入力特性が顕著に向上することが期待される。
すなわち、負極活物質と硫化物固体電解質との合計体積に対する、負極活物質の体積の百分率(以下「活物質比率」とも記される。)は、45%から60%である。負極合材の体積に対する、導電材の体積の百分率(以下「導電材比率」とも記される。)は、2%から5%である。活物質比率および導電材比率がこれらの範囲内である時、入力特性が顕著に向上する傾向がある。
本開示における入力特性の向上効果は、負極活物質がチタン酸化物を含む場合に特有の効果であると考えられる。負極活物質がチタン酸化物を含まない場合、活物質比率および導電材比率が上記範囲内であっても、所期の入力特性が実現できず、さらに電池容量が低下する可能性もある。
図1は、本実施形態における電池要素を示す概略断面図である。 図2は、活物質比率および導電材比率と、充電抵抗との関係を示すグラフである。 図3は、空隙率および導電材比率と、充電抵抗との関係を示すグラフである。
以下、本開示の実施形態(以下「本実施形態」とも記される。)が説明される。ただし、以下の説明は、特許請求の範囲を限定しない。
本実施形態において、例えば「45%から60%」等の記載は、特に断りのない限り、境界値を含む範囲を示す。例えば「45%から60%」は、「45%以上60%以下」の範囲を示す。
<全固体電池>
図1は、本実施形態における電池要素を示す概略断面図である。
全固体電池100は、電池要素50を含む。全固体電池100は、外装体(不図示)を含んでいてもよい。電池要素50は、外装体に収納されていてもよい。外装体は、例えば、金属製のケース等であってもよい。外装体は、アルミラミネートフィルム製のパウチ等であってもよい。
電池要素50は、正極10、セパレータ層30(固体電解質層)、および負極20(全固体電池用負極)を含む。セパレータ層30は、正極10と負極20との間に介在している。全固体電池100は、1個の電池要素50を単独で含んでいてもよい。全固体電池100は、複数個の電池要素50を含んでいてもよい。複数個の電池要素50は、図1のz軸方向に積み上げられていてもよい。複数個の電池要素50は、電気的に直列接続されていてもよい。複数個の電池要素50は、電気的に並列接続されていてもよい。
<全固体電池用負極>
負極20は、負極合材22を含む。負極20は、実質的に負極合材22からなっていてもよい。負極合材22は、層状に成形されていてもよい。すなわち、負極合材22は、負極合材層を形成していてもよい。負極合材層は、例えば、10μmから200μmの厚さを有していてもよい。負極20は、負極集電体21を含んでいてもよい。負極合材22(負極合材層)は、負極集電体21の表面に配置されていてもよい。負極集電体21は、例えば、5μmから30μmの厚さを有していてもよい。負極集電体21は、例えば、ニッケル(Ni)箔、銅(Cu)箔等を含んでいてもよい。
負極合材22は、負極活物質、導電材および硫化物固体電解質を含む。これらの成分を含む限り、負極合材22は、例えば、バインダ等をさらに含んでいてもよい。負極合材22は、実質的に、負極活物質、導電材、硫化物固体電解質、およびバインダからなっていてもよい。
《負極活物質》
負極合材22は、負極活物質を含む。負極活物質は、Liを吸蔵し、かつLiを放出する。負極活物質は、例えば、粒子群(粉体)であってもよい。負極活物質は、例えば、1μmから30μmのメジアン径を有していてもよい。「メジアン径」は、体積基準の粒度分布において、小粒径側からの累積粒子体積が全粒子体積の50%になる粒子径を示す。メジアン径は、レーザ回折式粒度分布測定装置により測定され得る。負極活物質は、例えば、1μmから10μmのメジアン径を有していてもよい。
負極活物質は、チタン酸化物を含む。負極活物質は、実質的にチタン酸化物からなっていてもよい。本実施形態におけるチタン酸化物は、チタン(Ti)および酸素(O)を少なくとも含む化合物を示す。チタン酸化物は、Liが挿入されると、高い電子伝導性を示すようになる。チタン酸化物は、例えば、Li、ニオブ(Nb)等をさらに含んでいてもよい。チタン酸化物は、例えば、チタン酸リチウム(Li4Ti512)、酸化チタン(TiO2)およびチタンニオブ酸化物(TiNb27)からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。チタン酸化物は、任意の結晶構造を有し得る。チタン酸化物は、例えば、スピネル型構造、単斜晶系等であってよい。
本実施形態における活物質比率は、45%から60%である。活物質比率が60%を超えると、所期の入力特性が実現できない可能性がある。イオン伝導パスが途切れるためと考えられる。活物質比率が45%未満になると、所期の容量が得られない可能性がある。活物質比率は、例えば、45%以上50%以下であってもよい。活物質比率は、例えば、50%以上60%以下であってもよい。
《導電材》
負極合材22は、導電材を含む。導電材は、電子伝導性を有する。導電材は、任意の成分を含み得る。導電材は、例えば、炭素材料を含んでいてもよい。導電材は、例えば、カーボンブラック、炭素繊維、カーボンナノチューブ(CNT)、およびグラフェンフレークからなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。カーボンブラックは、例えば、ケッチェンブラック(登録商標)、アセチレンブラック等を含んでいてもよい。炭素繊維は、例えば、気相成長炭素繊維(VGCF)等を含んでいてもよい。
本実施形態における導電材比率は、2%から5%である。導電材比率が2%未満になると、入力特性が急激に低下する傾向がある。電子伝導パスが途切れるためと考えられる。導電材比率が5%を超えると、入力特性が低下する傾向がある。イオン伝導パスが途切れるためと考えられる。導電材比率は、例えば、2%以上3%以下であってもよい。導電材比率は、例えば、3%以上5%以下であってもよい。
《硫化物固体電解質》
負極合材22は、硫化物固体電解質を含む。硫化物固体電解質は、高いイオン伝導度を有し得る。硫化物固体電解質は、実質的に電子を伝導しない。硫化物固体電解質は、活物質比率が45%から60%になるように、負極合材22に配合される。
硫化物固体電解質は、例えば、粒子群(粉体)であってもよい。硫化物固体電解質は、例えば、0.05μmから5μmのメジアン径を有していてもよい。硫化物固体電解質は、例えば、0.1μmから1μmのメジアン径を有していてもよい。
硫化物固体電解質は、例えば、ガラスであってもよい。硫化物固体電解質は、例えば、ガラスセラミックス(「結晶化ガラス」とも称される。)であってもよい。
硫化物固体電解質は、硫黄(S)およびLiを含む。硫化物固体電解質は、例えば、リン(P)等をさらに含んでいてもよい。すなわち、硫化物固体電解質は、硫化リンリチウム等を含んでいてもよい。硫化物固体電解質は、例えば、ハロゲン元素等をさらに含んでいてもよい。硫化物固体電解質は、例えば、ヨウ素(I)、臭素(Br)等をさらに含んでいてもよい。硫化物固体電解質は、例えば、O、珪素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、錫(Sn)等をさらに含んでいてもよい。
硫化物固体電解質は、例えば、Li2S−P25、Li2S−SiS2、LiI−Li2S−SiS2、LiI−Si2S−P25、LiI−LiBr−Li2S−P25、LiI−Li2S−P25、LiI−Li2O−Li2S−P25、LiI−Li2S−P25、LiI−Li3PO4−P25、およびLi2S−P25−GeS2からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。
ここで、例えば「Li2S−P25」は、硫化物固体電解質が、「Li2S」に由来する成分と、「P25」に由来する成分とからなることを示す。Li2S−P25は、例えば、Li2SとP25とのメカノケミカル反応により生成され得る。Li2SとP25との混合比は、任意である。Li2SとP25とは、例えば、モル比で「Li2S/P25=50/50」から「Li2S/P25=90/10」の関係を満たしていてもよい。Li2SとP25とは、例えば、モル比で「Li2S/P25=60/40」から「Li2S/P25=80/20」の関係を満たしていてもよい。
《バインダ》
負極合材22は、バインダを含んでいてもよい。バインダは、固体材料同士を結合する。バインダの配合量は、100質量部の負極活物質に対して、例えば、0.1質量部から10質量部であってもよい。バインダは、任意の成分を含み得る。バインダは、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(PVdF)、ブチルゴム(IIR)およびブタジエンゴム(BR)からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。
《空隙率》
負極合材22は、高い圧力で圧縮されていてもよい。圧縮後の負極合材22は、例えば、15%以下の空隙率を有していてもよい。空隙率が15%以下であることにより、入力特性の向上が期待される。圧縮後の負極合材22は、例えば、14%以下の空隙率を有していてもよい。圧縮後の負極合材22は、例えば、12%以下の空隙率を有していてもよい。空隙率は、任意の下限値を有し得る。空隙率は、例えば、0%以上であってもよい。空隙率は、例えば、11%以上であってもよい。
以下、本開示の実施例(以下「本実施例」とも記される。)が説明される。ただし、以下の説明は、特許請求の範囲を限定しない。
<全固体電池の製造>
下記手順により、No.1からNo.29に係る供試電池が製造された。
《1.硫化物固体電解質の調製》
0.550質量部のLi2Sと、0.887質量部のP25と、0.285質量部のLiIと、0.277質量部のLiBrとが、メノウ乳鉢で5分間混合された。5分間混合後、4質量部の脱水ヘプタンが追加された。脱水ヘプタンの追加後、遊星型ボールミルにより、混合物に対して、40時間にわたってメカニカルミリング処理が施された。これにより、硫化物固体電解質(LiI−LiBr−Li2S−P25)が調製された。硫化物固体電解質は、ガラスセラミックスであった。
《2.負極ペーストの調製》
下記材料が準備された。
負極活物質:チタン酸リチウム
導電材:VGCF
硫化物固体電解質:LiI−LiBr−Li2S−P25(上記で調製されたもの)
バインダ:PVdF
分散媒:酪酸ブチル
エスエムテー社製の超音波ホモジナイザ(製品名「UH−50」)により、上記材料が混合されることにより、負極ペーストが調製された。各試料(No.1からNo.29)における固体材料の配合は、下記表1に示される。
Figure 2021128883
《3.正極ペーストの調製》
下記材料が準備された。
正極活物質:LiNi1/3Co1/3Mn1/32/LiNbO3
導電材:VGCF
硫化物固体電解質:LiI−LiBr−Li2S−P25
バインダ:PVdF
分散媒:酪酸ブチル
LiNi1/3Co1/3Mn1/32(粒子)の表面がLiNbO3によって被覆されることにより、正極活物質が調製された。
エスエムテー社製の超音波ホモジナイザ(製品名「UH−50」)により、1.5質量部の正極活物質と、0.036質量部の導電材と、0.306質量部の硫化物固体電解質と、0.012質量部のバインダと、0.85質量部の分散媒とが混合された。これにより、正極ペーストが調製された。
《4.固体電解質ペーストの調製》
下記材料が準備された。
硫化物固体電解質:LiI−Li2S−P25(メジアン径 2.5μm)
バインダ溶液:溶質 ブタジエンゴム系バインダ(濃度 5質量%)/溶媒 ヘプタン
分散媒:ヘプタン
ポリプロピレン製の容器が準備された。該容器に、硫化物固体電解質と、バインダ溶液と、分散媒とが入れられた。超音波分散装置により、容器内の材料が30秒間攪拌された。攪拌後、容器が振とう器にセットされた。振とう器により、容器が3分間振とうされた。以上より、固体電解質ペーストが調製された。
《5.正極および負極の製造》
ブレード式のアプリケータにより、正極ペーストが正極集電体(アルミニウム箔)の表面に塗工された。100℃のホットプレート上において、正極ペーストが30分間乾燥された。これにより、正極集電体の表面に正極合材層が形成された。以上より、正極が製造された。
同様に、負極ペーストが負極集電体(銅箔)の表面に塗工され、乾燥されることにより、負極合材層が形成された。すなわち、負極集電体の表面に負極合材が配置された。以上より、負極が製造された。
本実施例においては、正極合材層の目付量が13mg/cm2であった。負極合材層の目付量は、正極容量に対する負極容量の比が1.15±0.02となるように調整された。なお、正極容量は、正極活物質の比容量を185mAh/gとして算出された。
《6.セパレータ層の形成(正極側)》
正極に第1プレス加工が施された。第1プレス加工後、ダイコータにより、正極合材層の表面に固体電解質ペーストが塗工された。100℃のホットプレート上において、固体電解質ペーストが30分間乾燥された。固体電解質ペーストが乾燥することにより、正極合材層の表面にセパレータ層の一部が形成された。これにより第1積層体が形成された。ロールプレス装置により、第1積層体に第2プレス加工が施された。第2プレス加工の圧力は、2tоn/cm2(2×103kg/cm2)であった。第2プレス加工後、打ち抜き加工により、第1積層体が所定の平面形状に加工された。
《7.セパレータ層の形成(負極側)》
負極に第1プレス加工が施された。本実施例においては、2tоn/cm2から5tоn/cm2の範囲内で、第1プレス加工の圧力が調整されることにより、各種の負極がそれぞれ作製された。
第1プレス加工後、下記表3に示される各負極の空隙率が測定された。空隙率の測定手順は、次のとおりである。まず、打ち抜き加工により、負極から試料片が採取された。試料片は、1cm2の面積を有していた。マイクロメータにより、試料片の厚さが測定された。試料片の厚さから、負極集電体の厚さが差し引かれることにより、負極合材の厚さが算出された。面積と厚さとが乗じられることにより、負極合材の見かけ体積が算出された。電子天秤により、試料片の質量が測定された。試料片の質量から、負極集電体の質量が差し引かれることにより、負極合材の質量が算出された。負極合材の質量が、負極合材の見かけ体積で除されることにより、負極合材の見かけ密度(ρ)が算出された。負極合材に含まれる各成分の真密度から、負極合材の真密度(ρ0)が算出された。下記式により空隙率が算出された。
空隙率(%)={1−ρ/ρ0}×100
第1プレス加工後、ダイコータにより、負極合材層の表面に固体電解質ペーストが塗工された。100℃のホットプレート上において、固体電解質ペーストが30分間乾燥された。固体電解質ペーストが乾燥することにより、負極合材層の表面にセパレータ層の一部が形成された。これにより第2積層体が形成された。ロールプレス装置により、第2積層体に第2プレス加工が施された。第2プレス加工の圧力は、2tоn/cm2であった。第2プレス加工後、打ち抜き加工により、第2積層体が所定の平面形状に加工された。
《8.組み立て》
仮支持体として、アルミニウム箔が準備された。仮支持体の表面に、固体電解質ペーストが塗工され、乾燥されることにより、セパレータ層の一部(未プレス状態)が形成された。
仮支持体の表面に形成されたセパレータ層の一部が、第1積層体の表面に転写された。さらに、第1積層体に第2積層体が重ね合わされることにより、電池要素が形成された。電池要素においては、正極集電体、正極合材層、セパレータ層、負極合材層および負極集電体がこの順で積層されていた。電池要素にホットプレス加工が施された。ホットプレスの温度は、130℃であった。ホットプレスの圧力は、2tоn/cm2であった。
外装体が準備された。外装体は、アルミラミネートフィルム製のパウチであった。外装体に電池要素が封入された。電池要素に所定の圧力が加わるように、外装体の周囲が拘束された。以上より、供試電池(全固体リチウムイオン電池)が製造された。
<入力特性の評価>
本実施例における「1C」は、満充電容量が1時間で充電される電流レートを示す。
25℃の温度環境下において、0.1Cの電流レートにより、1.5Vから2.9Vの電圧範囲で、供試電池の充放電が5サイクル繰り返された。供試電池のSOC(state оf charge)が80%に調整された。本実施例におけるSOCは、5サイクル目の放電容量を基準とする。
SOCの調整後、3.5Cの電流レートにより、供試電池が10秒間充電された。電圧上昇量(ΔV)が測定された。電圧上昇量(ΔV)は、充電開始から10秒後の電圧と、充電開始時の電圧との差を示す。電圧上昇量(ΔV)が、充電電流で除されることにより、「充電抵抗」が算出された。充電抵抗は、下記表2および表3に示される。本実施例においては、下記表2および表3の充電抵抗が「1.10」以下であれば、所期の入力特性が得られているとみなされる。
Figure 2021128883
図2は、活物質比率および導電材比率と、充電抵抗との関係を示すグラフである。
図2には、上記表2の結果が示されている。図2において、活物質比率が45%から60%であり、かつ導電材比率が2%から5%である領域において、充電抵抗が顕著に低下する傾向がみられる。すなわち、該領域において、入力特性が顕著に向上する傾向がみられる。
図2において、活物質比率が60%を超える時、導電材比率が高くなる程、充電抵抗が高くなる傾向がみられる。
Figure 2021128883
図3は、空隙率および導電材比率と、充電抵抗との関係を示すグラフである。
図3には、上記表3の結果が示されている。図3において、空隙率が15%以下であり、かつ導電材比率が2%から5%である領域において、充電抵抗が顕著に低下する傾向がみられる。すなわち、該領域において、入力特性が顕著に向上する傾向がみられる。
本実施形態および本実施例は、全ての点で例示である。本実施形態および本実施例は、制限的なものではない。特許請求の範囲の記載に基づいて定められる技術的範囲は、特許請求の範囲の記載と均等の意味における全ての変更を包含する。特許請求の範囲の記載に基づいて定められる技術的範囲は、特許請求の範囲の記載と均等の範囲内における全ての変更も包含する。
10 正極、20 負極(全固体電池用負極)、21 負極集電体、22 負極合材、30 セパレータ層、50 電池要素、100 全固体電池。

Claims (1)

  1. 負極合材を含み、
    前記負極合材は、負極活物質、導電材および硫化物固体電解質を含み、
    前記負極活物質は、チタン酸化物を含み、
    前記負極活物質と前記硫化物固体電解質との合計体積に対する、前記負極活物質の体積の百分率は、45%から60%であり、
    前記負極合材の体積に対する、前記導電材の体積の百分率は、2%から5%である、
    全固体電池用負極。
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