JP2021126775A - 射出成形方法及びホットランナ - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1に記載の射出成形方法においては、樹脂が溶融状態を保つように、ヒータにより加熱されたホットランナが用いられる。成形機から押し出される溶融樹脂が、ホットランナの樹脂注入スプルー及びマニホールド内の通路を通り、更にゲートノズル内へと流入する。ゲートノズル内には、マニホールドからゲートに向けてバルブピンが挿入されている。バルブピンが後退しており、ゲートが開放されている状態で、成形機から溶融樹脂を射出することにより、射出された溶融樹脂が金型の製品形状部内に充填される。また、保圧完了後にバルブピンを前進させることでゲートが閉鎖される。
図1に示すように、本実施形態の射出成形方法に用いられる成形装置は、ホットランナ14が取り付けられた固定型11と、固定型11に対して進退可能に設けられた可動型12とを有する成形型10と、成形機70とを備えている。
ホットランナ14は、成形機70から押し出される溶融樹脂Rを導入する導入口21及び溶融樹脂Rをキャビティ13内に導出する導出口41を有する通路15を備えている。
ホットランナ14には、通路15内の溶融樹脂Rの圧力を検出する圧力センサ16が設けられている。圧力センサ16は、制御装置に電気的に接続されている。
次に、成形装置を用いた射出成形方法について説明する。
図1に示すように、成形機70から押し出される溶融樹脂Rを、ホットランナ14の導入口21から通路15に導入するとともに導出口41から成形型10のキャビティ13内に導出することにより成形品Mが成形される。
この状態において、図3に示すように、成形機70から溶融樹脂Rを押し出すことにより、通路15内の溶融樹脂Rの圧力を所定の大きさまで上昇させる(以上、昇圧工程)。ここで、上記所定の大きさとしては、ホットランナ14のヒータに対する通電停止後に通路15内の樹脂Rが冷却により体積収縮しない大きさ(例えば100〜150MPa)であることが好ましい。
次に、成形を再開する際には、当該成形に先立ち、通路15内の樹脂Rを溶融させるべく、第1開閉機構50により導出口41を閉鎖した状態であり、且つ第2開閉機構60により導入口21を閉鎖した状態において、ホットランナ14のヒータに対する通電を開始する(通電開始工程)。
次に、本実施形態の作用について説明する。
成形終了後、第1開閉機構50により導出口41が閉鎖された状態で成形機70から溶融樹脂Rを押し出すことにより、通路15内の溶融樹脂Rの圧力が上記所定の大きさまで上昇される(昇圧工程)。続いて、第2開閉機構60により導入口21が閉鎖される(導入口閉鎖工程)。続いて、ホットランナ14の導入口21と成形機70との接続が解除される(接続解除工程)。このため、ホットランナ14のヒータに対する通電が停止されることで通路15内の樹脂Rが冷却されても、通路15内の樹脂Rの圧力が低下するだけで樹脂Rの体積収縮は生じない。これにより、樹脂Rの体積収縮に起因した通路15内へのエアの引き込みが抑制されるようになる(以上、作用1)。
(1)上記作用1を奏することから、成形型10の段替えが行われた直後におけるシルバーストリークスの発生を抑制できる。
(2)導入口閉鎖工程において、通路15内の溶融樹脂Rの圧力を圧力センサ16により検出するとともに、圧力センサ16により検出される圧力が、所定の大きさ以上であると判断した場合に、第2開閉機構60により導入口を閉鎖する。
(4)ホットランナ14は、成形機70から押し出される溶融樹脂Rを導入する導入口21及び溶融樹脂Rを成形型10のキャビティ13内に導出する導出口41を有する通路15を備える。ホットランナ14は、導出口41を通路15側から開閉可能な第1開閉機構50と、導入口21を通路15側から開閉可能な第2開閉機構60とを備える。第2開閉機構60は、通路15内に設けられ、導入口21を開閉する弁体61と、弁体61を開閉駆動する駆動部62とを有する。
(5)第2開閉機構60の弁体61が導出口41の軸線方向に沿って延在するニードル弁であるため、導入口21から通路15内に導入される溶融樹脂Rの流れを邪魔しにくい。また、駆動部62が通路15外に設けられるため、駆動部62が通路15を流れる溶融樹脂Rの流れを邪魔しない。したがって、第2開閉機構60を追加することによって溶融樹脂Rの流れが邪魔されることを抑制できる。
<変形例>
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・バリの発生を許容できる場合には、減圧工程を省略することもできる。
・通路15内の溶融樹脂の圧力を検出する圧力センサ16に代えて、成形機70内に、成形機70から押し出される溶融樹脂の圧力を検出する圧力センサを設けるようにしてもよい。
・導入口閉鎖工程において、圧力センサにより検出される圧力とは無関係に第2開閉機構60により導入口21を閉鎖するようにしてもよい。
11…固定型
12…可動型
13…キャビティ
14…ホットランナ
15…通路
16…圧力センサ
20…スプルーブッシュ
21…導入口
30…マニホールド
40…ノズルブッシュ
41…導出口
50…第1開閉機構
51…弁体
52…駆動部
60…第2開閉機構
61…弁体
62…駆動部
70…成形機
M…成形品
R…樹脂
Claims (5)
- 成形機から押し出される溶融樹脂を、ホットランナの導入口から通路に導入するとともに導出口から成形型のキャビティ内に導出して成形品を成形する射出成形方法であって、
成形終了後、第1開閉機構により前記導出口を閉鎖した状態で前記成形機から溶融樹脂を押し出すことにより、前記通路内の溶融樹脂の圧力を所定の大きさまで上昇させる昇圧工程と、
前記昇圧工程の後において第2開閉機構により前記導入口を閉鎖する導入口閉鎖工程と、
前記導入口閉鎖工程の後において前記導入口と前記成形機との接続を解除する接続解除工程と、を備える、
射出成形方法。 - 前記導入口閉鎖工程において、前記通路内の溶融樹脂の圧力または前記成形機から押し出される溶融樹脂の圧力を圧力センサにより検出するとともに、前記圧力センサにより検出される前記圧力が、前記所定の大きさ以上であると判断した場合に、前記第2開閉機構により前記導入口を閉鎖する、
請求項1に記載の射出成形方法。 - 成形に先立ち、前記通路内の樹脂を溶融させるべく、前記第1開閉機構により前記導出口を閉鎖した状態であり、且つ前記第2開閉機構により前記導入口を閉鎖した状態において前記ホットランナのヒータに対する通電を開始する通電開始工程と、
前記通電開始工程の後であり、且つ前記導入口と前記成形機との接続を行う前において、前記第2開閉機構により前記導入口を開放することで前記通路内の溶融樹脂の圧力を低減する減圧工程を備える、
請求項1または請求項2に記載の射出成形方法。 - 成形機から押し出される溶融樹脂を導入する導入口及び前記溶融樹脂を成形型のキャビティ内に導出する導出口を有する通路を備えるホットランナにおいて、
前記導出口を前記通路側から開閉可能な第1開閉機構と、
前記導入口を前記通路側から開閉可能な第2開閉機構と、を備え、
前記第2開閉機構は、前記通路内に設けられ、前記導入口を開閉する弁体と、前記弁体を開閉駆動する駆動部と、を有する、
ホットランナ。 - 前記弁体は、前記導入口の軸線方向に沿って延在するニードル弁であり、
前記駆動部は、前記通路外に設けられ、前記弁体を前記軸線方向に沿ってスライド駆動する、
請求項4に記載のホットランナ。
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