JP2021121907A - 記録制御装置、記録装置、記録制御方法、及びプログラム - Google Patents

記録制御装置、記録装置、記録制御方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】不必要にデータの送信を行わず、記録装置が持ち去られた場合に、適切に、記録装置の位置情報又はイベント記録データを他の装置に送信することを可能とする記録制御装置を提供する。【解決手段】記録制御部123は、イベントの検出に基づいて予め設定された所定の期間分の撮影データをイベント記録データとして記録部160に保存する。位置情報取得部129は、記録装置10の位置情報を取得する。通信制御部171は、イベントが検出された後所定期間内に、記録装置10の位置がイベントが検出された位置から所定距離以上離れたと検出された場合、送信対象情報を、他の装置である外部装置20に送信する。【選択図】図1

Description

本発明は、記録制御装置、記録装置、記録制御方法、及びプログラムに関する。
車両の周囲の状況等を撮影して映像等のデータを取得する手段と、車両が何らかの衝撃を受けたことを検出する手段とを有し、車両に対する衝撃を検出した時点に基づいて所定期間の映像等を再生可能に保存するドライブレコーダが普及している。例えば特許文献1には、加速度の推移に基づき映像データを記録するドライブレコーダが開示されている。このようなドライブレコーダは、事故等によるイベントを検出した場合に、事故の状況を撮影した撮影データを再生可能に保存する。またドライブレコーダは、危険運転等により異常な加速度が検出された場合には、危険運転の状況を再生可能に保存する。
さらに、特許文献2には、イベントの検出によって生成されたイベント記録データを、無線通信手段を用いて他の装置に送信するドライブレコーダが開示されている。これにより、サーバに動画データを蓄積することができる。
特開2009−087007号公報 特開2019−032725号公報
事故発生時、事故の当事者同士又は警察とともに、ドライブレコーダが保存したイベント記録データを再生し、事故の状況を確認する場合がある。
しかし、こうした状況確認のときやその前に、悪意のある一方の当事者が、事故状況が記録されたイベント記録データ(証拠)を隠滅するため、他方の当事者のドライブレコーダを奪って持ち去ったり、あるいは逃走中にドライブレコーダを廃棄したりする恐れもある。このような場合、イベント記録データの確認ができず、適切にイベントの状況を把握することが困難となる場合がある。
特許文献2のように、イベント記録データを外部装置に送信することで、証拠となるイベント記録データの紛失を防止することができる。しかし、イベントの検出は、一般的には車両に加わる加速度によって検出されるので、事故とは関連しない加速度をイベントとして検出してしまうことも多い。そのように生成されたイベント記録データを全て他の装置に送信することは効率的ではない。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、不必要にデータの送信を行わず、記録装置が持ち去られた場合に、適切に、記録装置の位置情報又はイベント記録データを他の装置に送信することのできる記録制御装置、記録装置、記録制御方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
そこで、本発明は、撮影部により撮影された撮影データを取得する撮影データ取得部と、移動体に対するイベントを検出するイベント検出部と、前記イベント検出部により検出されたイベントに対応した所定時間分の撮影データをイベント記録データとして記録部に保存する記録制御部と、前記記録制御部を少なくとも含む記録装置の位置情報を取得する位置情報取得部と、イベントが検出された後所定期間内に、前記記録装置の位置がイベントが検出された位置から所定距離以上離れたと検出された場合、前記位置情報取得部により取得された前記記録装置の位置情報又は前記記録部に保存されているイベント記録データを、他の装置に送信するための制御を行う通信制御部と、を有する記録制御装置を提供する。
また、本発明は、上記の記録制御装置と、前記撮影部と、前記撮影部により撮影された撮影データを表示する表示部と、前記記録部と、前記距離算出部にGNSS受信信号を出力するGNSS受信部と、前記記録装置に電源を供給する内部電源と、を有する記録装置を提供する。
また、本発明は、撮影部により撮影された撮影データを取得し、移動体に対するイベントを検出し、検出されたイベントに対応した所定時間分の撮影データをイベント記録データとして記録部に保存し、前記記録部に少なくともイベント記録データを保存させる記録装置の位置情報を取得し、イベントが検出された後所定期間内に、前記記録装置の位置がイベントが検出された位置から所定距離以上離れたと検出された場合、取得された前記記録装置の位置情報又は前記記録部に保存されているイベント記録データを、他の装置に送信するための制御を行う、記録制御方法を提供する。
また、本発明は、撮影部により撮影された撮影データを取得するステップと、移動体に対するイベントを検出するステップと、検出されたイベントに対応した所定時間分の撮影データをイベント記録データとして記録部に保存するステップと、前記記録部に少なくともイベント記録データを保存させる記録装置の位置情報を取得するステップと、イベントが検出された後所定期間内に、前記記録装置の位置がイベントが検出された位置から所定距離以上離れたと検出された場合、取得された前記記録装置の位置情報又は前記記録部に保存されているイベント記録データを、他の装置に送信するための制御を行うステップと、をコンピュータに実行させるプログラムを提供する。
本発明によれば、不必要にデータの送信を行わず、記録装置が持ち去られた場合に、適切に、記録装置の位置情報又はイベント記録データを他の装置に送信することのできる記録制御装置、記録装置、記録制御方法、及びプログラムを提供することができる。
実施の形態1にかかる記録制御装置を含む記録装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態1にかかる記録装置の右側面図である。 実施の形態1にかかる記録装置の背面図である。 実施の形態1にかかる記録装置の正面図である。 実施の形態1にかかる実施の形態1にかかる記録制御装置によって実行される記録制御方法を示すフローチャートである。 実施の形態2にかかる記録制御装置によって実行される記録制御方法を示すフローチャートである。 実施の形態3にかかる記録制御装置を含む記録装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態3にかかる記録制御装置によって実行される記録制御方法を示すフローチャートである。 実施の形態4にかかる記録制御装置によって実行される記録制御方法を示すフローチャートである。 実施の形態5にかかる記録制御装置を含む記録装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態5にかかる記録制御装置によって実行される記録制御方法を示すフローチャートである。 実施の形態6にかかる記録制御装置を含む記録装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態6にかかる記録制御装置によって実行される記録制御方法を示すフローチャートである。
以下、本発明を適用した具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明が以下の実施形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
以下、図を参照して実施の形態の構成について説明する。本実施の形態にかかる記録装置10は、自動車等の移動体に設置して用いられ、カメラなどの撮影部が撮影した撮影データの記録を制御するものであって、例えばドライブレコーダと呼ばれる装置である。記録装置10の制御部である記録制御装置100は、例えば、衝突事故による突発的な衝撃など、移動体に加わった衝撃などによる加速度をトリガとして、予め設定された期間分の撮影データを「イベント記録データ」として保存する機能を有している。自動車の運転者等は、記録装置10又は他の再生装置を用いて、このイベント記録データを再生し、再生したイベント記録データの映像を見ることによりイベントの状況を把握できる。記録装置10にイベント記録データ等の再生機能が備えられている場合、記録装置10は、記録再生装置と言い換えられ得る。なお、移動体は、車両に限らず、例えば、オートバイ、ドローンや飛行機、船舶に加えて、人や動物であってもよいが、以下では車両を例に説明する。
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1にかかる記録制御装置100を含む記録装置10の構成を示すブロック図である。図1に示すように、記録装置10は、記録制御装置100及び記録制御装置100に接続された複数の構成要素を有している。記録制御装置100は、各構成要素の制御を司る制御部として機能する。記録制御装置100は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、メモリ、及び複数のインタフェース等が実装された回路基板を有する制御装置であって、格納されているプログラムを実行して種々の処理を実行する。
以下に図1を参照して、本実施の形態にかかる記録制御装置100の詳細について説明する。記録制御装置100は、細分化された処理のそれぞれを実行する機能演算部としての機能も担う。具体的には、記録制御装置100は、撮影データ取得部120、バッファメモリ121、撮影データ処理部122、記録制御部123、再生制御部124、操作制御部125、表示制御部126、加速度情報取得部127、イベント検出部128、位置情報取得部129、及び通信制御部171を有する。図1では、便宜的に、これらの構成要素は、それぞれバスライン110に接続しているように表現されている。
撮影データ取得部120は、例えば、カメラなどの撮影部150から供給された撮影データを取得する。撮影データ取得部120は、バスライン110を介して撮影データをバッファメモリ121に供給する。
バッファメモリ121は、揮発性又は不揮発性のメモリ装置である。バッファメモリ121は、撮影データ取得部120を介して撮影部150が定期的に生成する撮影データを順次受け取り、受け取った撮影データを一時的に記憶する。
撮影データ処理部122は、バッファメモリ121が記憶している撮影データから、予め設定された任意の方式に準拠した形式の一定期間分の撮影ファイルを生成する。予め設定された方式とは、例えばH.264やMPEG−4(Moving Picture Experts Group)などの方式であるが、これには限定されない。また、撮影ファイルとして生成される期間は、例えば60秒などであるが、これには限定されない。
なお、撮影データ処理部122は、撮影データを処理し、予め設定された画角の撮影ファイルを生成してもよい。また、撮影データ処理部122は、バッファメモリ121が出力した撮影データに対して各種処理を施し、予め設定された時間又は予め設定された画角の撮影データを生成し、ファイル名称等のヘッダ情報等を付加して、撮影ファイルを生成してもよい。さらに、撮影データ処理部122は、バッファメモリ121が出力した撮影データを処理し、撮影データのノイズ除去や歪み補正等を行ってもよく、撮影データに時刻情報、車両の速度情報又は車両の位置情報などを表示した撮影ファイルを生成してもよい。
記録制御部123は、撮影データ処理部122が生成した撮影ファイルを記録部160に記録させるための制御を行う。イベント検出部128がイベントを検出した場合、記録制御部123は、イベントの検出に基づいて予め設定された所定の期間分の撮影データ(撮影ファイル)を上書き禁止されたイベント記録データとして記録部160に保存する。このような撮影動作をイベント記録動作と呼ぶ。イベントの検出に基づいて予め設定された所定の期間分の撮影ファイルとは、例えば、イベントが検出された時点の前後30秒間の撮影ファイルなどである。記録制御部123は、イベント記録データを、記録部160における所定の記録領域に保存することができる。所定の記録領域とは、例えば、上書き禁止又は消去禁止とすることを定められた記録領域である。あるいは、記録制御部123により記録部160に供給されたイベント記録データは、上書き禁止又は消去禁止であることを示すフラグがファイルに付加された状態で保存されてもよい。
また、記録制御部123は、記録部160に保存されたイベント記録データについて過去に再生制御部124によって再生処理が行われたか否かを示す情報を、記録部160に記録するための制御を行う。これにより、再生制御部124は、どのイベント記録データが未再生であるかを識別できる。
なお、記録制御部123は、イベント検出部128がイベントを検出していない場合、撮影ファイルを上書き可能な状態で記録部160に記憶させてもよい。上書き可能な状態で記録部160に記憶させる、イベント記録データとは異なる撮影ファイルを、ここでは「通常ファイル」と称する。記録制御部123は、記録部160の記憶容量が上限となった場合、通常ファイルのうち古いものを消去して新たに生成された通常ファイルを記録部160に記録してもよい。このような撮影動作をループ記録動作と呼ぶ。
再生制御部124は、保存されているイベント記録データ又は通常ファイルを再生するための処理を行う。再生制御部124は、保存したイベント記録データの再生を開始する場合、記録部160に保存されているイベント記録データのデコード等を行い、再生した映像データを表示制御部126に供給する。
操作制御部125は、操作部140が受け付けた操作情報を取得し、操作情報に基づいた操作指示を、各構成要素に出力する。操作制御部125は、操作部140から再生対象となる各種データの選択指示を取得した場合、記録部160に記録されているファイルなどを再生制御部124に選択させる。操作制御部125は、操作部140から各種データの再生に関する指示を取得した場合、再生制御部124に再生に関する処理を行わせる。各種データの再生に関する指示とは、例えば、再生開始、一時停止、再生停止、拡大表示などである。
表示制御部126は、表示部141に対し、様々な情報を表示させる制御を行う。例えば、表示制御部126は、撮影部150が撮影中の撮影データを表示部141に表示させる。また、表示制御部126は、再生制御部124から供給されたイベント記録データを受け取り、受け取ったイベント記録データを表示部141に表示させる。表示制御部126は、表示部141に、操作部140の機能としてタッチセンサが重畳されている場合、タッチセンサに対応したアイコンなどを表示部141に適宜表示させる。
加速度情報取得部127は、記録装置10に搭載された加速度センサ142が検出する加速度に関する情報を受け取り、加速度情報取得部127に出力する。なお、加速度情報取得部127は、記録装置10に搭載された加速度センサ142に代えて、車両等の移動体に搭載された図示しない加速度センサから加速度に関する情報を取得してもよい。
イベント検出部128は、加速度情報取得部127から取得した加速度に関する情報に基づき、受け取った情報の信号の大きさや信号パターンから、移動体に対するイベントが発生したことを検出する。移動体に対するイベントとして検出される加速度とは、例えば移動体である車両が他の物体と衝突したときに発生する衝撃などにより生じる加速度である。
イベント検出部128は、加速度情報取得部127から受け取った情報が所定のイベントの発生に該当することを検出した場合には、イベントの発生を検出したことを示す信号を記録制御部123に供給する。イベントの発生とは、例えば、車両に対して物体が衝突した場合の衝撃など、事故に該当する場合に生じる加速度が検出される場合である。例えば、予め設定された方向に対して、予め設定された大きさを越える加速度が、予め設定された期間を越えて検出された場合や、予め設定された期間に加速度の変化が大きかった場合などに、イベント検出部128はイベントの発生を検出する。なお、イベント検出部128は、3軸座標の座標軸であるX軸、Y軸及びZ軸の加速度を検出するものであってもよいし、これらのうち少なくとも1方向の加速度を検出するものであってもよい。また、イベント検出部128は、これら3軸方向から受ける加速度に重み付けを行ってもよい。
位置情報取得部129は、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信部143が受信したGNSS衛星からのGNSS受信信号を受け取り、受け取った信号から現在位置に関する情報である位置情報を算出する。また、位置情報取得部129は、算出した位置情報を記録制御部123及び通信制御部171に供給する。位置情報には、例えば、GNSS衛星から信号を受け取った時刻における車両の緯度及び経度が含まれる。ここで、GNSS受信部143が記録装置10に存在するので、位置情報取得部129は、記録装置10の位置情報を取得することとなる。また、記録制御部123は、イベントが検出された位置を、イベント記録データとともに記録してもよい。
通信制御部171は、イベントが検出された後所定期間内に、記録装置10の位置がイベントが検出された位置から所定距離以上離れたと検出された場合、送信対象情報を、他の装置である外部装置20に送信する。例えば、通信制御部171は、イベント検出部128がイベントを検出した後所定期間内に、記録装置10の位置がイベントが検出された位置から所定距離以上離れたことを検出した場合、送信対象情報を、他の装置である外部装置20に送信してもよい。あるいは、通信制御部171は、記録制御部123がイベント記録データを保存した後所定期間内に、記録装置10の位置がイベントが検出された位置から所定距離以上離れたことを検出した場合、送信対象情報を、外部装置20に送信してもよい。ここで、送信対象情報とは、記録装置10の位置情報、又は、記録部160に保存されているイベント記録データである。
例えば、通信制御部171は、イベントの発生が検出されたときの位置情報と、現在の位置情報との差分を随時算出し、この差分が所定距離離れた場合に、記録装置10の位置がイベントが検出された位置から所定距離以上離れたと検出する。つまり、通信制御部171は、イベントの発生が検出されたときの記録装置10の位置情報と、イベント発生後の記録装置10の位置情報との間の距離が所定距離以上離れたことを検出した場合、送信対象情報を外部装置20に送信してもよい。ここで、イベントの発生が検出されたときの記録装置10の位置情報は、イベントの発生が検出されたときの車両の位置情報に対応する。そして、イベントが検出された後所定期間内に、記録装置10の位置がイベントが検出された位置から所定距離以上離れた場合とは、記録装置10が持ち去られた可能性が極めて高い場合である。イベントが発生した場合、車両の運転手は、イベント発生場所の近傍で車両を停止させることが多い。それにもかかわらず、イベントが検出された後所定期間以内に、記録装置10の位置がイベントが検出された位置から所定距離以上離れる場合は、悪意のある当事者等(事故の相手方など)に記録装置10が持ち去られた可能性が高い。
なお、ここでいう所定距離とは、例えば、事故などのイベント発生後に、記録装置10が持ち去られ、明らかにイベント記録データの確認を阻害するような距離であり、例えば、1000m以上の距離が設定される。また、所定期間に対応する時間(所定時間)は、例えば、イベントの発生後に、イベントが発生した現場で他の当事者が記録装置10を持ち去る可能性のある時間である。言い換えると、イベントが発生した後所定時間以上経過した場合の取り外しは、イベントとは直接関連のない取り外しなどであることが判断できる時間である。所定時間は、例えば5分から10分が設定される。これにより、記録装置10の所有者自身がイベント発生後に記録装置10を取り外し、事故の現場付近でイベント記録データを再生して他の当事者や警察等に見せる場合に、送信対象情報が不必要に送信されてしまうのを抑制することができる。
外部装置20に送信される位置情報は、位置に対応する時刻情報も含む。送信先の外部装置20は、記録装置10の所有者により予め設定することができる。外部装置20の例としては、記録装置10の所有者の携帯電話、スマートフォン、又はコンピュータであってもよいし、クラウド上のサーバであってもよい。
ここで、送信対象情報として、イベント記録データが送信される場合について説明する。悪意のある当事者等に記録装置10が持ち去られたとしても、イベント記録データを外部装置20に送信することで、イベント記録データを確認することができる。更に、外部装置20として車両の所有者の携帯電話やスマートフォン等の通信装置にデータを送信することで、所有者はすぐにイベント記録データを再生することができ、イベント記録データの確認をスムーズに実施することができる。
また、送信対象情報として、記録装置10の位置情報が送信される場合について説明する。外部装置20は、受信した記録装置10の位置情報に基づいて、画面上の地図に記録装置10の位置情報を表示することができる。これにより、外部装置20は、記録装置10の位置情報を受信することで、悪意のある当事者等に持ち去られた記録装置10の位置情報の推移や現在位置を特定することができる。結果的に、持ち去られた記録装置10を発見することができる可能性が高くなる。また、例えば警察等が、記録装置10の位置情報の推移を用いて、記録装置10を持ち去った当事者の移動経路近傍の他の監視カメラや他車両が備えるドライブレコーダの映像等から、記録装置10を持ち去った当事者や車両を特定することができる。
なお、通信制御部171は、記録装置10が車両から取り外され、外部装置20への位置情報の送信を開始した後は、内部電源145の電源容量が位置情報の送信が可能な容量である間は、位置情報の送信を継続することができる。これにより、悪意のある当事者に持ち去られた記録装置10の位置情報を可能な期間送信することができ、記録装置10を持ち去った当事者や車両が特定できる可能性をさらに高めることができる。
次に、図1を参照して、記録制御装置100に接続している各構成について説明する。記録装置10は、操作部140、表示部141、加速度センサ142、GNSS受信部143、撮影部150、記録部160及び通信部170を有することができる。また、記録装置10は、内部電源145を有することができる。また、記録装置10は、図示しない有線ケーブルを介して外部電源と接続されている。
操作部140は、記録装置10に対してユーザが行う操作を受け付けるユーザインタフェースである。ユーザインタフェースは、例えば操作ボタンであってもよいし、表示部141に重畳して設置されたタッチセンサであってもよい。また、ユーザインタフェースは、赤外線や無線通信の受信部であって、リモコン等から送信される信号を受け付けるものであってもよい。操作部140は、受け付けた操作に関する情報である操作情報を、所定のインタフェースを介して記録制御装置100に供給する。操作情報は、例えば、イベント記録開始の指示やイベント記録データの再生を行う指示等である。なお、本例では、記録装置10が操作部140を含むように構成されているが、これに限定されず、操作部140がリモコン等である場合、操作部140は、別体として、記録装置10の外部にあってもよい。この場合、記録装置10には、リモコン等の操作部140からの操作信号を受信する操作信号受信部があればよい。
表示部141は、表示制御部126の制御により各種情報を表示する表示装置である。表示部141は、例えば、液晶パネルや有機EL(Electro Luminescence)などの表示パネルを少なくとも有している。表示部141は、表示制御部126に接続され、表示制御部126から供給される信号を表示する。表示部141は、再生制御部124が再生したイベント記録データなどに含まれる映像を表示する。なお、本例では、記録装置10が表示部141を含むように構成したが、これに限定されず、表示部141は、別体として、記録装置10の外部にあってもよい。
加速度センサ142は、例えば3軸加速度センサであって、記録装置10の任意の場所に設置されている。加速度センサ142は、加速度センサ142に印加された加速度を検出し、検出した加速度に関する情報を記録制御装置100に供給する。加速度センサ142は、加速度情報取得部127に接続されており、検出した加速度に関する情報を加速度情報取得部127に供給する。加速度センサ142は、3軸座標の座標軸であるX軸、Y軸及びZ軸の加速度を検出してもよい。
GNSS受信部143は、例えばGPS(Global Positioning System)と称される衛星測位システムにより記録装置10の現在位置を特定する情報を受信する。GNSS受信部143は、GNSS信号を受信するためのアンテナを含む。さらに、GNSS受信部143は、追加的に、車両が取得する位置情報を受け取るための通信インタフェースを含んでもよい。GNSS受信部143は、受信した記録装置10の現在位置に関する信号を、位置情報取得部129に供給する。
内部電源145は、記録装置10への外部電源の供給が停止したときに、記録装置10を動作させるための電源を供給する。内部電源145は、外部電源からの電力を蓄積する充電式電池やキャパシタなどである。
撮影部150は、対物レンズ、撮像素子及びA−D(Analog to Digital)変換素子等を有する撮像装置である。撮影部150は、車両の周辺の景色を含む映像を撮像し、撮像した映像のデータである撮影データを生成する。撮影部150は、生成した撮影データを撮影データ取得部120に供給する。また、撮影データは、前述したGNSS受信部143からの位置情報と関連付けられて、記録部160に記録される。なお、本例では、記録装置10が撮影部150を含むように構成したが、これに限定されず、撮影部150は、別体として、記録装置10の外部にあってもよい。すなわち、記録装置10の本体部の外にある撮影部150から直接、映像データを撮影データ取得部120に供給するようにしてもよい。
記録部160は、撮影部150から供給された撮影データを格納する記録装置である。記録部160は、例えばフラッシュメモリを含むメモリカードや、SSD(Solid State Drive)又はHDD(Hard Disk Drive)等の不揮発性の記録装置である。記録部160は、記録制御部123に接続され、記録制御部123から所定のデータを受け取り、受け取ったデータを記録する。また、記録部160は、再生制御部124の指示に応じて、再生制御部124に対して、記録しておいたイベント記録データを含むイベントファイルを供給する。記録部160は、記録装置10から脱着可能に構成されていてもよいし、取り外しできない構成であってもよいが、本発明の趣旨を鑑みると、容易に取り外し難いか、あるいは取り外しできない構成であることがより好ましい。すなわち、記録部160は、記録装置10の筐体内に内蔵されている(記録部内蔵型の記録再生装置とも称される)ことが好ましい。
通信部170は、通信制御部171からの指示に基づき、無線ネットワークを介した無線通信によって、外部装置20に、記録装置10の位置情報を送信する。また、通信部170は、記録装置10が設置されている車両に設置されている車両加速度センサ(図示せず)が検出する加速度に関する情報を受信し、加速度情報取得部127に出力してもよい。通信部170は、無線通信によって車両加速度センサが検出する加速度に関する情報を取得してもよい。通信部170は、例えばCAN(Controller Area Network)、イーサネット(登録商標)などの通信方式を用いて車両加速度センサが検出する加速度に関する情報を取得してもよい。また、通信部170は、車両に設置されているカーナビゲーションシステムと通信し、カーナビゲーションシステムが有している加速度センサから加速度情報を取得してもよい。
次に、図2〜図4を参照しながら記録装置10の機構的な構成について説明する。図2は、実施の形態1にかかる記録装置10の右側面図である。図3は、実施の形態1にかかる記録装置10を撮影方向から見た背面図である。図4は、実施の形態1にかかる記録装置10を表示方向から見た正面図である。なお、構成要素の位置関係を説明するための便宜的なものとして、図2〜4には、右手系の直交座標系が付されている。また、以降の図において、直交座標系が付されている場合、図2〜4のX軸、Y軸、及びZ軸方向と、これらの直交座標系のX軸、Y軸、及びZ軸方向はそれぞれ一致している。
図2に示すように、記録装置10は、ブラケット900を介して車両のウィンドシールドWSに固定される。ブラケット900は、接着部901、保持部902及びボールジョイント903を有している。
接着部901は、車両の前方のウィンドシールドWSに接する面に接着剤や両面テープ等で記録装置10を取り付ける部材である。ブラケット900は、接着部901がウィンドシールドWSの任意の位置に固定されることにより固定される。
保持部902は、記録装置10が有する着脱部921に着脱可能且つ装着した記録装置10が車両の走行等で外れたり、撮影向きのずれが生じたりしないように嵌合する。例えば保持部902は、記録装置10が有する着脱部921の所定の方向に対してスライドして係合可能なリブ又は溝を有しており、所定の寸法までスライドすると、ロック機構(図示せず)によりロックされ固定される。
着脱センサ922が、記録装置10が有する着脱部921と保持部902との間に設けられ、記録装置10が取り外されたことを検知することができる。着脱センサ922は、記録装置10が車両に保持された保持部902から取り外された場合、取り外されたことを示す信号を、後述する取り外し検出部181に送信してもよい。
ボールジョイント903は、接着部901と保持部902との角度を調整可能に設けられた関節機構であり、所定の外力が加えられた場合に可動する。接着部901がウィンドシールドWSに接着し、保持部902が記録装置10と嵌合している状態では、所定の外力が加えられない限りボールジョイント903は動かないように構成されている。
記録装置10を利用するユーザは、接着部901をウィンドシールドに固定するとともに、保持部902に記録装置10の着脱部921を嵌合させる。これにより、記録装置10は、車両に固定される。なお、車両に固定された記録装置10を取り外す場合、ユーザは、記録装置10の着脱部921を保持部902から解除する。着脱部921を保持部902から解除する場合、ユーザは、ロック機構(図示せず)を解除したうえで着脱部921を保持部902から引き離すようにスライドさせる。これにより、記録装置10は、車両から取り外される。
記録装置10は、周囲が樹脂製の筐体920に覆われている。記録装置10は、正面に表示部141が有する表示パネルが配置されており、背面に撮影部150の対物レンズが露呈しており、上面には着脱部921が設けられている。したがって、記録装置10は、上面に設けられた着脱部921がブラケット900の保持部902に嵌合し、撮影部150の対物レンズが車両の進行方向に露呈し、表示部141の表示パネルが運転者側に向いて配置される。記録装置10がこのように設置されることにより、記録装置10は、車両の進行方向の映像を撮像するとともに、撮像した映像を運転者に表示する。記録装置10の表示パネルの大きさは、例えば対角線が1.5インチから4インチ程度である。また、筐体920の大きさは、例えば、幅方向(X軸方向)が5センチメートルから10センチメートル程度である。
図3に示すように、記録装置10は、加速度センサ142を内蔵している。したがって、記録装置10がブラケット900により車両に固定された場合には、加速度センサ142は、車両が受ける加速度を、ブラケット900を介して検出する。また、加速度センサ142は、ユーザが記録装置10をブラケット900に対して取り外しや装着を行う場合や、揺すったり押したりした場合にも、加速度を検出する。
なお、上記説明したブラケット900は、記録装置10を車両に取り付けるための一例であり、記録装置10は、様々な好適な方法で、車両又は移動体に取り付けられ得る。また、取り外しを検出するセンサは、上述した着脱センサ922に限らず、記録装置10と移動体との間に設けられた任意の好適なセンサであってもよく、記録装置10が移動体から取り外されたことを検出することができる。
図5は、実施の形態1にかかる記録制御装置100によって実行される記録制御方法を示すフローチャートである。図5を参照して、実施の形態にかかる記録制御装置100の動作を説明する。
記録制御装置100は、撮影データを上書き可能に記録するループ記録動作と、イベント検出動作を開始する(ステップS101)。イベント検出部128がイベントを検出すると(ステップS103でYES)、記録制御装置100の記録制御部123は、検出されたイベントに対応した所定時間分の撮影データをイベント記録データとして記録部160に保存する(ステップS105)。例えば、イベント検出部128は、記録装置10が取り付けられている車両と他車両との衝突事故など、イベントとして検出される条件を満たす加速度が生じた場合に、イベントを検出する。イベント記録データは、上書き禁止又は消去禁止された形式で保存される。一方、イベントが検出されていない場合(ステップS103でNO)、処理フローはステップS113に推移する。
次に、記録制御装置100は、イベントが検出された後、所定期間が満了したか否か、つまり所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS107)。言い換えると、記録制御装置100は、イベントが検出された後、所定期間内であるか否かを判定する。所定時間が経過していないと判定された場合(ステップS107でNO)、記録制御装置100は、記録装置10の位置がイベント検出地点の位置から所定距離以上離れたか否かを判定する(ステップS109)。つまり、記録制御装置100は、イベント検出地点の位置と記録装置10の位置との距離が所定距離以上離れたか否かを判定する。
ここで、ステップS107及びステップS109の処理は、イベントが発生したことにより車両が停止してから所定期間内に記録装置10と車両との距離が所定距離以上離れたことを検出する処理である。そして、イベントが発生したことにより車両が停止してから所定期間内に記録装置10と車両との距離が所定距離以上離れたことは、イベント記録データが確認されることにより不利益となる当事者が、記録装置10を持ち去った状態であると推定される。なお、ステップS107及びステップS109の処理は、記録制御装置100の任意の構成要素によって行われ得る。例えば、ステップS107及びステップS109の処理は、記録制御装置100の通信制御部171によって行われてもよいが、これに限られない。このことは、以下に説明する他の実施の形態においても同様である。
ステップS109において、記録装置10の位置がイベント検出地点の位置から所定距離以上離れたと判定された場合(ステップS109でYES)、通信制御部171は、送信対象情報を外部装置20に送信する(ステップS111)。送信対象情報としてイベント記録データが送信された場合、悪意のある当事者(相手方)が記録装置10を持ち去ったとしても、外部装置20を用いて、イベント記録データを確認することができる。また、送信対象情報として記録装置10の位置情報が送信される場合、外部装置20を用いて、相手方によって悪意を持って持ち去られた記録装置10の本体部の位置を特定するとともに、相手の逃走経路を特定することができる。
一方、ステップS109で、記録装置10の位置がイベント検出地点の位置から所定距離以上離れたと判定されない場合(ステップS109でNO)、処理フローはステップS107に推移する。また、ステップS111で、記録装置10の位置情報を外部装置への送信を開始した後は、位置情報の送信を可能な限り継続して行い、本処理を終了する。この場合、記録装置10の内部電源容量がなくなるか、記録装置10が破壊又は廃棄される可能性が高いためである。
一方、ステップS107で所定時間経過したと判定された場合(ステップS107でYES)、記録制御装置100は、イベント検出処理及びループ記録動作を終了するか否かを判定する(ステップS113)。なお、ステップS107でYESとなることは、事故等のイベントが発生した後、記録装置10が車両から取り外されていないか、所定期間経過した以降に記録装置10が取り外された場合である。そして、いずれの場合でも、イベントの当事者である相手が記録装置10を持ち去ったとことを示していない。イベント検出処理及びループ記録動作を終了しない場合(ステップS113でNO)、ステップS103の処理が繰り返される。
実施の形態1にかかる記録制御装置100は、上記のように構成されているので、相手方等によって記録装置が持ち去られたと推定された場合に、送信対象情報を他の装置に送信することができる。したがって、イベント発生時に常にデータの送信を行うといったように、不必要にデータの送信を行うことを抑制できる。したがって、実施の形態1にかかる記録制御装置100は、不必要にデータの送信を行わず、記録装置が持ち去られた場合に、適切に、記録装置の位置情報又はイベント記録データを他の装置に送信することが可能となる。
また、実施の形態1では、イベント発生後所定期間内に記録装置の位置がイベントが検出された位置から所定距離以上離れたことを検出した場合に、記録装置10が持ち去られた可能性が極めて高いと推定される。そして、実施の形態1にかかる記録制御装置100は、この場合に、送信対象情報を他の装置に送信するように構成されている。これにより、特別な構成を必要とせずに、記録装置10が持ち去られた場合に送信対象情報を他の装置に送信することができる。すなわち、イベント発生後所定期間内に記録装置の位置がイベントが検出された位置から所定距離以上離れたことを検出した場合に、記録装置10が持ち去られた可能性が極めて高いと推定されるので、記録装置10の取り外しを検出する構成は不要である。また、イベント検出地点の位置情報を記録することは、記録制御部123等によって容易に行うことができる。したがって、特別な構成は不要である。
<実施の形態2>
次に、実施の形態2について説明する。実施の形態2では、送信対象情報が送信される条件が、実施の形態1と異なる。なお、実施の形態2にかかる記録装置10及び記録制御装置100の構成については、実施の形態1にかかるものと実質的に同様であるので、説明を省略する。
図6は、実施の形態2にかかる記録制御装置100によって実行される記録制御方法を示すフローチャートである。図6のフローチャートにおけるステップS201からステップS207の処理は、図5のフローチャートにおけるステップS101からステップS107の処理と実質的に同様であるので、説明を省略する。また、図6のフローチャートにおけるステップS211及びステップS213の処理は、図5のフローチャートにおけるステップS111及びステップS113の処理と実質的に同様であるので、説明を省略する。
ステップS207で所定時間が経過していないと判定された場合(S207でNO)、記録制御装置100は、記録装置10の位置が、所定速度以上の速度で、イベント検出地点の位置から所定距離以上離れたか否かを判定する(ステップS209)。つまり、記録制御装置100は、イベント検出部128がイベントを検出した後所定期間内に、所定速度以上の速度で、イベント検出地点の位置と記録装置10の位置との距離が所定距離以上離れたか否かを判定する。なお、ステップS209の処理は、記録制御装置100の任意の構成要素によって行われ得る。例えば、ステップS209の処理は、記録制御装置100の通信制御部171によって行われてもよいが、これに限られない。
ここで、所定速度とは、悪意のある当事者等が記録装置10を持ち去って逃走する際の速度に対応する。したがって、所定速度は、徒歩よりも速い速度である。例えば、悪意のある当事者等が記録装置10を持ち去って自己の車両等で逃走する場合、あるいは、車両を利用せず走って逃走した場合などが想定される。したがって、所定速度は、時速10km〜20km以上に設定されることが好ましい。また、記録装置10の位置が所定速度以上の速度で移動したか否かの判定は、記録装置10の速度を検出することでなされ得る。そして、記録装置10の速度は、記録装置10の位置情報の、時間に対する変化量から、算出され得る。
また、イベント検出地点の位置から所定距離以上離れるまでの間、常に、記録装置10の速度が所定速度以上である場合に、記録装置10が所定速度以上の速度でイベント検出地点の位置から所定距離以上離れたと判定されてもよい。あるいは、イベント検出地点の位置から所定距離以上離れるまでの間のうちの予め定められた期間で記録装置10の速度が所定速度以上である場合に、所定速度以上の速度で記録装置10がイベント検出地点の位置から所定距離以上離れたと判定されてもよい。あるいは、イベント検出地点の位置から所定距離以上離れるまでの間のうちの予め定められた距離で記録装置10の速度が所定速度以上である場合に、所定速度以上の速度で記録装置10がイベント検出地点の位置から所定距離以上離れたと判定されてもよい。あるいは、イベント検出地点の位置から所定距離以上離れるまでの間の記録装置10の平均速度が所定速度以上である場合に、所定速度以上の速度で記録装置10がイベント検出地点の位置から所定距離以上離れたと判定されてもよい。あるいは、イベント検出地点の位置から所定距離以上離れるまでの間の記録装置10の最高速度が所定速度以上である場合に、所定速度以上の速度で記録装置10がイベント検出地点の位置から所定距離以上離れたと判定されてもよい。あるいは、イベント検出地点の位置から所定距離以上離れるまでの間の記録装置10の最低速度が所定速度以上である場合に、所定速度以上の速度で記録装置10がイベント検出地点の位置から所定距離以上離れたと判定されてもよい。
ステップS209で、記録装置10の位置が、所定速度以上の速度で、イベント検出地点の位置から所定距離以上離れたと判定された場合(ステップS209でYES)、通信制御部171は、送信対象情報を外部装置20に送信する(ステップS211)。つまり、通信制御部171は、イベントが検出された後所定期間内に、記録装置10の位置がイベントが検出された位置から所定速度以上の速度で所定距離以上離れたと検出された場合、送信対象情報を、他の装置に送信するための制御を行う。一方、ステップS209で、記録装置10の位置が、所定速度以上の速度で、イベント検出地点の位置から所定距離以上離れたと判定されない場合(ステップS209でNO)、処理フローはステップS207に戻る。
実施の形態2にかかる記録制御装置100は、上記のように構成されているので、悪意のある当事者等が記録装置10を持ち去って逃走したことを、より確実に推定することが可能となる。すなわち、実施の形態1における、記録装置10の位置とイベントが検出された位置との距離のみにかかる条件では、記録装置10の所有者が記録装置10を取り外して事故の状況を確認した場合でも、送信対象情報が送信されてしまうおそれがある。これに対し、記録装置10の位置が、所定速度以上の速度で、イベント検出地点の位置から所定距離以上離れたと判定されれば、悪意のある当事者等が記録装置10を持ち去って逃走した可能性が極めて高い。したがって、実施の形態2では、不必要にデータの送信を行うことが、さらに抑制される。
<実施の形態3>
次に、実施の形態3について説明する。実施の形態3では、送信対象情報が送信される条件が、他の実施の形態と異なる。なお、以下の説明において、実施の形態1と同一の構成要素は、図1の構成要素と同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図7は、実施の形態3にかかる記録制御装置100を含む記録装置10の構成を示すブロック図である。実施の形態3にかかる記録制御装置100は、姿勢情報取得部130が設けられている点で、実施の形態1にかかる記録制御装置100と異なる。その他の構成要素については、実施の形態1と実質的に同様であるので、説明を省略する。
姿勢情報取得部130は、記録装置10の姿勢を示す姿勢情報を取得する。具体的には、例えば、姿勢情報取得部130は、3軸加速度センサである加速度センサ142からの情報を用いて、記録装置10の姿勢情報を取得する。ここで、加速度センサ142は、記録装置10が車両に設置されているときに、鉛直下向き(図2及び図3の座標系における−Z方向)の重力加速度を検出するように、調整され得る。したがって、記録装置10が車両に設置されているとき、加速度センサ142では、−Z方向に設定された方向に加速度が印加されていることを検出する。そして、例えば、記録装置10が車両に設置されているとき、記録装置10の姿勢は略一定である。したがって、姿勢情報取得部130が、加速度センサ142が−Z方向に設定された方向の加速度を検出する場合、記録装置10が車両に設置されているときの姿勢を示す姿勢情報を取得できる。あるいは、記録装置10にジャイロセンサ又はモーションセンサ等の姿勢センサが設けられている場合は、姿勢情報取得部130は、このような姿勢センサから姿勢情報を取得してもよい。
ここで、記録装置10が車両から取り外されると、記録装置10の姿勢は一定とならない可能性がある。この場合でも、加速度センサ142は、鉛直下向きに応じた方向の重力加速度を検出し得る。一方、記録装置10の姿勢は車両に設置された姿勢とは異なり得るので、加速度センサ142に設定された−Z方向は、鉛直下向きとは異なる可能性がある。
例えば、記録装置10が取り外された後に、図3における記録装置10の下面が上方向となるような姿勢では、加速度センサ142に設定された+Z方向が鉛直下向きに対応するので、加速度センサ142は、+Z方向の加速度を検出する。また、図3における記録装置10の左面が下方向となるような姿勢では、加速度センサ142に設定された+X方向が鉛直下向きに対応するので、加速度センサ142は、+X方向の加速度を検出する。また、図2における記録装置10の撮影部150の対物レンズ側の面が下方向となるような姿勢では、加速度センサ142に設定された+Y方向が鉛直下向きに対応するので、加速度センサ142は、+Y方向の加速度を検出する。また、図2における記録装置10の表示部141が有する表示パネル側の面が下方向となるような姿勢では、加速度センサ142に設定された−Y方向が鉛直下向きに対応するので、加速度センサ142は、−Y方向の加速度を検出する。したがって、姿勢情報取得部130は、加速度センサ142によって検出される加速度の方向から、記録装置10の姿勢を取得(検出)できる。
図8は、実施の形態3にかかる記録制御装置100によって実行される記録制御方法を示すフローチャートである。図8のフローチャートにおけるステップS301からステップS307の処理は、図5のフローチャートにおけるステップS101からステップS107の処理と実質的に同様であるので、説明を省略する。また、図8のフローチャートにおけるステップS311及びステップS313の処理は、図5のフローチャートにおけるステップS111及びステップS113の処理と実質的に同様であるので、説明を省略する。
ステップS307で所定時間が経過していないと判定された場合(S307でNO)、記録制御装置100は、記録装置10が、イベント検出時とは異なる姿勢の状態でイベント検出地点から所定距離以上離れたか否かを判定する(ステップS309)。つまり、記録制御装置100は、イベント検出部128がイベントを検出した後所定期間内に、記録装置10が、イベント検出時とは異なる姿勢の状態で、イベントが検出された位置から所定距離以上離れたか否かを判定する。
具体的には、記録制御装置100は、姿勢情報取得部130によって取得された姿勢情報を用いて、イベント検出部128がイベントを検出した後所定期間内において、記録装置10の姿勢が、イベント検出時とは異なる姿勢であるか否かを判定する。そして、記録制御装置100は、記録装置10の姿勢がイベント検出時とは異なる姿勢で、記録装置10の位置が、イベント検出地点の位置から所定距離以上離れたか否かを判定する。なお、ステップS309の処理は、記録制御装置100の任意の構成要素によって行われ得る。例えば、ステップS309の処理は、記録制御装置100の通信制御部171によって行われてもよいが、これに限られない。
ここで、悪意のある当事者等が記録装置10を持ち去って逃走する際、記録装置10の姿勢は、記録装置10が車両に設置されているときの姿勢(つまりイベント検出時の姿勢)となる可能性は極めて低い。すなわち、悪意のある当事者等が記録装置10を持ち去って逃走する際、記録装置10の姿勢が、図3における記録装置10の下面を下方向に維持した状態である可能性は極めて低い。したがって、悪意のある当事者等が記録装置10を持ち去って逃走する際、加速度センサ142は、−Z方向以外の方向の加速度を検出し得る。例えば、悪意のある当事者等が車両で逃走する際、記録装置10は、車両の座席に放置され得る。この状態では、記録装置10は傾いた状態で放置され得るので、加速度センサ142は、例えば、−Y方向、−X方向、又は+Y方向の加速度を検出し得る。したがって、イベント検出後所定期間内に、記録装置10が、イベント検出時とは異なる姿勢の状態で、イベントが検出された位置から所定距離以上離れた場合、悪意のある当事者等が記録装置10を持ち去って逃走したと推定できる。また、加速度センサ142で検出された加速度(加速度ベクトル)と−Y方向の加速度(加速度ベクトル)との差分(差ベクトルの大きさ)が予め定められた値よりも大きい場合に、記録装置10の姿勢がイベント検出時とは異なる姿勢と判定されてもよい。
また、イベント検出地点の位置から所定距離以上離れるまでの間、常に、記録装置10がイベント検出時とは異なる姿勢である場合に、記録装置10がイベント検出時とは異なる姿勢の状態でイベント検出地点の位置から所定距離以上離れたと判定されてもよい。あるいは、イベント検出地点の位置から所定距離以上離れるまでの間のうちの予め定められた期間で、記録装置10がイベント検出時とは異なる姿勢である場合に、記録装置10がイベント検出地点の位置から所定距離以上離れたと判定されてもよい。あるいは、イベント検出地点の位置から所定距離以上離れるまでの間のうちの予め定められた距離で、記録装置10がイベント検出時とは異なる姿勢である場合に、記録装置10がイベント検出地点の位置から所定距離以上離れたと判定されてもよい。
ステップS309で、記録装置10が、イベント検出時とは異なる姿勢の状態でイベント検出地点の位置から所定距離以上離れたと判定された場合(S309でYES)、通信制御部171は、送信対象情報を外部装置20に送信する(ステップS311)。つまり、通信制御部171は、イベント検出後、所定期間内に、記録装置10がイベント検出時とは異なる姿勢の状態でイベントが検出された位置から所定距離以上離れたと検出された場合、送信対象情報を他の装置に送信するための制御を行う。一方、ステップS309で、記録装置10が、イベント検出時とは異なる姿勢の状態でイベント検出地点の位置から所定距離以上離れたと判定されない場合(ステップS309でNO)、処理フローはステップS307に戻る。
実施の形態3にかかる記録制御装置100は、上記のように構成されているので、悪意のある当事者等が記録装置10を持ち去って逃走したことを、より確実に推定することが可能となる。すなわち、実施の形態1における、記録装置10の位置とイベントが検出された位置との距離のみにかかる条件では、記録装置10の所有者が記録装置10を取り外して事故の状況を確認した場合でも、送信対象情報が送信されてしまうおそれがある。これに対し、記録装置が、イベント検出時とは異なる姿勢の状態で、イベント検出地点の位置から所定距離以上離れたと判定されれば、悪意のある当事者等が記録装置10を持ち去って逃走した可能性が極めて高い。したがって、実施の形態3では、不必要にデータの送信を行うことが、さらに抑制される。
<実施の形態4>
次に、実施の形態4について説明する。実施の形態4では、送信対象情報が送信される条件が、他の実施の形態と異なる。なお、実施の形態4にかかる記録装置10及び記録制御装置100の構成については、実施の形態3にかかるものと実質的に同様であるので、説明を省略する。
図9は、実施の形態4にかかる記録制御装置100によって実行される記録制御方法を示すフローチャートである。図9のフローチャートにおけるステップS401からステップS407の処理は、図5のフローチャートにおけるステップS101からステップS107の処理と実質的に同様であるので、説明を省略する。また、図9のフローチャートにおけるステップS411及びステップS413の処理は、図5のフローチャートにおけるステップS111及びステップS113の処理と実質的に同様であるので、説明を省略する。
ステップS407で所定時間が経過していないと判定された場合(S407でNO)、記録制御装置100は、記録装置10の姿勢が変動しながら、記録装置10の位置がイベント検出地点の位置から所定距離以上離れたか否かを判定する(ステップS409)。つまり、記録制御装置100は、イベント検出部128がイベントを検出した後所定期間内に、記録装置10の姿勢が変動しながら、イベント検出地点の位置と記録装置10の位置との距離が所定距離以上離れたか否かを判定する。
具体的には、記録制御装置100は、姿勢情報取得部130によって取得された姿勢情報を用いて、イベント検出部128がイベントを検出した後所定期間内において、記録装置10の姿勢が変動しているか否かを判定する。例えば、記録制御装置100は、記録装置10の姿勢の変動量が予め定められた値よりも大きい場合に、記録装置10の姿勢が変動していると判定してもよい。また、記録装置10の姿勢の変動量は、記録装置10の姿勢情報(加速度)の、時間に対する変動量から算出され得る。
そして、記録制御装置100は、記録装置10の姿勢が変動しながら、記録装置10の位置が、イベント検出地点の位置から所定距離以上離れたか否かを判定する。なお、ステップS409の処理は、記録制御装置100の任意の構成要素によって行われ得る。例えば、ステップS409の処理は、記録制御装置100の通信制御部171によって行われてもよいが、これに限られない。
ここで、悪意のある当事者等が記録装置10を持ち去って逃走する際、記録装置10の姿勢は変動し得る。すなわち、悪意のある当事者等が記録装置10を持ち去って逃走する際、記録装置10の姿勢が、図3における記録装置10の下面を下方向に維持した状態である可能性は極めて低い。そして、例えば、悪意のある当事者等が走って逃走する際、悪意のある当事者等は、記録装置10を手で持った状態で逃走し得る。この状態では、加速度センサ142によって検出される加速度(重力加速度)は、走る動作に対応して周期的に変化し得る。したがって、イベント検出後所定期間内に、記録装置10の姿勢が変動しながら、記録装置10の位置がイベントが検出された位置から所定距離以上離れた場合、悪意のある当事者等が記録装置10を持ち去って逃走したと推定できる。
また、イベント検出地点の位置から所定距離以上離れるまでの間、常に、記録装置10の姿勢が変動している場合に、姿勢が変動しながら記録装置10がイベント検出地点の位置から所定距離以上離れたと判定されてもよい。あるいは、イベント検出地点の位置から所定距離以上離れるまでの間のうちの予め定められた期間で記録装置10の姿勢が変動している場合に、姿勢が変動しながら記録装置10がイベント検出地点の位置から所定距離以上離れたと判定されてもよい。あるいは、イベント検出地点の位置から所定距離以上離れるまでの間のうちの予め定められた距離で記録装置10の姿勢が変動している場合に、姿勢が変動しながら記録装置10がイベント検出地点の位置から所定距離以上離れたと判定されてもよい。あるいは、イベント検出地点の位置から所定距離以上離れるまでの間の記録装置10の姿勢の変動量の平均が所定値以上である場合に、姿勢が変動しながら記録装置10がイベント検出地点の位置から所定距離以上離れたと判定されてもよい。あるいは、イベント検出地点の位置から所定距離以上離れるまでの間の記録装置10の姿勢の変動量の最大値が所定値以上である場合に、姿勢が変動しながら記録装置10がイベント検出地点の位置から所定距離以上離れたと判定されてもよい。あるいは、イベント検出地点の位置から所定距離以上離れるまでの間の記録装置10の姿勢の変動量の最小値が所定値以上である場合に、姿勢が変動しながら記録装置10がイベント検出地点の位置から所定距離以上離れたと判定されてもよい。
ステップS409で、記録装置10の姿勢が変動しながら、記録装置10の位置がイベント検出地点の位置から所定距離以上離れたと判定された場合(S409でYES)、通信制御部171は、送信対象情報を外部装置20に送信する(ステップS411)。つまり、通信制御部171は、イベント検出後、所定期間内に、記録装置10の姿勢が変動しながら、記録装置10の位置がイベントが検出された位置から所定距離以上離れたと検出された場合、送信対象情報を他の装置に送信するための制御を行う。一方、ステップS409で、記録装置10の姿勢が変動しながら、記録装置10の位置がイベント検出地点の位置から所定距離以上離れたと判定されない場合(ステップS409でNO)、処理フローはステップS407に戻る。
実施の形態4にかかる記録制御装置100は、上記のように構成されているので、悪意のある当事者等が記録装置10を持ち去って逃走したことを、より確実に推定することが可能となる。すなわち、実施の形態1における、記録装置10の位置とイベントが検出された位置との距離のみにかかる条件では、記録装置10の所有者が記録装置10を取り外して事故の状況を確認した場合でも、送信対象情報が送信されてしまうおそれがある。これに対し、記録装置10の姿勢が変動しながら、記録装置10の位置がイベント検出地点の位置から所定距離以上離れたと判定されれば、悪意のある当事者等が記録装置10を持ち去って逃走した可能性が極めて高い。したがって、実施の形態4では、不必要にデータの送信を行うことが、さらに抑制される。
<実施の形態5>
次に、実施の形態5について説明する。実施の形態5では、内部電源145の電力量に基づいて、記録装置10の位置情報又は記録部160に保存されているイベント記録データが選択的に送信される点で、他の実施の形態と異なる。なお、以下の説明において、実施の形態1と同一の構成要素は、図1の構成要素と同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図10は、実施の形態5にかかる記録制御装置100を含む記録装置10の構成を示すブロック図である。実施の形態5にかかる記録制御装置100は、内部電力量取得部131が設けられている点で、実施の形態1にかかる記録制御装置100と異なる。その他の構成要素については、実施の形態1と実質的に同様であるので、説明を省略する。内部電力量取得部131は、記録装置10の内部電源145の電力量を取得する。具体的には、内部電力量取得部131は、記録装置10の内部電源145にアクセスして、内部電源145の電力量を示す値を取得する。
図11は、実施の形態5にかかる記録制御装置100によって実行される記録制御方法を示すフローチャートである。図11のフローチャートにおけるステップS501からステップS509の処理は、図5のフローチャートにおけるステップS101からステップS109の処理と実質的に同様であるので、説明を省略する。また、図11のフローチャートにおけるステップS513の処理は、図5のフローチャートにおけるステップS113の処理と実質的に同様であるので、説明を省略する。なお、以下に説明するステップS510からステップS512の処理は、記録制御装置100の任意の構成要素によって行われ得る。例えば、ステップS510からステップS512の処理は、記録制御装置100の通信制御部171によって行われてもよいが、これに限られない。
ステップS509で、イベント検出後所定期間内に、記録装置10の位置がイベント検出地点の位置から所定距離以上離れたと判定された場合(S509でYES)、記録制御装置100は、送信対象情報のうちのどの情報を送信するかを選択する。そして、記録制御装置100は、内部電源145の残電力が所定値以上であるか否かを判定する(ステップS510)。具体的には、記録制御装置100は、内部電力量取得部131によって取得された電力量が所定値以上であるか否かを判定する。
ステップS510で、内部電源145の残電力が所定値以上であると判定された場合(S510でYES)、通信制御部171は、イベント記録データを送信するように制御を行う(ステップS511)。ステップS511の処理は、イベント記録データに加えて記録装置10の位置情報も送信することとしてもよい。一方、内部電源145の残電力が所定値以上でないと判定された場合(S510でNO)、通信制御部171は、記録装置10の位置情報を送信するように制御を行う(ステップS512)。つまり、通信制御部171は、内部電源145の電力量に基づいて、記録装置10の位置情報又は記録部160に保存されているイベント記録データを選択的に他の装置に送信するための制御を行う。
ここで、残電力の所定値とは、例えば、イベント記録データを送信可能な電力の最低値である。したがって、内部電源145の残電力が所定値以上である場合には、イベント記録データが車両の所有者のスマートフォン等の外部装置20に送信されることで、所有者は、イベント記録データの確認をスムーズに実施することができる。一方、内部電源145の残電力が所定値未満である場合には、最低限、記録装置10の位置情報が外部装置20に送信される。これにより、悪意のある当事者等に持ち去られた記録装置10の位置情報の推移や現在位置を特定することができる。これにより、記録装置10を発見できる可能性が高くなり、記録装置10を持ち去った当事者や車両を特定することができる。
<実施の形態6>
次に、実施の形態6について説明する。実施の形態6では、記録装置10の取り外し検出が行われる点で、他の実施の形態と異なる。なお、以下の説明において、実施の形態1と同一の構成要素は、図1の構成要素と同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図12は、実施の形態6にかかる記録制御装置100を含む記録装置10の構成を示すブロック図である。実施の形態6にかかる記録制御装置100は、取り外し検出部181が設けられている点で、実施の形態1にかかる記録制御装置100と異なる。その他の構成要素については、実施の形態1と実質的に同様であるので、説明を省略する。
取り外し検出部181は、記録装置10が車両から取り外されたことを示す信号を受信することで、記録装置10が車両から取り外されたことを検出する。記録装置10は、有線ケーブルを介して車両の電源(外部電源30)と接続されているが、この有線ケーブルが外されたときに、取り外し検出部181は、外部電源30が途切れたことを示す信号を取得する。すなわち、取り外し検出部181は、記録装置10に車両から供給される外部電源30が途切れたことを示す信号に基づき、車両からの取り外されたことを検出してもよい。あるいは、取り外し検出部181は、記録装置10が車両から取り外されたことを示す信号を、記録装置10の着脱部921に設けられた着脱センサ922(図2で前述)から受信してもよい。さらに、取り外し検出部181は、記録装置10に設けられた位置情報取得部129が取得した記録装置10の位置情報と、車両が停止した位置との距離が第2の所定距離以上離れていることを示す場合、記録装置10が車両から取り外されたものと判断してもよい。第2の所定距離は、例えば、2mから5mなど、車両から記録装置10が外されたと考えられる任意の距離に設定することができる。
図13は、実施の形態6にかかる記録制御装置100によって実行される記録制御方法を示すフローチャートである。図13のフローチャートにおけるステップS601からステップS607の処理は、図5のフローチャートにおけるステップS101からステップS107の処理と実質的に同様であるので、説明を省略する。また、図13のフローチャートにおけるステップS609からステップS613の処理は、図5のフローチャートにおけるステップS109からステップS113の処理と実質的に同様であるので、説明を省略する。
ステップS607で所定時間が経過していないと判定された場合(S607でNO)、記録制御装置100の取り外し検出部181は、記録装置10が車両から取り外されたか否かを判定する(ステップS608)。記録装置10が車両から取り外されたことが検出された場合(ステップS608でYES)、記録制御装置100は、記録装置10の位置がイベント検出地点の位置から所定距離以上離れたか否かを判定する(ステップS609)。一方、ステップS608で記録装置10の取り外しが検出されていないと判定された場合(ステップS608でNO)、処理フローは、ステップS607に戻る。
実施の形態6にかかる記録制御装置100は、上記のように構成されているので、悪意のある当事者等が記録装置10を持ち去って逃走したことを、より確実に推定することが可能となる。すなわち、実施の形態1における、記録装置10の位置とイベントが検出された位置との距離のみにかかる条件では、事故とは関係ないイベントが検出されてから車両が停止しないで走行を続行した場合でも、送信対象情報が送信されるおそれがある。例えば、車両の車輪が縁石等に乗り上げたために大きな加速度が検出されたため、イベント検出部128が、イベントが発生したと検出した場合である。これに対し、記録装置10が車両から取り外され、記録装置10の位置がイベント検出地点の位置から所定距離以上離れたと判定されれば、悪意のある当事者等が記録装置10を持ち去って逃走した可能性が極めて高い。したがって、実施の形態6では、不必要にデータの送信を行うことが、さらに抑制される。
(変形例)
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、上述したフローチャートにおける各処理の順序は、適宜、変更可能である。また、上述したフローチャートにおける各処理のうちの1つ以上は、省略され得る。例えば、図5のS101及びS113の処理は省略され得る。
また、上述した複数の実施の形態は、相互に組み合わせて実施され得る。例えば、実施の形態2と実施の形態3とを組み合わせてもよい。このケースでは、イベント検出後の所定期間内に、記録装置10が、所定速度以上の速度で且つイベント検出時とは異なる姿勢の状態で、イベント検出地点の位置から所定距離以上離れたと検出された場合に、送信対象情報を外部装置20に送信してもよい。あるいは、イベント検出後の所定期間内に、記録装置10が、所定速度以上の速度で、又はイベント検出時とは異なる姿勢の状態で、イベント検出地点の位置から所定距離以上離れたと検出された場合に、送信対象情報を外部装置20に送信してもよい。
上記実施の形態において、様々な処理を行う機能ブロックとして図面に記載される各要素は、ハードウェア的には、CPU、メモリ、その他の回路で構成することができ、ソフトウェア的には、メモリにロードされたプログラム等によって実現される。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、又はそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは当業者には理解されるところであり、いずれかに限定されるものではない。
また、上記のプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、CD−R(CD-Recordable)、CD−R/W(CD-ReWritable)、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されても良い。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
10 記録装置
20 外部装置
30 外部電源
100 記録制御装置
110 バスライン
120 撮影データ取得部
121 バッファメモリ
122 撮影データ処理部
123 記録制御部
124 再生制御部
125 操作制御部
126 表示制御部
127 加速度情報取得部
128 イベント検出部
129 位置情報取得部
130 姿勢情報取得部
131 内部電力量取得部
140 操作部
141 表示部
142 加速度センサ
143 GNSS受信部
145 内部電源
150 撮影部
160 記録部
170 通信部
171 通信制御部
181 取り外し検出部
900 ブラケット
901 接着部
902 保持部
903 ボールジョイント
920 筐体
921 着脱部
922 着脱センサ

Claims (9)

  1. 撮影部により撮影された撮影データを取得する撮影データ取得部と、
    移動体に対するイベントを検出するイベント検出部と、
    前記イベント検出部により検出されたイベントに対応した所定時間分の撮影データをイベント記録データとして記録部に保存する記録制御部と、
    前記記録制御部を少なくとも含む記録装置の位置情報を取得する位置情報取得部と、
    イベントが検出された後所定期間内に、前記記録装置の位置がイベントが検出された位置から所定距離以上離れたと検出された場合、前記位置情報取得部により取得された前記記録装置の位置情報又は前記記録部に保存されているイベント記録データを、他の装置に送信するための制御を行う通信制御部と、
    を有する記録制御装置。
  2. 前記通信制御部は、前記イベント検出部がイベントを検出した後所定期間内に、前記記録装置の位置がイベントが検出された位置から所定速度以上の速度で所定距離以上離れたと検出された場合、前記位置情報取得部により取得された前記記録装置の位置情報又は前記記録部に保存されているイベント記録データを、他の装置に送信するための制御を行う、
    請求項1に記載の記録制御装置。
  3. 前記記録装置の姿勢情報を取得する姿勢情報取得部
    をさらに有し、
    前記通信制御部は、前記イベント検出部がイベントを検出した後所定期間内に、前記記録装置が、イベント検出時とは異なる姿勢の状態でイベントが検出された位置から所定距離以上離れたと検出された場合、前記位置情報取得部により取得された前記記録装置の位置情報又は前記記録部に保存されているイベント記録データを、他の装置に送信するための制御を行う、
    請求項1又は2に記載の記録制御装置。
  4. 前記記録装置の姿勢情報を取得する姿勢情報取得部
    をさらに有し、
    前記通信制御部は、前記イベント検出部がイベントを検出した後所定期間内に、前記記録装置の姿勢が変動しながら、前記記録装置の位置がイベントが検出された位置から所定距離以上離れたと検出された場合、前記位置情報取得部により取得された前記記録装置の位置情報又は前記記録部に保存されているイベント記録データを、他の装置に送信するための制御を行う、
    請求項1又は2に記載の記録制御装置。
  5. 前記記録装置の内部電源の電力量を取得する電力量取得部
    をさらに有し、
    前記通信制御部は、前記内部電源の電力量に基づいて、前記記録装置の位置情報又は前記記録部に保存されているイベント記録データを選択的に他の装置に送信するための制御を行う、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の記録制御装置。
  6. 前記記録装置が前記移動体から取り外されたことを示す信号を受信することで前記記録装置が前記移動体から取り外されたことを検出する取り外し検出部
    をさらに有し、
    前記通信制御部は、前記イベント検出部がイベントを検出した後所定期間内に、前記取り外し検出部により前記記録装置が前記移動体から取り外されたことが検出され、前記記録装置の位置がイベントが検出された位置から所定距離以上離れたことが検出された場合、前記位置情報取得部により取得された前記記録装置の位置情報又は前記記録部に保存されているイベント記録データを、他の装置に送信するための制御を行う、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の記録制御装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の記録制御装置と、
    前記撮影部と、
    前記撮影部により撮影された撮影データを表示する表示部と、
    前記記録部と、
    前記位置情報取得部にGNSS受信信号を出力するGNSS受信部と、
    前記記録装置に電源を供給する内部電源と、
    を有する記録装置。
  8. 撮影部により撮影された撮影データを取得し、
    移動体に対するイベントを検出し、
    検出されたイベントに対応した所定時間分の撮影データをイベント記録データとして記録部に保存し、
    前記記録部に少なくともイベント記録データを保存させる記録装置の位置情報を取得し、
    イベントが検出された後所定期間内に、前記記録装置の位置がイベントが検出された位置から所定距離以上離れたと検出された場合、取得された前記記録装置の位置情報又は前記記録部に保存されているイベント記録データを、他の装置に送信するための制御を行う、
    記録制御方法。
  9. 撮影部により撮影された撮影データを取得するステップと、
    移動体に対するイベントを検出するステップと、
    検出されたイベントに対応した所定時間分の撮影データをイベント記録データとして記録部に保存するステップと、
    前記記録部に少なくともイベント記録データを保存させる記録装置の位置情報を取得するステップと、
    イベントが検出された後所定期間内に、前記記録装置の位置がイベントが検出された位置から所定距離以上離れたと検出された場合、取得された前記記録装置の位置情報又は前記記録部に保存されているイベント記録データを、他の装置に送信するための制御を行うステップと、
    をコンピュータに実行させるプログラム。
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