JP2021121546A - キャップ - Google Patents
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Abstract
Description
この種のキャップは、容器をスクイズすることなく、そのまま容器を傾け、開口部から注出筒を介して内容液を注ぎ出す(自然吐出)ものであり、内容液の粘性などを考慮して開口部の形状等を決定している。
このため、少量吐出する場合には、容器の傾斜角度を小さくする必要があるが、この場合、容器の傾け具合の調節が難しく、容器を傾け過ぎると内容液が出過ぎたり、思わぬ方向に内容液が飛び出したりすることがある。
そこで、吐出量を調節し易くするために、キャップ本体の隔壁部に、注出側に開口された吐出孔と、吐出孔と反対側に開口された空気置換孔とを備えるキャップが従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。
なお、以下の説明において、図1でみて、左方向を「正面(ヒンジと反対側)」とし、右方向を「背面(ヒンジ側)」とし、上方向を「上」とし、下方向を「下」とする。
容器Eは、上部に口部1を備え、口部1の外周面には、嵌合突条2が設けられている。
蓋係合部8は、上部外周に、蓋体Bと係合して閉蓋を維持する蓋係合突部10が突設されている。
嵌着筒6は、内周下部の周方向に、中栓部材Dと嵌合する嵌合凸条13が周設されている。
外周筒部7は、分離部14を境に、ヒンジC側である一端側7aに分離端部15が上下方向の端面として形成され、分離端部15には、内周側に突出片15aが装着外筒部9の外周面と、当接または近接するように形成されている。
また、外周筒部7は、分離部14を境に、ヒンジCと反対側である他端側7bに装着外筒部9が一体に連結される終端連結部16が設けられている。
横リブ17は、少なくともヒンジC領域に形成される必要があるが、周方向に延長して設けても構わない。
本実施例では、横リブ17は、水平に連続して形成されているが、間隔をおいて複数形成してもよく、水平に限らず斜めに傾斜して形成しても構わない。
本実施例では、弱化片18は、周方向に間隔をおいて複数形成されているが、周方向に連続して形成されていても構わない。また、弱化片18は、装着外筒部9の外周と外周筒部7の内周との間の下端部に形成されているが、弱化片18の位置は、下端部以外であっても構わない。
また、ヒンジC領域の装着外筒部9と外周筒部7との間の中間部に横リブ17を設けた場合、ヒンジキャップの分別時には破断し易いが、ヒンジCの開閉方向には強度を保つことができ、さらに、ヒンジキャップの成形時に、装着外筒部9から外周筒部7およびヒンジCを経て蓋体Bへの樹脂の流れがよくなり、ヒンジキャップの成形性を向上させることができる。
また、側周壁21の外周下部の正面側(ヒンジCと反対側)には、摘み片25が設けられている。
また、吐出孔33と空気置換孔34の開口面積は、空気置換孔34の方が吐出孔33よりも大きく設定され、さらに、吐出孔33と空気置換孔34の形状は、適宜設定可能であり、上記形状に限定されない。
なお、本実施例では図示していないが、容器E内に充填された内容液を密封するために、隔壁部30の上面に摘み部付きのシール部材等を貼着することにより、隔壁部30に開口された吐出孔33と空気置換孔34とを封鎖するようにしてもよい。
仕切り板35と内筒部31の内周との間に隙間aを形成するのは、中栓部材Dの成形時に発生し易いヒケを防止するためである。
押圧部37は、基環部36の外縁から上方に向けて立ち上がった縦壁38と、縦壁38の上端から径方向外方へ張り出した上壁39と、上壁39の外縁から下方へ裾広がりに形成された傾斜部40とから構成され、全体として断面形状が鉤状をなしている。
これに対して、傾斜部40の下端部は、内周係合凸部11と当接してもよいが、内周係合凸部11との間に多少の隙間が生じることが好ましく、これによって、押圧部37をキャップ本体Aに装着するのを容易にできる。
本実施例では、押圧部37は、全周にわたって環状に形成されているが、押圧部37は、間欠的に切り欠かれて形成されていても構わない。
本実施例のヒンジキャップは、最初に、図2に示すように、キャップ本体Aの正面側に吐出孔33が向くように、中栓部材Dを位置決めして装着する。
その後、中栓部材Dは、内周係合凸部11により、フランジ部32が抜け落ちないようになっている。
打栓工程は、中栓部材Dの内筒部31とキャップ本体Aの装着外筒部9との間に形成された環状溝に容器Eの口部1を当てがい、蓋体Bの上から押圧力を加える。
その際、装着外筒部9の嵌合突部12は、口部1の嵌合突条2に乗り上げ、装着筒部3を下方から外側に押し広げようとするが、装着筒部3は、蓋係合部8よりも装着外筒部9の方が変形して押し広げられ、嵌合突部12が嵌合突条2を乗り越えると、変形した装着外筒部9は、元の状態に復元する。
同時に、中栓部材Dの内筒部31は、外周面の下部が口部1の内周上端に乗り上げ、内筒部31を内側に変形させながら口部1の内周に挿入される。
また、装着外筒部9は、蓋係合部8よりも薄肉に形成され、容易に変形するので、打栓時の押圧力を従来に比べ減らすことができる。
打栓終了時には、キャップ本体Aの装着外筒部9の復元力により、装着外筒部9の内周および嵌合突部12は、容器Eの口部1外周および嵌合突条2に密着する。
また、中栓部材Dの内筒部31は、外方へ戻ろうとする復元力および嵌合凹条41にキャップ本体Aの嵌着筒6の嵌合凸条13が当接する圧力により、密着性が高められるとともに、内筒部31の下部が内方に変形してしまうことを防止することができる。
次に、容器Eを吐出方向(正面側)に傾けることで、容易に容器E内の内容液を吐出孔33からキャップ本体Aの注出筒5を介して吐出することができる。
さらに、図4に示すように、容器Eをさらに傾けた場合には、吐出孔33と空気置換孔34との間の位置に、隔壁部30の下面から垂直に形成された仕切り板35が存在することにより、口部1内の液面が上昇しても、空気置換孔34に流入しようとする内容液を仕切り板35によって阻止し易くなり、矢印で示す空気置換孔34への空気の流通を良好な状態に保つことができる。
さらに、空気置換孔34の開口面積は、吐出孔33の開口面積よりも大きく設定されているので、容器E内に空気を取り入れ易くなり、吐出時の内容液の脈動を抑制し易くなっている。
なお、仕切り板35の両側面は、内筒部31の内周との間に隙間aが形成されているため、仕切り板35によって空気置換孔34への流入を阻止された内容液の一部は、隙間aから流出するが、隙間aから流出した内容液は、空気置換孔34の両脇を通過して注出筒5内に流入するので、内容液で空気置換孔34を塞ぐおそれはない。
その際には、ヒンジキャップの蓋体Bを開蓋し、蓋体Bを指で把持してキャップ本体Aの径方向に引っ張ると、キャップ本体Aの外周筒部7は、分離部14のヒンジC側である一端側7aに形成された分離端部15の突出片15aが装着外筒部9の外周面と接続されていないので、外周筒部7は、簡単に分離端部15から外方へ変形し、これによって横リブ17は、分離部14側から破断を開始する。
この場合には、本発明における容器の口部に装着される装着部は、本実施例における容器Eの口部1外周に装着される装着筒部3(装着外筒部9)と、装着筒部3の上部から内方に延設され、中央が開口された基壁4と、容器Eの口部1内周に挿入される内筒部31とを指し、同様に、装着部から内方に延設された隔壁部は、基壁4に形成された開口を封鎖する中央の隔壁部30を指すものとする。
また、本実施例では、キャップの具体例として、ヒンジキャップについて説明したが、キャップ本体Aと蓋体Bとを備えるネジキャップであっても構わない。
以下、第1実施例と同一の構成部分には同一の符号を付し、相違点を中心に説明する。
本実施例では、仕切り板45は、隔壁部30の下面から空気置換孔34側に傾斜して形成され、仕切り板45の両側面は、内筒部31の内周との間に隙間aが形成されている。
本実施例のヒンジキャップは、実施例1と同様に、中栓部材Daをキャップ本体Aに装着する。
次に、中栓部材Daをキャップ本体Aに装着したヒンジキャップは、閉蓋した後、内容液が充填された容器Eの口部1に打栓して装着される。
さらに、図6に示すように、容器Eをさらに傾けた場合には、吐出孔33と空気置換孔34との間の位置に、隔壁部30の下面から空気置換孔34側に傾斜して形成された仕切り板45が存在することにより、口部1内の液面が第1実施例よりも上昇しても、空気置換孔34に流入しようとする内容液を仕切り板45によって阻止し易くなり、矢印で示す空気置換孔34への空気の流通を良好な状態に保つことができる。
その他の構成については、第1実施例と同様であり、作用効果も同様である。
B 蓋体
C ヒンジ
D、Da 中栓部材
E 容器
a 隙間
b 空間
1 口部
2 嵌合突条
3 装着筒部
3a 変曲点
4 基壁
5 注出筒
6 嵌着筒
7 外周筒部
7a 一端側
7b 他端側
8 蓋係合部
9 装着外筒部
10 蓋係合突部
11 内周係合凸部
12 嵌合突部
13 嵌合凸条
14 分離部
15 分離端部
15a 突出片
16 終端連結部
17 横リブ
18 弱化片
20 頂壁
21 側周壁
22 密封リング
23 被係合部
24 係合凹部
25 摘み片
30 隔壁部
31 内筒部
32 フランジ部
33 吐出孔
34 空気置換孔
35、45 仕切り板
36 基環部
37 押圧部
38 縦壁
39 上壁
40 傾斜部
41 嵌合凹条
Claims (5)
- 容器に装着されるキャップ本体と、キャップ本体を開閉する蓋体とからなるキャップであって、
キャップ本体は、容器の口部に装着される装着部と、装着部から内方に延設された隔壁部とを備え、
隔壁部は、吐出側に形成された吐出孔と、吐出孔と反対側に形成された空気置換孔と、吐出孔と空気置換孔との間から下方に向けて形成された仕切り板とを備えることを特徴とするキャップ。 - 仕切り板は、空気置換孔側に傾斜していることを特徴とする請求項1に記載のキャップ。
- 装着部は、容器の口部を内周から密嵌する内筒部を備え、
仕切り板は、内筒部との間に隙間を有することを特徴とする請求項1または2に記載のキャップ。 - 空気置換孔の開口面積は、吐出孔の開口面積よりも大きいことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のキャップ。
- キャップは、キャップ本体とヒンジを介して連設された蓋体とからなるヒンジキャップであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のキャップ。
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