JP2021109391A - インクジェット印刷装置 - Google Patents

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一樹 小原
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Abstract

【課題】紫外線照射後の紫外線硬化型インクの色味を、より短時間で安定化させて落ち着かせる。【解決手段】インクジェット印刷装置1は、紫外線硬化型インクをメディアMに向けて吐出するインクジェットヘッド23と、メディアMに吐出された紫外線硬化型インクに紫外線を照射する照射ランプ25と、照射ランプ25による紫外線照射後の紫外線硬化型インクを加熱して、紫外線硬化型インクの発色を安定化させるヒータ37と、を有し、紫外線照射後の紫外線硬化型インクを、少なくとも35℃で加熱する。【選択図】図2

Description

本発明は、インクジェット印刷装置に関する。
特許文献1には、紫外線硬化型インクを用いたインクジェットプリンタが開示されている。
特開2005−96277号公報
紫外線硬化型インクは、紫外線の照射により短時間で固化する。そのため、画像や文字などの情報(以下、画像という)を、種々のメディアに対して好適に印刷できる。
紫外線硬化型インクを用いて画像を印刷すると、印刷直後の画像の色味が目的とする色味から外れるものの、画像の色味が経時的に変化して、最終的に目的の色味に落ち着くことが知られている。
そのため、印刷物の校正、印刷開始に行うキャリブレーションや異なるインクジェットプリンタで印刷する場合のエミュレーションなどの色合わせは、画像の色味が経時的に変化して落ち着くまで待つ必要がある。しかしながら、印刷後のできるだけ早い段階で印刷物の校正などを実施したいというニーズがある。そこで、画像の色味をより短時間で落ち着かせることが求められている。
本発明は、
紫外線硬化型インクをメディアに向けて吐出するインクジェットヘッドと、
前記メディアに吐出された前記紫外線硬化型インクに紫外線を照射する紫外線照射手段と、
前記紫外線照射手段による紫外線照射後の前記紫外線硬化型インクを加熱して、前記紫外線硬化型インクの発色を安定化させる加熱手段と、を有する構成のインクジェット印刷装置とした。
本件発明者は、紫外線照射後の紫外線硬化型インクを加熱すると、印刷された画像の色味が、加熱しない場合に比べてごく短時間で目的の色味に落ち着くことを見いだした。
紫外線硬化型インクを使用するインクジェット印刷装置の場合、水系や溶剤系のインクを使用するインクジェット印刷装置とは異なりヒータを必要としない。加熱手段をあえて設けて紫外線照射後の紫外線硬化型インクを加熱することで、紫外線硬化型インクの発色をより短時間で安定化させることができる。
これにより、画像の色味をより短時間で落ち着かせることができる。
本件、第2の発明は、
前記加熱手段は、前記紫外線が照射される位置よりも前記メディアの搬送方向下流となる位置に設けられている構成とした。
紫外線硬化型インクは、紫外線照射直後に黄変して黄色味を帯びた発色となり、以降経時的に黄色味が減って本来の色に落ち着く。
ここで、メディアに着弾したインク滴のドットゲインは、紫外線が照射されることによって固定され、紫外線が照射される前は変化する。そのため、紫外線照射前に加熱するとドットゲインに影響が及ぶ可能性がある。
上記のように構成すると、紫外線照射後の紫外線硬化型インクを適切に加熱できる位置に、加熱手段が配置される。
これにより、メディアに着弾したインク滴のドットゲインに、加熱の影響が及ばないので、印刷品質の向上が期待できる。
本件、第3の発明は、
前記加熱手段は、当該加熱手段の前記メディアの搬送方向下流位置で前記紫外線硬化型インクの色相変化が無くなるように前記紫外線硬化型インクを加熱して、前記紫外線硬化型インクの発色を安定化させる構成とした。
紫外線硬化型インクは、紫外線照射直後に黄変して黄色味を帯びた発色となる。黄変した紫外線硬化型インクを加熱すると、加熱しない場合よりも短時間で黄色味が減って本来の色に落ち着く。
そのため、紫外線照射後の紫外線硬化型インクの色相変化に基づいて、加熱手段による加熱の終了タイミングを決定することで、紫外線照射後の前記紫外線硬化型インクの加熱時間を適正化できる。さらに、加熱手段による加熱直後の下流位置で、紫外線硬化型インクの発色を安定化させることができるので、印刷後の早い段階で印刷物の校正などを実施できる。
本件、第4の発明は、
前記紫外線硬化型インクの前記加熱手段による加熱温度の下限が、35℃である。
加熱手段による加熱温度を35℃以上とすることにより、紫外線硬化型インクの色相変化が無くなるまで、紫外線照射後の紫外線硬化型インクを加熱できる。
そのため、加熱手段を、現行のプリンタ装置のメディア搬送経路に無理なく組み込むことが可能となる。
換言すれば、メディアの搬送経路を長くして、紫外線照射後の紫外線硬化型インクの加熱時間を確保しなくても、紫外線照射後の紫外線硬化型インクを、紫外線硬化型インクの色相変化が無くなるまで加熱できる。よって、インクジェット印刷装置を、特段大型化させる必要が無い。
本件、第5の発明は、
前記メディアは、前記紫外線照射手段による紫外線照射時の前記メディアに対する紫外線硬化型インクの接触角が55°未満となるメディアである。
このように、接触角が55°未満となるメディア、すなわち着弾した紫外線硬化型インクの接触角が小さいメディアであっても、紫外線照射直後の紫外線硬化型インクを加熱することで、紫外線硬化型インクの発色をより短時間で安定化させて、印刷された画像の色味をより短時間で落ち着かせることができる。
本件、第6の発明は、
前記メディアは、PVCまたはPETである。
PVC、PETのような着弾した紫外線硬化型インクのインク滴の接触角が小さいメディアであっても、紫外線硬化型インクの発色をより短時間で安定化させて、印刷された画像の色味をより短時間で落ち着かせることができる。
本発明によれば、印刷された画像の色味をより短時間で落ち着かせることができる。
インクジェット印刷装置を説明する図である。 インクジェット印刷装置を説明する図である。 紫外線照射後の色差挙動を説明する図である。 紫外線照射後の色差挙動の加熱の有無による違いを説明する図である。 開始剤ラジカルの経時変化による色味の経時的な変化の推定図である。 紫外線硬化型インクの色差ΔEの経時変化を示した図である。 メディアの違いと、色差ΔEとの関係を説明する図である。 メディアの違いと、紫外線硬化型インクの接触角との関係を説明する図である。 加熱の有無と加熱温度の違いと、色差ΔEの経時変化との関係を示した図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。
図1および図2は、インクジェット印刷装置1を説明する図である。
図1は、インクジェット印刷装置1を斜め上方から見た斜視図である。図2の(a)は、インクジェット印刷装置1の側断面図である。図2の(b)は、キャリッジ22におけるインクジェットヘッド23の並びを説明する図であって、キャリッジ22を副走査方向から見た状態を模式的に表した図である。
図1に示すように、インクジェット印刷装置1は、主走査方向に沿う向きで設けられたガイドレール21を有している。ガイドレール21では、複数のインクジェットヘッド23が搭載されたキャリッジ22が、ガイドレール21の長手方向(主走査方向)に移動可能に設けられている。
図2の(b)に示すように、キャリッジ22においてインクジェットヘッド23は、主走査方向に並んでおり、インクジェットヘッド23における、プラテン31側の下面には、複数の吐出ノズル(図示せず)が設けられている。
キャリッジ22では、主走査方向の少なくとも一方側に、紫外線の照射ランプ25(紫外線照射手段)が設けられている。
図1に示すように、キャリッジ22が設けられたガイドレール21は、箱型のケース24に収容されている。ケース24の長手方向(主走査方向)の両側は、支持脚11の支柱111の上部に固定されている。
ケース24の下側には、プラテン31が位置している。プラテン31は、主走査方向に沿って設けられており、長手方向の両側が、支柱111、111で支持されている。
支柱111の下部には、インクジェット印刷装置1の前後方向(副走査方向)に延びる脚部112が設けられており、脚部112の下面は、インクジェット印刷装置1の設置面G(図2の(a)参照)に載置されている。インクジェット印刷装置1のケース24は、設置面Gの上方で水平に設けられている。
図2の(a)に示すように、インクジェット印刷装置1の前後方向において、プラテン31の後方には、上流側支持部35が設けられており、前方には、下流側支持部36が設けられている。
プラテン31と上流側支持部35は、インクジェット印刷装置1の前後方向に隙間を空けて設けられており、プラテン31と上流側支持部35との間には、グリッドローラ14とピンチローラ15が上下に並んで設けられている。
断面視において上流側支持部35は、弧状に形成されており、上流側支持部35の下方には、回転支持部18で支持されたテンションバー16が位置している。
断面視において下流側支持部36は、弧状に形成されている。下流側支持部36は、上流側支持部35よりも小さい曲率半径で形成されている。下流側支持部36の下方には、回転支持部19で支持されたテンションバー17が位置している。
テンションバー16、17は、回転支持部18、19の先端で回転可能に支持されている。回転支持部18、19の基端は、支持脚11に設けた支持梁113で、主走査方向に沿う軸線X18、X19周りに回動可能に支持されている。
支持脚11において支持梁113は、脚部112とケース24との間の領域からインクジェット印刷装置1の前後方向(副走査方向)に延びている。
支持梁113の後方側の端部では、繰出ローラ12が回転可能に支持されており、前方側の端部では、巻取ローラ13が回転可能に支持されている。繰出ローラ12と巻取ローラ13は、それぞれ、主走査方向に沿う軸線X12、X13周りに回転可能である。
繰出ローラ12には、印刷前の帯状のメディアMがセットされている。メディアMは、芯材の外周に巻き回された状態で供給される。
繰出ローラ12から引き出されたメディアMは、テンションバー16に巻き回されたのち、上流側支持部35と、プラテン31と、下流側支持部36とを順番に通って、テンションバー17に巻き回されたのち、巻取ローラ13にセットされた芯材に巻き取られるようになっている。
グリッドローラ14は、ピンチローラ15との間にメディアMを把持している。グリッドローラ14が回転すると、ピンチローラ15との間で把持されたメディアMが、グリッドローラ14の回転方向に応じて決まる副走査方向のうちの一方に搬送されるようになっている。
この際にテンションバー16、17がメディアMに張力を与えることで、メディアMが、プラテン31と上流側支持部35と下流側支持部36の上面に押しつけられるようになっている。これにより、メディアMにおけるキャリッジ22の下方に位置する領域(メディアMにおける印刷される領域)に、シワなどが生じないようにされる。
本実施形態にかかるインクジェット印刷装置1は、紫外線硬化型インクを使用する印刷装置である。
メディアMに印刷された紫外線硬化型インクは、紫外線の照射により固化してメディアに定着する。
そのため、水系や溶剤系のインクを使用するインクジェット印刷装置とは異なり、溶媒を揮発させてインクを定着させるためのヒータ(加熱手段)を必要としない。
ここで、紫外線硬化型インクを用いて印刷した画像に紫外線を照射すると、黄色系の色味が強くなり、以降、印刷された画像の色味が経時的に変化して、最終的に目的の色味に落ち着く現象、いわゆるフォトブリーチ現象が生ずることが知られている。
黄変した色味が目的の色味に落ち着くまでの時間は、インクの種類やメディアの種類に応じて異なり、数時間から数日まで幅が広い。
本件発明者は、黄変した色味が目的の色味に落ち着くまでの時間を短くすることを念頭において鋭意検討した結果、紫外線照射後に紫外硬化型インクを加熱すると、加熱しない場合に比べて、色味が落ち着くまでの時間を短縮できることを見いだした。
そこで、紫外線硬化型インクを使用する印刷装置に本来必要とされないヒータ37をインクジェット印刷装置1にあえて設けて、紫外線照射後の紫外線硬化型インクを、メディアMの搬送方向における紫外線が照射された位置よりも下流側で、紫外線硬化型インクの色相変化が無くなるまで、ヒータ37により加熱するようにした。
これにより、紫外線の照射により黄変した紫外線硬化型インクから黄味が抜けて、色味が落ち着くまでの時間が、紫外線照射後の紫外線硬化型インクを加熱しない場合よりも短くなる。
本実施形態では、下流側支持部36の内部にヒータ37を設置している。
図2の(a)の場合には、ヒータ37は、インクジェット印刷装置1におけるメディアMの搬送方向において、キャリッジ22よりも下流側に設けられている。印刷後のメディアM上に印刷された紫外線硬化型インクであって、紫外線照射後の紫外線硬化型インクを加熱するためである。
図2の(a)の場合には、ヒータ温度が35〜70℃で加熱され、メディアMの搬送方向におけるヒータ37の長さは、300mm〜400mm、好ましくは350mmである。
なお、図2の(a)の場合には、ヒータ37が下流側支持部36を直接加熱して、下流側支持部36に載置されたメディアMと、メディアM上の紫外線硬化型インクが、輻射熱により加熱される。
また、ヒータ37に代えて、メタルハライドランプ(メタハラランプ)を用いて、紫外線照射後の紫外線硬化型インクを加熱するようにしても良い。
ここで、紫外線硬化型インクの加熱は、紫外線硬化型インクに対する紫外線の照射後の早い段階で開始するほど、印刷から加熱までのトータル時間の短縮が可能である。そのため、主走査方向に移動するキャリッジ22が通過する領域の直下の位置にヒータ37を設置しても良い(図中、仮想線参照)。
すなわち、ヒータ37は、主走査方向に移動するキャリッジ22が通過する領域の直下の位置を含むと共に、印刷時のメディアMの搬送方向における直下の位置よりも下流側の範囲に設けられていれば良い。
また、下流側支持部36の上側に温風ヒータ38を配置して、メディアM上の紫外線硬化型インクに温風を吹き付けることで、紫外線硬化型インクを加熱するようにしても良い。さらに、温風ヒータ38とヒータ37との組み合わせで、紫外線硬化型インクを加熱するようにしても良い。
すなわち、紫外線照射後の紫外線硬化型インクを加熱できる態様であれば、どのような加熱手段を採用しても良い。また、加熱手段の設置場所も、上記した場所のみに限定されない。
以下、紫外線照射後の色味の変化と、加熱による色味の安定化を説明する。
図3は、紫外線照射後の色差挙動を説明する図である。
図4は、紫外線照射後の色差挙動の加熱の有無による違いを説明する図である。
[色相変化]
シアン系の紫外線硬化型インク(製品名「LUS−120C」、ミマキエンジニアリング株式会社製)を、バーコート(#6)を用いて、基材(フォトペーパー:PL−5000L)にコートしたのち、JFX−200ランプを使用して紫外線を照射した。
そして、紫外線の照射前後での色相(L***値)の経時変化を、色差計を用いて確認した。
図3に示すように、コート後の紫外線硬化型インクに紫外線を照射すると、紫外線硬化型インクの色味が黄変する(図中、符号α→β参照)。そして、黄変した紫外線硬化型インクの黄味が経時的に減少して、最終的に色味が安定する(図中、符号β→γ参照)。
図3の場合、紫外線の照射前後での色差(ΔE)が、9(ΔEαβ=9)であり、黄味が減少して色味が安定して落ち着くまでの色差(ΔE)が、6(ΔEβγ=6)である。これにより、紫外線照射前の色味と、黄味が抜けて安定した色味との色差(ΔE)が、4(ΔEαγ=4)となる。
このように、紫外線硬化型インクに紫外線を照射すると、色差ΔEが、照射直後に最大となり、以降、経時的に色差ΔEの値が小さくなって、最終的に、色差ΔEが収斂する(図4、一点鎖線参照)。
本件発明者は、紫外線照射後の色差ΔEの変化挙動から、紫外線照射直後に増加すると共に、その後経時的に減少する成分の影響で、図4のような色差の変化挙動が発現すると推定した。そして、色味の経時的な変化が、紫外線硬化型インクに含まれる開始剤に起因するものであると推定した。
図5は、開始剤ラジカルの経時変化による色味の経時的な変化の推定図である。
開始剤は、紫外線の照射により開裂して開始剤ラジカルを発生する。発生した開始剤ラジカルが、紫外線硬化型の樹脂(モノマー)と反応することで、モノマー同士が順次結合してポリマー化して紫外線硬化型インクが硬化する。
開始剤ラジカルは不安定であるため、紫外線直後に発生した開始剤ラジカルのうち、未反応の開始剤ラジカルは経時的に分解、揮発する。
紫外線硬化型インクには、紫外線照射後の硬化を確実なものにするために、紫外線硬化樹脂に対して過剰となるように開始剤が含まれている。
そのため、紫外線の照射(時刻t0)の直後(時刻t1)には、未反応の開始剤ラジカルが大量に出現し、出現した未反応の開始剤ラジカルにより色味が黄変する。
そして、ポリマー化の進行に伴う開始剤ラジカルの消費と、経時的な開始剤ラジカルの分解などによる減少により黄味が薄れてゆき(時刻t1→時刻t2→時刻t3)、最終的に色味が安定する(時刻t3以降)と推定した。
そこで、本件発明者は、未反応の開示剤ラジカルの揮発または分解などを促進することで、紫外線照射後のより短い時間で、紫外線硬化型インクの色味を安定化させることができると推定した。そして、未反応の開示剤ラジカルの分解、揮発を促進するために、紫外線照射後の紫外線硬化型インクを加熱することを検討した。
その結果、図4に示すように、紫外線照射後の紫外線硬化型インクを加熱すると、加熱しない場合に比べて、より短時間で色差ΔEが減少する(色味が安定化して落ち着く)ことを確認した。
紫外線が照射された時刻t0から、色差ΔEが、色味が安定化して落ち着いたと判断する閾値色差(閾値ΔE)以下になるまでの時間は、加熱しない場合の時間(ta−t0)よりも、加熱した場合の時間(tb−t0)のほうが短くなることが確認された。
ここで、閾値色差(閾値ΔE)は、紫外線照射前の色相と比較したときに、目視での色味の区別がほぼ付かないとされる値に設定されている。本実施形態では、閾値色差(閾値ΔE)を、3.0に設定している。この閾値値色差(閾値ΔE)は、この値のみに限定されるものではなく、要求される色味の精度に応じて適宜変更される。
図6は、インクジェット印刷装置(UCJV300)とヒータ(JV300)を用いて印刷と加熱を実施した場合における紫外線硬化型インクの色差ΔEの経時変化を示した図である。なお、図6の色差ΔEの経時変化は、ヒータ37が、前記した下流側支持部36の内部に設置されている場合についての結果である。
なお、インクジェット印刷装置(UCJV300)での印刷は下記の条件にて実施した。印刷速度:最速で300×900dpi/12Pass/往復印刷。
図6の(a)は、加熱の有無および加熱時間と、加熱直後の色差ΔEとの関係を示した図であって、基材としてOPP(Oriented Polypropylene:2軸延伸ポリプロピレンフィルム)を採用した場合を説明する図である。
図6の(b)は、加熱の有無および加熱時間と、加熱直後の色差ΔEとの関係を示した図であって、基材としてPVC(Polyvinyl Chloride:ポリ塩化ビニル)を採用した場合を説明する図である。
図7は、紫外線照射後の加熱なしの場合において、メディア(基材)の違いと、色差ΔEとの関係を説明する図である。
図7の(a)は、シアン系の紫外線硬化型インク(製品名「LUS−120C」、ミマキエンジニアリング株式会社製)と、インクジェット印刷装置(UCJV300)とヒータ(JV300)を用いて、異なるメディア(OPP、PVC、PET)にベタ印刷を行った場合における色差ΔEの経時変化を示した図である。
図7の(b)は、異なるメディア(OPP、PVC、PET)にベタ印刷を行った場合におけるドット径の違いを説明する概念図である。
図8は、メディア(基材)の違いと、紫外線硬化型インクの接触角との関係を説明する図である。なお、接触角の測定は、シアン系の紫外線硬化型インク(製品名「LUS−120C」、ミマキエンジニアリング株式会社製)と、全自動接触角計(DM−701:協和界面化学株式会社製)を用いて、以下の条件にて実施した。
シリンジ径:18G、液滴量:1μL、測定温度:25°
図6の(a)、(b)に示すように、加熱なし(室温:r.t)と、加熱あり(40℃、50℃、60℃、70℃)で比較すると、加熱温度が高くなるほど、加熱直後の色差ΔEが小さくなる。
そして、加熱時間(1min、2min、5min、10min)で比較すると、加熱時間が長くなるほど、加熱直後の色差ΔEが小さくなることが確認された。
なお、加熱なしの場合は、紫外線照射の直後から、それぞれ、経過時間(1min、2min、5min、10min)が経過した時点での色差ΔEである。
また、メディア(基材)の違いで比較すると、OPPのほうがPVCよりも、短い加熱時間で、色差ΔEを低減できることが確認できた。
図7に示すように、加熱なしの場合において、OPPのほうが、PVCやPET(Polyethylene terephthalate:ポリエチレンテレフタレート)よりも、紫外線照射直後における色差ΔEが小さい。
そして、OPP、PVC、PETの何れの場合においても、紫外線照射からの経過時間が長くなるにつれて、色差ΔEが低下して安定化する。
図7の(b)に示すように、紫外線照射直後の印刷物のドット径は、OPPが元も小さい(53.7μm)。PVCのドット径(91.3μm)や、PETのドット径(99.2μm)は、略同じレベルである。
図8に示すようにOPPの場合、PVCやPETに比べて、紫外線硬化型インクのぬれ性が低い(接触角が大きい)ので、インク滴のドット径が小さくなる。そのため、印刷物における基材の表面の露出割合が高くなっている。
ここで、紫外線硬化型インクの黄変は、紫外線硬化型インク内に含まれる開始剤ラジカルの量に応じて変化する。
OPPの場合、紫外線硬化型インクのドット径が小さくなり、基材の露出割合が大きくなるので、黄変が生じても、黄変が生じているインクの領域のメディアにおいて占める割合が、PVCやPETに比べて低い。
そのため、印刷された画像の色味が黄色寄りになる程度が抑えられる結果、OPPのほうが、PVCやPETよりも色差が小さくなると考えられる。
すなわち、紫外線硬化型インクのメディア(基材)に対するぬれ性が高く、接触角が小さいほど、紫外線照射直後における印刷された画像の色味が黄色寄りになる程度が大きくなる。
下記表1および図8に示すように、紫外線硬化型インクのメディアに対する接触角は、メディア(基材)がOPPである場合のほうが、PVCやPETである場合に比べて大きい。そして、紫外線硬化型インクの接触角の経時変化を確認したところ、メディア(基材)がOPPである場合の接触角は、PVCやPETである場合に比べて短時間で低下することなく保持されることが確認された。
Figure 2021109391
なお、表1における300msは、インク滴がメディアMに着弾した後、紫外線照射がなされるまでの時間に相当する。10000msは、メディアMに着弾したインク滴の接触角の経時的な変化が落ち着くまでの時間に相当する。
ここで「接触角の経時的な変化が落ち着く」とは、単位時間当たりのインク滴の接触角の変化量が、閾値未満となった状態を意味する。
そのため、図7と図8の結果を踏まえると、紫外線硬化型インクの接触角が、54.7°未満となる接触角の小さいメディア(基材)であっても、紫外線照射後の紫外線硬化型インクを加熱することにより、紫外線照射後の画像の色味を、加熱しない場合より短時間で落ち着かせることができるようになる。
ここで、図8に示すように、メディアM(基材)の材質の違いによって、メディアMに着弾したインク滴の接触角が異なる。
PVCは、OPPに比較して接触角が小さく、このPVCに比較してPETは、さらに接触角が小さい。接触角が小さいほど、インク滴は、メディアMへの着弾後に濡れ広がり易い。そして、濡れ広がってインク滴のドットゲインが大きい方が、フォトブリーチの影響が大きくなる。
そのため、様々なメディアを使用可能な汎用のプリンタでは、接触角が小さいメディアを使用して最速で印刷を行ったときでもフォトブリーチの影響を抑制できるようにヒータの加熱条件(温度および全長)を設計している。
すなわち、図2の(a)におけるヒータ37による加熱温度が35〜70℃で、メディアMの搬送方向の長さを300〜400mmに設定しているのは、汎用のプリンタの搬送経路に無理なく組み込むことが可能な大きさであって、最速付近で印刷を行うことで、たとえ乾燥にシビアな条件であっても、ヒータ加熱直後の色差ΔEが閾値以下に抑制できることを考慮したものである。
なお、ヒータ37による加熱温度および長さは、特に限定されるものでなく、ヒータ加熱直後の色差ΔEが閾値以下に抑制することができれば適宜変更しても良い。
図9は、加熱の有無と加熱温度の違いと、色差ΔEの経時変化との関係を示した図である。
図9に示すように、加熱なし(室温:r.t)と、加熱あり(30℃、40℃、50℃)で比較すると、加熱のあり/なしと、加熱温度の違いに関係なく、最終的に色味が同じ色相に落ち着くことが確認できた。
以上より、紫外線照射後に紫外線硬化型インクを加熱しても、最終的な色味に大きな差異が生じない。そして、紫外線照射後に紫外線硬化型インクを加熱すると、加熱しない場合に比べてより短時間で、印刷された画像の色味が安定化する。
そのため、本件発明者は、インクジェット印刷装置1に、本来必要とされないヒータ37(加熱手段)をあえて設けて、紫外線照射後の紫外線硬化型インクを加熱するようにした。
これにより、紫外線硬化型インクの発色をより短時間で、目的とする色味を基準とした色差範囲内(閾値色差未満)に落ち着かせて、色味を安定化させることができる。
また、図6に示すように、OPPの場合、紫外線照射後に少なくとも40℃で5分間加熱することで、加熱直後の色味を閾値色差(閾値ΔE)未満にできる。PVCの場合、紫外線照射後に少なくとも50℃で5分間加熱することで、加熱直後の色味を閾値色差(閾値ΔE)未満にできる。
以上の点を踏まえると、メディアに応じて異なるものの、インクジェット印刷装置1では、紫外線照射後の紫外線硬化型インクを、少なくとも35℃で加熱することで、加熱しない場合よりもより短時間で、色味を閾値色差(閾値ΔE)未満にできる。
これにより、加熱しない場合には、色味の安定に数時間から数日を要していたものを、加熱することにより、数分から数十分まで短縮できる。
よって、紫外線硬化型インクを用いるインクジェット印刷装置1において、紫外線照射後の画像の色味をより短時間で落ち着かせることができるので、印刷後のできるだけ早い段階で印刷物を校正したいというニーズに対応できることになる。
以上の通り、本実施形態にかかるインクジェット印刷装置1は、以下の構成を有している。
(1)インクジェット印刷装置1は、
紫外線硬化型インクをメディアMに向けて吐出するインクジェットヘッド23と、
メディアMに吐出された紫外線硬化型インクに紫外線を照射する照射ランプ25(紫外線照射手段)と、
照射ランプ25による紫外線照射後の紫外線硬化型インクを加熱して、紫外線硬化型インクの発色を安定化させるヒータ37(加熱手段)と、を有する。
本件発明者は、紫外線照射後の紫外線硬化型インクを加熱すると、印刷された画像の色味が、加熱しない場合に比べてごく短時間で目的の色味に落ち着くことを見いだした。
紫外線硬化型インクは、紫外線の照射により固化してメディアMに定着する。そのため、紫外線硬化型インクを使用するインクジェット印刷装置1の場合、水系や溶剤系のインクを使用するインクジェット印刷装置が備えるヒータを必要としない。
本来必要とされないヒータ37(加熱手段)をあえて設けて、紫外線硬化型インクを加熱することで、紫外線硬化型インクの発色をより短時間で安定化させることができる。これにより、画像の色味をより短時間で落ち着かせることができる。
本実施形態にかかるインクジェット印刷装置1は、以下の構成を有する。
(2)ヒータ37は、紫外線が照射される位置よりもメディアMの搬送方向下流となる位置に設けられている。
紫外線硬化型インクは、紫外線照射直後に黄変して黄色味を帯びた発色となり、以降経時的に黄色味が減って本来の色に落ち着く。そのため、紫外線が照射される前に加熱しても、発色の安定化に寄与しない。
上記のように構成すると、紫外線照射後の紫外線硬化型インクを適切に加熱できる位置に、ヒータ37が配置される。
これにより、ヒータ37が配置される位置を限ることができるので、ヒータ37の付加に起因するインクジェット印刷装置1の製造コストの上昇を抑制できる。
また、メディアに着弾したインク滴のドットゲインは、紫外線が照射されることによって固定され、紫外線が照射される前は変化する。そのため、紫外線照射後に加熱するようにすることで、ドットゲインへの影響を低減させることができるので、印刷品質の向上が期待できる。
本実施形態にかかるインクジェット印刷装置1は、以下の構成を有する。
(3)ヒータ37(加熱手段)は、当該ヒータ37のメディアMの搬送方向下流位置で紫外線硬化型インクの色相変化が無くなるように紫外線硬化型インクを加熱して、紫外線硬化型インクの発色を安定化させる。
紫外線硬化型インクは、紫外線照射直後に黄変して黄色味を帯びた発色となる。黄変した紫外線硬化型インクを加熱すると、加熱しない場合よりも短時間で黄色味が減って本来の色に落ち着く。
そのため、紫外線照射後の紫外線硬化型インクの色相変化に基づいて、ヒータ37による加熱の終了タイミングを決定することで、紫外線照射後の紫外線硬化型インクの加熱時間を適正化できる。さらに、ヒータ37による加熱直後の下流位置で、紫外線硬化型インクの発色を安定化させることができるので、印刷後の早い段階で印刷物の校正などを実施できる。
本実施形態にかかるインクジェット印刷装置1は、以下の構成を有する。
(4)紫外線照射後の紫外線硬化型インクのヒータ37による加熱温度の下限は、35℃である。
ヒータ37による加熱温度を35℃以上とすることにより、紫外線硬化型インクの色相変化が無くなるまで、紫外線照射後の紫外線硬化型インクを加熱できる。
そのため、ヒータ37を、現行のプリンタ装置のメディア搬送経路に無理なく組み込むことが可能となる。
換言すれば、メディアMの搬送経路を長くして、紫外線照射後の紫外線硬化型インクの加熱時間を確保しなくても、紫外線照射後の紫外線硬化型インクを、紫外線硬化型インクの色相変化が無くなるまで加熱できる。よって、インクジェット印刷装置1を、特段大型化させる必要が無い。
また、加熱温度が低くなると、紫外線硬化型インクの現時点の発色と目的の発色との差である色差が、目的とする閾値色差(閾値ΔE)未満に到達するまでの時間が長くなる。
加熱温度の下限を、好ましくは35℃、より好ましくは40℃にすると、加熱しない場合に比べて、色差が目的とする色差未満に到達するまでの時間を十分に短くできる。
これにより、加熱しない場合に比べてより短時間で、発色を落ち着かせることができるので、印刷後のできるだけ早い段階で印刷物を校正したいというニーズに対応できることになる。
なお、加熱温度の上限は、特に限定されないが、印刷されるメディアの耐熱温度に応じて決まる温度であって、メディアの特性や、印刷された画像の特性(強度、耐摩耗性など)に影響を与えることがない温度であれば良い。
メディアの特性に影響が及ぶ温度で加熱すると、印刷物の要求性能を満たすことができなくなる可能性があるからである。
本実施形態にかかるインクジェット印刷装置1は、以下の構成を有する。
(5)メディアMは、照射ランプ25による紫外線照射時のメディアMに対する紫外線硬化型インクの接触角が、55°未満となるメディアMである。
接触角が55°未満となるメディア、すなわち着弾した紫外線硬化型インクの接触角が小さいメディアであっても、紫外線照射直後の紫外線硬化型インクを加熱することで、紫外線硬化型インクの発色をより短時間で安定化させて、印刷された画像の色味をより短時間で落ち着かせることができる。
紫外線硬化型インクの接触角が、55°未満となるメディアMは、紫外線硬化型インクとのぬれ性が高いため、紫外線照射直後における印刷された画像の色味が黄色寄りになる程度が高くなる。
このようなメディアM(基材)に対する印刷において、紫外線照射直後の紫外線硬化型インクを加熱すると、紫外線硬化型インクの発色をより短時間で安定化させて、印刷された画像の色味をより短時間で落ち着かせることができる。
本実施形態にかかるインクジェット印刷装置1は、以下の構成を有する。
(6)インクジェット印刷装置1で使用されるメディアMは、PVCまたはPETである。
PVC、PETのような紫外線硬化型インクの液滴の接触角が小さいメディアであっても、紫外線硬化型インクの発色をより短時間で安定化させて、印刷された画像の色味をより短時間で落ち着かせることができる。
本実施形態にかかるインクジェット印刷装置1は、以下の構成を有する。
(7)OPPの場合、紫外線照射後の紫外線硬化型インクのヒータ37による加熱温度の下限は、40℃であり、ヒータ37による加熱時間の下限は、5分であることが好ましい、
このように構成すると、メディアに合わせた最適条件で、紫外線照射後の紫外線硬化型インクの加熱をコントロールできるので、加熱しない場合に比べて、より短時間で、色味を閾値色差(閾値ΔE)未満にできる。
前記した実施形態では、インクジェット印刷装置1が、ロール状に巻かれたメディアに対して印刷を行うロール機(縦型機)の場合を例示した。
本件発明は、テーブルに載置されたシート状のメディアに印刷を行うフラッドベット型のインクジェット印刷装置にも好適に適用できる。
この場合には、一例として、テーブル上にヒータを設置する、キャリッジにヒータを設置するなどにより、紫外線照射後の紫外線硬化型インクを加熱することが可能である。
以上、本願発明の実施形態を説明したが、本願発明は、これら実施形態に示した態様のみに限定されるものではない。発明の技術的な思想の範囲内で、適宜変更可能である。
1 インクジェット印刷装置
11 支持脚
12 繰出ローラ
13 巻取ローラ
14 グリッドローラ
15 ピンチローラ
16、17 テンションバー
18、19 回転支持部
21 ガイドレール
22 キャリッジ
23 インクジェットヘッド
24 ケース
25 照射ランプ
31 プラテン
35 上流側支持部
36 下流側支持部
37 ヒータ
38 温風ヒータ
G 設置面
M メディア
ΔE 色差

Claims (6)

  1. 紫外線硬化型インクをメディアに向けて吐出するインクジェットヘッドと、
    前記メディアに吐出された紫外線硬化型インクに紫外線を照射する紫外線照射手段と、
    前記紫外線照射手段による紫外線照射後の紫外線硬化型インクを加熱して、前記紫外線硬化型インクの発色を安定化させる加熱手段と、を有することを特徴とするインクジェット印刷装置。
  2. 前記加熱手段は、前記紫外線が照射される位置よりも前記メディアの搬送方向下流となる位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット印刷装置。
  3. 前記加熱手段は、当該加熱手段の前記メディアの搬送方向下流位置で前記紫外線硬化型インクの色相変化が無くなるように前記紫外線硬化型インクを加熱して、前記紫外線硬化型インクの発色を安定化させることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット印刷装置。
  4. 前記紫外線硬化型インクの前記加熱手段による加熱温度の下限が、35℃であることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のインクジェット印刷装置。
  5. 前記メディアは、前記紫外線照射手段による紫外線照射時の前記メディアに対する紫外線硬化型インクの接触角が55°未満となるメディアであることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のインクジェット印刷装置。
  6. 前記メディアは、PVCまたはPETであることを特徴とする請求項5に記載のインクジェット印刷装置。
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