JP2021004338A - 紫外線硬化型インクジェットインク、プリント物およびプリント物の製造方法 - Google Patents
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本発明の一実施形態の紫外線硬化型インクジェットインク(以下、インクジェットインクともいう)は、表面張力が20〜30mN/mである脂環式単官能(メタ)アクリレートモノマーと、表面張力が40〜60mN/mである末端水酸基含有単官能(メタ)アクリレートモノマーと、ブロックイソシアネート系硬化剤とを含む。本実施形態のインクジェットインクは、これら脂環式単官能(メタ)アクリレートモノマーと、末端水酸基含有単官能(メタ)アクリレートモノマーと、ブロックイソシアネート系硬化剤とを含むことにより、低粘度であり、保存安定性が優れる。また、インクジェットインクは、表面張力が小さい脂環式単官能(メタ)アクリレートモノマーが含まれていることにより、種々の基材上において濡れ広がりやすく、基材との密着性が向上し得る。さらに、インクジェットインクは、表面張力が大きい末端水酸基含有単官能(メタ)アクリレートモノマーが含まれていることにより、オーバーコート層が形成される場合において、オーバーコート層との密着性が優れる。さらに、インクジェットインクは、硬化の際に水酸基とブロックイソシアネート系硬化剤とが反応し、厚膜であっても硬化しやすく、かつ、耐水性が向上する。以下、それぞれについて説明する。
本実施形態で使用される脂環式単官能(メタ)アクリレートモノマーは、表面張力が20〜30mN/mである。このような脂環式単官能(メタ)アクリレートモノマーは特に限定されない。一例を挙げると、表面張力が20〜30mN/mである脂環式単官能(メタ)アクリレートモノマーは、トリメチルシクロヘキサノール(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキサノール(メタ)アクリレート等である。これらの中でも、脂環式単官能(メタ)アクリレートモノマーは、得られるインクジェットインクがより低粘度であり、保存安定性が優れる点や、種々の基材上においてより濡れ広がりやすく、基材との密着性がより向上し得る点から、トリメチルシクロヘキサノール(メタ)アクリレートまたはt−ブチルシクロヘキサノール(メタ)アクリレートを含むことが好ましい。脂環式単官能モノマーは、併用されてもよい。
末端水酸基含有単官能(メタ)アクリレートモノマーは、表面張力が40〜60mN/mである。末端水酸基含有単官能(メタ)アクリレートモノマーは特に限定されない。一例を挙げると、末端水酸基含有単官能(メタ)アクリレートモノマーは、2−ヒドロキエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタアクリレートやε−カプロラクトン変性ヒドロキシエチルアクリレート等である。これらの中でも、比較的低粘度であり、安価で入手しやすい点から、末端水酸基含有単官能(メタ)アクリレートモノマーは、4−ヒドロキシブチルメタアクリレートであることが好ましい。
ブロックイソシアネート系硬化剤は、インクジェットインクを硬化させるために配合される。また、本実施形態のインクジェットインクは、ブロックイソシアネート系硬化剤が含まれていることにより、インクジェットインクの保存安定性を向上させる。さらに、インクジェットインクは、ブロックイソシアネート系硬化剤によってインクジェットインクを硬化させてインク層を形成するだけでなく、末端水酸基含有単官能(メタ)アクリレートモノマーとの反応することによって、基材とインク層との密着性や、インク層とオーバーコート層との密着性も向上させ得る。
本実施形態のインクジェットインクは、2官能以上の(メタ)アクリレートモノマーを含んでもよい。2官能以上の(メタ)アクリレートモノマーは特に限定されない。一例を挙げると、2官能以上の(メタ)アクリレートモノマーは、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、ビスフェノールAのPO付加物ジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート等の2官能の(メタ)アクリレートモノマー、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、グリセリンプロポキシトリアクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、カプロラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等の2官能以上の多官能モノマーである。これらの中でも、2官能以上の(メタ)アクリレートモノマーは、基材との密着性が優れる点から、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレートであることが好ましい。2官能以上の(メタ)アクリレートモノマーは、併用されてもよい。
本実施形態のインクジェットインクは、2−(アリルオキシメチル)アクリル酸メチルまたはテトラヒドロフルフリルアクリレートを好適に含む。インクジェットインクは、2−(アリルオキシメチル)アクリル酸メチルまたはテトラヒドロフルフリルアクリレートを含むことにより、より低粘度であり、保存安定性が優れる。また、インクジェットインクは、種々の基材上において濡れ広がりやすく、基材との密着性がより向上し得る。2−(アリルオキシメチル)アクリル酸メチルおよびテトラヒドロフルフリルアクリレートは、併用されてもよい。
光ラジカル重合開始剤は、インクジェットインクを紫外線により適度に硬化させるために配合される。
本実施形態のインクジェットインクは、上記成分のほかに、インクジェットインクの分野において周知な任意成分を適宜含んでもよい。一例を挙げると、任意成分は、上記以外の他の各種モノマー、バインダー樹脂、溶剤、硬化触媒、顔料、分散剤、スリップ剤(レベリング剤)、分散剤、重合促進剤、重合禁止剤、浸透促進剤、湿潤剤(保湿剤)、定着剤、防黴剤、防腐剤、酸化防止剤、キレート剤、増粘剤等である。
インクジェットインクは、紫外線の照射により重合して硬化被膜を形成し得る他のモノマーが含まれてもよい。このような他のモノマーは、各種単官能モノマー、多官能モノマーが例示される。
バインダー樹脂は、たとえば、インクジェットインクの粘度を調整したり、得られるプリント物の硬度の調整や形状を制御するために含有され得る。
溶剤は、本実施形態のインクジェットインクにおいて、インクの粘度を低下させるために添加されてもよい。溶剤の種類は特に限定されない。一例を挙げると、溶剤は、水、グリコールエーテル系溶剤、アセテート系溶剤、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、炭化水素系溶剤、脂肪酸エステル系溶剤、芳香族系溶剤等である。溶剤は、併用されてもよい。
硬化触媒は特に限定されない。一例を挙げると、硬化触媒は、スズ、チタン、ジルコニウム、鉄、アンチモン、ビスマス、マンガン、亜鉛、アルミニウム等の金属の有機酸塩、アルコラートおよびキレート化合物;ヘキシルアミン、ドデシルアミンのようなアミン;酢酸ヘキシルアミン、リン酸ドデシルアミンのようなアミン塩;ベンジルトリメチルアンモニウムアセテートのような第4級アンモニウム塩;酢酸カリウムのようなアルカリ金属の塩等である。より具体的には、硬化触媒は、オクチル酸ビスマス、ネオデカン酸ビスマスなどの有機ビスマス化合物、ジラウリル酸ジブチルスズ、ジオクチル酸ジブチルスズ、ジネオデカン酸ジメチルスズ、スタナスオクトエートなどの有機スズ化合物、テトラブチルチタネート、テトライソプロピルチタネート、ジイソプロポキシビス(アセチルアセトン)チタン、ジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)チタンなどの有機チタン化合物等である。硬化触媒は、併用されてもよい。本実施形態では、硬化触媒は、スズ系の化合物であることが好ましく、ジラウリル酸ジブチルスズ、ジネオデカン酸ジメチルスズ等のジアルキルスズ系化合物であることがより好ましく、ジラウリル酸ジブチルスズであることがさらに好ましい。硬化触媒としてジラウリル酸ジブチルスズが含まれる場合、得られるインクジェットインクは、硬化性がより優れる。
顔料は、各種無機顔料または有機顔料が配合され得る。無機顔料は、酸化物類、複合酸化物類、水酸化物類、硫化物類、フェロシアン化物類、クロム酸塩類、炭酸塩類、ケイ酸塩類、リン酸塩類、炭素類(カーボンブラック)、金属粉類等が例示される。有機顔料は、ニトロソ類、染付レーキ類、アゾレーキ類、不溶性アゾ類、モノアゾ類、ジスアゾ類、縮合アゾ類、ベンゾイミダゾロン類、フタロシアニン類、アントラキノン類、ペリレン類、キナクリドン類、ジオキサジン類、イソインドリン類、アゾメチン類、ピロロピロール類等が例示される。これらは併用されてもよい。
重合禁止剤は、硬化前におけるインクジェットインクの重合反応を防止するために好適に配合され得る。
本発明の一実施形態のプリント物の製造方法は、基材上に、上記したインクジェットインクを付与するインクジェット工程と、付与された紫外線硬化型インクジェットインクに、紫外線を照射する紫外線照射工程と、を含む。得られるプリント物は、基材と、基材上に設けられたインク層とを含む。また、プリント物の製造方法は、紫外線照射工程の後に、インク層を覆うようオーバーコートを形成するオーバーコート層形成工程や、インク層(およびオーバーコート層)に熱処理を行う熱処理工程が好適に採用される。インク層は、上記したインクジェットインクが付与された層である。本実施形態のプリント物の製造方法によれば、インク層を形成するためのインクジェットインク中に、脂環式単官能(メタ)アクリレートモノマーが含まれる。脂環式単官能(メタ)アクリレートモノマーは、表面張力が小さく、種々の基材上において濡れ広がりやすい。そのため、得られるプリント物は、基材とインク層との密着性が優れる。また、インクジェットインクに含まれる表面張力が大きい末端水酸基含有単官能(メタ)アクリレートモノマーは、オーバーコート層が形成される場合において、オーバーコート層との密着性が優れる。さらに、プリント物は、紫外線硬化型インクジェットインクが硬化する際に(特に紫外線照射工程に加えて熱処理工程が行われる場合に)、水酸基とブロックイソシアネート系硬化剤とが反応しやすく、厚膜であっても充分に硬化することができ、耐水性が優れる。以下、それぞれについて説明する。
インクジェット工程は、基材上に、上記したインクジェットインクを付与する工程である。
紫外線照射工程は、付与されたインクジェットインクに紫外線を照射する工程である。
本実施形態のプリント物の製造方法は、上記インクジェット工程および紫外線照射工程に加え、任意の他の工程が採用されてもよい。本実施形態のプリント物の製造方法は、以下の熱処理工程を好適に含む。
熱処理工程は、上記した紫外線照射工程の後に、好適に採用される工程であり、紫外線照射工程の後に、インク層に熱処理を行う。熱処理工程が採用されることにより、末端水酸基含有単官能(メタ)アクリレートモノマーの水酸基と、イソシアネート系硬化剤とは、熱処理工程によって加えられる熱によって反応が進行しやすい。その結果、プリント物は、厚膜のインク層が形成されている場合であっても、充分に硬化する。また、インク層が充分に硬化する結果、得られるプリント物は、耐水性がより向上する。さらに、プリント物は、紫外線照射工程により短時間のうちにいくらか硬化された後、熱処理工程が施されることによりさらに硬化される。その結果、短時間で、滲みにくく、かつ、鮮明な画像が形成され得る。
オーバーコート層形成工程は、上記した紫外線照射工程の後に、インク層を覆うようオーバーコートを形成する工程である。
(顔料分散体Bk)
15質量部の黒色顔料(NIPEX35、オリオン エンジニアドカーボンズ(株)製)と、10質量部の分散剤(solsperse33000、日本ルーブリゾール(株)製)と、75質量部のIBXA(イソボニルアクリレート、共栄社化学(株)製)をミキサーにて混合、ろ過することにより、顔料分散体Bkを調製した。
(脂環式単官能(メタ)アクリレートモノマー)
SR420NS:3,3,5−トリメチルシクロヘキサノールアクリレート、アルケマ(株)製、Mw210、25℃における表面張力:27.3mN/m
SR217:4−Tert−ブチルシクロヘキサノールアクリレート、アルケマ(株)製、Mw210、25℃における表面張力:28.5mN/m
(末端水酸基含有単官能(メタ)アクリレートモノマー)
4−HBA:4−ヒドロキシブチルメタアクリレート、Mw:144、25℃における表面張力:54.9mN/m
FA1DDM:ヒドロキシエチルアクリレートのカプロラクトン1mol付加物、(株)ダイセル製、Mw:230、25℃における表面張力:45.2mN/m
SR495NS:ヒドロキシエチルアクリレートのカプロラクトン2mol付加物、アルケマ(株)製、Mw:344、25℃における表面張力:42.9mN/m
(ブロックイソシアネート系硬化剤)
SBN70D:HDI系ポリイソシアネートジメチルピラゾールブロック体、旭化成(株)製
MOI−DEM:ブロックイソシアネート系官能基を有するメタアクリレート、昭和電工(株)製、ブロック剤としてマロン酸ジエステルを使用
(2官能以上の(メタ)アクリレートモノマー)
SR238F:2官能アクリレートモノマー、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、アルケマ(株)製、Mw226、25℃における表面張力:35.7mN/m
(2−(アリルオキシメチル)アクリル酸メチルまたはテトラヒドロフルフリルアクリレート)
FX−AO−MA:2−(アリルオキシメチル)アクリル酸メチル、(株)日本触媒製、Mw156、25℃における表面張力:32.0mN/m
V#150:テトラヒドロフルフリルアクリレート、大阪有機化学工業(株)製、Mw156、25℃における表面張力:36.1mN/m
(その他)
CN991:ポリエステルウレタンアクリレート、アルケマ(株)製、Mn:3000
TKA−100:HDI系ポリイソシアネート、旭化成(株)製
SR489:トリデシルアクリレート、アルケマ(株)製、Mw255、25℃における表面張力:28.9mN/m
V#200:環状トリメチロールプロパンホルマールアクリレート、大阪有機化学工業(株)製、Mw200、25℃における表面張力:33.1mN/m
(光ラジカル重合開始剤)
Irg184:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、BASF社製
Irg819:ビス(2,4,6,−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、BASF社製
(重合禁止剤)
UV10:セバシン酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1−オキシル)、BASF社製
以下の表1に示される処方(単位:質量部)に従って、インクジェットインクを調製した。以下の評価方法にて、それぞれのインクジェットインクの粘度を評価した。また、得られたインクジェットインクを用いて、基材(ボンデ鋼板に下塗り塗料としてニッペパワーバインド(エポキシ系塗料、日本ペイント・インダストリアルコーティングス(株)製)をドライで30μm塗布し、上塗り塗料としてユニポン2500(アクリルウレタン系塗料、日本ペイント・インダストリアルコーティングス(株)製)をドライで25μm塗布したもの)に対して、インク層の膜厚が5μmまたは20μmとなるようにインクジェットプリンタにて下記記録条件にて付与し(インクジェット工程)、紫外線(条件は下記)を照射した(紫外線照射工程)。その後、以下の条件でオーバーコート層を形成し(オーバーコート層形成工程)、以下の条件で熱処理を行い(熱処理工程)、硬化させて評価サンプルを作製した。以下の評価方法にて、それぞれのインクジェットインクの保存安定性、それぞれの評価サンプルの層間密着性(基材とインク層、インク層とオーバーコート層)および耐温水試験後密着性を評価した。結果を表1に示す。
ノズル径:40μm
電圧:70V
パスル幅:10μs
駆動周波数:10kHz
解像度:400×800dpi
塗布量:5g/m2または20g/m2
<紫外線照射条件>
ランプ種類:メタルハライドランプ、インテグレーションテクノロジー社製
照射強度(測定波長365nm):480mW/cm2
積算光量(測定波長365nm):1440mJ/cm2
照射高さ:45cm
<熱処理条件>
装置:定温乾燥器DY300、ヤマト科学(株)製
熱処理温度:140℃
熱処理時間:30分
<評価方法>
(インク粘度)
B型粘度計(TVB−20LT、東機産業(株)製)を用いて35℃条件下にて測定した。
<オーバーコート層形成条件>
エコロックハイパークリアSW(アクリルウレタン系塗料、ロックペイント(株)製)をエアスプレーにてドライ膜厚で25μm塗布後、140℃×30分乾燥機にて焼付けを行った。
インクを50℃環境下で1ヶ月保管した後の粘度(35℃)を測定し、作製直後の粘度からの変化率とした。
○:粘度の変化率が3%未満であった。
△:粘度の変化率が3%以上10%未満であった。
×:粘度の変化率が10%以上であった。
(初期層間密着性)
JIS K 5600に準じ、クロスカット法(2mm幅25マス)にて、基材とインク層、インク層とオーバーコート層の層間密着性を測定し、以下の評価基準にしたがって評価した。インク層の膜厚は、5μmの場合と、20μmの場合に関して評価した。
○:塗膜の剥がれが全く見られなかった。
△:一部塗膜の剥がれが見られた。
×:塗膜のすべてに剥がれが見られた。
(耐温水試験後密着性)
評価サンプルを80℃の温水に3時間浸漬した後、クロスカット法(2mm幅25マス)にて、基材とインク層、インク層とオーバーコート層の層間密着性を測定し、以下の評価基準にしたがって評価した。インク層の膜厚は、5μmの場合と、20μmの場合に関して評価した。
○:塗膜の剥がれが全く見られなかった。
△:一部塗膜の剥がれが見られた。
×:塗膜のすべてに剥がれが見られた。
Claims (12)
- 表面張力が20〜30mN/mである脂環式単官能(メタ)アクリレートモノマーと、表面張力が40〜60mN/mである末端水酸基含有単官能(メタ)アクリレートモノマーと、ブロックイソシアネート系硬化剤とを含む、紫外線硬化型インクジェットインク。
- 前記脂環式単官能(メタ)アクリレートモノマーの含有量は、15〜50質量%であり、
前記末端水酸基含有単官能(メタ)アクリレートモノマーの含有量は、10〜40質量%であり、
前記ブロックイソシアネート系硬化剤の含有量は、5〜30質量%である、請求項1記載の紫外線硬化型インクジェットインク。 - 2官能以上の(メタ)アクリレートモノマーをさらに含み、
前記2官能以上の(メタ)アクリレートモノマーの含有量は、5質量%以下である、請求項1または2記載の紫外線硬化型インクジェットインク。 - 前記末端水酸基含有単官能(メタ)アクリレートモノマーの重量平均分子量(Mw)は、120〜800である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の紫外線硬化型インクジェットインク。
- 前記脂環式単官能(メタ)アクリレートモノマーは、トリメチルシクロヘキサノールアクリレートおよびt−ブチルシクロヘキサノールアクリレートのうち少なくともいずれか一方を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の紫外線硬化型インクジェットインク。
- 前記ブロックイソシアネート系硬化剤は、イソシアネート系硬化剤のイソシアネート基がブロック剤によってブロックされた硬化剤であり、
前記ブロック剤は、マロン酸ジエチル、ジメチルピラゾールおよびメチルエチルケトンオキシムのうち少なくともいずれか一方を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の紫外線硬化型インクジェットインク。 - 2−(アリルオキシメチル)アクリル酸メチルおよびテトラヒドロフルフリルアクリレートのうち少なくともいずれか一方を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の紫外線硬化型インクジェットインク。
- 2−(アリルオキシメチル)アクリル酸メチルおよびテトラヒドロフルフリルアクリレートのうち少なくともいずれか一方を含む場合において、2−(アリルオキシメチル)アクリル酸メチルおよびテトラヒドロフルフリルアクリレートの含有量の合計は、5〜30質量%である、請求項7記載の紫外線硬化型インクジェットインク。
- 基材と、前記基材上に設けられたインク層とを含み、
前記インク層は、請求項1〜8のいずれか1項に記載の紫外線硬化型インクジェットインクが付与された層である、プリント物。 - 基材上に、請求項1〜8のいずれか1項に記載の紫外線硬化型インクジェットインクを付与するインクジェット工程と、
付与された前記紫外線硬化型インクジェットインクに、紫外線を照射する紫外線照射工程と、を含む、プリント物の製造方法。 - 前記紫外線照射工程の後に、熱処理を行う熱処理工程を含む、請求項10記載のプリント物の製造方法。
- 前記紫外線照射工程の後に、オーバーコート層形成工程を含む、請求項10または11記載のプリント物の製造方法。
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